【文献】
PMIPv6 Extensions for Multicast,draft-asaeda-multimob-pmip6-extension-02,2009年 7月13日,pp.1-33
【文献】
A Minimal Deployment Option for Multicast Listeners in PMIPv6 Domains,draft-schmidt-multimob-pmipv6-mcast-deployment-01,2009年 6月29日,pp.1-12
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)がマルチキャストサービスのためのユニキャストトンネルを確立するとき、前記集約マルチキャストトンネルは1以上のユニキャストトンネルの組み合わせから構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)がマルチキャストサービスのためのユニキャストトンネルを確立するとき、前記集約マルチキャストトンネルは1以上のユニキャストトンネルの組み合わせから構成される、ことを特徴とする請求項8に記載のMAG。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以降で言及する場合、「WTRU(ワイヤレス送受信ユニット)」という用語は、UE(ユーザ機器)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、PDA(携帯情報端末)、コンピュータ、MN(モバイルノード)、またはワイヤレス環境で動作可能な他の任意のタイプのデバイスを含むが、それらに限定されない。以降で言及する場合、「基地局」という用語は、ノードB、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、eNB(進化型ノードB)、ルータ、ゲートウェイ、またはワイヤレス環境で動作可能な他の任意のタイプのインタフェースデバイスを含むが、それらに限定されない。
【0016】
本明細書によって開示される方法および装置は、PMIPのためのレイヤ3モビリティを機能強化し、リンク層であるか、それとも物理層であるかに係わりなく、様々なアクセステクノロジに適用することができる。送信のために、ユニキャストとマルチキャストの両方を使用することができる。しかし、L3マルチキャストモビリティサポートと一緒に、より下位の層においてマルチキャストを使用すると、システム全体の効率を高めることができる。本明細書によって提示される実施形態は、より下位の層におけるマルチキャスト送信の利点を使用可能にする。例えば、LTE(ロングタームエボリューション)において、MBMSを使用することができ、マルチキャストデータを伝送するために、PMCH(物理マルチキャストチャネル)、MCCH(マルチキャスト制御チャネル)、およびMTCH(マルチキャストトラフィックチャネル)を使用することができる。
【0017】
図2Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システム200の図である。通信システム200は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数のワイヤレスユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム200は、複数のワイヤレスユーザが、ワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスできるようにすることができる。例えば、通信システム200は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
【0018】
図2Aに示されるように、通信システム200は、WTRU(ワイヤレス送受信ユニット)108a、108b、108c、108d、RAN(無線アクセスネットワーク)204、コアネットワーク206、PSTN(公衆交換電話網)208、インターネット210、および他のネットワーク212を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU108a、108b、108c、108dの各々は、ワイヤレス環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、WTRU108a、108b、108c、108dは、ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成することができ、UE(ユーザ機器)、移動局、モバイルノード、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、PDA(携帯情報端末)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、および家電製品などを含むことができる。
【0019】
通信システム200は、基地局214aおよび基地局214bも含むことができる。基地局214a、214bの各々は、WTRU108a、108b、108c、108dの少なくとも1つとワイヤレスでインタフェースを取って、コアネットワーク206、インターネット210、および/またはネットワーク212などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑化するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、基地局214a、214bは、BTS(トランシーバ基地局)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、およびワイヤレスルータなどとすることができる。基地局214a、214bは各々、単一の要素として示されているが、基地局214a、214bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0020】
基地局214aは、RAN204の部分とすることができ、RAN204は、他の基地局、および/またはBSC(基地局コントローラ)、RNC(無線ネットワークコントローラ)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局214aおよび/または基地局214bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局214aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局214aは、トランシーバを3つ、すなわち、セルのセクタ毎に1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局214aは、MIMO(多入力多出力)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタ毎に複数のトランシーバを利用することができる。
【0021】
基地局214a、214bは、エアインタフェース216を介して、WTRU108a、108b、108c、108dの1つまたは複数と通信することができ、エアインタフェース216は、任意の適切なワイヤレス通信リンク(例えば、RF(無線周波)、マイクロ波、IR(赤外線)、UV(紫外線)、可視光など)とすることができる。エアインタフェース216は、任意の適切なRAT(無線アクセス技術)を使用して確立することができる。
【0022】
