(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6181329
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
G06K19/077 164
【請求項の数】28
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-569401(P2016-569401)
(86)(22)【出願日】2015年6月2日
(86)【国際出願番号】US2015033649
(87)【国際公開番号】WO2015187605
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2017年3月1日
(31)【優先権主張番号】14/295,653
(32)【優先日】2014年6月4日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ヒュンスク・シン
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー・ローレル・サンチェス
(72)【発明者】
【氏名】フン・クオック・ヴォン
(72)【発明者】
【氏名】アミット・ギル
【審査官】
福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】
特表2017−504084(JP,A)
【文献】
特表2016−534420(JP,A)
【文献】
特表2013−505507(JP,A)
【文献】
特開2001−067303(JP,A)
【文献】
特開2003−281477(JP,A)
【文献】
特表2004−503015(JP,A)
【文献】
特開2013−047996(JP,A)
【文献】
特開2010−272144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リムーバブルメモリカードを収容するためのリムーバブルメモリカードレセプタクルであって、
少なくとも2つのタイプの挿入されたリムーバブルメモリカード上の同様に配置された対応する接点に動作可能に結合するように構成されるピンを備えるハウジングと、
前記ハウジングの前記ピンに動作可能に結合される制御システムであって、前記対応する接点の1つが所定の電圧に結合されるかどうかを検出するように構成され、
前記対応する接点の前記1つが前記所定の電圧に結合されなかった場合にセキュアデジタル(SD)プロトコルを使用して1つのタイプの挿入されたリムーバブルメモリカードと通信することと、
前記対応する接点の前記1つが前記所定の電圧に結合される場合にユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)プロトコルを使用して別のタイプの挿入されたリムーバブルメモリカードと通信することと
を行うようにさらに構成される制御システムと
を備える、リムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項2】
前記制御システムは、前記対応する接点の前記1つが前記所定の電圧に結合されなかった場合にマイクロセキュアデジタル(microSD)プロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するように構成される、請求項1に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項3】
前記制御システムは、前記リムーバブルメモリカードレセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入を検出するようにさらに構成される、請求項1に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項4】
前記所定の電圧は、グランドと供給電圧とからなるグループから選択される、請求項1に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項5】
前記制御システムは、プルアップ抵抗器をさらに備える、請求項4に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項6】
前記制御システムは、前記プルアップ抵抗器にわたって電流が存在するかどうかを検出するように構成されることによって、前記対応する接点の前記1つが前記所定の電圧に結合されるかどうかを検出するように構成される、請求項5に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項7】
前記制御システムは、前記プルアップ抵抗器にわたって前記電流が存在する場合に、前記対応する接点の前記1つがグランドに結合されることを検出するように構成される、請求項6に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項8】
前記制御システムは、前記プルアップ抵抗器にわたって前記電流が存在しない場合に、前記対応する接点の前記1つがグランドに結合されなかったことを検出するように構成される、請求項6に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項9】
前記ピンは、前記挿入されたリムーバブルメモリカード上のDAT2接点に動作可能に結合するように構成される、請求項1に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項10】
リムーバブルメモリカードを収容するためのレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための方法であって、
挿入されたリムーバブルメモリカード上の対応する接点が所定の電圧に結合されるかどうかを検出するステップを含み、
前記対応する接点が前記所定の電圧に結合されなかった場合にセキュアデジタル(SD)プロトコルを使用しながらピンの第1のセットを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップと、
前記対応する接点が前記所定の電圧に結合される場合にユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)プロトコルを使用しながらピンの前記第1のセットを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップと
をさらに含む、方法。
【請求項11】
前記対応する接点が前記所定の電圧に結合されなかった場合にマイクロセキュアデジタル(microSD)プロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
リムーバブルメモリカードを収容するためのレセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入を検出するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記所定の電圧は、グランドと供給電圧とからなるグループから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記挿入されたリムーバブルメモリカード上の前記対応する接点が前記所定の電圧に結合されるかどうかを検出するステップは、プルアップ抵抗器にわたって電流が存在するかどうかを検出するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記対応する接点がグランドに結合されるかどうかを検出するステップは、前記プルアップ抵抗器にわたって前記電流が存在するかどうかを検出するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記対応する接点がグランドに結合されなかったことを検出するステップは、前記プルアップ抵抗器にわたって前記電流が存在しないことを検出するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
複数の異なるタイプのリムーバブルメモリカードを収容するためのリムーバブルメモリカードレセプタクルであって、
制御回路に結合されるピンを備えるハウジングと、
前記制御回路に結合され、かつ異なるフォームファクタに基づいてリムーバブルメモリカードの異なるタイプを区別するように構成されるタイプスイッチと
を備え、
前記制御回路は、リムーバブルメモリカードレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するために前記タイプスイッチからタイプ信号を受信するように構成されるソフトウェアを備え、前記タイプは、セキュアデジタル(SD)プロトコルタイプのリムーバブルメモリカードまたはユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)プロトコルタイプのリムーバブルメモリカードを含む、リムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項18】
