特許第6181236号(P6181236)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181236
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】独立型椎間融合装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   A61F2/44
【請求項の数】14
【全頁数】48
(21)【出願番号】特願2016-100286(P2016-100286)
(22)【出願日】2016年5月19日
(62)【分割の表示】特願2013-530241(P2013-530241)の分割
【原出願日】2011年9月21日
(65)【公開番号】特開2016-144752(P2016-144752A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年5月19日
(31)【優先権主張番号】61/385,959
(32)【優先日】2010年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/237,233
(32)【優先日】2011年9月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ガマシュ・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】チャイルズ・ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ショー・デレク
(72)【発明者】
【氏名】ハウ・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ゴーハン・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】フラハティ・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】スタッド・ショーン
【審査官】 松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0255416(US,A1)
【文献】 特表2006−524114(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/054208(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/121028(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/091775(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/064644(WO,A1)
【文献】 米国特許第05578034(US,A)
【文献】 米国特許第08460385(US,B1)
【文献】 米国特許第05397364(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0217393(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0192613(US,A1)
【文献】 英国特許出願公開第02457673(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間融合装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)近位面を画定する近位壁、
b)前記近位壁の反対側の遠位壁
)前記近位壁と前記遠位壁との間に連結された第1の側壁及び第2の側壁、並びに、
d)第1の方向に沿って互いから離間し、対応する椎体に係合するように構成された上面及び下面、を含む、椎間スペーサと、
ii)内部を通って延在する通り穴を画定する保持プレートであって、前記第1の方向に垂直な方向に前記椎間スペーサの前記近位面に沿って摺動自在である、保持プレートと、
iii)前記保持プレートの前記通り穴により受容されるねじと、を備え、
前記椎間スペーサが、前記近位壁の中に延在する穴を画定し、
前記ねじが前記椎間スペーサの前記穴の中に延在するとき、前記保持プレートが、ある位置に保持されるように構成され、これにより、1)前記保持プレートの前記通り穴が、前記第1の方向に垂直な方向に沿って前記近位面の中心から全体的にオフセットし、2)前記穴の第1の部分が、前記保持プレートの前記通り穴と整列し、3)前記穴の第2の部分が、前記保持プレートの前記通り穴からオフセットし、前記穴の前記第2の部分が、前記穴の前記第1の部分とは異なる、椎間融合装置。
【請求項2】
前記保持プレートが、軌道を介して前記椎間スペーサに、移動可能に連結されている、請求項1に記載の椎間融合装置。
【請求項3】
前記保持プレートが、前記椎間スペーサ内に前記ねじを保持する、請求項1に記載の椎間融合装置。
【請求項4】
前記ねじは、雄ねじが切られている、請求項1に記載の椎間融合装置。
【請求項5】
前記上面及び下面がそれぞれ、対応する椎体をつかむように構成された歯を画定している、請求項1に記載の椎間融合装置。
【請求項6】
椎間融合装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)前記スペーサの第1の側面から前記スペーサの第2の側面まで延在する近位面を画定する近位壁であって、前記近位面が前記スペーサの前記第1の側面及び前記第2の側面から等距離に離間した中心を画定し、前記椎間スペーサが前記近位壁の中に延在する穴を画定し、前記穴が前記近位面に開口を有し、前記近位面が前記開口の完全に包囲された周囲を画定する、近位壁
b)前記近位壁の反対側の遠位壁、並びに、
c)前記近位壁と前記遠位壁との間に連結された第1の側壁及び第2の側壁、を含む、椎間スペーサと、
ii)内部を通って延在する通り穴を画定する保持プレートであって、前記椎間スペーサの前記近位面に沿って摺動自在である、保持プレートと、
iii)前記保持プレートの前記通り穴により受容されるねじと、を備え、
1)前記保持プレートの前記通り穴が、前記近位面の中心から全体的にオフセットするように、2)前記穴の第1の部分が、前記保持プレートの前記通り穴と整列するように3)前記穴の第2の部分が、前記保持プレートの前記通り穴からオフセットし、前記穴の前記第2の部分が、前記穴の前記第1の部分とは異なるように、前記椎間融合装置が椎間腔に完全に移植されるように構成される、椎間融合装置。
【請求項7】
前記椎間スペーサが、上面及び下面を含み、前記上面及び下面が、第1の方向に沿って互いから離間しており、前記椎間腔を画定する、対応する椎体に係合するように構成されており、
前記保持プレートが、前記第1の方向に垂直な方向に前記椎間スペーサの前記近位面に沿って摺動自在である、請求項に記載の椎間融合装置。
【請求項8】
前記保持プレートが、軌道を介して前記椎間スペーサに、移動可能に連結されている、請求項に記載の椎間融合装置。
【請求項9】
前記保持プレートが、前記椎間スペーサ内に前記ねじを保持する、請求項に記載の椎間融合装置。
【請求項10】
前記椎間スペーサが、上面及び下面を含み、前記上面及び下面が、第1の方向に沿って互いから離間しており、対応する椎体に係合するように構成されており、
前記保持プレートが、前記第1の方向に垂直な方向に前記椎間スペーサの前記近位面に沿って摺動自在であり、
前記穴の前記第2の部分が、前記方向に沿って前記通り穴に対してオフセットしている、請求項に記載の椎間融合装置。
【請求項11】
前記近位壁及び前記遠位壁が、前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って、互いから離間しており、
前記穴の前記第2の部分が、前記第1及び第2の方向のそれぞれに垂直な第3の方向に沿って、前記通り穴に対してオフセットするように、前記保持プレートが前記椎間スペーサの前記近位面に沿って摺動自在である、請求項10に記載の椎間融合装置。
【請求項12】
前記ねじが、さらに、前記椎間スペーサの前記穴に受容される、請求項6に記載の椎間融合装置。
【請求項13】
前記通り穴の断面が、円を画定する、請求項6に記載の椎間融合装置。
【請求項14】
前記通り穴の断面が、円を画定する、請求項1に記載の椎間融合装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
椎間板の融合のための頸部脊椎手術時に、前方進入法、椎間板切除、及びスペーサ/ケージの挿入がよく行われる。しかしながら、これらの状況では、脊椎外科医は、多くの場合、頭部及び尾椎体の前面を通じて定着させることによる板腔の前面上にプレートを挿入しないことを好む。前方プレートがあまりにも突出している状態にあり、それ故にその特性が患者に不快感を与え、発語障害及び/又は発声障害を引き起こす場合があるという観測結果からこの抵抗感が生じている。
【0002】
独立型スペーサを使用するいくつかの融合事例では、外科医は、時として困難な取り組みを経て鋭角で定着装置(ねじ等)をスペーサに挿入する必要がある。これは、外科医が、下方にねじを下椎体内に配置すること(患者の顎によって妨害される可能性がある)、又は上方にねじを上椎体内に配置すること(患者の胸骨によって妨害される可能性がある)のいずれかを実行する必要があるので、頚椎には特に難しいこともある。
【0003】
米国特許第7,135,043号(Nakahara)は、調節された挿入方向の隆起部を含む椎間ケージを開示する。このケージは、上面、下面、及び一対の側面によって画定される本体を含むことがある。後退防止部分は、本体の上面及び/又は下面に、頂面図又は底面図の側面に対して非対称に設けられる。後退防止部分は、椎間ケージの挿入方向を調節する。ねじを保持するNakahara装置のこの部分は、上面及び下面上に歯群を保有しない。
【0004】
米国特許第2007−0250167号(「Bray」)は、骨本体の定着及び支持用の装置を開示し、2つの骨本体の間の位置で患者に移植するための基板部材を含む。この装置の基板部材は、融合材料を受容するための仕切られたチャンバ及び隣接する骨本体に埋め込まれ得る骨締結具を受容するための開口部を含む。この装置は、基板部材から延在する突出部を更に含み、この突出部は、移植する際に1つ以上の骨本体との連結及び移植後のある期間にわたり少なくとも1つの骨本体への進行性貫通(progressive penetration)のために構成される。しかしながら、ねじを保持するフェースプレートは、板腔内に移植されるように意図されていないが、むしろ上椎体の前壁を覆うものである。
【0005】
Globus Coalitionケージは、前面から始まる突出部を有し、挿入した時点で、板腔内から貫通するよりむしろ軌道形成の望ましい深さを通じて前面から骨を移動させる。
【0006】
米国特許第7232464号(Mathieu)は、(a)2つの隣接する椎骨の端板に支持されるように設計される上面及び下面、(b)左側面及び右側面、(c)前面及び後面、(d)上面と下面との間に位置する水平な中心面、(e)左側面及び右側面との間に位置する垂直な中心面、並びに(f)長手方向の定着要素を受容するように設計される移植組織片構造を通過する複数のボアホールであって、前記要素の軸が水平な中心面と交差する、複数のボアホールを備える三次元構造の形態での椎間移植組織片を開示する。ボアホールのうちの少なくとも1つは、それに受容される定着要素が椎間移植組織片に剛連結され得るような方法で設計される。この連結は、ねじ山を使用して、又は円錐面を整合することによって、実施される。
【0007】
米国特許公開第2008−0306596号(「Jones」)は、脊椎融合手順に使用するための方法及び装置を開示する。椎体間融合装置は、隣接する椎骨の端板からの軸荷重を支えるように設計された耐荷重性装置である第1の要素を有する。この椎体間融合装置の第2の要素は、機能が耐荷重性装置の移動を防止することである保持装置である。1つ以上の締結具は、保持装置を耐荷重性装置の上及び下で椎骨に固定する。この締結具は、適切な融合を容易にするために、椎骨の端板を、耐荷重性装置への端板に圧縮させる。
【0008】
米国特許公開第2008−0249625号(Waugh)は、複合した椎体間スペーサを開示し、第1の材料から形成された第1の部分(フェースプレート等)及び第2の材料から形成された第2の部分(ケージ等)を含む。
【0009】
米国特許公開第2008−0249575号(「Waugh」)は、骨アンカーを受容する開口部がその中に形成された一体的鎖錠リングを有する、独立型融合ケージを開示する。
【0010】
PCT公開済み特許出願第WO 02/13732号(「Bramlet」)は、対向する脊椎骨を融合するための装置及び方法を開示する。本発明の脊椎移植組織片の実施形態では、移植組織片は、本体アセンブリ及び本体アセンブリに連結された保持部材を含む。保持部材は、タングが本体アセンブリから拡張可能である場合のタングを含む。本発明の方法では、この方法は、第1の縮小した構成の移植組織片の保持部材によって隣接する椎骨の間に移植組織片を挿入する工程を含む。この方法はまた、保持部材が、第2の拡張した構成では、移植組織片から延在し、隣接する椎骨のうちの1つの中に延在する保持部材のタングの部分である、第2の拡張した構成での保持部材を構成する工程を含む。
【0011】
米国特許第6336928号(「DePuy France」)は、結合される椎体内に以前に確立された台座の中に実質的に垂直に導入され得、次に、導入後、椎体に一定の圧縮を与え、かつ完全な固着を確保するために、互いに向かってある角度で折り畳まれ得る、固着部分と共にそれぞれの端部で備え付けられた少なくとも1つのプレートを備え、それぞれの固着部分は、2つの描かれた切り欠きを区切る中央結合区域を介して、固着部分がプレートの値及び端部の値の両方で圧縮を可能にするような方法で、かつプレートのそれぞれの端部で固着部分が任意の抽出を防止する圧着を可能にするような方法で、この区域の変形を可能にするために、対応するプレートの端部に結合される、少なくとも2つの椎体を結合するための装置を開示する。
【0012】
米国特許第6773437号(「Ogilvie」)は、成長する若者において脊椎変形を矯正する融合のない方法を開示し、形状記憶合金ステープルを利用して開示される。形状記憶合金ステープルの様々な実施形態としては、形状記憶合金ステープル内にプロングの内面及び外面上に逆とげ等の特徴及びプロングを形状記憶合金ステープルに連結するクロスバー又は隔板の上に切り欠きを使用することが挙げられる。一部の実施形態では、形状記憶合金ステープルは、次々に縦部材の相互連結を可能にする骨接合用ねじ又は他の骨アンカーを受容するための隔板を通じて画定される開口部を有する。
【0013】
米国特許第7594931号(「LDR I」)は、2つの隣接する椎骨の対面を切り離す椎間腔内に挿入するための椎間関節固定を開示し、脊椎の軸に垂直に延在する棒を有するリング状の椎間ケージを有する。この棒は、ケージの残り部分未満の高さを有する。椎骨に接触するケージの表面は、椎骨面に平行な平面内のケージの摺動を制限するための起伏のある形状を有する。
【0014】
