特許第6180904号(P6180904)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6180904
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 23/01 20060101AFI20170807BHJP
   G01G 23/36 20060101ALI20170807BHJP
   G01G 21/22 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   G01G23/01 Z
   G01G23/36 H
   G01G21/22
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-247105(P2013-247105)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-105848(P2015-105848A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2016年9月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】井上 博嘉
【審査官】 公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−048630(JP,A)
【文献】 特開2005−109835(JP,A)
【文献】 特開2005−012518(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0183398(US,A1)
【文献】 特開2009−079945(JP,A)
【文献】 特開平10−073476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 1/00−23/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物の重量を検出する重量検出機器と、該重量検出機器の出力に基づいて前記被計量物の重量値を表示する表示機器とを備え、前記表示機器が前記重量検出機器に対して着脱可能である計量装置において、
当該計量装置は、爆発性雰囲気を生成するおそれがある危険場所での計量が可能な防爆型の計量装置であり、
前記表示機器は、各部に電源を供給するための電池を収納する電池ボックスを有し、
前記重量検出機器及び前記表示機器は、予め対応づけられており、
前記被計量物を計量する場合に、前記重量検出機器及び前記表示機器が、前記予め対応づけられた機器でないときには、前記計量を禁止する、
ことを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記重量検出機器及び前記表示機器は、前記両機器を対応づけて他の重量検出機器及び他の表示機器と識別する識別情報がそれぞれ記憶される識別情報記憶部をそれぞれ有し、
前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、前記重量検出機器及び前記表示機器の各識別情報記憶部にそれぞれ記憶されている前記識別情報を照合する識別情報照合手段を有し、
前記被計量物を計量する場合に、前記識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が、前記両機器を対応づける識別情報でないときには、前記計量を禁止する、
請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記両機器の前記各識別情報記憶部には、同一の前記識別情報がそれぞれ記憶され、
前記被計量物を計量する場合に、前記識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が一致しないときには、前記計量を禁止する、
請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、前記識別情報を生成する識別情報生成手段を有し、
前記両機器の前記各識別情報記憶部には、前記識別情報生成手段が生成した前記識別情報が記憶される、
請求項2または3に記載の計量装置。
【請求項5】
前記識別情報生成手段は、乱数を前記識別情報として生成する
請求項4に記載の計量装置。
【請求項6】
前記識別情報生成手段は、自動採番によって前記識別情報を生成する、
請求項4に記載の計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物の重量を検出する重量検出機器と、該重量検出機器の出力に基づいて前記被計量物の重量値を表示する表示機器とを備え、表示機器が重量検出機器に着脱可能となっている計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
後掲の特許文献1には、上記計量装置の一例が開示されている。特許文献1に記載の防爆型秤は、被計量物の重量を測定するとともに、測定結果に応じたデジタル信号を出力する重量測定器と、重量測定器から入力されたデジタル信号を処理して重量値を表示する表示器とを備える。
【0003】
また、重量測定器は、被計量物を載置する載荷台の側方から立設された支柱を有する。表示器は、支柱の上端部に設けられた取付け部材を介して、重量測定器と着脱可能に連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−13467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記防爆型秤において、例えば、電池ホルダ内の電池の交換が必要となったとき、ユーザーは、表示器を重量測定器の支柱から取り外して、回収する。続いて、ユーザーは、回収した表示器を爆発性雰囲気を生成するおそれがある危険場所から非危険場所に持ち出した後、当該非危険場所において電池の交換を行う。最後に、ユーザーは、電池交換が終了した表示器を非危険場所から危険場所に再度持ち込み、元の重量測定器の支柱に取り付ける。
