特許第6178206号(P6178206)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178206
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】III族窒化物半導体層の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/38 20060101AFI20170731BHJP
   C30B 25/20 20060101ALI20170731BHJP
   C23C 16/02 20060101ALI20170731BHJP
   C23C 16/34 20060101ALI20170731BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20170731BHJP
【FI】
   C30B29/38 D
   C30B25/20
   C23C16/02
   C23C16/34
   H01L21/205
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-212913(P2013-212913)
(22)【出願日】2013年10月10日
(65)【公開番号】特開2015-74591(P2015-74591A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165974
【氏名又は名称】古河機械金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】住田 行常
(72)【発明者】
【氏名】錦織 豊
【審査官】 國方 恭子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−356454(JP,A)
【文献】 特開2002−261027(JP,A)
【文献】 特開2002−033288(JP,A)
【文献】 特開2002−343728(JP,A)
【文献】 特開2004−035360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 1/00−35/00
C23C 16/00−16/56
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地基板に、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分と、を有し、かつ、前記下地基板に形成された転位と繋がる漏斗形状ピットを複数形成するピット形成工程と、
前記ピット形成工程の後、前記下地基板の上に、前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させる成長工程と、
を有し、
前記ピット形成工程は、
前記下地基板に、一端が開口する縦長ピットを形成する第1工程と、
前記第1工程の後、前記縦長ピットの開口側端部の一部分を径方向に拡張して前記幅広ピット部分を形成する第2工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程は、
前記下地基板の第1の面上に、第1の保護膜を形成する第1の保護膜形成工程と、
前記第1の保護膜形成工程の後、熱処理により、前記下地基板及び前記第1の保護膜の積層方向に伸び、前記第1の保護膜及び前記下地基板に跨るとともに、前記第1の保護膜の表面に開口部を有する前記縦長ピットを形成する前記第1工程と、
前記第1工程の後、エッチング処理により前記第1の保護膜及び前記下地基板の一部を除去し、前記縦長ピットの開口側の一部を径方向に拡張して前記幅広ピット部分を形成する前記第2工程と、
前記第2工程の後、前記第1の保護膜を除去する保護膜除去工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2工程では、前記エッチング処理として、前記第1の保護膜が形成された前記下地基板を、前記第1の保護膜より前記下地基板をエッチングし易いエッチング液に侵漬する処理を行い、
前記ピット形成工程は、
前記第2工程の前に、前記第1の面と表裏の関係にある前記下地基板の第2の面上に、前記下地基板よりも前記エッチング液にエッチングされ難い第2の保護膜を形成する第2の保護膜形成工程をさらに有するIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2工程の後に行われる前記保護膜除去工程では、前記第2の保護膜も除去するIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第1の保護膜はSiO膜であり、前記下地基板はGaN基板であり、前記エッチング液はリン酸と硫酸の混合液であるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2の保護膜はSiO膜であるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項7】
