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脆弱部は、切り込み、ミシン目、折り目、及び薄肉化からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、被収容物を完全密閉することができ、且つ輸送中の荷崩れ等により生じる圧力で意図せず被収容物が漏れてしまう虞の少ない易開封性包装体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、容器と蓋材からなる易開封性包装体であって、
前記容器は開口部を備え、該開口部外周には鍔部が設けられており、
前記鍔部の上には熱シール層を介して前記蓋材の封止材が熱溶着され、
前記封止材の上には第1接着層を介して前記蓋材の上材が接着されており、
前記第1接着層は
、前記上材を前記容器の外周方向から上方向に引っ張ることで、前記鍔部の上方においては前記封止材の破断が起きず、前記上材と前記封止材の接着が始まる又は接着強さの強い接着が始まる前記鍔部の内周端付近から、前記第1接着層に上方に引っ張られ、前記封止材の破断が起こるように、前記鍔部の上方に
おいては該第1接着層が設けられていないあるいは他の部分よりも接着強さが弱
く、かつ、前記開口部の周縁よりも内側の領域においては前記封止材と前記上材とを接着する。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記封止材はアルミ箔、プラスチック製フィルム、又はコーティング紙であることを特徴とする、請求項1に記載の易開封性包装体に関する。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記鍔部の内周端部上方の前記上材に脆弱部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の易開封性包装体に関する。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記鍔部の内周端部上方の前記封止材に脆弱部が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記蓋材の任意の箇所に脆弱部が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0014】
請求項6に係る発明は、前記容器は複数の開口部を備え、
前記上材は、前記複数の開口部の各々の上方から前記容器の外周方向に向けて突出した複数の突出部を備え、
前記複数の突出部と前記上材との境界に脆弱部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の易開封性包装体に関する。
【0015】
請求項7に係る発明は、脆弱部は、切り込み、ミシン目、折り目、及び薄肉化からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0016】
請求項8に係る発明は、前記上材は前記鍔部よりも外周方向に突出した突出部を備えていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0017】
請求項9に係る発明は、前記封止材の一部に破断補助部が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0018】
請求項10に係る発明は、前記上材の上面には第2接着層を介してカバーフィルムが設けられていることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【0019】
請求項11に係る発明は、前記鍔部の一部が外周方向に突出していることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の易開封性包装体に関する。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る発明によれば、易開封性包装体は容器と蓋材からなり、前記容器は開口部を備え、該開口部外周には鍔部が設けられており、前記鍔部の上には熱シール層を介して前記蓋材の封止材が熱溶着されているため、被収容物を完全密閉することができ、輸送時等に被収容物(すなわち内容物)が漏れる虞が少ない。
さらに、前記封止材の上には第1接着層を介して前記蓋材の上材が接着されているため、輸送時等に発生する容器の歪みによる封止材の破損を防止することができ、輸送時等に発生する被収容物の漏れを防止することができる。
加えて、前記第1接着層は前記鍔部の上方に、該第1接着層が設けられていないあるいは他の部分よりも接着強さが弱いため、蓋材の上材を上方に剥がすことで、上材と封止材の間に接着層が設けられている部分から封止材が破断し、易開封性包装体を開封することができ、容易に被収容物を取り出すことができる。
【0021】