前記制御回路に結合され、かつ前記リムーバブルメモリカードの挿入を検出するように構成される挿入スイッチをさらに備え、
前記制御回路は、前記リムーバブルメモリカードレセプタクルに前記リムーバブルメモリカードが挿入されたときを検出するために前記挿入スイッチから挿入信号を受信するようにさらに構成される前記ソフトウェアを備える、請求項17に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項19】
前記制御回路は、前記ピンに検出信号を供給するようにさらに構成される前記ソフトウェアを備える、請求項18に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項20】
前記制御回路は、
第1の時点において前記リムーバブルメモリカードの挿入を示す前記検出信号を前記ピンに供給することと、
前記第1の時点よりも後の第2の時点において前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプを示す前記検出信号を前記ピンに供給することと
を行うようにさらに構成される前記ソフトウェアを備える、請求項19に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項21】
前記ピンに動作可能に結合される制御システムであって、
前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがSDであることを示す場合に、SDプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信することと、
前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがUFSであることを示す場合に、UFSプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信することと
を行うように構成される制御システムをさらに備える、請求項19に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項22】
前記制御システムは、前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがマイクロセキュアデジタル(microSD)であることを示す場合に、microSDプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するようにさらに構成される、請求項21に記載のリムーバブルメモリカードレセプタクル。
【請求項23】
複数の異なるタイプのリムーバブルメモリカードを収容するためのレセプタクル内に配置されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための方法であって、
タイプスイッチを使用して異なるフォームファクタに基づいてリムーバブルメモリカードの異なるタイプを区別するステップと、
制御回路によって、リムーバブルメモリカードレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するために前記タイプスイッチからタイプ信号を受信するステップであって、前記タイプは、セキュアデジタル(SD)プロトコルタイプのリムーバブルメモリカードまたはユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)プロトコルタイプのリムーバブルメモリカードを含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項24】
挿入スイッチを使用して前記リムーバブルメモリカードの挿入を検出するステップと、
前記制御回路によって、前記リムーバブルメモリカードレセプタクルに前記リムーバブルメモリカードが挿入されたときを検出するために前記挿入スイッチから挿入信号を受信するステップと
をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記制御回路によって、前記リムーバブルメモリカードレセプタクルのハウジングのピンに検出信号を供給するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
第1の時点において前記リムーバブルメモリカードの前記挿入を示す前記検出信号を前記ピンに供給するステップと、
前記第1の時点よりも後の第2の時点において前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプを示す前記検出信号を前記ピンに供給するステップと
をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがSDであることを示す場合に、SDプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップと、
前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがUFSであることを示す場合に、UFSプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップと
をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記検出信号が、前記挿入されたリムーバブルメモリカードの前記タイプがマイクロセキュアデジタル(microSD)であることを示す場合に、microSDプロトコルを使用して前記挿入されたリムーバブルメモリカードと通信するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願
本出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれている、2014年6月4日に出願した、“REMOVABLE MEMORY CARD TYPE DETECTION SYSTEMS AND METHODS”という名称の米国特許出願第14/295,653号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示の技術は、概してリムーバブルメモリカードに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会では、モバイル端末が、広く普及するようになった。モバイル電話、および特にスマートフォンが、注目の大部分を集めているが、カメラ、オーディオプレーヤ、ビデオレコーダーなどの数多くの他のモバイル端末もまた広範囲に利用可能である。これらのデバイスの多くは、データを記憶するためのリムーバブルメモリ媒体に依存する。たとえば、カメラは、リムーバブルメモリカードに写真を記憶することができる。デスクトップコンピュータなどのあまり携帯性のないコンピューティングデバイスもまた、リムーバブルメモリカードを収容するレセプタクルを有する場合がある。この点に関して、人は、カメラによって写真を撮り、写真をリムーバブルメモリカードに記憶し、カードをカメラから取り外し、デスクトップコンピュータ上のレセプタクルにカードを挿入し、デスクトップコンピュータのハードドライブに写真を転送する場合がある。
【0004】
多くのリムーバブルメモリカードは、何らかの形のフラッシュメモリである。しかしながら、共通するフラッシュメモリフォーマットを用いているにもかかわらず、コンパクトフラッシュ(登録商標)(IおよびII)、セキュアデジタル(SD)(SD、miniSD、microSD、SDHC、miniSDHC、microSDHC、SDXC)、メモリスティック(標準、Pro、Pro Duo、Pro-HG Duo、Micro(M2)、xC)、マルチメディアカード(MMC)(MMC、RS-MMC、MMCmobile、MMCplus、MMCmicro)、カードフォーマット内のシリアル周辺機器インターフェース(SPI)動作モード、xD(標準、タイプM、タイプH、タイプM+)、XQD、またはウルトラハイスピード(UHS)(IおよびII)によって実現されるリムーバブルメモリカードなど、数多くの独自仕様のリムーバブルメモリカードがある。
【0005】
フラッシュメモリのリムーバブルバージョンに加えて、組込み型メモリユニットまたはそうではなく非リムーバブルメモリユニットのために設計された、いくつかのフラッシュメモリプロトコルが存在する。このような組込み型フラッシュメモリユニットは、電子デバイスのプリント回路基板(printed circuit board)または基板(substrate)にはんだ付けされるか、またはそうではなく恒久的に貼り付けられることがある。このような1つのプロトコルが、電子デバイス技術合同協議会(JEDEC:Joint Electron Device Engineering Council)によって提唱されるユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)規格である。
