特許第6180983号(P6180983)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6180983燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6180983
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システム
(51)【国際特許分類】
   F23L 7/00 20060101AFI20170807BHJP
   B09B 3/00 20060101ALI20170807BHJP
   F23C 10/26 20060101ALI20170807BHJP
   F23G 5/30 20060101ALI20170807BHJP
   F23J 15/04 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   F23C99/00 302
   B09B3/00 304G
   B09B3/00 303L
   F23C10/26ZAB
   F23G5/30 Q
   F23J15/04
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-69867(P2014-69867)
(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公開番号】特開2015-190727(P2015-190727A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2016年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】高田 修司
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−308179(JP,A)
【文献】 特開昭58−040407(JP,A)
【文献】 特開2000−227214(JP,A)
【文献】 特開2007−083144(JP,A)
【文献】 特開平11−101423(JP,A)
【文献】 特開平11−221545(JP,A)
【文献】 米国特許第04981111(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23L 7/00
B09B 3/00
F23C 10/26
F23G 5/30
F23J 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置において、
前記火炉で発生し、前記熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄部で洗浄された前記飛灰から水分を除く除水部と、
前記除水部で除水された前記飛灰を前記火炉に供給する供給ラインと、を備え
前記除水部は、前記飛灰を脱水する脱水部と、前記脱水部で脱水された前記飛灰を乾燥させる乾燥部と、を備えたことを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
前記脱水部は、前記洗浄部で洗浄された前記飛灰を含むスラリーの含水率を50〜60%にすることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記洗浄部は、水洗浄により前記飛灰を洗浄することを特徴とする請求項1又は2記載の燃焼装置。
【請求項4】
火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置の運転方法において、
前記火炉で発生し、前記熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程で洗浄された前記飛灰を除水する除水工程と、
前記除水工程で除水された前記飛灰を前記火炉に供給する供給工程と、を備え
前記除水工程には、前記飛灰を脱水する脱水工程と、前記脱水工程で脱水された前記飛灰を乾燥させる乾燥工程と、が含まれたことを特徴とする燃焼装置の運転方法。
【請求項5】
火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置の灰循環システムにおいて、
前記火炉で発生し、前記熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄部で洗浄された前記飛灰から水分を除く除水部と、
前記除水部で除水された前記飛灰を前記火炉に供給する供給ラインと、を備え
