(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6181269
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20170807BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-207513(P2016-207513)
(22)【出願日】2016年10月24日
【審査請求日】2016年10月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516318879
【氏名又は名称】株式会社モーベリーホーム
(74)【代理人】
【識別番号】100094581
【弁理士】
【氏名又は名称】鯨田 雅信
(72)【発明者】
【氏名】田代 豪
【審査官】
毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−288165(JP,A)
【文献】
特開2015−045964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
賃貸物件オーナーが使用するオーナー端末と、当該賃貸物件に入居する各賃借人が使用する賃借人端末と、新築又はリノベーション等の建築工事を請け負う建築業者であって管理者側から所定の資格もしくは権利を認められた複数の各建築業者が使用する建築業者端末とが通信回線を介してそれぞれ管理サーバーに接続されて成る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムであって、
前記管理サーバーは、一つ又は複数のコンピュータにより構成されて成り、
少なくとも各賃借人の家賃の支払状況及び後記頭金情報を記録する家賃等データベースと、
少なくとも各賃借人により各月の家賃が支払われたかどうかを管理する家賃支払管理手段と、
前記家賃支払管理手段からの情報に基づいて、各賃借人が毎月支払った家賃中の所定額又は所定割合額を、当該賃借人が将来的に前記建築業者との間で新築又はリノベーション等の工事を依頼又は発注する契約を締結等するときに当該賃借人が当該契約の頭金として活用できる金額として、各賃借人別に各月又は所定期間毎に加算又は蓄積するように前記家賃等データベースに記録する賃借人別頭金情報積立手段であって、各賃借人の信用度又は優良顧客度に基づいて、当該各賃借人のために前記頭金の一部となるように毎月積み立てる所定額もしくは所定割合額、又は当該各賃借人が前記頭金に関する資格もしくは権利を活用できるようになるまでの期間を変更又は調整する賃借人別頭金情報積立手段と、
ある賃借人が前記建築業者と前記契約を行う又は行った旨の情報を受信したとき、前記賃借人別頭金情報積立手段からの情報に基づいて、当該賃借人又は当該建築業者に対して、前記賃借人が前記蓄積等された頭金の金額を支払うことができる資格もしくは権利又は前記建築業者が前記蓄積等された頭金の金額を受け取ることができる資格もしくは権利を付与する頭金支払資格等付与手段と、を備えた頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム。
【請求項2】
前記賃借人別頭金情報積立手段は、各賃借人が入居期間中に家賃を毎月遅滞せずに支払っていたか、各賃借人の所得、各賃借人の勤続年数などから求められる各賃借人の信用度又は優良顧客度に応じて、当該各賃借人が前記頭金に関する資格もしくは権利を活用できるようになるまでの期間、すなわち当該各賃借人のために前記頭金が一定額まで積み立てられるまでの期間を調整するものである、請求項1に記載の頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム。
【請求項3】
前記賃借人別頭金情報積立手段は、所得が比較的低い又は勤続年数が比較的短いなどの信用度が比較的低く銀行の住宅ローン審査に受かるかどうかのボーダーライン上にある賃借人について、他の優良な賃借人と同様に頭金となる金額を毎月積み立てるようにすると共に前記積み立てる金額が所定金額に達したら当該金額を頭金として活用できる資格もしくは権利を当該賃借人に付与することとして前記頭金として活用できる資格もしくは権利の付与により当該賃借人の信用度が高められ銀行の住宅ローン審査に受かり易い状態になるように、各賃借人の信用度又は優良顧客度に応じて前記頭金が一定額まで積み立てられるまでの期間、すなわち当該賃借人が前記頭金に関する資格もしくは権利を活用できるようになるまでの期間を調整するものである、請求項1に記載の頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム。
【請求項4】