下地基板に、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分と、を有し、かつ、前記下地基板に形成された転位と繋がる漏斗形状ピットを複数形成するピット形成工程と、
前記ピット形成工程の後、前記下地基板の上に、前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させる成長工程と、
を有し、
前記ピット形成工程の後、複数の前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記幅広ピット部分において、前記転位と繋がるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項8】
下地基板に、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分と、を有し、かつ、前記下地基板に形成された転位と繋がる漏斗形状ピットを複数形成するピット形成工程と、
前記ピット形成工程の後、前記下地基板の上に、前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させる成長工程と、
を有し、
前記成長工程の後、前記幅広ピット部分の少なくとも一部分は、前記III族窒化物半導体で埋められるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程の後、複数の前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記縦長ピット部分において前記転位と繋がるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記成長工程の後、前記縦長ピット部分の少なくとも一部分は前記III族窒化物半導体で埋められず前記空隙となるIII族窒化半導体層の製造方法。
【請求項11】
下地基板と、
前記下地基板の上に形成されたIII族窒化物半導体層とを有し、
前記下地基板には、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分とを有する漏斗形状ピットが複数存在し、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記幅広ピット部分において、前記下地基板に形成された転位と繋がり、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分は空隙となっているIII族窒化半導体基板。
【請求項12】
下地基板と、
前記下地基板の上に形成されたIII族窒化物半導体層とを有し、
前記下地基板には、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分とを有する漏斗形状ピットが複数存在し、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は前記下地基板に形成された転位と繋がり、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分は空隙となっており、
前記幅広ピット部分の少なくとも一部分は、前記III族窒化物半導体で埋められるIII族窒化半導体基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、III族窒化物半導体層の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1乃至3に、III族窒化物半導体層の製造方法が開示されている。具体的には、三次元的なファセット面を有するピットを結晶成長面に形成し、当該ファセット面を維持したまま、当該ピットを埋め込まないように(成長面にピットが存在する状態を維持して)単結晶GaNを結晶成長させる方法が開示されている。これらの文献には、各々の製造方法により結晶欠陥を低減することができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−102307号公報
【特許文献2】特開2005−209803号公報
【特許文献3】特開2006−117530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1乃至3に記載の技術の場合、ピットを埋め込まないように成長した単結晶GaN膜の表面(成長面)に、三次元的なファセット面を有するピットが残存する。このように、表面にピットが存在する単結晶GaN膜は、デバイスを形成するための基板として好ましくない。例えば、ピットを無視し、ピットのある領域及びない領域を見極めることなく、当該単結晶GaN膜上にデバイスを形成すると、各デバイス下におけるピットの有無及びその数等に起因して、デバイス特性にばらつきが生じ得る。当該不都合を回避する手段として、ピットのない領域を選別し、当該領域にのみデバイスを形成する手段が考えられる。しかし、ピットのない領域を選別する作業は面倒であり、生産効率が悪くなる。また、単結晶GaN膜上におけるデバイスを形成できる面積が小さくなってしまう。
