特許第6178759号(P6178759)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178759
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】カードリーダ
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/08 20060101AFI20170731BHJP
   G07D 9/00 20060101ALI20170731BHJP
【FI】
   G06K7/08 040
   G07D9/00 436Z
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-140634(P2014-140634)
(22)【出願日】2014年7月8日
(65)【公開番号】特開2016-18380(P2016-18380A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2017年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】坂牧 弘孝
【審査官】 甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−164533(JP,A)
【文献】 特開2012−234535(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0299586(US,A1)
【文献】 特開2013−012022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00−7/14
G07D 9/00−9/06
G07F 7/00−7/12
G06K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ストライプを有するカードが挿入されるカード挿入口と、前記カード挿入口から挿入された前記カードが通過するカード通過路と、前記磁気ストライプに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための磁界を発生させる妨害磁界発生手段とを備え、
前記妨害磁界発生手段は、直列に接続される複数のコイルと、複数の前記コイルと並列に接続されるコンデンサを有し複数の前記コイルに電流を供給する駆動回路とを備えることを特徴とするカードリーダ。
【請求項2】
前記妨害磁界発生手段は、前記コイルとして、直列に接続される第1コイルおよび第2コイルを備えるとともに、磁性材料で形成され前記第1コイルが巻回される棒状の第1コアと、磁性材料で形成され前記第2コイルが巻回される棒状の第2コアとを備え、
前記第1コアは、前記カードの厚さ方向から見たときに、前記カードの通過方向と前記第1コアの長手方向とが略一致するように配置され、
前記第2コアは、前記カードの厚さ方向から見たときに、前記カードの通過方向に直交する前記カードの幅方向と前記第2コアの長手方向とが略一致するように配置されていることを特徴とする請求項1記載のカードリーダ。
【請求項3】
前記妨害磁界発生手段が発生させる妨害磁界の磁力線は、前記カードの幅方向において、前記カードの挿入時に前記磁気ストライプが通過する位置を横切ることを特徴とする請求項1または2記載のカードリーダ。
【請求項4】
前記カード挿入口が形成されるカード挿入部と、前記カード挿入部の内部に配置される磁気ヘッドと、自身が断線したことを検知するための断線検知パターンが形成される断線検知シートとを備え、
前記断線検知シートは、前記磁気ヘッドを囲むように前記カード挿入部の内部に配置され、
前記断線検知パターンは、複数の前記コイルと直列に接続され、
前記駆動回路は、前記コイルの断線検知機能を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカードリーダ。
【請求項5】
前記カード挿入口が形成されるカード挿入部と、前記カード挿入部の内部に配置される磁気ヘッドとを備え、
前記妨害磁界発生手段は、前記コイルとして、直列に接続される第1コイルおよび第2コイルを備え、
