特許第6180789号(P6180789)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6180789
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】袋口閉じ装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 7/08 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   B65B7/08
【請求項の数】2
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-107507(P2013-107507)
(22)【出願日】2013年5月21日
(65)【公開番号】特開2014-227186(P2014-227186A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年5月16日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売日は平成25年2月4日、販売した場所は食協株式会社の精米工場(広島市安佐北区深川1−10−28)。販売日は平成25年4月26日、販売した場所は三井製糖株式会社の福岡工場(福岡市東区箱崎ふ頭6丁目11−30)。販売日は平成25年4月30日、販売した場所は黒崎白土工業株式会社の小戸工場(新潟県新発田市小戸2331)。
(73)【特許権者】
【識別番号】512170275
【氏名又は名称】長崎機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090088
【弁理士】
【氏名又は名称】原崎 正
(72)【発明者】
【氏名】石本 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】堀川 三四郎
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−023691(JP,A)
【文献】 実公昭46−016931(JP,Y1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0241487(US,A1)
【文献】 米国特許第02911778(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 7/00
B65B 51/00
B65B 49/00
B65B 43/00
B65B 11/00
B65D 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
封入物が入った外装袋の開いた口を閉じる作業中にこの外装袋が一時的に保持される袋口閉じ所を設け、該袋口閉じ所の前方側に配置されて封入物が入った外装袋の方形状の口の内部に挿入されて外装袋内部で封入物に対して垂直平面状に拡張する口折り拡縮ガイド板を外装袋の口に向かって進退自在に設け、口折り拡縮ガイド板の外装袋口内部への挿入後に、内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と内外から挟んで外装袋の方形状の口の左右両側面を内側に向けて折り曲げる側面折り板を上記袋口閉じ所の両側に外装袋の口に向かってそれぞれ進退自在に設け、方形状の口の上下面のうちの一方の片面を挿入後の外装袋内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と外装袋の外から外装袋を挟んで内側に向けて折り曲げる内折り板及び外折り板を上記袋口閉じ所で保持される外装袋の口に向かって進退自在に設け、方形状の口の上下面のうちの他方の片面を挿入後の外装袋内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と外装袋の外から外装袋を挟んで内側に向けて折り曲げ且つ口折り拡縮ガイド板の外装袋口内部からの退出後に上記の一方の片面に向けて圧着する折り圧着板を上記袋口閉じ所で保持される外装袋の口に向かって進退自在に設けたことを特徴とする袋口閉じ装置。
【請求項2】
内折り板及び外折り板を外装袋の口の上部側に設け、折り圧着板を外装袋の口の下部側に設けた請求項1記載の袋口閉じ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内容物が入っている複数又は1個の封入物を入れた外装袋の口を閉じる袋口閉じ装置に係り、特に、外装袋の閉じられる口の周囲に折り目を形成し、その折り目に沿って折り曲げて閉じることで、外装袋の口閉じ作業の後工程に設けられる補助装置を不要にすると共に、内部の封入物の形状や封入容積に影響されることなく外装袋の口閉じを確実にしかもその仕上がりも均一にする袋口閉じ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内容物が入っている封入物、例えば、米、砂糖、塩等の食材、ペットフード、猫砂等のペット用品、肥料、飼料、化学製品などの各種の内容物が入っている封入物を輸送する場合、輸送上の取り扱いの利便性からこれらの封入物を纏めて外装袋に入れて輸送されることが多々ある。
複数又は1個の封入物を外装袋に入れてその口を閉じる一連の作業は、装置を使って自動的に行われ、このような一連の装置の中の一部に、複数又は1個の封入物を入れた外装袋の口を自動的に閉じる装置として袋口閉じ装置が設けられている。
複数又は1個の封入物を内部に入れる外装袋は、封入物を入れる直前に、内部が扁平に折り畳まれた状態から内部空間を有する立体の状態に変形させられて、立体状になった開口する外装袋の口の箇所から複数又は1個の封入物がその内部空間に押し込まれ、その後、開口する外装袋の口は袋口閉じ装置によって自動的に閉じられる。袋口閉じ装置によって閉じられる外装袋の開いている口は、正面からみて、方形状の形状をしている。
袋口閉じ装置は、最初に外装袋の方形状の口の左右両側辺を内側に折り曲げ、次に外装袋の口の上面を下側に折り曲げ、最後に外装袋の口の下面を上側に折り曲げて、外装袋の口を閉じている。最後に折り曲げられる外装袋の口の下面の内側表面の先端側にはその幅方向に接着剤が塗られ、又は口閉じ直前に塗布されていて、その接着剤がその直前に折り曲げられた上面の外側表面に付着して、閉じた外装袋の口が開かないようしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−343513
