(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181639
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】電気モーターの接続を保証すべく意図された印刷回路及び印刷回路を含む電気モーター
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20170814BHJP
H02K 11/00 20160101ALI20170814BHJP
【FI】
H05K1/02 L
H05K1/02 N
H02K11/00
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-508786(P2014-508786)
(86)(22)【出願日】2012年5月2日
(65)【公表番号】特表2014-518012(P2014-518012A)
(43)【公表日】2014年7月24日
(86)【国際出願番号】EP2012058039
(87)【国際公開番号】WO2012150266
(87)【国際公開日】20121108
【審査請求日】2015年4月27日
(31)【優先権主張番号】1153764
(32)【優先日】2011年5月3日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】311003754
【氏名又は名称】ソフトバンク・ロボティクス・ヨーロッパ
【氏名又は名称原語表記】SOFTBANK ROBOTICS EUROPE
(74)【代理人】
【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
(72)【発明者】
【氏名】クルク、ヴァンサン
【審査官】
岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−044660(JP,U)
【文献】
実開平08−000196(JP,U)
【文献】
実開昭61−126773(JP,U)
【文献】
特開平06−265768(JP,A)
【文献】
実開昭62−145479(JP,U)
【文献】
特表2008−503380(JP,A)
【文献】
特開昭62−166758(JP,A)
【文献】
実開昭52−024844(JP,U)
【文献】
米国特許第06337798(US,B1)
【文献】
実開平02−097874(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H02K 11/00−11/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的接続を保証すべく電気モーター(40)への固定を意図された印刷回路であって、
・前記電気モーター(40)の第1の面(45)を覆うべく意図された中心部(11)と、
・前記中心部(11)から延在し、前記モーター(40)の第2の面(42)を部分的に覆い、前記第2の面(42)との電気的接続を意図され、任意の位置で折り曲げ可能な可撓性舌部(12)と、
・前記モーター(40)の接続部(46、47)を受容すべく意図された第1のスタッド対(13a、13b)と、
・前記モーター(40)へ接続される電力供給線を受容すべく意図された第2のスタッド対(14a、14b)と、
・各々が前記第1のスタッド対(13a、13b)を前記第2のスタッド対(14a、14b)に接続するトラック(15a、15b)と、
・前記トラック(15a、15b)間で接続されたフィルタリングコンデンサー(18;37,38,39)、及び
・前記中心部(11)及び前記可撓性舌部(12)の少なくとも一部を覆う接地面(19)であって、前記モーター(40)の前記第2の面(42)を形成する金属部分との電気的接続を意図された接地面(19)を含むことを特徴とする印刷回路。
【請求項2】
前記コンデンサー(18)が、X2Y型であって、前記トラック(15a、15b)及び前記接地面(19)に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の印刷回路。
【請求項3】
前記フィルタリングコンデンサーが、前記トラック(15a、15b)の間で直列に接続された2個の個別コンデンサー(37、38)により形成され、且つ前記接地面(19)が前記2個のコンデンサー(37、38)の共通端子(G1、G2)に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の印刷回路。
【請求項4】
前記トラック(15a、15b)の間で接続された第3の個別コンデンサー(39)を含んでいることを特徴とする、請求項3に記載の印刷回路。
【請求項5】
前記個別コンデンサー(37、38、39)が、前記個別コンデンサーの間に極力大きい相互インダクタンスを生成すべく互いの極力近傍に配置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載の印刷回路。
