(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記Oリングが第1および第2のOリングを含み、上記第1および第2のOリングが、上記第1およびの第2の支持部材にそれぞれ取付けられていて、上記摺動軸にほぼリング状に接触していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の新生児用ベッド構造。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
つぎに、本発明の一実施例による新生児用ベッド構造およびその製作方法を、「1、新生児用ベッド構造の概略的な説明」、「2、台車の説明」、「3、新生児用ベッドの説明」、「4、支柱機構の説明」、「5、連結機構の詳細な説明」、「6、引出し型キャビネットの説明」、「7、新生児用ベッド構造の製作方法の説明」および「8、制御用ワイヤ機構の詳細な説明」に項分けして、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
1、新生児用ベッド構造の概略的な説明
【0021】
引出し付きの新生児用ベッド構造1は、
図1〜
図5に示すように、つぎの(a)項〜(f)項に記載する主要な構成要素を備えている:
(a)ほぼ長方形状の台車本体2と、この台車本体2の下側面のほぼ四隅にそれぞれ取り付けられている車輪としての4個のキャスタ3とをそれぞれ有する台車4、
(b)台車本体2のほぼ中央部分にその下端部付近を取り付けられていて、この台車本体2に支持されている第1の支持機構としての支柱機構5、
(c)支柱機構5の上端部付近にその下端部付近を取り付けられていて、この支柱機構5に支持されている新生児用ベッド6、
(d)支持機構5の上端部付近にその下端部付近を取り付けられるとともに、新生児用ベッド6のかご受け11の下端部付近にその上端部付近を取付けられている第2の支持機構としての連結機構7、
(e)制御用ワイヤ9を備えていて、この制御用ワイヤ9の一端部が連結機構7に連結されるとともに他端部がロック解除操作手段としてのロック解除操作レバー10に連結されている制御用ワイヤ機構17、および
(f)台車本体2上に取り付けられている引出し型キャビネット8。
【0022】
新生児用ベッド6は、
図1〜
図5に示すように、支柱機構5の上端部付近にその下端部付近を取り付けられているほぼかご形状でかつ不透明であってよいかご受け11と、このかご受け11のかご収容用の凹部12に着脱自在に収容されることができるほぼかご形状でかつ透明であってよい新生児収容かご13とを備えている。そして、このかご受け11の下方付近には、新生児用ベッド6を台車4に支持させるための支柱機構5が配設されている。
【0023】
2、台車の説明
【0024】
ほぼ長方形状の台車本体2は、
図1、
図3などに示すように、金属製などのベース部材14と、このベース部材14のほぼ全体をその上側からカバーしている合成樹脂製などのベースカバー15とから成っている。そして、ベース部材14は、左右一対の長軸16と前後一対の短軸(図示せず)とから成るほぼ長方形状の枠体21を有している。また、左右一対の長軸16のそれぞれの両端部は、上記前側および後側の短軸よりも前方および後方にそれぞれ突出している。そして、左右一対の長軸16の両端部付近には、ほぼ下方に向って延在しているキャスタ取付け軸22のそれぞれが溶接、ねじ止めなどによって取付け固定されている。さらに、これらのキャスタ取付け軸22のそれぞれには、ストッパ付きキャスタ3が取り付けられている。
【0025】
ベース部材14は、
図3などに示すように、左右一対の長軸16の間に掛け渡された支持手段としての金属製などの支持部材23を備えている。そして、この支持部材23は、扁平で細長いほぼ箱形などの形状を有する支持部材本体24と、この支持部材本体24の下側に取り付け固定されていて、ほぼ箱形などの形状(例えば、ほぼ立方体形状)を有する取り付け部25とを備えている。また、支持部材本体24には、取付け部25にほぼ連通しているほぼ円形などの第1の開口(図示せず)が設けられている。
【0026】
ベースカバー15のほぼ四隅のそれぞれには、
図1などに示すように、ほぼ前方またはほぼ後方に突出している突出部31が設けられている。したがって、ベースカバー15の前側面および後側面のそれぞれの中間部分には、切り込み形状の前側の凹部32および後側の凹部33がそれぞれ設けられている。そして、ベースカバー15のほぼ中央部には、上記ほぼ円形などの第1の開口にほぼ対応するように、ほぼ円形などの第2の開口(図示せず)が設けられている。また、ベースカバー15には、上記ほぼ円形などの第2の開口と前側の凹部32との間に位置するように、ほぼ直方体形状などのへこみ形状に構成されている前側の物入れ34が配設されている。さらに、ベースカバー15には、上記ほぼ円形などの第2の開口と後側の凹部33との間に位置するように、ほぼ直方体形状などのへこみ形状に構成されている後側の物入れ35が前側の物入れ34とはほぼ前後対称的に配設されている。
【0027】
前側の凹部32および後側の凹部33は、
図3などに示すように、互いに対称的に形成されている。そして、前側の凹部32および後側の凹部33のそれぞれは、ベースカバー15の左右方向に細長いほぼ山形の形状に構成されている。具体的には、前側の凹部32および後側の凹部33のそれぞれの間口(換言すれば、上記左右方向における最大長さ)L
1は、約40cmである。また、前側の凹部32および後側の凹部33のそれぞれの奥行き(換言すれば、前後方向における最大長さ)L
2は、約7cmである。なお、前側の凹部32および後側の凹部33のそれぞれの間口L