【0006】
これまで、UFSは、リムーバブルメモリカードプロトコルに適用されていない。コンピューティングデバイスまたはホストは、UFS準拠のリムーバブルメモリカードが利用可能であるときにはそのようなカードに対応できることが必要である。専用のUFSレセプタクルを追加するのを回避するには、ホストがSD準拠のカードをサポートするのに使用されるのと同じレセプタクルを介してUFS準拠のカードをサポートすることが必要になる場合がある。そのようなサポートでは、ホストがUFS準拠のリムーバブルメモリカードとSD準拠のリムーバブルメモリカードを区別することができる必要がある。ホストがカードタイプを区別するための1つの方法では、UFS準拠のカードフォームファクタとSD準拠のカードフォームファクタを区別するスイッチからのカードタイプ情報を受信する追加のピンをレセプタクル内に使用する。しかし、追加のピンを使用すると、レセプタクルのサイズが大きくなりコストが高くなる。追加のピンを使用する代わりに、ホストがプロトコル初期設定シグナリングを使用してUFS準拠のカードとSD準拠のカードを区別してもよい。たとえば、ホストは、まずSDプロトコルを使用してリムーバブルメモリカードを初期設定することを試み、SDプロトコル初期設定が失敗した場合にのみUFSプロトコルを使用してカードを初期設定することを試みるシグナリングシーケンスを使用してもよい。しかし、このように一連のプロトコル初期設定を使用すると、リムーバブルメモリカードを初期設定するのに必要な時間が長くなる。したがって、ホストが、追加のピンを必要とすることもあるいはカード初期設定時間を延ばすこともなしにUFS準拠のリムーバブルメモリカードとSD準拠のリムーバブルメモリカードを区別することができると有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願第61/867,343号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
詳細な説明に開示する態様は、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法を含む。特に、例示的な態様では、マイクロセキュアデジタル(microSD)リムーバブルメモリカードとユニバーサルフラッシュ規格(UFS)リムーバブルメモリカード(それぞれ「microSD」カードおよび「UFSカード」とも呼ばれる)を区別する。すなわち、フラッシュ規格によって用語が定義されているホストは、microSDカードフォームファクタと、まだ定義されていない将来のUFSカードフォームファクタの両方をサポートするレセプタクルを有してもよい。本レセプタクルは、フラッシュ規格によって用語が定義されているデバイスを収容するように構成されてもよい。使用時には、レセプタクルにリムーバブルメモリカードが挿入される。レセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入時、ホストは、リムーバブルメモリカードの電気的特性または物理的特性のいずれかに基づいてリムーバブルメモリカードのタイプを判定する。このようにして、ホストは、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがmicroSDタイプカードであると判定する。ホストは、リムーバブルメモリカードがUFSカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがUFSタイプカードであると判定する。特定の電気的特性または物理的特性の検出に基づいてカードタイプを判定することによって、本明細書において開示される例示的な態様は、追加のピンを必要とすることもあるいはカード初期設定時間を延ばすこともなしにUFSカードとmicroSDカードを区別することができる。
【0009】
このようにして、一態様では、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムは、リムーバブルメモリカード上の特定の接点が所定の電圧に結合されるかどうかを検出する。システムは、接点が所定の電圧に結合されないことを検出した場合、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードであると判定し、microSDプロトコルを使用してカードと通信する。システムは、接点が所定の電圧に結合されることを検出した場合、リムーバブルメモリカードがUFSカードであると判定し、UFSプロトコルを使用してカードと通信する。別の態様では、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムは、スイッチおよび制御回路を使用して、リムーバブルメモリカードがmicroSDフォームファクタを有するかそれともUFSフォームファクタを有するかを検出する。より具体的には、リムーバブルメモリカードの挿入時、挿入スイッチが、制御回路にカード挿入を通知する信号を提供する。さらに、タイプスイッチが、カードのフォームファクタに基づいて制御回路にカードタイプを通知する信号を提供する。制御回路上に実行されるソフトウェアは、挿入スイッチおよびタイプスイッチからの信号を使用して、単一のピンを介してカード挿入とカードタイプの両方を制御システムに通知する検出信号を提供する。検出信号が、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードであることを示す場合、制御システムは、microSDプロトコルを使用してカードと通信する。検出信号が、リムーバブルメモリカードがUFSカードであることを示す場合、制御システムは、UFSプロトコルを使用してカードと通信する。
【0010】
この点に関して、一態様では、リムーバブルメモリカードを収容するためのリムーバブルメモリカードレセプタクルを開示する。リムーバブルメモリカードレセプタクルはハウジングを備える。ハウジングは、挿入されたリムーバブルメモリカード上の対応する接点に動作可能に結合するように構成されるピンを備える。リムーバブルメモリカードレセプタクルは、ハウジングのピンに動作可能に結合される制御システムをさらに備える。制御システムは、対応する接点が所定の電圧に結合されるかどうかを検出するように構成される。
【0011】
別の態様では、リムーバブルメモリカードを収容するためのレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための方法を開示する。本方法は、挿入されたリムーバブルメモリカード上の対応する接点が所定の電圧に結合されるかどうかを検出するステップを含む。
【0012】
別の態様では、リムーバブルメモリカードを収容するためのリムーバブルメモリカードレセプタクルを開示する。リムーバブルメモリカードレセプタクルはハウジングを備える。ハウジングは、制御回路に結合されるピンを備える。リムーバブルメモリカードレセプタクルは、制御回路に結合されるタイプスイッチをさらに備える。タイプスイッチは、異なるフォームファクタに基づいてリムーバブルメモリカードのタイプを区別するように構成される。制御回路は、リムーバブルメモリカードレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するためにタイプスイッチからタイプ信号を受信するように構成されるソフトウェアを備える。
【0013】
別の態様では、リムーバブルメモリカードを収容するためのレセプタクル内に配置されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための方法を開示する。本方法は、タイプスイッチを使用して異なるフォームファクタに基づいてリムーバブルメモリカードのタイプを区別するステップを含む。本方法では、制御回路によって、リムーバブルメモリカードレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するためにタイプスイッチからタイプ信号を受信するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】セキュアデジタル(SD)フォームファクタに準拠する従来のリムーバブルメモリカードの平面図である。
【
図2】マイクロSD(microSD)フォームファクタに準拠する従来のリムーバブルメモリカードの平面図である。
【
図3】本開示の例示的な態様による異なるリムーバブルメモリカードタイプを区別するように適合されたモバイル端末の斜視図である。
【
