特許第6178223号(P6178223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178223
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】トナーのバッチ/連続製造
(51)【国際特許分類】
   G03G 9/087 20060101AFI20170731BHJP
   G03G 9/08 20060101ALI20170731BHJP
【FI】
   G03G9/08 381
   G03G9/08 365
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-246009(P2013-246009)
(22)【出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2014-119752(P2014-119752A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2016年10月26日
(31)【優先権主張番号】13/717,025
(32)【優先日】2012年12月17日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キンバリー・ディー・ノセッラ
(72)【発明者】
【氏名】サンティアゴ・フォーシェ
【審査官】 福田 由紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−148274(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0082287(US,A1)
【文献】 特開2007−156244(JP,A)
【文献】 特開2012−027466(JP,A)
【文献】 特開2006−350340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G9/00−9/113
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真円度が0.950以上であるトナー粒子を製造するための半連続式プロセスであって、
(a)樹脂、任意要素の着色剤、任意要素のワックス、任意要素の界面活性剤をバッチ式反応器内で合わせ、加熱による凝集処理をして、スラリー状の凝集粒子を製造することと、次いで、
(b)このスラリー状の凝集粒子を、連続式反応器中で再度の加熱により凝集処理し、凝集粒子を融着させて、トナー粒子を製造することとを含み、この連続式反応器は、連続して、
(i)前記スラリー状の凝集粒子を連続式反応器に導入しやすくするための第1の部分と、
(ii)凝集粒子の成長を止めやすくするための第2の部分と、
(iii)場合により、スラリーの温度上昇を促進するための第3の部分と、
(iv)粒子の融着を促進するための第4の部分とを備え、
第1の部分のスラリーの温度は40℃〜50℃であり、第2の部分のスラリーの温度は58℃〜70℃であり、
前記トナー粒子の空時収率(STY)は、1000g粒子/l/hr以上である、プロセス。
【請求項2】
スラリーが、バッチ反応器から連続式反応器まで連続的に圧送される、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項3】
連続式反応器に存在するスラリーの温度が、連続式反応器に入るスラリーの温度より高い、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項4】
第1の部分のスラリーの温度は、44℃〜46℃である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項5】
第2の部分のスラリーの温度は、62℃〜66℃である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項6】
任意要素の第3の部分のスラリーの温度は、74℃〜85℃である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項7】
第4の部分のスラリーの温度は、80℃〜90℃である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項8】
トナー粒子は、真円度が0.960以上である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項9】
トナー粒子は、真円度が0.970以上である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項10】
それぞれの部分の滞留時間が、0.5分〜20分である、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項11】
ある部分は、インペラーを備えている、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項12】
それぞれの部分に対し、スラリー供給速度を制御することを含む、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項13】
第1の部分、第2の部分、任意要素の第3の部分、第4の部分は、ユニットを含む、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【請求項14】
