(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電圧レベル読取部が読み取る電圧レベルに基づいて、前記受信パルスがHレベルとLレベルのうち、いずれか一方のレベルから他方のレベルになることをカウントし、カウント結果を積算する制御部と、
前記制御部が積算する積算結果を、パルス受信回路の外部にある受信機能を有する受信器に、予め設定された所定期間ごとに送信するパルス数出力部と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のパルス受信回路。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のパルス受信回路は、受信パルスの周波数が大きくなるか、または受信パルスの間隔が小さくなると、プルアップ抵抗の抵抗値を高抵抗値から低抵抗値に切り替える。これにより、特許文献1に記載のパルス受信回路では、受信パルスの周波数が大きくなった場合などには、送信回路側がオフ状態にある場合のHレベルの受信パルスのレベルの大きさを大きくし、受信パルスを正確に受信することができるようになる。
【0005】
プルアップ抵抗の抵抗値が大きい場合、すなわち、受信パルスの周波数が低い場合であって、かつ、送信回路側がオフ状態にある場合、受信パルスはHレベルとなる。このHレベルは、高抵抗のプルアップにより維持されるものである。しかしながら、送信回路とパルス受信回路との間の配線などに外乱ノイズが重畳した場合、パルス受信回路では、プルアップ抵抗の抵抗値が高抵抗値であるため、この外乱ノイズを吸収しにくい。つまり、特許文献1に記載のパルス受信回路では、高抵抗プルアップで動作している間は、外乱ノイズの影響を受けやすく、受信パルスの電圧レベルを誤って判定してしまうという問題があった。また、パルス受信回路が、さらに送信回路のオン状態またはオフ状態の回数をカウントする機能を有する場合、外乱ノイズによりカウント精度が悪化してしまうという問題もあった。
【0006】
また、送信回路側がオン状態にある場合、電池の正極側から抵抗、送信回路を介して電池の負極側に電流が流れる。この電流の電流値は、プルアップ抵抗の抵抗値が高抵抗の場合、低抵抗値の場合に比べて減少する。しかし、この電流は、送信回路側がオン状態にある期間中、流れ続けるため、パルス受信回路が内蔵する電池の寿命を短くしてしまう。すなわち、特許文献1に記載のパルス受信回路では、未だ低消費電力化のための対策が不十分であるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、低消費電力化を図りつつ、対ノイズ性が向上したパルス受信回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のパルス受信回路は、送信器のオン状態またはオフ状態を表す受信パルスを、2つの入力端子の間で受信し、前記受信パルスの電圧レベルを検出するパルス受信回路であって、前記入力端子のうち一方の入力端子と、電源の正極側または負極側のうち一方との間に設けられる抵抗の抵抗値を、低抵抗値と高抵抗値とのいずれかに切り替える抵抗値変更部と、前記受信パルスの電圧レベルの変化を検出し、検出結果を出力する電圧エッジ検出部と、前記受信パルスの電圧レベルを読み取る電圧レベル読取部と、を備え、前記電圧レベル読取部は、前記電圧エッジ検出部から前記検出結果が入力されると、前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を高抵抗値から低抵抗値に切り替えさせ、前記受信パルスの電圧レベルを読み取り、読み取り後に前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を低抵抗値から高抵抗値に切り替えさせる、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記パルス受信回路において、前記電圧レベル読取部は、前記電圧エッジ検出部から前記検出結果として、HレベルとLレベルのうち、一方のレベルから他方のレベルへの切り替わりを表す切り替わり結果が入力されると、前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を高抵抗値から低抵抗値に切り替えさせ、前記受信パルスの電圧レベルを読み取り、読み取り後に前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を低抵抗値から高抵抗値に切り替えさせる、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記パルス受信回路において、前記電圧レベル読取部は、前記電圧エッジ検出部から、前記検出結果として、HレベルとLレベルのうち、一方のレベルから他方のレベルへの切り替わりを表す切り替わり結果が入力されると、前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を高抵抗値から低抵抗値に切り替えさせ、前記受信パルスの電圧レベルを読み取り、読み取り結果が前記他方のレベルの場合、前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を低抵抗値のまま維持させ、読み取り結果が前記一方のレベルの場合、読み取り後に前記抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