(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保持シートの側方連結部および前記連結シートにおいて前記保持シートの側方連結部と連結される連結側端部と、前記保持シートおよび前記連結シートにおける他の部分との境界に切断部が設けられている
ことを特徴とする請求項10記載のカレンダーピース。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明のカレンダーは、複数の月を表示することができるカレンダーであって、所望の月を並べて配置することができるようにしたことに特徴を有している。
【0018】
本発明のカレンダーは、壁などに吊るしておくことができる壁掛けカレンダーや、机の上などに置いて使用する卓上カレンダー等として使用できる。
【0019】
(本実施形態の壁掛けカレンダー1の概略説明)
図1は、本実施形態の壁掛けカレンダー1の概略説明図である。
図1に示すように、本実施形態の壁掛けカレンダー1は、複数枚のカレンダーシート2と、複数枚のカレンダーシート2が連結されたフレーム10と、から構成されている。
【0020】
なお、フレーム10に形成されている、表裏を貫通する貫通孔10gは、本実施形態の壁掛けカレンダー1を吊り下げる際に、フックなどに引っ掛けるための孔である。この貫通孔10gは、一つだけ設けてもよいし、2つ以上設けてもよい。しかし、貫通孔10gは、後述する一対の切断部10s,10sの間、かつ、後述するフレームシート11の下端と後述する分離線10dの間に形成される。これは、後述するように、フレーム10の後述するフレームシート11を伸ばした際に、貫通孔10gがカレンダーシート2よりも上方に配置されるようにするためである(
図2(B)、
図4参照)。
【0021】
(複数枚のカレンダーシート2)
まず、
図1に示すように、複数枚のカレンダーシート2は、月ごとのカレンダーが表示されたものである。つまり、一枚のカレンダーシート2に、それぞれ一月分のカレンダーが表示されている。この複数枚のカレンダーシート2は、通常は、フレーム10によって互いに重なった状態で保持されており、表面に位置するカレンダーシート2の月のカレンダーのみが視認できるようになっている。そして、複数枚のカレンダーシート2には、通常は、表面側から裏面側に向かって、1月から順に12月までの各月のカレンダーが表示されている。
【0022】
なお、本実施形態の壁掛けカレンダー1では、複数枚のカレンダーシート2が上下に並んで表示できるようになるのであるが(
図2(B)、
図4参照)、その理由は後述する。
【0023】
また、
図1では、カレンダーシート2に1ヶ月分のカレンダーが表示されている。しかし、カレンダーシート2は、必ずしも1枚に1ヶ月分のカレンダーが表示されているものに限られない。例えば、1枚のカレンダーシート2に連続する2ヶ月分や3ヶ月分のカレンダーが表示されていてもよい。
【0024】
(フレーム10)
図1に示すように、複数枚のカレンダーシート2は、その上端がフレーム10によって保持されている。具体的には、フレーム10は、一枚のシートが山折りと谷折りを繰り返して折り畳まれたような構造を有しており、その谷折り部にカレンダーシート2の上端が折り曲げ可能に連結されている(
図8参照)。
【0025】
しかも、このフレーム10は、谷折り部を挟むシートの側端縁同士が連結されており、折り畳まれた状態を維持できるようになっている。
【0026】
かかる構造であるので、フレーム10において、側端縁同士の連結を解除して、山折りや谷折りを伸ばすことによって、複数枚のカレンダーシート2を上下方向に並べて配置できるようになっている。
【0027】
以下では、山折り部を挟む一対のシートをフレームシート11といい、このフレームシート11において、山折り部よりも前面側に位置するシートを保持シート12とし、山折り部よりも背面側に位置するシートを連結シート13として説明する。つまり、フレーム10が、複数のフレームシート11を連結して形成されているとして説明する。
【0028】
なお、上記構成の場合、フレーム10では、隣接するフレームシート11は、前面側に位置するフレームシート11の連結シート13の下端縁と、背面側に位置するフレームシート11の保持シート12の下端縁とが連結されており、その連結部分が谷折り部となる(
図8(B)参照)。
【0029】
また、最前面に位置するフレームシート11には、その保持シート12の下端縁に連続する吊り下げ片10kが設けられている。この吊り下げ片10kは、その幅が後述する一対の切断部10s,10sの間の距離とほぼ同じ、かつ、フレーム10の下端と後述する分離線10dの高さとほぼ同じ長さに形成されており、上述した貫通孔10gが形成されている(
図1参照)。したがって、最前面に位置するフレームシート11を伸ばした際には、この吊り下げ片10kの貫通孔10gにフックなどを通すことで、本実施形態の壁掛けカレンダー1を吊り下げることができる。
【0030】
(1カ月表示)
まず、本実施形態の壁掛けカレンダー1において、カレンダーシート2を一枚ずつフレーム10から分離して除去すれば、本実施形態の壁掛けカレンダー1を通常の月めくりカレンダーのように使用することができる。
【0031】
なお、本実施形態の壁掛けカレンダー1では、谷折り部を挟むシートの側端縁同士が連結されているが、その連結されている両側端縁よりも内方に、両側端縁に沿ってミシン目等の一対の切断部10s,10sを設けてもよい。そして、一対の切断部10s,10sを設け、かつ、谷折り部よりも前面側のシート(つまり前面側に位置するフレームシート11の連結シート13)において、一対の切断部10s,10sを繋ぐようにミシン目等の分離線10dを設けておく。すると、除去するカレンダーシート2aと連結されたシート(つまり、前面側に位置するフレームシート11)を、カレンダーシート2aとともに除去できる。なお、この場合には、分離線10dと谷折り部との間の部分は背面側に位置するフレームシート11の保持シート12に連結された状態で残されるので、この部分が上述した吊り下げ片10kになる(
図6(B)参照)。
【0032】
(2カ月表示)
つぎに、2カ月のカレンダーを並べて配置する場合を説明する。
【0033】
まず、
図2に示すように、フレーム10において、最前面に位置するフレームシート11では、保持シート12の下端縁にカレンダーシート2(前側カレンダーシート2a)が連結されている。上述したように、フレームシート11では山折り部を挟む保持シート12の側端縁と連結シート13の側端縁とが連結されていないので、山折り部を伸ばすことができる。すると、最前面に位置するフレームシート11の山折り部を伸ばすことによって、前側カレンダーシート2aを、フレームシート11において連結シート13の下端縁(つまり谷折り部)に連結されているカレンダーシート2(背面側カレンダーシート2b)よりも上方に配置することができる。
【0034】
つまり、最前面に位置するフレームシート11の山折り部を伸ばすことによって、前側カレンダーシート2aは、山折り部を支点として上方に揺動する(
図2(A)、
図3(B))。そのとき、前側カレンダーシート2aを、フレームシート11の保持シート12との連結部分において、山折り部を伸ばす方向と逆方向に折り曲げる(
図3(C)、(D))。すると、フレームシート11において山折り部を伸ばした部分の前面に前側カレンダーシート2aは配置される。言い換えれば、フレームシート11の山折り部を伸ばす動作によって、前側カレンダーシート2aを、背面側カレンダーシート2bと略平行な状態のまま上方に移動させることができる(
図3(C)、(D))。そして、フレームシート11において山折り部を伸ばした部分は背面側カレンダーシート2bの上方に位置するので、前側カレンダーシート2aは、背面側カレンダーシート2bの上方に背面側カレンダーシート2bと上下に並ぶように配置できるのである(
図2(B))。
【0035】
つまり、本実施形態の壁掛けカレンダー1では、フレーム10の最前面に位置するフレームシート11の山折り部を伸ばすだけで、この最前面に位置するフレームシート11に連結された前側カレンダーシート2aと、この最前面に位置するフレームシート11の背面側に位置するフレームシート11に連結された背面側カレンダーシート2bを、上下に並べて配置することができる。
【0036】
しかも、前側カレンダーシート2aには、背面側カレンダーシート2bに表示されている月の前の月のカレンダーが表示されているから、上方に早い月(
図2では1月)が表示され、下方にその次の月(
図2では2月)を表示させることができる。つまり、上から下に月が進行するように表示できるので、2カ月分のカレンダーシート2を上下に並べても、その表示を人の感覚にあった表示とすることができる。
【0037】
(3ヶ月表示)
また、
図4に示すように、3カ月分のカレンダーシート2を上下に並べる場合には、最前面に位置するカレンダーシート2(現在カレンダーシート2x)が連結されているフレームシート11(前方フレームシート11A)の山折り部に加えて、このフレームシート11と連続しているフレームシート11(背面フレームシート11B)の山折り部、および、両フレームシート11が連結されている谷折り部を伸ばせばよい。
【0038】
まず、
図5(A)に示すように、2カ月分のカレンダーシート2が上下に並んだ状態において、前方フレームシート11Aの連結シート13と背面フレームシート11Bの保持シート12の側端縁同士の連結を解除する。なお、この状態では、前方フレームシート11Aの山折り部は伸びた状態になっている。
【0039】
上記状態から、背面フレームシート11Bの山折り部を伸ばしつつ、前方フレームシート11Aの連結シート13と背面フレームシート11Bの保持シート12の間の谷折り部を伸ばす。すると、背面フレームシート11Bの山折り部が伸びるに従って、谷折り部は上方に移動し、この谷折り部に連結されている1ヶ月後のカレンダーシート2yも上方に移動する。すると、背面フレームシート11Bの連結シート13に連結されている2ヶ月後のカレンダーシート2zを露出させることができる。
【0040】
そして、前方フレームシート11Aの連結シート13と背面フレームシート11Bの保持シート12の間の谷折り部と、背面フレームシート11Bの山折り部が伸びると、前方フレームシート11Aから背面フレームシート11Bまでが一枚の平面のようになる(
図4参照)。
【0041】