【0006】
一般に、表示器と対応する重量測定器とには、製造番号等が付されているが、桁数が多く、近似した番号であるときには、誤認識し易く、このため、表示器を、元の重量測定器ではなく、当該表示器に対応しない他の重量測定器に誤装着してしまう可能性がある。
【0007】
このように、表示器が重量測定器に対して着脱可能な計量装置においては、一体として検定を受けていない、すなわち、対をなさない表示器と重量測定器とが組合されて使用されることを防止する必要がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、重量検出機器とこの重量検出機器に着脱可能な表示機器とからなる計量装置において、重量検出機器に対して表示機器が誤装着された状態での計量装置の使用を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、被計量物の重量を検出する重量検出機器と、該重量検出機器の出力に基づいて前記被計量物の重量値を表示する表示機器とを備え、前記表示機器が前記重量検出機器に対して着脱可能である計量装置において、当該計量装置は、爆発性雰囲気を生成するおそれがある危険場所での計量が可能な防爆型の計量装置であり、前記表示機器は、各部に電源を供給するための電池を収納する電池ボックスを有し、前記重量検出機器及び前記表示機器は、予め対応づけられており、前記被計量物を計量する場合に、前記重量検出機器及び前記表示機器が、前記予め対応づけられた機器でないときには、前記計量を禁止することを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、被計量物を計量する場合に、重量検出機器及び表示機器が、予め対応づけられた機器でないときには、表示機器が、一体の計量装置として検定を受けた重量検出機器に装着されていないとして、被計量物の計量が禁止される。
【0011】
このため、表示機器が、該表示機器と予め対応付けられている元の重量検出機器とは異なる他の重量検出機器に誤って装着された場合には、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の計量装置において、重量検出機器及び表示機器は、両機器を対応づけて他の重量検出機器及び他の表示機器と識別する識別情報がそれぞれ記憶される識別情報記憶部をそれぞれ有し、重量検出機器及び表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、重量検出機器及び表示機器の各識別情報記憶部にそれぞれ記憶されている識別情報を照合する識別情報照合手段を有し、被計量物を計量する場合に、識別情報照合手段によって照合される両機器に記憶されている識別情報が、両機器を対応づける識別情報でないときには、計量を禁止することを要旨とする。
【0013】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器には、両機器を対応づけて他の重量検出機器及び他の表示機器と識別するための識別情報がそれぞれ予め記憶され、前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方が有する識別情報照合手段によって、重量検出機器及び表示機器にそれぞれ記憶されている識別情報が照合され、両機器を対応づける識別情報でないときには、表示機器が、対応する重量検出機器に装着されていないとして、被計量物の計量が禁止される。
【0014】
このため、計量装置が複数台導入されている環境において、例えば、電池交換のためにいくつかの表示機器が重量検出機器からそれぞれ取り外されて同時に別の場所に持ち出されて電池交換され、電池交換後の表示機器を、元の重量検出機器以外の他の重量検出機器に誤って装着した場合、前記他の重量検出機器及び表示機器の少なくともいずれか一方が有する識別情報照合手段で前記識別情報の照合が行われると、他の重量検出機器と表示機器とを対応づける識別情報ではないために、被計量物の計量が禁止されることになる。
【0015】
このように、表示機器が元の重量検出機器とは異なる他の重量検出機器に誤って装着された場合には、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の計量装置において、両機器の各識別情報記憶部には、同一の識別情報がそれぞれ記憶され、被計量物を計量する場合に、識別情報照合手段によって照合される両機器に記憶されている識別情報が一致しないときには、計量を禁止する。
【0017】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器の両機器は、同一の識別情報によって対応づけられるので、被計量物を計量する場合に、識別情報照合手段によって照合される両機器に記憶されている識別情報が一致しないときには、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の計量装置において、前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、前記識別情報を生成する識別情報生成手段を有し、前記両機器の前記各識別情報記憶部には、前記識別情報生成手段が生成した前記識別情報が記憶されることを要旨とする。
【0019】
上記構成によれば、作業者が識別情報を入力して前記両機器に記憶させるといった作業を行う必要がなく、作業者が誤って識別情報を入力するといった人為的なミスを防止することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の計量装置において、識別情報生成手段は、乱数を識別情報として生成することを要旨とする。