【0005】
本発明では、従来にない製造方法で、結晶欠陥の少ないIII族窒化物半導体層を製造することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
下地基板に、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分と、を有し、かつ、前記下地基板に形成された転位と繋がる漏斗形状ピットを複数形成するピット形成工程と、
前記ピット形成工程の後、前記下地基板の上に、前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させる成長工程と、
を有し、
前記ピット形成工程は、
前記下地基板に、一端が開口する縦長ピットを形成する第1工程と、
前記第1工程の後、前記縦長ピットの開口側端部の一部分を径方向に拡張して前記幅広ピット部分を形成する第2工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
下地基板と、
前記下地基板の上に形成されたIII族窒化物半導体層とを有し、
前記下地基板には、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分とを有する漏斗形状ピットが複数存在し、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記幅広ピット部分において、前記下地基板に形成された転位と繋がり、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分は空隙となっているIII族窒化半導体基板が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来にない製造方法で、結晶欠陥の少ないIII族窒化物半導体層を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図2】本実施形態の漏斗形状ピットの一例を示す断面模式図である。
図3】本実施形態の漏斗形状ピットの一例を示す断面模式図である。
図4】本実施形態の漏斗形状ピットの一例を示す断面模式図である。
図5】本実施形態の漏斗形状ピットの一例を示す断面模式図である。
図6】本実施形態の下地基板の上にIII族窒化物半導体層を形成した状態の一例を示す断面模式図である。
図7】本実施形態の下地基板の上にIII族窒化物半導体層を形成した状態の一例を示す断面模式図である。
図8】本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示す断面模式図である。
図10】本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示す断面模式図である。
図11】本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のIII族窒化物半導体層およびIII族窒化物半導体層の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
【0011】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法は、ピット形成工程S10と、成長工程S20とを有する。
【0012】
ピット形成工程S10では、下地基板10に、複数の漏斗形状ピット20を形成する。
【0013】
下地基板10は、例えば、GaN基板、AlN基板、GaN on サファイア基板、GaN on SiC基板、GaN on Si基板などの、窒化物半導体基板等とすることができる。下地基板10の厚さは、例えば100μm以上1000μm以下である。下地基板10には、転位30が存在する。
【0014】
漏斗形状ピット20は、下地基板10の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分22と、縦長ピット部分22よりも大きい直径を有するとともに縦長ピット部分11の一端と繋がっている幅広ピット部分21とを有する。そして、漏斗形状ピット20は、下地基板10に形成された転位30と繋がる。すなわち、漏斗形状ピット20の壁面に転位30が到達している。漏斗形状ピット20は、下地基板10の第1の面において一端が開口する。なお、第1の面は、後の工程で、III族窒化物半導体(AlGa1−x−yInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1))を成長させる面(成長面)である。
【0015】
ここで、図2乃至5に、漏斗形状ピット20の一例を示す。図2乃至5は、下地基板10の断面模式図であり、一つの漏斗形状ピット20を抽出して示している。図示する漏斗形状ピット20はあくまで一例であり、形状、深さ、縦長ピット部分22と幅広ピット部分との深さ比及び直径比、漏斗形状ピット20の深さと下地基板10の厚さの比等の詳細な設計は、図示するものに限定されない。
【0016】
