(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
移動するプラットフォームの複数の位置のうちのそれぞれの位置でそれぞれが受信され、第1のデータの少なくとも一部分をそれぞれが伝送し、それぞれの信号歪みをそれぞれが有する複数の信号を収集すること、
前記受信された複数の信号を組み合わせて、前記第1のデータを得ること、および
前記第1のデータを、前記移動するプラットフォーム上の1名または複数名のユーザに送信することを備え、
前記受信された複数の信号を前記組み合わせることは、
前記複数の信号のうちの第1の信号と第2の信号を乗算すること、および
前記第1の信号と前記第2の信号を前記乗算することの結果の平方根を計算して前記第1のデータを得ることを備える、方法。
前記第1の位置は、前記移動するプラットフォームが移動している方向に対する前記移動するプラットフォームの前端にあり、前記第2の位置は、前記移動するプラットフォームが移動している前記方向に対する前記移動するプラットフォームの後端にある請求項5に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0011】
後段の詳細な説明において、その説明の一部分を形成する添付の図面が参照される。図面において、脈絡がそうでないことを示すのでない限り、同様の符号は、通常、同様の構成要素を識別する。さらに、特に明記しない限り、連続する各図面の説明は、当該の例示的な実施形態のより明確な脈絡およびより実質的な説明を与えるように、前の図面のうちの1つまたは複数からの特徴を参照することが可能である。それでも、詳細な説明、図面、および特許請求の範囲において説明される例示的な実施形態は、限定することは意図していない。本明細書で提示される主題の趣旨も範囲も逸脱することなく、他の実施形態が利用されることが可能であり、他の変更が行われることが可能である。本明細書で一般的に説明され、図面に示される本開示の態様は、すべてが本明細書で明確に企図される、多種多様な異なる構成で構成されること、置換されること、組み合わされること、分離されること、および設計されることが可能であることが、直ちに理解されよう。
【0012】
図1は、本明細書で説明される例による、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的なワイヤレス通信システム100を示す。図示されるとおり、例示的なワイヤレス通信システム100は、方向110で移動している移動するプラットフォーム108と通信する基地局102を含み得る。移動するプラットフォーム108は、共にコンピューティングデバイス112に通信可能に結合され得るアンテナ104およびアンテナ106を含み得る。
【0013】
基地局102とは、カバレッジの対応する範囲内の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスにワイヤレス通信をもたらすように構成され得るワイヤレス通信局を指すことが可能である。基地局102は、固定の位置に設置されてもよく、または移動基地局として実施されてもよい。さらに、基地局102は、移動するプラットフォーム108に対するワイヤレス信号、および移動するプラットフォーム108からのワイヤレス信号を伝送することが可能である。基地局102は、対応するセル内に位置する移動するプラットフォームの1つまたは複数の実施形態の間のワイヤレス通信をサポートするように構成され得る。そのような通信は、移動するプラットフォーム108の動作モードをさらに決定することが可能な、時分割複信ロングタームエボリューション(TDD−LTE)、周波数分割複信(FDD−LTE)、IEEE802.15.4、Global System for Mobile Communications(GSM
(登録商標))、General Packet Radio Service(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)、第3世代のモバイル遠隔通信技術(3G)などを含むさまざまなワイヤレス通信標準に準拠することが可能である。移動するプラットフォーム108の前述した動作モードには、たとえば、TDDモードまたはFDDモードが含まれ得る。そのような例は、限定することは意図しておらず、したがって、そのようなものとして解釈されるべきではない。
【0014】
移動するプラットフォーム108とは、方向110で移動する任意のタイプの輸送機関を指すことが可能であり、そのような輸送機関の例には、自動車、バス、路面電車、列車、高速輸送機関(たとえば、地下鉄、モノレール、および列車)などが含まれ得る。移動するプラットフォーム108は、移動するプラットフォーム108が基地局102の無線カバレッジの範囲内にあるときに基地局102からワイヤレス信号を受信するように移動するプラットフォーム108に取り付けられた少なくともアンテナ104およびアンテナ106を有するように構成され得る。移動するプラットフォーム108は、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態による、受信されたワイヤレス信号をさらに処理するためのコンピューティングデバイス、たとえば、コンピューティングデバイス112をさらに含み得る。
【0015】
