(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、前記検索モードにおいて前記検出部が前記複数の接触点を検出した状態から前記複数の接触点を検出しない状態への遷移を検出したことに応じて、モードを前記検索モードから前記閲覧モードへ切り替える、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0014】
(実施形態1)
[基本原理]
図1〜
図3を参照して、本発明の実施形態1に係る表示装置10の基本原理を説明する。
図1は、表示装置10を示すブロック図である。
図2(a)〜
図2(d)及び
図3(a)〜
図3(d)は、表示装置10が実行するページめくり及び表示装置10の操作手順を説明する図である。
図1〜
図3に示すように、表示装置10は、表示制御部100と、表示部210と、検出部としてのタッチパネル220とを備える。
【0015】
表示装置10は、検索モード及び閲覧モードを有する。具体的には、表示制御部100は、検索モード及び閲覧モードを有する。表示部210は複数のページPを含む電子書籍20を表示する。例えば、複数の電子書籍から1つの電子書籍20を選択すると、選択された電子書籍20が表示部210に表示される。各ページPには情報が含まれる。情報は、例えば、文字、数字、記号、図形、絵、写真、テキスト、又は画像である。なお、複数のページPは、画像群であってもよい。タッチパネル220は、表示部210の表示面への単数又は複数の接触点を検出する。実施形態1では、タッチパネル220は、表示部210の表示面への接触点T10及び/又は接触点T12を検出する。
【0016】
閲覧モードの表示装置10の動作を説明する。
図2(a)に示すように、表示部210には、複数のページPから選択されたページPが表示面に対して平行な状態で表示される。
図2(b)に示すように、タッチパネル220が単数の接触点T10を検出した場合、表示制御部100は、単数の接触点T10が移動したこと(矢印A8参照)に応じて降順方向C2(第1方向)と逆の昇順方向C1(第2方向)にページPをめくる。降順方向は、ページPの進行方向を示し、複数のページPの先頭のページPに向かう方向である。昇順方向は、ページPの進行方向を示し、複数のページPの末尾のページPに向かう方向である。
【0017】
図2(c)に示すように、タッチパネル220が接触点T10の消失又は停止を検出した場合、表示制御部100は、ページPをめくることを停止する。
図2(d)に示すように、表示制御部100は、タッチパネル220が複数の接触点T10及び接触点T12を検出したことに応じて、モードを閲覧モードから検索モードへ切り替える。
【0018】
図2(a)〜
図2(c)に示すように、閲覧モードでは、表示部210には、複数のページPから選択されたページPが表示面に対して平行な状態で表示される(平行状態でのページPの表示)。従って、ユーザーは、ページPに含まれる情報の閲覧又は注視が容易になる。以上、閲覧モードの表示装置10の動作が説明された。
【0019】
検索モードの表示装置10の動作を説明する。
図2(d)に示すように、表示部210には、電子書籍の複数のページPが起立した状態で表示される。
図3(a)に示すように、表示制御部100は、複数の接触点T10及び接触点T12のうちいずれかの接触点(
図3(a)では接触点T10)が移動したこと(矢印A10参照)に応じて降順方向C2にページPをめくる。表示制御部100は、移動した接触点T10が停止したことに応じてページPをめくることを停止する。
【0020】
図3(b)に示すように、表示制御部100は、複数の接触点T10及び接触点T12のうち停止した接触点T10と異なる接触点T12が移動したこと(矢印A12参照)に応じて、接触点T10が停止する前のめくり速度V10と異なるめくり速度V12で降順方向C2にページPをめくる。めくり速度V10及びめくり速度V12の各々は、単位時間当たりにめくられるページPの数である。例えば、異なるめくり速度V12は、接触点T10が停止する前のめくり速度V10より小さいことが好ましい。ただし、異なるめくり速度V12は、接触点T10が停止する前のめくり速度V10より速くてもよい。
【0021】
図2(d)、
図3(a)、及び
図3(b)に示すように、検索モードでは、電子書籍20が起立した状態で表示されるため、めくられるページPは傾斜した状態で表示される(傾斜状態でのページPの表示)。ユーザーは、ページPに含まれる情報を視認しながら、ページPをめくり、目的のページPを捜すことができる。以上、検索モードの表示装置10の動作が説明された。
