(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0027】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットまたは数字を付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0028】
[実施形態の説明]
まず、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要を説明するための図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、少なくとも携帯端末10と情報入力装置20とを備えている。携帯端末10はユーザが所持する端末であり、携帯端末10の種類は特に限定されず、例えば、携帯電話であってもよいし、スマートフォンであってもよいし、タブレット端末であってもよい。
【0029】
情報入力装置20は、少なくとも入力部220と出力部250とを備えている。入力部220は、ユーザからの情報の入力を受け付ける機能を有する。本明細書においては、入力部220がタッチパネルによって構成される場合を主に説明するが、入力部220の入力形式は特に限定されない。入力部220によって入力が受け付けられた情報は情報入力装置20に出力され、情報入力装置20による演算に用いられる。また、情報入力装置20による演算結果は、出力部250によって出力される。
【0030】
ここで、ユーザの利用可能な入力形式は情報入力装置20のためにあらかじめ用意されている入力部220の入力形式に限定されてしまう。一方で、ユーザは、情報入力装置20のためにあらかじめ用意されている入力形式よりも、自分の携帯端末10を用いて情報入力装置20に対する情報の入力を行いたいと考える可能性もある。そこで、本明細書においては、携帯端末10を用いて情報入力装置20に対する情報の入力を行うための技術を提案する。
【0031】
以上、情報処理システム1の概要について説明した。
【0032】
続いて、情報処理システム1の構成例について説明する。
図2は、情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、携帯端末10と情報入力装置20と情報処理装置30とを備える。携帯端末10と情報入力装置20と情報処理装置30とは、ネットワーク40に接続されている。情報入力装置20の入力部220は、入力領域221A、221B、221Cを有している。本明細書においては、入力部220が3つの入力領域221を有している例を主に説明するが、入力部220が有する入力領域221の数は限定されない。
【0033】
以上、情報処理システム1の構成例について説明した。
【0034】
続いて、携帯端末10の機能構成例について説明する。
図3は、携帯端末10の機能構成例を示す図である。
図3に示すように、携帯端末10は、制御部110と、検出部120と、撮像部130と、センサ部140と、通信部150と、記憶部160と、表示部170とを備える。
【0035】
制御部110は、携帯端末10の動作全体を制御する機能を有する。検出部120は、ユーザの操作を検出して制御部110に提供する機能を有する。撮像部130は、撮像範囲を撮像して撮像画像を取得する機能を有する。センサ部140は、携帯端末10の姿勢を検出する機能を有する。通信部150は、制御部110による制御に従って有線または無線により他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部150は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。
【0036】
記憶部160は、制御部110を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部160は、制御部110の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。表示部170は、制御部110による制御に従って各種情報を表示する機能を有する。
【0037】
なお、
図3に示した例では、検出部120、撮像部130、センサ部140、通信部150、記憶部160および表示部170は、携帯端末10の内部に存在するが、携帯端末10の外部に備えられていてもよい。また、制御部110は、ペアリング処理部111と、操作検出部112と、通信制御部113と、表示制御部114とを備える。制御部110が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0038】
以上、携帯端末10の機能構成例について説明した。
【0039】
続いて、情報入力装置20の機能構成例について説明する。
図4は、情報入力装置20の機能構成例を示す図である。
図4に示すように、情報入力装置20は、制御部210と、入力部220と、通信部230と、記憶部240と、出力部250とを備える。
【0040】
