特許第6181215号(P6181215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6181215ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181215
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/00 20060101AFI20170807BHJP
   A23L 2/38 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   A23L2/00 U
   A23L2/00 S
   A23L2/38 D
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-4418(P2016-4418)
(22)【出願日】2016年1月13日
(62)【分割の表示】特願2015-129040(P2015-129040)の分割
【原出願日】2013年3月21日
(65)【公開番号】特開2016-47070(P2016-47070A)
(43)【公開日】2016年4月7日
【審査請求日】2016年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】303040183
【氏名又は名称】サッポロビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
(74)【代理人】
【識別番号】100111545
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 悦夫
(72)【発明者】
【氏名】小杉 隆之
【審査官】 福澤 洋光
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/027813(WO,A1)
【文献】 特開2013−021944(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/145670(WO,A1)
【文献】 特開2008−136412(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/008063(WO,A1)
【文献】 国際公開第2005/005593(WO,A1)
【文献】 月刊フードケミカル,2010年,Vol.26, No.11,p.71-73
【文献】 ジャパンフードサイエンス,2007年,Vol.46, No.2,p.36-41
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00−2/40
C12G 3/00−3/12
C12C 1/00−13/06
CA/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
NIBEM値が104以上であり、アルコールの含有量が1v/v%未満であるビールテイスト飲料であって、未発酵の大豆タンパク又は未発酵の大豆タンパク分解物と0.50w/v%以上2.00w/v%以下の難消化性デキストリンを含有することを特徴とするビールテイスト飲料
【請求項2】
NIBEM値が104以上であり、アルコールの含有量が1v/v%未満であり、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上2.00w/v%以下であるビールテイスト飲料の製造方法であって、
大豆タンパク又はその分解物と難消化性デキストリンを混合する調製工程を有し、
当該調製工程の後に発酵工程を経ることなく飲料を製造することを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
【請求項3】
NIBEM値が63を超え、アルコールの含有量が1v/v%未満であるビールテイスト飲料であって、未発酵のエンドウタンパク又は未発酵のエンドウタンパク分解物と0.50w/v%以上5.00w/v%以下の難消化性デキストリンを含有することを特徴とするビールテイスト飲料
【請求項4】
NIBEM値が63を超え、アルコールの含有量が1v/v%未満であり、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上5.00w/v%以下であるビールテイスト飲料の製造方法であって、
エンドウタンパク又はその分解物と難消化性デキストリンを混合する調製工程を有し、
当該調製工程の後に発酵工程を経ることなく飲料を製造することを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、飲料市場には、多数の未発酵のビールテイスト飲料が上市されている。しかしながら、酵母によるアルコール発酵を経ることなく製造される未発酵のビールテイスト飲料は、ビールとは異なる原料及び製法によって製造されているため、ビールと比較して香味の質が劣るといった問題を抱えている。そこで、これら未発酵のビールテイスト飲料の商品価値を向上させる種々の試みがなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、非発酵のビール風味炭酸飲料の製造工程において、植物性タンパク分解物並びに、麦芽抽出物を原料として用いることにより、ビール様の苦味やコク感を付与し、より香味に厚みとまとまりを加える技術が提案されている。
