特許第6181268号(P6181268)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6181268
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】容器保持具
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/20 20060101AFI20170807BHJP
   B67D 3/00 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   B65D25/20 S
   B67D3/00 K
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-206725(P2016-206725)
(22)【出願日】2016年10月21日
【審査請求日】2016年11月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516316772
【氏名又は名称】西岡 文孝
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西岡 文孝
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 カナダ国特許出願公開第02594457(CA,A1)
【文献】 特開2003−267495(JP,A)
【文献】 実開昭58−145823(JP,U)
【文献】 実開昭55−108037(JP,U)
【文献】 特開2015−175389(JP,A)
【文献】 特許第5986156(JP,B2)
【文献】 特開昭62−249826(JP,A)
【文献】 実公昭41−023472(JP,Y1)
【文献】 実開昭53−151861(JP,U)
【文献】 特開2001−278282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/20
B67D 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座部と、
容器の側面の一部である第1の領域を保持する保持部と、
前記台座部及び前記保持部の各々にその両端が回動可能に接続される支持部と、を備え、
使用状態において、前記支持部は、設置面に対して立つように配置されて前記保持部を前記台座部の上方に支持し、前記容器の側面の一部である第2の領域が前記支持部の上端部に接することで当該上端部を支点として前記容器を回動可能に支持し、
前記保持部は、前記容器の胴部を前記保持部に対して固定する固定部材を備え、
使用状態において、前記容器は、前記第1の領域が前記保持部の後側に接するように前記固定部材によって固定され、
前記容器保持具は、前記容器を前記保持部の後側に固定した状態で、前記支持部の前側が前記保持部の前側に向かい合うように前記支持部を回転させ、前記台座部の後側が前記支持部の後側に向かい合うように前記台座部を回転させることで、折り畳み可能に構成される
容器保持具。
【請求項2】
台座部と、
容器の側面の一部である第1の領域を保持する保持部と、
前記台座部及び前記保持部の各々にその両端が回動可能に接続される支持部と、を備え、
使用状態において、前記支持部は、設置面に対して立つように配置されて前記保持部を前記台座部の上方に支持し、前記容器の側面の一部である第2の領域が前記支持部の上端部に接することで当該上端部を支点として前記容器を回動可能に支持し、
前記保持部と前記支持部は、前記保持部側と前記支持部側のそれぞれに設けられた2つの回転軸を有する関節部により接続される
容器保持具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の容器保持具であって、
前記台座部と前記支持部は、前記台座部側と前記支持部側のそれぞれに設けられた2つの回転軸を有する関節部により接続される
容器保持具。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項に記載の容器保持具であって、
使用状態において前記台座部に対する前記支持部の角度を規定する制限部材
を備える容器保持具。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか一項に記載の容器保持具であって、
折り畳み状態において前記保持部を前記支持部に係止するための第1の係止部材と、
折り畳み状態において前記台座部を前記支持部に係止するための第2の係止部材と
を備える容器保持具。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか一項に記載の容器保持具であって、
前記台座部、前記保持部、及び前記支持部は、それぞれ枠体により形成される
容器保持具。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか一項に記載の容器保持具であって、