PCT公開済み特許出願第WO 2008/149223号(「LDR II」)は、骨体間ケージ、椎間プロテーゼ、ケージ又はプロテーゼ及び固着装置の移植のための固着装置及び器具、並びに脊椎移植組織片及び椎骨内の固着装置を移植するためのシステム及び方法を開示する。骨体間ケージ又は椎間プロテーゼは、固着装置にしっかりと適合し、縦軸上に伸長された形状の、縦軸に沿って描く湾曲形状の本体、固着装置が椎間腔の平面に実質的に沿って縦軸を提示することによって脊椎の椎体プレート内に移植され得るような方法で、曲率の寸法及び半径が設計される弧を含み、そこで、固着装置は、器具を用いて、ケージの少なくとも1つの周辺部の壁部に位置する溝を通じて、又は少なくとも1つの椎体プレートに貫通するために椎間板プロテーゼのうちの少なくとも1つのプレート上に、挿入される。
【0015】
PCT公開済み特許出願第WO−2010/028045号(「Lawton」)は、隣接する椎体の間、又は2つの骨部分の間の椎間板腔に挿入するための椎体移植組織片を開示する。この移植組織片は、スペーサ部分、スペーサ部分に動作可能に連結されるプレート部分、及び移植組織片を隣接する椎体に固定するための1つ以上のブレードを含む。このブレードは好ましくは、隣接する椎体に係合するための上下の円筒状のピンを含む。この移植組織片は、直接的横方向転位手法によって挿入されるように構成されてよい。別の方法としては、この移植組織片は、前方手法を用いて挿入するために構成されてよい。
【0016】
米国公開済み特許出願第2005−0149192号(「Zucherman I」)は、椎間移植組織片を開示し、この移植組織片を少なくとも1つの椎体の海綿骨の中に固着する少なくとも1つの竜骨を有する融合本体を有する。移植の方法は、移植組織片の横方向の移植を含む。
【0017】
米国公開済み特許出願第2005−0149193号(「Zucherman II」)は、椎間移植組織片を開示し、この移植組織片を少なくとも1つの椎体の海綿骨の中に固着する少なくとも1つの竜骨を有する融合本体を有する。移植の方法は、移植組織片の横方向の移植を含む。
【0018】
米国公開済み特許出願第2004−0260286号(「Ferree」)は、Total Disc Replacement(TDR)と関連付けられている椎間板内構成要素を開示し、例えば、押出し、引き抜き、及び/又は後退に抵抗する特性を有する、竜骨を有する板腔内に維持される。好ましい実施形態では、竜骨は、押出し、特に前方又は後方押出しに抵抗するように曲げられる。本発明は、一対の端板を有するTDRを含む場合があり、それぞれの端板は、竜骨が異なる椎体内に延在し、竜骨は、押出しに抵抗する異なる方向に角度をなすか、又は曲げられる。代替の実施形態では、竜骨は、押出しに抵抗するために外側に延在する1つ以上の部材を含み得る。そのような部材は、バネ偏向され、形状記憶材料からなり、又はねじを回すことによって加えられるように、加えられた機械的力に応じて外側に延在してよい。竜骨は、押出しに抵抗するために骨内部成長プラグ、被覆、又は「歯群」を更に含んでよい。本発明による竜骨もまた、椎体を貫通する伸長する部材の付加を通じて押出しに抵抗するように構成されてよい。そのような部材は、二次的竜骨又はねじであってよい。
【0019】
米国公開済み特許出願第2008−0167666号(「Fiere」)は、椎体の皮質骨に沿って置くために、留め具の中間枝上に嵌入れることによって2つの椎骨の椎体に挿入され得るように、側枝が部位及び幅を有し、側枝の間の距離の縮小を可能にするような方法で中間枝が変形可能である、少なくとも1つのU字形の留め具を含む器具を開示し、中間枝は、移植前、他の側枝が下部椎骨のプレートを形成する皮質骨のわずか下に位置決めされ得る間、側枝のうちの1つが下部椎骨のプレートを形成する皮質骨のわずか上に位置決めされ得るような長さを有し、変形後、この2つの側枝が互いに近づき得るような長さを有する。
【0020】
米国公開済み特許出願第2010−0004747号(「Lin」)は、椎骨横断及び椎骨内板を開示し、脊椎定着装置のプレートためのスロットを有する矩形ケージは、脊椎椎体融合のための椎間動作を無効にするためのものである。垂直又は角度をなしたスロットを有する矩形ケージは、脊柱の側面又は前面から椎間腔に挿入され、次に、プレートは、ケージのスロットを通じて挿入され、三次元椎間定着を達成するために、2つの隣接する椎体の中に打ち伸ばされ、内側に埋め込まれる。
【0021】
前述の技術は、装置に隣接する移動防止定着要素を収容する融合装置を開示せず、移動防止定着要素は次に、別の構成要素によって融合装置に固定される。
【0022】
この従来技術は、板腔を有するケージの表面にほぼ隣接する骨の中に固定される移動防止要素を有するゼロプロファイルのケージを開示せず、移動防止定着要素は、この構造物に別の構成要素を追加する際に、移植片領域上に圧縮をもたらす能力を有する。
【0023】
第WO2009−064644号(Synthes)は、隣接する椎体の中間の椎体板腔内に移植するための低プロファイルの椎体移植組織片を開示する。椎体移植組織片は、好ましくはスペーサに連結されるプレートを含む。このプレートは好ましくは、第1の材料から形成され、このスペーサは好ましくは、第2の材料から形成され、第1の材料は、第2の材料と異なる。このプレートは好ましくは、プレートがスペーサの周長を超えて延在しないように、サイズ決めされ、構成される。この方法では、このプレートは、スペーサの高さプロファイルを増大させず、プレートは、スペーサとともに椎間板腔内に移植され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の第1の実施形態では、角度をなしたねじ等の角度をなした定着装置が提供される。この角度をなした定着装置は、脊椎板腔に対するスペーサを固定するために外科医によって使用され得る。角度をなした定着装置の近位端部分は、スペーサの前壁に垂直に駆動させられ、それ故に脊椎端板に平行であり、はめ込み器と一直線上にある。角度をなした定着装置の遠位端部分は、それが入る脊椎端板に対して約45度の角度(プラスマイナス30度)で配向される。角度をなした定着装置を挿入するとき、外科医は、スペーサの前壁に垂直な(かつ端板に平行な)駆動特徴を前進させ、角度をなした軌道を隣接する椎体に取り入れるために、角度をなした定着装置を押し入れる。
【0025】
角度をなした定着装置のインライン挿入は、スペーサ及び角度をなした定着装置のより小さな切開及び投与部位を可能にし、外科医が鋭角で配設されたはめ込み器によって定着装置を挿入せざるを得ない状態を避けることも可能にする。この本質的なインライン手法は、外科医が患者の顎又は胸骨を避けることができるため、頚椎に特に好都合であり得る。
【0026】
したがって、本発明によれば、椎間装置が提供され、この装置は、
a)前壁、後壁、並びに前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁を有し、前壁が、前面、上面及び下面、前面から上方に延在する第1の通り穴、並びに前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、椎間スペーサと、
b)第1の通り穴に受容され、遠位先端部、上にねじ山形状を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
第1のねじの軸が、角度をなしている。
【0027】
したがって、本発明によれば、医療移植組織片が提供され、この移植組織片は、
a)壁部であって、上面及び下面、前面、並びに前面から壁部の中に延在する第1の穴を有する、壁部と、
b)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
軸の一部分が、第1の穴に対してある角度で配設される。
【0028】
したがって、本発明によれば、椎間装置が提供され、この装置は、
a)前壁、後壁、並びに前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁を有し、前壁が、前面、上面及び下面、前面から上方に延在する第1の通り穴、並びに前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、椎間スペーサと、
b)第1の通り穴に受容され、遠位先端部、上に複数の逆とげを有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の釘と、を備え、
第1の釘の軸が角度をなしている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】本発明の結合されたねじ。
図1B】本発明の結合されたねじ。
図1C】本発明の結合されたねじとともに使用するためのケージ。
図1D】本発明の結合されたねじとともに使用するためのケージ。
図1E】結合されたねじ及び椎間板内に移植されたケージ。
図1F】結合されたねじ及び椎間板内に移植されたケージ。
図2A】本発明の独立型ケージの一実施形態。
図2B】ねじを有する本発明の独立型ケージ。
図2C】ねじを有する本発明の独立型ケージ。
図3A】ねじを有する本発明の独立型ケージ。
図3B】ねじを有する本発明の独立型ケージ。
図3C】ねじを有する本発明の独立型ケージ。
図4A】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4B】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4C】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4D】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4E】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4F】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4G】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4H】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4I】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4J】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4K】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4L】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4M】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4N】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4O】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4P】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4Q】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4R】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4S】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4T】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4U】異種材料を備える独立型ケージの様々な実施形態。
図4V】独立型ケージのプレート。
図5A】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5B】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5C】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5D】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5E】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5F】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5G】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5H】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5I】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5J】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5K】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5L】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5M】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5N】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5O】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5P】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5Q】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5R】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5S】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5T】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5U】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5V】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図5W】後退防止機能を有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6A】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6B】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6C】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6D】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6E】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6F】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6G】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6H】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6I】フィンを有する独立型ケージの様々な実施形態及び構成要素。
