特許第6178192号(P6178192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178192
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】閉そく装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/04 20090101AFI20170731BHJP
   B61L 1/10 20060101ALI20170731BHJP
   H04W 76/02 20090101ALI20170731BHJP
   H04W 76/06 20090101ALI20170731BHJP
【FI】
   H04W4/04 130
   B61L1/10
   H04W76/02
   H04W76/06
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-203178(P2013-203178)
(22)【出願日】2013年9月30日
(65)【公開番号】特開2015-70466(P2015-70466A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130476
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 昭穂
(72)【発明者】
【氏名】近久 智哉
(72)【発明者】
【氏名】吉成 慶介
(72)【発明者】
【氏名】岩田 雄二
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−210317(JP,A)
【文献】 特開2003−095104(JP,A)
【文献】 特開2003−338784(JP,A)
【文献】 特開平11−240451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 1/00
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車上装置と、各駅に構築される地上無線ネットワークへの参入信号又は退出信号を前記車上装置に送信する地上装置と、を含む閉そく装置であって、
前記車上装置は、前記退出信号を受信すると当該退出信号が発信された地上装置との地上無線ネットワーク通信を遮断し、所望の駅番号が予め付された参入信号の着信を有効とする、閉そく装置。
【請求項2】
請求項1に記載された閉そく装置であって、前記車上装置は、出発駅の前記退出信号に付された駅番号と、出発駅の駅番号情報とが一致したとき、前記出発駅の前記地上無線ネットワークとの通信を遮断し、次駅の参入信号の受信待ち状態に移行する、閉そく装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の閉そく装置であって、
前記地上装置は、前記参入信号を前記車上装置に無線送信し、
前記車上装置は、前記各駅の駅番号情報を有し、受信した前記参入信号に付された前記駅番号と、目的駅の前記駅番号情報とが一致したとき、前記目的駅の地上無線ネットワークに参入する、閉そく装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の閉そく装置であって、
前記地上装置は、前記参入信号、及び、前記退出信号を前記車上装置に無線送信し、
前記車上装置は、前記各駅の駅番号情報を有し、受信した前記参入信号に付された前記駅番号と、目的駅の前記駅番号情報とが一致したとき、前記目的駅の地上無線ネットワークに参入し、前記退出信号に付された駅番号と、出発駅の前記駅番号情報とが一致したとき、前記出発駅の地上無線ネットワークとの通信を遮断する、閉そく装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉そく装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特殊自動閉そく装置(電子符号照査式)の一つとして、拠点無線式列車制御装置が知られている。この種の拠点無線式列車制御装置は、路線上に点在する各駅において、一駅を単位とする地上無線ネットワークと、前記路線を走行する各列車に搭載した車上装置との間で、列車に関する情報を無線伝送することにより、列車の運行を管理するものである。上述した列車に関する情報の無線伝送技術について、例えば、特許文献1、及び、2に開示されているものが知られている。
【0003】
特許文献1に開示されている技術は、複数の指令卓と有線で接続されて信号の送受信を行う複数の基地局を有し、これら基地局の任意の一つから列車に信号を無線にて送受信する列車無線システムである。特許文献1の列車無線システムを構成する基地局は、列車に信号を無線送信する際に、この送信信号の先頭にこの信号共に送信するトーン信号を付加するトーン信号付加手段と、受信信号にトーン信号が付加されているか否かを判別する判別手段と、この判別手段により受信信号にトーン信号が付加されていると判別された場合、受信信号を指令卓側に送信しない制御を行う制御手段とを具備している。すなわち、特許文献1の列車無線システムは、別システムとの無線通信をさけるため、送信信号の先頭にトーン信号を付加するものである。
