(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
[本発明に係る油中水型乳化化粧料]
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、(A)ポリヒドロキシステアリン酸と、(B)1気圧における沸点が220℃以下の揮発性炭化水素油と、(C)疎水化処理金属酸化物と、(D)有機変性粘土鉱物と、(E)非イオン性界面活性剤とを少なくとも含有する。
【0015】
(A)ポリヒドロステアリン酸
ポリヒドロキシステアリン酸は、主として12−ヒドロキシステアリン酸の重合体であり、その重合度は3〜12が好ましく、更に好ましくは重合度4〜8である。ポリヒドロキシステアリン酸は、顔料分散性に優れたエステル油である。本発明者らは、このポリヒドロキシステアリン酸を肌に塗布して流水すると水を弾くが、石鹸を泡立てると多少の泡立ちが見られたことから、他のエステル油やスクワランなどの炭化水素油とは異なり、耐水性のみならず洗浄剤と馴染みやすい性質を有することを見出した。
【0016】
ポリヒドロキシステアリン酸の市販品としては、ARLACEL P−100(ユニケマ社製)、サラコスHS−6C(日清オイリオグループ社製)を挙げることが出来る。ポリヒドロキシステアリン酸の油中水型乳化化粧料中の含有量は0.5〜5.0質量%であり、好ましくは、1.0〜3.0質量%である。ポリヒドロキシステアリン酸の含有量をこの範囲とすることにより、油中水型乳化化粧料が耐水性に優れ、かつ洗浄性が高いという相反する効果を実現することができる。ポリヒドロキシステアリン酸の含有量が0.5質量%未満の場合は洗浄性が低下し、5.0質量%を超えると肌へののびが悪くべたつく場合がある。
【0017】
(B)揮発性炭化水素油
揮発性炭化水素油としては、1気圧における沸点が220℃以下のもの、好ましくは200℃以下のものを使用する。1気圧における沸点が220℃以下の揮発性炭化水素油は、シリコーン系揮発油剤などの他の油剤と比較して、ポリヒドロキシステアリン酸の溶解性が高く、ポリヒドロキシステアリン酸を油剤成分中に均一に分散させる作用に優れており、油中水型乳化化粧料の洗浄性を高めることができる。一方、シリコーン系揮発油剤などの他の油剤は、ポリヒドロキシステアリン酸との溶解性が低いため、皮膚への塗布後にシリコーン系揮発油剤などの油剤が揮発しても、ポリヒドロキシステアリン酸が皮膚表面に均一に残らず、洗浄剤と馴染みにくい場所が存在し、洗浄性を低下させる。また、1気圧における沸点が220℃以下の揮発性炭化水素油は、油中水型乳化化粧料の塗布後に、速やかに揮発するため、べたつきがなく、みずみずしい感触を得るという効果を有する。
【0018】
揮発性炭化水素油としては、好ましくは、イソドデカン及びドデカンを挙げることができ、これらの中から1種又は2種を用いることができる。イソドデカンとドデカンとの混合物を用いる場合は、任意の配合比とすることができる。本発明に用いる揮発性炭化水素油は、特にイソドデカンが望ましい。イソドデカンの市販品としては、パーメチル99A(プレスパース社)等がある。揮発性炭化水素油の含有量は、油中水型乳化化粧料中に3.0〜30.0質量%であり、好ましくは5.0〜20.0質量%である。揮発性炭化水素油の含有量をこの範囲とすることにより、油中水型乳化化粧料はべたつきがなく、みずみずしい使用感を得ることができる。揮発性炭化水素油の含有量が3.0質量%未満の場合はみずみずしい使用感が低下してしまい、30.0%を超えると肌なじみが悪くなる場合がある。
【0019】
(C)疎水化処理金属酸化物
疎水化処理金属酸化物は、好ましくは、疎水化処理した酸化亜鉛及び/又は酸化チタンである。酸化亜鉛及び/又は酸化チタンとしては、特に制限されることはなく、化粧料に通常用いられる酸化亜鉛及び/又は酸化チタンを広く挙げることができる。好ましくはより分散性に優れたものであり、例えば必要に応じて公知の方法で疎水性に表面処理したものを用いることができる。表面処理の方法としては、メチルポリシロキサン等のシリコーン処理、パーフルオロアルキルリン酸エステル等によるフッ素処理、N−アシルグルタミン酸等によるアミノ酸処理、その他、レシチン処理、金属石鹸処理、脂肪酸処理、アルキルリン酸エステル処理等が挙げられる。なかでも、シリコーン表面処理を施した酸化亜鉛及び/又は二酸化チタンが好ましい。
【0020】
表面処理に用いられるシリコーンは、特に制限されず、各種シリコーン油を採用することができる。好ましくは、メチルハイドロジェンポリシロキサンである。かかるシリコーン処理酸化亜鉛及び/又は酸化チタンの使用は、撥水性、紫外線遮蔽性、密着性、分散性に富み、優れた油中水型乳化化粧料の提供に有用である。
【0021】
酸化亜鉛及び/又は酸化チタンの表面処理に用いられるシリコーンの量は、シリコーン処理酸化亜鉛及び/又は酸化チタン100質量%あたり、通常約1〜20質量%が用いられ、好ましくは2〜14質量%、より好ましくは2〜10質量%、特に好ましくは2〜5質量%である。酸化亜鉛及び/又は酸化チタンのシリコーン処理方法は、特に制限されず、従来公知の方法を適宜選択して行うことができる。