図6J】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6K】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6L】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6M】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6N】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6O】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6P】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6Q】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6R】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6S】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6T】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6U】本発明の独立型ケージを移植する方法。
図6V】フィンを有する独立型ケージの様々な構成要素。
図6W】フィンを有する独立型ケージの様々な構成要素。
図6X】フィンを有する独立型ケージの様々な構成要素。
図7A】本発明の逆とげのある骨アンカー。
図7B】本発明の逆とげのある骨アンカー。
図8】後壁、第1の側壁、及び第2の側壁が一体的本体を形成する、融合装置。
図9】一体的本体及び前壁が一対のピンによって連結される、図8の椎間融合装置の分解図。
図10】前壁の相互鎖錠特徴内に受容されるピン。
図11】一体的本体が同種骨を備える、本発明の実施形態。
図12A】本発明のはめ込み器の先端部。
図12B】本発明のはめ込み器の先端部。
図12C】本発明のはめ込み器の先端部。
図13A】保持プレート及び保持プレートの構成要素を含む本発明の実施形態の正面図。
図13B】保持プレート及び保持プレートの構成要素を含む本発明の実施形態の正面図。
図13C】保持プレート及び保持プレートの構成要素を含む本発明の実施形態の正面図。
図13D】保持プレート及び保持プレートの構成要素を含む本発明の実施形態の正面図。
図14A】活発なバネ及び活発なバネの構成要素を含む本発明の保持プレート実施形態の上面図。
図14B】活発なバネ及び活発なバネの構成要素を含む本発明の保持プレート実施形態の上面図。
図15A】活発なバネ及び活発なバネの構成要素を含む本発明の保持プレート実施形態の上面図。
図15B】活発なバネ及び活発なバネの構成要素を含む本発明の保持プレート実施形態の上面図。
図16】活発なバネ及び面取りされた挿入特徴を含む本発明の保持プレート実施形態の正面図。
図17】本発明の保持プレートと係合されるはめ込み器具。
図18】本発明の面取りされた保持プレート及びケージ(一部)。
図19A】板腔に挿入するための二次的ワッシャを有する定着ケージの異なる図。
図19B】板腔に挿入するための二次的ワッシャを有する定着ケージの異なる図。
図19C】板腔に挿入するための二次的ワッシャを有する定着ケージの異なる図。
図20】板腔に挿入するための二次的ワッシャを有する定着ケージの異なる図。
図21】板腔に挿入するための二次的ワッシャを有する定着ケージの異なる図。
図22】本発明のワッシャ。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的として、「ケージ」は、前壁を有しない本発明のスペーサである。即ち、ケージは、後壁、第1の側壁及び第2の側壁から本質的になる。前壁もまた、「フェースプレート」と呼ばれ得る。
【0031】
次に図1Aを参照すると、一部の実施形態では、遠位先端部2、上にねじ山形状6を有する中間軸4、及び近位ヘッド8を有する、第1のねじ3が提供される。第1のねじ3の角度をなした軸部分1は、可撓性材料で製造される次に図1Bを参照すると、他の実施形態では、遠位先端部2、上にねじ山形状6を有する中間軸4、及び近位ヘッド8を有する、第2のねじ5が提供される。角度をなした軸部分7は、自在継手又は玉継手等の継手を含む。
【0032】
次に図1A〜1Fを参照すると、椎間装置が提供され、この装置は、
a)前壁11、後壁13、並びに前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁14を有し、前壁が、前面16、上面18及び下面20、前面から上方に延在する第1の通り穴22、並びに前面から下方に延在する第2の通り穴24を有する、椎間スペーサ9と、
b)第1の通り穴に受容され、遠位先端部17、上にねじ山形状21を有する中間軸19、及び近位ヘッド23を有する、第1の骨締結具(ねじ15等)と、を備え、
第1のねじの軸が角度をなしている。
【0033】
一部の実施形態では、角度をなした軸は、可撓性構造物で製造されるが、他の実施形態では、角度をなした軸は、自在継手又は玉継手等の継手を含む。
【0034】
一部の実施形態では、ねじは、逆とげを有する釘によって置き換えることができる。
【0035】
一部の実施形態では、スペーサは、後壁、第1の側壁及び第2の側壁から本質的になるケージを備え、前壁は、ケージに嵌合される別個に製造されたフェースプレートである。
【0036】
一部の実施形態では、第1の通り穴は、前壁の上面を通じて上方に延在し、第2の通り穴は、前壁の下面を通じて下方に延在する。
【0037】
一部の実施形態では、第1の通り穴22は、前壁に実質的に垂直に延在する前方部分26と、前壁の上面18に延在する後方部分28と、を有する。更に、後方部分28は、移植片窓の中に部分的又は全体に(上面のみではなく)延在することができる。
【0038】
一部の実施形態では、前壁は、後面30を備え、第1の通り穴は、前壁の後面を通じて上方に延在し、第2の通り穴は、前壁の後面を通じて下方に延在する。
【0039】
一部の実施形態では、第2の通り穴に受容される第2のねじが提供され、第2の通り穴は、遠位先端部、上にねじ山形状を有する中間軸、及び近位ヘッドを有し、第2のねじの軸は角度をなしている。
【0040】
したがって、本発明の装置は概して、医療移植組織片であると見なすことができ、この移植組織片は、
a)壁部であって、上面及び下面、前面、並びに前面から壁部の中に延在する第1の穴を有する、壁部と、
b)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
軸の一部分が、第1の穴に対してある角度で配設される。
【0041】
この一般的実施形態では、第1の穴は好ましくは、前面に垂直ではない角度で壁部の中に延在し、第1のねじの軸は角度をなしている。好ましくは、第1のねじの軸は可撓性である。
【0042】
したがって、本発明は概して、壁部を有する医療移植組織片を定着させる方法であって、壁部が、前面及び前面から壁部の中に延在する第1の穴を有し、方法が、
a)移植組織片を患者に移植する工程と、
b)軸を有する第1のねじを第1の穴に挿入する工程と、を含み、
軸の一部分が、挿入中に第1の穴に対してある角度で配設される。
【0043】
本発明の目的として、角度をなした軸を備える可撓性構造物は、本質的に可撓性材料、又は屈曲若しくは曲げを可能にする形状を有する本質的に硬い材料のいずれかで製造することができる。
【0044】
本発明の第2の態様
本発明によれば、融合手順に使用することができ、板腔の内側に完全に位置するゼロプロファイル又は低プロファイルの移植組織片が提供される。この移植組織片は、移植組織片の中への端板沈下量を制御する移植組織片の1つ以上の表面に組み込まれる特徴を含む。これらの特徴は、対象とされる骨を捕捉するために移植組織片の周辺部の周囲に位置決めすることができる。
【0045】
一般に、移植組織片上の「制御された沈下特徴」は、沈下が移植組織片の中に進行するにつれて、端板沈下に対する増大する抵抗を与える。この抵抗の増加は概して、移植組織片と端板との間の接触領域を増加させることによって行われ、それにより端板によって認められる最大応力を低下させる。典型的に、鋭角の突出部を有するあらゆる表面は、沈下を制御するために機能する。そのような突出部は、端板が移植組織片の中に陥没するにつれて、端板とますます大きな接触を有する。典型的に、制御された沈下特徴は、角錐、円錐及びくさびを含む。一部の実施形態では、制御された沈下特徴は、移植組織片の上面又は下面から外側に延在する先のとがった突出部である。そのような特徴は、移植組織片の回転安定性を増大させることに加えてケージ移動を防止することにも役立つ。
【0046】
一部の実施形態では、移植組織片は、3つの壁のケージと、必要に応じてアンカーがそれを通して通過することを可能にするためにカム、ブッシング、及び/又はねじ山形状を収容し得る望ましい機械的剛性を有する前方フェースプレートと、の2つの別個の構成要素を備える。
【0047】
本発明のケージを骨アンカー、ねじ等の任意の定着装置と1つ以上の高さの脊椎に固定する方法も開示される。任意の定着装置は好ましくは、ケージの前壁の少なくとも一部分を通過する。これらの実施形態では、定着装置は、板腔内又は部分的に板腔内から前壁内及び前壁に沿ったどこかに上下椎体を入る。任意の定着を有する本発明のハイブリッドプレート/ケージアセンブリは本質的に、近接したゼロプロファイルアセンブリを作製する。
【0048】
一部の実施形態では、前壁は、移動防止特徴を有する別個に製造されるフェースプレートである。このフェースプレートは、セラミックス、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、同種移植片、CFRP、PEEK、及びEndolignのような多種多様な材料から製造される別個のケージ構成要素に付着することができる。これらの構成要素は、選択される外科的アプローチに基づく患者の解剖に適合する望ましいネット形状を形成するために、多数の平面から(即ち、前後、上下、左右から)互いに連結することができる。
【0049】
一部の実施形態では、ケージ及びフェースプレート構成要素の両方の上に移動防止/排出防止特徴を有する複数部品の椎間融合装置アセンブリが提供される。
【0050】
一部の実施形態では、骨の中への沈下を制御するように設計された特徴を含む薄い前壁を有する移植組織片が提供される。好ましくは、これらの特徴は、前壁の上面及び下面の両方の上に存在し、前壁にわたって均等に分布される。より好ましくは、それらは、対称的に分布される。
【0051】
一部の実施形態では、フェースプレートの移動防止特徴は、角錐、歯、スパイク、ダイヤモンド、竜骨又は隆起の形態である。それらは、移植片スペーサによって荷重分割を支援するために、かつ融合前に最終配置を確保するのを支援するために、前面にわたって解剖学的に分布される。
【0052】
次に図2A〜2Cを参照すると、対向する椎間端板によって画定される板腔に挿入するための椎間装置201が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサ203であって、
a)上面207及び下面、前面209、並びに前面から上方に延在する第1の通り穴211及び前面から下方に延在する第2の通り穴213を有する、前壁205と、
b)上面217及び下面を有する後壁215と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁219であって、それぞれが、上面221及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサ203と、
ii)第1の通り穴に受容される第1の骨アンカー223と、
iii)第2の通り穴に受容される第2の骨アンカー225と、を備え、
前壁の上面及び下面が、対向する脊椎端板と接触し、
前壁の上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴227を備え、
前壁が、固有強度を有する材料を特徴とし、スペーサの残部が、固有強度を有する材料を特徴とし、前壁の材料の固有強度が、スペーサの残部の材料の固有強度を超える。
【0053】
一部の実施形態では、前壁の上面又は下面のそれぞれは、制御された沈下特徴を備える。
【0054】
一部の実施形態では、制御された沈下特徴は、沈下が増大するにつれて、スペーサと端板との間の接触領域を増大させるように作用する。
【0055】
一部の実施形態では、制御された沈下特徴は、前壁の上面又は下面から外側に延在する、鋭角の突出部229を備える。
【0056】
一部の実施形態では、制御された沈下特徴は、角錐、円錐及びくさびからなる群から選択される。
【0057】
一部の実施形態では、前壁は、側壁に付着するための付着特徴を備える。
【0058】
一部の実施形態では、少なくとも1つの側壁は、制御された沈下特徴を備える。
【0059】
次に図2Cを参照すると、対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、装置は、最前面を有し、
i)椎間ケージ230であって、
a)上面及び下面を有する後壁と、
b)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間ケージ230と、
ii)側壁のそれぞれに付着して、装置の最前面を形成し、上面及び下面、並びに前面を有する、フェースプレート231と、
iii)ケージから上方及び後方に延在する第1の骨アンカーと、
iv)ケージから下方及び後方に延在する第2の骨アンカーと、を備え、
フェースプレートの上面及び下面が、対向する脊椎端板と接触し、
フェースプレートの上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴を備える。
【0060】
一部の実施形態では、対向する椎間端板によって画定される板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上方に延在する第1の通り穴及び前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前壁の上面及び下面が、対向する脊椎端板と接触し、
前壁の上面及び下面が、前壁の高さを画定し、後壁の上面及び下面が、後壁の高さを画定し、
前壁の高さが、後壁の高さを超える。
【0061】
好ましくは、フェースプレートの上面及び下面のうちの少なくとも1つは、制御された沈下特徴を備える。
【0062】
また、本発明によれば、椎間装置を板腔に挿入する方法が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上方に延在する第1の通り穴及び前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前壁の上面及び下面のうちの少なくとも1つは、制御された沈下特徴を備え、
前壁は、スペーサの残部とは別個の構成要素として製造され、
方法が、
a)対向する脊椎端板の間に板腔を作製する工程と、