すると、現在カレンダーシート2xは山折り部が伸びた前方フレームシート11Aの前面に配置され、1ヶ月後のカレンダーシート2yは山折り部が伸びた背面フレームシート11Bの前面に配置される。つまり、1ヶ月後のカレンダーシート2yは、現在カレンダーシート2xの下方に並んで配置される。そして、背面フレームシート11Bの下方、つまり、1ヶ月後のカレンダーシート2yの下方には、2ヶ月後のカレンダーシート2zが配置される。
【0042】
以上のように、本実施形態の壁掛けカレンダー1では、側端縁同士の連結を解除して、フレーム10の隣接するフレームシート11の山折り部と、隣接するフレームシート11間の谷折り部を伸ばすだけで、3ヶ月連続するカレンダーシート2を、上下に並べて配置することができる。
【0043】
なお、3ヶ月連続するカレンダーシート2を上下に並べる場合と同様の方法で、3カ月以上連続するようにカレンダーシート2を上下に並べることもできる。つまり、前面側に位置するフレームシート11の連結シート13と背面側に位置するフレームシート11の保持シート12の側端縁同士の連結を解除する。そして、前面に位置するフレームシート11の山折り部を伸ばすとともに、両フレームシート11間の谷折り部および背面に位置するフレームシート11の山折り部を伸ばせば、隣接するカレンダーシート2を上下に並べることができる。したがって、複数のフレームシート11のセット(つまり前面に位置するフレームシート11と背面側に位置するフレームシート11)において側端縁同士の連結を解除して、山折り部および谷折り部を伸ばせば、複数月のカレンダーシート2を上下に並べることもできる。
【0044】
(任意の連続するカレンダーシート2を並べる場合)
上記例では、最前面に位置するカレンダーシート2から連続するカレンダーシート2を上下に並べて配置する場合を説明した。
【0045】
しかし、本実施形態の壁掛けカレンダー1では、上下に並べて配置するカレンダーシート2は必ずしも連続するカレンダーシート2に限られず、任意のカレンダーシート2を並べることも可能である。
【0046】
(任意の連続するカレンダーシート2を2カ月並べる場合)
つまり、最前面に位置するフレームシート11に限らず、所望の位置におけるフレームシート11の山折り部を伸ばせば、そのフレームシート11の連結シート13の下端縁に連結されているカレンダーシート2の上方に、そのカレンダーシート2よりも前面に位置するカレンダーシート2を配置することができる。
【0047】
なお、連結されているカレンダーシート2の上方に配置されるカレンダーシート2は、山折り部を伸ばしたフレームシート11よりも前面側に位置するカレンダーシート2のうち、最前面に位置するカレンダーシート2となる。
【0048】
(任意の連続するカレンダーシート2を3カ月以上並べる場合)
また、任意の連続するカレンダーシート2を上下に2カ月以上並べる場合には、以下のように、複数の月を並べて配置すればよい。
【0049】
つまり、フレーム10において、山折り部とともに谷折り部も伸ばせば、谷折り部を伸ばした数よりも2つ多いカレンダーシート2(言い換えれば山折り部を伸ばした数よりも一つ多いカレンダーシート2)を上下に並べて配置することができる。そして、上記のように、連続するカレンダーシート2を上下に並べたい場合には、以下のような位置の谷折り部を伸ばせば、任意の連続するカレンダーシート2を上下に並べることができる。
【0050】
なお、谷折り部を伸ばす際には、その谷折り部を挟む連結シート13と保持シート12の側端縁同士の連結を解除する必要があるが、以下の説明では、その作業は割愛して説明する。
【0051】
具体的には、下方に配置するカレンダーシート2が連結シート13に連結されている直前のフレームシート11と、そのフレームシート11の保持シート12に連結シート13が連結されているフレームシート11(前方フレームシート11)との間の谷折り部(前方谷折り部)を伸ばす。合わせて、直前のフレームシート11と前方フレームシート11の両方の山折り部を伸ばす。すると、直前のフレームシート11の山折り部を伸ばすことによって、前方谷折り部は上方に移動し、前方谷折り部に連結されている1ヶ月前のカレンダーシート2も上方に移動する。このとき、前方フレームシート11の山折り部を伸ばすことによって、前方フレームシート11よりも前のフレームシート11やそのフレームシート11に連結されているカレンダーシート2(前方カレンダーシート2)も上方に移動される。そして、直前のフレームシート11の山折り部と、前方谷折り部、前方フレームシート11の山折り部、の全てが伸びると、前方フレームシート11から直前のフレームシート11までが一枚の平面のようになる。すると、前方カレンダーシート2は全て前方フレームシート11の前面に配置され、1ヶ月前のカレンダーシート2のみが直前のフレームシート11の前面に配置されることになる。したがって、連続するカレンダーシート2を上下に並べることができる。
【0052】
なお、上述したように、任意の連続するカレンダーシート2を並べる場合、最上部に位置するカレンダーシート2は、最前面に位置するカレンダーシート2となる。しかし、最前面に位置するカレンダーシート2を含めて、任意の連続するカレンダーシート2を上下に複数並べる場合には、1カ月表示をする場合に説明したような方法で、最上方に表示したいカレンダーシート2よりも前のカレンダーシート2を除去すればよい。
【0053】
(カレンダーシート2について)
カレンダーシート2の高さHは、フレームシート11の山折り部を伸ばした際におけるフレームシート11の山折り部を挟む谷折り部間の距離(以下では展開距離という)と同じ長さになるように形成しておくことが望ましい。そのようにしておけば、カレンダーシート2同士が重なることがないので、カレンダーシート2を有効に利用することができる。
【0054】
また、
図7に示すように、カレンダーシート2の高さHは、展開距離よりも長くしてもよい。この場合、週の途中で月が替わる場合に、前の月のカレンダーシート2(前月カレンダーシート2)の最終週と、次の月のカレンダーシート2(後月カレンダーシート2)の第1週目とを連続して表示することも可能となる。具体的には、前月カレンダーシート2を上方に配置した状態で、最終週の部分が、後月カレンダーシート2の第1週目と重なる長さとなるように形成する(
図7(B))。そして、前月カレンダーシート2の最終週において、最終日以降の部分を除去すれば、前月の最終週と次の月の第1週目を連続した状態で表示することができる(
図7(B))。この場合、最終日以降の部分を除去するためのミシン目等を形成しておくことが望ましい(
図7(A)参照)。
【0055】
とくに、上記構成は、1月が6週に跨る場合に有効である。通常、1月が6週に跨る場合には、第6週目に該当する日は、第5週目の同じ曜日の部分に記載することが一般的である。すると、第6週目に該当する日および第5週目の同じ曜日の部分は、メモ欄などを設けることが難しくなる。しかし、上述したような構成として、前月カレンダーシート2の第6週目の部分が、後月カレンダーシート2の第1週目と重なる長さとなるように形成すれば、第6週目に該当する日および第5週目の同じ曜日の部分にも、他の週と同じようなメモ欄などを設けることができる。
【0056】
なお、前月カレンダーシート2が第6週目を有する場合にあわせて、すべてのフレームシート11において、第6週目の部分が後月カレンダーシート2の第1週目と同列になるように展開距離を調整すると、以下の問題が生じる。前月カレンダーシート2が第5週目までしか有しない場合、前月カレンダーシート2の第5週目は、後月カレンダーシート2の第1週目よりも1週分上方に位置してしまう。すると、前月カレンダーシート2の第5週目と後月カレンダーシート2の第1週目を同じ列に並べることができなくなる。したがって、フレームシート11には、後述する重畳部のような展開距離を調整できる構成を設けることが望ましい。
【0057】
また、カレンダーシート2は、1月が6週に跨る月を考慮して全てのカレンダーシート2の高さを高くすると、他の月では、余白が多くなってしまうという問題が生じる。そこで、6週に跨る月のカレンダーシート2(以下、長尺カレンダーシート2という)だけ、その高さを高くしてもよい。つまり、長尺カレンダーシート2は、第6週目の分だけ、他のカレンダーシート2よりも高さを高くしてよい。この場合、長尺カレンダーシート2を他のカレンダーシート2と同じようにフレームシート11に連結すると、長尺カレンダーシート2の下端が他のカレンダーシート2の下端よりも突出してしまうので、長尺カレンダーシート2には、フレーム10との連結部近傍や長尺カレンダーシート2が連結されているフレームシート11に展開距離を調整する重畳部を設けることが望ましい。かかる重畳部を設ければ、長尺カレンダーシート2の下端と他のカレンダーシート2の下端を揃えることができる。
【0058】
なお、重畳部を設けた場合において、重畳部を折り畳んだ状態に維持する方法はとくに限定されない。そして、長尺カレンダーシート2が最前面に位置する場合や、上述した前月カレンダーシート2になる場合には、重畳部を伸ばせばよい。
【0059】
重畳部を設ける構造はとくに限定されないが、以下のような構造を採用することができる。
【0060】
例えば、第6週目を有するカレンダーシート2が保持シート12に連結されているフレームシート11に重畳部を設ける。そして、重畳部を折り畳んだ状態において、前月カレンダーシート2が第5週目までしか有しない場合に第5週目の部分が後月カレンダーシート2の第1週目と同列になるように展開距離を調整する。一方、重畳部を伸ばすとカレンダーシート2が上方に移動し、前月カレンダーシート2が第6週目を有する場合に第6週目の部分が後月カレンダーシート2の第1週目と同列になるように重畳部の長さを調整する。すると、前月カレンダーシート2が第5週目までしか有しない月であっても第6週目を有する月であっても、前月カレンダーシート2の最終週の部分を後月カレンダーシート2の第1週目と同列になるようにすることができる。
【0061】
また、山折り部の位置に谷折り(伸展用谷折り)を形成して、この伸展用谷折り部を形成する一対のシート状部分の側端縁同士を接着しておく。すると、伸展用谷折り部を形成する一対のシート状部分において、側端縁の接着されている部分だけを分離すれば、重畳部を伸ばすことができる。この場合、側端縁の接着されている部分を分離できるように、接着されている部分と他の部分との間にミシン目等を設けておけば、重畳部の進展が容易になる。
【0062】
また、重畳部は、
