(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、その中から、充電完了時間が最も早い前記充電特性関数を選択する請求項1乃至4いずれか一項に記載の充電システム制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0016】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0017】
[実施形態1]
<構成概要>
図1は、実施形態1に係る充電システム制御装置2000を、その使用環境と共に示す図である。充電システム制御装置2000は、充電システム3000の制御を行う。充電システム3000は、充電システム制御装置2000の制御に従って、外部電源5000から受電する電力を利用し、電気式乗物6000の充電を行う。ここで、実線の矢印は電力の流れを表し、点線の矢印は情報の流れを表す。
【0018】
充電システム制御装置2000は、制御指示送信部2020、充電特性情報取得部2040及び地域情報取得部2060を有する。地域情報取得部2060は、外部電源5000が充電システム3000へ供給可能な電力の時間依存性を表す最大受電電力関数を有する地域情報を取得する。地域情報は、外部電源5000が位置する地域によって定まる。充電特性情報取得部2040は、電気式乗物6000の充電開始から終了までの間において電気式乗物6000の充電に必要な充電電力の時間変化を表す充電特性関数を1つ以上有する充電特性情報を取得する。
【0019】
制御指示送信部2020は、地域情報に基づいて上記複数の充電特性関数から1つを選択し、選択した充電特性関数に従って充電システム3000が電気式乗物6000へ電力を送電するように充電システム3000を制御する。具体的には、複数の充電特性関数の中から、電力値が常に最大受電電力関数以下である充電特性関数を1つ選択する。そして、上記選択した充電特性関数に従って充電システム3000に制御指示を送り、充電システム3000が充電特性関数に従った大きさの電力を外部電源5000から受電するようにする。
【0020】
充電システム3000は、制御部3020と充電部3040を有する。制御部3020は、制御指示送信部2020から上記制御指示を受信し、受信した制御指示に従って、充電部3040が外部電源5000から受電する電力を制御する。充電部3040は、受電した電力を電気式乗物6000へ送電し、電気式乗物6000を充電する。こうすることで、充電特性関数における充電完了時間が、充電完了予測時間となる。
【0021】
充電特性関数の例を
図2に示す。充電特性関数は、充電特性関数1のように充電期間前半に大きな電力を要するもの、充電特性関数2のように充電電力は常に小さいもの、充電特性関数3のように充電期間後半で充電電力が大きくなるものなど様々であり、充電にかかる時間もそれぞれ異なる。
【0022】
充電特性関数を選択する処理のイメージを
図3に示す。
図3左上のグラフは、地域情報から得られる最大受電電力関数である。
図3左側のその他のグラフは、充電特性情報に含まれる充電特性関数である。そして、これらを比較した結果が、
図3の右側である。比較した結果、充電特性関数2は、電力値が常に最大受電電力関数以下となっている。そのため、充電特性関数2に従って電気式乗物6000の充電を行えば、充電に要する電力が常に外部電源5000から供給される電力以下であるため、外部電源5000から供給される電力で電気式乗物6000を充電できる。一方、充電特性関数1は充電期間前半、充電特性関数3は充電期間後半でそれぞれ、最大受電電力関数より大きくなっている。したがって、この2つの充電特性関数を利用して電気式乗物6000の充電を行うと、充電途中で電力が不足してしまう。したがってこの例の場合、制御指示送信部2020は、これら3つの充電特性関数の中から充電特性関数2を選択する。
【0023】
以上のように、充電システム制御装置2000は、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を取得し、電力値が常に外部電源5000から供給可能な電力以下である充電特性関数を選択する。そして、充電システム制御装置2000は、充電システム3000を制御し、選択した充電特性関数に従った電力を電気式乗物6000へ送電させる。このように充電システム制御装置2000は、地域情報を考慮して充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測できる。
【0024】
以下、実施形態1に係る充電システム制御装置2000とその使用環境の構成及びその動作について詳細を説明する。
【0025】
<構成の詳細>
充電システム制御装置2000は、動作計画記憶部2070を有する。制御指示送信部2020は充電開始から終了までの間、選択した充電特性関数に基づき、充電システム3000を制御する。そこで制御指示送信部2020は、選択した充電特性関数に基づき、充電システム3000を制御するための計画を表す電力機器動作計画を作成し、動作計画記憶部2070に記憶する。そして充電期間中、動作計画記憶部2070に記憶した電力機器動作計画を参照しながら、充電システム3000を制御する。
【0026】
制御指示送信部2020と制御部3020は、通信可能に接続されている。制御指示送信部2020と制御部3020は、有線の通信回線で接続されていてもよいし、無線の通信回線で接続されていてもよいし、有線や無線の通信回線を有する通信ネットワークを介して接続されていてもよい。
【0027】
充電システム3000は、外部電源5000から交流電力を受電しても直流電力を受電してもよい。外部電源5000から交流電力を受電する場合、例えば充電部3040はAC/DCコンバータを有し、外部電源5000から受電する電力を、必要な大きさの直流電力に変換する。外部電源5000から直流電力を受電する場合、例えば充電部3040はDC/DCコンバータを有し、受電する直流電力を必要な大きさの直流電力へ変換する。
【0028】
<地域情報の詳細>
地域情報が有する最大受電電力関数は、例えば
図4に示す最大受電電力テーブル200で表される。最大受電電力テーブル200は、最大受電電力関数における時刻と電力の対応をリスト形式で表した物であり、例えば時刻202及び最大受電電力204を有する。最大受電電力204は、各時刻202において外部電源5000から充電部3040へ供給可能な電力を表す。
【0029】
<充電特性情報の詳細>
充電特性情報が有する充電特性関数は、電気式乗物6000の充電開始から完了までの間、電気式乗物6000へ単位時間当たりに充電する必要がある電力量の時間変化を表す関数である。電気式乗物6000は、充電に必要な総電力量(以下、必要電力量)、充電電力、及び充電完了時間に車種特有の特性を持ち、これらによって充電特性関数が定まる。充電特性関数は、電気式乗物6000の内部の蓄電池や充電回路の実装に依存する。また、充電特性関数は車種ごとに複数存在し、いずれかの充電特性関数に従って電気式乗物6000へ電力を送電することで、電気式乗物6000の充電を行える。ただし、必要電力量の大小、使用できる電力の制限、気温などの外部要因等により、充電に利用できる充電特性関数が制限される場合がある。そこで充電特性情報取得部2040は、電気式乗物6000に対応する1つ以上の充電特性関数の内、必要電力量等の条件に合う充電特性関数を、充電特性情報として取得する。
【0030】
充電特性情報は例えば、
図5に示す充電特性情報テーブル100を有している。充電特性情報テーブル100は、各充電特性関数における時間と電力の関係をリスト形式で表したものであり、例えば特性ID102、経過時間104及び電力106を有する。特性ID102は、各充電特性関数のIDである。各充電特性関数について、経過時間104が表す時間において充電に必要な電力を、電力106で表している。