を低抵抗値から高抵抗値に切り替えさせる、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記パルス受信回路において、前記電圧レベル読取部が読み取る電圧レベルに基づいて、前記受信パルスがHレベルとLレベルのうち、いずれか一方のレベルから他方のレベルになることをカウントし、カウント結果を積算する制御部と、前記制御部が積算する積算結果を、パルス受信回路の外部にある受信機能を有する受信器に、予め設定された所定期間ごとに送信するパルス数出力部と、をさらに備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電圧エッジ検出部が、受信パルスの電圧レベルの変化を検出して、検出結果を電圧レベル読取部に対して出力する。電圧レベル読取部は、電圧エッジ検出部から前記検出結果が入力されると、抵抗値変更部を制御して、入力端子のうち一方の入力端子と、電源の正極側または負極側のうち一方(例えば正極側)との間に設けられる抵抗の抵抗値を、高抵抗値から低抵抗値に切り替えさせる。この抵抗値が低抵抗値となっている期間であって、かつ、送信回路側がオフ状態にある場合、入力端子のうち一方の入力端子は、電源の正極側または負極側のうち一方との間と低抵抗で接続されている。すなわち、受信パルスにノイズが重畳しても、ノイズが吸収されやすくなり、パルス受信回路の対ノイズ性が向上する。なお、この場合、入力端子のうち一方の入力端子と、他方の端子との間に電流パスが存在しないため、前記抵抗に電流が流れることはない。
【0013】
また、電圧レベル読取部は、制御する抵抗の抵抗値が低抵抗値となっている期間において、受信パルスの電圧レベルを読み込む。そのため、電圧レベル読取部が読み取る電圧レベルは、1つ前に受信パルスが正しく変化し、抵抗値が低抵抗値となっている期間において読み取った、ノイズを受けにくい場合の電圧レベルと同じになる。つまり、電圧レベル読取部は、受信パルスのノイズによる電圧レベルの変化を、受信パルスの電圧レベルの変化として検出しないため、検出器の検出精度を向上させることができる。
【0014】
また、電圧レベル読取部は、受信パルスの電圧レベルを読み取り後に抵抗値変更部を制御して前記抵抗の抵抗値を低抵抗値から高抵抗値に切り替えさせる。この抵抗値が高抵抗値となっている期間であって、かつ、送信回路側がオン状態にある場合、電源の正極側または負極側のうち一方から、入力端子のうち一方の入力端子及び他方の端子を介して、電源の正極側または負極側のうち他方の間に電流パスが存在する。しかしながら、抵抗の抵抗値が高抵抗に切り替わっているので、抵抗に流れる電流が減少し、パルス受信回路の消費電力を低減することができる。
【0015】
また、例えば、電圧レベル読取部の後段に、受信パルスのHレベルまたはLレベルの一方の状態をカウントする制御部を設けた場合、受信パルスにノイズが重畳しても、電圧レベル読取部が、受信パルスのノイズによる電圧レベルの変化を、受信パルスの電圧レベルの変化として検出しない。そのため、制御部が、受信パルスのノイズによる電圧レベルの変化を、送信回路のオフ状態またはオン状態に対応する受信パルスのHレベルまたはLレベルへの変化と誤ってカウントすることを抑制でき、カウント精度を向上することができる。
【0016】
すなわち、本発明によれば、低消費電力化を図りつつ、対ノイズ性が向上したパルス受信回路を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、無電圧パルスカウンタ10の構成を示す図である。無電圧パルスカウンタ10は、入力端子11t1及び11t2、抵抗値変更部12、電圧エッジ検出部13、電圧レベル読取部14、制御部15、パルス数出力部16及び電源17を備えている。無電圧パルスカウンタ10は、無電圧パルス出力器20(送信器)の出力信号である無電圧パルスの状態(オン状態、オフ状態)の変化を電圧レベル読取部14により検出し、オン状態またはオフ状態になるたびに、オン状態またはオフ状態になった回数を制御部15により積算し、パルス数出力部16から外部へ出力する装置である。
【0019】
ここで、無電圧パルス出力器20の出力信号である無電圧パルスの状態について、
図2を参照して説明する。
図2は、
図1に示す無電圧パルス出力器20の構成を示す図である。
図2(a)に示すように、無電圧パルス出力器20は、内部に電源を有しておらず、ON(オン)またはOFF(オフ)信号を出力端子21t1及び21t2から出力するときに、スイッチ素子(接点)22のオン状態またはオフ状態で信号を出力する回路である。つまり、信号を送る側である無電圧パルス出力器20は、単にスイッチ素子22をオン状態またはオフ状態とするだけある。一方、この無電圧パルス出力器20の出力する信号を、入力端子11t1及び11t2から受け取る側である無電圧パルスカウンタ10(
図1参照)は、スイッチ素子22のオン状態またはオフ状態を検出するため、電源17を有している。無電圧パルスカウンタ10は、入力端子11t1及び11t2の少なくとも一方の入力端子に電圧を印加して或いは電流を流して、電流或いは電圧を検出する。この検出信号を、本実施形態において、以下、受信パルスと称する。
【0020】
このように、接点状態を見るための電源を持ってない、単にオンまたはオフするだけの接点を無電圧接点と呼び、無電圧パルス出力器20は接点の状態(オン状態またはオフ状態)を出力する。無電圧パルス出力器20としては、例えば電子式水道メータなどがある。
