(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルおよび前記第2給水ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸の前記仮想中心線に向かって傾斜する角度が、前記加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある請求項1または請求項2に記載の給水および供給機構。
前記後方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルの中心軸の前記第1端縁に向かって傾斜する角度が、前記加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある請求項4または請求項5に記載の給水および供給機構。
前記第1および第2ノズルの中心軸の前記第1仮想二分線または前記第2仮想二分線に向かって傾斜する角度が、前記加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある請求項7または請求項8に記載の給水および供給機構。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示の除菌脱臭空調システムは、殺菌水生成装置によって生成された殺菌水を常時除菌脱臭エレメントに供給し、その殺菌水を利用して空気中の微生物や空気中の臭気を除去するとともに、空調機の内部を殺菌する。しかし、除菌脱臭空調システムは、殺菌水を利用した殺菌運転のみが行われ、殺菌水の他に加湿水を利用して空調空気を加湿する加湿運転を行うことはない。したがって、通常時において空調空気を加湿する加湿運転を行いつつ、空調機の加湿機構の殺菌が必要な場合のみに殺菌水を利用する殺菌運転を行うことができず、殺菌水を含まない加湿された清潔な空調空気を空調室に供給することができない。なお、加湿運転と殺菌運転との両者を行う場合において、加湿水と殺菌水とを単一の給水ヘッダーからエレメントに給水すると、その給水ヘッダーに接続された給水ラインを形成する配管や電磁弁等が殺菌水によって腐食する場合がある。配管や電磁弁等が腐食すると、配管における加湿水の漏水や電磁弁の動作障害等の問題が生じ、加湿運転時に必要な量の加湿水をエレメントに給水することができない場合があり、空調空気を十分に加湿することができない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、加湿水を利用した加湿運転と機能水を利用した殺菌運転とを行うことができ、給水ラインを形成する配管や電磁弁等の腐食を防ぐことができる給水および供給機構を提供することにある。本発明の他の目的は、必要な量の加湿水を気化式加湿エレメントに給水することができ、空調空気を十分に加湿することができる給水および供給機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、空調空気の加湿に利用する気化式加湿エレメントに加湿水を給水するとともに、必要に応じて気化式加湿エレメントを殺菌する機能水を
加湿水とは別に気化式加湿エレメントに供給する給水および供給機構である。
【0007】
前記前提における本発明の
第1の特徴は、加湿エレメントが、所定の面積を有して加湿前の空気が通過する前面と、所定の面積を有して加湿後の空気が通過する後面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかが給水または供給される上面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかの余剰分が排水される下面と、所定の面積を有して上下面の間に延びる両側面とを有する6面立体構造物であり、加湿エレメントの上面が、前面の側に位置して空気の通過方向と交差する交差方向へ延びる第1端縁と、後面の側に位置して交差方向へ延びる第2端縁と、一方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第1側縁と、他方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第2側縁とを有し、給水および供給機構が、加湿水を加湿エレメントの上面に向かって給水する複数の第1ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第1給水ヘッダーと、機能水を加湿エレメントの上面に向かって給水する複数の第2ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第2給水ヘッダーとを備え、
加湿水が、第1給水ラインから第1給水ヘッダーに給水され、機能水が、第1給水ラインとは別の第2供給ラインから第2供給ヘッダーに供給され、給水および供給機構では、
加湿エレメントの上面を、上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる仮想中心線と第1端縁との間に延びる第1上面と、仮想中心線と第2端縁との間に延びる第2上面とに区分し、第1上面を、第1上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる第1仮想二分線と第1端縁との間に延びる前方第1上面と、第1仮想二分線と仮想中心線との間に延びる後方第1上面とに区分するとともに、第2上面を、第2上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる第2仮想二分線と仮想中心線との間に延びる前方第2上面と、第2仮想二分線と第2端縁との間に延びる後方第2上面とに区分したときに、第1給水ヘッダーが仮想中心線と平行しつつ後方第1上面と前方第2上面とのいずれか一方に配置され、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルが交差方向へ一列に並ぶとともに、それら第1ノズルの中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜し、第2給水ヘッダーが仮想中心線と平行しつつ後方第1上面と前方第2上面とのいずれか他方に配置され、第2給水ヘッダーのそれら第2ノズルが前記交差方向へ一列に並ぶとともに、それら第2ノズルの中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜していることにある。
【0008】
前記第1の特徴を有する本発明の一例として、
給水および供給機構では、中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜するそれら第1ノズルから加湿エレメントの上面に加湿水が給水されたときに、その加湿水が仮想中心線に向かって加湿エレメントを流下し、加湿エレメントの上面から下方へ向かって加湿エレメントの内部に次第に滲入しつつ、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜するそれら第2ノズルから加湿エレメントの上面に機能水が供給されたときに、その機能水が仮想中心線に向かって加湿エレメントを流下し、加湿エレメントの上面から下方へ向かって加湿エレメントの内部に次第に滲入しつつ、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する。
【0009】
前記第1の特徴を有する本発明の他の一例として
は、
第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルおよび
第2給水ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸の前記仮想中心線に向かって傾斜する角度が、加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある。
【0010】
前記前提における本発明の
第2の特徴は、
加湿エレメントが、所定の面積を有して加湿前の空気が通過する前面と、所定の面積を有して加湿後の空気が通過する後面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかが給水または供給される上面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかの余剰分が排水される下面と、所定の面積を有して上下面の間に延びる両側面とを有する6面立体構造物であり、加湿エレメントの上面が、前面の側に位置して空気の通過方向と交差する交差方向へ延びる第1端縁と、後面の側に位置して交差方向へ延びる第2端縁と、一方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第1側縁と、他方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第2側縁とを有し、給水および供給機構が、加湿水を加湿エレメントの上面に向かって給水する複数の第1ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第1給水ヘッダーと、機能水を加湿エレメントの上面に向かって供給する複数の第2ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第2給水ヘッダーとを備え、加湿水が、第1給水ラインから第1給水ヘッダーに給水され、機能水が、第1給水ラインとは別の第2供給ラインから第2供給ヘッダーに供給され、給水および供給機構では、加湿エレメントの上面を、上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる仮想中心線と第1端縁との間に延びる第1上面と、仮想中心線と第2端縁との間に延びる第2上面とに区分し
、第1上面を、第1上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる第1仮想二分線と第1端縁との間に延びる前方第1上面と、第1仮想二分線と仮想中心線との間に延びる後方第1上面とに区分したときに、第1給水ヘッダーが仮想中心線と平行しつつ前方第1上面と後方第1上面とのいずれか一方に配置され、第2給水ヘッダーが仮想中心線と平行しつつ前方第1上面と後方第1上面とのいずれか他方に配置され、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルと第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルとが交差方向へ一列に並び、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとのうちの後方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルの中心軸が加湿エレメントの上面の第1端縁に向かって所定角度で傾斜していることにある。
【0011】
前記第2の特徴を有する本発明の一例として、