【0031】
<電力機器動作計画の詳細>
制御指示送信部2020は、選択した充電特性関数に基づいて、電力機器動作計画を作成する。具体的には、電力機器動作計画は、充電部3040が外部電源5000から受電する電力の時間変化を表す受電電力関数を有する。本実施形態では、受電した電力の全てを電気式乗物6000へ送電するため、上記選択した充電特性関数をそのまま受電電力関数として利用する。
【0032】
上記受電電力関数は例えば、
図6に示す受電電力テーブル400として表される。受電電力テーブル400は、受電電力関数における時刻と電力の変化をリスト形式で表したものであり、例えば時刻402及び各時刻における受電電力を表す受電電力404を有する。
【0033】
<充電システム制御装置2000による制御の全体の流れ>
図7は、充電システム制御装置2000が充電システム3000を制御する処理の全体の流れを表している。
【0034】
まず、ステップS102において、制御指示送信部2020は、電力機器動作計画を作成し、動作計画記憶部2070に保存する。この動作の流れの詳細は後述する。
【0035】
次に、ステップS104において、上記電気機器動作計画によって決まる充電完了予定時間をユーザへ通知する。充電完了予定時間をユーザへ通知する方法は様々である。例えば、充電システム制御装置2000にディスプレイ装置を設置して充電完了時間を表示する方法、充電システム3000にディスプレイ装置を設置して充電完了時間を表示する方法、車両とデータ通信を行い、車両のカーナビゲーションシステム等が有するディスプレイ装置に表示する方法、ユーザが有する携帯電話等の端末とデータ通信を行い、それらのディスプレイ装置に表示する方法等がある。
【0036】
次に、ステップS106において、制御指示送信部2020は、上記電力機器動作計画に基づいて充電システム3000を制御し、電気式乗物6000の充電を行う。
【0037】
<制御指示送信部2020による電力機器動作計画の作成処理>
図8は、
図7のステップS102において制御指示送信部2020が行う、電力機器動作計画の作成処理の流れを表している。
【0038】
まずステップS202において、制御指示送信部2020は、充電特性情報取得部2040から充電特性情報を取得する。充電特性情報取得部2040による充電特性情報の取得方法は様々である。例えば、電気式乗物6000の車種に関する情報と必要電力量の入力を受け付け、それらに基づいて充電特性情報を記憶しているデータベースにアクセスして取得する方法や、車種や必要電力量に基づいて充電システム制御装置2000の管理者が手動で入力する方法などがある。また、上記車種に関する情報や必要電力量は、電気式乗物6000から自動的に取得してもよい。
【0039】
次に、ステップS204において、制御指示送信部2020は、地域情報取得部2060から地域情報を取得する。地域情報取得部2060による地域情報の取得方法は様々である。例えば、地域の電力状況を管理する管理サーバへアクセスして取得する方法や、充電システム3000の管理者による手動入力を受け付けて取得する方法などがある。また、地域情報から得られる情報は、最大受電電力関数だけに限定されない。例えば、地域情報として電力価格の時刻依存性を取得する場合がある。この場合例えば、電力価格の変動に基づいて、最大受電電力関数を算出する。
【0040】
次に、S206において、充電特性情報テーブル100から取得する充電特性関数のIDを表すiを1に初期化する。以下、IDがiの充電特性関数を充電特性関数iと表す。
【0041】
ステップS208からステップS214は、充電特性関数iごとに行うループ処理である。まずステップS208において、iが充電特性情報テーブル100の有する充電特性関数の個数以下であるかをチェックする。iが充電特性関数の個数以下である場合は、ステップS210に進む。iが充電特性関数の個数より大きい場合は、全ての充電特性関数iについて処理を終えたため、ループ処理を終える。
【0042】
ステップS210において、充電特性情報テーブル100から、充電特性関数iを取得する。具体的には、特性ID102がiである充電特性情報テーブル100のレコードを全て取得する。
【0043】
ステップS212において、充電特性関数iが常に最大受電電力関数以下であるかをチェックする。具体的には、ステップS210で取得した全てのレコードについて、電力106が、最大受電電力関数の電力値以下であるかを判断する。充電特性関数iが常に最大受電電力関数以下である場合は、ステップS216に進む。一方、いずれかのレコードにおいて、電力106が、最大受電電力関数より大きい場合は、ステップS214に進む。ステップS214はステップS208から始まるループ処理の終端であり、iを1増加してステップS208に戻る。
【0044】
ステップS216において、充電特性関数iを電気式乗物6000の充電に利用する充電特性関数として選択する。そして、ステップS218において、上記充電特性関数iに基づいて、電力機器動作計画を作成する。具体的には、本実施形態では、上記充電特性関数iを、充電部3040が外部電源5000から受電する電力の時間変化を表す受電電力関数とする。そして、上記受電電力関数を電力機器動作計画として、動作計画記憶部2070に保存する。
【0045】
以上のように、ステップS208からステップS214にかかるループ処理を繰り返して充電特性関数の選択を行い、選択した充電特性関数に基づいて電力機器動作計画を作成する。
【0046】
ステップS216及びステップS218を通らずに電力機器動作計画の作成処理が終了した場合は、充電システム3000から電気式乗物6000へ送電できる電力では、電気式乗物6000の充電ができない場合を表す。その場合に行う処理は様々であり、例えば充電システム3000のユーザや充電システム制御装置2000の管理者へエラー通知を行う処理などが考えられる。
【0047】
<制御部3020による充電部3040の制御>
制御部3020は、ステップS106において制御指示送信部2020が行う制御に従い、充電部3040を制御する。具体的な方法の例は次のようになる。制御指示送信部2020は、動作計画記憶部2070に保存した受電電力テーブル400の各レコードが示す時刻において、各レコードが持つ受電電力404の値を、制御部3020へ送信する。制御部3020は、充電部3040が、受電電力404が示す大きさの電力を外部電源5000から受電するように、充電部3040を制御する。
【0048】
制御指示送信部2020は、受電電力テーブル400に保存されているレコードを複数まとめて充電部3040へ送ってもよい。この場合制御部3020は、受電電力テーブル400の各レコードが示す時刻になった際に、上記充電部3040の制御を行う。
【0049】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を取得し、電力値が常に外部電源5000から供給可能な電力以下である充電特性関数を選択し、この充電特性関数に基づいて電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測できる。
【0050】
[実施形態2]
<概要>
図9は、実施形態2に係る充電システム制御装置2000を、その使用環境と共に示した図である。ここで、
図9において
図1と同符号の機能ブロックがある場合、特に説明する場合を除いて、
図1の機能ブロックと同じ機能を有するとし、説明を省略する。
【0051】