第1の部分、第2の部分、任意要素の第3の部分、第4の部分のそれぞれは、連続して接続したユニットを含む、請求項1に記載の半連続式プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、融着が連続式反応器内で起こる、乳化/凝集トナーを製造するための半連続型反応スキームおよびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
トナーの産業的な製造は、一般的に、バッチ反応によって行う。タンク中にある反応混合物の滞留時間は、8時間まで、またはそれ以上の範囲であってもよい。
【0003】
連続プロセスが可能な場合、さらに一般的なバッチ反応と比較して、さらに速い効果的な混合、選択性の高まった副生成物、二次反応および副生成物の低下、さらに高い収率、さらに少ない不純物、厳しい反応条件、時間および費用の削減、容積に対する表面積の比率の増大のうち、1つ以上を与えることによって、良好な質量移動および熱移動を生じるという利点を与えることができる。
【0004】
しかし、連続プロセスには、いくつかの欠点があり、例えば、反応剤および/または生成物で通路が遮断されてしまうという危険性がある。したがって、固体生成物または副生成物、例えば、固体ハロゲン化物塩、トナー粒子などを生成する反応を連続プロセスに調整することはできない。さらに、連続プロセスは、例えば、反応速度論が変化するため、匹敵する商業的な使用に適した生成物を与えることができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、乳化/凝集トナーを製造するためのバッチ型および連続型の反応スキームを組み合わせるためのプロセスおよびデバイスを提供する。バッチ反応からの凝集粒子が、連続型反応機構を通って流れ、その中でインキュベートまたは処理され、トナーの製造を終了するが、例えば、低容積の連続方反応デバイス内での、任意要素の洗浄と他の仕上げプロセス伴う融着が挙げられる。トナーを作成するための半連続型プロセスを可能にするハイブリッドデバイスは、ランピング時間および融着時間を例えば約5分まで、またはそれより短くすることによって、現在のバッチ製造プラントの生産能力を高めることができる。
【0006】
バッチ式反応器から、多くはスラリーの状態で、凝集粒子および反応剤が連続的、不連続的に供給され、または、適切な材料で構成される連通するデバイス、例えば、ライン、導線、配管などによって連続式反応器に対し、および連続式反応器内でのインキュベーションのために、制御可能な速度で、制御可能な量を計量する。連通するデバイスは、その内容物の温度を制御するための1つ以上のデバイス(例えば、加熱要素または冷却要素)を含んでいてもよく、連続式反応器は、その内容物の温度を制御するための1つ以上のデバイスを含む。加熱要素および冷却要素は、連通デバイスおよび反応器または反応器ユニットの中にある連通する反応剤と、連続式反応器の中にある凝集した粒子のスラリーとについて、制御された温度プロフィールまたは特定の温度プロフィールを与えるために、連通デバイスに沿って、また、連続式反応器の流路に沿って配置されてもよい。ポンプまたは加速デバイスは、スラリーをバッチ式反応器から連続式反応器まで移動させる。連続式反応器は、反応器内で望ましい流速を維持するために、他の加速デバイスを備えていてもよい。いくつかの実施形態では、反応器または反応器ユニットを介するスラリーの移動は、単に重力に基づき、または重力によって行われてもよい。
【0007】
連続式反応器は、一連の管、経路、空隙、管状の空隙、部分的に平坦なまたは卵形の管の中にある空隙など、任意の適切な流路を備えており、複数のこのような連続式反応器は、例えば、マニホルドによって平行に接続し、反応器構成する複数のデバイスを連続して案内される流路を連続して与えてもよい。連続式反応器は、1つ以上の温度制御デバイス(例えば、加熱要素または冷却要素)を備えていてもよく、この温度制御デバイスは、液体、例えば、油を含み、その液体は、反応が起こる流路に沿って適切な温度または温度プロフィールを与えるように、案内される平行な流路を浴してもよい。流路を連通デバイス、例えば、ライン、導線、配管などによって出口デバイスに接続し、生成物を受け入れる容器の方へ反応混合物を向かわせてもよい。反応装置を、試薬および流体の沸点を下げ、反応器を通る反応混合物の妨げられない移動または連続移動、および均一な流れを確保するような圧力下で操作してもよい。
【0008】
目的の連続式反応器は、例えば、約4個の領域、流路、流体の流路、ゾーン、サブパート、区画などを含む複数の単位を備えており、それぞれの領域、ゾーンなどは、中に含まれるスラリーに対し、異なる環境または異なる状態を与える。例えば、ある領域は、粒子の凝集を導く状態までスラリーを移動させる状態を含み、別の領域は、進行している凝集プロセスの停止を導く状態までスラリーを移動させる状態を含む。別のゾーンは、融着のための条件のランピングを与えてもよく、別のその次のゾーンは、粒子の融着が起こる条件であってもよい。いくつかの実施形態では、反応器は、操作可能に接続して連続した流路を与える複数の単位、部分、構成要素などを備えており、それぞれの単位は、中に含まれるスラリーに異なる環境を与え、その環境では、別個のトナー現像プロセスが起こる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
別段指定のない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される量および条件などをあらわすあらゆる数字は、全ての場合において「約」という用語によって変更されることを理解されたい。「約」は、記載されている値から20%以下の変動を示すことを意味している。また、本明細書で使用される「等価」、「同様」、「本質的に」、「実質的に」、「およそ」および「釣り合う」という用語、またはこれらの文法的な変形は、一般的に、許容される定義を有するか、少なくとも、「約」と同じ意味を有すると理解される。
