(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181391
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】タッチスクリーンとその製造方法、およびそれを備える携帯端末
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20170807BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
G06F3/041 430
G06F3/041 660
G06F3/044 122
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-47636(P2013-47636)
(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公開番号】特開2013-191208(P2013-191208A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2016年2月8日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0025685
(32)【優先日】2012年3月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲ドン▼▲スブ▼
【審査官】
間野 裕一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−18634(JP,A)
【文献】
特開2011−47976(JP,A)
【文献】
特開2011−76514(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/132846(WO,A1)
【文献】
特開2007−264923(JP,A)
【文献】
特開2012−3754(JP,A)
【文献】
特開2011−113506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が表示されるアクティブ領域および前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネルと、
前記フレキシブル表示パネルの全面に付着され、タッチを感知するためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域およびタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルと、
を含み、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域は、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域に向かってベンディングし、
前記フレキシブルタッチパネルに付着され、前記フレキシブルタッチパネルを保護する保護ウインドウをさらに含み、
前記保護ウインドウは、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域が挿入される溝を含むことを特徴とするタッチスクリーン。
【請求項2】
前記フレキシブル表示パネルの下段に位置し、前記フレキシブル表示パネルを平らに固定するためのブラケットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン。
【請求項3】
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域は、
前記ブラケットの外側面と前記タッチスクリーンのケースの内側面の間に位置することを特徴とする請求項2に記載のタッチスクリーン。
【請求項4】
前記フレキシブルタッチパネルは、
横座標を認識するためのドライビングチャンネルおよび縦座標を認識するためのセンシングチャンネルが金属メッシュで形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン。
【請求項5】
タッチスクリーンが設置される携帯端末において、
前記タッチスクリーンは、
画像が表示されるアクティブ領域および前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネルと、前記フレキシブル表示パネルの全面に付着され、タッチを感知するためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域およびタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルと、
を含み、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域は、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域に向かってベンディングし、
前記フレキシブルタッチパネルに付着され、前記フレキシブルタッチパネルを保護する保護ウインドウをさらに含み、
前記保護ウインドウは、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域が挿入される溝を含むことを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
前記タッチスクリーンは、
前記フレキシブル表示パネルの下段に位置し、前記フレキシブル表示パネルのアクティブ領域を平らに固定するためのブラケットをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域は、
前記ブラケットの外側面と前記携帯端末のケースの内側面の間に位置することを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記フレキシブルタッチパネルは、
