特許第6181051号(P6181051)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181051
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】火災避難待避施設
(51)【国際特許分類】
   E04H 9/14 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   E04H9/14 B
【請求項の数】3
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-516888(P2014-516888)
(86)(22)【出願日】2012年4月20日
(65)【公表番号】特表2014-520225(P2014-520225A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】KR2012003086
(87)【国際公開番号】WO2012176976
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2015年4月20日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0060457
(32)【優先日】2011年6月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513324907
【氏名又は名称】イーアンドエフ テクノロジィ カンパニィ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100131657
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 律次
(74)【代理人】
【識別番号】100104721
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 俊明
(72)【発明者】
【氏名】ナム、チュン−オ
(72)【発明者】
【氏名】ミン、セ−ホン
【審査官】 小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1036763(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 9/14
A62B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角フレーム形状で、ベランダ(1)の手摺り(11)に固定され、正面には入口ドア(21)を備えるフレーム(2)と、前記フレーム(2)の後方に出口ドア(31)が形成される背面パネル(3)と、二つの側面パネル(4)と、底面パネル(5)と、上面パネル(6)とがボックス型に形成され、蛇腹形式に折畳まれるように形成される火災避難待避施設において、
前記フレーム(2)の外面に密着固定される四角フレーム形状を有し、後方に延長され、後方端部は内側に垂直折曲される第1密着折曲部(71)を備える前面カバー(7)と、前記背面パネル(3)の背面に固定装着されて、前記出口ドア(31)の開閉に差し支えないように貫通された孔(81)が形成され、外縁部は前方に垂直折曲され、その端部は内側に垂直折曲されて、前記火災避難待避施設が完全に折畳まれた時、前記第1密着折曲部(71)と密着する第2密着折曲部(82)を備える後面カバー(8)とを含んで構成されることを特徴とする火災避難待避施設。
【請求項2】
前記前面カバー(7)の上下及び左右面は後方に行くほどその外縁が広がるように傾斜して延長された後再び段差を有して縮小される火炎誘導翼(72)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の火災避難待避施設。
【請求項3】
前記第1密着折曲部(71)または第2密着折曲部(82)の中の何れか一つは他の一つよりさらに内側に延長された後再び垂直に折曲されて小幅延長されて、また外側に垂直に折曲されて形成される排水部(83)をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の火災避難待避施設。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は火災避難待避施設に関するもので、さらに詳しくは、火災の発生時、非常口やその他の待避手段で避難できない場合、救助隊が到着するまで火炎及び有毒ガスから安全に保護され、施設が雨に露出されて損傷されることを防止し、見掛けが美麗でありながら、設置作業がより速やかに行われるようにし、選択的に層間移動ができるようにした火災避難待避施設に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大多数の人口が都市の限られた空間に集中して住んでおり、仕事をするために日々に高層ビルが増えている。
