【実施例】
【0027】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0028】
実施例1
EPDM(三井化学製品三井EPT3045) 50重量部
ポリスチレン系熱可塑性エラストマー 30 〃
(クラレ製品セプトン4050〔SEEPS〕)
ポリスチレン系熱可塑性エラストマー 20 〃
(カネカ製品SIBSTAR 102T〔SIBS〕)
ポリプロピレン系樹脂(出光興産製品J700GP) 20 〃
パラフィン系プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルPW380) 80 〃
架橋剤(日本油脂製品パークミルD) 1 〃
木質系活性炭フィラー(キャタラー社製品FY-1; 20 〃
粒子径100メッシュ以下)
を用い、二軸押出機(神戸製鋼所製ハイパーKTX46)にて、設定温度210〜180℃、回転速度150rpmで混合押出しを行った。
【0029】
このコンパウンドについて、射出成形機(川口鉄工製KM-80)を用い、設定温度210〜180℃、射出速度0.5sec、射出圧力100MPa、サイクルタイム30秒でテストシート(150×150×2mm)を成形し、硬度、高温圧縮永久歪、ガスバリア性、成形加工性およびアウトガス性の試験に用いた。
【0030】
実施例2
実施例1において、EPDM量が40部(重量;以下同じ)、SEEPS量が20部に、SIBS量が40部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0031】
実施例3
実施例1において、SEEPSの代わりに同量のSEPS(クラセ製品セプトン2006)が用いられた。
【0032】
実施例4
実施例1において、SEEPSの代わりに同量のSEBS(クラセ製品セプトン8006)が用いられた。
【0033】
比較例1
実施例1において、EPDM量が65部に、SIBS量が5部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0034】
比較例2
実施例1において、EPDM量が35部、SEEPS量が15部に、SIBS量が50部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0035】
比較例3
実施例1において、EPDM量が45部に、SEEPS量が25部に、SIBS量が30部に、PP量が5部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0036】
比較例4
比較例3において、PP量が40部に変更されて用いられた。
【0037】
比較例5
比較例3において、PP量が20部に変更され、またパラフィン系プロセスオイルの代りにポリブテン(JX日鉱日石エネルギー製品日石ポリブテン;MW500)が同量(80部)用いられた。
【0038】
比較例6
比較例3において、PP量が20部に、パラフィン系プロセスオイル量が20部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0039】
比較例7
比較例3において、PP量が20部に、パラフィン系プロセスオイル量が150部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0040】
比較例8
比較例3において、PP量が20部に、木質系活性炭フィラー量が5部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0041】
比較例9
比較例3において、PP量が20部に、木質系活性炭フィラー量が50部に、それぞれ変更されて用いられた。
【0042】
以上の各実施例および比較例で得られたテストシートを用い、次の各項目の測定を行った。
硬度:JIS K6253:1997準拠(Duro A 瞬時)
高温圧縮永久歪試験:JIS K6262準拠,100℃、72時間後の圧縮永久歪率を測定し、その
値が80未満のものを○、80以上のものを×と評価
ガスバリア性:ヘリウムガス透過係数を60℃でガスクロマトグラフィー法で測定し、
7.5×10
-9cm
3・cm/cm
2・秒・cmHg未満のものを○、7.5×10
-9cm
3・cm
/cm
2・秒・cmHg以上のものを×と評価
窒素ガス透過係数を60℃でガスクロマトグラフィー法で測定し、2.0×
10
-9cm
3・cm/cm
2・秒・cmHg未満のものを○、2.0×10
-9cm
3・cm/cm
2
・秒・cmHg以上のものを×と評価
オクタメチルシクロテトラシロキサン透過係数を80℃でcup法で測定し
、4.0×10
-7cm
3・cm/cm
2・秒・Pa未満のものを○、4.0×10
-7cm
3・cm
/cm
2・秒・Pa以上のものを×と評価
水蒸気透過係数を80℃、25%RHの条件下でcup法で測定し、2.3×10
-9
cm
3・cm/cm
2・秒・Pa未満のものを○、2.3×10
-9cm
3・cm/cm
2・秒・
Pa以上のものを×と評価
成形加工性:メルトインデックサを用い、温度230℃、荷重6.835kgの条件下でMVR(メル
トボリュームフローレート)を測定し、2.0cm
3/10分以上のものを○、2.0
cm
3/10分未満のものを×と評価
アウトガス性試験:50×3×2mmの短冊状のテストシートを85℃、3時間熱抽出後、アウ
トガス量を測定し、50μg/g未満のアウトガス量を示したものを○
、50μg/g以上のアウトガス量を示すものを×と評価(アウトガス
量が50μg/g以上を示すものは高性能が要求されるサーバーなどの
ハードディスク用ガスケットとして好ましくない)
【0043】
得られた結果は、組成物の組成(単位:部)と共に、次の表に示される。
表
実施例 比較例
1 2 3 4 1 2 3 4 5 6 7 8 9
〔組成〕
EPDM 50 40 50 50 65 35 45 45 45 45 45 45 45
SEEPS 30 20 − − 30 15 25 25 25 25 25 25 25
SEPS − − 30 − − − − − − − − − −
SEBS − − − 30 − − − − − − − − −
SIBS 20 40 20 20 5 50 30 30 30 30 30 30 30
PP 20 20 20 20 20 20 5 40 20 20 20 20 20
プロセスオイル 80 80 80 80 80 80 80 80 − 20 150 80 80
ポリブテン − − − − − − − − 80 − − − −
架橋剤 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
活性炭 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 5 50
〔測定・評価結果〕
硬さ 55 52 54 53 55 48 35 70 50 70 35 48 70
圧縮永久歪 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ × ○ ○ ○ ○ ○
ガスバリア性
Heガス ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × × ○
N
2ガス ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × × ○
シロキサン ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × × ○
水蒸気 ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × × ○
成形加工性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ × ○ ○ ×
アウトガス性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ × ○ ○