(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
【0026】
第1の実施形態.
図1Aは本発明の第1の実施形態に係る生体情報測定装置1の外観を示す上面図であり、
図1Bは
図1AのB−B線に沿って切断したときの生体情報測定装置1の縦断面図であり、
図1Cは
図1AのA−A線に沿って切断したときの生体情報測定装置1の縦断面図である。また、
図2は
図1の生体情報測定装置1の底面図であり、
図3は
図1の生体情報測定装置1を被測定部位に取り巻いて装着するときの状態を示す斜視図であり、
図4は
図3の生体情報測定装置1をベルト20の環に対して垂直な方向から見たところを示す図であり、
図5は
図1Aの生体情報測定装置1の構造を説明するための分解斜視図である。
【0027】
図3によって分かるように、生体情報測定装置1は、棒状の例えばユーザの手首90(
図7A〜
図7C参照)などの被測定部位を取り巻いて装着され、被測定部位を取り巻くべき帯状のベルト20と、ベルト20の長手方向に関して基端部aに配置された、血圧を測定する要素を搭載した本体10と、ベルト20が環状になるように、ベルト20の長手方向に関して基端部aと反対側の先端部bとを連結するためのバックル30とを備えている。ここで、ベルト20は血圧測定用カフとしての役割を担う。以下にベルト20の構造について説明する。
【0028】
図1Bによって分かるように、ベルト20は、血圧測定時に被測定部位を圧迫するための流体袋22と、流体袋22の外面に沿って設けられ、この流体袋22の外側への膨張を抑制するための補強層23と、補強層23の外面に沿って設けられ、この補強層23を被覆する外周層24とを含む。従って、流体袋22の外側への膨張を抑制することができるので、被測定部位に対する圧迫効率を向上させることができ、血圧の測定精度をより高めることができる。一方、流体袋22の表面(装着時に内面となる)は、長手方向に沿って複数の凹凸を有し、被測定部位側へ容易に膨張できるようになっている。
【0029】
また、ベルト20を構成する流体袋22、補強層23、外周層24はそれぞれエラストマー材料で形成されている。そのため、ベルト20は可撓性を有するので、手首90に巻き付けることが可能となりかつ汚れにくく水拭きが可能となる。
【0030】
さらに、補強層23の硬度、外周層24の硬度、及び流体袋22の硬度の順に小さくなる。従って、流体袋22が膨張するときに補強層23が流体袋22の外側への膨張を抑制することができるので、被測定部位に対する圧迫効率を向上させることができる。従って、血圧の測定精度をより高めることができる。さらに、補強層23の外周に補強層23の硬度よりも小さい硬度を有する外周層23を被覆するので、ユーザがベルト20の外周層24を手に触れても柔らかい。
【0031】
図
13Aは
図1Aの生体情報測定装置1のベルト20の構造を説明するための分解斜視図である。ここでは、生体情報測定装置1の底面が示されている。図
13Bは図
13Aの流体袋22の接着面を示す平面図である。図
13Cは図
13Aの流体袋22に補強板28を接着したときの状態を概略的に示す側面図である。図
13Dは
図1AのJ−J線に沿って切断したときの生体情報測定装置1の縦断面図である。図
13Dでは、ベルト20の幅方向をX方向、長手方向をY方向、厚さ方向をZ方向として表している。
【0032】
図
13Aに示すように、本体10と流体袋22とは、流体袋22側に接着された補強板28を本体10に嵌め込んでネジ67(図
14C参照)によってネジ止めされて接合される。この補強板28は流体袋22の基端部a側に接着剤によって接着されている。したがって、ネジ67を外すことにより、流体袋22及び補強板28が本体10から外される。ただし図
13Aには、流体袋22が本体10にネジ67により接合されたときの補強板28の位置が明確となるように、流体袋22のみを外したときの状態が示されている。
【0033】
また、本体10のうち流体袋22と対向する面に、本体10に搭載された圧電ポンプ17(
図8参照)から流体袋22内に加圧用の流体を供給するための第1本体側配管要素としての通気口45bと、流体袋22内の圧力を流体によって本体10に搭載された圧力センサ16(
図8参照)に伝えるための第2本体側配管要素としての通気口46bとが設けられている。流体袋22は、本体10と対向した状態で、通気口45bと気密に嵌合する第1袋側配管要素としてのニップル45aと、通気口46bと気密に嵌合する第2袋側配管要素としてのニップル46aとを有している。ここで、流体袋22のうち本体10と対向する部分は、この部分に接着された補強板28を介して本体10に取り外し可能に取り付けられている。この構成により、流体袋22を本体10に補強板28をネジ67を介して本体10に接合されているので、取り付け強度が大きくなる。さらに、ネジ67を外すことにより流体袋22及び補強板28を簡単に外すことができるので、圧力センサ16および圧電ポンプ17の通気口を露呈させることが可能となる。したがって、ネジ67を外すのみで簡単にこれらの通気口45a、45bを用いて製品検査を行うことが可能となる。
