特許第6178144号(P6178144)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178144
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】化粧料塗布具
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20170731BHJP
【FI】
   A45D34/04 525B
   A45D34/04 535A
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-150110(P2013-150110)
(22)【出願日】2013年7月19日
(65)【公開番号】特開2015-19835(P2015-19835A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(74)【代理人】
【識別番号】100112818
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 昭久
(72)【発明者】
【氏名】三宮 公江
(72)【発明者】
【氏名】榎本 晴臣
【審査官】 村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−041318(JP,U)
【文献】 特開2005−118409(JP,A)
【文献】 特開2012−239824(JP,A)
【文献】 特開2008−212214(JP,A)
【文献】 特開2002−085152(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部と該把持部の軸方向に対して傾斜した塗布部とを備え、該塗布部に化粧料の吐出孔を有する化粧料塗布具であって、
前記吐出孔は、前記把持部の軸方向から視た前記塗布部の平面視において、該塗布部の傾斜上端側の一端部と傾斜下端側の他端部との間の距離を2等分する中央位置より該他端部側に位置しており、
前記塗布部は、弾性成形体からなる部分を有し、該部分が、前記把持部と結合した支持部によって支持されており、
前記弾性成形体からなる部分は、前記塗布部の傾斜上端側に、前記支持部の周面の位置より延出した部分を有し、前記塗布部の傾斜下端側にも、前記支持部の周面の位置より延出した部分を有しており、前記支持部の周面から前記塗布部の傾斜上端側の一端部までの距離が、該支持部の周面から該塗布部の傾斜下端側の他端部までの距離よりも長くなっており、
前記塗布部の上面が、突起を有さず、肌面に面で当接させる塗布面となっている化粧料塗布具。
【請求項2】
前記支持部の周面から前記塗布部の傾斜上端側の前記一端部までの距離が3mm以上である、請求項1記載の化粧料塗布具。
【請求項3】
前記塗布部は、弾性成形体からなる部分と、該部分に周囲を囲まれた前記弾性成形体より硬い材料からなるマッサージ用構造体とを備えている、請求項1又は2記載の化粧料塗布具。
【請求項4】
前記弾性成形体は、JIS K6253で規定するデュロメータ硬さが0〜90である、請求項1〜の何れか1項記載の化粧料塗布具。
【請求項5】
前記塗布部は、少なくとも肌に当接される塗布面が非多孔質材料からなる、請求項1〜の何れか1項記載の化粧料塗布具。
【請求項6】
前記塗布部は、人の手の指先大の大きさを有している、請求項1〜の何れか1項記載の化粧料塗布具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料塗布具に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料を収容する容器部と、該容器部から吐出させた化粧料を肌に塗り広げるための塗布部とを有する化粧料塗布具が知られている。
例えば、特許文献1には、内容物の吐出孔を備えた塗布部を備えた包装用チューブが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1439107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の包装用チューブにおいては、塗布部の先端部付近に吐出孔が設けられており、吐出孔から吐出させた内容物を、塗布部で肌に塗り広げるのに適していない。
【0005】
したがって本発明の課題は、従来技術が有する欠点を解消し得る化粧料塗布具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、把持部と該把持部の軸方向に対して傾斜した塗布部とを備え、該塗布部に化粧料の吐出孔を有する化粧料塗布具であって、前記吐出孔は、前記把持部の軸方向から視た前記塗布部の平面視において、該塗布部の傾斜上端側の一端部と傾斜下端側の他端部との間の距離を2等分する中央位置より該他端部側に位置している、化粧料塗布具を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の化粧料塗布具によれば、塗布部を用いて、化粧料を肌に効率良く塗り広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の化粧料塗布具の一実施形態を示す側面図である。