図2に示す例の場合、下地基板10の第1の面(図中、上側の面)に、一端が開口した漏斗形状ピット20が存在している。漏斗形状ピット20は、下地基板10の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分22と、縦長ピット部分22よりも大きい直径を有するとともに縦長ピット部分11の一端と繋がっている幅広ピット部分21とを有している。そして、転位30が縦長ピット部分22の先端付近と繋がっている。
【0017】
図3に示す例においても、下地基板10の第の1面(図中、上側の面)に、図2に示す例と同様の漏斗形状ピット20が存在している。そして、転位30が縦長ピット部分22の中間付近とつながっている。
【0018】
図4に示す例においても、下地基板10の第の1面(図中、上側の面)に、図2に示す例と同様の漏斗形状ピット20が存在している。そして、転位30が幅広ピット部分21と繋がっている。
【0019】
図5に示す例の場合、下地基板10の第の1面(図中、上側の面)に、図2に示す例と同様の漏斗形状ピット20が2つ存在している。2つの漏斗形状ピット20は幅広ピット部分21において互いに接続している。そして、転位30が縦長ピット部分22及び幅広ピット部分21と繋がっている。なお、3つ以上の漏斗形状ピット20が、幅広ピット部分21において互いに接続していてもよい。
【0020】
縦長ピット部分22は、例えばアスペクト比(=深さ/直径)が3.5以上である。縦長ピット部分22の深さは、例えば1000nm以上かつ10000nm以下、直径は、例えば100nm以上かつ1000nm以下とすることができる。一方、幅広ピット部分21の深さは、例えば10nm以上かつ100nm以下、直径は、例えば120nm以上かつ10000nm以下とすることができる。幅広ピット部分21及び縦長ピット部分22の平面形状は、例えば六角形である。
【0021】
本実施形態において、このような漏斗形状ピット20を下地基板10に生成する方法は特段制限されないが、以下の実施形態で一例を説明する。
【0022】
図1に戻り、成長工程S20は、ピット形成工程S10の後に行われる。成長工程S20では、下地基板10の第1の面上に、漏斗形状ピット20の少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させることで、III族窒化物半導体層40を形成する。
【0023】
III族窒化物半導体を横方向成長させる手段は特段制限されず、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置またはHVPE(Hydride Vapor. Phase Epitaxy)装置を用いたエピタキシャル成長を利用することができる。成長条件は設計的事項である。III族窒化物半導体層40は、下地基板10と同種であってもよいし、異種であってもよい。III族窒化物半導体40の厚さは、例えば15μmである。
【0024】
漏斗形状ピット20を有する下地基板10上に、上述のような通常の方法でIII族窒化物半導体を成長させた場合、上述のような構成(例:アスペクト比、深さ、直径)を有する縦長ピット部分22の内部にはIII族窒化物半導体がほとんど、または全く埋め込まれず(特に底の方)、縦長ピット部分22の少なくとも一部分が空隙として残る。すなわち、縦長ピット部分22の内壁の少なくとも一部分からは、III族窒化物半導体が成長しない。一方、上述のような構成(深さ、直径)を有する幅広ピット部分21の少なくとも一部分はIII族窒化物半導体で埋められる。すなわち、幅広ピット部分21の内壁の少なくとも一部分からは、III族窒化物半導体が成長する。
【0025】
以上説明した本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法により、
下地基板と、
前記下地基板の上に形成されたIII族窒化物半導体層とを有し、
前記下地基板には、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分とを有する漏斗形状ピットが複数存在し、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は前記下地基板に形成された転位と繋がり、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分は空隙となっているIII族窒化半導体基板が実現される。
【0026】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
【0027】
本実施形態では、下地基板10に転位30と繋がる漏斗形状ピット20を形成し、その後、漏斗形状ピット20の少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させることで、III族窒化物半導体層40を形成する。このような特徴的な構成により、本実施形態では、III族窒化物半導体層40における転位の数、より具体的には、III族窒化物半導体層40の表面(成長面)に現れる転位の数を減少させることができる。以下、図6及び7を用いてその理由を説明する。