【0010】
「接続」または「連通」、またはこれらの文法的な形態は、2つ以上のデバイス(例えば、容器または反応器)を連通し、移動させ、接続するためなどの手段またはデバイスを包含するために本明細書で使用され、例えば、パイプ、管、配管、ホース、導線、ストローなどであってもよく、あるデバイスから別のものへ(例えば、ある反応器から別の反応器へ)流体を移動させることができる任意のデバイスであってもよい。したがって、接続するデバイスの例は、配管であり、プラスチック、金属などで作られていてもよい。
【0011】
「流路」との用語は、本明細書で複数の使用および意味を有することができる。流路は、一般的に、目的の反応器の中にあるトナー粒子スラリーによって続く経路を定義する。さらに、反応器を通る特定の一連の流体の流れを具体的に定義するか、または記述するために流路を使用してもよい。さらに、流路は、一般的に、流体が内部を流れる流路または空隙を規定するようなすべての物理的な境界、例えば、管壁、管など、および流体を反応器またはその単位もしくは構成要素に導入するための入口点または部位または入口、流体が反応器またはその構成要素から出て行くか、または除去するための出口点または部位または出口を含んでいてもよい。したがって、流体を移動させる経路を作成し、その中の流体の移動を案内するような物理的構造を規定するために流路を使用してもよい。一般的に、流体の移動は、入口から出口まで一方向に、または線形に起こる。流路の寸法は、一般的に、直径、断面または一般的に流れ方向と垂直の他の距離と比較して、流れ方向に大きい。したがって、流路は、設計上の選択肢として管、ホース、パイプ、プレートなどであってもよい。
【0012】
目的のトナー粒子は、目的のハイブリッドデバイスおよびプロセスの連続部分に合う限り、任意の組成であってもよい。したがって、トナーは、当該技術分野で既知のポリエステル、ポリスチレンなどであってもよい。
【0013】
トナーを作成するのに適した樹脂としては、ポリエステル樹脂が挙げられる。適切なポリエステル樹脂としては、例えば、結晶性、アモルファス、これらの組み合わせなどが挙げられる。ポリエステル樹脂は、直鎖、分枝鎖、これらの組み合わせなどであってもよい。さらに、適切な樹脂は、アモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の混合物を含んでいてもよい。
【0014】
結晶性樹脂は、トナー成分の約5〜約50重量%の量で存在していてもよい。結晶性樹脂は、融点が約30℃〜約120℃であってもよく、数平均分子量(M)が、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される場合、約1,000〜約50,000であってもよく、重量平均分子量(M)は、GPCによって決定される場合、約2,000〜約100,000であってもよく、分子量分布(M/M)は、約2〜約6であってもよく、酸価が約1meq KOH/g未満であってもよい。
【0015】
結晶性ポリエステルまたはアモルファスポリエステルのいずれかを作成する際に、重縮合触媒を使用してもよい。このような触媒は、ポリエステル樹脂を作成するために用いられる出発物質の二酸またはジエステルを基準として、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で利用されてもよい。
【0016】
アモルファス樹脂は、Mが約500ダルトン〜約10,000ダルトンの低分子量アモルファス樹脂、オリゴマーであってもよく、Tが約55℃〜約70℃であってもよく、軟化点が約105℃〜約120℃であってもよく、酸価が約8〜約20meq KOH/gであってもよい。
【0017】
アモルファス樹脂は、高分子量アモルファス樹脂であってもよい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂は、Mが約1,000〜約10,000であってもよく、Mは、45,000より大きくてもよく、多分散指数(PDまたはPDI)は、約4より大きく、融点が約30℃〜約140℃であってもよく、Tが約50℃〜約60℃であってもよい。
【0018】
1種類、2種類またはそれ以上の樹脂を使用してもよい。樹脂は、アモルファス樹脂またはアモルファス樹脂の混合物であってもよく、温度は、混合物のTより高くてもよい。2種類以上の樹脂を用いる場合、樹脂は、任意の適切な比率(例えば、重量比)であってもよく、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)であってもよい。
【0019】
分岐したポリエステルを作成する際に、分岐剤を使用してもよい。分岐剤の量は、樹脂の約0.1〜約5モル%の量である。「分岐した」または「分岐している」という用語は、分岐した樹脂および/または架橋した樹脂を含む。
【0020】
着色剤は、分散物であってもよい。種々の既知の適切な着色剤(例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、染料と顔料の混合物など)がトナーに含まれていてもよい。着色剤を、トナーの約0.1〜約35重量%、またはそれより多い量で加えてもよい。
【0021】
安定化し、粒子を作成するために溶媒を加えてもよく、これにより界面活性剤を用いずに安定なラテックスが作成される。溶媒は、時に、転相剤と呼ばれる。
【0022】