前記除水部は、前記飛灰を脱水する脱水部と、前記脱水部で脱水された前記飛灰を乾燥させる乾燥部と、を備えたことを特徴とする灰循環システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料を燃焼する火炉と、火炉に接続され当該火炉からの燃焼ガスと熱交換を行う熱交換器と、を備えた燃焼装置が知られている。ここで、近年にあっては、CO削減や廃棄物の熱利用の観点から、火炉の燃料としてバイオマスや廃棄物が用いられる。このようなバイオマス燃料、廃棄物燃料にあっては、燃料中に、塩素、Na、K等のアルカリ金属、鉛、亜鉛等の重金属を含んでいる。従って、火炉での燃焼により、例えば、KCl、NaCl、ZnCl等の低融点(300°C程度)の化合物が生成され、この低融点化合物は、飛灰と共に熱交換器に至り伝熱管に付着する。ここで、伝熱管の伝熱面の温度が低融点化合物の融点より高い場合(例えば400〜500°Cの場合)には、低融点化合物が溶融塩となり、伝熱管への灰付着による通風障害や、伝熱管が腐食するという問題を生じる。
【0003】
そこで、以下の特許文献1には、火炉に石炭燃焼灰(フライアッシュ)を供給することで、低融点化合物の濃度を低減させると共に伝熱管との接触面積を低減させ、これにより、伝熱管への灰付着による通風障害や、伝熱管の腐食を抑制する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許4448053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記公報に記載の装置にあっては、伝熱管の腐食を抑制するための石炭燃焼灰を系外から常時調達する必要があるため、ランニングコストがかかるといった問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、ランニングコストを低減しつつ、熱交換器の伝熱管の腐食を抑制できる燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による燃焼装置は、火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置において、火炉で発生し、熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄部と、洗浄部で洗浄された飛灰から水分を除く除水部と、除水部で除水された飛灰を火炉に供給する供給ラインと、を備え、除水部は、飛灰を脱水する脱水部と、脱水部で脱水された飛灰を乾燥させる乾燥部と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明による燃焼装置の運転方法は、火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置の運転方法において、火炉で発生し、熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄工程と、洗浄工程で洗浄された飛灰を除水する除水工程と、除水工程で除水された飛灰を火炉に供給する供給工程と、を備え、除水工程には、飛灰を脱水する脱水工程と、脱水工程で脱水された飛灰を乾燥させる乾燥工程と、が含まれたことを特徴としている。
【0009】
また、本発明による灰循環システムは、火炉及び熱交換器を備えた燃焼装置の灰循環システムにおいて、火炉で発生し、熱交換器を通過した飛灰を洗浄する洗浄部と、洗浄部で洗浄された飛灰から水分を除く除水部と、除水部で除水された飛灰を火炉に供給する供給ラインと、を備え、除水部は、飛灰を脱水する脱水部と、脱水部で脱水された飛灰を乾燥させる乾燥部と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
このような燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システムによれば、火炉で発生し熱交換器を通過した飛灰は洗浄されることで、水溶性の塩素、Na、K等の水溶性のアルカリ金属、水溶性の重金属、すなわち、水溶性の腐食性元素が飛灰から分離される。この洗浄された飛灰は除水されることで、飛灰から分離された水溶性の腐食性元素が除去され、この腐食性元素が除去された飛灰が火炉に供給される。このように腐食性元素が除去された灰が火炉に供給されると、供給灰に、火炉の燃焼で生じた低融点化合物が付着し当該低融点化合物の伝熱管への付着が抑制されると共に、全体としての灰量の増加による希釈化によって腐食性元素の濃度が低減される。その結果、伝熱管の腐食を抑制できる。この伝熱管の腐食を抑制する飛灰は、系内で調達されて再利用されるため、ランニングコストを低減できる。すなわち、ランニングコストを低減しつつ、伝熱管の腐食を抑制できる。そして、除水する際には、脱水された飛灰をさらに乾燥させるので、飛灰から水分がさらに除去されてから火炉に供給されることとなり、供給された灰に低融点化合物が付着しやすくなり、低融点化合物の伝熱管への付着抑制効果を一層高めることができる。
【0011】
ここで、脱水部は、洗浄部で洗浄された飛灰を含むスラリーの含水率を50〜60%にすることが好ましい。
【0012】