【0004】
他方、特許文献2には、車両に搭載され、基地局との間でデータが載せられた電波を用いた通信を行う車上装置が開示されている。特許文献2の車上装置は、基地局からの電波を検出し、検出した電波の受信レベルを検出する電波検出手段と、車両の位置座標を特定する位置座標特定手段と、電波検出手段によって電波が検出された基地局の位置座標を取得する位置座標取得手段と、電波検出手段によって電波が検出された基地局との間でデータが載せられた電波を用いた通信を行う通信手段と、位置座標特定手段が特定した車両の位置座標と位置座標取得手段が取得した基地局の位置座標とを比較することにより、電波検出手段によって電波が検出された基地局が車両の所定距離内に存在するか否かを基地局ごとに判定し、車両の所定距離内に存在すると判定された基地局のうち、検出した電波の受信レベルが所定値よりも大きい基地局を選択し、通信手段を制御して、選択された基地局との通信を試みる通信制御手段とを備える。すなわち、特許文献2の車上装置は、受信レベルと位置座標情報に基づいて、通信すべき基地局を選択するものである。
【0005】
ところで、この種の拠点無線式列車制御装置において、地上無線ネットワークは隣接駅相互間では周波数が異なるから、その地上無線ネットワークから無線送信される同期信号(参入信号)がオーバーリーチしても不具合は生じないようになっている。
【0006】
これに対し、路線を走行する列車の車上装置は、路線上の全駅の地上無線ネットワークと無線通信可能でなければならない。その結果、例えば、車上側では、次の到着駅(次駅)の地上無線ネットワークへの参入信号よりも先に、次の次に到着する駅(次々駅)の地上無線ネットワークへの参入信号がオーバーリーチ着信したとき、次駅ではなく、次々駅と無線通信してしまう不具合を生じる。このように、車上装置が、次駅ではなく、次々駅と無線通信してしまった場合、自列車の運行や、他列車の運行に支障をきたす不具合が生じる。
【0007】
さらに言えば、着信すべき次駅の信号と、着信すべきでない次々駅の信号の両方を着信できる状況では、次々駅の信号着信を積極的に排除できない点で、問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−285101号公報
【特許文献2】特開2010−288153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、オーバーリーチ着信による誤通信を回避しうる閉そく装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明に係る地上装置は、各駅に設置され、各駅に構築される地上無線ネットワークへの参入信号に、設置駅に固有の駅番号を付して無線送信する。
【0011】
本発明に係る地上装置は、車上装置と組み合わされて閉そく装置を構成する。すなわち、本発明に係る閉そく装置は、上述した地上装置と、車上装置とを含み、地上装置は前記参入信号を車上装置に無線送信し、車上装置は、各駅の駅番号情報を有し、受信した前記参入信号に付された駅番号と、目的駅の駅番号情報とが一致したとき、目的駅の地上無線ネットワークに参入する。
【0012】
上述したように、本発明に係る地上装置、及び、これを用いた閉そく装置の構成によると、地上装置が車上装置と組み合わされたとき、車上装置の側では、受信した参入信号に付された駅番号を基準として、当該侵入信号がオーバーリーチ着信であるか否かを判定することができる。従って、オーバーリーチ着信による誤通信を回避しうる地上装置、及び、これを用いた閉そく装置を提供することができる。
【0013】
具体的に、本発明に係る閉そく装置を構成する車上装置は、各駅の駅番号情報を有し、受信した参入信号に付された駅番号と、目的駅の駅番号情報とが一致したとき、目的駅の地上無線ネットワークに参入するから、オーバーリーチ着信による誤通信を回避することができる。
【0014】
さらに、本発明に係る閉そく装置の好ましい態様について、地上装置は、各駅に構築される地上無線ネットワークとの通信終了情報を示す退出信号に、設置駅に固有の駅番号を付して無線送信する。車上装置は、各駅の駅番号情報を有し、受信した退出信号に付された駅番号と、出発駅の駅番号情報とが一致したとき、出発駅の地上無線ネットワークとの通信を遮断する。
【0015】
上述した構造によると、受信した退出信号に付された駅番号を基準として、通信を継続する必要のない出発駅の地上無線ネットワークとの通信を遮断することにより、出発駅からのオーバーリーチ着信による誤通信を回避することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように、本発明によれば、オーバーリーチ着信による誤通信を回避しうる閉そく装置を提供することができる。
