特許第6181196号(P6181196)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6181196トランジスタ、メモリセルおよび半導体構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181196
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】トランジスタ、メモリセルおよび半導体構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/1159 20170101AFI20170807BHJP
   H01L 21/8242 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 27/108 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 21/8239 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 27/105 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   H01L27/1159
   H01L27/108 671B
   H01L27/105 441
   H01L29/78 301G
   H01L29/78 301V
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-543051(P2015-543051)
(86)(22)【出願日】2013年10月15日
(65)【公表番号】特表2015-535146(P2015-535146A)
(43)【公表日】2015年12月7日
(86)【国際出願番号】US2013065102
(87)【国際公開番号】WO2014081518
(87)【国際公開日】20140530
【審査請求日】2015年7月6日
(31)【優先権主張番号】13/682,190
(32)【優先日】2012年11月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】ラマスワミ,ドゥライ ヴィシャーク ニルマル
(72)【発明者】
【氏名】プラール,カーク ディ.
(72)【発明者】
【氏名】キニー,ウェイン
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−175509(JP,A)
【文献】 特開2007−110125(JP,A)
【文献】 特開平07−099310(JP,A)
【文献】 特表2008−535246(JP,A)
【文献】 特開2007−043166(JP,A)
【文献】 特開平11−068105(JP,A)
【文献】 特開平11−040683(JP,A)
【文献】 特開2000−012708(JP,A)
【文献】 特開平11−068104(JP,A)
【文献】 特開2000−252372(JP,A)
【文献】 特開平10−189966(JP,A)
【文献】 特開平09−055495(JP,A)
【文献】 特開2012−174866(JP,A)
【文献】 特開2002−203958(JP,A)
【文献】 特開2008−027955(JP,A)
【文献】 特開2007−005510(JP,A)
【文献】 特開2004−079659(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0057274(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11585−11597
H01L 27/10−108
H01L 21/8239−8246
H01L 29/78
H01L 29/788−792
H01L 21/336
H01L 29/40−51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ベースと、
前記半導体ベースへと伸びるゲートであって、前記ゲートに隣接する前記ベースの第一領域は、導電性を有するようにドープされたソース領域であり、前記ゲートに隣接し、かつ、前記第一領域から間隔をあけられた前記ベースの第二領域は、導電性を有するようにドープされたドレイン領域である、ゲートと、
前記ソース領域および前記ゲートの間の第一断片と、前記ドレイン領域および前記ゲートの間の第二断片と、前記第一断片および第二断片の間の第三断片と、を含むゲート誘電体と、