より具体的には、上で言及したように、通信システム200は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN204内の基地局214a、およびWTRU108a、108b、108cは、WCDMA(広帯域CDMA)を使用してエアインタフェース216を確立できる、UTRA(UMTS(ユニバーサル移動体通信システム)地上無線アクセス)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、HSPA(高速パケットアクセス)および/またはHSPA+(進化型HSPA)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)および/またはHSUPA(高速アップリンクパケットアクセス)を含むことができる。
【0023】
別の実施形態では、基地局214a、およびWTRU108a、108b、108cは、LTE(ロングタームエボリューション)および/またはLTE−A(LTEアドバンスト)を使用してエアインタフェース216を確立できる、E−UTRA(進化型UMTS地上無線アクセス)などの無線技術を実施することができる。
【0024】
他の実施形態では、基地局214a、およびWTRU108a、108b、108cは、IEEE 802.16(すなわちWiMAX(マイクロ波アクセス用の世界的相互運用性))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、IS−2000(暫定標準2000)、IS−95(暫定標準95)、IS−856(暫定標準856)、GSM(登録商標)(移動体通信用グローバルシステム)、EDGE(GSM進化型高速データレート)、およびGERAN(GSM EDGE)などの無線技術を実施することができる。
【0025】
図2Aの基地局214bは、例えば、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおけるワイヤレス接続性を円滑化するための任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局214b、およびWTRU108c、108dは、IEEE 802.11などの無線技術を実施して、WLAN(ワイヤレスローカルエリアネットワーク)を確立することができる。別の実施形態では、基地局214b、およびWTRU108c、108dは、IEEE 802.15などの無線技術を実施して、WPAN(ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局214b、およびWTRU108c、108dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。
図2Aに示されるように、基地局214bは、インターネット210への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局214bは、コアネットワーク206を介して、インターネット210にアクセスする必要がないことがある。
【0026】
RAN204は、コアネットワーク206と通信することができ、コアネットワーク206は、音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(ボイスオーバインターネットプロトコル)サービスをWTRU108a、108b、108c、108dの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク206は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。
図2Aには示されていないが、RAN204および/またはコアネットワーク206は、RAN204と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信できることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用できるRAN204に接続するのに加えて、コアネットワーク206は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)と通信することもできる。
【0027】
コアネットワーク206は、PSTN208、インターネット210、および/または他のネットワーク212にアクセスするための、WTRU108a、108b、108c、108dのためのゲートウェイとしてサービスすることもできる。PSTN208は、POTS(基本電話サービス)を提供する回路交換電話網を含むことができる。インターネット210は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内のTCP(伝送制御プロトコル)、UDP(ユーザデータグラムプロトコル)、およびIP(インターネットプロトコル)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークとデバイスとからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク212は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク212は、RAN204と同じRATまたは異なるRATを利用できる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
【0028】
通信システム200内のWTRU108a、108b、108c、108dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU108a、108b、108c、108dは、異なるワイヤレスリンクを介して異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる。例えば、
図2Aに示されたWTRU108cは、セルラベースの無線技術を利用できる基地局214aと通信するように、またIEEE 802無線技術を利用できる基地局214bと通信するように構成することができる。
【0029】
図2Bは、例示的なWTRU108のシステム図である。
図2Bに示されるように、WTRU108は、プロセッサ218と、トランシーバ220と、送信/受信要素222と、スピーカ/マイクロフォン224と、キーパッド226と、ディスプレイ/タッチパッド228と、着脱不能メモリ230と、着脱可能メモリ232と、電源234と、GPS(全地球測位システム)チップセット236と、他の周辺機器238とを含むことができる。WTRU108は、一実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意の部分的な組み合わせを含むことができる。
【0030】
プロセッサ218は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ218は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU108がワイヤレス環境で動作できるようにする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ218は、トランシーバ220に結合することができ、トランシーバ220は、送信/受信要素222に結合することができる。
図2Bは、プロセッサ218とトランシーバ220を別々のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ218とトランシーバ220は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合できることが理解されよう。