溶媒は、樹脂の約1重量%〜約25重量%の量で利用されてもよい。本開示にしたがって作成されるエマルションは、樹脂を溶融または軟化させる温度(約20℃〜約120℃)で、水を、脱イオン水(DIW)を、約30%〜約95%の量で含んでいてもよい。
【0023】
エマルションの粒径は、約50nm〜約300nmであってもよい。
【0024】
エマルションを作成するために、樹脂に、また、任意要素の着色剤に、界面活性剤を加えてもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤は、用語「イオン系界面活性剤」に包含される。界面活性剤は、約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)の濃度で固体または溶液として加えられてもよい。界面活性剤は、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%の量で利用されてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤の組み合わせを利用してもよい。
【0025】
場合により、トナー粒子を作成する際に、ワックスを樹脂と組み合わせてもよい。ワックスは、ワックス分散物の状態であってもよく、1種類のワックスを含んでいてもよく、2種類以上の異なるワックスの混合物を含んでいてもよい。ワックスは、トナー粒子の約1重量%〜約25重量%の量で存在していてもよい。
【0026】
場合により、凝集中に、凝固剤をトナー粒子に組み込んでもよい。外部添加剤を除き、乾燥重量基準で、トナー粒子の約0.01重量%〜約5重量%の量で凝固剤がトナー粒子中に存在していてもよい。
【0027】
使用可能な凝固剤としては、イオン系凝固剤が挙げられる。他の適切な凝固剤としては、金属凝固剤、ポリイオン凝固剤などが挙げられる。適切な凝固剤としては、アルミニウム塩に基づく凝固剤が挙げられる。凝集剤または凝固剤を、混合物中の樹脂の約0.1〜約10重量%の量で加えてもよい。
【0028】
したがって、本開示のプロセスは、少なくとも1つの樹脂を、例えば、界面活性剤と合わせるか、または接触させ、樹脂混合物を作成することと、この樹脂混合物を任意要素の顔料、任意要素の界面活性剤および水の溶液と接触させ、転相ラテックスエマルションを作成することと、ラテックスを蒸留し、蒸留物中の水/溶媒混合物を除去することと、バッチ反応でラテックスを製造することとを含む。転相プロセスにおいて、樹脂を、溶媒中に約1重量%〜約85重量%の濃度で溶媒に溶解してもよい。
【0029】
顔料を、場合により分散物の状態で、DIW中の中和剤または塩基溶液(例えば、炭酸水素ナトリウム)および任意要素の界面活性剤と混合し、転相溶液を作成してもよい。次いで、樹脂混合物を転相溶液と合わせるか、または接触させ、中和した溶液を作成してもよい。転相溶液を樹脂混合物と合わせるか、または接触させ、樹脂の末端酸基を中和し、転相によって均一な樹脂粒子分散物を作成してもよい。この段階で、樹脂粒子および水相の両方に溶媒が残留する。例えば、減圧蒸留によって溶媒を除去することができる。
【0030】
固体含有量が約5%〜約50%のラテックスエマルションを作成するために、DIWを加えてもよい。水温が高いほど、溶解プロセスを促進することができるが、ラテックスは、室温(RT)程度の低い温度で作成されてもよい。水温は、約40℃〜約110℃であってもよい。
【0031】
攪拌し、ラテックスの生成を促進してもよい。毎分約10回転(rpm)〜約5,000rpmの速度で撹拌してもよい。撹拌は、さまざまであってもよい。利用する場合、ホモジナイザーを約3,000rpm〜約10,000rpmの速度で操作してもよい。
【0032】
ラテックスの粗粒子含有量は、約0.01重量%〜約5重量%であってもよい。粗粒子含有量は、望ましい粒子の集合の平均粒径よりも20%を超えて大きな粒子である。ラテックスの固体含有量は、約5重量%〜約50重量%であってもよい。樹脂エマルション粒子の分子量は、約18,000グラム/モル〜約26,000グラム/モルであってもよい。
【0033】
酸を用い、混合物のpHを約2〜約5に調整してもよい。
【0034】
pHを上げ、凝集粒子をイオン化することによって、安定性を付与し、凝集物の粒径が大きくなるのを防ぐために使用される塩基としては、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化セシウムなどが挙げられる。
【0035】
本質的に、目的の反応器を用い、トナー粒子を製造し、凝集および融着または同様の仕上げ処理(例えば、温度および/またはpHの計画を変える)を行い、トナー粒子を得るための任意のバッチ反応プロセスを、目的とする方法の実施に使用することができる。
【0036】
粒子を、所定の望ましい粒径が得られるまで、バッチ式反応器内で凝集させてもよい。成長プロセス中にサンプルを採取し、例えば、平均粒径の場合、Coulter Counterで分析してもよい。攪拌を維持しつつ、例えば、約40℃〜約55℃の高温に維持するか、またはこの温度までゆっくりと上げ、混合物をこの温度に維持することによって凝集を進め、凝集した粒子を得てもよい。所定の望ましい粒径に達したら、成長プロセスを止める。
【0037】