前記管理サーバーは、各賃借人毎の家賃の各月別の発生又は支払に関する情報と、各賃借人のために積み立てられる頭金に関する情報と、前記建築業者が提供する建築プラン等の広告情報とを組み合わせた提案等情報を作成又は生成する提案等情報生成手段と、前記提案等情報生成手段からの提案等情報を各賃借人に対し通信回線を介して提供する提案等情報提供手段と、を備えている、請求項1に記載の頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム。
【請求項5】
前記提案等情報生成手段は、管理者側から所定の資格もしくは権利を認められた不動産仲介業者からの不動産仲介物件情報をも組み合わせて、前記提案等情報を作成又は生成するものである、請求項4に記載の頭金貯蓄型賃貸住宅管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、賃貸住宅に関して家賃の支払や入居状況等を管理するための賃貸住宅管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、管理会社がオーナーからの委託に基づき賃貸住宅の家賃の支払や入居状況等を管理するための賃貸住宅管理システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4089877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の我が国における少子高齢化及び収入格差拡大(中間層の貧困化)の流れの下、賃貸住宅の賃借人は世帯収入の減少による貯蓄減少(住宅購入のための頭金の貯蓄もできない)、建設業者は住宅の新規着工件数の減少、不動産(賃貸住宅)オーナーは空室率の増大化、不動産仲介業者は仲介件数の減少傾向などの困難にそれぞれ晒されているのが現状である。すなわち、賃貸住宅の賃借人の多くは世帯収入及び貯蓄の減少により住宅購入を諦めざるをえなくなっており、他方で、住宅新築請負業者は少ない顧客の奪い合いから顧客からの大幅な値引き要請と広告宣伝費用の負担増加の問題にさらされ、不動産(賃貸住宅)オーナーは賃借人獲得のための家賃の減額と広告宣伝費用及びリフォーム・リノベーション費用の負担増加の問題にさらされ、不動産仲介業者は新築用の物件及び賃貸物件の仲介の減少と広告宣伝費等の負担増加の問題に晒されている。
【0005】
そして、少子高齢化や中間層の貧困化等を根本原因とする上記のような賃借人、建設業者、不動産(賃貸住宅)オーナー及び不動産仲介業者がそれぞれ抱える問題に関しては、各方面においても有効な対策がなかなか提示されていないのが現状である。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような問題に晒されている賃借人、建設業者、及び不動産(賃貸住宅)オーナーらを(場合により不動産仲介業者も)1つのシステム内に統合することにより上記のそれぞれが抱える各問題を統一的に解決することを目的とする。すなわち、本発明は、賃貸住宅の賃借人に対しては毎月の支払った家賃を言わば「支払いっ放し」にするのではなくその一部を将来の住宅購入のために活用できるというメリットを提供することができ、賃貸住宅オーナーに対しては上記メリットを訴求することにより賃借人の募集を他の賃貸住宅よりも有利に行って空室率を低減させることができ、建築業者(及び不動産仲介業者)に対しては自社商圏内において新築等を希望する有望な顧客を将来に渡り継続的かつ安定的に獲得し易くなるような、賃貸住宅管理システムを提供することを目的とする。
【0007】
より具体的には、本発明は、例えば、建築業者(及び/又は不動産仲介業者)が従来負担していた広告宣伝費の一部を節約することを可能にし、その節約できる広告宣伝費の一部を原資として(実際には、将来の建築請負契約の際に建築業者等が負担する予定で)、管理者側において、毎月、賃借人が将来的に住宅を新築等するときに所定の積立金額を頭金の一部として活用できる資格又は権利(抽象的権利)を蓄積するようにし、当該権利に係る金額が所定金額まで積み立てられ且つ当該賃借人が特定の建築業者(管理者側が事前に承認した建築業者)中のいずれかと新築請負契約等を締結した(又はしようとしている)ときに、当該資格又は権利を当該賃借人のために具体的に発生させるというように、賃借人側に対しては新たな負担を全く負わせることなく、すなわち賃借人側は従来どおりの賃貸料を支払い続けるだけで、一定期間後には、当該賃借人が住宅の新築をするときにその毎月支払っていた賃貸料中の一定割合の金額等の所定額の積立に係る金額を、建築業者との住宅の新築等の契約の際の頭金として活用できるようにした、賃貸住宅管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような課題を解決するための本発明による頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムは、賃貸物件オーナーが使用するオーナー端末と、当該賃貸物件に入居する各賃借人が使用する賃借人端末と、新築又はリノベーション等の建築工事を請け負う建築業者であって管理者側から所定の資格もしくは権利を認められた複数の各建築業者が