また、洗浄部は、水洗浄により飛灰を洗浄する構成であると、低コストにて、水溶性の塩素、水溶性のアルカリ金属、水溶性の重金属を飛灰から分離できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ランニングコストの低減を図りつつ、熱交換器の伝熱管の腐食を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る運転方法、灰循環システムを適用した燃焼装置を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による燃焼装置、燃焼装置の運転方法及び灰循環システムの好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る燃焼装置を示す概略構成図である。
【0016】
図1に示すように、燃焼装置(燃焼設備)100は、火炉1と、熱交換部2と、バグフィルタ3と、煙突4をこの順に接続して備えると共に、バグフィルタ3から分岐して、飛灰タンク5と、水洗浄部6と、除水部11をこの順に接続して備え、さらに、除水部11と上記火炉1とを接続するラインLを備える。
【0017】
火炉1は、バイオマス燃料や廃棄物燃料等を燃焼するための流動床炉であり、炉内が燃焼室とされる。燃焼室には、例えば珪砂等の流動材が収容され、上記燃料と流動材を燃焼用空気により流動させながら流動床を形成し、燃料の燃焼を行う。バイオマス燃料や廃棄物燃料等は、トラック等により系内に搬入され、燃料貯留タンク9に一旦貯留されてから炉内に導入される。また、炉内のガス温度は800〜1000°Cに設定される。
【0018】
熱交換部2は、火炉1で生じた燃焼ガスと熱交換し排熱を回収する熱交換器を複数備えるものであり、火炉1より下流側の燃焼ガスの流路に、上流側から下流側に向かって、過熱器2a、節炭器2b、空気予熱器2cをこの順に有する。
【0019】
過熱器2aは、燃焼ガスの熱を伝熱管を介して蒸気ドラムからの蒸気に伝熱することで過熱蒸気とするものである。過熱器2aのガス温度は400〜900°Cとされ、伝熱管の伝熱面の温度は500°C程度とされている。
【0020】
節炭器2bは、燃焼ガスの熱を伝熱管を介してボイラ給水に伝熱することでボイラ給水を予熱するものである。この節炭器2bで予熱されたボイラ給水は、蒸気ドラムで蒸気とされ、当該蒸気は過熱器2aに供給される。
【0021】
空気予熱器2cは、燃焼ガスの熱を伝熱管を介して空気に伝熱することで空気を予熱するものである。この空気予熱器2cで予熱された空気は、火炉1に燃焼用空気として供給されると共に、乾燥部8に高温の乾燥用空気として供給される。
【0022】
バグフィルタ3は、熱交換部2を通過し燃焼ガスに随伴される飛灰を捕集するものである。ここでは、飛灰の捕集効率を高めるべく、バグフィルタ3を2連に並設しているが、1個であっても良い。
【0023】
飛灰タンク5は、バグフィルタ3で捕集された飛灰を貯留するためのものである。
【0024】
水洗浄部6は、飛灰タンク5からの飛灰を水洗浄(水洗)するものである。なお、水洗浄した飛灰を含むスラリーを適宜溜めておくタンクを、一時貯留用のバッファとして備えていても良い。因みに、水洗浄部6としては、水が溜められた槽内に飛灰を投入し撹拌することにより水洗浄する方式を採用することもできる。
【0025】
除水部11は、水洗浄部6から送られる飛灰を含むスラリーから水分を除くためのものであり、ここでは、脱水部7と乾燥部8をこの順に接続して備える。
【0026】
脱水部7は、当該脱水部7と水洗浄部6との間に配置されたスラリーポンプPの駆動によって、水洗浄部6から送られる飛灰を含むスラリーを脱水するものであり、スラリーの含水率を50〜60%になるように絞る。脱水部7としては、ここでは、汚泥処理に広く用いられている圧搾脱水タイプのベルトプレス型脱水機が採用される。なお、脱水部7は、スラリーの含水率を50〜60%にするものであれば良いので、ベルトプレス型脱水機に代えて、圧搾脱水タイプのスクリュープレス型脱水機や、回転円板を用いて遠心脱水する脱水機等を用いることもできるし、自然に水が切れる構成であっても良い。
【0027】
乾燥部8は、脱水部7からの飛灰を含む脱水ケーキを乾燥させるものであり、ここでは、ラインL1により空気予熱器2cから供給される高温空気(熱風)によって含水率が20%以下になるように乾燥を行う。なお、高温空気は、バーナーによるものでも良く、また、蒸気であっても良い。また、乾燥部8から排気された高温空気はラインL2を通って燃焼用空気等に使用される。
【0028】
ラインLは、乾燥部8からの飛灰を灰貯留タンク10を介して火炉1に供給する供給ラインである。灰貯留タンク10は、火炉1への飛灰の供給を調節するものである。
【0029】
次に、このような構成を有する燃焼装置100の作用について説明する。先ず、説明の都合上、灰貯留タンク10から供給ラインLを通して火炉1へ灰が供給されていない状態(従来の状態)から説明する。
【0030】
