特許第6179335号(P6179335)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6179335
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】主装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   H04M11/00 301
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-213171(P2013-213171)
(22)【出願日】2013年10月10日
(65)【公開番号】特開2015-76813(P2015-76813A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】永野 秀和
(72)【発明者】
【氏名】押之見 章彦
【審査官】 石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−290354(JP,A)
【文献】 特開2006−339949(JP,A)
【文献】 特開2002−252881(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0147382(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03J 9/00−9/06
H04M 3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
H04Q 9/00−9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一台の内線電話機を収容する主装置であって、
制御内容の識別情報、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象の前記内線電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールである制御依頼メールを受信する制御依頼メール受信手段と、
前記制御依頼メール受信手段により受信された制御依頼メールに記述されている制御コマンドを、当該制御依頼メールに記述されている内線番号に対応付けて記憶する制御コマンド記憶手段と、
前記制御コマンド記憶手段に記憶されている制御コマンドの開始日時および終了日時の到来を監視する制御コマンド監視手段と、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を開始し、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を終了する制御コマンド処理手段と、
内線番号毎に、各ラインキーに対する制御内容の割当情報が記憶された割当情報記憶手段と、を有し、
前記制御コマンド処理手段は、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを点灯させ、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを消灯させる
ことを特徴とする主装置。
【請求項2】
少なくとも一台の内線電話機を収容する主装置であって、
制御内容の識別情報、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象の前記内線電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールである制御依頼メールを受信する制御依頼メール受信手段と、
前記制御依頼メール受信手段により受信された制御依頼メールに記述されている制御コマンドを、当該制御依頼メールに記述されている内線番号に対応付けて記憶する制御コマンド記憶手段と、
前記制御コマンド記憶手段に記憶されている制御コマンドの開始日時および終了日時の到来を監視する制御コマンド監視手段と、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を開始し、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を終了する制御コマンド処理手段と、
前記制御コマンド処理手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれる識別情報により特定される制御内容に従った制御が開始された旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、当該内線番号に予め対応付けられている通知先に送信し、前記制御コマンド処理手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれる識別情報により特定される制御内容に従った制御が終了した旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、当該内線番号に予め対応付けられている通知先に送信する制御実施通知メール送信手段と、を有する
ことを特徴とする主装置。
【請求項3】
請求項2に記載の主装置であって、
内線番号毎に、各ラインキーに対する制御内容の割当情報が記憶された割当情報記憶手段をさらに有し、
前記制御コマンド処理手段は、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを点灯させ、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを消灯させる
ことを特徴とする主装置。
【請求項4】
請求項1または3に記載の主装置であって、
前記内線電話機から割当情報を受け付ける割当情報受付手段と、
前記割当情報受付手段により前記内線電話機から受け付けた割当情報に従い、当該内線電話機の内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報を更新する割当情報更新手段と、
前記割当情報更新手段により更新された割当情報が記述された電子メールである設定情報通知メールを、当該割当情報に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている内線番号に予め対応付けられている通知先に送信する設定情報通知メール送信手段と、をさらに有する
ことを特徴とする主装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の主装置であって、
前記制御コマンドは、表示メッセージを含んでおり、
前記制御コマンド処理手段は、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている表示メッセージの表示を開始し、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている表示メッセージの表示を終了する