給水および供給機構では、前方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルから加湿エレメントの上面に加湿水または機能水が給水または供給されたときに、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを通過する空気の影響で仮想中心線の方向へ押し流され、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを流下する間に加湿エレメントの上面の第1端縁から加湿エレメントの中心部に向かうとともに、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、後方第1上面に位置するヘッダーの第1端縁に向かって所定角度で傾斜するそれらノズルから加湿エレメントの上面に加湿水または機能水が給水または供給されたときに、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを通過する空気の影響で仮想中心線の方向へ押し流され、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを流下する間に加湿エレメントの上面の第1端縁から加湿エレメントの中心部に向かうとともに、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する。
【0012】
前記第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、
後方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルの中心軸の第1端縁に向かって傾斜する角度が、加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある。
【0013】
前記前提における本発明の
第3の特徴は、
加湿エレメントが、所定の面積を有して加湿前の空気が通過する前面と、所定の面積を有して加湿後の空気が通過する後面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかが給水または供給される上面と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかの余剰分が排水される下面と、所定の面積を有して上下面の間に延びる両側面とを有する6面立体構造物であり、加湿エレメントの上面が、前面の側に位置して空気の通過方向と交差する交差方向へ延びる第1端縁と、後面の側に位置して交差方向へ延びる第2端縁と、一方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第1側縁と、他方の側面の側に位置して通過方向へ延びる第2側縁とを有し、給水および供給機構が、加湿水を加湿エレメントの上面に向かって給水する複数の第1ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第1給水ヘッダーと、機能水を加湿エレメントの上面に向かって供給する複数の第2ノズルを有して上面の上方に位置し、第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第2給水ヘッダーとを備え、加湿水が、第1給水ラインから第1給水ヘッダーに給水され、機能水が、第1給水ラインとは別の第2供給ラインから第2供給ヘッダーに供給され、給水および供給機構では、加湿エレメントの上面を、上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる仮想中心線と第1端縁との間に延びる第1上面と、仮想中心線と第2端縁との間に延びる第2上面とに区分し、第1上面を、第1上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる第1仮想二分線と第1端縁との間に延びる前方第1上面と、第1仮想二分線と仮想中心線との間に延びる後方第1上面とに区分するとともに、第2上面を、第2上面の第1および第2側縁を通過方向に二分して交差方向へ延びる第2仮想二分線と仮想中心線との間に延びる前方第2上面と、第2仮想二分線と第2端縁との間に延びる後方第2上面とに区分したときに、第1給水ヘッダーが
仮想二分線と平行しつつ前方第1上面の中央および前方第2上面の中央または
後方第1上面の中央および後方第2上面の中央のいずれか一方に配置され、第2供給ヘッダーが
仮想二分線と平行しつつ前方第1上面の中央および前方第2上面の中央または
後方第1上面の中央および後方第2上面の中央のいずれか他方に配置され
、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルと第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルとが交差方向へ一列に並び、第1給水ヘッダーが前方第1上面または後方第1上面に位置したときに、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルの中心軸が第1仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第1給水ヘッダーが前方第2上面または後方第2上面に位置したときに、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルの中心軸が第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第2供給ヘッダーが前方第1上面または後方第1上面に位置したときに、第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸が第1仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第2供給ヘッダーが前方第2上面または後方第2上面に位置したときに、第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸が第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜していることにある。
【0014】
前記第3の特徴を有する本発明の一例として、
給水および供給機構では、中心軸が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜するそれら第1ノズルから加湿エレメントの上面に加湿水が給水されたときに、その加湿水が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって加湿エレメントを流下し、第1仮想二分線または第2仮想二分線から加湿エレメントの中心部と周縁部とに向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、中心軸が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜するそれら第2ノズルから加湿エレメントの上面に機能水が供給されたときに、その機能水が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって加湿エレメントを流下し、第1仮想二分線または第2仮想二分線から加湿エレメントの中心部と周縁部とに向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する。
【0015】
前記第3の特徴を有する本発明の他の一例としては、
第1および第2ノズルの中心軸の第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって傾斜する角度が、加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある。
【0016】
前記第1〜第3の特徴を有する本発明の他の一例としては、加湿エレメントが、複数の繊維から作られ、機能水が、電解水、弱酸性水、塩素系水溶液、オゾン水、過酸化水素水の中から選択された少なくとも1種類であり、
給水および供給機構では、加湿水または機能水が加湿エレメントを作る繊維の毛細管現象によって加湿エレメントを拡散しつつ加湿エレメント全域に滲入する。
【発明の効果】
【0017】
第1の特徴を有する本発明の給水および供給機構によれば、それが気化式加湿エレメントの上面の第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第1給水ヘッダーと第1側縁から第2側縁に向かって直状に延びる少なくとも1本の第2供給ヘッダーとを備え、第1給水ヘッダーから給水される加湿水によって加湿運転を行うことができ、第2供給ヘッダーから供給される機能水によって殺菌運転を行うことができるのみならず、加湿水が第1給水ラインから第1給水ヘッダーに
給水されるとともに、機能水が第1給水ラインとは別の第2供給ラインから第2供給ヘッダーに供給され、加湿水と機能水とが別々のラインを通るから、加湿水を
給水する給水ラインの配管や電磁弁等の機能水による腐食を防ぐことができる。給水および供給機構は、加湿水を
給水する給水ラインの配管や電磁弁等が腐食することはないから、配管における加湿水の漏水や電磁弁の動作障害等の問題が生じることはなく、加湿運転時に必要な量の加湿水を気化式加湿エレメントに給水することができ、空調空気を十分に加湿することができる。
【0018】
第1の特徴を有する本発明の給水および供給機構は、第1給水ヘッダーが
後方第1上面と前方第2上面とのいずれか一方に位置するとともに、
第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルの中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜しているから、
第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルから給水される加湿水が6面立体構造物である加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、加湿水を加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができ、加湿運転時に加湿前の空気が加湿エレメントによって確実に加湿され、
加湿前の空気を加湿エレメントを通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、第2供給ヘッダーが
後方第1上面と前方第2上面とのいずれか他方に位置するとともに、
第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜しているから、
第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルから供給される機能水が加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、機能水を6面立体構造物であるエレメント全域に満遍なく滲入させることができ、
エレメントに菌が発生(繁殖)したとしても、機能水を利用してエレメント全域を殺菌することができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0019】
中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜するそれら第1ノズルから加湿エレメントの上面に加湿水が給水されたときに、その加湿水が仮想中心線に向かって加湿エレメントを流下し、加湿エレメントの上面から下方へ向かって加湿エレメントの内部に次第に滲入しつつ、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、中心軸が仮想中心線に向かって所定角度で傾斜するそれら第2ノズルから加湿エレメントの上面に機能水が供給されたときに、その機能水が仮想中心線に向かって加湿エレメントを流下し、加湿エレメントの上面から下方へ向かって加湿エレメントの内部に次第に滲入しつつ、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する給水および供給機構は、加湿運転時に加湿水が加湿エレメント全域に満遍なく滲入することで、加湿前の空気が加湿エレメントによって確実に加湿され、加湿前の空気を加湿エレメントを通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、機能水がエレメント全域に満遍なく滲入することで、エレメントに菌が発生(繁殖)したとしても、機能水を利用してエレメント全域を殺菌することができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0020】