【請求項6】
前記中心部(11)が円形であり、前記印刷回路(10)が平坦である場合、前記舌部(12)が前記中心部(11)からの半径に応じて前記中心部(11)の周辺に延在することを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の印刷回路。
【請求項7】
片面であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の印刷回路。
【請求項8】
絶縁層(23)により分離された2個の導電層(21、22)を含んでいること、前記2個の導電層のうち前記第1の導電層(21)が前記接地面(19)を形成すること、前記トラック(15a、15b)及び前記2対のスタッド(13a、13b、14a、14b)が前記2個の導電層のうち前記第2の導電層(22)でエッチングされていること、及び前記接地面(19)が前記電気モーター(40)の前記第1の面(45)に対向すべく意図されていることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の印刷回路。
【請求項9】
前記第2の導電層(22)が前記第1の導電層(21)と、第3の導電層(24)との間に配置され、第2の絶縁層(25)が前記第2(22)及び第3(25)の導電層の間に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の印刷回路。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項に記載の印刷回路(10)を含むことを特徴とする電気モーター。
【請求項11】
前記モーター(40)の前記第2の面(42)と前記舌部(12)の前記接地面(19)との電気的接続が直接接触によりなされること、及び前記舌部(12)が、前記舌部(12)を囲む接着テープ(48)により前記第2の面(42)に押し付けられた状態に保たれることを特徴とする、請求項10に記載の電気モーター。
【請求項12】
前記モーター(40)の前記第2の面(42)と前記舌部(12)の前記接地面(19)との電気的接続が、一方では前記第2の面(42)に、他方では前記舌部(12)に接着する両面導電接着剤(49)を挿入することにより保証されることを特徴とする、請求項11に記載の電気モーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気モーター及びモーターの電気的接続を保証すべく意図された印刷回路に関する。
【0002】
本発明は特に、直流電流が供給されるブラシを有する電気モーターに適しているが、任意の種類の電気モーターに同様に実装することができる。
【背景技術】
【0003】
直流モーターは電磁雑音の発生源である。文献においてはEMI(「ElectroMagnetic Interference」の略)として公知の電磁干渉は、モーターの端子及び電力供給線により生じる場合がある。これらの干渉により、モーターの近傍に位置する他の電気設備が外乱を受ける恐れがある。干渉は、アナログ設備及びデジタル設備の両方に外乱を与える。
【0004】
電磁干渉の最大の発生源はモーターブラシの整流である。各整流において、ブラシが整流子の部分との接触を断った場合に、電磁界としてモーターの巻き線に蓄積されていたエネルギーがブラシと整流子部との間で電圧スパイクを生起させる。これは通常の整流が行われる間だけでなく、回転する整流子の上でブラシがはねる状況でも生じる。電機子に界磁フレームを有していないモーターを用いることが可能であるが、電機子のインダクタンスが低いため外乱の発生は少ないものの、外乱を完全に排除することはできない。
【0005】
外乱の別の発生源はモーター電力供給線に起因するものである。外乱は、伝導または放射し得る。放射された外乱は、動力供給端子をモーター自身に極力近傍配置して、モーターへ自身の端子を介して電力供給するために撚り線を用いることにより抑制できる。残念なことに、安価な電気モーターの製造業者の一部は、直径方向の反対側にある遠隔端子を提供することがある。この場合、撚り線対を用いても端子に電流ループが残り、そのようなループは電磁気エネルギーを放射する傾向がある。
【0006】
伝導性外乱は、モーターの近傍にフィルター要素を配置することにより抑制できる。インダクター及び電力供給線とモーターが属する設備の接地点との間に接続されたコンデンサーをモーターの電力供給線上に直列に配置することは一般的である。各々のコンデンサーは、モーターの端子の1個と固定子の金属界磁フレームとの間にはんだ付けされていてよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらのフィルター要素には短所がある。まず第一に、嵩張るため設備の設置面積が大きくなる。設備に振動を加えると、フィルター要素はモーターの要素から各々別個に位置ずれが生じ、電気的接続に負荷が掛かる結果、接続部分が破損する恐れもある。フィルター要素の重量もまた、特に人型ロボットにおけるような埋め込みアプリケーションで短所がある。実際に、重量の増加は、ロボットが移動する際にモーターにより生じるトルクが増大しなければならないことを意味し、ロボットの電力消費増大、従って自律性の低下に至る恐れがある。