【0003】
このような高層ビルは火災が発生する場合、人々へ致命的な被害が憂慮されるので、非常口及び防火戸の設置が義務化されており、また緩降機など各種待避手段が設けられているが、緩降機の場合、その使い方を熟知している人が極めて少なく、また非常時に使おうとしても恐怖感を感じる場合が多い。
【0004】
また、火災の際、非常口に多く人が殺到して避難することが困難であり、非常口には防火戸を設置して火炎や煙が非常口を通じて流入されないようにしているが、大部分の防火戸は手動で閉め、閉まらない場合が多い。この場合、非常口は煙突の役割を果たして、むしろ火災が拡散される虞がある。このような理由から待避できなかった人々は火炎、火炎より致命的な有毒ガスに無防備で露出されて多くの人命被害が発生する実情である。
【0005】
そこで、本出願人は大韓民国登録特許第10−099824−00000号(2010年11月29日)「火災避難待避施設」を通じてベランダに折畳み可能なボックス型の施設物を設置して、脱出が不可能な非常時に救助隊によって救助されるまで火炎及び有毒ガスから安全に待避することができる技術を提案した。しかし、このような待避施設は、使わない場合、施設そのものがそのまま外部に露出されて美麗ではないという短所があり、各種金属からなるパネル及びヒンジなどが雨にそのまま露出されて酸化腐食され、耐久性が損傷されるという問題点があった。
【0006】
また、折畳まれたものを開く作業は、これを熟知していない一般人にとって危急状況で作業しにくい部分があり、構造的に不安定であるという認識を持ちやすいという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、火災避難待避施設の見掛けが外部に露出されないようにして、見掛けを改善することができながら、外部の雨水などが内部に浸透することを防止し、また、火災の発生時、非常口やその他の待避施設を利用して待避できなかった場合、救助隊によって救助されるまで火炎及び有毒ガスから安全に待避することができ、使用者に構造的な安定感を感じるようにすると同時に、容易に設置することができ、層間移動が可能な火災避難待避施設を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達するために、本発明の好ましい実施例は、ベランダの手摺りの一側に装着されて、ボックス型に折畳まれ、火災などの危急状況で、内部に待避することができる火災避難待避施設において、四角フレーム形状で、ベランダの手摺りに固定され、正面に装着されて、スライド方式で開閉され、正面に突出された取っ手を備える一対の入口ドアを備え、上面には垂直に貫通された一対の第1梯子固定孔が形成されるフレームと;フレームの後方で四角板形状に構成され、外周に沿って前方に垂直折曲される係止段差部が形成され、中央に出口ドアが形成される背面パネルと;垂直二等分される第1側面パネル及び第2側面パネルからなり、各側面パネルは互いに数個の第1蝶番によって対応する内側に折畳み可能に連結され、前方及び後方はそれぞれ数個の第2、3蝶番によってフレームの内側後方及び背面パネルの一側端と折畳み可能に連結される二つの側面パネルと;フレームの内側下端に形成される数個の第4蝶番に一側端が装着され、貫通された少なくとも一つ以上の空気流入孔及びこれを開閉可能な開閉板が形成され、四角板形状に構成され、一側で押した時、スライド式に底面一部を開放する下部スライドドアを備え、この下部スライドドアで上記入口ドア側には垂直に貫通された一対の第2梯子固定孔が形成され、開いた時、上記背面パネルの下端に位置した係止段差部に係止されて底面を構成する底面パネルと;フレームの内側の上端に形成される数個の第5蝶番に一側端が装着され、四角板形状に構成されて、一側で押した時、スライド式に底面一部を開放する上部スライドドアを備え、開いた時、背面パネルの上端に位置した係止段差部の底面に密着される上面パネルと;入口ドアの内側に備え、上部は前方に曲線を成しながら曲がる挿入フックが形成されて、その端部が上記第2梯子固定孔に挿入され、下端は下層に設置された装置の第1梯子固定孔に挿入される非常梯子とで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上述したように、本発明はベランダに設置された火災避難待避施設の各種構成品が外部に露出されないで、カバーによってきれいに仕上げられながらもそのまま危急時には用いるようにして、その活用に差し支えなく、見掛けを美麗にし、外部で雨などによる腐食及び損傷を防止するように、特に雨水を遮断して部品の損傷による事故を低減することができるという効果を奏する。
【0010】