第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルおよび
第2給水ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸の仮想中心線に向かって傾斜する角度が加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある給水および供給機構は、第1給水ヘッダーが第1および第2上面のいずれか一方に位置するとともに、それら第1ノズルの中心軸の仮想中心線に向かう傾斜角度が仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にあるから、それら第1ノズルから給水される加湿水が加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、加湿水を6面立体構造物である加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができ、加湿運転時に加湿前の空気がエレメントによって確実に加湿され、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、第2供給ヘッダーが第1および第2上面のいずれか他方に位置するとともに、それら第2ノズルの中心軸の仮想中心線に向かう傾斜角度が仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にあるから、それら第2ノズルから供給される機能水が加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、機能水を6面立体構造物であるエレメント全域に満遍なく滲入させることができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0021】
第2の特徴を有する本発明の給水および供給機構
によれば、たとえば、加湿エレメントの前面から後面に向かってエレメントを通流する空気の流量が多い場合、その空気の影響によって加湿水や機能水がエレメントの前面の側から後面の側に向かって押し流され、空気の加湿やエレメントの殺菌に利用されない加湿水や機能水が後面から流出する場合があるが、この給水および供給機構は、
気化式加湿エレメントの上面を第1上面と第2上面とに区分し、第1上面を前方第1上面と後方第1上面とに区分したときに、第1給水ヘッダーが前方第1上面と後方第1上面とのいずれか一方に配置され、第2給水ヘッダーが前方第1上面と後方第1上面とのいずれか他方に配置され、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとの両者が第1上面の側に位置しているから、加湿エレメントを通流する空気によって加湿水や機能水が前面の側から後面の側に押し流されたとしても、第1上面の側から加湿エレメントに給水された加湿水やエレメントに供給された機能水がその空気を利用して加湿エレメント全域に拡散し、加湿水や機能水の加湿エレメントにおける偏りを防ぐことができ、加湿水や機能水を6面立体構造物である加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができる。
【0022】
第2の特徴を有する本発明の給水および供給機構は、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとが第1上面の側に位置し、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとのうちの
後方第1上面に位置するヘッダーの交差方向へ一列に並ぶそれらノズルの中心軸が加湿エレメントの上面の第1端縁に向かって所定角度で傾斜しているから、エレメントを通流する空気によって加湿水や機能水がエレメントの前面の側から後面の側に押し流されたとしても、第1上面の側からエレメントに給水された加湿水やエレメントに供給された機能水がその空気を利用して加湿エレメント全域に拡散し、加湿水や機能水のエレメントにおける偏りを防ぐことができ、加湿水や機能水を6面立体構造物であるエレメント全域に満遍なく滲入させることができる。
【0023】
前方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルから加湿エレメントの上面に加湿水または機能水が給水または供給されたときに、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを通過する空気の影響で仮想中心線の方向へ押し流され、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを流下する間に加湿エレメントの上面の第1端縁から加湿エレメントの中心部に向かうとともに、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、後方第1上面に位置するヘッダーの第1端縁に向かって所定角度で傾斜するそれらノズルから加湿エレメントの上面に加湿水または機能水が給水または供給されたときに、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを通過する空気の影響で仮想中心線の方向へ押し流され、その加湿水またはその機能水が加湿エレメントを流下する間に加湿エレメントの上面の第1端縁から加湿エレメントの中心部に向かうとともに、加湿エレメントの中心部から周縁部に向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する給水および供給機構は、加湿運転時に加湿水が加湿エレメント全域に満遍なく滲入することで、加湿前の空気が加湿エレメントによって確実に加湿され、加湿前の空気を加湿エレメントを通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、機能水がエレメント全域に満遍なく滲入することで、エレメントに菌が発生(繁殖)したとしても、機能水を利用してエレメント全域を殺菌することができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0024】
後方第1上面に位置するヘッダーのそれらノズルの中心軸の第1端縁に向かって傾斜する角度が加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある給水および供給機構は、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとが第1上面の側に位置するとともに、第1給水ヘッダーと第2供給ヘッダーとのうちの仮想中心線に近い位置にあるヘッダーのそれらノズルの中心軸の第1端縁に向かう傾斜角度が仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にあるから、たとえば、仮想中心線に近い位置にあるヘッダーのノズルが第1ノズルである場合、加湿エレメントを通流する空気によって加湿水がエレメントの前面の側から後面の側に押し流されたとしても、それら第1ノズルから給水される加湿水がエレメントの上面の第1端縁からエレメントの中心部および周縁部に向かって次第に拡散し、加湿水を6面立体構造物であるエレメント全域に満遍なく滲入させることができ、加湿運転時に加湿前の空気がエレメントによって確実に加湿され、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。また、仮想中心線に近い位置にあるヘッダーのノズルが第2ノズルである場合、加湿エレメントを通流する空気によって機能水がエレメントの前面の側から後面の側に押し流されたとしても、それら第2ノズルから供給される機能水がエレメントの上面の第1端縁からエレメントの中心部および周縁部に向かって次第に拡散し、機能水を6面立体構造物であるエレメント全域に満遍なく滲入させることができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0025】
第3の特徴を有する本発明の給水および供給機構
によれば、
加湿エレメントの上面を第1上面と第2上面とに区分し、第1上面を前方第1上面と後方第1上面とに区分するとともに、第2上面を前方第2上面と後方第2上面とに区分したときに、第1給水ヘッダーが前方第1および第2上面または後方第1および第2上面のいずれか一方に配置され、第2供給ヘッダーが前方第1および第2上面または後方第1および第2上面のいずれか他方に配置されることで、たとえば、第1給水ヘッダーが前方第1上面と前方第2上面とに位置し、第2供給ヘッダーが後方第1上面と後方第2上面とに位置したときに、第1給水ヘッダーから給水される加湿水が6面立体構造物である加湿エレメントの前方第1上面および前方第2上面からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、加湿水を加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができるとともに、第2供給ヘッダーから供給される機能水が加湿エレメントの後方第1上面および後方第2上面からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、機能水をエレメント全体に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構は、加湿運転時に加湿水が加湿エレメント全域に満遍なく滲入するから、加湿前の空気をエレメントを通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、殺菌運転時に機能水が加湿エレメント全域に満遍なく滲入するから、エレメントに菌が発生(繁殖)したとしても、機能水を利用してエレメント全域を殺菌することができ、エレメントを清潔な状態で使用することができる。
【0026】
第3の特徴を有する本発明の給水および供給機構は、
第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルと第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルとが交差方向へ一列に並び、第1給水ヘッダーが前方第1上面の中央または後方第1上面の中央に位置したときに、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルの中心軸が第1仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第1給水ヘッダーが前方第2上面の中央または後方第2上面の中央に位置したときに、第1給水ヘッダーのそれら第1ノズルの中心軸が第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第2供給ヘッダーが前方第1上面の中央または後方第1上面の中央に位置したときに、第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸が第1仮想二分線に向かって所定角度で傾斜し、第2供給ヘッダーが前方第2上面の中央または後方第2上面の中央に位置したときに、第2供給ヘッダーのそれら第2ノズルの中心軸が第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜しているから、第1給水ヘッダーから給水される加湿水が加湿エレメントに仮想された第1仮想二分線や第2仮想二分線に向かって進入し、それら仮想二分線からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、加湿水を加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができ、加湿運転時に加湿前の空気が加湿エレメントによって確実に加湿され、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、第2供給ヘッダーから供給される機能水がエレメントに仮想された第1仮想二分線や第2仮想二分線に向かって進入し、それら仮想二分線からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、機能水をエレメント全体に満遍なく滲入させることができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0027】