制御部210は、情報入力装置20の動作全体を制御する機能を有する。入力部220は、入力領域221A、221B、221Cに対する情報の入力を受け付けて制御部210に提供する機能を有する。通信部230は、制御部210による制御に従って他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部230は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。
【0041】
記憶部240は、制御部210を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部240は、制御部210の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。出力部250は、制御部210による制御に従って各種情報を表示する機能を有する。
【0042】
なお、
図4に示した例では、入力部220、通信部230、記憶部240および出力部250は、情報入力装置20の内部に存在するが、情報入力装置20の外部に備えられていてもよい。また、制御部210は、ペアリング処理部211と、通信制御部212と、操作処理部213と、出力制御部214とを備える。制御部210が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0043】
以上、情報入力装置20の機能構成例について説明した。
【0044】
続いて、情報処理装置30の機能構成例について説明する。
図5は、情報処理装置30の機能構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理装置30は、制御部310、記憶部320および通信部330を備える。
【0045】
制御部310は、情報処理装置30の動作全体を制御する機能を有する。記憶部320は、制御部310を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部320は、制御部310の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。通信部330は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。
【0046】
なお、
図5に示した例では、記憶部320および通信部330は、情報処理装置30の内部に存在するが、記憶部320および通信部330は、情報処理装置30の外部に備えられていてもよい。また、制御部310は、画像取得部311と、ペアリング制御部312とを備える。制御部310が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0047】
以上、情報処理装置30の機能構成例について説明した。
【0048】
続いて、情報処理システム1の機能詳細について説明する。
図6は、情報入力装置20によって表示される画面の第一の例を示す図である。
図6を参照すると、情報入力装置20の出力制御部214は、入力領域221A、221B、221Cそれぞれに対応する入力画面を表示させている。ユーザは、入力領域221A、221B、221Cに対して操作を入力することにより、情報入力装置20に対して情報を入力することが可能であるが、ここでは、携帯端末10を用いた情報入力装置20に対する情報の入力を可能にする技術を提案する。
【0049】
かかる技術を実現するため、情報処理装置30は、携帯端末10と情報入力装置20との間のペアリングを行う。ペアリングの具体的な手法としては様々な手法が想定されるが、最初に第一の手法について説明する。第一の手法は、マーカの認識結果を用いてペアリングを行わせる技術である。
【0050】
まず、
図6に示したように、出力制御部214は、入力領域221Aに対応するマーカM−A、入力領域221Bに対応するマーカM−B、入力領域221Cに対応するマーカM−Cを出力部250に表示させる。また、
図6に示したように、出力制御部214は、入力部220に対応するマーカMを出力部250に表示させてもよい。
【0051】
ユーザは、入力領域221A、221B、221Cのいずれに対して操作を入力するかを決定した後、決定した入力領域に対応するマーカを携帯端末10の撮像部130の撮像範囲に収めて撮像部130に撮像を行わせる。撮像範囲にはマーカが収まっていればよく、出力部250によって出力されている画面の一部が撮像範囲に収まっていてもよいし、全部が撮像範囲に収まっていてもよい。
【0052】
図7は、情報処理装置30の動作の例を示すフローチャートである。まず、情報処理装置30の画像取得部311は、携帯端末10の撮像部130によって撮像された撮像画像を取得する。ペアリング制御部312は、撮像画像に基づいて情報入力装置20の入力領域221を検出した場合、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御する。
【0053】
具体的には、ペアリング制御部312は、撮像画像とマッチするマーカに関連付けられた入力領域を検出しない場合には(ステップS11において「No」)、ペアリングの制御を行わないが、撮像画像とマッチするマーカに関連付けられた入力領域を検出した場合には(ステップS11において「Yes」)、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせる(ステップS13)。