1は、実用性の観点から見て一般的に、32〜48cmの範囲であるのが好ましく、36〜44cmの範囲であるのがさらに好ましい。また、前側の凹部32および後側の凹部33のそれぞれの奥行きL
2は、実用性の観点から見て一般的に、5〜9cmの範囲であるのが好ましく、6〜8cmの範囲であるのがさらに好ましい。
【0028】
ベースカバー15をベース部材14にほぼ上方から被せると、
図1〜
図4に示す台車本体2が得られる。この場合、この台車本体2においては、左右一対の長軸16のそれぞれの上端部と、支持部材本体24の前後一対の上端面のそれぞれとは、ベースカバー15の上端部の内側面に接着または粘着手段(例えば、両面接着テープまたはシートもしくは両面粘着テープまたはシート)によって、接着または粘着されることができる。そして、台車本体2には、ストッパ付きであるのが好ましいキャスタ3が4本のキャスタ取付け軸22のそれぞれに取付け支持されている。なお、
図1において、符号36は、キャスタ取付け軸22が挿通されている合成樹脂製などでかつほぼ円筒状などのカバーである。
【0029】
3、新生児用ベッドの説明
【0030】
新生児用ベッド6は、
図1〜
図4に示すように、新生児が収容されることができるように合成樹脂などから一体成形された新生児収容かご13と、この新生児収容かご13の下方部分がそのかご収容用凹部12に着脱自在な嵌合状態で収容されることができるように、合成樹脂などから一体成形されたかご受け11とを備えている。そして、新生児収容かご13の新生児収容空間41のほぼ平らな底面部42には、必要に応じてマットレス(図示せず)が敷設されてから、新生児(図示せず)が収容される。なお、新生児収容かご13には、底面部42のほぼ全周囲にわたって、エンドレスな側壁部43が一体的に立設されている。そして、この側壁部43のうちの新生児収容かご13のほぼ後側の部分(換言すれば、新生児の頭部付近にほぼ対応する部分)のほぼU字形状の側壁部43aの高さは、
図3に示すように、新生児収容かご13のほぼ前側の部分(換言すれば、新生児の脚部付近にほぼ対応する部分)43bと、新生児収容かご13のほぼ中間の左右両側の部分(換言すれば、新生児の胴体付近にほぼ対応する部分)43cとから成る複合部分であるほぼU字形状の側壁部のうちのいずれの部分の高さよりも高くなっている。また、エンドレスな側壁部43のうちのほぼU字形状の側壁部43aとほぼU字形状の側壁部43bとの左右両側における境界部分付近のそれぞれの上端部は、側壁部43aの上端部から側壁部43bの上端部に向って下方に連続的に傾斜する連続面としての傾斜面43dになっている。
【0031】
かご受け11は、
図1〜
図4に示すように、新生児収容かご13の下方部分とほぼ同形に構成されていてよいかご収容用凹部12を備えている。このために、かご受け11の上下方向における中間部分には、
図5に示すように、仕切り板部44が設けられている。そして、かご受け11には、
図1〜
図4に示すように、ほぼエンドレスな外向きフランジ部45が凹部12のほぼ上端の外周囲のほぼ全体にわたって突設されている。また、ほぼエンドレスな外向きフランジ部45のうちの前側の部分45aおよび後側の部分45bのそれぞれは、幅広に構成されている。そして、これらの前側部分45aおよび後側部分45bには、これらの前側部分45aおよび後側部分45bの大よそ全長にわたってそれぞれ延在している前側の把手用スリット46aおよび後側の把手用スリット46bがそれぞれ形成されている。このために、これらのスリット46a、46bと、前側の部分45aの前側端および後側の部分46bの後側端との間には、ほぼ左右方向にそれぞれ延在している前側の把手部49aおよび後側の把手部49bが配設されている。したがって、取扱者は、これら前後一対の把手部49a、49bを右手および左手でそれぞれ掴んで、新生児用ベッド6をその前後両側の部分で把持することができる。また、取扱者は、例えば前側の把手部49aを一方の手(すなわち、片手)で掴んで、新生児ベッド6をその前側の部分で把持することができる。そして、取扱者は、この把持状態において、新生児用ベッド構造1の全体を、キャスタ3を利用して、所望の位置に移動させることができる。また、取扱者は、この把持状態において、ロック解除操作手段としてのロック解除操作レバー10を上記片手で操作して、新生児用ベッド6のほぼ前後方向における傾斜角度を変更させることができる。なお、かご受け11の外向きフランジ45の前側部分45a(換言すれば、前側の把手用スリット46aとかご収容用凹部12の前端との間でかつ左右方向におけるほぼ中央の部分)の上面には、
図1などに示すように、ロゴシール用、ネーム用などのホルダ48が配設されている。
【0032】
新生児収容かご13の少なくとも下方部分は、
図3などに示すように、かご受け11のかご収容用凹部12に着脱自在または着脱可能な状態でほぼ全体的に収容されている。具体的には、新生児収容かご13の後側部分のほぼU字形状の側壁部43aは、その高さ方向における長さL
3のうちの約32%がかご収容用凹部12に収容されている。そして、新生児収容かご13の前側部分のほぼU字形状の側壁部43bは、その高さ方向における長さL
4のうちの約40%がかご収容用凹部12に収容されている。したがって、新生児収容かご13の連続面43cは、その高さ方向における長さL
5のうちの約32%〜約40%がかご収容用凹部12に収容されている。なお、ほぼU字形状の側壁部43aがかご収容用凹部12に収容されている高さ方向における長さは、実用性の観点から見て一般的に、上記長さL
3の26〜38%の範囲であるのが好ましく、28〜36%の範囲であるのがさらに好ましい。また、ほぼU字形状の側壁部43bがかご収容用凹部12に収容されている高さ方向における長さは、実用性の観点から見て一般的に、上記長さL