【0034】
また、補強板28には、通気口45b、46b及びニップル45a、46aを、一括して通す形状をもつ貫通孔28aが形成されている。この構成により、ニップル45aと通気口45b、および、ニップル46aと通気口46bとの嵌合が容易となる。
【0035】
図
13Bに示すように、流体袋22のうち本体10と対向する面において、取り付けられるべき補強板28の貫通孔28aの縁部に対して内側に沿った位置に、ベルト20の厚さ方向に突起した突起リング75が設けられている。この構成により、補強板28と流体袋22との間に塗布された接着剤が突起リング75よりも内側にはみ出さない。
【0036】
流体袋22のうち補強板28が接着されていない部分は、ベルト20の補強層23に接着剤によって接着される。図
13A、図
13Dに示すように、ベルト20の内周面において、ベルト20の幅方向(X方向)に関する両縁部68が、厚さ方向(Z方向)に突起するとともに長手方向(Y方向)に沿ってライン状に延在する。両縁部68間の間隔は流体袋22の幅より狭くなっており、この両縁部68の間に、流体袋22がベルト20の幅方向(X方向)に関して圧入されてベルト20に接着される。この構成により、ベルト20の幅方向に関して両縁部68と流体袋22との間の隙間がなくなる。そのため、埃が溜まり難いとともに見栄えが良くなる。
【0037】
図
13Aに示すように、補強層23の表面に、断面凹状の溝74aが長手方向(Y方向)に沿ってライン状に延在する。流体袋22を補強層23に接着するための接着剤はこの溝74aに塗布される。図
13B、図
13Dに示すように、流体袋22のうち補強層23に対向するベース層91に、溝74aに嵌まり込む突起ライン74bが設けられている。この構成により、接着材のはみ出しを抑制することができると同時に接着工程が容易となる。
【0038】
図
13Dに示すように、突起ライン74bの側面および底面が溝74aに接着される。この構成により、ベルト20の幅方向(X方向)と厚さ方向(Z方向)との接着強度を大きくすることが可能となる。なお、本実施形態では、ライン状の溝74aの深さ寸法74aZは突起ライン74bの高さ寸法74bZよりも大きいが、本発明はこれに限らない。例えば、ライン状の溝74aの深さ寸法74aZと突起ライン74bの高さ寸法74bZとを等しくしてもよい。この構成により、ベルト20の幅方向(X方向)と厚さ方向(Z方向)との接着強度をさらに大きくすることが可能となる。
【0039】
図
13Dに示すように、流体袋22は、ベルト20の内周面に対向するベース層91と、このベース層91に重ねて配置されたトップ層92とを含み、ベース層91とトップ層92との縁部同士が溶着されて袋状に形成されている。ここで、ベース層91がトップ層92よりも伸びにくい。この構成により、流体袋22の膨張時に、ベース層91がベルト20の内周面から剥がれ難い。なお、トップ層92とベース層91との溶着された縁部には、さらに流体袋22の横膨れ防止用のシート93が厚さ方向に溶着されている。この構成により、流体袋22が膨張するときに横膨れが抑制される。
【0040】
図
14A〜図
14Fは
図1Aのベルト20を組み立てる工程を示す概略図である。先ず、図
14Aに示すように、流体袋22に補強板28を接着する。次に、図
14Bに示すように、ニップル45a、46aを本体10の通気口45b、46bに挿入し、補強板28の爪97を本体10側に備えられた被嵌合部(図示せず)に嵌め込み、ネジ67でネジ止めする(図
14C参照)。次に、図
14Dに示すように、補強層23と流体袋22とを接着する。このとき、ベルト20の両縁部68から数ミリだけ内側に位置する溝74aに接着剤81を流し込んでから流体袋22を貼り合わせて接着する。次に、図
14Eに示すように、流体袋22と補強層23と外周層24との先端部を点線の箇所でカットする。最後に、図
14Fに示すように、カットされた端部においてキャップ部材66を接着剤で張り合わせて先端部を一括して覆う。
【0041】
ここでこの後さらに、図
14Eに示すように、流体袋22と補強層23と外周層24との先端部を点線の箇所でカットし、次に、図
14F、図
14Gに示すように、カットされた端部においてキャップ部材66を接着剤で貼り合わせて先端部を一括して覆ってもよい。キャップ部材66は、ベルト20の先端部を包み込む窪みが設けられた、エラストマー材料で形成された部材である。キャップ部材66をベルト20の先端部に被せることにより、ベルト20の補強層23の先端部と、ベルト20の外周層24の先端部と、ベルト20の流体袋22の先端部との間における各部品の寸法誤差等に起因する位置ずれを隠すことができる。したがって、製品としての見栄えが良くなる。
【0042】
なお、ベルト20の先端部を内周面側に向けて反るようにR形状とし、さらにキャップ部材66を摩擦係数の低い材料で形成したりローラ等の機構を追加する等により滑りやすくすることで、ベルト20の装着性を高めることができる。