【0021】
上記構成によれば、識別情報として乱数を生成するので、例えば、複数台の計量装置の工場出荷前の調整時に、各計量装置の識別情報生成手段によって生成される乱数が、同じ値となる確率を低くすることができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の計量装置において、識別情報生成手段は、自動採番によって識別情報を生成することを要旨とする。
【0023】
上記構成によれば、自動採番によって識別情報を生成するので、例えば、複数台の計量装置の工場出荷前の調整時に、各計量装置の識別情報生成手段によって同じ番号の識別情報が生成される確率を低くすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、重量検出機器及び表示機器は、予め対応づけられているので、被計量物を計量する場合に、重量検出機器及び表示機器が、予め対応づけられた機器でないときには、表示機器が、対応する重量検出機器に装着されていない誤装着であるとして被計量物の計量を禁止するので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態である計量装置の外観を示す正面斜視図。
図2】表示機器の背面部周辺を拡大した要部拡大図。
図3】表示機器及び重量検出機器の構成を示すブロック図。
図4】調整モードにおける計量装置の動作を示すフローチャート。
図5】電池交換後の計量装置の動作を示すフローチャート。
図6】エラーが表示された表示機器の一例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。以下の図では、同一部分または対応する部分に同一符号を付してある。
【0027】
図1を参照して、本発明の実施形態である計量装置100の構成について説明する。
【0028】
図1に示されるように、計量装置100は、重量検出機器1と表示機器2とを備える。また、計量装置100は、爆発性雰囲気を生成するおそれがある危険場所での計量に好適な防爆型の台秤である。
【0029】
被計量物の重量を検出する重量検出機器1と、この重量検出機器1の出力に基づいて、被計量物の重量値を演算して表示する表示機器2とを備える。
【0030】
重量検出機器1は、被計量物が載置される載台3と、該載台3の側方から立設された支柱4とを備え、載台3には、被計量物の重量を検出するロードセル13等が内蔵されている。重量検出機器1は、載台3に載置される被計量物の重量を検出して対応するデジタル荷重信号を表示機器2へ出力する。
【0031】
表示機器2は、重量検出機器1の支柱4の上端部に、後述のように着脱可能に装着される。この表示機器2は、重量検出機器1からのデジタル荷重信号を演算処理して重量値に変換し、被計量物の重量値を表示する。
【0032】
この実施形態の表示機器2は、機器本体5の前面側に、重量値等を7セグメント表示する表示部26と、複数の操作キーを有する操作部27とを備え、背面側に、電池を収納する電池ボックス6を備える。
【0033】
表示機器2の電池ボックス6の電池を交換する場合には、表示機器2のみを危険場所から非危険場所に持ち出して電池交換を行なえるように、表示機器2は、重量検出機器1の支柱4に対して着脱可能である。
【0034】
図2は、表示機器2の背面部周辺を拡大した要部拡大図である。
【0035】
表示機器2は、その背面下部に、当該表示機器2を重量検出機器1の支柱4の上端部に取付けるための取付具7を備えている。この取付具7は、連結軸71で連結された一対の支持板72,73を有し、各支持板72,73には、雄ネジ部71aがそれぞれ突設されている。なお、図2では、一方の支持板72の雄ネジ部71a及び該雄ネジ部71aに対応する蝶ナット83のみが示されている。
【0036】
重量検出機器1の支柱4の上端部には、表示機器2を取付けるための取付フレーム8が設けられている。この取付フレーム8の対向する一対のフレーム81,82には、表示機器2の各支持板72,73の各雄ネジ部71aが、それぞれ挿入される取付け溝81a,82aがそれぞれ形成されている。
【0037】
表示機器2は、その取付具7の支持板72,73の各雄ネジ部71aを、重量検出機器1の支柱4のフレーム81,82の各取付け溝81a,82aに上方から挿入し、所望の取付け位置で蝶ナット83を各雄ネジ部71aに螺合して締付け固定する。
【0038】
表示機器2は、その背面の右側下部に、ソケット側コネクタ9が設けられており、このソケット側コネクタ9に対して、接続ケーブル10の一端側のプラグ側コネクタ10aが、着脱可能に接続される。
【0039】
接続ケーブル10は、プラグ側コネクタ10aを、表示機器2のソケット側コネクタ9に嵌合接続し、プラグ側コネクタ10aのスリーブナットを、ソケット側コネクタ9の外周のネジ部に螺合することによって、固定される。
【0040】
接続ケーブル10には、重量検出機器1と表示機器2との間での信号送受信のための信号線や、表示機器2から重量検出機器1への給電用の電源線が内蔵されている。接続ケーブル10の他端側は、支柱4の内部に挿入され、重量検出機器1に接続されている。
【0041】
この計量装置100において、表示機器2の電池ボックス6に収納されている電池の交換が必要となったときは、ユーザーは、接続ケーブル10のプラグ側コネクタ10aのスリーブナットを緩めて表示機器2のソケット側コネクタ9から取り外す。また、蝶ナット83を緩めて表示機器2の取付具7の支持板72,73の各雄ネジ部71aを、重量検出機器1の支柱4の取付けフレーム8の各取付け溝81a,82aから外し、表示機器2を重量検出機器1から取り外す。
【0042】
