(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成り、前記動物の体幹に筒状に装着された前記体幹保定部材が嵌合可能な嵌合凹部を有する体幹保持体を、さらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の動物用保定具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、麻酔を用いずに動物の動きを抑制することができる動物用保定具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成り、動物の左右2本の前肢のそれぞれを包むように、各前肢に筒状にそれぞれ装着される2つの前肢保定部材と、
弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成り、動物の左右2本の後肢のそれぞれを包むように、各後肢に筒状にそれぞれ装着される、前記2つの前肢保定部材よりも長手の2つの後肢保定部材と、
弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成る、前記2つの後肢保定部材よりも長手の体幹保定部材であって、動物の各前肢に装着された前記2つの前肢保定部材と、各後肢に装着された前記2つの後肢保定部材との間で、動物の体幹を包むように該体幹に筒状に装着される体幹保定部材と、
弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成り、前記2つの前肢保定部材上で動物の頭部を包むように、該頭部に円錐台の周面状に装着される頭部保定部材と、を含むことを特徴とする動物用保定具である。
【0006】
また本発明は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成り、前記2つの前肢保定部材および前記頭部保定部材を保持する頭部保持体であって、
前記2つの前肢保定部材の間に配設される中間壁部と、
前記一方の前肢保定部材の前記中間壁部とは反対側に、前記中間壁部と平行に配設される一方壁部と、
前記他方の前肢保定部材の前記中間壁部とは反対側に、前記中間壁部と平行に配設される他方壁部と、
前記中間壁部と前記一方壁部と前記他方壁部とを平行に並んだ状態で固定し、前記動物の頭部に装着された前記頭部保定部材を乗載して保持する保持壁部と、を有する頭部保持体を、さらに含むことを特徴とする。
【0007】
また本発明は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成り、前記動物の体幹に筒状に装着された前記体幹保定部材が嵌合可能な嵌合凹部を有する体幹保持体を、さらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、動物の左右2本の前肢には、前肢保定部材が筒状にそれぞれ装着され、動物の左右2本の後肢には、後肢保定部材が筒状にそれぞれ装着される。動物の体幹には、該体幹を包むように体幹保定部材が筒状に装着され、動物の頭部には、該頭部を筒用に頭部保定部材が筒状に装着される。
【0009】
前記各前肢保定部材、各後肢保定部材、体幹保定部材および頭部保定部材は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成るので、動物の前肢、後肢、体幹および頭部の大きさに応じて適切な強さで巻き掛け、動物に強い押圧力または圧迫力を作用させずに該動物の動きを抑制することができる。これによって、麻酔を用いることなく動物を保定し、コンピュータ断層撮影などの保定状態を要する診療を行うことができる。
【0010】
また本発明によれば、頭部保持体は、一方壁部と中間壁部との間に動物の一方の前肢保持部材を嵌合させ、他方壁部と中間壁部との間に動物の他方の前肢保持部材を嵌合させ、動物の各前肢の動きをより確実に抑制することができる。また、一方壁部、他方壁部および中間壁部には、保持壁部が固定されるので、保持壁部に動物の頭部に装着された頭部保定物を乗載して保持することができ、これによって動物の頭部を各前肢の上方で保定し、動物の姿勢を診療目的に適した姿勢に矯正することができる。