アンテナ104および106とは、それぞれ、基地局102からワイヤレス信号を受信するように構成され得る、ソフトウェアとして、ファームウェアとして、またはソフトウェアとファームウェアの任意の組み合わせとして実施された構成要素またはモジュールを指すことが可能である。すなわち、アンテナ104および106はそれぞれ、電磁波を電力に変換し、かつ電力を電磁波に変換し、次に、ワイヤレス通信のための信号を受信するように構成され得る。基地局102から、または他の通信デバイスからワイヤレス信号を受信する際、アンテナ104とアンテナ106のうちの少なくとも1つが、それらのワイヤレス信号の電磁波のパワーのいくらかをインターセプトして、アンテナ104とアンテナ106のうちの少なくとも1つのアンテナの端子において相対的により低い電圧をもたらすことが可能であり、それらの端子において、受信された信号がさらに増幅され得る。増幅された信号は、さらなる処理のためにコンピューティングデバイス112に伝送され得る。少なくともいくつかの例示的な実施形態によれば、アンテナ104は、移動方向110に対する移動するプラットフォーム108の後端に、またはそのような後端近くに設置されることが可能であり、アンテナ106は、移動方向110に対する移動するプラットフォーム108の前端に、またはそのような前端近くに設置されることが可能である。
【0016】
コンピューティングデバイス112とは、歪みを低減するためにそれらの増幅された信号を処理するように構成され得る物理的なプログラマブルデバイスを指すことが可能である。コンピューティングデバイス112は、有限セットの算術演算または論理演算を実行するようにプログラミングされ得る任意のデバイスを指すことが可能であり、少なくとも、ラップトップコンピュータと非ラップトップコンピュータを含むパーソナルコンピュータとして実施されることが可能である。
【0017】
いくつかの例によれば、移動するプラットフォーム108が移動方向110で移動して、基地局102が、アンテナ104とアンテナ106から実質的に等距離であるとき、アンテナ104とアンテナ106の両方によって基地局102から受信される信号は、ドップラー効果として知られるもののために歪ませられる可能性がある。ドップラー効果とは、波周波数が受信機と波源の間の相対的動きに応じて変化する自然現象を指すことが可能である。その波は電磁波または音波であることが可能である。このため、アンテナ106によって基地局102から受信される信号は、周波数領域において圧縮される可能性があり、アンテナ104によって基地局102から受信される信号は、周波数領域において伸長される可能性がある。すなわち、受信される信号は、ドップラー効果のために歪んでいる可能性がある。その歪みを低減するため、コンピューティングデバイス112は、アンテナ104によって受信された信号とアンテナ106によって受信された信号を乗算するように構成され得る。さらに、コンピューティングデバイス112は、その乗算することの結果の平方根を計算することによって結果の信号を生成するように構成され得る。それらの結果の信号が、移動するプラットフォーム108上の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス、たとえば、移動する列車上のセルラー電話、タブレット、ラップトップ、またはその他のクライアントデバイスに送信されて、その移動するプラットフォーム上のユーザ、たとえば、その列車上の乗客に基地局102に対するワイヤレス通信をもたらすことが可能である。
【0018】
他の例によれば、移動するプラットフォーム108が移動方向110で移動することをつづけ、基地局102が、アンテナ106よりもアンテナ104に近いとき、コンピューティングデバイス112は、アンテナ104経由の受信された信号とアンテナ106経由の受信された信号を同様に乗算して、結果の積の平方根を計算するように構成され得る。同様に、結果の信号が、その計算された平方根に基づいて生成され得る。
【0019】
基地局102によって送信される信号は、s(t)と表されることが可能であり、アンテナ106によって受信された信号は、s
1(t)=s(t)e
−j2πVtとして表されることが可能であり、アンテナ104によって受信された信号は、s
2(t)=s(t)e
j2πVtとして表されることが可能である。それらの受信された信号を乗算することの結果は、S=S
1(t)×S
2(t)=S(t)・e
−j2πVt×S(t)・e
j2πVt=S
2(t)であり得る。乗算することの結果の平方根、すなわち、結果の信号は、基地局102によって送信された元の信号に実質的に近いことが可能であり、このため、ドップラー効果によってもたらされる歪みが、移動するプラットフォーム108と基地局102の間の距離にかかわらず、低減され得る。
【0020】
このように、
図1は、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的なワイヤレス通信システム100を示す。
【0021】
図2は、本明細書で説明される例による、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的なコンピューティングデバイス112を示す。図示されるとおり、アンテナ104および106に通信可能に結合された例示的なコンピューティングデバイス112は、少なくとも計算器204と、位置デバイス206と、送信機208とを含む。