使用する建築業者端末とが通信回線を介してそれぞれ管理サーバーに接続されて成る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムであって、前記管理サーバーは、一つ又は複数のコンピュータにより構成されて成り、各賃借人別に家賃の支払状況及び後記頭金情報などを記録する家賃等データベースと、少なくとも各賃借人により各月の家賃が支払われたかどうかを管理する家賃支払管理手段と、前記家賃支払管理手段からの情報に基づいて、各賃借人が毎月支払った家賃中の所定額又は所定割合額を、当該賃借人が将来的に前記建築業者との間で新築又はリノベーション工事を依頼又は発注する契約を締結等するときに当該賃借人が当該契約の頭金又はその一部として活用できる金額として、各賃借人別に各月又は所定期間毎に加算又は蓄積するように前記家賃等データベースに記録する賃借人別頭金情報積立手段と、ある賃借人が前記建築業者と前記契約を行う又は行った旨の情報を受信したとき、前記賃借人別頭金情報積立手段からの情報に基づいて、当該賃借人又は当該建築業者に対して、前記賃借人が前記蓄積等された頭金を支払うことができる資格もしくは権利又は前記建築業者が前記蓄積等された頭金を受け取ることができる資格もしくは権利を付与する頭金支払資格等付与手段とを備えることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明による頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムにおいて、前記賃借人別頭金情報積立手段は、各賃借人の過去の家賃の支払状況その他の各賃借人の信用度に関する情報に基づいて、当該賃借人のために前記頭金として積み立てる所定額もしくは所定割合額又はその期間を変更又は調整するものであってもよい。
【0010】
また、本発明による頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムにおいて、前記管理サーバーは、各賃借人毎の家賃の各月別の発生又は支払に関する情報と、各賃借人のために積み立てられる頭金に関する情報と、前記建築業者が提供する建築プラン等の広告情報とを組み合わせた提案等情報を作成又は生成する提案等情報生成手段と、前記提案等情報生成手段からの提案等情報を各賃借人に対し通信回線を介して提供する提案等情報提供手段とを備えるようにしてもよい。
【0011】
さらに、本発明による頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムにおいて、前記提案等情報生成手段は、管理者側から所定の資格もしくは権利を認められた不動産仲介業者からの不動産仲介物件情報をも組み合わせて、前記提案等情報を作成又は生成するものであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、前記賃借人別頭金情報積立手段が、各賃借人が毎月支払った家賃中の所定額又は所定割合額を、当該賃借人が将来的に新築又はリノベーション工事を依頼又は発注するときの頭金又はその一部として、各賃借人別に各月又は所定期間毎に加算又は蓄積するように家賃等データベースに記録し、前記頭金支払資格等付与手段が、ある賃借人が前記建築業者と前記契約を行う又は行った旨の情報を受信したとき、前記賃借人別頭金情報積立手段からの情報に基づいて、当該賃借人又は当該建築業者に対して、前記賃借人が前記蓄積等された頭金を支払うことができる資格もしくは権利又は前記建築業者が前記蓄積等された頭金を受け取ることができる資格もしくは権利を付与するようにしている。よって、本発明によれば、賃貸住宅の賃借人、建設業者、及び賃貸住宅オーナーを(場合により不動産仲介業者も)1つのシステム内に統合することにより少子高齢化・中間層の貧困化等により従来から生じていた諸問題を統一的に解決すること、すなわち、(1)賃貸住宅の賃借人に対しては毎月の支払った家賃を言わば「支払いっ放し」にするのではなく、従来の家賃をそのまま支払い続けるだけでその支払った家賃の一部に相当する金額の積立金額を将来の住宅購入のために活用できるメリットを提供することができ、(2)賃貸住宅オーナーに対しては上記メリットを訴求することにより賃借人の募集を他の賃貸住宅よりも有利に行って空室率を低減させることができ、(3)建築業者(及び不動産仲介業者)に対しては自社商圏内において新築等を希望する有望な顧客を将来に渡り継続的かつ安定的に獲得し易くすることができるようになる。
【0013】