【0008】
また、生成されるフィルタリングは周波数の観点からは同一とは言い難い。更に、コンデンサー及びインダクターは、各々の電力供給線に一対ずつ付加された個別素子である。1個の対において、各々の要素の値は、製造公差内で異なり得る。これらの差異により、特に差動モード外乱に対するフィルターの品質が低下する。別の短所が、コンデンサーをモーターの界磁フレームにはんだ付けする際に生じる。直流電流が供給されるブラシを備えた電気モーターにおいて、固定子界磁フレームは永久磁石を内蔵している。これらの磁石ははんだ付けにより影響を受け、磁石の温度がキュリー点を超えるまで局所的に上昇する恐れがある。
【0009】
モーターの制御もまた、電磁的外乱の発生源である。この制御は、直流の高周波スイッチングにより行うことができる。この種のスイッチングは、「Pulse Width Modulation(パルス幅変調)」の略語PWMで文献において公知である。電子スイッチが、モーター電力供給線により伝導及び放射される多数の高調波成分を生成する急なエッジで直流を細切れにする。この種の外乱は、フィルタリング要素により、またモーターを配置できる遮蔽材によっても減衰させることができる。撚り線対を用いることもまた、この種の外乱の抑制に有益である。遮蔽材は一般に、追加された金属部分からなり、従って、モーター環境の重量、体積、及びのコストを上昇させる傾向がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、実装が簡単且つ軽量で安価なモーターに利用可能であって、たとえ接続端子の寸法及び位置が異なっていても、異なる供給元からのモーターに容易に適合可能な解決策を提案することにより、電気モーターにより生じて放射される外乱の抑制を意図している。本発明はまた、自身の環境から生じる外乱に対するモーターの脆弱性の抑制も可能にする。
【0011】
この目的のため、本発明の主題は、電気的接続を保証すべく電気モーターへの固定を意図された印刷回路であって、
・電気モーターの第1の面を覆うべく意図された中心部、
・中心部から延在し、モーターの第2の面を部分的に覆い、当該第2の面との電気的接続を意図された可撓性舌部、
・モーターから接続部を受容すべく意図された第1のスタッド対、
・モーターから電力供給線を受容すべく意図された第2のスタッド対、
・各々が第1のスタッド対を第2のスタッド対に接続するトラック、
・トラック間で接続されたフィルタリングコンデンサー、及び
・中心部及び可撓性舌部の大部分を覆う接地面であって、モーターの第2の面を形成する金属部分との電気的接続を意図された接地面を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の別の主題は、本発明による印刷回路を含む電気モーターである。
【0013】
例として与える実施形態に関して添付の図面に図示する詳細記述を精査することにより、本発明に対する理解が深まると共に、他の利点も明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2a-2c】印刷回路を形成する層の積層の例を断面図で模式的に示す。
【
図3】印刷回路に搭載可能なフィルタリングコンデンサーを模式的に示す。
【
図4-6】印刷回路に搭載可能なフィルタリングコンデンサーの変形例を示す。
【
図7a-7b】電気モーターに搭載された印刷回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
明快さのため、異なる図面の同一要素に同一参照番号を付している。
【0016】
大多数の回転電気モーターは全体的に2個の平坦面により区切られたシリンダー部形状の外面を有している。モーターの回転軸はシリンダーの軸であり、モーターの接続は、電力供給線が接続可能な舌部により、例えばはんだ付けにより、またはコネクターを介して、2個の平面の一方になされる。以下、「モーター電力供給線」という用語は、電力供給を保証するモーターの任意の接続手段、例えば可撓性印刷回路を含むものとする。シリンダー部分及び2個の平面の一方は金属ジャケットにより形成されていてよい。第2の平面は、モーター接続を遮蔽するプラスチック材料で作られていてよい。
【0017】
図1に、電気モーターとの電気的接続を保証すべく電気モーターへの固定を意図された片面印刷回路10を示す。片面印刷回路が、一方の面が導電トラックを受容する絶縁基板により形成されていることを想起されたい。片面印刷回路の実装は従って、製造コストの削減を可能にする。印刷回路10は、モーター接続を遮蔽する平面を覆うべく意図された中心部11を含んでいる。図に示す例では、中心部11は最も一般的なモーターに適合するよう円形をなしている。中心部11の直径は、中心部11が覆うべきモーターの平面の直径にほぼ等しい。明らかに、他の形状も可能である。