実施形態2に係る充電システム3000は、蓄電部3060及び分配部3080を有する。分配部3080は、制御部3020による制御に従って、充電部3040及び蓄電部3060へ電力を送電する。蓄電部3060は、制御部3020による制御に従い、蓄電している電力を放電して充電部3040へ送電する。また蓄電部3060は、分配部3080から受電する電力を蓄える。
【0052】
実施形態2に係る充電システム制御装置2000は、蓄電部3060による充放電を考慮して充電システム3000による電気式乗物6000の充電を制御する。具体的には、最大受電電力関数と、蓄電部3060が充電部3040へ供給可能な電力の時間変化を表す最大蓄電池電力関数の和を、充電部3040から電気式乗物6000へ送電可能な電力(以下、最大使用可能電力)とする。そして、制御指示送信部2020は、充電特性情報が有する複数の充電特性関数から、電力値が常に最大使用可能電力関数以下である充電特性関数を選択する。
【0053】
制御指示送信部2020は、上記選択した充電特性関数に基づいて、充電システム3000の制御を行う。具体的には、充電特性関数に従った電力が充電部3040から電気式乗物6000へ送電されるように、分配部3080が外部電源5000から受電する電力、分配部3080が充電部3040及び蓄電部3060へ送電する電力、蓄電部3060が充電部3040へ送電する電力、及び充電部3040が電気式乗物6000へ送電する電力を制御する。
【0054】
以上より、実施形態1と同様に、充電システム制御装置2000は、地域情報を考慮して充電システム3000を制御し、電気式乗物6000を充電することで、充電完了時間を正確に予測することができる。また、蓄電部3060を利用することで、より柔軟に電気式乗物6000の充電を行うことができる。例えば、ある充電特性関数において、一部の時間だけ最大受電電力関数より大きくなってしまうものの、その時間に蓄電部3060から電力を供給することで、電力値が常に最大使用可能電力以下になる場合がある。この場合、上記充電特性関数を選択して電力機器動作計画を作成することが可能となる。そのため、選択可能な充電特性関数が多くなり、より柔軟に電気式乗物6000の充電を行える。
【0055】
以下、実施形態2に係る各構成要素及びその動作の詳細を説明する。
【0056】
<構成要素詳細>
実施形態2に係る充電システム制御装置2000は、蓄電情報取得部2080を有する。蓄電情報取得部2080は、蓄電部3060の蓄電量に関する情報(以下、蓄電情報)を取得する。ここで、蓄電情報取得部2080が蓄電情報を取得する方法は様々である。例えば充電システム制御装置2000が入力手段を有し、充電システム制御装置2000や充電システム3000の管理者、又はユーザによる手動入力を受け付ける方法や、制御部3020が蓄電部3060の蓄電量を自動的に取得して充電システム制御装置2000へ通知する方法などがある。
【0057】
充電システム3000は、外部電源5000から交流電力を受電しても直流電力を受電してもよい。また、分配部3080が外部電源5000から交流電力を受電する場合は、交流電力を充電部3040及び蓄電部3060へ分配してもよいし、交流電力を直流電力に変換してから充電部3040及び蓄電部3060へ分配してもよい。
【0058】
分配部3080が交流電力を受電し、交流電力のまま充電部3040及び蓄電部3060へ分配する場合における充電システム3000内の電力変換の流れの例を
図22に示す。ここで
図22において、点線の矢印は交流電力の流れを、実線の矢印は直流電力の流れを表す。この場合、分配部3080は、受電した電力を分配器によって充電部3040と蓄電部3060へ分配する。充電部3040及び蓄電部3060は、AC/DCコンバータを有し、受電する交流電力を必要な大きさの直流電力に変換する。
【0059】
分配部3080が受電した交流電力を直流電力に変換してから充電部3040及び蓄電部3060へ分配する場合における充電システム3000内の電力変換の流れの例を
図23に示す。
図23における矢印の意味は、
図22と同様である。分配部3080はAC/DCコンバータを有し、外部電源5000から受電する電力を、必要な大きさの直流電力に変換して分配器へ送る。分配器は上記の直流電力を蓄電部3060と充電部3040へ分配する。充電部3040及び蓄電部3060はDC/DCコンバータを有し、分配部3080から受電する直流電力を必要な大きさの直流電力に変換する。
【0060】
分配部3080が外部電源5000から直流電力を受電する場合は例えば、分配部3080、充電部3040及び蓄電部3060はそれぞれDC/DCコンバータを有し、受電する直流電力を必要な大きさの直流電力に変換する(図示せず)。
【0061】
蓄電部3060は例えば、リチウムイオン電池等の二次電池である。
【0062】
<蓄電情報の詳細>
蓄電情報は例えば、蓄電部3060から充電部3040へ供給可能な電力の時間変化を表す最大蓄電池電力関数を有する。最大蓄電池電力関数は、蓄電部3060が単位時間当たりに放電可能な電力と、蓄電部3060の蓄電量によって定まる。最大蓄電池電力関数は例えば、
図10で示す最大蓄電池電力テーブル600で表される。最大蓄電池電力テーブル600は、最大蓄電池電力関数における時刻と電力の関係をリスト形式で表したものである。最大蓄電池電力テーブル600は例えば、時刻602及び各時刻において蓄電部3060が充電部3040へ供給可能な電力である最大蓄電池電力604を有する。
【0063】
<電力機器動作計画の詳細>
実施形態2における電力機器動作計画は、分配部3080が外部電源5000から受電する電力の時間変化を表す受電電力関数、及び蓄電部3060による充放電の時間変化を表す充放電電力関数、及び分配部3080が充電部3040へ送電する電力の時間変化を表す分配部・充電部間送電電力関数を有する。
【0064】
受電電力関数は例えば、最大受電電力関数と等しい。
【0065】
充放電電力関数は例えば、最大受電電力関数から、電気式乗物6000の充電に利用する充電特性関数を引くことで求める。この場合、充放電電力関数の値が正の場合は、充電部3040から蓄電部3060へ送電して蓄電部3060の充電を行い、充放電電力関数の値が負の場合は、蓄電部3060の放電を行って蓄電部3060から充電部3040へ電力を供給する。
図11は、上記充放電電力関数の算出方法のイメージを表す図である。
図11の上部は充電特性関数と最大受電電力関数の比較を表しており、
図11の下部は上記2つの関数から算出した充放電電力関数を表している。
図11では、充電期間前半は、充電特性関数が最大受電電力関数より大きいため、蓄電部3060から電力を放電する。したがって、充放電電力関数は負の値を取る。一方充電期間後半は、最大受電電力関数が充電特性関数より大きいため、蓄電部3060に電力を充電する。したがって、充放電電力関数は正の値を取る。
【0066】
充放電電力関数は例えば、
図12が示す充放電電力テーブル300として表される。充放電電力テーブル300は、充放電電力関数における時刻と電力の関係をリスト形式で表したものである。充放電電力テーブル300は例えば、時刻302及び各時刻における蓄電部3060の充放電電力を表す充放電電力304を有する。充放電電力304は例えば、正の値の場合に充電を、負の値の場合に放電を行うことを表し、電力の大きさは充放電電力304の絶対値で表される。
【0067】
分配部・充電部間送電電力関数は、受電電力関数と充放電電力関数に基づいて定める。具体的には例えば、受電電力関数の電力値から、分配部3080が蓄電部3060へ送電する電力の値を引くことで求める。ここで分配部3080が蓄電部3060へ送電する電力は、充放電電力関数の電力値が正の場合はその電力値であり、負の場合は0となる。