【0021】
なお、無電圧パルス出力器20の構成として、以下の様な構成としてよい。例えば、
図2(b)に示すように、
図2(a)に示すスイッチ素子22をNPN型バイポーラトランジスタ22bとし、オープンコレクタ出力器としてもよい。この場合、NPN型バイポーラトランジスタ22bのコレクタ端子が出力端子21t1に接続され、エミッタ端子が出力端子21t2に接続される。ベースとエミッタとの間の電圧が、ベース・エミッタ電圧VBE以上の電圧である場合、NPN型バイポーラトランジスタ22bがオン状態となり、一方、ベース・エミッタ電圧VBE未満の電圧である場合、NPN型バイポーラトランジスタ22bがオフ状態となる。
【0022】
また、
図2(c)に示すように、
図2(a)に示すスイッチ素子22をNチャネル型FET(電界効果トランジスタ)22mとし、オープンドレイン出力器としてもよい。この場合、Nチャネル型FET22mのドレイン端子が出力端子21t1に接続され、ソース端子が出力端子21t2に接続される。ゲートとソースとの間の電圧が、閾値電圧Vt以上の電圧である場合、Nチャネル型FET22mがオン状態となり、一方、閾値電圧Vt未満の電圧である場合、Nチャネル型FET22mがオフ状態となる。
【0023】
図1に戻って、入力端子11t1及び11t2は、それぞれ無電圧パルス出力器20の出力端子21t1及び21t2に接続される。
抵抗値変更部12は、抵抗素子12r1、12r2、スイッチ素子12sを備えている。抵抗素子12r1は、一端が入力端子11t1に接続され、他端が電源17の正極側に接続される。抵抗素子12r2とスイッチ素子12sとは直列に接続される。抵抗素子12r2は、一端が入力端子11t1に接続され、他端がスイッチ素子12sの一端に接続される。スイッチ素子12sは、一端が抵抗素子12r2の他端に接続され、他端が電源17の正極側に接続される。スイッチ素子12sの開閉は、電圧レベル読取部14が出力するスイッチ開閉信号により制御される。本実施形態では、スイッチ開閉信号がLレベルのとき、入力端子11t1が高抵抗で電源17の正極側に接続され、スイッチ開閉信号がHレベルのとき、入力端子11t1が低抵抗で電源17の正極側に接続される。スイッチ開閉信号がHレベルのとき、入力端子11t1と電源17の正極側とは、抵抗素子12r1および12r2の並列抵抗で接続されるため、抵抗値は低抵抗値となる。一方、スイッチ開閉信号がLレベルのとき、入力端子11t1と電源17の正極側とは、抵抗素子12r1で接続されるため、抵抗値は高抵抗値となる。
【0024】
また、抵抗値変更部12は、受信パルスの電圧レベルを、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオン状態のときLレベルに、スイッチ素子22がオフ状態のときHレベルにする。
図3は、
図1に示す抵抗値変更部12の構成を示す図である。
図3(a)に示す抵抗値変更部12については、上述の
図1の構成と同じである。抵抗値変更部12の構成は、
図3(b)に示す可変抵抗12vを用いて構成してもよい。可変抵抗12vの抵抗値は、電圧レベル読取部14が出力するスイッチ開閉信号により制御される。スイッチ開閉信号がLレベルのとき、入力端子11t1が高抵抗で電源17の正極側に接続され、スイッチ開閉信号がHレベルのとき、入力端子11t1が低抵抗で電源17の正極側に接続される。
【0025】
図1に戻って、電圧エッジ検出部13は、受信パルスがHレベル(例えば一方のレベル)からLレベル(例えば他方のレベル)に変化するとき、或いはLレベルからHレベルに変化するとき、レベルの変化を示すレベル変化検出信号を電圧レベル読取部14に対して出力する。電圧エッジ検出部13は、例えば、予め受信パルスのHレベルとLレベルとの間に設定された閾値レベルと、受信パルスの電圧レベルとを比較する。電圧エッジ検出部13は、受信パルスがHレベルからLレベルに変化するとき、受信パルスの電圧レベルが閾値レベル未満になると、例えばHレベルのレベル変化検出信号を出力する。一方、電圧エッジ検出部13は、受信パルスがLレベルからHレベルに変化するとき、受信パルスの電圧レベルが閾値レベル以上になると、Hレベルのレベル変化検出信号を出力する。
【0026】
電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号が入力されると、上記スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この期間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオン状態とする。この所定期間は、受信パルスに重畳するノイズの発生する期間(時間幅)の最大値を、無電圧パルスカウンタ10と無電圧パルス出力器20を設置する環境下において想定し、この想定した環境下においても、低抵抗にした状態で受信パルスのノイズが電源17の正極側に吸収され、受信パルスのレベルがHレベルまたはLレベルに戻るまでの時間を実験などにより求めることにより、予め例えば電圧レベル読取部14に設定される。つまり、次に電圧レベル読取部14が行う受信パルスの電圧レベル読み取りの際、ノイズを受けない状態での受信パルスのレベルを読み取れるだけの十分な時間が所定時間として予め設定される。
電圧レベル読取部14は、スイッチ開閉信号がHレベルである所定期間において、受信パルスの電圧レベルを読み取り、この読取結果を制御部15に対して出力する。