横座標を認識するためのドライビングチャンネルおよび縦座標を認識するためのセンシングチャンネルが金属メッシュで形成されることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末。
【請求項9】
画像が表示されるアクティブ領域と前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネル、およびタッチ感知のためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域とタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルを積層するステップと、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域を、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域に向かってベンディング処理するステップと、
を含み、
前記ベンディング処理するステップは、
前記フレキシブルタッチパネルを保護し、両側端に、前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域が挿入される溝を含む保護ウィンドウを前記フレキシブルタッチパネルの上段に積層するステップと、
前記フレキシブル表示パネルの配線領域および前記フレキシブルタッチパネルの配線領域を前記保護ウィンドウの溝に挿入するステップと、含むことを特徴とするタッチスクリーン製造方法。
【請求項10】
前記フレキシブル表示パネルを固定するためのブラケットを前記フレキシブル表示パネルの下段に積層するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のタッチスクリーン製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンとその製造方法、およびそれを備える携帯端末に関し、特に、携帯端末のボーダー領域(Border Area)を最小化できるタッチスクリーン、その製造方法、およびそれを利用する携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の携帯端末は入力の便宜性のためにタッチスクリーンを備えている。前記タッチスクリーンは、表示パネル(Display Panel)およびタッチパネル(Touch Panel)を含む。
【0003】
図1は従来のタッチスクリーンを概略的に示した図である。
【0004】
図1を参照すると、前記タッチスクリーン130の表示パネル131は、画像(停止画および動画)を表示するアクティブ領域(Active Area、31a)と、画像が表示されないノンアクティブ領域(Non−active Area、31b)とで区分することができる。前記アクティブ領域31aは、画像データを供給するデータ駆動部(Data Driving Integrated Circuit)、走査信号を供給するゲート駆動部(Gate Driving Integrated Circuit)を含んでもよい。前記ノンアクティブ領域31bは、前記ゲート駆動部およびデータ駆動部と印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB、図示せず)を連結するための配線を含む。前記印刷回路基板は、外部からの画像信号を表示パネル131の駆動に適した信号に加工および/または変換し、前記ゲート駆動部およびデータ駆動部に供給する各種素子(例えば、LDI(LCD Driver Interface))が実装される。
【0005】
一方、前記タッチパネル132は前記表示パネル131の全面に積層される。前記タッチパネル132はタッチ感知領域32aおよび配線領域32bを含む。前記タッチ感知領域32aはタッチ感知のためのタッチセンサーが位置する。前記配線領域32bは、タッチセンサーとタッチドライバーIC(Integrated Circuit)を連結する多数の配線を含むことができる。
【0006】
図2は
図1のタッチスクリーンを備える携帯端末の外観を示した図である。
【0007】
図1および
図2を参照すると、前記携帯端末100は長方形であり、全面にタッチスクリーン130を保護する保護ウインドウ141が位置する。前記携帯端末100の本体の上段にはスピーカー(Speaker、110)が位置し、前記本体の下段には機能キー150が位置することができる。
【0008】
前記保護ウインドウ141は透明領域41aおよび不透明のボーダー領域(Boarder Area、41b)を有することができる。前記ボーダー領域41bは、前記表示パネル131のノンアクティブ領域31bおよびタッチパネル132の配線領域32bにより、携帯端末100に必然的に形成される。前記ボーダー領域41bは一般的に保護ウインドウ141に特定の色(例えば、黒色)を印刷して形成する。前記ボーダー領域41bは、前記表示パネル131のノンアクティブ領域31bおよびタッチパネル132の配線領域32bがユーザに露出されないようにし、表示パネル131の光の漏れを防止する付加的効果がある。
【0009】
図3は
図2の携帯端末をA−A'方向に切断した様子を示した断面図である。
【0010】
図1ないし
