特許第6178959号(P6178959)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178959
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】自動消火剤
(51)【国際特許分類】
   A62D 1/08 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   A62D1/08
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-553042(P2013-553042)
(86)(22)【出願日】2012年2月9日
(65)【公表番号】特表2014-509230(P2014-509230A)
(43)【公表日】2014年4月17日
(86)【国際出願番号】IB2012000221
(87)【国際公開番号】WO2012107825
(87)【国際公開日】20120816
【審査請求日】2015年2月9日
(31)【優先権主張番号】RU2011104729
(32)【優先日】2011年2月10日
(33)【優先権主張国】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】517119246
【氏名又は名称】インディペンデント ファイヤー サプレッション テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】ブリズネッツ,イゴール
(72)【発明者】
【氏名】セレギン,ヴィクトール
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−122075(JP,A)
【文献】 特表2008−520459(JP,A)
【文献】 特開2007−319350(JP,A)
【文献】 特開昭53−096038(JP,A)
【文献】 特開昭57−093070(JP,A)
【文献】 特開2001−106982(JP,A)
【文献】 特開昭57−193646(JP,A)
【文献】 特開昭55−003425(JP,A)
【文献】 特開昭57−195128(JP,A)
【文献】 特開平07−171378(JP,A)
【文献】 特開平11−029773(JP,A)
【文献】 特開平04−253874(JP,A)
【文献】 特開2009−113434(JP,A)
【文献】 特開2009−119240(JP,A)
【文献】 特開平04−231978(JP,A)
【文献】 米国特許第05141654(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C
A62D 1/
B32B 27/18
C08K 9/
C09K 21/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動消火剤(10)の製造方法(100)であって、該自動消火剤は消火組成物で満たされ、かつ2〜100μmの大きさを有するマイクロカプセル(2)、及び結合剤(3)を含む、消火特性を有する材料から作成され、プレートに成形されている自動消火剤(10)であって、前記マイクロカプセルはハロカーボンがポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入されて成り、前記結合剤(3)は高分子成分並びに鉱物繊維(5)及び/又は鉱物粒子を含む複合材料であり、前記ハロカーボンはポリイソシアネートプレポリマーを基にした前記ポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入され、下記の段階:
−前記消火剤と前記ポリイソシアネートとの第1混合物を調整する段階(101);
−ポリビニルアルコールの水溶液中で前記第1混合物の乳濁液を得る段階(102);
−得られた前記乳濁液をポリエチレンポリアミンの水溶液に添加する段階(1020)

−水中で前記マイクロカプセルの懸濁液を生成する段階(103);
−前記懸濁液と前記結合剤との第2混合物を調製する段階(104);
−前記第2混合物を前記プレートに成形する段階(1040);
−前記プレートを乾燥する段階(105);
−接着剤層(6)を前記プレートの片面に適用する段階(107);
−前記接着剤層を剥離可能な保護フィルム(7)で被覆する(108)段階;
−前記プレートを所望の大きさの片に切断する段階(106)、を含む、製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は消火剤、特に自動消火剤に関し、それは火災の初期段階において消火のために使用することができる。
【0002】