【0028】
図6は、図2に示す下地基板10の上に、III族窒化物半導体層40を形成した状態を示す。縦長ピット部分22の少なくとも一部分はIII族窒化物半導体層40で埋められず、空隙23となっている。そして、幅広ピット部分21の少なくとも一部分はIII族窒化物半導体層40で埋められている。図6に示すように、転位30が縦長ピット部分22と繋がっている場合、すなわち、転位30が空隙23と繋がっている場合、空隙23により、この転位30がIII族窒化物半導体層40に伝播する不都合を妨げることができる。
【0029】
図7は、図4に示す下地基板10の上に、III族窒化物半導体層40を形成した状態を示す。縦長ピット部分22の少なくとも一部分はIII族窒化物半導体層40で埋められず、空隙23となっている。そして、幅広ピット部分21の少なくとも一部分はIII族窒化物半導体層40で埋められている。図7に示すように、転位30が幅広ピット部分21と繋がっている場合、幅広ピット部分21の転位30が位置する部分から成長したIII族窒化物半導体層40に、この転位30が伝播する。この転位30は幅広ピット部分21の内壁からIII族窒化物半導体の成長方向、すなわち横方向(下地基板10の厚さ方向と垂直な方向。図の左右方向。)に進行する。このため、幅広ピット部分21からIII族窒化物半導体層40に伝播した転位30が、III族窒化物半導体層40の厚さ方向(図の上下方向)に進行し、表面(成長面)に現れる不都合を抑制することができる。
【0030】
このように、本実施形態のIII窒化物半導体層の製造方法は、下地基板10に残った空隙23により、転位30の伝播を抑制する。本実施形態では、特徴的なピット(縦長ピット部分22を有するピット)を下地基板10に形成することで、空隙23を実現する。かかる場合、III窒化物半導体の製造工程を特に工夫する必要がないというメリットがある。
【0031】
しかし、上記手段の場合、空隙23も縦長形状となる。かかる場合、空隙23と転位30を繋げる確率が低くなる場合がある。結果、十分な数の転位30の伝播を抑制できない恐れがある。そこで、本実施形態のIII窒化物半導体層の製造方法は、さらに、下地基板10に幅広ピット部分21を形成する。この幅広ピット部分21により、ピットと繋がる転位30の数を十分に大きくすることができる。幅広ピット部分21は空隙23とならないが、上述の通り、幅広ピット部分21の内壁からIII族窒化物半導体層40に伝搬した転位30が、III族窒化物半導体層40の表面(成長面)に現れる不都合を抑制することができる。結果、幅広ピット部分21と縦長ピット部分22とにより、III族窒化物半導体層40の表面(成長面)まで転位が到達する不都合を十分に抑制することができる。
【0032】
<第2の実施形態>
本実施形態は、第1の実施形態の構成を基本とし、漏斗形状ピット20を形成する手法の一例を開示する。
【0033】
本実施形態のIII族窒化物半導体層の製造方法の処理の流れの一例は、第1の実施形態と同様、図1のフローチャートで示される。
【0034】
図8は、ピット形成工程S10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図示するように、本実施形態のピット形成工程S10は、第1の保護膜形成工程S21と、第1工程S23と、第2の保護膜形成工程S24と、第2工程S25と、保護膜除去工程S27とを有する。以下、図9及び図10の断面模式図を用いてこれらの工程を説明する。
【0035】
第1の保護膜形成工程S21では、下地基板10の第1の面上に、第1の保護膜を形成する。例えば、図9の「1.SiO成膜」に示すように、GaN自立基板(下地基板10)の第1の面上に、SiO膜(第1の保護膜)を生成する。SiO膜は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて生成することができる。第1の保護膜は、その他、SiN膜とすることもできる。第1の保護膜の膜厚は、10nm以上300nm以下、望ましくは15nm以上100nm以下である。下地基板10には、第1の面まで到達する転位30が存在する。
【0036】
図8に戻り、第1工程S23では、下地基板10に、一端が第1の面において開口する縦長ピットを形成する。具体的には、熱処理により、下地基板10及び第1の保護膜の積層方向に伸び、第1の保護膜及び下地基板10に跨るとともに、第1の保護膜の表面に開口部を有する縦長ピットを形成する。例えば、図9の「2.熱処理:Intentional Pitの形成」に示すように、GaN自立基板(下地基板10)及びSiO膜(第1の保護膜)に跨り、SiO膜(第1の保護膜)の表面に開口を有する縦長ピットを形成する。
【0037】
熱処理条件は、例えば以下のとおりである。
「第1の保護膜の膜厚」:10nm以上300nm以下、望ましくは15nm以上100nm以下
「熱処理温度」:1000℃以上1250℃以下、望ましくは1150℃以上1190℃以下