中心軸が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜するそれら第1ノズルから加湿エレメントの上面に加湿水が給水されたときに、その加湿水が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって加湿エレメントを流下し、第1仮想二分線または第2仮想二分線から加湿エレメントの中心部と周縁部とに向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入し、中心軸が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって所定角度で傾斜するそれら第2ノズルから加湿エレメントの上面に機能水が供給されたときに、その機能水が第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって加湿エレメントを流下し、第1仮想二分線または第2仮想二分線から加湿エレメントの中心部と周縁部とに向かって次第に拡散して加湿エレメント全域に滲入する給水および供給機構は、加湿運転時に加湿水が加湿エレメント全域に満遍なく滲入することで、加湿前の空気が加湿エレメントによって確実に加湿され、加湿前の空気を加湿エレメントを通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、機能水がエレメント全域に満遍なく滲入することで、エレメントに菌が発生(繁殖)したとしても、機能水を利用してエレメント全域を殺菌することができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0028】
第1および第2ノズルの中心軸の第1仮想二分線または第2仮想二分線に向かって傾斜する角度が加湿エレメントの上下面の間に延びる仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にある給水および供給機構は、第1給水ヘッダーそれら第1ノズルの仮想二分線に向かう傾斜角度が仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にあるから、第1ノズルから給水される加湿水がエレメントに仮想された第1仮想二分線や第2仮想二分線に向かって進入し、それら仮想二分線からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、加湿水を加湿エレメント全域に満遍なく滲入させることができ、加湿運転時に加湿前の空気がエレメントによって確実に加湿され、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。給水および供給機構は、第2供給ヘッダーそれら第2ノズルの仮想二分線に向かう傾斜角度が仮想垂直線に対して20〜40°の範囲にあるから、第2供給ヘッダーから供給される機能水がエレメントに仮想された第1仮想二分線や第2仮想二分線に向かって進入し、それら仮想二分線からエレメントの中心部と周縁部とに向かって拡散し、機能水をエレメント全体に満遍なく滲入させることができ、機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができる。
【0029】
加湿エレメントが、複数の繊維から作られ、機能水が、電解水、弱酸性水、塩素系水溶液、オゾン水、過酸化水素水の中から選択された少なくとも1種類であり、
加湿水または機能水が加湿エレメントを作る繊維の毛細管現象によって加湿エレメントを拡散しつつ加湿エレメント全域に滲入する給水および供給機構は、加湿エレメントを形成する繊維の毛細管現象によってエレメントの上面から給水された加湿水や機能水がエレメント全体に拡散、滲入することはもちろん、エレメントに菌が繁殖したとしても、それら機能水を利用してエレメント全域を確実に殺菌することができ、エレメントを清潔な状態で使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
給水および供給機構10を使用した加湿可能かつ殺菌可能な加湿空調システム11の構成図である
図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる給水および供給機構の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、
図2は、一例として示す給水および供給機構10の斜視図であり、
図3は、第1および第2ノズル40,45の側から示す第1給水ヘッダー38と第2供給ヘッダー39との斜視図である。
図4は、
図2の給水および供給機構10の上面図であり、
図5は、
図2の給水および供給機構10の側面図である。
図6は、第1および第2ノズル40,45の中心軸X3,X6の仮想垂直線X4に対する傾斜角度α1,α2を示す図である。
【0032】
図2では、空気の通過方向を矢印Aで示し、通過方向と交差する交差方向を矢印Bで示すとともに、上下方向を矢印Cで示す。
図2,5には、給水および供給機構10とともに気化式加湿エレメント13およびドレンパン24が図示されている。
図4には、給水および供給機構10とともに気化式加湿エレメント13が図示されている。なお、
図2,5では、加湿水の給水の状態や第1および第2機能水の供給の状態を矢印で示しているが、後記するように、加湿水および機能水がエレメント13に同時に給水かつ供給されることはなく、いずれか一方のみが給水または供給される。
【0033】
給水および供給機構10は、
図1に示すように、空調システム11を構成する加湿器組込型空調機12の内部に設置され、空調機12の内部に着脱可能に収容された気化式加湿エレメント13に加湿水を給水するとともに、必要に応じて加湿エレメント13を殺菌する機能水をエレメント13に供給する。給水および供給機構10を使用した加湿空調システム11は、空気を空調する加湿器組込型空調機12と、所定容積の空調室14と、加湿水給水ライン15(第1給水ライン)と、第1および第2機能水供給ライン16,17(第2供給ライン)と、コントローラ18(制御装置)と、湿度センサ19とから形成されている。なお、
図1の空調システム11では、2本の機能水供給ライン16,17が設置されているが、機能水供給ライン16,17の本数に特に限定はなく、1本の機能水供給ラインのみが設置されていてもよく、3本以上の機能水供給ラインが設置されていてもよい。
【0034】
加湿器組込型空調機12は、空調室14に気化式加湿器(滴下浸透気化式加湿器)によって加湿された空調空気または加湿されない空調空気を供給する。空調機12は、空調室14の室外に設置されているが、室内に設置される場合もある。空調機12は、所定容積のハウジング20と、冷却コイル21および加熱コイル22と、気化式加湿エレメント13と、給水および供給機構10と、送風機23(ファン)と、ドレンパン24と、制御部(図示せず)とから形成されている。空調機12の制御部は、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。空調機12には、外気または外気と室内還気との混合気を取り入れるダクト26が連結されている。空調機12は、給気ダクト27を介して空調室14に連結されている。
【0035】
ハウジング20は、図示はしていないが、頂壁および底壁と前壁および後壁と両側壁とを有する筐体であり、その前壁に空気流入口が作られ、その後壁に空気流出口が作られている。ハウジング20の内部では、その空気流入口から空気流出口に向かって、冷却コイル21、加熱コイル22、加湿エレメント13、送風機23の順で並んでいる。冷却コイル21は、空調機12の内部に設置され、空気を冷却および除湿して空調空気を作る。加熱コイル22は、空調機12の内部に設置され、空気を加熱して空調空気を作る。空調機12では、中央空調方式または個別空調方式によって設定された設定温度にしたがって、冷却コイル21または加熱コイル22の流量が加減され、空調室14の温度や湿度がコントロールされる。
【0036】
気化式加湿エレメント13は、合成樹脂繊維や無機繊維等の複数の繊維から作られている。加湿エレメント13は、加湿水供給ライン15や第1および第2機能水供給ライン16,17から供給される加湿水や機能水を保水し、加湿水や機能水のうちの余剰分をドレンパン24に排水する。合成繊維を作る合成樹脂には、加湿水および機能水の拡散特性や保水特性が得られるものであれば特に限定はない。合成樹脂には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、結晶性ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ナイロン66、ナイロン6等のポリアミド系樹脂等を使用することができる。
【0037】
加湿エレメント13は、6面立体構造物であり、所定の面積を有して加湿前の空気が通過する前面28と、所定の面積を有して加湿後の空気が通過する後面29と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかが給水される上面30と、所定の面積を有して加湿水および機能水のいずれかの余剰分が排水される下面31と、所定の面積を有して上下面30,31の間に延びる両側面32,33とを有する(
図2参照)。
【0038】
加湿エレメント13は、その前面28が加熱コイル22(ハウジング20の前壁)に対向し、その後面29が送風機23(ハウジング20の後壁)に対向するとともに、その上面30がハウジング20の頂壁に対向し、その下面31がハウジング20の底壁に対向する。加湿エレメント13の上面30は、前面28の側に位置して交差方向へ延びる第1端縁34と、後面29の側に位置して交差方向へ延びる第2端縁35と、一方の側面32の側に位置して通過方向へ延びる第1側縁36と、他方の側面33の側に位置して通過方向へ延びる第2側縁37とを有する(
図4参照)。
【0039】
給水および供給機構10は、加湿エレメント13の上面30の直近かつ上方に位置する1本の第1給水ヘッダー38と、加湿エレメント13の上面30の直近かつ上方に位置する1本の第2供給ヘッダー39とを備えている。第1給水ヘッダー38は、合成樹脂から作られた断面円形の中空管であり、エレメント13の上面30の第1側縁32から第2側縁33に向かって交差方向へ直状に延びている。第1給水ヘッダー38は、