図2図2は、図1に示す化粧料塗布具の要部を示す拡大斜視図である。
図3図3は、図2のIII−III線断面図である。
図4図4は、本発明の化粧料塗布具を用いて化粧料の塗布を行う様子を示す斜視図である。
図5図5は、本発明の化粧料塗布具の他の実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態である化粧料塗布具1は、図1に示すように、把持部4と該把持部の軸方向Xに対して傾斜した塗布部2とを備えており、図2及び図3に示すように、塗布部2に化粧料の吐出孔21を有する。また、吐出孔21は、その全体が、把持部の軸方向Xから視た塗布部2の平面視〔図3(a)参照〕において、塗布部2の傾斜上端側の一端部2uと傾斜下端側の他端部2dとの間の距離Lを2等分する中央位置Cより該他端部2d側に位置している。
【0010】
本実施形態の化粧料塗布具1について、より詳細に説明すると、化粧料塗布具1は、図1に示すように、チューブ容器40からなる把持部4を有しており、例えば、図4に示すように、把持部4を手5に持ち、顔等における肌面に、チューブ容器40内に収容された化粧料を塗り広げるために使用される。塗布部2は、把持部4の軸方向Xにおける一端に設けられている。
【0011】
本実施形態における塗布部2は、図3(b)に示すように、弾性を有する合成樹脂製の弾性成形体からなる部分22と、該部分22に周囲を囲まれた弾性成形体より硬い材料からなるマッサージ用構造体23とを備えている。
弾性成形体は、例えば射出成形等の公知の成形方法により得られた非多孔質の成形体である。弾性成形体は軟質であって、指先で押圧する程度の力で容易に変形し、押圧後には元の形状に復帰することが好ましい。
本実施形態における塗布部2は、図3に示すように、傾斜した上面2aと、上面2aと同様の角度で傾斜した平面状の下面2bと、それらの間に位置する周側面2cとを有する。そして、傾斜した上面2aが、肌面に当接させて、化粧料を肌面に塗り広げる塗布面となっている。
【0012】
塗布部2を構成する弾性成形体は、肌面の凹凸に沿って追従変形する柔軟性を確保する観点から、JIS K6253で規定するデュロメータ硬さが、好ましくは0〜90、より好ましくは0〜50、更に好ましくは3〜30、更により好ましくは5〜30である。かかる範囲のデュロメータ硬さはタイプA(瞬間値)での硬さである。
なお、前記デュロメータ硬さは、JIS K6253の規定に従い、塗布部2を構成する材料で作られた厚み6mmのシート状試験片を用いて測定する。
【0013】
弾性成形体の原料とする合成樹脂としては、シリコーンゴム、エラストマー樹脂などの樹脂材料等が挙げられるが、成形性の点からエラストマー樹脂であることが好ましい。
【0014】
本発明における弾性成形体としては、発泡ポリウレタン等の樹脂発泡体からなる多孔質のもの(多孔質材料)を用いることもできるが、塗布部2は、少なくとも、肌に当接される塗布面が非多孔質(非多孔質材料)であることが好ましく、塗布部2を構成する弾性成形体の全体が非多孔質からなることがより好ましい。塗布部2の塗布面が非多孔質であることによって、化粧料を塗り広げる際に、あるいはマッサージ用構造体を用いて、マッサージやツボ押しをする際に、塗布した化粧料が掻き取られにくくなり、化粧料を均一に塗布すること等が容易となる。
【0015】
本実施形態における塗布部2は、把持部4の軸方向Xに対して傾斜させて設けられており、塗布部2の上面2a及び下面2bは、図3に示すように、同じ角度で、把持部4の軸方向Xに対して傾斜している。また、塗布部2は、弾性成形体からなる部分22が、把持部4と結合した支持部3によって支持されている。
本実施形態の把持部4を構成するチューブ容器40は、手により押圧変形する胴部42と、胴部42の一端に取り付けられた接続キャップ部材41とを備えている。その接続キャップ部材41には、支持部3を接続するための接続部41aが形成されており、接続部41aに、支持部3の下端部が、螺合、嵌合、接着等の任意の方法により化粧料が漏れないように接続されている。そして、塗布部2を構成する弾性成形体22、支持部3及び接続キャップ部材41のそれぞれに、把持部4の軸方向Xに延びる貫通孔が形成されており、それらの貫通孔により、チューブ容器40内に収容された化粧料を、塗布部の塗布面となる上面2aから吐出させる化粧料吐出孔21が形成されている。本実施形態の化粧料塗布具1においては、胴部42を手に持ちながらその手で胴部42を押圧することにより、胴部42内に収容した化粧料を、化粧料吐出孔21から吐出させて塗布部の上面2a(塗布面)に供給することができる。
【0016】
化粧料塗布具1の好ましい使用方法の一例について図4を参照しつつ説明する。
先ず、把持部4を把持して化粧料塗布具1を手5に持ち、把持部4を構成するチューブ容器40を適度に加圧し、化粧料吐出孔21から、塗布部2上に適宜の量の化粧料を吐出させる。