【0011】
このような頭部保持体は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成るので、動物に強い押圧力または圧迫力を作用させずに該動物の頭部の動きを抑制することができる。
【0012】
また本発明によれば、体幹保持体の嵌合凹部に、動物の体幹に筒状に装着された体幹保定部材が嵌合させることができるので、動物の体幹の動きをより確実に抑制し、動物の姿勢を診療目的に適した姿勢に矯正することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の一実施形態の動物用保定具1を装着した動物2をコンピュータ断層撮影装置3のベッド4に乗載した状態を正面側から見たい斜視図であり、
図2は動物用保定具1の動物2への装着状態を模式的に示す底面図である。本実施形態では、獣医科医院において、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography;略称CT)する際に、コンピュータ断層撮影装置(以下、「CT装置」と略記する場合がある)のベッド上に撮影対象である動物2を、無麻酔で保定するために用いられる動物用保定具1を想定して、以下に説明する。
【0015】
本実施形態の動物用保定具1は、動物2の左右2本の前肢5a、5bのそれぞれを包むように、各前肢5a、5bに筒状にそれぞれ装着される2つの前肢保定部材6a,6bと、動物2の左右2本の後肢のそれぞれを包むように、各後肢に筒状にそれぞれ装着される2つの後肢保定部材8a,8bと、動物2の体幹9を包むように、該体幹9に筒状に装着される体幹保定部材10と、動物2の頭部11を包むように、該頭部11に筒状に装着される頭部保定部材12と、2つの前肢保定部材6a,6bおよび頭部保定部材12を保持する頭部保持体13と、動物2の体幹9に筒状に装着された体幹保定部材10が嵌合可能な嵌合凹部と有する体幹保持体14と、を含む。
【0016】
本実施形態では、動物用保定具1は、前述のように、2つの前肢保定部材6a,6bと、2つの後肢保定部材8a,8bと、体幹保定部材10と、頭部保定部材12と、頭部保持体13と、体幹保持体14とを含んで構成されるが、衰弱などによって動きの少ない動物2である場合、および創傷・骨折などによって装着不可能である場合には、前述の2つの前肢保定部材6a,6b、2つの後肢保定部材8a,8b、体幹保定部材10、頭部保定部材12、頭部保持体13および体幹保持体14を適宜選択して、装着可能の部位に用いられる。
【0017】
前述の2つの前肢保定部材6a,6b、2つの後肢保定部材8a,8b、体幹保定部材10および頭部保定部材12は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成る。また頭部保持体13および体幹保持体14は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成る。弾性変形可能な軟質の合成樹脂としては、独立気泡の発泡合成樹脂、たとえば発泡ウレタン樹脂を用いることができる。この発泡ウレタン樹脂は、ファントム試験により、画像の品質に影響がないことを確認している。
【0018】
図3は、筒状の前肢保定部材6a,6bの外観を示す斜視図であり、
図4は前肢保定部材6aの展開図である。2つの前肢保定部材6a,6bは、面対称に構成させるので、
図4には一方の前肢保定部材6aだけを示し、他方の前肢保定部材6bの説明は、重複を避けて省略する。一方の前肢保定部材6aは、平面に展開した状態で長方形の底部16と、底部16の2つの長辺側の側端にそれぞれ一体に連なる台形状の一対の側部17,18とを有する。
【0019】
各側部17,18は、展開状態で長辺に垂直な一直線に対して角度θ1を成して傾斜した一方端面19,20と、長辺に垂直な他方端面21,22とを有する。角度θ1は、たとえば15°〜45°に選ばれる。
【0020】
各前肢保定部材6a,6bは、動物2の前肢5a、5bに一方端面19,20を体幹9側にしてそれぞれ装着される。一方端面19,20は、長辺に垂直な一直線に対して角度θ1を成して傾斜しているので、筒状の前肢保定部材6a,6bの一端部が動物2の体幹9に干渉することが防がれ、前肢5a、5bの付け根まで前肢保定部材6a,6bを挿入することができる。前肢保定部材6a,6bを動物2の前肢5a、5bに装着した状態では、上腕骨の付け根から足先にわたって覆われ、前肢5a、5bの関節における屈曲動作が抑制される。