を含み、
前記ゲート誘電体の少なくとも一部は強誘電性材料を含み、
前記強誘電性材料は、前記第一断片内にあり、
前記ゲート誘電体の前記第二断片および前記第三断片の全体は、非強誘電性材料からなる、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項2】
前記強誘電性材料は、前記第一断片の全体を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記第一断片は、前記半導体ベースに直接接する非強誘電性材料をさらに含み、前記強誘電性材料は、前記第一断片の前記非強誘電性材料と前記ゲートとの間に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記第一、第二および第三断片の前記非強誘電性材料は、二酸化シリコンもしくは窒化シリコンから成る、
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記ソース領域は、前記ソース領域内の比較的浅い位置と比較して、前記ソース領域内の比較的深い位置においてドーパント濃度がより低い、ドーパント勾配を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記ドレイン領域は、前記ソース領域の少なくとも一部よりも、より高濃度にドープされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記ドレイン領域の全体は、前記ソース領域のいかなる部分よりも、より高濃度にドープされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記ドレイン領域に電気的に結合された電荷格納デバイスをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記非強誘電性材料は、前記第一の断片に沿うよりも、前記第二および第三断片に沿ってより厚く、前記ドレイン領域は、前記ソース領域よりもより高濃度にドープされる、
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体構造。
【請求項10】
ゲートと、
ソース領域と、
ドレイン領域と、
前記ソースおよびドレイン領域の間のチャネル領域と、
前記ゲートと、前記ソース、ドレインおよびチャネル領域と、の間のゲート誘電体と、を含み、
前記ゲート誘電体は、前記ソース領域と前記ゲートとの間の第一断片と、前記ドレイン領域と前記ゲートとの間の第二断片と、前記第一断片と前記第二断片との間の第三断片と、を含み、
前記第二断片および前記第三断片の全体は非強誘電性材料から成り、前記第一断片は少なくとも強誘電性材料を含む、
ことを特徴とするトランジスタ。
【請求項11】
前記強誘電性材料は、前記第一断片の全体を構成する、
ことを特徴とする請求項10に記載のトランジスタ。
【請求項12】
前記第一断片は、半導体ベースに直接接する非強誘電性材料をさらに含み、前記強誘電性材料は、前記第一断片の前記非強誘電性材料と前記ゲートとの間に配置される、
ことを特徴とする請求項10に記載のトランジスタ。
【請求項13】
前記第一、第二および第三断片の前記非強誘電性材料は、二酸化シリコンもしくは窒化シリコンから成る、
ことを特徴とする請求項12に記載のトランジスタ。
【請求項14】
前記強誘電性材料は、Hf、Zr、およびTiのうちの一つを含んで構成される酸化物材料である、
ことを特徴とする請求項10に記載のトランジスタ。
【請求項15】
前記ゲートおよびゲート誘電体は、半導体材料内に埋め込まれ、
前記ソースおよびドレイン領域は、前記半導体材料の導電性を有するようにドープされた領域に対応する、
ことを特徴とする請求項10に記載のトランジスタ。
【請求項16】
ゲートと、
ソース領域と、
ドレイン領域と、
前記ソースおよびドレイン領域の間のチャネル領域と、
前記ゲートと、前記ソース、ドレインおよびチャネル領域と、の間のゲート誘電体と、
を含むトランジスタと、
前記トランジスタの前記ドレイン領域に電気的に結合された電荷格納デバイスと、
を有するメモリセルであって、
前記ゲート誘電体は、前記ソース領域と前記ゲートとの間の第一断片と、前記ドレイン領域と前記ゲートとの間の第二断片と、前記第一断片と前記第二断片との間の第三断片と、を含み、前記第二断片および前記第三断片の全体は非強誘電性材料から成り、前記第一断片は少なくとも強誘電性材料を含む、
ことを特徴とするメモリセル。