b)前壁の上面及び下面が対向する脊椎端板と接触するように、装置を板腔に挿入する工程と、を含む。
【0063】
好ましくは、前壁は、固有強度を有する材料を特徴とし、スペーサの残部が、固有強度を有する材料を特徴とし、前壁の材料の固有強度が、スペーサの残部の材料の固有強度を超える。
【0064】
本発明の第3の態様
一部の実施形態では、本発明の独立型椎間融合装置と関連付けられているねじは、改良された定着特徴を有する。本発明の目的として、改良された定着特徴を有するねじは、以下からなる群れから選択される:
a)ヒドロキシアパタイト、チタン又はリン酸カルシウム等の骨内部成長物質によってコーティングされたねじ。そのようなねじは、骨形成特性が適切な骨内部成長を提供することができない可能性がある老齢患者に使用するのに望ましい。
b)セメント、生物学的注入又は骨内部成長材料のいずれかとともに使用するための有窓ねじ。そのようなねじは、骨粗鬆症の骨におけるねじの引き抜き強度を向上させるのに有用であり得る。
c)装置移動を防止するのに有用であり得る、伸張ねじ。
d)誘導線を使用して経皮的又は他の低侵襲的処置に有用であり得る、カニューレを取り付けたねじ。
e)融合が生じたとき、患者から徐々に除去され得る、吸収性ねじ。そのようなねじは、PLA、PGA、PLGA、HA充填ポリマー、TCP充填ポリマー、又はBIOCRYL RAPIDE(商標)等の吸収性材料から製造され得る。
f)感染の危険性をもたらす外傷症例を処置するのに特に有用であり得る、抗菌剤によってコーティングされたねじ。
g)それ(肩部アンカー、MITEK(商標)肩部アンカー等)から延在するフィンを有する釘。
【0065】
次に図3a〜3cを概して参照すると、対向する椎間端板によって画定される板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサ310であって、
a)上面312及び下面313、前面314、並びに前面から上面に延在する第1の穴315及び前面から下面に延在する第2の穴316を有する、前壁311と、
b)上面318及び下面319を有する後壁317と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁320であって、それぞれが、上面321及び下面322を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサ310と、
ii)第1の穴に受容され、遠位先端部326、第1のねじ山328を有する中間軸327、及び近位ヘッド329を有する、第1のねじ325と、
iii)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸337、及び近位ヘッド339を有する、第2のねじ335と、を備える。
【0066】
本発明の第4の態様
本発明によれば、それぞれの選択される材料の材料特性を利用するために共に連結される異種材料で製造される2つ以上の構成要素で製造されるスペーサを備える椎間移植組織片が提供される。これらの構成要素は、様々な開示された形状によって連結されることができる。
【0067】
次に図4Aを参照すると、一実施形態では、a)骨(好ましくは、少なくとも50v/oの骨)を含むケージ411と、b)金属又は高分子材料を含むフェースプレート413と、を備える装置が提供され、フェースプレートは、骨に付着する。その一実施形態では、金属材料から本質的になる前壁が提供され、スペーサの残部は本質的に骨からなる。この設計の1つの利点は、移植片を配置する従来の設計より多くの移植片及び端板の接触をもたらすことである。この接触の利点は、本発明の装置が移植片チャンバを有する従来の合成スペーサと比較されるときに特に明らかである。この設計の前壁の改良された強度のため、骨アンカーを装置の金属製の前壁部分内の開口部に通すことが可能であり得る。
【0068】
したがって、本発明によれば、対向する椎間端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上面に延在する第1の穴及び前面から下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の骨アンカーと、
iii)第2の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2の骨アンカーと、
を備え、
前壁が、第1の材料で製造され、スペーサの残部が、第2の材料で製造され、
前壁は、それが浮かばないように、スペーサの残部の中に定着される。
【0069】
一部の実施形態では、骨ケージ及び金属製のフェースプレートは、蟻継ぎ特徴415等の整合する連結特徴を保有する。
【0070】
一部の実施形態では、次に図4Bを参照すると、金属フェースプレートは、骨ケージの周囲に巻き付け、後壁419を形成するように接触するアーム417を有する。
【0071】
一部の実施形態では、次に図4Cを参照すると、金属フェースプレート420は、骨ケージの前面425の中に機械加工され、嵌合する凹み423に適合される横方向プロング421を有する。
【0072】
代替の実施形態では、前壁の材料は、スペーサの残部(即ち、ケージ)の材料より硬くない。この状態は、ケージの中空内に収容される骨移植片が、より多くの荷重を受け取ることを可能にする。この設計もまた、所定の量の微細動作及び/又ははね返りをもたらすことができ、これは望ましい場合がある。
【0073】
したがって、本発明によれば、対向する椎間端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上方に延在する第1の通り穴及び前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前壁が、第1の材料で製造され、スペーサの残部が、第2の材料で製造され、
前壁の材料が、剛性を有し、スペーサの残部の材料が、剛性を有し、前壁材料の剛性が、スペーサの残部の材料の剛性より低い。
【0074】
通常、材料の異種特質は、浮動構成で互いに隣接して配置される場合、望ましくない微細動作を引き起こし得る。したがって、非置換可能、非浮動連結を形成するために2つの構成要素を共に定着することが望ましい。
【0075】
一部の実施形態では、フェースプレートは、ケージに前面荷重される。
【0076】
次に図4Dを参照すると、一部の実施形態では、本発明の定着された連結は、ケージ及びフェースプレート内の整列された穴を提供することによって行われ、これを通して少なくとも1つの横ピン401を挿入する。
【0077】
それに関しての一実施形態では、次に図4Eを参照すると、フェースプレート422は、後方に延在するウィング424を有し、このウィングは穴425を有する。フェースプレートがケージの前側に付着されると、穴427と整列するフェースプレートの穴がケージの側壁429上に提供される。
【0078】
一実施形態では、次に図4Fを参照すると、フェースプレート430は、ケージの前面435の中に機械加工される中央凹み433の中に適合する一対のプロング431を有する。
【0079】
一実施形態では、次に図4Gを参照すると、ケージのフェースプレート437及び前面439は、ねじ付き特徴441を通じて嵌合される。
【0080】
一実施形態では、次に図4Hを参照すると、フェースプレート443は、U字形を有し、ケージの前壁445の周囲に巻き付く。このフェースプレートは好ましくは、ケージの前壁に圧入される。フェースプレートのアーム442は、ケージの下部444及び上部446と接触する。
【0081】
それに関しての好ましい実施形態では、次に図4Iを参照すると、U字形のフェースプレートはその上に、骨ケージに追加の固定をもたらすプロング447を有する。
【0082】
それに関しての好ましい実施形態では、次に図4Jを参照すると、U字形のフェースプレートはその中に、骨ケージに追加の固定をもたらす分散ランス449を有する。
【0083】
それに関しての一部の好ましい実施形態では、次に図4Kを参照すると、U字形のフェースプレート451は、フェースプレートの後面455がケージの前面457と同一平面であるように、ケージの前壁453内の凹みに受容される。
【0084】
一実施形態では、次に図4Lを参照すると、フェースプレート463は、U字形を有し、ケージの前壁465の周囲に巻き付く。このフェースプレートは好ましくは、ケージの前壁に圧入される。フェースプレートのアーム462は、ケージの側壁464と接触する。
【0085】
一実施形態では、次に図4Mを参照すると、フェースプレート467は、それから後方に延在するピン469を有し、このピンは、ケージの前面473上に提供され、嵌合する凹み471の中に延在する。
【0086】
一部の実施形態では、フェースプレートは、ケージに側面荷重される。
【0087】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Nを参照すると、フェースプレート475は、それから後方に延在する蟻継ぎ477を有し、同時に骨ケージ481の前面479がその中に形成される蟻継ぎ凹み483を有する。フェースプレートの蟻継ぎは、蟻継ぎ凹みの中に側面荷重される。
【0088】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Oを参照すると、フェースプレート485は、タブを延在する穴489内に、それから後方に延在するタブ487を有する。このフェースプレートは、ケージの前面493にわたって実質的に横方向に、同様に側壁495を部分的に下方に、延在する凹み491を有するケージの中に側面荷重される。ケージの上面496は、ケージの穴がフェースプレートの穴と一直線になることができるように、その中に開けられた一対の穴497を有する。挿入ピン498が、これらの整列された穴の中に挿入される。
【0089】
一部の実施形態では、このフェースプレートは、ケージに上面荷重される。
【0090】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Pを参照すると、フェースプレート301は、それから横方向に延在するタブ303及び上部方向にタブから延在する挿入ピン305を有する。同様に、ケージ307は、それから横方向に延在するタブ309及び上部方向にタブを通って延在する挿入穴を有する。このケージ及びフェースプレートは、フェースプレートの挿入ピンがケージの挿入穴を通って延在することができるように、圧入方法で嵌合される。
【0091】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Qを参照すると、フェースプレート311は、それから横方向に延在するタブ313を有する。同様に、ケージ317は、それから横方向に延在するタブ319を有する。これらのタブは、ケージ及びフェースプレートが圧入方法で嵌合できるように、フェースプレートのタブがケージのタブと嵌合できるように、ジグソーパズル方法で形成される。
【0092】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Rを参照すると、フェースプレート321は、それから後方に延在する蟻継ぎ323を有する。同様に、ケージ327の前壁325は、ケージの上面329から下面に延在するその中に蟻継ぎ凹みを有する。このフェースプレートは、蟻継ぎ及び該当凹みが嵌合することができるように、ケージの中に上面又は底面荷重される。
【0093】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Sを参照すると、フェースプレート331は、ケージの周囲に巻き付ける本質的にバンドである。ケージ(図示せず)との摩擦適合を強化する複数の圧潰リブ333がフェースプレートの後方部分に提供される。
【0094】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Tを参照すると、フェースプレート341は、ケージ343と外部蟻継ぎを形成する外側アーム335を有する。
【0095】
それに関しての一部の実施形態では、次に図4Uを参照すると、フェースプレート351は、それから後方に延在する複数の蟻継ぎ353を有する。同様に、ケージ357の前壁355は、ケージの上面359から下面に延在するその中に複数の蟻継ぎ凹みを有する。このフェースプレートは、蟻継ぎ及び該当凹みが嵌合することができるように、ケージの中に上面又は底面荷重される。
【0096】
次に図4Vを参照すると、一部の実施形態では、本発明の定着された連結は、ケージの前方部分上に整列された凹みと共に、フェースプレート407の後壁405上に挿入ピン403を提供することによって行われる。挿入ピンは次に、それらが接触することができるように冷却される。挿入ピンは次に、ケージの前方部分内の整列された凹みに挿入される。挿入ピンを温めた時点で、伸張し、しっかり固定した摩擦適合を提供する。
【0097】
一部の実施形態では、2つの構成要素のアセンブリは、設計のモジュール性に起因して手術室内で起こる可能性があり、したがって手術中の意思決定を可能にする。
【0098】
本明細書に使用されるように、「骨移植片」としては、合成骨(合成ヒドロキシアパタイト等)及び自然骨(同種移植片等)の両方が挙げられる。
【0099】
本発明の第5の態様
ねじスペーサ界面が目的通りに機能せず、それ故にねじの後退の危険性があるため、ねじによって定位置に固定された椎間スペーサを有する患者を再手術すること又は修正することが必要となることもある。ねじの後退は、既知の安全性の問題である。したがって、外科医は、別の器具を部位にまで通すこと、カム又はカバープレートを回転させることなどの追加の外科的工程によく携わる必要がある。
【0100】
本発明によれば、スペーサに対するねじの改良された固定をもたらし、それ故に後退を防止する、独立型の椎間融合装置が提供される。この設計は、固定特徴をスペーサのねじ穴の一部及び基本的ねじの一部として基本的装置設計に組み込み、それ故に特性及び複雑性を増大させ得る装置に追加の構成要素を追加しない。次に図5A〜5Bを参照すると、ねじ穴500は、少なくとも部分的に(好ましくは完全に)周囲を取り巻き、ねじ穴内に完全に収容される機械により作製されたリング501を含む。次に図5C〜5Eを参照すると、ねじ502に関して、ねじ山504の近位端部分503は、リングに平行にある近位側壁535を含む。使用中、ねじ山は、穴の中にねじを通過させるためにリングを通り越す。ねじ山形状全体がリングを通り越すことができるように、ねじが定位置の中にねじ切られた時点で、ねじ頭の遠位部分は、リングに近位で隣接し、それによって更なる前進を防止する。更に、ねじが後退を始める場合、ねじ山の最後の回転(即ち、平行な側壁を有するねじ山の近位端部分)はすぐに、リングに接触して隣接し、それによって後退を防止する。
【0101】
一部の実施形態では、このリングは、ねじの前進を可能にするためにねじ軸のねじ山の頂部の付け根及び/又は側面ウェルとの連結をもたらすようにサイズ決めされる。これは、開口部の中に機械加工されたらせん状のねじ山形状を呈するが、立体らせんである必要はない。
【0102】
これらの設計特徴によって、これらの実施形態では、ねじとスペーサとの間の界面は、(ブッシング等の事前の設計と比較して)押し出し強度の優位性、使いやすさ及び後退抵抗を有する必要がある。これは、それがより少ない故障モードを有する一体的な機械により作製されたリップであるためである。更に、本発明のこの設計は、外科医がスペーサ内のねじを単純に前進させ、最も低い位置にすることによって、単一の工程でねじを固定することを可能にし、それによって外科医により実行する追加の工程を排除する。更に、この設計は、剛性又は可変のねじを収容でき、外科医の要求に応じて制御されたねじトグルを可能にするのに十分に強固である。
