(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178476
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】電子機器およびプリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 2/32 20060101AFI20170731BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20170731BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20170731BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20170731BHJP
B41J 3/46 20060101ALI20170731BHJP
B41J 25/304 20060101ALI20170731BHJP
B41J 29/13 20060101ALI20170731BHJP
【FI】
B41J2/32 Z
B41J29/46 Z
B41J29/42 F
B41J29/38 Z
B41J3/46
B41J25/304 H
B41J29/13 103
B41J29/38 C
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-175145(P2016-175145)
(22)【出願日】2016年9月8日
(62)【分割の表示】特願2013-184937(P2013-184937)の分割
【原出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2017-1398(P2017-1398A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2016年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】持田 裕彦
【審査官】
大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−162056(JP,A)
【文献】
特開2004−034315(JP,A)
【文献】
特開2005−004039(JP,A)
【文献】
特開2001−019214(JP,A)
【文献】
特開2005−104033(JP,A)
【文献】
特開2000−056868(JP,A)
【文献】
特開2000−172475(JP,A)
【文献】
特開平09−244860(JP,A)
【文献】
特開2008−100394(JP,A)
【文献】
特開2001−160890(JP,A)
【文献】
特開2000−296646(JP,A)
【文献】
特開2001−130073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/32
B41J 3/46
B41J 25/304
B41J 29/13
B41J 29/38
B41J 29/42
B41J 29/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部に開口を有しロール紙を収納する本体および前記開口を開閉する蓋部を有し、前記本体および前記蓋部の一方にプラテンローラを他方にサーマルヘッドを備え、少なくとも印刷時には前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに圧接させるプリンタを接続する接続部と、
前記プリンタの電源ON/OFF状態もしくは前記接続部の接続状態を監視する監視手段と、
シャットダウン要求を受け付ける受付部と、
ユーザに情報を提供する報知部と、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが離れた状態を検知する検知部と、
前記シャットダウン要求に応じて、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求めるメッセージを報知させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記検知部から検知結果の連絡を受けたかに応じて、報知するメッセージを切り替える
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、
前記検知部から前記検知結果の連絡を受けたことを条件として、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求める、或いは前記蓋部を開放することを求めるメッセージを報知させて、
前記検知部から前記検知結果の連絡を受けていないことを条件として、前記報知部に、前記蓋部が開放していることを確認させるメッセージを報知させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記検知部から前記検知結果の連絡を受けたことを条件として、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが離れた状態にあるときに、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求めるメッセージを報知させて、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが圧接状態にあるときに、前記報知部に、前記蓋部を開放することを求めるメッセージを報知させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記報知部は、ユーザに視覚情報を提供する表示部を有し、
前記制御部は、前記表示部に前記メッセージを表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
少なくとも一部に開口を有しロール紙を収納する本体および前記開口を開閉する蓋部を有し、前記本体および前記蓋部の一方にプラテンローラを他方にサーマルヘッドを備え、少なくとも印刷時には前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに圧接させるプリンタであって、
シャットダウン要求を受け付ける受付部と、