「熱処理時間」:10分以上600分以下、望ましくは180分以上360分以下
「TMGa流量」:1ccm/min以上50ccm/min以下、望ましくは5ccm/min以上15ccm/min以下
「NH流量」:1slm/min以上30slm/min以下、望ましくは4slm/min以上12slm/min以下
「H流量」:0slm/min以上15slm/min以下、望ましくは10slm/min以上15slm/min以下
「N流量」:0slm/min以上15slm/min以下、望ましくは0slm/min以上5slm/min以下
【0038】
本発明者は、このような条件で熱処理を行った場合、下地基板10(例:GaN自立基板)の転位30の終端部に接する第1の保護膜(例:SiO膜)が選択的に破壊され、その後、直下に露出した下地基板10(例:GaN自立基板)が分解することで縦長ピットが形成されることを確認している。このようなメカニズムで縦長ピットが形成されるので、転位30をある程度の確率で縦長ピットと繋げることができる。
【0039】
図8に戻り、第2の保護膜形成工程S24では、下地基板10の第1の面と表裏の関係にある下地基板10の第2の面上に、下地基板10よりも所定のエッチング液にエッチングされ難い第2の保護膜を形成する。例えば、図9の「3.裏面にSiO成膜」に示すように、GaN自立基板(下地基板10)の第2の面上に、SiO膜(第1の保護膜)を生成する。所定のエッチング液は以下の第2工程S25で用いられるエッチング液であり、例えば、リン酸と硫酸の混合液や、KOH融解液、KOH水溶液、TMAH溶液、TMAH水溶液とすることができる。第2の保護膜は、SiO膜や、SiN膜とすることができる。例えば、第1の保護膜及び第2の保護膜はSiO膜であり、下地基板10はGaN基板であり、所定のエッチング液はリン酸と硫酸の混合液である。
【0040】
第2の保護膜は、例えばスパッタ法で生成することができる。第2の保護膜の膜厚は、例えば300nm以上500nm以下である。
【0041】
なお、第2の保護膜形成工程S24は第2工程の前に行えばよく、例えば、第1の保護膜形成工程S21の前に行ってもよいし、第1の保護膜形成工程S21の後かつ第1工程S23の前に行ってもよいし、第1工程S23の後に行ってもよい。
【0042】
図8に戻り、第2工程S25では、縦長ピットの開口側端部の一部分を径方向に拡張して幅広ピット部分21を形成する。具体的には、エッチング処理により第1の保護膜及び下地基板10の一部を除去し、縦長ピットの開口側の一部を径方向に拡張して幅広ピット部分21を形成する。なお、エッチング処理として、例えば、第1の保護膜及び第2の保護膜が形成された下地基板10を、第1の保護膜及び第2の保護膜より下地基板10をエッチングし易い所定のエッチング液に侵漬する処理を行うことができる。
【0043】
エッチング液に侵漬する処理は、例えば、以下の条件で行うことができる。
「エッチング液」:リン酸:硫酸=3:1の混合液
「エッチング液温度」:180℃以上240℃以下、望ましくは200℃以上220℃以下
「侵漬時間」:1時間以上5時間以下、望ましくは2時間以上5時間以下
【0044】
当該第2工程S25により、例えば図10の「4.りん硫処理」に示すように、縦長ピットの開口側端部の一部分が径方向に拡張し、幅広ピット部分21が形成される。そして、縦長ピットの残存した部分が、縦長ピット部分22となる。
【0045】
図8に戻り、保護膜除去工程S27では、第1の保護膜及び第2の保護膜を除去する。例えば、図10の「5.HFによるSiOの除去+有機洗浄」に示すように、HFと有機洗浄により、両面に付いたSiO膜(第1の保護膜及び第2の保護膜)と、ゴミを除去する。なお、その他の手法で第1の保護膜及び第2の保護膜を除去することもできる。
【0046】
その後、図10の「6.MOCVDによる再成長」に示すように、下地基板10の上にIII族窒化物半導体を横方向成長させることで、III族窒化物半導体層40を形成する。
【0047】
以上説明した処理によれば、下地基板10に複数の漏斗形状ピット20を形成することができる。また、以上説明した処理によれば、転位30をある程度の確率で縦長ピット部分22となる縦長ピットと繋げることができる。また、以上説明した処理によれば、縦長ピット部分22の径を広げて幅広ピット部分21を形成することができるので、仮に、転位30と縦長ピット部分22の位置がずれ、互いに繋がる状態とならなかった場合であっても、このような転位30を、縦長ピット部分22から径方向に広がる幅広ピット部分21と高確率で繋げることができる。
【0048】
また、上記第1工程S23の熱処理の場合、TMGaを流して、SiOのSiとGaを反応させ、SiOを組成変質させることで、縦長ピットを形成しているが、本発明者は、TMGaの流量が多過ぎるとピット部分からGaNの雑晶成長(ポリ成長)が起きてしまうことを確認している。そして、その結晶が残ったまま、下地基板10にIII族窒化物半導体層40となるIII族窒化物半導体を成長させると、その結晶に起因して、成長過程における接合時に転位が発生し、成長方向に伝播してしまうことを確認している。本実施形態では、第1工程S23の熱処理におけるTMGaの流量を上述のとおり適切に制御することで、GaNの雑晶成長(ポリ成長)を抑制することができる。