請求項2に係る発明によれば、前記封止材はアルミ箔、プラスチック製フィルム、又はコーティング紙であるため、被収容物をより容易に完全密閉することができ、輸送時等に被収容物が漏れる虞をより減少させることができる。
【0022】
請求項3に係る発明によれば、前記鍔部の内周端部上方の前記上材に脆弱部が設けられているため、より容易に上材を上方に剥がすことができ、より容易に封止材を破断させることができる。
【0023】
請求項4に係る発明によれば、前記鍔部の内周端部上方の前記封止材に脆弱部が設けられているため、上材を上方に剥がす際に、より容易に封止材を破断させることができ、より容易に易開封性包装体を開封することができる。
【0024】
請求項5に係る発明によれば、前記蓋材の任意の箇所に脆弱部が設けられているため、上材を上方に剥がす際に、より容易に封止材を破断させることができ、より容易に易開封性包装体を開封することができる。
【0025】
請求項6に係る発明によれば、前記容器は複数の開口部を備え、前記上材は、前記複数の開口部の各々の上方から前記容器の外周方向に向けて突出した複数の突出部を備え、前記複数の突出部と前記上材との境界に脆弱部が設けられているため、各々の開口部(即ち、収容部)を独立して開封することができる。
【0026】
請求項7に係る発明によれば、脆弱部は、切り込み、ミシン目、折り目、及び薄肉化からなる群から選択される1種以上であるため、上材を上方に剥がす際に、より容易に封止材を破断させることができ、より容易に易開封性包装体を開封することができる。
【0027】
請求項8に係る発明によれば、前記上材は前記鍔部よりも外周方向に突出した突出部を備えているため、突出部を指で引っ掛けるあるいは指でつまむことができ、より容易に易開封性包装体を開封することができ、より容易に被収容物を取り出すことができる。
【0028】
請求項9に係る発明によれば、前記封止材の一部に破断補助部が設けられているため、上材を上方に剥がす際に、より容易に封止材を破断させることができ、より容易に易開封性包装体を開封することができる。
【0029】
請求項10に係る発明によれば、前記上材の上面には第2接着層を介してカバーフィルムが設けられているため、輸送時等に発生する容器の歪みによる封止材の破損をより容易に防止することができ、輸送時等に発生する被収容物の漏れを防止することができる。
加えて、上材に切り込み、ミシン目、折り目、及び薄肉化の内の1種以上からなる脆弱部が設けられている場合に、脆弱部へのゴミ等の侵入を防止することができる。
【0030】
請求項11に係る発明によれば、前記鍔部の一部が外周方向に突出しているため、上材を上方に剥がす際に、より容易に封止材を破断させることができ、より容易に易開封性包装体を開封することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る易開封性包装体の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
【0033】
本発明に係る易開封性包装体(10)は、容器(1)と蓋材(2)から形成されている。
しかしながら、これに限定されず、例えば、把持部(図示せず)等、被収容物を収容する包装体に通常用いられ、当業者に自明であるその他の構成要素を備えていてもよい。
【0034】
図1の(a)に示す如く、容器(1)は、液状、ペースト状、粉末状、顆粒状あるいは錠剤状の食品、薬品あるいは化粧剤等の被収容物(すなわち、内容物)を収容するための収容部(11)と開口部(12)を備え、開口部(12)外周には鍔部(13)が設けられている。
尚、容器(1)、収容部(11)及び開口部(12)の形状や大きさは特に限定されず、被収容物のサイズや形状に合わせて適宜選択され得る。
また、容器(1)の材質は被収容物の種類等により適宜選択され、例えば、紙、プラスチック、合成樹脂、アルミニウム、鉄等が挙げられるがこれに限定されず、容器として通常用いられ、当業者に自明の材質であれば、いかなるものでも用いることができる。
さらに、
図1の(a)において、容器(1)は1層構造であるが、例えば、収容部(11)側と容器(1)側を夫々別の材質で構成して2層以上の構造としてもよい。
【0035】
図1の(a)に示す如く、鍔部(13)の上面は、後述する封止材(22)と熱シール層(21)を介して熱溶着されている。
鍔部(13)の大きさや形状は特に限定されず、容器(1)の大きさ等によって適宜選択され得る。
鍔部(13)の上面と封止材(22)とが熱シール層(21)を介して熱溶着されることで、被収容物を易開封性包装体(10)に密閉して収容することができる。
尚、熱溶着の方法や温度条件等については特に限定されず、包装体等における蓋材と容器の熱溶着に通常用いられ、当業者に自明の方法や条件であれば、いかなるものでも用いることができる。
【0036】
図1の(a)に示す如く、蓋材(2)は、熱シール層(21)、封止材(22)、第1接着層(23)、上材(24)から構成されている。
【0037】