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の袋口閉じ装置にあっては、外装袋の口を折り曲げて閉じる場合、折り曲げ部分に接している内側の封入物の外側形状に沿って折り曲げられる。内容物が入った封入物は一般に外側の角部が丸みを帯びており、このため、外装袋の方形状の口の上面を下側に折り曲げる際には、外装袋の内側に入れられている封入物の角部の丸みに沿って折り曲げられる。そのため、外装袋の方形状の口の上面の折り曲げ部分には角のある折り目が形成されず、折り曲げられた上面には折り曲げられる前の元の状態に戻ろうとする復元力つまり上向きに開こうとする力が生じ易い。同様に、外装袋の長方形の口の下面の折り曲げ部分も、封入物の角部の丸みに沿って折り曲げられるので、角のある折り目が形成されず、折り曲げられた下面には折り曲げられる前の元の状態に戻ろうとする復元力つまり下向きに開こうとする力が生じ易い。
このとき、外装袋の口の下面の内側表面には前記したように接着剤が塗られていて、この接着面が上面の外側表面に密着することで、閉じた口が開くのを防ぐようにしているが、折り曲げ部分に角のある折り目が形成されていない場合には、折り曲げられる前の元の状態に戻ろうとする復元力つまり開こうとする力が生じ易いという現実がある。このため、袋口閉じ装置による外装袋の口閉じ作業の後工程で、別個に設けられた補助装置で、閉じた外装袋の口を何度か押圧して、外装袋の口の下面の内側表面に塗った接着剤を対応する上面の外側表面に十分に密着させて、閉じた外装袋の口が再び開かないようにしている。
【0005】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、外装袋の閉じられる口の周囲に折り目を形成し、その折り目に沿って折り曲げて閉じることで、開こうとする力が生じるのを阻止し、外装袋の口の一方の片面の内側表面に塗った接着面を対応する他方の片面の外側表面に十分に密着させて、外装袋の口閉じ作業の後工程に設けられる補助装置を不要にすると共に、内部の封入物の形状や封入容積に影響されることなく外装袋の口閉じを確実にしかもその仕上がりも均一にできる袋口閉じ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を達成するために、この発明は、封入物が入った外装袋の開いた口を閉じる作業中にこの外装袋が一時的に保持される袋口閉じ所を設け、該袋口閉じ所の前方側に配置されて封入物が入った外装袋の方形状の口の内部に挿入されて外装袋内部で封入物に対して垂直平面状に拡張する口折り拡縮ガイド板を外装袋の口に向かって進退自在に設け、口折り拡縮ガイド板の外装袋口内部への挿入後に、内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と内外から挟んで外装袋の方形状の口の左右両側面を内側に向けて折り曲げる側面折り板を上記袋口閉じ所の両側に外装袋の口に向かってそれぞれ進退自在に設け、方形状の口の上下面のうちの一方の片面を挿入後の外装袋内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と外装袋の外から外装袋を挟んで内側に向けて折り曲げる内折り板及び外折り板を上記袋口閉じ所で保持される外装袋の口に向かって進退自在に設け、方形状の口の上下面のうちの他方の片面を挿入後の外装袋内部で拡張する口折り拡縮ガイド板と外装袋の外から外装袋を挟んで内側に向けて折り曲げ且つ口折り拡縮ガイド板の外装袋口内部からの退出後に上記の一方の片面に向けて圧着する折り圧着板を上記袋口閉じ所で保持される外装袋の口に向かって進退自在に設けた手段よりなるものである。
【発明の効果】
【0007】
課題を解決するための手段よりなるこの発明に係る袋口閉じ装置によれば、外装袋の口の内部で拡張する口折り拡縮ガイド板を進退自在に設けたことにより、挿入時及び退出時には口折り拡縮ガイド板は縮小しているので、外装袋の口の内側周縁に当たることなく挿入でき、又口の内部からスムーズに退出させて外部に取り出すことができる。外装袋の口の周囲を折り曲げる際には、口の内部に口折り拡縮ガイド板が入っているので、外装袋の内部に入っている封入物の外側形状に影響されることなく、この内部の口折り拡縮ガイド板と外側の側面折り板、内折り板、外折り板及び折り圧着板とにより内外から挟んだ状態で折り曲げて折り目を形成することができ、その折り目に沿って折り曲げて閉じることで、開こうとする力が生じるのを阻止し、外装袋の口の一方の片面の内側表面に塗った接着剤を対応する他方の片面の外側表面に十分に密着させて、外装袋の口閉じ作業の後工程に設けられる補助装置を不要にすると共に、内部の封入物の形状や封入容積に影響されることなく外装袋の口閉じを確実にしかもその仕上がりも均一にできる等、極めて新規的有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明を実施するための形態を示す袋口閉じ装置の側面図である。
図2】この発明を実施するための形態を示す袋口閉じ装置の平面図である。
図3】(A)はこの発明を実施するための形態を示す口折り拡縮ガイド板の左右方向に拡張時の平面図、(B)は同図(A)の矢視図、(C)は口折り拡縮ガイド板の左右方向に収縮時の平面図、(D)は同図(C)の右側の矢視図、(E)は同図(C)の左側の矢視図、(F)は口折り拡縮ガイド板の側面図である。
図4】(A)はこの発明を実施するための形態を示す内折り板及び外折り板の正面図、(B)は内折り板の側面図、(C)は外折り板の側面図である。
図5】(A)はこの発明を実施するための形態を示す折り圧着板の降下位置での袋口閉じ装置の側面図、(B)は折り圧着板の上昇位置での袋口閉じ装置の側面図である。
図6】(A)〜(D)はこの発明を実施するための形態を示す袋口閉じ装置の動作説明図である。
図7】(E)〜(G)はこの発明を実施するための形態を示す袋口閉じ装置の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に記載の発明を実施するための形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0010】