【0022】
本実施形態1によれば、接触点T10又は接触点T12の移動に応じてページPがめくられ、停止した接触点T10と異なる接触点T12の移動に応じてめくり速度V10からめくり速度V12へ変更される。従って、ユーザーは、表示部210の表示面上で指を動かすことでページPをめくり、表示部210の表示面上で使用する指を変更することによってめくり速度を変更できる。その結果、実空間に存在する書籍のページをめくるような操作感をユーザーに提供しつつ電子書籍20の複数のページPの中から目的のページPを捜す際のユーザーの負担を軽減できる。
【0023】
[閲覧モード及び検索モードの詳細]
図2及び
図3を参照して、閲覧モード及び検索モードの詳細を説明する。詳細な説明に先立って、
図2及び
図3に示されるXY座標系を説明する。X軸は表示部210の表示面の長辺と平行であり、Y軸は表示部210の表示面の短辺と平行である。接触点は位置座標(X,Y)によって表される。本実施形態1において、接触点の移動量は、接触点の移動ベクトルのX成分の大きさである。ただし、接触点の移動量は、接触点の移動ベクトルの大きさ(X
2+Y
2)
1/2であってもよい。本実施形態1において接触点の移動方向は、接触点の移動ベクトルのX成分の向きである。ただし、接触点の移動方向は、接触点の移動ベクトルの向きであってもよいし、接触点の移動ベクトルのY成分の向きであってもよい。ユーザーは、右手の人差し指F1と親指F2とを使用してタッチパネル220を操作する。従って、1つ又は2つの接触点がタッチパネル220によって検出される。実施形態1では、複数の電子書籍から1つの電子書籍20を選択すると、選択された電子書籍20が表示部210に表示される。
【0024】
図2(a)に示すように、初期状態では、モードは閲覧モードである。初期状態の閲覧モードでは、複数のページPから第1ページ(最初のページ)に対応するページP及び第2ページに対応するページPが選択される。選択は表示制御部100により実行される。そして、表示部210には、選択された2つのページPが見開き状態で表示される。2つのページPは、表示面に対して平行な状態で表示される。ユーザーはタッチパネル220にタッチしていない。従って、タッチパネル220は、接触点を検出していない。
【0025】
図2(b)に示すように、ユーザーは、人差し指F1でタッチパネル220をタッチする。従って、閲覧モードにおいて、タッチパネル220は、人差し指F1に対応する接触点T10を検出する。表示制御部100は、閲覧モードにおいてタッチパネル220が接触点T10の移動を検出したことに応じて、ページPを昇順方向C1にめくる。本実施形態1では、閲覧モードにおいて、表示制御部100は、1回の接触点T10の移動に対して、表示中の2つのページPの次の2つのページPが表示されるようにページPをめくる。例えば、ユーザーが人差し指F1を矢印A8の示す方向にスライドさせると、接触点T10も矢印A8の示す方向に移動し、第1ページに対応するページP及び第2ページに対応するページPの次に位置する第3ページに対応するページP及び第4ページに対応するページPが表示される。
図2(c)に示すように、表示制御部100は、閲覧モードにおいてタッチパネル220が接触点T10を検出した状態から接触点T10を検出しない状態への遷移を検出したことに応じて、ページPをめくることを停止する。つまり、人差し指F1がタッチパネル220から離れると、表示制御部100はページPをめくることを停止する。
【0026】
図2(d)に示すように、ユーザーは、閲覧モードにおいて、人差し指F1と親指F2とでタッチパネル220をタッチする。従って、閲覧モードにおいて、タッチパネル220は、人差し指F1に対応する接触点T10及び親指F2に対応する接触点T12を検出する。表示制御部100は、閲覧モードにおいてタッチパネル220が2つの接触点T10及び接触点T12を検出したことに応じて、モードを閲覧モードから検索モードへ切り替える。
【0027】
検索モードへの切り換えに応じて、表示部210には、電子書籍20が起立した状態で表示される。閲覧モードから検索モードへの移行では、電子書籍20は閉じた状態で表示される。つまり、小口22は表示されるが、各ページPに含まれる情報は表示されない。検索モードにおいて、表示制御部100は、表示部210にページPのページ番号を表示させる。本実施形態1では、電子書籍20の小口22に、検索モードへ移行する直前に閲覧モードで表示されていたページPのページ番号が表示される。検索モードへ移行する直前に閲覧モードで表示されていたページPが、検索モードでのめくり開始ページになる。