図22、
図23に示すように、谷折り部の近傍に形成してもよい。以下に、谷折り部の近傍に重畳部を形成した例の一例を示す。なお、
図22、
図23では、重畳部の構造を分かりやすくするために、
図22では重畳部を有するフレーム10を形成するシートS1aにおける重畳部を形成する部分のみを示し、
図23ではフレーム10において重畳部が設けられているフレームシート11の部分のみを示している。
【0063】
図22に示すように、シートS1aにおいて、重畳部が設けられる谷折り部の前後のフレームシート11を、フレームシート11X、フレームシート11Yとする。そして、フレームシート11Xが保持シート12X、連結シート13Xとから形成されており、フレームシート11Yが保持シート12Y、連結シート13Yとから形成されているとする。
【0064】
図22、
図23に示すように、フレームシート11Xおよびフレームシート11Yを展開した状態では、連結シート13Xには、重畳部を形成する折り曲げ部a,b,cと、本体部dと、が設けられている。この折り曲げ部a,b,cと本体部dは、フレームシート11Yの保持シート12Yとの連結部分(つまり谷折りT)からフレームシート11Xの保持シート12Xとの連結部分(つまり山折りY)に向かって、この順で並ぶように設けられている。
【0065】
折り曲げ部a,b,cは、折り曲げ部a,bの連結部分は山折りYa、折り曲げ部b,cの連結部分は谷折りTbとなっている。なお、折り曲げ部cと本体部dの連結部分には折り目が設けられていない。
【0066】
また、連結シート13Xの側端縁は、折り曲げ部b,cの位置では、一対の切断部10s,10sの位置でその中央部と側端縁とが分離されている(
図22の線da参照)。しかも、連結シート13Xの側端縁は、折り曲げ部cと本体部dの連結部分に対応する位置で分離されている(
図22の線db参照)。つまり、折り曲げ部b,cと対応する側端縁は、その基端部でのみ折り曲げ部aの側端縁の上端縁と連結され、折り曲げ部b,cとは分離されている。なお、以下では、折り曲げ部b,cと対応する位置の側端縁は分離端縁dfという。
【0067】
そして、折り曲げ部b,cは同じ高さに形成されている。また、折り曲げ部aの高さhaは、折り曲げ部b,cの高さ(hbcの半分の高さ)と同等以上であり、しかも、折り曲げ部aの高さhaと本体部dの高さhdを合わせた高さが重畳部のない連結シート13と同じ長さになるように形成されている。
【0068】
フレームシート11Xおよびフレームシート11Yが以上のごとき形状であるので、展開した状態から以下のように折り畳めば、谷折り部に重畳部を有するフレームシート11を形成することができる。
【0069】
まず、折り曲げ部a,b,cについて、折り曲げ部a,b間の山折り線Yaで山折りし、かつ、折り曲げ部b,c間の谷折り線Tbで谷折りして、折り曲げ部a,b,cを折り畳む。このとき、折り曲げ部b,cが折り曲げ部aの背面側に位置するようにする。この状態では、折り曲げ部aの上端縁と本体部dの下端縁がほぼ一致した状態になる。なお、折り曲げ部b,cは折り曲げ部aの前面側に位置してもよい。
【0070】
一方、上記状態において、分離端縁dfは、折り曲げ部b,cから分離されており、本体部dの側端縁とも分離されている。このため、折り曲げ部a,b,cを折り畳んでも、分離端縁dfは折り畳まれない状態になっている。また、分離端縁dfの下端縁は折り曲げ部aの上端縁と一致するので、折り曲げ部a,b,cが折り畳まれると、分離端縁dfは本体部dの側端縁と重なる状態になる。この分離端縁dfを、本体部dの側端縁に重ねた状態で連結する。すると、折り曲げ部a,b,cは、折り畳まれた状態に維持される。なお、分離端縁dfは、本体部dの側端縁と連結する際に、本体部dの背面側に配置されるが、本体部dの前面側に配置してもよい。
【0071】
分離端縁dfと本体部dの側端縁とを連結した後、フレームシート11Xの連結シート13Xとフレームシート11Yの保持シート12Yの側端縁を連結する。すると、重畳部を設けても、重畳部を設けていない場合とほぼ同じ状態のフレーム10を形成することができる。なお、この状態では、折り畳まれた折り曲げ部b,cは、折り曲げ部aとフレームシート11Yの保持シート12Yとの間に挟まれた状態で保持される。
【0072】
かかるフレーム10でも、フレームシート11Xの山折り部を伸ばせば、フレームシート11Xに連結されているカレンダーシート12(図示なし)とフレームシート11Yに連結されているカレンダーシート12(図示なし)とを上下に並べて表示できる。この際に、以下のようにすれば、フレームシート11Xに連結されているカレンダーシート12が6週を有する場合でも、このカレンダーシート12の第6週目とフレームシート11Yに連結されているカレンダーシート12の第1週目とが連続するように重ねることができる。
【0073】
図23に示すように、フレームシート11Xの山折り部を伸ばす際に、一対の切断部10s,10sの位置で、本体部dの中央部と側端縁とを分離する。ついで、フレームシート11Xの保持シート12Xを上方に引き上げる。すると、本体部dと連結されている折り曲げ部b,cが伸ばされる。言い換えれば、折り曲げ部b,cは、折り曲げ部aとフレームシート11Yの保持シート12Yとの間から引き出される。すると、フレームシート11Xの保持シート12Xに連結されているカレンダーシート12は、折り曲げ部b,cの長さを合わせた長さhbcの分だけ、重畳部が無い場合よりも上方に位置させることができる。
【0074】
したがって、折り曲げ部b,cの長さを合わせた長さhbcを、カレンダーシート12の1週分の長さ(つまり1週分の高さ)になるように調整しておけば、フレームシート11Xに連結されているカレンダーシート12が6週を有する場合でも、このカレンダーシート12の第6週目とフレームシート11Yに連結されているカレンダーシート12の第1週目とが連続するように重ねることができる。
【0075】
また、前月カレンダーシート2が第5週目までしか有しないフレームシート11にも、重畳部を設けてもよい。この場合、重畳部を折り畳んだ状態では、前月カレンダーシート2の最終週と後月カレンダーシート2の第1週目とを同列にでき、重畳部を伸ばすと、前月カレンダーシート2と後月カレンダーシート2が重ならないようにすることができる。つまり、前月カレンダーシート2の最終週と後月カレンダーシート2の第1週目との関係を、使用者の好みに合わせて調整することができる。
【0076】
(フレームシート11の利用方法)
また、上記のごとき構成では、カレンダーシート2は、山折り部を伸ばしたフレームシート11の前面に配置されるので、山折り部を伸ばしたフレームシート11をカレンダーシート2によって覆い隠すことができる。すると、山折り部を伸ばしたフレームシート11にメモ等を記載できるスペースを設けておけば、その部分は、通常の状態ではメモが見えないようにすることができる。したがって、山折り部を伸ばしたフレームシート11を、重要な事項等をメモしておくことができるスペースとして使用することができる(
図6(A)参照)。
【0077】
また、フレームシート11の表面部分(例えばカレンダーシート2の上部に位置する部分等)には、図柄や文字などの種々の印刷を施すことができる。例えば、企業名やロゴ等を印刷すれば、広告宣伝用のカレンダーとして使用することができる。また、壁掛けカレンダー1の場合、最後尾に台紙を設けてもよく、その場合には、台紙においてカレンダーシート2と重ならない部分に上述したような印刷を施してもよい。例えば、台紙の長さがカレンダーシート2よりも長い場合には、台紙の下端部に上記のような印刷を施してもよい。また、台紙の幅がカレンダーシート2よりも広い場合には、台紙の側端に上記のような印刷を施してもよい。
【0078】
(側端部の連結)
上述したフレーム10では、谷折り部を挟むシートの側端縁同士、つまり、隣接するフレームシート11において、前方に位置するフレームシート11の連結シート13と、背面側に位置するフレームシート11の保持シート12の側端縁同士が連結されている。この側端縁同士を連結する方法はとくに限定されず、接着剤やテープ、クリップ、磁石等によって連結することができる。
【0079】
接着剤やテープで連結した場合には、谷折り部を挟むシートの側端縁同士が着脱できないようにしっかりと連結される。一方、この場合には、谷折り部を伸ばすには、シート同士が連結されている側端縁を他の部分から切り離さなければならない。側端縁を切り離す場合、ハサミやカッター等を使用してもよい。しかし、上述したように、側端縁同士が連結されている部分よりも内方にミシン目等の切断部10sを設けておくことが望ましい。かかる切断部10sを設けておけば、ハサミなどを使用しなくても、簡単に側端縁同士の連結を解除できる(
図5(A)参照)。
【0080】
また、クリップや一対の磁石等を使用して谷折り部を挟むシート同士の側端縁を連結すれば、簡単に連結を解除できる。とくに、以下のような方法で一対の磁石を連結したものでシート同士の側端縁を連結するようにしておけば、連結と連結解除がよりやりやすくなる。例えば、
図11に示すように、フレーム10の側端縁を側方から覆うような一対の結束部材41,41を設ける。そして、各結束部材41では、その両端に一対の磁石42,42を取り付ける。そして、各結束部材41の一方の端部に設けられている磁石42をフレーム10に固定しておく。すると、各結束部材41の他端をフレーム10の表面に接近離間させるだけで、谷折り部を挟むシート同士の側端縁を連結した状態にしたり、連結が解除された状態にしたりすることができる。
【0081】
なお、一対の結束部材41,41は、その他端同士を連結して一つの結束部40としてもよい(
図11参照)。
【0082】
また、クリップや一対の磁石等によって谷折り部を挟むシートの側端縁同士を連結する場合には、フレーム10の全てのフレームシート11の側端縁を前後から挟むことになる。すると、谷折り部を挟むシートの側端縁同士だけでなく、山折り部を挟むシートの側端縁同士も連結した状態にできるので、フレーム10を束ねた状態にできるという利点が得られる。
【0083】
また、クリップや一対の磁石等によって、フレーム10を束ねた状態にする場合、谷折り部を挟むシートの側端縁同士は必ずしも連結しなくてもよい。しかし、この場合でも、谷折り部を挟むシートの側端縁同士は接着剤やテープによって連結しておくほうが望ましい。すると、クリップや一対の磁石等が外れても、フレーム10がばらけた状態にならないという利点が得られる。