【0043】
図
15は流体袋22の製造方法の工程を図示する縦断面図である。この流体袋22はレーザー透過溶着法(LTW)を用いて製造される。この流体袋22は、概略、2層(ベース層91とトップ層92)を重ねて袋状に形成されている。この流体袋22の縁部には、横膨れ防止用のシート93がさらに重ねられている。ここでは、幅方向(X方向)に関して一方の縁部について説明している。他の縁部についても同様の方法で溶着される。
【0044】
まず、図
15Aに示すように、光吸収性材料からなるトップ層92を用意し、トップ層92の外面の縁部に光吸収性材料からなる横膨れ防止用のシート93を沿わせる。次に、例えばトップ層92側からレーザー光を、幅方向(X方向)に関してシート93の全域にわたって照射させる。すると、これらの光吸収性材料が溶解し、重なっている部分において溶着されシート93が溶着される。図
15A(および後述の図
15B、図
16A、図
16B)中に、溶着された領域を三角波形のマークで示している。
【0045】
次に、図
15Bに示すように、トップ層92の内面に対して、光透過性材料からなるベース層91を沿わせる。そして、ベース層91側から再度レーザー光を、幅方向(X方向)に関してシート93の外側領域93oのみに照射させる。すると、ベース層91とトップ層92とがその照射領域(外側領域93o)において溶着する。これにより、ベース層91とトップ層92とが溶着され流体袋22が形成される。ここで、横膨れ防止用のシート93に対向するベース層91とトップ層92との一部が溶着されていない。この構成により、横膨れを防止しつつ流体袋としての幅を有効に使うことが可能となる。
【0046】
ここで流体袋22の製造方法の変形例について説明する。上記流体袋22の製造方法ではレーザー光を同一の領域(シート93の外側領域93o)に二回照射する。この場合には、同一の領域に複数回レーザー照射するので、材料の劣化が生じる可能性がある。これに対して、本変形例では、同一の領域へのレーザー光の照射回数を一回とすることにより、上記材料の劣化に関する問題を生じさせないものである。
【0047】
図
16は第1の実施形態の変形例に係る流体袋22の製造方法の工程の変形例を図示する縦断面図である。この流体袋22は、図
15の例と同様に、概略、2層(ベース層91とトップ層92)を重ねて袋状に形成されている。この流体袋22の縁部には、横膨れ防止用のシート93がさらに重ねられている。ここでは、幅方向(X方向)に関して一方の縁部について説明している。他の縁部についても同様の方法で溶着される。
【0048】
先ず、図
16Aに示すように、光吸収性材料からなるトップ層92を用意し、トップ層92の外面の縁部に光吸収性材料からなる横膨れ防止用のシート93を沿わせる。次に、シート93側からレーザー光を、幅方向(X方向)に関してシート93の内側領域93iのみに照射させる。すると、これらの光吸収性材料が溶解し、その内側領域93iにおいてシート93が溶着される。
【0049】
次に、図
16Bに示すように、トップ層92の内面に対して、光透過性材料からなるベース層91を沿わせる。そして、ベース層91側から再度レーザー光を、幅方向(X方向)に関してシート93の外側領域93oのみに照射させる。すると、ベース層91とトップ層92とがその照射領域(外側領域93o)において溶着する。これにより、ベース層91とトップ層92とが溶着され流体袋22が形成される。ここで、トップ層92は厚みを薄くすることにより、レーザ光を一部透過させることができる。ここで、横膨れ防止用のシート93に対向するベース層91とトップ層92との一部が溶着されていない。この構成により、横膨れを防止しつつ流体袋としての幅を有効に使うことが可能となる。
【0050】
上述したベルト20は以下のように製造される。
【0051】
図
10(A)〜(C)は
図1のベルト20の製造方法の工程を図示する縦断面図である。図
10(A)に図示するように、まず、補強層23を用意し、補強層23の外面に対して、インサート成形によって外周層24の材料をなす樹脂を沿わせる。こうして一体化された補強層23と外周層24とからなる中間体の補強層23の内面に沿って、図
10(B)に図示するように、予め用意した流体袋22を接着または溶着する。このようにして、図
10(C)に図示するように、外周層24、補強層23および流体袋22を含む三層構造のベルト20が形成される。なお、理解し易くするために、図において、外周層24の材料をなす樹脂についても外周層24と同一の番号を付してある。
【0052】
図
11(A)〜(C)は本発明の実施形態の変形例に係る、
図1のベルト20の製造方法の工程を図示する縦断面図である。図
11(A)に図示するように、まず、補強層23を用意し、補強層23の外面に対して、インサート成形によって外周層24の材料をなす樹脂を沿わせる。続けて、図
11(B)に図示するように、補強層23と外周層24とからなる中間体を製造する。また、これとともに1枚のシート29を用意する。最後に、図