【0027】
制御部15は、電圧レベル読取部14からの読取結果が入力されると、受信パルスの電圧レベルを、例えば内蔵するメモリに記憶する。また、メモリに記憶した電圧レベルが、前回記憶した電圧レベルと異なる場合、受信パルスのカウント数を+1とする積算処理を行う。制御部15は、受信パルスのレベルに基づいて、例えば、受信パルスのレベルが記憶しているHレベル(HレベルとLレベルのうち、いずれか一方のレベル)からLレベル(他方のレベル)になるとき、それまでのカウント結果に+1ずつしていき、積算結果を算出する。制御部15は、カウント結果の積算値をパルス数出力部16に対して出力する。
なお、制御部15が積算していくカウント値の初期値は、ユーザによる無電圧パルスカウンタ10の無電圧パルス出力器20への接続時に0となっているものとする。
【0028】
パルス数出力部16は、例えば無線送信機能を有しており、制御部15からのカウント結果の積算値を、定期的な周期で、無電圧パルスカウンタ10の外部に設けられる、無線受信機能を有するベース(受信器)に対して発信する。無電圧パルスカウンタ10の外部では、ベース(受信器)に接続される、例えばPCなどの演算処理装置が設けられる。この演算処理装置は、制御部15が演算処理したカウント結果の積算値の時間に対する変化を求め、例えば表示部に表示する。これにより、表示部の表示結果を観察するユーザは、無電圧パルス出力器20がオン状態となった回数、或いはオフ状態となった回数を知ることができる。
【0029】
電源17は、例えば、その寿命が例えば10年程度の電池であり、無電圧パルスカウンタ10内部の各部に動作のための電力を供給するものである。
【0030】
[第1の実施形態]
続いて、無電圧パルスカウンタ10の動作の一例について、図面を参照して説明する。
図4は、第1の実施形態での無電圧パルスカウンタ10の動作を説明するためのタイムチャートであり、
図5は、受信パルスがノイズを受ける環境下にあるときの
図4に対応するタイムチャートである。
図4においては、受信パルスの時間変化、スイッチ開閉信号の時間変化、電圧レベル読み取りタイミング(電圧レベル読取部14が受信パルスの電圧レベルを読み取る読取時刻)を示している。なお、
図4に示す時刻t1〜t6は受信パルスのHレベルからLレベルへ切り替わる時刻、またはLレベルからHレベルへ切り替わる時刻を示している。なお、第1の実施形態〜第3の実施形態では、制御部15は、電圧レベル読取部14の読み取りレベルを記憶し、前回記憶したレベルがHレベルであって、次に記憶するレベルがLレベルになったときに、受信パルスをカウントし、積算値を+1とするものとする。
【0031】
時刻t1において、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフ状態からオン状態となると、受信パルスがHレベルからLレベルに変化する。電圧エッジ検出部13は、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出して、Hレベルのレベル変化検出信号を、電圧レベル読取部14に対して出力する。
【0032】
電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号が入力されると、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この所定期間の間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオンさせる。電圧レベル読取部14は、この所定期間において受信パルスの電圧レベルを読み取り、電圧レベルを制御部15に対して出力する。制御部15は、前回記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、カウント数(以下、時刻t1までのカウント数の積算値を自然数Nとする)の積算値を(N+1)とする。
【0033】
所定期間経過後、電圧レベル読取部14は、スイッチ開閉信号をHレベルからLレベルへ変化させ、抵抗素子12r2に電流が流れないようにする。これにより、所定期間中、電源17の正極側から、抵抗素子12r1及び抵抗素子12r2、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22を介して、電源17の負極側に流れていた電流の電流値に対して、電流値を少なくすることができ、無電圧パルスカウンタを低消費電力化することができる。
【0034】
時刻t2において、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオン状態からオフ状態となると、受信パルスがLレベルからHレベルに変化する。電圧エッジ検出部13は、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出して、Hレベルのレベル変化検出信号を、電圧レベル読取部14に対して出力する。
【0035】
電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号が入力されると、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この所定期間の間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオンさせる。電圧レベル読取部14は、この所定期間において受信パルスの電圧レベルを読み取り、電圧レベルを制御部15に対して出力する。制御部15は、前回記憶した受信レベルがLレベルであり、今回の受信パルスがHレベルに変わっているが、Hレベルをカウントせず、カウント数の積算値(N+1)を維持する。