【0017】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る閉そく装置を模式的に示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る閉そく装置の通信処理のフロー図である。
図3】本発明の実施形態に係る閉そく装置の通信処理を模式的に示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る閉そく装置の通信処理を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1乃至図4において、同一符号は、同一又は対応部分を示すものとする。図1乃至図4の閉そく装置は、特殊自動閉そく装置(電子符号照査式)の一つとして知られる拠点無線式列車制御装置であって、地上装置1と、車上装置2とを含む。これらは、当該技術分野において周知の構成部分であるから、この種の閉そく装置が有すべき基本的構成については簡略的に説明する。
【0020】
地上装置1は、地上無線装置10を有している。地上無線装置10は、各駅に設置されるものであって、当該設置駅毎に構築される地上無線ネットワークへ参入するための同期信号(参入信号s1)、及び、当該地上無線ネットワークとの無線通信を終了する旨の情報を含む退出信号s2のそれぞれに、当該設置駅に固有の番号(駅番号)を付して、車上側に無線送信する。
【0021】
車上装置2は、車上無線装置20と、データベース部21、信号処理部22とを含む。車上無線装置20は、当該線路を走行する各列車3のそれぞれに設置されるものであって、各駅に設置されている地上無線装置10と無線通信し、参入信号s1、及び、退出信号s2を受信する。
【0022】
データベース部21は、各駅に固有の駅番号の全てを駅番号情報として有している。他方、信号処理部22は、駅番号情報照合機能を有する。すなわち、信号処理部22は、車上無線装置20が受信し、車上無線装置20から供給される参入信号s1に付された駅番号と、データベース部21に格納された駅番号情報とを照合し、参入信号s1に付された駅番号が、所望の駅の駅番号、例えば次の到着駅(次駅B)など無線通信の対象となるべき駅の駅番号と一致したとき、次駅Bの地上無線ネットワークに参入し、地上無線装置10との間で、例えば各列車3に搭載されている車上装置2の識別番号(車載器ID)など、列車3の運行管理に必要な情報を送受信する。
【0023】
同様に、信号処理部22は、車上無線装置20を通じて供給される退出信号s2に付された駅番号と、データベース部21に格納された駅番号情報とを照合し、退出信号s2に付された駅番号と、所望の駅の駅番号、例えば出発駅(A)など以後の地上無線ネットワークとの通信が不要となり当該通信を遮断すべき駅の駅番号と一致したとき、当該通信を遮断し、次の参入信号の受信待ち状態(同期捕捉モード)に移行する。
【0024】
図1の閉そく装置の通信処理について、さらに図2図5を参照して説明する。なお、図3及び図4に示した一点鎖線は、参入信号s1(及び、退出信号s2)の着信可能エリアを模式的に示すものである。
【0025】
まず、図1乃至図4に示す閉そく装置の通信処理は、その前提条件として、車載器IDに基づいて列車番号を割付ける処理が行われる。車載器IDと列車番号との割付けは、当該列車3の車上装置2に設けられる押しボタンにより行われる。車載器IDと列車番号との割付けが行われることにより、進路設定や閉そく設定など各列車3の運行管理が行われる。他方、進路の取消(進路復位)など、車載器IDと列車番号との割り付けを解除する場合には、割付け用とは別に設けられる押しボタンによって行われる。上述したように、一度設定された進路を取消す場合を除けば、出発駅A(図3参照)では、通常、閉そく設定を完了すれば、地上装置1と車上装置2との間の無線通信は必要なくなる。
【0026】
次に、図3の出発駅Aにおいて、当該列車3に搭載されている車上装置2は、地上無線装置10からの出発要求信号を受信する。具体的に車上無線装置20は、操作部(図示省略)を有し、操作部からの指令に基づいて地上無線装置10との通信を開始する。上述した操作により、出発駅Aの地上無線ネットワークとの通信を遮断して出発駅Aから発車し(図4参照)、次駅Bの参入信号s1以外の参入信号の着信を無効とする同期捕捉モードとなる(図2参照)。
【0027】
より詳細に説明すると、出発駅Aの地上無線装置10は、退出信号s2に、同駅Aの駅番号を付して、車上側に無線送信する。車上無線装置20は、出発駅Aの退出信号s2を受信し、信号処理部22は、車上無線装置20を通じて供給される退出信号s2に付された出発駅Aの駅番号と、データベース部21に格納された駅番号情報とを照合し、両者が一致したとき、出発駅Aの地上無線ネットワークとの通信を遮断し、次駅Bの参入信号s1の同期捕捉モードに移行する。車上装置2は、駅Aの退出信号s2をメモリに書込み、次駅B以外の駅から参入信号s1を受信しても無線通信を開始せず、同期捕捉モードが継続される。