【0031】
送信/受信要素222は、エアインタフェース216を介して、基地局(例えば基地局214a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素222は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素222は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素222は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素222は、ワイヤレス信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることが理解されよう。
【0032】
加えて、
図2Bでは、送信/受信要素222は単一の要素として示されているが、WTRU108は、任意の数の送信/受信要素222を含むことができる。より具体的には、WTRU108は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU108は、エアインタフェース216を介してワイヤレス信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素222(例えば複数のアンテナ)を含むことができる。
【0033】
トランシーバ220は、送信/受信要素222によって送信される信号を変調し、送信/受信要素222によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及したように、WTRU108は、マルチモード機能を有することができる。したがって、トランシーバ220は、WTRU108が、例えばUTRAおよびIEEE 802.11などの複数のRATを介して通信できるようにするための、複数のトランシーバを含むことができる。
【0034】
WTRU108のプロセッサ218は、スピーカ/マイクロフォン224、キーパッド226、および/またはディスプレイ/タッチパッド228(例えば、LCD(液晶表示)ディスプレイユニットもしくはOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ218は、スピーカ/マイクロフォン224、キーパッド226、および/またはディスプレイ/タッチパッド228にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ218は、着脱不能メモリ230および/または着脱可能メモリ232など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。着脱不能メモリ230は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。着脱可能メモリ232は、SIM(加入者識別モジュール)カード、メモリスティック、およびSD(セキュアデジタル)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ218は、WTRU108上に物理的に配置されたメモリではなく、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)などの上に配置されたメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
【0035】
プロセッサ218は、電源234から電力を受け取ることができ、WTRU108内の他のコンポーネントへの電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源234は、WTRU108に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源234は、1つまたは複数の乾電池(例えば、NiCd(ニッケル−カドミウム)、NiZn(ニッケル−亜鉛)、NiMH(ニッケル水素)、Li−ion(リチウムイオン)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
【0036】
プロセッサ218は、GPSチップセット236に結合することもでき、GPSチップセット236は、WTRU108の現在位置に関する位置情報(例えば経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット236からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU108は、基地局(例えば基地局214a、214b)からエアインタフェース216を介して位置情報を受け取ることができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らの位置を決定することができる。WTRU108は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法を用いて、位置情報を獲得できることが理解されよう。
【0037】
プロセッサ218は、他の周辺機器238にさらに結合することができ、他の周辺機器238は、追加的な特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器238は、加速度計、eコンパス、衛星トランシーバ、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、バイブレーションデバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
【0038】
図2Cは、一実施形態による、RAN204およびコアネットワーク206のシステム図である。RAN204は、IEEE 802.16無線技術を利用して、エアインタフェース216を介してWTRU108a、108b、108cと通信する、ASN(アクセスサービスネットワーク)とすることができる。以下でさらに説明するように、WTRU108a、108b、108cの異なる機能エンティティと、RAN204と、コアネットワーク206との間の通信リンクは、参照点として定義することができる。
【0039】
図2Cに示されるように、RAN204は、基地局240a、240b、240cと、ASNゲートウェイ242とを含むことができるが、RAN204は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数の基地局とASNゲートウェイとを含むことができることが理解されよう。基地局240a、240b、240cは、各々をRAN204内の特定のセル(図示されず)に関連付けることができ、各々が、エアインタフェース216を介してWTRU108a、108b、108cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。一実施形態では、基地局240a、240b、240cは、MIMO技術を実施することができる。したがって、基地局240aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU108aにワイヤレス信号を送信し、WTRU108aからワイヤレス信号を受信することができる。基地局240a、240b、240cは、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、およびQoS(サービス品質)方針実施などの、モビリティ管理機能を提供することもできる。ASNゲートウェイ242は、トラフィック集約ポイントとしてサービスすることができ、ページング、加入者プロフィールのキャッシング、およびコアネットワーク206へのルーティングなどを担うことができる。