【0018】
印刷回路10はまた、中心部に延在してモーターの円筒面を部分的に覆うべく意図された可撓性舌部12を含んでいる。舌部が可撓性であるため、円筒面に沿って折り返すことができる。
図1において、舌部12が折り返される前の、印刷回路10を平面で示している。円形の中心部11の場合、舌部12は、印刷回路10が平坦なときに中心部11の半径に沿って中心部11の周囲に延在している。
図1において、12個の舌部12が中心部11の周囲に一様に分布している。明らかに、本発明はこの数の舌部に限定されない。
【0019】
印刷回路10はまた、モーターから接続部を受容すべく意図された第1のスタッド対13a、13b、及びモーター電力供給線を受容すべく意図された第2のスタッド対14a、14bを含んでいる。トラック15aがスタッド13aと14aを接続している。トラック15bがスタッド13bと14bを接続している。
【0020】
印刷回路10を貫通し、且つモーター接続端子を貫通させるべく意図された2個の穴16a、16bが設けられていてよい。穴16aは、スタッド13aの近傍に作られ、穴16bはスタッド13bの近傍に作られている。
【0021】
フィルタリングコンデンサー18が、トラック15a及び15bの間に接続されている。接地面19が、中心部11及び可撓性舌部12の大部分を覆う。片面印刷回路の場合、
図2aの断面図に示すように、接地面19は、スタッド13a、13b、14a、14b及びトラック15a、15b用に空間を残すべく切り欠かれている。
【0022】
両面印刷回路を
図2bの断面図に示すように製造することも可能である。接地面19は印刷回路10の外面に作られ、スタッド及びトラックは反対側の外面に作られている。換言すれば、印刷回路10は、絶縁層23で分離された2個の導電層21、22を含んでいる。層21は接地面19を形成している。トラック15a、15b、及び2対のスタッド13a、13b、14a、14bが層22においてエッチングされている。印刷回路10を電気モーターに搭載する場合、接地面19は、印刷回路10により覆われた電気モーターの表面と向かい合うべく意図されている。従って、接地面19は、モーターが放射する外乱からより良好に保護すべくモーターとトラック15a、15bとの間のスクリーンとして機能する。
【0023】
トラック15a及び15bの保護は、
図2cの断面図に示すように、第2の接地面24を追加することにより更に向上させることができる。トラック15a、15bは次いで、2個の接地面19、24の間に挟まれる。換言すれば、印刷回路10は、第2の接地面24を形成する第3の導電層を含んでいて、導電層22、24の間に絶縁層25が配置されている。接地面24は、コンデンサー18を受容すべく接触ランド26用の空間を残すべく切り欠かれている。接触ランド26は、めっき処理された貫通孔27によりトラック15a、15bに接続されている。
【0024】
有利な点として、コンデンサー18はX2Y形式であって、トラック15a、15b、及び接地面19に接続されている。この種のコンデンサーは、米国カルフォルニア州15191 Bledsoe St. Sylmarを拠点とするJohanson Dielectrics社により製造されている。この種のコンデンサーのための完備された資料をウェブサイトwww.x2y.comで見ることができる。
【0025】
図3に、X2Y形式のコンデンサーの等価回路図を示す。当該要素は、4個の接続端子A、B、G1及びG2を含んでいる。主要な単体コンデンサー30が端子AとBの間に接続され、2個の補助的な単体コンデンサー31、32のうち、コンデンサー31が端子Aと端子G1の間に、コンデンサー32が端子Bと端子G2の間に接続されている。製造に際して、異なるコンデンサー30、31及び32の電極はインターリーブされ、当該アセンブリーは貫通孔のない印刷回路への表面搭載を意図されたパッケージとしてカプセル化される。2個の補助コンデンサー31、32は完全に一致している。
【0026】
図4に、端子A、Bが各々トラック15a、15bの一方に接続され、且つ端子G1、G2が接地面19に接続されるように印刷回路10に搭載されたX2Y型のコンデンサー18を示す。3個の単体コンデンサー30、31及び32を用いることで、共通モード外乱及び差分外乱を抑制することが可能になる。異なる単体コンデンサー30、31及び32が入れ子になっていることで、各々のトラック15a、15bにより生じる放射を補償することが可能になる。X2Y型のコンデンサー18は、例えば、印刷回路10への表面搭載を意図されたパッケージとして製造されている。この目的のため、トラック15aは端子Aを収容すべく接続ランド33を含み、トラック15bは端子Bを収容すべく接続ランド34を含んでいて、接地面19は端子G1、G2を収容すべく2個の接続ランド35、36を含んでいる。コンデンサー18の異なる端子は、自身の各接続ランドにはんだ付けされている。