【0028】
なお、出発駅Aの退出信号s2をメモリから削除する条件としては、次駅Bの地上無線ネットワークに参入する(条件1)、車上装置2の押しボタンを押下する(条件2)、車上装置2の電源を切断する(条件3)などが考えられる。例えば、進路の復位をする場合は、進路設定後であっても、地上無線装置10と車上装置2との通信が必要であるため、車上装置2の押しボタンを押下することで、上記条件2が満たされ、出発駅Aの参入信号s1が有効となる。その結果、出発駅Aの地上無線ネットワークに再参入し、データの無線送受信を行うことが可能となる。他方、始発時など、退出信号s2がメモリ内に存在しない場合は、どの駅からの参入信号s1も有効とするため、車上装置2に表示される駅番号を乗務員が確認することによって、オーバーリーチ着信の有無を判断することができる。
【0029】
次に、次駅Bとの無線通信の開始について、図4に示すように、当該列車3の車上装置2は、次駅Bの地上無線装置10からの参入信号s1を受信し、次駅Bの参入信号s1を受信し、信号処理部22は、参入信号s1に付された駅Bの駅番号と、データベース部21に格納された駅Bの駅番号情報とを照合し、両者が一致したとき、次駅Bの地上無線ネットワークへ参入し、駅Bの地上無線ネットワークとの間で、列車3の運行管理に必要な情報の送受信が開始される。これにより、参入信号s1が次駅B以外から着信したものある場合、例えば、出発駅Aの駅番号が付された参入信号s1や、次々駅Cの駅番号が付された参入信号s1である場合には、駅Aや駅Cの地上無線ネットワークに参入しないことが可能になる。
【0030】
なお、参入信号s1が、次駅Bか否かの判定は、車上装置2に駅番号のデータベース部21をもち、参入信号s1に格納された駅番号と、押しボタンによる列車3の運転方向の照合によって行われる。通常、押しボタンは、列車3の進行方向Fの上下線別の2つに分けられている。
【0031】
ところで、既に説明したところではあるが、この種の地上無線ネットワークは、隣合う駅で周波数を異ならせることにより、隣合う駅相互間、具体的には駅AB間や、駅BC間で互いに独立している。これに対し、路線を走行する列車3の車上装置2は、路線上に存在する全ての駅A〜Cの地上無線ネットワークに参入し、無線通信を行わなければならない。その結果、所望の駅(例えば次駅B)の地上無線ネットワークへの参入信号s1よりも先に、次駅Bに隣接する次々駅Cの地上無線ネットワークへの参入信号s1がオーバーリーチ着信したとき、従来は、次駅Bではなく、次々駅Cと無線通信してしまい、自列車3の運行や、他列車3の運行に支障をきたす問題が生じる。
【0032】
さらに言えば、従来、次駅Bの参入信号s1と、次々駅Cの参入信号s1の両方を着信できるものであるから、オーバーリーチ着信が発生し、車上無線装置20が、複数の駅の参入信号s1を受信する状態となったとき、先に参入信号s1を受信した駅Cと無線通信してしまう。その結果、例えば、次々駅Cの参入信号s1のオーバーリーチ着信を積極的又は能動的に排除できない、という問題を生じる。
【0033】
これに対し、図1乃至図4の閉そく装置は、地上装置1を含み、地上装置1は、各駅に設置され、各駅A〜Cに構築される地上無線ネットワークへの参入信号s1に、設置駅に固有の駅番号を付して無線送信する。この構成によると、車上装置2の側では、受信した参入信号s1に付された駅番号を基準として、当該参入信号s1がオーバーリーチ着信であるか否かを判定することができる。そして、閉そく装置を構成する車上装置2は、各駅(A〜C)の駅番号情報を有し、受信した参入信号s1に付された駅番号と、目的駅の駅番号情報とが一致したとき、目的駅の地上無線ネットワークに参入するから、オーバーリーチ着信による誤通信を回避することができる。
【0034】
さらに、地上装置1は、各駅(A〜C)に構築される地上無線ネットワークとの通信終了情報を示す退出信号s2に、設置駅に固有の駅番号を付して無線送信する。車上装置2は、各駅の駅番号情報を有し、受信した退出信号s2に付された駅番号と、出発駅の駅番号情報とが一致したとき、出発駅の地上無線ネットワークとの通信を遮断する。
【0035】
上述した構造によると、受信した退出信号s2に付された駅番号を基準として、通信を継続する必要のない駅(例えば出発駅A)の地上無線ネットワークとの通信を積極的又は能動的に遮断することにより、出発駅A(図4参照)からのオーバーリーチ着信による誤通信を回避することができる。
【0036】
図1乃至図4を参照して説明した閉そく装置の利点は、特に地方交通線において、顕著に現れる。
【0037】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
【符号の説明】
【0038】
1 地上装置
2 車上装置
S1 参入信号
S2 退出信号
図1
図2
図3
図4