(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のスレーブ電力制御器は、前記第2信号に従って前記複数のスレーブ電力制御器に接続された全てのバッテリモジュールを同時に制御するステップを更に有する、請求項4または5に記載のエネルギー貯蔵システムの同期化方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題および他の問題を解決することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、リング型ネットワーク(リングネットワーク)で接続された複数の電力制御器間の制御時間を同期化することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵システムは、バッテリモジュールとそれぞれ接続された複数のスレーブ電力制御器と、複数のスレーブ電力制御器に第1信号を送信し、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれが第1信号を受信する受信時間に応じて複数のスレーブ電力制御器を同期化制御する第2信号を複数のスレーブ電力制御器に送信するマスタ電力制御器と、を有する。
【0012】
マスタ電力制御器は、複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つに第1信号を送信し、複数のスレーブ電力制御器は、第1信号を順次送信すると共に受信時間をそれぞれ測定する。
【0013】
複数のスレーブ電力制御器のうち他の一つは、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれの受信時間をマスタ電力制御器に送信する。
【0014】
マスタ電力制御器と複数のスレーブ電力制御器とはリング型ネットワークで接続され、マスタ電力制御器は、複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つに第1信号を送信し、複数のスレーブ電力制御器は、第1信号をリング型ネットワークに従って順次送信する。
【0015】
複数のスレーブ電力制御器は、受信時間をそれぞれ測定し、受信時間をリング型ネットワークに従って順次伝達する。
【0016】
複数のスレーブ電力制御器のうち他の一つは、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれの受信時間をマスタ電力制御器に送信する。
【0017】
マスタ電力制御器は、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれの受信時間に基づいて第2信号を複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つに送信する。
【0018】
マスタ電力制御器と複数のスレーブ電力制御器とはリング型ネットワークで接続され、複数のスレーブ電力制御器は、第2信号をリング型ネットワークに従って順次送信する。
【0019】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器を同期化するための同期化データを有する。
【0020】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれを制御する制御データを更に有する。
【0021】
複数のスレーブ電力制御器は、第2信号に従って複数のスレーブ電力制御器に接続された全てのバッテリを同時に制御する。
【0022】
第1信号と第2信号とは、種類が互いに異なる。
【0023】
第1信号はテスト信号であり、第2信号は複数のスレーブ電力制御器を同期化する同期化データと複数のスレーブ電力制御器のそれぞれを制御する制御データとを有する。
【0024】
本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵システムの同期化方法は、複数のスレーブ電力制御器によって第1信号が受信されると第1信号が複数のスレーブ電力制御器のそれぞれによって受信される受信時間を測定するステップと、受信時間に基づいて複数のスレーブ電力制御器を同期化制御する第2信号が複数のスレーブ電力制御器によって受信されるステップと、を有する。
【0025】
受信時間を測定するステップは、マスタ電力制御器が第1信号を送信すると、第1信号は、複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つによって受信され、複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つによって受信された第1信号は、複数のスレーブ電力制御器によって順次送信される。
【0026】
複数のスレーブ電力制御器とリング型ネットワークで接続され、複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つによって受信された第1信号は、リング型ネットワークに従って複数のスレーブ電力制御器に順次伝達される。
【0027】
受信時間を測定するステップは、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれが第1信号を受信する受信時間を測定する。
【0028】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器を同期化する同期化データを有する。
【0029】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器を制御する制御データを有する。
【0030】
複数のスレーブ電力制御器は、第2信号に従って複数のスレーブ電力制御器に接続された全てのバッテリモジュールを同時に制御するステップを更に有する。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施例によると、複数のスレーブ電力制御器の制御に必要な時間を同期化して複数のスレーブ電力制御器がそのそれぞれに接続されたバッテリモジュールを同時に安定して制御することができる利点がある。