【0036】
所定期間経過後、電圧レベル読取部14は、スイッチ開閉信号をHレベルからLレベルへ変化させる。ただし、所定期間中もその後も、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフしているので、電源17の正極側から負極側へ電流が流れることはない。
【0037】
以降、時刻t3〜時刻t4における動作、時刻t4〜時刻t5における動作、時刻t5〜時刻t6における動作は、それぞれ時刻t1〜時刻t2における動作、時刻t2〜時刻t3における動作、時刻t1〜時刻t2における動作と同じであるので、同じ動作については説明を省略する。
時刻t3〜時刻t4において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、カウント数の積算値を(N+2)とする。また、時刻t4〜時刻t5において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがLレベルであるので、今回の受信パルスのHレベルをカウントせず、カウント数の積算値を(N+2)に維持する。また、時刻t5〜時刻t6において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、カウント数の積算値を(N+3)とする。
【0038】
続いて、受信パルスがノイズを受ける環境下にあるときの無電圧パルスカウンタ10の動作について、
図5を参照して説明する。
図5においては、
図4と同様に、受信パルスの時間変化、スイッチ開閉信号の時間変化、電圧レベル読取部14が受信パルスの電圧レベルを読み取る読取時刻を示している。なお、
図4に示す時刻t1〜t5は受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わり時刻、またはLレベルからHレベルへの切り替わり時刻を示している。また、受信パルスの時間変化において、受信パルスがHレベルのときは無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22はオフしており、受信パルスはノイズを受けやすいため、このノイズをギザギザの波形で示している。
図5では、特に時刻t3の直前において受信パルスがHレベルからLレベルへと大きく変化するほど大きなノイズを受けていることを示している。
【0039】
時刻t1〜時刻t3の直前までにおける動作は、
図4に示す時刻t1〜時刻t3における動作と同じであるので、説明を省略する。ただし、制御部15は、時刻t1〜t2において、前回記憶した受信レベルがHレベルであり、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、時刻t3の直前においてはカウント数の積算値を(N+1)としている。
【0040】
時刻t2〜時刻t3の期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフ状態であり、入力端子11t1と電源17の正極側との間は高抵抗で接続されているため、受信パルスがノイズを受けやすい状態にある。時刻t3の直前において、受信パルスがノイズを受け、HレベルからLレベルに変化する。電圧エッジ検出部13は、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出して、Hレベルのレベル変化検出信号を、電圧レベル読取部14に対して出力する。
【0041】
電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号が入力されると、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この所定期間の間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオンさせる。この期間は、入力端子11t1と電源17の正極側との間は低抵抗で接続されているため、受信パルスはノイズを受けにくくなり、電圧レベルが
図4に示す場合と同様のHレベルとなる。電圧レベル読取部14は、この所定期間において受信パルスの電圧レベルを読み取り、電圧レベルを制御部15に対して出力する。制御部15は、前回時刻t2〜t3において記憶した受信レベルがHレベルであり、今回の受信パルスがHレベルであるので、Hレベルをカウントせず、カウント数の積算値(N+1)を維持する。
【0042】
ここで、電圧レベル読取部14がノイズを受けた受信レベルの検出レベルとして、誤ってLレベルを検出していると、制御部15は、前回記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、現在のカウント数の積算値を(N+2)と、誤ってカウントしてしまうことになる。
しかしながら、上述のように、電圧レベル読取部14が、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号(検出結果)が入力されると、抵抗値変更部12を制御して入力端子11t1(入力端子のうち一方の入力端子)と、電源17の正極側(正極側または負極側のうち一方)との間に設けられる抵抗の抵抗値を高抵抗値(抵抗素子12r1の抵抗値)から低抵抗値(抵抗素子12r1と抵抗素子12r2との並列抵抗値)に切り替えさせる。これにより、受信パルスにノイズが重畳しても、ノイズが吸収されやすくなり、無電圧パルスカウンタ10(パルス受信回路)の対ノイズ性が向上する。