【0040】
WTRU108a、108b、108cとRAN204の間のエアインタフェース216は、IEEE 802.16仕様を実施する、R1参照点として定義することができる。加えて、WTRU108a、108b、108cの各々は、コアネットワーク206との論理インタフェース(図示されず)を確立することができる。WTRU108a、108b、108cとコアネットワーク206の間の論理インタフェースは、R2参照点として定義することができ、R2参照点は、認証、認可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用することができる。
【0041】
基地局240a、240b、240cの各々の間の通信リンクは、WTRUハンドオーバおよび基地局間でのデータの転送を円滑化するためのプロトコルを含む、R8参照点として定義することができる。基地局240a、240b、240cとASNゲートウェイ242の間の通信リンクは、R6参照点として定義することができる。R6参照点は、WTRU108a、108b、108cの各々に関連するモビリティイベントに基づいたモビリティ管理を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0042】
図2Cに示されるように、RAN204は、コアネットワーク206に接続することができる。RAN204とコアネットワーク206の間の通信リンクは、例えばデータ転送およびモビリティ管理機能を円滑化するためのプロトコルを含む、R3参照点として定義することができる。コアネットワーク206は、MIP−HA(モバイルIPホームエージェント)244と、AAA(認証認可課金)サーバ246と、ゲートウェイ248とを含むことができる。MIP−HA244は、PMIP−HA(プロキシMIP−HA)とすることができる。上記の要素の各々は、コアネットワーク206の部分として示されているが、これらの要素は、どの1つをとっても、コアネットワーク運営体とは異なる主体によって所有および/または運営できることが理解されよう。
【0043】
PMIP−HA244は、IPアドレス管理を担うことができ、WTRU108a、108b、108cが、異なるASNの間で、および/または異なるコアネットワークの間でローミングを行えるようにすることができる。PMIP−HA244は、インターネット210などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU108a、108b、108cに提供して、WTRU108a、108b、108cとIP対応デバイスの間の通信を円滑化することができる。AAAサーバ246は、ユーザ認証、およびユーザサービスのサポートを担うことができる。ゲートウェイ248は、他のネットワークとの網間接続を円滑化することができる。例えば、ゲートウェイ248は、PSTN208などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU108a、108b、108cに提供して、WTRU108a、108b、108cと従来の陸線通信デバイスの間の通信を円滑化することができる。加えて、ゲートウェイ248は、ネットワーク212へのアクセスをWTRU108a、108b、108cに提供することができ、ネットワーク212は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
【0044】
図2Cには示されていないが、RAN204は、他のASNに接続でき、コアネットワーク206は、他のコアネットワークに接続できることが理解されよう。RAN204と他のASNの間の通信リンクは、R4参照点として定義することができ、R4参照点は、RAN204と他のASNの間で、WTRU108a、108b、108cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる。コアネットワーク206と他のコアネットワークの間の通信リンクは、R5参照点として定義することができ、R5参照点は、ホームコアネットワークと訪問先コアネットワークの間の網間接続を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0045】
図2Dは、WTRU108と、eNB240と、MME(モビリティ管理エンティティ)/S−GW(サービングゲートウェイ)142とを含む例示的なブロック
図250である。
図2Dに示されるように、WTRU108、eNB240、およびMME/S−GW142は、マルチキャストモビリティのための方法を実行するように構成される。
【0046】
典型的なWTRU内に見出すことのできるコンポーネントに加えて、WTRU108は、任意選択的に結合されるメモリ322を有するプロセッサ316と、少なくとも1つのトランシーバ314と、任意選択的なバッテリ320と、アンテナ318とを含む。プロセッサ316は、マルチキャストモビリティのための方法を実行するように構成される。
【0047】
トランシーバ314は、プロセッサ316およびアンテナ318と通信して、ワイヤレス情報の送信および受信を円滑化する。WTRU108内でバッテリ320が使用される場合、バッテリ320は、トランシーバ314およびプロセッサ316に給電する。
【0048】
典型的なeNB内に見出すことのできるコンポーネントに加えて、eNB240は、任意選択的に結合されるメモリ315を有するプロセッサ317と、トランシーバ319と、アンテナ321とを含む。プロセッサ317は、マルチキャストモビリティのための方法を実行するように構成される。
【0049】
トランシーバ319は、プロセッサ317およびアンテナ321と通信して、ワイヤレス情報の送信および受信を円滑化する。eNB240は、任意選択的に結合されるメモリ334を有するプロセッサ333を含む、MME/S−GW(モビリティ管理エンティティ/サービングゲートウェイ)142に接続される。
【0050】
図3を参照すると、マルチキャストWTRUのために、例えば、マルチキャストグループ1 340およびマルチキャストグループ2 350のために、PMIPトンネルを集約することができる。既存のPBU(プロキシバインディング更新)メッセージを使用する場合、新しい可変長のマルチキャストオプションフィールド(すなわち部分またはセグメント)を、既存のPBU(プロキシバインディング更新)メッセージに追加することができる。PBUは、WTRU340、350、または360の事前定義されたインタフェースに割り当てられたWTRUのHNPとその現在のCoA(すなわちプロキシCoA)との間のバインディングを確立するために、MAG380によってWTRUのそれぞれのLMAに送信される要求メッセージである。WTRUのそれぞれのLMAは、ユニキャストサービス310またはマルチキャストサービス320に接続することができる。マルチキャストオプションフィールドは、マルチキャストCoAを含むことができる。特定のマルチキャストCoAは、MAG380において終了する、集約マルチキャストトンネル334または332に関連付けられる。あるいは、マルチキャストフラグを、PBUメッセージ内に追加することができる。あるいは、新しいメッセージを使用して、マルチキャスト情報を伝達することができる。
【0051】