【0032】
また、マスタ電力制御器から複数のスレーブ電力制御器のそれぞれに第1信号が伝達される時間を測定し、それに基づいて複数のスレーブ電力制御器に第2信号を送信するためネットワークの時間遅延を考慮したより正確な制御が可能になる利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の具体的な実施例を図面と共に詳細に説明する。しかし、本発明の思想が提示される実施例に制限されることはなく、他の構成要素の追加、変更、削除などによって退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案してもよい。
【0035】
本発明を説明するに当たって、関連する公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にする恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、本明細書の説明過程で利用される数値(例えば第1、第2など)は、一つの構成要素を他の構成要素と区別するための識別記号に過ぎない。
【0036】
本発明で使用される用語は現在広く使用されている一般的な用語を選択しているが、特定の場合に出願人が任意に選定した用語もあり、この場合には該当発明の説明部分でその意味を詳細に記載しているため、単純な用語の名称ではなく用語が有する意味として本発明を把握すべきであることを明らかにする。
【0037】
また、本明細書において、一構成要素が他の構成要素と「連結される」か「接続される」などと言及される際には、上記一構成要素が上記他の構成要素と直接連結されるかまたは直接接続されることもあるが、特に反対の記載がない限り、その間に他の構成要素を介して連結されるかまたは接続されることもできると理解すべきである。
【0038】
即ち、以下の説明において、単語「含む」は列挙されたものと他の構成要素またはステップの存在を排除しない。
【0039】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。本発明を説明するに当たって、全体的な理解を容易にするために図面の番号とは関係なく同じ手段に対しては同じ参照番号を使用することにする。
【0040】
以下、
図1乃至
図3を参照して本発明の実施例によるエネルギー貯蔵システムおよびエネルギー貯蔵方法について説明する。
【0041】
以下、
図1を参照して本発明の実施例によるエネルギー貯蔵システムの構成について説明する。
図1は、本発明の実施例によるエネルギー貯蔵システムの構成を示すブロック図である。
【0042】
図1に示したように、エネルギー貯蔵システムは、エネルギー管理システム(EMS)100、PLCモジュール200、複数の電力制御器310および320、複数のバッテリモジュール400を含む。
【0043】
エネルギー管理システム100は、エネルギー貯蔵システムと接続された上位系統(図示せず)から特定の制御命令を受信する。
【0044】
特定の制御命令がエネルギー管理システム100によって受信されると、エネルギー管理システム100は、エネルギー管理システム100の管理対象として予め設定された下位系統(PLCモジュール、電力制御器およびバッテリモジュール)に送信する制御命令を生成する。
【0045】
下位系統(PLCモジュール、電力制御器およびバッテリモジュール)に伝達(送信)される制御命令が生成されると、エネルギー管理システム100はPLCモジュール200に特定の制御命令を送信するが、それについては詳細に後述する。
【0046】
PLCモジュール200は、エネルギー管理システム100から特定の制御命令を受信する。
【0047】
PLCモジュール200は特定の制御命令を受信し、特定の制御命令に基づいて、PLCモジュールが管理するように予め設定された複数の電力制御器310および320にそれぞれ送信する制御命令を生成する。
【0048】
予め設定された複数の電力制御器310、320にそれぞれ送信する制御命令が生成されると、PLCモジュール200は、生成された制御命令を複数の電力制御器310、320に送信する。
【0049】
一つのPLCモジュール200は少なくとも2つの電力制御器を制御するが、一つのPLCモジュール200は、少なくとも2つの電力制御器から下位系統の状態情報(例えばバッテリの充電率情報)を受信する。
【0050】
電力制御器310、320を制御する構成要素としてPLCモジュール200を使用してもよく、PLCモジュール(Programmable Logic Control module)200は、エネルギー貯蔵システム内で発生し得る複雑なシーケンスを、ユーザ(または運営者)が容易に使用できるようにシステムプログラムに換える(替える)動作を処理する。PLCモジュール200は、大容量エネルギー貯蔵システムの各状況に応じた複雑なシーケンスを効率的に処理する。
【0051】
また、少なくとも2つの電力制御器を一つのPLCモジュール200が制御することによってコスト節減の効果がある。
【0052】
また、PLCモジュール200はエラーが発生した要素(用語)のみを別途に分離および交換することができるため、より安定的で効率的な運転が可能である。
【0053】
また、PLCモジュール200には、一つの例としてMaster−kプログラムが設定(インストール、設置)されるが、ユーザは、Master−kプログラムが設定された状態でPLCモジュール200を作動(動作)する。
【0054】
複数の電力制御器310、320は、下位系統の複数の各バッテリモジュール400から各バッテリモジュール400の状態情報を受信する。
【0055】
各バッテリモジュールの状態情報の例としては、各バッテリモジュール内に含まれたバッテリの充電状態が含まれてもよいがそれに限られることはなく、それについては詳細に後述する。
【0056】
下位系統の複数の各バッテリモジュール400から各バッテリモジュール400の状態情報を受信すると、各電力制御器310、320は、受信した各バッテリモジュールの状態情報をPLCモジュール200に送信する。
