(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、終端部の有害な電気効果を最小化する終端の点で対応接点要素を使用する被制御インピーダンスケーブルを終端するための装置および方法である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、被制御インピーダンスケーブル(以下に、単に「ケーブル」)と別の装置との間のインタフェースをもたらすために対応電気接点を使用するケーブル終端器を含む。アセンブリは、アセンブリおよび装置を共に線形に圧縮しないかもしれないジャッキネジによって一般的にもたらされる圧縮の方向に、圧縮力によって電気装置に着脱自在に取り付けられる。対応接点は、電気装置の導通点間の非共面性を補正する。
【0009】
終端器の各実施態様が、その接地シールドによってケーブルを固定してかつ共通接地をもたらすための導電性接地ブロック、ケーブル中心導体(複数導体)と電気装置との間の電気接続をするための1個以上の対応信号接点、接地ブロックと装置の接地面との間の電気接続をするための任意選択の対応接地接点、および接点を保持する接地ブロックに実装されるプレートを含む。
【0010】
ケーブルの全ての接地シールドが、接地ブロックに電気的に接続される。本発明は、ケーブル接地シールドの半田付け、接地シールドの圧着、導電性接着剤によるポッティング、インサート成形、堅くされた接地シールドの圧入、ねじ切り、およびツイストロックを含む、これを達成するためにいくつかの異なる方法を意図する。一旦ケーブルが接地ブロック内につなぎ留められたならば、接地ブロック面およびケーブル端部が対応接点との信頼性が高い電気的接触をするために仕上げられる。ケーブル中心導体が接地ブロック面に対して周知の深さで配置されることを確実にするために、仕上げはミリング、研削または研摩のようないくつかの機械手段による研磨を含むことができる。
【0011】
本発明とともに用いられる実例対応接点は、バネプローブ、導電性ゴム接点、ファズボタン接点、打ち抜き金属接点、化学エッチング接点および斜めコイル接点を含む。
【0012】
プレートは接点を保持する。プレートの特徴は、接地ブロック面に当接する面表面、装置に概ね当接する装置表面および接点用の少なくとも1個の貫通開口を含む。各開口は、接地ブロック面開口部および装置面開口部を有する。信号接点用の開口が、接地ブロック内の対応するケーブル孔と位置合わせされる。
【0013】
ケーブル中心導体は、対応信号接点によって電気装置の信号導通点に接続される。ほとんどの構成において、信号接点は、ケーブルのインピーダンス環境を厳密に模倣するパターンで、接地ブロックまたはケーブルシールドのどちらかを装置に接続する複数の接地接点によって取り囲まれる。システムのインピーダンスは、信号接点に対して接地接点の位置を変えることによってまたは絶縁体を変えることによって変えられることができる。
【0014】
斜めコイル接点は、プレート内の貫通開口内に捕らえられる。開口は、接地ブロックに隣接した側面でのより小さいブロック開口部に対してかつ他端でのより小さい装置開口部に対して狭くなるより大きなセンターセクションを有する。接点リードの長さはリードが開口部から延出するようなものである。代わりとして、ブロック開口部がセンターセクションと同じくらい広い。任意選択で、中心導体および装置と対応する接点リードとの間の接触面積が、ケーブル中心導体と同じくらい広い接点が中に捕らえられる一対の導電性突起によって増大されることができる。任意選択で、開口の残りの空間が、弾性を追加してかつコイルループを電気的にショートさせるのを助ける対応導電性エラストマによって充填される。
【0015】
ファズボタン接点は円柱形で、かつ中心で端部と比べてより狭い開口内に圧入される。接点端部が、プレートから延出する。
【0016】
信号接点用の導電ゴム接点が、開口内の環状突起にうまく嵌まる中心に位置する環状凹部を備えた円柱形であることができる。接点端部が、プレートから延出する。接地接点用の導電ゴム接点は信号接点と同じ構造であることができるか、または信号接点を取り囲む円形であることができる。
【0017】
エッチングまたは打ち抜き接点は、C形状の開口内に捕らえられるC形状の導電材料のストリップである。
【0018】
中心導体と信号接点との間の電気接続および接地ブロックと接地接点との間の電気接続は、圧縮接続である。プレート内に設置される接点によって、プレートは、機械アタッチメントによって接地ブロックに実装され、それによって中心導体の端部に対向して信号接点の端部および接地ブロックに対向して接地接点の端部を押しつける。代わりとして、中心導体と信号接点との間の電気接続が、半田接続である。代わりとして、中心導体の端部が斜めコイル接点のような対応バネに形成される。
【0019】
プレートは、絶縁性または導電性であることができる。絶縁プレートは、非導電性材料でできている。導電プレートは、好ましくは接地接点を結合する導電性金属から成り、それによってより正確なインピーダンスマッチングを信号接点にもたらす。信号接点は、絶縁センタリングプラグまたは不導体コーティングによって導電プレートから絶縁される。
【0020】
代わりとして、信号接点開口が導電性突起内にある。突起は、導電プレートから突起を絶縁する絶縁環によって取り囲まれる。
【0021】
さらに、ケーブルが非常に小さい許容誤差内で同じ長さであるように、接地ブロックにケーブルを組み付けるための方法と装置が開示される。この方法を容易にするために、フレーム、コネクタジグ、ブロックジグおよびレッグを有する半田付け治具が、使用される。フレームは、概ね矩形で垂直に立っている。コネクタジグは、フレームの下部横材に実装される。ブロックジグは、フレームの上部横材に実装される。4本のレッグが水平から少なくとも10°の角度で概ね対向する方向にフレームの底部コーナから延出し、それらが、フレームが倒れるのを防止するがユーザがフレームを傾けることを可能にするようにする。
【0022】
コネクタジグは、ケーブルの他端が接地ブロックに半田付けされるところから離れた固定された距離で、ケーブルコネクタをロックする。ケーブルが接地ブロックに対して同じ長さになるように、コネクタジグは上方へ開いた円弧でコネクタをロックする。