【請求項17】
前記第一断片は、半導体ベースに直接接する非強誘電性材料をさらに含み、前記強誘電性材料は、前記第一断片に位置する非強誘電性材料と前記ゲートとの間に配置される、
ことを特徴とする請求項16に記載のメモリセル。
【請求項18】
前記電荷格納デバイスはキャパシタである、
ことを特徴とする請求項16に記載のメモリセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
トランジスタ、メモリセルおよび半導体構造。
【背景技術】
【0002】
メモリは、集積回路の一タイプであって、データを格納するためにコンピュータシステムにおいて使用される。集積メモリは、個々のメモリセルの一つ以上のアレイで通常作製される。メモリセルは、揮発性、半揮発性、不揮発性でありうる。不揮発性メモリセルは、長期間データを格納することができ、幾つかの実施例においては、電源がなくてもデータを格納することができる。揮発性メモリは、データが消失するため、データ格納を維持するためにはリフレッシュ/書き換えられる。
【0003】
メモリセルは、少なくとも二つの異なる選択可能な状態で情報を保持、または格納するように構成される。2進法においては、状態は、“0”もしくは“1”のいずれかと考えられる。他の記数法においては、少なくとも幾つかの個々のメモリセルは、3つ以上の選択可能な状態の情報を格納するように構成されてもよい。
【0004】
ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)は、メモリの一タイプであって、多数の電子システムで利用されている。DRAMセルは、電荷格納デバイス(例えばキャパシタ)と組み合わせるトランジスタを含んでもよい。DRAMは、素早い読み出し/書き込みができるという利点を有するが、高い揮発性を有し(毎秒数百回のリフレッシュを必要とするものが多い)、電源がないと消去されるという欠点を有する。
【0005】
改良型メモリデバイスを開発することが望まれている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な一実施形態のメモリセルへと組み込まれた例示的な一実施形態のトランジスタを示す半導体構造の一部の断面図である。
図2】二つの異なる例示的メモリ状態における図1のメモリセルを示す。
図3】例示的実施形態のメモリセルに組み込まれた例示的実施形態のトランジスタを示す。
図4】例示的実施形態のメモリセルに組み込まれた例示的実施形態のトランジスタを示す。
図5】例示的実施形態のメモリセルに組み込まれた例示的実施形態のトランジスタを示す。
図6】例示的実施形態のメモリセルに組み込まれた例示的実施形態のトランジスタを示す。
図7】例示的実施形態のメモリセルに組み込まれた例示的実施形態のトランジスタを示す。
図8図1の例示的実施形態のトランジスタを含む別の実施形態のメモリセルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
幾つかの実施形態は、ゲート誘電体へと組み込まれた強誘電性材料を含むトランジスタを含む。幾つかの実施形態においては、当該トランジスタは、メモリセルに組み込まれてもよい。例示的実施形態は、図1図8を参照して記述される。
【0008】
図1を参照すると、例示的な実施形態のメモリセル40が半導体構造10の一部として示される。
【0009】
構造10はベース12を含む。ベース12は、半導体材料を含み、幾つかの実施形態においては、単結晶シリコンを含むか、単結晶シリコンで実質的に構成されるか、単結晶シリコンで構成されてもよい。幾つかの実施形態においては、ベース12は、半導体基板を含むものと考えられてもよい。“半導体基板”という用語は、半導電性ウェーハ(単独もしくは他の材料を含むアセンブリのいずれか)および半導電性材料層(単独もしくは他の材料を含むアセンブリのいずれか)などのバルク半導電性材料を含むがそれに限定はされない半導電性材料を含む任意の構造を意味する。“基板”という用語は、上述された半導体基板を含むがそれに限定はされない任意の支持構造のことを称する。幾つかの実施形態においては、ベース12は、集積回路作製に関連付けられる一つ以上の材料を含む半導体基板に対応することがある。材料のうちのいくつかは、ベース12の示された領域の下にある、および/もしくはベース12の示された領域に横方向に隣接することがあり、例えば、耐火金属材料、バリア材料、拡散材料、絶縁体材料などのうちの一つ以上に対応してもよい。
【0010】