【0103】
したがって、本発明によれば、対向する椎間端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上面に延在する第1の穴及び前面から下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、
iii)第2の穴に受容され、遠位先端部、第2のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2のねじと、を備え、
前壁が、第1の穴表面を有し、第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、
第1のねじ山が、リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する。
【0104】
一部の実施形態では、ねじ山の近位端部分は、ストレートカット503(図5Cのように)、レリーフカット、リバースカット505(図5Dのように)からなる群から選択される輪郭を有し得る。
【0105】
一部の実施形態では、機械により作製されたリングは、ストレートカット507(図5Fのように)、レリーフカット509(図5Gのように)、リバースカット508(図5Hのように)からなる群から選択される輪郭を有し得る。
【0106】
一部の実施形態では、平行な側壁を有するねじ山の近位端部分は、ねじ山の横振れ部分の実質的全てを含む。
【0107】
したがって、次に図5I〜5Kを参照すると、対向する椎間端板によって画定される板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサ510であって、
a)上面512及び下面513、前面514、並びに前面から上面に延在する第1の穴515及び前面から下面に延在する第2の穴516を有する、前壁511と、
b)上面518及び下面519を有する後壁517と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁520であって、それぞれが、上面521及び下面522を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサ510と、
ii)第1の穴に受容され、遠位先端部526、第1のねじ山528を有する中間軸527、及び近位ヘッド529を有する、第1のねじ525と、
iii)第2の穴に受容され、遠位先端部、第2のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2のねじと、
を備え、前壁が、第1の穴表面530を有し、第1の穴表面530が、それから延在する第1のリング531を有し、
第1のねじ山が、リングに実質的に平行する近位側壁535を有する近位端部分を有する。
【0108】
一部の実施形態では、第1のリングは、後退を防止するために近位側壁に隣接する。好ましくは、リングは、ねじの前進を可能にするために第1のねじ山の通過を可能にするようにサイズ決めされる。一部の実施形態では、第1のリングは完全に周辺を取り巻き、他の実施形態では、部分的に周辺を取り巻く。一部の実施形態では、第1のリングは前壁の一体的部分である。一部の実施形態では、第1のリングは、前壁とは別個に製造される。
【0109】
したがって、本発明は概して、医療移植組織片に関し、この移植組織片は、
a)壁部であって、上面及び下面、前面、並びに前面から壁部の中に延在する第1の穴を有する、壁部と、
b)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
壁部が、第1の穴表面を有し、第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、
第1のねじ山が、リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する。
【0110】
同様に、本発明を使用する方法は概して、壁部を備える移植組織片を定着させる方法に関し、壁部は、前面及び前面から壁部の中に延在する第1の穴を有し、壁部が、第1の穴表面を有し、第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、この方法は、
a)骨に対して移植組織片を配置する工程と、
b)遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する第1のねじを選択する工程であって、第1のねじ山が、リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する、第1のねじを選択する工程と、
c)第1の穴を通じて第1のねじを骨に挿入する工程と、を含む。
【0111】
一部の実施形態では、第1のねじは、第1のねじ山の近位端部分がリングを通り過ぎて前進することができるように、骨に挿入される。一部の実施形態では、第1のねじは、リングが第1のねじ山の近位端部分と近位ヘッドとの間に配設されるように、骨に挿入される。一部の実施形態では、この首部分の長さは、望ましい圧縮のレベルに応じて異なる可能性がある。
【0112】
次に図5L〜5Nの後退防止の実施形態を参照すると、ねじ553が挿入後に後退するのを防止するためにらせん状のリング551がある。このらせん状のリングのピッチ及び形状は、ねじが容易に挿入されるように、ねじのそれと整合する。ねじが完全に挿入された時点で、ねじ頭555の底面は、らせん状のリングの上面557と接触する。この時点で、ねじ上のねじ山559は、フェースプレート上の立体らせんを完全に通過し、ねじ頭の底面とねじ上の最後のねじ山の端部との間に存在する。ねじを取り出すために、ねじ山は、立体らせんと再び係合する必要がある。軸荷重は、ねじが適切に挿入された時点で、ねじを後退しないようにする。
【0113】
次に図5O〜5Sを参照すると、後退防止の実施形態は、a)ねじの頭の遠位表面565に切り込まれる凹み563から形成される複数のバネのタブ561、及びb)フェースプレート内の嵌合するねじ溝を備える。ねじが骨に挿入されると、ねじ頭の底面は、それがフェースプレートを通過できないように、連続リングに押し付けられる。同時に、ねじ頭のバネタブ上の突出部567は、ねじがフェースプレートから後退するのを防止するために、フェースプレート上の嵌合するねじ溝の中に入れられる。
【0114】
次に図5T〜5Wを参照すると、この実施形態では、後退防止は、バルシール569を用いて達成される。ねじ溝571は、円形バネ573が配置されるフェースプレートに切り込まれる。別のねじ溝575は、ねじ579の頭577に切り込まれる。ねじが挿入されるとき、このねじ頭の底面は、フェースプレート内のリングに接触して完全に載置される。この時点で、ねじの頭の形状は、バネを平坦にし、完全に載置された時点で、バネは、正常な位置に回復し、ねじの頭の上のねじ溝に収容され、それによってねじが後退するのを防止する。ねじの頭の形状は、バネの中にねじを係止するには最小限の力(4.45N(1ポンド))を必要とするが、バルシールからねじを取り出すには、より大きな力(111N(25ポンド))が必要となるように設計され得る。
【0115】
本発明の第6の態様
前方進入法、椎間板切除、及びスペーサ/ケージの挿入を実施した後、一部の脊椎外科医は、頭部及び尾椎体の前面を通じて定着させることによる板腔の前面上にプレートを挿入しないことを好む。多くの場合、このプレートが突出し過ぎていると見なされ、その特性が、時として患者に不快感を与え、発語障害を引き起こす場合がある。
【0116】
定着要素及びそのための多数の移植組織片の実施形態によって椎間板腔に対して椎間融合ケージを固定する方法が開示される。このケージが外科医の選好によって配置され、位置決めされた後、定着要素(フィン、ピン、ブレード、竜骨、及びフック等)は、ケージの近位面に直面して挿入される。この定着要素は、ケージの近位面に実質的に垂直な配向で、はめ込み器と実質的に一直線上に、ケージに挿入される。この定着要素は次に、ケージの前面上の傾斜特徴によって挿入する間、ケージから外側に偏向させられる。好ましくは、この傾斜特徴は、上方傾斜面及び下方傾斜面を画定するテーパ形状セクションである。理想的には、偏向された定着要素は、隣接する椎体を貫通し、圧縮キャップによって定位置に固定される。
【0117】
それらの望ましい位置に配置された時点で、定着要素は、ケージ上に圧縮を更にもたらし得る。定着要素は好ましくは、材料で製造され、この機能を行うように設計された形状を所有する。この定着要素が好ましくは、この圧縮機能を行うようにする材料としては、ステンレス鋼及びチタン合金等の金属、ポリマー、自家移植片、セラミックス、並びにHA及びTCP等の吸収性材料が挙げられる。この定着要素が好ましくは、圧縮機能を行うようにする形状は、図6A〜6Wに提供されるものを含む。
【0118】
本発明の定着ケージは、板腔に平行である直接アクセスが提供されるため、外科医がケージ及び定着要素のためにより小さく切開して投与部位を作るのを可能にする。定着要素のインライン挿入は、外科医が、時として困難な取り組みを経て高角度に定着要素を挿入せざるを得ない状態を避けることも可能にする。
【0119】
次に図6A〜6Cを参照すると、椎間移植組織片600が提供され、この移植組織片は、
a)前壁603、後壁605、並びに前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁607を有し、前壁が、前面609、上面611及び下面613を有し、前面が、上方傾斜面617及び下方傾斜面619を画定するテーパ形状セクション615を有する、椎間スペーサ601と、
b)近位セクション623、中間セクション625及び遠位セクション627を有する第1のフィン621と、
c)第1の部分631及び第2の部分633を有する圧縮キャップ629と、を備え、
第1のフィンが、前面のテーパ形状セクションの上方傾斜セクションに接触し、
第1のフィンの遠位セクションが、前壁の上面の上方に延在し、
第1のフィンの近位セクションが、圧縮キャップの第1の部分に接触する。
【0120】
一部の実施形態では、この前壁は、それの上方傾斜面と下方傾斜面との間に位置する、ねじ付き穴635を更に備え、圧縮キャップは、遠位ねじ山637を備え、このねじ付き穴は、圧縮キャップのねじ山をねじ込み可能に受容する。このねじ付き連結は、フィンをケージに固定する確実な方法を提供する。
【0121】
一部の実施形態では、近位セクション641、中間セクション643、及び遠位セクション645を有する第2のフィン639が提供され、
第2のフィンが、前面のテーパ形状セクションの下方傾斜セクションに接触し、第2のフィンの遠位セクションが、前壁の下面の下に延在し、第2のフィンの近位セクションが、圧縮キャップの第2の部分に接触する。この第2のフィンは、対向する椎体の間にケージの両面定着を提供する。
【0122】
一部の実施形態では、このスペーサが、前壁と後壁との間に中空部分647を更に備え、骨移植片が、中空内に収容され、フィンが、骨移植片に圧縮を付与する。したがって、このフィンは、装置に対する骨移植片圧縮の更なる効果をもたらす。
【0123】
一部の実施形態では、第1のフィンは、凹面649及び対向する凸面651を備える。これらの表面は、このフィンが端板に、より垂直な配向で対向する椎体を入れることを可能にする上方又は下方湾曲をこのフィンに提供する。
【0124】
一部の実施形態では、第1のフィンの凸面は、前壁の前面のテーパ形状部分の上方傾斜面と接触する。これは、上方傾斜面が椎体の中に延在するにつれて、上方傾斜面がフィンの角度を決定することを可能にする。
【0125】
次に図6Dを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの凹面及び凸面のうちの少なくとも1つは、それから延在する歯653を有する。これらの歯群は、更なる定着特徴をフィンにもたらす。好ましくは、第1のフィンの凹面及び凸面のうちの少なくとも1つは、それから延在する複数の歯群を有する。
【0126】
次に図6Gを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの凹面及び凸面のうちの少なくとも1つは、その中にねじ溝655を有する。このねじ溝は、更なる定着特徴をフィンに供給し、実施するために意図的な曲げ/屈曲を可能にするように設計される場合がある。
【0127】
次に図6Dを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンは、凹面と凸面との間に延在する少なくとも1つの側面657を更に備え、少なくとも1つの側面は、その上に歯659を備える。これらの歯群は、更なる定着特徴をフィンに供給する。
【0128】
次に図6Eを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの遠位セクションは、フォークを形成する少なくとも2つの歯660を備える。このフォークは、定着する2つの先端部を提供し、以前の手術から存在するハードウェアがその隙間内にあるとき、効果をもたらす。
【0129】
次に図6Fを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの近位部分は、それから横方向に延在するウィング661を有する。このウィングは、ラッチ及び転心を提供する。それに関して一部の実施形態では、ウィングは、テーパ形状の前壁表面への保持を提供するために可撓性である。
【0130】
次に図6Hを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの遠位部分は、テーパ形状664である。このテーパは、骨セグメントへの挿入を容易にする。一部の実施形態では、図6Hの実施形態は、図6Xに示されるように、フィンに対して横断する複数の通り穴を有し得る。この実施形態では、定着ブレードを通過する一連の幾何学的模様付きの穴681がある。これらの通り穴は、骨の隙間がブレードを通じて成長することを可能にし、より硬い定着及びより完全な融合をもたらす。これらのブレード又は少なくともこれらの穴は、この骨成長を開始するのに役立つために骨導電性コーティングを有し得る。
【0131】
次に図6Iを参照すると、一部の実施形態では、第1のフィンの近位部分は、可撓性及び/又は保持をもたらすために、その中に長手方向のねじ溝666を有する。
【0132】
一部の実施形態では、第1のフィンの近位セクションは、前面のテーパ形状セクションの上方傾斜セクションに接触する。一部の実施形態では、第1のフィンの中間セクションは、前面のテーパ形状セクションの上方傾斜セクションに接触する。
【0133】
一部の実施形態では、第1のフィンは、前壁の上方傾斜セクションによって確定される角度で前壁の上面の上に延在する。これは、フィンが移植組織片によって予め定められる椎体の中に延在する角度を可能にする。
【0134】
一部の実施形態では、椎間スペーサの前壁、後壁、並びに第1の側壁及び第2の側壁のうちの少なくとも1つは、歯付き667である上面663及び下面665を更に備える。これらの歯群は、椎体に対してケージの更なる定着をもたらす。一部の実施形態では、椎間スペーサの前壁、後壁、並びに第1の側壁及び第2の側壁のうちのそれぞれは、歯付きである上面及び下面を更に備える。