【0023】
接地ブロックはブロックジグにフェースアップで固定され、それが上部横材に固定される。テンションプレートが、上部横材に実装される。ジャッキネジは、テンションプレートの端部で孔にねじ込まれる。
【0024】
ケーブルシースが剥がされ、剥がされた部分が接地ブロック内の孔およびテンションプレート内の対応するケーブル孔を通して供給される。コイルバネが各ケーブル上に配置され、カラーがケーブルに堅固に固定される。
【0025】
コネクタジグ内にコネクタを入れた後に、ケーブル上で適切な張力になるまで、ジャッキネジがしっかりと締められる。各ケーブルシールドが、接地ブロックに半田付けされる。角度付きレッグが、接地ブロックの各側面へのより簡単なアクセスのためにユーザが治具を傾けることを可能にする。半田および接地ブロックが十分に冷却したあと、ジャッキネジがゆるめられ、カラー、バネおよびテンションプレートが除去される。接地ブロックがフレームから除去され、コネクタがコネクタジグから除去される。
【0026】
接地ブロック面は、研摩、ミリング、平削り、スカイビング仕上げ、ブローチングまたはその他の適切な方法によって、円滑で均一に平坦に仕上げられる。
【0027】
本発明の目的は、本発明の以下の図面および詳細な説明を考慮して明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の本質および目的のより完全な理解のために、参照が添付の図面になされ、そこにおいて:
【0029】
【
図1】同軸ケーブルとともに用いられる本発明のケーブル終端部アセンブリの等角図である;
【
図2】装置に接続される
図1のケーブル終端部アセンブリの前面図である;
【
図3】装置に接続されるケーブル終端部アセンブリの断面詳細図である;
【
図4】
図1のケーブル終端部アセンブリの側面図である;
【
図5】
図1のケーブル終端部アセンブリの分解図である;
【
図6】ラインA−Aに沿っての
図2のケーブル終端部アセンブリの上部断面図である;
【
図7】ラインB−Bに沿っての
図3のケーブル終端部アセンブリの前面断面図である;
【
図8】ケーブルを接地ブロックに着脱自在に取り付ける方法の断面図である;
【
図9】ケーブルを接地ブロックに着脱自在に取り付ける別の方法の断面図である;
【
図14】絶縁プレートを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図15】Cでとられた
図14の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図16】鏡像シートを有する絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図17】非対称シートを有する絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図18】細長いセンターセクションを有する絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図19】絶縁プレートおよび導電性突起とともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図20】絶縁プレートとともにファズボタン接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図21】絶縁プレートとともに導電ゴム接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図24】絶縁プレート内に埋め込まれた打ち抜きまたはエッチング接点を使用する
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図25】Hでとられた
図24の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図26】接地ブロック上の設置の前の
図24のプレートの断面図である;
【
図27】絶縁プレート内に埋め込まれた打ち抜きまたはエッチング接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図28】絶縁プレートとともに
図13の接地ブロックを使用するケーブル終端部アセンブリの分解図である;
【
図29】絶縁プレートとともに
図13の接地ブロックを使用するケーブル終端部アセンブリの断面図である;
【
図30】絶縁プレートとともに接地接点用の斜めコイル接点および信号接点用の成形されたケーブル中心導体を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図31】信号接点用の同軸ケーブル、導電プレートおよび絶縁プラグを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図32】信号接点用の導電プレートおよび絶縁プラグを備えたJでとられた
図31の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図33】信号接点用の導電プレートおよび絶縁プラグとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図34】信号接点用の同軸ケーブル、導電プレート、誘電環および導電性突起を備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図35】信号接点用の導電プレート、誘電環および導電性突起を備えたKでとられた
図34の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図36】信号接点用の導電プレート、誘電環および導電性突起とともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である;
【
図37】双軸ケーブルとともに用いられる本発明のケーブル終端部アセンブリの等角図である;
【
図39】ラインM−Mに沿っての