ユーザに情報を提供する報知部と、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが離れた状態を検知する検知部と、
前記シャットダウン要求に応じて、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求めるメッセージを報知させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記検知部から検知結果の連絡を受けたかに応じて、報知するメッセージを切り替える
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項6】
前記制御部は、
前記検知部から前記検知結果の連絡を受けたことを条件として、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求める、或いは前記蓋部を開放することを求めるメッセージを報知させて、
前記検知部から前記検知結果の連絡を受けていないことを条件として、前記報知部に、前記蓋部が開放していることを確認させるメッセージを報知させる制御部と、を有する
ことを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
【請求項7】
前記制御部は、前記検知部から前記検知結果の連絡を受けたことを条件として、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが離れた状態にあるときに、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求めるメッセージを報知させて、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが圧接状態にあるときに、前記報知部に、前記蓋部を開放することを求めるメッセージを報知させる
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプリンタ。
【請求項8】
前記報知部は、ユーザに視覚情報を提供する表示部を有し、
前記制御部は、前記表示部に前記メッセージを表示させる
ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器およびプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーマルヘッドで加熱することによりロール紙に印刷するプリンタがある。ロール紙は、帯状の紙を巻いたものであり、ロール紙から引き出した紙をサーマルヘッドにプラテンローラで押し当て、プラテンローラを回転させて紙を搬送しながら印刷する。
【0003】
プラテンローラは、固い芯の外周に、弾力のある素材でできた層を有している。外周の層は、サーマルヘッドなどにより押されると、弾性的にへこむ。
【0004】
印刷中、プラテンローラは回転するので、サーマルヘッドで押される箇所は一定ではないが、印刷していないときには、プラテンローラの外周面の一定箇所がサーマルヘッドにより押され続ける。この状態が長く、例えば何日にもわたって続くと、プラテンローラの上記箇所のへこみが回復しづらくなるおそれがある。プラテンがへこむと、紙搬送状態が安定せず、印字品質が低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、サーマルヘッドがプラテンローラの一定箇所を押さえ続けることによるプラテンローラの変形を防止することができる電子機器およびプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電子機器は、接続部と、監視手段と、受付部と、報知部と、
検知部と、制御部と、を備える。接続部は、少なくとも一部に開口を有しロール紙を収納する本体および前記開口を開閉する蓋部を有し、前記本体および前記蓋部の一方
にプラテンローラを他方
にサーマルヘッドを備えて、少なくとも印刷時には前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに圧接させるプリンタ、を接続する。監視手段は、前記プリンタの電源ON/OFF状態もしくは前記接続部の接続状態を監視する。受付部は、シャットダウン要求を受け付ける。報知部は、ユーザに情報を提供する。
検知部は、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが離れた状態を検知する。制御部は、
前記シャットダウン要求
に応じて、前記報知部に、前記蓋部を開放のままにしておくことを求めるメッセージを報知させる
とともに、前記検知部から検知結果の連絡を受けたかに応じて、報知するメッセージを切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態の計量器およびプリンタの外観を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態の計量器およびプリンタの電気的接続を説明するブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態のプリンタの内部構造を示す縦断右側面図である。
【
図4】
図4は、実施形態の停止プログラムに含まれる一部処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態の計量器へのプリンタの接続が断たれたときに計量器の制御部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、計量器(電子機器)1およびプリンタ2の外観を示す図である。
図2は、計量器1およびプリンタ2の電気的接続を説明するブロック図である。
【0009】
計量器1は、計量対象物を乗せる皿11、モニタ(表示部)12、および操作パネル13を備えている。また、計量器1は、皿11が受ける荷重により出力を変化させるロードセル(不図示)を内蔵している。さらに、計量器1は、制御部31、スピーカ32、接続部33、およびスイッチ(受付部)34を備えている。
【0010】
モニタ12は、ユーザに視覚情報を提供するための各種画像を表示する。操作パネル13は、タッチパネル13aやテンキー13bによりユーザからの各種操作を受け付ける。タッチパネル13aは、モニタ12に積層して設けられ、モニタ12の表示内容に応じた操作を受け付ける。スピーカ32は、ユーザに音声情報を提供する。モニタ12およびスピーカ32は、ユーザに情報を提供する報知部35に含まれる。