【0057】
また、各電力制御器310、320は、上位系統のPLCモジュール200から各制御命令を受信する。
【0058】
上位系統のPLCモジュール200から各制御命令を受信すると、各電力制御器310、320は、下位系統の複数のバッテリモジュール400に送信する複数の制御命令を生成する。
【0059】
各電力制御器310、320は、上位系統のPLCモジュール200から受信した各制御命令に基づいて、複数の各バッテリモジュール400に送信する複数の各制御命令を複数のバッテリモジュール400に送信する。
【0060】
複数の電力制御器310、320は、線形(linear)ネットワークまたはリング型ネットワークで接続(連結)される。複数の電力制御器310、320は、マスタ電力制御器310とマスタ電力制御器310によって制御される複数のスレーブ電力制御器320とを含む。
【0061】
複数の各バッテリモジュール400は、バッテリ(図示せず)を含む。
【0062】
複数の各バッテリモジュールは、複数の各バッテリモジュール内に含まれたバッテリのバッテリ状態情報を生成する。
【0063】
バッテリのバッテリ状態情報を生成すると、複数の各バッテリモジュールは、生成した各バッテリのバッテリ状態情報を上位系統である複数の各電力制御器310、320に送信する。
【0064】
バッテリ状態情報には、各バッテリのバッテリ充電率情報および各バッテリのセル(cell)情報が含まれるが、それらに限られることはない。
【0065】
以下、
図2および
図3を参照して、本発明の実施例による電力制御器の同期化方法について説明する。
【0066】
図2は、本発明の実施例によるマスタおよびスレーブ電力制御器を示すブロック図であり、
図3は、本発明の実施例による電力制御器の同期化方法を示すフローチャートである。
【0067】
エネルギー貯蔵システムは、バッテリモジュールとそれぞれ接続された複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を含む。
図2に示した複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、
図1に示したスレーブ電力制御器320と同じ構成であり、以下、説明の便宜上、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324と称して説明する。
【0068】
そして、エネルギー貯蔵システムは、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に第1信号を送信するマスタ電力制御器310を含む。マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれが第1信号を受信する受信時間に応じて、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化する第2信号を複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に送信する。
【0069】
マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324と通信接続される。マスタ電力制御器310と複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324とは、リング型ネットワークで接続される。
【0070】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、バッテリモジュール400とそれぞれ接続される。スレーブ電力制御器は、一つのスレーブ電力制御器に一つのバッテリモジュールが接続されてもよく、一つのスレーブ電力制御器に複数のバッテリモジュールが接続されてもよいことはもちろんである。
【0071】
マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つに第1信号を送信する。第1信号はテスト信号である。第1信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれが第1信号を受信する時間を測定するためにマスタ電力制御器310から送信された信号である。一方、第1信号は、テスト信号に限らず、マスタ電力制御器310が複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれを制御するために複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に送信する制御信号で構成されてもよいことはもちろんである。
【0072】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、第1信号を順次送信すると共に、第1信号を受信した受信時間をそれぞれ測定する。第1信号は特定の波形を有する信号であり、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれは、第1信号を受信および送信する。複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、リング型ネットワークに従って第1信号を順次伝送する。複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、測定した受信時間を順次伝達する。複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれからの測定された受信時間をリング型ネットワークに従って順次伝達する。
【0073】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうち他の一つは、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれの受信時間をマスタ電力制御器310に送信する。
【0074】
マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれの受信時間に基づいて、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化制御する第2信号を複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つに送信する。
【0075】
第2信号は、第1信号と同じであるか類似した種類の信号であってもよく、第2信号と種類が互いに異なる信号であってもよいことはもちろんである。
【0076】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化するための同期化データを含む。ここで、同期化データは、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化制御する制御時期(時間、時点)に関する第1制御命令を含む。そして、第2信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれを制御する制御データを更に含む。制御データは、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324がそれぞれ個別的に制御される第2制御命令を含む。
【0077】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、第2信号をリング型ネットワークに従って順次送信する。
【0078】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、第2信号に従って、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に接続された全てのバッテリモジュール400を同時に制御する。
【0079】
以下、説明の便宜上、4つのスレーブ電力制御器が直列接続される例を挙げて説明する。本発明は、スレーブ電力制御器の個数に限定されず、スレーブ電力制御器が2つ以上である全ての場合に適用可能であることはもちろんである。
【0080】
図2に示したように、一つのマスタ電力制御器310と第1スレーブ電力制御器321、第2スレーブ電力制御器322、第3スレーブ電力制御器323および第4スレーブ電力制御器324とは、リング型ネットワークによって相互間通信を介してテスト信号11、12、13、14を送信および受信する。
【0081】
図2および
図3を参照すると、マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つに第1信号を送信し、例えば、マスタ電力制御器310は、第1スレーブ電力制御器321に特定の波形を有する第1信号を送信するS100。
【0082】
マスタ電力制御器310から第1信号11が送信されると、第1信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つによって受信され、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つによって受信された第1信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324によって順次送信される。複数のスレーブ電力制御器のうちいずれか一つによって受信された第1信号は、リング型ネットワークに従って複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に順次伝達される。
【0083】
図2および
図3を参照すると、マスタ電力制御器310から送信された信号は各スレーブ電力制御器321、322、323、324によって順次受信され、各スレーブ電力制御器321、322、323、324は、第1信号が各スレーブ電力制御器321、322、323、324によって受信された受信時間をそれぞれ測定するS200。
【0084】
各スレーブ電力制御器321、322、323、324に送信されたテスト信号11、12、13、14は、マスタ電力制御器310と各スレーブ電力制御器321、322、323、324との間の通信遅延によって、各スレーブ電力制御器ごとに受信時間の差が発生する可能性がある。
【0085】
以下、説明の便宜上、マスタ電力制御器310から第1スレーブ電力制御器321に送信される第1信号を第1テスト信号11として説明し、第1スレーブ電力制御器321から第2スレーブ電力制御器322に送信される第1信号を第2テスト信号12として説明し、第2スレーブ電力制御器322から第3スレーブ電力制御器323に送信される第1信号を第3テスト信号13として説明し、第3スレーブ電力制御器323から第4スレーブ電力制御器324に送信される第1信号を第4テスト信号14として説明する。
【0086】
図2を参照すると、マスタ電力制御器310から送信された第1テスト信号11は、第1スレーブ電力制御器321によって受信され、第1スレーブ電力制御器321は、第2テスト信号12を第2スレーブ電力制御器322に送信する。第2スレーブ電力制御器322によって第2テスト信号12が受信されると、第2スレーブ電力制御器322は、第3テスト信号13を第3スレーブ電力制御器323に送信する。第3スレーブ電力制御器323によって第3テスト信号13が受信されると、第3スレーブ電力制御器323は、第4テスト信号14を第4スレーブ電力制御器324に送信する。
【0087】
第1スレーブ電力制御器321と第2スレーブ電力制御器322との間の通信路(通信線路)、第2スレーブ電力制御器322と第3スレーブ電力制御器323との間の通信路、第3スレーブ電力制御器323と第4スレーブ電力制御器324との間の通信路によって第1信号の受信時間に各スレーブ電力制御器321、322、323、324ごとに差がある可能性がある。
【0088】
図2および