【0022】
疎水化処理酸化亜鉛は、通常、平均一次粒子径が5〜80nmのものが好ましく、より好ましくは10〜50nm以下である。平均一次粒子径が50nmを大きく超える場合は白浮きや白残りの原因となる傾向がみられるからである。疎水化処理酸化チタンの平均一次粒子径は5〜350nmであることが好ましい。なお、本発明において平均一次粒子径は、特に制限されず酸化亜鉛及び酸化チタンに関して一般的に用いられる方法で測定される一次粒子の径であり、具体的には透過電子顕微鏡写真から、粒子の長軸と短軸の相加平均として求められる。粒子の形態は、特に限定されるものでなく、一次粒子の状態であっても、凝集した二次集合体を形成したものでもよい。また球状、楕円形状、破砕状等の形状の別も特に限定されるものでない。
【0023】
疎水化処理酸化亜鉛の具体例としては、MZY−153S(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、粒径70〜90nm、テイカ(株)製)、MZY−303S(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、粒径30〜40nm、テイカ(株)製)、MZ−303M(ジメチコン処理、粒径30〜40nm、テイカ(株)製)、MZ−306X(トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理、粒径30〜40nm、テイカ(株)製)、MZY−510M3S(ジメチコン、ハイドロゲンジメチコン処理、粒径20〜30nm、テイカ(株)製)、ZnO−650(Si)5G(ハイドロゲンジメチコン処理、粒径10〜30nm、住友大阪セメント(株)製)などが挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0024】
酸化チタンとしては、特に制限されることなく化粧料に通常用いられるものを広く挙げることができる。酸化チタンの結晶形態は、特に制限されず、アナターゼ、ルチル又はブルカイトのいずれであってもよい。
【0025】
疎水化処理酸化チタンの具体例として、タイペークCR−50(ルチル型、水酸化アルミニウム処理、粒径250nm、石原産業(株)製)、MP−1133(ルチル型、水酸化アルミニウム処理、粒径250nm、テイカ(株)製)等が挙げられ、これらを疎水化処理して使用できる。また、微粒子二酸化チタンとしては、TTO−S−2(ルチル型、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、ステアリン酸処理、粒径10〜25nm、石原産業(株)製)、TTO−S−4(ルチル型、水酸化アルミニウム処理、ステアリン酸処理、粒径10〜25nm、石原産業(株)製)、MPT−142(ルチル型、水酸化アルミニウム処理、ステアリン酸処理、粒径75〜90nm、石原産業(株)製)、MT−01(ルチル型、水酸化アルミニウム、ステアリン酸処理、粒径5〜15nm、テイカ(株)製)等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
また、酸化チタンは紫外線散乱効果を高めるために、微粒子状に調製されたものであってもよい。微粒子二酸化チタンとしては、制限はされないが、好ましくは平均一次粒子径が5nm以上、好ましくは10nm以上である。
【0026】
疎水化処理金属酸化物の含有量の合計は、油中水型乳化化粧料中に0.5〜50質量%であり、好ましくは1〜40質量%である。この範囲の含有量とすることにより、油中水型乳化化粧料の撥水性を高めることができる。一方、含有量が0.5質量%未満であると、十分な撥水性や化粧持ちが得られない場合があり、50質量%を超えると含有量の増大に見合う効果が得られず、また製剤化が困難になる場合がある。特に、疎水化処理した酸化亜鉛、酸化チタンを用いた場合、含有量が過多になると皮膚へののびの悪さや白浮きといった使用性の面及び安定性の面で問題が生じるため、好ましくない。
【0027】
なお、(C)成分として疎水化処理酸化亜鉛を配合する場合、3〜40質量%の範囲の含有量とすることが好ましい。また疎水化処理二酸化チタンを配合する場合、0.5〜20質量%の範囲の含有量とすることが好ましい
【0028】
(D)有機変性粘土鉱物
有機変性粘土鉱物は、好ましくは、水膨潤性粘土鉱物を第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理したカチオン変性粘土鉱物である。有機変性粘土鉱物は、油中水型乳化化粧料において油剤と合わせることにより乳化助剤として用いられるが、ベタつきを抑えることができ、洗浄剤の泡立ちを助ける効果がある。水膨潤性粘土鉱物は、水で膨潤する粘土鉱物であり、化粧料に一般に使用されるものを用いることができる。水膨潤性粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト、ラポナイト、ヘクトライト等のモンモリロナイト、ナトリウムシリシックマイカ、ナトリウム、リチウムテニオライト等の合成雲母などが挙げられるが、好ましくは、ヘクトライト、ベントナイトである。第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、例えば、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等である。