【0084】
上述したように、本明細書では、「シート同士の側端縁が連結した状態」には、クリップや一対の磁石等によってシートの側端縁を挟んだ状態も含んでいる。つまり、上述したように、「シート同士の側端縁が連結した状態」は、シート同士が接着剤やテープ等によって固定された状態に限られず、クリップや一対の磁石等によってシート同士が面接触した状態で離間できないように保持されている状態のいずれも含んでいる。
【0085】
(カレンダーシート2保持部)
フレーム10には、カレンダーシート2の下端を保持する保持部を設けてもよい。例えば、フレームシート11の連結シート13において、山折り部を伸ばした際の前面に位置する部分に、カレンダーシート2の下端部や側面を挟んで保持できるフレーム側保持部を設けてもよい。この場合、上方に配置したカレンダーシート2がバタついたりめくれあがったりすることを防止できる。
同様に、フレーム10の最背面に台紙を設けて、この台紙に重なり合ったカレンダーシート2を保持しておく台紙側保持部を設けてもよい。この場合も、フレーム側保持部上記と同様に、台紙側保持部によってカレンダーシート2がバタついたりめくれあがったりすることを防止できる。
【0086】
(本実施形態の壁掛けカレンダー1の製造方法)
本実施形態の壁掛けカレンダー1は、交互に山折り谷折りされたシートの谷折り部にカレンダーシート2が連結されていればよく、その製造方法はとくに限定されない。一枚のシートからなるフレーム10にカレンダーシート2を取り付けて本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成してもよいし、カレンダーシート2も含めて一枚のシートで本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成してもよい。
【0087】
(フレーム10とカレンダーシート2が別体の場合)
例えば、前者の場合には、以下のような方法で本実施形態の壁掛けカレンダー1を製造することができる。
【0088】
まず、
図8に示すように、一枚の長尺なシートS1に、その長手方向に沿って交互に山折り谷折りの折り目Y,Tを形成する。このとき隣接する折り目間の距離L(隣接する山折りYと谷折りTの距離L)は同じ長さになるように形成する。また、シートS1の側端縁Saに沿って、一対の切断部10s,10sとなる一対の破断線Sc,Scを形成する。そして、山折り線Yを挟むシート、つまり、フレームシート11の保持シート12と連結シート13になるシートのうち、連結シート13になるシートには、一対の破断線Sc,Scを繋ぐように、分離線10dとなる切り離し線Sdを形成する。なお、連結シート13になる部分において谷折りTと切り離し線Sdとの間の部分(孔形成部)、および、保持シート12になる部分においてフレームシート11になったときに孔形成部と対応する部分に、貫通孔10gとなる孔hを形成しておいてもよい。
【0089】
このように形成されたシートS1において、谷折り線Tを挟むシート(つまり隣接するフレームシート11の保持シート12と連結シート13となるシート)の側端縁において、破断線Scよりも外方の部分(
図8のハッチング部)に接着剤を塗布して(
図8(A)のハッチング部)、シートS1を山折り谷折りして折り畳む。すると、隣接するフレームシート11において、対応する保持シート12の側端縁と連結シート13の側端縁とが連結されたフレーム10を形成することができる。
【0090】
そして、このフレーム10の谷折りの部分にカレンダーシート2の上端を連結すれば、本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成することができる。
なお、貫通孔10gは、フレーム10を形成した後に形成してもよい。
【0091】
(フレーム10とカレンダーシート2が一体の場合)
また後者の場合には、以下のような方法でも本実施形態の壁掛けカレンダー1を製造することができる。
【0092】
この場合には、長尺なシートS2を折り曲げて、フレーム10とカレンダーシート2の両方を形成する。具体的には、
図8のシートS1における、隣接するフレームシート11を形成するシート間に、カレンダーシート2となるシートを設ける。
【0093】
例えば、
図9に示すように、シートS2では、シートS1における山折り線Y1よりも前方に、シートS2の端縁から山折り線Y1に向かって順番に、山折り線Ya、谷折り線Ta、山折り線Ybをその順で形成する。しかも、山折り線Yaから谷折り線Taまでの距離と、谷折り線Taから山折り線Ybまでの距離を、いずれも同じ距離L2とする。この場合、山折り線Ya、谷折り線Ta、山折り線YbでシートS2を折り曲げて折り畳み、山折り線Yaと谷折り線Taの間のシートと、谷折り線Taと山折り線Ybの間のシートと、を面接触するように重ね合わせて貼り合せる。すると、これらの部分で一枚のシートを形成することができる。つまり、カレンダーシート2を形成することができる。
【0094】
このカレンダーシート2の場合、山折り線Ybにおいて、フレームシート11の保持シート12となる部分に連結された状態となる。したがって、カレンダーシート2を形成した後、シートS2をシートS1と同様にして折り畳めば、フレーム10の谷折りの部分にカレンダーシート2の上端が連結された本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成することができる。
【0095】
なお、上記距離L2は、距離Lの2倍または2倍以下となるようにしておくことが望ましい。すると、カレンダーシート2を上下に並べた場合でも、カレンダーシート2同士が重なることがないので、カレンダーシート2を有効に利用することができる。
【0096】
(カレンダーピース20)
上述したように、本実施形態の壁掛けカレンダー1のフレーム10(または本実施形態の壁掛けカレンダー1全体)では、複数のフレームシート11が一枚のシートによって連続して形成されていることが好ましい。この場合、山折り部や谷折り部を開いたり閉じたりしても、山折り部や谷折り部で連結が外れたりしないので、本実施形態の壁掛けカレンダー1を安定して設置しておくことができる。
【0097】
しかし、本実施形態の壁掛けカレンダー1は、複数のカレンダーピース20を連結して形成してもよい。複数のカレンダーピース20を連結して形成した場合には、使用者の好みや用途に合わせた壁掛けカレンダー1を形成することができる。つまり、月によってフレームシート11やカレンダーシート2の図柄を変更したり、特定のカレンダーシート2だけ複数月を表示したりするようにすることもできる。
【0098】
かかるカレンダーピース20は、
図10に示すような構成とすればよい。つまり、一枚のシートを山折りして、保持シート22と連結シート23とを有するフレームシート21を形成する。なお、保持シート22の長さL3と連結シート23の長さL4は同じ長さに形成する。また、保持シート22および連結シート23の側端縁には、一対の破断線Sc,Scを形成し、連結シート23には切り離し線Sdを設けておく。
【0099】
また、保持シート22の保持端縁22sには、保持端縁22sで保持シート22と谷折りされた状態となるように連結された折り曲げ連結部24を設ける。なお、折り曲げ連結部24の長さL5は、少なくとも連結シート23の長さL4と同じまたは短くする。
【0100】
そして、保持シート22の保持端縁22sに、カレンダーシート25の上端縁を連結する。なお、カレンダーシート25の上端縁を連結する方法はとくに限定されない。テープ等によって保持シート22の保持端縁22sとカレンダーシート25の上端縁とを連結してもよい。また、カレンダーシート25の上端縁に連結片を設けて、この連結片を保持シート22に接着またはテープなどによって連結してもよい。
【0101】
このようなカレンダーピース20を複数連結すれば、本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成することができる(
図10(B)参照)。つまり、隣接するカレンダーピース20において、保持シート22の保持端縁22sに設けられた折り曲げ連結部24と連結シート23とを接着などして連結することによって、複数のカレンダーピース20からなる連続シートS3を形成することができる。すると、隣接するカレンダーピース20間には、保持シート22と連結シート23の間に谷折り部が形成されるので、山折り谷折りを折り畳んで、谷折りを挟む保持シート22の側端縁と連結シート23の側端縁を連結すれば、本実施形態の壁掛けカレンダー1を形成することができる。
【0102】
なお、連結シート23の長さL4は、保持シート22の長さL3よりも長くしてもよい。例えば、12月のカレンダーピース20について、連結シート23を長くしておけば、連結シート23を台紙として使用することができる。すると、別途台紙を用意しなくてもよくなる。この場合、12月のカレンダーピース20では、連結シート23の長さL4は、保持シート22の長さL3とカレンダーシート2の長さL2とを合せた長さよりも長くすればよい。
【0103】
他の月のカレンダーピース20についても、連結シート23を長くしてもよい。すると、使用者の好みに合わせて最終月をどの月にするかを選ぶことができるようになる。この場合には、連結シート23において、保持シート22との連結部から保持シート22の長さL3の位置にミシン目等の切断部を設けておくことが望ましい。つまり、連結シート23となる部分(フレーム部)と、フレーム部から延長している部分(台紙部分)との間にミシン目等の破断線を設けておくことが望ましい。すると、最終月としないカレンダーピース20では、破断線で台紙部分をフレーム部から分離して除去することによって、台紙部分が邪魔にならないようにすることができる。
【0104】
また、フレームシート21は、保持シート22と連結シート23との間に、上述したような重畳部を設けてもよい。つまり、保持シート22と連結シート23とが連結する部分の間に、谷折りした部分を設けて重畳部を形成してもよい。すると、重畳部を有するフレームシート21に第6週目を有するカレンダーシート2を連結すれば、重畳部を伸ばすことによって、第6週目を有するカレンダーシート2の第6週と次の月のカレンダーシート2の第1週目とが同列となるように調整することができる。なお、この場合の重畳部の構造もとくに限定されず、上述したように谷折り部の近傍に重畳部を有する形状としてもよい(
図22、23参照)。
【0105】