図において、袋口閉じ装置1は、前工程で複数又は1個の封入物Bが入れられた外装袋Aの開いている方形状の口a例えば長方形の口aを閉じる装置で、外装袋Aの閉じられる口aの周囲に折り目を形成し、その折り目に沿って折り曲げて閉じることで、外装袋Aの口閉じ作業の後工程に設けられる補助装置を不要にすると共に、内部の封入物Bの形状や封入容積に影響されることなく外装袋Aの口閉じを確実にしかもその仕上がりも均一にすることができる特徴を有している。
【0011】
この袋口閉じ装置1は、複数又は1個の封入物Bが入った外装袋Aの開いた口aを閉じる作業中にこの外装袋Aが一時的に保持される袋口閉じ所11、外装袋Aの内部で拡張する口折り拡縮ガイド板2、袋口閉じ所11の左右両側に配置されて外装袋Aの方形状の口a例えば長方形の口aの左右両側面を内側に向けて折り曲げる左右の側面折り板3,4、袋口閉じ所11の例えば上方側に配置されて外装袋Aの開いている方形状の口a例えば長方形の口aの上下面のうちの一方の片面例えば長方形の口aの上面を内側つまり下向きに折り曲げる内折り板5及び外折り板6、袋口閉じ所11の例えば下方側に配置されて外装袋Aの開いている方形状の口a例えば長方形の口aの上下面のうちの他方の片面例えば長方形の口aの下面を内側つまり上向きに折り曲げ且つ長方形の口aの下面を既に折り曲げられている長方形の口aの上面に向けて圧着する折り圧着板7などから構成されている。
【0012】
袋口閉じ所11は、前工程から搬送されてきた内部に複数又は1個の封入物Bを入れた外装袋Aの開いた口aを閉じる作業中に、外装袋Aが一時的に保持される箇所である。袋口閉じ所11の床部11aにはローラコンベアが横方向に配置されている。内部に複数又は1個の封入物Bを入れた外装袋Aはこのローラコンベアによって側方から袋口閉じ所11に搬送されてくる。
【0013】
袋口閉じ所11の床部11aは前部側が例えば30度前後上向きに傾いている。袋口閉じ所11で一時的に保持される外装袋Aは、その開いた口a側が上向きに傾いた状態で袋口閉じ作業が行われる。外装袋Aの開いた口a側が上向きに傾いているので、袋口閉じ作業の間、内部の封入物Bが開いた口a側に移動することがなく、作業の妨げとなることはない。
【0014】
袋口閉じ所11の床部11aは、一つの外装袋Aの口閉じ作業が終了する度に、上向きに傾いている前部側が後部側を床傾動支点11bとして下向きに傾動する構造になっている。床部11aが下向きに傾動することにより、袋口閉じ所11で袋口閉じが済んだ外装袋Aは下向きに傾斜した床部11aを前方に向けて滑って、袋口閉じ所11の開いた床部11aから次工程に搬出されるようになっている。
【0015】
口折り拡縮ガイド板2は、袋口閉じ所11に搬入された外装袋Aの開いた口aと向かい合う側つまり袋口閉じ所11の前方側に配置され、縮小した状態で袋口閉じ所11に一時的に保持された外装袋Aの内部に挿入される。口折り拡縮ガイド板2は、その内部で積み上げられた複数の封入物B又は内部の1個の封入物Bに対して垂直平面状に拡張する例えば上下及び左右の4個のガイド片21から構成されている。各ガイド片21は板状からなり、上側の2個のガイド片21はその外側端部の下側が内側に向かって斜め下向きに切り欠かれている。逆に下側の2個のガイド片21はその外側端部の上側が内側に向かって斜め上向きに切り欠かれている。
【0016】
つまり、上下のガイド片21はその左右の外側端部の中央が内側に向かって横V字型、つまり左側端部が「>」に、右側端部が「<」に切り欠かれた溝になっている。この横V字型の溝は、ガイド片21の外装袋Aの内部からの退出時に、外装袋Aの開いている口aの左右両側面を内側に折り曲げている側面折り板3,4に接触することなく、外装袋Aの内部からスムーズに抜き出ることができるようにするためである。
【0017】
上下及び左右の4個のガイド片21は、外部での待機時、外装袋Aの内部への挿入時、及び外装袋Aから退出時には、縮小状態になっている。縮小した状態では、上側の2個のガイド片21は前方に向けて斜め上向きに傾いて設けられ、叉左右のガイド片21は中央寄りに接近している。同様に下側の2個のガイド片21は前方に向けて斜め下向きに傾いて設けられ、叉左右のガイド片21は中央寄りに接近している。側面からみると、上下のガイド片21は前方に向けて横向き凹型V字状つまり「<」になっている。
【0018】
口折り拡縮ガイド板2の前部の中央には左右方向に横軸22aがそれぞれ取り付けられている。横軸22aの両端は口折り拡縮ガイド板2の後方から前部に向かって設けられた後記の左右のシリンダ座22の前端側に軸支されている。この横軸22aに上側のガイド片21の下部が回動自在に軸支され、また下側のガイド片21の上部が回動自在に軸支されている。
【0019】
この横軸22aを支点として、上側のガイド片21は上向きに開き、下側のガイド片21は下向きに開いて、上下のガイド片21は内部の封入物Bに対して垂直平面状になる。さらに、上下側の左右のガイド片21はこの横軸22aに沿って各々左右外側に移動して、左右方向にも拡張状態となる。
【0020】
4個の各ガイド片21の後方には、それぞれ薄型の縦拡縮用シリンダ21aが前後向きに取り付けられ、更に縦拡縮用シリンダ21aの後方には横拡縮用シリンダ21cが左右の横向きに取り付けられている。4個の縦拡縮用シリンダ21aは外装袋Aの開いている口aの内部に挿入されるために薄型が使用されている。薄型の各縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドの先端は、各ガイド片21の後面中央に後方に向けて取り付けられた連結軸21bの先端に上下回りに回動自在に連結されている。
【0021】
すなわち、各縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドが前方に向けて伸長すると、上側のガイド片21の連結軸21bはピストンロッドの先端で下向きに回動して曲がり、下側のガイド片21の連結軸21bはピストンロッドの先端で上向きに回動して曲がる。これは上側のガイド片21の下端が横軸22aに軸支され、また下側のガイド片21の上端が横軸22aに軸支されているためである。
【0022】
また、左右横向きに取り付けられた後方の各横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドが左右外側方に向けて伸長すると、左側の上下の縦拡縮用シリンダ21a、ガイド片21、横軸22aは左側方に向けてスライド移動し、右側の上下の縦拡縮用シリンダ21a、ガイド片21、横軸22aは右側方に向けてスライド移動する。
【0023】