【0068】
分配部・充電部間送電電力関数は例えば、
図21に示す分配部・充電部間送電電力テーブル800として表される。分配部・充電部間送電電力テーブル800は例えば、時刻802と、時刻802において分配部3080から充電部3040へ送電する電力の大きさを表す送電電力804を有する。
【0069】
<電力機器動作計画の作成処理の流れ>
図13は、実施形態2における電力機器動作計画作成処理の流れを表している。ここで、
図13において、
図8と同符号のステップは、
図8と同様の処理であるため、説明を省略する。
【0070】
ステップS301において、制御指示送信部2020は、蓄電情報取得部2080から、蓄電情報を取得する。
【0071】
ステップS305において、ステップS301で取得した蓄電情報、及びステップS204で取得した地域情報に基づいて、最大使用可能電力関数を算出する。具体的には、蓄電情報が有する最大蓄電池電力関数と、地域情報が有する最大受電電力関数を加算した関数を、最大使用可能電力関数とする。
【0072】
ステップS312において、充電特性関数iが常に最大使用可能電力関数であるかを判断する。充電特性関数iが常に最大使用可能電力関数である場合はステップS216に進み、そうでない場合はステップS214に進む。
【0073】
ステップS218において、充電特性関数i及び最大受電電力関数に基づいて、電力機器動作計画を作成する。具体的には、受電電力関数及び充放電電力関数を決定し、これらを動作計画記憶部2070に保存する。
【0074】
<制御部3020による制御>
制御部3020は、制御指示送信部2020から受信した制御指示に従い、分配部3080が外部電源5000から受電する電力、分配部3080が充電部3040及び蓄電部3060へ送電する電力及び蓄電部3060が充電部3040へ送電する電力を制御する。
【0075】
制御指示送信部2020は、動作計画記憶部2070に保存した受電電力テーブル400の各レコードが示す時刻において、各レコードが持つ受電電力404の値を、制御部3020へ送信する。制御部3020は、分配部3080が、受電電力404が示す大きさの電力を外部電源5000から受電するように、分配部3080を制御する。
【0076】
制御指示送信部2020は、動作計画記憶部2070に保存した充放電電力テーブル300の各レコードが示す時刻において、各レコードが持つ充放電電力304の値を制御部3020へ送信する。制御部3020は、受信した充放電電力304の値に基づいて、蓄電部3060を制御する。例えば、充放電電力304の値が正の値の場合、分配部3080から蓄電部3060へ充放電電力304が示す大きさの電力を送電するように分配部3080又は蓄電部3060、又は双方を制御する。また、充放電電力304の値が負の場合は、蓄電部3060から充電部3040へ、充放電電力304の値の絶対値の大きさの電力を送電するように蓄電部3060又は充電部3040、又は双方を制御する。
【0077】
制御指示送信部2020は、動作計画記憶部2070に保存した分配部・充電部間送電電力テーブル800の各レコードが示す時刻において、各レコードが持つ送電電力804の値を制御部3020へ送信する。制御部3020は、分配部3080が、送電電力804が示す大きさの電力を充電部3040へ送電するように、分配部3080又は充電部3040、又は双方を制御する。
【0078】
制御指示送信部2020は、受電電力テーブル400、充放電電力テーブル300、及び分配部・充電部間送電電力テーブル800の各レコードを複数まとめて制御部3020に送信してもよい。この場合制御部3020は、各レコードが示す時刻において、充電部3040、蓄電部3060及び分配部3080の制御を行う。
【0079】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測できる。また、蓄電部3060を利用することで、より柔軟に電気式乗物6000の充電を行える。
【0080】
[実施形態3]
<概要>
図14は、実施形態3に係る充電システム制御装置2000をその使用環境と共に示す図である。ここで、
図14において
図1又は
図9と同符号の機能ブロックがある場合、特に説明する場合を除いて、
図1又は
図9の機能ブロックと同じ機能を有するとし、説明を省略する。また、
図14における充電システム制御装置2000は例えば、
図9における充電システム制御装置2000と同じ構成である。従って
図14では、充電システム制御装置2000の内部構成を省略する。
【0081】
実施形態3に係る充電システム3000は、充電部3040を複数有し、各充電部3040が電気式乗物6000の充電を行う。各充電部3040はそれぞれ、分配部3080から電力を受電して電気式乗物6000を充電する。ここで、新たに充電を開始する充電部3040を充電部3040−j、充電部3040−jが充電する電気式乗物6000を電気式乗物6000−jと表す。充電部3040−jが電気式乗物6000−jへ送電可能な電力は、分配部3080が外部電源5000から受電可能な電力(最大受電電力関数の電力値)から、充電部3040−j以外の充電部3040が外部電源5000から受電している電力(各充電部3040の受電電力関数の電力値)を除いた電力となる。
【0082】
また実施形態3に係る充電システム3000は、蓄電部3060が複数の充電部3040へ電力を送電する。蓄電部3060が放電可能な電力の一部は、充電動作中の他の充電部3040へ供給されている場合がある。逆に、充電動作中の他の充電部3040は、蓄電部3060を充電している場合がある。そこで、蓄電部3060から充電部3040−jへ供給可能な電力は、蓄電部3060が放電可能な電力(最大蓄電池電力関数の電力値)に、充電動作中の充電部3040に対する蓄電部3060の充放電電力(充放電電力関数の電力値)を足した電力となる。ここで、充放電電力関数は、蓄電部3060の充電を行う場合に正の値、蓄電部3060の放電を行う場合に負の値であるとする。
【0083】
実施形態3において、充電に利用する充電特性関数を選択する方法は次のようになる。まず、充電部3040−jが電気式乗物6000−jへ送電可能な電力の時間変化を表す最大使用可能電力は、以下の数式1のように求める。ここで、受電電力関数kは、充電部3040−kの受電電力関数を表し、分配部・充電部間送電電力関数kは、分配部3080が充電部3040−kへ送電する電力の時間変化を表す。そして、電力値が常に下記最大使用可能電力関数以下となる充電特性関数を選択する。こうすることで、充電部3040が複数ある場合でも、充電完了時間を正確に予測することができる。
【数1】
【0084】
<構成の詳細>
実施形態3に係る充電システム3000は、分配部3080を有する。制御部3020は、制御指示送信部2020からの指示に従って分配部3080を制御する。分配部3080は、制御部3020による制御に従い、外部電源5000から受電した電力を、各充電部3040へ分配する。
【0085】
<電力機器動作計画の詳細>
電力機器動作計画は、分配部・充電部間送電電力テーブル800を、充電部3040ごとに有する。また電力機器動作計画は、充放電電力関数を、時刻、その時刻における蓄電部3060の充電電力、及びその時刻において蓄電部3060から各充電部3040へ送電する放電電力の組み合わせとして有する。具体的には例えば、充放電電力関数は、
図20に示す充電部別充放電テーブル700で表される。充電部別充放電テーブル700は例えば、時刻702、充電電力704、及び各充電部3040へ放電する電力の大きさ(充電部1への放電電力706、充電部2への放電電力708など)を有する。各時刻における蓄電部3060の充放電電力は、充電電力と各充電部3040への放電電力を足した値で求まる。