さらに、このカレンダーピース20でも、カレンダーシート25をフレームシート21と一体で形成してもよい。つまり、保持シート22と折り曲げ連結部24の間に、折り畳めばカレンダーシート25となるシートを設ければ、カレンダーシート25も一体で形成することができる(
図9参照)。
【0106】
また、カレンダーシート25の上端と、フレームシート21の保持シート22の間に、折り曲げ連結部24の長さL5と同じ長さの一対のシートを設けてもよい。この場合には、一対のシートを折り畳んで折り曲げ連結部24を形成することができる。この方法の場合、カレンダーシート25となる部分は1枚のシートでよい。すると、折り曲げ連結部24の長さL5は、カレンダーシート25の長さL2よりも短いので、カレンダーピース20を形成するシートを短くできるという利点が得られる。
【0107】
(卓上カレンダー50)
本発明のカレンダーは、上述した壁掛けカレンダー以外にも、机の上などに置いて使用する卓上カレンダーとして使用できる。卓上カレンダーとして使用する場合には、横置きとすることによって、複数の月を横に並べて表示させることができる。
以下では、卓上カレンダー50を説明するが、上述した壁掛けカレンダー1と実質的に同様の構成の部分は適宜割愛する。
【0108】
図11は、卓上カレンダー50の概略説明図である。
図11に示すように、卓上カレンダー50は、複数枚のカレンダーシート52と、複数枚のカレンダーシート52が連結されたフレーム60と、から構成されている。
また、卓上カレンダー50では、フレーム60やカレンダーシート52を保持するホルダー70を備えている。
【0109】
(複数枚のカレンダーシート52)
複数枚のカレンダーシート52は、横置きした際に文字が読めるようになっている以外は、実質的に、壁掛けカレンダー1のカレンダーシート2と同様の構成を有している。つまり、複数枚のカレンダーシート52は、通常は、フレーム60によって互いに重なった状態で保持されており、表面に位置するカレンダーシート52の月のカレンダーのみが視認できるようになっている。そして、複数枚のカレンダーシート52には、通常は、表面側から裏面側に向かって、1月から順に12月までの各月のカレンダーが表示されている。
【0110】
(フレーム60)
図11に示すように、複数枚のカレンダーシート52は、その側端(
図11では向かって左端、以下単にカレンダーシート52の左端という)がフレーム60によって保持されている。このフレーム60は、壁掛けカレンダー1のフレーム10と実質的に同様の構成を有している。つまり、一枚のシートが山折りと谷折りを繰り返して折り畳まれたような構造を有しており、その谷折り部にカレンダーシート52の左端が折り曲げ可能に連結されている。
【0111】
そして、このフレーム60でも、谷折り部を挟むシートの端縁同士が連結されており、折り畳まれた状態を維持できるようになっている。つまり、フレーム60は、壁掛けカレンダー1のフレーム10の谷折り部を挟むシートの側端縁に相当する、谷折り部を挟むシートの上下端縁が連結されている。
【0112】
かかる構造であるので、フレーム60において、山折りや谷折りを伸ばすことによって、複数枚のカレンダーシート52を左右方向に並べて配置できるようになっている。そして、複数枚のカレンダーシート52を左右方向に並べて配置した状態でホルダー70に取り付ければ、机などの上に、複数枚のカレンダーシート52が横に並んだ状態で、机に配置しておくことができる。
【0113】
以下の説明では、山折り部を挟む一対のシートをフレームシート61といい、このフレームシート61において、山折り部よりも前面側に位置するシートを保持シート62とし、山折り部よりも背面側に位置するシートを連結シート63として説明する(
図13参照)。つまり、上述した壁掛けカレンダー1と同様に、フレーム60が、複数のフレームシート61を連結して形成されているとして説明する。
【0114】
なお、卓上カレンダー50のフレーム60では、隣接するフレームシート61は、前面側に位置するフレームシート61の連結シート63の右端縁と、背面側に位置するフレームシート61の保持シート62の左端縁とが連結されており、その連結部分が谷折り部となる。
【0115】
(1カ月表示)
まず、本実施形態の卓上カレンダー50でも、上述した壁掛けカレンダー1と同様に、カレンダーシート52を一枚ずつフレーム60から分離して除去すれば、本実施形態の卓上カレンダー50を通常の月めくりカレンダーのように使用することができる。
【0116】
なお、本実施形態の卓上カレンダー50でも、上述した壁掛けカレンダー1と同様に、谷折り部を挟むシートの上下端縁よりも内方に、上下端縁に沿ってミシン目等の一対の切断部60s,60sや、谷折り部よりも前面側のシートに一対の切断部60s,60sを繋ぐようにミシン目等の分離線60dを設けておくことが望ましい(
図11参照)。この場合には、除去するカレンダーシート52と連結されたシート(つまり、前面側に位置するフレームシート61)を、カレンダーシート52とともに除去できる(
図6(B)参照)。
【0117】
(2カ月表示)
つぎに、2カ月のカレンダーを横に並べて配置する場合を説明する。
【0118】
まず、
図12に示すように、フレーム60において、最前面に位置するフレームシート61では、保持シート62の右端縁にカレンダーシート52(前側カレンダーシート52a)が連結されている。フレームシート61では山折り部を挟む保持シート62と連結シート63の上下端縁が連結されていないので、山折り部を伸ばすことができる。すると、山折り部を伸ばすことによって、前側カレンダーシート52aを、フレームシート61において連結シート63の右端縁(つまり谷折り部)に連結されているカレンダーシート52(背面側カレンダーシート52b)よりも左方に配置することができる。
【0119】
つまり、最前面に位置するフレームシート61の山折り部を伸ばすことによって、前側カレンダーシート52aは、山折り部を支点として左方に揺動する。そのとき、前側カレンダーシート52aを、フレームシート61の保持シート62との連結部分において、山折り部を伸ばす方向と逆方向に折り曲げる。すると、フレームシート61において山折り部を伸ばした部分の前面に前側カレンダーシート52aは配置される。言い換えれば、フレームシート61の山折り部を伸ばす動作によって、前側カレンダーシート52aを、背面側カレンダーシート2bと略平行な状態のまま左方に移動させることができる。そして、フレームシート61において山折り部を伸ばした部分は背面側カレンダーシート52bの左方に位置するので、前側カレンダーシート52aは、背面側カレンダーシート52bの左方に背面側カレンダーシート52bと左右に並ぶように配置できるのである(
図3参照)。
【0120】
つまり、本実施形態の卓上カレンダー50でも、壁掛けカレンダー1と実質的に同じようにすれば(つまり壁掛けカレンダー1における上下方向の動きを横方向の動きに変えれば)、フレーム60の最前面に位置するフレームシート61の山折り部を伸ばすだけで、この最前面に位置するフレームシート61に連結された前側カレンダーシート52aと、この最前面に位置するフレームシート61の背面側に位置するフレームシート61に連結された背面側カレンダーシート52bを、左右に並べて配置することができる。
【0121】
しかも、前側カレンダーシート52aには、背面側カレンダーシート52bに表示されている月の前の月のカレンダーが表示されているから、左方に早い月(
図12では1月)が表示され、右方にその次の月(
図12では2月)を表示させることができる。つまり、左から右に月が進行するように表示できるので、2カ月分のカレンダーシート2を左右に並べても、その表示を人の感覚にあった表示とすることができる。
【0122】
また、本実施形態の卓上カレンダー50でも、壁掛けカレンダー1と実質的に同じようにすれば、3ヶ月以上横に並べて表示させたり、所望の月を横に並べて表示させたりすることができる(
図13参照)。つまり、上下端縁を分離して、谷折り部も伸ばすようにすれば、3カ月以上の月を並べて表示させたり、所望の月を横に並べて表示させたりすることができる。
【0123】
さらに、本実施形態の卓上カレンダー50も、上述した壁掛けカレンダー1と同様に、フレーム60を一枚のシートで形成したり、フレーム60とカレンダーシート52の両方を一枚のシートで形成したりすることができる。
【0124】
そして、本実施形態の卓上カレンダー50も、上述した壁掛けカレンダー1におけるカレンダーピース20と実質的に同様の構造を有するカレンダーピースを使用して形成することができる。
【0125】
(スタンドホルダー)
本実施形態の卓上カレンダー50は、ホルダー70によって保持されて机などの上に立てておくことができるが、卓上カレンダー50を保持するホルダー70の形状はとくに限定されない。上述したように、カレンダーシート52の下端部を保持して、カレンダーシート52が見えるように立てておくことができるものであればよく、種々の形状や構造のものを使用できる。
【0126】
例えば、以下のような構造を有するホルダー70を使用することができる。
図11に示すように、ホルダー70は、本体部71と、本体部71に設けられた挟持部75と、を備えている。
【0127】
図11(C)、(D)に示すように、本体部71は、側面視で略三角形状に形成されており、一枚のシートを3角形の筒状に形成したものである。この本体部71の前壁72の前面に挟持部75が設けられている。この挟持部75は、本体部71の底壁73の前端から連続する挟持片76を備えている。この挟持片76の内面(前壁72側の面)には、磁石76mが取り付けられている。一方、前壁72の前面において、挟持片76と対向する位置には、磁石75mが設けられている。つまり、挟持片76は、磁石76mと磁石75mが磁力によって連結することによって、前壁72に連結されるようになっている。
【0128】
かかる構成であるので、挟持片76を前壁72から引き離しておいて、磁石76mと磁石75mの間にカレンダーシート52の下端部を配置した後、挟持片76を前壁72から引き離す力を無くせば、磁石76mと磁石75mの間にカレンダーシート52の下端部を挟むことができる。つまり、挟持片76と前壁72との間にカレンダーシート52の下端部を挟んで保持できるので、カレンダーシート52をしっかりとホルダー70によって保持することができる。
【0129】