4の32〜48%の範囲であるのが好ましく、34〜46%の範囲であるのがさらに好ましい。
【0033】
かご受け11の下側面のほぼ中央の部分には、
図2、
図3、
図5などに示すように、下方から見てほぼ長方形状などの掘れ込み形状の凹部51が形成されている。そして、かご受け11の下側面は、
図3に示すように、側方から見てほぼ円弧状に構成されている。また、かご受け11の下側面は、
図2に示すように、前方または後方から見てその中央部分52がほぼ平ら(換言すれば、ほぼ水平な線)であるとともにその左右両端部53a、53bのそれぞれがほぼ下方に突出している突出形状になっている。さらに、かご受け11における凹部51の上端面には、ほぼ箱蓋形状であってよい金属製などの取付け板54がビス止めなどによって取り付け固定されている。
【0034】
4、支柱機構の説明
【0035】
支柱機構5は、
図3などに示すように、外筒としての固定支柱61と、この固定支柱61に対して上昇および下降することができるように、直線往復動などの往復動が可能な内筒としての可動支柱62とを備えている。なお、固定支柱61の下端部は、台車4のベースカバー15の上記ほぼ円形などの第2の開口と台車4のベース部材14の支持部材本体24の上記ほぼ円形などの第1の開口とをそれぞれ通して取り付け部25の内部に挿入されて、取り付け部25の下端面に上方から当接している。そして、固定支柱61の下端部は、
図3などに示すねじ63によって、取り付け部25に取り付け固定されている。また、固定支柱61の内部には、支柱機構5のためのガススプリング(図示せず)が配設されている。さらに、支柱機構5は、上記支柱機構用ガススプリングを作動させるための昇降操作手段としての昇降操作レバー64を備えている。
【0036】
可動支柱62の上端部は、
図5などに示すように、連結手段としての連結部材65に取付け固定されている。そして、連結部材65には、新生児用ベッド6の取付け板54が取付け軸66によって回動可能に取付けられている。また、昇降操作手段としての昇降操作レバー64は、連結部材65に配設された支軸67によって、連結部材65に往復回動可能に取付けられている。さらに、昇降操作レバー64は、昇降操作レバー用のスプリング(図示せず)によって、復回動方向に付勢されている。そして、可動支柱62の上端部は、連結部材65のほぼU字形状の第1の取付け板部65aに、ねじ(図示せず)などによって、取付け固定されている。また、昇降操作レバー64を往動操作したときには、支柱機構5のための制御用ワイヤ(図示せず)を介して上記支柱機構5のためのガススプリングが作動して、可動支柱62を上昇させようとする駆動力が可動支柱62に加わる。このために、可動支柱62が最大上昇位置までに上昇しておらずかつ可動支柱62の上昇を阻止する力が可動支柱62に人為的に加えられていない場合には、可動支柱62が上昇するので、新生児用ベッド6も可動支柱62と一体となって上昇する。この場合、可動支柱62および新生児用ベッド6のそれぞれの最大上昇位置は、上記支柱機構用ガススプリングの最大伸長状態によってほぼ決定されることができる。そして、昇降操作レバー64を往回動させた状態(換言すれば、上記支柱機構用ガススプリングの作動状態)において、新生児用ベッド6をほぼ下方に向って押しつけると、可動支柱62が、上記支柱機構用ガススプリングのガス圧に抗して下降するので、新生児用ベッド6も可動支柱62と一体となって下降する。この場合、可動支柱62および新生児用ベッド6のそれぞれの最大下降位置は、上記支柱機構用ガススプリングの最大短縮状態によって、ほぼ決定されることができる。
【0037】
支柱機構5は、
図3に示すように、支柱用のカバー68を備えている。なお、
図1、
図2、
図4および
図5においては、支柱用カバー68の図示は、省略されている。そして、支柱用カバー68は、ほぼ円筒形状などの筒形状であってよい筒状部68aと、この筒状部68aの上端部の左右両側に一体成形された左右一対の鍔部68bとから成っていてよい。また、左右一対の鍔部68bには、ねじ挿通孔(図示せず)が形成されている。さらに、上記ねじ挿通孔に挿通されてから連結部材65のねじ孔(図示せず)にねじ込まれた取付けねじ(図示せず)によって、左右一対の鍔部68bが連結部材65にねじ止め固定されている。このために、支柱用カバー68は、その上端部を連結部材65に取付けられている。そして、支柱用カバー68の筒状部68aは、可動支柱62のほぼ全体と、固定支柱61のほぼ上半部とを、これらの外周側から覆っている。このために、固定支柱61に対する可動支柱62の摺動面付近に塵埃などの異物が侵入するのを、効果的に防止することができる。
【0038】
次項に記載する「5、連結機構の詳細な説明」の項において詳述する連結機構7は、
図5〜
図14に示すように、シリンダ支持板72、シリンダ74、ピストン75およびロック解除動作レバー77を備えている。そして、連結部材65は、
図5に示すように、ほぼコ字形状であってよい第2の取付け板部71を備えている。また、この第2の取付け板部71には、シリンダ支持手段としてのシリンダ支持板72の下端部付近が取り付けピン73によって回動可能に取り付けられている。さらに、このシリンダ支持板72には、状態ロック手段としてのシリンダ74が取り付け固定されている。そして、シリンダ74には、状態被ロック手段または摺動軸としてのピストン75が直線往復動などの往復動が可能なように支持されている。また、ピストン75の上端部は、新生児用ベッド6の取付け板54に取付け手段としての取付けピン76によって、回動可能に軸支されている。なお、ロック解除動作手段としてのロック解除動作レバー77が、シリンダ74の外周囲に対向するように、シリンダ74に配設されている。そして、
