(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1導管の電気活性ポリマーの第1非励起状態が、前記第1導管のつぶれた構成に対応し、かつ前記第1導管の電気活性ポリマーの第2励起状態が、前記第1導管の開いた構成に対応する、請求項1に記載の呼吸補助コンポーネント。
前記第1導管および第2導管が、可撓性管状本体を含み、かつ前記第1導管および第2導管の少なくとも一方の電気活性ポリマーが、前記各可撓性管状本体に配置された、らせん形状の電気活性ポリマーストリップを含み、
各導管の可撓性管状本体が、各らせん形状電気活性ポリマーストリップの第1状態から第2状態への変化に従って、径方向および/または軸方向に膨張するように構成された、請求項3に記載の呼吸補助コンポーネント。
前記導管の少なくとも1つは可撓性管状本体を含み、かつ電気活性ポリマーは、前記可撓性管状本体に配置されるとともに、前記可撓性管状本体の長さに沿って配置された、複数の電気活性ポリマーストリップを含む、請求項4に記載の呼吸補助コンポーネント。
前記複数の電気活性ポリマーストリップは、前記可撓性管状本体の長さに沿って配置された電気活性ポリマーストリップ対を含み、前記電気活性ポリマーストリップ対の少なくとも1つは、前記可撓性管状本体の実質的に対向する両側に配置された2つの電気活性ポリマーストリップを含む、請求項5に記載の呼吸補助コンポーネント。
少なくとも1つの導管の電気活性ポリマーの選択的帯電性部分のアレンジメントが、複数の選択的帯電性部分の各選択的帯電性部分に印加される電荷の選択的印加に基づき曲がるように構成された請求項12に記載の呼吸補助コンポーネント。
前記第1導管および第2導管の少なくとも一方の電気活性ポリマーは、電圧または電流の段階的印加に基づき、形状および/またはサイズが段階的に調整されるように構成された請求項1から11のいずれか一項に記載の呼吸補助コンポーネント。
前記導管の少なくとも1つの電気活性ポリマーが、前記導管の少なくとも1つの内面、前記導管の少なくとも1つの外面の一方に配置され、または、前記導管の少なくとも1つの誘電体層対間に挟まれた請求項1から11のいずれか一項に記載の呼吸補助コンポーネント。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】例示的な患者インターフェースデバイスを装着している患者を示す説明図である。
【
図1B】
図1Aの例示的な患者インターフェースデバイスを装着している別の患者を示す説明図である。
【
図1C】例示的なストラップまたは締め具の説明図である。
【
図1D-1】特定の例の実施形態による、第1の非励起状態から、電圧が印加された後の第2の励起状態へ変化するポリマー部分の例示的な断面図である。
【
図1D-2】特定の例の実施形態による、第1の非励起状態から、電圧が印加された後の第2の励起状態へ変化するポリマー部分の例示的な断面図である。
【
図1E】電気的に刺激される導管を有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。
【
図1F】電気的に刺激される導管を有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。
【
図2A】例示的な導管を示す例示的な断面図である。
【
図2B】例示的な導管を示す例示的な断面図である。
【
図2C】例示的な導管を示す例示的な断面図である。
【
図2D】例示的な導管を示す例示的な断面図である。
【
図2F-1】刺激を受けているときの、
図2E−1に示す例示的な導管の斜視図である。
【
図2F-2】刺激を受けているときの、
図2E−2に示す例示的な導管の断面図である。
【
図2F-3】刺激を受けているときの、
図2E−3に示す例示的な導管の断面図である。
【
図2H-1】刺激を受けているときの、
図2G−1に示す例示的な導管の斜視図である。
【
図2H-2】刺激を受けているときの、
図2G−2に示す例示的な導管の断面図である。
【
図3】例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させるために、検出された力に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図4A】例示的な通気部を示す例示的な断面図である。
【
図4B】例示的な通気部を示す例示的な断面図である。
【
図4C】特定の例の実施形態による、非励起状態および励起状態におけるフラップの断面図である。
【
図5】例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させるために、検出された圧力に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6A】例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させるために、検出された閉塞に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6B-1】例示的な通気コンポーネントを示す例示的な断面図である。
【
図6B-2】例示的な通気コンポーネントを示す例示的な断面図である。
【
図6C-1】非励起状態にある例示的な通気コンポーネントの例示的な上面図である。
【
図6C-2】非励起状態にある例示的な通気コンポーネントの例示的な断面図である。
【
図6C-3】励起状態にある例示的な通気コンポーネントの例示的な上面図である。
【
図6C-4】励起状態にある例示的な通気コンポーネントの例示的な断面図である。
【