各ガイド片21は、縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドの伸長時にはそれぞれ傾いて縮小状態になり、横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドの収縮時には中央寄りなって縮小状態になる。これに対して、各ガイド片21は、縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドの収縮時にはそれぞれ開いて垂直平面状態なり、横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドの伸長時には左右外側方に向けて拡がって拡張状態になる。
【0024】
つまり、縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドは4個の各ガイド片21が外装袋Aの内部に挿入されてから収縮され、内部から退出時にピストンロッドは再び伸長される。横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドは4個の各ガイド片21が外装袋Aの内部に挿入されてから伸長され、内部からの退出時にピストンロッドは再び収縮される。
【0025】
このように、外装袋Aの内部に挿入されてから垂直平面状態で左右方向に拡張した上下側の左右のガイド片21の側端部の上辺端及び下辺端の4つの角部は、外装袋Aの長方形の口aの内側の角部に対応する箇所になり、外装袋Aの開いている口aは内側で拡張した上下側の左右のガイド片21によって長方形の形状に保持される。
【0026】
上記の各縦拡縮用シリンダ21aは、前記の左右のシリンダ座22に取り付けられている。上側のガイド片21の縦拡縮用シリンダ21aはシリンダ座22の上面側に取り付けられ、下側のガイド片21の縦拡縮用シリンダ21aはシリンダ座22の下面側に取り付けられている。前記したように、シリンダ座22の前部には横軸22aが取り付けられている。
【0027】
シリンダ座22は左右で分割されていて、左右の各シリンダ座22は左右方向に移動できる構造になっていて、左右のシリンダ座22が左右に移動することで、左右のガイド片21は幅方向に拡張できる構造になっている。左右のシリンダ座22はその後部側が座取付板22bに取り付けられている。
【0028】
左右のシリンダ座22が取り付けられた左右の各座取付板22bは、左右方向に移動自在に取り付けられている。各座取付板22bは左右に横向きに取り付けられた各横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドにそれぞれ取り付けられている。前記したように、各横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドが伸縮することで、各シリンダ座22が取り付けられた座取付板22bは左右方向に移動自在になっている。
【0029】
左右の横拡縮用シリンダ21cはその側面が取付板23aに取り付けられている。左右方向の横向きに取り付けられた取付板23aの左右の先端側に前方に向けて折曲され、折曲された部分にはストッパー23bがそれぞれ取り付けられていて、横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドが必要以上に伸長するのを止める役目を果たしている。
【0030】
左右の各横拡縮用シリンダ21cが取り付けられた取付板23aは、外装袋Aの口aに向けて配置された袋口進退用シリンダ23のピストンロッドの先端に取り付けられている。袋口進退用シリンダ23は、口折り拡縮ガイド板2のガイド片21を外装袋Aの開いている口aの内部に向けて挿入させ、又そこから退出させる機能を果たす。袋口進退用シリンダ23のピストンロッドが伸長することで外装袋Aの開いている口aの内部に向けて挿入させ、ピストンロッドが収縮することで外装袋Aの口aの内部から退出させる。
【0031】
袋口進退用シリンダ23は、袋口閉じ所11の床部11aの傾きと平行になるように、その前部側がブラケット24に取り付けられている。袋口進退用シリンダ23はそのピストンロッドが床部11aの傾きと平行になる斜め下向きに伸縮するように取り付けられている。ピストンロッドの先端に取り付けられた上記のシリンダ座22、縦拡縮用シリンダ21aも、袋口閉じ所11の床部11aの傾きと平行になっている。ガイド片21は床部11aの傾きに対して垂直になっている。
【0032】
傾いて取り付けられている袋口進退用シリンダ23の片側には、この傾くシリンダ23に平行にスライド棒25が取り付けられている。スライド棒25の一端側は筒状ガイド孔25a及び上記ブラケット24を貫通し、その端部は上記取付板23aに連結されている。筒状ガイド孔25aはその一端がブラケット24に固設されている。このスライド棒25及び筒状ガイド孔25aは、袋口進退用シリンダ23のピストンロッドの先端側に取り付けられたシリンダ座22、シリンダ21a、ガイド片21が傾き方向に沿って移動するときのガイドの役目を果たす。
【0033】
袋口進退用シリンダ23が取り付けられたブラケット24は、同シリンダ23を傾けた状態で取り付けられるように、袋口閉じ所11の前方側の上方に横架されている上部横取付フレーム12の下部に下向きに取り付けられた吊持板12aに、傾いた状態で取り付けられている。吊持板12aには上下方向に長孔が形成されていて、ブラケット24はこの長孔にボルトで連結されていて、この長孔を通じて上下方向にその取り付け高さを調整できる構造になっている。吊持板12aが取り付けられた上部横取付フレーム12は、袋口閉じ所11の上方に前後方向に架設された左右の上部縦取付フレーム13にその両端が連結支持されている。
【0034】
袋口閉じ所11には、搬送されてきた外装袋Aを挟んでその左右両側には側面折り板3,4が設けられている。前記の口折り拡縮ガイド板2側からみて、左側の側面折り板3は、外装袋Aが袋口閉じ所11に搬送されてくるときの通路上に位置するため、外装袋Aの搬入時には邪魔にならないように上方に待避していて、外装袋Aの長方形の口aの左右両側面を内側に向けて折り曲げる時に、上方から降下して外装袋Aの側面位置にくる構造になっている。
【0035】
袋口閉じ所11の外装袋Aの側方及び上方で昇降する側部上部取付可動盤8が設けられており、左側の側面折り板3は、側部上部取付可動盤8の側部に設けられた側面折り板取付盤31の前端側に取り付けられている。この側面折り板取付盤31は降下位置で斜め上向きに傾く床部11aに対応して、斜め上向きに傾くように設けられている。