図1〜
図4に示すロック解除操作レバー47を往動操作したときには、
図7などに示す制御用ワイヤ9を介してこのロック解除操作レバー47に連結されているロック解除動作レバー77が往動して、シリンダ74に対するピストン75の往復動を可能にする。したがって、取扱者は、かご受け11の把手用スリット45a、45bなどに手を掛けて新生児用ベッド6を把持した状態において、新生児用ベッド6のほぼ前後方向における傾斜角度を変更させることができる。
【0039】
この場合、連結部材65の上端面には、
図5に示すように、ほぼ水平な面65bおよび傾斜面65cがそれぞれ設けられている。なお、この傾斜面65cが水平方向に対して傾斜している角度θは、約12°である。このために、
図3に示す新生児用ベッド6の前側がその後側よりも低くなるように、新生児用ベッド6を取付け軸66を支点として往回動(換言すれば、傾動)させたときに限って、新生児用ベッド6は、取付け軸66を支点として最大で約12°往回動して、前下がりの傾斜状態になる。なお、
図4には、上述のように約12°往回動して前下がりの傾斜状態になった新生児用ベッド6が示されている。この場合、上記傾斜角度θ(換言すれば、新生児用ベッド6の前下がりの最大傾斜角度)は、実用性の観点から見て一般的に、9.5°〜14.5°の範囲であるのが好ましく、10.5°〜13.5°の範囲であるのがさらに好ましい。これに対し、新生児用ベッド6の前側がその後側よりも高くなるように、新生児用ベッド6を取付け軸66を支点として往回動させようとしても、取付け板54の上側板部54aがほぼ水平な面65bに当接するために、新生児用ベッド6の上記往回動が阻止される。
【0040】
5、連結機構の詳細な説明
【0041】
シリンダ支持板72は、
図6および
図7に示すように、その幅方向に沿った縦断面がほぼU字状であるように構成されている。そして、シリンダ支持板72の左右一対の壁部81a、81bのそれぞれの下端部付近には、
図5に示す取付けピン73がそれぞれ挿通される左右一対の軸受82a、82bが配設されている。また、シリンダ支持板72には、左側壁部81aにそれぞれ対向するように、第1の右側壁部81bと第2の右側壁部81cとが配設されている。そして、第1の右側壁部81bと第2の右側壁部81cとの間には、上端から下端まで切欠かれることによって構成された開口83が配設されている。また、第2の右側壁部81cには、ワイヤ支持手段としてのワイヤ支持板84の上側の側端部84aが取り付け固定されている。さらに、ワイヤ支持板84の下側の側端部84bの付近には、ワイヤ鞘部のためのほぼ逆L字状の第1の鞘部取付け板86が、その取付け位置をほぼ上下方向に沿って調整し得るように、取付け固定されている。このために、ワイヤ支持板84の側端部84bには、ほぼ上下方向に沿って延在する長孔87が配設されている。そして、この長孔87を貫通している上下一対のねじ91a、91bによって、第1の鞘部取付け板86がワイヤ支持板84に取り付け固定されている。この結果、ワイヤ支持板84に対するワイヤ鞘部85の取付け位置をほぼ上下方向に調整することができる。
【0042】
シリンダ支持板72内には、
図6〜
図9に示すように、ほぼ上方側からほぼ下方側に向って、第1のOリング92が装着された第1の支持部材93と、フランジ付きの第1の軸受け部材94と、ロック部材95と、フランジ付きの第2の軸受け部材96と、第2のOリング98が装着された第2の支持部材97とがそれぞれ配設されている。そして、第2の支持部材97、第2の軸受部材96、ロック部材95、第1の軸受部材94および第1の支持部材92のそれぞれには、ピストン75が貫通状態で挿通している。また、ピストン75の基端部には、径の大きい頭部101が設けられている。さらに、ピストン75の先端部には、被取付け部102が取付け固定されている。そして、被取付け部102には、
図7に示す取付けピン76を貫通させるための貫通孔103が設けられている。
【0043】
図9には、ピストン75が第2の支持部材97、第2の軸受部材96、ロック部材95、第1の軸受部材94および第1の支持部材93にそれぞれ挿入された状態が示されている。この場合、第1および第2の支持部材93、97のそれぞれには、第1および第2のピストン用挿入孔105、106が配設されている。そして、これら第1および第2のピストン用挿入孔105、106のそれぞれには、第1および第2のOリング92、98が嵌め込み状態で取付けられている。なお、第1および第2のOリング92、98は、シリコンゴムなどの弾性体(換言すれば、弾性材料)から構成されている。したがって、ピストン75がこれら第1および第2のOリング92、98のそれぞれに弾性的に接触した状態で挿通しているときには、第1および第2のOリング92、98に対するピストン75の不測の移動(換言すれば、ピストン75の軸心方向などの移動)が或る程度効果的に防止される。また、第1および第2の支持部材93、97のそれぞれには、第1および第2のピストン用挿入孔105、106に連なった状態で、第1および第2の軸受部材用挿入孔111、112が配設されている。この結果、第1および第2の支持部材93、97のそれぞれには、第1および第2のピストン用挿入孔105、106および第1および第2の軸受部材用挿入孔111、112から成る貫通孔がその軸心方向に延在するように形成されている。さらに、ピストン75の径小の先端部75aは、被取付け部102の嵌合孔113に嵌合固定されている。そして、第1および第2の支持部材93、97のそれぞれの外周面には、
図7、