11(C)に図示するように製造された中間体の補強層23の内面に沿って、予め用意したシート29の周縁部29eを接着または溶着して、補強層23とシート29とからなる流体袋22を形成する。このようにして、外周層24、補強層23および流体袋22を含む三層構造のベルト20を簡単に製造できる。なお、理解し易くするために、図において、外周層24の材料をなす樹脂についても外周層24と同一の番号を付してある。
【0053】
なお、上述した補強層23はなくてもよく、その場合は補強層の部分は外周層として形成される。
【0054】
図1A、B及び
図3によって分かるように、ベルト20の長手方向に関して本体10が配置された特定部(この例では基端部a)とは異なる部位(この例では略中央部)に、生体情報測定の指示を入力するための血圧測定スイッチ52Bを含む操作部が配置されている。また、
図5中に示すように、流体袋22と補強層23との間に、本体10と操作部52とを電気的に接続するFPCケーブル54が介挿されている。このように、本体10と操作部52とがFPCケーブル54によって電気的に接続されているので、ベルト20を薄厚に構成できる。なお、本実施形態では、操作部のみが配置されているが、本発明はこれに限定されず、通信部、表示部が配置されてもよい。
【0055】
図2によって分かるように、ベルト20の基端部aの内面側には磁石33が備えられ、第2板枠部材30bにはこの磁石33に吸着する金属製の突起部31が備えられて、吸着機構を構成している。この吸着機構によって、ベルト20の基端部aの内面側または第1板枠部材30aの一端部dと、第2板枠部材30bの他端部hとを互いに吸着させることが可能となる。従って、本体10とバックル30の第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとを互いに折り畳む際に、本体10の内面、バックル30の第1板枠部材30aおよび第2板枠部材30bが重なるように誘導される。
【0056】
なお、上記吸着機構に加えて、または、上記吸着機構に代えて、ベルト20の基端部aの内面側または第1板枠部材30aの一端部dと、第2板枠部材30bの他端部hとを互いに係合させるロック機構を備えるのが望ましい。また、これらの吸着機構および/またはロック機構は、その吸着および/または係合を解除するためのアンロック機構を含むのが望ましい。この例では、本体10に、アンロック機構として吸着を解除するリリースボタン19(
図1A、
図2、
図5参照)が設けられている。
図5に示すように、リリースボタン19にはスライド板19aが一体に形成されている。このリリースボタン19が本体10内へ向かって押されると、スライド板19aが
図6B中に示す第1板枠部材30aの一端部dと第2板枠部材30bの他端部hとの間に楔のように入り込んで、第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとの吸着を解除する。
【0057】
図6A、
図6Bに示すように、第2板枠部材30bの他端部hの内面には凸状の形状である係合部32を有する第1固定要素が設けられるとともに、
図1A、
図1B、
図5に示すように、ベルト20の先端部bの外面には係合部32と係合し得る凹状の形状である被係合部25を有する第2固定要素が設けられている。これにより、
図3、
図4に示すように、第2板枠部材30bとベルト20の先端部bとを係合して、ベルト20を環状にすることができる。従って、生体情報測定装置1を被測定部位に固定することが可能となる。さらに、ベルト20の先端部bの外面には当該凸状の第1固定要素(係合部32)と係合し得るように構成された非貫通である凹状の第2固定要素(被係合部25)が設けられているので、流体袋22に対してこれらの固定要素が干渉することがなくなる。従って、血圧測定時に流体袋22によって被測定部位としての手首90を確実に圧迫することができる。
【0058】
また、特許文献2〜4と比較すると、本実施形態に係る生体情報測定装置1のバックル30は、
図4によって分かるように、ベルト20が環状になるように、ベルト20の長手方向に関して基端部aと反対側の先端部bとを締結するための締結部としての役割を担っていることが相違する。すなわち、このバックル30によって、
本体10の内面とベルト20の先端部bとがオーバーラップした状態で、基端部aと先端部bとが締結されて被測定部位としての手首90に装着される。この構成により、ベルト20の基端部aとベルト20の先端部bとが締結されたときに
本体10の内面とベルト20の先端部bとがオーバーラップする。
ここで、図1Cによって分かるように、流体袋22は、ベルト20の長手方向に沿って先端部bから本体10の内面まで延在している。したがって、図4に示すようにベルト20の基端部aとベルト20の先端部bとが締結されたとき、手の甲側で流体袋22がオーバーラップする。そのため、手の甲側の流体袋22の膨張度合い、すなわち厚さ方向への流体袋22の膨らみが大きくなるので脈波を精度良く検出することができる。したがって、血圧の測定精度が向上する。さらに、締結した状態でベルト20の先端部bが飛び出さずに見栄えが良くなる。