トナー粒子の望ましい最終粒径に到達したら、粒子または粒子を含むスラリーは、連続反応器に移され、輸送され、進められ、強制され、案内されるなどしてもよい。バッチ反応器から連続式反応器への移動は、設計上の選択肢として、連続であってもよく、または不連続であってもよく、重力に助けられ、または重力のもとでされてもよい。塩基を用いて混合物のpHを約4〜約10に調整し、トナーの成長を凍結させてもよい。トナーの成長を止めるために利用される塩基としては、任意の適切な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物などを挙げることができる。pHを調整することができる金属イオン封鎖剤として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)または他のキレート化剤を加えてもよい。
【0038】
凝集中、融着する前に、凝集した粒子の上にシェルを塗布してもよい。コア樹脂を作成するのに適しているとして上に述べた任意の樹脂をシェルとして利用してもよい。シェル樹脂は着色剤を含んでいてもよい。
【0039】
次いで、バッチ式反応器内の凝集粒子を、目的の連続型フロー反応器に向かわせ、粒子の融着を開始させる。例えば、低容積、連続型で行われる融着プロセスのために、必要な場合、または望ましい場合に、スラリーまたはバッチ反応器の液体内容物がインキュベートされるか、または連続式反応器内で処理される限り、連続型フローミニ反応器またはマイクロ反応器について、なんら特定の設計は意図されていない。
【0040】
望ましい最終形状への融着は、例えば、混合物を約45℃〜約100℃の温度まで加熱することによって行われてもよく、この温度は、トナー粒子を作成するために利用される樹脂のT以上の温度であってもよい。融着した粒子は、望ましい形状に達するまで、Sysmex FPIA 2100分析機を用いて、形状因子または真円度を測定してもよい。融着は、数分間(例えば、約1分〜約30分)で達成されてもよいが、望ましい特性の粒子が決定的な終点となる限り、これらの範囲からはずれた時間を使用してもよい。連続式反応器内の混合物の流量を、任意の添加物の混合、融着を可能にする流体媒体内での粒子の移動を可能にするレベルに設定することができる。
【0041】
連続式反応器を介した一連のスラリーの移動によって、反応器からの出口でのスラリー温度は、連続式反応器へと入っていくスラリーの温度よりも高くすることができる。最終的な温度の増加は、連続的である必要はなく、連続式反応器中のスラリーの入口と出口の間で、連続式反応器の長さ方向で温度が変動してもよい。
【0042】
粒子の真円度は、少なくとも約0.950、少なくとも約0.960、少なくとも約0.970、またはこれらより大きくてもよい。
【0043】
融着させた後、混合物を室温(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。冷却は、迅速であってもよく、ゆっくりであってもよい。連続した反応器の流出物は、水浴に向かわせるか、分配してもよく、例えば、冷却されても、室温であってもよい。冷却した後、場合により、トナー粒子を水で洗浄し、次いで乾燥させてもよい。
【0044】
当該技術分野で知られているように、所望な場合、または必要な場合、トナー粒子は、他の任意要素の添加剤も含んでいてもよい。例えば、トナーは、例えば、トナーの約0.1〜約10重量%の量で正または負の電荷制御剤を含んでいてもよい。
【0045】
また、作成後にトナー粒子と外部添加剤粒子(流動補助添加剤を含む)とをブレンドしてもよく、この場合、添加剤は、トナー粒子の表面に存在しているだろう。添加剤の例としては、金属酸化物;コロイド状シリカおよびアモルファスシリカ、金属塩および脂肪酸金属塩、長鎖アルコール、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0046】
外部添加剤は、トナーの約0.1重量%〜約5重量%の量で存在していてもよい。トナーは、例えば、約0.1重量%〜約5重量%のチタニア、約0.1重量%〜約8重量%のシリカ、約0.1重量%〜約4重量%のステアリン酸亜鉛を含んでいてもよい。
【0047】
一般的に使用可能なアセンブリまたは装置は、当該技術分野で既知の部分、単位および構成要素を備えており、米国特許第7,563,318号、第7,563,932号、第7,767,856号の教示を参照することができる。しかし、任意の設計の連続式反応器を実践してもよい。
【0048】
配管、ライン、導線および他の接続、輸送デバイスまたは連通デバイスを使用し、目的の連続式反応基の構成要素間、または構成要素の中で、バッチ式反応器または容器から連続式反応器装置へと材料を操作可能なように相互に接続し、移動させる。連続式反応器内にある流路の空隙の孔、幅、内部の寸法、断面積は、反応器に向かう接続および反応器から出る接続の空隙の孔、幅、内部の寸法、断面積よりも大きくすることができる。このような接続は、使用する温度および圧力や、試薬に耐える任意の適切な材料からできていてもよい。したがって、例えば、接続または接続デバイスは、金属、例えば、ステンレス鋼、プラスチックなどを含んでいてもよい。接続の大きさおよび反応器の大きさは、設計上の選択肢であり、例えば、一部には、望ましい生成物について計画された量、望ましい流速、望ましい収率および望ましい温度制御に関する。接続および/または連続式反応器を構成する材料は、温度変化を導き、接続、導線または反応器への熱移動、およびこれらからの熱移動を可能にし、内部の流体内容物の温度制御を可能にする材料である。
【0049】
反応器の容積は、約10ml未満、約30ml未満、約50ml未満、またはこれらより大きくてもよい。連続式反応器の容積は、オンス、ミリリットル、立方センチメートル、ガロン、リットル、またはこれらより大きな単位で測定され、例えば、少なくとも約20gal、少なくとも約30gal、少なくとも約40gal、またはこれらより大きい。この容積は、流速、流路内部の断面積、滞留時間などを制御することによって、より小さな容積で十分な収率にすることができるため、反応器および反応器を収納する空間を構築するための材料を最小限にするために、より大きく、またはより広げる必要はない。