図38のケーブル終端部アセンブリの上部断面図である;
【
図41】ラインN−Nに沿っての
図40のケーブル終端部アセンブリの前面断面図である;
【
図42】絶縁プレートを備えた
図37のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図43】絶縁プレートを備えたRでとられた
図42のケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図44】絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する双軸ケーブル終端部を示すPでとられた
図41の詳細図である;
【
図45】信号接点用の双軸ケーブル、導電プレートおよび絶縁プラグを備えた
図37のケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図46】Sでとられた
図45の双軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図47】信号接点用の斜めコイル接点、導電プレートおよび絶縁プラグを使用する双軸ケーブル終端部を示すPでとられた
図41の詳細図である;
【
図48】信号接点用の双軸ケーブル、導電プレートおよび絶縁プラグを備えた
図37の代替ケーブル終端部アセンブリの下面図である;
【
図49】Tでとられた
図48の代替双軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である;
【
図51】ケーブルおよび接地ブロックを備えた本発明の半田付け治具の等角図である;
【
図55】取り付けられた接地ブロックを備えた
図52のブロックジグおよびテンションプレートの詳細図である;
【
図56】ブロックおよびテンションプレートを通してねじ込まれたケーブルの詳細図である;
【
図57】ケーブル上に設置されたネジおよびカラーの詳細図である;および、
【
図58】張力下のテンションプレートの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本出願は本出願の一部が基づく(特許文献2)をその全体に参照によってここに組み込む。
【0031】
本発明は、終端の点で対応または圧縮可能な接点要素を用いて終端部の有害な電気効果を最小化する被制御インピーダンスケーブルを終端するための装置および方法である。本発明によって、インピーダンスミスマッチが最小化され、ケーブルが高周波信号範囲でより役立つことを可能にする。本発明は、内部導体(複数導体)と接地シールドとの間のインピーダンスが制御される任意のケーブル構造体に使用されることができる。
【0032】
加えて、本発明は被制御インピーダンスケーブルが使用されることができる密度を増大する。すなわち、本発明によって、従来技術の終端部によるものより多くのケーブルが所定の量の空間内に終端されることができる。さらに、本発明の構成要素間のインタフェースは、貫通孔実装を必要としない場合があり、それがさらに密度能力を高めることができる。
【0033】
小さい対応接点が、ユーザが求めるどんな電気装置にでも被制御インピーダンスケーブルを分離自在に相互接続するために使用されることができるように、本発明はケーブル端部の適切な仕上げを要求する。適例は、コンピュータ中央処理PCBをそのランダムアクセスメモリPCBまたは別の中央処理PCBと接続することのような、高周波で互いに通信しなければならない2枚のプリント回路基板を接続することである。
【0034】
図1−5に示すように、本発明は被制御インピーダンスケーブル(以下に、単に「ケーブル」)30と別の装置2、一般的に集積回路(IC)またはプリント回路基板(PCB)との間のインタフェースをもたらすために対応電気接点12、14を使用するケーブル終端器10を含む。終端器10は、後述するようにケーブル30上に設置される。終端器10とケーブル(複数ケーブル)の組合せは、ケーブル終端部アセンブリ8と称する。
図2および3に示すように、アセンブリ8は圧縮の方向24に圧縮力22によって電気装置2に着脱自在に取り付けられる。一般的に、ジャッキネジ26が圧縮力22をもたらす。ジャッキネジ26は、アセンブリ8および電気装置2を共に線形に圧縮しないかもしれない。対応接点12、14は、ケーブル30と電気装置2との間の適切な接続を容易にし、電気装置2の導通点4内の非共面性を補正する。
【0035】
本発明は、1本以上の中心導体を有する被制御インピーダンスケーブルとともに用いられる。同軸ケーブル30は、誘電体34の外側の接地基準シールド36を備えた誘電体34によって取り囲まれる中心導体32を有する。任意選択で、シース38がシールド36を覆う。双軸ケーブル30が、誘電体34の外側の接地基準シールド36およびシールド36を覆うシース38を備えた誘電体34によって取り囲まれる2本の中心導体32を有する。2本を超える中心導体を備えたケーブルが、利用可能である。とりわけ記述されないとはいえ、本発明は2本を超える中心導体を有するケーブルに対応するように適応されることができる。
【0036】
本発明の終端器10は、いくつかの実施態様を有する。各実施態様は、その接地シールド36によってケーブル30を固定してかつ共通接地をもたらすための導電性接地ブロック16、ケーブル中心導体(複数導体)32と電気装置2との間の電気接続をするための1個以上の対応信号接点12、接地ブロック16と装置2の接地面との間の電気接続をするための任意選択の対応接地接点14および接点12、14を保持する接地ブロック16に実装されるプレート18を含む。
【0037】
アセンブリ8を製作するために、ケーブル30の全ての接地シールド36が接地ブロック16に電気的に接続される。本発明は、これを達成するためにいくつかの異なる方法を意図する。接地シールド36は、接地ブロック16内の孔40内に半田付けされることができる。ケーブルシース38は、少なくとも接地ブロック孔40の長さ剥ぎ取られる。ケーブル30がシース38の端部まで孔40内に挿入され、シールド36が接地ブロック16に半田付けされる。
【0038】
