【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、サセプタ体及び支持要素を備える半導体加工装置にエラストマリングを装着する方法を提供する。
サセプタ体は上面を更に含み、支持要素はサセプタ体の上面に配置される。支持要素は上部及び接続部分を含む。溝が、上面と、上部と、接続部分との間に形成される。エラストマリングを上記半導体加工装置に装着する方法は以下のステップを含む。
予め配置するステップ:エラストマリングをサセプタ体の側面に、サセプタ体の上面の近くに取付ける。
位置決めするステップ:エラストマリングを、ガイドシートに形成される切欠部の内部に配置し、エラストマリングを、ガイドシートによって溝の外周に向かって移動させるとともに、次に、エラストマリングを溝と位置合わせする。
部分嵌着ステップ:部分嵌着治具によってエラストマリングを押圧し、エラストマリングを溝内に配置するとともに溝をエラストマリングによって部分嵌着する。
完全嵌着ステップ:溝がエラストマリングによって完全に嵌着されるまで、完全嵌着治具を用いてエラストマリングを押圧する。
【0008】
本発明の利点は、ガイドシート及び部分嵌着治具を使用して、エラストマリングを溝内に段階的に移動させることである。エラストマリングは、半導体加工装置が良好に動作することを確実にするように、手動の操作によって溝内に一様に配置される。エラストマリングの寿命を正確に予測でき、サセプタ体と接続部分との間のスリットからの流体の漏れが効果的に防止される。
【0009】
特に、エラストマリング上の複数の点が、エラストマリングの外面に沿って、部分嵌着治具によって所定の順序で押圧される。
方法は、エラストマリングの外面を複数の円弧に均等に画成することを更に含む。次に、部分嵌着治具は、複数の円弧のそれぞれ1つを徐々に押圧する。複数の円弧のそれぞれ1つは、2つの端点、1つの中点及び2つの中継点をそれぞれ含む。2つの端点は第1の端点及び第2の端点であり、2つの中継点は第1の中継点及び第2の中継点である。中点は、第1の端点と第2の端点との間の中間にある。第1の中継点は、第2の端点と中点との間の中間にあり、第2の中継点は第1の端点と中点との間の中間にある。所定の順序は、部分嵌着治具が、第2の端点を押圧する前に第1の端点を押圧し、次に、部分嵌着治具が中点を押圧することである。最後に、部分嵌着治具は、第1の中継点を押圧した後で第2の中継点を押圧する。部分嵌着ステップは、複数の円弧が所定の順序によって全て嵌着されると完了する。
本発明の利点は、エラストマリングの外面を、部分嵌着治具によって所定の順序で押圧できることである。次に、エラストマリングは、溝内にスムーズかつ一様に移動する。加えて、エラストマリングは溝内で回転しない。エラストマリングは、溝から突出して半導体加工装置の動作を妨げることがないものとすることができる。
【0010】
より詳細には、エラストマリング上の複数の点及びエラストマリングの複数のセグメントが、エラストマリングの外面に沿って、完全嵌着治具によって所定の順序で押圧及びローリングされる。
方法は、エラストマリングの外面を最初に複数の円弧に均等に画成することを更に含む。完全嵌着治具は、複数の円弧の各円弧を徐々に押圧する。複数の円弧の各円弧は、2つの末端点、1つの中間点及び2つのローリングセグメントをそれぞれ含む。2つの末端点は第1の末端点及び第2の末端点であり、2つのローリングセグメントは第1のローリングセグメント及び第2のローリングセグメントである。中間点は第1の末端点と第2の末端点との間の中間にある。第1のローリングセグメントは第1の末端点と中間点との間であり、第2のローリングセグメントは第2の末端点と中間点との間である。所定の順序は、完全嵌着治具が、中間点を押圧する前に第1の末端点を押圧し、次に、完全嵌着治具が、第1のローリングセグメントを中間点から第1の末端点までローリングすることである。最後に、完全嵌着治具は、第2の末端点を押圧した後で、第2のローリングセグメントを第2の末端点から中間点までローリングする。完全嵌着ステップは、複数の円弧が所定の順序によって全て押圧及びローリングされると完了する。