【0004】
また、このような未発酵のビールテイスト飲料においては、ビール様の香味のみならず、飲料をジョッキやグラス等の飲用容器に注ぎ入れた際に生じる泡が、商品価値を左右する重要な要素の一つとなっている。特に、未発酵のビールテイスト飲料においては、泡品質を確保することが困難であることが知られている(特許文献2等参照)。
そこで、特許文献2には、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料における泡品質、特に泡安定性を改善するための手段として、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料における麦由来のエキス分の量を0.1〜2重量%に調節する技術が提案されている。
【0005】
他方、発酵を経て製造される酒類においては、酒税法により使用原料や製法に一定の制約がある中で、使用原料や個々の工程に種々の技術開発を行うことで、商品価値を向上させる試みがなされてきた。例えば、特許文献3には、ビール、発泡酒等の酒類を製造するにあたり、難消化性デキストリン等の酵母資化性水溶性食物繊維を副原料に使用して、健康指向に応え、食物繊維不足の問題を解消し、かつコク味のある酒類を提供する技術が開示されている。
しかしながら、従来、難消化性デキストリンが、酒類に該当しない未発酵のビールテイスト飲料の泡持ちを向上することは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−142901号公報
【特許文献2】国際公開第2011/145670号
【特許文献3】特開平08−000249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示される技術では、非発酵のビール風味炭酸飲料の製造工程において、植物性タンパク分解物並びに、麦芽抽出物を原料として用いる構成とされている。しかしながら、前記のとおり未発酵のビールテイスト飲料においては、泡品質を確保することが困難である。特に、植物分解物を原料とした未発酵のビールテイスト飲料では、原料中における麦由来の成分の比率が低くなるため、泡持ちを向上させることが難しいという問題がある。
また、特許文献2に開示される技術では、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料における泡品質、特に泡安定性を改善するに際して、飲料における麦由来のエキス分の量を0.1〜2重量%に調節する技術が採用されている。しかしながら、このような技術では、製造しようとするビールテイスト飲料の原料の組成が、調節すべき麦由来のエキス分の量に応じて限定されてしまう。
そのため、原料として使用する麦類の比率に関わらず泡持ちが向上した新たな未発酵のビールテイスト飲料が求められている。
したがって本発明の課題は、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造され、飲用容器に注ぎ入れた際に生じる泡の層の泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は以下の手段により解決することができる。
(1)NIBEM値が104以上であり、アルコールの含有量が1v/v%未満であるビールテイスト飲料であって、未発酵の大豆タンパク又は未発酵の大豆タンパク分解物と0.50w/v%以上2.00w/v%以下の難消化性デキストリンを含有することを特徴とするビールテイスト飲料。
(2)NIBEM値が104以上であり、アルコールの含有量が1v/v%未満であり、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上2.00w/v%以下であるビールテイスト飲料の製造方法であって、大豆タンパク又はその分解物と難消化性デキストリンを混合する調製工程を有し、当該調製工程の後に発酵工程を経ることなく飲料を製造することを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
(3)NIBEM値が63を超え、アルコールの含有量が1v/v%未満であるビールテイスト飲料であって、未発酵のエンドウタンパク又は未発酵のエンドウタンパク分解物と0.50w/v%以上5.00w/v%以下の難消化性デキストリンを含有することを特徴とするビールテイスト飲料。
