特許第6178013号(P6178013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6178013破断弾性ストランドを分離するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178013
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】破断弾性ストランドを分離するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20170731BHJP
【FI】
   A61F13/15 311Z
   A61F13/15 370
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-543961(P2016-543961)
(86)(22)【出願日】2014年9月17日
(65)【公表番号】特表2016-533858(P2016-533858A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(86)【国際出願番号】US2014055968
(87)【国際公開番号】WO2015047805
(87)【国際公開日】20150402
【審査請求日】2016年3月22日
(31)【優先権主張番号】61/883,388
(32)【優先日】2013年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】リッキー、レイナルド、ヤネス、ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス、ポール、ゴイェット
(72)【発明者】
【氏名】ティナ、ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ、ヒュー、ディーン
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−161395(JP,A)
【文献】 特開昭62−141135(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0199696(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 55/00 −55/04
B65H 61/00 −63/08
A61F 13/15 −13/84
A61L 15/16 −15/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性の破断ストランドを分離する方法であって、
ドラム(315)に向かう第1の方向(350)において複数の弾性ストランド(304)を前進させ、第1のストランドの輸送平面(359)を画定する工程と、
前記複数の弾性ストランド(304)を前記ドラム(315)の外周面(318)に沿って巻きつける工程と、
第2の方向(352)において前記複数の弾性ストランド(304)を前記ドラム(315)の前記外周面(318)から前進させ、第2のストランドの輸送平面(361)を画定する工程と、
前記ドラム(315)に隣接するスネア部材(402)を位置決めする工程であって、前記スネア部材(402)が外周面(404)を有し第1の端部分(406)と第2の端部分(408)との間で画定される長さを画定し、前記スネア部材(402)の前記長さが前記複数の弾性ストランド(304)を横切る第3の方向(362)に延在し、前記スネア部材(402)の前記外周面(404)が前記複数の弾性ストランド(304)と前記第2のストランドの輸送平面(361)との間に位置決めされる、工程と、
前記第2の方向(352)において弾性ストランド(304)を分離して上流端部分(346)及び下流端部分(348)を作る工程と、
前記上流端部分(346)を前記ドラム(315)に向けて後退させる工程と、
前記上流端部分(346)を前記ドラム(315)の前記外周面(318)から巻き解く工程と、
前記上流端部分(346)を前記スネア部材(402)の前記外周面(404)に沿って巻きつける工程と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記スネア部材(402)の前記外周面(404)が剛毛(412)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ドラム(315)を回転させる工程を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記スネア部材(402)が円形の断面を画定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
接着剤を前記スネア部材(402)の前記外周面(404)に塗布する工程を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第3の方向(362)が前記第1の方向(350)に対して垂直である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の弾性ストランド(304)を伸張させる工程を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性物品を製造するための方法、より具体的には、吸収性物品の構成要素として使用され得る弾性積層体を製造するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組み立てラインに沿って、前進する材料の連続ウェブに構成要素を加えること及び/又は他の方法でこれを修正することによって、例えばおむつ及びその他の吸収性物品などの様々な種類の物品が組み立てられ得る。例えば、いくつかのプロセスでは、前進する材料のウェブは、他の前進する材料のウェブと組み合わせられる。別の例では、前進する材料のウェブから作製される個々の構成要素は、前進する材料のウェブと組み合わされ、続いてこれらは、他の前進する材料のウェブと組み合わされる。いくつかの例では、前進するウェブ(単数又は複数)から作製される個々の構成要素は、他の前進するウェブから作製される他の個々の構成要素と組み合わされるおむつを製造するために使用される材料のウェブ及び構成要素部分としては、バックシート、トップシート、レッグカフ、腰部バンド、吸収性コア構成要素、前側耳部及び/又は後部耳部、締結構成要素、並びに脚部弾性部材、バリアレッグカフ弾性部材、ストレッチサイドパネル、及び腰部弾性部材などの様々な種類の弾性ウェブ及び構成要素が挙げられ得る。いったん望まれる構成要素部分が組み立てられると、前進するウェブ(複数可)及び構成要素部分は、最終的なナイフカットに供されて、ウェブ(複数可)を個別のおむつ又はその他の吸収性物品に分離させる。
【0003】
いくつかの吸収性物品は、弾性積層体を含む構成要素を有する。かかる弾性積層体は、1つ以上の不織布と接合した弾性材料を含み得る。弾性材料は、弾性フィルム及び/又は弾性ストランドを含み得る。いくつかの積層体では、複数のストランドが伸張状態にあるときに複数の弾性ストランドが結合されて不織布となり、その結果、弾性ストランドが弛緩すると、不織布が弾性ストランドと接合する位置の間に不織布が集まって波形を形成する得られる弾性積層体は、波形によって弾性ストランドが伸長し得る程度に伸張可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