【0021】
前肢保定部材6a,6bの長辺方向一端部には、底部16と一方側部17との間および底部16と他方側部18との間に、長辺方向一端から長辺方向他端に向かって長辺方向に長さL1にわたって延びる切欠き23,24が形成される。このような切欠き23,24によって、底部16の各切欠き23,24の間の部分16aを、その両側の側部17,18による拘束から解放し、前肢5a、5bの動きに追従させることができる。前肢保定部材6aの長さL1は、前肢5aを伸ばした状態における長さにほぼ等しい長さに選ばれる。
【0022】
図5は、筒状の後肢保定部材8a,8bの外観を示す斜視図であり、
図6は後肢保定部材8a,8bの展開図である。2つの後肢保定部材8a,8bは、面対称に構成されるので、
図6には一方の後肢保定部材8aだけを示し、他方の後肢保定部材8bの説明は、重複を避けて省略する。一方の後肢保定部材8aは、平面に展開した状態で長方形の底部26と、底部26の2つの長辺側の側端に連なる台形状の第1側部27と、第1側部の、底部26とは短辺方向に反対側の側端に連なる台形状の第2側部28とを有する。
【0023】
各側部27,28は、展開状態で長辺に垂直な一直線に対して角度θ2,θ3を成して傾斜した一方端面29,30と、長辺に垂直な他方端面31,32とを有する。角度θ2,θ3は、たとえば15°〜45°にそれぞれ選ばれる。後肢保定部材8aの長手方向の長さL3は、前述の前肢保定部材6aの長さL1よりも長く、後肢7aを伸ばした状態における長さにほぼ等しい長さに選ばれる。
【0024】
後肢保定部材8a,8bは、動物2の後肢7a,7bに、一方端面29,30を体幹9側にしてそれぞれ装着される。一方端面29,30は、長辺に垂直な一直線に対して角度θ2,θ3を成して傾斜しているので、筒状の後肢保定部材8a,8bの一端部の一部分が動物2の体幹9に干渉することが防がれ、後肢7a,7bの付け根まで後肢保定部材8a,8bを挿入することができる。後肢保定部材8a,8bを動物2の後肢7a,7bに装着した状態では、大腿骨の付け根から足先にわたって覆われ、後肢7a,7bの関節における屈曲動作が抑制される。
【0025】
図7は、筒状の前肢保定部材6aに前肢5aを引き込むための引込み具34を示す図であり、
図8は引込み具34の展開図であり、
図9は引込み具34を前肢保定部材6aに掛け止めた状態を示す図である。なお、他方の前肢保定部材6b、各後肢保定部材8a,8bにおいても、引込み具34を同様に用いることができるので、その一態様として、一方の前肢保定部材6aに用いられる引込み具34について説明する。
【0026】
筒状の前肢保定部材6a内に動物2の前肢5aを引き込んで伸ばした状態に維持するために、引込み具34が用いられる。引込み具34は、動物2の前肢5aに巻掛けられる第1帯状部材35と、第1帯状部材35の長手方向一端部における一表面部に、接着または縫着して接合される第1ファスナ片36と、第1帯状部材35の長手方向他端部における他表面部に、接着または縫着して接合される第2ファスナ片37と、第1帯状部材35の長手方向両端部間の中間部にける一端部寄りの他表面部に、接着または縫着して接合される細幅の第2帯状部材38と、第1帯状部材35の長手方向両端部間の中間部における第2帯状部材38寄りの他表面部に、接着または縫着して接合される細幅の第3帯状部材39とを含む。
【0027】
第1ファスナ片36、第2ファスナ片37、第2帯状部材38および第3帯状部材39は、マジックテープまたはファスナテープとの呼ばれる面状ファスナによって実現される。第1ファスナ片36と第2ファスナ片37とは、互いに着脱可能に係着させることができ、動物2の前肢5aに第1帯状部材35を巻き掛けて、適切な締付け位置で第1ファスナ片36と第2ファスナ片37とを係着させることによって、前肢5aに引込み具34を取り付けることができる。
【0028】