マルチキャスト集約トンネル332、334は、事前構成することができる。例えば、マルチキャスト集約トンネル332、334は、WTRU340、350、または360がマルチキャストサービスに登録される前であっても、LMA(ホームエージェント)370とMAG380の間に事前に存在することができる。LMA370とMAG380は、上で説明したメッセージを使用して、それらがともにマルチキャストサービスをサポートすることを通知する情報を交換することができる。マルチキャストWTRU340、350は、モバイルネットワーク330に接続された時に、トンネルに追加される。
【0052】
あるいは、マルチキャスト集約トンネル332、334は、動的とすることができる。マルチキャスト集約トンネルは、マルチキャストサービスが要求される前には存在しない。複数のWTRU360が、マルチキャストサービスのためにユニキャストトンネル336を確立する場合、LMA370およびMAG380は、ユニキャストトンネル336を、集約マルチキャストトンネル332または334に組み合わせることができる。
【0053】
WTRUは、いくつかの方法で、マルチキャストサービスを求める要求をMAGに通知することができる。WTRUは、既存のMLD/IGMPメッセージを使用して、マルチキャスト要求をMAGに通知することができる。または、WTRUは、ルータ要請メッセージ内にマルチキャスト情報を含ませることができる。
【0054】
LMA370とMAG380はともに、マルチキャストサービスのための集約トンネルの確立を開始することができる。MAG380からLMA370に向けてトンネル集約を開始する場合、PBUメッセージを使用して、マルチキャストオプションフィールド内にフラグを追加することによって、プロセスを開始することができ、または新しいメッセージを使用することができる。マルチキャスト情報は、LMA370もしくはMAG380に、または両方に記憶することができる。そのようなマルチキャスト関連情報は、マルチキャストチャネル、各マルチキャストサービスに登録されたWTRU、および各WTRUのそれぞれのネットワーク接続とすることができる。
【0055】
マルチキャストトンネルは、ダウンリンク専用トラフィックの場合は単方向とすることができ、または双方向(すなわちアップリンクおよびダウンリンク通信)とすることができる。MLD/IGMPメッセージなどの制御情報は、ユニキャストトンネルを介して、または集約マルチキャストトンネルを介して送信することができる。マルチキャストサービスおよびユニキャストサービスのために、集約マルチキャストトンネルとユニキャストトンネルが、LMA370とMAG380の間に共存することができる。ユニキャストトンネルを有するWTRU360も、マルチキャストCoAに関連付けることができる。例えば、WTRUは、ユニキャストトンネル336と、集約マルチキャストトンネル332、334を有することができる。
【0056】
さらに、1つまたは複数のマルチキャストトンネルが存在することができる。そのような選択肢は、すべてのマルチキャストサービスを提供するための1つのマルチキャストCoAを有する1つのマルチキャストトンネル、別々の異なるマルチキャストサービスに対して提供される複数のマルチキャストトンネル、または組み合わせを含むことができる。MAG380は、マルチキャストサービスがサポートされ、利用可能であるかどうかを、ルータアドバタイズメントメッセージで通知することができる。
【0057】
図4は、専用マルチキャストLMAアーキテクチャ400を示している。この実施形態では、ユニキャストサービス410に専用される1つのLMA470と、マルチキャストサービス420に専用される1つのLMA480とが存在する。複数のLMA470、480は、それぞれのネットワークの配備に応じて、各タイプのサービスのために使用することができる。
【0058】
WTRU460は、複数のインタフェースを有することができる。したがって、WTRU460は、それぞれ並列して、ユニキャストLMA470を用いてユニキャストトンネル432、436を、マルチキャストLMA480を用いてマルチキャストトンネル434、438を確立することができる。WTRU460は、2つ以上のHA(ホームエージェント)を有することができる。このアーキテクチャでは、LMAの区分は、要求された特定のサービスに基づく。
【0059】
図4では、WTRU460が、p−MAG440からn−MAG450に移動する。
図5Aおよび
図5Bを参照すると、マルチキャストサービスについてのさらなる詳細が説明されている。この例では、1つの方法は
図5Aで、別の方法は
図5Bで、少なくとも2つの方法が説明され、IPアドレス割り当てを使用して、マルチキャストサービスをサポートする。
【0060】
図5Aに見られるように、IPアドレスの1つの組が、ユニキャスト用のLMA HA470からWTRU460に割り当てられる(510)。IPアドレスは、WTRU460によって、ユニキャストサービス410とマルチキャストサービス420の両方のために使用される。WTRU460は、ルータ要請メッセージをサービングMAGに送信し(520)、サービングMAGは、サービングMAGからユニキャストLMA470にPBUメッセージをトリガする。
【0061】
図5Bに見られるように、IPアドレスの2つの組が、WTRU460に割り当てられる(525)。IPアドレスの一方の組は、ユニキャスト410用のユニキャストLMA HA470から割り当てられ、IPアドレスの異なる組は、マルチキャスト420用のマルチキャストLMA HA480から割り当てられる。WTRU460は、ルータ要請メッセージをサービングMAGに送信し(535)、サービングMAGは、サービングMAGからユニキャストLMA470への1つと、マルチキャストLMA480へのもう1つの、2つのPBUメッセージをトリガする。
【0062】
WTRU460がユニキャストサービスを必要としない場合、WTRU460は、サービングMAGからマルチキャストLMA480への単一のPBUメッセージを介して、マルチキャストサービス420用のマルチキャストLMA480からIPアドレスを受け取る。
【0063】
MAGによって維持されるバインディング更新リストは、WTRU460とユニキャストトラフィック用のユニキャストLMA470およびマルチキャストトラフィック用のマルチキャストLMA480の両方とのバインディングのためのエントリを有するように更新される。
【0064】
マルチキャストトラフィック転送およびユニキャストトラフィック転送は、特定のWTRUに関して受け取ったマルチキャストトラフィックとユニキャストトラフィックとを区別することによって、MAGによって扱うことができる。MAGは、送信元アドレスまたは宛先アドレスを見ることによって区別することができる。MAGは、トラフィックを正しいインタフェースに転送することができる。
【0065】
例えば、
図5Aでは、アップリンク(すなわちWTRU460からサービングMAGへの)トラフィックが存在する場合、サービングMAGは、トラフィックをユニキャストトラフィック用のユニキャストLMA470に転送すべきか、それともマルチキャスト制御シグナリング用のマルチキャストLMA480に転送すべきかを決定することができる。ダウンリンクトラフィックの場合、WTRU460にはただ1つのインタフェースが存在するだけなので、サービングMAGは、ユニキャストトンネル用およびマルチキャストトンネル用のトンネルのWTRU460へのマッピングを有しさえすればよい。
【0066】