ことを特徴とする主装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主装置に関し、特に主装置の遠隔制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、任意の場所にて保守装置から主装置を遠隔制御するための技術が開示されている。この技術において、保守装置は、公衆網を介して主装置との間に通話路を確立し、この通話路を介して主装置に、保守装置のURL(Uniform Resource Locator)を表すDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号を送信する。これを受けて、主装置は、受信したDTMF信号をURLに変換して、このURLにより特定される保守装置にIP網経由でアクセスする。そして、保守装置から指示コマンドを受信して、この指示コマンドに従って処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−283465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自宅から出張先に直行する場合、あるいは出張先から自宅に直帰する場合等に、会社の自席に設置された内線電話機の設定(不在設定、留守録設定、着信転送設定等)を変更するために、この内線電話機を収容する主装置を遠隔制御したいことがある。このような場合、特許文献1に記載の技術によれば、携帯端末に保守装置の機能を持たせることにより、携帯端末から主装置を遠隔制御できる。すなわち、携帯端末は、公衆網を介して主装置との間に通話路を確立して、携帯端末のURLを表すDTMF信号を主装置に送信する。これを受けて、主装置は、受信したDTMF信号をURLに変換し、このURLにより特定される携帯端末にIP網経由でアクセスする。そして、携帯端末から指示コマンドを受信し、この指示コマンドに従って内線電話機の設定を変更する。しかしながら、ユーザは、公衆網経由で携帯端末から主装置にURLを表すDTMF信号を送信するための操作、およびIP網経由で携帯端末から主装置に指示コマンドを送信するための操作をしなければならず、煩雑である。
【0005】
また、会社の自席に設置された内線電話機を、出張先に到着するまでは携帯端末への着信転送に設定し、出張先に到着した後は留守録に設定するなど、時間帯によって内線電話機の設定を変更したい場合がある。このような場合、特許文献1に記載の技術だと、内線電話機の設定変更の必要性が生じる都度、ユーザが上述の操作をしなければならず、煩雑である。また、出張先ではそのような煩雑な操作をしている時間がとれない可能性もある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な操作で効率よく主装置を遠隔制御することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、少なくとも一台の内線電話機を収容する主装置に電子メールクライアント機能を搭載し、通信端末による主装置の遠隔制御に電子メールを用いた。すなわち、通信端末は、制御依頼メールとして、制御内容の識別情報、開始日時および終了日時を含む複数の制御コマンドが制御対象の内線電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールを主装置に送信する。主装置は、受信した電子メールが制御依頼メールであることを認識すると、この制御依頼メールに記述されている複数の制御コマンドをこの制御依頼メールに記述されている内線番号に対応付けて登録し、登録した複数の制御コマンド各々の開始日時および終了日時の到来を監視する。そして、開始日時が到来した制御コマンドを検出したならば、この制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される内線電話機に対して、この制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を開始する。また、終了日時が到来した制御コマンドを検出したならば、この制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される内線電話機に対する、この制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を終了する
【0008】
例えば、本発明の一態様は、少なくとも一台の内線電話機を収容する主装置であって、
制御内容の識別情報、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象の前記内線電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールである制御依頼メールを受信する制御依頼メール受信手段と、
前記制御依頼メール受信手段により受信された制御依頼メールに記述されている制御コマンドを、当該制御依頼メールに記述されている内線番号に対応付けて記憶する制御コマンド記憶手段と、
前記制御コマンド記憶手段に記憶されている制御コマンドの開始日時および終了日時の到来を監視する制御コマンド監視手段と、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を開始し、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を終了する制御コマンド処理手段と、
内線番号毎に、各ラインキーに対する制御内容の割当情報が記憶された割当情報記憶手段と、を有し、
前記制御コマンド処理手段は、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを点灯させ、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号に対応付けられて前記割当情報記憶手段に記憶されている割当情報に基づいて、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容が割り当てられたラインキーを特定し、当該内線番号により特定される前記内線電話機に、当該特定されたラインキーを消灯させる。
また、本発明の他の態様は、少なくとも一台の内線電話機を収容する主装置であって、
制御内容の識別情報、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象の前記内線電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールである制御依頼メールを受信する制御依頼メール受信手段と、
前記制御依頼メール受信手段により受信された制御依頼メールに記述されている制御コマンドを、当該制御依頼メールに記述されている内線番号に対応付けて記憶する制御コマンド記憶手段と、
前記制御コマンド記憶手段に記憶されている制御コマンドの開始日時および終了日時の到来を監視する制御コマンド監視手段と、
前記制御コマンド監視手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対して、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を開始し、前記制御コマンド監視手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドが検出された場合に、前記制御コマンド記憶手段において当該制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれている識別情報により特定される制御内容に従った制御を終了する制御コマンド処理手段と、
前記制御コマンド処理手段により、前記開始日時が到来した制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれる識別情報により特定される制御内容に従った制御が開始された旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、当該内線番号に予め対応付けられている通知先に送信し、前記制御コマンド処理手段により、前記終了日時が到来した制御コマンドに対応付けられている内線番号により特定される前記内線電話機に対する、当該制御コマンドに含まれる識別情報により特定される制御内容に従った制御が終了した旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、当該内線番号に予め対応付けられている通知先に送信する制御実施通知メール送信手段と、を有する
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザは、予め制御依頼メールを作成して、ユーザの都合のよいときに携帯端末等の通信端末から主装置に送信しておくことにより、主装置に対する遠隔制御を、内線電話機の制御内容毎に、開始日時および終了日時を指定して実施させることができる。したがって、簡単な操作で効率よく主装置を遠隔制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの動作を説明するためのシーケンス図であり、図2の続きである。