熱シール層(21)は、容器(1)の鍔部(13)の上面と封止材(22)の下面との間に設けられており、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、PO(ポリオレフィン)系、PA(ポリアミド)系、SR(合成ゴム)系、ACR(アクリル)系、PUR(ポリウレタン樹脂)系等のホットメルト接着剤等から形成されている。
熱シール層(21)は、熱溶着によって容器(1)の鍔部(13)の上面と封止材(22)の下面とを溶着する。これにより、被収容物を収容部(11)内に密閉することができる。
尚、熱シール層(21)の材質は叙上のホットメルト接着剤に限定されず、容器(1)の鍔部(13)の上面と封止材(22)の下面とを熱溶着によって溶着することができるものであり、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
また、
図1の(a)において、熱シール層(21)は、封止材(22)の下面の全面に亘って設けられているが、容器(1)の鍔部(13)の上面と接触する箇所にのみ設けても良い。
【0038】
封止材(22)は、熱シール層(21)の上面と第1接着層(23)の下面との間に設けられており、易破壊性(易破り性)のものであって、バリア性を有する材質から構成されている。
より詳しくは、封止材(22)は、ガスバリア性が良く、破断性が良いアルミ箔や、アルミ箔と同等のガスバリア性と破断性を備えるプラスチック製フィルムやコーティング紙等やそれらの複合材等、ガスバリア性が良く、薄く、破断性の良いもので、片面又は両面に接着剤を塗布して加熱圧着できるものが好ましい。
アルミ箔を封止材(22)として用いる場合は、厚みが5μm〜50μmであることが望ましい。厚みが5μm未満だと、アルミ箔が破れやすくなり、輸送時等に被収容物が漏れてしまう虞があり、50μmを超えるとアルミ箔が破れ難くなり、開封し難くなるためである。
プラスチック製フィルム、コーティング紙等やそれらの複合材を封止材(22)として用いる場合は、厚みが10μm〜50μmであることが望ましい。厚みが10μm未満だと、封止材(22)が破れやすくなり、輸送時等に被収容物が漏れてしまう虞があり、50μmを超えると封止材(22)が破れ難くなり、開封し難くなるためである。
さらに、封止材(22)として耐熱性の高いアルミ箔を使用することにより、本発明に係る易開封性包装体(10)の耐熱性を高めることができる。
封止材(22)の下面が熱シール層(21)を介して容器(1)の鍔部(13)の上面と熱溶着により溶着されることにより、被収容物を収容部(11)内に完全密閉することができ、輸送時等に被収容物が漏れる虞を減少させることができる。
【0039】
第1接着層(23)は、封止材(22)の上面と上材(24)の下面との間に設けられており、封止材(22)と上材(24)とを接着している。
第1接着層(23)に用いる接着剤の種類は特に限定されず、封止材(22)の上面と上材(24)の下面とを接着でき、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
接着剤は、一例として、エチレン−プロピレンゴム系透明接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系透明接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、天然ゴム・合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エラストマー系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、あるいはEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、PO(ポリオレフィン)系、PA(ポリアミド)系、SR(合成ゴム)系、ACR(アクリル)系、PUR(ポリウレタン樹脂)系等のホットメルト接着剤等が挙げられるが、これに限定されない。
【0040】
図1の(a)に示す如く、第1接着層(23)は、鍔部(13)の上方の少なくとも一部には設けられていない、あるいは他の部分よりも接着強さが弱くなるように構成されている。
これにより、後述する上材(24)を容器(1)の外周方向から上方向に引っ張ることで、鍔部(13)の上方においては封止材(22)の破断が起きず、上材(24)と封止材(22)の接着が始まる又は接着強さの強い接着が始まる位置(すなわち、鍔部(13)の内周端付近)から、第1接着層(23)に上方に引っ張られ、封止材(22)の破断が起こる。
加えて、第1接着層(23)が、鍔部(13)の上方の少なくとも一部には設けられていない、あるいは他の部分よりも接着強さが弱くなるように構成されているため、指等で容易に上材(24)をつまむことができ、容易に上材(24)を上方に引っ張ることができる。
この破断の仕組みにより、封止材(22)としてアルミ箔等を用いた場合でも、封止材(22)に切り込み等の脆弱部を設けなくとも、容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