前記第1コイルは、前記磁気ヘッドの近傍に配置され、前記第2コイルは、前記カードの挿入方向において、前記第1コイルよりも奥側に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカードリーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードに記録された磁気データの読取りやカードへの磁気データの記録を行うカードリーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カードに記録された磁気データの読取りやカードへの磁気データの記録を行うカードリーダが広く利用されている。カードリーダが利用される金融機関等の業界では、従来、犯罪者がカードリーダのカード挿入部に磁気ヘッドを取り付けて、この磁気ヘッドでカードの磁気データを不正に取得するいわゆるスキミングが大きな問題となっている。そこで、スキミング用の磁気ヘッド(以下、「スキミング用磁気ヘッド」とする。)での磁気データの読取りを阻止するための妨害磁界を発生させるカードリーダが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のカードリーダは、カードリーダ内でカードを搬送するカード搬送機構と、妨害磁界を発生させる妨害磁界発生器とを備えている。妨害磁界発生器は、鉄心と、鉄心に巻回されたコイルと、コイルに電流を供給する駆動回路とを備えている。駆動回路は、たとえば、コイルに接続される直流電源と、直流電源に対してコイルと並列に接続されるコンデンサとを備えている。妨害磁界発生器では、コイルとコンデンサとによって共振回路が構成されており、妨害磁界発生器が発生させる磁界の周波数fは、コイルのインダクタンスをLとし、コンデンサの静電容量をCとすると、下式で表わされる。
f=1/(2π√(L×C))
【0004】
また、一般に、妨害磁界に適した磁界の周波数は、カードに記録される磁気データの記録密度とカードの搬送速度とから決まる。特許文献1に記載のカードリーダでは、妨害磁界発生器が発生させる磁界の周波数fが妨害磁界に適した磁界の周波数となるように、コイルのインダクタンスLおよびコンデンサの静電容量Cが設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−67524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スキミング用磁気ヘッドは、一般に、カードリーダの前面側であって、かつ、カードに形成される磁気ストライプが通過する位置に取り付けられる。したがって、特許文献1に記載のカードリーダにおいて、スキミング用磁気ヘッドによる磁気データの読取りを阻止するためには、妨害磁界発生器を構成するコイルは、カードが挿入されるカード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に配置されていることが好ましい。一方で、カードリーダによっては、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に、コイルの十分な設置スペースを確保できない場合がある。この場合には、コイルを小型化してこの設置スペースに配置すれば良い。
【0007】
しかしながら、コイルが小型化してコイルの巻数が減ると、コイルのインダクタンスLが低下する。そのため、コイルが小型化すると、妨害磁界発生器が発生させる磁界の周波数fが大きくなって、周波数fが妨害磁界に適した磁界の周波数から外れてしまうおそれがある。この場合には、コンデンサの静電容量Cを大きくすることで、周波数fを妨害磁界に適した磁界の周波数とすることは可能である。しかしながら、コンデンサの静電容量Cを大きくすると、コンデンサが大型化し、その結果、コンデンサが実装される回路基板が大型化するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の課題は、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に、妨害磁界発生手段を構成するコイルの十分な設置スペースを確保することができなくても、妨害磁界発生手段を構成するコイルの全体のインダクタンスの低下を防止することが可能なカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、磁気ストライプを有するカードが挿入されるカード挿入口と、カード挿入口から挿入されたカードが通過するカード通過路と、磁気ストライプに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための磁界を発生させる妨害磁界発生手段とを備え、妨害磁界発生手段は、直列に接続される複数のコイルと、複数のコイルと並列に接続されるコンデンサを有し複数のコイルに電流を供給する駆動回路とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明のカードリーダでは、妨害磁界発生手段は、直列に接続される複数のコイルを備えている。そのため、本発明では、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍にコイルの十分な設置スペースを確保することができない場合には、たとえば、1個の小さなコイルをカード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に配置するとともに、残りのコイルをカードリーダ内の所定の設置スペースに配置することが可能になる。また、本発明では、複数のコイルが直列に接続されているため、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に配置される小さなコイルの巻数が少なくなってこのコイルのインダクタンスが小さくなっても、直列に接続される複数のコイルの全体のインダクタンスを大きくすることが可能になる。したがって、本発明では、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に、妨害磁界発生手段を構成するコイルの十分な設置スペースを確保することができなくても、妨害磁界発生手段を構成するコイルの全体のインダクタンスの低下を防止することが可能になる。