【0054】
なお、撮像部130による撮像回数は限定されない。例えば、撮像部130による撮像は1回のみなされてもよいが、手ぶれなどが原因で撮像画像が不鮮明になってしまう可能性もあるため、複数回なされてもよい。そうすれば、複数の撮像画像とマーカとのマッチングによりマーカの認識精度が高まることが期待される。
【0055】
図8は、情報処理装置30の動作の他の例を示すフローチャートである。この例においては、あらかじめマーカに表示時刻が関連付けられており、出力制御部214は、現在時刻と一致する表示時刻が見つかったときに、その表示時刻に関連付けられているマーカを表示させる。
【0056】
まず、情報処理装置30の画像取得部311は、携帯端末10の撮像部130によって撮像された撮像画像を取得する。ペアリング制御部312は、撮像画像に基づいて情報入力装置20の入力領域221を検出した場合、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御する。
【0057】
具体的には、ペアリング制御部312は、撮像画像とマッチするマーカに関連付けられた入力領域を検出しない場合には(ステップS11において「No」)、ペアリングの制御を行わないが、撮像画像とマッチするマーカに関連付けられた入力領域を検出した場合には(ステップS11において「Yes」)、撮像画像を撮像した撮像時刻とマーカに関連付けられた表示時刻とが一致する場合に(ステップS12において「Yes」)、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせる(ステップS13)。
【0058】
このようにして撮像時刻と表示時刻とが一致するか否かを追加的に判定することにより、ユーザの意図する通りのペアリングをより確実に行わせることが可能となる。なお、ペアリングは所定の条件が満たされた場合に、解除されてもよい。例えば、ペアリング制御部312は、ペアリングを行わせた後、撮像画像とマッチするマーカが所定時間を超えて検出されなくなった場合に、ペアリングを解除させてもよい。
【0059】
続いて、第二の手法について説明する。情報入力装置20の出力部250に撮像部130が載置されている場合においては、撮像部130は、出力部250から発せられる光を取得することが可能である。撮像部130によって撮像された撮像画像からは、出力部250から発せられた光の変化(例えば、光の明暗の変化や色調の変化)も把握され得る。第二の手法では、このようにして情報入力装置20によって制御される周期的な光の変化のパターン(以下、「光学パターン」とも言う。)を利用する。
【0060】
光学パターンが出力されるタイミングは特に限定されないが、ペアリング処理部111は、携帯端末10の姿勢が所定の条件を満たした場合に、情報入力装置20に光学パターンの出力を開始させてもよい。所定の条件は、例えば、センサ部140として加速度センサが備わっている場合には、情報入力装置20における携帯端末10の載置面の傾斜に応じた重力加速度がセンサ部140によって検出されている状態が所定時間継続したという条件であってもよい。
【0061】
図9は、情報入力装置20によって表示される画面の第二の例を示す図である。まず、出力制御部214は、出力部250への撮像部130の載置位置を示す載置情報を表示させる。具体的には、
図9に示したように、入力領域221Aに対応する載置情報N−A、入力領域221Bに対応する載置情報N−B、入力領域221Cに対応する載置情報N−Cを出力部250に表示させる。入力領域221A、221B、221Cにおける光学パターンは異なっていればよいため、出力制御部214は、入力領域221A、221B、221Cそれぞれに対応する光学パターンによって発光させてもよいし、入力部220の全体に渡って光学パターンを変化させてもよい。
【0062】
ユーザは、入力領域221A、221B、221Cのいずれに対して操作を入力するかを決定した後、決定した入力領域に対応する載置位置に携帯端末10の撮像部130を載置する。ペアリング制御部312は、出力部250への撮像部130の載置位置に関連付けられた入力領域221を検出した場合、入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせる。この例では、ペアリング制御部312は、撮像画像に映る光学パターンに対応する位置を載置位置として検出する。
【0063】
図10は、情報入力装置20によって表示される画面の第三の例を示す図である。
図9に示した例では、載置情報N−A、N−B、N−Cが表示されたが、
図10に示したように、出力制御部214は、画面内を移動する走査線P−A1、P−A2、P−B1、P−B2を表示させてもよい。そして、ペアリング制御部312は、撮像画像から走査線が検出された時刻(あるいは、複数の走査線の検出時刻の差)に対応する位置を載置位置として検出してもよい。
【0064】