図4図4は、制御依頼メールのメール本文の記述例を示す図である。
図5図5(A)は、制御実施通知メールのメール本文の第一の記述例を示す図であり、図5(B)は、制御実施通知メールのメール本文の第二の記述例を示す図である。
図6図6は、主装置1の概略機能構成図である。
図7図7は、制御スケジュール記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
図8図8は、ラインキー割当情報記憶部108の登録内容例を模式的に表した図である。
図9図9は、通信端末3により遠隔制御される主装置1の動作を説明するためのフロー図である。
図10図10は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの変形例におけるラインキー割当情報更新動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
【0013】
図示するように、本実施の形態に係る電話システムは、電子メールクライアント機能を搭載した主装置1と、主装置1に収容された複数のボタン電話機2−1〜2−n(以下、単にボタン電話機2とも称する)と、通信端末3と、を備えて構成される。
【0014】
主装置1は、公衆網5に接続されており、ボタン電話機2と連携して呼制御を実施することにより、このボタン電話機2と公衆網5との間、あるいはこのボタン電話機2と他のボタン電話機2との間の通話路の確立および解放を行う。また、主装置1は、LAN6およびGW4を介してインターネット7に接続されており、インターネット7経由で通信端末3と電子メールを送受信する。
【0015】
ボタン電話機2は、LCD(Liquid Crystal Display)20と、複数のラインキー21と、を備えている。各ラインキー21は、ユーザが所定の複数の制御モード(不在、留守録、着信転送等)のなかから所望の制御モードを自由に割り当てることができるように構成されている。
【0016】
通信端末3は、携帯端末、スマートホン等の電子メール端末であり、インターネット7経由で主装置1と電子メールを送受信することができる。本実施の形態では、後述の制御依頼メールを通信端末3から主装置1に送信することにより、通信端末3による主装置1の遠隔制御を実現している。
【0017】
図2および図3は、本実施の形態に係る電話システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【0018】
まず、通信端末3は、操作者の指示に従い、制御依頼メールとして、制御モードの識別情報(モード名)、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象のボタン電話機2(制御対象電話機)の内線番号に対応付けられて記述された電子メールを作成し保存する(S100)。
【0019】
図4は、制御依頼メールのメール本文の記述例を示す図である。
【0020】
図4において、TITLE欄300は、この電子メールの種別を記述するための欄であり、ここでは、制御依頼メールであることを示す文字列「PUBLISH」が記述される。また、TERMINALタグで囲まれた領域301は、このTERMINALタグで指定された内線番号のボタン電話機2、つまり制御対象電話機に適用する制御コマンドを記述するための領域である。ここでは、TERMINALタグで内線番号「10」が指定されている。
【0021】
また、CONTROLタグで囲まれた領域302a、302bは、このCONTROLタグで指定された制御モードに関する制御コマンドの制御内容を記述するための領域である。ここでは、TERMINALタグにより画定された領域301内には2つの領域302a、302bが含まれており、一方の領域302aを画定するCOTROLタグでは制御モード「着信転送」が指定され、他方の領域302bを画定するCOMTROLタグでは制御モード「留守録」が指定されている。
【0022】
また、TIMEタグで囲まれた領域303a、303bは、これらを含む領域302a、302bを画定するCONTROLタグで指定された制御モードの開始および終了日時を記述するための領域であり、開始日時を記述するためのSTARTタグで囲まれた領域305a、305bと、終了日時を記述するためのSTOPタグで囲まれた領域306a、306bと、を含む。ここでは、STARTタグで囲まれた領域305a、305bのうち、一方の領域305aには、制御モード「着信転送」の開始日時として「2013/09/01 10:00」が記述され、他方の領域305bには、制御モード「留守録」の開始日時として「2013/09/01 15:00」が記述されている。また、STOPタグで囲まれた領域306a、306bのうち、一方の領域306aには、制御モード「着信転送」の終了日時として「2013/09/01 15:00」が記述され、他方の領域306bには、制御モード「留守録」の終了日時として「2013/09/01 15:30」が記述されている。
【0023】
また、LCDタグで囲まれた領域304a、304bは、これらを含む領域302a、302bを画定するCONTROLタグで指定された制御モードの実行中に制御対象電話機のLCD20に表示する表示メッセージが記述されている。ここでは、LCDタグで囲まれた領域304a、304bのうち、一方の領域304aには、制御モード「着信転送」の実行中に制御対象電話機のLCD20に表示する表示メッセージとして「出張先へ移動中」が記述され、他方の領域304bには、制御モード「留守録」の実行中に制御対象電話機のLCD20に表示する表示メッセージとして「出張先へ滞在中」が記述されている。
【0024】
また、PHONE NUMBERタグで囲まれた領域307は、これを含む領域302aを画定するCONTROLタグで指定された制御モード「着信転送」における転送先の電話番号が記述される。ここでは、通信端末3の電話番号「090−xxxx−yyyy」が記述されている。
【0025】
なお、本シーケンスでは、S100において、通信端末3が、図4に示すメール本文を有する制御依頼メールを作成して保存したものとする。
【0026】
つぎに、通信端末3は、操作者より制御依頼メールの送信指示を受け付けると(S101)、予め作成して保存しておいた制御依頼メールをインターネット7経由で主装置1に送信する(S102)。
【0027】
主装置1は、インターネット7経由で通信端末3から電子メールを受信すると、この電子メールのメール本文のTITLE欄300に記述されている文字列「PUBLISH」から、この電子メールが制御依頼メールであることを認識する。そして、制御依頼メールのメール本文に含まれているTERMINALタグで指定された内線番号「10」のボタン電話機2を制御対象電話機として特定する(S103)。
【0028】
つぎに、主装置1は、制御依頼メールのメール本文から制御コマンドを抽出する。具体的には、メール本文から、CONTROLタグで指定された制御モード「着信転送」「留守録」およびCONTROLタグで囲まれた領域302a、302bを認識する。そして、認識した領域302a、302b毎に、その領域302a、302bを画定するCONTROLタグで指定されている制御モード「着信転送」「留守録」と、その領域302a、302a内における記述内容とを制御コマンドとして抽出して、抽出した制御コマンドを制御対象電話機に対応付けて登録するとともに、登録した制御コマンド各々に含まれている開始日時(領域302a内のSTARTタグで囲まれた領域305aに記述された制御モード「着信転送」の開始日時「2013/09/01 10:00」、領域302b内のSTARTタグで囲まれた領域305bに記述された制御モード「留守録」の開始日時「2013/09/01 15:00」)および終了日時(領域302a内のSTOPタグで囲まれた領域306aに記述された制御モード「着信転送」の終了日時「2013/09/01 15:00」、領域302b内のSTOPタグで囲まれた領域306bに記述された制御モード「留守録」の終了日時「2013/09/01 15:30」)の到来の監視を開始する(S104)。