【0036】
これに対して、前記の口折り拡縮ガイド板2側からみて、右側の側面折り板4は、外装袋Aの搬入側の向かい側に設けられている。つまり、袋口閉じ所11に横方向に配置されたローラコンベアの終端側となる奥端側に右側の側面折り板4は設けられている。この奥端側には右側の側面折り板4が取り付けられる側面折り板取付盤41が設けられており、側面折り板4はこの側面折り板取付盤41の前端側に取り付けられている。側面折り板取付盤41は斜め上向きに傾く床部11aに対応して、これに平行な斜め上向きに傾いて設けられている。
【0037】
左右の側面折り板3,4は、前記口折り拡縮ガイド板2側に向けて横V字型、つまり楔状に突出した形状に形成されている。左側の側面折り板3は外装袋Aの口aに向けて90度折れ曲がったとき、正面側からみて先端側が「>」になり、右側の側面折り板4は外装袋Aの口aに向けて90度折れ曲がったとき、正面側からみて先端側が「<」になる。先端側側面折り板3,4は、横V字型の先端が外装袋Aの口aの側面の上下中央に位置するように調整されている。また、左右の側面折り板3,4は、袋口閉じ所11で外装袋Aの開いている口aをその左右両側から内側に曲げることができる箇所に位置している。このため、左右の各側面折り板3,4の折り曲げの支点となる側面折曲軸32,42が、袋口閉じ所11の前部側になる側面折り板取付盤31,41の前端側に設けられている。これら側面折曲軸32,42は斜め上向きに傾斜する袋口閉じ所11の床部11aに対して垂直に設けられている。
【0038】
左右の側面折り板取付盤31,41には、側面折り板3,4を側面折曲軸32,42を支点として外装袋Aの口aの左右の両側面を内側に向けて回動させて折れ曲げるための側面折曲用シリンダ32a,42aが取り付けられている。側面折曲用シリンダ32a,42aのピストンロッドが伸長すると側面折り板3,4は側面折曲軸32,42を支点として内側に向けて曲がり、ピストンロッドが収縮すると元の状態に復帰する。
【0039】
また、左右の側面折り板取付盤31,41には、側面折曲軸32,42の位置より後方側に、複数又は1個の封入物Bが入った外装袋Aの左右の側面を押さえる押止板33,43がそれぞれ取り付けられている。複数又は1個の封入物Bが入った外装袋Aの左右の両側面を整えるために、押止板33,43が外装袋Aの左右の側面を両側から押す。このため、押止板33,43が取り付けられた側面折り板取付盤31,41は、中央の外装袋Aに向けて前進及び後退できる構造になっている。
【0040】
押止板33が取り付けられた左の側面折り板取付盤31は、側部上部取付可動盤8の側方に設けられたスライド桁に外装袋Aの左側の側方に向けてスライド自在に取り付けられている。この側面折り板取付盤31をスライドさせる図示しない押止用シリンダがスライド桁に取り付けられている。
【0041】
押止板43が取り付けられた右の側面折り板取付盤41は、袋口閉じ所11のローラコンベアの終端側の上部に外装袋Aの右側方に向けて設けられたスライド桁に、外装袋Aの右側の側方に向けてスライド自在に取り付けられている。この側面折り板取付盤41をスライドさせる図示しない押止用シリンダがスライド桁に取り付けられている。
【0042】
右の側面折り板取付盤41に取り付けられた押止板43は、袋口閉じ所11への外装袋Aの搬入時に緩衝機能を有する。押止板43は外装袋Aの搬入時に、袋口閉じ所11の内部側に向けて移動されて待機し、搬入時の外装袋Aの右側の側面が押止板43の表面に当接すると、これに押されて後退しながら外装袋Aの搬入時の勢いを吸収し、内部の封入物Bによって外装袋Aが破れるのを防いでいる。押止板43を袋口閉じ所11の内部側に向けて移動させる緩衝用シリンダ41aが側面折り板取付盤41に取り付けられている。
【0043】
袋口閉じ所11の例えば上方側に配置されて外装袋Aの開いている方形状の口a例えば長方形の口aの上面を内側つまり下向きに折り曲げる内折り板5及び外折り板6が設けられている。内折り板5及び外折り板6は、袋口閉じ所11の外装袋Aの側方及び上方で昇降する前記側部上部取付可動盤8の上部に設けられた上面折り板取付盤81の前端側に取り付けられている。上面折り板取付盤81は降下位置で斜め上向きに傾く床部11aに対応して、これに平行な斜め上向きに傾くように設けられている。
【0044】
内折り板5及び外折り板6は、上面折り板取付盤81の降下位置で袋口閉じ所11で外装袋Aの開いている口aをその上面から内側に略90度折り曲げることができる箇所に位置している。このため、内折り板5及び外折り板6の折り曲げの支点となる上面折曲軸51,61が、袋口閉じ所11の前部側になる上面折り板取付盤81の前端側に設けられている。
【0045】
内折り板5及び外折り板6は、重なるようにして取り付けられている。このうち、内折り板5は、外装袋Aの開いている口aの上面側に折り目を形成するもので、外折り板6よりも小さく、外装袋Aの口aの上面側の折り目を形成する付近に折り曲げ時に位置するように設けられている。内折り板5は、前記の口折り拡縮ガイド板2が外装袋Aの内部から退出する場合も外装袋Aの口aの上面側を直角に折り曲げ続け、この際に退出する口折り拡縮ガイド板2が当たらないように、折り曲げている内折り板5の上側から下辺までの距離は小さい。
【0046】
外折り板6は、内折り板5で折り目が形成された外装袋Aの開いている口aの上面側を、その折り目に沿って完全に折り曲げるもので、内折り板5に比べて上側から下辺までの距離は大きく、外装袋Aの口aの上面側の略全体を折り曲げることができる。外折り板6は、口折り拡縮ガイド板2が外装袋Aの内部に挿入されている場合も、外装袋Aの口aの上面側を6割程度の角度まで折り曲げられるが、その際に内部に挿入されている口折り拡縮ガイド板2の縦拡縮用シリンダ21aに当たらないように、外折り板6の下辺は一部切りかかれている。
【0047】
上面折り板取付盤81の前端側には、内折り板5及び外折り板6を上面折曲軸51,61を支点として折り曲げるための上面内折り用シリンダ52及び上面外折り用シリンダ62が上下向きにそれぞれ取り付けられている。両シリンダ52,62は、上面折り板取付盤81の前端側に上下向きに取り付けられた取付板82に下向きに取り付けられている。
【0048】