本発明の利点は、エラストマリングの外面を、完全嵌着治具によって所定の順序で押圧できることである。次に、エラストマリングは、完全嵌着治具によって規則的に押圧した後で溝内に更に移動する。溝はエラストマリングによって完全に嵌着される。エラストマリングは、溝内に精度及び適合性を伴って据え付けられた後で、所定の寿命を有する。ユーザは、漏れ及び腐食が生じる前にエラストマリングを適時に交換できる。
【0011】
完璧には、エラストマリングの断面は矩形である。エラストマリングは、径方向幅及び高さを有する。径方向幅と高さとの比は0.5よりも大きい。エラストマリングの、溝に向かう側は2つの縁を有する。2つの縁はそれぞれ面取り縁である。
本発明の利点は、径方向幅及び高さの所定の比を有するエラストマリングが、2つの面取り縁の設計によって溝内に容易に移動できることである。
【0012】
本発明は、エラストマリングを半導体加工装置に装着するガイドシートを更に提供する。ガイドシートは、本体部分及び屈曲部分を含む。本体部分は屈曲部分に接続する。本体部分と屈曲部分との間に角度が形成される。切欠部が、屈曲部分の側において凹んでおり、屈曲部分のその側は本体部分とは反対側である。切欠部は、形状がエラストマリングに対応する。
本発明の利点は、エラストマリングをガイドシートの切欠部によって覆って収容できることである。エラストマリングは、溝と位置合わせするようにガイドシートによって移動されることができる。ガイドシートは、エラストマリングを、部分嵌着治具によって押圧する前に、溝に位置合わせするようにガイドする。次に、エラストマリングを溝内にスムーズかつ一様に押圧できる。
【0013】
本発明は、エラストマリングを半導体加工装置に装着する、部分嵌着治具を更に提供する。部分嵌着治具は、2つの半円構造及び2つのパッキンアセンブリを備える。2つの半円構造の内側は互いに対向し、2つの半円構造の内側は、形状がエラストマリングに対応する。2つの半円構造のそれぞれ1つは2つの端を含み、2つの突起が2つの半円構造のそれぞれ1つの2つの端にそれぞれ形成される。2つの突起は、2つの半円構造のそれぞれ1つの外側に向かってそれぞれ突出する。2つのパッキンアセンブリは、各半円構造の2つの突起にそれぞれ取付けられる。
本発明の利点は、2つの半円構造を、各半円構造の2つの端のパッキンアセンブリによって接続できることである。2つの半円構造を接続することによって円形のスペースが形成される。円形のスペースの面積をパッキンアセンブリによって調節でき、エラストマリングを円形のスペースに制限できる。円形のスペースの面積がパッキンアセンブリによってより小さくなる場合、エラストマリングは2つの半円構造によってより強く押圧される。次に、エラストマリングは溝内に一様に移動できる。
【0014】
詳細には、2つの半円構造のそれぞれ1つの2つの突起は、固定孔をそれぞれ含む。パッキンアセンブリはねじ及びナットである。ねじはナットに対応する。ねじ及びナットは、2つの突起のそれぞれ1つの2つの反対の側に取付けられる。ねじは固定孔を貫通し、ナットはねじによってねじ留めされる。
本発明の利点は、パッキンアセンブリがねじ及びナットを含むことである。円形のスペースの面積は、ねじ留め状態によって調節でき、エラストマリングは、ねじ留め状態に従って強く又は部分的に押圧されることができる。
【0015】
本発明は、エラストマリングを半導体加工装置に装着する、完全嵌着治具を更に提供する。完全嵌着治具は、本体であって、本体の周りのローリング面を有する、本体を含む。ローリング面は円弧形状である。
本発明の利点は、エラストマリングを、エラストマリングの外面上で完全嵌着治具を前後にローリングさせることによって押圧及びローリングされることができることである。次に、エラストマリングは、完全嵌着治具をエラストマリングの外面上でローリングさせた後で溝に配置される。
【0016】
詳細には、完全嵌着治具の本体は少なくとも2つの凹部を含む。少なくとも2つの凹部はローリング面において凹んでいる。複数の限られたローリング面が、少なくとも2つの凹部によってローリング面を分割することから形成される。