【0049】
なお、上記処理の場合、第2工程S25のエッチング処理の前に、下地基板10の第2面を第2の保護膜で保護するので、当該エッチング処理により下地基板10の第2面がガタガタになる不都合を抑制することができる。第2の面の平坦性の維持は、その後に行うIII族窒化物半導体の成長のために好ましい。
【0050】
なお、第2の保護膜を形成しない変形例も可能である。この場合、図11に示すように、ピット形成工程S10は、第1の保護膜形成工程S21と、第1工程S23と、第2工程S25と、保護膜除去工程S27とを有することになる。そして、保護膜除去工程S27では、第1の保護膜のみを除去することとなる。当該変形例の場合、保護膜除去工程S27の後、かつ、III族窒化物半導体層40を形成する前に、下地基板10の第2面を加工(研磨など)して、平坦性を回復させてもよい。このようにすれば、III族窒化物半導体の成長を行うことができる。
【0051】
<実施例>
下地基板10として、厚さ400μmのGaN自立基板を用意した。このGaN自立基板の第1面(成長面)には、1.0×10cm−2程度の転位が存在した。このGaN自立基板の第1面に、プラズマCVD法を用いて、膜厚15nmのSiO膜(第1の保護膜)を成膜した(図9の「1.SiO成膜」参照。)。
【0052】
次に、第1面にSiO膜を成膜したGaN自立基板に対して、以下の条件で熱処理を行った(図9の「1.SiO成膜」参照。)。
【0053】
「熱処理温度」:1160℃
「熱処理時間」:300分
「TMGa流量」:5ccm / min
「NH流量」: 8slm / min
「H流量」:13.5slm / min
「N流量」: 1.5slm / min
【0054】
熱処理後にGaN自立基板をSEM像で観察すると、図9の「2.熱処理:Intentional Pitの形成」に示すように、GaN自立基板及びSiO膜に跨り、SiO膜の表面に開口を有する縦長ピットが複数確認された。縦長ピットの直径は100nm以上400nm以下、深さは1000nm以上8000nm以下程度であった。
【0055】
次いで、GaN自立基板の第2面に、スパッタ法で、300nm〜500nm程度のSiO膜(第2の保護膜)を成膜した(図9の「3.裏面にSiO成膜」参照。)。
【0056】
その後、GaN自立基板に対して、以下の条件で、エッチング液に侵漬するエッチング処理を行った。
【0057】
「エッチング液」:リン酸:硫酸=3:1の混合液
「エッチング液温度」:220℃
「侵漬時間」:3h
【0058】
エッチング処理後にGaN自立基板をSEM像及び蛍光像で観察すると、縦長ピットの開口側端部の一部分が径方向に拡張し、幅広ピット部分21が形成されていることが確認された。また、縦長ピットの一部が残存し、縦長ピット部分22となっていることが確認された。すなわち、漏斗形状ピット20が複数形成されていることが確認された(図10の「4.りん硫酸処理」参照。)。
【0059】
縦長ピット部分22の直径は150nm以上325nm以下、深さは1100nm以上
3600nm以下程度であった。幅広ピット部分21の直径は165nm以上8800nm以下、深さは30nm以上85nm以下程度であった。
【0060】
その後、HFと有機洗浄により、GaN自立基板の第1面及び第2面に付いたSiO膜(第1の保護膜及び第2の保護膜)と、ゴミを除去した(図10の「5.HFによるSiOの除去+有機洗浄」参照。)。当該処理の後にGaN自立基板の第2面を確認すると、十分な平坦性が確保されていた。
【0061】
次に、MOCVD装置を用いて、GaN自立基板の第1面にGaNを横方向成長させ、厚さ15μmのGaN層を得た。
【0062】
「成長温度」:1230℃
「TMG流量」:500ccm/min
「NH流量」:16slm/min
「V/III比」:514
「成長速度」:6μm/h
「キャリアガス種」:H、N
「キャリアガス流量」:H=13.5slm/min、N=1.5slm/min
【0063】
当該処理後にGaN自立基板及びGaN膜をSEM像で観察すると、図10の「6.MOCVDによる再成長」に示すように、幅広ピット部分21の少なくとも一部がGaN膜で埋められていること、及び、縦長ピット部分22の少なくとも一部がGaN膜で埋められず、空隙が生成されていることが確認された。そして、GaN膜の成長面における転位は、5.0×10cm−2程度であった。
【0064】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 下地基板に、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分と、を有し、かつ、前記下地基板に形成された転位と繋がる漏斗形状ピットを複数形成するピット形成工程と、