(4)NIBEM値が63を超え、アルコールの含有量が1v/v%未満であり、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上5.00w/v%以下であるビールテイスト飲料の製造方法であって、エンドウタンパク又はその分解物と難消化性デキストリンを混合する調製工程を有し、当該調製工程の後に発酵工程を経ることなく飲料を製造することを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、飲用容器に注ぎ入れた際に生じる泡の層の泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る未発酵のビールテイスト飲料及びその製造方法、並びに泡持ち向上方法の実施形態について詳細に説明する。
【0011】
本実施形態に係る飲料は、アルコールの含有量が1v/v%未満である未発酵のビールテイスト飲料である。
すなわち、酵母によるアルコール発酵を経ることなく製造される未発酵飲料であって、酒税法上で定義されるアルコール分が一度以上の酒類を除く飲料である。このような飲料としては、具体的には、低アルコールビール、ノンアルコールビール等と呼ばれるビールテイスト飲料が例示される。なお、本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビールのような味わいを奏する、つまり、ビールを飲用したような感覚を飲用者に与える飲料を意味している。
【0012】
本実施形態に係る飲料におけるアルコールの含有量は、1v/v%未満の任意の濃度とすることができるが、さらに、0.5v/v%未満としてもよく、0.005v/v%未満としてもよく、実質的に0.0v/v%としてもよい。すなわち、原料に不可避的に含まれているアルコールや、添加されたアルコールが、1v/v%未満の任意の濃度含有されていてもよい。なお、アルコールの含有量は、15℃におけるエチルアルコールの容量を指す。
また、本実施形態に係る飲料は、圧入された炭酸ガスを含有し、発泡性を備えた飲料である。具体的には、本実施形態に係る飲料の20℃におけるガス圧は0.049MPa(0.5kg/cm)以上である。
【0013】
本実施形態に係る飲料は、飲料の製造に植物由来タンパク及び/又はその分解物が使用され、飲料中における難消化性デキストリンの含有量が所定量以上に調整されている。そのため、発泡した炭酸ガスが形成する泡の層の泡持ちが向上した飲料である。
ここで、泡持ちとは、発泡性を備えた飲料をグラスやジョッキ等の飲用容器に注ぎ入れた際に、その液面に形成される泡の層が、保持される度合いを意味する。そして、泡持ちが向上するという場合、液面に形成された所定の高さ以上の泡の層が、所定の高さまで降下する時間が長くなることを意味している。
このような発泡性飲料における泡持ちは、例えば、NIBEM値によって定量的に評価することができる。
NIBEM値は、ビール等の発泡性飲料における泡持ちを表す指標値であり、発泡性飲料を所定の容器に注いだ際に形成される泡の層が所定高さ降下するのに要する時間に基づいて算出される値である。NIBEM値は、数値が高いほど泡持ちが良いことを意味している。
【0014】
本実施形態に係る難消化性デキストリンは、澱粉の加水分解・熱分解により生成され、各種アミラーゼ、特にヒトの消化酵素によっても分解されない成分を有する多糖である。
そして、難消化性デキストリンは、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用が認められている。
本実施形態に係る飲料においては、難消化性デキストリンは、植物由来タンパク及び/又はその分解物と協同して働くことによって、飲料における泡持ちの向上に寄与している。難消化性デキストリンとしては、例えば、「パインファイバー」(登録商標)(松谷化学工業株式会社製)、「ファイバーソル」(松谷化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0015】
本実施形態に係る飲料中における、難消化性デキストリンの含有量は、0.50w/v%以上であれば特に制限されるものではないが、0.50w/v%以上5.00w/v%以下であることが好ましく、1.00w/v%以上3.00w/v%以下であることがより好ましく、2.00w/v%以上3.00w/v%以下であることがさらに好ましい。難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上であると、飲料において泡持ちの向上が認められる。その一方で、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%未満であると、飲料において泡持ちの向上が認められ難い。また、難消化性デキストリンの含有量が5.00w/v%以下であると、難消化性デキストリンが飲用者に及ぼす過剰な生理学的作用が軽減される。その一方で、難消化性デキストリンの含有量が5.00w/v%を超えると、難消化性デキストリンが飲用者に及ぼす過剰な生理学的作用が無視できなくなる場合がある。
【0016】
本実施形態に係る飲料は、植物原料を使用して製造される飲料である。そして、使用される植物原料には、少なくとも植物由来タンパク及び/又はその分解物が含まれる。