より具体的には、本発明においては、例えば、建築業者(及び/又は不動産仲介業者)が従来負担していた広告宣伝費の一部を節約することを可能にし、その節約できる広告宣伝費の一部を原資として(実際には、将来の建築請負契約の際に建築業者等が負担する予定で)、管理者側において、毎月、賃借人が将来的に住宅を新築等するときに所定金額を頭金の一部として活用できる資格又は権利(抽象的権利)を蓄積するようにし、当該権利に係る金額が所定金額まで積み立てられ且つ当該賃借人が事前に決められた建築業者中のいずれかと新築請負契約等を締結した(又はしようとしている)ときに、当該資格又は権利を賃借人のために具体的に発生させるというように、賃借人側に対しては新たな負担を全く負わせることなく、すなわち賃借人側は従来どおりの賃貸料を支払い続けるだけで、一定期間後には、当該賃借人が住宅の新築をするときにその毎月支払っていた賃貸料中の一定割合の金額等の所定額の積立に係る金額を、建築業者との住宅の新築等の契約の際の頭金として活用できるようになる。
【0014】
また、さらに、より具体的には、本発明においては、例えば、賃借人が毎月例えば6万円の家賃を支払い続けていれば、管理者により毎月、当該家賃の例えば10〜50%の金額、例えば3万円が「当該賃借人が将来的に新築の際の頭金として利用できる金額」として積み立てられていき、その積立後の金額が所定金額、例えば100万円〜30万円に達し、且つ賃借人が特定の建築業者中の一社と新築等の契約を行ったとき、前記積み立てられた金額を当該契約の頭金として活用できるようなる。これにより、本発明によれば、賃借人は特別な負担をすることなく将来的に所定金額を頭金として活用できる資格又は権利を得ることができると共に、建築業者はそのような賃借人を将来の顧客として囲い込むことができる(その分だけ建築業者は広告宣伝費を節約できるようになるので、その節約した分を「前記積立金額の賃借人による頭金としての活用」のための原資とすることができる)。
【0015】
また、本発明において、前記賃借人別頭金情報積立手段が、ある程度長期の期間における各賃借人の過去の家賃の支払状況その他の賃借人の信用度(属性)に関する情報、例えば入居期間中に家賃を毎月遅滞せずに支払っていたか、当該賃借人の所得や勤続年数などの各賃借人の信用度に関する情報に基づいて、当該賃借人のために前記頭金として積み立てる所定額もしくは所定割合額又はその期間を変更又は調整するようにしたときは、各賃借人の信用度・優良顧客度に応じて前記頭金が一定額まで積み立てられる期間(すなわち当該賃借人が前記頭金の支払資格等を活用できるようになるまでの期間)を調整することができるので、本件システムに加入・加盟している建築業者及び不動産仲介業者に対して不良顧客を、何らの手立てもしないまま紹介してしまうことを、抑止することができる。すなわち、前述のような本発明の構成によるときは、管理者側は、毎月の家賃の支払を遅滞したことがある・所得が低い・勤続年数が短いなどの信用度の低い賃借人について、建築業者及び不動産仲介業者に容易には紹介しないようにすることもできるし、逆に、前述のような所得が比較的低い・勤続年数が比較的短いなどの信用度が比較的低い賃借人(銀行の住宅ローン審査でパスするかどうかのボーダーライン上にいる賃借人)についても、前記積立金額を頭金として活用できる権利を賃借人に付与することにより、当該賃借人の信用度を高め、銀行の住宅ローン審査に受かり易い状態にした上で、建築業者及び不動産仲介業者に紹介することもできるようになる。
【0016】
また、本発明において、前記提案等情報生成手段が各賃借人毎の家賃の各月別の発生又は支払に関する情報を前記建築業者が提供する建築プラン等の広告情報と組み合わせて、各賃借人への提案等情報として生成し、それを前記提案等情報提供手段が各賃借人にメール等で提供するようにしたときは、各賃借人に対し毎月の家賃の支払及びそれに伴って蓄積された頭金の額等を知らせて各賃借人の家賃支払及び住宅の新規建築・購入等へのインセンティブをより高めることができると共に、各賃借人に対し自分が住んでいる地域の建築業者及びそのサービス内容に関する情報を知らせて各賃借人に前記頭金を使用しての住宅の新規建築・購入等を実現するための有益な情報を提供することができる。
【0017】
さらに、本発明において、前記提案等情報生成手段が、前記提案等情報を、管理者側から所定の資格もしくは権利を認められた不動産仲介業者からの不動産仲介物件情報をも組み合わせて生成等するようにしたときは、各賃借人に対し、自分が住んでいる地域の建築業者及びそのサービス内容だけでなく不動産物件情報をも併せ提供することができ、前記頭金を使用しての住宅の新規建築・購入等のためにより一層役立つ有益情報を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムの全体構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】本実施形態における情報等の流れを示す概念図である。
【
図3A】
図1における提案等情報生成部が生成し、提案等情報提供部が各賃借人端末に提供・送信する提案等情報の一例としてのメールを示す図で、各賃借人の家賃の支払い等に関する情報が掲載されている部分を示す図である。
【
図3B】
図1における提案等情報生成部が生成し、提案等情報提供部が各賃借人端末に提供・送信する提案等情報の一例としてのメールを示す図で、建築業者及びそのサービス内容と不動産物件情報(広告情報)が掲載されている部分を示す図である。