【0059】
なお、本実施形態では、第1固定要素として凸状の形状を用い第2固定要素として凹状の形状を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1固定要素として凹状の形状を用い第2固定要素として凸状の形状を用いてもよい。この場合においても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0060】
図1A、
図1B、
図5によって分かるように、被係合部25は、ベルト20の長手方向に関して第2板枠部材30bの他端部hの取り付け位置を調整可能にするように、ベルト20の長手方向に沿って複数並べて形成されている。従って、ベルト20の長手方向に関して第2板枠部材30bの他端部h(
図6B参照)の取り付け位置を調整することが可能となる。これにより、被測定部位としての手首90の周囲長に丁度合うように、ベルト20の環の長さを可変して設定できる。
【0061】
また、被係合部25は、ベルト20の幅方向に沿って複数(この例では2つ)並べて形成されている。従って、ベルト20が多少ねじられたとしても、係合部32と被係合部25との係合がはずれにくくなる。
【0062】
また、ベルト20のうち少なくとも先端部bの外面は可撓性を有する材料からなる。従って、係合部32と被係合部25との係合の解除が容易となる。なお、ユーザが係合部32と被係合部25との係止を解除する取り外し機構(図示せず)を備えてもよい。この場合には、ベルト20が手首90に装着された状態で、ユーザは、この取り外し機構によって係合部32と被係合部25の係止を解除することができる。したがって、ベルト20の取り外しがより容易になる。
【0063】
図6Aは
図5のバックル30の動作における第1の状態を説明するための概略斜視図であり、
図6Bは
図5のバックル30の動作における第2の状態を説明するための概略斜視図である。
【0064】
バックル30は、ベルト20の基端部aの内面側で、ベルト20の長手方向に対して交差する軸cの周りに回動可能に一端部dで取り付けられた第1板枠部材30aを備え、この第1板枠部材30aは一端部dから反対側の他端部eへ板状に湾曲して延在する。また、第1板枠部材30aの他端部eに、軸cと平行な軸fの周りに回動可能に取り付けられた第2板枠部材30bを備え、この第2板枠部材30bは一端部gから反対側の他端部hへ板状に湾曲して延在する。
【0065】
さらに、この第2板枠部材30bの他端部hがベルト20の先端部bに取り付け可能に構成され、第1板枠部材30a、第2板枠部材30bは、それぞれその部材を板面に対して貫通する第1開口部OP1、第2開口部OP2を有する。ここで、本体10の内面、バックル30の第1板枠部材30aおよび第2板枠部材30bが重なるように折り畳まれた状態で、第1板枠部材30aの第1開口部OP1と第2板枠部材30bの第2開口部OP2とが本体10の厚さ方向に連なる。
【0066】
従って、本体10の内側に被測定部位を圧迫するように流体袋22を配置する構成が可能となる。
【0067】
第1開口部OP1は第1板枠部材30aの他端部e側へ向かって開くとともに、第2開口部OP2は第2板枠部材30bの一端部g側へ向かって開いて、第1開口部OP1と第2開口部OP2とが連通している。つまり、第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとは、略コの字状に形成され、互いに開口部が開いた側で連結されている。また、
図2によって良く分かるように、ベルト20内にベルト20の長手方向に沿って、血圧測定時に被測定部位を圧迫するための流体袋22が設けられ、この流体袋22は、折り畳まれた状態で、第1開口部OP1と第2開口部OP2とに対応する領域を通して本体10内に連通している。
【0068】
この構成により、被測定部位としての手首90のうち、周方向に関して、本体10の内側に対応する部分からベルト20の先端部bへ向かって空間的に連続した領域を、流体袋22で圧迫することができる。従って、流体袋22と被測定部位との接触する面積をより大きくすることができるので、動脈への圧迫効率を向上させることができる。従って、血圧の測定精度をより高めることができる。
【0069】
また、流体袋22は、長手方向に沿って、ベルト20の先端部bまで延在する。そして、本体10の内面、バックル30の第1板枠部材30aおよび第2板枠部材30bが重なるように折り畳まれた状態で、本体10の流体袋22が連通する部分はベルト20の流体袋22が延在する部分とオーバーラップする。
【0070】
この構成により、ベルト20のうち長手方向に関して上記オーバーラップする領域は本体10のそれ以外の領域の厚さ分よりも大きい厚さ分だけ膨張する。従って、手首90に存する動脈がオーバーラップする領域以外の領域によって押されて逃げる距離が少なくなって、動脈を押しつぶすための余計な加圧量が減る。この結果、上記流体袋の加圧によって測定された血圧の測定値を真の値に近づけることができ、測定精度を高めることができる。なお、この動脈を押しつぶすための余計な加圧量を減らすことができる効果は、バックル30において、第1板枠部材30aの第1開口部OP1と第2板枠部材30bの第2開口部OP2とが省略された場合にも得られる。