そして、その塗布部2を、顔等における肌面に当てて、該肌面に化粧料を付着させる。次いで、塗布部2を、肌面に接触させつつ移動させて、該肌面に塗り広げる。
また、塗布部2を肌面に接触させて移動させつつ、化粧料吐出孔21から化粧料を直接肌面に吐出させても良い。
【0017】
本実施形態の化粧料塗布具1によれば、図3(a)に示すように、吐出孔21の全体が、距離Lを2等分する中央位置Cより傾斜下端側の他端部2d側に位置するため、化粧料塗布具1を図に示すように持って、化粧料の塗布操作を行う際に、塗布面となる塗布部2の上面2aが、化粧料吐出孔21より上方にも広い面積を有しており、例えば、塗布部2を上方から下方に移動させた場合にも、化粧料吐出孔21より上方に位置する広い領域で、化粧料を塗り広げることができる。また、その逆に、塗布部2を下方から上方に移動させた場合にも、塗布部2、特に塗布面となる上面2aが傾斜していることによって、化粧料が下方に垂れたりし難く、化粧料を肌面に塗り広げることができる。
本実施形態の化粧料塗布具1によれば、例えば、このようにして、化粧料を肌に効率良く塗り広げることができる。
【0018】
化粧料の塗り広げ易さを確実に向上させる観点から、塗布面となる塗布部2の上面2aに開口する化粧料吐出孔21の中心位置21cは、塗布部2の傾斜下端側の端部2dからの距離L1が、好ましくは前記距離Lの10%以上50%未満であり、より好ましくは15〜35%であり、更に好ましくは25〜30%である。
【0019】
また、本実施形態の化粧料塗布具1においては、塗布部2における弾性成形体からなる部分22が、図3(b)に示すように、塗布部2の傾斜上端側に、支持部3の周面の位置より延出した部分22uを有している。また、塗布部2における弾性成形体からなる部分22は、塗布部2の傾斜下端側にも、支持部3の周面の位置より延出した部分22dを有している。また、前記部分22は、図3(a)に示すように、支持部3の周面から側方に向かって延出した部分22sも有しており、該部分22は、支持部3の周方向の全周に亘って、該支持部3の周面から延出する部分22u,22d,22sを有している。
【0020】
本実施形態における塗布部2は、把持部4の軸方向Xに対して傾斜しており、支持部3の周面から、塗布部2の傾斜上端側の端部2uまでの距離Luが、該支持部3の周面から、塗布部2の傾斜下端側の端部2dまでの距離Ldよりも長くなっている。弾性成形体からなる部分22が、傾斜上端側の端部2u側に向かって、支持部3の周面から大きく延出することにより、塗布部2は、塗布部2の傾斜上端側の端部2u付近が、肌面に押し当てられたときに下方に向かって変位するとともに良好な復元力を示す。これにより、塗布面の肌面に対する追従変形性が向上し、化粧料を一層なめらか(スムーズ)に塗り広げることができる。
【0021】
前記距離Luは、前記距離Ldより大きいことが好ましい。前記距離Luが前記距離Ldより大きいという場合には、前記距離Ldがゼロである場合と前記距離Ldがゼロでない場合の両方が含まれる。
また、前記距離Luは、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm以下である。また、前記距離Luと前記距離Ldとの差(Lu−Ld)は、好ましくは1mm以上、より好ましくは5mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm以下である。
【0022】
本実施形態における塗布部2は、弾性成形体からなる部分22と、該部分22に周囲を囲まれた、該弾性成形体より硬い材料からなるマッサージ用構造体23とを備えている。
塗布部2がマッサージ用構造体23を備えることで、化粧料を肌面に塗り広げる最中、あるいは化粧料を肌面に塗り広げた後に、塗布部2を肌面に強く押し付けつつ塗布部2を動かすと、マッサージ用構造体23の硬い感触が肌に伝わり、該肌面を簡便にマッサージすることができる。また、マッサージ用構造体23を強く押し付けることにより、顔面等に存在する指圧のツボを、簡便にツボ押しすることもできる。
本実施形態における塗布部2は、弾性成形体からなる部分22を支持する支持部3を有しており、マッサージ用構造体23としての突起が、該支持部3の傾斜した上面3aに突設されている。
なお、塗布部2は、把持部4の軸方向Xから見た平面視形状が円形又は楕円形状であり、塗布部2の上面2aの法線方向から見た形状が楕円形状となっている。
なお、支持部3は、横断面形状が円形であるが、横断面形状は、円形に代えて、楕円形や矩形等の他の形状とすることもできる。
【0023】
本実施形態におけるマッサージ用構造体23としての突起は、それぞれ、凸曲面状の先端部を有しており、より具体的には、円柱状の軸部の上端に半球状の凸曲面部を有している。また、塗布部2を構成する弾性成形体22には、それらの突起と合致する大きさ及び形状の嵌合凹部24が形成されており、マッサージ用構造体23は、対応する嵌合凹部24内に空間が生じないように挿入されている。
なお、塗布部2の嵌合凹部24の内面と、それに接する突起(マッサージ構造体)の表面との間は、接着剤や融着等の適宜の接合手段により接合されていても良いし、非接合状態で当接していても良い。また、塗布部2と支持部3とは、嵌合凹部24とマッサージ用構造体23としての突起との接合や嵌合によって一体化されていても良いし、それ以外の方法によって一体化されていても良い。