【0022】
計算器204とは、アンテナ104とアンテナ106のいずれかにおいて受信された信号の値に対して有限セットの算術演算または論理演算を実行するように構成され得る、ソフトウェアとして、ファームウェアとして、またはソフトウェアとファームウェアの組み合わせとして実施された構成要素またはモジュールを指すことが可能である。いくつかの例によれば、計算器204は、アンテナ104経由で受信された信号とアンテナ106経由で受信された信号を組み合わせ、または乗算し、さらに、その組み合わせること、または乗算することの結果の平方根を計算するように構成され得る。その平方根に基づく結果の信号が、生成され、送信機208によって、移動するプラットフォーム108上の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスにさらに配信されることが可能である。
【0023】
計算器204に結合された位置デバイス206とは、移動するプラットフォーム108、およびワイヤレス通信を提供するのに十分なだけ近い任意の基地局と関係する空間情報をもたらすように構成された1つまたは複数のセンサを指すことが可能である。位置デバイス206の非限定的な例には、全地球測位システム(GPS)モジュールが含まれ得る。例示的なGPSモジュールが、コンピューティングデバイス112によって監視され、かつ/または記録されることが可能な、移動するプラットフォーム108、および利用可能な基地局のGPS位置情報(たとえば、緯度、経度、高度、ドップラーなど)を生成するのに利用され得る。いくつかの例において、コンピューティングデバイス112が、その位置情報に基づいて、それらの基地局から、移動するプラットフォーム108にワイヤレス通信を提供する1つの基地局、たとえば、基地局102をインテリジェントに選択するように構成され得る。すなわち、アンテナ104とアンテナ106が、0Hzを基準にして対称である、たとえば、+200Hzと−200Hzの、ドップラー効果によってもたらされる実質的に同様の歪みを経験する場合、コンピューティングデバイス112は、それらの基地局から、移動するプラットフォーム108に対して垂直のベルト範囲(belt range)内の、移動するプラットフォーム108のほぼ中心に位置する1つの基地局を選択することが可能である。
【0024】
送信機208とは、送信の際、無線周波数電流をデジタル信号またはアナログ信号に変換するように構成され得る構成要素またはモジュールを指すことが可能である。いくつかの例によれば、送信機208は、計算器204によって生成された結果の信号を受信し、それらの結果の信号を、移動するプラットフォーム108上の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス、またはサービスユーザにさらに配信するように構成され得る。
【0025】
このように、
図2は、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的なコンピューティングデバイス112を示す。
【0026】
図3は、本明細書で説明される例による、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る処理フロー300の例示的な構成を示す。図示されるとおり、処理フロー300は、例示的なワイヤレス通信システム100の一部であるさまざまな構成要素によって実行されるサブプロセスを含み得る。しかし、処理フロー300は、本明細書で説明されるサブプロセスのうちの2つ以上を並べ替えること、それらのサブプロセスのうちの少なくとも1つを無くすこと、さらなるサブプロセスを追加すること、構成要素を置換すること、または後段の説明において他の構成要素に与えられる部分処理の役割を引き受けるさまざまな構成要素を有することによってさえ、明白な変形が行われ得るので、そのような構成要素に限定されない。処理フロー300は、ブロック302、304、306、および/または308のうちの1つまたは複数によって例示されるさまざまな操作、機能、および動作を含み得る。処理はブロック302で開始される。
【0027】
ブロック302(信号を収集する)は、コンピューティングデバイス112が、それぞれが通信データを含み得る、アンテナ104とアンテナ106のいずれかにおいて基地局102から受信された信号を収集することを指すことが可能である。アンテナ104およびアンテナ106はそれぞれ、移動するプラットフォーム108の異なる位置に配置される、設置される、または取り付けられることが可能である。それらの異なる位置のそれぞれは、移動するプラットフォーム108の後端および前端に実質的に近いことが可能である。たとえば、アンテナ104は、実質的に、移動方向110に対する移動するプラットフォーム108の後端の近くに設置される、あるいは取り付けられることが可能であり、アンテナ106は、実質的に、移動方向110に対する移動するプラットフォーム108の前端の近くに設置される、あるいは取り付けられることが可能である。いくつかの例によれば、移動するプラットフォーム108は、たとえば、高速の速度、たとえば、195キロメートル毎時で移動方向110に(