代わりとして、ケーブル30が接地ブロック孔40内に圧着されることができる。シース38が剥ぎ取られたあと、ケーブル30が孔40内に挿入される。孔40は、経路のサイズがケーブル30のサイズより小さい点までのケーブル30の挿入の後で、ケーブル30が幾何学的に変更されて走る経路を有し、それによって接地ブロック16にケーブル30をつなぎ留めてかつシールド36を接地ブロック16に電気的に接続することができる。
【0039】
接地ブロック16にケーブル30をつなぎ留める他の方法が、一旦それが孔40内に配置されたならば、導電性接着剤によって接地シールド36をポッティングするステップ、モールディングの時に適所にケーブル30で接地ブロック16をインサート成形するステップ、および、孔40内に、堅くされた例えば予備スズメッキした接地シールドを圧入するステップを含む。
【0040】
一旦ケーブル30が接地ブロック16内につなぎ留められたならば、接地ブロック16の面20およびケーブル端部136が小さい対応接点との信頼性が高い電気的接触をするために適切に仕上げられる。ケーブル中心導体32が、接地ブロック面20に対して周知の深さで、この場合に接地ブロック面20と同じ高さに配置されることを確実にするために、ケーブル端部136および接地ブロック面20は、ミリング、研削または研摩のような、いくつかの機械手段によって研磨されて平坦化される必要があるかもしれない。中心導体32および接地ブロック16への受け入れられる電気接続を阻止するために、ケーブル端部136および面20は、研磨された表面が酸化するか、またはさもなければ劣化するのを防止するために貴金属メッキをさらに必要とするかもしれない。
【0041】
ケーブル30を接地ブロック16に着脱自在に接続する方法が、
図8および9内に示される。アセンブリ全体が置換される必要がないように、これらの方法は個々のケーブル30の置換を可能にする。第1の方法は、ケーブル端部を仕上げるためにケーブル30の端部に、又はその近くに、フェルールを取り付けることを要求する。シース38が剥ぎ取られ、ネジ付きフェルール134がシールド36の上を滑る。フェルール134は、半田付け、クリンピングまたはフェルール134をシールド36に電気的に結合する他の機械手段によってケーブルに取り付けられる。ケーブル端部136は次いで、ケーブル端部136上で平坦面を達成するために研磨によって仕上げられる。中心導体32と信号接点12との間の電気接続を生成するために中心導体32が信号接点12に押圧されるまで、フェルール134は次いで接地ブロック16内のネジ付き孔138内にねじ込まれる。
【0042】
図8の構成では、接地ブロック16は2個の部分140、142を有する。上部140は、フェルール13がその中にねじ込まれるネジ付き孔138を有する。中心導体32が信号接点12のすぐ上になるように、下部142はケーブル端部136を正確に位置合わせするためにある。この方法は、ケーブル信号導体32間の1mm以下の間隔のような非常にタイトなピッチで個々のケーブルを正確に終端するために使用されることができる。
【0043】
図9に示すように、ケーブル30を接地ブロック16に着脱自在に取り付ける第2の方法は、ツイストロックアタッチメント300の使用を要求する。構成要素302がケーブル30の上に自由に摺動することができるように、ツイストロック構成要素302がケーブル30の上を滑る。コイルバネ304が、ケーブル30の上を滑る。シース38が剥ぎ取られたあと、フェルール306が、半田付け、クリンピングまたはフェルール306をシールド36に電気的に結合する他の機械手段によってシールド36に取り付けられる。ケーブル端部308が次いで、ケーブル端部308上で平坦面を達成するために研磨によって仕上げられる。
【0044】
ケーブル端部308が、接地ブロック16内の孔310内に挿入される。ツイストロック構成要素302からの突起312が、それらが孔310内の環状凹部316と位置合わせするまで、孔310の側面内に、示されない向かい合ったノッチを滑り降りる。この位置合わせによって、中心導体32と信号接点12との間の電気接続を生成するために信号接点12に中心導体32をそれが押圧するように、バネ304が圧縮される。突起312が環状凹部316によって捕らえられるように、ツイストロック構成要素302が回転され、それによって孔310内にケーブル30を保持する。
【0045】
とりわけ着脱可能なアタッチメントを備えた、いくつかの設計では、ケーブル中心導体32は必ずしも接地ブロック面20と同一平面上でないかもしれない、すなわち、それは接地ブロック面20からわずかにへこむかまたは突き出るかもしれない。そのへこみまたは突起は、0.05インチほどであるかもしれない。本願明細書および請求項は、中心導体32が実際に接地ブロック面20と同一平面上であるか、0.05インチほど接地ブロック面20からわずかにへこむか、またはわずかに突き出ることを示すために用語「同一平面上」を使用する。
【0046】
本図の大部分では、接地ブロック16はケーブル30が接地ブロック面20に対して垂直である概ね矩形の固体である。しかしながら、接地ブロック16は他の形状を有することができる。
図11は、ケーブル30が接地ブロック面20に対してある角度にある角度付き接地ブロック16を示す。
図12は、ケーブル30が90°に曲がる直角接地ブロック16を示す。
図13は、装置エッジアタッチメントとともに使用されることができる平行接地ブロック16を示す。これらは、他の形状の例だけである。本発明は、接地ブロック16が特定の用途に対して機能する任意の形状を有することができることを意図する。
【0047】
本発明とともに用いられる実例対応接点は、バネプローブ、導電性ゴム接点、ファズボタン接点、打ち抜き金属コンタクト、化学エッチング接点および斜めコイル接点を含む。
【0048】
典型的バネプローブは、バネおよび1、2のプランジャを備えた中空バレルから成る。バネは、バネの端部でバレルの向かい合った開放端内に圧着されるプランジャの端部とともにバレル内に収容される。バネはプランジャを外側にバイアスし、それによって、プランジャの先端にバネ力をもたらす。
【0049】