図3に示すように、加湿水を加湿エレメント13の上面30に向かって給水(流下)する複数の第1ノズル40を有する。それら第1ノズル40は、第1給水ヘッダー38の外周面において交差方向へ略等間隔離間しつつ、交差方向へ一列に並んでいる。
【0040】
第1給水ヘッダー38は、加湿エレメント13の上面30を、上面30の第1および第2側縁32,33を通過方向に二分して交差方向へ延びる仮想中心線X1と第1端縁34との間に延びる第1上面41と、仮想中心線X1と第2端縁35との間に延びる第2上面42とに区分したときの、第1上面41の側であって、さらに、第1上面41を、第1上面41の第1および第2側縁32,33を通過方向に二分して交差方向へ延びる第1仮想二分線X2と第1端縁34との間に延びる前方第1上面43と、第1仮想二分線X2と仮想中心線X1との間に延びる後方第1上面44とに区分したときの、後方第1上面44の直近かつ上方に配置されている。第1給水ヘッダー38は、仮想中心線X1と平行しつつ中心線X1の近傍に位置している。その結果、それら第1ノズル40が仮想中心線X1の近傍であって、中心線X1に平行して並んでいる。
【0041】
第1給水ヘッダー38のそれら第1ノズル40の中心軸X3は、仮想中心線X1に向かって所定の角度で傾斜している。加湿エレメント13の上下面30,31の間に延びる仮想垂直線X4に対するそれら第1ノズル40の中心軸X3の傾斜角度α1は、
図6に示すように、20〜40°の範囲にある。第1ノズル40の中心軸X3の好ましい傾斜角度α1は、仮想垂直線X4に対して30°である。なお、第1給水ヘッダー38のそれら第1ノズル40の中心軸X3が仮想中心線X1に向かって傾斜せず、第1ノズル40の中心軸X3が仮想垂直線X4に対して平行していてもよい。
【0042】
第2供給ヘッダー39は、合成樹脂から作られた断面円形の中空管であり、エレメント13の上面30の第1側縁32から第2側縁33に向かって交差方向へ直状に延びている。第2供給ヘッダー39は、機能水を加湿エレメント13の上面30に向かって給水(流下)する複数の第2ノズル45を有する。それら第2ノズル45は、第2供給ヘッダー39の外周面において交差方向へ略等間隔離間しつつ、交差方向へ一列に並んでいる。
【0043】
第2供給ヘッダー39は、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第2上面42の側であって、さらに、第2上面42を、第2上面42の第1および第2側縁32,33を通過方向に二分して交差方向へ延びる第2仮想二分線X5と仮想中心線X1との間に延びる前方第2上面46と、第2仮想二分線X5と第2端縁35との間に延びる後方第2上面47とに区分したときの、前方第2上面46の直近かつ上方に配置されている。第2供給ヘッダー39は、第1給水ヘッダー38および仮想中心線X1と平行しつつ中心線X1の近傍に位置している。その結果、それら第2ノズル45が仮想中心線X1の近傍であって、第1ノズル40および中心線X1に平行して並んでいる。
【0044】
第2供給ヘッダー39のそれら第2ノズル45の中心軸X6は、仮想中心線X1に向かって所定の角度で傾斜している。加湿エレメント13の上下面30,31の間に延びる仮想垂直線X4に対するそれら第2ノズル45の中心軸X6の傾斜角度α2は、20〜40°の範囲にある。第2ノズル45の中心軸X6の好ましい傾斜角度α2は、仮想垂直線X4に対して30°である。なお、第2供給ヘッダー39のそれら第2ノズル45の中心軸X6が仮想中心線X1に向かって傾斜せず、第2ノズル45の中心軸X6が仮想垂直線X4に対して平行していてもよい。
【0045】
それら図示の給水および供給機構10では、第1給水ヘッダー38がエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39がエレメント13の第2上面42の前方第2上面46の直近かつ上方に位置しているが、第1給水ヘッダー38がエレメント13の第2上面42の前方第2上面46の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39がエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置していてもよい。
【0046】
機能水には、塩化物を添加した水溶液を電気分解して生成される次亜塩素酸を含む電解水であってpH3以下の強酸性水、次亜塩素酸を含む電解水であってpH5〜7の電解中性水、次亜塩素酸を含む電解水であってpH8〜9の電解次亜水、次亜塩素酸(HOCl)を主成分とし、pH5〜7の弱酸性で有効塩素濃度が数mg/L〜数100mg/Lの弱酸性水、塩化物がとけ込んだ水溶液を有効塩素濃度が数mg/L〜数100mg/L程度に希釈した殺菌能力を保持した塩素系水溶液、オゾンを水に溶け込ませたオゾン水、過酸化水素水の中から選択された少なくとも1種類が使用される。
【0047】
送風機23は、空調機12の内部に空気を強制的に流入させ、空調空気を空調機12の内部から外部に強制的に流出させる。送風機23は、その稼働中における風量(風速)が設定されている。ドレンパン24は、冷却コイル21や加熱コイル22、加湿エレメント13の下方に配置され、冷却コイル21から滴下する水滴を捕集するとともに、加湿エレメント13の下面31から排水された余剰分の加湿水や機能水を捕集し、それらを排水系統管に排水する。ダクト26は、その先端部が空調機12の空気吸込口に連結されている。給気ダクト27は、その基端部が空調機12の空気流出口に連結され、その先端部が空調室14の天井に施設された給気口に連結されている。給気ダクト27は、空調機12によって作られた空調空気を空調室14に給気する。
【0048】
空調室14には、クリーンルームや病室、実験室等を例示することができるが、空調室14はそれらに限定されず、あらゆる種類の室(ホールや劇場、体育館、工場等を含む)に適用することができる。空調室14は、天井および床と前後壁および側壁とに囲繞された所定容積の空調空間を有し、天井、床、それら壁によって室外と仕切られている。天井には、空調空気を空調室14に吹き出すための吹出口(図示せず)が施設されている。側壁には、空調室14の空気を排気するための排気口(図示せず)が施設されている。湿度センサ19は、空調室14の内部に設置され、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。湿度センサ19は、空調室14の内部の湿度を計測し、計測した測定湿度をコントローラ18に送信する。空調室14の内部の設定湿度や設定温度は、既存の自動制御方式によってコントローラに送信される。
【0049】
加湿水給水ライン15は、第1電磁弁48および第2電磁弁49と、加湿水用給水管50とから形成されている。加湿水給水ライン15は、必要に応じて加湿エレメント13に加湿水(水道水)を給水する。加湿水用給水管50の基端部は、水源配管51に連結されている。加湿水用給水管50の先端部は、第1給水ヘッダー38に連結されている。加湿水給水ライン15では、加湿水用給水管50の基端部から先端部に向かって第1電磁弁48、第2電磁弁49の順に並んでいる。第1電磁弁48は、加湿水用給水管50に取り付けられ、その制御部が通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。第2電磁弁49は、加湿水用給水管50に取り付けられ、その制御部が通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。
【0050】
第1機能水供給ライン16は、第1給水配管52と、第1機能水生成装置53と、第1機能水貯水タンク54(第1バッファタンク)と、第1送水ポンプ55と、チャッキ弁56と、機能水用第1供給管57とから形成されている。第1機能水供給ライン16は、加湿エレメント13に第1機能水を供給する。第1機能水生成装置53や第1機能水貯水タンク54、第1送水ポンプ55、チャッキ弁56は、機能水用第1供給管57によって連結されている。第1機能水供給ライン16では、機能水用第1供給管57の基端部から先端部に向かって、第1機能水生成装置53、第1機能水貯水タンク54、第1機能水送水ポンプ55、チャッキ弁56の順に並んでいる。機能水用第1給水管57は、後記する機能水用第2給水管64と合流し、その先端部が第2給水ヘッダー39に連結されている。第1給水配管52は、後記する第2給水配管59と合流し、その基端部が水源配管51に連結され、その先端部が第1機能水生成装置53に連結されている。
【0051】
第1機能水生成装置53は、必要に応じて第1機能水を生成し、生成した第1機能水を第1貯水タンク54に供給する。第1機能水には、たとえば、次亜塩素酸を含む電解機能水であってpH3以下の強酸性水を使用することができる。したがって、第1機能水は、その殺菌作用(殺菌効果)が強い。第1機能水貯水タンク54は、第1機能水生成装置53によって作られた第1機能水を貯水する。第1機能水貯水タンク54には、第1水位センサ58(水位計)が設置されている。第1水位センサ58は、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。第1水位センサ58は、第1機能水貯水タンク54に貯水された第1機能水の水位を計測し、計測した実測水位をコントローラ18に送信する。第1送水ポンプ55は、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。チャッキ弁56は、第1機能水の逆流を防止する。
【0052】
第2機能水供給ライン17は、第2給水配管59と、第2機能水生成装置60と、第2機能水貯水タンク61(第2バッファタンク)と、第2送水ポンプ62と、チャッキ弁63と、機能水用第2供給管64とから形成されている。第2機能水供給ライン17は、加湿エレメント13に第2機能水を供給する。第2機能水生成装置60や第2機能水貯水タンク61、第2送水ポンプ62、チャッキ弁63は、機能水用第2供給管64によって連結されている。第2機能水供給ライン17では、機能水用第2供給管64の基端部から先端部に向かって、第2機能水生成装置60、第2機能水貯水タンク61、第2機能水送水ポンプ62、チャッキ弁63の順に並んでいる。機能水用第2給水管64は、機能水用第1給水管57と合流し、その先端部が第2給水ヘッダー39に連結されている。第2給水配管59は、第1給水配管52と合流し、その基端部が水源配管51に連結され、その先端部が第2機能水生成装置60に連結されている。
【0053】
第2機能水生成装置60は、必要に応じて第2機能水を生成し、生成した第2機能水を第2貯水タンク61に供給する。第2機能水には、たとえば、次亜塩素酸を含む電解機能水であってpH8〜9の電解次亜水を使用することができる。したがって、第2機能水は、その殺菌作用(殺菌効果)が第1機能水のそれよりも弱い。第2機能水貯水タンク61は、第2機能水生成装置60によって作られた第2機能水を貯水する。第2機能水貯水タンク61には、第2水位センサ66(水位計)が設置されている。第2水位センサ66は、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。第2水位センサ66は、第2機能水貯水タンク61に貯水された第2機能水の水位を計測し、計測した実測水位をコントローラ18に送信する。第2送水ポンプ62は、通信インターフェイス25を介してコントローラ18に接続されている。チャッキ弁63は、第2機能水の逆流を防止する。
【0054】
コントローラ18は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリ(主記憶部)とを有するマイクロコンピュータであり、データ記憶装置が内蔵されている。コントローラ18には、テンキーユニット(図示せず)やディスプレイ(図示せず)等の入出力装置が通信インターフェイスを介して接続されている。コントローラ18の中央処理部は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、メモリからアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、後記する第1空調運転(加湿運転)や第2空調運転、殺菌運転を実施する。