前肢保定部材6aの各側部17,18には、第3ファスナ片41および第4ファスナ片42が設けられる。第3ファスナ片41と第2帯状部材38とは、互いに着脱可能に係着させることができる。また、第4ファスナ片42と第3帯状部材39とは、互いに着脱可能に係着させることができる。前肢保定部材6aを展開状態で、前肢5aに前述のように第1帯状部材35を巻き掛けて引込み具34を取り付けた後、第2および第3帯状部材38,39を、
図9に示されるように第3および第4ファスナ片41,42を適切な引出し位置まで引き出して係着させることによって、前肢5aを伸ばした状態で、前肢保定部材6aを前肢5aに装着し、前肢5aの動きを抑制することができる。
【0029】
他方の前肢保定部材6b、各後肢保定部材8a,8bについても、同様な構成によって引込み具34を用いて、他方の前肢5bおよび各後肢7a,7bに他方の前肢保定部材6bよび各後肢保定部材8a,8bを装着し、他方の前肢5bおよび各後肢7a,7bの動きを抑制することができる。
【0030】
前述の各前肢保定部材6a,6b、各後肢保定部材8a,8bおよび体幹保定部材10は、筒状に湾曲させた状態から自己の弾性回復力および動物2の動きによって開放してしまうことを防止するために、筒状に湾曲させた状態で互いに対向し、または近接して重なった両端部同士を分離可能に、該両端部間にわたって可撓性を有する帯状に止着部材が貼付けられる。このような止着部材としては、たとえば前述の帯状の面状ファスナであってもよく、あるいは粘着テープであってもよい。
【0031】
図10は、頭部保定部材12の斜視図である。頭部保定部材12は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成り、平面状に展開した状態で大略的に扇状のカバー体44と、カバー体44の周方向(すなわち、展開状態では長手方向)の一端部の内面に、接着または縫着によって接合される第1ファスナ片45と、カバー体44の周方向の他端部の外面に、接着または縫着によって接合される第2ファスナ片46とを有する。
【0032】
本実施形態では、動物2の頭部11を位置決めするために2つのパッド部材47,48がカバー体44の周方向中央部の両側に互いに近接して設けられる。これらのパッド部材47,48には、厚みの小さい直方体状のブロックから成り、厚み方向一方に表面には、第3、第4ファスナ片49,50が接着して接合させる。カバー他オ44の周方向中央部の両側の内面には、第5、第6ファスナ片51,52が接着または縫着によって接合される、これらの第3〜第6ファスナ片49〜52は、前述と同様な面状ファスナから成る。第3ファスナ片49と第5ファスナ片51とは、着脱可能であり、第4ファスナ片50と第6ファスナ片52とは、着脱可能である。
【0033】
第1ファスナ片45と第2ファスナ片46とを重ねて接合した状態では、カバー体44は円錐台の周面状の筒体となり、動物2の頸部を外囲する小径開口部53と、小径開口部53よりも大径の大径開口部54とを有する円錐台状である、いわばメガホン状に構成され、カバー体44によって頭部11の動きを抑制することができる。ここに、円錐台状とは、軸線方向に断面積が小さくなり、周方向に分断された構成を含む。
【0034】
図11は、頭部保持体13の斜視図であり、
図12は頭部保持体13の正面図であり、
図13は頭部保持体13の左側面図である。本実施形態の頭部保持体13は、2つの前肢保定部材6a,6bの間に配設される中間壁部57と、一方の前肢保定部材6aの中間壁部57とは反対側に、中間壁部57と平行に配設される一方壁部58と、他方の前肢保定部材6bの中間壁部57とは反対側に、中間壁部57と平行に配設される他方壁部59と、中間壁部57と一方壁部58と他方壁部59とを平行に並んだ状態で固定し、動物2の頭部11に装着された頭部保定部材12を乗載して保持する円錐台の一部を成す位置決め凹部60が形成された保持壁部61とを有する。このような頭部保定部材12は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂、たとえば発泡ウレタン樹脂の一体成形材によって実現されてもよい。
【0035】
図14は、体幹保持体14の断面図であり、
図15は体幹保持体14の平面図である。
図14は