図3を参照すると、前記タッチスクリーン130は、表示パネル131およびタッチパネル132が積層されており、前記タッチパネル132に保護ウインドウ141が積層されていることが分かる。前記表示パネル131およびタッチパネル132、タッチパネル132および保護ウインドウ141は、接着剤60、例えば、光学透明両面テープ(Optically Clear Adhesive:OCA)または合成樹脂(Resin)で接着することができる。このような前記タッチスクリーン130は携帯端末100に実装される。このとき、前記保護ウインドウ141のボーダー領域41bは、両面テープ50などで携帯端末100のケース101に接着することができる。一方、前記表示パネル131とブラケット(Bracket、20)の間には、衝撃発生時、表示パネル131が割れることを防止するために、緩衝作用のための緩衝材(10、例えば、スポンジ(Sponge)、ポロン(Poron)など)を含むことができる。このように、従来のタッチスクリーンを備える携帯端末100は、表示パネル131のノンアクティブ領域31bおよびタッチパネル132の配線領域32bの露出を防止するために、比較的広いボーダー領域41bが求められる。これにより、従来の携帯端末100は、デザインに制約が生じ、端末の全体の大きさが増加するという問題点が存在する。
【0011】
これにより、最近はタッチスクリーン130が占める面積を最小化し、外観をよくするために、ボーダー領域41bを最小化できるタッチスクリーンが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために発明されたものであり、本発明の目的は、フレキシブル(Flexible)表示パネルおよびフレキシブルタッチパネルを用いて、携帯端末のボーダー領域を最小化できるタッチスクリーンとその製造方法、およびそれを備える携帯端末を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、フレキシブル(Flexible)表示パネルおよびフレキシブルタッチパネルの一部領域を、ベンディング(Bending:曲げる)して、携帯端末のボーダー領域を最小化できるタッチスクリーンとその製造方法、およびそれを備える携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述したような目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係るタッチスクリーンは、画像が表示されるアクティブ領域、および前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネルと、前記表示パネルの全面に付着され、タッチを感知するためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域およびタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルとを含み、前記表示パネルの配線領域および前記タッチパネルの配線領域は、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域と平行にならないように、ベンディングすることを特徴とする。
【0015】
上述したような目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係る携帯端末は、フレキシブルタッチスクリーンが設置される携帯端末において、前記タッチスクリーンは、画像が表示されるアクティブ領域および前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネルと、前記表示パネルの全面に付着され、タッチを感知するためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域およびタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルとを含み、前記表示パネルの配線領域および前記タッチパネルの配線領域は、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域と平行にならないように、ベンディングすることを特徴とする。
【0016】
上述したような目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係るタッチスクリーンの製造方法は、画像が表示されるアクティブ領域と前記画像に対応するデータを伝送する多数の信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブル表示パネル、およびタッチ感知のためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域とタッチ信号を伝送するための多数の信号ラインが位置する配線領域を含むフレキシブルタッチパネルを積層するステップと、前記表示パネルの配線領域および前記タッチパネルの配線領域を、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域と平行にならないように、ベンディング処理するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
以上で説明したように、本発明の実施形態に係るタッチスクリーン、その製造方法、およびそれを利用する携帯端末は、フレキシブル表示パネルの配線領域およびフレキシブルタッチパネルの配線領域を、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域と平行にならないように、ベンディングして携帯端末のボーダー領域を最小化することができる。これにより、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンを含む携帯端末は、デザイン競争力を強化することができる。また、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンを含む携帯端末は、ボーダー領域を最小化することができ、同一サイズのタッチスクリーンを提供する他の携帯端末に比べて小型化および軽量化することができる。また、本発明に係る携帯端末は、同一の外観サイズを有する場合、他の携帯端末より相対的に大きい画面を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】従来のタッチスクリーンを概略的に示した図である。