トランジスタゲート14は、ベース12へと伸びる。トランジスタゲートは、ゲート材料16を含む。当該ゲート材料は、任意の適切な組成物もしくは組成物の組み合わせであってもよく、幾つかの実施形態においては、種々の金属(例えば、タングステン、チタンなど)、金蔵含有化合物(例えば、金属窒化物、金属炭化物、金属ケイ化物など)および導電性を有するようにドープされた半導体材料(例えば、導電性を有するようにドープされたシリコン、導電性を有するようにドープされたゲルマニウムなど)のうちの一つ以上を含むか、実質的にそれらで構成されるか、それらで構成されてもよい。幾つかの例示的実施形態においては、ゲート材料16は、窒化チタン、窒化チタンアルミニウム、窒化タングステン、銅および窒化タンタルのうちの一つ以上を含むか、それらで実質的に構成されるか、それらで構成されてもよい。
【0011】
ゲート誘電体18は、ゲート材料14とベース12との間にある。ゲート誘電体は、図1の断面に沿って、上方に開放する容器24として構成され、ゲート14は、当該容器内にある。ゲート誘電体は、図1の実施形態において二つの別々の材料20、22を含み、この二つの材料は、其々、第一の材料および第二の材料と称されることがある。第一の材料20は、容器24の外側の境界を形成し、半導体ベース12に直接接する。第二の材料22は、第一の材料20およびゲート14の間にある。幾つかの実施形態においては、第一の材料20は、非強誘電性材料であって、第二の材料は強誘電性材料である。当該実施形態においては、第一の材料20は、二酸化シリコンおよび窒化シリコンのうちの一方もしくは双方を含むか、それらで本質的に構成されるか、それらで構成されてもよい。第二の材料22は、イットリウムをドープした酸化ジルコニウム、イットリウムをドープした酸化ハフニウム、マグネシウムをドープした酸化ジルコニウム、マグネシウムをドープした酸化ハフニウム、シリコンをドープした酸化ハフニウム、シリコンをドープした酸化ジルコニウム、バリウムをドープした酸化チタンのうちの一つ以上を含むか、それらで本質的に構成されるか、それらで構成されてもよい。このように、幾つかの実施形態においては、第一の材料20は、シリコン、窒素および酸素のうちの一つ以上を含み、第二の材料22は、Hf、Zr、Si、O、Y、Ba、MgおよびTiのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0012】
幾つかの実施形態においては、強誘電性材料22は、約10オングストロームから約200オングストロームの範囲内の厚さを有し、非強誘電性材料20は、約10オングストロームから約20オングストロームの範囲内の厚さを有してもよい。
【0013】
構造10は、ベース12へと伸びる導電性を有するようにドープされたソース領域26と、ベースへと伸びる導電性を有するようにドープされたドレイン領域28とを含む。ソース領域およびドレイン領域の下側の境界は、破線で図示されている。ソース領域およびドレイン領域は、双方ともゲート14に隣接し、ゲート誘電体18によってゲートから間隔をあけられている。ソース領域およびドレイン領域は、ゲート14下に伸びるチャネル領域30によって互いから間隔をあけられている。
【0014】
幾つかの実施形態においては、ソース領域26は、ゲート14に隣接するベースの第一領域と称され、ドレイン領域28は、ゲートに隣接するベースの第二領域と称されてもよい。当該ベースの第一領域および第二領域は、チャネル領域30を含むベースの介在領域によって互いから間隔をあけられている。
【0015】
ゲート誘電体18は、ソース領域26およびゲート14の間の第一断片23、ドレイン領域28およびゲート14の間の第二断片25、第一断片および第二断片の間の第三断片27を含むものと考えられてもよい。幾つかの実施形態においては、断片23は、容器24の実質的に垂直な第一の脚部に対応すると考えられてもよく、断片25は、容器の実質的に垂直な第二の脚部に対応すると考えられてもよく、断片27は、容器の底部を含むと考えられてもよい。
【0016】
示された実施形態においては、ゲート誘電体18の第一、第二および第三断片(23、25および27)のうちの全ては、強誘電性材料22を含む。他の実施形態においては(そのうちのいくつかは図4図6を参照して以下に議論される)、強誘電性材料22は、当該断片のうちの一つ以上から省略されてもよい。
【0017】