図4】モバイル端末のリムーバブルメモリカードレセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入を検出するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図5A】レセプタクルにmicroSDリムーバブルメモリカードが挿入された、レセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成される制御システムを使用するリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図5B】レセプタクルにユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)リムーバブルメモリカードが挿入された、
図5Aにおけるリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図5C】リムーバブルメモリカードレセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6A】レセプタクルにmicroSDリムーバブルメモリカードが挿入された、レセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成される制御回路を使用するリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図6B】レセプタクルにUFSリムーバブルメモリカードが挿入された、
図6Aにおけるリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図6C】リムーバブルメモリカードレセプタクルにmicroSDリムーバブルメモリカードとUFSリムーバブルメモリカードの両方がそれぞれ挿入されたことに応答する、
図6Aおよび
図6Bにおける制御回路の例示的な出力信号を示す信号図である。
【
図6D】リムーバブルメモリカードレセプタクル内に配置されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図7A】レセプタクルにmicroSDリムーバブルメモリカードが挿入された、レセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成される制御システムを使用するリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図7B】レセプタクルにUFSリムーバブルメモリカードが挿入された、レセプタクルに挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成される制御システムを使用するリムーバブルメモリカードレセプタクルのブロック図である。
【
図7C】リムーバブルメモリカードレセプタクル内に配置されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8】
図5A、
図5Bまたは
図6A、
図6Bのリムーバブルメモリカードレセプタクルを含むことのできる、例示的なプロセッサベースのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで図面を参照しながら、本開示のいくつかの例示的な態様について説明する。「例示的」という語は、本明細書では「一例、事例、または例示としての役割を果たすこと」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書において説明されるいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいか、または有利であると解釈されるとは限らない。
【0016】
詳細な説明に開示する態様は、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法を含む。特に、例示的な態様では、マイクロセキュアデジタル(microSD)リムーバブルメモリカードとユニバーサルフラッシュ規格(UFS)リムーバブルメモリカード(それぞれ「microSD」カードおよび「UFSカード」とも呼ばれる)を区別する。すなわち、フラッシュ規格によって用語が定義されているホストは、microSDカードフォームファクタと将来のUFSカードフォームファクタの両方をサポートするレセプタクルを有してもよい。このレセプタクルは、フラッシュ規格によって用語が定義されているデバイスを収容するように構成されてもよい。使用時には、レセプタクルにリムーバブルメモリカードが挿入される。レセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入時、ホストは、リムーバブルメモリカードの電気的特性または物理的特性のいずれかに基づいてリムーバブルメモリカードのタイプを判定する。このようにして、ホストは、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがmicroSDタイプカードであると判定する。ホストは、リムーバブルメモリカードがUFSカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがUFSタイプカードであると判定する。特定の電気的特性または物理的特性の検出に基づいてカードタイプを判定することによって、本明細書において開示される例示的な態様は、追加のピンを必要とすることもあるいはカード初期設定時間を延ばすこともなしにUFSカードとmicroSDカードを区別することができる。
【0017】
このようにして、一態様では、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムは、リムーバブルメモリカード上の特定の接点が所定の電圧に結合されるかどうかを検出する。システムは、接点が所定の電圧に結合されないことを検出した場合、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードであると判定し、microSDプロトコルを使用してカードと通信する。システムは、接点が所定の電圧に結合されることを検出した場合、リムーバブルメモリカードがUFSカードであると判定し、UFSプロトコルを使用してカードと通信する。別の態様では、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムは、スイッチおよび制御回路を使用して、リムーバブルメモリカードがmicroSDフォームファクタを有するかそれともUFSフォームファクタを有するかを検出する。より具体的には、リムーバブルメモリカードの挿入時、挿入スイッチが、制御回路にカード挿入を通知する信号を提供する。さらに、タイプスイッチが、カードのフォームファクタに基づいて制御回路にカードタイプを通知する信号を提供する。制御回路上に実行されるソフトウェアは、挿入スイッチおよびタイプスイッチからの信号を使用して、単一のピンを介してカード挿入とカードタイプの両方を制御システムに通知する検出信号を提供する。検出信号が、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードであることを示す場合、制御システムは、microSDプロトコルを使用してカードと通信する。検出信号が、リムーバブルメモリカードがUFSカードであることを示す場合、制御システムは、UFSプロトコルを使用してカードと通信する。
【0018】
上記のように、2種類のフラッシュメモリ、すなわちリムーバブルと組込み型とがある。SD、メモリスティック(Memory Stick)、コンパクトフラッシュ(Compact Flash)など、いくつかの種類のリムーバブルフラッシュメモリがある。同様に、組込み型マルチメディアカード(eMMC:embedded Multimedia Card)が主要な種類である、いくつかの種類の組込み型フラッシュメモリがある。eMMCは最も一般的な種類の組込み型フラッシュメモリであるが、電子デバイス技術合同協議会(JEDEC:Joint Electron Device Engineering Council)は、次の一次標準(primary standard)としてUFSを奨励している。これまでJEDECは、単に組込み型フラッシュ製品としてUFSを実装することに焦点を当ててきた。2013年8月19日出願され、これによってその全体を参照により組み込まれている米国特許出願第61/867,343号は、リムーバブルメモリカードにUFSを使用するという概念を推進した。UFSをリムーバブルメモリカードに採用することは、まだ新しい提案であるので、実装形態の厳密な詳細は標準化されていない。1つの解決策は、UFSに固有のフォームファクタを有するリムーバブルメモリカードを作製することである。UFS固有のフォームファクタを使用すると、UFSリムーバブルメモリカードを他の種類のカードと物理的に区別できるようになる利点を有する。しかし、リムーバブルメモリカードを使用するデバイスが、追加の専用UFSレセプタクルを組み込む必要なしに新しいUFS技術をサポートする方法が存在すべきである。
【0019】
単一のレセプタクルを使用してリムーバブルメモリカードのタイプを区別することについて詳細に説明する前に、
図1〜