【
図2】
図1のタッチスクリーンを備える携帯端末の外観を示した図である。
【
図3】
図2の携帯端末をA−A'方向に切断した様子を示した断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【
図7】本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【
図8】本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンの製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。ここで、添付の図面において、同一の構成要素は可能な限り同一の符号で表していることに留意するべきである。また、本発明の要旨を曖昧にし得る公知の機能および構成に関する詳細な説明は省略する。
【0020】
一方、本明細書と図面に開示された本発明の実施形態は、本発明の技術内容を分かりやすく説明し、本発明の理解を助けるために特定の例を提示しただけであって、本発明の範囲を限定するものではない。ここに開示された実施形態の以外にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。
【0021】
図4は、本発明の第1実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。
【0022】
図4を参照すると、本発明の第1実施形態に係るタッチスクリーン230は、タッチパネル232および表示パネル231を含み、前記タッチパネル232の上段に保護ウインドウ241を付着し、表示パネル231の下段にブラケット(Bracket、220)を付着することができる。
【0023】
前記表示パネル231は、画像を表示するための装置であり、実際に画像が表示されるアクティブ領域231aと、画像に対応するデータを伝送する信号ラインを含むノンアクティブ領域(231b、以下、配線領域)とを含むことができる。特に、本発明の第1実施形態に係る表示パネル231はフレキシブル(Flexible)表示パネル231にすることができる。前記フレキシブル(Flexible)特性により、前記携帯端末に設置する際、前記表示パネル231の配線領域231bは、前記アクティブ領域231aと平行にならないように、ベンディング(Bending)することができる。例えば、
図4に示されたように、前記表示パネル231の配線領域231bは、前記アクティブ領域231aと所定の角度(例えば、90度)でベンディングされ、ブラケット220とケース201の間に位置することができる。このとき、前記表示パネル231の配線領域231bは、設計者の意図により前記ブラケット220に付着することもできる。一方、
図4では前記ケース201が携帯端末のケースであることで示した。しかし、前記ケース201はタッチスクリーン230のケースにすることもできる。
【0024】
前記タッチパネル232は、タッチを感知するための装置であり、前記表示パネル231の全面に付着することができる。前記タッチパネル232は、タッチを感知するタッチ感知領域232aおよびタッチ信号をタッチドライバーICに伝送するための信号ラインが位置する配線領域232bを含むことができる。特に、本発明に係るタッチパネル232はフレキシブルタッチパネル232にすることができる。前記フレキシブルタッチパネル232は、横座標を感知するためのドライビングチャンネル(Driving channel)および縦座標を感知するためのセンシングチャンネル(Sensing channel)を金属(例えば、シルバー、銅、アルミニウムなど)メッシュで形成することができる。これは、前記タッチパネル232の配線領域232bが所定の角度で曲がった場合、クラック(crack)などの理由により、信号ラインと断線される問題を防止するためである。
【0025】
前記タッチパネル232の配線領域232bは、表示パネル231の配線領域231bと同様に、前記タッチ感知領域232aと所定の角度(例えば、90度)でベンディングされ、前記表示パネル231の配線領域231bとケース201の間に位置することができる。このとき、前記タッチパネル232の配線領域232bは、設計者の意図により、前記表示パネル231の配線領域231bまたはケース201に付着することもできる。すなわち、前記表示パネル231の配線領域231bおよび前記タッチパネル232の配線領域232bは、
図4に示されたように、ブラケット220の外側面とケース201の内側面の間に位置することができる。このとき、前記表示パネル231の配線領域231bおよび前記タッチパネル232の配線領域232bは、ブラケット220またはケース201に、両面テープなどの接着剤で接着することができる。
【0026】
前記ブラケット220は、フレキシブル表示パネル231のアクティブ領域231aを固定することができる。すなわち、前記ブラケット220は、配線領域231bのベンディングにより発生する外力によって、フレキシブル表示パネル231のアクティブ領域231aが曲がらないようにする役割をすることができる。また、前記タッチパネル232が前記表示パネル231の全面に接着されるので、前記ブラケット220は、フレキシブルタッチパネル232のタッチ感知領域232aを固定する役割をすることができる。また、上述したように、前記ブラケット220は、表示パネル231の配線領域231bおよび前記タッチパネル232の配線領域232bを固定する役割をすることができる。すなわち、