【0043】
また、電圧レベル読取部14の後段に、受信パルスのLレベル(HレベルまたはLレベルの一方)の状態をカウントする制御部15を設けているので、受信パルスにノイズが重畳しても、電圧レベル読取部14が、受信パルスのノイズによる電圧レベルの変化を、受信パルスの電圧レベルの変化として検出しない。そのため、制御部15が、受信パルスのノイズによるLレベルへの変化を、送信回路のオン状態に対応する受信パルスのLレベルへの変化と誤ってカウントすることを抑制でき、カウント精度を向上することができる。
時刻t3から所定期間経過後の動作は、
図4に示す場合と同じであるので、同じ部分については説明を省略する。時刻t4〜時刻t5において、制御部15は、前回時刻t3からの所定期間において記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントし、カウント数の積算値を正しく(N+2)とする。
【0044】
[第2の実施形態]
続いて、無電圧パルスカウンタ10の動作の他の一例について、図面を参照して説明する。
図6は、第2の実施形態での無電圧パルスカウンタ10の動作を説明するためのタイムチャートであり、
図7は、受信パルスがノイズを受ける環境下にあるときの
図6に対応するタイムチャートである。
第2の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は下記の通りである。すなわち、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出する場合にのみ、第1の実施形態と同様、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとすることである。つまり、第2の実施形態において、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出する場合、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとせず、また、受信パルスの電圧レベルを読みこまない(
図6、
図7参照)。
【0045】
この理由は、受信パルスがLレベルの期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22はオン状態にあり、受信パルスはノイズを受けにくいため、受信レベルがノイズによりLレベルからHレベルへ変化することが少ないためである。このように、電圧レベル読取部14に不必要な動作をさせないことにより、制御動作を簡素化することができる。
【0046】
[第3の実施形態]
続いて、無電圧パルスカウンタ10の動作の他の一例について、図面を参照して説明する。
図8は、第3の実施形態での無電圧パルスカウンタ10の動作を説明するためのタイムチャートであり、
図9は、受信パルスがノイズを受ける環境下にあるときの
図8に対応するタイムチャートである。
第3の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は下記の通りである。すなわち、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出する場合、第1の実施形態と同様、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとすることである。一方、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出する場合、第1の実施形態と相違して、スイッチ開閉信号を、次に電圧エッジ検出部13が、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出するまで、スイッチ開閉信号のHレベルを維持することである(
図8、
図9参照)。
【0047】
この理由は、受信パルスがHレベルの期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22はオフ状態にあり、電源17の正極側から抵抗値変更部12を介して電源17の負極側に電流が流れないため、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオフする必要がないためである。このように、本実施形態においても、電圧レベル読取部14に不必要な動作をさせないことにより、制御動作を簡素化することができる。
【0048】
次に、第4の実施形態〜第6の実施形態について説明する。これらの実施形態では、
図10に示す無電圧パルスカウンタについて説明する。
図10は、無電圧パルスカウンタ10aの構成を示す図である。なお、
図1に示す無電圧パルスカウンタ10と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10に示す無電圧パルスカウンタ10aでは、
図1に示す無電圧パルスカウンタ10と相違して、次の構成を備えている。すなわち、抵抗値変更部12、電圧エッジ検出部13及び電圧レベル読取部14は、入力端子のうち入力端子11t2に接続される。
【0049】