図8などに示すように、一対のねじ孔137、135がそれぞれ設けられている。また、ロック部材95の外周面にも、一対のねじ孔115a、115bがそれぞれ設けられている。さらに、ロック部材95には、その軸心方向に沿って延在している貫通孔116が設けられている。そして、ロック部材95の長さ方向における両端部117a、117bのそれぞれは、第1および第2の軸受け部材94、96の内周面に回動可能に軸支されている。
【0044】
図8に示すようにピストン75および被取付け部102に歪みが生じていない自然な状態においては、ピストン75および被取付け部102のそれぞれは、
図8に示す中心線(すなわち、第1の中心線)C
1を有している。そして、この第1の中心線C
1は、
図9に示す組み立て状態においては、第1および第2のOリング92、98の中央開口107、108、第1および第2の支持部材93、97の軸挿入孔としての挿入孔105、106ならびにロック部材95の軸挿入孔としての貫通孔116のそれぞれの中心線(すなわち、第2の中心線)C
2とほぼ一致している。これに対し、第1および第2の支持部材93、97の軸挿入孔としての挿入孔111、112のそれぞれは、第2の中心線C
2に対して
図8における上方に長さα(図示の実施例においては、約1mm)だけ偏心している別の中心線(すなわち、第3の中心線)C
3を有している。そして、
図9に示すように、挿入孔111、112にそれぞれ圧入固定される第1および第2の軸受部材94、96も、別の中心線としての第3の中心線C
3を有している。なお、ロック部材95の両端部117a、117bは、第1および第2の軸受部材94、96に回転可能な嵌合状態でもってそれぞれ挿入される。この結果、シリンダ74を組み立てられることができるので、
図9に示すように、ピストン75がこのシリンダ74に挿入されてから、被取付け部102をピストン75の先端部に嵌合固定することによって、連結機構7を作製することができる。
【0045】
図6および
図7に示すロック部材95のねじ孔115aには、ばね掛け用レバー120の基端部がねじ込まれているので、ばね掛け用レバー121の基端部は、ロック部材95に取付け固定されている。そして、このばね掛け用レバー121の先端部には、牽引用コイルばね122の一端部が取付けられている。一方、
図6、
図7などに示すワイヤ支持板84には、ばね掛け部123が配設されている。そして、牽引用コイルばね122の他端部は、ばね掛け部123に取付けられている。したがって、ロック部材95は、牽引用コイルばね122によって、このロック部材95がロック動作状態になる方向(換言すれば、
図6におけるほぼ右方向)に付勢されている。また、
図7に示すロック部材95のねじ孔115bには、ロック解除動作レバー77の基端部がねじ込まれているので、ロック解除動作レバー77の基端部は、ロック部材95に取付け固定されている。そして、このロック解除動作レバー77の先端部には、制御用ワイヤ9の一端部に取付けられた係止部材124を保持するための保持部材125がねじ126によって取付け固定されている。また、ロック部材95は、上述のように、ロック部材95がロック動作状態になる方向に牽引用コイルばね122によって付勢されている。そして、ロック解除動作レバー77の先端部が制御用ワイヤ9によって持ち上げられたときには、ロック解除動作レバー77は、牽引用コイルばね122の付勢力に逆らって、ロック部材95をロック解除状態にする方向に回動する。
【0046】
図9には、シリンダ74、ピストン75、被取付け部102などから構成された往復動機構131が示されている。そして、この往復動機構131は、
図6に示すように、シリンダ支持板72に取付けられる。なお、この取付けのために、左右一対の第1の取付けねじ132および左右一対の第2の取付けねじ133が用いられる。具体的には、左右一対の第1取付けねじ132は、シリンダ支持板72の左側壁部81aおよび第1の右側壁部81bにそれぞれ設けられた左右一対のねじ挿通孔134をそれぞれ通して、第2の支持部材97の左右一対のねじ孔135にそれぞれねじ込み固定される。また、左右一対の第2の取付けねじ133は、シリンダ支持板72の左側の壁部81aおよび第2の左側壁部81cにそれぞれ設けられたねじ挿通孔136をそれぞれ通して、第1の支持部材93の左右一対のねじ孔137にそれぞれねじ込み固定される。
【0047】
図7などにそれぞれ示す第2の支持部材97および第1の支持部材93のそれぞれの一側面には、識別マーク141がねじ孔135、137にそれぞれ隣接して(図示の実施例においては、ほぼ下側またはほぼ上側に隣接して)形成されている。なお、この識別マーク141は、個々の支持部材97、93においては、同一の箇所に設けられている。しかし、
図7においては、第2の支持部材97が第1の支持部材93とは前後方向が丁度逆になるように配置されている。このために、識別マーク141が、ねじ孔135の下側に位置していたり、ねじ孔137の上側に位置していたりする。なお、この識別マーク141は、第1および第2の支持部材93、97のそれぞれの左側および右側の面を互いに逆にして配置した場合に、この誤配置に容易に気付くようにするために設けられている。
【0048】
図7などに示す第1および第2の軸受部材94、96ならびに軸受82a、82bのそれぞれ(換言すれば、無給油軸受)は、