図3を参照して、リムーバブルメモリカードに関連して使用されるハードウェアについて簡単に説明する。コンピューティングデバイスのレセプタクルへのリムーバブルメモリカードの挿入を検出するためのプロセスについて
図4を参照して説明する。microSDリムーバブルメモリカードと、UFSに準拠したリムーバブルメモリカードとを区別するのに使用されるハードウェアおよびプロセスについて
図5A〜
図7Cを参照して説明する。
【0020】
この点に関して、
図1において、SDフォームファクタに準拠した従来のリムーバブルメモリカード10の平面図が示されている。リムーバブルメモリカード10は、一般にリムーバブルメモリカード10のメモリ要素が内部に位置するプラスチック製ハウジングであるハウジング12を含む。ハウジング12内のメモリ要素は、接点14によって接触される。以下のTABLE 1(表1)に要約されている接点14は、リムーバブルメモリカード10内のメモリ要素へのデータ転送およびメモリ要素からのデータ転送を可能にする。さらに、接点14は、よく理解されるように、電力、クロック信号、または同様の信号を提供することができる。基本的なSDプロトコルに加えて、miniSD、microSD、SDHC、miniSDHC、microSDHC、およびSDXCなどの他のSDの種類におけるメモリカードが利用可能である。
【表1】
【0021】
図2は、microSDフォームファクタに準拠する従来のリムーバブルメモリカード16の平面図である。SDフォームファクタに準拠した
図1のリムーバブルメモリカード10と同様に、リムーバブルメモリカード16は、リムーバブルメモリカード16のメモリ要素が内部に位置するハウジング18を含む。接点20は、ハウジング18内のメモリ要素に接触し、リムーバブルメモリカード16内のメモリ要素へのデータ転送およびメモリ要素からのデータ転送を可能にする。接点20については、以下のTABLE 2(表2)に要約されている。
図1の接点14と同様に、接点20は、よく理解されるように、電力、クロック信号、または同様の信号を提供してもよい。特に、本開示は、microSDプロトコルに焦点を当てるが、本開示の概念は、SD、miniSD、SDHC、miniSDHC、microSDHC、およびSDXCなど、他の種類のSDメモリカードにも適用可能である。
【表2】
【0022】
リムーバブルメモリカード10、16がコンピューティングデバイスにおける使用、特にカメラ、電話などのモバイル端末での使用によく適していることを了解されたい。この点に関して、
図3は、この事例ではカメラである、例示的なモバイル端末22を示している。モバイル端末22は、バッテリー用の開口部24と、リムーバブルメモリカード10、16などのリムーバブルメモリカードを収容するように構成されるリムーバブルメモリカードレセプタクル26(本明細書では「レセプタクル」とも呼ばれる)とを有することができる。モバイル端末22は、ユーザ入力(たとえば、シャッターボタン(図示せず)、ディスプレイ画面(図示せず)、タッチスクリーン(図示せず)など)などのユーザインターフェース要素を有する。モバイル端末は特に、リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法の態様での使用に適していると考えられるが、リムーバブルメモリカードを使用する他のコンピューティングデバイスもまた、本開示の利益を享受する場合がある。
【0023】
リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法について説明する前に、
図3におけるモバイル端末22のリムーバブルメモリカードレセプタクル26へのリムーバブルメモリカード10、16の挿入を検出するための例示的なプロセス28について
図4において説明する。特に、レセプタクル26がSDカードを収容するように構成される場合、プロセス28は、リムーバブルメモリカード10の挿入の検出に適用可能である。レセプタクルがmicroSDカードを収容するように構成される場合、プロセス28は、リムーバブルメモリカード16の挿入の検出に適用可能である。このようにして、レセプタクル26にリムーバブルメモリカード10または16が挿入される(ブロック30)。挿入時には、リムーバブルメモリカード10、16のそれぞれハウジング12、18がレセプタクル26内の物理的なスイッチをアクティブ化させる。カード挿入情報の受信専用のレセプタクル26内のピンが、物理的なスイッチに動作可能に結合される。物理的なスイッチは、物理的なスイッチがアクティブ化されたときにピンをグランドに結合するように構成される。リムーバブルメモリカード10、16の挿入を検出するために、プロセス28は、物理的なスイッチに動作可能に結合されるピンがグランドに結合されるかどうかを検出する(ブロック32)。ピンがグランドに結合される場合、プロセス28は、レセプタクル26にリムーバブルメモリカード10、16が挿入されたことを検出する。しかし、ピンがグランドに結合されなかった場合、プロセス28は、レセプタクル26にリムーバブルメモリカード10、16は挿入されていないと判定する。したがって、プロセス28は、レセプタクル26が、カードの挿入を検出するために特定のタイプのリムーバブルメモリカード10、16を収容するように構成されることに依存する。特に、プロセス28は、ピンをグランドに結合することを含むが、リムーバブルメモリカード10、16の挿入を検出するための他のプロセスが、ピンをグランドではなく供給電圧に結合することによって同様の機能を実現してもよい。
【0024】
この点に関して、
図5Aおよび
図5Bは、リムーバブルメモリカードレセプタクル34に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成される制御システム36を使用するレセプタクル34を示す。
図5Aは、microSDカード38(リムーバブルメモリカード16と同一である)とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル34を示し、一方、
図5Bは、UFSカード40とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル34を示す。この例では、リムーバブルメモリカードレセプタクル34は、ピン44を有するハウジング42を含む。ピン44は、microSDカード38およびUFSカード40上のそれぞれ接点46、48に動作可能に結合するように構成される。制御システム36は、
図4のプロセス28を使用することなどによって、リムーバブルメモリカードレセプタクル34へのmicroSDカード38またはUFSカード40の挿入を検出するように構成される。制御システム36は、レセプタクル34にリムーバブルメモリカードが挿入されたことを検出するように構成されることに加えて、接点46、48が所定の電圧に結合されるかどうかを検出するようにも構成される。この例では、制御システム36は、接点46、48が所定の電圧に結合されるかどうかを検出するように構成され、この場合、所定の電圧はグランド50である。特に、他の態様では、制御システム36は、接点46、48がグランド50ではなくVccなどの供給電圧に結合されるかどうかを検出するように構成されることによって同様の機能を実現してもよい。さらに、所定の電圧は、必要または所望に応じてグランド50または供給電圧以外の電圧であってもよい。引き続きこの例を参照して説明すると、制御システム36は、接点46、48がグランド50に結合されなかったことを検出した場合に、microSDプロトコルを使用してmicroSDカード38と通信するように構成される。しかし、制御システム36は、接点46、48がグランド50に結合されることを検出した場合に、UFSプロトコルを使用してUFSカード40と通信するように構成される。制御システム36が、接点46、48がグランド50に結合されるかどうかを検出するように構成される場合がある1つの方法では、プルアップ抵抗器52などの制御システム36内のデバイスにわたって電流が存在するかどうかを判定する。たとえば、制御システム36は、プルアップ抵抗器52にわたって電流が存在する場合に、接点48がグランド50に結合されることを検出するように構成されてもよい。しかし、制御システム36は、プルアップ抵抗器52にわたって電流が存在しない場合に、接点46がグランド50に結合されなかったことを検出するように構成されてもよい。
【0025】
引き続き
図5Aおよび
図5Bを参照すると、リムーバブルメモリカードレセプタクル34は、メモリカードタイプを区別するために、microSDカード38がUFSカード40では使用されない接点を含む特性を利用する。これに関して、TABLE 3(表3)は、
図5BにおけるUFSカード40用の接点の仮説的なレイアウトについて以下で要約している。UFSをリムーバブルメモリカードに採用することは、まだ新しい提案であるので、実装形態の厳密な詳細が標準化されていないことに留意されたい。したがって、TABLE 3(表3)は、例示的な接点レイアウトとして使用されるが、別の接点レイアウトも可能である。