幾つかの実施形態においては、非強誘電性材料20は、強誘電性材料とベースとの間の成分の望ましくない拡散を防ぐため、および/もしくは、強誘電性材料とベースとの間の望ましくない反応もしくは他の相互作用を防ぐために、強誘電性材料22とベース12との間にバリアを提供する。当該実施形態においては、非強誘電性材料20は、半導体ベース12に対して、(ソース領域26およびドレイン領域28は、ベースの一部と考えられる)容器24の境界を形成するために、(示されるように)ゲート誘電体の外端に全体的に沿って提供されてもよい。幾つかの実施形態においては、拡散および/もしくは他の相互作用は、少なくとも幾つかの非強誘電性材料がない場合でさえも、強誘電性材料22に対して問題はない。したがって、非強誘電性材料20のうちの幾らかもしくは全ては、断片23、25、27のうちの一つ以上から省略されてもよい。
【0018】
示された実施形態においては、非強誘電性材料20は、容器24の全体にわたって実質的に均一な厚さである。他の実施形態においては(そのうちの一つは図7を参照して以下に議論される)、非強誘電性材料20は、容器24の或る領域に沿って別の領域とは異なる厚さを有してもよい。
【0019】
示された実施形態においては、ソース領域26は、回路32に電気的に結合され、ドレイン領域28は、回路34に電気的に結合され、ゲート14は、回路36に電気的に結合される。トランジスタ38は、ソース/ドレイン領域26および28と共にゲート14を含み、当該トランジスタは、回路32、34、36を介して集積回路へと組み込まれる。
【0020】
図1の実施形態は、メモリセル40の一部としてトランジスタ38を利用するが、他の実施形態においては、トランジスタ38は、他の用途で利用されてもよい。例えば、トランジスタ38は、従来のトランジスタの代替として論理回路もしくは他の回路で利用されてもよい。
【0021】
ゲート誘電体18の強誘電性材料22は、二つの安定な配向のうちのいずれかへと分極され、この二つの安定な配向は、メモリセル40の二つの選択可能な状態を可能にすることがある。例示的なメモリ状態は図2に示され、このメモリ状態は、“メモリ状態1”および“メモリ状態2”と標記される。図2に示されたメモリセルは、n型にドープされたソース領域26およびドレイン領域28と、p型にドープされたチャネル領域を有する。他の実施形態においては、ソースおよびドレイン領域は、p型にドープされてもよいし、チャネル領域はn型にドープされてもよい。
【0022】
メモリ状態1およびメモリ状態2は、強誘電性材料22内の電荷の配向に関して、互いに異なる。このような電荷の配向は、図2の図面においては、“+”および“−”で示される。具体的には、図2のメモリ状態は、強誘電性材料22内の電荷分極に関して、互いに異なるように示される。両頭矢印41は、メモリセル40が示されたメモリ状態の間で可逆的に遷移してもよいことを図示するために、図2内に提供される。
【0023】
示された実施形態においては、強誘電性材料内の分極変化は、特に、ゲート14およびソース領域26の間の領域23内に生じる(分極変化は、幾つかの実施形態においては、チャネルに隣接するなどの他の領域内に生じてもよいし、または、図2に示されるように領域23内のみに生じてもよい)。メモリ状態1は、n型にドープされたソース領域26に沿って分極した強誘電性材料の“+”成分を含み、メモリ状態2は、n型にドープされたソース領域26に沿って分極した強誘電性材料の“−”成分を含む。強誘電性材料の“−”成分は、n型にドープされたソース領域26内の空乏領域42を誘発するように示される(空乏領域の境界は、破線43で図示される)。示された実施形態においては、空乏領域42は、ソース領域26内で深く、具体的には、チャネル領域30との界面を形成するソース領域の一部に沿っている。トランジスタ38は、空乏領域のない類似のトランジスタと比較すると、さらに長い有効なチャネル長を有するが、それによって短チャネル効果が減少し、それによって、より高い集積レベルにするためメモリセルの拡張性を改良する可能性がある。
【0024】
示された実施形態においては、非強誘電性材器料20は、強誘電性材料22とソース領域26との間にあり、それによって、空乏領域42は、非強誘電性材料20の断片によって、強誘電性材料22から間隔をあけられる。他の実施形態においては、非強誘電性材料20は省略されてもよく、空乏領域42は、強誘電性材料22と直接接触してもよい。
【0025】
図2のメモリセル40は、実質的に不揮発性であって、電源がなくても格納された情報を保持するという利点を有する可能性がある。
【0026】