【0028】
図3(a)に示すように、表示制御部100は、接触点T10及び接触点T12のうち先に動いた接触点に対応してページPをめくる。接触点T12が接触点T10より先に動く例を挙げる。ユーザーは、親指F2を矢印A10の示す方向にスライドさせる。従って、検索モードにおいて、タッチパネル220は、親指F2に対応する接触点T12の移動を検出する。表示制御部100は、検索モードにおいてタッチパネル220が接触点T12の移動を検出したことに応じて、めくり速度V10でページPを降順方向C2にめくる。この場合、表示制御部100は、接触点T12が移動している間、連続してページPをめくる。閲覧モードの後の検索モードでは、閲覧モードでページめくりを停止したときに開かれているページPからページPがめくられる。
【0029】
表示制御部100は、接触点T10及び接触点T12のうち、先に動いた接触点が静止した後、異なる接触点の移動に対応してページPをめくる。引き続き、接触点T12が静止した後、接触点T10が動く例を挙げる。
【0030】
図3(b)に示すように、ユーザーは、人差し指F1を矢印A12の示す方向にスライドさせる。従って、検索モードにおいて、タッチパネル220は、人差し指F1に対応する接触点T10の移動を検出する。表示制御部100は、検索モードにおいてタッチパネル220が接触点T10の移動を検出したことに応じて、めくり速度V12でページPを降順方向C2にめくる。この場合、表示制御部100は、接触点T10が移動している間、連続してページPをめくる。めくり速度V12は、接触点T12の移動に対応するめくり速度V10より小さい。
【0031】
本実施形態1では、接触点T10及び接触点T12のうち先に移動した接触点T12に対応するめくり速度V10を、後に移動した接触点T10に対応するめくり速度V12よりも大きい値に設定する。
【0032】
図3(c)に示すように、ユーザーは、目的のページPを捜し出した場合、人差し指F1と親指F2とをタッチパネル220から離す。表示制御部100は、検索モードにおいてタッチパネル220が2つの接触点T10及び接触点T12(複数の接触点)を検出した状態から2つの接触点T10及び接触点T12を検出しない状態への遷移を検出したことに応じて、ページPをめくることを停止し、モードを検索モードから閲覧モードへ切り替える。閲覧モードへの切り換えに応じて、表示部210には、電子書籍20が表示面に対して平行な状態で表示される。
【0033】
検索モードの後の閲覧モードでは、複数のページPから、検索モードでページめくりを停止したときに開かれていたページPが選択される。選択は表示制御部100により実行される。そして、表示部210には、選択されたページPが表示される。ページPは、表示面に対して平行な状態で表示される。
【0034】
図3(d)に示すように、ユーザーは、人差し指F1でタッチパネル220をタッチする。タッチパネル220は、人差し指F1に対応する接触点T10を検出する。表示制御部100は、タッチパネル220が接触点T10の移動を検出したことに応じて、ページPを昇順方向C1にめくる。
【0035】
[表示制御方法]
図4〜
図6を参照して、表示装置10が実行する表示制御方法について説明する。
図4〜
図6は、表示制御方法を示すフローチャートである。
【0036】
図4に示すように、ステップS1において、表示制御部100は、モードを閲覧モードに設定する。ステップS3において、表示部210は、表示制御部100の制御を受けて、複数のページPから選択された2つのページPを表示面に対して平行な状態で表示する。2つのページPは見開き状態で表示される。例えば、選択される2つのページPは第1ページ及び第2ページである。ただし、後述する
図5のステップS41の後のステップS3及び
図6のステップS49の後のステップS3においては、選択される2つのページPは、閲覧モードへ切り替えられる直前に検索モードで開かれていた2つのページPである。
【0037】
ステップS5において、表示制御部100は、タッチパネル220が2つの接触点T10及び接触点T12を検出したか否かを判定する。ステップS5においてNOの場合、処理はステップS7に進む。ステップS5においてYESの場合、処理はステップS18に進む。この場合、タッチパネル220は2つの接触点T10及び接触点T12を検出している。ステップS18において、表示制御部100は、モードを閲覧モードから検索モードへ切り替え、処理は
図5のステップS27に進む。ステップS27以降の処理については後述する。
【0038】