【0041】
上材(24)は、第1接着層(23)の上面に設けられている。
上材(24)は、印刷可能で封止材(22)よりも厚く、強度のあるものが望ましい。
上材(24)を、第1接着層(23)を介して封止材(22)と接着させることにより、封止材(22)を補強でき、包装体の輸送時等に発生し得る封止材(22)の破損を防止することができる。
上材(24)の材質は、封止材(22)の強度を補強するという目的から、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)が望ましいが、これに限定されず、例えば、透明なエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリエステル(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、塩化ビニルフィルム、合成紙(ユポ紙)、アセテートサテン、金属箔、オレフィン系紙、プラスチック、生分解シート、木、軽金属等、封止材(22)の強度を補強できるものであれば、いかなるものでも用いることができる。
尚、上材(24)としてOPPを用いる場合、封止材(22)の補強の観点から、厚みは約20〜100μm程度が望ましい。厚みが20μm未満だと、封止材(22)の破損を防止できない虞があり、100μmを超えると上材(24)が厚くなりすぎ、開封し難くなるためである。
OPP以外の材質を用いる場合、上材(24)の厚みは約0.03mm〜2mmであることが望ましい。厚みが0.03mm未満だと、封止材(22)の破損を防止できない虞があり、2mmを超えると上材(24)が厚くなりすぎ、開封し難くなるためである。
【0042】
叙上の通り、上材(24)は印刷可能であることが望ましく、印刷可能である場合、その上面の少なくとも一部に印刷層(図示せず)が設けられていても良い。
印刷層は、上材(24)上にインクにより印刷された層のことを指す。
インクは、例えば、顔料インク、染料インク、印刷インク等が挙げられるが、これに限定されない。
インクには、バインダー、ポリマー、及び色素が含まれるが、これ以外の成分が含まれていても良い。
バインダー、ポリマー、及び色素は、印刷用のインクに通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものも使用できる。
バインダーは、例えば、炭酸ソーダ、アンチモン塩類等が挙げられるが、これに限定されない。
色素(顔料・染料)は、例えば、無機顔料、有機顔料、レーキ顔料、蛍光顔料、天然染料、合成染料、蛍光染料等が挙げられるが、これに限定されない。
【0043】
図1の(a)及び(b)に図示する如く、上材(24)は鍔部(13)よりも外周方向に突出した第1突出部(25)(つまり、舌片)を備えていることが望ましい。
第1突出部(25)を備えていることにより、本発明に係る易開封性包装体(10)を開封する際に、第1突出部(25)をつまむことができるため、より容易に上材(24)を上方向に剥がすことができ、より容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
第1突出部(25)の形状や第1突出部(25)を設ける位置は特に限定されず、本発明に係る易開封性包装体(10)を開封する際に指でつまめる又は指を引っ掛けることができる形状や位置であれば、いかなるものであってもよい。
また、一例として、易開封性包装体(10)のサイズが、底辺52mm、深さ40mm、外径50mm、鍔部外径75mm、平均肉厚0.4mmである場合、第1突出部(25)の突出長さは5mmであることが望ましい。上記寸法の場合、指での開封がより容易となる。
【0044】
図2は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
図2に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、上材(24)に第1脆弱部(26)が設けられている。第1脆弱部(26)は鍔部(13)の内周端部上に沿って、上材(24)の少なくとも一部に設けられている(
図2の(b)参照)。
第1脆弱部(26)の構造は、断面V字状や断面U字状の切り込み(ノッチ)、スリット、ミシン目、折り目、及び薄肉化からなる群から選択される1種以上であることが望ましいがこれに限定されず、孔や切れ目などの微細な傷付け加工を施した一方向に引き裂き可能な開封構造(具体的にはマジックカット[登録商標])等、他の部位よりも破断し易く、開封時に破断の起点となることができる構造であり、当業者に自明の構造であれば、いかなるものでも採用できる。
第1脆弱部(26)が上材(24)に設けられることにより、上材(24)を上方に引っ張った際に、第1脆弱部(26)が起点となって、第1脆弱部(26)の位置から封止材(22)の破断が始まる。このため、第1脆弱部(26)が無い場合と比較して、より容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