【0029】
つぎに、主装置1は、制御モード「着信転送」の制御コマンドの開始日時が到来したことを検出すると(S105)、制御対象電話機としてこの制御コマンドに対応付けられている内線番号「10」のボタン電話機2を着信転送にモード設定する(S106)。また、主装置1は、この制御コマンドから表示メッセージ「出張先へ移動中」を抽出して、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、この表示メッセージの表示指示を送信する(S107)。
【0030】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、表示メッセージ「出張先へ移動中」のLCD20への表示を開始する(S108)。
【0031】
また、主装置1は、ボタン電話機2毎に用意された、各ラインキー21に対する制御モードの割当情報が登録されたラインキー割当テーブルを用いて、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2において制御モード「着信転送」が割り当てられているラインキー21を特定する(S109)。そして、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、制御モード「着信転送」が割り当てられているラインキー21の点灯指示を送信する(S110)。
【0032】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、制御モード「着信転送」が割り当てられているラインキー21の点灯を開始する(S111)。
【0033】
つぎに、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2が制御モード「着信転送」を開始したことを知らせるための電子メールを制御実施通知メールとして作成し、この制御実施通知メールを、インターネット7経由で制御依頼メールの送信元である通信端末3に送信する(S112)。
【0034】
図5(A)は、S112において主装置1が通信端末3に送信する制御実施通知メールのメール本文の記述例(第一の記述例)を示す図である。
【0035】
図において、TITLE欄310は、この電子メールの種別を記述するための欄であり、ここでは制御実施通知メールであることを示す文字列「NOTIFY」が記述される。また、TERMINALタグで囲まれた領域311は、このTERMINALタグで指定された内線番号のボタン電話機2である制御対象電話機に適用した制御コマンドを記述するための領域である。ここでは、TERMINALタグで内線番号「10」が指定されている。
【0036】
また、STATUSタグで囲まれた領域312は、このSTATUSタグで指定された制御モードに関する制御コマンドの実施状況を記述するための領域である。ここでは、STATUSタグで制御モード「着信転送」が指定されている。
【0037】
また、STARTタグで囲まれた領域313は、これを含む領域312を画定するSTATUSタグで指定された制御モードの開始日時を記述するための領域である。ここでは、制御モード「着信転送」の開始日時として「2013/09/01 10:00」が記述されている。
【0038】
また、LCDタグで囲まれた領域314は、これを含む領域312を画定するSTATUSタグで指定された制御モードの開始に伴い、制御対象電話機のLCD20に表示した表示メッセージが記述されている。ここでは、制御モード「着信転送」の開始に伴い内線番号「10」のボタン電話機2のLCD20に表示した表示メッセージとして「出張先へ移動中」が記述されている。
【0039】
また、PHONE NUMBERタグで囲まれた領域315は、これを含む領域312を画定するSTATUSタグで指定された制御モード「着信転送」における転送先の電話番号が記述される。ここでは、通信端末3の電話番号「090−xxxx−yyyy」が記述されている。
【0040】
つぎに、主装置1は、制御モード「着信転送」の制御コマンドの終了日時が到来したことを検出すると(S113)、制御対象電話機としてこの制御コマンドに対応付けられている内線番号「10」のボタン電話機2に設定されている着信転送モードを解除する(S114)。また、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、表示メッセージの表示終了指示を送信する(S115)。
【0041】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、表示メッセージ「出張先へ移動中」のLCD20への表示を終了する(S116)。
【0042】
また、主装置1は、ボタン電話機2毎に用意されたラインキー割当テーブルを用いて、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2において制御モード「着信転送」が割り当てられているラインキー21を特定する(S117)。そして、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、制御モード「着信転送」が割り当てられたラインキー21の消灯指示を送信する(S118)。
【0043】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、制御モード「着信転送」が割り当てられているラインキー21を消灯する(S119)。
【0044】
つぎに、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2が制御モード「着信転送」を終了したことを知らせるための電子メールを制御実施通知メールとして作成し、この制御実施通知メールを、インターネット7経由で制御依頼メールの送信元である通信端末3に送信する(S120)。
【0045】
この制御実施通知メールのメール本文には、図示していないが、図5(A)において、STARTタグの代わりにSTOPタグが設けられ、これらのSTOPタグで囲まれた領域に、制御モード「着信転送」の終了日時が記述される。ここでは、制御モード「着信転送」の終了日時として、「2013/09/01 15:00」が記述される。
【0046】
つぎに、主装置1は、制御モード「留守録」の制御コマンドの開始日時が到来したことを検出し(S121)、制御対象電話機としてこの制御コマンドに対応付けられている内線番号「10」のボタン電話機2を留守録にモード設定する(S122)。また、主装置1は、この制御コマンドから表示メッセージ「出張先に滞在中」を抽出して、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、この表示メッセージの表示指示を送信する(S123)。
【0047】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、表示メッセージ「出張先に滞在中」のLCD20への表示を開始する(S124)。
【0048】
また、主装置1は、ボタン電話機2毎に用意されたラインキー割当テーブルを用いて、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2において制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21を特定する(S125)。そして、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21の点灯指示を送信する(S126)。
【0049】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21の点灯を開始する(S127)。
【0050】