本実施形態に係る飲料の製造においては、少なくとも植物由来タンパク及び/又はその分解物を含む植物原料と冷水又は温水とを混合することによって調製される植物原料液が飲料の製造に使用される。したがって、本実施形態に係る飲料は、少なくとも植物由来タンパク及び/又はその分解物を含有する飲料である。
【0017】
植物由来タンパクは、一般のビールテイスト飲料の製造に用いられる植物から分離されるタンパクであれば特に制限されるものではないが、穀物から分離されるタンパクであることが好ましい。穀物としては、麦類、米、トウモロコシ、豆類、いも類、こうりやん、あわ、ひえ、きび等が挙げられる。麦類としては、大麦、小麦、燕麦、ライ麦等が、いも類としては、ばれいしょ、さつまいも等が、豆類としては、大豆、エンドウ、小豆、緑豆、空豆等が挙げられる。
植物由来タンパクとしては、具体的には、豆類由来タンパクを含有することが好ましく、大豆タンパク又はエンドウタンパクを含有することがより好ましい。例えば、大豆タンパクとしては、「昭和フレッシュ」(昭和産業株式会社製)、エンドウタンパクとしては、「エンドウタンパク」(オルガノフードテック株式会社製)等が挙げられる。
【0018】
植物由来タンパク分解物は、植物原料から分離精製された植物由来タンパクを熱処理、酸処理及び酵素処理のいずれで加水分解したものでもよく、分画されたものでもよい。
植物由来タンパク分解物としては、具体的には、豆類由来タンパク分解物を含有していることが好ましく、大豆タンパク分解物又はエンドウタンパク分解物を含有していることがより好ましく、大豆ペプチドを含有していることが特に好ましい。例えば、大豆ペプチドとしては、「ハイニュート−AM」(登録商標)(不二製油株式会社製)や「ハイニュート−DC6」(登録商標)(不二製油株式会社製)や「ソルピー5000」(登録商標)(日清オイリオ株式会社製)等が挙げられる。
【0019】
本実施形態に係る飲料は、植物由来タンパク及び/又はその分解物と共に、他の植物原料に由来する成分を含有してもよい。
他の植物原料としては、一般のビールテイスト飲料の製造に用いられる植物由来の原料であれば特に制限されるものではないが、前記した穀物であることが好ましい。
また、本実施形態に係る飲料は、他の植物原料からあらかじめ調製された糖化液を含有してもよく、他の植物原料に含まれる成分をあらかじめ抽出して得られるエキスを含有してもよい。
他の植物原料として麦芽を使用する場合、本実施形態に係る飲料中における麦芽由来のエキス分の含有量としては、2.0w/v%を超え6.0w/v%以下としてもよく、2.0w/v%以下としてもよく、1.0w/v%以下としてもよい。
なお、本明細書において、エキス分は、糖分、タンパク質、アミノ酸、苦味質、不揮発性有機酸、ミネラル、ポリフェノール、色素成分などからなる不揮発性固形分を意味するものとする。エキス分の含有量は、温度15℃の時において飲料百立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数を計測することによって求められる。
【0020】
その一方で、本実施形態に係る飲料は、麦類に由来する成分を含有しない飲料としてもよい。すなわち、本実施形態に係る飲料は、麦類を植物原料として使用しないで製造される飲料、例えば、麦汁や麦芽抽出物等に由来する成分を含有しない飲料とすることができる。本実施形態に係る飲料では、一般にはビールやビールテイスト飲料の泡持ちに寄与しているとされる麦類に由来する成分を含有しない場合であっても、飲料の泡持ち改善されている。
【0021】
本実施形態に係る飲料は、ホップに由来する成分を含有してもよい。ホップに由来する成分としては、イソ−α酸等の苦味成分や、香気成分が挙げられる。
含有するイソ−α酸としては、α酸溶液を煮沸して得られるシス−イソフムロンやトランス−イソフムロン等のイソ−α酸であってもよく、α酸を化学的に変換して得られるρイソ−α酸、テトラヒドロイソ−α酸、及びヘキサヒドロイソ−α酸等であってもよい。
【0022】
また、本実施形態に係る飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、安定剤等(これらを単に任意添加材料ということがある。)を含有してもよい。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素等を挙げることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプン等を挙げることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム等を挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール等を挙げることができる。酸味料としては、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、コハク酸等を挙げることができる。塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等を挙げることができる。また、安定剤としては、ペクチン、水溶性大豆多糖類等を挙げることができる。具体的には、水溶性大豆多糖類として、「ソヤファイブ−S−LA200」(不二製油株式会社製)、「ソヤファイブ−S−LN」(不二製油株式会社製)、「ソヤファイブ−S−ZR100」(不二製油株式会社製)、「ソヤファイブ−S−DN」(不二製油株式会社製)、「ソヤアップR100」(不二製油株式会社製)、「ソヤアップM3000」(不二製油株式会社製)、「SM700」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)等を配合することができる。