導電性エラストマバンプが、埋め込み導電性金属要素を備えた様々なタイプのゴムおよび/またはシリコーンでできている。装置導通点が装置から持ち上げられる時、エラストマバンプが機能することができ、したがって、時には、装置からの突出特徴または突出部材として働くシステムへの第3の導電要素の追加を必要とする。
【0050】
代わりとして、接点はその厚さを通して電気だけを導通するエラストマシートである異方性導電エラストマの単一シートでできていることができる。
【0051】
ファズボタンは、円柱形の形状につぶされるワイヤである。得られる形状は、スチールウールでできている小さい円柱のようにとても見える。円柱が非伝導性材料のシート内の孔の中に配置される時、それは連続的に電気的にショートされるバネのように働く。エラストマバンプのように、ファズボタンと接触するように非伝導性シートの孔の中に到達するために必要な第3の要素とともにファズボタンが使用されることができる。
【0052】
種々のタイプおよび構成の斜めコイル接点が、(特許文献3)および(特許文献4)内に記述され、その両方を本願明細書に引用したものとする。簡潔に、斜めコイル接点は一対の反対の位置に延伸するリードを備えた導電性の本質的に弾性のワイヤのコイルを含む。リードは、コイル軸からある角度をなす方向に延伸する。圧縮中に、それらが互いに沿って摺動すると共に、コイルループが共に電気的にショートされる。
【0053】
図は、斜めコイル接点、ファズボタン接点、導電ゴム接点および打ち抜き金属または化学エッチング接点の使用を例示する。上記のように、プレート18は接点12、14を保持する。プレート18の構造は、接点のタイプに依存する。接点のタイプに関係なく、プレート18はいくつかの共通の特徴を有する。これらの特徴は、信号接点12として斜めコイル接点を参照して
図10内に示されるが、しかし、全てのタイプの接点、同じく接地接点14にあてはまる。プレート18は、終端器10が組み立てられる時、接地ブロック面20に当接する面表面170を有する。プレート18は、終端器10が装置2に接続される時、装置2に概ね当接する装置表面172を有する。プレート18は、接点12に対して少なくとも1個の貫通開口174を有する。開口は、その開口内の接点内に伝達される信号のタイプに従い、信号開口または接地開口のどちらかである。各開口174は、接地ブロック面開口部176および装置面開口部178を有する。信号接点12用の信号開口は、接地ブロック16内の対応するケーブル孔40と位置合わせされる。接地ブロック16にプレート18を組み付ける前に、接点12の接地ブロック接点180が接地ブロック面開口部176から延出する。終端器10を装置2に接続する前に、接点12の装置接点182が装置面開口部178から延出する。
【0054】
図14−36は、同軸ケーブルに対する本発明の構成を示す。ケーブル30の中心導体32は、対応信号接点12によって電気装置2の信号導通点4に接続される。
図14および15に示すように、ケーブル30のインピーダンス環境、例えば50オーム、75オーム、85オームまたは100オームを厳密に模倣するパターンで、接地ブロック16またはケーブルシールド36のどちらかを装置に接続する複数の接地接点14によって、信号接点12が取り囲まれる。システムのインピーダンスは、信号接点12に対して接地接点14の位置を変えることによって、または絶縁体を変え、それによって材料の誘電率を変えることによって、または両方によって変えられることができる。信号接点に対して接地接点の位置を変えることは、50オームケーブルの2.5mmから75オームケーブルの6mmに同軸ケーブル上の接地シールドの直径を変えるようなものである。代わりとして、ケーブルが同じインピーダンス環境を維持すると共に誘電体は、材料の誘電率が低ければ低いほど、接地シールドがケーブル信号導体により近くなることができるように変えられることができる。
【0055】
2本以上のケーブル30がある時、ケーブル30間の「共有される」接地接点14があってもよい。例えば、
図15の同軸構造において、2個の信号接点12間の接地接点14’は、両ケーブルに共通である。共通の接地接点がまた、
図16内に見られることができ、そこで右側接地接点14が隣接するケーブル30の接地シールド36の間にある。別の例が、
図43の双軸構造内に示され、そこで隣接するケーブル30の2個の信号接点間の接地接点14’が両ケーブルに共通である。
【0056】
図16および17に示すように、斜めコイル接点42がプレート18内の貫通開口44内に捕らえられる。開口44は、接地ブロック16に隣接した側面でより小さいブロック開口部46bに、および他端でより小さい装置開口部46aに狭くなるより大きなセンターセクション48を有する。
図16内に示される1つの構成において、プレート18は2枚の鏡像シート50を有し、そこで各シート50が1個の開口部46a、46bおよびセンターセクション48の半分を有する。接点42が1枚のシート50のセンターセクション48内に配置され、シート50が接点42を捕らえるために共にはさまれる。
図17内に示される別の構成では、プレート18は開口部46aの1つおよびセンターセクション48を備えたベースシート52および他の開口部46bを備えた上部シート54を有する。接点42はセンターセクション48内に配置され、シート52、54が共にはさまれ、開口44内に接点42を捕らえる。接点リード56の長さは、リード56が開口部46a、46bから延出するようなものである。
【0057】
代替構成が、
図18内に示される。両端部でより小さい開口部を備えたより広いセンターセクションよりむしろ、センターセクション48が、接地ブロック16からプレート18の対向する側面上のより小さい装置開口部46aまでブロック開口部46bからその全幅で延在する。プレート18が接地ブロック16に実装される時、以下に記載するように、接点12、14がプレート18内に固定される。開口44の全てがこの設計である場合、プレート18は2枚のシート50を有する必要はない。接点12、14がブロック開口部46bから設置されることができるので、プレート18は単一シートであることができる。
【0058】