また、火災の時、ベランダに設置された火災避難待避施設に入って火炎及び有毒ガスから安全に待機しながら救助を待つことができ、人々への命の被害を減らすことができ、折畳まれた施設物が普段視野を遮断する部分を最小化しながら堅固な固定フレームによって使用者が構造的及び心理的な安定感を感じることができ、底面パネルは自重によって開かれるが、その反対側の上面パネルが開かれるためのエア吸収体を備えて、少ない力でも容易に設置することができるという効果を奏する。
【0011】
また、層間移動が可能な状況では、非常梯子を下層に位置した施設物に結合固定して層間移動ができるようにして、既存の防火戸及び非常階段の使用が不可能な場合、容易に避難することができるようにして、命の被害を減らすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施例を示した図面である。
図2】本発明の第1実施例を示した図面である。
図3】本発明の第1実施例を示した図面である。
図4】本発明の第1実施例を示した図面である。
図5】本発明の第1実施例を示した図面である。
図6】本発明の第1実施例を示した図面である。
図7】本発明の第1実施例を示した図面である。
図8】本発明の第1実施例を示した図面である。
図9】本発明の第2実施例を示した図面である。
図10】本発明の第2実施例を示した図面である。
図11a】本発明の第2実施例を示した図面である。
図11b】本発明の第2実施例を示した図面である。
図12】本発明の第3実施例を示した図面である。
図13】本発明の第3実施例を示した図面である。
図14a】本発明の第3実施例を示した図面である。
図14b】本発明の第3実施例を示した図面である。
図15】本発明の第4実施例を示した図面である。
図16】本発明の第4実施例を示した図面である。
図17】本発明の第4実施例を示した図面である。
図18】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19a】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19b】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19c】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19d】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19e】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19f】本発明の第4実施例を示した図面である。
図19g】本発明の第4実施例を示した図面である。
図20】本発明の他の実施例による分解斜視図である。
図21】本発明の第5実施例を示した図面である。
図22】本発明の第5実施例を示した図面である。
図23】本発明の第5実施例を示した図面である。
図24】本発明の第5実施例を示した図面である。
図25】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26a】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26b】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26c】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26d】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26e】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26f】本発明の第5実施例を示した図面である。
図26g】本発明の第5実施例を示した図面である。
図27】本発明の第5実施例を示した図面である。
図28a】本発明の第5実施例を示した図面である。
図28b】本発明の第5実施例を示した図面である。
図29a】本発明の第5実施例を示した図面である。
図29b】本発明の第5実施例を示した図面である。
図29c】本発明の第5実施例を示した図面である。
図29d】本発明の第5実施例を示した図面である。
図29e】本発明の第5実施例を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の構成を添付された図面によって当業者が容易に理解して再現することができるように詳細に説明すれば次の通りである。
【0014】
図1は本発明の実施例による折畳まれた状態を示した斜視図であり、図2は開いた状態を示した斜視図であり、図3は分解斜視図であり、図4は折畳まれた状態を示した平面図であり、図5は開いた状態を示した平面図である。
【0015】