より詳細には、本発明の一態様によれば、本発明は自動消火剤に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術の消火剤は消火特性を有する材料からできており、高分子結合剤中に埋め込まれた消火組成物のマイクロカプセルから構成されている。マイクロカプセルは球状ゼラチンシェルから成る微小球体であり、各々は、例えば式CI、又はC2n+2、又は(CN(C2m+1)(式中、n=5‐7、及びm=1-2)の有機ハロゲン化合物の種類におけるあらゆる物質の液体消火剤を封入しており、それらは加熱されると自動的に放出される。マイクロカプセルは100〜400μm、(つまり、10−4m〜4・10−4m)の大きさを有しており、130〜149℃及び166〜190℃の温度範囲内で開裂する(ロシア特許第2161520号、1998年)。
【0004】
従来技術の消火剤では不十分である。なぜなら消火剤で使用されるマイクロカプセルのためのゼラチンシェルを作成して消火組成物をマイクロカプセル化することは、技術的に複雑かつ費用のかかる工程であり、この材料から製造される製品の費用を大幅に上昇させるためである。その上、従来技術の消火剤は、常に許容されるものではない非常に高い引き金となる閾値(130℃の温度)を有している。
【0005】
最も近い関連従来技術の発明においてクレームされた消火剤は、消火組成物を含むマイクロカプセルを包含した消火特性を有する材料からできた自動消火剤である。前記マイクロカプセルは、2〜100μm、(つまり2・10−6m〜10−4m)の範囲の大きさを有し、前記材料は、ポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入されるハロカーボン、及び結合剤、例えば高分子樹脂である。従来技術の消火剤は、70%〜90%の間で変化するハロカーボンの質量含有量を有する。消火特性を有する材料は、固相担体、例えば、金属基板に適用される(ロシア特許第90994号、2009年)。
【0006】
従来技術の消火剤は110〜165℃の温度範囲内で開裂するカプセルを有しており、より安価な費用で高度な工程にて製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ロシア特許第2161520号明細書
【特許文献2】ロシア特許第90994号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術の消火剤は多くの欠点を有している。例えば、経時的に、及び/又は環境の温度及び水分含量の変動により、消火層に亀裂が入り基板表面から剥がれ落ちる可能性がある。その結果、消火剤の消火特性は劣化し、発火に応答して機能しないかもしれない。さらに、保護される対象物の壁にしっかりと接着される消火組成物で被覆された基板材料、例えば金属について、消火剤が付着する表面は、例えば滑らかで平坦などの一定の要件を満たさなくてはならず、要件は実際には、常に達成可能なものではない。また、消火特性を有する材料は、そこに含まれるハロカーボンの含有量が70%〜90%の範囲外であるときに、その最高の特性を示すことが実際に証明されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本特許出願の目的は、マイクロカプセル化された消火組成物を基にした消火特性を有する複合材料から作成された自動消火剤を開発することであり、それは、固相基板を用いることなく、耐久性があり、頑丈で、かつ可撓性を有しており、実際の使用に適している。
【0010】
本発明の技術的効果は、消火特性を有し、かつ消火組成物で満たされて、2〜100μm(つまり、2.10−6m〜10−4m)の範囲の大きさを有するマイクロカプセル、及び結合剤を含む材料から作成される自動消火剤において達成される。前記マイクロカプセルはハロカーボンがポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入されて成り、前記結合剤は高分子成分並びに鉱物繊維及び/又は鉱物粒子を含む複合材料である。前記ハロカーボンはポリイソシアネートプレポリマーを基にしたポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入され、前記ハロカーボンは1,1,2,2‐テトラフルオロジブロモエタン、及び/又は1,1,2‐トリフルオロトリクロロエタン、及び/又は2‐ヨード‐1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパン、及び/又はそれらと他のハロカーボンとの混合物である。
【0011】
混合物中の他のハロカーボンは、好ましくは下記の第2物質のうちのいずれか1つを含む:(a)1,1,2,2‐テトラフルオロエタン;(b)1,1‐ジフルオロ‐2,2,2‐トリクロロエタン;(c)1,2‐ジフルオロトリクロロエタン;(d)1,1‐ジフルオロ−1,2‐ジクロロエタン;(e)1,2‐ジフルオロ‐1,1‐ジクロロエタン;(f)1,1‐ジフルオロ‐1‐クロロエタン;(g)1‐フルオロ‐1,1‐ジクロロエタン;(h)1‐フルオロ‐2‐クロロエタン;(i)ペンタフルオロクロロエタン;(j)1,1,2,2‐テトラフルオロジクロロエタン;(k)1,1,1‐トリフルオロトリクロロエタン;(l)1,1,2‐トリフルオロトリクロロエタン;(m)1,1‐ジフルオロテトラクロロエタン;及び(n)1,2‐ジフルオロテトラクロロエタン。