【0086】
<電力機器動作計画作成処理の流れ>
実施形態3に係る電力機器動作計画作成処理は、例えば実施形態2と同じく、
図13で表される。ただし、ステップS312において、最大使用可能電力を数式1で求める。
【0087】
<制御部3020による制御>
制御指示送信部2020は、動作計画記憶部2070に保存した充電部別充放電テーブル700の各レコードが示す時刻において、該レコードを制御部3020へ送信する。制御部3020は、該レコードが示す充電電力及び各充電部3040への放電電力に基づいて、充電部3040、蓄電部3060、及び分配部3080を制御する。具体的にはまず、充電電力704が示す値の電力を分配部3080から充電部3040へ送電するように、分配部3080又は蓄電部3060、又は双方を制御する。そして、各充電部別の放電電力(充電部1への放電電力706、充電部2への放電電力708など)が示す大きさの電力を蓄電部3060から各充電部3040へ送電するように、蓄電部3060又は充電部3040、又は双方を制御する。
【0088】
制御指示送信部2020は、充電部3040ごとに分配部・充電部間送電電力テーブル800を有し、各分配部・充電部間送電電力テーブル800の各レコードが示す時刻において、分配部3080から各充電部3040へ送電する電力を制御する。各レコードに従った制御方法は、実施形態2における充電部3040及び分配部3080の制御方法と同様である。
【0089】
実施形態1及び2と同様、制御指示送信部2020は、各テーブルのレコードを複数まとめて送信してもよい。
【0090】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測できる。また、蓄電部3060を利用することで、より柔軟に電気式乗物6000の充電を行える。さらに、充電部3040を複数有する場合でも、各充電システム3000による充電完了時間を正確に予測することができる。
【0091】
[実施形態4]
図15は、実施形態4に係る充電システム制御装置2000をその使用環境と共に示した図である。ここで、
図15において
図1、
図9又は
図14と同符号の機能ブロックがある場合、特に説明する場合を除いて、
図1、
図9又は
図14の機能ブロックと同じ機能を有するとし、説明を省略する。また、
図15における充電システム3000は例えば、
図9における充電システム3000と同じ構成である。そのため、
図15において、充電システム3000の内部構成は省略する。
【0092】
実施形態4に係る充電システム制御装置2000は認証情報取得部2100を有し、電気式乗物6000の車種を特定するための認証情報を利用して充電特性情報を取得する。これにより、充電特性情報の取得が容易になる。
【0093】
認証情報を取得する具体的な方法は、例えば次のようになる。まず認証情報取得部2100は、認証情報として電気式乗物6000の車種を受け付ける。そして、認証情報取得部2100は、充電特性情報取得部2040へ上記車種を通知する。充電特性情報取得部2040は、上記車種に基づいて充電特性情報を取得する。
【0094】
認証情報の取得方法は様々である。例えば、充電システム制御装置2000において手動で入力する方法、充電システム3000において手動で入力した情報を充電システム制御装置2000へ通知する方法、充電システム3000が電気式乗物6000から自動的に認証情報を取得し、充電システム制御装置2000へ通知する方法などがある。
【0095】
認証情報は、車種に限定されない。その他の認証情報の例として、車両のナンバープレートのナンバーが挙げられる。この場合例えば、ナンバープレートのナンバーと、そのナンバーの車両の車種の情報を含む車両情報を対応づけた車両情報データベースを外部サーバで管理しておくことが考えられる。上記ナンバーを通知された充電特性情報取得部2040は、上記ナンバーに基づいて車両情報データベースを検索することで対象の車両の車種を特定し、特定した車種に対応する充電特性情報を取得する。また、車種に対応する充電特性情報は、車両ごとに管理せず、各自動車メーカーが、車種と充電特性情報の対応を保持する車種情報データベースを管理するという方法も考えられる。
【0096】
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測することができる。さらに、認証情報を利用して充電特性情報を取得するため、充電特性情報の取得が容易になる。
【0097】
[実施形態5]
<概要>
実施形態5に係る充電システム制御装置2000とその使用環境は、例えば
図1、
図9、
図14、又は
図15で表される。各構成についてはすでに説明済みであるため、説明を省略する。
【0098】
実施形態5に係る充電システム制御装置2000は、電力値が常に最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数あった場合に、充電時間が最も短い充電特性関数を選択する。これにより、できる限り短い時間で電気式乗物6000を充電することができる。
【0099】
<充電時間最短の充電特性関数を選択する処理の流れ>
図16は、実施形態5における電力機器動作計画作成処理の流れを表している。ここで
図16において、
図8及び
図13と同符号のステップは、
図8及び
図13と同様の処理を表しているため、説明を省略する。また、
図16において、ステップS208の前に行うステップS301、ステップS305、及びステップS202〜S206は
図13と同様のため、図示を省略する。
【0100】
ステップS212において、充電特性関数iが常に最大使用可能電力関数以下であるかをチェックし、充電特性関数iが常に最大使用可能電力関数以下である場合はステップS420に進む。ステップS420において、選択する充電特性関数の候補であるIDを保存する候補ID配列にiを保存する。そして、ステップS214に進む。
【0101】
全ての充電特性関数についてステップS208からステップS214で構成されるループ処理を終えた後、ステップS422に進む。そして、ステップS422において、候補ID配列の要素数が1以上であるか判断する。要素数が1より小さい場合、候補となる充電特性関数がないため、電力機器動作計画の作成を終了する。要素数が1以上の場合、ステップS424に進む。
【0102】
ステップS424において、候補ID配列に保存されている各IDの充電特性関数について充電完了時間を比較し、充電時間が最も短い充電特性関数を選択する。
【0103】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測することができる。さらに、電力値が常に最大使用可能電力以下である充電特性関数が複数ある場合に、より充電時間が短い充電特性関数を選択するため、できる限り短い時間で電気式乗物6000の充電を完了することができる。
【0104】
[実施形態6]
<概要>
図17は、実施形態6に係る充電システム制御装置2000を、その使用環境と共に示した図である。ここで、
図17において
図1、
図9、
図14又は
図15と同符号の機能ブロックがある場合、特に説明する場合を除いて、
図1、
図9、
図14又は
図15の機能ブロックと同じ機能を有するとし、説明を省略する。また
図17において、充電システム3000は例えば、
図9における充電システム3000と同じ構成であるため、充電システム3000の内部構成は省略する。
【0105】