【
図3C】
図1における提案等情報生成部が生成し、提案等情報提供部が各賃借人端末に提供・送信する提案等情報の一例としてのメールを示す図で、建築業者が提案する建築プラン等の広告情報が掲載されている部分を示す図である。
【
図3D】
図1における提案等情報生成部が生成し、提案等情報提供部が各賃借人端末に提供・送信する提案等情報の一例としてのメールを示す図で、各賃借人の頭金に関する情報、例えば現在までに積み立てられた頭金蓄積額、頭金の目標達成までの期間、当該頭金を活用して建築業者に住宅新築工事を発注した場合の支払シミュレーション情報などが掲載されている部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムの全体構成を示す概略ブロック図、
図2は本実施形態における情報等の流れを示す概念図である。
【0020】
図1において、1は本実施形態に係る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムの管理者(サービサー)が運営する管理サーバー、2は前記管理サーバー1とインターネット回線等を介して接続された賃貸住宅オーナー側のオーナー端末、3は前記管理サーバー1とインターネット回線等を介して接続された賃貸住宅の賃借人(エンドユーザー)側の賃借人端末、4は前記管理サーバー1とインターネット回線等を介して接続された建築業者側の建築業者端末、5は前記管理サーバー1とインターネット回線等を介して接続された不動産仲介業者側の不動産仲介業者端末、6は金融機関のシステム(端末を含む)である。
【0021】
前記建築業者端末4は、例えば当該賃貸住宅が存在する地域を商圏とする建築業者の中、所定の加盟金を支払う等の義務を履行して管理者が本システムの一部を利用する資格もしくは権利を認めた建築業者が保有又は使用する端末である。すなわち、前記管理サーバー1は、前記建築業者端末4に対し、本システムの一部のみ(詳細は後述する)を利用できるように設定している。
【0022】
また、前記不動産仲介業者端末5も、例えば前記賃貸住宅が存在する地域を商圏とする不動産仲介業者の中、所定の加盟金を支払う等の義務を履行して管理者が本システムの一部を利用する資格もしくは権利を認めた不動産仲介業者のみが保有又は使用する端末である。すなわち、前記管理サーバー1は、前記不動産仲介業者端末5に対し、本システムの一部のみ(詳細は後述する)を利用できるように設定している。
【0023】
また
図1において、11は各賃借人別に毎月の家賃の支払状況、入居状況、氏名・家族構成、勤務先その他の管理情報を記録しておく家賃等データベースで、この家賃等データベース11には後述する頭金情報も記録されている。12は、金融機関のシステムと接続され、賃借人が家賃を金融機関を介して(例えば預金口座からの自動引き落とし、振込みなど)支払った場合に、その情報を金融機関側から受信(管理サーバー1が金融機関のホームページにアクセスして読み取る場合をも含む)し、その情報を前記家賃等データベース11に書き込み記録する家賃等管理部、13は前記家賃等管理部12からの情報に基づいて各月毎に支払われた家賃の金額に基づいて、当該賃借人が将来的に住宅の新築又はリノベーションの工事又は購入の契約をするときの契約頭金として利用できる金額を「頭金」として算出し前記家賃等データベース11に記録する頭金積立部、14は前記頭金積立部13により積み立てられた金額について当該積立金額を建築業者との新築等請負契約の際の頭金として活用する(建築業者に支払う)資格・権利を所定条件の下で当該賃借人に付与する頭金支払資格付与部である。
【0024】
前記頭金積立部13は、例えば、各賃借人の家賃中の一定割合の金額、例えば家賃金額の20〜50%の金額を、当該賃借人が将来的に新築又はリノベーション物件の工事又は購入の契約をするときの契約頭金として利用できる金額(頭金)として算出し、前記家賃等データベース11に記録、蓄積する。すなわち、上記「頭金」は、管理サーバー1を運営する管理者が賃借人のために仮想的に設定する金額である(実際に各賃借人が積み立てている訳ではない)が、後述の頭金支払付与部14が当該頭金の金額を新築工事等の契約頭金として支払う資格・権利を賃借人に対し付与したときは、実際に、当該賃借人が当該頭金の金額を当該の契約頭金として活用できるようになる。
【0025】