尚、第1脆弱部(26)は、上材(24)と第1接着層(23)の両方に設けられていても良い。上材(24)と第1接着層(23)の両方に第1脆弱部(26)が設けられることにより、より容易に封止材(22)を破断することができる。
【0045】
図3は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
図3に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、封止材(22)に第2脆弱部(27)が設けられている。第2脆弱部(27)は鍔部(13)の内周端部上に沿って、封止材(22)の少なくとも一部に設けられている。
脆弱部を封止材(22)に設けた場合、
図3の(b)に示す如く、第2脆弱部(27)の外部への露出を減らすことができ、第2脆弱部(27)に塵、埃、ゴミ等がたまることが無く、より長期間に亘って安定に本発明に係る易開封性包装体(10)を使用することができる。
第2脆弱部(27)の構造は、断面V字状や断面U字状の切り込み(ノッチ)、スリット、ミシン目、折り目、及び薄肉化からなる群から選択される1種以上であることが望ましいがこれに限定されず、孔や切れ目などの微細な傷付け加工を施した一方向に引き裂き可能な開封構造(具体的にはマジックカット[登録商標])等、他の部位よりも破断し易く、開封時に破断の起点となることができる構造であり、当業者に自明の構造であれば、いかなるものでも採用できる。
第2脆弱部(27)が封止材(22)に設けられることにより、上材(24)を上方に引っ張った際に、第2脆弱部(27)が起点となって、第2脆弱部(27)の位置から封止材(22)の破断が始まる。このため、第2脆弱部(27)が無い場合と比較して、より容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
尚、第2脆弱部(27)は、封止材(22)と熱シール層(21)の両方に設けられていても良い。封止材(22)と熱シール層(21)の両方に第2脆弱部(27)が設けられることにより、より容易に封止材(22)を破断することができる。
【0046】
前述の従来技術において、封止材に切り込み等の脆弱部を設けることは、封止材の破断に対する強度を低下させてしまうため、輸送時等において、周囲からの圧力等で容器が変形し、シール部から被収容物が漏れてしまう等の問題があった。しかしながら、本発明に係る易開封性包装体(10)は、封止材(22)を上材(24)で補強しているため、封止材(22)に第2脆弱部(27)を設けた場合においても、第2脆弱部(27)を設けたことによる易開封性の恩恵を受けつつ、封止材(22)の強度を維持することができ、輸送時等において、周囲からの圧力等で容器が変形し、シール部から被収容物が漏れてしまう等の虞が少ない。
【0047】
尚、本発明に係る易開封性包装体(10)は、第1脆弱部(26)及び第2脆弱部(27)の両方を設けてもよい。両方設けた場合、第1脆弱部(26)による破断促進効果と第2脆弱部(27)による破断促進効果の両方を得るため、第1脆弱部(26)又は第2脆弱部(27)のどちらか一方を設けた易開封性包装体よりも、より容易に開封することができる。
また、叙上の通り、本発明に係る易開封性包装体(10)は、封止材(22)を上材(24)で補強しているため、封止材(22)に第2脆弱部(27)を設け、上材(24)に第1脆弱部(26)を設けた場合においても、脆弱部(26、27)を設けたことによる易開封性の恩恵を受けつつ、封止材(22)の強度を維持することができ、輸送時等において、周囲からの圧力等で容器が変形し、シール部から被収容物が漏れてしまう等の虞が少ない。
【0048】
図4は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す概略平面図である。
図4に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、封止材(22)の少なくとも一部に破断補助部(28)が設けられている。
破断補助部(28)は、封止材(22)の一部に、1以上の平面視略三角形状を形成する(
図4の(a)及び(b)参照)、あるいは鍔部(13)の内周端部よりも内側付近(つまり開口部(12)付近)に封止材(22)を設けない(
図4の(c)参照)等によって形成される。
破断補助部(28)を封止材(22)の破断が開始される位置の近くに設けることによって、より容易に封止材(22)を破断することができる。
鍔部(13)上に破断補助部(28)を設ける場合(
図4の(a)及び(b)参照)、破断補助部(28)と鍔部(13)は溶着しなくとも良い。破断補助部(28)と鍔部(13)を溶着しないことにより、封止材(22)の破断時に必要となる力を減少させることができ、より容易に封止材(22)を破断することができ、より容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