図面に示したように、四角フレーム形状で、ベランダ1の手摺り11に固定され、正面には入口ドア21を備えるフレーム2と、上記フレーム2の後方に出口ドア31が形成される背面パネル3と、二つの側面パネル4と、底面パネル5と、上面パネル6とがボックス型に形成されて、蛇腹形式に折畳まれるように形成される火災避難待避施設において、上記フレーム2の外面に密着固定される四角フレーム形状を有し、後方に延長され、後方端部は内側に垂直折曲される第1密着折曲部71を備える前面カバー7と;上記背面パネル3の背面に固定装着されて、上記出口ドア31の開閉に差し支えないように貫通された孔81が形成され、外縁部は前方に垂直折曲され、その端部は内側に垂直折曲されて、上記火災避難待避施設が完全に折畳まれた時、上記第1密着折曲部71と密着する第2密着折曲部82を備える後面カバー8とで構成されることを特徴とする火災避難待避施設を示した。
【0016】
本発明は単純に火災避難待避施設をカバーするための用途であれば各種布やビニールからなるカバーを着せるだけで解決できるが、非常時、即ち火災が発生した状況で、逃げ遅れて待避できなかった状態で火災避難待避施設を利用しようと寸秒を争う状況でカバーをとり除く作業は非常に不便で危ないことである。従って、本発明は装置の機能に邪魔にならないながらも最大限見掛け上良くない部分または保護する部分を保護するための構成である。この時、上記第1密着折曲部71、第2密着折曲部82の場合、普段には相互密着されるようにして内部に水が浸透することを低減して、部品の損傷を防止することが好ましい。
【0017】
図6は本発明の第1拡大実施例による斜視図であり、図7は本実施例による平面図であり、図8は概念図で、上記前面カバー7の上下及び左右面は後方に行くほどその外縁が広がるように傾斜して延長された後再び段差を有して縮小される火炎誘導翼72をさらに備える実施例を示した。上記実施例は上記火災避難待避施設の場合、熱に耐えることができ、内部に熱が伝達されない断熱部材を含んで製作されるが、直接または間接的な火炎によって内部温度が上昇することは仕方ない現象である。上記火炎誘導翼72は熱や火炎を上記翼の傾斜面に沿って誘導するようにして、上面パネル6と底面パネル5、特に側面パネル4に作用する熱を減らすことができるようにするために形成した。
【0018】
図9は本発明の第2拡大実施例による折畳まれた状態を示した平面図であり、図10は開いた状態を示した平面図であり、図11a及び図11bは側断面図で、上記第1密着折曲部71、第2密着折曲部82の中の何れか一つは他の一つよりさらに内側に延長された後、再び垂直に折曲されて小幅延長され、また、外側に垂直に折曲されて形成される排水部83をさらに備える。
【0019】
上記実施例は火災避難待避施設を構成する構成品の中で、蝶番のようなものは雨や湿気の多い風などにそのまま露出されると腐食が急激に発生して耐久性を低下させる原因になるため、本発明のカバーはこれを防止するための手段を備えることが好ましい。従って、上記構成のように、浸透された水は排水部83に集まって外部に流れるようにして問題を解決することができる。
【0020】
図12は本発明の第3拡大実施例による折畳まれた状態を示した平面図であり、図13は開いた状態を示した平面図であり、図14a及び図14bは側断面図で、上記前面カバー7の後方端部に隣接して内側に分岐されて延長された後、再び後方に延長され、その間に背面外周に沿って溝が形成されるようにするシーリング装着リブ73が形成され、上記後面カバー8の正面端部は内側に垂直折曲されてから再び前方に垂直折曲されて、その端部が上記シーリング装着リブ73に形成された溝に挿入される結合リブ84が形成され、上記挿入された結合リブ84の外面を囲むようにするシーリング部材8が上記シーリング装着リブ73に挿入されて固定される実施例を提示した。この時、シーリング部材8の形状は四角リング形状を有し、背面に沿って溝が形成された形状であると言える。
【0021】
上記シーリング部材は、上述したように、漏水と漏気の問題をより積極的に解決することができる方法である。
【0022】
図15は本発明の第4実施例による開いた状態を示した斜視図であり、図16図15の開いた状態を示した背面斜視図であり、図17は分解斜視図であり、図18は折畳まれた状態を示した斜視図で、ベランダ1’の手摺り11’の一側に装着されて、ボックス型に折畳まれて、火災などの危急状況で内部に待避することができる火災避難待避施設において、四角フレーム形状で、ベランダ1’の手摺り11’に固定され、正面には装着されてスライド方式で開閉され、正面に突出された取っ手21’を備える一対の入口ドア22’を備えるフレーム2’と;上記フレーム2’の後方で四角板形状に構成され、下端と上端はそれぞれ前方に垂直折曲されて、下部段差31’及び上部段差32’を形成し、中央には外部で開放することができる出口ドア33’が形成される背面パネル3’と;垂直二等分される