図5Bでの別の例として、ユニキャストサービス410とマルチキャストサービス420に対して異なるIPアドレスが使用される場合、サービングMAGは、PMIPマルチホーミング(multihoming)の場合に行うのと同様の方法で、トンネルとWTRU460のインタフェースとをマッピングする必要がある。PMIPは、モバイルノードが、同時アクセスのために、複数のインタフェースを介してプロキシモバイルIPv6ドメインに接続することを可能にする。モバイルノードが、同時アクセスのために、複数のインタフェースを介してプロキシモバイルIPv6ドメインに接続する場合、ローカルモビリティアンカは、接続されるインタフェースの各々にモビリティセッションを割り当てる。各モビリティセッションは、別々のバインディングキャッシュエントリの下で管理され、独自の存続期間を有する。マルチキャストサービスだけが存在する場合、サービングMAGは、ユニキャストトラフィックと同様の方法で、マルチキャストトンネルとWTRU460とをマッピングする。
【0067】
方針サーバ内に記憶されたWTRU460の方針プロファイルは、ユニキャストLMA用のLMA470およびマルチキャストLMA用のLMA480のIPv6アドレスを記憶することによって、更新することができる。この情報を使用して、WTRU460のサービングMAGは、マルチキャストLMAアドレスを獲得することができる。
【0068】
あるいは、MAGは、1つまたは多数のLMAアドレスをあるマルチキャストグループ、マルチキャストオプション、またはリンクにマッピングできる、マルチキャスト方針プロファイルを維持することができる。MAGは、複数のLMAに接続することができる。例えば、MAGは、ユニキャストLMAへの必須の接続を有することができ、
図5Aで説明したようなIPアドレス割り当てが使用される場合、マルチキャストLMAに任意選択的に接続することができる。この場合、ユニキャストLMA470においてWTRUのIPアドレスが割り当てられるので、ユニキャストLMA470への接続は必須である。MAGは、
図5Bで説明したようなIPアドレス割り当てが使用される場合、ユニキャストLMA470またはマルチキャストLMA480への接続を任意選択的に有することができる。この例では、WTRU460のIPアドレスは、要求されるサービスのタイプ(ユニキャストまたはマルチキャスト)に応じて、どちらかのLMAから割り当てることができる。
【0069】
図6は、PMIPイントラLMAマルチキャストモビリティイネーブルメント600のアーキテクチャを示している。
図6に示される実施形態は、この実施形態では、WTRU630のすべてまたはいくつかが、先に接続されていたMAG(p−MAG)610から新たに接続されたMAG(n−MAG)620に移動することを除いて、
図3に示される実施形態と実質的に同じである。例えば、信号強度の低下、およびパケットロスの増加など、より低位層のシグナリングの結果として、即時HO(ハンドオーバ)トリガが、WTRUまたはネットワークから到来することがある。より低位層のシグナリングの一例は、802.21におけるリンク停止メッセージ(link going down message)である。
【0070】
図7Aおよび
図7Bは、PMIPイントラLMAマルチキャストモビリティ700および750のための通信経路をそれぞれ示している。
図7Aに見られるように、LMA650は、p−MAG610にマルチキャストパケットを送信する(710)。p−MAG610は、WTRU630にマルチキャストパケットを送信する(712)。WTRU630は、即時HOをp−MAG610に通知する(714)。p−MAG610は、p−MAG610とn−MAG620の間の新しいインタフェースIF1を介して、マルチキャストHOをn−MAG620に通知する(716)。あるいは、即時HOトリガおよびIF1インタフェースは、ユニキャストサービスにも適用される。n−MAG620は、集約トンネルを確立するために、LMA650にPBUメッセージを送信する(718)。マルチキャストCoAを有するマルチキャストオプションが、n−MAG620によってLMA650に提供される。LMA650は、実際のHOの前に、n−MAG620にマルチキャストパケットを送信する(720)。事前確立された集約トンネルに関連付けられたWTRU630は、n−MAG620に移動し、集約トンネルからマルチキャストパケットを受信する(722)。LMAとp−MAGの間の集約トンネルは、必要ない場合、除去することができる。
【0071】
図7Bを参照すると、LMA650は、p−MAG610にマルチキャストパケットを送信する(752)。p−MAG610は、WTRU630にマルチキャストパケットを送信する(754)。WTRU630は、即時HOをp−MAG610に通知する(756)。p−MAG610は、HO即時情報をLMA650に渡す(758)。LMA650は、LMA650とn−MAG620の間の集約マルチキャストトンネルの確立を開始する(760)。LMAは、新しいマルチキャストトンネルを確立するために、n−MAGにプロキシモバイルIPメッセージを送信する(762)。LMAが受け取った即時HOに気づいた場合、LMA650は、LMA650とn−MAG620の間の集約マルチキャストトンネルの確立を開始することができる(762)。LMA650は、実際のHOの前に、n−MAG620にマルチキャストパケットを送信する(764)。事前確立された集約トンネルに関連付けられたWTRU630は、n−MAG620に移動し、集約トンネルからマルチキャストパケットを受信する(766)。LMA650とp−MAG610の間の集約トンネルは、必要ない場合、除去することができる。
【0072】
あるいは、即時HOトリガは、ネットワークから到来することがある。トリガは、ネットワーク負荷バランシングの結果とすることができ、または保守目的(例えば、p−MAGがシャットダウンされようとしている)とすることができる。ネットワークトリガは、LMA650またはp−MAG610に到来することができる。p−MAG610が受け取った即時HOに気づいた場合、p−MAG610は、HOをLMA650に直接的に通知することができ、またはHOをn−MAG620に通知することができる。この実施形態は、ハンドオーバがWTRUによってトリガされる、
図7Aおよび
図7Bに関する上記の実施形態と同様に進行する。
【0073】
あるいは、集約トンネルの確立(762)の後、マルチキャストトラフィックが、LMA650からn−MAG620に送信される。n−MAG620は、ネットワーク上でWTRU630が検出された後、LMA650にPBUメッセージを送信することができる。しかし、これは、トンネルが最初に事前確立され、その後、マルチキャストが開始する、上で述べた方法と比較して、より長い遅延を引き起こすことがある。
【0074】
別の代替実施形態では、マルチキャストグループ「join」メッセージが、HOの前に、ターゲットネットワーク上で送信される。
図7Aおよび
図7Bにおいて上で説明したような、実際のHOの前にn−MAG620によって獲得されるマルチキャスト情報は、WTRUが接続する前の、n−MAG620のマルチキャストサービスのイネーブルメントを円滑化することができる。PMIPが使用されない場合に、実際のHOの前に、n−AR(nアクセスルータ)によって獲得されるマルチキャスト情報は、WTRUが接続する前の、n−ARのマルチキャストサービスのイネーブルメントを円滑化することができる。
【0075】
別の代替では、ネットワーク内のモビリティ管理エンティティが、即時HOを通知される。モビリティ管理エンティティは、HOをトリガする前に、ターゲットネットワーク上の適切なマルチキャストルータを用いてWTRUによってリスン(listen)されるマルチキャストグループに参加する。
【0076】