【0011】
本発明において、たとえば、妨害磁界発生手段は、コイルとして、直列に接続される第1コイルおよび第2コイルを備えるとともに、磁性材料で形成され第1コイルが巻回される棒状の第1コアと、磁性材料で形成され第2コイルが巻回される棒状の第2コアとを備え、第1コアは、カードの厚さ方向から見たときに、カードの通過方向と第1コアの長手方向とが略一致するように配置され、第2コアは、カードの厚さ方向から見たときに、カードの通過方向に直交するカードの幅方向と第2コアの長手方向とが略一致するように配置されている。
【0012】
ここで、スキミング用磁気ヘッドの中には、電気的特性が略同じである読取ヘッドとダミーヘッドとが1つのケース体に収容された差動式のスキミング用磁気ヘッドがある。読取ヘッドは、カードの磁気ストライプに当接して磁気データを読み取るためのヘッドあり、ダミーヘッドは、カードの幅方向において読取ヘッドに隣接配置されるとともに、磁気ストライプに当接しない位置に配置されている。この差動式のスキミング用磁気ヘッドによってカードの磁気データを読み取ると、読取ヘッドの出力信号は、磁気データに応じた信号と外部磁界に応じた信号とが重畳された信号となり、ダミーヘッドの出力信号は外部磁界に応じた信号となる。そのため、差動式のスキミング用磁気ヘッドによって磁気データが読み取られる場合には、単純に妨害磁界を発生させても、読取ヘッドの出力信号とダミーヘッドの出力信号との差分を取ることで、妨害磁界の影響を受けていない磁気データの読取信号を得ることが可能になり、スキミングを阻止することができない。
【0013】
そこで、本発明において、妨害磁界発生手段が発生させる妨害磁界の磁力線は、カードの幅方向において、カードの挿入時に磁気ストライプが通過する位置を横切ることが好ましい。このように構成すると、磁気ストライプが通過する位置に差動式のスキミング用磁気ヘッドが配置されても、読取ヘッドが配置される箇所での妨害磁界の強度とダミーヘッドが配置される箇所での妨害磁界の強度とを異ならせることが可能になり、妨害磁界に起因する読取ヘッドの出力信号の振幅と妨害磁界に起因するダミーヘッドの出力信号の振幅とを異ならせることが可能になる。したがって、スキミング用磁気ヘッドとして、差動式のスキミング用磁気ヘッドが使用されても、読取ヘッドの出力信号とダミーヘッドの出力信号との差分から妨害磁界の影響を受けていない磁気データの読取信号の取得を困難にすることが可能になり、その結果、差動式のスキミング用磁気ヘッドによるスキミングを阻止することが可能になる。
【0014】
本発明において、カードリーダは、カード挿入口が形成されるカード挿入部と、カード挿入部の内部に配置される磁気ヘッドと、自身が断線したことを検知するための断線検知パターンが形成される断線検知シートとを備え、断線検知シートは、磁気ヘッドを囲むようにカード挿入部の内部に配置され、断線検知パターンは、複数のコイルと直列に接続され、駆動回路は、コイルの断線検知機能を備えていることが好ましい。このように構成すると、磁気ヘッドで読み取られる磁気データを不正に取得しようとして、犯罪者が磁気ヘッドに何らかの細工を行うと、断線検知パターンが断線する。また、断線検知パターンが断線すると、駆動回路が有するコイルの断線検知機能によって、複数のコイルと直列に接続される断線検知パターンが断線したことが検知される。すなわち、このように構成すると、断線検知パターンの断線検知回路が別途設けられていなくても、駆動回路が有するコイルの断線検知機能を利用して、磁気ヘッドに何らかの細工が行われたことを検知することが可能になる。したがって、カードリーダの構成を簡素化することが可能になる。
【0015】
本発明において、たとえば、カードリーダは、カード挿入口が形成されるカード挿入部と、カード挿入部の内部に配置される磁気ヘッドとを備え、妨害磁界発生手段は、コイルとして、直列に接続される第1コイルおよび第2コイルを備え、第1コイルは、磁気ヘッドの近傍に配置され、第2コイルは、カードの挿入方向において、第1コイルよりも奥側に配置されている。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のカードリーダでは、カード挿入口の近傍であってかつ磁気ストライプが通過する位置の近傍に、妨害磁界発生手段を構成するコイルの十分な設置スペースを確保することができなくても、妨害磁界発生手段を構成するコイルの全体のインダクタンスの低下を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態にかかるカードリーダの前端側部分の構成を説明するための概略平面図である。