【0023】
以上説明した本実施形態に係る飲料によれば、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造される未発酵のビールテイスト飲料において、飲用容器に注ぎ入れた際に形成される泡の層の泡持ちが向上する効果が得られる。
また、本実施形態に係る飲料によれば、原料として使用する麦類の比率に関わらず、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して、泡持ちが付加的に向上した未発酵のビールテイスト飲料を提供することができる。特に、麦類に由来する成分の含有量が1w/v%未満と少ない未発酵のビールテイスト飲料における泡持ちや、麦類に由来する成分を含有しない未発酵のビールテイスト飲料における泡持ちを向上することができる。
【0024】
次に、本発明の実施形態に係る未発酵のビールテイスト飲料の製造方法について説明する。
【0025】
本実施形態に係る製造方法は、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して、アルコールの濃度が1v/v%未満である未発酵のビールテイスト飲料を製造する方法である。
すなわち、原料の少なくとも一部として植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用し、アルコールの濃度が1v/v%未満であるビールテイスト飲料を、酵母によるアルコール発酵を経ることなく製造する方法に関する。
【0026】
本実施形態に係る製造方法は、特に、製造される飲料における難消化性デキストリンの濃度が0.50w/v%以上となるように植物原料液に難消化性デキストリンを混合する工程を備えている。このような製造方法によれば、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上である未発酵のビールテイスト飲料を調製することができ、前記した泡持ちが向上したビールテイスト飲料の製造に好適である。
本実施形態に係る製造方法は、これらの工程が含まれる限り、飲料製造の分野で実施されている一般的な製法に準じて行うことができる。
具体的には、本実施形態に係る製造方法は、主に、植物原料液調製工程と、発泡性付与工程と、無菌化工程と、充填工程と、を含んでなる。
【0027】
植物原料液調製工程では、植物由来タンパク及び/又はその分解物と冷水又は温水とを混合することによって、飲料の製造に使用する植物原料液を調製する。このような植物原料と水の混合は、適宜の温度に加温しながら行ってもよい。
【0028】
植物由来タンパクとしては、一般のビールテイスト飲料の製造に用いられる植物から分離されるタンパクであれば特に制限されるものではないが、前記した穀物から分離されるタンパクを使用することが好ましく、豆類由来タンパクを使用することがより好ましく、大豆タンパク又はエンドウタンパクを使用することがさらに好ましい。なお、このような植物由来タンパクとしては、あらかじめ、植物から分離抽出した後、所定の画分を精製したものを使用してもよい。
【0029】
植物由来タンパク分解物としては、あらかじめ前記した植物由来タンパクを加水分解することにより生成する、アミノ酸、ペプチド又はより低分子量のタンパク質を含んでなる分解生成物を使用することができる。
植物由来タンパクの加水分解は、酸処理やアルカリ処理、又はプロテアーゼやペプチダーゼ等の分解酵素を用いた酵素処理により行うことができるが、酵素処理によることが好ましい。
本実施形態に係る製造方法においては、植物由来タンパク分解物として、豆類由来タンパク分解物を使用することが好ましく、大豆ペプチド又はエンドウペプチドを使用することがより好ましく、大豆ペプチドを使用することが特に好ましい。
【0030】
植物原料液は、植物由来タンパク及び/又はその分解物と共に、他の植物原料を使用して調製してもよい。
他の植物原料としては、一般のビールテイスト飲料の製造に用いられる植物由来の原料であれば特に制限されるものではないが、前記した穀物であることが好ましい。
【0031】
また、植物原料液は、他の植物原料からあらかじめ調製された糖化液を含有するように調製してもよい。
糖化液は、植物原料と冷水又は温水とを混合した後、所定温度に加温して保持し、植物原料が含む糖質を内在性加水分解酵素の作用で糖化することによって調製することができる。調製された糖化液は、固形物が除去されていることが好ましい。