前記保持部は、前記容器と向かい合う面に滑り止め部材を備える
容器保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
お年寄りや子供は、手や腕の力が弱いため、ペットボトル等の容器を手で持って飲料水等の内容物をグラスに注ぐのが困難なことがある。
【0003】
特許文献1には、調味料や酒類の入った一升瓶や紙パック等の容器を収納する容器収納注出装置であって、支持台と、当該支持台に支持軸で回転自在に軸支した容器収納体とを備える容器収納注出装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−331760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の容器収納注出装置は、前後が開放された引出しキャビネットに収納した状態で使用することを想定したものである。すなわち、例えば冷蔵庫の扉の内側に備え付けられた収納ポケットに収納したり、冷蔵庫から出し入れして使用したりすることを想定していないし、屋外に持ち運びして利用したりすることも想定していない。そのため、特許文献1の容器収納注出装置は、冷蔵庫への収納や、持ち運びが容易でない構造を有している。
【0006】
本発明の目的は、容器の内容物を注ぐのを容易にするとともに、収納及び持ち運びを容易にする容器保持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決する本発明の一態様は、容器保持具であって、台座部と、容器の側面の一部の領域を保持する保持部と、前記台座部及び前記保持部の各々に接続され、使用状態において前記台座部の上方に前記保持部を支持する支持部とを備える。
【0008】
上記の容器保持具では、前記支持部は、前記台座部及び前記保持部の各々に回動可能に接続されてもよい。
【0009】
上記のいずれかの容器保持具は、前記容器の胴部に巻くことによって前記容器を前記保持部に対して固定する固定部材を備えてもよい。
【0010】
上記のいずれかの容器保持具は、前記台座部に対する前記支持部の角度を規定する制限部材を備えてもよい。
【0011】
上記のいずれかの容器保持具では、使用状態において、前記台座部は、前記支持部の前側に配置され、収納状態において、前記台座部は、前記支持部の後側に配置されてもよい。
【0012】
上記のいずれかの容器保持具では、使用状態及び収納状態において、前記保持部は、前記支持部の前側に配置されてもよい。
【0013】
上記のいずれかの容器保持具は、収納状態において前記保持部を前記支持部に係止するための第1の係止部材と、収納状態において前記台座部を前記支持部に係止するための第2の係止部材とを備えてもよい。
【0014】
上記のいずれかの容器保持具では、前記台座部、前記保持部、及び前記支持部は、それぞれ枠体により形成されてもよい。
【0015】
上記のいずれかの容器保持具では、前記保持部は、前記容器と向かい合う面に滑り止め部材を備えてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容器の内容物を注ぐのを容易にするとともに、収納及び持ち運びを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る容器保持具を示し、(A)組み立て前の容器保持具の平面図、(B)組み立て前の容器保持具の側面図を示す。
図2】本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、(A)組み立て前の容器保持具、(B)組み立て後(使用状態)の容器保持具、(C)折り畳み後(収納状態)を示す。
図3】本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、(A)容器を設置した状態、(B)容器の内容物を注いでいる状態を示す。
図4】本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、容器保持具を収納した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0019】
本実施形態の容器保持具は、ペットボトル等の容器をその口の角度を調整可能に保持し、飲料水等の内容物をグラス等の他の容器に注ぐユーザーの動作を補助するものである。また、容器保持具は、組み立て及び折り畳み可能であり、使用時には組み立てられ、冷蔵庫等への収納時には折り畳まれる。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る容器保持具を示し、(A)組み立て前の容器保持具の平面図、(B)組み立て前の容器保持具の側面図を示す。本実施形態では、図1(B)の左側を容器保持部の前側として、図1(B)の右側を容器保持部の後側として説明する。
【0021】
容器保持具1は、台座部2と、支持部3と、保持部4と、関節部5と、関節部6と、固定部材7と、制限部材21と、係止部材31と、係止部材41とを備える。