図2図1に示すコイルに電流を供給する駆動回路の概略回路図である。
図3図1に示す妨害磁界発生手段が発生させる妨害磁界の強度を説明するための図である。
図4】本発明の他の実施の形態にかかる妨害磁界発生手段の構成を説明するための概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(カードリーダの構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の前端側部分の構成を説明するための概略平面図である。図2は、図1に示すコイル11、12に電流を供給する駆動回路15の概略回路図である。図3は、図1に示す妨害磁界発生手段7が発生させる妨害磁界の強度を説明するための図である。
【0020】
本形態のカードリーダ1は、カード2に記録された磁気データの読取りやカード2への磁気データの記録を行うための装置であり、たとえば、ATM等の所定の上位装置に搭載されて使用される。このカードリーダ1は、カード2が挿入されるカード挿入口3が形成されるカード挿入部4と、本体部5とを備えている。カードリーダ1の内部には、カード挿入口3から挿入されたカード2が通過するカード通過路が形成されている。また、カードリーダ1は、カード2に記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための磁界を発生させる妨害磁界発生手段7を備えている。
【0021】
本形態では、図1に示すX方向でカード2が通過する。具体的には、X1方向にカード2が挿入され、X2方向にカード2が排出される。すなわち、X方向は、カード2の通過方向であり、X1方向は、カード挿入口3へのカード2の挿入方向であり、X2方向は、カード挿入口3からのカード2の排出方向である。また、X方向に直交する図1のZ方向は、カードリーダ1に取り込まれたカード2の厚さ方向であり、X方向とZ方向とに直交する図1のY方向は、カードリーダ1に取り込まれたカード2の幅方向である。以下の説明では、X方向を「前後方向」、Y方向を「左右方向」、Z方向を「上下方向」とする。また、X1方向側を「奥(後ろ)」側、X2方向側を「手前(前)」側、Y1方向側を「右」側、Y2方向側を「左」側とする。
【0022】
カード2は、たとえば、厚さが0.7〜0.8mm程度の略長方形状の塩化ビニール製のカードである。このカード2の裏面には、磁気データが記録される磁気ストライプ2aが形成されている。磁気ストライプ2aは、略長方形状に形成されるカード2の長手方向に沿って形成されている。カード2は、その裏面が下側を向いた状態で、かつ、カード2の長手方向が前後方向と略一致した状態で、カードリーダ1に挿入されて、カードリーダ1内で搬送される。なお、カード2には、ICチップや通信用のアンテナが内蔵されても良い。また、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【0023】
本体部5の内部には、カード2に記録された磁気データの読取りやカード2への磁気データの記録を行う磁気ヘッド(図示省略)と、カード2を搬送するカード搬送機構(図示省略)とが配置されている。カード搬送機構は、たとえば、上下方向でカード通過路を挟むように配置される駆動ローラおよびパッドローラを備えている。カード挿入部4は、本体部5の前端面に取り付けられている。このカード挿入部4は、中空状に形成されている。カード挿入部4の内部には、カード挿入口3から挿入されるカード2の磁気ストライプ2aに磁気データが記録されているのか否かを検知するためのプリヘッド(磁気ヘッド)9と、自身が断線したことを検知するための断線検知パターン(図示省略)が形成される断線検知シート10とが配置されている。
【0024】
プリヘッド9は、カード通過路に下側から臨むように配置されている。また、プリヘッド9は、左右方向において、カード2の磁気ストライプが通過する位置に配置されている。断線検知シート10は、プリヘッド9を囲むように配置されている。たとえば、断線検知シート10は、前後方向、左右方向および上下方向の少なくともいずれか1つの方向からプリヘッド9を囲むように配置されている。断線検知シート10の断線検知パターンは、たとえば、線状に形成される導体パターンが断線検知シート10の外周側から内周側に向かって渦巻き状に巻回されることによって形成されている。
【0025】