また、頭金積立部13は、例えば、各賃借人の過去の所定期間(例えば入居期間全体)中の家賃の支払状況(毎月の家賃支払の滞納が無いか少ないか)、所得、勤務先、勤続年数、及び家族構成などから得られる各賃借人毎の信用度に基づいて、当該賃借人の家賃金額から頭金を算出するときに使用する割合を例えば20〜50%の範囲内で決定する。例えば、当該賃借人の信用度が高い場合は家賃の50%を前記家賃等データベース11に毎月蓄積(積み立て)記録するようにし、他方、当該賃借人の信用度が低い場合は家賃の20%だけを前記家賃等データベース11に毎月蓄積(積み立て)記録する。このように、各賃借人の信用度により毎月積み立てる頭金の金額を調整するようにすることにより、信用度が低い賃借人については、なかなか頭金が蓄積されないようにして、信用度が低い賃借人が高額の頭金を活用して管理者が承認した建築業者と新築工事の委託契約をしてしまうことを、ある程度抑止することができる。他方、これとは逆に、例えば所得が比較的少ない・勤続年数が比較的短いなどの信用度が比較的低い賃借人について、前記頭金積立部13が他の優良な賃借人と同様に毎月頭金となる金額を積み立てるようにし、前記頭金支払資格付与部14も他の優良な賃借人と同様に前記積立金額が所定金額に達したら当該積立金額を新築等の際の頭金として活用できる資格(権利)を当該賃借人に付与することとし、この頭金支払資格の付与により当該賃借人の信用度を高め銀行の住宅ローン審査に受かり易い状態にするという手立てをした上で、当該賃借人を建築業者及び不動産仲介業者に紹介するようにしてもよい。
【0026】
前記頭金支払資格付与部14は、ある賃借人に関して頭金が所定金額まで蓄積されている場合において、当該賃借人と建築業者との間で新築又はリノベーション工事に関する契約が締結され又はされようとする段階に至ったとき、当該賃借人及び建築業者からのインターネットを介してのそのことを知らせる通知等に基づき、当該賃借人に対して頭金支払の資格・権利を付与する旨の通知をインターネットを介して通知する。例えば、当該賃借人及び建築業者は、管理サーバーが運営するインターネット上のホームページに表示された「頭金支払資格の付与」のボタンを押す(場合により、前記ボタンを押して表示される入力フォームに必要事項を入力して管理サーバー1に送信する)ことにより、前記契約締結の段階に至ったことを管理サーバー1に知らせる。管理サーバー1側では、この通知を頭金支払資格付与部14が受信し、家賃等データベース11に記録されている当該賃借人に関して積み立てられている頭金の金額等の情報に基づいて、当該頭金の支払の資格・権利を当該賃借人に付与する旨の通知を、当該賃借人及び建築業者に送信する。また、このような動作とは別に、頭金支払資格付与部14は、建築業者端末4に対し、前記頭金が所定額まで蓄積された賃借人(紹介されることを事前に承諾している賃借人)を、新築又はリノベーション契約が期待できる見込み客として、メール等により紹介する。
【0027】
また、15は、少なくとも毎月一回、各賃借人に対し、当該月の家賃の支払を受領したこと又はまだ家賃を受領していないことなどを知らせる情報、当該賃貸住宅が含まれるエリアで営業している建築業者が提供する建築プラン情報(広告)及び不動産仲介業者(加盟金の支払等に基づいて管理者により本システムの一部使用を承認された不動産仲介業者)からの土地や中古建物等の仲介物件の情報を組み合わせた提案等情報を作成・生成する提案等情報生成部、16は、前記提案等情報生成部15が作成・生成した提案等情報をインターネットを介してメール等により各賃借人に送信等する提案情報等提供部である。
【0028】
また本実施形態において、前記オーナー端末2は、管理サーバー1により、本実施形態システムの一部、例えば家賃等データベース11へのアクセスを許可されて、自らが保有している賃貸住宅の各賃借人に関する家賃の支払状況、及び頭金の蓄積状況などのデータを閲覧できるように設定されている。また、前記賃借人端末3は、管理サーバー1により、本実施形態システムの一部、例えば家賃等管理部12へのアクセスを許可されて、自らの家賃の支払状況、及び頭金の蓄積状況などのデータを閲覧できるように設定されている。また、前記賃借人端末3は、管理サーバー1により、ある建築業者との間で新築又はリノベーション契約が締結された又は締結される予定となったとき、当該賃借人が前記頭金を当該契約締結のために利用することを可能とすべく、当該契約が締結された(又はその予定である)ことを管理サーバー1内の頭金支払資格付与部14に通知できるように設定されている。
【0029】
また前記建築業者端末4は、管理サーバー1により、本実施形態システムの一部、例えば提案等情報生成部15に自らの建設提案プラン情報(広告情報)を提供することを許可されている。また、前記建築業者端末4は、管理サーバー1により、ある賃借人との間で新築又はリノベーション契約が締結された又は締結される予定となったとき、当該賃借人が前記頭金を当該契約締結のために利用することを可能とすべく、当該契約が締結された(又はその予定である)ことを管理サーバー1内の頭金支払資格付与部14に通知できるように設定されている。また前記不動産仲介業者端末5は、管理サーバー1により、本実施形態システムの一部、例えば提案等情報生成部15に自らの仲介物件情報(広告情報)を提供することを許可されている。
【0030】
次に、
図1、
図2及び
図3A〜3Dを参照して、本実施形態に係る頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムの動作を説明する。なお、