図10において第1の軸受部材96について例示するように、複数の層を有する軸受96から構成されている。具体的には、軸受96は、基材層142と、この基材層142の内側面にこの基材層142に一体的に結合されて形成された摺動層143とから成っていてよい。そして、基材層142は、鋼製などの金属製などであってよい。また、摺動層143は、基材層142の内側面に一体的に結合されて形成された多孔質焼結層の孔隙および内側面に合成樹脂製などの充填成分を充填および被覆することによって構成されたものであってよい。そして、上記多孔質焼結層は、青銅製などの金属製などであってよい。また、上記合成樹脂などの充填成分は、充填剤などを必要に応じて含有させた四弗化エチレン樹脂などあってよい。さらに、上記充填剤は、硫酸バリウム、珪酸塩などであってよい。そして、上述のように構成された軸受96は、給油の必要がない無給油軸受から構成されているので、軸受96の保守や点検の手間を大幅に削減することができる。なお、既述の取付けピン76も、上述のような無給油軸受から成る軸受(図示せず)でもって、取付け板54に取付けられることができる。
【0049】
図1〜
図3および
図5に示すようにほぼ水平な状態にある新生児用ベッド6を、
図4に示すように、前後方向に傾斜した状態にするときには、取扱者は、まず、前側の把手用スリット46aに片手を掛けてから、ロック解除操作レバー10を上方に向かって上記片手でもって往回動させればよい。この往回動によって、制御用ワイヤ78が
図6に示すロック解除動作レバー77の先端部をほぼ上昇させるので、ロック部材95が往回動する。このために、シリンダ74がピストン75の軸心方向における往復動を阻止する状態が解除されるので、ピストン75の上記軸心方向における往復動が可能になる。具体的には、ロック部材95が、牽引用コイルばね122によって牽引されていて、
図6に示すように復回動しているときには、ロック部材95の貫通孔116の中心線は、第2の中心線C
2から或る程度ずれた位置に存在している。このために、ロック部材95の貫通孔116の内周面がピストン75の外周面に強く圧着している。したがって、ピストン75は、シリンダ74に対するピストン75の軸心方向における往復動を阻止されている。しかし、上述のようにロック部材95がこのロック部材95の回動中心である第3の中心線C
3(
図8参照)を中心として往回動したときには、ロック部材95の貫通孔116の内周面がピストン75の外周面に強く圧着しなくなるので、ピストン75は、第1および第2のOリング92、98に制動されながら、シリンダ74に対して比較的容易に往復動することができる。このために、取付けピン73の軸心と取付けピン77の軸心との間隔は、
図3および
図5に示す最小値から
図4に示す最大値までの任意の値に変更されることができる。そして、この変更によって、かご受け11は、
図3および
図5に示すほぼ水平な状態から
図4に示す最大傾斜状態までの任意の状態に変更されることができる。
【0050】
図7〜
図10などに示す軸受82a、82b、94、96は、前述のように、多孔質焼結層の孔隙および内側面に合成樹脂をそれぞれ充填および被覆した摺動層143を備えている。そして、この摺動層143は、金属製であってよい基材層142の内側面に一体的に結合されている。このために、軸受82a、82b、94、96は、無給油で使用することができるだけでなく、薄肉で軽量であるから、小型化が容易である。したがって、第1および第2の支持部材93、97を安価で小型化することができるから、シリンダ74を小型化することができ、この結果、連結機構7を小型化することができる。また、軸受82a、82b、94、96は、大きな荷重が加わっても、摩擦係数が小さい値で安定していて、耐摩擦性に優れている。さらに、上述のようにピストン75が往復動するときには、第1および第2のOリング92、98のそれぞれがピストン75の外周面に良好に接触している。このために、第1および第2のOリング92、98がピストン75の上記往復動時にピストン75に適当な制動を与えるから、ピストン75の急激な往復動を防止することができて、この結果、新生児用ベッド6の往復回動を常に良好に行うことができる。
【0051】
6、引出し型キャビネットの説明
【0052】
引出し型キャビネット8は、
図1〜
図4に示すように、金属製などのキャビネット本体151と、引き出すことと押し入れることとが自在なようにこのキャビネット本体151の内部に収納されている金属製などの引出し152とを備えている。そして、引出し型キャビネット8は、キャビネット本体151の上側面に配設されているほぼお盆形状のトレー153をさらに備えている。なお、キャビネット本体151は、適当な取付け手段によって、台車本体2の上側面(換言すれば、ほぼ平坦な面またはほぼ平らな面)に取付けられることができる。そして、このような取付け手段としては、両面粘着テープ、両面粘着シートなどの両面粘着手段や、両面接着テープ、両面接着シートなどの両面接着手段が用いられることができる。また、台車本体2の上側面としては、具体的には、
図3などにそれぞれ示す前側または後側の物入れ34、35の平面的に見てほぼリング状の外周面付近が用いられることができる。例えば、前側の物入れ34の外周囲付近のほぼ平担な面(換言すれば、ベースカバー15の上面)154が用いられる場合には、物入れ35の平面的に見た4つの辺のうちの2つの辺(好ましくは、互いに対向する2つの辺)または2つよりも多い3つまたは4つの辺のほぼ平坦な外周囲付近にキャビネット本体151の下側面を両面粘着(または両面接着)手段によって粘着または接着すればよい。
【0053】
引出し型キャビネット8が台車本体2の上側面に取付けられた状態においては、