第1側面パネル41’及び第2側面パネル42’からなり、上記第1側面パネル41’及び第2側面パネル42’は数個の第1蝶番43’によって折畳み可能に連結され、前方と後方はそれぞれ数個の第2蝶番44及び第3蝶番45’によって上記フレーム2’の内側後方及び上記背面パネル3’の一側端と折畳み可能に連結される二つの側面パネル4’と;上記フレーム2’の内側下端に形成される数個の第4蝶番51’に一側端が装着され、貫通された少なくとも一つ以上の空気流入孔52’及びこれを開閉可能な開閉板53’が形成され、開いた時、上記背面パネル3’の下部段差31’に係止されて底面を構成する底面パネル5’と;上記フレーム2’の内側上端に形成される数個の第5蝶番61’に一側端が装着され、開いた時、上記背面パネル3’の上部段差32’の底面に密着される上面パネル6’と;一端は上記背面パネル3’の上部段差32’の上面に固定され、他側は上記フレーム2’に形成されたガイド孔23’を貫通し、端部には取っ手部71’を形成し、全てのパネルが折畳まれた状態で上記ガイド孔23’を通過した後、垂直の下に折曲されるようにするヒンジ72’によって二等分された長いバー形状の開閉バー7’とで構成されることを特徴とする火災避難待避施設の構造を示した。
【0023】
上記の構成は、ベランダ1’の手摺り11’に固定的に装着されて、火災の発生時、火炎や有毒ガスを避けて臨時的に待避することができ、基本的に不燃性素材を用い、内部は外部と密閉され、外部空気は空気流入孔52’によって浄化されて流入されるので、有毒ガスが内部に浸透されることが防止される。
【0024】
より具体的な作動関係の説明は以下の図面に示した動作関係で詳しく説明する。
【0025】
図19a〜図19gは本発明の第4実施例による使用過程を示した概念図で、上記開閉バー7’が上記一対の入口ドア22’の間に密着された時、下部には両側取っ手21’が挿入される挿入溝81’を備え、上記開閉バー7’及び入口ドア22’を固定するキープレート8’をさらに備えて、火災の発生時待避できなかった場合、使用者はまずキープレート8’を取り除き、上記開閉バー7’を上記ヒンジ72’を基準に水平になるように持ち上げた後取っ手71’を取って押すようにする。
【0026】
そして、背面パネル3’が後方に押されながら第1蝶番43’によって折畳まれた側面パネル4’即第1側面パネル41’及び第2側面パネル42’が開かれる。このように側面パネル4’が開かれると、第4蝶番51’によって連結された底面パネル5’は自重によって水平に開かれる。
【0027】
この時、本発明では上記フレーム2’には内側面に一端が固定され、他端は上記上面パネル6’に固定されて、上面パネル6’が開かれる方向に力が作用するエア吸収体24’が装着される実施例をさらに提示して、上面パネル6’が別途の力を加えなくても容易に開かれるようにする実施例を示した。
【0028】
また、他の実施例では上記底面パネル5’の両側の上記側面パネル4’と密着する部分に、摩擦を最小化するための少なくても二つ以上のキャスター54’がさらに装着される実施例を提示した。
【0029】
即ち側面パネル4’と底面パネル5’との間に密着された部分によって底面パネルが容易に開かれない問題点を解決する。このように、底面パネル5’と上面パネル6’は開かれながらそれぞれ下部段差31’と上部段差32’に密着されて完全にボックス型に開かれ、その後、使用者は入口ドア22’を通じて内部に入って、地上の人または救助隊によって救助されるまで火炎及び有毒ガスを避けて待避する。
【0030】
この時、上記空気流入孔52’には有毒ガスを効果的に遮断することができるエアフィルターを装着することもできる。また、上記背面パネル3’の出口ドア33’には、救助者が来る前に内部で出口ドア33’を開ける場合待避者が墜落の危険があるので、外部にロック装置を設置して救助隊がロック装置を解除するまで内部で開かれないようにすることが好ましい。この時、上記底面パネル5’は使用者の荷重を耐えなければならないので、これを補強するために、本発明は上記フレーム2’には内側上端に一側が固定され、他側は底面パネル5’の上記下部段差31’と密着する両側端に隣接して固定され、その長さは上記底面パネル5’が水平以上に開かれないようにする長さを有するワイヤ25’がさらに装着され、上記フレーム2’と連結される第1側面パネル4’には長管形状に構成され、底面パネル5’が開いた時上記ワイヤ25’の経路にあたる対角線に装着されて、内部をワイヤ25’が貫通するようにするワイヤガイド46’がさらに装着されるようにして、下部段差31’の外に荷重を耐えることができる手段をさらに提示した。
【0031】
図20図19の変形実施例による分解斜視図で、上記それぞれのパネル2、3、4、5、6’の外面には断熱材9’が付着される実施例を示した。
【0032】