このようにして取り外した表示機器2を、危険場所から非危険場所に持ち出し、該非危険場所において、表示機器2の電池ボックス6の電池を新たな電池に交換する。
【0043】
そして、電池を交換した表示機器2を、危険場所に持ち込み、重量検出機器1の支柱4に取付ける。すなわち、表示機器2の支持板72,73の各雄ネジ部71aを、重量検出機器1の支柱4の取付けフレーム8の各取付け溝81a,82aに挿入し、所望の取付け位置で、蝶ナット83を各雄ネジ部71aに螺合して締付け固定する。また、重量検出機器1に接続されている接続ケーブル10のプラグ側コネクタ10aを、表示機器2のソケット側コネクタ9に嵌合接続し、プラグ側コネクタ10aのスリーブナットを、ソケット側コネクタ9の外周のネジ部に螺合して固定する。
【0044】
この実施形態の防爆型の台秤が複数台導入されている環境において、電池交換のためにいくつかの表示機器2が重量検出機器1からそれぞれ取り外されて同時に非危険場所に持ち出されて電池交換がされた場合、電池交換後の表示機器2を、元の重量検出機器1とは異なる他の重量検出機器1に誤って装着して計量作業が行われるのを防止するために、次のように構成している。
【0045】
すなわち、計量装置100の重量検出機器1と表示機器2とを予め対応づけて、他の計量装置100の重量検出機器1及び表示機器2と識別するための識別情報を、重量検出機器1及び表示機器2に記憶させるようにしている。
【0046】
予め対応づけられる重量検出機器1と表示機器2とは、組合されて一体の計量装置100として検定を受けている機器である。
【0047】
この実施形態では、計量装置100の重量検出機器1及び表示機器2にそれぞれ記憶させる識別情報は、同一であって、かつ、他の計量装置100の識別情報とは異なる情報である。すなわち、識別情報は、計量装置100毎に異なると共に、同一の計量装置100の重量検出機器1と表示機器2とで共通である。
【0048】
この識別情報の生成及び記憶は、例えば製造メーカーにおける計量装置100の工場出荷前のスパン調整などを行う調整モードにおいて行われる。
【0049】
具体的には、調整モードにおいて、計量装置100の表示機器2は、重量検出機器1と表示機器2とを予め対応づけて他の計量装置100の重量検出機器1及び表示機器2と識別するための同一の識別情報を生成し、この同一の識別情報を、表示機器2の記憶部22のフラッシュROM等の不揮発性メモリに記憶する一方、重量検出機器1に送信し、重量検出機器1の記憶部12のフラッシュROM等の不揮発性メモリに記憶させ、その後、前記調整モードを終了して通常の計量モードへ戻る。
【0050】
この実施形態では、計量装置100毎に、表示機器2において、識別情報として乱数、例えば1個の乱数を生成し、生成した1個の乱数を、表示機器2の記憶部22及び重量検出機器1の記憶部12にそれぞれ記憶させる。したがって、表示機器2及び重量検出機器1には、同一の乱数データが識別情報として記憶される。
【0051】
このように計量装置100毎に、乱数を生成するので、複数の計量装置100で同一の乱数が生成される確率を非常に低いものとすることができる。仮に、製造される多数の計量装置100の内に、同一の乱数が生成された計量装置があったとしても、それら同一の乱数が生成された計量装置100が、同一のユーザーに納入される確率は、更に低いものとなる。
【0052】
この乱数の桁数は、前記確率を低くするためには、多い方が好ましいが、例えば、5,6桁程度としてもよい。
【0053】
このようにして、工場出荷時の計量装置100の重量検出機器1及び表示機器2は、識別情報である同一の乱数データによって他の計量装置100の重量検出機器1及び表示機器2と識別できるように予め対応づけられている。
【0054】
出荷された計量装置100を入手したユーザーにおいて、計量装置100を使用して計量を行なう場合、例えば、計量を行うために計量装置100の電源を投入した場合、表示機器2は、重量検出機器1に対して、該重量検出機器1に記憶されている乱数データの読出しを指令する。表示機器2では、重量検出機器1から読出された乱数データと当該表示機器2に記憶されている乱数データとを照合する。その結果、両乱数データが同一である、すなわち、一致しているときには、重量検出機器1と表示機器2とを対応づける識別情報であり、重量検出機器1と表示機器2とは、予め対応づけられた機器1,2であるとして計量モードに移行し、計量作業を許容する。
【0055】
これに対して、表示機器2を重量検出機器1から取外して、例えば電池交換を行った後、予め対応づけられている元の重量検出機器1とは異なる他の重量検出機器1に装着して電源を投入すると、上記と同様に、表示機器2では、重量検出機器1から読出された乱数データと当該表示機器2に記憶されている乱数データとを照合する。この場合、両乱数データは同一でない、すなわち、一致しないので、重量検出機器1と表示機器2とを対応付ける識別情報ではなく、重量検出機器1と表示機器2とは、予め対応づけられた機器1,2ではないとして、計量モードに移行することなく、計量作業を禁止し、更に、後述のようにエラー表示を行う。
【0056】
次に、図3を参照して、計量装置100の主に電気的な構成を説明する。図3中、一点鎖線は信号線を示し、二点鎖線は電源線を示す。
【0057】
図3に示すように、表示機器2は、例えばCPUからなる制御部21と、制御プログラム等が記憶されると共に、識別情報が記憶される記憶部22と、重量値や各種の表示がなされる表示部26と、電池及びその出力電圧等を処理して計量装置100全体に電源を供給する電源部24と、重量検出機器1と通信するための入出力部25と、各種の設定を行う操作部27とを有する。制御部21は、記憶部22に記憶されている制御プログラムに従って、各部の制御や演算等を行なう。
【0058】