【表3】
【0026】
TABLE 2(表2)におけるmicroSD接点レイアウトをTABLE 3(表3)におけるUFS接点レイアウトと比較するとわかるように、microSDカード38上の特定の接点は、UFSカード40上の同様の接点に対応する必要はない。たとえば、DAT0接点、DAT1接点、およびDAT2接点は、microSDカード38上のデータ入出力用に構成されるが、UFSカード40上に対応する接点を割当て可能である。このようにして、UFSカード40では、DAT0接点およびDAT1接点をデータ入出力接点として使用できるように割り当て、一方、DAT2接点を別の用途向けに予約してもよい。他の接点/ピン配列および/または使用法も本開示の範囲内である。特に、TABLE 1(表1)、TABLE 2(表2)、およびTABLE 3(表3)は、ウルトラハイスピード(UHS)バスIプロトコルによる、それぞれSD、microSD、およびUFS用の接点/ピン配列を含むが、本開示は、UHSバスIIプロトコルを使用するSD、microSD、およびUFS接点/ピン配列に適用されてもよい。
【0027】
この点に関して、引き続き
図5Aおよび
図5Bを参照して説明すると、microSDカード38上の接点46は、TABLE 2(表2)における対応する用途に使用される。たとえば、接点46は、DAT2接点に対応し、したがって、コネクタデータ線2との接続を確立してもよい。同様に、microSDカード38上のDAT2接点に対応するUFSカード40上の割当て可能な接点48はグランド50に結合される。特に、接点48は、UFSカード40上において、microSDカード38上の接点46の位置に対応する位置に配置される。接点46、48の位置がそれぞれのカード38、40上で対応するので、microSDカード38またはUFSカード40の挿入により、それぞれ接点46、48がピン44に結合する。したがって、カードの挿入時に、制御システム36は、それぞれの接点46、48がグランド50に結合されるかどうかを検出することによってmicroSDカード38とUFSカード40を区別してもよい。
【0028】
この点に関して、
図5Cは、
図5Aおよび
図5Bにおけるリムーバブルメモリカードレセプタクル34に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するためにレセプタクル34によって使用されるプロセス54を示す。特に、リムーバブルメモリカードレセプタクル34にリムーバブルメモリカード、すなわち、microSDカード38またはUFSカード40のいずれかが挿入される(ブロック56)。制御システム36はそのような挿入を検出する(ブロック58)。制御システム36は、リムーバブルメモリカード38、40の挿入を検出した後、リムーバブルメモリカード38、40上の対応するそれぞれの接点46、48がグランド50に結合されるかどうかを判定する(ブロック60)。接点46、48がグランド50に結合されなかった場合、制御システム36は、挿入されたカードがmicroSDカード38であると判定し、microSDプロトコルを使用してmicroSDカード38と通信する(ブロック62)。しかし、接点46、48がグランド50に結合される場合、制御システム36は、挿入されたカードがUFSカード40であると判定し、UFSプロトコルを使用してUFSカード40と通信する(ブロック64)。リムーバブルメモリカードレセプタクル34は、リムーバブルメモリカードのタイプをこのように検出することによって、追加のピンを必要とすることもあるいはカード初期設定時間を延ばすこともなしにmicroSDカード38とUFSカード40を区別することができる。
【0029】
カードの電気的特性に基づいて挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出することに加えて、リムーバブルメモリカードのタイプを物理的特性に基づいて検出してもよい。この点に関して、
図6Aおよび
図6Bは、レセプタクル66に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するように構成されるソフトウェアを含む制御回路68を使用するリムーバブルメモリカードレセプタクル66を示す。特に、この態様では制御回路68内のソフトウェアをカードタイプの検出に使用するが、他の態様では、ソフトウェアではなくハードウェアを使用するかあるいはソフトウェアとハードウェアの組合せを使用することによって同様の機能を実現してもよい。
図6Aは、microSDカード70(リムーバブルメモリカード16と同一である)とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル66を示し、一方、
図6Bは、UFSカード72とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル66を示す。この例では、リムーバブルメモリカードレセプタクル66は、カードの挿入とカードタイプの検出の両方に使用されるピン76を有するハウジング74を含む。リムーバブルメモリカードレセプタクル66はまた、挿入スイッチ78とタイプスイッチ80を含む。挿入スイッチ78は、制御回路68に結合され、microSDカード70およびUFSカード72などのリムーバブルメモリカードの挿入を検出するように構成される。より具体的には、リムーバブルメモリカードの挿入時、挿入スイッチ78がアクティブ化され、制御回路68が挿入信号(図示せず)を受信する。タイプスイッチ80も制御回路68に結合され、レセプタクル66に挿入されるカードのフォームファクタに基づいて挿入されるリムーバブルメモリカードのタイプを区別するように構成される。特に、リムーバブルメモリカードの挿入時、タイプスイッチ80は、挿入されたカードのフォームファクタに応じて、アクティブ化するかあるいは非アクティブ化されたままになり、それによって、制御回路68がタイプ信号(図示せず)を受信する。制御回路68上のソフトウェアは、挿入信号およびタイプ信号に基づいて検出信号82を生成するように構成される。検出信号82はピン76に供給される。制御システム84は、検出信号82において中継される情報に基づいて、それぞれmicroSDプロトコルまたはUFSプロトコルを使用してmicroSDカード70またはUFSカード72と通信する。
【0030】
制御回路68上のソフトウェアは、ピン76を使用してカードの挿入とカードタイプの両方を検出するために、検出信号82を特定のタイミングによってピン76に供給するように構成される。特に、制御回路68上のソフトウェアは、第1の時点においてカードの挿入を示すように検出信号82をピン76に供給し、検出信号82がその後の第2の時点においてカードタイプを示すように構成される。この点に関して、
図6Cは、リムーバブルメモリカードレセプタクル66にmicroSDカード70とUFSカード72の両方がそれぞれ挿入されたことに応答した検出信号82を示す信号
図86を示す。信号
図86の上部ラインは、microSDカード70の挿入に関係する検出信号82を示し(検出信号82(microSD)と示されている)、一方、下部ラインは、UFSカード72の挿入に関係する検出信号82を示す(検出信号82(UFS)と示されている)。このようにして、検出信号82(microSD)は、時間t
1においてロー電圧に遷移し(矢印88)、カードの挿入を示す。時間t
2において、検出信号82(microSD)は引き続きロー電圧であり(矢印90)、レセプタクル66にmicroSDカード70が挿入されたことを示す。同様に、検出信号82(UFS)は、時間t
1においてロー電圧に遷移し(矢印92)、カードの挿入を示す。しかし、時間t
2において、検出信号82(UFS)はハイ電圧に遷移し(矢印94)、レセプタクル66にUFSカード72が挿入されたことを示す。
【0031】
この点に関して、
図6Dは、
図6Aおよび
図6Bにおけるリムーバブルメモリカードレセプタクル66に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するためにレセプタクル66によって使用されるプロセス96を示す。特に、リムーバブルメモリカードレセプタクル66にリムーバブルメモリカード、すなわち、microSDカード70またはUFSカード72のいずれかが挿入される(ブロック98)。カードの挿入時に、挿入スイッチ78は、レセプタクル66にリムーバブルメモリカードが適切に挿入されたかどうかを判定する(ブロック100)。より具体的には、挿入スイッチ78は、アクティブ化されなかった場合、ブロック98において引き続きリムーバブルメモリカードの挿入を待つ。挿入スイッチ78が、アクティブ化され、したがって、レセプタクル66にリムーバブルメモリカードが挿入されたことを検出した場合、制御回路68は、カードの挿入を示す挿入信号を挿入スイッチ78から受信する(ブロック102)。さらに、制御回路68は、レセプタクル66にリムーバブルメモリカードが挿入されたときにタイプスイッチ80からタイプ信号を受信する(ブロック104)。