妨害磁界発生手段7は、2個のコイル11、12と、磁性材料で形成されコイル11が巻回されるコア13と、磁性材料で形成されコイル12が巻回されるコア14と、コイル11、12に電流を供給する駆動回路15とを備えている。コア13、14は、棒状に形成されている。すなわち、コア13、14は、細長い直方体状等の多角柱状あるいは細長い円柱状等に形成されている。コイル11、12およびコア13、14は、中空状に形成されるカード挿入部4の内部に配置されている。また、コイル11、12およびコア13、14は、カード通過路の上側または下側に配置されている。本形態のコイル11は第1コイルであり、コイル12は第2コイルであり、コア13は第1コアであり、コア14は第2コアである。
【0026】
コイル11とコイル12とは、直列に接続されている。具体的には、コイル11とコイル12とは、断線検知シート10の断線検知パターンを介して直列に接続されている。すなわち、断線検知シート10の断線検知パターンは、2個のコイル11、12と直列に接続されており、断線検知パターンの一端は、コイル11を構成する導線に接続され、断線検知パターンの他端は、コイル12を構成する導線に接続されている。コイル11は、図示を省略するボビンを介してコア13に巻回され、コイル12は、図示を省略するボビンを介してコア14に巻回されている。
【0027】
コア13は、上下方向から見たときに、コア13の長手方向と前後方向とが略一致するように配置されている。コア14は、上下方向から見たときに、コア14の長手方向と左右方向とが略一致するように配置されている。また、コア13およびコア13に巻回されるコイル11は、プリヘッド9の近傍に配置されている。すなわち、コイル11およびコア13は、カード挿入口3の近傍であってかつ磁気ストライプ2aが通過する位置の近傍に配置されている。具体的には、コイル11およびコア13は、プリヘッド9の右隣りに配置されている。
【0028】
一方、本形態では、プリヘッド9の近傍に種々の部材等が配置されており、プリヘッド9の近傍にコイル12およびコア14の設置スペースがない。そのため、コア14およびコア14に巻回されるコイル12は、コイル11およびコア13よりも奥側に配置されている。また、コア14の右端面がコア13の後端面の近傍に配置され、コア14の左端面がプリヘッド9よりも左側に配置されるように、コイル12およびコア14が配置されている。
【0029】
駆動回路15は、図2に示すように、直列に接続されたコイル11、12が接続される直流電源18と、直流電源18に対してコイル11、12と並列に接続されるコンデンサ19とを備えており、直列に接続されたコイル11、12とコンデンサ19とによって共振回路が構成されている。直列に接続されたコイル11、12の一端(本形態では、コイル11の一端)およびコンデンサ19の一端は、ダイオード20を介して直流電源18に接続され、直列に接続されたコイル11、12の他端(本形態では、コイル12の他端)およびコンデンサ19の他端は、トランジスタ21を介して接地されている。また、駆動回路15は、コイル11、12の断線検知機能を備えている。
【0030】
駆動回路15では、トランジスタ21のベースに駆動用の電流が供給されると、直列に接続されたコイル11、12およびコンデンサ19に直流電源18から電力が供給されて、コイル11、12に電流が流れ、コンデンサ19に電荷が蓄えられる。その状態で、トランジスタ21のベースへの電流の供給が停止されると、所定の共振周波数で変動する電流が直列に接続されたコイル11、12に流れ、この共振周波数で変動する妨害磁界(交流磁界)が妨害磁界発生手段7から発生する。
【0031】
本形態では、磁力線ML1の向きがコア13の前端面およびコア14の左端面のいずれか一方からコア13の前端面およびコア14の左端面のいずれか他方へ向かう妨害磁界が発生する。具体的には、磁力線ML1の向きがコア13の前端面からコア14の左端面に向かう方向とコア14の左端面からコア13の前端面に向かう方向とに周期的に変動する妨害磁界(交流磁界)が発生する。なお、本形態では、磁力線の向きがコア13の後端面およびコア14の右端面のいずれか一方からコア13の後端面およびコア14の右端面のいずれか他方へ向かう磁界も発生する。
【0032】
図1に示すように、妨害磁界発生手段7が発生させる妨害磁界の磁力線ML1は、左右方向において、カード2の挿入時に磁気ストライプ2aが通過する位置を横切っている。したがって、磁気ストライプ2aに当接して磁気ストライプ2aに記録された磁気データを読み取るための読取ヘッド81と、読取ヘッド81の左側に隣接配置されるとともに磁気ストライプ2aに当接しない位置に配置されるダミーヘッド82とを有する差動式のスキミング用磁気ヘッド80がカードリーダ1の前方に設置された場合、読取ヘッド81が配置される箇所での妨害磁界の強度とダミーヘッド82が配置される箇所での妨害磁界の強度とが異なる。すなわち、妨害磁界に起因する読取ヘッド81の出力信号の振幅と妨害磁界に起因するダミーヘッド82の出力信号の振幅とに差異が生じる。
【0033】