図4に示されたように、表示パネル231の配線領域231bをブラケット220の側面に接着し、タッチパネル232の配線領域232bを前記表示パネル231の配線領域231bに付着することができる。一方、前記携帯端末が曲がるように設計されたフレキシブル端末である場合、前記ブラケット220はフレキシブルな材質で形成することができる。このとき、前記ブラケット220は、前記表示パネル231およびタッチパネル232が、外力のない平常時に平らな状態を維持できるような強度を有することが好ましい。
【0027】
前記保護ウインドウ241は、タッチパネル232に付着され、タッチパネル232を保護することができる。前記保護ウインドウは、ガラス(Glass)、PC(Poly Carbonate)、PMMA(Poly Methyl MethAcrylate)などで形成することができる。前記携帯端末が、曲がるように設計されたフレキシブル端末である場合、前記保護ウインドウ24はフレキシブルな材質で形成することができる。
【0028】
一方、前記保護ウインドウ241とタッチパネル232およびタッチパネル232と表示パネル231は、透明光学両面テープ(OCA)、合成樹脂(Resin)などの接着剤260で接着することができる。また、前記表示パネル231とブラケット220の間には、スポンジ(sponge)およびポロン(Poron)などの緩衝材210が位置することができる。
【0029】
上述したように、本発明に係るタッチスクリーン230は、フレキシブル表示パネル231およびフレキシブルタッチパネル232を含み、携帯端末に設置する際、タッチスクリーン230の一部領域(表示パネル231の配線領域231bおよびタッチパネル232の配線領域232b)を、アクティブ領域231a及びタッチ感知領域232aと所定の角度を有するようにベンディングする。これにより、本発明は携帯端末のボーダー領域を最小化し、ボーダーレス(Borderless)を具現することができる。
【0030】
図5ないし
図8は、本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末の断面図である。以下では、説明の便宜のために、表示パネルおよびタッチパネルを別々に図示せずに、タッチスクリーンとして統合して図示し、各構成を接着する接着材を図示せず、
図4と同一の機能を行う構成に関する説明は省略する。
【0031】
図5ないし
図8を参照すると、本発明の第2実施形態に係るタッチスクリーン530は、画像表示およびタッチ感知のためのアクティブ領域530aと、画像に対応するデータおよびタッチ信号を伝送する信号ラインが位置する配線領域530bを含むことができる。ここで、前記配線領域530bは、
図5に示されたように、一定の曲率半径(Radius of Curvature)を有して、所定の角度(例えば、90度)に曲げることができる。ここで、ブラケット520は、タッチスクリーン530のアクティブ領域530aを固定する平坦面520aと、タッチスクリーン530の配線領域530bが挿入される「U」字形態の溝520bを含むことができる。このように、本発明の第2実施形態は、ブラケット520に溝520bを形成し、タッチスクリーン530の配線領域530bをより容易に固定することができる。
【0032】
図6を参照すると、本発明の第3実施形態に係るタッチスクリーン630は、画像表示およびタッチ感知のためのアクティブ領域630aと、画像に対応するデータおよびタッチ信号を伝送する信号ラインが位置する配線領域630bを含むことができる。ここで、前記タッチスクリーン630の配線領域630bは、
図6に示されたように、一定の曲率半径(Radius of Curvature)を有して、前記アクティブ領域630aと所定の角度(例えば、180度)に曲げることができる。本発明の第3実施形態に係るブラケット620は、第2実施形態に係るブラケット520と同一の形態を有することができる。このように、本発明の第3実施形態は、配線領域630bを180度でベンディングすることにより、第2実施形態に比べてタッチスクリーン630の厚みをより減少させることができる。
【0033】
前記
図7を参照すると、本発明の第4実施形態に係るタッチスクリーン730は、画像表示およびタッチ感知のためのアクティブ領域730aと、画像に対応するデータおよびタッチ信号を伝送する信号ラインが位置する配線領域730bを含むことができる。このとき、前記タッチスクリーン730の配線領域730bは、
図7に示されたように、上側方向に、一定の曲率半径を有して、所定の角度(例えば、80度)に曲げることができる。このとき、前記ブラケット720および保護ウインドウ740は、前記タッチスクリーン730のベンディング形態と類似した形態を有することができる。例えば、
図7に示されたように、前記ブラケット720および保護ウインドウ740は両側端が上がった「U」字形態を有することができる。
【0034】
図8を参照すると、本発明の第5実施形態に係るタッチスクリーン830は、画像表示およびタッチ感知のためのアクティブ領域830aと、画像に対応するデータおよびタッチ信号を伝送する信号ラインが位置する配線領域830bを含むことができる。このとき、前記タッチスクリーン830の配線領域830bは、
図8に示されたように、上側方向に、一定の曲率半径を有して、所定の角度(例えば、90度)に曲げることができる。このとき、本発明の第5実施形態に係る保護ウインドウ840は、携帯端末に締結時、前記タッチスクリーン830のアクティブ領域830aを加圧する加圧部840aと、前記タッチスクリーン830の配線領域830bが挿入される屈曲部840bを含むことができる。前記ブラケット820は、タッチスクリーン830のアクティブ領域830aを固定するために、直線的な形態を有することができる。
【0035】