斜めコイル接点42を作るために使用されるワイヤが非常に小さいサイズのため、斜めコイル信号接点12とケーブル中心導体32との間の接触面積は、小さい。これは、接点レッグ56およびケーブル信号導体32のインタフェースで容量性リアクタンスを引き起こす可能性があり、それが高周波で反射を引き起こす可能性がある。この問題を軽減するのを助けるために、
図19におけるように貫通開口44がその長さ全体に対して広い。各端部は、環状肩部60を有する。開口44内に突起62を保持する肩部60、64とともに、肩部64を備えた一対の導電性突起62が、開口44内に嵌まる。突起62は、開口44の中心からより小さい装置開口部46aまで狭くなる貫通孔66および接点リード56がそれを通して延伸する端部でより小さいブロック開口部46aを有する。突起62は、接点リード56の有効面積を増大する。
【0059】
図19では、導電性突起62は互いに間隔を置いて配置されて示される、すなわち、それらは互いに接触しない。代替構成では、開口44の周囲全体、または、例えば延伸するフィンガーとともに、周囲の一部だけのまわりの、どちらかで導電性突起62が互いに接触するように十分に長く作られる。接点12が共にそれらをショートさせない場合、これは容量性装置として働く導電性突起62の潜在的問題を軽減することができる。
【0060】
任意選択で、任意の斜めコイル接点構成で、接点42が設置されたあと、弾性を追加してコイルループを電気的にショートさせる際に助ける対応導電性エラストマによって、開口44の残りの空間が充填される。
【0061】
図20に示すように、ファズボタン接点70は円柱形である。プレート18は、74におけるように中心で端部と比べてより狭い貫通開口72を有する。接点70は、開口72内に圧入される。接点70の長さは端部76がプレート18から延出するようなものである。
【0062】
図21−23に示すように、信号接点12用の導電ゴム接点100が、中央に位置する環状凹部102を備えた円柱形であることができる。プレート18は、中央に位置する環状突起106を備えた貫通開口104を有する。突起106が開口内に接点100を保持するために凹部102内に嵌まるように、ゴム接点100が半径方向に圧縮されて開口104内に配置される。接点100の長さは端部108がプレート18から延出するようなものである。
【0063】
接地接点14用の導電ゴム接点は、信号接点12と同じ構造であることができる。代わりとして、接地接点14用の導電ゴム接点112が、
図22におけるように信号接点12を取り囲む円形である。導電ゴム接点112は、接地ブロック16に隣接した円形上部シート114および装置2にインタフェースするための円形下部シート116を有する。2枚のシート114、116は、プレート18内の貫通開口120内の複数のプラグ118によって電気的に接続される。プラグ118の数は、用途によって変更することができてかつ一般的に信号接点100の周りで均一に間隔を置かれる4個または8個である。信号接点100と同様に、各プラグ118が保持のための環状突起124内に嵌まる環状凹部122を有する。
図23におけるようにシート114、116からプレート18内の凹部128に達するノブ126がシート114、116を適所に保持するのを助ける。
【0064】
図24−27では、接点150はC形状の導電材料のストリップである。接点は、化学エッチングによって、打ち抜き形成によって、または実際的なその他の手段によって形成されることができる。接点150は、プレート18内の貫通開口160内に捕らえられる。それらの休止状態では、接点リード152は
図26におけるようにプレート18の外側に延出する。接地ブロック16がプレート18に取り付けられる時、上部リード152が
図27におけるようにプレート18の方へ凹部156内に変形し、それによって中心導体32に対して信号接点12によっておよび接地ブロック16に対して接地接点14によって電気的接触をもたらす。アセンブリが装置2に接続される時、下部リード154がプレート18の方へ凹部158内に変形する。
【0065】
図13の接地ブロックを使用する交互の終端器アセンブリ10が、
図28および29内に示される。対応接点12、14は、プレート18内の開口44内に嵌まる。長手方向に二分されて仕上げられた中心導体32に対向して、信号接点12が押圧する。
【0066】
中心導体32と信号接点12との間の電気接続80および接地ブロック16と接地接点14との間の電気接続82は、圧縮接続である。プレート18内に設置される接点12、14によって、プレート18がネジ、鋲、などのような、機械取り付け部材28によって接地ブロック16に実装される。プレート18を設置することが、中心導体32の端に対向して信号接点12の端を押しつけてかつ接地ブロック16に対向して接地接点14の端を押しつける。
【0067】
あるいは、接地ブロック16と接地接点14との間の電気接続82が圧縮接続である一方、中心導体32と信号接点12との間の電気接続80は半田接続である。
【0068】
あるいは、
図30に示すように、84におけるように、中心導体32の端が斜めコイル接点のように対応バネに形成される。プレート18は
図18のそれのように構成され、ここでブロック開口部46bはセンターセクション48と同じサイズである。プレート18は信号接点12なしで組み立てられ、プレート18が設置されるときに、中心導体32の端が装置開口部46aを通して延伸する。接地ブロック16と接地接点14との間の電気接続82は、圧縮接続である。
【0069】
プレート18は、絶縁性または導電性であることができる。
図16−30は、絶縁プレート86を示す。信号接点12および接地接点14を電気的に結合しないために、絶縁プレート86は、非導電性材料、好ましくはプラスチックでできている。
【0070】
図31−36に示される導電プレート88は、好ましくは導電性金属から成る。導電プレート88は接地接点14を電気的に結合し、したがって、信号接点12に対してより正確なインピーダンスマッチングをもたらす。導電プレート88への信号接点12の電気的ショートを防ぐ絶縁センタリングプラグ90によって、信号接点12は導電プレート88から絶縁される。プラグ90は、貫通開口44、装置開口部46a、ブロック開口部46bおよびセンターセクション48を含む。プラグ90は、典型的に絶縁プラスチックから作られる。