別の代替は、レイヤ3 HOの後、高速トリガリングマルチキャストグループ「join」メッセージを利用する。HOを制御するモビリティ管理エンティティは、HOが完了すると直ちに、マルチキャストグループに参加するために、MLD/IGMPレポートの送信をトリガする。これは、マルチキャストルータからのクエリを待つ代わりに、直ちに行われ、したがって、マルチキャストサービスを再開する前の遅延を短縮する。
【0077】
これらの実施形態は、独立にまたは合同で使用することができる。例えば、それらが一緒に使用され、HO前のマルチキャストグループ「join」が機能しなかった場合、HO後の高速トリガリングマルチキャストグループ「join」メッセージは、サービス遅延を短縮するのに成功することがある。
【0078】
図8は、PMIPインターLMAマルチキャストモビリティイネーブルメントのアーキテクチャ800を示している。この実施形態では、WTRU730は、p−MAG710からn−MAG720に移動する。p−MAG710およびn−MAG720は、異なるLMAであるLMA750とLMA760にそれぞれ属する。LMA750とLMA760の各々は、ユニキャストサービスとマルチキャストサービスの両方を提供することができる。シングルLMAマルチキャストモビリティのための、
図6で説明した方法は、要求されたマルチキャストサービスを使用可能にするようにターゲットLMA750および760に通知するための追加のインタフェースと併せて使用される。インタフェースIF1は、ソースMAG710とターゲットMAG720の間のマルチキャスト情報交換のために使用される。インタフェースIF2は、ソースLMA750とターゲットLMA760の間のマルチキャスト情報交換のために使用される。インタフェースIF3は、ソースMAG710とターゲットLMA760の間のマルチキャスト情報交換のために使用される。インタフェースIF4は、ソースLMA750とターゲットMAG720の間のマルチキャスト情報交換のために使用される。これらのインタフェースは、択一的選択肢(alternative)であり、同時に利用可能とすることはできない。
【0079】
図9は、単一タイプのネットワークを、モビリティのためのハイブリッドネットワーク900に拡張する。
図9を参照すると、ダウンリンク専用マルチキャストネットワーク925と組み合わせされた双方向モバイルネットワークが示されている。そのようなハイブリッドネットワークでは、HOは、双方向ネットワークからダウンリンク専用マルチキャストネットワーク925に向かって発生することがある。第1の例では、HOは、インタフェースIF3およびインタフェースIF4を使用して、WTRU930によってトリガされる。WTRU930内のモビリティクライアントエンティティ932は、即時HOを検出する。モビリティクライアント932は、インタフェースIF3を介して、マルチキャストサービスエンティティ934(例えば、WTRU内のOMA BCAST機能934)に通知する。マルチキャストサービスエンティティ934は、インタフェースIF4を介して、即時HOをネットワーク915内の対応物916(例えば、ネットワーク内のOMAサービス適応/分配機能)に通知し、ダウンリンク専用ネットワーク925におけるサービス分配を要求する。インタフェースIF4は、新しいインタフェースとすることができ、またはHO情報をサポートするための機能強化が行われた、既存のOMA BCAST−5インタフェースとすることができる。
【0080】
別の例では、HOは、インタフェースIF1およびIF2を使用して、WTRU930によってトリガされる。WTRU930内のモビリティクライアントエンティティ932は、即時HOを検出する。モビリティクライアント932は、インタフェースIF2を介して、即時HOをネットワーク910内のモビリティサーバ912(例えば、MIH(メディア独立ハンドオーバ)サーバがモビリティサーバの一例である)に通知する。インタフェースIF2は、新しいインタフェースとすることができ、またはMIHプロトコルなどの既存のインタフェースとすることができる。モビリティサーバ912は、ユニキャストサービスネットワーク910、マルチキャストサービスネットワーク915、またはユニキャストネットワークもしくはマルチキャストネットワークとは異なるドメイン内に配置することができる。モビリティサーバ912は、インタフェースIF1を介して、即時HOをOMA BCASTサーバ916に通知し、ダウンリンク専用ネットワーク925におけるサービス分配を要求する。インタフェースIF1は、新しいインタフェースである。
【0081】
第3の例では、ネットワーク920が、インタフェースIF1を使用して、HOをトリガする。この場合、モビリティサーバ912が、インタフェースIF1を介して、OMA BCAST916に通知することができる。第4の例では、ネットワーク920が、インタフェースIF2、インタフェースIF3、およびインタフェースIF4を使用して、HOをトリガする。インタフェースIF1が存在しない場合、モビリティサーバ912は、インタフェースIF2を使用して、モビリティクライアント932に通知することができる。モビリティクライアント932は、インタフェースIF3を使用して、OMA BCASTクライアント934に通知し、OMA BCASTクライアント934は、インタフェースIF4を使用して、OMA BCASTサーバ916に通知する。第5の例では、モビリティは、分配ネットワーク内のMAG940またはLMA935からサポートされる。
【0082】
MAG(ARまたはPMIP)940およびLMA(ゲートウェイ)935は、それぞれのモビリティおよびマルチキャストサービス情報を含む、複数のWTRU930についての情報を取得することができる。MAG940およびLMA935は、WTRU930がダウンリンク専用マルチキャストネットワーク925に移動した場合に、マルチキャストサービスの配送を保証するために、マルチキャストサービスネットワーク915またはマルチキャスト分配ネットワーク(ダウンリンク専用)925とインタフェースを取ることができる。
【0083】
HOは、ダウンリンク専用マルチキャストネットワーク925から双方向ネットワーク920に向かって発生することがある。ネットワークが、HOをトリガする。WTRUは、ダウンリンク制御情報でHOを通知される。即時HO通知(すなわち情報)が、IF1などのネットワーク側のインタフェースを介して、双方向ネットワークに渡される。あるいは、WTRU930が、HOをトリガする。WTRU930が即時HOをネットワークに通知するために、アップリンク接続が要求される。双方向ネットワーク920からダウンリンク専用ネットワーク925に向かってのHOのための、上で説明したインタフェースは、WTRU930からネットワークにHO情報を渡すために使用することができる。
【0084】
ハイブリッドネットワークにおけるモビリティのための、
図9に関連して説明した方法、例、および実施形態は、どのようなL3またはL2モビリティ方法も前提とせず、PMIPは、使用してもよく、または使用しなくてもよい。
【0085】
実施形態
1.ユニキャストサービス用の第1のIP(インターネットプロトコル)アドレスと、マルチキャストサービス用の第2のIPアドレスとを受け取るように構成された受信機
を備えるWTRU(ワイヤレス送受信ユニット)。
【0086】
2.ユニキャストサービス用の第1のIPアドレスと、マルチキャストサービス用の第2のIPアドレスとを使用するように構成されたプロセッサと、
第2のIPアドレスを含む、PBU(プロキシバインディング更新)メッセージをトリガするサービングMAG(モバイルアクセスゲートウェイ)に、ルータ要請メッセージを送信するように構成された送信機と
をさらに備える、実施形態1に記載のWTRU。
【0087】