【0012】
好ましくは、鉱物繊維は下記の材料のうちの少なくとも1つを含む:(a)ガラス繊維;(b)玄武岩繊維;(c)天然鉱物の繊維;及び(d)合成鉱物の繊維。
【0013】
好ましくは、鉱物粒子は下記の材料のうちの少なくとも1つを含む:(a)方解石;(b)大理石;(c)白亜;(d)天然鉱物;及び(e)合成鉱物。
【0014】
好ましくは、高分子成分は下記の物質のうちの少なくとも1つを含む:(a)アクリル樹脂;(b)アルキド樹脂;(c)グリプタル樹脂;(d)ラテックス樹脂;(e)ペンタフタル樹脂;(f)エポキシ樹脂;(g)ポリウレタン;(h)ポリ尿素;(i)ポリビニルアルコール;及び(j)ポリ酢酸ビニル。
【0015】
消火剤はプレートの形態で製造されることが好ましい。
【0016】
ポリイソシアネートプレポリマーを基にしたポリ尿素又はポリウレタンから作成されるマイクロカプセルは、高い強度を有するためにハロカーボンで満たすことができ、また、110〜165℃の範囲の特定の温度で破裂する薄いシェルを有する。消火剤に対してシェルは長期にわたってしっかりと密閉されたままであるため、最大10%の効率損失で数年間貯蔵することができる。
【0017】
ポリイソシアネートは数千のヒドロキシル基又はアミノ基と反応するため、本発明において使用されるポリイソシアネートプレポリマーは、より強い化学結合を有する「濃密」で多孔質なポリ尿素高分子及び/又はポリウレタンを作り出すために必要不可欠である。
【0018】
高分子成分並びに鉱物繊維及び/又は鉱物粒子を含む複合高分子材料である結合剤は、消火剤に強度、可撓性、及び耐久性をもたらす。
【0019】
高分子成分の特性は消火剤を製造するために有益であり、マイクロカプセル及び複合材料のその他の成分は樹脂中で分散され、そして得られた液体は請求項に係る消火剤に成形及び固化される。
【0020】
鉱物成分は、消火剤の製造工程の間にカプセルが充填物中に均一に分布することを助けるため、充填物は乾燥時にカプセルを押圧しない。鉱物繊維は、得られた材料に亀裂が入ることを防ぎ、かつ鉱物粒子により材料中の全カプセルのために材料中に空気孔が形成されて発火に応じて機能するため、カプセル中に包含された全てのガスが、その一部分だけではなく、消火のために使用される。
【0021】
消火剤のプレート形状の幾何学は、使用時に消火剤の最大効率をもたらす。プレート形状の他に、消火剤は特定の対象物を保護するのに適した任意の他の形状を有してもよい。
【0022】
本発明の第2実施形態によれば、本発明は、請求項に係る発明による自動消火剤の製造方法に関する。本方法は下記の製造段階を含む:
−消火剤とポリイソシアネートとの第1混合物を調整する段階;
−ポリビニルアルコールの水溶液中で第1混合物の乳濁液を得る段階;
−得られた乳濁液をポリエチレンポリアミンの水溶液に添加する段階;
−水中でマイクロカプセルの懸濁液を生成する段階;
−懸濁液と結合剤との第2混合物を調製する段階;
−第2混合物からプレートを成形する段階;
−プレートを乾燥する段階;
−接着剤層をプレートの片面に適用する段階;
−接着剤層を剥離可能な保護フィルムで被覆する段階;及び
−プレートを特定の大きさの片に切断する段階。
【0023】
この製造方法は、使用時に、消火剤を強力に放出し、かつ可撓性を有し、頑丈で、耐久性、信頼性があり、軽量である、非常に効果的な消火剤を得るのに役立つ。
【0024】
本発明の第3実施形態によれば、本発明は、本発明の自動消火剤を使用して発火後10〜20秒以内に消火する対象物に関連する。
【0025】
本発明は、例えば配電盤及び電源ボックス(特に電源コンセントボックス)、車両のエンジンベイ、変電所、サーバーステーション、並びにその他の電気開閉装置及び電力装置などの対象物を、火災による破壊から保護するのに効果的に役立つ。
【0026】
本発明のその他の特徴的な機能及び利点は、本明細書に添付される図1〜4を参照しながら、以下の例示的かつ非限定的な記載から明らかとなろう。
【0027】
本特許出願を図面により説明する:
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は自動消火剤の一般概略的な側面図である。
図2図2は複合消火材料の構造における顕微鏡写真である。
図3図3は、保護される対象物に配置された請求項に係る消火剤の特定の実施例であり、特に図3は電源コンセントボックスに配置された消火剤を示している。
図4図4は、保護される対象物に配置された請求項に係る消火剤の特定の実施例であり、特に図4は配電盤内での消火剤の適用を図式的に示している。