図3などに示すように、前側の凹部32の上方のほぼ全体は、引出し型キャビネット8の下側面によって覆われている。したがって、引出し型キャビネット8を台車本体2の上側面に取付ける作業を行うときには、作業者は、引出し型キャビネット8の下側面の前側部分に手を添えた状態でもって、引出し型キャビネット8を台車本体2の上側面に取付けることができる。また、引出し型キャビネット8が破損した場合などにおいて、引出し型キャビネット8を台車本体2の上側面から取り外す場合にも、作業者は、引出し型キャビネット8の下側面の前側部分に手を添えた状態でもって、引出し型キャビネット8を台車本体2の上側面から取り外すことができる。なお、前側の凹部32が平面的に見て引出し型キャビネット8の下側面によって覆われている面積の割合は、実用性の観点から見て一般的に、60%以上であるのが好ましく、75%以上であるのがさらに好ましい。
【0054】
引出し152は、
図1などに示すように、キャビネット本体151の内部に押し込まれて収納されることができる。そして、引出し152は、キャビネット本体151の内部から引き出すことができる。なお、キャビネット本体151に対する引出し152の引き出しおよび押し込みは、取扱者が引出し152の前面に付設された合成樹脂製などの前面板155に配設された把手部156を手で握って行うことができる。そして、取扱者がキャビネット本体151に対してトレー153を引き出したり押し込んだりしたいときには、取扱者は、トレー153の外周囲に一体成形によって平面的に見てほぼ口字形状などに形成されている凸形状の縁部157に手を掛けてから、トレー153を引き出したり押し込んだりすればよい。
【0055】
7、新生児用ベッド構造の製作方法の説明
【0056】
図1〜
図4に示す新生児用ベッド構造1を製作するに当たっては、まず、台車4、支柱機構5、連結機構7、かご受け11、新生児収容かご13および引出し型キャビネット8のそれぞれが、1ヶ所または複数ヶ所の製造工場などの製造現場において製造されることができる。そして、支柱機構5が、台車4上に立設されることができる。また、かご受け11が、支柱機構5上に取付け支持されることができる。さらに、かご受け11には、新生児収容かご13が着脱自在または着脱可能に取り付け支持されることができる。この結果、
図1〜
図4に示す引出し付き新生児用ベッド構造1のうちの引出し型キャビネット8がまだ組み込まれていない新生児用ベッド構造が、組み立てられることができる。この場合、連結機構7は、前記1(d)項に記載のように、支持機構5の上端部付近とかご受け11の下端部付近とに、その下端部付近と上端部付近とを予め取り付けられることができる。さらに、連結機構7の制御用ワイヤ9を保持しているワイヤ鞘部85の両端部のそれぞれは、
図6、
図16などに示すように、第1の鞘部取付け板部86とつぎの第8項において詳述する第2の鞘部取付け板部161とに金属製などの第1および第2の結合用パイプ部材168、169を介して取付けられていてよい。そして、新生児収容かご13は、上記製造現場、下記使用現場などのいずれかにおいて、かご受け11に取り付けられることができる。なお、制御用ワイヤ9、ワイヤ鞘部86ならびに第1および第2の結合用パイプ部材168、169によって、作動ワイヤ部材170が構成されている。
【0057】
これに対し、引出し型キャビネット8は、引出し付き新生児用ベッド構造1を使用する病院などの使用現場において、上記新生児用ベッド構造1にオプションとして組み込まれることができる。そして、この組み込みに当たっては、まず、ベースカバー15のほぼ平坦な面154に両面粘着手段、両面接着手段などの取付け手段(図示せず)が貼り付けられることができる。具体的には、上記ほぼ平坦な面は、図示の実施例においては、前側の物入れ34の外周囲付近における上面154を意味している。ついで、引出し型キャビネット8の底面の外周囲付近がほぼ平坦な面154にほぼ位置するように、上記取付け手段の粘着力または接着力を利用して、引出し型キャビネット8をベースカバー15上に取付け固定する。この場合、引出し型キャビネット8は、引出し15が引出し付き新生児用ベッド構造1のほぼ前方に向かって引き出されるように、台車本体2上に配置される。この結果、
図1〜
図4に示す引出し付き新生児用ベッド構造1を製作することができる。なお、図示の実施例においては、引出し型キャビネット8を前側の物入れ34およびその外周囲に配置するようにした。しかし、引出し型キャビネット8は、後側の物入れ35およびその外周囲に配置することもできる。この場合、引出し型キャビネット8は、引出し152が引出し付き新生児用ベッド構造1のほぼ後方に向かって引き出されるように、台車本体2上に配置されることができる。
【0058】
8、制御用ワイヤ機構の詳細な説明
制御用ワイヤ機構17は、
図16、
図17などに示すように、ロック解除操作レバー10を回動可能に支持する支持部材165を取付け支持するレバー支持部材163を備えている。そして、レバー支持部材163は、
図1などに示すように、前側の把手用スリット46aに隣接した位置において、かご受け11の下側面に取付け固定されている。なお、
図16および
図17における符号164は、上記取付け固定に用いられる取付けねじ(図示せず)のためのねじ挿通孔である。そして、符号166は、支軸部材165が挿通される左右一対の挿通孔である。また、ロック解除操作レバー10は、回動支点としての支軸部材165を挿通させる挿通孔167を備えている。さらに、支軸部材165は、まず、一方の挿通孔166に挿通され、ついで、挿通孔167に挿通され、さらに、他方の挿通孔166に挿通されてから、抜け止め用のワッシャ171を取付けられる。そして、レバー支持部材163の下側板部を構成する第2の鞘部取付け板部161には、ほぼ鍵穴形状の係止用の開孔172が形成されている。また、作動ワイヤ部材170の制御用ワイヤ9の基端部には、係止部材173が取付けられている。さらに、ロック解除操作レバー10には、係止部材173が挿入されて保持される被挿入孔174が配設されている。なお、この被挿入孔174は、基本的には盲穴であって、ロック解除操作レバー10の下側面において外部に連通するスリット174aを備えている。