3.送信機は、即時HO(ハンドオーバ)をサービングMAGに通知するようにさらに構成される、実施形態2に記載のWTRU。
【0088】
4.WTRUは、事前定義されたインタフェースを介して、サービングMAGから次のMAGに移動するように構成される、実施形態2〜3のいずれか1つに記載のWTRU。
【0089】
5.プロセッサは、LMA(ローカルモビリティアンカ)のIPv6アドレスに従って、WTRUの方針プロファイルを更新するようにさらに構成される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載のWTRU。
【0090】
6.WTRUは、MLD/IGMP(マルチキャストリスナディスカバリ/インターネットグループ管理プロトコル)メッセージを使用して、マルチキャストサービスを求める要求をサービングMAGに通知する、実施形態1〜5のいずれか1つに記載のWTRU。
【0091】
7.専用マルチキャストLMA(ローカルモビリティアンカ)をサポートするPMIP(プロキシモバイルインターネットプロトコル)のための方法であって、
第1のLMAが、WTRU(ワイヤレス送受信ユニット)に、ユニキャストサービスとマルチキャストサービスの両方に専用されるIP(インターネットプロトコル)アドレスの第1の組を割り当てるステップ
を含む方法。
【0092】
8.第1のLMAが、PBU(プロキシバインディング更新)メッセージを通知する、MAG(モバイルアクセスゲートウェイ)からのトリガを受け取るステップ
をさらに含む、実施形態7に記載の方法。
【0093】
9.第1のLMAは、WTRUに、ユニキャストサービス用のIPアドレスの第1の組を割り当て、第2のLMAは、マルチキャストサービス用のIPアドレスの第2の組を割り当てる、実施形態8に記載の方法。
【0094】
10.第1のLMAは、第1のMAGからの第1のPBUメッセージを通知する、第1のMAGからのトリガを受け取り、第2のLMAは、第2のMAGからの第2のPBUメッセージを通知する、第2のMAGからのトリガを受け取る、実施形態8〜9のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
11.既存のPBUメッセージが使用される場合、新しい可変長のマルチキャストオプションフィールドが、既存のPBUメッセージに追加され、マルチキャストフラグが、PBUメッセージ内に追加される、実施形態10に記載の方法。
【0096】
12.第1のLMAおよび第2のLMAは、ユニキャストトンネルおよびマルチキャストトンネルの確立を開始する、実施形態9〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
13.マルチキャストトンネルは、ダウンリンク専用の単方向トラフィックであるか、または双方向トラフィックである、実施形態12に記載の方法。
【0098】
14.MAG(モバイルアクセスゲートウェイ)をサポートするPMIP(プロキシモバイルインターネットプロトコル)のための方法であって、
第1のMAGが、WTRU(ワイヤレス送受信ユニット)に、ユニキャストサービスとマルチキャストサービスの両方に専用されるIP(インターネットプロトコル)アドレスの第1の組をルーティングするステップ
を含む方法。
【0099】
15.第1のMAGが、WTRUからルータ要請メッセージを受け取るステップと、
第1のMAGが、第1のLMA(ローカルモビリティアンカ)に、マルチキャスト情報を含むPBU(プロキシバインディング更新)メッセージをトリガするステップと
をさらに含む、実施形態14に記載の方法。
【0100】
16.第1のMAGは、WTRUに、ユニキャストサービスに専用されるIPアドレスの第1の組をルーティングし、第1のMAGは、WTRUに、マルチキャストサービスに専用されるIPアドレスの第2の組をルーティングする、実施形態15に記載の方法。
【0101】
17.第1のMAGは、第1のLMAに第1のPBUメッセージの、第2のLMAに第2のPBUメッセージの通知をトリガする、実施形態15〜16のいずれか1つに記載の方法。
【0102】
18.第1のMAGは、WTRUと第1のLMAおよび第2のLMAとのバインディングを含む新しいPBUメッセージリストを維持する、実施形態17に記載の方法。
【0103】
19.第1のMAGは、トラフィックを適切なインタフェースに転送するために、ユニキャストサービストラフィックとマルチキャストサービストラフィックを区別する、実施形態14〜18のいずれか1つに記載の方法。
【0104】
20.第1のMAGは、ユニキャストトンネルおよびマルチキャストトンネルの確立を開始する、実施形態14〜19のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
21.マルチキャストトンネルは、ダウンリンク専用の単方向トラフィックであるか、または双方向トラフィックである、実施形態20に記載の方法。
【0106】
上では特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、各特徴または要素は単独で、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用できることを当業者であれば理解されよう。加えて、本明細書で説明した方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行する、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線接続または無線接続を介して送信される)電子信号と、コンピュータ可読記憶媒体とを含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびDVD(デジタル多用途ディスク)などの光媒体を含むが、これらに限定されない。ソフトウェアと連携するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数トランシーバを実施するために使用することができる。
【0107】
適切なプロセッサは、例を挙げると、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ASSP(特定用途向け標準製品)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および/または状態機械を含む。
【0108】
ソフトウェアと連携するプロセッサは、WTRU(ワイヤレス送受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、端末、基地局、MME(モビリティ管理エンティティ)もしくはEPC(進化型パケットコア)、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数トランシーバを実施するために使用することができる。WTRUは、ハードウェアおよび/またはSDR(ソフトウェア無線)を含むソフトウェアで実施されるモジュール、ならびにカメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、バイブレーションデバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)ラジオユニット、NFC(近接場通信)モジュール、LCD(液晶表示)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のWLAN(ワイヤレスローカルエリアネットワーク)もしくはUWB(超広帯域)モジュールなどの他のコンポーネントと併せて使用することができる。