図3を参照すると、各スレーブ電力制御器321、322、323、324によって第1信号11、12、13、14の受信時間が測定されると、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうち他の一つは、各スレーブ電力制御器321、322、323、324での受信時間110をマスタ電力制御器310に送信するS300。複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうち第4スレーブ電力制御器324は、各スレーブ電力制御器321、322、323、324によって第1信号11、12、13、14が受信された受信時間110を、マスタ電力制御器310に送信するS300。即ち、第4スレーブ電力制御器324は、第1テスト信号11が第1スレーブ電力制御器321によって受信された受信時間と、第2テスト信号12が第2スレーブ電力制御器322によって受信された受信時間と、第3テスト信号13が第3スレーブ電力制御器323によって受信された受信時間と、第4テスト信号14が第4スレーブ電力制御器324によって受信された受信時間と、のそれぞれをマスタ電力制御器310に送信する。
【0089】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、マスタ電力制御器310から第1信号を最初に受信するスレーブ電力制御器321と、マスタ電力制御器310に複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれの受信時間110を送信するスレーブ電力制御器324と、が互いに異なる。
【0090】
図2に示したように、第1スレーブ電力制御器321は、マスタ電力制御器310から第1信号を最初に受信し、第4スレーブ電力制御器324は、各スレーブ電力制御器の受信時間110をマスタ電力制御器310に送信する。第1スレーブ電力制御器321は、複数のスレーブ電力制御器のうちリング型ネットワーク上の最初のスレーブ電力制御器であり、第4スレーブ電力制御器324は、複数のスレーブ電力制御器のうちリング型ネットワーク上の最後のスレーブ電力制御器である。一方、各スレーブ電力制御器の受信時間をマスタ電力制御器310に送信するスレーブ電力制御器は、第4スレーブ電力制御器324に限られることはなく、複数のスレーブ電力器のうちいずれの一つで構成されてもよいことはもちろんである。
【0091】
図2および
図3を参照すると、マスタ電力制御器310は、各スレーブ電力制御器321、322、323、324での受信時間110を受信すると、受信した情報に基づいて、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化制御する第2信号を送信するが、第2信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324によって受信されるS400。
【0092】
第2信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化する同期化データを含む。第2信号は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を制御する制御データを更に含む。
【0093】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、第2信号に従って複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324に接続された全てのバッテリモジュールを同時に制御する。複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、第2信号が含む制御時期を考慮して第2信号が含む制御命令を行う。
【0094】
以下、
図4および
図5を参照して、本発明の一つの実施例による受信時間の測定ならびに同期化データおよび制御データを送信する方法についてより詳しく説明する。
【0095】
以下、
図4を参照して本発明の実施例によるテスト信号の受信時間の測定について詳細に説明する。
【0096】
図4は、本発明の一つの実施例による各スレーブ電力制御器にテスト信号を送信してデータ受信時間を測定する過程を示すグロック図である。
【0097】
図4に示したように、マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つであるスレーブ電力制御器321に第1テスト信号11を「12:00:00(12時00分00秒)」に送信し、マスタ電力制御器310から送信された第1テスト信号11は、第1スレーブ電力制御器321によって「12:00:01(12時00分01秒)」に受信される。
【0098】
次に、第1スレーブ電力制御器321は、第2スレーブ電力制御器322に第2テスト信号12を送信し、第1スレーブ電力制御器321から送信された第2テスト信号12は、第2スレーブ電力制御器322によって「12:00:02(12時00分02秒)」に受信される。
【0099】
また、第2スレーブ電力制御器322は、第3スレーブ電力制御器323に第3テスト信号13を送信し、第2スレーブ電力制御器322から送信された第3テスト信号13は、第3スレーブ電力制御器323によって「12:00:04(12時00分04秒)」に受信される。
【0100】
次に、第3スレーブ電力制御器323は、第4スレーブ電力制御器324に第4テスト信号14を送信し、第3スレーブ電力制御器323から送信された第4テスト信号14は、第4スレーブ電力制御器324によって「12:00:07(12時00分07秒)」に受信される。
【0101】
最後に、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうち他の一つである第4スレーブ電力制御器324は、第1、第2、第3および第4スレーブ電力制御器321、322、323、324によって受信された各テスト信号11、12、13、14の受信時点(「12:00:01」、「12:00:02」、「12:00:04」、「12:00:07」)に関する情報をマスタ電力制御器310に送信する。
【0102】
次に、マスタ電力制御器310は、受信した各テスト信号11、12、13、14の受信時点に関する情報に基づいて、各スレーブ電力制御器を制御する第2信号21を生成する。マスタ電力制御器310は、第2信号21を第1スレーブ電力制御器321に送信し、第2信号21は、第1スレーブ電力制御器321、第2スレーブ電力制御器322、第3スレーブ電力制御器323および第4スレーブ電力制御器324の順に順次伝送される。ここで、第2信号21は同期化データおよび制御データを含む。