制御部21は、当該表示機器2と重量検出機器1とを対応づけて他の計量装置の表示機器及び重量検出機器と識別する同一の識別情報としての1個の乱数を自動的に生成することができる。この制御部21は、本発明の識別情報生成手段に相当する。制御部21は、生成した1個の乱数を記憶部22の識別情報記憶部22aに記憶する一方、重量検出機器1に記憶させるために、生成した乱数を識別情報として送信する。
【0059】
表示機器2の制御部21は、被計量物の計量を行う場合、例えば、被計量物の計量を行うために電源が投入されると、重量検出機器1に対して、該重量検出機器1に記憶されている識別情報である乱数データの読出し指令を送信する。制御部21は、前記読出し指令に応じて重量検出機器1からの読み出された乱数データと、表示機器2の識別情報記憶部22aに記憶されている乱数データとを照合する。この制御部21は、本発明の識別情報照合手段に相当する。制御部21は、重量検出機器1からの読み出された乱数データと、識別情報記憶部22aに記憶されている乱数データとを照合した結果、両乱数データが一致しないときには、計量を禁止する制御を行う。具体的には、計量モードへの移行を禁止する。
【0060】
重量検出機器1は、例えばCPUからなる制御部11と、制御プログラム等が記憶されると共に、表示機器2から送信される乱数データが記憶される記憶部12と、被計量物の荷重を検出するロードセル13と、ロードセル13からのアナログ荷重信号を増幅してデジタル荷重信号に変換するA/D変換部14と、表示機器2と通信するための入出力部15とを有する。この重量検出機器1は、被計量物の重量を検出してデジタル荷重信号を出力するデジタルロードセルユニットである。
【0061】
重量検出機器1の制御部11は、表示機器2の制御部21の書込み指令に応答して、表示機器2から送信される識別情報としての乱数データを受信して記憶部12の識別情報記憶部12aに記憶する。また、重量検出機器1の制御部11は、識別情報記憶部12aに記憶した乱数データを表示機器2の制御部21の読出し指令に応答して読出し、読出した乱数データを表示機器2に送信する。
【0062】
被計量物の計量を行う計量モードでは、載台3に載置された被計量物の重量がロードセル13によって検出されてアナログ荷重信号が出力され、このアナログ荷重信号がA/D変換部14で増幅されると共に、A/D変換されてデジタル荷重信号に変換されて表示機器2へ送信される。
【0063】
表示機器2の制御部21は、受信したデジタル荷重信号に基づいて、記憶部22に記憶されているスパン係数を用いて重量値を演算算出し、算出した重量値を表示部26に表示する。
【0064】
次に、計量装置100の動作を説明する。
【0065】
図4は、計量装置100の調整モードにおける表示機器2の動作説明に供するフローチャートである。
【0066】
この調整モードは、製造メーカーにおいて、計量装置100の出荷前に、スパン係数の調整等のために設定される。この調整モードでは、表示機器2で、識別情報である1個の乱数を生成し、生成した1個の乱数を表示機器2の識別情報記憶部22a及び重量検出機器1の識別情報記憶部12aにそれぞれ記憶させる。
【0067】
先ず、ステップS1では、表示機器2の操作部27を操作して、通常のモードから調整モードへ移行し、ステップS2へ進む。ステップS2では、重量検出機器1の載台3上に基準となる分銅を載置し、表示機器2の表示部26に表示される重量値が、分銅の重量値に一致するようにスパン係数を調整する操作が行われ、ステップS3へ進む。
【0068】
ステップS3では、正しくスパン調整が行われたか否かを判断し、正しく行われなかったと判断されたときには、ステップS2に戻って調整をやり直す。ステップS3において、正しくスパン調整が行われたと判断したときには、ステップS4に進み、調整されたスパン係数や計量装置100の仕様などのデータが、表示機器2の記憶部22に記憶され、ステップS5に進む。
【0069】
ステップS5では、識別情報としての1個の乱数を生成し、ステップS6へ進む。ステップS6では、生成した1個の乱数データを記憶部22の識別情報記憶部22aに記憶し、ステップS7に進む。ステップS7では、生成した同一の乱数データを、その書込み指令と共に重量検出機器1に送信し、ステップS8に進む。重量検出機器1では、受信した乱数データを、書込み指令に応答して記憶部12の識別情報記憶部12aに記憶し、書込みが終了した旨を表示機器2へ通知する。ステップS8では、重量検出機器1で乱数データが記憶されたことを確認して通常モードに移行して終了する。
【0070】
このようにして、ステップS5で生成された乱数データを、識別情報として表示機器2の識別情報記憶部22a及び重量検出機器1の識別情報記憶部12aにそれぞれ記憶し、これによって、当該計量装置100は工場から製品として出荷できる状態となる。
【0071】
なお、ユーザーで使用していた計量装置100が故障し、修理業者あるいは製造メーカーにおいて、計量装置100を修理した後にも、上記の工場出荷時と同様に、調整モードが設定されてスパン調整が行われるので、工場出荷時と同様に、スパン調整に引き続いて、表示機器2で識別情報である乱数を生成し、表示機器2の識別情報記憶部22a及び重量検出機器1の識別情報記憶部12aに記憶させる。すなわち、識別情報を更新記憶させるようにしてもよい。
【0072】
図5は、ユーザーにおいて、計量装置100を使用する場合の動作説明に供するフローチャートである。
【0073】
先ず、ステップS11において、被計量物の計量を行うために、表示機器2の操作部27が操作されて計量装置100の電源が投入されると、ステップS12に進む。ステップS12では、表示機器2の制御部21は、重量検出機器1の制御部11に対して、当該重量検出機器1の識別情報記憶部12aに記憶されている識別情報である乱数データを読出すように読出し指令を送信する。
【0074】