メモリセル40は、任意の適切な動作でプログラムされ、幾つかの例示的実施形態においては、約10ボルト以下のゲート14およびソース26間の電圧差を利用してプログラムされ、幾つかの例示的実施形態においては、約5ボルト以下の電圧差を利用して、幾つかの例示的実施形態においては、約0.5ボルトから約5ボルトの間の電圧差を利用してプログラムされうる。
【0027】
ソース領域26およびドレイン領域28内で使用されるドーパント濃度は、任意の適切なドーパント濃度であってもよい。幾つかの実施形態においては、ドレイン領域は、ソース領域の少なくとも一部よりも、より高濃度にドープされてもよい。幾つかの実施形態においては、ドレイン領域の全体は、ソース領域のどの部分よりもより高濃度にドープされてもよい。幾つかの実施形態においては、ドレイン領域の比較的高濃度のドーピングによって、トランジスタ38のドレイン側の動作に対して、強誘電性分極の影響を軽減するが、ソース領域の少なくともいくらかの比較的低濃度のドーピングによって、ソース領域のより高濃度のドーピングで生じうる影響と比較して、トランジスタのソース側の強誘電性分極の影響をさらに強めることを可能にする。“比較的高濃度のドーピング”および“比較的低濃度のドーピング”という用語は、互いに対するものとして使用されるため、“比較的高濃度のドーピング”という用語は、“比較的低濃度のドーピング”という用語によって示されるドーピングよりもより高濃度のドーピングを意味する。
【0028】
幾つかの実施形態においては、ドレイン領域28は、n型にドープされ、ドレイン領域のうちの幾らかもしくはその全ては、例えば、約1×1018原子/cmから約1×1020原子/cmの範囲内のドーパント濃度など、少なくとも約1×1020原子/cmのドーパント濃度を含んでもよい。幾つかの実施形態においては、ソース領域26は、n型にドープされ、ソース領域のうちの少なくともいくらかは、例えば、約1×1016原子/cmから約1×1019.5原子/cmの範囲内のドーパント濃度など、約1×1020原子/cmに満たないドーパント濃度を含んでもよい。
【0029】
幾つかの実施形態においては、ソース領域26は、ドーパント濃度がソース領域のより浅い位置と比較して、ソース領域のより深い位置でより低密度であるような、ドーパント濃度の勾配を含んでもよい。図3は、ソース領域内の深さが深くなるとドーパント濃度が減少する例示的な実施形態のメモリセル40aを示す構造10aを示す(ドーパント濃度は、[ドーパント]として示される)。図3の構造は、図2のメモリ状態2と類似するメモリ状態のプログラミング中、ソース領域内の空乏領域42を形成する位置に、より低濃度のドーパントを有利に含んでもよい。
【0030】
図1に示される例示的実施形態のメモリセル40は、誘電体材料18の断片23、25および27の全ての内に強誘電性材料22と非強誘電性材料20の双方を含む。図4は、断片23内のみに強誘電性材料22を有する別の例示的実施形態のメモリセル40bを示す。
【0031】
メモリセル40bは、構造10bの一部であって、ゲート誘電体18bを含むトランジスタ38bを含む。ゲート誘電体18bは、強誘電性材料22とソース領域26との間に非強誘電性材料20を含み、断片25および断片27(即ち、ドレイン領域28およびチャネル領域30に沿った断片)にわたってさらに非強誘電性材料50を含む。非強誘電性材料50は、任意の適切な組成もしくは組成の組み合わせを含んでもよい。幾つかの実施形態においては、非強誘電性材料50は非強誘電性材料20と同一の組成を含み、他の実施形態においては、非強誘電性材料20とは異なる組成を含んでもよい。幾つかの実施形態においては、非強誘電性材料50は、第二の二酸化物および第二の窒化物のうちの一方もしくはその双方を含むか、実質的にそれらで構成されるか、それらで構成されてもよい。
【0032】
図4のメモリセル40bは、図1の上述された実施形態と同様に、ソース領域26およびゲート誘電体の界面の全体に沿って、かつ、ドレイン領域28およびゲート誘電体の界面の全体に沿って、非強誘電性材料を含む。図5は、図4のメモリセルに類似するメモリセルを示しているが、ソース領域とゲート誘電体との界面は強誘電性材料を含む。具体的には、図5は、ゲート誘電体18cを有するトランジスタ38cを有するメモリセル40cを含む構造10cを示す。ゲート誘電体18cは、強誘電性材料22および非強誘電性材料50を含む。強誘電性材料22は、ソース領域26およびゲート14の双方と直接接触する。
【0033】