実施形態6に係る充電システム制御装置2000は、電力値が常に最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数あった場合、それらの充電特性関数をユーザに提示し、充電に利用する充電特性関数をユーザに選択させる。これにより、よりユーザのニーズにあった充電方法で電気式乗物6000を充電できる。例えば、電気式乗物6000の充電中にユーザが何か作業を行いたい場合、その作業の完了時間以降に充電が完了する充電特性関数を選択するといったことが可能となる。
【0106】
<構成の詳細>
実施形態6における充電システム制御装置2000は、充電特性関数通知部2120と充電特性関数選択取得部2140を有する。充電特性関数通知部2120は、複数ある充電特性関数の候補を電気式乗物6000のユーザに通知する。充電特性関数選択取得部2140は、前記通知した候補に従ってユーザが入力する充電特性関数を取得する。
【0107】
<ユーザが選択した充電特性関数を利用する電力機器動作計画の作成処理>
図18は、実施形態6における電力機器動作計画の流れを表している。ここで
図18において、
図8、
図13又は
図16と同符号のステップは、
図8、
図13又は
図16と同様の処理を表しているため、説明を省略する。また、
図18において、ステップS422より前のステップは例えば
図16と同様であるため、表記を省略する。
【0108】
ステップS624において、制御指示送信部2020は、充電特性関数通知部2120を通じ、候補ID配列に保存されている各IDの充電特性関数の全部又は一部をユーザに通知する。そして、ステップS626において、制御指示送信部2020は、充電特性関数選択取得部2140を通じ、前記通知した充電特性関数の中から一つをユーザに選択させる。ステップS218における電力機器動作計画の作成は、ステップS626でユーザが選択した充電特性関数を利用して行う。
【0109】
候補の充電特性関数をユーザへ通知する方法は様々である。例えば、充電システム制御装置2000にディスプレイ装置を設置して通知する方法、充電システム3000にディスプレイ装置を設置して通知する方法、車両とデータ通信を行い、車両のカーナビゲーションシステム等が有するディスプレイ装置に通知する方法、ユーザが有する携帯電話等の携帯端末とデータ通信を行い、それらのディスプレイ装置に表示する方法等がある。
【0110】
通知した上記充電特性関数をユーザに選択させる方法は様々である。例えば、上記通知を充電システム制御装置2000や充電システム3000のディスプレイ装置に行った場合は、ディスプレイ装置のタッチパネルで入力させる方法や併設したキーボードで入力させる方法などがある。上記通知をカーナビゲーションシステムに行った場合は、カーナビゲーションシステムから入力させる方法などがある。上記通知を携帯電話等の携帯端末に行った場合は、携帯端末から入力させる方法などがある。
【0111】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測することができる。さらに、電力値が常に最大使用可能電力以下である充電特性関数が複数ある場合に、ユーザが選択した充電特性関数を利用するため、よりユーザのニーズにあった方法で充電を行える。
【0112】
[実施形態7]
実施形態7に係る充電システム制御装置2000とその使用環境は例えば、
図1、
図9、
図14、
図15又は
図17で表される。各構成についてはすでに説明済みであるため、説明を省略する。
【0113】
<余力電力を考慮した最大使用可能電力の決定>
本実施形態に係る充電システム制御装置2000は、充電特性関数の選択を行う際、充電部3040に供給される電力から、充電部3040に持たせる余力を表す余力電力を除いた大きさの電力を、充電部3040から電気式乗物6000へ送電可能な電力とする。具体的には、
図8のステップS212においては最大受電電力関数から余力電力を、
図13及び
図16のステップS312においては最大使用可能電力関数から余力電力を除いた電力に基づいて、充電特性関数の選択を行う。こうすることで、充電部3040が受電する電力が予期せず小さくなった場合にも、充電完了予測時間に充電を完了できる確率が高くなる。
【0114】
ここで、
図8のステップS212において、余力電力を考慮した最大受電電力関数を求める方法の具体例は、例えば以下の数式2のようになる。ここで余力関数を掛けることは、最大受電電力関数の内、ある割合を余力電力とすることを意味する。また、余力定数を引くことは、余力電力を定数として与えることを意味する。なお、数式2において、最大受電電力関数を最大使用可能電力関数に置き換えることで、
図13及び
図16のステップS312において、余力電力を考慮した最大使用可能電力を求めることができる。
【数2】
【0115】
上記余力関数や余力定数の設定方法は様々である。例えば、充電システム制御装置2000の管理者が手動で入力する方法や、充電特性情報の一部として充電特性情報取得部2040から取得する方法などがある。
【0116】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測することができる。さらに、充電特性関数を選択する際の判断に用いる最大使用可能電力に余力を持たせることで、充電部3040に供給される電力が予期せず低下した場合にも、予測時間通りに充電を完了できる確率が高くなる。
【0117】
[実施形態8]
<概要>
実施形態8に係る充電システム制御装置2000とその使用環境は例えば、
図1、
図9、
図14、
図15又は
図17で表される。各構成についてはすでに説明済みであるため、説明を省略する。
【0118】
本実施形態に係る充電システム制御装置2000は、地域情報が変更された場合に、充電に利用する充電特性関数の変更が必要か否かを判断し、必要な場合は電力機器動作計画の変更を行う。まず、変更された地域情報に基づいて、新たな最大使用可能電力関数を求める。ここで、新たな最大使用電力関数が、変更前の最大使用可能電力関数以上であれば、現状以上の電力を受電可能であるため、変更の必要はない。一方、新たな最大使用可能電力関数が、いずれかの時間において、変更前の最大使用可能電力関数より小さい場合は、その時間に充電電力が不足する可能性がある。そのため、新たな最大使用可能電力関数が、常に現在利用している充電特性関数以上であるかをチェックする。新たな最大使用可能電関数が常に、現在の充電特性関数以上であれば、現在の充電特性関数で充電を続行することができる。一方、いずれかの時間帯において、新たな最大使用可能電力関数が、現在の充電特性関数より小さくなる場合は、その時間帯において充電電力が不足する。そこで、充電特性情報を再度取得し、電力値が常に新たな最大使用可能電力関数以下となる充電特性関数を新たに選択する。
【0119】
以上により、地域情報が変更された場合でも、充電完了時間を正確に予測することができる。まず、現在の充電特性関数で充電可能な場合は充電特性関数の変更を行わないため、充電完了時間は変更しない。また、現在の充電特性関数で充電が行えない場合は、適切な充電関数を新たに選択することで、新たな充電完了時間を正確に予測することができる。
【0120】
<電力機器動作計画の変更処理の詳細>
図19は、実施形態8における充電特性関数の変更処理の流れを表している。まずステップS502において、変更後の地域情報を取得する。ステップS504において、現在の蓄電情報を取得する。そして、ステップS506において、上記地域情報と蓄電情報に基づいて定めた変更後の最大使用可能電力と、現在充電に利用している充電特性関数を比較する。変更後の最大使用可能電力関数が、常に上記充電特性関数以上であれば、電力機器動作計画を変更する必要がない。そのため、電力機器動作計画の変更処理を終了する。一方、いずれかの時間において、最大使用可能電力関数が、上記充電特性関数より小さくなる場合は、電力機器動作計画を変更する必要がある。そのため、ステップS508に進み、新たに電力機器動作計画を作成する。