ペアリング制御部312は、出力部250への撮像部130の載置位置に関連付けられた入力領域221を検出した場合、入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせる。なお、ペアリング制御部312は、光学パターンの検出結果から、携帯端末10の載置方向を把握した場合には、携帯端末10に表示させる入力画面の方向を載置方向に応じて制御することも可能である。
【0065】
図11は、情報処理装置30の動作の例を示すフローチャートである。まず、情報処理装置30の画像取得部311は、携帯端末10の撮像部130によって撮像された撮像画像を取得する。ペアリング制御部312は、撮像画像に基づいて情報入力装置20の入力領域221を検出した場合、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御する。
【0066】
具体的には、ペアリング制御部312は、撮像画像に基づいて撮像部130の載置位置を検出する(ステップS21)。ペアリング制御部312は、載置位置に応じた入力領域221を検出した場合には(ステップS22において「Yes」)、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせる(ステップS23)。
【0067】
なお、出力制御部214は、出力させる光学パターンを時刻に対応させて変化させてもよい。かかる場合、撮像画像を撮像した撮像時刻と検出された光学パターンに関連付けられた出力時刻とが一致する場合に、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行わせてよい。このようにして撮像時刻と出力時刻とが一致するか否かを追加的に判定することにより、ユーザの意図する通りのペアリングをより確実に行わせることが可能となる。
【0068】
なお、ペアリングは所定の条件が満たされた場合に、解除されてもよい。例えば、ペアリング制御部312は、ペアリングを行わせた後、載置位置が所定時間を超えて検出されなくなった場合に、ペアリングを解除させてもよい。
【0069】
以上、ペアリングの第一の手法および第二の手法について説明した。
【0070】
ペアリング処理部211は、検出される前後において入力領域221を変更しなくてもよいが、検出される前後において変更してもよい。例えば、ペアリング処理部211は、検出された入力領域221のサイズを拡大または縮小してもよい。また、ペアリング処理部211は、検出された入力領域221を変更してもよい。検出された入力領域221が変更されれば、操作の入力が可能になった入力領域221をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0071】
ペアリング制御部312によってペアリングの制御がなされると、携帯端末10のペアリング処理部111は、検出された入力領域221との間のペアリングを行い、情報入力装置20のペアリング処理部211は、検出された入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを行う。携帯端末10と検出された入力領域221との間においてペアリングがなされた後は、検出された入力領域221に携帯端末10を用いて入力を行うことが可能となる。
【0072】
しかし、入力領域221A、221B、221Cそれぞれの入出力モードは、同一である可能性もあるが、異なっている可能性もある。
図6に示した例では、入力領域221A、221B、221Cそれぞれの入出力モードが異なっている。かかる場合、携帯端末10から送信される操作情報の種類は、それぞれの入出力モードに対応しているのがよい。また、携帯端末10に表示される入力画面も、それぞれの入出力モードに対応しているのがよい。
【0073】
したがって、ペアリングの制御において、例えば、ペアリング制御部312は、検出された入力領域221に応じて携帯端末10によって表示される入力画面が選択されるように制御すればよい。
図12は、携帯端末10によって表示される画面の例を示す図である。例えば、携帯端末10のペアリング処理部111は、撮像画像に基づいて入力領域221Bが検出された場合、
図12に示すように、ユーザの操作の入力画面を入力領域221Bに応じて選択すればよい。
【0074】
入力領域221A、221B、221Cそれぞれには入力画面があらかじめ関連付けられており、ペアリング制御部312は、検出された入力領域221に関連付けられた入力画面が選択されるように制御すればよい。そして、携帯端末10のペアリング処理部111は、検出された入力領域221に関連付けられた入力画面を選択すればよい。
【0075】
ペアリング処理部111によって選択される入力画面は、あらかじめ携帯端末10の記憶部160に登録されていてもよい。例えば、ペアリング処理部111は、携帯端末10の記憶部160に入力画面のフォーマットが登録されている場合には、検出された入力領域221に存在する入力対象を入力画面のフォーマットに割り振ってもよい。また、ペアリング処理部111は、検出された入力領域221に存在する入力対象に合わせて入力画面に存在する入力対象を絞り込んでもよい。
【0076】
また、ペアリング処理部111によって選択される入力画面は、必要に応じて所定のサーバ(例えば、情報処理装置30など)から取得されてもよい。