内折り板5及び外折り板6が上記シリンダ52,62を介して取り付けられている取付板82は、上下向きに昇降する内外折板昇降用シリンダ82aに支持されていて、この内外折板昇降用シリンダ82aよって昇降自在になっている。つまり内折り板5及び外折り板6は内外折板昇降用シリンダ82aによって昇降する。内外折板昇降用シリンダ82aは上面折り板取付盤81の前部側に上下向きに取り付けられている。
【0049】
内外折板昇降用シリンダ82aは、内折り板5及び外折り板6で外装袋Aの上側の口aを下向きに折り曲げるときには取付板82を介して内折り板5及び外折り板6を外装袋Aの口aの真上側に向けて降下し、内折り板5及び外折り板6で外装袋Aの口aの上側を折り曲げた後には取付板82を介して内折り板5及び外折り板6を外装袋Aの口aの上方に向けて上昇する。
【0050】
上面内折り用シリンダ52は、そのピストンロッドが下向きに伸長することで、内折り板5を下向きに折り曲げ、ピストンロッドが上向きに収縮することで、折り曲げを解除する機構になっている。同様に上面外折り用シリンダ62は、そのピストンロッドが下向きに伸長することで、外折り板6を下向きに折り曲げ、ピストンロッドが上向きに収縮することで、折り曲げを解除する機構になっている。
【0051】
側面折り板取付盤31及び上面折り板取付盤81が設けられた側部上部取付可動盤8は、その上方に配置された可動盤支持フレーム83に上記取付板82を介して吊持されている。可動盤支持フレーム83の基端側には可動フレーム83aが設けられており、可動フレーム83aは、袋口閉じ所11の上方に架設された前記の左右の上部縦取付フレーム13にその両端が連結支持された上部横取付フレーム14に取り付けられた軸受け84に軸支された回動軸84aに固設されている。この回動軸84aには昇降用駆動レバー85の一端が固設されている。
【0052】
側部上部取付可動盤8を可動させる昇降用シリンダ86が、袋口閉じ所11の上方に架設された前記の左右の上部縦取付フレーム13にその両端が連結支持された上部横取付フレーム15に下向きに取り付けられている。昇降用シリンダ86のピストンロッドの先端側には、上記の昇降用駆動レバー85の他端が固設されている。
【0053】
下向きの昇降用シリンダ86は、そのピストンロッドが下向きに伸長することで、昇降用駆動レバー85、回動軸84a、可動フレーム83a、可動盤支持フレーム83を介して側部上部取付可動盤8を降下させ、又そのピストンロッドが上向きに収縮することで、側部上部取付可動盤8を上昇させる機構になっている。
【0054】
袋口閉じ所11の例えば下方側に配置されて外装袋Aの開いている方形状の口a例えば長方形の口aの下面を内側つまり上向きに折り曲げ且つ下面の上部側を既に折り曲げられている外装袋Aの上面の外側表面に向けて圧着する折り圧着板7が設けられている。折り圧着板7は、袋口閉じ所11に搬入された外装袋Aの開いた口aと向かい合う側つまり袋口閉じ所11の前方側に配置されている。折り圧着板7は、前記口折り拡縮ガイド板2が作動中にはその邪魔にならないように、口折り拡縮ガイド板2の下方側の位置で待機し、外装袋Aの口aを閉じる場合に上昇する構造になっている。
【0055】
折り圧着板7は、外装袋Aの開いている口aの下面を内側つまり上向きに折り曲げる折り板71と、折り曲げた外装袋Aの口aの下面の上部側を既に折り曲げられている外装袋Aの上面の外側表面に向けて圧着する圧着板72とから構成されている。折り圧着板7の下半分側に折り板71が設けられ、上半分側に圧着板72が設けられている。折り板71及び圧着板72は横長の長方形の板状からなっている。折り圧着板7の折り板71及び圧着板72は袋口閉じ所11で斜め上向きに傾斜する外装袋Aの口aの表面に対して、折り曲げ時及び圧着時に垂直になるように設けられている。
【0056】
圧着板72の後面側には、圧着板72を外装袋Aの折り曲げられた口aに向けて移動させる圧着用シリンダ72aが配置されている。圧着用シリンダ72aはそのピストンロッドが床部11aの傾きと平行になる斜め下向きに伸縮するように取り付けられている。圧着用シリンダ72aには薄型シリンダが使用されている。
【0057】
圧着板72は、圧着用シリンダ72aのピストンロッドが伸長することで、外装袋Aの折り曲げられた口aに向けて移動して折り曲げられた下面の上部側を既に折り曲げられている外装袋Aの上面の外側表面に向けて圧着する。外装袋Aの折り曲げ後は上部側となる下面側の内側の先端側には接着剤が塗布されていて、圧着板72が折り曲げた下面の上部側を外装袋Aに向けて押圧すると、下面側の内側の先端側の接着剤が外装袋Aの上面の外側表面に接着して圧着させることができる。
【0058】
圧着用シリンダ72aはその前部側が取付板72bに取り付けられている。取付板72bは、その下部が圧着用シリンダ72aのピストンロッドが床部11aの傾きと平行になるように傾いて、その下側の折り板71の後面側の上部に取り付けられた連結板71aに連結されている。折り板71と圧着板72は、圧着用シリンダ72a、取付板72b、連結板71aを通じて連動連結されていて、一体的に昇降する。
【0059】
折り板71の後面側の連結板71aには、下面折り用シリンダ73の上端がピン連結されている。折り板71の連結板71aの下側には支持板71bの上端側がピン連結されている。下面折り用シリンダ73のピストンロッドが伸長することで、折り板71及び圧着板72は外装袋Aの口aに向けて折れ曲がり、折り板71が外装袋Aの口aの下面を上向きに折り曲げる。下面折り用シリンダ73のピストンロッドが収縮することで折り曲げていた折り板71及び圧着板72は外装袋Aの口aから離れる。
【0060】
上記下面折り用シリンダ73の下端は可動フレーム74にピン連結されている。この可動フレーム74には上記支持板71bの下端側がピン連結されている。可動フレーム74の基端側は、袋口閉じ所11の前方側の下方に上下向きに配置された下部縦取付板16に取り付けられた軸受け75に軸支された回動軸75aに固設されている。この回動軸75aには昇降用駆動レバー76の一端が固設されている。
【0061】
折り圧着板7つまり折り板71及び圧着板72を可動させる昇降用シリンダ77が、袋口閉じ所11の前方側の下方の上記下部縦取付板16に上向きに取り付けられている。昇降用シリンダ77のピストンロッドの先端側には、上記の昇降用駆動レバー76の他端が固設されている。上向きの昇降用シリンダ77は、そのピストンロッドが上向きに伸長することで、昇降用駆動レバー76、回動軸75a、可動フレーム74、圧着用シリンダ72a及び支持板71bを介して折り圧着板7つまり折り板71及び圧着板72を上昇させ、又そのピストンロッドが下向きに収縮することで、折り圧着板7を降下させる機構になっている。