ステップS7において、表示制御部100は、タッチパネル220が1つの接触点(接触点T10又は接触点T12)を検出したか否かを判定する。ステップS7においてNOの場合、処理は再びステップS5に進む。つまり、ステップS5及びステップS7において、表示制御部100は、タッチパネル220が接触点T10及び接触点T12のいずれも検出しない場合は、見開き状態の2つのページPを表示面に対して平行な状態で表示し続ける。
【0039】
ステップS7においてYESの場合、処理はステップS9に進む。ステップS9において、表示制御部100は、タッチパネル220が検出した接触点T10又は接触点T12が移動したか否かを判定する。ステップS9においてNOの場合、処理は再びステップS3に進む。ステップS9においてYESの場合、処理はステップS19に進む。
【0040】
ステップS19において、表示制御部100は、昇順方向C1にページPをめくる。つまり、表示制御部100は、1つの接触点(接触点T10又は接触点T12)が移動したことに応じてページPをめくる。この場合、表示制御部100は、1回の接触点の移動に対して、表示中の2つのページPの次の2つのページPが表示されるようにページPをめくる。
【0041】
ステップS21において、表示制御部100は、接触点が停止したか否かを判定する。ステップS21においてNOの場合、処理はステップS21を繰り返す。一方、ステップS21においてYESの場合、処理はステップS5に進む。
【0042】
図5に示すように、ステップS27において、表示部210は、表示制御部100の制御を受けて、複数のページPを表示する。具体的には、表示部210は、複数のページPを起立した状態で表示する。ステップS40において、表示制御部100は、接触点T1及び接触点T2が消失したか否か、つまり、タッチパネル220が2つの接触点T1及び接触点T2を検出した状態から接触点T1及び接触点T2を検出しない状態への遷移を検出したか否かを判定する。ステップS40においてNOの場合、処理はステップS40を繰り返す。ステップS40においてYESの場合、処理はステップS29に進む。ステップS29において、表示制御部100は、タッチパネル220が2つの接触点T10及び接触点T12を検出したか否かを判定する。ステップS29においてYESの場合、処理はステップS33に進む。ステップS29においてNOの場合、処理はステップS40に進む。この場合、タッチパネル220は2つの接触点T10及び接触点T12を検出していない。ステップS41において、表示制御部100は、モードを検索モードから閲覧モードへ切り替え、処理は
図4のステップS3に進む。
【0043】
ステップS33において、表示制御部100は、タッチパネル220が2つの接触点T10及び接触点12のうちいずれかが移動したか否かを検出する。ステップS33においてNOの場合、処理は再びステップS27に進む。つまり、接触点T10又は接触点T12が移動しない場合、表示制御部100は、表示部210に複数のページPを起立した状態で表示し続ける。ステップS33においてYESの場合、処理はステップS35に進む。
【0044】
ステップS35において、表示制御部100は、ステップS33で移動したと判定した接触点が先に移動した接触点か否かを判定する。ステップS35においてYESの場合、処理はステップS39に進む。ステップS39において、表示制御部100は、ページPのめくり速度をめくり速度V10に設定し、処理は
図6のステップS42に進む。
【0045】
一方、ステップS35においてNOの場合、処理はステップS37に進む。ステップS37において、表示制御部100は、ページPのめくり速度をめくり速度V12に設定し、処理は
図6のステップS42に進む。めくり速度V12はめくり速度V10より小さい。
【0046】
図6に示すように、ステップS42において、表示制御部100は、
図5のステップS39で設定しためくり速度V10又は
図5のステップS37で設定しためくり速度V12で、ページPをめくる。つまり、表示制御部100は、2つの接触点T10及び接触点T12のうちいずれかの接触点が移動したことに応じて降順方向C2にページPをめくる。
【0047】
ステップS43において、表示制御部100は、接触点が停止したか否かを判定する。ステップS43においてNOの場合、処理はステップS42に進む。従って、接触点が移動している間、ページPがめくられる。一方、ステップS43においてYESの場合、処理はステップS45に進む。ステップS45において、表示制御部100は、ページPをめくることを停止する。つまり、表示制御部100は、移動した接触点が停止したことに応じてページPをめくることを停止する。