なお、挟持片76は、前壁72から底壁73まで連続するシートを折り曲げて形成してもよい。この場合には、底壁73から伸びたシートを挟持片76とする場合に比べて、挟持片76の強度を強くでき、しっかりとカレンダーシート52を保持することができる。
【0130】
また、底壁73は、前壁72と後壁74を繋ぐ一枚のシートで形成してもよいし、後壁74の下端と連結されたシート73aと、前記挟持片76を介して前壁72と連続するシート73bと、を重ねて底壁73を形成してもよい。この場合、シート73aとシート73bによって底壁73を形成した場合、シート73aの下面(または上面)と、シート73bの上面(または下面)に磁石を設けておけば、両者の重なり合う長さを変更することも可能となるので、ホルダー70の前壁72の角度を調整することができる。
また、シート73aおよびシート73bの磁石を互いに重なり合わせずに、いずれも外方に向けた状態にすれば、磁石の磁力によってホルダー70を机やその他の部材に安定して固定することができる。すると、ホルダー70に保持された本実施形態の卓上カレンダー50を、安定して机などの上に配置できる。
【0131】
なお、上述した卓上カレンダー50でも、そのフレーム60および台紙に吊り下げ用の孔を設けておけば、壁掛けカレンダーとしても使用することが可能である。
【0132】
(縦置き卓上カレンダー101)
上述した例では、月が横方向に進行する卓上カレンダー50の場合を説明したが、壁掛けカレンダー1と同様に月が縦方向に進行する卓上カレンダー(以下、縦置き卓上カレンダー101という場合がある)としてもよい。
以下では、縦置き卓上カレンダー101を説明するが、上述した壁掛けカレンダー1や卓上カレンダー50と実質的に同様の構成の部分は適宜割愛する。
【0133】
図14に示すように、縦置き卓上カレンダー101は、壁掛けカレンダー1や卓上カレンダー50と同様に、複数枚のカレンダーシート102と、複数枚のカレンダーシート102が連結されたフレーム110と、から構成されている。この縦置き卓上カレンダー101は、卓上カレンダー50と異なり、フレーム110の一部の折り曲げ方向を変更して形状を固定することにより、机の上などに安定して設置できる形状(以下、据置形状という場合がある)となっている。なお、縦置き卓上カレンダー101は、据置形状を維持し机の上などに安定して設置できるように、フレーム110とは別にホルダー130も備えている。
【0134】
(複数枚のカレンダーシート102)
まず、複数枚のカレンダーシート102は、上述した壁掛けカレンダー1や卓上カレンダー50と同様に、前面に各月のカレンダーが表示されたものである。
【0135】
(フレーム110)
図14に示すように、フレーム110は、壁掛けカレンダー1のフレーム10と同様に、一枚のシートを山折り谷折りして折り畳んだ構造を有している。つまり、フレーム110は、壁掛けカレンダー1のフレーム10と同様に、山折り部を挟む一対のシート(山折り部よりも前面側に位置するシートを保持シート112、山折り部よりも背面側に位置するシートを連結シート113)からなる複数のフレームシート111を有している。このフレーム110は、壁掛けカレンダー1のフレーム10と異なり、山折り部から谷折り部までの距離および谷折り部から山折り部までの距離が、カレンダーシート102の高さ(
図14(B)では上下間の距離)と同等または長く形成されている。つまり、フレーム110は、保持シート112および連結シート113の高さが、カレンダーシート102の高さと同等または長く形成されている。
【0136】
また、このフレーム110でも、壁掛けカレンダー1のフレーム10と同様に、各谷折り部を挟むシートの側端縁同士が連結されており、折り畳まれた状態を維持できるようになっている。つまり、隣接するフレームシート111において、
図14であれば上方に位置するフレームシート111の連結シート113の側端縁と、
図14であれば下方に位置するフレームシート111の保持シート112の側端縁とが連結されており、谷折り部が伸びないように維持されている。
【0137】
そして、このフレーム110には、壁掛けカレンダー1のフレーム10と異なり、折り畳んだ際に山折り部を挟んで互いに対向する全ての面に、カレンダーシート102が設けられている。つまり、各フレームシート111の保持シート112および連結シート113において、山折りしたときに互いに面接触する面に、カレンダーシート102が設けられている。しかも、保持シート112に設けられるカレンダーシート102は谷折り部側の端縁が保持シート112に対して揺動可能に連結されており、連結シート113に設けられるカレンダーシート102は山折り部側の端縁が連結シート113に対して揺動可能に連結されている。
【0138】
縦置き卓上カレンダー101は上記のごとき構造を有しているので、フレーム110における各フレームシート111の山折りを開けば、2カ月分のカレンダーシート102を上下に並べるように配置することができる。
【0139】
そして、谷折り部を挟む保持シート112と連結シート113の側端縁同士の連結を解除すれば、谷折り部も伸ばすことができる。例えば、保持シート112と連結シート113の側端縁同士が連結されている部分を切除したりすれば、谷折り部も伸ばすことができる。すると、上方に位置するフレームシート111の保持シート112および連結シート113に連結されているカレンダーシート102に加えて、下方に位置するフレームシート111の保持シート112に連結されているカレンダーシート102も上下方向に並べて配置することができる。つまり、3カ月分または4か月分のカレンダーシート102を上下に並べるように配置することができる。
【0140】
また、谷折り部を挟む保持シート112と連結シート113の側端縁同士の連結を解除すれば、連結を解除した数をnとすると、2n+1の数のカレンダーシート102を上下に並べるように配置することができる。
【0141】
なお、保持シート112および連結シート113には、カレンダーシート102が連結されている側と逆側の端部近傍に、カレンダーシート102を保持しておくカレンダーシート保持部110zを形成しておくことが好ましい(
図14(A)参照)。かかるカレンダーシート保持部110zを形成しておけば、カレンダーシート102がバタついたりすることを防止できる。
【0142】
(本実施形態の縦置き卓上カレンダー101の他の使用方法)
本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、後述するようにフレーム110の一部を折り曲げて立体形状を形成し、その形状を固定することにより机等の上に安定して設置することができる。
【0143】
例えば、
図14および
図15に示すように、連続する3枚の保持シート112と連結シート113を側面視で略三角形状となるように折り曲げる。つまり、保持シート112と連結シート113との間の山折り部であった部分を逆に折り曲げて谷折りする。すると、
図14および
図15では、2枚の保持シート112と1枚の連結シート113によって、断面視三角形の筒状構造体を形成することができる。ホルダー130によってその状態を維持すれば、底面(つまりフレーム110の折り畳まれている部分)を机などにおいて、前面にカレンダーシート102が配置された卓上カレンダーとして使用することができる。
【0144】
つまり、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、上述したように複数の月を並べて表示させる卓上カレンダーとしても使用できるし、単純な1ヶ月表示の卓上カレンダーとしても使用することができる。
【0145】
また、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、前面以外の部分に設けられているカレンダーシート102も確認できるので、前面に表示されている月の前月または次月のカレンダーシート102を簡単に見ることができる。つまり、前面に表示されている月の前月または次月の予定も容易に確認することができる。
【0146】
つまり、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101は、フレーム110の一部を折り曲げて上述したような筒状構造体としているが、筒状構造体において前面に配置されているシート(
図15では連結シート113)以外のシート(
図15では2枚の保持シート112)も他の部材等に固定されていない。すると、筒状構造体を回転させたり、折り曲げた部分を伸ばしたりすれば、簡単に前面に表示されている月以外の月も確認することができる。
【0147】
しかも、筒状構造体の前面に位置するシートまたは背面に位置するシートと連結されたフレームシート111は、折り畳まれて筒状構造体の底を形成している。したがって、筒状構造体の底を形成しているフレームシート111を、レポート用紙をめくるような要領で上下方向にめくれば、筒状構造体の前面に表示されている月よりも未来の月のカレンダーシート102を確認することができる。
【0148】
なお、筒状構造体の断面形状は三角形状に限られない。筒状構造体を形成するシートを増やして、断面が四角形や五角形などの多角形になるよう形成してもよい。使用者の好みに合わせて、断面が所望の多角形になるようにしてもよい。
【0149】
また、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、既に経過し表示しておくことが必要でなくなったカレンダーシート102及びフレームシート111について、除去せず本体に連結したまま保管しておくこともできる。すると、過去の情報を見返すことが容易にできるほか、1年分の情報を連続した状態で残しておくことができるので、途中の月が抜け落ちることも無く、不意の紛失を防ぐことができる。例えば、過去のカレンダーシート102およびフレームシート111を内側に折り込んで筒状構造体を形成すれば、過去のカレンダーシート102及びフレームシート111も筒状構造体内に保管しておくことができる。
【0150】
さらに、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101においても、前述の壁掛けカレンダー1と同様に、谷折り部を挟むシートの両側端縁よりも内方に、両側端縁に沿ってミシン目等の一対の切断部110s,110sや、山折り部または谷折り部よりも前面側のシートに一対の切断部110s,110sを繋ぐようにミシン目等の分離線110dを設けておくことが望ましい(