示された実施形態においては、ソース領域とトランジスタゲートとの間のゲート誘電体の断片の一部(即ち、ゲート誘電体の断片23の一部)は、強誘電性材料で構成され、ゲート誘電体の残部(即ち、断片25および断片27とともに断片23の残部)は、非強誘電性材料で構成される。示された実施形態においては、ゲート誘電体18cとソース領域26の間の界面の一部だけは強誘電性材料22で構成される。他の実施形態においては、ゲート誘電体とソース領域との間の界面の全体は、強誘電性材料で構成されてもよい。
【0034】
図6は、別の例示的実施形態のメモリセル40dを示す構造10dを示す。メモリセルは、ゲート誘電体18dを有するトランジスタ38dを含む。ゲート誘電体は、ソース領域26およびゲート14の間の断片(即ち、断片23)の全体にわたって、かつ、ドレイン領域28およびゲート14の間の断片(即ち、断片25)の全体にわたって非強誘電性材料50を含む。ゲート誘電体は、チャネル領域30に沿った断片(即ち、断片27)の少なくとも一部の内に強誘電性材料22をさらに含む。それによって、強誘電性材料およびソース領域および/もしくはドレイン領域との結合を除く、チャネル領域と強誘電性材料の選択的結合を可能とし、それによって特定の用途に対してメモリセルの動作特性を調整することを可能とすることができる。さらに、トランジスタ38dがメモリセルの一部として以外に、集積回路用途における従来のトランジスタの代替として利用される場合には、チャネル領域に対する選択的結合は、特定の用途に対して当該トランジスタの動作態様を調整することを可能にする。
【0035】
図6の実施形態は、強誘電性材料22とベース12との間に提供される非強誘電性材料20を示す。他の実施形態においては、非強誘電性材料20は、強誘電性材料22がベース12と直接接触するように省略されてもよい。
【0036】
別の例示的実施形態のメモリセル40eは、ゲート誘電体18eを有するトランジスタ38eを含む構造10eの一部として図7に示される。図7のメモリセル40eは、メモリセル40eがゲート誘電体の全ての断片23、25および27内に非強誘電性材料20と強誘電性材料22の双方を含むという点で図1のメモリセル40に類似している。しかしながら、図1の実施形態とは異なり、図7の実施形態は、断片23および25内(即ち、ゲート誘電体によって画定される容器24の実質的に垂直な脚部に沿って)よりも断片27内(即ち、ゲート誘電体によって画定される容器24の底部に沿って)でより厚みのある非強誘電性材料20を有する。それによって、強誘電性材料22とチャネル30の間の結合を軽減するか排除することができ、それは幾つかの実施形態で望まれることがある。幾つかの実施形態においては、非強誘電性材料20は、断片23および25内において約10オングストロームから約20オングストロームの範囲内の厚さを有し、容器24の底部に沿って約25オングストロームから約50オングストロームの範囲内の厚さを有してもよい。
【0037】
幾つかの実施形態においては、上述されたメモリセルは、DRAM型セルを含んでもよい。例えば、回路34は、電荷格納デバイス(例えば、キャパシタなど)に対応し、回路32は、アクセス/センス線(例えば、ビット線など)に対応し、回路36は、図1図7の断面に対して、ページ内外に伸びるワード線を含んでもよい。図8は、DRAM型メモリセル80に組み込まれた図1のトランジスタ38を含む構造10fを示す。
【0038】
図8のDRAM型セルは、ある意味では、揮発性メモリ記憶コンポーネント(キャパシタ70、当該コンポーネントは、異なるメモリ状態としてキャパシタの異なる電荷状態を利用することによってデータを格納する)および不揮発性メモリ記憶コンポーネント(トラジスタ38、当該コンポーネントは、図2を参照して上述されたように、異なるメモリ状態として、強誘電性材料22の異なる分極配向を利用することによってデータを格納する)の双方を含むものと考えられてもよい。
【0039】
揮発性メモリ記憶コンポーネントは、従来のDRAMと類似する、迅速な読み出し/書き込み特性を有するが、不揮発性メモリ記憶コンポーネントは、セルに従来のDRAMを超える性能を持たせることを可能とすることがある。例えば、幾つかの実施形態においては、停電の起きたときにも情報が安定しているように、セルは、不揮発性メモリ記憶コンポーネントが揮発性メモリ記憶コンポーネントからの情報をバックアップするように構成されることがある。別の実施例として、幾つかの実施形態においては、セルは、不揮発性メモリ記憶コンポーネントが揮発性メモリ記憶コンポーネントによって行われる動作とは別の動作に対して、および/もしくは揮発性メモリ記憶コンポーネントの動作に改変を加えるもしくは重複する動作に対して利用されるように構成されることがある。このようにすると、他の場合には従来の集積回路の論理およびメモリ態様の双方を含むこととなる動作を、図8に示されたタイプのメモリセル80を含むDRAMアレイが実施することを可能にし、それによって、図8に示されるタイプのメモリセル80を含むDRAMアレイを従来のDRAM回路で達成されうるよりも高い集積レベルにすることを可能にすることがある。