【0048】
なお、表示制御部100は、接触点T1及び接触点T2のうち停止した接触点と異なる接触点が移動したことに応じて(
図5のステップS35でNO)、接触点が停止する前のめくり速度V10と異なるめくり速度V12でページPをめくる(
図5のステップS37及び
図6のステップS42)。
【0049】
ステップS47において、表示制御部100は、接触点T1及び接触点T2が消失したか否か、つまり、タッチパネル220が2つの接触点T1及び接触点T2を検出した状態から接触点T1及び接触点T1を検出しない状態への遷移を検出したか否かを判定する。ステップS47においてNOの場合、処理は
図5のステップS29に進む。ステップS47においてYESの場合、処理はステップS49に進む。
【0050】
ステップS49において、表示制御部100は、モードを検索モードから閲覧モードへ切り替え、処理は
図4のステップS3に進む。
【0051】
以上、
図1〜
図6を参照して説明したように、本実施形態1によれば、接触点T10又は接触点T12の移動に応じてページPがめくられる。そして、先に移動した接触点T10と異なる接触点T12の移動に応じてめくり速度が小さくなる(速度V10>速度V12)。従って、ユーザーは、表示面上で指F1を動かして、大きいめくり速度で目的のページPの近傍を捜し(大まかな検索の実行)、小さいめくり速度で目的のページPを特定することができる(ピンポイントでの検索の実行)。その結果、目的のページPを捜す際のユーザーの負担を軽減できる。
【0052】
また、本実施形態1によれば、表示制御部100は、検索モードと閲覧モードとに応じて、モードを切り替える前のめくり方向と異なるめくり方向にページPをめくる(
図2(b)、
図3(a)、及び
図3(b)参照)。従って、ユーザーは、指でモードを切り替えることによって、めくり方向を変更できる。その結果、閲覧モードでは閲覧に適しためくり方向(昇順方向C1)で電子書籍20を閲覧でき、検索モードでは検索に適しためくり方向(降順方向C2)で検索でき、電子書籍20の扱いが容易になる。
【0053】
さらに、本実施形態1によれば、閲覧モードにおいて接触点T10及び接触点T12が検出されたことに応じて、モードが検索モードへ切り替えられる(
図2(c)及び
図2(d)参照)。従って、ユーザーは、表示部210の表示面を複数の指でタッチするだけで、モードを検索モードへ切り替えることができる。そして、ユーザーは、表示部210の表示面をタッチしつつ指を移動させることでページPをめくることができる。その結果、ユーザーは、ページPを閲覧又は注視する状態からページPを捜す状態に簡易に移行できる。
【0054】
さらに、本実施形態1によれば、検索モードにおいて接触点T10及び接触点T12が消失したことに応じて、モードが閲覧モードへ切り替えられる(
図3(b)及び
図3(c)参照)。従って、ユーザーは目的のページPを捜したときに表示部210の表示面から複数の指を離すだけで(非タッチ)、ページPをめくることを停止できると伴に、ページPを傾斜状態から平行状態に変更できる。その結果、ユーザーは、簡易な操作によって、ページPを閲覧又は注視し易い状態で表示させることができる。
【0055】
さらに、本実施形態1によれば、2つの接触点T10及び接触点T12によってページPのめくりを制御する。従って、ユーザーは2本の指でページPのめくりを制御できる。その結果、実空間に存在する書籍のページをめくるような操作感をユーザーに提供できる。
【0056】
(実施形態2)
図1、及び
図7を参照して、本発明の実施形態2に係る画像形成装置500について説明する。
図7は、画像形成装置500を示すブロック図である。
【0057】
画像形成装置500は、制御部110、記憶部120、原稿搬送部230、画像読取部240、タッチパネル220、表示部210、給紙部250、搬送部260、画像形成部270、及び定着部280を備える。記憶部120は、主記憶装置(例えば、半導体メモリー)及び補助記憶装置(例えば、半導体メモリー、又はハードディスクドライブ)を含む。
【0058】
制御部110は、画像形成装置500の構成の全体を制御する。具体的には、制御部110が、記憶部120に格納されたコンピュータープログラムを実行することにより、原稿搬送部230、画像読取部240、タッチパネル220、表示部210、給紙部250、搬送部260、画像形成部270、及び定着部280を制御する。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。タッチパネル220は、表示部210の表示面上に配置される。