【0071】
プラグ90は導電プレート88内の貫通孔92内に圧入されることができるか、または、それが接着剤によって孔92内に接合されることができる。あるいは、
図33に示すように、プラグ90が2個の部分94を有し、その各々が1枚のプレートシート50内に嵌まる。嵌合肩部96、98が、プレートシート50内にプラグ部分94を保持する。
【0072】
図34−36は、
図19のそれの様に、信号接点開口44が導電性突起190内にある構成を示す。導電プレート88から導電性突起190を絶縁する絶縁環192によって、突起190が囲まれる。環192は任意の誘電材料から成ることができるが、環192がケーブル誘電体34と同じ材料から成る場合、よりマッチすることができる。
【0073】
あるいは、信号接点12は粉コーティングのような不導体コーティングによって導電プレート88から絶縁されることができる。この場合、コーティングが使用のために適切なサイズに開口サイズを減少させるように、信号接点開口はより大きく作られることができる。プラグ90と同様に、システムのインピーダンスはコーティングの厚みを変えることによってまたはコーティング材料を変え、それによって材料の誘電率を変えることによって変えられることができる。
【0074】
図37−50は、双軸ケーブルに対する本発明の構成を示す。双軸構成が、斜めコイル接点を使用して例示される。本発明が意図するのは、同軸ケーブルアセンブリを参照して記載されるものを含む、さまざまな利用できる対応接点のいずれでも、双軸ケーブル、同じく2本を超える中心導体を備えたケーブルとともに使われることができる、ということである。
【0075】
ケーブル30の中心導体32は、対応信号接点12によって電気装置2の信号伝導点4に接続される。
図42−47に示すように、ケーブル30のインピーダンス環境、例えば50オーム、75オーム、85オームまたは100オームを厳密に模倣するパターンで、信号接点12が複数の接地接点14によって取り囲まれる。同軸ケーブルアセンブリを参照して上記したように、システムのインピーダンスは、信号接点12に対して接地接点14の位置を変えることによって、または絶縁材料を変え、それによって材料の誘電率を変えることによってまたは両方ともによって変えられることができる。
【0076】
同軸ケーブル構成と同様に、プレート18が絶縁性または導電性のどちらかであることができる。
図42−44は絶縁プレート86を示し、
図45−50は導電プレート88を示す。導電プレート88に関しては、信号接点12が導電プレート88に電気的にショートすることを防ぐ絶縁プラグ90によって、信号接点12が導電プレート88から絶縁される。プラグ90は、各信号接点12に対して1個の、2個の開口44を有する。
図31−33を参照して記載されているように、双軸ケーブルシステムプラグ90は、
図47に示す圧入、接着剤または捕獲のような任意の考えられる手段によってつなぎ留められることができる。
【0077】
図48−50は、
図45−47の構成に対する変形例を示す。この構成は、接地接点を使用せず、信号接点12だけを使用する。接地信号は、装置2に導電プレート88を通して直接伝導する。
【0078】
本願明細書は、本発明内に使われることができる複数の異なる対応接点を記載する。これらは、単に例だけである。本発明は、特定の用途に対する適切な特徴を有する任意の形の対応接点が使われることができることを意図する。加えて、本願明細書は異なるタイプの接点が同じアセンブリ内に使われることができることを意図する。例えば、斜めコイル接点が信号接点として使われることができ、および、円形導電性ゴム接点が接地接点として使われることができる。
【0079】
本発明は、厚さ1mm未満(対応接点12、14の長さ)であることができ、かつ、ケーブル30の被制御インピーダンス環境を模倣し、それによって終端部を通して可能な限りの高信号速度を確実にする装置インタフェースに対する被制御インピーダンス対応ケーブルを製作する。
【0080】
ケーブル30が両端部で終端器10を有することができるので、本発明はまた、装置インタフェースに対する被制御インピーダンス装置を製作することができる。
【0081】
超短波、例えばギガヘルツ範囲以上の周波数で動作するときに、ケーブル長は非常に重要である。異なるケーブル上の信号間の位相同期を維持するために、ケーブルはできるだけ実際的に正確な同じ長さに近いものを持たなければならない。ケーブルコネクタ204からブロック表面206まで長さ6インチであるケーブル202に対して0.001インチの程度の非常に小さい許容範囲内でケーブル202が同じ長さであるように、本願明細書は接地ブロック200にケーブル202を組み付けるための方法と装置を記載する。本方法が、任意の長さのケーブルに対して使われることができる。より長いケーブルは、より大きい許容範囲に帰着する。所定の温度で、ケーブル実長がケーブルの全長の0.03%から0.05%の範囲内に制御されることができる。
【0082】
この方法を容易にするために、半田付け治具210が使われる。治具は、フレーム212、コネクタジグ214、ブロックジグ216およびレッグ218を含む。
図51−53は、16本のケーブル202および2列のケーブル202に対する矩形固体接地ブロック200とともに用いられる治具210を例示する。治具210は、異なる数のケーブル、異なる形状の接地ブロック200、異なるケーブルコネクタ204、異なるケーブル長、その他に対して変更されることができる。
【0083】
フレーム212は、概ね矩形で垂直に立っている。コネクタジグ214は、フレーム212内部のフレーム212の下部横材222に実装される。ブロックジグ216は、フレーム212の外のフレーム212の上部横材224に実装される。4本のレッグ218が、概ね対向する方向にフレーム212の底のコーナから延出する。レッグ218は、水平から少なくとも10°だけフレーム212から曲げられ、それらがフレーム212を倒れることから防ぐが、ユーザがフレーム212を傾けることができるようにする。フレームが、後述するように、使用を容易にするために垂直から70°、90°および110°の間に傾けられることができるように、好適な角度は約20°である。本発明は、レッグ218の角度が用途ごとに変化することができることを意図する。