重量検出機器1の制御部11は、表示機器2の制御部21からの前記読出し指令を受信すると、識別情報記憶部12aに記憶されている乱数データを読出して表示機器2へ送信する。
【0075】
ステップS13では、表示機器2の制御部21は、重量検出機器1から受信した乱数データと、表示機器2自身の識別情報記憶部22aに記憶されている乱数データとを照合し、両乱数データが一致するか否かを判断する。
【0076】
ステップS13において、両乱数データが一致したときには、計量モードに移行し、計量を行うことができる(ステップS14:YES)。
【0077】
ステップS13において、両乱数データが一致しないときには、表示機器2と重量検出機器1とを対応づける識別情報ではない、すなわち、表示機器2は、対応する重量検出機器1に取付けられていない誤装着であるとして、計量モードへ移行せず、計量を禁止する。同時に、7セグメント表示を行う表示部26に、例えば、図6に示すように、誤装着である旨のエラー表示を行って報知する(ステップS15:NO)。
【0078】
このように誤装着の場合には、計量モードへ移行せず、計量を禁止するので、誤装着されたままでの計量、すなわち、誤ったスパン係数等を用いた計量が行われるのを防止することができる。
【0079】
しかも、表示機器2の表示部26には、誤装着に対応するエラー表示がなされて報知されるので、ユーザーは、誤装着であることを速やかに認識することができる。重量検出機器1及び表示機器2には、製造番号等が付されているので、誤装着であることを認識したユーザーは、誤装着されている表示機器2を、重量検出機器1から取り外し、製造番号等を確認して、対応する重量検出機器1に装着することができる。
【0080】
(実施形態の効果)
以上説明した本実施形態の計量装置100は、以下の効果を奏する。
【0081】
(1)表示機器2の識別情報記憶部22aと重量検出機器1の識別情報記憶部12aには、前記両機器1,2を対応づけて他の表示機器2及び他の重量検出機器1と識別する識別情報が記憶されている。計量装置100によって被計量物の計量を行う場合、例えば、計量を行うために、計量装置100の電源が投入されると、表示機器2の制御部21は、自身に記憶されている識別情報と重量検出機器1に記憶されている識別情報とを照合し、これら両識別情報が、重量検出機器1と表示機器2とを対応付ける識別情報でないときには、被計量物の計量を禁止する。これにより、表示機器2が対応する重量検出機器1以外の他の重量検出機器1に誤装着されて、誤ったスパン係数等に基づく計量が実施されるのを防止することができる。
【0082】
(2)表示機器2と重量検出機器1とは、同一の識別情報によって対応づけられているので、表示機器2の識別情報と重量検出機器1の識別情報とが一致するか否かによって、誤装着の有無を容易に判定することができる。
【0083】
(3)表示機器2の制御部21は、識別情報を自動的に生成すると共に、生成した識別情報を識別情報記憶部22aに記憶する一方、重量検出機器1の識別情報記憶部12aに記憶させるので、作業者が、識別情報を入力するといった作業を行う必要がない。これによって、作業者による誤った識別情報の入力を防止することができる。
【0084】
(4)表示機器2の制御部21は、計量装置100の工場出荷前の調整時や修理後の調整時に識別情報を生成して、表示機器2及び重量検出機器1の各識別情報記憶部22a,12aに記憶させるので、例えば、工場出荷前や故障の修理後に行われる計量装置100のスパン調整等の調整時に併せて行うことができる。
【0085】
(5)表示機器2の制御部21は、乱数を識別情報として生成する。これによって、例えば、複数台の計量装置の工場出荷前の調整時には、計量装置毎に乱数が生成されるので、同一の乱数が生成されて識別情報とされる確率を低くすることができる。
【0086】
(6)表示機器2は、両機器1,2が誤装着されたことを報知する報知手段として表示部26を備える。表示機器2の制御部21は、表示機器2の識別情報と重量検出機器1の前記識別情報とが一致しない場合は、両機器1,2を対応づける識別情報でない、すなわち、両機器1,2が予め対応づけられておらず、誤装着であるとして、その旨のエラー表示を表示部26で行う。これにより、重量検出機器1に対する表示機器2の誤装着をユーザーに報知でき、ユーザーは、表示機器2を重量検出機器1から取外して誤装着を解消することができる。
【0087】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組合せることもできる。
【0088】
(1)上記実施形態では、表示機器2は、重量検出機器1からのデジタル荷重信号に基づいて、被計量物の重量値を演算して表示部26に表示したけれども、重量検出機器1で、デジタル荷重信号に基づいて重量値を演算し、表示機器2では、重量検出機器1で演算された重量値を表示部26に表示するようにしてもよい。
【0089】
(2)上記実施形態では、表示機器2側で、識別情報を照合したけれども、重量検出機器1側で識別情報を照合するようにしてもよい。
【0090】
(3)上記実施形態では、表示機器2側で、識別情報を生成したけれども、重量検出機器1側で識別情報を生成するようにしてもよい。
【0091】
(4)上記実施形態では、表示機器2の制御部21によって識別情報を生成したけれども、作業者が識別情報を、表示機器2の操作部27や表示機器2に接続した図示しない入力機器を操作して識別情報を手動操作により、入力するようにしてもよい。
【0092】
(5)上記実施形態では、乱数を識別情報としたけれども、自動採番した番号を識別情報としてもよい。
【0093】