なお、たとえば、図1のF部に、読取ヘッド81またはダミーヘッド82が配置された場合、妨害磁界に起因する読取ヘッド81またはダミーヘッド82の出力信号は、図3(A)のように変動し、図1のG部に、読取ヘッド81またはダミーヘッド82が配置された場合、妨害磁界に起因する読取ヘッド81またはダミーヘッド82の出力信号は、図3(B)のように変動し、図1のH部に、読取ヘッド81またはダミーヘッド82が配置された場合、妨害磁界に起因する読取ヘッド81またはダミーヘッド82の出力信号は、図3(E)のように変動する。
【0034】
以上のように構成されたカードリーダ1では、カード挿入口3からカード2が挿入されてカードリーダ1の内部にカード2が取り込まれる際、および、カード挿入口3からカード2が排出される際に妨害磁界発生手段7が妨害磁界を発生させる。すなわち、磁気ヘッド7による磁気データの読取時や記録時には、妨害磁界発生手段7は妨害磁界を発生させていない。また、カード挿入口3からカード2が挿入されてカードリーダ1の内部にカード2が取り込まれる際には、たとえば、カード挿入口3から挿入されたカード2の全体がカード挿入部4の内部に取り込まれるまで、妨害磁界発生手段7が妨害磁界を発生させる。また、カード挿入口3からカード2が排出される際には、たとえば、ユーザによるカード2の引抜きが可能となる位置まで搬送されたカード2がユーザによって引き抜かれるまで、妨害磁界発生手段7が妨害磁界を発生させる。
【0035】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、妨害磁界発生手段7は、直列に接続される2個のコイル11、12と2個のコイル11、12のそれぞれが巻回される2個のコア13、14とを備えている。そのため、本形態では、プリヘッド9の近傍に(すなわち、カード挿入口3の近傍であってかつ磁気ストライプ2aが通過する位置の近傍に)、コイル11およびコア13の設置スペースがあるが、コイル12およびコア14の設置スペースがない場合であっても、コイル12およびコア14をカード挿入部4の奥側部分に配置することができる。また、本形態では、2個のコイル11、12が直列に接続されているため、プリヘッド9の近傍の、コイル11およびコア13の設置スペースが狭くて、コイル11が小さくなり、その結果、コイル11の巻数が減ってコイル11のインダクタンスが小さくなっても、直列に接続される2個のコイル11、12の全体のインダクタンスを大きくすることが可能になる。
【0036】
したがって、本形態では、カード挿入口3の近傍であってかつ磁気ストライプ2aが通過する位置の近傍に、コイル11、12の十分な設置スペースを確保することができなくても、2個のコイル11、12の全体のインダクタンスの低下を防止することが可能になる。その結果、静電容量の比較的小さなコンデンサ19を使用しても(すなわち、比較的小型のコンデンサ19を使用しても)、妨害磁界発生手段7が発生させる磁界の周波数を妨害磁界に適した磁界の周波数とすることが可能になる。
【0037】
本形態では、妨害磁界発生手段7が発生させる妨害磁界の磁力線ML1は、左右方向において、カード2の挿入時に磁気ストライプ2aが通過する位置を横切っている。そのため、本形態では、上述のように、読取ヘッド81が配置される箇所での妨害磁界の強度とダミーヘッド82が配置される箇所での妨害磁界の強度とが異なり、妨害磁界に起因する読取ヘッド81の出力信号の振幅と妨害磁界に起因するダミーヘッド82の出力信号の振幅とが異なる。したがって、本形態では、スキミング用磁気ヘッドとして、差動式のスキミング用磁気ヘッド80が使用されても、読取ヘッド81の出力信号とダミーヘッド82の出力信号との差分から妨害磁界の影響を受けていない磁気データの読取信号を取得することが困難になり、その結果、差動式のスキミング用磁気ヘッド80によるスキミングを阻止することが可能になる。
【0038】
本形態では、断線検知パターンが形成される断線検知シート10がプリヘッド9を囲むように配置されている。また、本形態では、断線検知シート10の断線検知パターンは、2個のコイル11、12と直列に接続され、駆動回路15は、コイル11、12の断線検知機能を備えている。そのため、本形態では、プリヘッド9で読み取られる磁気データを不正に取得しようとして、犯罪者がプリヘッド9に何らかの細工を行うと、断線検知パターンが断線する。また、断線検知パターンが断線すると、駆動回路15が有するコイル11、12の断線検知機能によって、コイル11、12と直列に接続される断線検知パターンが断線したことが検知される。すなわち、本形態では、断線検知パターンの断線検知回路が別途設けられていなくても、駆動回路15が有するコイル11、12の断線検知機能を利用して、プリヘッド9に何らかの細工が行われたことを検知することが可能になる。したがって、本形態では、カードリーダ1の構成を簡素化することが可能になる。
【0039】
(妨害磁界発生装置の変形例)
図4は、本発明の他の実施の形態にかかる妨害磁界発生手段7の構成を説明するための概略平面図である。