【0040】
上述されたデバイスは、電子システムに組み込まれてもよい。当該電子システムは、例えば、メモリモジュール、デバイスドライバ、電源モジュール、通信モデム、プロセッサモジュールおよびアプリケーション特化モジュールで利用されてもよいし、マルチレイヤ、マルチチップモジュールを含んでもよい。電子システムは、例えば、時計、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、乗用車、産業制御システム、航空機などの広範囲のシステムのうちのいずれのシステムであってもよい。
【0041】
図面における種々の実施形態の特定の方向は、例示する目的のためだけのものであって、実施形態は、幾つかの用途において、示された方向に対して回転されてもよい。本明細書で提供された記述およびそれに続く請求項は、種々の特徴間の記述された関係を有する任意の構造に関し、当該構造が図面の特定の方向にあるか否かや当該方向に対して回転されているか否かは問わない。
【0042】
添付の図面の断面図は、断面平面内の形体のみを示すが、図面を簡略化するために、断面平面より背後にある材料は示していない。
【0043】
ある構造が別の構造“上(on)”もしくは“接して(against)”いるものとして上記で称されるとき、この構造は別の構造上に直接存在するか、または、中間構造が存在してもよい。対照的に、ある構造が別の構造の“直接上(directly on)”もしくは“直接、接して(directly against)”いるものとして称されるとき、中間構造は存在しない。ある構造が、別の構造に対して“接続される(connected)”もしくは“結合される(coupled)”ものとして称されるとき、別の構造に対して直接接続されるか結合されるか、または中間構造が存在してもよい。対照的に、ある構造が別の構造に対して、“直接接続される(directly connected)”か“直接結合される(directly coupled)”ものとして称されるとき、中間構造は存在しない。
【0044】
幾つかの実施形態においては、半導体構造は、半導体ベースと、ベースへと伸びるゲートと、を含む。ゲートに隣接するベースの第一領域は、導電性を有するようにドープされたソース領域であって、ゲートに隣接し、かつ、第一領域から間隔をあけられたベースの第二領域は、導電性を有するようにドープされたドレイン領域である。ゲート誘電体は、ソース領域およびゲートの間の第一断片と、ドレイン領域およびゲート間の第二断片と、第一断片および第二断片の間の第三断片とを含む。ゲート誘電体の少なくとも一部は、強誘電性材料を含む。
【0045】
幾つかの実施形態においては、トランジスタはゲート、ソース領域、ドレイン領域、ならびにソースおよびドレイン領域間のチャネル領域を含む。トランジスタは、ゲートとソース、ドレインおよびチャネル領域間にゲート誘電体も含む。ゲート誘電体は、ソース領域およびゲート間に強誘電性材料を含む。
【0046】
幾つかの実施形態においては、半導体構造は、半導体ゲートと、ベースへと伸びるゲートとを含む。ゲートの一側のベース領域は、導電性を有するようにドープされたソース領域であって、前記一側に対して、ゲートの反対側にあるベース領域は、導電性を有するようにドープされたドレイン領域である。ドレイン領域は、ソース領域よりもより高濃度にドープされる。構造は、ソース領域およびゲートの間の第一断片と、ドレイン領域およびゲート間の第二断片と、第一断片および第二断片の間の第三断片とを含むゲート誘電体を含む。ゲート誘電体は、断面に沿って、その中にゲートを有する、上方に開放する容器として構成される。ゲート誘電体の第一断片は、容器の実質的に垂直な第一の脚部を含む。ゲート誘電体の第二断片は、容器の実質的に垂直な第二の脚部を含む。ゲート誘電体の第三断片は、容器の底部を含む。ゲート誘電体は、強誘電性材料に直接接する非強誘電性材料を含み、非強誘電性材料は、半導体ベースに直接接する容器の境界である。非強誘電性材料は、容器の実質的に垂直な第一断片および第二の脚部に沿うよりも、容器の底部に沿ってより厚い。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8