【0077】
また、ペアリング制御部312は、携帯端末10から情報入力装置20に送信される操作情報の種類が、検出された入力領域221に応じて選択されるように制御すればよい。例えば、携帯端末10のペアリング処理部111は、撮像画像に基づいて入力領域221Bが検出された場合、携帯端末10から情報入力装置20に送信される操作情報の種類を入力領域221Bに応じて選択すればよい。
【0078】
入力領域221A、221B、221Cそれぞれには操作情報の種類があらかじめ関連付けられており、ペアリング制御部312は、検出された入力領域221に関連付けられた操作情報の種類が選択されるように制御すればよい。そして、携帯端末10のペアリング処理部111は、検出された入力領域221に関連付けられた操作情報の種類を選択すればよい。
【0079】
ペアリング処理部111によって選択される操作情報の種類は、あらかじめ携帯端末10の記憶部160に登録されていてもよいし、必要に応じて所定のサーバ(例えば、情報処理装置30など)から取得されてもよい。例えば、ペアリング処理部111は、携帯端末10の記憶部160に操作情報の種類のフォーマットが登録されている場合には、検出された入力領域221に存在する入力対象を操作情報の種類のフォーマットに割り振ってもよい。また、ペアリング処理部111は、検出された入力領域221に存在する入力対象に合わせて操作情報の種類に存在する操作情報を絞り込んでもよい。
【0080】
また、ペアリング処理部111によって選択される操作情報の種類は、必要に応じて所定のサーバ(例えば、情報処理装置30など)から取得されてもよい。
【0081】
ペアリングがなされるタイミングは、ユーザが情報入力装置20に操作を入力し始めるときでもよいし、ユーザが既に情報入力装置20に操作を入力し始めた後であってもよい。例えば、情報入力装置20から個人情報(例えば、暗証番号、パスワードなど)の入力が要求された場合に、ペアリングがなされるようにしてもよい。かかる場合、ペアリングは時限的に可能にされてもよい。例えば、マーカの表示、光学パターンの出力が時限的に行われてもよい。
【0082】
続いて、携帯端末10の動作について説明する。
図13は、携帯端末10の動作の例を示すフローチャートである。携帯端末10のペアリング処理部111は、検出された入力領域221に応じた操作情報の種類を選択する(ステップS31)。また、ペアリング処理部111は、検出された入力領域221に応じた入力画面を選択し、表示制御部114は、選択された入力画面を表示させる(ステップS32)。
【0083】
検出部120によってユーザの操作が検出されると(ステップS33において「Yes」)、通信制御部113は、ユーザの操作に基づく操作情報を情報入力装置20に送信するように制御する(ステップS34)。ペアリング処理部111は、情報入力装置20から切り替え指示があった場合には(ステップS35において「Yes」)、操作情報の種類を情報入力装置20からの切り替え指示に基づいて切り替えるとともに(ステップS36)、ユーザの操作の入力画面を情報入力装置20からの切り替え指示に基づいて切り替える(ステップS37)。
【0084】
なお、検出部120によってユーザの操作が検出されない場合(ステップS33において「No)、情報入力装置20から切り替え指示がない場合(ステップS35において「No」)および入力画面を切り替えた後においては、ステップS33に動作を移行させてよい。
【0085】
続いて、情報入力装置20の動作について説明する。ペアリング処理部211は、携帯端末10と検出された入力領域221との間のペアリングが行われた後は、検出された入力領域221に対する携帯端末10以外からのアクセスを制限してよい。かかる場合、ペアリング処理部211は、検出された入力領域221に対応するマークを消してもよい。また、検出された入力領域221に対する携帯端末10以外からのアクセスが制限されている旨が何らかの手法によってユーザに通知されてもよい。
【0086】
例えば、ペアリング処理部211は、ペアリングが行われた後、検出された入力領域221に対する携帯端末10以外からの入力が制限されている旨を表示させてもよい。また、ペアリング処理部211は、検出された入力領域221に対して携帯端末10以外からの入力を行うためにはペアリングを解除するための所定の操作が必要である旨を表示させてもよい。
【0087】
あるいは、ペアリング処理部211は、ペアリングが行われた後、検出された入力領域221に対する携帯端末10以外からのアクセスを許容してもよい。
図14は、情報入力装置20の動作の例を示すフローチャートである。
図14には、検出された入力領域221に対して携帯端末10からのアクセスがある場合および携帯端末10からのアクセスがない場合について示されている。
【0088】
まず、情報入力装置20の通信制御部212は、携帯端末10から送信された操作情報を受信するように通信部230を制御し、携帯端末10から送信された操作情報が通信部230によって受信された場合には(ステップS41において「Yes」)、操作処理部213は、操作情報を処理する(ステップS42)。なお、出力制御部214は、操作情報を画面に反映させてもよいが、他人から画面が閲覧されてしまうことが好ましくない状況においては、操作情報を画面に反映させることを制限してもよい。