弾性積層体の製造中、弾性ストランドを基材に接合するときに、製造プロセスにおいて問題に遭遇する場合がある。例えば、緊張した弾性ストランドは、組み立てプロセス中に破断する場合がある。ストランドが緊張下で破断した場合、破断したストランドの解放端部が跳ね返り、製造プロセスの上流部分に向かってかなりの距離を戻る傾向があり得る。かくして、解放端部は他の上流の製造部品と絡まり合い、このため、弾性ストランドを製造機械の意図する位置に適切に再装着するために、プロセスの中止が必要となる場合がある。いくつかの構成では、いくつかのストランドが互いに極めて近接して製造プロセスを前進する場合がある。したがって、破断したストランドの解放端部の、激しくかつ制御されていない後退によって、更なるストランドの破断が生じる場合もある。したがって、製造プロセス中に弾性ストランドの上流端部分を自動的に捕捉し分離することが可能な弾性積層体の製造方法及び装置を提供して、さもなければ必要となるであろう再装着の量の低減を助けること、また隣接する弾性ストランドがプロセス中に破断する可能性の低減を助けることは、有益であろう。かかる方法及び装置は、組み立てライン沿いで弾性ストランドが破断している具体的な位置を特定するのを助ける障害処理装置としても用いることができる。弾性ストランドを装置に装着し、及び/又は弾性ストランドを装置に接触させる必要なく、弾性ストランドの移動経路に隣接して位置決めされたかかる装置を提供することも有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、第1の基材、第2の基材、及び第1の基材と第2の基材との間に配置された弾性材料を含み得る弾性積層体を製造することに関する。方法及び装置は、組み立てプロセス中に破断する可能性のある弾性ストランドを自動的に分離するように構成され得る。以下でより詳細に論じるように、装置は、加工プロセスにおける弾性材料の移動経路に隣接して、かつ弾性材料の移動経路を横断して延在するスネア部材を含み得る。したがって、製造プロセス中、伸張した弾性ストランドは、基材と結合される前にスネア部材の外周面に接触することなくスネア部材を通過して前進し得る。弾性ストランドが破断した場合には、弾性ストランドの上流端部分がスネア部材に向かって後退する場合があり、上流端部分がスネア部材の外周面を部分的又は完全に包み込む。
【0006】
一形態では、弾性の破断ストランドを分離するための方法は、ドラムに向かう第1の方向において複数の弾性ストランドを前進させ、第1のストランドの輸送平面を画定する工程と、複数の弾性ストランドをドラムの外周面に沿って巻きつける工程と、第2の方向において複数の弾性ストランドをドラムの外周面から前進させ、第2のストランドの輸送平面を画定する工程と、スネア部材をドラムに隣接させて位置決めする工程と(スネア部材は外周面を有し、かつ第1の端部分と第2の端部分との間に画定される長さを画定し、また、スネア部材の長さは複数の弾性ストランドを横断して第3の方向に延在し、スネア部材の外周面は複数の弾性ストランドとストランドの輸送平面との間に位置決めされる)、第2の方向において弾性ストランドを分離して上流端部分及び下流端部分を作る工程と、上流端部分をドラムに向かって後退させる工程と、上流端部分をドラムの外周面から巻き解く(unwrapping)工程と、上流端部分をスネア部材の外周面に沿って巻きつける工程と、を含む。
【0007】
別の形態では、弾性の破断ストランドを分離するための方法は、ドラムの外周面上の第1の接点に向かう第1の方向において弾性ストランドを前進させる工程と、弾性ストランドをドラムの外周面に沿って巻きつける工程と(弾性ストランドはドラムの外周面上を第1の接点から第2の接点まで延在する)、第2の方向において弾性ストランドをドラムの外周面上の第2の接点から前進させる工程と、スネア部材をドラムに隣接させて位置決めする工程と(スネア部材は外周面を有し、かつ第1の端部分と第2の端部分との間に画定される長さを画定し、スネア部材の長さは弾性ストランドの前進の第1の方向を横断して第3の方向に延在し、スネア部材は弾性ストランドと第2の接点を貫いて延在する平面との間に位置決めされる)、第2の方向において弾性ストランドを分離して上流端部分及び下流端部分を作る工程と、上流端部分をドラムに向かって後退させる工程と、上流端部分をスネア部材の外周面に沿って巻きつける工程と、を含む。
【0008】
更に別の形態では、弾性の破断ストランドを分離するための方法は、ドラムの外周面上の第1の接点に向かう第1の方向において弾性ストランドを前進させる工程と、弾性ストランドをドラムの外周面に沿って巻きつける工程と(弾性ストランドの巻きつけられた長さはドラムの外周面上を第1の接点から第2の接点まで延在する)、第2の方向において弾性ストランドをドラムの外周面上の第2の接点から前進させる工程と、スネア部材をドラムに隣接させて位置決めする工程と(スネア部材は外周面を有し、かつ第1の端部分と第2の端部分との間に画定される長さを画定し、スネア部材の長さは弾性ストランドの前進の第1の方向を横断して第3の方向に延在し、スネア部材は第1の接点を貫いて延在する第1の平面と第2の接点を貫いて延在する第2の平面との間に位置決めされる)、第2の方向において弾性ストランドを分離して上流端部分及び下流端部分を作る工程と、上流端部分をドラムに向かって後退させる工程と、上流端部分をドラムの外周面から巻き解く工程と、上流端部分をスネア部材の外周面に沿って巻きつける工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】おむつパンツの斜視図である。
図2A図1に示すおむつパンツの部分切り取り平面図である。
図2B】おむつパンツの第2の実施形態の部分切り取り平面図である。
図3A】線3A−3Aに沿って取られた図2A及び2Bのおむつパンツの断面図である。
図3B】線3B−3Bに沿って取られた図2A及び2Bのおむつパンツの断面図である。
図4A】第1の基材、第2の基材、及び弾性ストランドを含む弾性積層体を製造するように構成された加工装置の概略側面図である。
図4B】破断弾性ストランドを示す図4Aに示した加工装置の概略側面図である。
図4C】スネア部材の外周面に接触する破断弾性ストランドの上流端部分を示す、図4Bで示した加工装置の概略側面図である。
図4D】スネア部材によって捕捉された破断弾性ストランドの上流端部分を示す、図4Cに示した加工装置の概略側面図である。
図5A】線5A−5Aに沿って取られた、図4Aに示す加工装置の図である。
図5B】線5B−5Bに沿って取られた、図4Bに示す加工装置の図である。
図5C】線5C−5Cに沿って取られた、図4Cに示す加工装置の図である。
図5D】線5D−5Dに沿って取られた、図4Dに示す加工装置の図である。
図6図4Aの弾性ストランド、第1ドラム、及びスネア部材の詳細図である。
図7】スネア部材の第2の実施形態の側面図である。
図8】スネア部材の第3の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示を理解する上で、以下の用語の説明が有用であり得る。
【0011】
本明細書において、「吸収性物品」とは、主な機能が汚れ及び排泄物を吸収及び保持することである消費者製品を指すために用いられる。本明細書において、「おむつ」は、乳幼児及び失禁症状のある人が下部胴体の周りで通常着用する吸収性物品を指すために用いられる。本明細書では、用語「使い捨て」は、洗濯されること又は他の方法で吸収性物品として再生又は再使用されることが一般に意図されていない吸収性物品を説明するために用いられる(例えば、これらは1回の使用後に廃棄されるように意図され、またリサイクル、堆肥化、又はそうでなければ環境に適合する方法で処分するように構成されてもよい)。
【0012】
「弾性」、「エラストマー」又は「エラストマー性」は、弾性特性を示す材料を指し、これには、その弛緩した初期長さに対して力を加えた後で、その初期長さの10%を超える伸長長さに伸張又は伸長することができ、かつ適用した力が解放された後で、ほぼその初期長さに実質的に回復する任意の材料が含まれる。
【0013】
本明細書で用いる「結合された」という用語には、ある要素を別の要素に直接取り付けることによってその要素を別の要素に直接固定する構成、及びある要素を1つ又は複数の中間部材に取り付け、その中間部材を別の要素に取り付けることによって、その要素を別の要素に間接的に固定する構成が包含される。
【0014】
「長手方向」は、物品が平らに延ばされた非収縮状態のときに吸収性物品の腰部縁部から長手方向に対向する腰部縁部まで、又は2つ折りの物品では腰部縁部から股部の底部(即ち、折り目)まで、実質的に垂直に走る方向を意味する。長手方向の45度以内の方向は、「長手方向」であると考えられる。「横方向」とは、物品の長手方向に延在する側縁部から横方向に対向する長手方向に延在する側縁部まで通り、長手方向にほぼ直角である方向を指す。横方向の45度以内の方向は、「横方向」であると考えられる。