そのため、無電圧パルスカウンタ10aでは、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフ状態のとき、すなわち受信パルスがLレベルの期間において、ノイズを受けやすくなる。そこで、電圧エッジ検出部13が、少なくとも、受信パルスがLレベルからHレベルに変化することを検出したとき、電圧レベル読取部14は所定期間の間、抵抗値変更部12を制御して、抵抗値を高抵抗値から低抵抗値にして、受信パルスにノイズが重畳することを抑制する。また、電圧レベル読取部14は、少なくとも、受信パルスのHレベルの電圧レベルを読み取り、制御部15に対して出力する。なお、第4の実施形態〜第6の実施形態では、制御部15は、電圧レベル読取部14の読み取りレベルを記憶し、前回記憶したレベルがLレベルであって、次に記憶するレベルがHレベルになったときに、受信パルスをカウントし、積算値を+1とするものとする。
【0050】
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態での無電圧パルスカウンタ10aの動作を説明するためのタイムチャートである。
図11は、
図4に対応するタイムチャートである。
時刻t1において、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフ状態からオン状態となると、受信パルスがLレベルからHレベルに変化する。電圧エッジ検出部13が、受信パルスがLレベルからHレベルに変化することを検出すると、電圧レベル読取部14は、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この期間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオン状態とする。電圧レベル読取部14は、受信パルスのHレベルを読み取り、制御部15に対して出力する。電圧レベル読取部14は、所定期間経過後スイッチ開閉信号をLレベルとする。
【0051】
これにより、以降時刻t2まで、電源17の正極側から無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22、抵抗値変更部12を介して、電源17の負極側へ流れる電流を低減することができる。また、制御部15は、電圧レベル読取部14が読み込んだ受信パルスのHレベルを記憶する。制御部15は、受信パルスのレベルが、記憶したLレベルから、Hレベルに変わったので、カウント値を+1アップし、積算値を(N+1)とする。
【0052】
時刻t2において、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオン状態からオフ状態となると、受信パルスがHレベルからLレベルに変化する。電圧エッジ検出部13が、受信パルスがHレベルからLレベルに変化することを検出すると、電圧レベル読取部14は、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この期間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオン状態とする。電圧レベル読取部14は、受信パルスのLレベルを読み取り、制御部15に対して出力する。電圧レベル読取部14は、所定期間経過後スイッチ開閉信号をLレベルとする。
制御部15は、電圧レベル読取部14が読み込んだ受信パルスのLレベルを記憶する。また、制御部15は、受信パルスのレベルが、記憶したHレベルから、Lレベルに変わったので、カウント値を+1アップせず、積算値を(N+1)のまま維持する。
【0053】
以降、時刻t3〜時刻t4における動作、時刻t4〜時刻t5における動作、時刻t5〜時刻t6における動作は、それぞれ時刻t1〜時刻t2における動作、時刻t2〜時刻t3における動作、時刻t1〜時刻t2における動作と同じであるので、同じ動作については説明を省略する。
時刻t3〜時刻t4において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがLレベルであるので、今回の受信パルスのHレベルをカウントし、カウント数の積算値を(N+2)とする。また、時刻t4〜時刻t5において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがHレベルであるので、今回の受信パルスのLレベルをカウントせず、カウント数の積算値を(N+2)のまま維持する。また、時刻t5〜時刻t6において、制御部15は、前回記憶した受信レベルがLレベルであるので、今回の受信パルスのHレベルをカウントし、カウント数の積算値を(N+3)とする。
【0054】
受信パルスがLレベルにある期間、例えば時刻t2から所定時間経過後〜時刻t3の期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22がオフ状態であり、入力端子11t2と電源17の負極側との間は高抵抗で接続されているため、受信パルスがノイズを受けやすい状態にある。この期間において、受信パルスがノイズを受け、LレベルからHレベルに変化するとする。電圧エッジ検出部13は、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出して、Hレベルのレベル変化検出信号を、電圧レベル読取部14に対して出力する。
【0055】