【0022】
台座部2は、3つの棒状部材を互いに直角に接続した枠体で構成されている。台座部2の支持部3と反対側(図1の下方)は、開放されている。支持部3は、4つの棒状部材を互いに直角に接続した枠体で構成されている。保持部4は、4つの棒状部材を互いに直角に接続した枠体で構成されている。台座部2と保持部4は、支持部3の両端部に配置される。台座部2、支持部3、及び保持部4を枠体で構成することにより、持ち運び易いように軽量化することができる。
【0023】
台座部2と支持部3は、関節部5によって接続されており、関節部5の回転軸(図1(A)の左右方向に延びる軸)周りに互いに回動可能に構成されている。本実施形態の関節部5は、台座部2側と支持部3側に設けられた2つの回転軸を有し、1つの回転軸の場合よりも台座部2と支持部3の相対角度の自由度を向上させている。
【0024】
保持部4と支持部3は、関節部6によって接続されており、関節部6の回転軸(図1(A)の左右方向に延びる軸)周りに互いに回動可能に構成されている。本実施形態の関節部6は、保持部4側と支持部3側に設けられた2つの回転軸を有し、1つの回転軸の場合よりも保持部4と支持部3の相対角度の自由度を向上させている。
【0025】
固定部材7は、保持部4に設けられ、保持部4の後側に配置されるペットボトル等の容器を固定する。固定部材7は、例えばベルト部材であり、容器の胴部に巻いて締め付けることにより、容器を固定することができる。固定部材7は、例えば、ゴム等の伸縮性のあるベルトや、バックル等の長さ調節手段を備えるベルト等を採用することができる。
【0026】
制限部材21は、台座部2の前面の支持部3側に設けられ、容器保持具1の使用時に、関節部5の回転軸周りの支持部3の前方への回転を制限することにより、支持部3の台座部2に対する角度を規定する。
【0027】
係止部材31は、支持部3の側面に設けられ、容器保持具1の収納時に、支持部3に向かい合うように折り畳まれた台座部2を係止する。本実施形態の係止部材31は、支持部3の両側面に設けられた1対の部材で構成されており、これらの部材で台座部2の両側面を挟持することができる。
【0028】
係止部材41は、保持部4の側面に設けられ、容器保持具1の収納時に、支持部3に向かい合うように折り畳まれた保持部4を支持部3に対して係止する。本実施形態の係止部材41は、保持部4の両側面に設けられた1対の部材で構成されており、これらの部材で支持部3の両側面を挟持することができる。
【0029】
容器保持具1の各部材の材料は、特に限定されないが、例えば、プラスチック等の樹脂、金属などの様々な材料を用いることができる。容器保持具1の全体寸法は、特に限定されないが、例えば、2Lのペットボトル(幅110mm×奥行き90mm×高さ310mm)を保持すべく、図1の平面図において幅60mm×奥行き30mm×高さ250mmとすることができる。容器保持部1の幅は、ペットボトル等の容器の幅以下に設計するのが好ましい。容器保持部1の高さは、後述するように折り畳んだ状態で、ペットボトル等の容器の高さの半分以下に設計するのが好ましい。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、(A)組み立て前の容器保持具、(B)組み立て後(使用状態)の容器保持具、(C)折り畳み後(収納状態)を示す。
【0031】
上述したように、台座部2は、関節部5を軸として回動することができる。容器保持具1の使用時には、台座部2は、制限部材21側(すなわち前側)に折り曲げられ、制限部材21が支持部3に当接する位置で止まる(図2(B))。この姿勢で台座部2と支持部3の成す角度αは、支持部3がその後側に倒れないように、90度未満に設定されるのが望ましい。すなわち、制限部材21は、角度αを規定できる形状で形成されるとともに台座部2に設置される。
【0032】
容器保持具1の収納時には、台座部2は、制限部材21と反対側(すなわち後側)に折り曲げられ、支持部3に向かい合うように折り畳まれた状態で係止部材31により係止される(図2(C))。
【0033】
台座部2の回転角範囲は、制限部材21を取り除いた状態で、台座部2が支持部3の後面に向かい合う位置から支持部3の前面に向かい合う位置までの約360度とすることができる。本実施形態では、台座部2の回転角範囲は、台座部2が支持部3の後面に向かい合う位置から制限部材21に当接する位置までの角度(約360度−角度α)あれば足りる。
【0034】
上述したように、保持部4は、関節部6を軸として回動することができる。容器保持具1の使用時には、ペットボトル等の容器(図示せず)は、その口を上方(図2(A)の上方)に向けた状態で、固定部材7により支持部3の後側に固定される。保持部4は、容器の口が下方へ向くように制限部材21側(すなわち前側)に折り曲げることができる(図2(B))。
【0035】
容器保持具1の収納時には、保持部4は、制限部材21側に折り曲げられ、支持部3に向かい合うように折り畳まれた状態で係止部材41により係止される(図2(C))。