前記ピット形成工程の後、前記下地基板の上に、前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分を空隙として残して、III族窒化物半導体を横方向成長させる成長工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法。
2. 1に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程は、
前記下地基板に、一端が開口する縦長ピットを形成する第1工程と、
前記第1工程の後、前記縦長ピットの開口側端部の一部分を径方向に拡張して前記幅広ピット部分を形成する第2工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法。
3. 2に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程は、
前記下地基板の第1の面上に、第1の保護膜を形成する第1の保護膜形成工程と、
前記第1の保護膜形成工程の後、熱処理により、前記下地基板及び前記第1の保護膜の積層方向に伸び、前記第1の保護膜及び前記下地基板に跨るとともに、前記第1の保護膜の表面に開口部を有する前記縦長ピットを形成する前記第1工程と、
前記第1工程の後、エッチング処理により前記第1の保護膜及び前記下地基板の一部を除去し、前記縦長ピットの開口側の一部を径方向に拡張して前記幅広ピット部分を形成する前記第2工程と、
前記第2工程の後、前記第1の保護膜を除去する保護膜除去工程と、
を有するIII族窒化半導体層の製造方法。
4. 3に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2工程では、前記エッチング処理として、前記第1の保護膜が形成された前記下地基板を、前記第1の保護膜より前記下地基板をエッチングし易いエッチング液に侵漬する処理を行い、
前記ピット形成工程は、
前記第2工程の前に、前記第1の面と表裏の関係にある前記下地基板の第2の面上に、前記下地基板よりも前記エッチング液にエッチングされ難い第2の保護膜を形成する第2の保護膜形成工程をさらに有するIII族窒化半導体層の製造方法。
5. 4に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2工程の後に行われる前記保護膜除去工程では、前記第2の保護膜も除去するIII族窒化半導体層の製造方法。
6. 4又は5に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第1の保護膜はSiO膜であり、前記下地基板はGaN基板であり、前記エッチング液はリン酸と硫酸の混合液であるIII族窒化半導体層の製造方法。
7. 6に記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記第2の保護膜はSiO膜であるIII族窒化半導体層の製造方法。
8. 1から7のいずれかに記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程の後、複数の前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記縦長ピット部分において前記転位と繋がるIII族窒化半導体層の製造方法。
9. 1から8のいずれかに記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記ピット形成工程の後、複数の前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は、前記幅広ピット部分において、前記転位と繋がるIII族窒化半導体層の製造方法。
10. 1から9のいずれかに記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記成長工程の後、前記縦長ピット部分の少なくとも一部分は前記III族窒化物半導体で埋められず前記空隙となるIII族窒化半導体層の製造方法。
11. 1から10のいずれかに記載のIII族窒化半導体層の製造方法において、
前記成長工程の後、前記幅広ピット部分の少なくとも一部分は、前記III族窒化物半導体で埋められるIII族窒化半導体層の製造方法。
12. 下地基板と、
前記下地基板の上に形成されたIII族窒化物半導体層とを有し、
前記下地基板には、前記下地基板の厚さ方向に伸びている縦長ピット部分と、前記縦長ピット部分よりも大きい直径を有するとともに前記縦長ピット部分の一端と繋がっている幅広ピット部分とを有する漏斗形状ピットが複数存在し、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部は前記下地基板に形成された転位と繋がり、
前記漏斗形状ピットの少なくとも一部分は空隙となっているIII族窒化半導体基板。
【符号の説明】
【0065】
10 下地基板
20 漏斗形状ピット
21 幅広ピット部分
22 縦長ピット部分
23 空隙
30 転位
40 III族窒化物半導体層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11