【0029】
有機変性粘土鉱物は、特に限定されず、化粧料成分として一般に使用されているものを使用することができる。有機変性粘土鉱物は、例えば、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等である。市販品としては、例えば、エレメンティスジャパン社製のベントン38V(ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト)等が挙げられる。有機変性粘土鉱物の含有量は、油中水型乳化化粧料中に0.1〜8.0質量%であり、好ましくは0.5〜5.0質量%である。0.1質量%未満の場合は洗浄性が低下し、8.0質量%を超えると肌へののびが悪くべたつく場合がある。
【0030】
(E)非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤はHLB値が2〜8のものを用いることが好適である。HLB値をこの範囲とすることにより、油中水型乳化化粧料の耐水性及び洗浄性を両立することできる。HLB値が8を超えると耐水性が低下する場合があり、HLB値が2未満であると、顔料の分散性や洗浄性が低下する場合がある。非イオン性界面活性剤は、化粧料等に通常使用されているものから適宜選択される1種又は2種以上であってよい。
【0031】
炭化水素系の非イオン性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びこれらの誘導体;モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、トリステアリン酸ポリグリセリル、トリオレイン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
シリコーン系の非イオン性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン重合体、シリコーン鎖分岐型メチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖・シリコーン鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリグリセリン変性シリコーン等などが挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、市販されているものとしては例えば、KF−6012、6017、6028、6038、6104(信越化学工業社製)、SS−2910、BY22−008M、BY11−030、5200Formulation Aid(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0032】
非イオン性界面活性剤の含有量は、油中水型乳化化粧料中に0.1〜10.0質量%である。0.1質量%以下では安定性や耐水性、顔料分散性が低下し、10.0質量%を超えると肌へののびが悪くべたつく場合がある。
【0033】
(F)その他の成分
油中水型乳化化粧料には、その他の成分として、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、油剤、アルコール類、保湿剤、糖類、防腐剤、抗菌剤、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子増粘剤、油ゲル化剤、皮膜形成剤、中和剤、pH調整剤、粉体成分等を含有させることができる。また、ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗炎症剤、冷感剤、制汗剤、美白剤等の他の化粧成分や薬効成分、生理活性成分、香料、色素等の成分を含有させることもできる。これらの成分の油中水型乳化化粧料中の含有量は、化粧料の使用感、耐水性及び洗浄性を損なわない限り、当業者が適宜調整することができる。
【0034】