【0135】
図6V及び6Wは、ブレード版の圧縮キャップの別の実施形態を開示する。両図は、それを通過し、ケージの前面上の開口部に付着する、締結具(即ち、ねじ)を有する。図6Vは、キャップ668を開示し、図6Wは、キャップ670を開示する。
【0136】
本発明のケージの挿入は、以下の手順に従い得る。次に図6Jを参照すると、挿入装置670に隣接する本発明のスペーサ601が提供される。次に図6Kを参照すると、スペーサは、アセンブリ671を形成するために挿入装置に付着される。次に図6L及び6Mを参照すると、アセンブリは、椎間板腔DSに挿入される。次に図6N及び6Oを参照すると、第1のフィン621は、挿入装置のねじ溝673に挿入される。次に図6P〜6Rを参照すると、フィンは、はめ込み器のロッド675によって定位置に圧入される。次に図6S〜6Uを参照すると、圧縮キャップ677は、スペーサに対してフィンを係止するためにアセンブリに挿入される。
【0137】
本発明のケージは好ましくは、頚椎に使用するのに適しているが、同様に腰椎及び胸椎に使用されてもよい。
【0138】
本発明のケージは好ましくは、一対の骨接合用ねじでの使用に適しているが、2つを超える締結具で使用されてもよい。場合によっては、本発明のケージは、「1つが上方に/2つが下方に」又は「2つが上方に/1つが下方に」のいずれかで提供される3つの骨接合用ねじで締結される。
【0139】
一部の実施形態では、次に図7A及び7Bを参照すると、本発明の融合ケージで使用されるねじ701は、修正され、ねじのねじ山は、実質的に周囲を取り巻くリブ703又は逆とげと置き換えられる。これらの実施形態では、この装置は、その定着強度のためのねじ付き手段とは対照的に、フィン、逆とげ、又はリブを使用する。この装置は、ねじ付きの代わりにプレドリル穿孔された穴に穿刺され得る。これは、ねじ付き穴から取り外し、かつ定着強度を失う危険性がなく、より速くかつより容易な定着装置の挿入につながり得る。逆とげの数及び逆とげの形状は、挿入のためのより少ない力を必要としつつ、可能な限り最高の定着強度を得るように設計され得る。
【0140】
一部の実施形態では、このスペーサは、前壁と後壁との間に連続的に延在する骨を備え、フィンは、骨に圧縮を付与する。
【0141】
本発明の第7の態様
次に図8を参照すると、本発明の椎間融合装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサ751であって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上方に延在する第1の通り穴及び前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁753と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の通り穴に受容される第1の骨アンカー755と、
iii)第2の通り穴に受容される第2の骨アンカー757と、を備え、
後壁、並びに第1の側壁及び第2の側壁が一体的本体759を形成する。
【0142】
一実施形態では、2片のスペーサは、横断ピンによって連結される相互鎖錠面を有する。図9は、一体的本体759及び前壁753が一対のピン761によって連結される、図8のスペーサの分解図を開示する。前壁753は、その中に穴を有する舌部特徴754を有し、一体的本体の前方部分756は、その中に穴760を有するねじ溝特徴758を有し、舌部及びねじ溝がピンを相互鎖錠し、受容するとき、この穴は一直線になる。
【0143】
他の実施形態では、これらの構成要素は、一方向のスナップ式の特徴で組み立てられ得る。
【0144】
図10は、ピン761が前壁753の舌部特徴内に受容される様子を開示する。
【0145】
図11は、スペーサが一体的本体759に連結される前壁753を備え、一体的本体が実質的に固体であり、2つの側壁及び1つの後壁を備え、同種骨で製造される、本発明の実施形態を開示する。
【0146】
図12A〜Cは、本発明のはめ込み器の先端部760を開示する。このはめ込み器の先端部は、2つの遠位歯763を形成する近位バレル761を備える。それぞれの歯は、移植組織片を掴むための付着特徴765及び骨接合用ねじを受容するための円環767を有する。
【0147】
本発明の第8の態様
従来の頸部ケージは典型的に、ねじによって隣接する椎骨の中に固着されるプレートを用いて定位置に保持される。しかしながら、特定の頚椎間融合ケージは、プレートを使用せずにねじをケージに入れ、椎骨の中に固着することを可能にする角度をなしたねじ穴を有する。これらのケージはよく、「独立型」ケージと呼ばれる。プレートを有益に除去することは、下部プロファイル移植組織片、より少ない移植組織片の構成要素、及びより低コストをもたらす。しかしながら、独立型ケージは、挿入されたねじがケージから後退するのを防止する、ねじ保持機構を保有することが重要であり、ケージの弛緩、又は更には食道穿孔を引き起こす場合がある。
【0148】
本発明は、ケージ内のこれらの固着ねじを保持する保持要素を備える。それは好ましくは、追加の構成要素、即ち、保持プレート801を含み、図13Aに単独で示される。保持プレートは、ケージの前面803上に摺動自在に取り付けられ、図13Bに単独で示される。ケージの前面上の保持プレートのアセンブリは、図13C及び13Dに示される。このプレートは、蟻継ぎ又は軌道等の従来の取付け機構を使用してケージに摺動自在に取り付けることができる。この保持プレートは、ケージ内に提供されるそれぞれのねじ穴805につき1つの、いくつかの通り穴804を備える。このケージは、ケージの穴と整列していないプレート穴によって挿入され得る。この状態では、プレートは、その「保持する」又は「閉じた」位置にある。挿入後、プレートは、「開放」位置に移動し、それによってプレート内の穴は、図13Cのように、ケージ内の穴と整列する。これは、ねじの挿入位置である。このアンカーねじは次に、それらがケージを椎骨の中に固着することができるように、保持プレート及びケージ内の整列した穴を通じて挿入される。最後に、プレートは、プレートの通り穴が再び、ケージのねじ穴と整列しないように、(図13Dの)その「保持する」位置に移動する。整列していないねじ穴は、ねじがケージから後退するのを防止する。
【0149】
したがって、本発明によれば、対向する椎間端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前面から上面に延在する第1の穴及び前面から下面に延在する第2の穴を有する前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、
iii)第1の摺動自在な位置及び第2の摺動自在な位置でスペーサの前面に摺動自在に取り付けられ、第1の穴及び第2の穴を有する、保持プレートと、を備え、
第1の摺動自在な位置では、プレートの第1の穴が、スペーサの第1の穴と整列して、それらの穴をねじが通過することを可能にし、
第2の摺動自在な位置では、プレートの第1の穴が、スペーサの第1の穴と整列せず、ねじの後退を防止する。
【0150】
更に、機構は、プレートが手術後にそれの初期の開放位置に逆戻りするのを防止する。いくつかのそのような機構は、内側横方向(図13C及び13Dのように)で構成要素の係合を配向し、他の機構は、前後方向で構成要素の連結を配向する。
【0151】
一部の実施形態では、図13A〜Dのように、ケージの前面上の突出部型の鎖錠特徴811は、プレート上の鎖錠アーム815上の嵌合する凹み813を係合し、それによってプレートが「開放」位置に戻るのを防止する。この鎖錠機構は、望ましい鎖錠を製造するために内側横方向又は前後方向に移動する特徴を含む、多数の異なる実施形態によって提供され得る。
【0152】
例えば、第1の(内側横方向)実施形態では、次に図13A〜Dを参照すると、ケージの前面上に提供され、突出する嵌合特徴811は、装置がその「保持する」位置にあるとき、プレート上に提供される、埋め込まれた嵌合特徴813を係合するために横方向に移動し、それによってプレートが「開放」位置に戻るのを防止する。典型的に、これらの特徴のうちの1つは、嵌合特徴が定位置にはめ込むことができるように、可撓性又はバネのような要素として提供され、それによってプレート及びケージの相対位置を係止する。これらの嵌合特徴もまた、「開放」位置と「保持する」位置との間のプレートを指示するように設計され得る。それに関しての一部の実施形態では、突出部は、凹みを係合するためにプレートにわたって横方向に移動する可撓性アームの端部で提供され得る。別の方法としては、ケージの前面上に提供され、埋め込まれた嵌合特徴は、装置がその「保持する」位置にあるとき、プレート上に提供される突出する嵌合特徴を係合する可能性があり、再びプレートの相対位置を係止する。
【0153】
第2の(前後方向)実施形態では、移動可能な突出(ボール戻り止め等)は、前後方向に移動し、プレート内の凹みを係合するためにケージ内に取り付けられ、再び2つの位置のプレートを指示する。別の方法としては、前後方向の偏向方向で鎖錠プレートに切り込まれる鎖錠アームは、ケージに切り込まれる凹みに係合し得る。
【0154】
本発明を用いる一方法では、このプレート及びケージのアセンブリは、板腔の中に最初に荷重される。ケージ挿入及びねじ配置に使用される挿入器具は、ケージの前面を横切って横方向に摺動する追加の機構を有する。プレートが「開放」位置の中に摺動するとき、ねじは、それを通して挿入される。プレートが次に、「保持する」位置の中に摺動するとき、プレート及びケージ内の穴は、整列せず、それによってねじが後退するのを防止する。
【0155】
したがって、一部の実施形態では、プレートは、スペーサの前面にわたって内側横方向に摺動自在であり、他の実施形態では、プレートは、スペーサの前面にわたって上下方向に摺動自在である。
【0156】
一部の実施形態では、スペーサ及びプレートは、整列していない状態で穴を保持するための鎖錠特徴を含む。好ましくは、この鎖錠特徴は、鎖錠アーム又はボール戻り止めを備える。一部の実施形態では、鎖錠特徴は、内側横方向に係止し、他の実施形態では、鎖錠特徴は、前後方向に係止し、更に他の実施形態では、鎖錠特徴は、上下方向に係止する。
【0157】
一部の実施形態では、鎖錠特徴は、突出部及び凹みを備える。
【0158】
別の実施形態では、次に図14A〜15Bを参照すると、保持プレート823の側壁821は、活発なバネ825を備える。このプレートは、ケージの前面にわたって横方向に延在する一対の平行なレール(図示せず)を摺動自在に係合するように適合される。プレートの横方向の動作は、ラッチ826によって阻止される。プレート上の通り穴827の配置は、a)(図14Bのように)バネを完全に圧縮するためにプレートが偏向されるとき、プレートの通り穴がケージのねじ穴829と一直線になり、b)(図15Bのように)バネの伸張を可能にするためにバイアスが解放されるとき、プレートの通り穴がケージのねじ穴と整列しないように、予め定められる。
【0159】
図16は、「活発なバネ」833を備える側壁831を有するプレート830の別の実施形態を提示する。プレートの対向する側壁835は、グラバー器具上の面取りされた表面と嵌合する面取り特徴837を有する。図16のこの実施形態を用いるとき、次に図17を参照すると、装置は典型的に、それの偏向されない位置のプレートによって取り付けられる。ねじをケージの中に挿入する前に、グラバー器具の対向あご841は、プレートの面取りされた表面837及びケージの側壁834と接触するために、装置の周囲に配置される。グラバー器具は次に、バネ833を圧縮するためにそのあご841が圧縮されるように作動する。この偏向された位置に、穴が整列し、ねじは、その穴を通してケージに挿入され得る。挿入する際に、このグラバーのあごは、バイアスをバネから解放し、穴が整列していないその元の位置にプレートを戻すために、解放され得、それによってねじの後退を防止する。
【0160】
他の実施形態では、活発なバネは、独立型の圧縮バネ又はリーフスプリングと置き換えられる。
【0161】
別の実施形態では、次に図18を参照すると、このプレートは、上述されたグラバー器具の必要性を除去するために変更され得る。この実施形態では、プレートの通り穴851には、挿入されているねじの遠位先端部855と嵌合する片側の面取り部853が設けられている。この先端部を通り穴に継続的に挿入することは、バネ861を圧縮させ、プレート857を横方向に摺動させ、それによってプレートの穴をケージの穴859で一直線にする。ねじの頭がプレートの面取りされた穴を通った時点で、整列しない穴を引き起こすためにプレートの活発なバネ構成要素861が伸長し、ねじの後退を防止する。
【0162】
したがって、本発明によれば、プレートは、第1の側壁及び第2の側壁を更に備え、第1の側壁が活発なバネを備える。それに関しての一部の実施形態では、プレートの第2の側壁は、グラバー器具と嵌合するための特徴(好ましくは、面取り部)を備える。他の実施形態では、プレートの穴は、ねじの遠位先端部と嵌合するように適合される面取り部を備える。
【0163】
本発明の第9の態様
二次ワッシャを備える定着ケージに関連する先行技術の参照としては、米国特許公開第2010−0057206号、同第2009−0088849号、同第2010−0145459号、米国特許第6730127号、同第7662182号、同第6972019号、米国特許公開第2008−0249569号、同第2009−0105831号、米国特許第7306605号、同第7288094号、米国特許公開第2010−0312345号、同第2010−0286777号、米国特許第6945973号、米国特許公開第2010−0106249号、米国特許第6849093号、同第6984234号、米国特許公開第2009−0105830号、同第2009−0210062号、米国特許第7674279号、同第7452370号、同第6558423号、同第6890335号、同第6629998号が挙げられる。
【0164】
従来の定着ケージは、角度をなした骨係合ねじを捕捉し、それらのねじが後退しないことを確実にするためのいくつかの手段を有する。従来の後退防止機構としては、組み立てられた回転カバープレート、カム、ブッシング、伸長するねじ、及び止めねじが挙げられる。1つの特定の後退防止手段は、ケージ自体にスナップ式に留めるか、ねじ等の追加のハードウェアを使用してケージに結合させ、ケージのフェースプレートに固定させるかの、いずれかの二次カバープレートである。二次カバープレートは、ねじ頭の最近位部分を完全に又は部分的に覆うことができ、理論的には任意のねじの後退を防止し得る。
【0165】
上述したように、上記の図5C〜Eは、ねじ山の近位端部分が平行な側壁を有する特定の後退防止機構を利用する一部の実施形態を記載する。ねじ山形状全体がリングを通り越すことができるように、ねじが定位置の中にねじ切られた時点で、ねじ頭の遠位部分は、リングに近位で隣接し、それによって更なる前進を防止する。更に、ねじが後退を始める場合、ねじ山の最後の回転(即ち、平行な側壁を有するねじ山の近位端部分)はすぐに、リングに接触して隣接し、それによって後退を防止する。
【0166】
本発明では、このリングは、ねじ穴に対して前方に位置決めされる独立型のワッシャによって置き換えられる。
【0167】