【0121】
ステップS508における電力機器動作計画の作成は例えば、
図13に示すフローによって行う。ただし、地域情報と蓄電情報はステップS502及びステップS504ですでに取得しているため、ステップS204及びステップS301は行わない。
【0122】
<作用・効果>
以上の構成により、本実施形態によれば、充電システム制御装置2000において、外部電源5000が位置する地域によって定まる外部電源5000からの供給電力の時間依存性を考慮して電気式乗物6000の充電を行うことで、充電完了時間を正確に予測することができる。さらに、地域情報が変更された場合でも、充電完了時間を正確に予測することができる。現在の充電特性関数で充電可能な場合は充電特性関数の変更を行わないため、充電完了時間は変更しない。また、現在の充電特性関数で充電が行えない場合は、適切な充電関数を選択し直すことで、新たな充電完了時間を正確に予測できる。
【0123】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0124】
以下、参考形態の例を付記する。
1.電力で動く電気式乗物を充電する充電システムを制御する充電システム制御装置であって、
前記充電システムは、制御手段及び充電手段を有し、通信回線を介して前記充電システム制御装置と接続されており、
前記制御手段は、前記充電システム制御装置から受信した指示に従い、前記充電手段を制御し、
前記充電手段は、前記制御手段による制御に従って、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記電気式乗物へ送電し、
前記充電システム制御装置は、
充電特性情報取得手段、地域情報取得手段、制御指示送信手段を有し、
前記充電特性情報取得手段は、前記電気式乗物の種類と前記電気式乗物の充電に要する総電力量に基づき、前記電気式乗物へ単位時間当たりに充電される電力量の時間変化を表す充電特性関数を少なくとも1つ以上有する充電特性情報を取得し、
前記地域情報取得手段は、前記外部電源が位置する地域によって定まる、前記外部電源が供給可能な電力の時間依存性を示す最大受電電力関数を有する地域情報を取得し、
前記制御指示送信手段は、
前記充電特性情報取得手段から前記充電特性情報を、前記地域情報取得手段から前記地域情報をそれぞれ取得し、
前記地域情報に基づき、前記最大受電電力関数を、前記充電手段が前記電気式乗物へ充電可能な電力の時間変化を表す最大使用可能電力関数とし、
該充電特性情報と該地域情報に基づき、常に前記最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を1つ選択し、
前記充電特性関数に基づき、前記制御手段へ指示を送る充電システム制御装置。
2. 1.に記載の充電システム制御装置であって、
前記充電システムは、
電力を蓄える蓄電手段と、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記蓄電手段及び前記充電手段へ分配する分配手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記充電システム制御装置の指示に従い、前記蓄電手段の充放電と、前記分配手段による電力の分配をさらに制御し、
前記蓄電手段は、前記制御手段の指示に従い、前記充電手段への放電及び前記分配手段から受電する電力の蓄電を行い、
前記充電システム制御装置は、
前記蓄電手段の蓄電量に関する情報を表す蓄電情報を取得する蓄電情報取得手段をさらに有し、
前記制御指示送信手段は、
前記蓄電情報取得手段から前記蓄電情報をさらに取得し、
前記地域情報と前記蓄電情報に基づき、前記蓄電手段の蓄電量と前記受電電力関数から前記最大使用可能電力関数を定める充電システム制御装置。
3. 1.又は2.に記載の充電システム制御装置であって、
前記充電システムは、前記充電手段を2つ以上有し、
前記制御指示送信手段は、前記最大使用可能電力関数から、充電動作中である各前記充電手段が送電する電力の合計を引くことで、新たに前記最大使用可能電力関数を定める充電システム制御装置。
4. 1.乃至3.いずれか一つに記載の充電システム制御装置であって、前記制御指示送信手段は、前記地域情報が変更された場合に、
現在充電に利用している前記充電特性関数と、前記変更後の地域情報に基づいて定まる前記最大使用可能電力関数を比較し、
該充電特性関数がいずれかの時間において、該最大使用可能電力関数より大きくなる場合は、常に該最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を新たに1つ選択する充電システム制御装置。
5. 前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、その中から、充電完了時間が最も早い前記充電特性関数を選択する1.乃至4.いずれか一つに記載の充電システム制御装置。
6. 1.乃至4.いずれか一つに記載の充電システム制御装置であって、充電特性関数通知手段と充電特性関数選択取得手段部をさらに有し、
前記制御指示送信手段は、前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、
前記充電特性関数通知手段を通じ、その中の一部又は全部を前記充電システムの利用者に通知し、
前記充電特性関数選択取得手段を通じ、ユーザから、前記通知した複数の充電特性関数から1つの選択を受け付ける充電システム制御装置。
7. 前記最大使用可能電力関数から、前記充電手段に持たせる余力の時間変化を表す余力電力関数を引いた電力を、新たに前記最大使用可能電力関数として定める1.乃至6.いずれか一つに記載の充電システム制御装置。
8. 1.乃至7.いずれか一つに記載の充電システム制御装置であって、
前記充電システム制御装置は、
前記電気式乗物を特定するための認証情報を取得する認証情報取得手段をさらに有し、
前記充電特性情報取得手段は、
前記認証情報取得手段から該認証情報を取得し、
該認証情報に基づいて前記充電特性情報を取得する充電システム制御装置。
9. コンピュータに、電力で動く電気式乗物を充電する充電システムを制御する充電システム制御装置として動作する機能を持たせるプログラムであって、
前記充電システムは、制御手段及び充電手段を有し、通信回線を介して前記コンピュータと接続されており、
前記制御手段は、前記コンピュータから受信した指示に従い、前記充電手段を制御し、
前記充電手段は、前記制御手段による制御に従って、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記電気式乗物へ送電し、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
前記電気式乗物の種類と前記電気式乗物の充電に要する総電力量に基づき、前記電気式乗物へ単位時間当たりに充電される電力量の時間変化を表す充電特性関数を少なくとも1つ以上有する充電特性情報を取得する機能と、
前記外部電源が位置する地域によって定まる、前記外部電源が供給可能な電力の時間依存性を示す最大受電電力関数を有する地域情報を取得する機能と、
前記地域情報に基づき、前記最大受電電力関数を、前記充電手段が前記電気式乗物へ充電可能な電力の時間変化を表す最大使用可能電力関数とする機能と、
該充電特性情報と該地域情報に基づき、常に前記最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を1つ選択する機能と、