図2参照)移動することが可能である。ドップラー効果のため、アンテナ104/106によって受信される信号は、歪んでいる可能性がある。前述したとおり、ドップラー効果とは、受信機と波源の間の相対的動きによってもたらされる波の周波数の変化を記述する自然現象を指すことが可能である。その波は、電磁波または音波であることが可能である。すなわち、アンテナ106によって受信される信号は、周波数領域において圧縮される可能性があり、アンテナ104によって受信される信号は、周波数領域において伸長される可能性がある。処理は、ブロック302からブロック304に進むことが可能である。
【0028】
ブロック304(信号を組み合わせる)は、コンピューティングデバイス112が、信号によって伝送されるデータを得る目的で、アンテナ104およびアンテナ106によってそれぞれ受信された信号を組み合わせることを指すことが可能である。いくつかの例によれば、コンピューティングデバイス112が、アンテナ104によって受信された信号をアンテナ106によって受信された信号と乗算するように構成され得る。処理は、ブロック304からブロック306に進むことが可能である。
【0029】
ブロック306(結果の信号を計算する)は、コンピューティングデバイス112が、アンテナ104およびアンテナ106によってそれぞれ受信された乗算される信号の乗算結果の平方根を計算することを指すことが可能である。結果の信号が、その計算に基づいて生成され得る。処理は、ブロック306からブロック308に進むことが可能である。
【0030】
ブロック308(結果の信号を送信する)は、送信機208が、それらの結果の信号を、移動するプラットフォーム108上の1名または複数名のユーザ、または1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスに送信することを指すことが可能である。ワイヤレス通信デバイスは、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、パーソナルメディアプレーヤデバイス、ワイヤレスウェブウォッチデバイス、パーソナルヘッドセットデバイス、特定用途向けデバイス、または前述の機能のいずれかを含むハイブリッドデバイスなどの、スモールフォームファクタポータブル(またはモバイル)電子デバイスの一部分として実施され得る。それらの結果の信号は、アンテナ104およびアンテナ106によって受信された信号と同一のデータを伝送することが可能である。
【0031】
このように、
図3は、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減する1つまたは複数の実施形態が実施され得る処理フロー300の例示的な構成を示す。
【0032】
図4は、高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減するために構成された例示的なコンピューティングデバイスを示すブロック図を示す。
【0033】
より詳細には、
図4は、本明細書で説明されるプロセスおよびサブプロセスのいずれかが、コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ可読命令として実施され得る例示的なコンピューティング実施形態を示す。それらのコンピュータ可読命令は、例示的なワイヤレス通信システムに対応する前述したアプリケーションおよび/またはプログラムに特に当てはまるように、たとえば、ネットワーク要素および/またはネットワーク要素に対応する他の任意のデバイスを有する、本明細書に記載されるデバイスのプロセッサによって実行され得る。
【0034】
かなり基本的な構成において、コンピューティングデバイス400は、通常、1つまたは複数のプロセッサ404と、システムメモリ406とを含み得る。メモリバス408が、プロセッサ404とシステムメモリ406の間で通信するために使用され得る。
【0035】
所望される構成に依存して、プロセッサ404は、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または以上の任意の組み合わせを含むが、以上には限定されない任意のタイプであり得る。プロセッサ404は、レベル1キャッシュ410、レベル2キャッシュ412などの1つまたは複数のレベルのキャッシングと、プロセッサコア414と、レジスタ416とを含み得る。例示的なプロセッサコア414は、算術論理演算装置(ALU)、浮動小数点演算装置(FPU)、デジタル信号処理コア(DSPコア)、または以上の任意の組み合わせを含み得る。また、例示的なメモリコントローラ418が、プロセッサ404と一緒に使用されることも可能であり、あるいは、いくつかの実装形態において、メモリコントローラ418は、プロセッサ404と一体化した部分であることも可能である。
【0036】
所望される構成に依存して、システムメモリ406は、揮発性メモリ(RAMなどの)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリなどの)、または揮発性メモリと不揮発性メモリの任意の組み合わせを含むが、以上には限定されない任意のタイプであり得る。システムメモリ406は、オペレーティングシステム420と、1つまたは複数のアプリケーション422と、プログラムデータ424とを含み得る。
【0037】
アプリケーション422は、
図1〜
図3に関連して前述したとおり、TDDモードを構成するように構成され得る。プログラムデータ424は、本明細書で前述したとおり高速の乗り物に関する無線通信における歪みを低減するために役立ち得る、テーブル440を含むことが可能である。