つぎに、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2が制御モード「留守録」を開始したことを知らせるための電子メールを制御実施通知メールとして作成し、この制御実施通知メールを、インターネット7経由で制御依頼メールの送信元である通信端末3に送信する(S128)。
【0051】
図5(B)は、S128において主装置1が通信端末3に送信する制御実施通知メールのメール本文の記述例(第二の記述例)を示す図である。ここで、図5(A)に示すものと同じものには同じ符号を付している。
【0052】
図において、TITLE欄310には、制御実施通知メールであることを示す文字列「NOTIFY」が記述されている。また、領域311を画定するTERMINALタグにて、制御対象電話機であるボタン電話機2の内線番号「10」が指定され、領域312を画定するSTATUSタグにて、制御モード「留守録」が指定されている。また、STARTタグで囲まれた領域313には、制御モード「留守録」の開始日時として「2013/09/01 15:00」が記述されている。また、LCDタグで囲まれた領域314には、制御モード「留守録」の開始に伴い制御対象電話機のLCD20に表示した表示メッセージとして「出張先へ滞在中」が記述されている。
【0053】
つぎに、主装置1は、制御モード「留守録」の制御コマンドの終了日時が到来したことを検出すると(S129)、制御対象電話機としてこの制御コマンドに対応付けられている内線番号「10」のボタン電話機2に設定されている留守録モードを解除する(S130)。また、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、表示メッセージの表示終了指示を送信する(S131)。
【0054】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、表示メッセージ「出張先に滞在中」のLCD20への表示を終了する(S132)。
【0055】
また、主装置1は、ボタン電話機2毎に用意されたラインキー割当テーブルを用いて、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2において制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21を特定する(S133)。そして、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2に、制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21の消灯指示を送信する(S134)。
【0056】
これを受けて、内線番号「10」のボタン電話機2は、制御モード「留守録」が割り当てられているラインキー21を消灯する(S135)。
【0057】
つぎに、主装置1は、制御対象電話機である内線番号「10」のボタン電話機2が制御モード「留守録」を終了したことを知らせるための電子メールを制御実施通知メールとして作成し、この制御実施通知メールを、インターネット7経由で制御依頼メールの送信元である通信端末3に送信する(S136)。
【0058】
この制御実施通知メールのメール本文には、図示していないが、図5(B)において、STARTタグの代わりにSTOPタグが設けられ、これらのSTOPタグで囲まれた領域に制御モード「留守録」の終了日時が記述される。ここでは、制御モード「留守録」の終了日時として「2013/09/01 15:30」が記述される。
【0059】
つぎに、本実施の形態に係る電話システムを構成する主装置1の詳細を説明する。なお、ボタン電話機2には既存のボタン電話機を利用でき、通信端末3には既存のスマートホン、携帯端末等を利用できるので、それらの詳細な説明を省略する。
【0060】
図6は、主装置1の概略機能構成図である。
【0061】
図示するように、主装置1は、公衆網インターフェース部101と、ボタン電話機インターフェース部102と、LANインターフェース部103と、主装置機能部104と、制御依頼メール受信部105と、制御スケジュール記憶部106と、制御スケジュール登録部107と、ラインキー割当情報記憶部108と、制御実施通知メール送信部109と、制御スケジュール処理部110と、を有する。
【0062】
公衆網インターフェース部101は、公衆網5に接続するためのインターフェースであり、ボタン電話機インターフェース部102は、ボタン電話機2に接続するためのインターフェースである。また、LANインターフェース部103は、LAN6に接続するためのインターフェースである。
【0063】
主装置機能部104は、主装置1として必要な機能を実現するための処理部である。具体的には、主装置機能部104は、ボタン電話機2と連携して呼制御を実施することにより、このボタン電話機2と公衆網5との間、あるいはこのボタン電話機2と他のボタン電話機2との間の通話路の確立および解放を行う。また、主装置機能部104は、ボタン電話機2から受け付けたラインキー21の操作信号、あるいは制御スケジュール処理部110の指示に従い、ボタン電話機2の制御モード(不在、留守録、着信転送等)の設定および解除を行う。
【0064】
制御依頼メール受信部105は、LANインターフェース部103を介して制御依頼メールを受信する。具体的には、LANインターフェース部103を介して受信した電子メールのメール本文に、「PUBLISH」が記述されたTITLE欄300が含まれているか否かを判断する。そして、そのようなTITLE欄300が含まれている場合に、この電子メールを制御依頼メールとして認識する。
【0065】
制御スケジュール記憶部106には、各ボタン電話機2の制御スケジュールが記憶される。図7は、制御スケジュール記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
【0066】
図示するように、制御スケジュール記憶部106には、ボタン電話機2の内線番号毎に制御スケジュールテーブル1060が記憶されており、制御スケジュールテーブル1060には、この制御スケジュールテーブル1060に対応付けられた内線番号のボタン電話機2に適用する制御コマンドのレコード1061が記憶される。制御コマンドのレコード1061は、制御モードのモード名を登録するフィールド1062と、制御モードの開始日時を登録するフィールド1063と、制御モードの終了日時を登録するフィールド1064と、ボタン電話機2への表示メッセージを登録するフィールド1065と、制御モードが「着信転送」の場合に着信転送先の電話番号(転送先番号)を登録するフィールド1066と、制御実施通知メールの送信先の電子メールアドレス(連絡先アドレス)を登録するフィールド1067と、制御コマンドの処理状態(未処理、処理中、処理済のいずれか)を登録するフィールド1068と、を有する。
【0067】
制御スケジュール登録部107は、制御依頼メール受信部105により受信された制御依頼メールから、制御対象電話機となるボタン電話機2の内線番号と、制御対象電話機に適用する制御コマンドと、を抽出する。そして、抽出した内線番号に対応付けられて制御スケジュール記憶部106に記憶されている制御スケジュールテーブル1060を特定し、この制御スケジュールテーブル1060に、抽出した制御コマンドのレコード1061を登録する。
【0068】
ラインキー割当情報記憶部108には、各ボタン電話機2のラインキー割当テーブル1080が記憶されている。図8は、ラインキー割当情報記憶部108の登録内容例を模式的に表した図である。
【0069】
図示するように、ラインキー割当情報記憶部108には、ボタン電話機2の内線番号毎にラインキー割当テーブル1080が記憶されており、ラインキー割当テーブル1080には、ラインキー21毎にラインキー割当情報のレコード1081が記憶されている。ラインキー割当情報のレコード1081は、ラインキー21のキー番号(設置位置)を登録するフィールド1082と、このラインキー21に割り当てられた制御モード、つまりこのラインキー21に対する操作で設定および解除できる制御モードのモード名を登録するフィールド1083と、を有する。