【0027】
代替的に、フィルタリングコンデンサーは、トラック15a、15bの間に直列に接続された2個のコンデンサー37、38により形成されている。接地面19は従って、2個のコンデンサー37、38の共通端子に接続されている。2個のコンデンサー37、38は別個であって同一の値を有している。
図4との電気類似性に対する理解を深めるべく、端子名A及びG1はコンデンサー37用に保持し、端子名B及びG2はコンデンサー38用に保持している。従って2個の個別コンデンサー37、38の間で極力大きい相互インダクタンスが生じるように、2個の個別コンデンサー37、38を
図5に示すように極力互いに近接して配置することが望ましい。より具体的には、一方では端子A及びG2、他方では端子B及びG1が極力近接して配置されている。この構成により、生じる放射及び2個のトラック15a、15bの外部放射に対する脆弱性を低下させることが可能になる。X2Y型のコンデンサーを実装する変形例のように、コンデンサー37、38は、印刷回路10への表面搭載を意図されたパッケージとして製造することができる。この目的のため、
図4に接続ランド33〜36をも示す。しかし、この変形例は、X2Y型のコンデンサーよりも電磁的外乱のフィルタリングの結果が思わしくない。2個の個別コンデンサーでは、接地点に対して2個のトラック15a、15bの共通モード外乱しかフィルタリングされない。
【0028】
個別コンデンサーを用いることで、
図6に示すように、トラック15a、15bの間で接続された第3のコンデンサー39を追加することによりフィルタリングを更に向上させることが可能である。コンデンサー39は、X2Y型のコンデンサーの単体コンデンサー30と電気的に等価である。コンデンサー39により、2個のトラック15a、15b間の差分モード外乱をフィルタリングすることが可能になる。コンデンサー39は、印刷回路10への表面搭載を意図されたパッケージとして製造することができる。この目的のため、コンデンサー39は、トラック15aに属する接続ランド33aと、トラック15bに属する接続ランド33bとの間ではんだ付けされている。上述のように、
図6に示すように、3個の個別コンデンサー37、38及び39の間で極力大きい相互インダクタンスが生じるようにこれらを極力互いに近傍して配置することが有利である。
【0029】
上記にもかかわらず、X2Y型のコンデンサーの電極がインターリーブされていることで当該コンデンサーを構成する異なる単体コンデンサー30、31及び32の相互インダクタンスの最大化を可能にするが、X2Y型のコンデンサーの性能は達成されない。更に、個別コンデンサー37、38を実装する場合よりも、単体コンデンサー31、32の方がより良く合致する。換言すれば、X2Y型のコンデンサーは、2個の個別コンデンサー37、38よりも共通モード外乱のフィルタリングを良好に行える。
【0030】
図7a、7bに、印刷回路10を備えた電気モーター40を示す。モーター40は、円筒面42及び平坦な底部43の形状をなす金属ジャケット41を含んでいる。モーターの出力シャフト44は、円筒面42の軸に沿って延在し、底部43を通ってモーター40から突き出ている。モーター40は、底部43に平行な円形の平面を形成するプラスチックカバー45に囲まれている。2個の端子46、47がカバー45から突き出て、モーター40の動力供給端子を形成している。印刷回路10は、カバー45に対向して配置されている。より具体的には、中心部11は、カバー45により形成される平面に平行に配置されている。各々の端子46、47は、印刷回路10の穴16a、16bの一方を貫通し、次いで、例えばはんだ付けにより各々のスタッド13a、13bに接続された中心部11に平行に折り返される。
【0031】
舌部12が、円筒面42に沿って中心部11の平面と直角に折り返されることにより、接地面19が円筒面42上で金属ジャケット41と電気的に接触することができる。コンデンサー18の端子G1、G2の金属ジャケット41との電気的接続がこのように得られる。
【0032】
可撓性舌部12を用いることで、円筒面の直径が僅かに変化し得るモーターに印刷回路10を配置することが可能になる。例えば、連続生産において異なる製造業者から入手した電気モーターを実装することが可能になろう。
【0033】
更に、再び異なる製造業者を仮定すれば、取引のある異なる製造業者が、カバー45上の異なる位置にある端子を提供しても、穴16a、16bの複数の対を提供することが可能である。
【0034】
接地面19の舌部12への電気的接続、及び金属ジャケット41の円筒面42への電気的接続は、
図7aに示すように直接的な接触により行うことができる。舌部12周辺の接着テープ48により舌部12を金属ジャケット41に押し付けた状態に保つことができる。代替的に、
図7bに示すように、一方では円筒面42に、他方では舌部12に接着する両面導電接着剤49を注入することにより、当該接続を保証することが可能である。