【0015】
用語「基材」は、本明細書においては、主に二次元(すなわち、XY平面)であり、その厚さ(Z方向)が、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて比較的小さい(すなわち、1/10以下である)材料を説明するために用いられる。基材の非限定的な例としては、ウェブ、繊維性材料の層(単数又は複数)、不織布、フィルム、及び高分子フィルム又は金属箔などの箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用されてもよいし、又は一体に積層化された2つ以上の層を備えてもよい。このように、ウェブは基材である。
【0016】
用語「不織布」は、本明細書において、スパンボンド、メルトブロー、カーディングなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。
【0017】
本明細書で用語「機械方向」(MD)は、プロセス全体を流れる材料の方向を指すために用いられる。加えて、材料の相対的配置及び動きは、プロセスの上流からプロセスの下流へと、プロセス全体を通じて機械方向に流れるものとして説明され得る。
【0018】
用語「横方向」(CD)は、本明細書において、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指すために使用される。
【0019】
本明細書中、用語「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)は、幼児又は成人の着用者のために設計された、連続的な外周部腰部開口部及び連続的な外周部脚部開口部を有する、使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続的な又は閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続的な閉じた脚部開口部と、を有して構成され得る。
【0020】
本開示は、吸収性物品を製造するための方法、具体的には、吸収性物品の構成要素として使用され得る弾性積層体を製造するための方法に関する。弾性積層体は、第1の基材、第2の基材、及び第1の基材と第2の基材との間に配置された弾性材料を含み得る。弾性積層体を作製するプロセス中、1つ又は複数の弾性ストランドは、機械方向に前進させて伸張することができ、また機械方向に前進する第1及び第2の基材の一方又は両方と結合することができる。本開示の方法及び装置は、組み立てプロセス中に破断する可能性のある弾性ストランドを自動的に分離するように構成され得る。以下でより詳細に論じるように、装置は、加工プロセスにおける弾性材料の移動経路に隣接して、かつ弾性材料の移動経路を横断して延在するスネア部材(snare member)を含み得る。より具体的には、スネア部材は外周面を有し、第1の端部分と第2の端部分との間に画定された長さを画定する。したがって、製造プロセス中、伸張した弾性ストランドは、基材と結合される前にスネア部材の外周面に接触することなくスネア部材を通過して前進し得る。弾性ストランドが破断した場合には、弾性ストランドの上流端部分はスネア部材に向かって後退する場合があり、上流端部分がスネア部材の外周面を部分的又は完全に包み込む。したがって、破断弾性ストランドの上流端部分がスネア部材によって捕捉され分離される。後述するように、スネア部材の外周面は、破断弾性ストランドを捕捉するのを助ける様々な方法で構成され得る。例えば、スネア部材の外周面は、接着剤又は他の粘着性物質を含んでもよい。その他の例では、剛毛束がスネア部材の外周面から外方に延在してもよい。
【0021】
破断弾性ストランドの後退する上流端部分を捕捉するために、スネア部材は様々な方法で構成され得、また組み立てプロセスに沿った様々な位置に配置され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの構成では、弾性ストランドは、ドラム又はローラーの外周面上を、第1の接点に向かう第1の方向において前進するように構成され得る。弾性ストランドは、弾性ストランドがドラムの外周面上を第1の接点から第2の接点まで延在するように、ドラムの外周面に沿って巻きついてもよい。そして弾性ストランドは、第2の方向においてドラムの外周面上を第2の接点から前進する。いくつかの実施形態では、スネア部材が、弾性ストランドと第2の接点を貫いて延在する平面との間に配置されるように、スネア部材をドラムに隣接して位置決めしてもよい。更に、スネア部材の長さは、弾性材料の前進の第1の方向を横断する第3の方向に延在してもよい。したがって、弾性ストランドが破断した場合、破断弾性ストランドの上流端部分がドラムに向かって後退し、スネア部材の外周面に沿って巻きつく。
【0022】
いくつかの実施形態では、複数の弾性ストランドは、第1のストランドの輸送平面を画定するように、ドラムに向かう第1の方向において前進するように構成されてもよい。第2のストランドの輸送平面を画定するように、複数の弾性ストランドはドラムの外周面に沿って巻きつき、第2の方向においてドラムの外周面から前進する。次に、スネア部材の長さが、第1のストランドの輸送平面を前進する複数の弾性ストランドを横断する第3の方向に延在するように、スネア部材をドラムに隣接して位置決めしてもよい。更に、スネア部材の外周面を複数の弾性ストランドと第2のストランドの輸送平面との間に位置決めしてもよい。したがって、弾性ストランドが破断した場合、破断弾性ストランドの上流端部分がドラムに向かって後退し、スネア部材の外周面に沿って巻きつく。
【0023】
したがって、スネア部材は、破断したストランドの解放端部が跳ね返り、製造プロセスの上流部分に向かってかなりの距離を戻るのを防ぐのに役立ち得る。いくつかのストランドが互いに極めて近接して前進する場合のあるいくつかの製造構成においては、スネア部材は、単一の破断したストランドによって隣接する弾性ストランドがプロセス中に破断する可能性を低減するのに役立ち得る。更に、弾性ストランドが破断する具体的な原因及び/又は弾性ストランドが破断している位置をより容易に特定するのを助けるために、スネア部材を障害処理ツールとして製造ラインに沿った様々な位置に配置してもよい。
【0024】
前述の通り、本明細書で説明するプロセス及び装置に従って製造された弾性積層体は、様々な種類の吸収性物品の製造に用いられる様々な種類の構成要素を構築するために用いられ得る。プロセス実施形態の後の考察に更なる文脈を提供するのを助けるために、本明細書に開示される方法及び装置を用いて製造され得る弾性積層体などの構成要素を含むおむつ形態の吸収性物品の概要を、以下で提供する。
【0025】
図1及び2Aは、本明細書に開示される装置及び方法に従って組み立てられた弾性積層体から構築された構成要素を含み得る、おむつパンツ100の実施例を示す。特に、図1は、予め締結された構造のおむつパンツ100の斜視図を示し、図2Aは、着用者から離れる方を向くおむつの一部分が観察者の方を向いた、おむつパンツ100の平面図を示す。図1及び2Aに示されるおむつパンツ100は、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下でより詳細に考察されるように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108はともに接続されて、環状弾性ベルト104を形成する。
【0026】