図2は本実施形態システムの各利用者と管理者間及び各利用者間のデータ等の流れ・やり取りを示す概念図、
図3A〜3Dは本実施形態システムにおいて各賃借人に提供される提案等情報の一例(この例ではメール本文)を示すものである。
【0031】
本実施形態では、賃貸住宅オーナーと管理者(サービサー)との間では、管理者はオーナー保有の賃貸住宅のために入居者紹介、物件の管理・メンテナンス及び補修工事等のサービスを提供し、オーナーは管理者に対し、物件管理費として家賃の数%、及び本実施形態に係るシステムの利用料として家賃の数%を支払う(
図2の符号21参照)。
【0032】
また、賃借人と管理者との間では、管理者は、賃借人のために土地・建物情報の提供、支払われた家賃に基づく頭金の蓄積などのサービスを提供し、賃借人は管理者に対し家賃を支払う(
図2の符号22参照)。
【0033】
また、建築業者と管理者との間では、建築業者は、自らが顧客に提案する建築プラン・見積り額等を管理サーバー1内の提案等情報生成部15などに提供し、管理者は、自らが管理している多数の賃借人中で前記頭金が一定額に達した賃借人(それらの中で建築業者へ紹介してもよいとの承諾を事前に得ている賃借人のみ)を建築業者に新築・リノベーション工事を検討している有望な見込み客として紹介する(
図2の符号23参照)。
【0034】
また、賃借人と建築業者と管理者との間に関して、賃借人と建築業者との間で新築・リノベーション工事の契約が成立し(又はそれが予定され)、そのことを示す情報を賃借人及び管理者がそれぞれ管理サーバー1に通知した(
図1についての説明参照)とき、管理者は、当該賃借人に対し、当該建築業者に対して前記頭金の支払いを行う資格(権利)を付与する(
図2の符号24参照)。前記頭金の支払いを行う資格(権利)が当該賃借人に付与された後の前記頭金の建築業者への支払い方法は、当該賃借人が複数の選択肢から選択可能である。例えば、当該賃借人は、管理者から頭金を受領して建築業者に送金すること、当該頭金の支払に係る資格(権利)を建築業者に譲渡すること(この場合は建築業者が管理者から直接に頭金を受け取る)など、複数の方法が選択可能である。
【0035】
さらに、不動産仲介業者と管理者との間では、不動産仲介業者は、自らが顧客に提案する仲介物件(新築用の土地、リノベーション用の中古建物など)の情報を管理サーバー1内の提案等情報生成部15などに提供し、管理者は、自らが管理している賃借人中で前記頭金が一定額に達した賃借人(不動産仲介業者へ紹介してもよいとの承諾を事前に得ている賃借人のみ)を不動産仲介業者に新築・リノベーション工事を検討している有望な見込み客として紹介する(
図2の符号25参照)。
【0036】
次に、
図3A〜3Dは、
図1における前記提案等情報生成部15が生成し、前記提案等情報提供部16が各賃借人端末3に提供・送信する提案等情報の一例としてのメールを示す図である。この提案等情報の一例として示すメールにより各賃借人に送られる情報は、各賃借人の家賃の支払等に関する情報と、当該賃借人の頭金の蓄積(積立)額に関する情報と、当該賃貸住宅が存在するエリアを商圏とする建築業者及び不動産仲介業者からの建築プランや仲介物件等の広告情報と、から構成されている。
【0037】
前記メール中の冒頭及びその近傍部分には、各賃借人の家賃の支払等に関する情報が表示され、具体的には、当該月(今月)の家賃の支払状況と来月の家賃の金額及び銀行口座自動引落し日などに関する情報が表示されている(
図3A参照)。また前記メール中の中間部分には、不動産仲介業者からの仲介物件情報と、建築業者からの提案用建築プラン情報が表示されている(
図3B、及び
図3C参照)。
【0038】
さらに、前記メール中の末尾及びその近傍部分には、各賃借人の家賃の一部が積み立てられて成る頭金に関する情報、例えば現在までの頭金の蓄積額、頭金の目標達成までの期間(各賃借人が頭金を活用できるためには、事前の賃借人と管理者との間での取り決めにより、頭金が所定金額まで積み立てられることが必要とされている)、当該頭金を活用して建築業者に住宅新築工事を委託・発注した場合の支払シミュレーション情報などが表示されている(
図3D参照)。
【0039】
以上説明したように、本実施形態によるシステムでは、前記頭金積立部13が、各賃借人が毎月支払った家賃中の所定額又は所定割合額を、当該賃借人が将来的に新築又はリノベーション工事を建築業者に依頼又は発注するときの頭金又はその一部となるように、各賃借人別に各月毎に加算・積立するように家賃等データベース11に記録し、前記頭金支払資格付与部14が、当該賃借人及び建築業者から、建築業者と前記契約を行う又は行った旨の情報を受信したとき、前記頭金積立部13からの情報等を参照して、当該賃借人(及び当該建築業者)に対して、前記賃借人が前記蓄積等された頭金を支払うことができ(且つ前記建築業者が前記蓄積等された頭金を受け取ることができ)る資格(権利)を、当該賃借人(及び建築業者)に付与するようにしている。