【0055】
コントローラ18のデータ記憶装置には、空調室14の設定湿度や設定温度が格納されているとともに、タイムスケジュール(
図7参照)が格納されている。コントローラ18のデータ記憶装置には、あらかじめ設定された第1機能水貯水タンク54の第1機能水の設定水位とあらかじめ設定された第2機能水貯水タンク61の第2機能水の設定水位とが格納されている。
【0056】
コントローラ18は、第1水位センサ58から送信された実測水位と設定水位とを比較し、実測水位が設定水位未満になると、第1機能水生成装置53の制御部に第1機能水の生成信号を送信する。第1機能水生成装置53の制御部は、コントローラ18からの生成信号にしたがって第1機能水を生成し、生成した第1機能水を第1機能水貯水タンク54に供給する。コントローラ18は、第1機能水貯水タンク54に貯水された第1機能水の水位を監視し、第1機能水貯水タンク54に略一定量の第1機能水が常時貯水されるように、第1機能水生成装置53に第1機能水を補給させる。
【0057】
コントローラ18は、第2水位センサ66から送信された実測水位と設定水位とを比較し、実測水位が設定水位未満になると、第2機能水生成装置60の制御部に第2機能水の生成信号を送信する。第2機能水生成装置60の制御部は、コントローラ18からの生成信号にしたがって第2機能水を生成し、生成した第2機能水を第2機能水貯水タンク61に供給する。コントローラ18は、第2機能水貯水タンク61に貯水された第2機能水の水位を監視し、第2機能水貯水タンク61に略一定量の第2機能水が常時貯水されるように、第2機能水生成装置60に第2機能水を補給させる。
【0058】
図7は、タイムスケジュールの一例を示す図であり、
図8は、空調システム11における第1および第2空調運転を説明する図である。タイムスケジュールには、第1送水ポンプ55の運転開始時間(運転時間)および運転停止時間(停止時間)、第2送水ポンプ62の運転開始時間(運転時間)および運転停止時間(停止時間)がある。タイムスケジュールは、テンキーユニットを介して自由に設定することができる。
【0059】
第1送水ポンプ55の起動時間の間隔は、たとえば、3ヶ月、6ヶ月等の長時間が設定され、第1送水ポンプ55の運転時間は、たとえば、15分、30分、1時間等が設定される。第2送水ポンプ62の起動時間の間隔は、第1送水ポンプ55のそれよりも短く、たとえば、1日、2日等が設定され、第2送水ポンプ62の運転時間は、たとえば、1時間/日、2時間/日等が設定される。第1および第2送水ポンプ55,62の運転時間が停止時間に比べて短いのは、菌の殺菌に長い時間が必要ないからである。
【0060】
図7のタイムスケジュールに基づいて、給水および供給機構10を使用した空調システム11における第1空調運転(加湿運転)の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、第1送水ポンプ55の運転開始時間が6ヶ月に設定されているとともに、第2送水ポンプ62の運転開始時間が30日に設定されているものとする。また、第1および第2送水ポンプ55,62の運転時間が1時間に設定されているものとする。なお、
図7のタイムスケジュールに示すように、第1送水ポンプ55を運転する場合、第2送水ポンプ62の次回運転開始時間が第1送水ポンプ55の運転終了時から30日延長される。第1機能水貯水タンク54に第1機能水が貯水され、第2機能水貯水タンク61に第2機能水が貯水されているものとする。
【0061】
空調システム11では、第2送水ポンプ62の運転開始時間(30日後)になると、第2機能水供給ライン17による弱殺菌運転が行われ、第2送水ポンプ62の運転時間(1時間)が経過すると、加湿水給水ライン15による第1空調運転(加湿運転)または第2空調運転が行われる。空調システム11では、第1送水ポンプ55の運転開始時間(6ヶ月後)になると、第1機能水供給ライン16による強殺菌運転が行われ、第1送水ポンプ55の運転開始時間になると、加湿水供給ライン15による第1空調運転または第2空調運転が行われる。
【0062】
コントローラ18は、第1および第2送水ポンプ55,62の運転開始時間にあるかを判断する。第1および第2送水ポンプ55,62が停止状態にある場合であって、湿度センサ19が計測した測定湿度が設定湿度に達していない場合、空調システム11では、第1空調運転(加湿運転)を実施する。第1空調運転では、空調室14の温度が設定温度になるように、空調機12の制御部が冷却コイル21または加熱コイル22の冷媒流量を調節する。さらに、加湿水供給ライン15が加湿エレメント13へ加湿水を供給するとともに、加湿エレメント13が空調機12によって作られた空調空気を加湿する。
【0063】
第1空調運転では、第1および第2機能水供給ライン16,17から機能水は供給されない。第1空調運転においてコントローラ18は、第1および第2送水ポンプ55,62の停止状態を保持すると判断し、第1および第2送水ポンプ55,62に停止指令を送信する。第1および第2送水ポンプ55,62は、コントローラ18から送信された停止指令にしたがってその電源がOFFとなり、停止状態を保持する。また、コントローラ18は、第1電磁弁48の弁機構を開放した状態に保持する。
【0064】
第1空調運転において、湿度センサ19から測定湿度がコントローラ18に送信されている。コントローラ18は、湿度センサ19が計測した測定湿度と設定湿度とを比較し、測定湿度が設定湿度に達していないと判断すると、第2電磁弁49に開放指令を送信する。第2電磁弁49は、コントローラ18から送信された開放指令にしたがってその弁機構を開放する。なお、測定湿度が設定湿度に達していない間、第2電磁弁49の弁機構の開放が継続される。
【0065】
第1空調運転では、第2電磁弁49の弁機構が開放され、
図8に矢印L1で示すように、加湿水(水道水)が加湿水用給水管50を通り、第1給水ヘッダー38に給水される。加湿水は、
図2,5に矢印で示すように、第1給水ヘッダー38のそれら第1ノズル40から加湿エレメント13の上面30に給水される。エレメント13の上面30に給水された加湿水は、仮想中心線X1(仮想垂直線X4)に向かってエレメント13に流下され、エレメント13を作る繊維の毛細管現象によって上面30から下方へ向かってエレメント13の内部に次第に滲入し、エレメント13の中心部から周縁部に向かって次第に拡散してエレメント13全域に滲入する。
【0066】
加湿エレメント13では、その全域に給水された加湿水を保水し、余剰分を下面31からドレンパン24に排水する。空調機12によって作られた空調空気は、
図2,4,5に矢印で示すように、加湿水を保水した加湿エレメント13の前面28からエレメント13の内部に進入し、エレメント13を通流しつつ、加湿水と接触することで加湿された空調空気になる。加湿された空調空気は、エレメント13の後面29から流出し、
図8に矢印L2で示すように、給気ダクト27から空調室14に給気される。なお、測定湿度が設定湿度に達するまで第1空調運転が実施される。
【0067】
次に、空調システム11における第2空調運転を説明すると、以下のとおりである。コントローラ18は、第1および第2送水ポンプ55,62の運転開始時間にあるかを判断し、ポンプ55,62の運転開始時間にある場合であって、湿度センサ19が計測した測定湿度が設定湿度に達している場合(第1空調運転を実施した後、測定湿度が設定湿度に達した場合を含む)、第2空調運転を実施する。第2空調運転では、空調室14の温度が設定温度になるように、空調機12が冷却コイル21または加熱コイル22の冷媒流量を調節する。さらに、加湿水給水ライン15から加湿エレメント13への加湿水の給水が停止されるとともに、空調機12によって作られた空調空気が空調室14に供給される。
【0068】
第2空調運転では、湿度センサ19から測定湿度がコントローラ18に送信されている。コントローラ18は、湿度センサ19が計測した測定湿度と設定湿度とを比較し、測定湿度が設定湿度に達したと判断すると、第2電磁弁49に閉鎖指令を送信する。第2電磁弁49は、コントローラ18から送信された閉鎖指令にしたがってその弁機構を閉鎖する。なお、測定湿度が設定湿度に達している間、第2電磁弁49の弁機構の閉鎖が継続される。第2空調運転では、第2電磁弁49の弁機構が閉鎖され、第1ノズル40からの加湿水の加湿エレメント13への給水が停止される。加湿されない空調空気は、給気ダクト27から空調室14に供給される。なお、測定湿度が設定湿度に達している間、第2空調運転が実施され、測定湿度が設定湿度に達しなくなると、再び第1空調運転が実施される。
【0069】
給水および供給機構10は、第1給水ヘッダー38が加湿エレメント13の上面30の第1上面41であって後方第1上面44の直近かつ直上に位置するとともに、第1給水ヘッダー38の第1ノズル40の中心軸X3が仮想垂直線X4に対して20〜40°の範囲で傾斜しているから、第1給水ヘッダー38から給水される加湿水が6面立体構造物である加湿エレメント13の上面30から下方へ向かって流下する間に、エレメント13の中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、加湿水をエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、第1空調運転時(加湿運転時)に加湿水が6面立体構造物である加湿エレメント13全域に満遍なく滲入するから、加湿前の空気をエレメント13を通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。
【0070】
図9は、空調システム11における弱殺菌運転の一例を説明する図である。
図9に基づいて、空調システム11における弱殺菌運転の一例を説明すると、以下のとおりである。空調システム11では、加湿エレメント13に発生した菌(繁殖した菌)を殺菌する場合、第1および第2空調運転を停止し、加湿エレメント13を殺菌する殺菌運転(弱殺菌運転または強殺菌運転)を行う。殺菌運転では、加湿水給水ライン15からの加湿水の給水を停止しつつ、機能水貯水タンク54,61に貯水された機能水(第1機能水または第2機能水)を送水ポンプ55,62を介して機能水供給ライン16,17から加湿エレメント13に所定時間(設定時間)供給する。
【0071】
コントローラ18は、第1および第2送水ポンプ55,62の運転開始時間にあるかを判断する。第1空調運転または第2空調運転を実施してから30日が経過し、第1送水ポンプ55が停止状態であり、第2送水ポンプ62が運転開始時間になった場合、第2機能水供給ライン17による弱殺菌運転を実施する。なお、
図7のタイムスケジュールに示すように、30日の期間(時間)の起算日(起算時間)は弱殺菌運転を行う毎にリセットされ、弱殺菌運転が行われた後、次の30日後の運転開始時間を待つ。
【0072】
弱殺菌運転では、加湿水給水ライン15から加湿水は給水されず、第1機能水供給ライン16から第1機能水は供給されない。弱殺菌運転においてコントローラ18は、第1電磁弁48に閉鎖指令を送信する。第1電磁弁48は、コントローラ18から送信された閉鎖指令にしたがってその弁機構を閉鎖する。それによって、加湿水給水ライン15における加湿水の給水が停止する。弱殺菌運転においてコントローラ18は、第2送水ポンプ62の運転開始時間にあると判断し、第2送水ポンプ62に起動指令を送信する。第2送水ポンプ62は、コントローラ18から送信された起動指令にしたがってその電源がONとなる。また、コントローラ18は、第1送水ポンプ55の停止状態を保持すると判断し、第1送水ポンプ55に停止指令を送信する。第1送水ポンプ55は、コントローラ18から送信された停止指令にしたがってその電源がOFFのままとなり、停止状態を保持する。