【0036】
保持部4の回転角範囲は、保持部4が支持部3の後面に向かい合う位置から支持部3の前面に向かい合う位置までの約360度とすることができる。本実施形態では、保持部4の回転角範囲は、保持部4が支持部3に直線状に並ぶ位置(図2(A)の状態)から支持部3の前面に向かい合う位置までの約180度あれば足りる。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、(A)容器を設置した状態、(B)容器の内容物を注いでいる状態を示す。
【0038】
容器保持具1は、例えば、台座部2をテーブル等の設置面Pに置いた状態で使用される。ペットボトル等の容器Qは、保持部4に保持されるとともに固定部材7によって保持部4に固定されている。ベルト部材である固定部材7は、容器Qの高さ方向の中央より上側に巻き付けられるのが好ましい。
【0039】
図3(A)は、容器保持具1及び容器Qの待機状態を示している。支持部3は、台座部2に対して90度未満で前方に傾いて配置され、制限部材21により支持されている。保持部4は、支持部3により支持されて台座部2の上方に配置される。この状態では、容器Qは、設置面Pと容器保持具1によって支持されており、容器Qの口を上方に向けた姿勢が維持される。支持部3は、容器Qの荷重を受けるが、制限部材21によって姿勢を維持することができる。
【0040】
図3(B)は、グラス等の他の容器Rに容器Qの内容物Xが注がれている状態を示している。例えば、ユーザーは、容器Qの口が下方に向くように、容器Qの下部(固定部材7よりも下側)を掴んで持ち上げる。保持部4は、容器Qの姿勢の変化に伴って、制限部材21側に折り曲げられる。このとき、支持部3は、容器Qの荷重を受けたまま、制限部材21によって姿勢が維持されている。ユーザーは、容器Qの角度(及び保持部4の角度)を調整しながら内容物Xを他の容器Rに注ぐことができる。
【0041】
図3に示すように容器Qが容器保持具1に保持された状態では、容器Qの前面(保持部4と対向する側面)の一部の領域は、保持部4の後面に接するとともに、支持部3の上端部にも接する。つまり、容器Qは、支持部3の上端部を支点(及び支軸)として容器保持具1に支持されることで、回転動作することができる。従って、保持部4は、容器Qの胴部外周を囲んで保持するように構成する必要はなく、容器Qの前面の一部の領域を受けることができる面状に構成し、ベルトのような簡易な固定部材7を使って容器Qを保持すればよい。なお、支持部3の下端部は設置面Pに接し、これにより支持部3の上方に容器Qを支持することができる。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態に係る容器保持具の側面図であり、容器保持具を収納した状態を示す。
【0043】
ペットボトル等の容器Qは、例えば、冷蔵庫の扉の内側に備え付けられた収納ポケットに収納することができる。一般的に、扉の収納ポケットは、冷蔵庫内で大きなスペースを取ることができないため、容器Qの下部の外径に対して余裕が少ない寸法で設計されている。特許文献1のような容器収納注出装置を容器Qに取り付けた場合、収納ポケットに収納することはできない。これに対して、容器Qの上部に取り付けられた容器保持具1は容器Qの前面上部側にコンパクトに折り畳み可能であり、容器Qの下部が覆われることがなく、容器Qを収納ポケットに収納することができる。
【0044】
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態の容器保持具1は、ペットボトル等の容器をその口の角度を調整可能に保持する。また、容器保持具1は、組み立て及び折り畳み可能に構成されている。これにより、容器の内容物を注ぐのを容易にするとともに、収納及び持ち運びを容易にすることができる。
【0045】
また例えば、容器保持具1は容器の前面上方(図4参照)に折り畳めるので、容器を冷蔵庫の扉の収納ポケットや棚に収納する際、左右及び後ろのスペースへの干渉が少なくなり、別の容器を近付けて隣りに並べて効率的に収納できる。
【0046】
また例えば、容器保持具1は容器の前面側(図4参照)にコンパクトに配置されるため、冷蔵庫等の棚に容器を横に倒して収納する際でも、邪魔にならない。また例えば、固定部材にベルト部材を用いることで、容器を棚の上にぐらつかず安定した状態で収納でき、取り出しも容易になる。
【0047】
また例えば、容器保持具1は容器の前面上方にコンパクトに折り畳めるので、容器保持具1を装着していない場合と同じよう容器を使うことができる。容器保持具1による補助を必要としない人が容器を持つ場合や、容器の内容物が減り軽くなって容器保持具1による補助が必要でなくなった場合でも、容器保持具1が容器に装着されたままでも妨げにならない。容器保持具1は、容器に装着し後は容器が空になるまで取り外さなくてもよい。
【0048】
また例えば、固定部材にベルト部材を用いることで、サイズや形状の異なる容器(例えば2Lのペットボトルでもメーカーによってサイズや形状が異なる)であってもフィットして固定できる。特許文献1の容器収納体では、容器との間に隙間があるために容器の落下を防止する容器係止手段が必要となるし、収納する容器のサイズや形状への対応範囲も狭い。