【0062】
次に、上記発明を実施するための形態の構成による動作について、図6及び図7に基づいて以下説明する。
前工程で複数又は1個の封入物Bが袋詰めされた外装袋Aは袋口閉じ装置1の袋口閉じ所11に搬入される。搬入される外装袋Aは、袋口閉じ所11の床部11aに配置された複数のローラコンベア上を横移動してくる。外装袋Aはその片側の側面を図示しない搬入板によって押されながら移動してくる。
【0063】
このとき、外装袋Aの搬入側の向かい側に設けられている右側の側面折り板4の押止板43は緩衝用シリンダ41bの伸長によって、袋口閉じ所11の搬入側に向けて移動してその内部に位置している。上記の搬入板によって搬入される外装袋Aはその右側の側面が袋口閉じ所11の内部に位置している押止板43に当接する。外装袋Aの右側面と接触した押止板43は接触した状態で後退し、袋口閉じ所11の右側の端部まで移動する。外装袋Aの右側面は押止板43の表面に接触している。
【0064】
図示しない搬入板は複数又は1個の封入物Bが袋詰めされた外装袋Aを袋口閉じ所11まで搬入すると、袋口閉じ所11の左側の外部に後退する。搬入板が袋口閉じ所11から後退して去ると、側部上部取付可動盤8の昇降シリンダ86が作動し、そのピストンロッドが下向きに伸長する。下向きに伸長するピストンロッドの先端側は昇降用駆動レバー85を下向きに回動させる。
【0065】
昇降用駆動レバー85が下向きに回動すると、昇降用駆動レバー85の一端が連結されている回動軸84aも同じ方向に回動する。この回動する回動軸84aに固設された可動フレーム83aは下向きに回動する。下向きに回動する可動フレーム83aには可動盤支持フレーム83の基端側が連結されていて、可動盤支持フレーム83は下向きに回動して降下する。降下する可動盤支持フレーム83は外装袋Aの真上に降りてくる。
【0066】
また、側部上部取付可動盤8の降下に連動して、袋口進退用シリンダ23も作動し、そのピストンロッドが斜め下向きに伸長して、口折り拡縮ガイド板2を外装袋Aの開いている口aに向けて移動させる。伸長する袋口進退用シリンダ23のピストンロッドの先端側には横拡縮用シリンダ21c及び縦拡縮用シリンダ21aを介して口折り拡縮ガイド板2の4個のガイド片21が取り付けられている。4個のガイド片21は上下左右の縮小した状態で外装袋Aの口aの内部に挿入される。口折り拡縮ガイド板2の挿入と可動盤支持フレーム83の外装袋Aの真上への降下とは同時並行的に行われる。
【0067】
口折り拡縮ガイド板2のガイド片21が外装袋Aの開いている口aの内部に挿入されると、各ガイド片21の後部側に設けられた各縦拡縮用シリンダ21a及び横拡縮用シリンダ21cが作動する。各縦拡縮用シリンダ21aはそのピストンロッドを収縮させ、各横拡縮用シリンダ21cはそのピストンロッドを伸長させる。各縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドが収縮すると、上側の左右のガイド片21は下端の横軸22aを支点として上向きに回動して外装袋Aの開いている口aの内部で積まれている複数の封入物B又は内部の1個の封入物Bに対して垂直面になる。同様に下側の左右のガイド片21は上端の横軸22aを支点として下向きに回動して外装袋Aの開いている口aの内部で積まれている複数又は1個の封入物Bに対して垂直面になる。
【0068】
上下左右のガイド片21が外装袋Aの開いている口aの内部で積まれている複数又は1個の封入物Bに対して垂直面になると、左右の横拡縮用シリンダ21cのピストンロッドが伸長して、左右のガイド片21は外装袋Aの口aの内部で拡張する方向に移動する。すなわち、左側の上下のガイド片21は外装袋Aの口aの内部で左側に移動して、上側のガイド片21の左側端の上端角部は外装袋Aの口aの内部の左上の角部に接触し、下側のガイド片21の左側端の下端角部は外装袋Aの口aの内部の左下の角部に接触する。同様に、右側の上下のガイド片21は外装袋Aの口aの内部で右側に移動して、上側のガイド片21の右側端の上端角部は外装袋Aの口aの内部の右上の角部に接触し、下側のガイド片21の右側端の下端角部は外装袋Aの口aの内部の右下の角部に接触する。なお、この間、複数又は1個の封入物Bに対して垂直面になる上下左右のガイド片21は、複数又は1個の封入物Bと接触することはなく、封入物Bの表面を傷つけることはない。
【0069】
口折り拡縮ガイド板2の各ガイド片21が外装袋Aの口aの内部で拡張すると、左右の押止板33,43がそれぞれ、外装袋Aの左右の側面に向けて移動して当接し、当接した後は後退し、再び当接する。この当接と後退の作業が数回繰り返された後、外装袋Aの両側面は左右の押止板33,43で挟まれる。
【0070】
外装袋Aの両側面を押止板33,43で挟むと、外装袋Aの上面と僅かに隙間をあけて離れていた上面折り板取付盤81は更に少し降下して、外装袋Aの上面と接触する。これにより、外装袋Aの上下面は上面折り板取付盤81と床部11aにより上下から挟まれ、外装袋Aの左右両側面は左右の押止板33,43により左右から挟まれて、外装袋Aは上下両面及び左右両側面が保持される。
【0071】
外装袋Aを保持した状態で、左右の側面折り板3,4を作動させる。側面折曲用シリンダ32a,42aのピストンロッドが伸長すると、側面折り板3,4は側面折曲軸32,42を支点にして外装袋Aの口aに向けてそれぞれ折れ曲がる。この折り曲げ動作は数回繰り返される。
【0072】
側面折り板3,4が外装袋Aの口aに向けてそれぞれ折れ曲がると同時に、上面折り板取付盤81に取り付けられた内折り板5及び外折り板6を作動させて外装袋Aの口aの上面を下向きに折り曲げさせる。同様に、折り圧着板7を作動させて外装袋Aの口aの下面を上向きに折り曲げさせる。
【0073】
上面内折り用シリンダ52のピストンロッドが下向きに伸長すると、内折り板5は上面折曲軸51を支点にして外装袋Aの口aに向けて折れ曲がる。同様に、上面外折り用シリンダ62のピストンロッドが下向きに伸長すると、外折り板6は上面折曲軸61を支点にして外装袋Aの口aに向けて折れ曲がる。
【0074】