【0073】
第2送水ポンプ62が起動すると、
図9に矢印L3で示すように、第2機能水貯水タンク61に貯水された第2機能水がタンク61から機能水用第2供給管64を通り、第2給水ヘッダー39に供給される。第2機能水は、
図2,5に矢印で示すように、第2給水ヘッダー39のそれら第2ノズル45から加湿エレメント13の上面30に供給される。エレメント13の上面30に供給された第2機能水は、仮想中心線X1(仮想垂直線X4)に向かってエレメント13に流下され、エレメント13を作る繊維の毛細管現象によって上面から下方へ向かってエレメント13の内部に次第に滲入し、エレメント13の中心部から周縁部に向かって次第に拡散してエレメント13全域に滲入する。
【0074】
加湿エレメント13では、第2機能水を保水し、余剰分を下面31からドレンパン24に排水する。弱殺菌運転では、加湿エレメント13が第2機能水によって殺菌される。弱殺菌運転を行うことで、加湿エレメント13に菌が発生(繁殖)したとしても、第2機能水を利用してエレメント13を殺菌することができる。なお、第2機能水がエレメント13に供給されると、第2機能水貯水タンク61における機能水の貯水量が減少する。第2水位センサ66からコントローラ18に送信された実測水位が設定水位未満になると、第2機能水生成装置60の制御部は、コントローラ18からの機能水生成指令にしたがって、第2機能水を生成しつつ、生成した第2機能水を第2機能水貯水タンク64に供給し、第2機能水貯水タンク64における第2機能水の貯水量を設定水位にまで回復させる。
【0075】
第2送水ポンプ62を運転してから30分が経過し、第2送水ポンプ62の運転時間が経過した場合、コントローラ18は、第2送水ポンプ62の停止時間にあると判断し、第2送水ポンプ62に停止指令を送信する。さらに、第1電磁弁48に開放指令を送信する。第2送水ポンプ62は、コントローラ18から送信された停止指令にしたがってその電源がOFFとなり、停止状態を保持する。第1電磁弁48は、コントローラ18から送信された開放指令にしたがってその弁機構を開放する。第2送水ポンプ62が稼働してから30分が経過した後、第1空調運転(加湿運転)または第2空調運転のいずれかが行われる。なお、
図9の弱殺菌運転では、コントローラ18が空調機12の運転を停止する場合、または、コントローラ18が空調機12の運転を継続する場合がある。
【0076】
図10は、空調システム11における強殺菌運転の一例を説明する図である。
図10に基づいて、空調システム11における強殺菌運転の一例を説明すると、以下のとおりである。コントローラ18は、第1および第2送水ポンプ55,62の運転開始時間にあるかを判断する。第1空調運転または第2空調運転を行ってから6ヶ月が経過し、第2送水ポンプ62の停止状態であり、第1送水ポンプ55の運転開始時間になった場合、空調システム11では、第1機能水供給ライン16による強殺菌運転を行う。なお、
図7のタイムスケジュールに示すように、6ヶ月の期間(時間)の起算日(起算時間)は強殺菌運転を行う毎にリセットされ、強殺菌運転が行われた後、次の6ヶ月後の運転開始時間を待つ。
【0077】
強殺菌運転では、加湿水給水ライン15から加湿水は給水されず、第2機能水供給ライン17から第2機能水は供給されない。強殺菌運転においてコントローラ18は、第1電磁弁48に閉鎖指令を送信する。第1電磁弁48は、コントローラ18から送信された閉鎖指令にしたがってその弁機構を閉鎖する。それによって、加湿水給水ライン15からの加湿水の給水が停止する。強殺菌運転においてコントローラ18は、第1送水ポンプ55の運転開始時間にあると判断し、第1送水ポンプ55に起動指令を送信する。第1送水ポンプ55は、コントローラ18から送信された起動指令にしたがってその電源がONとなる。また、コントローラ18は、第2送水ポンプ62の停止状態を保持すると判断し、第2送水ポンプ62に停止指令を送信する。第2送水ポンプ62は、コントローラ18から送信された停止指令にしたがってその電源がOFFのままとなり、停止状態を保持する。
【0078】
第1送水ポンプ55が稼働すると、
図10に矢印L4で示すように、第1機能水貯水タンク54に貯水された第1機能水がタンク54から機能水用第1供給管57を通り、第2給水ヘッダー39に供給される。第1機能水は、第2給水ヘッダー39のそれら第2ノズル45から加湿エレメント13の上面30に供給される。エレメント13の上面30に給水された第1機能水は、仮想中心線X1(仮想垂直線X4)に向かってエレメント13に流下され、エレメント13を作る繊維の毛細管現象によって上面30から下方へ向かってエレメント13の内部に次第に滲入し、エレメント13の中心部から周縁部に向かって次第に拡散してエレメント13全域に滲入する。
【0079】
加湿エレメント13では、第1機能水を保水し、余剰分を下面31からドレンパン24に排水する。強殺菌運転では、加湿エレメント13が第1機能水によって殺菌される。強殺菌運転を行うことで、加湿エレメント13に発生(繁殖)した菌を第1機能水を利用して確実に殺菌することができる。なお、第1機能水がエレメント13に供給されると、第1機能水貯水タンク54における機能水の貯水量が減少する。第1水位センサ58からコントローラ18に送信された実測水位が設定水位未満になると、第1機能水生成装置53の制御部は、コントローラ18からの機能水生成指令にしたがって、第1機能水を生成しつつ、生成した第1機能水を第1機能水貯水タンク54に供給し、第1機能水貯水タンク54における第1機能水の貯水量を設定水位にまで回復させる。
【0080】
第1送水ポンプ55が起動してから1時間が経過し、第1送水ポンプ55の運転時間が経過した場合、コントローラ18は、第1送水ポンプ55の停止状態を保持すると判断し、第1送水ポンプ55に停止指令を送信する。さらに、第1電磁弁48に開放指令を送信する。第1送水ポンプ55は、コントローラ18から送信された停止指令にしたがってその電源がOFFとなり、停止状態を保持する。第1電磁弁48は、コントローラ18から送信された開放指令にしたがってその弁機構を開放する。第1送水ポンプ55が起動してから1時間が経過した後、第1空調運転または第2空調運転のいずれかが行われる。
図10の強殺菌運転では、コントローラ18が空調機12の運転を停止する場合、または、コントローラ18が空調機12の稼働を運転する場合がある。
【0081】
給水および供給機構10は、第2供給ヘッダー39が加湿エレメント13の上面30の第2上面42であって前方第2上面46の直近かつ直上に位置するとともに、第2供給ヘッダー39の第2ノズル45の中心軸X6が仮想垂直線X4に対して20〜40°の範囲で傾斜しているから、第2供給ヘッダー39から供給される第1機能水や第2機能水が6面立体構造物である加湿エレメント13の中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、それら機能水をエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、殺菌運転時に第1および第2機能水が6面立体構造物である加湿エレメント13全域に満遍なく滲入するから、エレメント13に菌が発生(繁殖)したとしても、それら機能水を利用してエレメント13全域を殺菌することができ、エレメント13を清潔な状態で使用することができる。
【0082】
給水および供給機構10は、加湿水が加湿水給水ライン15(第1給水ライン)から第1給水ヘッダー38に供給されるとともに、機能水が加湿水給水ライン15とは別の機能水供給ライン16,17(第2供給ライン)から第2供給ヘッダー39に供給され、加湿水と機能水とが別々のライン15〜17を通るから、加湿水を供給する給水ライン15の加湿水用給水管50(配管)や第2電磁弁49(電磁弁)の機能水による腐食を防ぐことができる。給水および供給機構10は、加湿水を供給する給水ライン15の加湿水用給水管50や第2電磁弁49が腐食することはないから、給水管50における加湿水の漏水や電磁弁49の動作障害等の問題が生じることはなく、第1空調運転時(加湿運転時)に必要な量の加湿水を加湿エレメント13に給水することができ、空調空気を十分に加湿することができる。
【0083】
図11は、他の一例として示す給水および供給機構10の上面図であり、
図12は、
図11の給水および供給機構10の側面図である。
図13は、第2ノズル45の中心軸X6の仮想垂直線X4に対する傾斜角度α3を示す図である。
図11の給水および供給機構10において、第1給水ヘッダー38は、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第1上面41の側であって、第1上面41を前方第1上面43と後方第1上面44とに区分したときの前方第1上面43の直近かつ上方に配置されている。第1給水ヘッダー38は、加湿水給水ライン15(第1給水ライン)につながっている。第1給水ヘッダー38が仮想中心線X1と平行し、それら第1ノズル40が仮想中心線X1に平行して交差方向へ一列に並んでいる(
図3参照)。第1給水ヘッダー38のそれら第1ノズル40の中心軸X3は、仮想中心線X1に向かって傾斜せず、仮想垂直線X4に対して平行している。
【0084】
なお、空調システム11における第1空調運転(加湿運転)や第2空調運転は、記述のとおりであるから、
図8およびその説明を援用することで、
図11の給水および供給機構10を使用したシステム11の第1空調運転や第2空調運転の説明は省略する。第1空調運転において、第1ノズル40から給水された加湿水は前方第1上面43に流下するが、加湿エレメント13を通過する空気の流量が多い場合、
図12に示すように、その空気の影響で加湿水が仮想中心線X1(仮想垂直線X4)の方向へ押し流される。その結果、第1給水ヘッダー38から給水された加湿水が6面立体構造物である加湿エレメント13を流下する間に、
加湿水がエレメント13を作る繊維の毛細管現象によってエレメント13の内部に次第に滲入しつつ、加湿水が上面30の第1端部34からエレメント13の中心部に向かうとともに、中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、加湿水がエレメント13全域に満遍なく滲入する。
【0085】
図11の給水および供給機構10は、第1給水ヘッダー38が前方第1上面43の直近かつ直上に配置されているから、加湿エレメント13を通流する空気によって加湿水が前面28の側から後面29の側に押し流されたとしても、前方第1上面43からエレメント13に給水された加湿水がその空気を利用してエレメント13全域に拡散し、加湿水のエレメント13における偏りを防ぐことができ、加湿水を6面立体構造物であるエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、第1空調運転時(加湿運転時)に加湿水を加湿エレメント13全域に満遍なく滲入させることができるから、加湿前の空気をエレメント13を通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。
【0086】