【0071】
図7A〜
図7Cは
図1の生体情報測定装置1を手首に装着して測定する手順を説明するための概略図である。実際に生体情報測定装置1を手首90に装着する際には、
図7Aに示すように、ユーザはまず、本体10とバックル30の第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとが互いに開いた状態で、ベルト20を手首90に沿わせる。そして、第2板枠部材30bの第2開口部OP2(
図6A及び
図6B参照)内にベルト20の先端部bを通して第2板枠部材30bの係合部32とベルト20の先端部b側にある被係合部25とを係合させる。これにより、ベルト20を環状にするとともに、ベルト20の環に手首90を通した状態にする。このようにして、手首90の周囲長に丁度合うように、ベルト20の環の長さを設定する。
【0072】
次に、
図7Bに示すように、本体10を手首90側に近づけて本体10の内面、バックル30の第1板枠部材30aおよび第2板枠部材30bが重なるように折り畳んでいく。すると、第2板枠部材30bの突起部31が磁石33に吸着されて生体情報測定装置1の手首90への装着が完了する。続けて、
図7Cに示すように、ユーザは血圧測定スイッチ52Bを押すと血圧の測定が開始される。
【0073】
図8は
図1の生体情報測定装置1の内部構成を概略的に示すブロック図である。本体10には、上述の表示器50と操作部52に加えて、CPU(Central Processing Unit)100と、メモリ51と、電源部53と、ピエゾ抵抗式の
圧力検知部としての圧力センサ16と、流体袋22に流体としての空気を供給する圧電ポンプである
流体供給部としての圧電ポンプ17と、圧電ポンプ17の吐出側の圧力(背圧)を調節するための弁18と、圧力センサ16からの出力を周波数に変換する発振回路160と、圧電ポンプ17を駆動するポンプ駆動回路170と、弁18を駆動する弁駆動回路180とが搭載されている。圧力センサ16、圧電ポンプ17、弁18は、本体内部に設けられたエア配管39とこのエア配管39に嵌合して連通するニップル38(
図5参照)とを介して、ベルト20に内包された流体袋22と接続されている。これにより、圧力センサ16、圧電ポンプ17、弁18と、流体袋22との間で、流体としての空気が流通するようになっている。
【0074】
表示器50は、ディスプレイおよびインジケータ等を含み、CPU100からの制御信号に従って所定の情報を表示する。
【0075】
操作部52では、電源スイッチ52Aは、電源部53をオンオフする指示
を受け付ける。血圧測定スイッチ52Bは、
血圧の測定開始の指示、および、メモリ51に記憶された血圧値の測定結果のデータを表示器50に表示させるための指示を受け付ける。これらのスイッチ52A、52Bは、ユーザによる指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。
【0076】
メモリ51は、生体情報測定装置1を制御するためのプログラム、生体情報測定装置1の各種機能を設定するための設定データ、血圧値の測定結果のデータを記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
【0077】
電源部53は、CPU100、圧力センサ16、圧電ポンプ17、弁18、表示器50、メモリ51、発振回路160、ポンプ駆動回路170、および弁駆動回路180の各部に電力を供給する。
【0078】
発振回路160は、圧力センサ16からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ16の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
【0079】
CPU100は、メモリ51に記憶された生体情報測定装置1を制御するためのプログラムに従って背圧制御部として働いて、操作部52からの操作信号に応じて、ポンプ駆動回路170を介して圧電ポンプ17を駆動するとともに、弁駆動回路180を介して弁18を駆動する制御を行う。弁18は、流体袋22の空気を排出し、または封入して背圧を制御するために開閉される。また、CPU100は、圧力センサ16からの信号に基づいて、血圧値を算出し、表示器50およびメモリ51を制御する。
【0080】
圧電ポンプ17は、ベルト20に内包された流体袋22内の圧力(背圧)を加圧するために、流体袋22に流体として空気を供給する。弁18は、流体袋22の空気を排出し、または封入して背圧を制御するために開閉される。ポンプ駆動回路170は、圧電ポンプ17をCPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動する。弁駆動回路180は、弁18をCPU100から与えられる制御信号に基づいて開閉する。