【0024】
マッサージ用構造体23は、少なくとも、塗布部2を形成する弾性成形体より硬いものであれば良い。マッサージ用構造体23の形成材料は、合成樹脂製であることが好ましいが、金属製、セラミック製、ガラス製、木製等であっても良い。
【0025】
マッサージ用構造体23は、JIS K6253で規定するデュロメータ硬さが、好ましくは30超、より好ましくは60以上であり、また、好ましくは30超90以下、より好ましくは60以上90以下である。また、塗布部2を構成する弾性成形体と、それよりも硬いマッサージ構造体23との、JIS K6253で規定するデュロメータ硬さの差は、好ましくは20以上、より好ましくは30以上であり、また、好ましくは20〜90、より好ましくは30〜90である。
【0026】
マッサージ用構造体23や支持部3を合成樹脂から形成する場合の合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド、ABS樹脂等が挙げられる。なお、本実施形態におけるマッサージ用構造体23と支持部3とは一体成形されているが、これに代えて、両者が、同種又は異種材料からなる別部材を結合したものであっても良い。
【0027】
本実施形態の化粧料塗布具1における塗布部2は、人の手の指先大の大きさを有しており、その指先の腹に相当する箇所が塗布面2aとなっている。指先大の大きさであることによって、顔面等に分布する個々のツボを押圧し易い。このような観点から、例えば、塗布部2は、塗布面2aをその法線方向から見た最大径L2(図1参照)が、好ましくは8mm〜30mmであり、より好ましくは10mm〜24mmである。
【0028】
なお、化粧料塗布具で塗布する化粧料は、肌に塗布して使用される化粧料であれば特に制限されるものではなく、例えば、マッサージ剤、美容液、保湿クリーム、ファンデーションなどが挙げられる。また、化粧料の形態も特に制限されず、例えば、液状、クリーム状、半固体状等が挙げられる。
【0029】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。
【0030】
例えば、上述した実施形態の化粧料塗布具1おいては、塗布部2の上面2a及び下面2bが共に、把持部4の軸方向Xに対して傾斜していたが、塗布面となる上面2aのみが傾斜するものであっても良い。また塗布部2の上面2a及び下面2bは、同じ角度で把持部4の軸方向Xに対して傾斜する必要は必ずしもなく、異なる角度で傾斜していても良い。なお、塗布面となる塗布部2の上面2aの、把持部4の軸方向Xと直交する平面Sに対する傾斜角度θ(図1参照)は、好ましくは5°以上、より好ましくは15°以上であり、また、好ましくは89°以下、より好ましくは80°以下であり、また、好ましくは30〜70°、より好ましくは40〜60°である。
【0031】
また、上述した化粧料塗布具1においては、マッサージ用構造体23は、その先端部が、塗布面2aに達しないものであったが、図5に示す実施形態のように、マッサージ用構造体23が、塗布面となる塗布部の上面2aに達して、マッサージ用構造体23の一部が、弾性成形体からなる部分22とともに傾斜した塗布面2aを形成していても良い。図5に示す実施形態の塗布部2も、マッサージ用構造体23が、弾性成形体からなる部分22に周囲を囲まれている。
【0032】
また、上述した化粧料塗布具1においては、マッサージ用構造体23としての突起が、把持部4の軸方向Xに突出していたが、マッサージ用構造体として、把持部4の軸方向Xに対して傾斜した支持部の上面に、該上面の法線方向に突出する突起を備えていても良い。また、マッサージ用構造体としての突起は、円柱状の軸部を有するものに代えて、円錐台状の軸部を有するものであっても良く、半球状の凸曲面部のみからなるものであっても良い。
【0033】
また、上述した実施形態の化粧料塗布具1は、塗布面に開口する化粧料吐出孔を有し、把持部4を構成するチューブ容器が、化粧料の収容部や化粧料の吐出装置として機能するものであったが、チューブ容器以外の容器、例えばエアゾール容器等を把持部とするものであっても良いし、把持部以外に設けた収容部から、塗布部に化粧料を供給するようにしても良い。
【0034】
また、支持部3を適宜太くして、塗布部2における弾性成形体からなる部分22が支持部3の周面内に配置されていても良い。即ち、塗布部2における弾性成形体からなる部分22が、支持部3の周面から延出する部分を有しなくても良い。
また塗布面は、曲面であっても良い。
【符号の説明】
【0035】
1 化粧料塗布具
2 塗布部
21 化粧料吐出孔
22 弾性成形体からなる部分
23 マッサージ用構造体
24 嵌合凹部
2u 傾斜上端側の端部(一端部)
2d 傾斜下端側の端部(他端部)
2a 上面(塗布面)
2b 下面
2c 周側面
3 支持部
3a 上面
4 把持部
40 チューブ容器
41 接続キャップ部材
41a 接続部
42 胴部
5 手
図1
図2
図3
図4
図5