図2Aを続けて参照すると、シャーシ102は、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配置された股部領域119を含む。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成されていてよく、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成されていてよい。いくつかの実施形態では、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域のそれぞれの長さは、吸収性物品100の長さの1/3であり得る。おむつ100は、前側腰部領域116内で横方向に延在する前側腰部縁部120、及び長手方向に対向し、後側腰部領域118内で横方向に延在する後側腰部縁部122を更に含む場合がある。本考察に関する基準枠を提供するために、図2Aのおむつ100及びシャーシ102が長手方向軸線124及び横方向軸線126とあわせて示される。いくつかの実施形態では、長手方向軸線124は、前側腰部縁部120を貫き、更に後側腰部縁部122を貫いて延在し得る。横方向軸126は、シャーシ102の第1の長手方向つまり右側縁部128を通り、かつ第2の長手方向つまり左側縁部130の中点を通って延在し得る。
【0027】
図1及び2Aに示すように、おむつパンツ100は、内側の、身体に面する表面132、及び外側の、衣類に面する表面134を含み得る。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含み得る。シャーシ102は、トップシート138の一部分とバックシート136との間に配置され得る吸収性コア142を含む、吸収性アセンブリ140を更に含んでもよい。以下により詳細に述べるように、おむつ100はまた、着用者の脚部の周りのフィットを改善するために、脚部弾性部材及び/又はレッグカフなどの他の機構を含んでもよい。
【0028】
図2Aに示されるように、シャーシ102の外周部は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部領域116内に配置される第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118内に配置される第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130の両方が、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。図2Aに示すように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116内の横方向に延在する前側腰部縁部120、及び後側腰部領域118内の横方向に延在する後側腰部縁部122から、長手方向において内側に位置している。おむつパンツ100が、着用者の下部胴体に着用されているとき、シャーシ102の前側腰部縁部120及び後側腰部縁部122は、着用者の腰の一部分を取り囲み得る。同時に、シャーシ側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部を取り囲んでもよい。また股部領域119は、着用者の脚の間に一般に位置決めされ、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域119を通って後側腰部領域118まで延在し得る。
【0029】
おむつ100の一部分又は全体は、横方向にも延伸可能であるように作製され得ることも認識するべきである。この追加の延伸性は、着用者が動いている間、おむつ100が着用者の身体に適合するのを可能にするのに役立ち得る。更なる延伸性はまた、異なるサイズの着用者に追加の身体適用範囲を提供するため、即ち、おむつを個々の着用者に合わせて調整するために、例えば、延伸前に特定のサイズを有するシャーシ102を含むおむつ100のユーザーが、おむつ100及び/又はシャーシ102の前側腰部領域116、後側腰部領域118、及び両方の腰部領域を延伸させるのを助けることができる。(1つ又は複数の)腰部領域のそのような延伸は、股部領域が(1つ又は複数の)腰部領域よりも相対的に小さい程度で伸びる限り、吸収性物品に略砂時計形状を与えることができ、またそれが着用されたときに、ぴったりと合った外観を物品に付与することができる。
【0030】
前述したように、おむつ型パンツ100は、バックシート136を含んでもよい。バックシート136はまた、シャーシ102の外側表面134を画定し得る。バックシート136は、液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)に対して不透過性であってよく、薄いプラスチックフィルムから製造され得るが、他の可撓性の液体不透過性材料が使用されてもよい。バックシート136は、吸収性コアに吸収されかつ封じ込められた排出物が、おむつ100に接触する物品、例えば、ベッドシーツ、パジャマ、及び下着等を濡らすのを防ぐことができる。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルム等の高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料(例えば、内側フィルム層と外側不織布層とを有する)を含んでもよい。バックシートはまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。例となるバックシート136は、約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有するポリエチレンフィルムであり得る。代表的なポリエチレンフィルムは、Clopay Corporation(Cincinnati,Ohio)によってBR−120及びBR−121の製品名にて、またTredegar Film Products(Terre Haute,Ind)によってXP−39385の製品名にて製造されるものである。バックシート136はまた、より布様の外観を提供するために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げされてもよい。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がし(即ち、バックシートは通気性である)、同時に排出物がバックシート136を通過するのを防ぐことができる。バックシート136のサイズは、吸収性コア142のサイズ及び/又はおむつ100の特定の構造若しくはサイズによって決定され得る。
【0031】
また先に述べたように、おむつ型パンツ100は、トップシート138を含んでもよい。トップシート138はまた、シャーシ102の内側表面132の全体又は一部を画定し得る。トップシート138は、柔軟であり、ソフトな感触を有し、着用者の皮膚に対して刺激性がないようにすることができる。トップシートは、一方向又は二方向に弾性的に伸張可能であってよい。更に、トップシート138は、液体透過性であって、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)を貫通させてもよい。トップシート138は、織布及び不織布材料、有孔又はハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、並びに熱可塑性スクリムといった、広範な材料から製造され得る。織布及び不織布材料は、木材繊維若しくは綿繊維等の天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、若しくはポリエチレン繊維等の合成繊維、又はこれらの組み合わせを含み得る。トップシート138が繊維を含む場合、その繊維は、スパンボンド処理、カード処理、湿式処理、メルトブロー処理、水流交絡処理されてよく、又は当該技術分野において既知の別の方法で処理されてもよい。
【0032】
トップシート138は、高ロフト不織布トップシート、有孔フィルムトップシート、及び有孔不織布トップシートから選択されてよい。有孔フィルムトップシートは、身体滲出物に対して透過性であるが、実質的に非吸収性であり、流体を着用者の皮膚に戻らせ着用者の皮膚を再び濡らす傾向を少なくすることができる。例示的な有孔フィルムとしては、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されているようなものを挙げることができる。
【0033】