【0050】
流路の長さは、望ましい終点を得るための設計上の選択として、さまざまであってもよい特徴のひとつである。流路の長さは、導線および反応器の断面積、したがって、容積、流速と組み合わせて、さまざまであってもよい。本明細書で与えられるように、流路は、2点間を直接つないでもよく(すなわち、直線の経路、例えば、直線の管)、または、例えば、所与の空間で流路の長さを伸ばすための間接的な経路(例えば、コイル)であってもよい。したがって、流路は、例えば、インチ、センチメートル、フィート、ヤード、メートルなどで測定されてもよく、例えば、製造スケールの反応器では、少なくとも約1ft、少なくとも約2ft、少なくとも約3ft、またはこれらより大きく、または、ベンチトップ型反応器では、インチ単位の大きさである。これらの範囲をはずれる長さを使用してもよい。
【0051】
流路は、空隙を含んでいてもよく、または、この空隙は、内部でスラリーの攪拌を促進し、または攪拌を発生させるような構造を内部に含んでいてもよい。したがって、流路は、羽根、翼、スクリュー、バッフル、フィンおよびスラリーが流路をまっすぐ流れるのを妨害する他の構造を備えていてもよく、スラリーを機械攪拌するように空隙内に構築され、配置される。さらに、流路は、混合デバイス、例えば、インペラーまたは流路内のスラリーを能動的に混合する他のモーター駆動の攪拌デバイスを備えていてもよい。
【0052】
連続式反応器は、複数の部分(構成要素、流路、単位、モジュールなど、それぞれの用語が、他のこのような用語と同義語である)を備えており、それぞれの単位が、トナー粒子の現像における工程のための環境を与えるときに、異なる機能または役割を発揮するように用いられる。したがって、例えば、モジュールは、それぞれ、適切な接続部(例えば、U型ジョイント、ホース、弁など)で接続したまっすぐな管であってもよい。いくつかの実施形態では、反応器は、連続した経路を作成するように連続して操作可能なように接続するこのような4個の部分を備えていてもよく、それぞれの管または複数の管は、トナー現像中の特定の工程に専用のものであり、したがって、隣接する反応器または連続した反応器は、中に含まれる環境が異なり、それぞれの反応器のための条件モニタリングデバイスおよび試薬添加デバイスは、さまざまであってもよい。したがって、ある例において、バッチ反応器からトナー粒子を受け入れる第1の反応器は、粒子の凝集を可能にする反応条件を与え、第2の反応器は、凝集を止めることが可能な反応器であり、第3の反応器は、凝集の凍結から、融着中にみられる環境への遷移的な環境を与え、第4の反応器は、粒子の融着を可能にする条件を与える。
【0053】
このような複数の構成要素またはある区画に分けられた反応器内での滞留時間は、さまざまであってもよく、または、それぞれの区画内(凝集粒子が導入されたときにトナーを製造するデバイスの1つのセグメントを示すための構成要素、部分、モジュール、デバイスなどと同義語である)で制御されてもよく、または、すべての反応器にわたって、反応器内のスラリーまたは液体の内容物を、望ましいプロセスが起こるように適切にインキュベートすることができるように制御されてもよい。例えば、上流にある第1の部分において、下流にある第2の部分と第1の部分との接合部で、第1の部分からのスラリーの出口を制限することによって、流速を制御することができる。したがって、複数の構成要素を接続する部位またはデバイスは、例えば、制限された流路、または流体を加速するデバイスを備えていてもよく、設計上の選択肢として、これらを使用して、例えば、流体の流速により、任意の1つの構成要素中で、または連続式反応器全体にわたって滞留時間を制御することができる。
【0054】
したがって、滞留時間、または、反応器またはモジュール、または反応器のすべての構成要素にわたってスラリーがインキュベートされる長さは、約10分以下、約5分以下、約2.5分以下、約1分以下であってもよいが、これらの範囲からはずれた時間で実施してもよい。いくつかの実施形態では、連続式反応器は、設計上の選択肢として、1個のモジュール、2個のモジュール、3個のモジュール、4個のモジュール、5個のモジュール、またはそれより多いモジュールを備えていてもよい。
【0055】
第1のモジュールで凝集が行われてもよい場合、その中での流体またはスラリーの温度は、約40℃〜約50℃、約42℃〜約48℃、約44℃〜約46℃になるように制御されてもよい。
【0056】
第2のモジュールが、凝集を止めるか、または凍結させる場所にあってもよい場合、その中の流体またはスラリーは、約58℃〜約70℃、約60℃〜約68℃、約62℃〜約66℃の温度を有するように制御されてもよい。
【0057】
第3のモジュールで、粒子の融着のために温度が上げられてもよく、その中の流体またはスラリーは、約74℃〜約85℃、約76℃〜約83℃、約78℃〜約81℃の温度を有するように制御されてもよい。
【0058】
第4のモジュールが存在していてもよく、融着を行うように備えられており、その中の流体またはスラリーは、約80℃〜約90℃、約82℃〜約88℃、約84℃〜約86℃の温度を有するように制御されてもよい。
【0059】
構成要素内のpHも、既知のデバイスを用いて監視し、望ましいpHを得るために適切な酸、塩基またはバッファーを導入することによって制御されてもよい。したがって、上述の第1のモジュールが、凝集を行うモジュールである実施形態では、適切なpHは、約2〜約5、約2.4〜約4.6、約2.8〜約4.4であってもよい。