【0032】
引き続き
図6Dを参照すると、制御回路68は、挿入信号およびタイプ信号を使用して検出信号82を生成する。制御回路68は、第1の時点において、レセプタクル66にリムーバブルメモリカードが挿入されたことを示す検出信号82をピン76に供給する(ブロック106)。この例では、検出信号82がロー電圧に遷移した場合、制御回路68においてソフトウェア割込みが生成される。ソフトウェア割込みは、レセプタクル66に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを判定するために規定された時間の後で検出信号82を見直すよう制御回路68に通知する。したがって、第1の時点の後で生じる第2の時点において、制御回路68は、レセプタクル66に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを示すように検出信号82をピン76に供給する(ブロック108)。この例では、制御システム84は、検出信号82がmicroSDカード70タイプを示すかどうかを判定することによってレセプタクル66に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを判定する(ブロック110)。検出信号82が、レセプタクル66にmicroSDカード70が挿入されたことを示す場合、制御システム84は、microSDプロトコルを使用してこのmicroSDカード70と通信する(ブロック112)。逆に、検出信号82が、レセプタクル66にmicroSDカード70が挿入されたことを示さない場合、制御システム84は、レセプタクル66にUFSカード72が挿入されたと判定し、UFSプロトコルを使用してUFSカード72と通信する(ブロック114)。リムーバブルメモリカードレセプタクル66は、リムーバブルメモリカードのタイプをこのように検出することによって、挿入とカードタイプの検出の両方に同じピン76が使用されることに起因して、追加のピンを必要とすることもあるいは追加のカード初期設定時間を生じさせることもなしにmicroSDカード70とUFSカード72を区別することができる。
【0033】
図6Aおよび
図6Bにおいて説明した制御回路68およびタイプスイッチ80に加えて、他の態様によって、リムーバブルメモリカードの物理的特性を異なるように使用してカードタイプの検出を実現してもよい。この点に関して、
図7Aおよび
図7Bは、レセプタクル116に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するのに使用されるスイッチ118を使用するリムーバブルメモリカードレセプタクル116を示す。
図7Aは、microSDカード120(リムーバブルメモリカード16と同一である)とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル116を示し、一方、
図7Bは、UFSカード122とともに動作するリムーバブルメモリカードレセプタクル116を示す。この例では、スイッチ118は、ハウジング126内のピン124に結合される。ピン124は、microSDカード120上で使用される接点128に対応する。しかし、UFSカード122上では対応する接点は使用されない。スイッチ118は、ピン124をグランド130に結合するUFSカード122のフォームファクタに起因して、レセプタクル116へのUFSカード122の挿入時にアクティブ化するように構成される。他の態様では、スイッチ118がアクティブ化されたときに、ピン124をグランド130ではなく供給電圧、または所定の他の電圧に結合するようにスイッチ118を構成することによって同様の機能を実現してもよい。さらに、スイッチ118は、microSDカード120のフォームファクタに起因して、レセプタクル116にmicroSDカード120が挿入されたときに非アクティブ化されたままになるように構成される。これによって、ピン124がグランド130に結合されるのが防止される。したがって、スイッチ118は、レセプタクル116に挿入されたリムーバブルメモリカードのフォームファクタに基づいてアクティブ化するかあるいは非アクティブ化されたままになるように構成される。ピン124は、制御システム132にハイ電圧を供給する場合にmicroSDプロトコルを使用してmicroSDカード120と通信するように構成される制御システム132に結合される。同様に、制御システム132は、ピン124が制御システム132にロー電圧を供給する場合にUFSプロトコルを使用してUFSカード122と通信するように構成される。さらに、制御システム132は、前に
図5Aおよび
図5Bにおいて説明したプルアップ抵抗器52と同様に機能するプルアップ抵抗器134を使用してもよい。
【0034】
この点に関して、
図7Cは、
図7Aおよび
図7Bにおけるリムーバブルメモリカードレセプタクル116に挿入されたリムーバブルメモリカードのタイプを検出するためにレセプタクル116によって使用されるプロセス136を示す。特に、リムーバブルメモリカードレセプタクル116にリムーバブルメモリカード、すなわち、microSDカード120またはUFSカード122のいずれかが挿入される(ブロック138)。スイッチ118は、挿入されたリムーバブルメモリカードのフォームファクタに反応する。より具体的には、レセプタクル116にmicroSDカード120が挿入された場合、スイッチ118は非アクティブ化されたままになり、したがって、ピン124がグランド130に結合するのが防止される。レセプタクル116にUFSカード122が挿入された場合、スイッチ118はアクティブ化され、したがって、ピン124をグランド130に結合させる。したがって、制御システム132は、レセプタクル116に挿入されたカードのタイプを判定するために、ピン124がグランド130に結合されるかどうかを判定する(ブロック140)。制御システム132は、ピン124がグランド130に結合されなかったことを検出した場合、microSDプロトコルを使用してこのmicroSDカード120と通信する(ブロック142)。制御システム132は、ピン124がグランド130に結合されることを検出した場合、UFSプロトコルを使用してこのUFSカード122と通信する(ブロック144)。リムーバブルメモリカードレセプタクル166は、UFSカード122上の接点ではなくmicroSDカード120上の接点に対応する既存のピン124をこのようにカードタイプの検出に使用することによって、追加のピンを必要とすることもあるいは追加のカード初期設定時間を生じさせることもなしにmicroSDカード120とUFSカード122を区別することができる。
【0035】
本開示では、UFSリムーバブルメモリカードとmicroSDリムーバブルメモリカードの区別に焦点を当てるが、本明細書において開示される態様は、UFSリムーバブルメモリカードとSDリムーバブルメモリカードの他の種類を区別するように構成されてもよいことに留意されたい。そのようなSDリムーバブルメモリカードの他の種類には、限定はしないが、タイプSD、miniSD、SDHC、miniSDHC、microSDHC、およびSDXCのカードが含まれる。
【0036】
本明細書において開示される態様によるリムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法が任意のプロセッサベースのデバイスに設けられるか、または組み込まれてもよい。例としては、限定はしないが、セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、モバイル電話、セルラー電話、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビジョン、チューナー、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、およびポータブルデジタルビデオプレーヤがある。
【0037】
この点に関して、
図8は、
図5A、
図5Bに示すリムーバブルメモリカードレセプタクル34、
図6A、
図6Bに示すリムーバブルメモリカードレセプタクル66、または
図7A、
図7Bに示すリムーバブルメモリカードレセプタクル116を使用することができるプロセッサベースのシステム146の例を示す。この例では、プロセッサベースのシステム146は、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)148を含み、各CPUが1つまたは複数のプロセッサ150を含む。CPU148は、一時的に記憶されたデータへの高速アクセスのためにプロセッサ150に結合されるキャッシュメモリ152を有してもよい。CPU148は、システムバス154に結合され、プロセッサベースのシステム146中に含まれるデバイスを相互結合することができる。よく知られているように、CPU148は、システムバス154を介してアドレス情報、制御情報、およびデータ情報を交換することによって、これらの他のデバイスと通信する。たとえば、CPU148は、バストランザクションリクエストをメモリコントローラ156に通信することができる。