定着ねじに(ケージに直接ではなく)付着する前方頸部融合の領域に既知の二次ワッシャ及び/又はプレートはない。そのようなワッシャは、ねじの首の近似的に周囲に浮かび、又はねじの頭と一体であり得る。このワッシャは、他の角度をなした定着ねじのうちの1つ以上を覆い、したがって、ねじの後退を防止する。
【0168】
したがって、装置が上述したねじ内の遅れ特徴及びケージのボア内のらせん状の特徴を保有する場合、この装置は、二次ワッシャを更に備え得る。二次ワッシャの目的は、ねじの後退に更に抵抗することである。
【0169】
二次ワッシャは好ましくは、最終定着ねじの近位軸に緩く付着され得る。二次ワッシャの組合せは、装置アセンブリを完成するためにケージ構造物に追加される最後の品目である。このワッシャは、ねじ頭の遠位の定着ねじの所定の区域に浮かぶように設計され、理想的には特別な装置によってのみ取り外される。
【0170】
したがって、次に図19A〜C、20及び21を参照すると、対向する椎間端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置が提供され、この装置は、
i)椎間スペーサ900であって、
a)前壁901であって、上面903及び下面905、前面907、並びに前壁の前面から上面又は下面に延在する第1のねじ穴909を有する、前壁901と、
b)上面913及び下面915を有する後壁911と、
c)前壁及び後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁917であって、それぞれが、上面919及び下面921を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサ900と、
ii)第1のねじ穴に受容され、遠位先端部925、第1のねじ山929を有する中間軸927、及び近位ヘッド931を有する、第1のねじ923と、
iii)本体部分935、開口部937、近位面939、及び遠位面941を有し、その開口部が第1のねじ穴と整列するように、前面に対して前方に位置決めされる、ワッシャ933と、を備え、
ねじの軸が、遠位ワッシャの開口部に受容される。
【0171】
このワッシャは、該当ねじ穴を取り囲む壁部の領域に接触して、ケージの前壁の前(近位)面上に載置するように設計される。それは、スナップ式の留め具の特徴951及びケージの上面又は下面(図20及び21に示す)上に存在する該当凹み953によって定位置に保持され得る。
【0172】
一部の実施形態では、ワッシャは、最終載置の際に適切な位置決めを確実にするために、ケージ内の該当特徴に隣接する設計特徴を更に備える。そのような一実施形態では、図22のように、ワッシャの周辺部は、ケージの前方部分の凹み内に整合し、載置する、輪郭961を有する。
【0173】
一部の実施形態では、設計特徴は、ワッシャの回転に抵抗する場合がある。そのような一実施形態では、ワッシャの遠位面は、ケージの前面の該当凹み内に整合し、載置する少なくとも1つの突出部963を有する。
【0174】
別の実施形態では、ワッシャの近位面又は遠位面は、ねじの後退を遮断する役割を果たす少なくとも1つの突出部965を有する。
【0175】
また、一部の実施形態では、ワッシャは、ねじ連結特徴を備える。ねじの最終回転の定着の際に、ねじは、角度をなした軌道でワッシャ内の開口部を通過する。開口部を取り巻くワッシャの特徴は、ねじの容易な反時計回りの取り出しを防止するために、ねじの特徴をそれの最終回転度内に係合し得る。
【0176】
ワッシャがねじ頭と一体であるとき、この頭は、それから延在する少なくとも1つのフランジ(即ち、ワッシャ)を備え、このフランジは、近位面及び遠位面を有する。
【0177】
〔実施の態様〕
(1) 椎間装置であって、
a)前壁、後壁、並びに前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁を有し、前記前壁が、前面、上面及び下面、前記前面から上方に延在する第1の通り穴、並びに前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、椎間スペーサと、
b)前記第1の通り穴に受容され、遠位先端部、上にねじ山形状(threadform)を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
前記第1のねじの前記軸が角度をなしている、椎間装置。
(2) 前記角度をなした軸が可撓性材料で製造される、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記角度をなした軸が継手を含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記角度をなした軸が自在継手を含む、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記角度をなした軸が玉継手を含む、実施態様1に記載の装置。
【0178】
(6) 前記スペーサが、前記後壁、前記第1の側壁及び第2の側壁から本質的になるケージを備え、前記前壁が、前記ケージに嵌合される別個に製造されたフェースプレートである、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記第1の通り穴が、前記前壁の前記上面を通じて上方に延在し、前記第2の通り穴が、前記前壁の前記下面を通じて下方に延在する、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記前壁が、後面を備え、前記第1の通り穴が、前記前壁の前記後面を通じて上方に延在し、前記第2の通り穴が、前記前壁の前記後面を通じて下方に延在する、実施態様1に記載の装置。
(9) c)前記第2の通り穴に受容され、遠位先端部、上にねじ山形状を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2のねじを更に備え、
前記第2のねじの前記軸が角度をなしている、実施態様1に記載の装置。
(10) 医療移植組織片であって、
c)壁部であって、上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記壁部の中に延在する第1の穴を有する、壁部と、
d)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
前記軸の一部分が、前記第1の穴に対してある角度で配設される、医療移植組織片。
【0179】
(11) 前記第1の穴が、前記前面に垂直ではない角度で前記壁部の中に延在する、実施態様10に記載の移植組織片。
(12) 前記第1のねじの前記軸が角度をなしている、実施態様10に記載の移植組織片。
(13) 前記第1のねじの前記軸が可撓性である、実施態様10に記載の移植組織片。
(14) 壁部を有する医療移植組織片を定着させる方法であって、前記壁部が、前面及び該前面から前記壁部の中に延在する第1の穴を有し、前記方法が、
d)前記移植組織片を患者に移植する工程と、
e)軸を有する第1のねじを前記第1の穴に挿入する工程と、を含み、
前記軸の一部分が、挿入中に前記第1の穴に対してある角度で配設される、方法。
(15) 前記軸が可撓性である、実施態様14に記載の方法。
【0180】
(16) 椎間装置であって、
a)前壁、後壁、並びに前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁を有し、前記前壁が、前面、上面及び下面、前記前面から上方に延在する第1の通り穴、並びに前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、椎間スペーサと、
b)前記第1の通り穴に受容され、遠位先端部、上に複数の逆とげを有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の釘と、を備え、
前記第1の釘の前記軸が角度をなしている、装置。
(17) 対向する脊椎端板によって画定された板腔(disc space)に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から上方に延在する第1の通り穴及び前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁の前記上面及び下面が、前記対向する脊椎端板と接触し、
前記前壁の前記上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴を備え、
前記前壁が、固有強度を有する材料を特徴とし、前記スペーサの残部が、固有強度を有する材料を特徴とし、前記前壁の前記材料の前記固有強度が、前記スペーサの残部の前記材料の前記固有強度を超える、椎間装置。
(18) 前記前壁の前記上面又は下面のそれぞれが、制御された沈下特徴を備える、実施態様17に記載の装置。
(19) 前記制御された沈下特徴が、沈下が増大するにつれて、前記スペーサと前記端板との間の接触領域を増大させるように作用する、実施態様18に記載の装置。
(20) 前記制御された沈下特徴が、前記前壁の前記上面又は前記下面から外側に延在する、鋭角の突出部を備える、実施態様17に記載の装置。
【0181】
(21) 前記制御された沈下特徴が、角錐、円錐及びくさびからなる群から選択される、実施態様17に記載の装置。
(22) 前記前壁が前記側壁に付着するための付着特徴を備える、実施態様17に記載の装置。
(23) 少なくとも1つの側壁が制御された沈下特徴を備える、実施態様22に記載の装置。
(24) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、最前面を有し、
i)椎間ケージであって、
a)上面及び下面を有する後壁と、
b)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間ケージと、
ii)前記側壁のそれぞれに付着して、前記装置の前記最前面を形成し、上面及び下面、並びに前面を有する、フェースプレートと、
iii)前記ケージから上方及び後方に延在する第1の骨アンカーと、
iv)前記ケージから下方及び後方に延在する第2の骨アンカーと、を備え、
前記フェースプレートの前記上面及び下面が、前記対向する脊椎端板と接触し、
前記フェースプレートの前記上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴を備える、椎間装置。
(25) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から上方に延在する第1の通り穴及び前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁の前記上面及び下面が、前記対向する脊椎端板と接触し、
前記前壁の前記上面及び下面が、前壁の高さを画定し、前記後壁の前記上面及び下面が、後壁の高さを画定し、
前記前壁の高さが、前記後壁の高さを超える、椎間装置。
【0182】
(26) 前記フェースプレートの前記上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴を備える、実施態様25に記載の装置。
(27) 椎間装置を板腔に挿入する方法であって、前記装置が、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から上方に延在する第1の通り穴及び前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁の前記上面及び下面のうちの少なくとも1つが、制御された沈下特徴を備え、
前記前壁が、前記スペーサの残部とは別個の構成要素として製造され、
前記方法が、
a)対向する脊椎端板の間に前記板腔を作製する工程と、
b)前記前壁の前記上面及び下面が前記対向する脊椎端板と接触するように、前記装置を前記板腔に挿入する工程と、を含む、方法。
(28) 前記前壁が、固有強度を有する材料を特徴とし、前記スペーサの前記残部が、固有強度を有する材料を特徴とし、前記前壁の前記材料の前記固有強度が、前記スペーサの前記残部の前記材料の前記固有強度を超える、実施態様27に記載の方法。
(29) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から上方に延在する第1の通り穴及び前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の通り穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の通り穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2の骨アンカーと、を備え、
前記第1の骨アンカー及び前記第2の骨アンカーのうちの少なくとも1つが、改良された定着特徴を有する、椎間装置。
(30) 前記第1の通り穴が、前記前壁の前記上面を通じて上方に延在し、前記第2の通り穴が、前記前壁の前記下面を通じて下方に延在する、実施態様29に記載の装置。
【0183】
(31) 前記前壁が、後面を備え、前記第1の通り穴が、前記前壁の前記後面を通じて上方に延在する、実施態様29に記載の装置。
(32) 前記第2の通り穴が、前記前壁の前記後面を通じて下方に延在する、実施態様31に記載の装置。
(33) 前記骨アンカーが、骨内部成長物質によってコーティングされたねじである、実施態様29に記載の装置。
(34) 前記骨アンカーが、セメント及び/又は生物学的注入剤及び/又は骨内部成長材料のいずれかとともに使用するための有窓ねじである、実施態様29に記載の装置。
(35) 前記骨アンカーが移動を防止するための伸張ねじである、実施態様29に記載の装置。
【0184】
(36) 前記骨アンカーが、経皮的又は他の低侵襲的処置に使用するためのカニューレを取り付けたねじ(cannulated screw)である、実施態様29に記載の装置。
(37) 前記骨アンカーが吸収性ねじである、実施態様29に記載の装置。
(38) 前記骨アンカーが、抗菌剤によってコーティングされたねじである、実施態様29に記載の装置。
(39) 前記骨アンカーが、釘であり、前記釘が、それから延在するフィンを有する、実施態様29に記載の装置。
(40) 抗菌剤によってコーティングされる、実施態様29に記載の装置。
【0185】
(41) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から上方に延在する第1の通り穴及び前記前面から下方に延在する第2の通り穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の通り穴に受容される第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の通り穴に受容される第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁が、第1の材料で製造され、前記スペーサの残部が、第2の材料で製造され、
前記前壁の前記材料が、剛性を有し、前記スペーサの前記残部の前記材料が、剛性を有し、前記前壁材料の剛性が、前記スペーサの前記残部の前記材料の剛性より低い、椎間装置。
(42) 前記スペーサが、前記壁部の間に中空を備え、前記装置が、iv)前記中空内に収容される骨移植片を更に備える、実施態様41に記載の装置。