【0060】
第2のモジュールが凝集を止めるモジュールである場合、適切なpHは、約7〜約8.2、約7.2〜約8、約7.4〜約7.8である。
【0061】
第3のモジュールが、粒子の融着のために温度が上げるために用いられてもよい場合、適切なpHは、約5.6〜約6.5、約5.8〜約6.7、約6〜約6.5である。
【0062】
第4のモジュールが存在し、融着が起こるモジュールである場合、適切なpHは、約5.6〜約7.2、約5.8〜約7、約6〜約6.8であってもよい。より短い滞留時間では、より濃縮した酸、塩基またはバッファー、またはより多量の酸、塩基またはバッファーを反応器に導入してもよい。
【0063】
反応器は、設計上の選択として、反応器の大きさおよび容積を変えることができるようなモジュール形態で設計することができる。したがって、反応器は、単位時間あたり処理される単位容積を増やすために、複数の導線を備えていてもよく、例えば、バッチ式反応器から、複数のそれぞれの連続式反応器に実質的に同等に凝集粒子の供給スラリーを分配するマニホルドまたは他のデバイスによって、バッチ式反応器に平行に接続していてもよい。
【0064】
反応は、例えば、使用する溶媒および操作温度によって決定づけされる周囲圧力より高い圧力で行われてもよく、または、中を流れる流体の安定かつ規則的な流れを確保するように行われてもよい。例えば、操作圧力は、約125psiより大きく、約150psiより大きく、約175psiより大きくてもよい。理論によって束縛されることを望まないが、制御された圧力は、反応器を流れる流体および懸濁物の連続的な移動を確実にし、反応効率の向上、生成物収率の向上が観察されると考えられる。
【0065】
連続式反応器の構造および構成は限定されず、一般的に、例えば、流路材料の内側表面に必要な容積および表面積の連続的な露出、また、マイクロ反応器、ミニ反応器、連続型フロー反応器をあらわすような他の特徴を与えるように、平行な管、積み重ねられたプレート、コイル状の管などの形態で存在してもよい。融着が温度に依存するので、反応器は、熱を容易に伝える材料で構築されるか、包まれ、含まれていてもよく、または、反応器の流体内容物の温度が可能な限り容易に制御されるように寄与するか、または熱を除去するデバイスと接触する構造によって構築されてもよい。したがって、流路の一部は、例えば、ジャケットと、反応器の外側表面との間の空隙に加熱液体または冷却液体を流すことができるようなジャケットの中に入っていてもよい。
【0066】
連通デバイスおよび連続式反応器の中の空隙は、内部の溶液の混合を可能にし、促進するか、または確保する構造を備えていてもよい。したがって、空隙は、バッフル、経路、隆起部、障害、または連通デバイスまたは反応器を流れる流体の全体的な流れを実質的に妨害しないが、流路の接線方向または垂直方向に混合または流体の移動が起こるか、または強制的に起こさせる他の構造を備えていてもよい。この構造は、特定の部位、例えば、試薬が反応混合物に加えられる部位から下流のところから、連続式反応器の長さ方向全体にわたって、特定の部位に存在していてもよい。
【0067】
連続型反応は、反応剤の分解を最小限にするか、または排除し、トナー粒子の一体性を維持するか、または反応条件を制御するように、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)雰囲気下で行われてもよい。
【0068】
試薬は、例えば、反応剤の段階的な導入または計量しながらの導入を可能にするように流路にそって適切に配置され、反応環境(例えば、連続式反応器を長さ方向に通って適切または望ましい流体の流れ、適切なpHおよび適切な温度)を維持するポンプ、弁、ポートなどを用い、連続式反応器に導入することができる。
【0069】
本発明の方法で必要な滞留時間は、種々のパラメーター、例えば、温度、流速などによって変わる。「滞留時間」との用語は、使用されている温度および圧力で、空間を流れる流体の流れについて平均体積流速によって分けられる空間を流れる反応剤の流体の流れによって占められている装置内の反応ゾーンの内部容積を指す。それぞれの反応器またはすべてのモジュール全体の滞留時間は、例えば、約0.5分〜約20分、約1分〜約15分、約2分〜約10分であってもよいが、設計上の選択肢として、これらの範囲からはずれた滞留時間を使用してもよい。いくつかの実施形態では、滞留時間は、約1分未満、約2分未満、約5分未満、約10分未満などであってもよいが、これらの境界値からはずれた滞留時間を使用してもよい。
【0070】
本明細書で教示されるように、滞留時間に寄与する因子は、反応器を流れる流体の流速であり、例えば、重力、本明細書で上に教示したような内部構造、ポンプなどによって変わるだろう。したがって、流速は、制御可能であり、約10ml/minから約200ml/minまで、またはこれより速くてもよいが、この範囲からはずれる流速を使用してもよい。
【0071】
本明細書で教示されるように、流路中の液体の温度は、例えば、加熱コイル、ジャケットなどの種々の温度制御デバイスによって制御され、流路の長さ方向に沿って制御された温度計画が作られる。複数の温度制御デバイスが、規定された温度プロフィールが流路の長さ方向に沿って得られるように、流路の長さ方向に沿って配置されていてもよい。したがって、例えば、温度は、流路全体で一定に維持されてもよく;流路の長さ方向に沿って連続的に上がってもよく;バッチ式反応器からの反応器の入口、ただし設計上の選択として、流路の半分、流路の3分の1などであり得る反応器の一部のみで上がり、流路の残りの部分にわたって規定の温度低下速度で流体の内容物が冷却するようにさらなる加熱を行わなくてもよく;所定の温度まで上げ、その温度を所定の長さの流路で維持し、次いでその温度が勾配をなしてもよく、すなわち、さらに加熱するか、または、流路の長さ方向に沿って特定の設計された温度プロフィールを与えるように所定の低い温度まで冷却するように設計されてもよい。