また、植物原料液は、あらかじめ他の植物原料に含まれる成分を抽出して得られるエキスを含有するように調製してもよい。このようなエキスは、他の植物原料から成分を溶媒抽出したり、糖化液に含まれる成分を濃縮することによって得ることができる。
他の植物原料として麦芽を使用する場合、植物原料液における麦芽由来のエキス分の含有量としては、2.0w/v%を超え6.0w/v%以下としてもよく、2.0w/v%以下としてもよく、1.0w/v%以下としてもよい。
【0032】
その一方で、植物原料液は、麦類に由来する成分を含有しないように調製してもよい。すなわち、本実施形態に係る製造方法は、麦類を植物原料として使用しない製造方法、例えば、麦汁や麦芽抽出物等に由来する成分を含有しない植物原料液を使用して飲料を製造する方法とすることができる。本実施形態に係る製造方法では、一般にはビールやビールテイスト飲料の泡持ちに寄与しているとされる麦類を原料として使用しない場合であっても、製造される飲料の泡持ち改善されている。
【0033】
本実施形態に係る植物原料液には、製造される飲料における難消化性デキストリンの濃度が0.50w/v%以上、好ましくは0.50w/v%以上5.00w/v%以下、より好ましくは1.00w/v%以上3.00w/v%以下、さらに好ましくは2.00w/v%以上3.00w/v%以下となるように難消化性デキストリンを混合する。
すなわち、植物原料液調製工程以降において、植物原料液の成分の濃度を調整することなく飲料を製造する場合は、植物原料液における含有量が、飲料中において達成しようとする含有量と同じ量となるように難消化性デキストリンを混合する。その一方で、植物原料液調製工程以降において、植物原料液の成分の濃度を調整して発泡性ビールテイスト飲料を製造する場合は、濃度調整の率に応じて量を加減して難消化性デキストリンを混合する。
【0034】
植物原料液には、ホップを加えてもよい。植物原料液をホップの存在下において煮沸することによって、ホップに由来するα酸をビール特有の苦味を呈するイソ−α酸に変換させることができる。
加えるホップとしては、任意の品種を用いることができ、生鮮のホップ、又は乾燥したホップ、例えば、プレスホップ、ホップパウダー、ホップペレットの形態としたものを用いることができる。
【0035】
また、植物原料液には、α酸を化学的に変換して得られるρイソ−α酸、テトラヒドロイソ−α酸、ヘキサヒドロイソ−α酸等の誘導体を添加してもよい。これら誘導体としては、市販されているものを用いればよい。
【0036】
また、植物原料液には、ホップに由来する成分を溶媒抽出して得られるホップエキスを添加してもよい。
ホップエキスは、抽出されたα酸が、あらかじめイソ−α酸に変換されているものが好ましい。イソ−α酸に変換されていないホップエキスを用いる場合は、ホップエキスを植物原料液に添加した後に煮沸を行う。
ホップエキスは、例えば、ホップの毬花に含まれる成分を溶媒抽出することによって調製することができる。溶媒としては、飲料製造上許容される溶媒、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸メチル、グリセリン、ジエチルエーテル等を用いることができる。
【0037】
植物原料液には、前記した任意添加材料を添加してもよい。また、植物原料液調製工程において、植物原料液に水を混合し、飲料原液における各成分の濃度を、製造される飲料の成分の濃度に調整してもよい。
このようにして調製された飲料を、必要に応じて冷却して、後工程に供する。
【0038】
発泡性付与工程では、調製された植物原料液に炭酸ガスを混合して、製造される飲料に発泡性を付与する。
炭酸ガスを混合する方法としては、植物原料液に炭酸ガスを圧入する方法、植物原料液に炭酸水を混合する方法のいずれでもよい。
すなわち、植物原料液の成分の濃度が、製造される飲料の成分の濃度に既に調整されている場合には、炭酸ガスを圧入することにより、発泡性を備える飲料が調製される。その一方で、植物原料液の成分の濃度が、製造される飲料の成分の濃度に調整されていない場合には、所定の混合比で炭酸水を混合して成分の濃度を調整することにより、発泡性を備える飲料が調製される。
なお、このような工程は、充填工程と併せた一体の工程として行うことができる。
【0039】
無菌化工程では、殺菌処理又は除菌処理を行うことによって、製造される飲料を無菌化する。
殺菌処理としては、用いた植物原料や飲料のpH等に応じて、例えば、65℃以上の所定温度で加熱処理を行う。なお、殺菌処理は、発泡性付与工程の前に植物原料液に対して行うことができ、或いは充填工程の後に容器詰め飲料に対して行うことができる。
除菌処理としては、発泡性付与工程の前に植物原料液に対してろ過を行う。ろ過材としては、珪藻土や樹脂性フィルタを用いることができる。
【0040】
充填工程では、調製された飲料を、洗浄済みの缶、瓶、ペットボトル等の製品容器に充填することによって容器詰め飲料が製造される。
【0041】