【0070】
制御実施通知メール送信部109は、制御スケジュール処理部110の指示に従い、LANインターフェース部103を介して通信端末3に制御実施通知メールを送信する。
【0071】
制御スケジュール処理部110は、制御スケジュール記憶部106の各制御スケジュールテーブル1060に記憶されている制御コマンドのレコード1061のフィールド1063、1064に登録されている開始日時および終了日時の到来を監視する。そして、開始日時が到来したレコード1061のうち、フィールド1068に処理状態として「未処理」が登録されている制御コマンドのレコード(以下、開始対象レコードと呼ぶ)1061を検出すると、このレコード1061が記憶されている制御スケジュールテーブル1060に対応付けられる内線番号のボタン電話機2に対して、このレコード1061により特定される制御コマンドの適用を開始する。そして、このレコード1061のフィールド1068に登録されている処理状態を「処理中」に更新する。また、終了日時が到来したレコード1061のうち、フィールド1068に処理状態として「処理中」が登録されている制御コマンドのレコード(以下、終了対象レコードと呼ぶ)1061を検出すると、このレコード1061が記憶されている制御スケジュールテーブル1060に対応付けられる内線番号のボタン電話機2に対する、このレコード1061により特定される制御コマンドの適用を終了する。そして、このレコード1061のフィールド1068に登録されている処理状態を「処理済」に更新する。 また、制御スケジュール処理部110は、制御コマンドの適用を開始あるいは終了する都度、この制御コマンドのレコード1061のフィールド1067に登録されている連絡先アドレスに対する制御実施通知メールを生成して、制御実施通知メール送信部109から送信する。
【0072】
なお、図6に示す主装置1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびモデム、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースを備えたPC(Personal Computer)等のコンピュータシステムにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。また、いずれかの機能構成を他の装置に実装してもよい。
【0073】
図9は、通信端末3により遠隔制御される主装置1の動作を説明するためのフロー図である。
【0074】
制御依頼メール受信部105は、LANインターフェース部103を介して通信端末3から制御依頼メールを受信すると(S200でYES)、この制御依頼メールを制御スケジュール登録部107に渡す。
【0075】
これを受けて、制御スケジュール登録部107は、この制御依頼メールのメール本文に含まれているTERMINALタグで指定されている内線番号のボタン電話機2を、制御対象電話機として特定する(S201)。
【0076】
つぎに、制御スケジュール登録部107は、制御依頼メールのメール本文から、CONTROLタグを用いて記述された制御コマンドを抽出する(S202)。そして、制御対象電話機の内線番号に対応付けられて制御スケジュール記憶部106に記憶されている制御スケジュールテーブル1060にレコード1061を追加して、このレコード1061に、抽出した制御コマンドを登録する(S203)。
【0077】
具体的には、追加したレコード1061のフィールド1062に、抽出した制御コマンド(図4参照)のCONTROLタグで指定されている制御モードを登録し、フィールド1063に、STARTタグで囲まれた領域305a、305bに記述されている開始日時を登録し、フィールド1064に、STOPタグで囲まれた領域306a、306bに記述されている終了日時を登録し、フィールド1065に、LCDタグで囲まれた領域304a、304bに記述されている表示メッセージを登録する。制御モードが「着信転送」ならば、フィールド1066には、PHONE NUMBERタグで囲まれた領域307に記述されている転送先番号を登録し、制御モードが「着信転送」以外ならば、フィールド1066はヌルデータ(空欄)とする。また、フィールド1067には、制御依頼メールの送信元の電子メールアドレスを登録し、フィールド1068には、処理状態として「未処理」を登録する。
【0078】
一方、制御スケジュール処理部110は、制御スケジュール記憶部106の各制御スケジュールテーブル1060に記憶されている制御コマンドのレコード1061のフィールド1063、1064に登録されている開始日時および終了日時の到来を監視する。そして、開始対象レコード(開始日時が到来し、かつ、フィールド1068に登録されている処理状態が「未処理」の制御コマンドのレコード)1061を検出すると(S210でYES)、この開始対象レコード1061が記憶されている制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号のボタン電話機2を、制御対象電話機として特定する(S211)。
【0079】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、主装置機能部104を制御して、制御対象電話機を、開始対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードに設定する(S212)。具体的には、制御対象電話機の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080を参照して、開始対象レコード1061のフィールド1062に登録された制御モードが割り当てられているラインキー21を特定し、この特定したラインキー21のオン操作信号を、制御対象電話機を送信元とするオフ操作信号として主装置機能部104に送信する。これにより、主装置機能部104は、制御対象電話機を、開始対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードに設定する。
【0080】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、主装置機能部104を制御して、開始対象レコード1061のフィールド1065に登録されている表示メッセージの表示指示を制御対象電話機に送信し、この表示メッセージの、制御対象電話機のLCD20に対する表示を開始する(S213)。また、制御スケジュール処理部110は、制御対象電話機の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080を参照して、開始対象レコード1061のフィールド1062に登録された制御モードが割り当てられているラインキー21を特定する。そして、主装置機能部104を制御して、制御対象電話機に、この特定したラインキー21の点灯指示を送信し、このラインキー21を点灯する(S214)。
【0081】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、開始対象レコード1061のフィールド1068に登録されている処理状態を「未処理」から「処理中」に更新する(S215)。
【0082】
それから、制御スケジュール処理部110は、制御対象電話機の内線番号および開始対象レコード1061に基づいて、制御対象電話機を開始対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードに設定したことを知らせるため制御実施通知メールを作成する(図5(A)および図5(B)参照)。そして、この制御実施通知メールを、開始対象レコード1061のフィールド1067に登録されている連絡先アドレスとともに、制御実施通知メール送信部109に渡す。これを受けて、制御実施通知メール送信部109は、LANインターフェース部103を介して、連絡先アドレスにより特定される通信端末3に、この制御実施通知メールを送信する(S216)。
【0083】