(6)上記実施形態では、表示機器2の7セグメント表示の表示部26を、報知手段として、誤装着を報知したけれども、セグメント表示に限らず、液晶表示部を用いて、誤装着を、表示色の変更やバックライトの照明光の変化により報知してもよい。また、上記実施形態では、表示機器2側に報知手段を設けたが、重量検出機器1側に報知手段を設けてもよい。なお、報知手段は、前記以外に、表示機器2や重量検出機器1の適宜の箇所にスピーカや、誤装着表示ランプを報知手段として設け、誤装着時にこれらを適宜に駆動して誤装着をブザ音や誤装着表示ランプのランプ点灯により報知するようにしてもよい。
【0094】
(7)上記実施形態では、重量検出機器1及び表示機器2に、同一の識別情報を記憶させて両機器1,2を予め対応づけたけれども、同一の識別情報に限らず、予め定めた関係を有する識別情報を重量検出機器1及び表示機器2に記憶させて両機器1,2を対応づけて他の重量検出機器及び表示機器と識別するようにしてもよい。
【0095】
(8)上記実施形態では、計量装置100の電源が投入されたときに、計量が行われるとして、重量検出機器1と表示機器2との識別情報を照合したけれども、電源が投入されたときに限らず、計量のための他の操作がされたとき、あるいは、被計量物が載台3に載置されたときに、識別情報を照合し、その照合結果に応じて、計量モードへ移行して計量を許容し、あるいは、計量モードへ移行することなく、計量を禁止するようにしてもよい。
【0096】
(9)上記実施形態では、計量モードへ移行しないことで、計量を禁止したけれども、これに限らず、例えば表示部26に演算した重量値を表示しないことによって、実質的に計量を禁止してもよい。
【0097】
以下、本発明の技術思想とその効果について付記する。
【0098】
(付記1)
被計量物の重量を検出する重量検出機器と、該重量検出機器の出力に基づいて前記被計量物の重量値を表示する表示機器とを備え、前記表示機器が前記重量検出機器に対して着脱可能である計量装置において、
前記重量検出機器及び前記表示機器は、予め対応づけられており、
前記被計量物を計量する場合に、前記重量検出機器及び前記表示機器が、前記予め対応づけられた機器でないときには、前記計量を禁止する、
ことを特徴とする計量装置。
【0099】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器は、予め対応づけられており、この予め対応づけられた重量検出機器及び表示機器は、組合されて一体の計量装置として検定を受けている機器である。被計量物を計量する場合に、前記重量検出機器及び前記表示機器が、前記予め対応づけられた機器でないときには、表示機器が、一体の計量装置として検定を受けた重量検出機器に装着されていないとして、被計量物の計量が禁止される。
【0100】
このため、計量装置が複数台導入されている環境において、例えば、電池交換のためにいくつかの表示機器が重量検出機器からそれぞれ取り外されて同時に別の場所に持ち出されて電池交換され、電池交換後の表示機器を、元の重量検出機器以外の他の重量検出機器に誤って装着した場合、表示機器と前記他の重量検出機器とは、予め対応づけられた機器ではないために、被計量物の計量が禁止されることになる。
【0101】
このように、表示機器が、該表示機器と予め対応付けられている元の重量検出機器とは異なる他の重量検出機器に誤って装着された場合には、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0102】
(付記2)
前記重量検出機器及び前記表示機器は、前記両機器を対応づけて他の重量検出機器及び他の表示機器と識別する識別情報がそれぞれ記憶される識別情報記憶部をそれぞれ有し、
前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、前記重量検出機器及び前記表示機器の各識別情報記憶部にそれぞれ記憶されている前記識別情報を照合する識別情報照合手段を有し、
前記被計量物を計量する場合に、前記識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が、前記両機器を対応づける識別情報でないときには、前記計量を禁止する、
付記1に記載の計量装置。
【0103】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器には、両機器を対応づけて他の重量検出機器及び他の表示機器と識別するための識別情報がそれぞれ予め記憶され、前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方が有する識別情報照合手段によって、重量検出機器及び表示機器にそれぞれ記憶されている識別情報が照合され、両機器を対応づける識別情報でないときには、表示機器が、対応する重量検出機器に装着されていないとして、被計量物の計量が禁止される。
【0104】
このため、計量装置が複数台導入されている環境において、例えば、電池交換のためにいくつかの表示機器が重量検出機器からそれぞれ取り外されて同時に別の場所に持ち出されて電池交換され、電池交換後の表示機器を、元の重量検出機器以外の他の重量検出機器に誤って装着した場合、前記他の重量検出機器及び表示機器の少なくともいずれか一方が有する識別情報照合手段で前記識別情報の照合が行われると、他の重量検出機器と表示機器とを対応づける識別情報ではないために、被計量物の計量が禁止されることになる。
【0105】
このように、表示機器が元の重量検出機器とは異なる他の重量検出機器に誤って装着された場合には、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0106】
(付記3)
前記両機器の前記各識別情報記憶部には、同一の前記識別情報がそれぞれ記憶され、
前記被計量物を計量する場合に、前記識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が一致しないときには、前記計量を禁止する、
付記2に記載の計量装置。