【0049】
破断補助部(28)として、開口部(12)の一部に封止材(22)を設けなかった場合(
図4の(c)参照)、この破断補助部(28)を上から押圧することにより破断補助部(28)のみを開封することができる。このような破断補助部(28)を設けることで、例えば、ストロー等を用いて破断補助部(28)を上から押圧することにより、容易に容器(1)の収容部(11)内にストロー等を差し込むことができる。また、破断補助部(28)のみを開封することで、被収容物の少量の出し口や電子レンジで本発明に係る易開封性包装体(10)に収容された被収容物を加熱する際の空気穴とすることもできる。
尚、破断補助部(28)の形状は特に限定されず、例えば、平面視略正方形状、矩形状、円状、楕円状、五角形状又はそれらの組み合わせ等、開封時に封止材(22)を容易に破断できるものであり、当業者に自明の形状であれば、いかなる形状であってもよい。
また、破断補助部(28)を設け、且つ第1脆弱部(26)及び/又は第2脆弱部(27)を設けることによって、夫々を独立して設ける場合よりも、より容易に封止材(22)を破断することができ、より容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
【0050】
図5は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
図5に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、上材(24)の上面に第2接着層(29)が設けられ、第2接着層(29)の上面にカバーフィルム(30)が設けられている。
カバーフィルム(30)は、印刷可能であることが望ましく、厚みが5μm〜50μmの材質から構成されている。カバーフィルム(30)の材質は特に限定されないが、透明なエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリエステル(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、塩化ビニルフィルム、プラスチック製フィルム、コーティング紙、生分解シート、軽金属等、容器等のカバーフィルムとして通常用いられ、当業者に自明のものあれば、いかなるものでも用いることができる。
カバーフィルム(30)を、第2接着層(29)を介して上材(24)の上面に設けることで、上材(24)に第1脆弱部(26)を設けた場合においても、第1脆弱部(26)に塵、埃、ゴミ等がたまることが無く、より長期間に亘って安定に本発明に係る易開封性包装体(10)を使用することができる(
図5の(b)参照)。
【0051】
叙上の通り、カバーフィルム(30)は印刷可能であることが望ましく、印刷可能である場合、その上面の少なくとも一部に印刷層(図示せず)が設けられていても良い。
印刷層は、カバーフィルム(30)上にインクにより印刷された層のことを指す。
インクは、例えば、顔料インク、染料インク、印刷インク等が挙げられるが、これに限定されない。
インクには、バインダー、ポリマー、及び色素が含まれるが、これ以外の成分が含まれていても良い。
バインダー、ポリマー、及び色素は、印刷用のインクに通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものも使用できる。
バインダーは、例えば、炭酸ソーダ、アンチモン塩類等が挙げられるが、これに限定されない。
色素(顔料・染料)は、例えば、無機顔料、有機顔料、レーキ顔料、蛍光顔料、天然染料、合成染料、蛍光染料等が挙げられるが、これに限定されない。
【0052】
第2接着層(29)は、叙上の通り、上材(24)の上面とカバーフィルム(30)の下面との間に設けられており、上材(24)とカバーフィルム(30)とを接着している。
第2接着層(29)に用いる接着剤の種類は特に限定されず、上材(24)の上面とカバーフィルム(30)の下面とを接着でき、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
接着剤は、一例として、エチレン−プロピレンゴム系透明接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系透明接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、天然ゴム・合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エラストマー系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、あるいはEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、PO(ポリオレフィン)系、PA(ポリアミド)系、SR(合成ゴム)系、ACR(アクリル)系、PUR(ポリウレタン樹脂)系等のホットメルト接着剤等が挙げられるが、これに限定されない。