以上説明した本実施形態に係る製造方法によれば、飲用容器に注ぎ入れた際に形成される泡の層の泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料を植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造することができる。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、製造される飲料における難消化性デキストリンの含有量のみを調整することによって、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造される未発酵のビールテイスト飲料の泡持ちを付加的に向上させることができる。
また、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造され、麦類に由来する成分の含有量が1w/v%未満と少ない泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料、又は、麦類に由来する成分を含有しない泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料を製造することができる。
【0042】
次に、本発明の実施形態に係る未発酵のビールテイスト飲料の泡持ち向上方法について説明する。
本実施形態に係る泡持ち向上方法は、植物由来タンパク及び/又はその分解物と水とを混合することによって調製される植物原料液に難消化性デキストリンを添加する工程を備えている。
植物原料液は、アルコールの濃度が1v/v%未満であるビールテイスト飲料を、酵母によるアルコール発酵を経ることなく製造する方法において、植物由来タンパク及び/又はその分解物と水とを混合することによって調製される溶液である。
混合される植物由来タンパクは、一般のビールテイスト飲料の製造に用いられる植物から分離されるタンパクであれば特に制限されるものではないが、前記した穀物から分離されるタンパクであることが好ましい。また、植物由来タンパク分解物は、前記した植物由来タンパクを加水分解することにより生成する、アミノ酸、ペプチド又はより低分子量のタンパク質を含んでなる分解生成物であれば、熱処理、酸処理及び酵素処理のいずれの処理で加水分解されたものでもよい。
難消化性デキストリンは、植物原料液を使用して製造される飲料における含有量が0.50w/v%以上、好ましくは0.50w/v%以上5.00w/v%以下、より好ましくは1.00w/v%以上3.00w/v%以下、さらに好ましくは2.00w/v%以上3.00w/v%以下となるように添加することが好ましい。
このような本実施形態に係る泡持ち向上方法によれば、泡持ちが向上した未発酵のビールテイスト飲料を容易に調製することができる。
【実施例】
【0043】
次に、本発明の実施例を例示して、本発明についてより具体的に説明する。
【0044】
難消化性デキストリンの含有量が、未発酵のビールテイスト飲料の泡持ちに与える影響を、実施例に係る飲料を製造して評価した。
以下の試験において、難消化性デキストリンとしては、「パインファイバー」(登録商標)(松谷化学工業株式会社製)を用い、植物由来タンパク及び/又はその分解物としては、大豆ペプチドである「ハイニュートDC6」(登録商標)(不二製油株式会社製)又はエンドウタンパクである「エンドウタンパク」(オルガノフードテック株式会社製)を使用した。
【0045】
また、試料の泡持ちは、次の手順で計測したNIBEM値に基づいて評価した。
まず、試料を瓶詰めし、INPACK2000(HAFFMANS社製)を用いてガス圧を測定した。この試料を、約20℃に調温した後、標準グラスに注ぎ入れ、液面に形成された泡の層が降下する時間をNIBEM−T(HAFFMANS社製)を用いて計測し、各試料のNIBEM値を取得した。
【0046】
はじめに、大豆ペプチドを使用して実施形態に係る飲料を製造し、飲料中における難消化性デキストリンの含有量の増大に伴う泡持ちの向上の程度を評価した。
評価対象サンプルは、温水に溶解した大豆ペプチドを使用して調製し、難消化性デキストリンの含有量が表1に示される濃度となるサンプル(No.1−1〜No.1−5に係るサンプル)をそれぞれ調製した。
なお、各サンプルは、500mL瓶に充填して、2.4kg/cmに加圧された炭酸ガス雰囲気下に3〜4日間に亘って静置することで発泡性を付与した。
得られた各サンプルにおける全窒素量(TN)は、13.3mg/100mL(タンパク量換算では、0.08g/100mL)であった。
【0047】
表1に、No.1−1〜No.1−5に係る各サンプルについて、計測されたNIBEM値及をサンプルの組成と共に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
表1に示すように、難消化性デキストリンの含有量が0.00w/v%であるNo.1−1に係るサンプルについては、NIBEM値は、94であった。
その一方で、難消化性デキストリンを、それぞれ所定濃度となるように混合したNo.1−2〜No.1−5に係るサンプルについては、NIBEM値は、難消化性デキストリンの混合量に応じてそれぞれ増加していた。