上記実施例は単純に金属だけで構成される場合、火炎の熱気が内部の待避者にそのまま伝達されて、待避者がその熱気によってやけどを負う虞があり、または内部で耐えられない状況になる問題点を解決するために、断熱材9’によって熱が伝逹されないようにした。
【0033】
図21は本発明の第5実施例による折畳まれた状態を示した斜視図であり、図22は開いた状態を示した斜視図であり、図23は開いた状態を示した背面斜視図であり、図24は開いた状態を示した底面斜視図であり、図25は分解斜視図である。
【0034】
上記図面に示すように、ベランダ1”の手摺り11”の一側に装着され、ボックス型に折畳まれて、火災などの危急状況で内部に待避することができる火災避難待避施設において、四角フレーム形状で、ベランダ1”の手摺り11”に固定され、正面に装着されてスライド方式で開閉され、正面に突出された取っ手21”を備える一対の入口ドア22”を備え、上面には垂直に貫通された一対の第1梯子固定孔23”が形成されるフレーム2”と;上記フレーム2”の後方で四角板形状に構成され、外周に沿って前方に垂直折曲される係止段差部31”が形成され、中央には出口ドア32”が形成される背面パネル3”と;垂直二等分される第1側面パネル41”及び第2側面パネル42”からなり、上記第1側面パネル41”及び第2側面パネル42”は互いに数個の第1蝶番43”によって対応する内側に折畳み可能に連結され、前方及び後方はそれぞれ数個の第2蝶番44及び第3蝶番45”によって上記フレーム2”の内側後方及び上記背面パネル3”の一側端と折畳み可能に連結される二つの側面パネル4”と;上記フレーム2”の内側下端に形成される数個の第4蝶番51”に一側端が装着され、貫通された少なくとも一つ以上の空気流入孔52”及びこれを開閉可能な開閉板53”が形成され、四角板形状に構成され、一側で押した時、スライド式に底面一部を開放する下部スライドドア54”を備え、上記下部スライドドア54”で上記入口ドア22”側には垂直に貫通された一対の第2梯子固定孔55”が形成され、開いた時上記背面パネル3”の下端に位置した係止段差部31”に係止されて、底面を構成する底面パネル5”と;上記フレーム2”の内側上端に形成される数個の第5蝶番61”に一側端が装着され、四角板形状に構成されて、一側で押した時、スライド式に底面一部を開放する上部スライドドア62”を備え、開いた時、上記背面パネル3”の上端に位置した係止段差部31”の底面に密着される上面パネル6”と;上記入口ドア22”の内側に備えられ、上部は前方に曲線を成しながら曲がる挿入フック71”が形成され、その端部が上記第2梯子固定孔55”に挿入され、下端は下層に設置された装置の第1梯子固定孔23”に挿入される非常梯子7”とで構成される火災避難待避施設を示した。
【0035】
上記の構成は、ベランダ1”の手摺り11”に固定的に装着されて、火災の発生時に、火炎や有毒ガスを避けて臨時的に待避することができ、不燃性素材を用い、内部は外部と密閉され、外部空気は空気流入孔52”によって浄化されて流入され、有毒ガスが内部に浸透されることを防止した火災避難待避施設で、非常梯子7”を設置して、これを隣接した下層の火災避難待避施設と容易に連結装着して層間移動及び下層の火災避難待避施設としても使用可能である。
【0036】
より具体的な作動関係の説明は以下の図面に示した動作関係で詳しく説明する。
【0037】
図26a〜図26gは本発明の実施例による非常待避用途としての使用過程を示した概念図であり、図27は本発明の実施例による待避状態を示した概念図である。
【0038】
上記図面で、上記背面パネル3”の前方上端には「U」字状に分かれた二箇所は後方に延長されて上記背面パネル3”を貫通し、端部に形成される孔にロックキングピン81”が挿入されて固定されるロッキング部材82”と;上記フレーム2”の内側上部に固定されて、上記ロッキング部材82”の前方端部が挿入されるロッキング溝83”を備えるロッキングブラケット84”と;上記ロッキングブラケット84”に回転可能に装着され、一端にはロッキング部材82”が上記ロッキング溝83”に進入した時相応して離脱を防止するようにする係止部85”を備え、他側端にはワイヤ連結部86”を備える回転リンク87”と;上記回転リンク87”のワイヤ連結部86”に一端が固定されて、上昇した後下降され、端部にはロッキング解除取っ手88”を備える第1ワイヤ89”とで構成されるロッキング手段8”をさらに備える実施例を提示した。
【0039】
上記実施例によれば、上記入口ドア22”を開いて露出されたロッキング手段8”のロッキング解除取っ手88”を引っ張ると、上記回転リンク87”が回転しながら上記ロッキング部材82”はロッキングブラケット84”のロッキング溝83”から離脱する。
【0040】
