特許第6181497号(P6181497)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6181497-間仕切り壁構造 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181497
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】間仕切り壁構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   E04B2/74 561C
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-201036(P2013-201036)
(22)【出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-67985(P2015-67985A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】504374849
【氏名又は名称】株式会社泉陽商会
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】田井 博康
【審査官】 星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭52−007219(JP,U)
【文献】 実公昭47−004623(JP,Y1)
【文献】 実開昭50−007644(JP,U)
【文献】 実開昭55−134472(JP,U)
【文献】 実公昭45−013874(JP,Y1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0038041(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/74
E05D 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井側の上枠(F)に設けたレール(1)に沿って走行する吊車(3)に吊り下げられる間仕切り用移動壁(4)によって収納室(49)と執務室(50)を区画する間仕切り壁構造に於て、
上記移動壁(4)は、上記レール(1)を含む鉛直平面(V)よりも上記執務室(50)側に偏った位置に配設されるパネル(8)と、該パネル(8)の上端縁から上記収納室(49)側に延伸するブラケット(2)とを備え、該ブラケット(2)の先端部(2A)近傍に、上記上枠(F)側の水平面部(7A)に下方から当接して転動する第1ガイドローラ(5)を有し、上記移動壁(4)の上記収納室(49)側への揺動を防止するように構成されたことを特徴とする間仕切り壁構造。
【請求項2】
上記ブラケット(2)は、上記上枠(F)側の鉛直面部(7B)に上記収納室(49)側から当接して転動する第2ガイドローラ(6)を有し、上記移動壁(4)の上記執務室(50)側への揺動を防止している請求項1記載の間仕切り壁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間仕切り壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レールに沿って走行する吊車に吊り下げられた移動壁を備える間仕切り壁構造が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−144293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図3に示すように、2つの部屋の一方を執務室(オフィス)50とし、他方を収納室49として間仕切りを行う場合には、移動壁45の執務室50側にパネル48を偏位して配設したものが使用される。即ち、移動壁45は、パネル48が執務室50側に偏在し、吊車43を支点として、執務室50から収納室49へ向かう方向に回転モーメントMが作用している。
【0005】
そこで、従来の間仕切り壁構造に於て、吊車43の上端部に振れ止め用のガイドローラ46を取着し、レール41の上部内面に案内板47を設けて、移動壁45の揺動を防止するように構成されていた。
しかし、図3に示すように、ガイドローラ46が案内板47に当たるまでに吊車43が斜めに傾くという欠点があり、図中2点鎖線で示すように、吊車43の車輪44,44のどちらか一方が浮いてレール41上で転動せず、スムーズに走行できない虞れがあった。また、吊車43と、ガイドローラ46の位置が近い為、ガイドローラ46が案内板47に強く当たって摩擦抵抗が大きくなり、移動壁45がスムーズに動かないという欠点があった。
【0006】
そこで、本発明は、間仕切り用移動壁を鉛直姿勢に保持しつつスムーズに移動させる間仕切り壁構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る間仕切り壁構造は、天井側の上枠に設けたレールに沿って走行する吊車に吊り下げられる間仕切り用移動壁によって収納室と執務室を区画する間仕切り壁構造に於て、上記移動壁は、上記レールを含む鉛直平面よりも上記執務室側に偏った位置に配設されるパネルと、該パネルの上端縁から上記収納室側に延伸するブラケットとを備え、該ブラケットの先端部近傍に、上記上枠側の水平面部に下方から当接して転動する第1ガイドローラを有し、上記移動壁の上記収納室側への揺動を防止するように構成されたものである。
また、上記ブラケットは、上記上枠側の鉛直面部に上記収納室側から当接して転動する第2ガイドローラを有し、上記移動壁の上記執務室側への揺動を防止しているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の間仕切り壁構造によれば、移動壁の揺動(倒れ)を防止でき、スムーズな開閉移動を行い得る。収納室側にガイドローラが配設され、機能部品は全て裏側の収納室側に
在り、執務室(オフィス)側からの見栄えが良い。ガイドローラが収納室側に配設され、支点となる吊車から離れた位置で転動して荷重を支持する為、摩擦抵抗を低減でき、移動壁がスムーズに移動できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の一形態を示した断面側面図である。
図2】収納室側から見た一部破断背面図である。