【0059】
制御用ワイヤ機構17を
図17に示す制御用ワイヤ9の基端部側において組み立てるときには、まず、
図16に示す制御用ワイヤ9のうちの外部に露出している基端部付近を係止用開孔172にこの開孔172の側方から挿入させる。ついで、作動ワイヤ部材170のワイヤ鞘部85の基端部付近に設けられた径の大きい第2の結合用パイプ部材169の上端部である結合部178を係止用開孔172にこの係止用開孔172のほぼ下側から差し込む。ついで、第2の結合用パイプ部材169の上記結合部178に配設された係止溝176に抜け止め用ワッシャ177を係止させる。ついで、係止部材173をロック解除操作レバー10の挿入孔174に挿入させる。この挿入時には、挿入孔174のスリット174aに制御用ワイヤ78の基端部付近を挿入させる。ついで、支軸部材165をレバー支持部材163の一方の挿通孔166、ロック解除操作レバー10の挿通孔167および他方の挿通孔166に挿通させてから、この支軸部材165の係止溝181に抜け止め用ワッシャ171を止着させる。なお、制御用ワイヤ機構17の上述の組み立てに際しては、ねじ挿通孔164に挿通されるねじ(図示せず)によってレバー支持部材163をかご受け11に予め取付けておくことができる。しかし、上述の組み立てを行った後に、上記取付けを行うこともできる。
【0060】
制御用ワイヤ機構17を
図11〜
図15に示す制御用ワイヤ9の先端部側において組み立てるときには、まず、作動ワイヤ部材170のワイヤ鞘部85の先端部付近に設けられた径の大きい第1の結合用パイプ部材168の下端部である結合部182を、上述の係止用開孔172とほぼ同形であってよい第2の係止用開孔183に、この第2の係止用開孔183のほぼ上側から差し込む。この場合、第1の結合用パイプ部材168の下端付近のねじ部には、第1のナット184が予めねじ込まれている。そして、制御用ワイヤ9に予め挿通されていた第2のナット185が、上記差し込みの後に、上記ねじ部にねじ込まれる。したがって、第1の結合用パイプ部材168は、
図11に示すように、上下一対のねじ184、185のそれぞれがねじ込まれた状態でもって、鞘部取付け板86に取付け固定される。ついで、
図15に示すように、ほぼV字形状に屈曲している保持部材125に係止部材124を保持させる。具体的には、まず、
図12に示すように、係止部材124を保持部材125の挿入孔186に挿入し、ついで、
図13に示すように、係止部材124にこの挿入孔186を通過させる。この挿入時には、
図14に示すように、挿入孔186のスリット186aに制御用ワイヤ78の先端部付近を挿入させる。ついで、
図15に示すように、ロック解除動作レバー77の先端部に設けられたねじ孔187にねじ126をねじ込むと、係止部材124が、保持部材125によって挟み込まれた状態でもって、この保持部材125に取付け支持される。この場合、制御用ワイヤ9の先端部付近は、スリット186aを挿通した状態でもって、位置保持される。
【0061】
以上、本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている発明の趣旨に基づいて各種の変更および修正を施されることが可能である。
【0062】
例えば、上述の実施例においては、摺動軸としてのピストン75を、第1の支持部材93と第2の支持部材97とによって、ロック部材95に対して相対的に直線往復動可能に支持するようにした。しかし、ピストン75を単一の支持部材または3個以上の支持部材によって支持することもできる。そして、ピストン75を3個以上の支持部材で支持する場合などにおいては、ロック部材95も複数個であってもよい。
【0063】
また、上述の実施例においては、第3の中心線C
3が第1の中心線C
1とほぼ平行になるように構成した。しかし、第3の中心線C
3は、第1の中心線C
1とほぼ平行である必要は必ずしもなく、例えば、第1の中心線C
1に対して、多少傾斜していてもよい。
【0064】
また、上述の実施例においては、ロック解除操作手段10をかご受け11(換言すれば、新生児用ベッド6)の前側の把手用スリット46a(換言すれば、前側の把手部49a)の付近に配設した。しかし、ロック解除操作手段10は、かご受け11の後側の把手用スリット46b(換言すれば、後側の把手部49b)の付近に配設されていてもよい。また、第1のロック解除操作手段10を前側の把手用スリット46aの付近に配設するとともに、第2のロック解除操作手段10を後側の把手用スリット46bの付近に配設することもできる。
【0065】
また、上述の実施例においては、可動支柱62が固定支柱61に対して上昇および下降することによって、かご受け11が固定支柱61(ひいては、台車4)に対して上昇および下降することができるようにした。しかし、かご受け11が固定支柱61に対して上昇および下降する必要は必ずしもなく、したがって、可動支柱62が固定支柱61に対して昇降不能に固定されていてもよい。
【0066】
また、上述の実施例においては、引出し型キャビネット8の引出し152を新生児用ベッド構造1のほぼ前方またはほぼ後方に引き出せるように構成した。しかし、引出し152を新生児用ベッド構造1のほぼ左方および/またはほぼ右方などの別の方向に引き出せるように構成してもよい。
【0067】
さらに、上述の実施例においては、1個の引出し152が引出し型キャビネット8に配設されるように構成した。しかし、複数個の引出し152が、例えば互いにほぼ上下方向に配列されるように、1個の引出し型キャビネット8に設けられていてもよい。