そして、背面パネル3”が後方に押されながら第1蝶番43”によって折畳まれた側面パネル4”つまり第1側面パネル41”及び第2側面パネル42”が開かれ、側面パネル4”が開かれると第4蝶番51”によって連結された底面パネル5”は自重によって水平に開かれる。このような開かれる過程がより容易に行われるようにするために、本発明では上記フレーム2”の内側面に一端が固定され、他側端は上記上面パネル6”に固定されて、上面パネル6”が開かれる方向へ力が作用する一対の第1エア吸収体24”と;上記フレーム2”の内側面に一端が固定され、他側端は上記底面パネル5”に固定されて、底面パネル5”が開かれる方向へ力が作用する一対の第2エア吸収体25”と;上記フレーム2”の後方下端に一端が固定され、他側端は後方に位置した第2側面パネル42”の下端に装着されて、上記第1側面パネル及び第2側面パネル41”、42”が開かれる方向へ力が作用する一対の第3エア吸収体26”とがさらに装着される実施例を提示した。
【0041】
上記実施例は第1エア吸収体24”、第2エア吸収体25”及び第3エア吸収体26”によって別途の力を加えることなく容易に開かれるようにし、使い方を熟知しない人や力の弱い老弱者及び子供でも容易に使うことができる。
【0042】
また、このように自動に開かれるようにする構造は、各蝶番にトーションスプリングを装着する方法があり、本発明では上記第1側面パネル41”及び第2側面パネル42”を連結する第1蝶番43”の回転軸には上記第1側面パネル41”及び第2側面パネル42”が開かれる方向に力が作用するトーションスプリング46”が装着される例を提示した。
【0043】
このように、一連のパネルが開かれると、被救助者は内部に入って地上の人または救助隊によって救助されるまで火炎及び有毒ガスを避けて待避する。この時、上記空気流入孔52”には有毒ガスを効果的に遮断することができるエアフィルターを装着することもでき、上記入口ドア22”とフレーム2”の密着面に沿って有害ガス及び煙が内部に侵入されることを防止するガスケット27”を設置して、入口ドア22”の隙間に有毒ガスが内部に漏れて入ることを防止することもできる。また、上記背面パネル3”の出口ドア33”には救助者が来る前に内部で出口ドア33”を開く場合、待避者が墜落の危険があるので、外部にロック装置を設置して救助隊がロック装置を解除するまで内部で開かれないようにすることが好ましい。
【0044】
図28A及び図28Bは本実施例による折畳み過程を示した概念図で、上記第1側面パネル41”の上端の上記第2側面パネル42”と隣接する所に一端が固定され、他側端は上記フレーム2”の内側上端中央部分に延長されて、一対のワイヤ貫通孔91”を通した後下部に垂れ下がる二つの第2ワイヤ92”と;上記第2ワイヤ92”の垂れ下がる両端部が固定される取っ手93”とで構成される折畳み手段9”をさらに備えた構成を示した。
【0045】
上記実施例は、使用後再び折畳む過程が非常に困難であると思い、墜落の危険があることから、これを防止するための構成を提示した。即ち上記取っ手93”を引っ張ると、側面パネル4”が折畳まれながら、同時に上面パネル6”と底面パネル5”が折畳まれる力を受けて、引き続き引くと上記ロッキング手段8”のロッキング部材82”がロッキング溝833”に挿入され、回転リンク87”の係止部85”が離脱を防止して固定が完了される。
【0046】
図29A図29Eは本実施例による昇降移動手段の使用過程を示した概念図である。本実施例はまず下層のベランダ1a”と隣接した上層のベランダ1b”に火災避難待避施設が備えられており、下層は火災や有毒ガスによる危険は少ないが、非常口やその他層間移動手段への利用が不可能な時、まず上層の火災避難待避施設を広げ、底面パネル5”の下部スライドドア54”を開いた後上記非常梯子7”の上端挿入フック71”を第2梯子固定孔55”に挿入し、下端は下層に位置した火災避難待避施設のフレーム2”に形成された第1梯子固定孔23”に挿入して固定する。その後、被救助者は非常梯子7”を利用して下に下りて、他の経路で待避することができる。
【0047】
下層にも適当な待避手段がない場合、被救助者は非常梯子7”で下りて、下層に位置した火災避難待避施設の上面で上記ロッキング手段8”のロッキングピン81”を抜けば下層の火災避難待避施設が開かれ、上面パネル6”の上部スライドドア62”を開いて内部に避難することができ、このような方法を繰り返してビルの下まで下りることもできる。
【符号の説明】
【0048】
1” ベランダ
2” フレーム
3” 背面パネル
4” 側面パネル
5” 底面パネル
6” 上面パネル
7” 非常梯子
8” ロッキング手段
図1
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図11a
図11b
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図14b
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