【0107】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器の両機器は、同一の識別情報によって対応づけられるので、被計量物を計量する場合に、識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が一致しないときには、前記両機器を対応づける識別情報ではないとして計量を禁止することができる。
【0108】
このため、表示機器が、例えば、電池交換のために重量検出機器から取外されて電池交換がされた後に、元の重量検出機器とは異なる他の重量検出機器に誤って装着された場合には、表示機器と他の重量検出機器との識別情報が一致せず、被計量物の計量が禁止されるので、表示機器が重量検出機器に誤装着された状態で計量装置が使用されるのを防止することができる。
【0109】
(付記4)
前記重量検出機器及び前記表示機器のうちの少なくともいずれか一方は、前記識別情報を生成する識別情報生成手段を有し、
前記両機器の前記各識別情報記憶部には、前記識別情報生成手段が生成した前記識別情報が記憶される、
付記2または3に記載の計量装置。
【0110】
上記構成によれば、識別情報生成手段によって識別情報が自動的に生成され、生成された識別情報が重量検出機器及び表示機器の各識別情報記憶部にそれぞれ記憶される。
【0111】
このため、作業者が識別情報を入力して前記両機器に記憶させるといった作業を行う必要がなく、作業者が誤って識別情報を入力するといった人為的なミスを防止することができる。
【0112】
(付記5)
前記識別情報生成手段は、当該計量装置の出荷前の調整時に前記識別情報を生成する、
付記4に記載の計量装置。
【0113】
上記構成によれば、計量装置の製造メーカーにおいて、工場出荷前の調整時、例えば、スパン調整時に、識別情報生成手段によって重量検出機器と表示機器とを対応づける識別情報を生成し、生成された識別情報を、前記両機器にそれぞれ記憶させることができる。
【0114】
このため、ユーザー側では、何らの操作をすることなく、重量検出機器と表示機器とが予め対応づけられた計量装置を入手することができる。
【0115】
(付記6)
前記識別情報生成手段は、当該計量装置の修理後の調整時に前記識別情報を生成する、
付記4または5に記載の計量装置。
【0116】
上記構成によれば、計量装置が故障し、製造メーカーや修理業者によって修理が行われたときには、修理後の調整時、例えば、スパン調整時に、識別情報生成手段によって重量検出機器と表示機器とを対応づける識別情報を生成し、生成された識別情報を、前記両機器にそれぞれ記憶させることができる。
【0117】
このため、計量装置が故障し、修理を行ったときには、修理後の調整時に、計量装置の重量検出機器と表示機器とが識別情報によって改めて対応づけられる。
【0118】
(付記7)
前記識別情報生成手段は、乱数を前記識別情報として生成する
付記4〜6のいずれか一項に記載の計量装置。
【0119】
上記構成によれば、識別情報として乱数を生成するので、例えば、複数台の計量装置の工場出荷前の調整時に、各計量装置の識別情報生成手段によって生成される乱数が、同じ値となる確率を低くすることができる。
【0120】
(付記8)
前記識別情報生成手段は、自動採番によって前記識別情報を生成する、
付記4〜6のいずれか一項に記載の計量装置。
【0121】
上記構成によれば、自動採番によって識別情報を生成するので、例えば、複数台の計量装置の工場出荷前の調整時に、各計量装置の識別情報生成手段によって同じ番号の識別情報が生成される確率を低くすることができる。
【0122】
(付記9)
前記表示機器及び前記重量検出機器の少なくともいずれか一方は、前記識別情報照合手段によって照合される前記両機器に記憶されている前記識別情報が、前記両機器を対応づける識別情報でないときに、前記両機器が予め対応づけられた機器でないことを報知する報知手段を有する、
付記2〜8のいずれか一項に記載の計量装置。
【0123】
上記構成によれば、重量検出機器及び表示機器に記憶されている識別情報が、前記両機器を対応づける識別情報でないときには、前記両機器が予め対応づけられた機器でないことが報知されるので、ユーザーは、表示機器が、対応する重量検出機器に装着されていない誤装着であることを認識することができ、表示機器の誤装着を速やかに解消することができる。
【0124】
(付記10)
前記報知手段は、表示部及び音声出力部の少なくともいずれか一方を有し、
前記識別情報が、前記両機器を対応づける識別情報でないときには、前記表示部によるエラー表示、表示色の変更、及び、前記音声出力部による音声出力の少なくともいずれか1つによって、報知する、
付記9に記載の計量装置。
【0125】
上記構成によれば、重量検出機器に対する表示機器の誤装着をユーザーに対して認識しやすい形態で報知することができる。
【0126】
(付記11)
前記重量検出機器は、前記被計量物の重量を検出してアナログ荷重信号を出力するロードセルと、前記ロードセルのアナログ荷重信号を、デジタル荷重信号に変換するA/D変換器とを有する、
付記1〜10のいずれか一項に記載の計量装置。
【0127】
上記構成によれば、重量検出機器は、ロードセルから出力されるアナログ荷重信号をデジタル荷重信号に変換するA/D変換器を有するので、重量検出機器から表示機器へ送られる荷重信号は、デジタル信号となる。これによって、アナログ信号の場合のような表示機器と重量検出機器との着脱による接触抵抗値の変化の影響を受けることなく、精度の高い計量が可能となる。
【符号の説明】
【0128】
100 計量装置
1 重量検出機器
11 制御部
12 記憶部
12a 識別情報記憶部
13 ロードセル
2 表示機器
21 制御部
22 記憶部
22a 識別情報記憶部
3 載台
4 支柱
6 電池ボックス
図1
図2
図3
図4
図5
図6