上述した本発明の様々な実施形態に係るタッチスクリーンは、携帯端末に設置時、ユーザに露出される必要のない一部領域(配線領域)を、ユーザに露出される領域(アクティブ領域)と平行にならないように、ベンディングすることができる。これにより、本発明は携帯端末のボーダー領域を最小化することができる。前記ボーダー領域を減らすことにより、本発明は携帯端末のデザイン競争力を強化することができる。また、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末は、同一サイズのタッチスクリーンを提供する他の携帯端末に比べて小型化および軽量化することができる。また、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンを備える携帯端末は、同一の外観サイズを有する場合、他の携帯端末より相対的に大きい画面を提供することができる。
【0036】
図9は、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンの製造方法を説明するための図である。
【0037】
図9を参照すると、本発明の実施形態に係るタッチスクリーン製造方法は、識別符号910および920の図面に示されたように、フレキシブルタッチパネル932と保護ウインドウ941を付着することができる。このとき、前記フレキシブルタッチパネル932および保護ウインドウ941は、光学透明両面テープ(OCA、960)で接着することができる。ここで、前記フレキシブルタッチパネル932は、タッチ感知のためのタッチセンサーが位置するタッチ感知領域および感知されたタッチ信号を伝送するための信号ラインが位置する配線領域を含むことができる。
【0038】
本発明は、識別符号930および940の図面に示されたように、前記フレキシブル表示パネル931を前記フレキシブルタッチパネル932の下段に付着することができる。前記フレキシブル表示パネル931と前記フレキシブルタッチパネル932は、光学透明両面テープ(OCA、960)で接着することができる。ここで、前記フレキシブル表示パネル931は、画像が表示されるアクティブ領域と、前記画像に対応するデータを伝送する信号ラインが位置する配線領域を含むことができる。一方、前記フレキシブルタッチパネル932、フレキシブル表示パネル931および保護ウインドウ941の付着順番は変更することができる。例えば、本発明の他の例では、前記フレキシブルタッチパネル932とフレキシブル表示パネル931を付着した後、保護ウインドウ941を付着することもできる。
【0039】
次に、本発明は、識別符号950の図面に示されたように、前記フレキシブル表示パネル931の下段にブラケット920を積層することができる。このとき、前記フレキシブル表示パネル931と前記ブラケット920の間には、スポンジ(Sponge)、ポロン(Poron)などの緩衝材910が位置することができる。
【0040】
次に、本発明は、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域を、前記タッチ感知領域および前記アクティブ領域と平行にならないように、ベンディングすることができる。例えば、識別符号960の図面に示されたように、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域を曲げて、前記ブラケット920の側面に付着することができる。
【0041】
一方、本発明は前記識別符号960の図面に示されたベンディング方法に限定されない。すなわち、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域は、様々な形態でベンディングすることができる。例えば、
図5または
図6に示されたように、前記ブラケットが、両側端に、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域を挿入するための溝を含む場合、溝が形成されたブラケットを前記フレキシブル表示パネル931の下段に積層し、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域を前記溝に挿入することができる。このとき、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域は、
図5に示されたように、90度に曲げて溝に挿入するか、あるいは、
図6に示されたように、180度に曲げて溝に挿入することができる。または、
図7および
図8に示されたように、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域は、保護ウインドウが位置する上段方向に曲げることもできる。このとき、前記保護ウインドウは、両側端に、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域が挿入されるための溝または屈曲部を含むことが好ましい。
【0042】
上述した前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域のベンディング方法は一例に過ぎず、本発明は上述した方法に限定されない。すなわち、本発明は、様々な方法により、前記タッチパネル932の配線領域および前記表示パネル931の配線領域を、前記アクティブ領域および前記タッチ感知領域と平行にならないように、ベンディングすることができる。
【0043】
以上では、本発明の実施形態に係るタッチスクリーン、その製造方法、およびそれを備える携帯端末に関して、本明細書および図面により、好ましい実施形態について説明した。ここで、特定の用語が使用されているが、これは単に本発明の技術内容を分かりやすく説明し、発明の理解を助けるために、一般的な意味で使用されただけであり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的思想に基づく様々な実施形態が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。
【符号の説明】
【0044】
210 緩衝材
260 接着剤
220 ブラケット
230 タッチスクリーン
231 表示パネル
232 タッチパネル
241 保護ウインドウ
201 ケース