【0081】
圧力センサ16及び発振回路160は、背圧を検出する圧力検出部として動作する。圧力センサ16は、例えば、ピエゾ抵抗式圧力センサであり、エア配管39を介して、圧電ポンプ17、弁18およびベルト20に内包されている流体袋22に接続されている。この例では、発振回路160は、圧力センサ16からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ16の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
【0082】
以上のように構成された生体情報測定装置1の動作について以下に説明する。
【0083】
図9は
図1の生体情報測定装置1が実行する血圧測定処理を示すフローチャートである。一般的なオシロメトリック法に従って血圧を測定する場合、概ね、次のような動作が行なわれる。すなわち、ユーザの被測定部位(手首など)に予めカフを巻き付けておき、測定時には、ポンプ及び弁を制御して、背圧を最高血圧より高く加圧し、その後徐々に減圧していく。この減圧する過程において、背圧を圧力センサで検出し、被測定部位の動脈で発生する動脈容積の変動を脈波信号として取り出す。その時の背圧の変化に伴う脈波信号の振幅の変化(主に立ち上がりと立ち下がり)に基づいて、最高血圧(収縮期血圧:Systolic Blood Pressure)と最低血圧(拡張期血圧:Diastolic Blood Pressure)とを算出する。
【0084】
この生体情報測定装置1では、CPU100によって、
図9のフローに従ってオシロメトリック法によりユーザの血圧値が測定される。
【0085】
具体的には、電源スイッチ52AがONされた状態で測定スイッチ52Bが押されると、
図9に示すように、生体情報測定装置1は血圧測定を開始する。血圧測定開始に際して、CPU100は、処理用メモリ領域を初期化し、弁駆動回路180に制御信号を出力する。弁駆動回路180は、制御信号に基づいて、弁18を開放してベルト20の流体袋22内の空気を排気する。続いて、圧力センサ16の0mmHgの調整を行う制御を行う。
【0086】
図9において、血圧測定を開始すると、まず、CPU100は、弁駆動回路180を介して弁18を閉鎖し、その後、ポンプ駆動回路170を介してポンプ32を駆動して、流体袋22に空気を送る加圧処理を行う。これにより、流体袋22を膨張させるとともに背圧を徐々に加圧していく(ステップST101)。
【0087】
カフ圧が加圧されて所定の圧力に達すると(ステップST102でYES)、CPU100は、ポンプ駆動回路170を介してポンプ32を停止し、その後、弁駆動回路180を介して弁18を徐々に開放する制御を行う。これにより、流体袋22を収縮させるとともに背圧を徐々に減圧していく(ステップST103)。
【0088】
ここで、所定の圧力とは、ユーザの収縮期血圧よりも十分高い圧力(例えば、収縮期血圧+30mmHg)であり、予めメモリ51に記憶されているか、背圧の加圧中にCPU100が収縮期血圧を所定の算出式により推定して決定する(例えば特開2001−70263号公報参照。)。
【0089】
また、減圧速度については、カフの加圧中に目標となる目標減圧速度を設定し、その目標減圧速度になるようにCPU100が弁18の開口度を制御する(同公報参照。)。
【0090】
上記減圧過程において、ベルト20を介して、ベルト20の圧力を表す背圧信号(符号Pcで表す。)を圧力センサ16が検出する。CPU100は、この背圧信号Pcに基づいて、オシロメトリック法により後述のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧と拡張期血圧)を算出する(ステップST104)。なお、血圧値の算出は、減圧過程に限らず、加圧過程において行われてもよい。
【0091】
血圧値を算出して決定すると(ステップST105でYES)、CPU100は、算出した血圧値を表示器50へ表示し(ステップST106)、血圧値をメモリ51へ保存する制御を行う(ステップST107)。
【0092】
次に、CPU100は、弁駆動回路180を介して弁18を開放し、ベルト20の流体袋22内の空気を排気する制御を行う(ステップST108)。
【0093】
この後、上記電源スイッチ52Aが押されると、血圧測定を終了する。
【0094】
この生体情報測定装置1を手首90から取り外す場合は、ユーザは、バックル30の第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとを開き、ベルト20の環を大きくした状態で、ベルト20から手首90を取り出す。
【0095】
2回目の以降の装着の際は、バックル30の第1板枠部材30aと第2板枠部材30bとを開いた状態で、ベルト20の環に手首90を通し、バックル30を閉じればよい。したがって、ユーザは生体情報測定装置1を手首90に容易に装着することができる。
【0096】
第2の実施形態.