【0040】
上述した形態では、妨害磁界発生手段7は、直列に接続される2個のコイル11、12を備えている。この他にもたとえば、プリヘッド9の近傍に比較的大きなスペースがあるのであれば、妨害磁界発生手段7は、図4に示すように、コイル11、12に加えて、直列に接続される2個のコイル31、32を備えていても良い。この場合には、コイル31、32は、コイル11、12と直列に接続されておらず、コイル31、32には、駆動回路15と同様に構成される駆動回路が接続されている。また、この場合には、たとえば、コイル11、12、31、32は、共通の1個のコア33に巻回されている。
【0041】
コア33は、上下方向から見たときに前後方向を長手方向として配置される棒状の第1コア部分33a、第2コア部分33bおよび第3コア部分33cと、上下方向から見たときに左右方向を長手方向として配置され第1〜第3コア部分33a〜33cの後端同士を繋ぐ棒状の連結コア部分33dとから構成されている。第1コア部分33a、第2コア部分33bおよび第3コア部分33cは、右側から左側に向かってこの順番に配置されている。また、連結コア部分33dには、第3コア部分33cよりも左側へ突出する突出部33eが形成されている。第1コア部分33aには、ボビンを介してコイル31が巻回され、第2コア部分33bには、ボビンを介してコイル11が巻回され、第3コア部分33cには、ボビンを介してコイル32が巻回され、突出部33eには、ボビンを介してコイル12が巻回されている。
【0042】
図4に示す妨害磁界発生手段7は、上述した形態と同様に、磁力線ML1の向きが第2コア部分33bの前端面から突出部33eの左端面に向かう方向と突出部33eの左端面から第2コア部分33bの前端面に向かう方向とに周期的に変動する妨害磁界(交流磁界)を発生させるとともに、磁力線ML2の向きが第1コア部分33aの前端面から第3コア部分33cの前端面に向かう方向と第3コア部分33cの前端面から第1コア部分33aの前端面に向かう方向とに周期的に変動する妨害磁界(交流磁界)を発生させる。磁力線ML2は、左右方向において、カード2の挿入時に磁気ストライプ2aが通過する位置を横切っている。磁力線ML1と磁力線ML2とは、カード挿入口3よりも手前側で重なっている。
【0043】
また、コイル11、12に電流が供給されることで第2コア部分33bの前端面と突出部33eの左端面との間に生じる妨害磁界を第1の妨害磁界とし、コイル31、32に電流が供給されることで第1コア部分33aの前端面と第3コア部分33cの前端面との間に生じる妨害磁界を第2の妨害磁界とすると、この変形例では、第1妨害磁界の周波数と第2の妨害磁界の周波数とが異なっているか、あるいは、第1の妨害磁界の周波数と第2の妨害磁界の周波数とが同じになるとともに第1の妨害磁界の位相と第2の妨害磁界の位相とがずれている。
【0044】
この変形例では、読取ヘッド81が配置される箇所での第2の妨害磁界の強度とダミーヘッド82が配置される箇所での第2の妨害磁界の強度とが異なり、第2の妨害磁界に起因する読取ヘッド81の出力信号の振幅と第2の妨害磁界に起因するダミーヘッド82の出力信号の振幅が異なる。また、この変形例では、読取ヘッド81の出力信号は、カード2に記録された磁気データに応じた信号と第1の妨害磁界に応じた信号と第2の妨害磁界に応じた信号とが重畳された信号になり、ダミーヘッド82の出力信号は第1の妨害磁界に応じた信号と第2の妨害磁界に応じた信号とが重畳された信号になるため、読取ヘッド81の出力信号とダミーヘッド82の出力信号との差分から第1の妨害磁界および第2の妨害磁界の影響を受けていない磁気データの読取信号を取得することが一層困難になる。したがって、この変形例では、差動式のスキミング用磁気ヘッド80によるスキミングを効果的に阻止することが可能になる。
【0045】
特に、この変形例では、第1の妨害磁界の周波数と第2の妨害磁界の周波数とが異なっているか、あるいは、第1の妨害磁界の周波数と第2の妨害磁界の周波数とが同じになるとともに第1の妨害磁界の位相と第2の妨害磁界の位相とがずれているため、読取ヘッド81の出力信号とダミーヘッド82の出力信号との差分から第1の妨害磁界および第2の妨害磁界の影響を受けていない磁気データの読取信号を取得することがより一層困難になる。したがって、差動式のスキミング用磁気ヘッド80によるスキミングをより効果的に阻止することが可能になる。なお、この変形例において、第1の妨害磁界の周波数と第2の妨害磁界の周波数とが同じになるとともに第1の妨害磁界の位相と第2の妨害磁界の位相とが一致していても良い。
【0046】