先に述べたように、おむつパンツ100は、シャーシ102に結合される吸収性アセンブリ140を含んでもよい。図2Aに示されるように、吸収性アセンブリ140は、前側腰部領域116の横方向に延在する前側縁部148、及び長手方向に対向して後側腰部領域118の横方向に延在する後側縁部150を有し得る。吸収性アセンブリは、長手方向に延在する右側縁部152を有してよく、また横方向に対向し長手方向に延在する左側縁部154を有してよく、吸収性アセンブリの側縁部152及び154は双方とも、前側縁部148と後側縁部150との間で長手方向に延在し得る。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含んでもよい。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配置されてよく、おむつと適合性のある様々な寸法及び形状で形成され得る。本開示の吸収性コアとして使用するための例示的な吸収性構造は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載されている。
【0034】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを備えてもよい。例えば、そのようなコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含み得る。そのようなコアは、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量の吸収性ゲル化材料を主に含んでよく、コアの残りはマイクロファイバー接着剤を含む(適用可能な場合)。そのようなコア、マイクロファイバー接着剤、及び吸収性ゲル化材料は、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号、及び同第6,790,798号、並びに米国特許公開第2004/0158212号及び同第2004/0097895号に記載されている。
【0035】
前述したように、おむつ100はまた、伸縮性のレッグカフ156を含んでもよい。レッグカフ156は、脚部バンド、側部フラップ、バリアカフ、弾性カフ、又はガスケッティングカフとも称され得るか、また時として称されることがあることを理解されたい。弾性のあるレッグカフ156は、脚部領域における身体排出物の漏れを低減するのに役立つ様々な方法で構成され得る。レッグカフ156の例としては、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、同第4,909,803号、米国特許公開第2009/0312730A1号、及び「METHODS AND APPARATUSES FOR MAKING LEG CUFFS FOR ABSORBENT ARTICLES」と題される2012年3月30日出願の米国特許出願第13/435,503号に記載されるものを挙げることができる。
【0036】
先に述べたように、おむつパンツは、環状弾性ベルト104と共に製造されてよく、前側腰部領域116及び後側腰部領域118が、着用者に適用される前のパッケージされたときに互いに連結された構造で消費者に提供され得る。そのように、おむつ型パンツは、図1に示されるような連続する外周部腰部開口部110及び連続する外周部脚部開口部112を有し得る。
【0037】
前述したように、環状弾性ベルト104は、第2の弾性ベルト108と接続された第1の弾性ベルト106によって画定される。図2Aに示すように、第1の弾性ベルト106は、第1及び第2の対向する末端領域106a、106b、並びに中央領域106cを画定し、第2の弾性ベルト108は、第1及び第2の対向する末端領域108a及び108b、並びに中央領域108cを画定する。
【0038】
第1弾性ベルトの中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116に連結されており、第2弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118に連結されている。図1に示すように、第1の弾性ベルト106の第1の末端領域106aは、第1のサイドシーム178において第2の弾性ベルト108の第1の末端領域108aに連結され、第1の弾性ベルト106の第2の末端領域106bは、第2のサイドシーム180において第2の弾性ベルト108の第2の末端領域108bに連結されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。
【0039】
図2A、3A及び3Bに示すように、第1の弾性ベルト106はまた、外側横方向縁部107a及び内側横方向縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、外側横方向縁部109a及び内側横方向縁部109bを画定する。外側横方向縁部107a、109aは、前側腰部縁部120及び横方向に延在する後側腰部縁部122を更に画定し得る。また第1弾性ベルト及び第2弾性ベルトはそれぞれ、外側の衣類に面する層162、及び内側の着用者に面する層164を含み得る。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、同一の材料を含んでもよく、及び/又は同一の構造を有してもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料を含んでもよく、及び/又は異なる構造を有してもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、様々な材料から構成されてもよいことも理解されたい。例えば、第1及び第2のベルトは、プラスチックフィルム、有孔プラスチックフィルム、天然材料(例えば、木材繊維又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、又はポリプロピレンの繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせの織布ウェブ若しくは不織布ウェブ、あるいはコーティングされた織布ウェブ又は不織布ウェブ等の材料から製造され得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の弾性ベルトは、合成繊維の不織布ウェブを含み、伸縮性不織布を含んでもよい。他の実施形態では、第1及び第2の弾性ベルトは、内側の疎水性の非伸縮性不織布材料と、外側の疎水性の非伸縮性不織布材料と、を含む。
【0040】
第1及び第2の弾性ベルト106、108はそれぞれ、外層162と内層164との間に間置されたベルト弾性材料を更に含んでもよい。ベルト弾性材料は、ストランド、リボン、又はパネル等、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ以上の弾性要素を含み得る。図2A、3A及び3Bに示すように、ベルト弾性材料は、本明細書では外側腰部弾性部材170及び内側腰部弾性部材172と称され得る、複数の弾性ストランド168を含み得る。
【0041】
図2Aに示すように、外側腰部弾性部材170は、第1弾性ベルト106の第1と第2の対向する末端領域106a、106bの間及び中央領域106cを横断して、また第2弾性ベルト108の第1及び第2の対向する末端領域108a、108bの間及び中央領域108cを横断して、横方向に連続して延在する。いくつかの実施形態では、いくつかの弾性ストランド168は、所々で不連続性を有するように構成されてもよい。例えば、図2Aに示すように、内側腰部弾性部材172は、第1及び第2の弾性ベルト106、108に沿って断続的に延在する。より具体的には、内側腰部弾性部材172は、第1及び第2の対向する末端領域106a、106bに沿って延在し、第1の弾性ベルト106の中央領域106cを部分的に横切る。内側腰部弾性部材172はまた、第1及び第2の対向する末端領域108a、108bに沿って延在し、第2の弾性ベルト108の中央領域108cを部分的に横切る。したがって、内側腰部弾性部材172は、第1及び第2の弾性ベルト106、108の中央領域106c、108cを完全に横断して延在するわけではない。それ故、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合う、第1及び第2の弾性ベルト106、108の領域を通って連続的に延在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合う、第1及び第2の弾性ベルト106、108の領域内に部分的に延在し得る。いくつかの実施形態では、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合う、第1及び第2の弾性ベルト106、108のいずれの領域内にも延在しなくてよい。第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、外側腰部弾性部材170及び/又は内側腰部弾性部材172の様々な不連続構成を有するように構成され得ることを理解されたい。