図
12Aは本発明の第2の実施形態に係る生体情報測定装置1Aの外観を示す上面図である。図
12Bは図
12Aの生体情報測定装置1Aの底面図であり、図
12Cは図
12Aの生体情報測定装置1Aを被測定部位に取り巻いて装着するときの状態を示す斜視図である。
【0097】
図
12Aに示すように、本実施形態に係る生体情報測定装置1Aは、第1の実施形態に係る生体情報測定装置1と比較すると、ベルト20の代わりにベルト20Aを備え、バックル30の代わりにバックル30Aを備えたことが相違する。
【0098】
また、図
12A、図
12Bによって分かるように、本実施形態に係るベルト20Aは、第1の実施形態に係るベルト20と比較すると、ベルト20Aの長手方向に垂直である幅方向に幅広部20aが設けられていることが相違する。この幅広部20aは、幅方向において第2固定要素(被係合部25)を挟むように形成されている。すなわち、被係合部25は、ベルト20Aの幅が広い領域に形成されており、後述するフック部34の先端部によって引っかけられるように、ベルト20Aの先端部がベルト20Aの長手方向に垂直である幅方向において広く形成されている。
【0099】
また、図
12B、図
12Cによって分かるように、本実施形態に係るバックル30Aは、第1の実施形態に係るバックル30と比較すると、第2板枠部材30bの代わりに第2板枠部材30Abを備えたことが相違する。ここで、第2板枠部材30Abの他端部hの内面には凸状の形状である係合部32Aを有する第1固定要素が設けられている。これとともに、図
12A、図
12Cに示すように、ベルト20Aの先端部bの外面には係合部32Aと係合し得る凹状の形状である被係合部25を有する第2固定要素が設けられている。これにより、図
12Cに示すように、第2板枠部材30Abとベルト20Aの先端部bとが係合されて、ベルト20Aを環状にすることができる。従って、生体情報測定装置1Aを被測定部位に固定することが可能となる。さらに、ベルト20Aの先端部bの外面には当該凸状の第1固定要素(係合部32A)と係合し得るように構成された非貫通である凹状の第2固定要素(被係合部25)が設けられているので、流体袋22に対してこれらの固定要素が干渉することがなくなる。従って、血圧測定時に流体袋22によって被測定部位としての手首90を確実に圧迫することができる。
【0100】
図
12A、図
12B、図
12Cに示すように、第2板枠部材30Abの他端部hには、突出して形成された鉤状のフック部34が形成されている。このフック部34をベルト20Aの幅広部20aで引っかけて係止させる。これにより、第2板枠部材30Abをベルト20Aに確実に固定することが可能となる。
【0101】
図
12Bによって分かるように、ベルト20Aの基端部aの内面側には凹状の形状である被係合部33Aが備えられ、第2板枠部材30Abにはこの被係合部33Aに係合する係合部31Aが備えられて、ロック機構を構成している。このロック機構によって、ベルト20Aの基端部aの内面側または第1板枠部材30aの一端部dと、第2板枠部材30Abの他端部hとを互いにロックさせることが可能となる。従って、本体10とバックル30Aの第1板枠部材30aと第2板枠部材30Abとを互いに折り畳む際に、本体10の内面、バックル30Aの第1板枠部材30aおよび第2板枠部材30Abが重なるように固定される。
【0102】
図
12A、図
12Cによって分かるように、被係合部25は、ベルト20Aの長手方向に関して第2板枠部材30Abの他端部hの取り付け位置を調整可能にするように、ベルト20Aの長手方向に沿って複数並べて形成されている。従って、ベルト20Aの長手方向に関して第2板枠部材30Abの他端部h(図
12C参照)の取り付け位置を調整することが可能となる。これにより、被測定部位としての手首90の周囲長に丁度合うように、ベルト20Aの環の長さを可変して設定できる。
【0103】
上述の実施形態では、被測定部位を手首としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、被測定部位は腕や脚であってもよい。また、この発明の生体情報測定装置1〜1Iは、血圧値を測定するだけでなく、他の生体情報、例えば脈拍数などを併せて測定するものであってもよい。
【0104】
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。