(43) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記上面に延在する第1の穴及び前記前面から前記下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁が、金属材料を備え、前記スペーサの残部が骨移植片を備える、椎間装置。
(44) 前記前壁が、金属材料から本質的になり、前記スペーサの残部が、骨移植片から本質的になる、実施態様43に記載の装置。
(45) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記上面に延在する第1の穴及び前記前面から前記下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1の骨アンカーと、
iii)前記第2の穴に受容され、遠位先端部、中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2の骨アンカーと、を備え、
前記前壁が、第1の材料で製造され、前記スペーサの残部が、第2の材料で製造され、
前記前壁が、それが浮かばないように、前記スペーサの前記残部の中に定着される、椎間装置。
【0186】
(46) 前記前壁が金属材料で製造される、実施態様45に記載の装置。
(47) 前記前壁がチタン合金を備える、実施態様46に記載の装置。
(48) 前記スペーサの残部が同種移植骨又は骨代用材を備える、実施態様47に記載の装置。
(49) 前記スペーサの前記残部がポリマーを備える、実施態様47に記載の装置。
(50) 前記スペーサの残部が同種移植骨を備える、実施態様47に記載の装置。
【0187】
(51) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記上面に延在する第1の穴及び前記前面から前記下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、
iii)前記第2の穴に受容され、遠位先端部、第2のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第2のねじと、を備え、
前記前壁が、第1の穴表面を有し、前記第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、
前記第1のねじ山が、前記リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する、椎間装置。
(52) 前記第1のリングが、後退を防止するために前記近位側壁に隣接する、実施態様51に記載の装置。
(53) 前記リングが、ねじの前進を可能にするために前記第1のねじ山の通過を可能にするようにサイズ決めされる、実施態様52に記載の装置。
(54) 前記第1のリングが完全に周辺を取り巻く、実施態様51に記載の装置。
(55) 前記第1のリングが部分的に周辺を取り巻く、実施態様51に記載の装置。
【0188】
(56) 前記第1のリングが前記前壁の一体的部分である、実施態様51に記載の装置。
(57) 前記第1のリングが前記前壁とは別個に製造される、実施態様51に記載の装置。
(58) 医療移植組織片であって、
a)壁部であって、上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記壁部の中に延在する第1の穴を有する、壁部と、
b)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、を備え、
前記壁部が、第1の穴表面を有し、前記第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、
前記第1のねじ山が、前記リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する、医療移植組織片。
(59) 壁部を備える移植組織片を定着させる方法であって、前記壁部が、前面及び該前面から前記壁部の中に延在する第1の穴を有し、前記壁部が、第1の穴表面を有し、前記第1の穴表面が、それから延在する第1のリングを有し、
前記方法が、
a)骨に対して前記移植組織片を配置する工程と、
b)遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する第1のねじを選択する工程であって、前記第1のねじ山が、前記リングに実質的に平行する近位側壁を有する近位端部分を有する、第1のねじを選択する工程と、
c)前記第1の穴を通じて第1のねじを前記骨に挿入する工程と、を含む、方法。
(60) 前記第1のねじが、前記第1のねじ山の前記近位端部分が前記リングを通り過ぎて前進することができるように、前記骨に挿入される、実施態様59に記載の方法。
【0189】
(61) 前記第1のねじが、前記リングが前記第1のねじ山の前記近位端部分と前記近位ヘッドとの間に配設されるように、前記骨に挿入される、実施態様59に記載の方法。
(62) 椎間移植組織片であって、
a)前壁、後壁、並びに前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁を有し、前記前壁が、前面、上面及び下面を有し、前記前面が、上方傾斜面及び下方傾斜面を画定するテーパ形状セクションを有する、椎間スペーサと、
b)近位セクション、中間セクション及び遠位セクションを有する第1のフィンと、
c)第1の部分及び第2の部分を有する圧縮キャップと、を備え、
前記第1のフィンが、前記前面の前記テーパ形状セクションの前記上方傾斜セクションに接触し、
前記第1のフィンの前記遠位セクションが、前記前壁の前記上面の上方に延在し、
前記第1のフィンの前記近位セクションが、前記圧縮キャップの前記第1の部分に接触する、移植組織片。
(63) 前記前壁が、それの前記上方傾斜面と下方傾斜面との間に位置する、ねじ付き穴を更に備え、前記圧縮キャップが、遠位ねじ山を備え、前記ねじ付き穴が、前記圧縮キャップの前記ねじ山をねじ込み可能に受容する、実施態様62に記載の移植組織片。
(64) d)近位セクション、中間セクション、及び遠位セクションを有する第2のフィンを更に備え、
前記第2のフィンが、前記前面の前記テーパ形状セクションの前記下方傾斜セクションに接触し、
前記第2のフィンの前記遠位セクションが、前記前壁の前記下面の下に延在し、
前記第2のフィンの前記近位セクションが、前記圧縮キャップの前記第2の部分に接触する、実施態様62に記載の移植組織片。
(65) 前記スペーサが、前記前壁と前記後壁との間に中空部分を更に備え、骨移植片が、前記中空内に収容され、前記フィンが、前記骨移植片に圧縮を付与する、実施態様64に記載の移植組織片。
【0190】
(66) 前記第1のフィンが凹面及び対向する凸面を備える、実施態様62に記載の移植組織片。
(67) 前記第1のフィンの前記凸面が、前記前壁の前記前面の前記テーパ形状部分の前記上方傾斜面に接触する、実施態様66に記載の移植組織片。
(68) 前記第1のフィンの前記凹面及び前記凸面のうちの少なくとも1つが、それから延在する歯を有する、実施態様66に記載の移植組織片。
(69) 前記第1のフィンの前記凹面及び前記凸面のうちの少なくとも1つが、それから延在する複数の歯群を有する、実施態様66に記載の移植組織片。
(70) 前記第1のフィンの前記凹面及び前記凸面のうちの少なくとも1つが、その中にねじ溝を有する、実施態様66に記載の移植組織片。
【0191】
(71) 前記第1のフィンが、前記凹面と前記凸面との間に延在する少なくとも1つの側面を更に備え、前記少なくとも1つの側面が、その上に歯を備える、実施態様66に記載の移植組織片。
(72) 前記第1のフィンの前記遠位セクションがフォーク状である、実施態様62に記載の移植組織片。
(73) 前記第1のフィンの前記遠位部分がテーパ形状である、実施態様62に記載の移植組織片。
(74) 前記第1のフィンの前記近位部分が、それから横方向に延在するウィングを有する、実施態様62に記載の移植組織片。
(75) 前記ウィングが可撓性である、実施態様74に記載の移植組織片。
【0192】
(76) 前記第1のフィンの前記近位セクションが、前記前面の前記テーパ形状セクションの前記上方傾斜セクションに接触する、実施態様62に記載の移植組織片。
(77) 前記第1のフィンの前記中間セクションが、前記前面の前記テーパ形状セクションの前記上方傾斜セクションに接触する、実施態様62に記載の移植組織片。
(78) 前記第1のフィンが、前記前壁の前記上方傾斜セクションによって確定される角度で前記前壁の前記上面の上に延在する、実施態様62に記載の移植組織片。
(79) 前記椎間スペーサの前記前壁、後壁、並びに第1の側壁及び第2の側壁のうちの少なくとも1つが、歯付きである上面及び下面を更に備える、実施態様62に記載の移植組織片。
(80) 前記椎間スペーサの前記前壁、後壁、並びに第1の側壁及び第2の側壁のうちのそれぞれが、歯付きである上面及び下面を更に備える、実施態様62に記載の移植組織片。
【0193】
(81) 前記スペーサが、前記前壁と前記後壁との間に連続的に延在する骨を備え、前記フィンが、前記骨に圧縮を付与する、実施態様64に記載の移植組織片。
(82) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から延在する第1の穴を有する前壁と、
b)後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、
iii)第1の摺動自在な位置及び第2の摺動自在な位置で前記スペーサの前記前面に摺動自在に取り付けられ、第1の穴を有する、保持プレートと、を備え、
前記第1の摺動自在な位置では、前記プレートの前記第1の穴が、前記スペーサの前記第1の穴と整列して、それらの穴を前記ねじが通過することを可能にし、
前記第2の摺動自在な位置では、前記プレートの前記第1の穴が、前記スペーサの前記第1の穴と整列せず、前記ねじの後退を防止する、椎間装置。
(83) 前記プレートが、前記スペーサの前記前面にわたって内側、外側方向に摺動自在である、実施態様82に記載の装置。
(84) 前記プレートが、前記スペーサの前記前面にわたって上下方向に摺動自在である、実施態様82に記載の装置。
(85) 前記スペーサ及び前記プレートが、整列していない状態で前記穴を保持するように適合される鎖錠特徴を含む、実施態様82に記載の装置。
【0194】
(86) 前記鎖錠特徴が鎖錠アームを備える、実施態様85に記載の装置。
(87) 前記鎖錠特徴がボール戻り止めを備える、実施態様85に記載の装置。
(88) 前記鎖錠特徴が内側、外側方向に係止する、実施態様85に記載の装置。
(89) 前記鎖錠特徴が前方、後方方向に係止する、実施態様85に記載の装置。
(90) 前記鎖錠特徴が上下方向に係止する、実施態様85に記載の装置。
【0195】
(91) 前記鎖錠特徴が突出部及び凹みを備える、実施態様85に記載の装置。
(92) 前記プレートが、第1の側壁及び第2の側壁を更に備え、前記第1の側壁が、活発なバネ(living spring)を備える、実施態様82に記載の装置。
(93) 前記プレートが、第1の側壁及び第2の側壁を更に備え、前記装置が、前記側壁の間に配設される独立型の圧縮バネ又はリーフスプリングを更に備える、実施態様82に記載の装置。
(94) 前記プレートの前記第2の側壁が、グラバー器具と嵌合するための特徴を備える、実施態様82に記載の装置。
(95) 前記プレートの前記第2の側壁が面取り部を備える、実施態様82に記載の装置。
【0196】
(96) 前記プレートの前記第1の穴が面取り部を備える、実施態様82に記載の装置。
(97) 前記面取り部が、前記ねじの前記遠位先端部と嵌合するように適合される、実施態様96に記載の装置。
(98) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)前壁であって、上面及び下面、前面、並びに前記前壁の前記前面から前記上面又は前記下面に延在する第1のねじ穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1のねじ穴に受容され、遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじと、
iii)本体部分、開口部、近位面、及び遠位面を有し、その開口部が前記第1のねじ穴と整列するように、前記前面に対して前方に位置決めされる、ワッシャと、を備え、
前記ねじの前記軸が、前記遠位ワッシャの前記開口部に受容される、椎間装置。
(99) 前記ワッシャの前記遠位面が、それから遠位に延在する突出部を備える、実施態様98に記載の装置。
(100) 前記前壁が、前記突出部に対応する凹みを有し、前記突出部が、前記凹みに受容される、実施態様98に記載の装置。
【0197】
(101) 前記ワッシャが、周辺部の輪郭を有し、前記前面が、前記周辺部の輪郭に整合する凹みを有し、前記ワッシャが、前記凹みに受容される、実施態様98に記載の装置。
(102) 前記第1のねじ山の近位端部分が、平行な側壁を有する、実施態様98に記載の装置。
(103) 対向する脊椎端板によって画定された板腔に挿入するための椎間装置であって、
i)椎間スペーサであって、
a)上面及び下面、前面、並びに前記前面から前記上面に延在する第1の穴及び前記前面から前記下面に延在する第2の穴を有する、前壁と、
b)上面及び下面を有する後壁と、
c)前記前壁及び前記後壁を連結する第1の側壁及び第2の側壁であって、それぞれが、上面及び下面を有する、側壁と、を備える、椎間スペーサと、
ii)前記第1の穴に受容され、かつ遠位先端部、第1のねじ山を有する中間軸、及び近位ヘッドを有する、第1のねじであって、前記近位ヘッドが、それから延在する少なくとも1つのフランジを備え、前記フランジが近位面及び遠位面を有する、第1のねじと、を備える、装置。
(104) 前記フランジの前記遠位面が、それから遠位に延在する突出部を備える、実施態様103に記載の装置。
(105) 前記前壁が、前記突出部に対応する凹みを有し、前記突出部が、前記凹みに受容される、実施態様103に記載の装置。
【0198】
(106) 前記フランジが、周辺部の輪郭を有し、前記前面が、前記周辺部の輪郭に整合する凹みを有し、前記フランジが、前記凹みに受容される、実施態様103に記載の装置。
(107) 前記第1のねじ山の近位端部分が、平行な側壁を有する、実施態様103に記載の装置。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図4L
図4M
図4N
図4O
図4P
図4Q
図4R
図4S
図4T
図4U
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図5A
図5B
図5C
図5D
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図5W
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
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図6S
図6T
図6U
図6V
図6W
図6X
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図20
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図22