【0053】
図6は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
図6に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、鍔部(13)の一部を平面視略三角形状に変形させて、鍔部(13)が容器(1)の外周方向に突出している第2突出部(14)を備えている(
図6の(a)及び(b)参照)。
このように、容器(1)に第2突出部(14)を設けることにより、平面視略三角形状の封止材(22)と上材(24)が接着されて一体となっている部分が破断箇所となり、第2突出部(14)近傍に位置する封止材(22)をより容易に破断することができる。この時、封止材(22)の先端部を指でつまみ、持ち上げることにより、この先端部から封止材(22)が順次剥がれることとなる。
容器(1)に設けられる第2突出部(14)の形状は特に限定されず、例えば、平面視略正方形状、矩形状、円状、楕円状、五角形状又はそれらの組み合わせ等、開封時に封止材(22)を容易に破断できるものであり、当業者に自明の形状であれば、いかなる形状であってもよい。
また、容器の把持部として第2突出部(14)を設けてもよい。第2突出部(14)を把持部として設けることで、本発明に係る易開封性包装体(10)をより容易に持ち運びすることができる。
【0054】
図7は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略断面図、(b)は易開封性包装体の概略平面図である。
図7に示す本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)は、蓋材(2)の任意の箇所に第1脆弱部(26)、第2脆弱部(27)、及び平面視略矩形状の鍔部(13)よりも外周方向に突出した第1突出部(25)(つまり、舌片)が設けられている。
第1突出部(25)と上材(24)との境界には第1脆弱部(26)が設けられている。尚、本変形例において、脆弱部として第1脆弱部(26)と第2脆弱部(27)の両方を設けても良い(
図7の(a)参照)。
本発明の変形例に係る易開封性包装体(10)によれば、第1突出部(25)を指等で掴む等して上方に引っ張ることで、
図7の(b)に示す第1脆弱部(26)及び第2脆弱部(27)に沿って上材(24)及び封止材(22)を蓋材(2)から剥がすことができる。これにより少量出し口(32)を形成することができる。
尚、第1突出部(25)の少なくとも一部は脆弱部でなくとも良い。例えば、第1突出部(25)の最も内側に位置する部分(31)を脆弱部としないことで、第1突出部(25)を上方に剥がした際に、最も内側に位置する部分(31)のみが蓋材(2)から剥がれず、一度剥がした後でも再度蓋をすることが可能となる。
尚、第1突出部(25)の形状は特に限定されず、上材(24)及び封止材(22)の一部分のみを蓋材(2)から剥がすことができる形状であれば、例えば、平面視略三角形状、正方形状、矩形状、円状、あるいは楕円状等、いかなる形状であってもよい。
【0055】
図8は本発明の変形例に係る易開封性包装体を示す図であって、(a)は易開封性包装体の概略平面図、(b)は(a)のA1−A1線に沿った概略断面説明図、(c)は(a)のA2−A2線に沿った概略断面説明図である。
本変形例では、一枚の蓋材(2)の中に複数の開口部(12)(即ち、収容部(11))が設けられている。蓋材(2)は熱シール層(21)、封止材(22)、第1接着層(23)、上材(24)から形成されており、第1脆弱部(26)が設けられている。尚、第2接着層(29)及びカバーフィルム(30)を設けても良い。
【0056】
図8の(a)は本変形例の一例として、3つの収容部(11)を備える易開封性包装体(10)を示している。3つの収容部(11)は夫々独立して開封できるように構成されており、第1突出部(25)と第1脆弱部(26)が設けられている。
第1突出部(25)は各々の収容部(11)から易開封性包装体(10)の外側に突出するように構成されており、第1突出部(25)と上材(24)との境界には、第1脆弱部(26)が設けられている。第1脆弱部(26)は収容部(11)の形状に合わせて、収容部(11)の縁部の上方に設けられている(
図8の(a)〜(c)参照)。尚、本変形例において、脆弱部として第1脆弱部(26)と第2脆弱部(27)の両方を設けても良い。
第1突出部(25)の形状や第1突出部(25)を設ける位置は特に限定されず、複数の収容部(11)を夫々独立して開封する際に、第1突出部(25)を指でつまめる又は第1突出部(25)に指を引っ掛けることができる形状や位置であれば、いかなるものであってもよい。また、容器(10)及び蓋材(2)の端部の一部に凹部を形成し、第1突出部(25)を形成しても良い(
図8の(a)の最も左に位置する第1突出部(25)参照)。
第1突出部(25)は平板状であってもこの平板に凹凸形状をつけてもよく、その理由は凹凸を施された第1突出部(25)は、より指で掴みやすく、剥がしやすくなるからである。