第2供給ヘッダー39は、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第1上面41の側であって、第1上面41を前方第1上面43と後方第1上面44とに区分したときの後方第1上面44の直近かつ上方に配置されている。第2供給ヘッダー39は、第1および第2機能水供給ライン16,17(第2供給ライン)につながっている。第2供給ヘッダー39が第1給水ヘッダー38および仮想中心線X1と平行し、それら第2ノズル45が第1ノズル40および仮想中心線X1に平行して交差方向へ一列に並んでいる(
図3参照)。
【0087】
第2供給ヘッダー39のそれら第2ノズル45の中心軸X6(仮想中心線X1に近い位置にあるヘッダーのノズルの中心軸)は、加湿エレメント13の上面30の第1端縁34に向かって所定の角度で傾斜している。加湿エレメント13の上下面30,31の間に延びる仮想垂直線X4に対するそれら第2ノズル45の中心軸X6の傾斜角度α3(第1端縁34に向かって傾斜する角度)は、20〜40°の範囲にある。第2ノズル45の中心軸X6の好ましい傾斜角度α3は、仮想垂直線X4に対して30°である。
【0088】
なお、空調システム11における殺菌運転は、記述のとおりであるから、
図9,10およびその説明を援用することで、
図11の給水および供給機構10を使用したシステム11の殺菌運転の説明は省略する。殺菌運転において、第2ノズル45から供給された機能水は後方第1上面44から第1端縁34に向かって流下するが、加湿エレメント13を通過する空気の流量が多い場合、
図12に示すように、その空気の影響で機能水が仮想中心線X1(仮想垂直線X4)の方向へ押し流される。その結果、第2供給ヘッダー39から供給された機能水が6面立体構造物である加湿エレメント13を流下する間に、
機能水がエレメント13を作る繊維の毛細管現象によってエレメント13の内部に次第に滲入しつつ、機能水が上面30の第1端部34の側からエレメント13の中心部に向かうとともに、中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、機能水がエレメント13全域に満遍なく滲入する。
【0089】
図11の給水および供給機構10は、第2供給ヘッダー39が加湿エレメント13の上面30の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ直上に配置されているとともに、第2供給ヘッダー39の第2ノズル45の中心軸X6が第1端縁34に向かって傾斜し、その傾斜角度α3が仮想垂直線X4に対して20〜40°の範囲にあるから、第2供給ヘッダー39から供給される第1機能水や第2機能水が6面立体構造物である加湿エレメント13の上面30の第1端縁34の側から中心部に向かうとともに、中心部から周縁部に向かって次第に拡散し、それら機能水をエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、殺菌運転時に第1および第2機能水が6面立体構造物である加湿エレメント13全域に満遍なく滲入するから、エレメント13に菌が発生(繁殖)したとしても、それら機能水を利用してエレメント13全域を殺菌することができ、エレメント13を清潔な状態で使用することができる。
【0090】
図11の給水および供給機構10では、第1給水ヘッダー38がエレメント13の第1上面41の前方第1上面43の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39がエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置しているが、第1給水ヘッダー38がエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39がエレメント13の第1上面41の前方第1上面43の直近かつ上方に位置していてもよい。
【0091】
図14は、他の一例として示す給水および供給機構10の斜視図であり、
図15は、
図14の給水および供給機構10の上面図である。
図16は、
図14の給水および供給機構10の側面図であり、
図17は、
図14の給水および供給機構10の第1および第2ノズル40,45の中心軸X3,X6の仮想垂直線X4に対する傾斜角度α1,α2を示す図である。
図14の給水および供給機構10は、加湿エレメント13の上面30の直近かつ上方に位置する2本の第1給水ヘッダー38a,38bと、加湿エレメント13の上面30の直近かつ上方に位置する2本の第2供給ヘッダー39a,39bとを備えている。それら第1給水ヘッダー38a,38bは、加湿水給水ライン15(第1給水ライン)につながり、それら第2供給ヘッダー39a,39bは、第1および第2機能水供給ライン16,17(第2供給ライン)につながっている。
【0092】
第1給水ヘッダー38aは、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第1上面41の側であって、第1上面41を前方第1上面43と後方第1上面44とに区分したときの前方第1上面43の直近かつ上方に配置されている。第1給水ヘッダー38aは、前方第1上面43の中央に位置して仮想第1二分線X2と平行し、ヘッダー38aのそれら第1ノズル40が仮想第1二分線X2に平行して交差方向へ一列に並んでいる。第1給水ヘッダー38aのそれら第1ノズル40の中心軸X3は、仮想第1二分線X2に向かって所定の角度で傾斜している。仮想垂直線X4に対するそれら第1ノズル40の中心軸X3の傾斜角度α1は、20〜40°の範囲にある。第1ノズル40の中心軸X3の好ましい傾斜角度α1は、仮想垂直線X4に対して30°である。
【0093】
第1給水ヘッダー38bは、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第2上面42の側であって、第2上面42を前方第2上面46と後方第2上面47とに区分したときの、前方第2上面46の直近かつ上方に配置されている。第1給水ヘッダー38bは、前方第2上面46の中央に位置して仮想第2二分線X5と平行し、ヘッダー38bのそれら第1ノズル40が仮想第2二分線X5に平行して交差方向へ一列に並んでいる。第1給水ヘッダー38bのそれら第1ノズル40の中心軸X3は、仮想第2二分線X5に向かって所定の角度で傾斜している。仮想垂直線X4に対するそれら第1ノズル40の中心軸X3の傾斜角度α1は、20〜40°の範囲にある。第1ノズル40の中心軸X3の好ましい傾斜角度α1は、仮想垂直線X4に対して30°である。
【0094】
なお、空調システム11における第1空調運転(加湿運転)や第2空調運転は、記述のとおりであるから、
図8およびその説明を援用することで、
図14の給水および供給機構10を使用したシステム11の第1空調運転や第2空調運転の説明は省略する。第1空調運転において、第1ノズル40から給水された加湿水は、前方第1上面43と前方第2上面46
とから流下し、
図16に矢印で示すように、
加湿エレメント13を作る繊維の毛細管現象によってエレメント13の内部に次第に滲入しつつ、エレメント13に仮想された第1仮想二分線X2や第2仮想二分線X5に向かって進入した後、それら仮想二分線X2,X5からエレメント13の中心部と周縁部とに向かって拡散し、加湿水がエレメント13全域に満遍なく滲入する。
【0095】
図14の給水および供給機構10は、前方第1上面43および前方第2上面46からエレメント13に給水された加湿水がエレメント13全域に拡散し、加湿水のエレメント13における偏りを防ぐことができ、加湿水を6面立体構造物であるエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、第1空調運転時(加湿運転時)に加湿水を加湿エレメント13全域に満遍なく滲入させることができるから、加湿前の空気をエレメント13を通すことで確実に加湿することができ、十分に加湿された加湿空気を作ることができる。
【0096】
第2供給ヘッダー39aは、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第1上面41の側であって、第1上面41を前方第1上面43と後方第1上面44とに区分したときの後方第1上面44の直近かつ上方に配置されている。第2供給ヘッダー39aは、後方第1上面44の中央に位置して仮想第1二分線X2と平行し、ヘッダー39aのそれら第2ノズル45が仮想第1二分線X2に平行して交差方向へ一列に並んでいる。第2供給ヘッダー39aのそれら第2ノズル45の中心軸X6は、仮想第1二分線X2に向かって所定の角度で傾斜している。仮想垂直線X4に対するそれら第2ノズル45の中心軸X6の傾斜角度α2は、20〜40°の範囲にある。第2ノズル45の中心軸X6の好ましい傾斜角度α2は、仮想垂直線X4に対して30°である。
【0097】
第2供給ヘッダー39bは、加湿エレメント13の上面30を第1上面41と第2上面42とに区分したときの第2上面42の側であって、第2上面42を前方第2上面46と後方第2上面47とに区分したときの後方第2上面47の直近かつ上方に配置されている。第2供給ヘッダー39bは、後方第2上面47の中央に位置して仮想第2二分線X5と平行し、ヘッダー39bのそれら第2ノズル45が仮想第2二分線X5に平行して交差方向へ一列に並んでいる。第2供給ヘッダー39bのそれら第2ノズル45の中心軸X6は、仮想第2二分線X5に向かって所定の角度で傾斜している。仮想垂直線X4に対するそれら第2ノズル45の中心軸X6の傾斜角度α2は、20〜40°の範囲にある。第2ノズル45の中心軸X6の好ましい傾斜角度α2は、仮想垂直線X4に対して30°である。
【0098】
なお、空調システム11における殺菌運転は、記述のとおりであるから、
図9,10およびその説明を援用することで、
図14の給水および供給機構10を使用したシステム11の殺菌運転の説明は省略する。殺菌運転において、第2ノズル45から供給された機能水は、後方第1上面44と後方第2上面47
とから流下し、
図16に矢印で示すように、
加湿エレメント13を作る繊維の毛細管現象によってエレメント13の内部に次第に滲入しつつ、エレメント13に仮想された第1仮想二分線X2や第2仮想二分線X5に向かって進入した後、それら仮想二分線X2,X5からエレメント13の中心部と周縁部とに向かって拡散し、加湿水がエレメント13全域に満遍なく滲入する。
【0099】
図14の給水および供給機構10は、後方第1上面44および後方第2上面47からエレメント13に供給された機能水がエレメント13全域に拡散し、加湿水のエレメント13における偏りを防ぐことができ、機能水を6面立体構造物であるエレメント13全域に満遍なく滲入させることができる。給水および供給機構10は、殺菌運転時に第1および第2機能水を加湿エレメント13全域に満遍なく滲入させることができるから、エレメント13に菌が発生(繁殖)したとしても、それら機能水を利用してエレメント13全域を殺菌することができ、エレメント13を清潔な状態で使用することができる。
【0100】
図14の給水および供給機構10では、第1給水ヘッダー38aがエレメント13の第1上面41の前方第1上面43の直近かつ上方に位置し、第1給水ヘッダー38bがエレメント13の第2上面42の前方第2上面46の直近かつ上方に位置するとともに、第2供給ヘッダー39aがエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39bがエレメント13の第2上面42の後方第2上面47の直近かつ上方に位置しているが、第1給水ヘッダー38aがエレメント13の第1上面41の後方第1上面44の直近かつ上方に位置し、第1給水ヘッダー38bがエレメント13の第2上面42の後方第2上面47の直近かつ上方に位置するとともに、第2供給ヘッダー39aがエレメント13の第1上面41の前方第1上面43の直近かつ上方に位置し、第2供給ヘッダー39bがエレメント13の第2上面42の前方第2上面46の直近かつ上方に位置していてもよい。