【0042】
いくつかの実施形態では、弾性ストランド168は、一定間隔で長手方向に配置され得る。別の実施形態において、弾性ストランド168は、長手方向に異なる間隔で配置されてもよい。以下により詳細に述べるように、ベルト弾性ストランド168は、伸張状態において、非収縮外層と非収縮内層との間に間置されて結合されてもよい。ベルト弾性材料が弛緩されると、ベルト弾性材料は、非伸張状態に戻り、外層及び内層を収縮させる。ベルト弾性材料は、環状弾性ベルトの領域で望ましい収縮力の変化をもたらすことができる。
【0043】
シャーシ102及び弾性ベルト106、108は、図2Aに示したものとは異なるように構成され得ることを理解されたい。例えば、図2Bは、シャーシ102の第1の横方向に延在する端縁部144が、第1の弾性ベルト106の外側横方向縁部107aに沿って整列して重なり、第2の横方向に延在する端縁部146が、第2のベルト108の外側横方向縁部109aに沿って整列して重なることを除いて、図2Aを参照して上述されるものと同一の構成要素を有する、おむつパンツ100の平面図を示す。
【0044】
Hirdらの2007年9月20日に公開された米国特許出願公開第2007/0219521A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願公開第2011/0139658A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願公開第2011/0139657A1号、Hirdらの2011年6月23日に公開された米国特許出願公開第2011/0152812A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願公開第2011/0139662A1号、及びHirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願公開第2011/0139659A1号に記載されるように、本明細書に記載される使い捨て吸収性物品の構成要素(すなわち、おむつ、使い捨てパンツ、成人失禁用物品、生理用ナプキン、パンティライナ等)は、少なくともその一部が、バイオ源含有物から構成され得る。これらの構成要素としては、トップシート不織布、バックシートフィルム、バックシート不織布、サイドパネル不織布、バリアレッグカフ不織布、超吸収体、不織布獲得層、コアラップ不織布、接着剤、ファスナーフック、及びファスナーランディングゾーン不織布、並びにフィルムベースが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
少なくとも1つの代表的な構造においては、使い捨て吸収性物品構成部分は、ASTM D6866−10の方法Bを用いたバイオベースの含有量値を約10%〜約100%占め、ASTM D6866−10の方法Bを用いた別の実施形態においては、約25%〜約75%、更に別の実施形態においては、約50%〜約60%占める。
【0046】
ASTM D6866−10の方法論を適用して、任意の使い捨て吸収性物品構成要素のバイオ系含有量を判定するために、使い捨て吸収性物品構成部分の代表的試料を試験用に得る必要がある。少なくとも1つの実施形態においては、使い捨て吸収性物品構成要素を、既知の粉砕方法(例えば、Wiley(登録商標)ミル)を用いて、約20メッシュ未満の微粒子に粉砕し、ランダムに混合された粒子から好適な質量の代表試料を取り出すことができる。
【0047】
先に述べたように、本開示による装置及び方法は、例えば、弾性ベルト106、108、及び/又はレッグカフ156など、吸収性物品の様々な構成要素で使用される弾性積層体302の組み立てに使用され得る。図1及び2Aに示すおむつ100と関連して以下の方法が提供され得るが、本明細書に記載される方法及び装置は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、全て2012年3月30に出願の米国特許第7,569,039号、米国特許公開第2005/0107764A1号、同第2012/0061016A1号、及び同第2012/0061015A1号、並びに米国特許公開第13/434,984号、米国特許出願第13/435,036号、13/435,063号、13/435,247号、及び13/435,503号で開示されるものなど、様々なプロセス構成及び/又は吸収性物品と共に用いられ得る様々な基材及び/又は弾性積層体を組み立てるために用いられ得ることを理解されたい。例えば、図4A〜6は、弾性積層体302を製造するように構成された加工装置300の概略図を示す。
【0048】
以下でより詳細に説明するように、図4A〜6に示す加工装置300は、連続長の伸張された弾性材料304、連続長の第1の基材306、及び連続長の第2の基材308を機械方向MDに沿って前進させるように動作する。装置300は、伸張された弾性材料304を第1及び第2の基材306、308に接合して、弾性積層体302を作る。本明細書では、弾性材料304はストランドとして図示及び引用されているが、弾性材料304は、1つ以上の連続長の弾性ストランド、リボン、及び/又はフィルムを含み得ることを理解されたい。弾性積層体302は、様々な種類のおむつ構成要素を構築するために用いられ得る。例えば、弾性積層体302は、図1〜3Bに関連して上述した第1及び第2弾性ベルト106、108に加工され得る連続長の弾性ベルト材料として用いられ得る。かくして、弾性ストランド304は、続いて第1及び/又は第2基材306、308のいずれかに対応し得る外層162と内層164との間に間置されたベルト弾性材料168に対応し得る。他の実施例では、弾性積層体は、テープ式おむつ構造体の腰部バンドを構築するのに用いられ得る。テープ式おむつの例は、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号に開示されている。更に他の実施例では、弾性積層体は、様々な種類のレッグカフ及び/又はトップシート構造体を構築するのに用いられ得る。
【0049】
以下でより詳細に説明するように、加工装置300は、プロセス機械方向MDに沿って配置された測定装置を含み得、測定装置は、前進する弾性材料を前進及び/若しくは伸張させるように、並びに/又は伸張した弾性材料を1つ以上の前進する基材に接合するように構成され得る。装置の相対的配置及び材料の動きは、プロセスの上流からプロセスの下流へと、プロセス全体を通して機械方向に流れるものとして説明されることを理解されたい。後述する通り、加工装置は、測定装置の間に配置された1つ以上の破断したストランド用分離装置を更に含み得る。破断したストランド用の各分離装置は、1つ以上のスネア部材を含み得る。動作中、弾性材料は、第1の方向においてスネア部材と上流の測定装置との間を前進し得る。弾性材料は、上流の測定装置の外周面に沿って延伸又は包み込む。上流の測定装置から、弾性材料は、下流の測定装置に向かう第2の方向において前進する。伸張した弾性材料が上流の測定装置から下流の測定装置へと前進する間に破断した場合、破断弾性ストランドの上流端部分は、第2の方向と反対の方向に、上流の測定装置及び破断ストランド分離装置に向かって後退する。続いて、スネア部材が破断弾性ストランドの上流端部分を捕捉して、上流端部分が更に上流へと後退するのを防ぐ。
【0050】