【0084】
治具210は、ケーブル202の他端が接地ブロック200に半田付けされるところから離れた一定の距離に各ケーブル202のコネクタ204をロックする。コネクタジグ214は、コネクタ204をロックしてかつ任意の特定のタイプのコネクタ204に対して適切に設計されることができる。
図54は、同軸コネクタをロックするためのコネクタジグ214の一部を示す。各ケーブル202に対してコネクタ固定部226がある。固定部226は、ケーブル202用の上部狭セクション230およびコネクタ204用の下部広セクション232を備えたチャネル228を含む。狭セクション230は、外側に延出する上部フィンガー234によって画定される。広セクション232は、外側に延出する下部フィンガー236によって画定される。上方への張力がケーブル202上にあるときに、コネクタ204が上部フィンガー234の底面238をつかまえる。
【0085】
接地ブロック200でケーブル202間の距離(ピッチ)がコネクタ204の直径より小さいので、ケーブル202は等しい長さを達成するために互いに平行に固定されることができない。この問題を解決するために、ケーブル202が接地ブロック200に対して同じ長さであるように、コネクタジグ214が上方へ開いた円弧240でコネクタ204をロックする。
【0086】
図55に示すように、C形状構成要素であるブロックジグ216が、C形状カットアウト246にまたがる、フレーム212の上部横材224の上面244にネジ250によって固定される。接地ブロック面206が上であってかつ、接地ブロック200内のケーブル孔248へのアクセスをもたらすカットアウト246にまたがるように、接地ブロック200がブロックジグ216にネジ242によって固定される。
【0087】
テンションプレート252が、上部横材224に実装される。ジャッキネジ256がねじ込まれるテンションプレート252の各端部にネジ付き孔254がある。テンションプレート252が接地ブロック面206の上に配置され、テンションプレート252が接地ブロック面206に載置されるように、ジャッキネジ256が孔254の中に入れられる。テンションプレート252は、同じケーブル202に対して接地ブロックケーブル孔248と位置合わせされる各ケーブル202に対するケーブル孔258を有する。任意選択で、テンションプレート252が270におけるように、面206へのアクセスを容易にするために、接地ブロック200より上に切削される。
【0088】
各ケーブル202は、それがケーブル202のアセンブルされた長さより少なくとも1.4インチ長くなるようにトリムされる。ケーブル202は、コネクタ204から剥ぎ取られた部分までの長さが一定のままであるように端部で剥ぎ取られる。ケーブル202の剥ぎ取られない部分は、接地ブロック孔248内におよそ0.06インチに達する。
【0089】
トリミングの後、
図56に示すように各ケーブル202は、ケーブルコネクタ204が配置されるコネクタ固定部228に対応する接地ブロック200内に孔248を通して、かつテンションプレート252内に対応するケーブル孔258を通して供給される。
【0090】
図57に示すように、コイルバネ260が各ケーブル202上に配置され、それがバネ260に接触するようにカラー262が各ケーブル202の上に配置される。代わりとして、バネ260およびカラー202が一元的構成要素であることができる。止めネジ264が、カラー262をケーブル202に堅固に固定するためにカラー262に入れられる。
【0091】
コネクタ204が、対応する固定部228内に配置され、およびケーブル202がそれらの固定部226に対向して引っ張られるべき十分な張力を有するまで、2個のジャッキネジ256がしっかりと締められ、ケーブル202がコネクタ204と接地ブロック200との間で何のよれまたは曲がりも伴わずにまっすぐであることを確実にする。任意選択の止め具266が、ジャッキネジ256があまりにしっかりと締められるのを防止する。例示された構成では、止め具266は、
図58に示すように、テンションプレート252とジャッキネジ頭294との間のジャッキネジ256上のスペーサ292である。
【0092】
コネクタ204から接地ブロック面206までの距離がケーブル202の全てに対して整合したままであるように、バネ260は各ケーブル202を独立にタイトに保つ。
【0093】
半田が孔248内に流れるように、各ケーブルシールド208が接地ブロック200に半田付けされる。ユーザが治具210を傾けることを可能にする角度付きレッグ218が、半田付けのための接地ブロック200の各側面へのより簡単なアクセスを可能にする。
【0094】
半田および接地ブロック200が十分に冷却したあと、バネ260上の張力が解放されるまで、ジャッキネジ256がゆるめられる。カラー262、バネ260およびテンションプレート252が、除去される。接地ブロック200がフレーム212から除去され、コネクタ204がコネクタジグ214から除去される。余剰ケーブルが、切り離される。
【0095】
次に、接地ブロック面206が、円滑にかつ均一に平坦に仕上げられる。研摩、ミリング、平削り、スカイビング仕上げおよびブローチングを含む公知技術の複数の方法がこれを達成するためにある。一旦ケーブル202が接地ブロック200内に固定されたならば、任意の考え得る方法が所望の表面仕上げおよび/または平面性を達成する接地ブロック200の面206を仕上げるために使用されることができる。
【0096】
したがって、被制御インピーダンスケーブル終端部および終端部に被制御インピーダンスケーブルを取り付けるための方法と装置が図と共に記載された。特定の変更が本発明の範囲から逸脱することなく、本開示になされることができるので、上記の明細書内に記述されてかつ添付の図面内に示される全ての内容が、例証となり、かつ限定する意味でないと解釈されることが意図される。