図17参照)。一対の切断部110s,110sや分離線110dを設けておけば、既に月が経過し不要になったカレンダーシート102とこのカレンダーシート102が連結されたフレームシート111を、カレンダーシート102とともに除去できる。
【0151】
(本実施形態の縦置き卓上カレンダー101の製造方法)
本実施形態の縦置き卓上カレンダー101は、上述した壁掛けカレンダー1と同様にフレーム110を一枚のシートで形成したり、フレーム110とカレンダーシート102の両方を一枚のシートで形成したりすることが可能である。
【0152】
例えば、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101は、上述した壁掛けカレンダー1と同様である部分が多い。したがって、
図8、
図9および
図10に示した壁掛けカレンダー1の構造を若干変更するだけで、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101を製造することが可能である。
以下に、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101の製造方法を説明する。
【0153】
まず、フレーム110とカレンダーシート102を別体で製造する場合には、
図16に示すように、
図8のシートS1における山折り線Yに対応する位置には折り目を設けず、
図8のシートS1における谷折り線Tに対応する位置にシートS10の長手方向に沿って交互に谷折り線T10と山折り線Y10を形成する。
【0154】
そして、山折り線Y10においてシートS10を山折りした際に互いに面接触する部分であって、破断線Scよりも側端縁側の領域(
図16のハッチング部分)に接着剤を塗布し、シートS10を谷折り線T10および山折り線Y10において折りたたむ。
【0155】
すると、隣接するフレームシート111において、谷折り部を挟む保持シート112と連結シート113との側端縁が連結されたフレーム110を形成することができる。
【0156】
そして、形成されたフレーム110の保持シート112および連結シート113にカレンダーシート102を連結すれば、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101を製造することができる(
図17参照)。
【0157】
なお、シートS10を形成する際には、カレンダーシート102の側端部を保持するためのカレンダーシート保持部110zとなる切れ込み線Szを形成しておくことが望ましい。
【0158】
また、長尺なシートS11を折り曲げて、フレーム110とカレンダーシート102の両方を形成すれば、フレーム110とカレンダーシート102を一体で形成することもできる(
図18参照)。この場合には、
図18に示すように、上述したシートS10における各シート112,113となる部分の間に、折り畳んでカレンダーシート102となる部分を設ければよい。
【0159】
さらに、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101も、上述した壁掛けカレンダー1におけるカレンダーピース20と同様に、カレンダーピース120を使用して形成することができる(
図19参照)。
【0160】
この場合は、
図19(A)、(B)に示すように、カレンダーピース120は、
図10の壁掛けカレンダー1を形成できるカレンダーピース20における保持シート22とカレンダーシート25だけ(または保持シート22および折り曲げ連結部24とカレンダーシート25だけ)で形成すればよい。かかるカレンダーピース120では、保持シート121の一端部(折り曲げ連結部124がある場合は折り曲げ連結部124との連結部)にカレンダーシート122の上端を連結する。また、カレンダーピース120でも、カレンダーピース20の保持シート22等と同様に、保持シート121の側端縁に、一対の破断線Sc,Scや切り離し線Sdを設けておく。もちろん切れ込み線Szを設けてもよい。
【0161】
かかるカレンダーピース120から本実施形態の縦置き卓上カレンダー101を製造する場合には、以下のように製造する。
【0162】
まず、連続するカレンダーピース120において、一のカレンダーピース120においてカレンダーシート122が連結された端部と逆側の端部と、他のカレンダーピース120においてカレンダーシート122が連結された端部とを連結する。折り曲げ連結部124が設けられている場合には、一のカレンダーピース120において折り曲げ連結部124が設けられていない端部と、他のカレンダーピース120の折り曲げ連結部124とを連結する(
図19(C))。
【0163】
そして、複数のカレンダーピース120を連結し、隣接するカレンダーピース120の連結部分が交互に山折り谷折りとなるように折り畳めば、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101が完成する(
図19(C)、(D))。
【0164】
なお、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、任意の枚数のカレンダーピース120をつなげて好みの仕様の縦置き卓上カレンダー101を形成することができる。しかし、最下部(最背面)に位置するカレンダーピース120に連結しているカレンダーシート102の表面が机などの設置面と直に接触するようになれば、そのカレンダーシート102の汚損や破損のおそれがある。したがって、本実施形態の縦置き卓上カレンダー101では、最下部(最背面)に位置するカレンダーピース120とその直前のカレンダーピース120との間では谷折りとなるようにする。その後、最上部(最前面)のカレンダーピース120に向かって交互に山折り、谷折りを形成することが望ましい。
【0165】
(形態安定用ホルダー130)
本実施形態の縦置き卓上カレンダー101は、ホルダー130によって筒状構造体の形状を維持できるが、かかる機能を有するホルダー130の構造はとくに限定されない。上述したように、筒状構造体の形状が維持され、カレンダーシート102が見えるように本実施形態の縦置き卓上カレンダー101を安定して立てておくことができるものであればよく、種々の形状や構造のものを使用できる。
【0166】
例えば、以下のような構造を有するホルダー130を使用することができる。
図14(C)に示すように、ホルダー130は、フレーム110の幅と同じ長さかそれよりも長い距離に形成された本体部131と、この本体部131の両端と連続しかつ折り曲げ可能に設けられた一対の結束部材132,132と、を備えている。しかも、各結束部材132,132において折り曲げた時に本体部131と対向する対向面と、本体部131において前記各結束部材132,132の対向面と対向する面(本体部対向面)には、一対の磁石133,133が取り付けられている。
【0167】
ホルダー130がかかる構成となっていれば、以下のようにすれば、ホルダー130によって筒状構造体の形状を安定して維持できる。
【0168】
まず、筒状構造体の内部にホルダー本体部131を挿通させる(
図14(A)参照)。そして、フレーム110において筒状構造体の底となっている部分の両側端縁を、ホルダー本体部131との間にそれぞれ挟むように各結束部材132,132を折り曲げる。すると、一対の磁石133,133によって各結束部材132,132が折り曲げられた状態に維持されるので、筒状構造体の形状を安定して維持することができる。
【0169】
(縦置き卓上カレンダー101と壁掛けカレンダー1の変形)
本実施形態の縦置き卓上カレンダー101と前述の壁掛けカレンダー1は構造上類似している。このため、使用者の好みに合わせて壁掛けカレンダー1を縦置き卓上カレンダー101の仕様に変更して使用したり、逆に縦置き卓上カレンダー101を壁掛けカレンダー1の仕様に変更して使用したりすることができる。
【0170】
簡易な方法として、壁掛けカレンダー1は、以下のようにすれば縦置き卓上カレンダー101に変更できる。
【0171】
つまり、壁掛けカレンダー1の側端縁の連結をすべて解除してフレーム10の山折り部を伸ばす。そして、保持シート12および連結シート13が一枚のシート(以下シート材11sという)となるようにする。その後、隣接するシート材11s,11s同士が連結されている谷折り部を、交互に山折り谷折りとなるように新たに折り目を形成する。そして、新たに形成された折り目でフレーム10を折り畳み、その後、シート材11sの側端縁全体をクリップや一対の磁石などで固定する。すると、壁掛けカレンダー1を変更した卓上カレンダー101とすることができる。また、複数のシート材11sによって筒状構造体を形成してホルダー130などで形状を固定すれば、筒状構造体を有する縦置き卓上カレンダー101として使用することもできる。
【0172】
一方、縦置き卓上カレンダー101は、以下のようにすれば壁掛けカレンダー1に変更できる。
【0173】
つまり、縦置き卓上カレンダー101の側端縁の連結をすべて解除して、各フレームシート111の保持シート112および連結シート113について、その中間部に山折りの折り目を形成する。そして、隣接するフレームシート111間の折り目を全て谷折りとなるようにする。最後に、全ての折り目でフレーム110を折り畳んで、側端縁全体をクリップや一対の磁石などで固定すれば、縦置き卓上カレンダー101を変更した壁掛けカレンダー1とすることができる。
【0174】
(縦置き卓上カレンダー101と壁掛けカレンダー1の相互変形可能なフレーム構造)
上記の方法によって、壁掛けカレンダー1と縦置き卓上カレンダー101を相互に変更するようにしてもよい。しかし、フレーム10やフレーム110を、あらかじめ仕様変更が可能な構造としておけば、側端縁全体を覆うためのクリップや一対の磁石などを使用しなくても側端縁の連結を保った状態で、縦置き卓上カレンダー101と壁掛けカレンダー1を相互変形することができる。
【0175】
(縦置き卓上カレンダー101のフレーム110Sについて)
まず、壁掛けカレンダー1に変更できるフレーム110Sを有する縦置き卓上カレンダー101の構造について説明する。なお、フレーム110Sの構造を理解しやすくするために、フレーム110Sを伸ばしたシートS10sの状態で説明する。
【0176】
図20に示すように、フレーム110Sを形成するシートS10sには、谷折り線T10と山折り線Y10が等間隔で交互に形成されている。この点は、上述したフレーム110を形成するシートS10とほぼ同等である。