よって、本実施形態によれば、賃貸住宅の賃借人、建設業者、賃貸住宅オーナー及び不動産仲介業者を1つのシステム内に統合することにより少子高齢化・中間層の貧困化等による従来の各諸問題を統一的に解決することができるようになる。すなわち、本実施形態によれば、(1)賃貸住宅の賃借人に対しては毎月の支払った家賃を言わば「支払いっ放し」にするのではなくその一部を将来の住宅購入のために活用できるメリットを提供することができ、(2)賃貸住宅オーナーに対しては上記メリットを訴求することにより賃借人の募集を他の賃貸住宅よりも有利に行って空室率を低減させることができ、(3)建築業者(及び不動産仲介業者)に対しては自社商圏内において新築等を希望する有望な顧客を将来に渡り継続的かつ安定的に獲得することができるようになる。
【0040】
また、本実施形態において、前記頭金積立部13が、例えば入居期間中に家賃を毎月遅滞せずに支払っていたか・所得はどのくらいか・勤続年数は何年かなどの各賃借人の信用度に関する情報に基づいて、当該賃借人のために前記頭金として積み立てる所定額又は所定割合額を変更又は調整するようにしたときは、各賃借人の信用度すなわち優良顧客度に応じて前記頭金が一定額まで積み立てられる期間(当該賃借人が前記頭金に関する資格・権利を活用できるようになるまでの期間)を調整することができるので、管理者側が本件システムに加入・加盟している建築業者及び不動産仲介業者に対して不良顧客を紹介してしまうことを、ある程度抑止することができる。他方、本実施形態では、例えば所得が比較的低い・勤続年数が比較的短いなどの信用度が比較的低く銀行の住宅ローン審査にパスするかどうかのボーダーライン上にある賃借人についても、前記頭金積立部13が他の優良な賃借人と同様に毎月頭金となる金額を積み立てるようにし、前記頭金支払資格付与部14も他の優良な賃借人と同様に前記積立金額が所定金額に達したら当該金額を頭金として活用できる資格(権利)を当該賃借人に付与することとし、この頭金支払資格の付与により当該賃借人の信用度を高め銀行の住宅ローン審査に受かり易い状態にした上で、当該賃借人を建築業者及び不動産仲介業者に紹介するようにしてもよい。このようにしたときは、例えば所得が比較的低い・勤続年数が比較的短いなどの信用度が比較的低い賃借人(そのままでは銀行の住宅ローン審査に通るかどうかボーダーライン上の賃借人)についても、前記積立金額を頭金として活用できる資格・権利を付与して信用度を高めて、これにより、前述のような元々は信用度の比較的低い賃借人でも銀行の住宅ローン審査をパスして持ち家を建築・所有できるようにすることが可能になる。
【0041】
また、本実施形態において、前記提案等情報生成部15が、各賃借人毎の家賃の各月別の発生又は支払に関する情報と、各賃借人のために積み立てられる頭金に関する情報と、前記建築業者が提供する建築プラン等の広告情報とを組み合わせることにより提案等情報を生成し、それを前記提案等情報提供部16が各賃借人にメール等で提供するようにしたときは、各賃借人に対し毎月の家賃の支払及びそれに伴って蓄積された頭金の額等を知らせて各賃借人の家賃支払及び住宅の建築・購入等へのインセンティブを高めることができると共に、各賃借人に対し自分が住んでいる地域の建築業者及びそのサービス内容に関する情報を知らせ、各賃借人に前記頭金を使用しての住宅建築・購入等を実現するための有益な情報を提供することができる。
【0042】
さらに、本実施形態において、前記提案等情報生成部15が、前記提案等情報を、管理者側から所定の資格・権利を認められた不動産仲介業者からの不動産仲介物件情報をも組み合わせて生成等するようにしたときは、各賃借人に対し、自分が住んでいる地域の建築業者及びそのサービス内容だけでなく不動産物件情報をも併せ提供することができ、前記頭金を使用しての住宅建築・購入のためにより一層役立つ有益情報を提供できるようになる。
【符号の説明】
【0043】
1 管理サーバー
2 オーナー端末
3 賃借人端末
4 建築業者端末
5 不動産仲介業者端末
11 家賃等データベース
12 家賃等管理部
13 頭金積立部
14 頭金支払資格付与部
15 提案等情報生成部
16 提案等情報提供部
【要約】
【目的】少子高齢化・中間層の貧困化等による住宅新規着工件数の減少等の問題を統一的に解決することができる賃貸住宅管理システムを提供する。
【構成】各賃借人が毎月支払った家賃中の所定額又は所定割合額を、当該賃借人が将来的に新築又はリノベーション等の工事を依頼・発注するときの頭金又はその一部として活用できる金額を積立て、データベースに記録する賃借人別頭金情報積立手段と、ある賃借人が建築業者と新築工事等の契約を行う又は行った旨の情報を受信したとき、当該賃借人又は当該建築業者に対して、前記賃借人が前記蓄積等された頭金を支払うことができ前記建築業者が前記蓄積等された頭金を受け取ることができる資格・権利を付与する頭金支払資格等付与手段とを備えた、頭金貯蓄型賃貸住宅管理システムである。
【選択図】
図1