昇降用シリンダ77のピストンロッドが上向きに伸長すると、上向きに伸長するピストンロッドの先端側は昇降用駆動レバー76を上向きに回動させる。昇降用駆動レバー76が上向きに回動すると、昇降用駆動レバー76の一端が連結されている回動軸75aも同じ方向に回動する。この回動する回動軸75aに固設された可動フレーム74は上向きに回動する。上向きに回動する可動フレーム74には支持板71b及び下面折り用シリンダ73の下端側がピン連結されている。この支持板71bにはその上端側が折り圧着板7の折り板71に連結されており、折り板71及び圧着板72からなる折り圧着板7は上向きに上昇して、外装袋Aの口aの下面を上向きに折り曲げる。
【0075】
外折り板6は一旦、折れ曲がった後、元の状態に戻る。つまり折り曲げを解除する。同様に、折り圧着板7も一旦上昇して外装袋Aの口aの下面を上向きに折り曲げた後、元の位置に降下する。これに対して、内折り板5は引き続き外装袋Aの口aの上面を折り曲げた状態が維持される。同様に、左右の側面折り板3,4も引き続き外装袋Aの口aの両側面を折り曲げた状態が維持される。
【0076】
外折り板6及び折り圧着板7が一旦折り曲げ前の元の状態に戻ると、外装袋Aの口aの内部で拡張していた口折り拡縮ガイド板2は縮小し、口aの内部から退出する。左右に拡張して左右のガイド片21は横拡縮用シリンダ21cが収縮することにより中央に寄り、袋口進退用シリンダ23はピストンロッドが収縮して後退を始める。袋口進退用シリンダ23の後退に連動して、各縦拡縮用シリンダ21aはピストンロッドが伸長する。
【0077】
各縦拡縮用シリンダ21aのピストンロッドの伸長により、上側の左右のガイド片21は下端の横軸22aを支点として上部側が前方に向けて回動し、下側の左右のガイド片21は上端の横軸22aを支点として下部側が前方に向けて回動し、上下のガイド片21は「<」状に縮小して、外装袋Aの口aの上面及び左右両側面が折り曲げられている外装袋Aの口aの内部からその外部に向かって退出する。
【0078】
口折り拡縮ガイド板2のガイド片21が外装袋Aの口aの内部から退出すると、再び、外折り板6と折り圧着板7が作動する。外折り板6は上面折曲軸61を支点として下向きに折れ曲がり、外装袋Aの口aの上面を下向きに折り曲げる。上向きに上昇する折り圧着板7は円軌道上に沿って上昇する。円軌道で上昇する折り圧着板7は外装袋Aの口aの下面の折り目に接触を続けながら上昇するので、折り目が形成される。
【0079】
また、このとき、外折り板6は上記したように、上面折曲軸61を支点として下向きに折れ曲がり、一方の折り圧着板7は上記したように、円軌道上に沿って上昇するため、外装袋Aの口aの下面の折り目からその上側に上昇する場合には、上昇につれて外装袋Aの口aから離れるため、外折り板6と折り圧着板7とが接触するのを回避できる。
【0080】
折り圧着板7が最も上まで上昇して、折り圧着板7の下部側の折り板71の下端が外装袋Aの口aの下面の折り目の高さまで到達した時点、折り圧着板7はその上昇が止まり、その位置から外装袋Aの口aの下面を外折り板6で折り曲げられている外装袋Aの口aの上面の外側表面に向けて折り曲げる。下面折り用シリンダ73のピストンロッドが伸長すると、折り圧着板7は外装袋Aの口aの下面の折り目を中心に折れ曲がって、外装袋Aの口aの下面を折り曲げる。
【0081】
折り圧着板7が外装袋Aの口aの下面を折り曲げ始めると同時に、外装袋Aの口aの上面を折り曲げていた内折り板5及び外折り板6は、折り曲がった状態のままで上方にスライド移動してそこから離れるので、折り曲げた折り圧着板7が内折り板5及び外折り板6に接触することはない。
【0082】
折り圧着板7は折り板71及び圧着板72が外装袋Aの口aの下面を90度折り曲げた状態で、圧着用シリンダ72aのピストンロッドが伸長すると、上部側の圧着板72が外装袋Aの折り曲げた口aの下面の上部側を、既に折り曲げられている口aの上面の外側表面に向けて押圧する。押圧することにより、外装袋Aの口aの下面の内部の先端側に塗布した接着剤が既に折り曲げられている口aの上面の外側表面に十分に付着して剥がれることはない。
【0083】
このようにして、外装袋Aの口閉じ作業が終了すると、伸長していた圧着用シリンダ72aのピストンロッドは収縮して圧着板72は元の位置に戻る。この後、外装袋Aが載っている袋口閉じ所11の床部11aが、床傾動支点11bを中心に下向きに傾動し、口閉じが済んだ外装袋Aは前方側が下向きに傾斜した床部11aから前方に向けてスライドして袋口閉じ所11から次の工程に向けて搬出される。
【0084】
口閉じが済んだ外装袋Aを搬出した後、下向きに傾動していた床部11aは元の状態に戻る。床部11aが元の状態に戻ると、折り圧着板7も降下して待機位置に戻り、新たな外装袋Aが袋口閉じ所11に搬入されて、以下、同様な作業が繰り返されるのである。
【0085】
なお、この発明は上記発明を実施するための形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0086】
1 袋口閉じ装置
11 袋口閉じ所
11a 床部
11b 床傾動支点
12 上部横取付フレーム
12a 吊持板
13 上部縦取付フレーム
14 上部横取付フレーム
15 上部横取付フレーム
16 下部縦取付板
2 口折り拡縮ガイド板
21 ガイド片
21a 縦拡縮用シリンダ
21b 連結軸
21c 横拡縮用シリンダ
22 シリンダ座
22a 横軸
22b 座取付板
23 袋口進退用シリンダ
23a 取付板
23b ストッパー
24 ブラケット
25 スライド棒
25a 筒状ガイド孔
3 側面折り板
31 側面折り板取付盤
32 側面折曲軸
32a 側面折曲用シリンダ
33 押止板
4 側面折り板
41 側面折り板取付盤
41a 緩衝用シリンダ
42 側面折曲軸
42a 側面折曲用シリンダ
43 押止板
5 内折り板
51 上面折曲軸
52 上面内折り用シリンダ
6 外折り板
61 上面折曲軸
62 上面外折り用シリンダ
7 折り圧着板
71 折り板
71a 連結板
71b 支持板
72 圧着板
72a 圧着用シリンダ
72b 取付板
73 下面折り用シリンダ
74 可動フレーム
75 軸受け
75a 回動軸
76 昇降用駆動レバー
77 昇降用シリンダ
8 側部上部取付可動盤
81 上面折り板取付盤
82 取付板
82a 内外折板昇降用シリンダ
83 可動盤支持フレーム
83a 可動フレーム
84 軸受け
84a 回動軸
85 昇降用駆動レバー
86 昇降用シリンダ
A 外装袋
a 口
B 封入物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7