紫外線吸収剤としては、一般に化粧料に用いられるものを広く挙げることができる。具体的には、特に制限されないが、ジイソプロピルケイ皮酸メチル、シノキサート、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ケイ皮酸ベンジル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;オキシベンゾン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]安息香酸エチル等の安息香酸エステル系紫外線吸収剤;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、グアイアズレン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、パラヒドロキシアニソール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチレンビス(ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものではない。また、これらは1種単独で用いても、また2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
紫外線散乱剤としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等の無機粉末を用いることができる。
【0035】
油剤としては、エステル油、ロウ類、炭化水素油、シリコーン油、脂肪酸、高級アルコール、動植物油等の化粧料に通常用いられる油剤を用いることができる。油剤成分は、特に制限はなく、例えば、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;オリーブ油、ホホバ油、アボカド油、ダイズ油、メドウホーム油、ラノリン等の天然動植物油脂;2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル等の脂肪酸エステル類;トリ(カプリル・カプリル酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のトリグリセライド、及び多価アルコール脂肪酸エステル油類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン油、デカメチルシクロペンタンシロキサン等の環状シリコーン油、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンゲル、シリコーンパウダー等の液体又は固体のシリコーン油等、パーフルオロメチルシクロペンタン、パーフルオロジメチルシクロヘキサン、メチルパーフルオロイソブチルエーテル、メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロイソブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテル等のフッ素系油が挙げられる。これら油成分を、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0036】
アルコール類としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールが挙げられ、多価アルコールとしてはグリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。
保湿剤として、例えば、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、乳酸ナトリウム、シクロデキストリン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、天然及び合成のセラミド類等が挙げられる。
防腐剤及び抗菌剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0037】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エデト酸、エデト酸ナトリウム塩等のエデト酸塩を挙げられる。
水溶性高分子あるいは増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、タマリンドガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、デキストラン、デキストリン、プルラン、カルボキシメチルデンプン、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ベントナイト等を挙げられる。
油ゲル化剤としては、ショ糖パルミチン酸エステル、デンプンパルミチン酸エステル、バクモンドウステアリン酸エステル等の多糖脂肪酸エステル、アルキル変性無水ケイ酸等を挙げられる。
【0038】
皮膜形成剤としては、ポリアクリル酸アルキル、エイコセン・ビニルピロリドン重合体、エステルガム等が挙げられる。
中和剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
【0039】