【0089】
操作情報が処理された結果、処理対象の操作情報の種類が切り替わった場合(ステップS43において「Yes」)、ペアリング処理部211は、携帯端末10に切り替え指示を行う(ステップS44)。
【0090】
より詳細には、ペアリング処理部211は、操作情報が処理された結果、処理対象の操作情報の種類が切り替わった場合、携帯端末10から送信される操作情報の種類が切り替えられるように制御すればよい。また、ペアリング処理部211は、操作情報が処理された結果、処理対象の操作情報の種類が切り替わった場合、携帯端末10によって表示される入力画面が切り替えられるように制御すればよい。
【0091】
なお、携帯端末10から送信された操作情報が通信部230によって受信されない場合(ステップS41において「No)および処理対象の操作情報の種類が切り替わらなかった場合には(ステップS43において「No」)、ステップS41に動作を移行させてもよい。
【0092】
続いて、情報処理システム1の構成の変形例について説明する。
図15は、情報処理システム1の構成の変形例を示す図である。上記においては、1つの情報入力装置20に入力領域221A、221B、221Cが設けられる例を説明した。かかる例においては、ペアリング制御部312は、1つの情報入力装置20に設けられた複数の入力領域221から検出された入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御すればよい。
【0093】
しかし、情報処理システム1の構成はかかる例に限定されない。例えば、
図15に示したように、第1の情報入力装置20に入力領域221Aが設けられ、第2の情報入力装置20に入力領域221Bが設けられ、第3の情報入力装置20に入力領域221Cが設けられてもよい。すなわち、ペアリング制御部312は、複数の情報入力装置20それぞれに設けられた入力領域221から検出された入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御してもよい。
【0094】
[効果の説明]
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、情報入力装置20の出力部250によって表示された画面の一部または全部が携帯端末10の撮像部130によって撮像された撮像画像を取得する画像取得部311と、撮像画像に基づいて情報入力装置20の入力領域221を検出した場合、検出した入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御するペアリング制御部312と、を備える、情報処理装置30が提供される。かかる構成によれば、携帯端末10を用いて情報入力装置20に対する情報の入力を行うことが可能となる。
【0095】
[変形例の説明]
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0096】
例えば、携帯端末10と入力領域221との間のペアリングは、ユーザの認識結果にさらに基づいて制御されてもよい。例えば、携帯端末10において撮像部130とは反対側の面にカメラが設けられている場合、このカメラによって撮像されたユーザの顔(または身分証明書に付されたユーザに固有のマーク)を用いた認証に失敗した場合に、ペアリングを実行させず、認証に成功した場合に、ペアリングを実行させてもよい。
【0097】
例えば、上記した例では、情報処理装置30が他の装置からは独立した装置として存在したが、情報処理装置30は、他の装置に組み込まれていてもよい。例えば、情報処理装置30は、情報入力装置20のいずれかに組み込まれていてもよい。
【0098】
制御部110を構成する各ブロックは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などから構成され、記憶部160により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、制御部110を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0099】
制御部210を構成する各ブロックは、例えば、CPU、RAMなどから構成され、記憶部240により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、制御部210を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0100】
制御部310を構成する各ブロックは、例えば、CPU、RAMなどから構成され、記憶部320により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、記憶部320を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0101】
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。