図4A及び5Aに示すように、弾性積層体302を作るための加工装置300は、第1の測定装置310、第2の測定装置312、第3の測定装置314、及び破断ストランド分離装置400を含み得る。1つ以上の連続的弾性ストランド304は、第1の測定装置310に向かって機械方向MDに前進し、弾性ストランド304は、第1の測定装置310に沿って巻きつくか又は延びる。破断ストランド分離装置400はまた、弾性ストランド304が破断ストランド分離装置400と第1の測定装置310との間を前進するように、第1の測定装置310に隣接して位置決めされる。弾性ストランド304は、第1の測定装置310から第2の測定装置312に向かって機械方向MDに前進する。弾性ストランド304は伸張状態で第1の測定装置310上へと前進し得るが、装置300は、弾性ストランド304が第1の測定装置310と第2の測定装置312との間を機械方向MDに沿って伸張し得るように構成され得ることを理解されたい。伸張した弾性ストランド304は更に、第2の測定装置312において第1の基材306と結合される。第2測定装置312から、結合した弾性ストランド304及び第1の基材306は第3測定装置314に向かって前進し、第2の基材308と結合されて弾性積層体302を作る。装置300は様々な異なる方法で構成され得ることを理解されたい。例えば、装置は、弾性ストランド304が第2の測定装置312において第1及び第2の基材306、308の両方と結合するように構成され得る。様々な構成要素が、本明細書に記載の方法及び装置による弾性積層体302を構築するのに用いられ得ることも理解されたい。例えば、第1及び/又は第2の基材306、308は、不織布及び/又はフィルムを含み得る。更に、図4A及び5Aは前進して単一の分離装置400を通過する4つの弾性ストランド304を示しているが、本明細書に記載の装置は、4超又は4未満の弾性ストランド304が単一の分離装置400を通って前進するように、並びに/又は追加的な分離装置400が加工プロセスの様々な異なる部分で加工プロセスの横方向CDに沿って及び/若しくは機械方向MDに沿って配置され得るように、構成され得ることを理解されたい。
【0051】
図4A及び5Aに示すように、第1の測定装置310は、第1のドラム315を含み得る。第1のドラム315が固定バーとして構成され得ること、また、外周面318を有し、かつ第1の回転軸320の周囲を回転する第1のローラー316としても構成され得ることを理解されたい。第1のローラー316は、外周面318が表面速度V1を有するように回転するように構成され得る。第2の測定装置312は、第2のドラム321を含み得る。第2のドラム321が固定バーとして構成され得ること、また、外周面324を有し、かつ第2の回転軸326の周囲を回転する第2のローラー322としても構成され得ることを理解されたい。第2のローラー322は、外周面324が同じ又は実質的に同じ表面速度V1を有するように回転するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第2のローラー322は、外周面324が表面速度V1を超える表面速度を有し、また、かくして弾性ストランド304が第1及び第2測定装置310、312の間で伸張され得るように、回転するように構成され得る。図4を引き続き参照すると、第3の測定装置314は、第3のドラム327を含み得る。第3のドラム327が固定バーとして構成され得ること、また、外周面330を有し、かつ第3の回転軸332の周囲を回転する第3のローラー328としても構成され得ることを理解されたい。第3のローラー328は、外周面330が、第2のローラー322の外周面324と同じ又は実質的に同じ表面速度を有するように回転するように構成され得る。
【0052】
図4A及び5Aに示すように、第1の基材306は第1の表面338及び対向する第2の表面340を含み、第1の基材306は、第2のローラー322に向かって機械方向MDに速度V1で前進する。具体的には、第1の基材306は、第2のローラー322に向かって機械方向MDに速度V1で前進し、第1の基材306は、第2のローラー322の外周面324の周りを部分的に巻きつく。第1の基材306は、第2のローラー322から第3のローラー328へと前進する。かくして、第1の基材306の第2の表面340は、第2のローラー322の外周面324と同じ方向を移動し、第2のローラー322の外周面324と接触する。更に、第2の基材308は、第1の表面342及び対向する第2の表面344を含み、第2の基材308は、機械方向MDに第3のローラー328に向かって速度V1で前進する。具体的には、第2の基材308は、機械方向MDに第3のローラー328に向かって速度V1で前進し、第2の基材308は、第3のローラー328の外周面330の周りを部分的に巻きつく。かくして、第2の基材308の第1の表面342は、第3のローラー328の外周面330と同じ方向に移動し、第3のローラー328の外周面330と接触する。
【0053】
図4A及び5Aを引き続き参照すると、弾性ストランド304は機械方向MDを、第1のドラム315又は第1のローラー316として構成され得る第1の測定装置310に向かって前進する。弾性ストランド304は、第1の測定装置310の上流に速度V1以下で前進し得る。弾性ストランド304は第1のローラー316の外周面318と接触し、第1のローラー316の外周面318に延び、第1のローラー316の外周面318に沿って巻きつく。弾性ストランド304は、第1のローラー316から第2のローラー322に前進し、そこで弾性ストランド304が第1の基材306と結合する。上述のように、弾性ストランド304は、第1のローラー316に前進する前に伸張され得る。更に、弾性ストランド304は、第1のローラー316と第2のローラー322との間で伸張され得る。かくして、弾性ストランド304は、第2のローラー322上で第1の基材306の第1の表面338と結合され得る。続いて、結合された伸張した弾性ストランド304及び第1の基材306は、第2のローラー322から第3のローラー328に前進し、そこで弾性ストランド304及び第1の基材306が第2の基材308と結合される。具体的には、弾性材料が第1の基材306の第1の表面338及び第2の基材308の第2の表面344と結合して連続長の弾性積層体302を作るように、弾性ストランド304が第1及び第2の基材306、308の間に位置決めされる。図4Aに示すように、弾性ストランド304は前進して、第2ニップ356に前進する前に、接着剤336を弾性ストランド304に塗布する接着剤塗布装置334を通過し得る。接着剤は、弾性ストランド304及び/又は第2の基材308と結合する前及び/又は結合の最中に、第1の基材306の第1の表面338に更に塗布され得ることを理解されたい。更に、接着剤は、弾性ストランド304及び第1の基材306に結合する前又は結合の最中に、第2の基材308の第2の表面344に塗布され得ることを理解されたい。
【0054】
上述したように、いくつかの弾性ストランド304は、装置300が弾性積層体302を作っている間に破断し得る。図4A〜5Dは、単一の弾性ストランド304が破断し、分離装置400によって捕捉される順序を示す。上述のように、図4A及び5Aは、分離装置400と第1の測定装置310との間を前進する4つの伸張した弾性ストランド304を備える弾性積層体302を作るように動作する装置300を示す。弾性ストランドは更に、第1の測定装置310から第2の測定装置312まで前進する。図4Aに示すように、弾性ストランド304は、第1のドラム315又は第1のローラー316に向かう第1の方向350において前進する。弾性ストランド304は更に、第1のローラー316の外周面318に沿って延びるか、又は第1のローラー316の外周面318に沿って巻き付く。また、弾性ストランド304は、第2の測定装置312に向かう第2の方向352において第1のローラー316の外周面318から前進する。図4A及び6を詳しく参照すると、弾性ストランド304は、外周面318に向かう第1の方向350において前進し、第1のドラム315又は第1のローラー316上の外周面318上の第1の接点354において外周面318と接触する。弾性ストランド304は、第2の接点まで第1のドラム315又はローラー316の外周面318に沿って延びるか、又は第1のドラム315又はローラー316の外周面318に沿って巻きつく。第2の接点356から、弾性ストランド304は、第2の方向352において第1のドラム315又はローラー316の外周面318から前進する。図6は、第1のドラム315又はローラー316の外周面318に接し、第1の接点354を貫いて延在する第1の平面358、及び第1のドラム315又はローラー316の外周面318に接し、第2の接点356を貫いて延在する第2の平面360を更に示す。横方向CDに整列し、第1の方向350において前進する複数の弾性ストランド304は更に、第1の平面358と一致する第1のストランドの輸送平面359を画定し得る。また、横方向CDに整列し、第2の方向352において前進する複数の弾性ストランド304は、第2の平面360と一致する第2のストランドの輸送平面361を更に画定し得る。