【0177】
一方、シートS10sでは、谷折り線T10と山折り線Y10の間、具体的には、谷折り線T10と山折り線Y10の中間に中間山折り線Y10bが形成されている。この理由は後述する。
【0178】
また、シートS10sには、フレーム110に設けられていた一対の切断部Sc,Scと側端縁との間に、一対の切断部Sc,Scと平行に一対の切断部Sc2,Sc2が形成されている。なお、一対の切断部Sc2,Sc2が形成されると、一対の切断部Sc,Scが特許請求の範囲にいう内方切断部に相当するものとなり、一対の切断部Sc2,Sc2が特許請求の範囲にいう切断部に相当するものとなる。
【0179】
そして、シートS10sからフレーム110Sを形成する際には、中間山折り線Y10bでは折り畳まず、谷折り線T10および山折り線Y10で折り畳む。すると、フレーム110とほぼ同じ状態のフレーム110Sが形成される。
【0180】
この折り畳みに際して、シートS10sは、谷折り線T10を挟むシートにおいて谷折り線T10で谷折りしたときに互いに面接触する面(以下谷折り対向面という場合がある)の側端縁同士が接着などによって連結される。具体的には、側端縁において、一対の切断部Sc2,Sc2と側端縁との間の領域xの部分が連結される。この点は、シートS10から上述したフレーム110を形成する場合とほぼ同等である。
【0181】
一方、シートS10sでは、谷折り対向面において、一対の切断部Sc,Scと一対の切断部Sc2,Sc2との間の領域Vでは、一部の領域V1は領域Xと同様に接着などによってしっかりと連結する一方、残りの領域V2には両面テープiを設けておく。具体的には、谷折り線T10から、中間山折り線Y10bまでの領域V1はしっかりと連結し、中間山折り線Y10bから山折り線Y10までの間の領域V2に両面テープiを設けておく。なお、両面テープiは、一方の面は谷折り対向面の一方の面に貼り付けておき、他方の面には剥離紙を取り付けておき谷折り対向面の他方の面に張り付いていない状態とする。
【0182】
上記のごとく形成されたフレーム110Sでは、以下のようにすれば、フレーム110Sを壁掛け用のフレームに変更することができる。
【0183】
まず、外側(つまり側端縁側)に位置する一対の切断部Sc2,Sc2で、一対の切断部Sc2,Sc2より外方の部分を切り離す。このとき、フレーム110Sは、フレーム110と異なり、領域V1で谷折り部を挟むシート同士の谷折り対向面が連結されているので、谷折り部が完全には開かない状態となる。
【0184】
一方、領域V2は連結されていないので、中間山折り線Y10bよりも山折り部側では谷折り部を挟むシート同士が開いた状態となる。ここで、中間山折り線Y10bで山折りして、これまで山折り部だった折り目(つまり山折り線Y10の折り目)を谷折りに変更する。すると、この谷折りに変更された山折り部を挟む隣接するシートにおいて、中間山折り線Y10bよりも山折り部側に位置していた部分(上方部という)同士を互いに面接触させることができる。ここで、上方部には、領域V2に両面テープiが設けられているので、剥離紙を取り除いて上方部同士を面接触させれば、上方部同士を連結することができる。
【0185】
すると、フレーム110Sでは、クリップなどを使用しなくても、壁掛けカレンダー1のフレーム10と実質的に同等の構造を有するフレームを形成することができる。
【0186】
なお、両面テープiは、面接触する上方部の領域V2の両方に設けてもよいし、上方部の領域V2のいずれか一方にだけ設けてもよい。
【0187】
また、シートS10sには、所定の位置に吊り下げ用の貫通孔111gとなる孔hを設けておくことが望ましい。すると、壁掛けカレンダー1に変更した際に、貫通孔111gによって壁掛けカレンダー1を壁に吊り下げることができる。この孔hは、谷折り線T10および山折り線Y10の近傍であって、フレーム110Sを折り畳んだときに前方側(上方側)に位置するシートに形成することが望ましい。
【0188】
(壁掛けカレンダー1のフレーム10sについて)
まず、縦置き卓上カレンダー101に変更できるフレーム10Sを有する壁掛けカレンダー1の構造について説明する。なお、フレーム10Sの構造を理解しやすくするために、フレーム10Sを伸ばしたシートS1sの状態で説明する。
【0189】
図21に示すように、フレーム10Sを形成するシートS1sには、谷折り線Tsと山折り線Ysが等間隔で交互に形成されている。この点は、上述したフレーム10を形成するシートS1とほぼ同等である。
【0190】
また、シートS1sには、フレーム10に設けられていた一対の切断部Sc,Scと側端縁との間に、一対の切断部Sc,Scと平行に一対の切断部Sc2,Sc2が形成されている。
【0191】
このシートS1sからフレーム10Sを形成する際には、谷折り線Tsと山折り線Ysでそれぞれ山折り谷折りして折り畳む。すると、フレーム10とほぼ同じ状態のフレーム10Sが形成される。
【0192】
この折り畳みに際して、シートS1sは、谷折り線Tsを挟むシートにおいて谷折り線Tsで谷折りしたときに互いに面接触する面(以下谷折り対向面という場合がある)の側端縁同士が接着などによって連結される。具体的には、側端縁において、一対の切断部Sc2,Sc2と側端縁との間の領域Xの部分が連結される。この点は、シートS1から上述したフレーム10を形成する場合とほぼ同等である。
【0193】
一方、シートS1sでは、谷折り対向面において、一対の切断部Sc,Scと一対の切断部Sc2,Sc2との間の領域Vでは、谷折り対向面の一方の面に両面テープiを設けておく。なお、両面テープiは、一方の面は谷折り対向面の一方の面に貼り付けておき、他方の面には剥離紙を取り付けておき谷折り対向面の他方の面に張り付いていない状態とする。
【0194】
上記のごとく形成されたフレーム10Sでは、以下のようにすれば、フレーム10Sを卓上用のフレームに変更することができる。
【0195】
まず、外側(つまり側端縁側)に位置する一対の切断部Sc2,Sc2で、一対の切断部Sc2,Sc2より外方の部分を切り離す。すると、谷折り部を挟む谷折り対向面同士が開いた状態となる。
【0196】
その状態で、山折り部を伸ばして、谷折り対向面が平面になるようにする。一方、これまで谷折り部だった折り目(つまり谷折り線Tsの折り目)の一部の折り目を、シートS1sの長手方向に沿って交互に山折り谷折りが形成されるように、谷折りから山折りに変更する。
【0197】
ついで、谷折りを挟む隣接するシート同士を互いに面接触させて、領域Vに設けられている両面テープiの剥離紙を取り除いて、谷折りを挟む隣接するシート同士連結させる。
【0198】
すると、フレーム10Sでは、クリップなどを使用しなくても、卓上カレンダー101のフレーム110と実質的に同等の構造を有するフレームを形成することができる。
【0199】
なお、シートS1sを折り畳んだときに前方側(上方側)に位置するシートにおいて、分離線Sdと谷折り線Tsの間の領域に、連結ポイント112uと切り込みj2を設けておくことが望ましい(
図21参照)。連結ポイント112uは、シートS1sにU字状の切り込みj1を設けて形成されたものである。この、連結ポイント112uは、その基端(内方)だけがシートS1sに連結されており、その基端で屈曲可能になっている。一方、切り込みj2は、連結ポイント112uの基端よりも内方に設けられたスリットである。この切り込みj2から連結ポイント112uの基端までの距離は、連結ポイント112uの基端から先端までの長さよりも短くなっている。したがって、連結ポイント112uをその基端において切り込みj2側に折り曲げれば、連結ポイント112uの先端を切り込みj2に挿入できるようになっている。
【0200】
このように連結ポイント112uと切り込みj2を設けておけば、フレームシート11同士を連結して、簡単かつ確実に筒状構造体を形成することができる。つまり、連結すべき2つのフレームシート11について、互いの連結ポイント112u同士が重なるように配置する。すると、2つのフレームシート11の切り込みj2同士も重なりあった状態になる。この状態で、2つフレームシート11の連結ポイント112uを重ねたままその基端で折り曲げる。そして、重なっている連結ポイント112uの先端を、そのまま2つのフレームシート11の重なり合っている切り込みj2に差し込む。さらに、重なっている連結ポイント112uの先端を、重なり合っている切り込みj2、つまり、2つのフレームシート11に貫通させる。すると、筒状構造体を構成する連結すべき2つのフレームシート11を安定した状態で連結することができるため、別途ホルダー130などを用意しなくても壁掛けカレンダー1を縦置き卓上カレンダー101と同様に使用することができる。
【0201】
なお、連結ポイント112uおよび切り込みj2を設ける数や向き、形状はとくに限定されない。
【0202】
例えば、上述したような連結ポイントとして矢印形状を採用し、フレームシートと連結される基端が外方(フレームシートの側端縁側)に位置するように連結ポイントを形成する。この場合、連結すべき2つのフレームシートについて、互いの連結ポイント同士が重なるように配置する。その状態から、2つのフレームシートの連結ポイントを重ねたままその基端で折り曲げて、フレームシートの側端縁側の外側を回す。そして、連結ポイントが存在していた孔に連結ポイントの先端を通せば、連結ポイントの先端を孔に引っ掛けることができる。つまり、矢印形状の連結ポイントを採用すれば、連結ポイントを挿入する切れ込みを設けなくても、2つのフレームシートを安定した状態で連結することが可能となる。
【課題】人が見やすい状態で複数月を表示でき、しかも、簡単に所望の月数を表示させることができるカレンダーおよび、かかるカレンダーを構成するカレンダーピースを提供する。
【解決手段】複数枚のカレンダーシート2と、カレンダーシート2が連結されたフレーム10と、を備えており、フレーム10は、山折り谷折りされたシートを折り畳んだものであり、フレーム10の谷折り部に折り曲げ可能にカレンダーシート2が連結されている。山折り部を伸ばしてカレンダーシート2を谷折り部で折り曲げれば、連続するカレンダーシート2を並べることができる。しかも、カレンダーシートを上下に並べた場合には、上から下に順番に月を並べることができる。また、山折り部とともに谷折り部も伸ばせば、複数の月を並べて配置することができるので、所望の月数を並べて配置することができる。したがって、必要な期間、必要な月を連続して並べておくことができる。