また、上材(24)の第1接着層(23)が設けられていないあるいは他の部分よりも接着強さが弱い部分に凹凸形状をつけてもよく、その理由は凹凸を施された上材(24)は、より指で掴みやすく、剥がしやすくなるからである。
【0057】
図8の(c)に示す如く、第1接着層(23)は、各々の収容部(11)の第1突出部(25)側の端部から第1突出部(25)の突出端側にかけて設けられていない、あるいは他の部分よりも接着強さが弱くなるように構成されている。
これにより、上材(24)を容器(1)の外周方向から上方向に引っ張ることで、鍔部(13)の上方においては封止材(22)の破断が起きず、上材(24)と封止材(22)の接着が始まる又は接着強さの強い接着が始まる位置(すなわち、各々の収容部(11)の第1突出部(25)側の端部)から、第1接着層(23)に上方に引っ張られ、封止材(22)の破断が起こる。
加えて、第1接着層(23)が、各々の収容部(11)の第1突出部(25)側の端部から第1突出部(25)の突出端側にかけて設けられていない、あるいは他の部分よりも接着強さが弱くなるように構成されているため、指等で容易に上材(24)(即ち、第1突出部(25))をつまむことができ、容易に上材(24)を上方に引っ張ることができる。
この破断の仕組みにより、封止材(22)としてアルミ箔等を用いた場合でも、封止材(22)に切り込み等の脆弱部を設けなくとも、容易に本発明に係る易開封性包装体(10)を開封することができる。
【0058】
このように易開封性包装体(10)を形成することで、第1突出部(25)を指等で上方に引っ張ることで、第1脆弱部(26)の形状にそって封止材(22)を破断することができるので、複数の収容部(11)を夫々独立して開封することができる。
本変形例は、例えば、医薬品等のPTP包装体等に適用することができる。従来のPTP包装体では、収容部を指で押さえてアルミを破いているが、高齢者等の力が衰えている人の場合、アルミを破くことができない場合がある。特に小さな錠剤は開け難く、収容部を強く押すと錠剤が飛び散る虞があった。このPTP包装体に本変形例を適用すると、叙上の通り、第1突出部(25)を指等で上方に引っ張るだけで、複数の収容部(11)を夫々独立して容易に開封することができるため、力が衰えている者であっても容易に収容部から錠剤(T)等を取り出すことができ、且つ錠剤(T)等が飛び散る虞がなく、従来のPTP包装体の問題点を解決することができる。
【0059】
次に本発明に係る易開封性包装体(10)の開封方法の一例について説明する。
図9は本発明に係る易開封性包装体(10)の開封時の状態を示す図であって、(a)は開封前の状態を示す概略断面図、(b)は開封後の状態を示す概略断面図である。
図9の(a)に示す易開封性包装体(10)は、蓋材(2)として熱シール層(21)、封止材(22)、第1接着層(23)及び上材(24)を含み、上材(24)には第1突出部(25)が設けられている。
この包装体の第1突出部(25)を指等でつかみ、上方に引っ張ることで、第1接着層(23)によって上材(24)と封止材(22)との接着が始まる鍔部(13)の内周端近傍から第1接着層(23)とともに封止材(22)が上方に引っ張られ、熱シール層(21)とともに破断が生じる(
図9の(b)参照)。一度破断が生じると容易に封止材(22)を剥がすことができる。
【0060】
次に本発明に係る易開封性包装体(10)の製造方法の一例について説明する。
まず、封止材(22)の下面にホットメルト接着剤等からなる熱シール層(21)を塗布する。
尚、封止材(22)に塗布するホットメルト接着剤は、封止材(22)の材質により適宜変更される。EVA系(主成分:EVA樹脂)や、オレフィン系(主成分:オレフィン系樹脂)のホットメルト接着剤が広く用いられており、本発明にも適用される。
次に、封止材(22)の上面と上材(24)の下面とを接着剤からなる第1接着層(23)で接着し、蓋材(2)を形成する。この際、第1接着層(23)は、鍔部(13)の上方の少なくとも一部には設けられていない、あるいは他の部分よりも接着強さが弱くなるように設ける。
そして、容器(1)の収容部(12)に被収容物を充填し、蓋材(2)の下面(すなわち、熱シール層(21))と鍔部(13)を重ね、加熱押圧して熱溶着させ、本発明に係る易開封性包装体(10)を形成する。
尚、第1脆弱部(26)及び第2脆弱部(27)は、上記製造工程の前に予め設けていてもよく、易開封性包装体(10)を形成した後に設けても良い。
【解決手段】本発明に係る易開封性包装体10は、容器1と蓋材2からなり、前記容器1は開口部12を備え、該開口部外周には鍔部13が設けられており、前記鍔部13の上には熱シール層21を介して前記蓋材2の封止材22が熱溶着され、前記封止材22の上には第1接着層23を介して前記蓋材2の上材24が接着されており、前記第1接着層23は前記鍔部13の上方に、該第1接着層23が設けられていないあるいは他の部分よりも接着強さが弱い。