電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号が入力されると、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとして、この所定期間の間、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオンさせる。この期間は、入力端子11t2と電源17の負極側との間は低抵抗で接続されているため、受信パルスはノイズを受けにくくなり、電圧レベルがLレベルとなる。電圧レベル読取部14は、この所定期間において受信パルスの電圧レベルを読み取り、電圧レベルを制御部15に対して出力する。制御部15は、前回記憶した受信レベルがLレベルであり、今回の受信パルスがLレベルであるので、Lレベルをカウントせず、カウント数の積算値(N+1)を維持する。
【0056】
ここで、電圧レベル読取部14がノイズを受けた受信レベルの検出レベルとして、誤ってHレベルを検出していると、制御部15は、前回記憶した受信パルスのレベルがLレベルであるので、このHレベルをカウントし、現在のカウント数の積算値を(N+2)と、誤ってカウントしてしまうことになる。
しかしながら、上述のように、電圧レベル読取部14が、電圧エッジ検出部13からHレベルのレベル変化検出信号(検出結果)が入力されると、抵抗値変更部12を制御して入力端子11t2(入力端子のうち一方の入力端子)と、電源17の負極側(正極側または負極側のうち一方)との間に設けられる抵抗の抵抗値を高抵抗値(抵抗素子12r1の抵抗値)から低抵抗値(抵抗素子12r1と抵抗素子12r2との並列抵抗値)に切り替えさせる。これにより、受信パルスにノイズが重畳しても、ノイズが吸収されやすくなり、無電圧パルスカウンタ10a(パルス受信回路)の対ノイズ性が向上する。
【0057】
また、電圧レベル読取部14の後段に、受信パルスのHレベル(HレベルまたはLレベルの一方)の状態をカウントする制御部15を設けているので、受信パルスにノイズが重畳しても、電圧レベル読取部14が、受信パルスのノイズによる電圧レベルの変化を、受信パルスの電圧レベルの変化として検出しない。そのため、制御部15が、受信パルスのノイズによるHレベルへの変化を、送信回路のオン状態に対応する受信パルスのHレベルへの変化と誤ってカウントすることを抑制でき、カウント精度を向上することができる。
【0058】
[第5の実施形態]
図12は、第5の実施形態での無電圧パルスカウンタ10aの動作を説明するためのタイムチャートである。
図12は、
図6に対応するタイムチャートである。
第5の実施形態において、第4の実施形態と相違する点は下記の通りである。すなわち、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出する場合にのみ、第4の実施形態と同様、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとすることである。つまり、第5の実施形態において、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出する場合、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとせず、また、受信パルスの電圧レベルを読みこまない(
図6、
図12参照)。
【0059】
この理由は、受信パルスがHレベルの期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22はオン状態にあり、受信パルスはノイズを受けにくいため、受信レベルがノイズによりHレベルからLレベルへ変化することが少ないためである。このように、電圧レベル読取部14に不必要な動作をさせないことにより、制御動作を簡素化することができる。
【0060】
[第6の実施形態]
図13は、第6の実施形態での無電圧パルスカウンタ10aの動作を説明するためのタイムチャートである。
図13は、
図8に対応するタイムチャートである。
第6の実施形態において、第4の実施形態と相違する点は下記の通りである。すなわち、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出する場合、第4の実施形態と同様、スイッチ開閉信号を所定期間Hレベルとすることである。一方、電圧レベル読取部14は、電圧エッジ検出部13が、受信パルスのHレベルからLレベルへの切り替わりを検出する場合、第4の実施形態と相違して、スイッチ開閉信号を、次に電圧エッジ検出部13が、受信パルスのLレベルからHレベルへの切り替わりを検出するまで、スイッチ開閉信号のHレベルを維持することである(
図8、
図13参照)。
【0061】
この理由は、受信パルスがLレベルの期間は、無電圧パルス出力器20のスイッチ素子22はオフ状態にあり、電源17の正極側から抵抗値変更部12を介して電源17の負極側に電流が流れないため、抵抗値変更部12のスイッチ素子12sをオフする必要がないためである。このように、本実施形態においても、電圧レベル読取部14に不必要な動作をさせないことにより、制御動作を簡素化することができる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態1〜6によれば、低消費電力化を図りつつ、対ノイズ性が向上したパルス受信回路を提供することができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。