【0038】
他のデバイスをシステムバス154に接続することができる。
図8に示すように、これらのデバイスは、例として、メモリシステム158と、1つまたは複数の入力デバイス160と、1つまたは複数の出力デバイス162と、1つまたは複数のネットワークインターフェースデバイス164と、1つまたは複数のディスプレイコントローラ166とを含むことができる。入力デバイス160は、これに限定されないが、入力キー、スイッチ、音声プロセッサ等を含む、任意のタイプの入力デバイスを備えることができる。出力デバイス162は、限定はしないが、オーディオインジケータ、ビデオインジケータ、他の視覚インジケータなどを含む、任意のタイプの出力デバイスを含むことができる。ネットワークインターフェースデバイス164は、ネットワーク168との間のデータの交換を可能にするように構成される任意のデバイスとすることができる。ネットワーク168は、限定はしないが、ワイヤードまたはワイヤレスネットワーク、専用ネットワークまたは公衆ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドローカルエリアネットワーク(WLAN)、およびインターネットを含む任意のタイプのネットワークであってもよい。ネットワークインターフェースデバイス164は、所望の任意のタイプの通信プロトコルをサポートするように構成することができる。メモリシステム158は、1つまたは複数のメモリユニット170(0)〜170(N)を含むことができる。
【0039】
CPU148はまた、1つまたは複数のディスプレイ172に送信される情報を制御するために、システムバス154を介してディスプレイコントローラ166にアクセスするように構成されてもよい。ディスプレイコントローラ166は、1つまたは複数のビデオプロセッサ174を介して表示されるべき情報をディスプレイ172に送信し、ビデオプロセッサ174は、表示されるべき情報を、ディスプレイ172に適したフォーマットとなるように処理する。ディスプレイ172は、限定はしないが、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイなどを含む任意のタイプのディスプレイを含むことができる。
【0040】
本明細書において開示される態様に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムは、電子ハードウェア、メモリもしくは別のコンピュータ可読媒体に記憶され、プロセッサもしくは他の処理デバイスによって実行される命令、または両方の組合せとして実装されてもよいことを当業者はさらに了解されよう。本明細書において説明されるデバイスは、例として、任意の回路、ハードウェア構成要素、集積回路(IC)、またはICチップにおいて使用されてよい。本明細書において開示されるメモリは、任意のタイプおよびサイズのメモリであってもよく、所望の任意のタイプの情報を記憶するように構成されてもよい。この互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、概してそれらの機能に関して上記で説明した。そのような機能がどのように実装されるかは、特定の適用例、設計上の選択、および/またはシステム全体に課された設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装してもよいが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0041】
本明細書において開示される態様に関して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書において説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せにおいて実現または実行されてもよい。プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装される場合もある。
【0042】
本明細書において開示される態様は、ハードウェアにおいて、また、ハードウェアに記憶された命令において具現化されてもよく、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態のコンピュータ可読媒体に存在してもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替実施形態では、記憶媒体は、プロセッサと一体に構成される場合がある。プロセッサおよび記憶媒体はASICに存在してもよい。ASICはリモート局に存在してもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素として、リモート局、基地局、またはサーバに存在してもよい。
【0043】
本明細書の例示的な態様のいずれかにおいて説明した動作ステップは、例示および説明のために記載されていることにも留意されたい。説明した動作は、図示した順序以外の多数の異なる順序で実行されてもよい。さらに、単一の動作ステップで説明した動作は、実際にはいくつかの異なるステップで実行されてもよい。加えて、例示的な態様において説明した1つまたは複数の動作ステップは、組み合わされてもよい。当業者には容易に明らかになるように、フローチャート図に示す動作ステップは、多数の異なる修正を受ける場合があることを理解されたい。当業者はまた、情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表されてもよいことを理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場または光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されてもよい。
【0044】
本開示の上述の説明は、当業者が本開示を実施するかまたは使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の変形形態に適用される場合がある。したがって、本開示は、本明細書において説明される例および設計に限定されるものではなく、本明細書において開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0045】
10 従来のリムーバブルメモリカード
12 ハウジング
14 接点
16 従来のリムーバブルメモリカード
18 ハウジング
20 接点
22 モバイル端末
24 開口部
26 リムーバブルメモリカードレセプタクル
34 リムーバブルメモリカードレセプタクル
36 制御システム
38 microSDカード
40 UFSカード
42 ハウジング
44 ピン
46 接点
48 接点
50 グランド
52 プルアップ抵抗器
66 リムーバブルメモリカードレセプタクル
68 制御回路
70 microSDカード
72 UFSカード
74 ハウジング
76 ピン
78 挿入スイッチ
80 タイプスイッチ
82 検出信号
84 制御システム
116 リムーバブルメモリカードレセプタクル
118 スイッチ
120 microSDカード
122 UFSカード
124 ピン
126 ハウジング
128 接点
130 グランド
132 制御システム
134 プルアップ抵抗器
148 中央処理ユニット
146 プロセッサベースのシステム
150 プロセッサ
152 キャッシュメモリ
154 システムバス
156 メモリコントローラ
158 メモリシステム
160 入力デバイス
162 出力デバイス
164 ネットワークインターフェースデバイス
166 ディスプレイコントローラ
168 ネットワーク
170(0)〜170(N) メモリユニット
172 ディスプレイ
174 ビデオプロセッサ
【要約】
リムーバブルメモリカードタイプ検出システムおよび方法を開示する。一態様では、ホストのレセプタクルにリムーバブルメモリカードが挿入される。ホストは、リムーバブルメモリカードの電気的特性または物理的特性のいずれかに基づいてリムーバブルメモリカードのタイプを判定する。このようにして、ホストは、リムーバブルメモリカードがmicroSDカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがmicroSDタイプカードであると判定する。ホストは、リムーバブルメモリカードがUFSカードに関連する特定の電気的特性または物理的特性を有することを検出した場合、リムーバブルメモリカードがUFSタイプカードであると判定する。特定の電気的特性または物理的特性の検出に基づいてカードタイプを判定することによって、本明細書において開示される態様は、追加のピンまたは追加のカード初期設定時間を必要とせずにUFSカードとmicroSDカードを区別することができる。