【0011】
接続部33は、例えばUSB接続端子などで実現され、プリンタ2などの外部機器を接続する。
【0012】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)(いずれも不図示)等から構成される。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶するものである。RAMは、CPUが各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶するものである。このような制御部31は、プログラムに従うことにより、計量器1の各部を統括的に制御する。例えば、制御部31は、制御部31を計量部として機能させる計量プログラムを実行することにより、ロードセルの出力から皿11に乗せられた計量対象物の重さを算出する。
【0013】
スイッチ34は、ユーザから、計量器1の起動(ON)および停止(OFF)を指示する操作を受け付ける。停止時にスイッチ34が操作されると、制御部31は、起動プログラムに従って起動処理を行う。起動処理によって各部の初期化などが行われた後に計量プログラムが実行されることにより、計量器1が動作可能な状態となる。計量器1の動作中にスイッチ34が操作されると、制御部31は、シャットダウン要求があったとして、停止プログラムに従って、停止処理を行う。停止処理によって計量器1の各部が適切な順で適切な状態にされて停止し、停止プログラム終了で制御部31が停止する。
【0014】
図3は、プリンタ2の内部構造を示す縦断右側面図である。プリンタ2は、筐体20内に収納したロール紙に印刷を行う。筐体20は、本体21と蓋22とに分かれる。本体21は、上面開口で、ロール紙を収納する。蓋22は、本体21の開口を開閉する。筐体20の前面には、印刷後のロール紙を排する排紙口23が設けられている。排紙口23は、本体21と蓋22との間に形成される。
【0015】
プリンタ2は、サーマルヘッド24により印刷を行う。サーマルヘッド24は、蓋22に取り付けられている。サーマルヘッド24にロール紙を押し当てるプラテンローラ25は、本体21内に配されている。
【0016】
このようなプリンタ2は、本体21の開口を蓋22が閉じた状態とされることにより、サーマルヘッド24にプラテンローラ25が押し当てられて圧接する状態となり、印刷動作可能となる。
【0017】
プリンタ2は、さらに、制御部41、スイッチ(受付部)42、接続部43、カバーオープンスイッチ44、操作ボタン45、LED(Light Emitting Diode)(表示部)46、およびブザー47を備えている。
【0018】
制御部41は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも不図示)等から構成される。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶するものである。RAMは、CPUが各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶するものである。このような制御部41は、プログラムに従うことにより、プリンタ2の各部を制御する。
【0019】
スイッチ42は、ユーザから、プリンタ2の起動(ON)および停止(OFF)を指示する操作を受け付ける。停止時にスイッチ42が操作されると、制御部41は、起動プログラムに従って起動処理を行う。起動処理によって各部の初期化などが行われた後に印刷プログラムが実行されることにより、プリンタ2が動作可能な状態となる。プリンタ2の動作中にスイッチ42が操作されると、制御部41は、シャットダウン要求があったとして、停止プログラムに従って、停止処理を行う。停止処理によってプリンタ2の各部が適切な順で適切な状態にされて停止し、停止プログラム終了で制御部41が停止する。
【0020】
接続部43は、例えばUSB接続端子などで実現され、計量器1などの外部機器を接続する。カバーオープンスイッチ44は、本体21の開口が開いた状態、つまり本体21と蓋22とが離れて、サーマルヘッド24とプラテンローラ25とが離れた状態を検知する。なお、カバーオープンスイッチ44の検知結果は、接続部43,33を介して、計量器1にも連絡される。
【0021】
操作ボタン45は、ユーザからの各種操作を受け付ける。
LED46は、明滅によりユーザに視覚情報を提供する。ブザー47は、ビープ音によりユーザに音声情報を提供する。LED46およびブザー47は、ユーザに情報を提供する報知部48に含まれる。報知部48は、例えば、印刷に際してカバーオープンスイッチ44が蓋22の開放を検知している場合などに、ユーザに対して警告を発するのに用いられる。
【0022】
ここで、本実施形態では、プリンタ2は、接続部43と接続部33との接続によって計量器1に接続された状態で用いられる。また、プリンタ2は、上記のスイッチ42を備えているが、スイッチ42は通常の使用時にはON状態のままで用いられる。そして、計量器1が起動すると計量器1によりプリンタ2が起動され、計量器1が停止するとき計量器1によりプリンタ2も停止される。つまり、本実施形態では、プリンタ2は、計量器1によりON/OFF制御される。
【0023】
制御部31は、計量器1の動作中にスイッチ34が操作されると、計量器1を停止させるにあたって、停止プログラムに従って各種の停止処理を行う。
図4は、停止プログラムに含まれる一部処理の流れを示すフローチャートである。この処理を、本実施形態では、計量器1の制御部31が実行する。
【0024】
制御部31は、計量器1の動作中のスイッチ34への操作、つまりシャットダウン要求がないとき(ステップS1のNo)は、本処理の実行を待機する。そして、制御部31は、シャットダウン要求があると(ステップS1のYes)、モニタ12に、サーマルヘッド24とプラテンローラ25とが圧接しない状態にすることを求めるメッセージを表示させる(ステップS2)。ここに、プラテン変形防止手段が実現される。
【0025】