【0038】
システムメモリ406は、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)もしくは他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または所望される情報を記憶するのに使用されることが可能であり、コンピューティングデバイス400によってアクセスされ得る他の任意の媒体が含まれ得るが、以上には限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体が、コンピューティングデバイス400の一部であり得る。
【0039】
ネットワーク通信リンクは、通信媒体の一例であり得る。通信媒体は、通常、搬送波または他のトランスポート機構などの変調されたデータ信号内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータによって実現されることが可能であり、任意の情報配信媒体を含み得る。「変調されたデータ信号」は、信号内に情報を符号化するように特性の1つまたは複数が設定された、または変更された信号であり得る。例として、限定としてではなく、通信媒体には、有線ネットワークもしくは直接配線接続などの有線媒体、および音響媒体、無線周波数(RF)媒体、マイクロ波媒体、赤外線(IR)媒体、および他のワイヤレス媒体などのワイヤレス媒体が含まれ得る。本明細書で使用されるコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体と通信媒体を共に含み得る。
【0040】
システムの側面でのハードウェアの実装形態とソフトウェアの実装形態との間には、ほとんど相違が残されていない。ハードウェアまたはソフトウェアの使用は、一般に(いつもそうではないが、ある状況ではハードウェアとソフトウェアの間の選択が重要になり得るという点で)コスト対効果のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載された、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術を実装することができるさまざまな達成手段、たとえば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアがあり、好ましい達成手段は、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術が導入される状況によって異なり得る。たとえば、実装者が速度と正確性が最も重要であると決定すると、実装者は主にハードウェアおよび/またはファームウェアの達成手段を選択することができる。フレキシビリティが最も重要なら、実装者は主にソフトウェアの実装形態を選択することができる。または、さらに別の代替案として、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアのなんらかの組み合わせを選択することができる。
【0041】
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用によって、ワイヤレス通信システム100の装置および/またはプロセスのさまざまな実施形態を説明してきた。そのようなブロック図、フローチャート、および/または例が1つまたは複数の機能および/または動作を含む限りにおいて、そのようなブロック図、フローチャート、または例の中のそれぞれの機能および/または動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質上それらのすべての組み合わせにより、個別におよび/または集合的に実装可能であることが、当業者には理解されるであろう。ある実施形態では、本明細書に記載された主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または他の集積化方式によって実装することができる。しかし、本明細書で開示された実施形態のいくつかの態様が、全体においてまたは一部において、1つまたは複数のコンピュータ上で動作する1つまたは複数のコンピュータプログラムとして、たとえば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で動作する1つまたは複数のプログラムとして、1つまたは複数のプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして、たとえば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして、ファームウェアとして、あるいは実質上それらの任意の組み合わせとして、等価に集積回路に実装することができることを、当業者は認識するであろうし、電気回路の設計ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのコーディングが、本開示に照らして十分当業者の技能の範囲内であることを、当業者は認識するであろう。さらに、本明細書に記載された主題のメカニズムをさまざまな形式のプログラム製品として配布することができることを、当業者は理解するであろうし、本明細書に記載された主題の例示的な実施形態が、実際に配布を実行するために使用される信号伝達媒体の特定のタイプにかかわらず適用されることを、当業者は理解するであろう。信号伝達媒体の例には、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリ、などの記録可能なタイプの媒体、ならびに、デジタル通信媒体および/またはアナログ通信媒体(たとえば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)の通信タイプの媒体が含まれるが、それらには限定されない。