また、制御スケジュール処理部110は、終了対象レコード(終了日時が到来し、かつ、フィールド1068に登録されている処理状態が「処理中」の制御コマンドのレコード)1061を検出すると(S220でYES)、この終了対象レコード1061が記憶されている制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号のボタン電話機2を、制御対象電話機として特定する(S221)。
【0084】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、主装置機能部104を制御して、制御対象電話機に設定された、終了対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードを解除する(S222)。具体的には、制御対象電話機の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080を参照して、終了対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードが割り当てられているラインキー21を特定し、この特定したラインキー21のオフ操作信号を、制御対象電話機を送信元とするオフ操作信号として主装置機能部104に送信する。これにより、主装置機能部104は、制御対象電話機に設定された、終了対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードを解除する。
【0085】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、主装置機能部104を制御して、終了対象レコード1061のフィールド1065に登録されている表示メッセージの表示終了指示を制御対象電話機に送信し、制御対象電話機のLCD20に対する、この表示メッセージの表示を終了する(S223)。また、制御スケジュール処理部110は、主装置機能部104を制御して、制御対象電話機に、この制御対象電話機から設定を解除した制御モードが割り当てられているラインキー21の消灯指示を送信し、このラインキー21を消灯する(S224)。
【0086】
つぎに、制御スケジュール処理部110は、終了対象レコード1061のフィールド1068に登録されている処理状態を「処理中」から「処理済」に更新する(S225)。
【0087】
それから、制御スケジュール処理部110は、制御対象電話機の内線番号および終了対象レコード1061に基づいて、制御対象電話機に設定された、終了対象レコード1061のフィールド1062に登録されている制御モードを解除したことを知らせるため制御実施通知メールを作成する。そして、この制御実施通知メールを、終了対象レコード1061のフィールド1067に登録されている連絡先アドレスとともに、制御実施通知メール送信部109に渡す。これを受けて、制御実施通知メール送信部109は、LANインターフェース部103を介して、連絡先アドレスにより特定される通信端末3に、この制御実施通知メールを送信する(S226)。
【0088】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0089】
本実施の形態では、少なくとも一台のボタン電話機2を収容する主装置1に電子メールクライアント機能を搭載し、通信端末3による主装置1の遠隔制御に電子メールを用いている。すなわち、通信端末3は、制御依頼メールとして、制御モードの識別情報(モード名)、開始日時および終了日時を含む少なくとも一つの制御コマンドが制御対象電話機の内線番号に対応付けられて記述された電子メールを主装置1に送信する。主装置1は、受信した電子メールが制御依頼メールであることを認識すると、この制御依頼メールに記述されている制御コマンドのレコード1061を、この制御依頼メールに記述されている制御対象電話機の内線番号に対応付けられた制御スケジュールテーブル1060に追加し、追加した制御コマンドのレコード1061に登録されている開始日時および終了日時の到来を監視する。そして、開始日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出したならば、このレコード1061を記憶している制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機に対して、このレコード1061により特定される制御モードに従った制御を開始する。また、終了日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出したならば、このレコード1061を記憶している制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機に対して、このレコード1061により特定される制御モードに従った制御を終了する。
【0090】
したがって、本実施の形態によれば、ユーザは、通信端末3を用いて予め制御依頼メールを作成し、都合のよいときに通信端末3から主装置1に送信しておくことにより、主装置1に対する遠隔制御を、制御モード毎に、開始日時および終了日時を指定して実施させることができる。例えば、通信端末3においては、タグが記述された制御依頼メール作成用テンプレートを予め準備しておけば、ユーザは、このテンプレートを直接編集することにより制御依頼メールを作成することができる。また、このテンプレートにユーザの入力データにはめ込むことにより制御依頼メールが自動生成されるようにしてもよい。したがって、簡単な操作で効率よく主装置1を遠隔制御できる。
【0091】
また、本実施の形態において、制御依頼メッセージには、主装置1に対する制御コマンドを1つ以上含めることができる。このため、ユーザは、複数回にわたる内線電話機2の制御モードの設定変更を1度の制御依頼メッセージの事前送信により済ませることができる。
【0092】
また、本実施の形態において、制御依頼メッセージは、制御コマンド毎に表示メッセージを含んでいる。そして、主装置1は、開始日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出した場合に、このレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機において、このレコード1061により特定される制御コマンドに含まれている表示メッセージの表示を開始する。また、主装置1は、終了日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出した場合に、このレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機において、このレコード1061により特定される制御コマンドに含まれている表示メッセージの表示を終了する。
【0093】
したがって、本実施の形態によれば、制御依頼メールに記述する制御コマンドに所望の表示メッセージを含めておくことにより、この制御コマンドにより特定される制御モードの実施期間中、制御対象電話機のLCD20に所望の表示メッセージを表示させることができる。これにより、会社の同じ部署に所属する従業員等、制御対象電話機の近傍にいる人に、ユーザの状態(プレゼンス)を伝えることが可能となり、通信端末3による主装置1の遠隔制御の使い勝手が向上する。
【0094】
また、本実施の形態において、主装置1は、内線番号毎に、各ラインキー21に対する制御モードの割り当てを示すラインキー割当テーブル1080が記憶されたラインキー割当情報記憶部108を有する。そして、主装置1は、開始日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出した場合に、このレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080に基づいて、このレコード1061により特定される制御モードが割り当てられたラインキー21を特定し、この内線番号により特定される制御対象電話機に、この特定されたラインキー21を点灯させる。また、主装置1は、終了日時が到来した制御コマンドのレコード1061を検出した場合に、このレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080に基づいて、このレコード1061により特定される制御モードが割り当てられたラインキー21を特定し、この内線番号により特定される制御対象電話機に、この特定されたラインキー21を消灯させる。