前記充電特性関数に基づき、前記制御手段へ指示を送る機能と、
を持たせるプログラム。
10. 9.に記載のプログラムであって、
前記充電システムは、
電力を蓄える蓄電手段と、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記蓄電手段及び前記充電手段へ分配する分配手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記コンピュータの指示に従い、前記蓄電手段の充放電及び前記分配手段による電力の分配をさらに制御し、
前記蓄電手段は、前記制御手段の指示に従い、前記充電手段への放電及び前記充電手段から受電する電力の蓄電を行い、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
前記蓄電手段の蓄電量に関する情報を表す蓄電情報を取得する機能と、
前記地域情報と前記蓄電情報に基づき、前記蓄電手段の蓄電量と前記受電電力関数から前記最大使用可能電力関数を定める機能と、
をさらに持たせるプログラム。
11. 9.又は10.に記載のプログラムであって、
前記充電システムは、前記充電手段を2つ以上有し、
前記プログラムは、前記コンピュータに、前記最大使用可能電力関数から、充電動作中である各前記充電手段が送電する電力の合計を引くことで、新たに前記最大使用可能電力関数を定める機能をさらに持たせるプログラム。
12. 9.乃至11.いずれか一つに記載のプログラムであって、前記コンピュータに、
前記地域情報が変更された場合に、
現在充電に利用している前記充電特性関数と、前記変更後の地域情報に基づいて定まる前記最大使用可能電力関数を比較する機能と、
該充電特性関数がいずれかの時間において、該最大使用可能電力関数より大きくなる場合は、常に該最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を新たに1つ選択する機能と、
をさらに持たせるプログラム。
13. 前記コンピュータに、前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、その中から、充電完了時間が最も早い前記充電特性関数を選択する機能をさらに持たせる9.乃至12.いずれか一つに記載のプログラム。
14. 9.乃至12.いずれか一つに記載のプログラムであって、前記コンピュータに、
前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、
その中の一部又は全部を前記充電システムの利用者に通知する機能と、
ユーザから、前記通知した複数の充電特性関数から1つの選択を受け付ける機能と、
をさらに持たせるプログラム。
15. 前記コンピュータに、前記最大使用可能電力関数から、前記充電手段に持たせる余力の時間変化を表す余力電力関数を引いた電力を、新たに前記最大使用可能電力関数として定める機能をさらに持たせる9.乃至14.いずれか一つに記載のプログラム。
16. 9.乃至15.いずれか一つに記載のプログラムであって、前記コンピュータに、
前記電気式乗物を特定するための認証情報を取得する機能と、
該認証情報に基づいて前記充電特性情報を取得する機能と、
をさらに持たせるプログラム。
17. 電力で動く電気式乗物を充電する充電システムを制御するコンピュータによって実行される制御方法であって、
前記充電システムは、制御手段及び充電手段を有し、通信回線を介して前記コンピュータと接続されており、
前記制御手段は、前記コンピュータから受信した指示に従い、前記充電手段を制御し、
前記充電手段は、前記制御手段による制御に従って、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記電気式乗物へ送電し、
前記制御方法は、
前記電気式乗物の種類と前記電気式乗物の充電に要する総電力量に基づき、前記電気式乗物へ単位時間当たりに充電される電力量の時間変化を表す充電特性関数を少なくとも1つ以上有する充電特性情報を取得するステップと、
前記外部電源が位置する地域によって定まる、前記外部電源が供給可能な電力の時間依存性を示す最大受電電力関数を有する地域情報を取得するステップと、
前記地域情報に基づき、前記最大受電電力関数を、前記充電手段が前記電気式乗物へ充電可能な電力の時間変化を表す最大使用可能電力関数とするステップと、
該充電特性情報と該地域情報に基づき、常に前記最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を1つ選択するステップと、
該充電特性関数に基づき、前記制御手段へ指示を送るステップと、
を有する制御方法。
18. 17.記載の制御方法であって、
前記充電システムは、
電力を蓄える蓄電手段と、前記充電システムが外部電源から受電する電力を前記蓄電手段及び前記充電手段へ分配する分配手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記コンピュータの指示に従い、前記蓄電手段の充放電及び前記分配手段による電力の分配をさらに制御し、
前記蓄電手段は、前記制御手段の指示に従い、前記充電手段への放電及び前記充電手段から受電する電力の蓄電を行い、
前記制御方法は、
前記蓄電手段の蓄電量に関する情報を表す蓄電情報を取得するステップと、
前記地域情報と前記蓄電情報に基づき、前記蓄電手段の蓄電量と前記受電電力関数から前記最大使用可能電力関数を定めるステップと、
をさらに有する制御方法。
19. 17.又は18.に記載の制御方法であって、
前記充電システムは、前記充電手段を2つ以上有し、
前記制御方法は、前記最大使用可能電力関数から、充電動作中である各前記充電手段が送電する電力の合計を引くことで、新たに前記最大使用可能電力関数を定めるステップをさらに有する制御方法。
20. 17.乃至19.いずれか一つに記載の制御方法であって、
前記地域情報が変更された場合に、
現在充電に利用している前記充電特性関数と、前記変更後の地域情報に基づいて定まる前記最大使用可能電力関数を比較するステップと、
いずれかの時間において該充電特性関数が該最大使用可能電力関数より大きくなる場合は、常に該最大使用可能電力関数以下である前記充電特性関数を新たに1つ選択するステップと、
をさらに有する制御方法。
21. 前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、その中から、充電完了時間が最も早い前記充電特性関数を選択するステップをさらに有する17.乃至20.いずれか一つに記載の制御方法。
22. 17.乃至20.いずれか一つに記載の制御方法であって、前記充電特性関数の選択において、常に前記最大使用可能電力関数以下である充電特性関数が複数ある場合は、
その中の一部又は全部を前記充電システムの利用者に通知するステップと、
前記充電特性関数選択取得手段を通じ、ユーザから、前記通知した複数の充電特性関数から1つの選択を受け付けるステップと、
をさらに有する制御方法。
23. 前記最大使用可能電力関数から、前記充電手段に持たせる余力の時間変化を表す余力電力関数を引いた電力を、新たに前記最大使用可能電力関数として定めるステップをさらに有する17.乃至22.いずれか一つに記載の制御方法。
24. 17.乃至23.いずれか一つに記載の制御方法であって、
前記電気式乗物を特定するための認証情報を取得するステップと、
該認証情報に基づいて前記充電特性情報を取得するステップと、
をさらに有する制御方法。
【0125】
この出願は、2012年7月4日に出願された日本出願特願2012−150453号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。