【0050】
以上の結果から、NIBEM値の増加は、難消化性デキストリンの混合量の増加と比例関係にあることが示唆され、植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用して製造される発泡性ビールテイスト飲料中における難消化性デキストリンの含有量が増大すると、泡持ちが向上することが示唆された。
特に、難消化性デキストリンの含有量が0.50w/v%以上である場合においては、泡持ちの向上の程度が十分に認められた。
【0051】
次に、エンドウタンパクを使用して実施形態に係る飲料を製造し、飲料中における難消化性デキストリンの含有量の増大に伴う泡持ちの向上の程度を評価した。
評価対象サンプルは、温水に溶解したエンドウタンパクを使用して調製し、難消化性デキストリンの含有量が表2に示される濃度となるサンプル(No.2−1〜No.2−2に係るサンプル)をそれぞれ調製した。
なお、各サンプルは、500mL瓶に充填して、2.4kg/cmに加圧された炭酸ガス雰囲気下に3〜4日間に亘って静置することで発泡性を付与した。
得られた各サンプルにおける全窒素量(TN)は、13.0mg/100mL(タンパク量換算では、0.008g/100mL)であった。
【0052】
表2に、No.2−1〜No.2−2に係る各サンプルについて、計測されたNIBEM値及をサンプルの組成と共に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
表2に示すように、難消化性デキストリンの含有量が0.00w/v%であるNo.2−1に係るサンプルについては、NIBEM値は、63であった。
その一方で、難消化性デキストリンの含有量が1.00w/v%であるNo.2−2に係るサンプルについては、NIBEM値は、71に増加していた。
【0055】
以上の結果から、難消化性デキストリンの含有量の増大に伴う泡持ちの向上は、麦類以外に由来する植物由来タンパク及び/又はその分解物を使用した飲料において、原料の起源に関わらず普遍性を有していることが示唆された。
【0056】
次に、難消化性デキストリンの含有量が、飲料の泡持ちに与える影響を、アルコール発酵を経て製造されたビールにおいて評価した。
評価対象サンプルは、麦芽が100%の市販ビールを用いて、難消化性デキストリンの含有量が表3に示される値となるサンプル(No.3−1〜No.3−2に係るサンプル)を調製した。
【0057】
表3に、No.3−1〜No.3−2に係る各サンプルについて、計測されたNIBEM値を示す。なお、「+」はアルコール発酵を経て製造されたサンプルを表している。
【0058】
【表3】
【0059】
表3に示すように、アルコール発酵を経て製造されたサンプル(No.3−1〜No.3−2に係るサンプル)においては、難消化性デキストリンの含有量が増大しても、NIBEM値は有意な変化を示さなかった。
【0060】
以上の結果から、アルコール発酵を経て製造され、アルコールの含有量が1v/v%以上であるビールにおいては、原料に麦芽が使用されているものの、飲料中における難消化性デキストリンの含有量が増大しても、泡持ちが向上しないことが認められた。
したがって、難消化性デキストリンの含有量の増大に伴う泡持ちの向上は、アルコールの含有量が1v/v%未満である未発酵のビールテイスト飲料における特有の効果であることが示唆された。
【0061】
次に、難消化デキストリンに代えてポリデキストロースを含有する未発酵のビールテイスト飲料を製造し、飲料中におけるポリデキストロースの含有量の増大に伴う泡持ちの向上の程度を評価した。
評価対象サンプルは、大豆ペプチドを使用して、アルコール発酵を経ることなく、原料組成及びポリデキストロースの含有量が表4に示される値となるサンプル(No.4−1〜No.4−5に係るサンプル)をそれぞれ調製した。なお、ポリデキストロースとしては、「ライテスII」(登録商標)(ダニスコジャパン株式会社製)を用いた。
なお、各サンプルは、500mL瓶に充填して、2.4kg/cmに加圧された炭酸ガス雰囲気下に3〜4日間に亘って静置することで発泡性を付与した。
【0062】
表4に、No.4−1〜No.4−5に係る各サンプルについて、計測されたNIBEM値をサンプルの組成と共に示す。
【0063】
【表4】
【0064】
表4に示すように、ポリデキストロースの含有量が0.00w/v%であるNo.4−1に係るサンプルについては、NIBEM値は、126であった。
その一方で、ポリデキストロースを、それぞれ所定濃度となるように混合したNo.4−2〜No.4−5に係るサンプルについては、NIBEM値は、ポリデキストロースの混合量に応じて低下傾向を示した。
【0065】
以上の結果から、未発酵のビールテイスト飲料中におけるポリデキストロースの含有量が増大しても、泡持ちは向上しないことが認められた。
したがって、未発酵のビールテイスト飲料における泡持ちを向上する作用は、難消化性デキストリンに特有の作用であることが示唆された。