メッセージの具体例としては、例えば、「プリンタカバーを開けてください」が考えられる。制御部31で、カバーオープンスイッチ44の検知結果から、メッセージの内容を変化させてもよい。例えば、蓋22が閉まっているときには「プリンタカバーを開けてください」、蓋22が開いているときには「プリンタカバーを閉めないでください」としてもよい。また、制御部31が、また、カバーオープンスイッチ44の検知結果を把握していないのであれば、あるいは把握如何にかかわらず、メッセージを「プリンタカバーが開いているか確認してください」、「プリンタカバーが開いていなければ上げてください」などとしてもよい。
【0026】
シャットダウン時の他、蓋22の開放を勧める場合がもう一つある。計量器1から見てプリンタ2の接続が断たれたとき、すなわち、計量器1は動作継続中であるがプリンタ2がOFFにされたとき、あるいは接続部33から接続部43が離れたとき、である。
図5は、これらの場合に対応して計量器1の制御部31が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
計量器1の制御部31は、例えばUSB接続端子などにより実現される接続部33を介して、プリンタ2のON/OFF状態を監視する。さらに、制御部31は、接続部33にプリンタ2が接続されているか否か(接続状態)を監視する。このように、制御部31は、監視手段として機能する。
【0028】
計量器1の動作中に、プリンタ2のスイッチ34が操作されてプリンタ2が停止すると、監視手段としての制御部31は、プリンタ2の存在を認識不可能となる。また、計量器1の動作中に、接続部33とプリンタ2の接続部43との接続状態が解除されると、監視手段としての制御部31は、プリンタ2の存在を認識不可能となる。
【0029】
上述のような監視手段としての制御部31がプリンタ2の存在を認識できない場合に(ステップS11のYes)、モニタ12に、サーマルヘッド24とプラテンローラ25とが圧接しない状態にすることを求めるメッセージを表示させる(ステップS12)。ここにも、プラテン変形防止手段が実現される。この処理の実行は、制御部31がプリンタ2の存在を認識できている場合(ステップS11のNo)には、待機される。
【0030】
上述のように、本実施形態によれば、計量器1やプリンタ2の電源断の都度メッセージを出すので、ユーザに、停止時つまり非使用時の蓋22の開放を習慣づけることができる。これにより、非使用時にプラテンローラ25の特定箇所がサーマルヘッド24に押圧され続けることがなくなるので、サーマルヘッド24の長時間継続的圧接によるプラテンローラ25の変形を防止できる。
【0031】
なお、本実施形態では、メッセージをモニタ12に表示させるとしたが、実施にあたっては、スピーカ32によりメッセージを読み上げる音声を放音させてもよい。また、プリンタ2のLED46やブザー47によりユーザの注意を喚起するとしてもよい。
【0032】
次に、変形例について説明する。上記実施形態では、計量器1の制御部31がプラテン変形防止手段を実現する場合について説明した。本変形例では、プリンタ2の制御部41により実現するプラテン変形防止手段について説明する。制御部41は、
図4のフローチャートに流れを示す処理を実行することにより、プラテン変形防止手段を実現する。
【0033】
この処理は、プリンタ2が計量器1に接続されずに動作している場合と、計量器1に接続されて用いられているがプリンタ2側のスイッチ42によりプリンタ2の電源を断つ操作が行われた場合と、に実行される。
【0034】
プリンタ2の制御部41は、プリンタ2の動作中に、プリンタ2のスイッチ42が操作されると(ステップS1のYes)、制御部41はシャットダウン要求があったとして停止プログラムに従ってプリンタ2の停止処理を行う。この停止処理において、報知部48に、サーマルヘッド24とプラテンローラ25とが圧接しない状態にすることを求めるメッセージを報知させる(ステップS2)。
【0035】
以上、本変形例によれば、プリンタ2の電源断の都度メッセージを出すので、ユーザに、停止時つまり非使用時の蓋22の開放を習慣づけることができる。これにより、非使用時にプラテンローラ25の特定箇所がサーマルヘッド24に押圧され続けることがなくなるので、サーマルヘッド24の長時間継続的圧接によるプラテンローラ25の変形を防止できる。
【0036】
なお、上記実施形態および変形例では、計量器1を電子機器の例として説明しているが、計量器1でなくパーソナルコンピュータなど他の電子機器に、適用してもよい。
また、上記実施形態では、プリンタ2の本体21側にプラテンローラ25を、蓋22側にサーマルヘッド24を、設けているが、実施にあたっては、サーマルヘッドとプラテンの場所が逆であってもよい。
【0037】
なお、本実施形態の計量器1およびプリンタ2で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
本実施形態の計量器1およびプリンタ2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の計量器1およびプリンタ2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の計量器1およびプリンタ2で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0038】
また、電子機器は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成であってよい。
その場合の電子機器で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、電子機器で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の電子機器で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
1…計量器、
11…皿、
12…モニタ、
13…操作パネル、13a…タッチパネル、13b…テンキー、
2…プリンタ、
20…筐体、21…本体、22…蓋、23…排紙口、
24…サーマルヘッド、25…プラテンローラ、
31…制御部、
32…スピーカ、33…接続部、34…スイッチ、35…報知部、
41…制御部、
42…スイッチ、43…接続部、44…カバーオープンスイッチ、
45…操作ボタン、46…LED、47…ブザー、48…報知部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】
【特許文献1】特開平4−325269号公報