粉体成分としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、セリサイト、ゼオライト、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ラウロイルリジン、ポリメチルメタクリレートパウダー、窒化ホウ素、硫酸バリウム、合成金雲母、合成金雲母鉄、ヒドロキシアパタイト、結晶セルロース、デンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンエステルアルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、無機白色顔料、無機赤色顔料、無機黄色顔料、黒酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム等の界面活性剤金属塩粉体、酸化チタンコーティングマイカ、酸化チタンコーティングタルク、着色酸化チタンコーティングマイカ等のパール顔料、赤色201号、赤色202号等の有機顔料、コチニールやベニバナ赤等の天然色素を挙げることができ、更にこれらをシリコーン油やフッ素化合物等で処理したものが好ましい。
【0040】
薬効成分としては、例えば、コエンザイムQ10、ビタミンA油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB
2類、ピリドキシン塩酸塩等のB
6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸モノパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、ビタミンD
2、コレカルシフェロール等のビタミンD類;α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類等のビタミン類を挙げることができる。アルブチン、エラグ酸、トラネキサム酸、プラセンタエキス、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ローヤルゼリー、ブナノキエキス等の皮膚賦活剤、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、γ−オリザノール等の血行促進剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、アズレン、アライトイン等の消炎剤、アルギニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類等を挙げることができる。さらに、セイヨウトチノキ種子エキス、カミツレ花エキス、ソウハクヒエキス、ボタンエキス、パセリエキス、ブナノキエキス、ワイン酵母エキス、グレープフルーツエキス、スイカズラエキス、コメエキス、ブドウエキス、ホップエキス、コメヌカエキス、ビワエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、ケイヒエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス、オウゴンエキス、オトギリソウエキス、セイヨウサンザシエキス、ツボクサエキス、クズ根粒エキス、エイジツエキス、アーティチョーク葉エキス、エーデルワイスエキス等の各種抽出物が挙げられる。
【0041】
[製造方法]
油中水型乳化化粧料は、常法に従って製造することができる。例えば、油系成分を均一に混合したものに粉体成分を分散させ、その後、水系成分を添加・混合して乳化することにより製造する。油系には、(A)ポリヒドロキシステアリン酸、(B)揮発性炭化水素油、及び(D)有機変性粘土鉱物、(E)非イオン性界面活性剤、さらに必要に応じて(F)その他の成分である上記非水溶性成分や油剤を含有させることが好ましい。粉体成分には、(C)疎水化処理金属酸化物、及び任意に(F)その他の成分である上記記載の粉体成分が含まれる。水系は、例えば、(F)その他の成分である上記記載の水系成分を任意に溶解させた精製水である。これらの成分の含有量は、油中水型乳化化粧料における終濃度が、上記した好ましい範囲となるようにする。
【0042】
油中水型乳化化粧料は、例えば乳液状又はクリーム状の形態の製品であり、具体的には、サンスクリーンクリーム、サンスクリーンローション、サンオイル、サンスクリーンスプレー、サンスクリーンエマルジョン、サンスクリーンムース、リキッドファンデーション、クリームファンデーション、メーキャップベース、リキッドアイシャドウ、リキッドチークカラー、リキッドルージュ等の形態として提供することができる。
【0043】
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、クレンジング剤、洗顔料、ボディソープ、固形石鹸などの任意の洗浄剤を用いて洗浄することができる。特に、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、従来の油中水型乳化化粧と比べて容易に洗浄されるため、耐水性の高い化粧料を落とす能力の低い洗浄剤を用いても除去することができる。洗浄剤の種類は特に限定されないが、例えば、非イオン系界面活性剤、糖系界面活性剤、ポリグリセリン系界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、及び天然界面活性剤等を挙げることができる。