本発明の利点は、限られたローリング面を有する完全嵌着治具が、操作者がエラストマリングの外面でのみ連続的にローリングさせることを防止できることである。操作者の怠惰によって生じる問題を、完全嵌着治具を用いることによって解決できる。
【0017】
より詳細には、本体の幾何学的中心に貫通孔が形成される。
本発明の利点は、完全嵌着治具の重量を貫通孔によって低減できることである。さらに、本体の幾何学的中心にある貫通孔は、操作者が、貫通孔に指を入れることによって完全嵌着治具を安定して保持するための簡便性も提供する。
【0018】
本発明は、以下のステップを含むエラストマリングを半導体加工装置に装着する別の方法を、更に提供する。
予め配置するステップ:エラストマリングをサセプタ体の側面に、上面の近くに取付ける。
覆うとともに部分嵌着ステップ:溝をエラストマリングで覆うとともに、シートを溝とエラストマリングとの間の隙間に挿入し、エラストマリングを溝内に一様に配置し、溝をエラストマリングによって部分嵌着する。
完全嵌着ステップ:溝がエラストマリングによって完全に嵌着されるまで、完全嵌着治具によってエラストマリングを押圧する。
【0019】
この方法の利点は、位置決めするステップが省かれることである。シートは、エラストマリングを溝内にスムーズに移動させるようにガイドする。エラストマリングは、手動の操作によって溝内に一様に配置され、エラストマリングは溝内で回転しない。エラストマリングの寿命を予期でき、サセプタ体と接続部分との間のスリットからの流体の漏れを効果的に防止できる。
【0020】
詳細には、エラストマリング上の複数の点及びエラストマリングの複数のセグメントが、エラストマリングの外面に沿って、完全嵌着治具によって所定の順序で押圧及びローリングされる。
方法は、エラストマリングの外面を最初に複数の円弧に均等に画成することを更に含む。完全嵌着治具は、複数の等しい円弧のそれぞれ1つを徐々に押圧する。複数の等しい円弧のそれぞれ1つは、2つの末端点、1つの中間点及び2つのローリングセグメントをそれぞれ含む。2つの末端点は第1の末端点及び第2の末端点であり、2つのローリングセグメントは第1のローリングセグメント及び第2のローリングセグメントである。中間点は第1の末端点と第2の末端点との間の中間にある。第1のローリングセグメントは第1の末端点と中間点との間であり、第2のローリングセグメントは第2の末端点と中間点との間である。所定の順序は、完全嵌着治具が、中間点を押圧する前に第1の末端点を押圧し、次に、完全嵌着治具が、第1のローリングセグメントを中間点から第1の末端点までローリングすることである。最後に、完全嵌着治具は、第2の末端点を押圧した後で、第2のローリングセグメントを第2の末端点から中間点までローリングする。完全嵌着ステップは、複数の円弧が所定の順序によって全て押圧及びローリングされると完了する。
本発明の利点は、エラストマリングの外面が多くの円弧部分に分割されることである。各円弧部分を、完全嵌着治具によって所定の順序で押圧できる。次に、エラストマリングは溝内に規則的に更に移動する。溝はエラストマリングによって完全に嵌着される。エラストマリングは、溝内に精度及び適合性を伴って据え付けられた後で、所定の寿命を有する。ユーザは、漏れ及び腐食が生じる前にエラストマリングを適時に交換できる。
【0021】
完璧には、エラストマリングの断面は矩形である。エラストマリングは、径方向幅及び高さを有する。径方向幅と高さとの比は0.5よりも小さい。エラストマリングの、溝に向かう側は2つの縁を有する。2つの縁はそれぞれ面取り縁である。
本発明の利点は、径方向幅及び高さの所定の比を有するエラストマリングが、2つの面取り縁によって溝内に容易に配置されることができることである。
【0022】
本発明は、エラストマリングを半導体加工装置に装着するシートを更に提供する。シートは2つの反対側の表面を含み、2つの反対側の表面のうちの一方は、エラストマリングの内側に対応する。
本発明の利点は、エラストマリングの内側をシートによってスムーズにできることである。エラストマリングは、溝内に移動する前に回転できず、エラストマリングは溝内に容易に配置される。