【0072】
反応効率の測定は、メートル法での空時収率(STY)であり、グラム/リットル/時間であらわされる。この値が大きいほど、生成物が時間あたりの反応混合物の単位容積あたりの量で多く得られるため、この方法の効率が高く、生産性が高い。目的のハイブリッドプロセスから、少なくとも約1000g/l/hr、少なくとも約1500g/l/hr、少なくとも約2000g/l/hr、少なくとも約2500g/l/hr、またはこれらより多いSTYを得ることができる。完全なバッチプロセスと比較して、目的のハイブリッド連続型プロセスは、バッチプロセスで観察されるSTYの少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、またはこれらより大きいSTYを得ることができる。
【0073】
別の反応効率の測定基準は、単位時間あたりのスラリー生成物の重量としてあらわされる生成速度である。目的の反応は、少なくとも約10g/min、少なくとも約50g/min、少なくとも約100g/min、少なくとも約200g/min、少なくとも約250g/min、少なくとも約300g/min、またはこれらより大きなスラリー生産速度を有する。
【0074】
融着が終了した後、望ましい粒子が連続式反応器から取り出され、当該技術分野で知られているように処理され、例えば、当該技術分野で既知の方法を実施して洗浄および乾燥される。粒子を種々の表面添加剤などと混合し、担体などと混合し、当該技術分野で知られているように現像剤を製造する。
【0075】
あらゆる部およびパーセントは、別段指定のない限り、トナーに対して重量基準である。
【実施例】
【0076】
実施例1
大きなファンインペラーを備えた3Lのガラス製ケトルに、シアン供給ポリエステルEAトナースラリーを調製した(理論量の乾燥トナー339.7g)。2%の界面活性剤(Dowfax2A1)を含む2種類のアモルファス樹脂エマルション(247gの樹脂1、M=86,000、開始T=56℃;259gの樹脂2、M=19,400、開始T=60℃)、2%の界面活性剤(Dowfax2A1)を含む66gの結晶性樹脂エマルション(M=23,300、M=10,500、Tm=71℃)、103gのワックス(IGI、Toronto、CA)、1276gのDIW、120gのシアン顔料(PB 15:3分散物)を上のケトル内で合わせ、次いで、0.3Mの硝酸を用い、pHを4.2に調整する。次いで、6.09gの硫酸アルミニウムと、75gのDIWとを混合した凝固剤を加えつつ、3000〜4000rpmで5分間、スラリーを均質化する。スラリーを315rpmで混合し、バッチ温度を43℃まで加熱する。凝集中、コアと同じアモルファスエマルションで構成されるシェル樹脂混合物(137gの樹脂1と、137gの樹脂2、両方とも2%のDowFax2A1を含有する)のpHを硝酸で3.3に調整し、上のバッチに加える。次いで、目標粒径を達成するために、バッチの混合を370rpmまで上げる。目標粒径を達成したら、NaOHおよびEDTAを用い、pHを7.8に調整し、凝集プロセスを凍結させる。
【0077】
実施例2
次いで、供給スラリーを20g/minまたは40g/minで10分間または5分間のインキュベーション時間または滞留時間で、マイクロ反応器内に連続的に圧送した。マイクロ反応器は、流路に沿って、連続して接続された、試薬導入のための複数の弁と、pHおよび温度を監視するための複数のデバイスと、流路に沿って温度を制御するための複数のデバイスとを備える4個のまっすぐなステンレス鋼の管で構成されていた。4個それぞれの反応器は、凝集、凝集の凍結、ランピング、融着をそれぞれ可能にするような固有の環境を与えるように制御された。R1、R2、R3、R4で特定されるそれぞれの区画の温度は以下のとおりである。
【表1】
【表2】
【0078】
10分間の滞留時間で得られた粒子は、真円度が0.957であった。5分間の滞留時間での粒子は、真円度が0.966であった。
【0079】
実施例3
バッチ材料は、実施例1と同じであった。実施例2と同じ材料および方法を実施したが、但し、滞留時間が5分の場合の流速は40g/minであった。以下の条件を使用した。
【表3】
【表4】
【0080】
26分かけて約130gのトナーを得た。反応器から取り出されたトナーを氷浴で冷却して反応を止めた。真円度は0.975であった。トナーを洗浄し、乾燥させ、その後の特性決定のために凍結させた。
【0081】
ICP質量分析から、以下のイオンの存在および量がわかった。
【表5】
【0082】
トナー粒子を担体と合わせ、次いで、比較のために市販のバッチ製造によるトナーを用い、帯電および融合について試験した。2分間、10分間、60分間帯電させたAゾーン、Bゾーン、Cゾーンは、1日間および7日間の帯電の維持、3種類の温度でのブロッキング値は、コントロールバッチトナーと、目的の実験的なハイブリッドバッチ/連続式トナーとで実質的に同じであった。コントロールバッチトナーと、実験的なハイブリッドバッチ/連続式トナーとについて、冷オフセット、MFTでの光沢、ピーク光沢、斑点、熱オフセット、融合の自由度といった値は、実質的に同じであった。
【0083】
したがって、連続式反応器を用いて実施される凝集、凝集の凍結、融着にかかる時間が短いことは、バッチプロセスのみによって作られる市販トナーの特性と比較して提示されるように、得られるトナーに悪影響は与えなかった。