【0049】
また例えば、容器保持具1は、テーブル等の設置面に対する支点の位置を高くすることができるので、タンブラー等の背の高い他の容器に水等を注ぐ際にも、必要な注ぎ口の高さを確保できる。
【0050】
また例えば、容器内の残量が減って注ぐ際の傾きが急になると、他の容器の入口の高さよりも注ぎ口の位置が低くなってしまう。しかし、ゴムベルト等の固定部材で容器を固定している場合は、容器に対して固定部材の位置を簡単にずらすことができるので、注ぎ口の高さを容易に調節できる。
【0051】
また例えば、冷蔵庫の扉の収納ポケットのタイプに合わせて、ペットボトル等の容器の第1の側面(幅が長い側)と第2の側面(幅が短い側)のどちらでも容器保持具1を取り付けて使用、収納することができる。
【0052】
本発明は、上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であり、それらの態様を含むものである。ある実施形態の一部の構成要素を、他の実施形態に加えたり、他の実施形態の一部の構成要素と置換したりしてもよい。ある実施形態の構成要素のうち、一部の構成要素を省略することもできる。
【0053】
例えば、台座部2、支持部3、及び保持部4の構成は、容器を保持できるのであれば枠体に限定されず、板状の部材であってもよい。
【0054】
例えば、関節部5の構成は、台座部2と支持部3を互いに回動可能に接続するのであれば限定されず、1つの回転軸を有するものであってもよいし、台座部2と支持部3の内部に組み込まれていてもよいし、台座部2と支持部3とを互いに嵌め合せる構造により関節を実現してもよい。同様に、関節部6の構成は、支持部3と保持部4を互いに回動可能に接続するのであれば限定されない。
【0055】
例えば、保持部4の後面に、シリコーンゴム等の材料を使った滑り止め部材を設けてもよい。このようにすれば、保持部4は、容器をより強く保持することができる。
【0056】
例えば、台座部2の底面に、シリコーンゴム等の材料を使った滑り止め部材を設けてもよい。このようにすれば、台座部2の設置面に対する摩擦を高めることができる。また例えば、台座部2に錘を設けてもよい。このようにすれば、台座部2の設置面に対する摩擦を高めることができる。
【0057】
例えば、固定部材7は、容器を固定できればベルト部材に限定されず、容器を挟持する機械構造であってもよい。
【0058】
例えば、制限部材21は、支持部3の角度を規定できれば形状及び配置は限定されず、支持部3に設けられていてもよいし、台座部2と支持部3の両方に設けられていてもよい。また例えば、制限部材21の替わりに、関節部5に回転角を制限する機構を設けてもよいし、関節部5に回転角をロック及び解除する機構を設けてもよい。
【0059】
例えば、係止部材31は、台座部2を係止できれば構成及び配置は限定されず、台座部2に設けられてもよい。同様に、係止部材41は、保持部4を係止できれば構成及び配置は限定されず、支持部3に設けられてもよい。また例えば、保持部4は、制限部材21と反対側に折り曲げられて、係止されてもよい。この場合、係止部材41は、図2(A)において保持部4の後側に突出するように設ければよい。もちろん、係止部材41は、図2(A)において支持部3の後側に設けてもよい。
【0060】
例えば、係止部材31及び係止部材41の少なくとも一方は、省略してもよい。この場合、折り畳まれた容器保持具1の台座部2及び支持部3(あるいは保持部4及び台座部2)は、例えばゴム紐等の紐部材を用いて縛ればよい。
【0061】
なお、容器保持具の各構成要素の配置、寸法、形状等の構成は、本発明の目的を達成できれば、上記に説明あるいは図示した例に限られない。また例えば、「直角」などの構成要素の関係や形状を表す言葉を用いているが、言葉どおりの厳密な意味に限られず、その意味と実質的に同一な場合(すなわち、本発明の効果を発揮できる場合)も含む。
【0062】
本発明は、ペットボトルに限らず、瓶、缶などの様々な容器に利用できる。また、容器の内容物は、飲用の液体に限らず、調味料や薬品であってもよいし、粒状物や固形物であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…容器保持具、2…台座部、3…支持部、4…保持部、5…関節部、6…関節部、7…固定部材、21…制限部材、31…係止部材、41…係止部材、P…設置面、Q…容器、R…容器、X…内容物
【要約】
【課題】容器の内容物を注ぐのを容易にするとともに、収納及び持ち運びを容易にする容器保持具を提供する。
【解決手段】容器保持具は、台座部と、容器の側面の一部の領域を保持する保持部と、前記台座部及び前記保持部の各々に接続され、使用状態において前記台座部の上方に前記保持部を支持する支持部とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4