また、この変形例では、1個のコア33にコイル11、12、31、32が巻回されているため、コイル11、12、31、32が発生させる磁束の漏れを抑制することが可能になり、その結果、スキミング用磁気ヘッド80に対して効果的に妨害磁界の影響を与えることが可能になる。また、この変形例では、1個のコア33にコイル11、12、31、32が巻回されているため、妨害磁界発生手段7の構成を簡素化することが可能になる。なお、この変形例において、コイル11、12が巻回されるコアと、コイル31、32が巻回されるコアとが別体で形成されても良い。すなわち、この変形例において、妨害磁界発生手段7は、2個のコアを備えていても良い。また、この変形例において、妨害磁界発生手段7は、4個のコイル11、12、31、32のそれぞれが巻回される4個のコアを備えていても良い。
【0047】
(他の実施の形態)
上述した形態および変形例は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0048】
上述した形態では、妨害磁界発生手段7は、直列に接続される2個のコイル11、12を備えているが、妨害磁界発生手段7は、直列に接続される3個以上のコイルを備えていても良い。たとえば、妨害磁界発生手段7は、直列に接続される3個のコイルを備えていても良い。この場合には、プリヘッド9の近傍に形成されるコイルの設置スペースに応じて、1個のコイルがプリヘッド9の近傍に配置されるとともに残りの2個のコイルがこのコイルより奥側に配置されても良いし、2個のコイルがプリヘッド9の近傍に配置されるとともに残りの1個のコイルがこの2個のコイルより奥側に配置されても良い。
【0049】
上述した形態では、コア13は、上下方向から見たときに、コア13の長手方向と前後方向とが略一致するように配置されている。この他にもたとえば、コア13は、上下方向から見たときに、コア13の長手方向が前後方向に対して傾くように配置されても良い。また、上述した形態では、コア14は、上下方向から見たときに、コア14の長手方向と左右方向とが略一致するように配置されているが、コア14は、上下方向から見たときに、コア14の長手方向が左右方向に対して傾くように配置されても良い。
【0050】
上述した形態では、コア13とコア14とが別体で形成されているが、コア13とコア14とが一体で形成されても良い。すなわち、妨害磁界発生手段7は、コイル11、12が巻回されるL型のコアを備えていても良い。また、上述した形態では、コイル12およびコア14は、カード挿入部4の内部に配置されているが、コイル12およびコア14は、本体部5の内部に配置されても良い。
【0051】
上述した形態では、妨害磁界発生手段7が発生させる妨害磁界の磁力線ML1は、左右方向において、カード2の挿入時に磁気ストライプ2aが通過する位置を横切っている。この他にもたとえば、スキミング用磁気ヘッド80による磁気データの読取信号の取得を阻止することができるのであれば、磁力線ML1は、左右方向において、カード2の挿入時に磁気ストライプ2aが通過する位置を横切っていなくても良い。
【0052】
上述した形態では、断線検知シート10の断線検知パターンの一端は、コイル11に接続され、断線検知シート10の断線検知パターンの他端は、コイル12に接続されている。この他にもたとえば、断線検知パターンの一端がダイオード20を介して直流電源18に接続され、断線検知パターンの他端がコイル11に接続されても良い。また、断線検知パターンの一端がコイル12に接続され、断線検知パターンの他端がトランジスタ21を介して接地されても良い。この場合には、コイル11とコイル12とが直接、接続される。また、上述した形態では、断線検知パターンは、2個のコイル11、12と直列に接続されているが、断線検知パターンは、2個のコイル11、12と直列に接続されずに、断線検知パターンの断線を検知するための断線検知回路に接続されても良い。また、カードリーダ1は、断線検知シート10を備えていなくても良い。
【0053】
上述した形態では、カード2の裏面に磁気ストライプ2aが形成されているが、カード2のおもて面に磁気ストライプ2aが形成されても良いし、カード2の裏面とおもて面との両面に磁気ストライプ2aが形成されても良い。また、上述した形態では、カードリーダ1は、カード搬送機構を備えるカード搬送式のカードリーダであるが、本発明の構成が適用されるカードリーダは、ユーザが手動でカード2を移動させながら、磁気データの読取りや記録を行う手動式のカードリーダであっても良い。たとえば、本発明の構成が適用されるカードリーダは、カードリーダにカード2を差し込む際、あるいは、カードリーダからカード2を引き抜く際に磁気データの読取りや記録を行ういわゆるディップ式のカードリーダであっても良い。
【符号の説明】
【0054】
1 カードリーダ
2 カード
2a 磁気ストライプ
3 カード挿入口
4 カード挿入部
7 妨害磁界発生手段
9 プリヘッド(磁気ヘッド)
10 断線検知シート
11 コイル(第1コイル)
12 コイル(第2コイル)
13 コア(第1コア)
14 コア(第2コア)
15 駆動回路
19 コンデンサ
ML1 妨害磁界の磁力線
X カードの通過方向
X1 カードの挿入方向
Y カードの幅方向
Z カードの厚さ方向
図1
図2
図3
図4