図5図5は本発明の自動消火剤の製造方法における段階の例示的な順序を図式的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の第1実施形態において、本発明は消火特性を有する複合材料のシート1の切片である自動消火剤10に関する。材料は、2〜100μm(つまり2・10−6m〜10−4m)の大きさを有し、ポリイソシアネートプレポリマーを基にしたポリ尿素及び/又はポリウレタンの高分子シェル中に封入される、ハロカーボン、例えば1,1,2,2‐テトラフルオロジブロモエタン、及び/又は1,1,2‐トリフルオロトリクロロエタン、及び/又は2‐ヨード‐1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパン、及び/又はそれらと他のハロカーボンとの混合物から選択される消火組成物のマイクロカプセル2を含む。
【0030】
前述のハロカーボンは下記のハロカーボンとの混合物として使用することができる:1,1,2,2‐テトラフルオロエタン;1,1‐ジフルオロ‐2,2,2‐トリクロロエタン;1,2‐ジフルオロトリクロロエタン;1,1‐ジフルオロ‐1,2‐ジクロロエタン;1,2‐ジフルオロ‐1,1‐ジクロロエタン;1,1‐ジフルオロ‐1‐クロロエタン;1‐フルオロ‐1,1‐ジクロロエタン;1‐フルオロ‐2‐クロロエタン;ペンタフルオロクロロエタン;1,1,2,2‐テトラフルオロジクロロエタン;1,1,1‐トリフルオロトリクロロエタン;1,1,2‐トリフルオロトリクロロエタン;1,1‐ジフルオロテトラクロロエタン;1,2‐ジフルオロテトラクロロエタンなど。
【0031】
マイクロカプセル2は結合剤3中で分散され、結合剤3は高分子成分並びに繊維5及び/又は粒子の形態の鉱物成分4を含む複合高分子材料である。天然及び合成の鉱物は、結合剤中で鉱物成分4として使用することができる。ガラス繊維、玄武岩繊維、及びその他の繊維は鉱物繊維5として使用することができる。方解石、大理石、白亜、及びその他の粒子は鉱物粒子として使用することができる。
【0032】
高分子成分は、アクリル樹脂、及び/又はアルキド樹脂、及び/又はグリプタル樹脂、及び/又はラテックス樹脂、及び/又はペンタフタル樹脂、及び/又はエポキシ樹脂、及び/又はポリウレタン、及び/又はポリ尿素、及び/又はポリビニルアルコール、及び/又はポリ酢酸ビニルから選択することができる。
【0033】
保護フィルム7で被覆された接着剤層6(図1)を成形された複合材料1の片面に適用して、それを保護される対象物の表面に取り付ける。
【0034】
本発明の第2実施形態によれば、本発明は自動消火剤10の製造方法(100)に関する。
【0035】
相界面での重合によりマイクロカプセル化されたハロカーボンが得られる。このために、消火剤とポリイソシアネートとの第1混合物を調整する(101)。得られた第1混合物をポリビニルアルコールの水溶液に注ぎ、乳濁液を得る(102)。ポリエチレンポリアミンの水溶液に乳濁液を添加して(1020)懸濁液を得て(103)、マイクロカプセル2のシェルを形成する。マイクロカプセル2及び消火剤の懸濁液を結合剤3と混合して、第2混合物を得る(104)。
【0036】
得られた第2混合物質を固化及び乾燥(105)のために設計された受け皿に置く(1040)。固化及び乾燥した複合材料1を所望の形状片に切断し(106)、それが消火特性を有する消火剤10として使用される。消火剤10を保護される対象物の表面に貼るために、消火剤10の片面を接着剤層6で被覆し(107)、それを容易に剥離可能な保護フィルム7で被覆する(108)。
【0037】
図5は、本発明による自動消火剤の製造方法(100)において、前述の段階の可能性のある順序の例を図式的に示している。
−消火剤とポリイソシアネートとの第1混合物を調整する段階(101);
−ポリビニルアルコールの水溶液中で第1混合物の乳濁液を得る段階(102);
−得られた乳濁液をポリエチレンポリアミンの水溶液に添加する段階(1020);
−水中でマイクロカプセルの懸濁液を得る段階(103);
−懸濁液と結合剤との第2混合物を調製する段階(104);
−第2混合物を所望の厚さのプレートに成形する段階(1040);
−プレートを乾燥する段階(105);
−接着剤層6をプレートの片面に適用する段階(107);
−接着剤層を剥離可能な保護フィルム7で被覆する段階(108);
−プレートを所望の大きさの片に切断する段階(106)。
【0038】
本発明の第3実施形態によれば、本発明は、本発明の自動消火剤10を使用して発火後10〜20秒以内に消火する対象物11及び12に関する。使用において、自動消火剤10を火災危険の可能性がある場所に配置し、かつ火災の初期段階において発火と同時に消火する。消火剤が110℃超の温度まで加熱されてマイクロカプセルシェルが壊れると、火災は大量に放出されるハロカーボン蒸気によって鎮火する。火は発火後10〜20秒以内に消され、保護される対象物が破壊するのを防ぐことができる。消火剤は配電盤11(図4)及びボックス(図3)、車両のエンジンベイ、変電所及びサーバーステーション、並びにその他の電気開閉装置及び電力装置を火災から保護するのに有効である。
【0039】
本特許出願の発明は、消火剤を強力に放出し、かつ可撓性を有し、頑丈で、耐久性、信頼性があり、使いやすい、非常に効果的な消火剤10をもたらす。
図1
図2
図3
図4
図5