【0055】
引き続き図4A、5A、及び6を参照すると、分離装置400は、弾性ストランド304がスネア部材402と第1のドラム315又はロール316との間を前進するように、第1のドラム315又はロール316に隣接して位置決めされる、スネア部材402を含む。より詳細には、スネア部材は、外周面404を含み、第1の末端部分406と第2の末端部分408との間の長さを画定し、スネア部材402の長さは、複数の弾性ストランド304を横断する横方向CD又は第3の方向362に延在する。第3の方向362は、第1の方向350に垂直であっても垂直でなくてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、スネア部材402は、弾性ストランド304がスネア部材402の外周面404と第1のドラム315又はローラー316の外周面318との間にあるように位置決めされ得る。スネア部材402は、第2の接点356の上流の様々な位置に位置決めされてもよいことを理解されたい。例えば、スネア部材402は第2の接点356の上流に位置決めされ、かつストランド304と第2の平面360(及び/又は第2のストランドの輸送平面361)との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、スネア部材402は、第2の接点356の上流に位置決めされ、かつストランド304と第2の平面36(及び/又は第2のストランドの輸送平面361)との間に位置決めされてもよく、並びに第1の平面358(及び/又は第1のストランドの輸送平面359)と第2の平面360(及び/又は第2のストランドの輸送平面361)との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、スネア部材402は、外周面404が弾性ストランド304並びに/又は第2の平面360(及び/若しくは第2のストランドの輸送平面361)と接触しないように位置決めされる。いくつかの実施形態では、スネア部材402は、第1の平面358(及び/又は第1のストランドの輸送平面359)がスネア部材402の外周面404と交差するように位置決めされ、その一方で、スネア部材402は、外周面404が弾性ストランド304並びに/又は第2の平面360(及び/若しくは第2のストランドの輸送平面361)と接触しないようにも位置決めされる。
【0056】
ここで図4B及び図5Bを参照すると、動作状態が示されており、ここでは、弾性ストランド304のうちの1つが破断、即ち第1の測定装置310と第2の測定装置312との間で機械方向MDに分離されており、それにより上流端部分346及び下流端部分348が作られている。弾性ストランド304が伸張されているため、下流端部分348は下流方向又は第2の方向352に第2のローラー322に向かって跳ね返る場合があり、また上流端部分346は上流方向又は第4の方向364に第1のローラー316及び分離装置400に向かって跳ね返る場合がある。図4B〜5Bに示すように、破断弾性ストランド304の上流端部分346は、第2の方向352に対向しかつ分離装置400に向かう第4の方向364に跳ね返る。図4B〜5Cに示すように、破断弾性ストランド304の下流端部分348は、機械方向MDに引き続き前進して弾性積層体302に組み込まれる。
【0057】
上述のように、破断弾性ストランド304の上流端部分346は第1のドラム315又はローラー316に向かう方向へと跳ね返り、図4B−5Dに示すような分離装置400によって捕捉される。図4C及び5Cを参照すると、上流端部分346は跳ね返り、スネア部材402の外周面404と接触する。図4D及び5Dなどに示されるように、上流端部分346はまた、スネア部材402の外周面404の周囲に部分的又は全体的に巻きつき得る。次に、スネア部材402上の破断弾性ストランド304の巻きつけられた上流端部分346は、スネア部材402によって捕捉及び分離され、それによって、破断したストランドの解放端部が跳ね返り製造プロセスの上流部分に向かってかなりの距離を戻ることが防がれる。
【0058】
本明細書に記載される分離装置400は、破断した弾性材料の上流端部分を捕捉する様々な異なる方法で構成され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、スネア部材402の外周面404は、破断弾性ストランド304の上流端部分346と外周面404との間の摩擦係合を増やすように構成される。例えば、スネア部材402の外周面404は、接着剤、あるいは破断弾性ストランド304の上流端部分346をスネア部材402上に把持する及び/又は保持するのに役立つその他の粘着性物質によってコーティングされてよい。例えば、接着剤は外周面404に直接塗布されてよい。いくつかの実施例では、テープの粘着性表面が破断弾性ストランド304の上流端部分346に対して露出するように、接着剤テープがスネア部材402の外周面404に結合されてもよい。別の実施例では、スネア部材402の外周面404は刻みを付けられていてもよい。更に別の実施例では、スネア部材402は、粘着性物質を含む外周面404を画定する外側スリーブ410と併せて構成されてよく、図7に示すように、外側スリーブ410によって取外し及び/又は交換の容易さが促進され得る。いくつかの実施形態では、図8に示すように、スネア部材402は、外周面404から外方に向かって延在する剛毛412を含み得る。図8の配置では、破断弾性ストランド304の後退する上流端部分346は、剛毛412内でもつれることによって捕捉され得る。スネア部材402は、様々な異なる形状の断面を備えて構成され得ることを理解されたい。例えば、本明細書に記載される図は、円形の断面を有するスネア部材402を示す。いくつかの実施形態では、スネア部材402は、長方形、正方形、三角形、楕円形、卵形、又はその他の幾何学的形状に対応する断面を備えて構成され得る。いくつかの実施形態では、スネア部材402は粘着性の及び/又は粗面化された表面を有する平板として構成され得る。スネア部材402が、弾性ストランド304を横断する直線及び/又は曲線上を延在し得ることも理解されたい。
【0059】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0060】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外すること又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、その文献が本願で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを認めるものではなく、また、その文献が、単独で、あるいはあらゆる他の参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、かかる発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを認めるものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中でその用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0061】
本発明の特定の実施形態が例示され説明されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8