バイオマス燃料や廃棄物燃料等は、燃料貯留タンク9から火炉1に供給され、火炉1内の流動床で流動材と共に流動しながら燃焼する。火炉1の燃焼で生じた飛灰は、燃焼ガスに随伴され後段へ向かう。
【0031】
ここで、前述したように、バイオマス燃料、廃棄物燃料にあっては、燃料中に、塩素、アルカリ金属、重金属を含んでいるため、火炉1での燃焼により、300°C程度の低融点化合物が生成される。この低融点化合物は、その一部が、燃焼により生じた飛灰に付着し、飛灰と共に燃焼ガスに随伴されて後段へ向かう。燃焼ガスは、熱交換部2の過熱器2a、節炭器2b、空気予熱器2cの各熱交換器を通ることで、それぞれの伝熱管と熱交換が行われ排熱が回収される。
【0032】
このとき、一部の低融点化合物は伝熱管に付着し、前述した溶融塩による腐食の原因となるが、本実施形態では、この伝熱管の腐食は、後述の方法により抑制されることになる。
【0033】
そして、低融点化合物の付着の有無にかかわらず伝熱管に付着しなかった飛灰はバグフィルタ3へ向かい当該バグフィルタ3で捕集される。一方、燃焼ガスはバグフィルタ3を通過し、後段の煙突4から大気に放出される。
【0034】
バグフィルタ3で捕集された飛灰及び低融点化合物が付着した飛灰は、飛灰タンク5に貯留され、必要に応じて適宜所望量が切り出されて水洗浄部6に導入される。
【0035】
水洗浄部6では、飛灰が水洗浄され、水溶性の塩素、水溶性のアルカリ金属、水溶性の重金属、すなわち水溶性の腐食性元素が飛灰から分離される。このように、水洗浄部6では水洗浄により飛灰を洗浄する構成のため、低コストにて、水溶性の腐食性元素を飛灰から分離できる。そして、飛灰及び水溶性の腐食性元素は、スラリーとして脱水部7に導入される。
【0036】
脱水部7では、スラリーが脱水され、飛灰から分離された水溶性の腐食性元素は洗浄排水として除去される。一方、腐食性元素が除去された飛灰は、脱水ケーキとして乾燥部8に導入される。
【0037】
乾燥部8では、脱水ケーキが乾燥され、この乾燥により水分が所定まで除去された飛灰は、ラインLを介して火炉1内に供給される。
【0038】
ここで、火炉1の後段の過熱器2aは、その伝熱管の伝熱面の温度が500°C程度とされ、火炉1の燃焼で生じた低融点化合物の融点(300°C程度)より高いため、当該過熱器2aの伝熱管で低融点化合物が溶融塩となって伝熱管が腐食する虞がある。
【0039】
しかしながら、本実施形態では、前述したように、先ず、火炉1で発生した飛灰を洗浄し(洗浄工程)、この洗浄により、水溶性の腐食性元素を飛灰から分離し、次いで、洗浄された飛灰を除水し(除水工程)、この除水により、飛灰から分離された水溶性の腐食性元素を除去し、次いで、腐食性元素が除去された飛灰を、火炉1に供給するようにしている(供給工程)。
【0040】
このため、供給灰に、火炉1の燃焼で生じた低融点化合物が付着し当該低融点化合物の伝熱管への付着が抑制されると共に、全体としての灰量の増加による希釈化によって腐食性元素の濃度が低減される。その結果、伝熱管の腐食を抑制できる。この伝熱管の腐食を抑制する飛灰は、系内で調達されて再利用されるため、ランニングコストを低減できる。
【0041】
すなわち、本実施形態によれば、ランニングコストを低減しつつ、伝熱管の腐食を抑制できる。
【0042】
また、本実施形態においては、脱水部7で脱水された飛灰を乾燥させる乾燥部8を備えているため、飛灰から水分がさらに除去されてから火炉1に供給されることになり、供給灰に低融点化合物が付着しやすく、低融点化合物の伝熱管への付着抑制効果を一層高めることができる。
【0043】
なお、飛灰を再利用することにより系内に生じる余剰飛灰は、飛灰タンク5から適宜系外に排出することができる。
【0044】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、特に腐食が生じやすいとして過熱器2aを有する燃焼装置に対する適用を述べているが、伝熱管の伝熱面の温度が、低融点化合物の融点より高い熱交換器を有する燃焼装置であれば適用できる。
【0045】
また、上記実施形態においては、水洗浄部6の水洗浄により、飛灰から水溶性の腐食性元素を分離するようにしているが、水溶性の腐食性元素を飛灰から分離できれば、溶液による洗浄であっても良い。
【0046】
また、飛灰を系内で調達して再利用する方法に加えて、従来技術のような石炭燃焼灰を系外から調達する方法を併用することも可能である。
【0047】
また、除水部11を、脱水部7及び乾燥部8の少なくとも一方を備える構成とすることもできる。
【0048】
また、上記実施形態においては、火炉を流動床炉としているが、サイクロンを有する循環流動床炉に対しても適用でき、さらには、焼却炉、溶融炉、ガス化炉等の他の火炉に対しても適用できる。
【符号の説明】
【0049】
1…火炉、2…熱交換部、2a,2b,2c…熱交換器、6…水洗浄部(洗浄部)、7…脱水部、8…乾燥部、11…除水部、100…燃焼装置、L…供給ライン。
図1