【0059】
制御部110は、実施形態1に係る表示制御部100として機能する。従って、制御部110、表示部210、及びタッチパネル220は、実施形態1に係る表示装置10を構成する。記憶部120は、複数のページP(例えば、電子書籍20、又は画像群)に対応する画像データを記憶する。
【0060】
原稿搬送部230は、画像読取部240に向けて原稿を搬送する。画像読取部240は、原稿の画像を読み取って画像データを生成する。給紙部250は、給紙カセット及び手差しトレイを含む。給紙カセットはシートを積載する。シートは、例えば、普通紙、再生紙、薄紙、厚紙、又はOHP(Overhead Projector)シートである。
【0061】
搬送部260は、画像形成部270にシートを搬送する。画像形成部270は、複数のページPから選択されたページPの画像をシートに形成する。ページPの選択は、タッチパネル220を介したユーザーの指示を受けて、制御部110が実行する。定着部280は、シートに形成された画像をシートに定着させる。
【0062】
以上、
図1及び
図7を参照して説明したように、本実施形態2によれば、
図1〜
図5を参照して説明した実施形態1と同様の表示装置10を備える。従って、本実施形態2では、実施形態1と同様の効果を奏する。
【0063】
以上、
図1〜
図7を参照して、実施形態1及び実施形態2が説明された。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
【0064】
(1)実施形態1では、接触点が移動したと判定されたことに応じてページPがめくられた(
図4のステップS9及び
図5のステップS33参照)。ただし、表示制御部100は、接触点の移動量が閾値以上であると判定したことに応じてページPをめくることもできる。その結果、ユーザーが意図しない接触点の移動によってページPがめくられることを防止することができる。
【0065】
(2)実施形態1では、検索モードにおいて、タッチパネル220が2つの接触点を検出することに応じてページPがめくられた。ただし、タッチパネル220が検出する接触点は2つに限定されず、3以上でもよい。従って、例えば、表示制御部100は、異なる接触点を検出するたびに異なるめくり速度でページPをめくることもできる。接触点ごとにページPのめくり速度は異なる。
【0066】
(3)実施形態1では、ページPのめくり方向は、閲覧モードにおいて昇順方向C1であり、検索モードにおいて降順方向C2であった。ただし、ページPのめくり方向は、閲覧モードにおいて降順方向C2であり、検索モードにおいて昇順方向C1でもよい。
【0067】
(4)閲覧モードにおいて、タッチパネル220が1つの接触点の移動を検出したことに応じて、表示制御部100は、ページPをめくることもできる。また、閲覧モードにおいて、平行状態で見開きの2つのページPを表示したが、平行状態で1つのページPを表示することもできる。
【0068】
(5)実施形態1では、初期状態のモードを閲覧モードに設定した。ただし、初期状態のモードを検索モードに設定することもできる。
【0069】
(6)閲覧モードから検索モードに切り替えられた時のめくり開始ページは、検索モードへ移行する直前に閲覧モードで表示されていたページPであった(
図2(d))。ただし、閲覧モードから検索モードに切り替えられた時のめくり開始ページは、これに限定されず、例えば、電子書籍20の末尾のページP(最終のページP)であってもよいし、末尾のページP及び末尾のページPの1つ前のページPであってもよい。末尾のページP、又は末尾のページP及び末尾のページPの1つ前のページPから検索を開始できるため、後ろのページPから検索したいユーザーにとって便宜である。
【0070】
めくり開始ページが末尾のページPである場合、電子書籍20の小口22に、末尾のページPのページ番号が表示され、めくり開始ページが末尾のページP及び末尾のページPの1つ前のページPである場合、電子書籍20の小口22に、末尾のページPのページ番号及び末尾のページPの1つ前のページPのページ番号が表示される。
【0071】
例えば、電子書籍20が第1ページ〜第200ページを有する場合、めくり開始ページは、第200ページであってもよいし、第200ページ及び第199ページであってもよい。めくり開始ページが第200ページである場合、電子書籍20の小口22に、ページ番号「200」が表示され、めくり開始ページが第200ページ及び第199ページである場合、電子書籍20の小口22に、ページ番号「200」及びページ番号「199」が表示される。