図3】従来の間仕切り壁構造を示した断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1図2に示すように、本発明の間仕切り壁構造は、天井側の上枠Fに設けたレール1に沿って走行する吊車3に吊り下げられる間仕切り用移動壁4によって収納室49と執務室50を区画するように構成されている。
レール1は、下方に開口するスリット部10が形成された横断面略矩形状に形成されている。上枠Fには、後述の第1ガイドローラ5及び第2ガイドローラ6の転動面を確保する案内板としての固定部材7が取付けられている。固定部材7は、水平面部7Aと鉛直面部7Bを有する断面略L字状に形成され、上枠Fの下面及びレール1の(収納室49側)外壁面に沿うように取付けられている。
吊車3は、レール1の下板部に左右一対の車輪を転動させて走行する。吊車3は、スリット部10に挿通される垂下状の軸部16を有し、軸部16の基端部にスリット部10に当接して転動する案内用ローラ17を枢着している。
【0011】
移動壁4は、レール1を含む鉛直平面Vよりも執務室50側に偏った位置に配設されるパネル8と、パネル8の上端縁から収納室49側に延伸するブラケット2とを備え、ブラケット2の先端部2A近傍に、上枠F側の固定部材7の水平面部7Aに下方から当接して転動する第1ガイドローラ5を有している。
移動壁4は、吊車3の軸部16が(鉛直平面V内で)ブラケット2に連結され、パネル8の下端部が床面に非接触状となるように吊設されている。パネル8は、取付板部19を介してブラケット2に複数のボルトで固着されている。ブラケット2は、収納室49側と上方に向けて交互に折り曲げて形成されている。第1ガイドローラ5は、ブラケット2の先端部2A近傍に設けられた第1枢結部21に、水平軸心廻りに回転自在に取付けられている。
【0012】
移動壁4は、パネル8が執務室50側に偏った位置に配設されたことで、重心が執務室50側に偏位し、図1に示すように、執務室50から収納室49に向かう方向に回転モーメントMが作用している。第1ガイドローラ5は、固定部材7の水平面部7Aに、図中矢印Rにて示す押圧力をもって下方から当接し、移動壁4の収納室49側への揺動を防止している。
【0013】
また、ブラケット2は、(上枠F側の)固定部材7の鉛直面部7Bに収納室49側から当接して転動する第2ガイドローラ6を有している。
第2ガイドローラ6は、ブラケット2の中間部に設けられた第2枢結部22に、鉛直軸心廻りに回転自在に取付けられている。第2ガイドローラ6は、収納室49から執務室50に向かう方向に回転モーメントMが働いた際、固定部材7の鉛直面部7Bに、図中矢印Rにて示す押圧力をもって収納室49側から当接し、移動壁4の執務室50側への揺動を防止している。
【0014】
上述した本発明の間仕切り壁構造の使用方法(作用)について説明する。
レール1に沿って吊車3を走行させ、移動壁4を所望の位置に移動させる際、第1ガイ
ドローラ5は、固定部材7の水平面部7Aに当接して転動しつつ移動壁4の収納室49側への揺動を防止する。第1ガイドローラ5は、ブラケット2の先端部2Aに取着され、即ち、レール1の外側であって、吊車3から離れた収納室49側の位置に設けられ、支点となる吊車3から離れた位置で固定部材7の水平面部7Aに当接し、移動壁4のバランスを保つ。従って、テコの原理によって、第1ガイドローラ5が適度な大きさの押圧力Rをもって固定部材7の水平面部7Aに当接し、摩擦抵抗が極めて小さく、スムーズに回転する。
【0015】
また、第2ガイドローラ6は、固定部材7の鉛直面部7Bに当接して転動しつつ移動壁4の執務室50側への揺動を防止する。第2ガイドローラ6は、レール1の収納室49側外壁面に沿って設けられた鉛直面部7Bに当接する。第2ガイドローラ6は、適度な大きさの押圧力Rをもって固定部材7の鉛直面部7Bに当接し、摩擦抵抗が極めて小さく、スムーズに回転する。
従って、移動壁4は、第1ガイドローラ5と第2ガイドローラ6が振れ止めとなり、収納室49側にも執務室50側にも揺動することなく、バランス良く鉛直姿勢を保つと共に、小さな力で軽やかに、かつ、スムーズに移動する。
【0016】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、固定部材7を省略して、第1ガイドローラ5が上枠Fの下面に当接して転動しても良く、また、第2ガイドローラ6がレール1の収納室49側の外壁面に当接して転動するも好ましい。
また、吊車3は、図1に図示したような構造に限定されるものではなく、側方に開口するガイドレールに単一の車輪を引っ掛けて走行するような構造であっても良い(図示省略)。
【0017】
以上のように、本発明に係る間仕切り壁構造は、天井側の上枠Fに設けたレール1に沿って走行する吊車3に吊り下げられる間仕切り用移動壁4によって収納室49と執務室50を区画する間仕切り壁構造に於て、移動壁4は、レール1を含む鉛直平面Vよりも執務室50側に偏った位置に配設されるパネル8と、パネル8の上端縁から収納室49側に延伸するブラケット2とを備え、ブラケット2の先端部2A近傍に、上枠F側の水平面部7Aに下方から当接して転動する第1ガイドローラ5を有し、移動壁4の収納室49側への揺動を防止するように構成されたので、移動壁4が収納室49側へ傾斜することなく、バランス良く支持できる。収納室49側に第1ガイドローラ5が配設され、この第1ガイドローラ5及びブラケット2等の機能部品は裏側(収納室49側)に隠れ、執務室50(オフィス)側からの見栄えが良い。第1ガイドローラ5が収納室49側に配設され、支点となる吊車3から離れた位置で水平面部7Aに下方から当接して転動し荷重を支持する為、摩擦抵抗を低減でき、移動壁4がスムーズに移動できる。
【0018】
また、ブラケット2は、上枠F側の鉛直面部7Bに収納室49側から当接して転動する第2ガイドローラ6を有し、移動壁4の執務室50側への揺動を防止しているので、移動壁4が執務室50側へ傾斜することなく、バランス良く支持できる。収納室49側に第2ガイドローラ6が配設され、執務室50(オフィス)側からの見栄えが良い。第2ガイドローラ6が収納室49側に配設され、支点となる吊車3を内有するレール1の外で鉛直面部7Bに収納室49側から当接して転動し荷重を支持する為、摩擦抵抗を低減でき、移動壁4がスムーズに移動できる。
【符号の説明】
【0019】
1 レール
2 ブラケット
2A 先端部
3 吊車
4 移動壁
5 第1ガイドローラ
6 第2ガイドローラ
7A 水平面部
7B 鉛直面部
8 パネル
49 収納室
50 執務室
F 上枠
V 鉛直平面
図1
図2
図3