図15の切断面線XIV−XIVから見た断面を示す。本実施形態の体幹保持体14は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成り、動物2の体幹9に筒状に装着された体幹保定部材10が嵌合可能な嵌合凹部63を有する断面凹状の成形体から成る。体幹保持体14は、一対の側壁部64,65と、各側壁部64,65の互いに対向する内面から互いに近接方向に下方に階段状に傾斜して連なる一対の傾斜部66,67と、各側壁部64,65および各傾斜部66,67の下面に連なる板状の底部68と有する。このような体幹保持体14は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂、たとえば発泡ウレタン樹脂の一体成形材によって実現されてもよい。
【0036】
本実施形態によれば、動物2の左右2本の前肢5a、5bには、前肢保定部材6a,6bが筒状にそれぞれ装着され、動物2の左右2本の後肢7a,7bには、後肢保定部材8a,8bが筒状にそれぞれ装着される。動物2の体幹9には、該体幹9を包むように体幹保定部材10が筒状に装着され、動物2の頭部11には、頭部保定部材12が筒状に装着される。
【0037】
各前肢保定部材6a,6b、各後肢保定部材8a,8b、体幹保定部材10および頭部保定部材12は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂製の板状体から成るので、動物2の前肢5a,5b、後肢、体幹9および頭部11の大きさに応じて適切な強さで巻き掛け、動物2に強い押圧力または圧迫力を作用させずに該動物2の動きを抑制することができる。これによって、麻酔を用いることなく動物2を保定し、コンピュータ断層撮影などの保定状態を要する診療を行うことができる。
【0038】
また、頭部保持体13は、一方壁部58と中間壁部57との間の一方空間に動物2の一方の前肢保持部材6aを嵌合させ、他方壁部59と中間壁部57との間の他方空間に動物2の他方の前肢保持部材6bを嵌合させることができるので、動物2の各前肢5a、5bの動きをより確実に抑制することができる。また、一方壁部58、他方壁部59および中間壁部57には、保持壁部61が固定されるので、保持壁部61の位置決め凹部60に動物2の頭部11に装着された頭部保定部材12を乗載して位置決めし、保持することができ、これによって動物2の頭部11を各前肢5a、5bの上方で保定し、動物2の姿勢を診療目的、たとえば断層撮影に適した姿勢に矯正することができる。
【0039】
このような頭部保持体13は、弾性変形可能な軟質の合成樹脂から成るので、動物2に強い押圧力または圧迫力を作用させずに該動物2の頭部11の動きを抑制することができる。
【0040】
また本実施形態によれば、体幹保持体14の嵌合凹部63に、動物2の体幹9に筒状に装着された体幹保定部材10を嵌合させることができるので、動物2の体幹9の動きをより確実に抑制し、動物2の姿勢を診療目的、たとえば断層撮影に適した姿勢に矯正することができる。
【0041】
前述の実施形態では、動物2が猫である場合について述べたが、本発明はこれに限るものではなく、その他の動物、たとえば小型犬、中型犬、兎などの診療対象とする各種の動物に本発明の動物用保定具を好適に実施し、検査、測定、診断、治療などの各種の用途に用いることができる。
【0042】
本発明の動物用保定具は、前述の発泡ウレタン樹脂に限るものではなく、ファントム試験によって画像の品質を低下させないものであれば、各種の弾性変形可能な軟質の合成樹脂を用いることができる。
【解決手段】 動物2の前肢5a、5bのそれぞれを包むように、各前肢5a、5bに筒状にそれぞれ装着される2つの前肢保定部材6a,6bと、動物2の後肢のそれぞれを包むように、各後肢に筒状にそれぞれ装着される、前肢保定部材6a,6bよりも長手の2つの後肢保定部材8a,8bと、後肢保定部材8a,8bよりも長手の体幹保定部材10であって、動物2の各前肢5a、5bに装着された前肢保定部材6a,6bと各後肢に装着された後肢保定部材8a,8bとの間で、動物2の体幹9を包むように該体幹9に筒状に装着される体幹保定部材10と、前肢保定部材6a,6b上で動物2の頭部11を包むように、該頭部11に円錐台の周面状に装着される頭部保定部材12とによって、動物用保定具を構成する。