【0042】
本明細書で説明したやり方で装置および/またはプロセスを記載し、その後そのように記載された装置および/またはプロセスを、データ処理システムに統合するためにエンジニアリング方式を使用することは、当技術分野で一般的であることを当業者は認識するであろう。すなわち、本明細書に記載された装置および/またはプロセスの少なくとも一部を、妥当な数の実験によってデータ処理システムに統合することができる。通常のデータ処理システムは、一般に、システムユニットハウジング、ビデオディスプレイ装置、揮発性メモリおよび不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステムなどの計算実体、ドライバ、グラフィカルユーザインタフェース、およびアプリケーションプログラムのうちの1つもしくは複数、タッチパッドもしくはスクリーンなどの1つもしくは複数の相互作用装置、ならびに/またはフィードバックループおよびコントロールモータを含むコントロールシステム、たとえば、位置検知用および/もしくは速度検知用フィードバック、コンポーネントの移動用および/もしくは数量の調整用コントロールモータを含むことを、当業者は理解するであろう。通常のデータ処理システムは、データコンピューティング/通信システムおよび/またはネットワークコンピューティング/通信システムの中に通常見られるコンポーネントなどの、市販の適切なコンポーネントを利用して実装することができる。
【0043】
本明細書に記載された主題は、さまざまなコンポーネントをしばしば例示しており、これらのコンポーネントは、他のさまざまなコンポーネントに包含されるか、または他のさまざまなコンポーネントに接続される。そのように図示されたアーキテクチャは、単に例にすぎず、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャが実装可能であることが理解されよう。概念的な意味で、同じ機能を実現するコンポーネントの任意の構成は、所望の機能が実現されるように効果的に「関連付け」される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた、本明細書における任意の2つのコンポーネントは、アーキテクチャまたは中間のコンポーネントにかかわらず、所望の機能が実現されるように、お互いに「関連付け」されていると見ることができる。同様に、そのように関連付けされた任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見なすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に結合できる」と見なすこともできる。動作可能に結合できる場合の具体例には、物理的にかみ合わせ可能な、および/もしくは物理的に相互作用するコンポーネント、ならびに/またはワイヤレスに相互作用可能な、および/もしくはワイヤレスに相互作用するコンポーネント、ならびに/または論理的に相互作用する、および/もしくは論理的に相互作用可能なコンポーネントが含まれるが、それらに限定されない。
【0044】
最後に、本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。さまざまな単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
【0045】
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲、たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう。たとえば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではなく、たとえば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう。たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されており、たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されており、たとえば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0046】
以上のことから、本開示のさまざまな実施形態は、例示のために本明細書で説明されていること、および本開示の範囲および趣旨を逸脱することなく、さまざまな変形が行われ得ることが認識されよう。したがって、本明細書で開示されるさまざまな実施形態は、限定することは意図しておらず、真の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。