【0044】
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、従来の耐水性を上げることを目的として調製された油中水型化粧料と比較して、耐水性を保持しつつも洗浄剤を用いた落とし易さに優れ、かつ使用時にべたつきがなく、さらにみずみずしい感触の使用感に優れている。
【0045】
具体的には、本発明に係る油中水型乳化化粧料(
図1(a)、1)は、皮膚(
図1(b)、10)に塗布されると、油中水型乳化化粧料中の揮発性炭化水素(
図1(b)、2)が速やかに揮発し、皮膚表面に均一に塗布される。油中水型乳化化粧料(
図1(b)、1)に水又は汗(
図1(b)、5)が付着しても、水滴(
図1(b)、6)として弾き返す性質を有し、耐水性に優れている。皮膚上の油中水型乳化化粧料(
図1(c)、1)に洗浄剤(
図1(c)、12)を適用すると、油中水型乳化化粧料と洗浄剤とは容易に馴染み、油中水型乳化化粧料は皮膚表面から効果的に除去される(
図1(d))。
一方、従来の油中水型乳化化粧料(
図3(a)、11)は、ポリヒドロキシステアリン酸を含有せず、また沸点の低い揮発性炭化水素油ではなく比較的沸点の高いシリコーン系揮発油剤又はその他揮発性油剤を含有する。従来の油中水型乳化化粧料(
図3(b)、11)を皮膚(
図3(b)、10)に塗布すると、シリコーン系揮発油剤又はその他揮発性油剤(
図3(b)、3)は徐々に揮発する。従来の油中水型乳化化粧料(
図3(b)、11)は、水又は汗(
図3(b)、5)を水滴(
図3(b)、6)として弾き返し、耐水性を発揮する。しかし、この油中水型乳化化粧料(
図3(c)、11)は、洗浄剤(
図3(c)、12)を適用しても、洗浄剤を弾いてしまい、洗浄剤と馴染みにくい性質を有する。このため、洗浄剤(
図3(c)、12)を用いて洗浄しても、従来の油中水型乳化化粧料(
図3(d)、11)の膜は十分には除去されず、その大部分は皮膚表面に残存してしまう。
【0046】
図2には、日焼け止め化粧料として調製した本発明に係る油中水型乳化化粧料を、実際に皮膚に塗布し、UVランプを照射した際の写真が示されている。ここで、UVランプを照射した際に、色が濃いほど日焼け止め化粧料が皮膚上に存在することを示す。日焼け止め化粧料の塗布前(
図2(a))の皮膚はUVランプに反応していないが、日焼け止め化粧料の塗布直後(
図2(b))には、塗布部分がUVランプに反応して紫色を呈していた。皮膚上に流水を行った後(
図2(c))でも、塗布直後(
図2(b))と同様に、UVランプに反応して濃い紫色を示しており、日焼け止め化粧料が耐水性を有することが示された。この日焼け止め化粧料を、洗浄剤に馴染ませて洗浄した後(
図2(d))には、UVランプには反応しなくなり、日焼け止め化粧料が十分に除去されていることが確認された。
一方、
図4には、従来の日焼け止め化粧料を、実際に皮膚に塗布して、UVランプを照射した際の写真が示されている。この従来の日焼け止め化粧料は、ポリヒドロキシステアリン酸を含有しておらず、また沸点の低い揮発性炭化水素油をほとんど含有せずに沸点の比較的高い油剤を含有する点で、
図2で使用した日焼け止め化粧料とは異なる。従来の日焼け止め化粧料の塗布前(
図4(a))には、皮膚はUVランプに反応していないが、塗布直後(
図4(b))には、塗布部分がUVランプに反応して紫色を呈していた。皮膚上に流水を行った後(
図4(c))でも、塗布直後(
図4(b))と同様に、UVランプ照射下で紫色を呈しており、従来の日焼け止め化粧料の耐水性が高いことが示された。次いで、日焼け止め化粧料を、洗浄剤を使用して洗浄した後(
図4(d))、UVランプを照射すると、依然として塗布部分が紫色に反応しており、日焼け止め化粧料が皮膚表面に残存していた。よって、従来の日焼け止め化粧料は、耐水性は高いものの、洗浄性が劣っており、日焼け止め専用クレンジング剤による除去が必要であった。
【実施例】
【0047】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明に係る油中水型乳化化粧料はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0048】
[実施例1〜3、比較例1〜5: 日焼け止め乳液(二層分離タイプ)]
表1に示す組成の日焼け止め乳液(二層分離タイプ)を次の方法で調製した。
成分(5)〜(11)を75℃に加熱し、ディスパーで攪拌をして均一に混合して油系とした。次に、成分(1)〜(4)、(12)〜(14)を油系に添加してディスパーで十分に混合分散を行った。次に、成分(15)〜(18)を75℃に加熱し、均一に混合した後、この水系を油系に添加し、ホモミキサーを用いて高速攪拌(6000rpm)で乳化混合して室温まで冷却して、日焼け止め乳液を得た。
【0049】