【0103】
図5は、本発明の実施例による電力制御器の同期化方法を示すフローチャートである。
【0104】
マスタ電力制御器310は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のデータ受信時間を測定するための第1信号を、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうちいずれか一つである第1スレーブ電力制御器321に送信するS101。
【0105】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324は、そのそれぞれの第1信号が受信される受信時間を測定S201し、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のうち他の一つである第4スレーブ電力制御器324は、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれの受信時間をマスタ電力制御器310に送信するS301。
【0106】
複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324のそれぞれのデータ信号受信時間がマスタ電力制御器310に送信されると、マスタ電力制御器310は、各受信時間情報に基づいて、複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324を同期化する第2信号を生成するS401。
【0107】
マスタ電力制御器310が生成した第2信号は、各複数のスレーブ電力制御器321、322、323、324が各バッテリモジュールを制御する際に必要な時間データを同期化するデータを含む。即ち、マスタ電力制御器310が生成した第2信号は、複数のスレーブ電力制御器を同期化するための同期化データを含む。マスタ電力制御器310が生成した第2信号は、複数のスレーブ電力制御器のそれぞれを制御する制御データを更に含む。マスタ電力制御器310は、生成した同期化データと、各スレーブ電力制御器321、322、323、324を制御する制御データと、を共にスレーブ電力制御器321、322、323、324に送信するS402。
【0108】
複数のスレーブ電力制御器は、第2信号の同期化データを考慮し、第2信号の制御データに応じて制御される。即ち、各スレーブ電力制御器321、322、323、324は、マスタ電力制御器310から受信したデータ(例えばバッテリ充電命令)による制御命令を同期化データに合わせて各バッテリモジュールに送信する。
【0109】
以下、
図6を参照して、本発明の一つの実施例による電力制御器の同期化および同期化によるバッテリモジュールを制御する過程について詳細に説明する。
【0110】
図6は、本発明の電力制御器同期化方法に基づいて、各バッテリモジュールを制御する過程を示すブロック図である。
【0111】
図6を参照すると、マスタ電力制御器310は、受信した各スレーブ電力制御器321、322、323、324の第1信号受信時点情報に基づいて、同期化データを生成し、生成した同期化データおよび個別制御データ(例えばバッテリモジュール内のバッテリの充電命令)をリング型ネットワークによって各スレーブ電力制御器321、322、323、324に送信する。
【0112】
より詳しくは、マスタ電力制御器310は、生成した同期化データおよび個別制御データを第1スレーブ電力制御器321に「13:00:00(13時00分00秒)」に送信する。
【0113】
「13:00:00」に送信された同期化データおよび個別制御データは、第1スレーブ電力制御器321によって「13:00:01(13時00分01秒)」に、第2スレーブ電力制御器322によって「13:00:02(13時00分02秒)」に、第3スレーブ電力制御器323によって「13:00:04(13時00分04秒)」に、第4スレーブ電力制御器324によって「13:00:07(13時00分07秒)」に、順次受信される。
【0114】
一方、マスタ電力制御器310は、各スレーブ電力制御器321、322、323、324に個別制御データを送信すると共に、各スレーブ電力制御器321、322、323、324の第1信号受信時間に基づいて、後に生成される制御データが各スレーブ電力制御器321、322、323、324によって受信される時間を計算し、各個別制御データを各スレーブ電力制御器321、322、323、324が受信した後、個別制御データによる特定の動作(例えばバッテリモジュールへのバッテリ充電命令の送信)を行うようにする同期化データを生成して個別制御データと共に送信する。
【0115】
図6に示したように、マスタ電力制御器310は、第1スレーブ電力制御器321、第2スレーブ電力制御器322、第3スレーブ電力制御器323および第4スレーブ電力制御器324がそれぞれ異なる時点(「13:00:01、13:00:02、13:00:04、13:00:07」)に個別制御データを受信し、各スレーブ電力制御器321、322、323、324が同時に各バッテリモジュールに予め設定された制御データを送信するように制御する同期化データを生成して、各スレーブ電力制御器321、322、323、324に送信する。
【0116】
これまでの説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正および変更が可能なはずである。
【0117】
よって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術範囲が限定されることはない。
【0118】
本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解析されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解析すべきである。