【0095】
したがって、本実施の形態によれば、会社の同じ部署に所属する従業員等、制御対象電話機の近傍にいる人に、制御対象電話機がどのような状態(制御モードの設定状態)にあるかを知らせることが可能となり、通信端末3による主装置1の遠隔制御の使い勝手が向上する。
【0096】
また、本実施の形態において、主装置1は、開始日時が到来した制御コマンドのレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機に対して、このレコード1061により特定される制御モードを開始した旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、この内線番号に予め対応付けられている連絡先アドレスに送信する。また、主装置1は、終了日時が到来した制御コマンドのレコード1061を記憶する制御スケジュールテーブル1060に対応付けられている内線番号により特定される制御対象電話機に対して、このレコード1061により特定される制御モードを終了した旨が記述された電子メールを、制御実施通知メールとして、この内線番号に予め対応付けられている連絡先アドレスに送信する。 したがって、本実施の形態によれば、通信端末3のユーザは、自席のボタン電話機2がユーザの希望通りに制御されているか否かを知ることができ、通信端末3による主装置1の遠隔制御の使い勝手が向上する。また、本実施の形態においては、制御依頼メールの送信元アドレスを連絡先アドレスとして用いており、通信端末3のユーザは連絡先アドレスをわざわざ登録する必要がないため、通信端末3による主装置1の遠隔制御の使い勝手がさらに向上する。
【0097】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0098】
例えば、上記の実施の形態において、通信端末3のユーザは、自席のボタン電話機2に実施させたい制御モードがこのボタン電話機2のどのラインキー21に割り当てられているかを把握している場合、制御依頼メールにおいて、CONTROLタグで制御モードのモード名を指定する代わりに、この制御モードが割り当てられているラインキー21を指定してもよい。この場合、主装置1に、内線番号毎に、ボタン電話機2のラインキー割当情報の通知先の電子メールアドレスを予め登録しておき、以下に示すように、ボタン電話機2のラインキー割当情報が変更される都度、主装置1が、最新のラインキー割当情報を、このボタン電話機2の内線番号に対応付けられた通信先の電子メールアドレスに通知することが好ましい。
【0099】
図10は、本実施の形態に係る電話システムの変形例におけるラインキー割当情報更新動作を説明するためのシーケンス図である。
【0100】
まず、ボタン電話機2は、ユーザからラインキー設定開始の指示を受け付けると(S150)、主装置1にラインキー設定開始通知を送信する(S151)。これを受けて、主装置1は、ラインキー設定開始通知元のボタン電話機2の内線番号(ここでは内線番号「10」)に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080の登録内容をクリアする(S152)。
【0101】
つぎに、ボタン電話機2は、ユーザから、キー番号「1」のラインキー21に設定する(割り当てる)制御モードの指定を受け付けると(S153)、ラインキー21のキー番号「1」およびユーザから指定された制御モード(ここでは「不在」)の識別情報を含むラインキー割当情報を生成して、主装置1に送信する(S154)。これを受けて、主装置1は、ラインキー設定開始通知元のボタン電話機2の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080にレコード1081を追加し、このレコード1081のフィールド1082、1083に、受信したラインキー割当情報に含まれているキー番号「1」、制御モード「不在」を登録する(S155)。
【0102】
また、ボタン電話機2は、ユーザから、キー番号「2」のラインキー21に設定する制御モードの指定を受け付けると(S156)、ラインキー21のキー番号「2」およびユーザから指定された制御モード(ここでは「着信転送」)の識別情報を含むラインキー割当情報を生成して、主装置1に送信する(S157)。これを受けて、主装置1は、ラインキー設定開始通知元のボタン電話機2の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080にレコード1081を追加し、このレコード1081のフィールド1082、1083に、受信したラインキー割当情報に含まれているキー番号「2」、制御モード「着信転送」を登録する(S158)。
【0103】
また、ボタン電話機2は、ユーザから、キー番号「3」のラインキー21に設定する制御モードの指定を受け付けると(S159)、ラインキー21のキー番号「3」およびユーザから指定された制御モード(ここでは「留守録」)の識別情報を含むラインキー割当情報を生成して、主装置1に送信する(S160)。これを受けて、主装置1は、ラインキー設定開始通知元のボタン電話機2の内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080にレコード1081を追加し、このレコード1081のフィールド1082、1083に、受信したラインキー割当情報に含まれているキー番号「3」、制御モード「留守録」を登録する(S161)。
【0104】
それから、ボタン電話機2は、ユーザからラインキー設定完了の指示を受け付けると(S162)、主装置1にラインキー設定完了通知を送信する(S163)。これを受けて、主装置1は、ラインキー設定開始通知元のボタン電話機2の内線番号(ここでは内線番号「10」)に対応付けられた通信先の電子メールアドレスを特定し(S164)、この電子メールアドレス宛に、設定情報通知メールとして、この内線番号に対応付けられてラインキー割当情報記憶部108に記憶されているラインキー割当テーブル1080の情報が最新のラインキー割当情報として記述された電子メールを送信する(S165)。
【0105】
通信端末3は、主装置1から設定情報通知メールを受信すると、この設定情報通知メールに記述されているラインキー割当テーブル1080を保存する(S166)。これにより、ユーザは、通信端末3を用いて、ユーザのボタン電話機2における制御モードのラインキー21への最新の割当状態を確認することができ、使い勝手が向上する。
【0106】
このとき、通信端末3にて作成する制御依頼メールのメール本文の記述において、CONTROLタグで制御モードを指定する代わりに、LINEタグでキー番号を指定するようにしてもよい。
【0107】
また、上記の実施の形態では、ボタン電話機2として、アナログ電話機あるいはISDN電話機を想定しているが、ボタン電話機2は、LAN6を介して主装置1に収容されるIP電話機であってもよい。
【符号の説明】
【0108】
1:主装置、 2、2−1〜2−n:ボタン電話機、 3:通信端末、 4:GW、 5:公衆網、 6:LAN、 7:インターネット、 101:公衆網インターフェース部、 102:ボタン電話機インターフェース部、 103:LANインターフェース部、 104:主装置機能部、 105:制御依頼メール受信部、 106:制御スケジュール記憶部、 107:制御スケジュール登録部、 108:ラインキー割当情報記憶部、 109:制御実施通知メール送信部、 110:制御スケジュール処理部
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