実施例1〜3及び比較例1〜3の日焼け止め乳液を、以下の方法により耐水性試験、洗浄性試験、及び使用感の評価を行った。
【0050】
[耐水性試験]
上腕内側部の皮膚上の一定部分を分光色彩計(SD5000、日本電色製)にて測色し、ブランクとした。次に、同じ部分に4mg/cm
2になるように化粧料を塗布して測色した。その後、15℃〜25℃の流水に5分間さらした後、軽く水気を拭き取り15分間乾燥させた。乾燥後、さらに色彩計にて測色し、次の式により化粧料の残存率とし、これが高いほど耐水性が高いと評価した。
残存率(%)=ΔE
C−A/ΔE
B−A×100
ΔE
B−A:塗布後とブランクの色差
ΔE
C−A:流水処理後とブランクの色差
【0051】
[洗浄性試験]
上腕内側部の皮膚上の一定部分を分光色彩計(SD5000、日本電色製)にて測色し、ブランクとした。次に、同じ部分に4mg/cm
2になるように化粧料を塗布して測色した。その後、ボディシャンプー3gで泡立てた上で手の平で数回擦り、15℃〜25℃の水で洗浄した。そして軽く水気を拭き取り15分間乾燥させた。乾燥後、さらに測色し、次の式により化粧料の残存率とし、これが低いほど洗浄性が高いと評価した。
残存率(%)=ΔE
C−A/ΔE
B−A×100
ΔE
B−A:塗布後とブランクの色差
ΔE
C−A:ボディシャンプー洗浄後とブランクの色差
【0052】
[使用感]
女性被験者(25〜45歳)20名に化粧料を前腕に使用して、その時の使用感を官能評価した。5項目(のび・みずみずしさ、ざらつき感、白残り、べたつき、しっとり感)について、アンケートの結果から次の基準で評価した。
(評価基準)
◎:20名中、15名以上が良好と回答した
○:20名中、10〜14名が良好と回答した
△:20名中、5〜9名が良好と回答した
×:20名中、4名未満が良好と回答した
【0053】
【表1】
【0054】
表1の結果より、実施例1〜3の日焼け止め乳液は、耐水性と洗浄性に優れ、使用時にべたつきがなく、しかもみずみずしい感触にも優れていることがわかった。一方、比較例1〜4は洗浄性が悪く、比較例5は耐水性が低いという特性を示しており、比較例1〜5のいずれにも高い耐水性と洗浄性との両方を兼ね備えるものはなかった。また、比較例1〜5の日焼け止め乳液は、べたつきやすい性質があり、のび・みずみずしさやざらつき感などの項目においても実施例1〜3と比べて劣っていた。
【0055】
[実施例4: 日焼け止め化粧料(クリームタイプ)]
以下に示す組成の日焼け止め化粧料(クリームタイプ)を、成分(1)〜(10)を均一に混合して油系とし、次に成分(11)〜(15)を均一に混合した水系を油系に添加して乳化混合することにより調製した。
(組成) (質量%)
(1) デカメチルシクロペンタシロキサン 10
(2) イソステアリン酸処理微粒子酸化チタン 5
(「MT−150EX」(株)テイカ社製)
(3) ジメチコン処理微粒子酸化亜鉛(「FINEX-50LP」堺化学(株)社製) 5
(4) イソドデカン 5
(5) トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
(6) パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシ 3
(7) ソルビタンセスキイソステアリン酸エステル 2
(8) ポリエーテル変性シリコーン(「KF−6017」信越化学工業(株)社製) 2
(9) ポリヒドロキシステアリン酸 1
(10)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 2
(11)グリセリン 5
(12)ジプロピレングリコール 5
(13)塩化ナトリウム 1
(14)フェノキシエタノール 0.3
(15)精製水 残余
【0056】
[実施例5: リキッドファンデーション]
以下に示す組成のリキッドファンデーションを、成分(1)〜(11)を均一に混合して油系とし、次に成分(12)〜(16)を均一に混合した水系を油系に添加して乳化混合することにより調製した。
(組成) (質量%)
(1) デカメチルシクロペンタシロキサン 10
(2) シリコーン処理酸化チタン 8
(「SA-チタンCR-50(100%)」三好化成(株)社製)
(3) シリコーン処理ベンガラ 1
(4) シリコーン処理黄酸化鉄 2.5
(5) シリコーン処理黒酸化 0.3
(6) シリコーン処理タルク 1.2
(6) メチルフェニルポリシロキサン 5
(7) イソドデカン 10
(8) ポリヒドロキシステアリン酸 3
(9) ポリエーテル変性シリコーン(「KF−6038」信越化学工業(株)社製) 2
(10)ポリグリセンリン変性シリコーン 2
(11)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
(12)グリセリン 5
(13)1,3−ブチレングリコール 3
(14)硫酸マグネシウム 0.7
(15)フェノキシエタノール 0.3
(16)精製水 残余