図7A】調整可能な例示的な前頭部支持コンポーネントを有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。
【
図7B】調整可能な例示的な前頭部支持コンポーネントを有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。
【
図8A】特定の例の実施形態による患者インターフェースの例示的なクッションコンポーネントの例示的な断面図である。
【
図8B】特定の例の実施形態による患者インターフェースの例示的なクッションコンポーネントの例示的な断面図である。
【
図8C】患者インターフェース内の例示的なクッションをモニタリングおよび調整するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8D】特定の例の実施形態にしたがって調整された患者インターフェースの例示的なクッションコンポーネントの例示的な断面図である。
【
図8E】患者インターフェースの例示的なクッションを調整する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8F-1】患者の呼吸に基づいて調整された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。
【
図8F-2】患者の呼吸に基づいて調整された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。
【
図8F-3】例示的なクッションの調整を決定するための特定の例の実施形態にしたがって使用され得る例示的なグラフである。
【
図8G-1】異なる顔特徴を有する2人の異なる患者に適合された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。
【
図8G-2】異なる顔特徴を有する2人の異なる患者に適合された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。
【
図8H-1】患者インターフェースの例示的なフレームに組み込まれた例示的なクッションの例示的な断面図である。
【
図8H-2】患者インターフェースの例示的なフレームに組み込まれた例示的なクッションの例示的な断面図である。
【
図8I-1】例示的な屈曲部と相互作用するチューブの例示的なカフを示す例示的な断面図である。
【
図8I-2】例示的な屈曲部と相互作用するチューブの例示的なカフを示す例示的な断面図である。
【
図10A】例示的な睡眠マット上の患者の説明図である。
【
図10B】例示的な睡眠マット上の患者の説明図である。
【
図11A】特定の例の実施形態による例示的な雑音抑制を有する例示的なフロージェネレータを示す例示的な断面図である。
【
図11B】特定の例の実施形態による例示的な雑音抑制を有する例示的なフロージェネレータを示す例示的な断面図である。
【
図12A】例示的なスプリントの例示的な断面図である。
【
図12B】例示的なスプリントの例示的な断面図である。
【
図13A】例示的なポンプの例示的な断面図である。
【
図13B-1】特定の例の実施形態による別の例示的なポンプの例示的な断面図である。
【
図13B-2】特定の例の実施形態による別の例示的なポンプの例示的な断面図である。
【
図13B-3】特定の例の実施形態による別の例示的なポンプの例示的な断面図である。
【
図13B-4】特定の例の実施形態による別の例示的なポンプの例示的な断面図である。
【
図14】特定の例の実施形態による例示的な電気ポリマーに電力を供給するように構成された例示的な電気回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の説明は、共通の特性および/または特徴を共有することができるいくつかの実施形態に関係して提供される。実施形態のいずれかの1つまたは複数の特徴は、他の実施形態の1つまたは複数の特徴と結合可能であってもよいことは理解されたい。加えて、いずれかの実施形態における任意の単一の特徴または複数の特徴の組合せは、追加の例を構成してもよい。
【0023】
本明細書に記載する例示的な実施形態は、呼吸用空気の加圧流を患者に提供するコンポーネントおよび方法に関係し得る。特に、実施形態は、呼吸補助システム(例えば、CPAPシステム)と関連付けられるコンポーネントまたは物体のサイズまたは形状を調整することに関係し得る。特定の例において、変化の結果として、システムの動作の少なくとも1つのパラメータが変化し得る。コンポーネントは、患者の呼吸流量の改善の促進を補助し得る。特定の例の実施形態は、特定の患者に使用するために、患者インターフェースをサイジングすることに関係し得る。特定の例の実施形態は、検出されたまたはモニタリングされた患者基準に応じて患者インターフェースの特性を調整することに関係し得る。
【0024】
本明細書において「備える(comprising)」という語句は、その「オープンな(open)」意味において、すなわち、「含む(including)」の意味であり、したがって、「それのみから成る(consisting only of)」の意味であるその「クローズな(closed)」意味には限定されない意味において理解されるべきである。対応する語句「comprise」、「comprised」および「comprises」が記載されている場合、対応する意味がこれらの語句に存在する。
【0025】
特定の例の実施形態において、呼吸補助システムの1つまたは複数のコンポーネントが、電気刺激に応じて形状またはサイズが変化する材料から形成されてもよい。一例の材料はシリコーンである。シリコーン材料は、CPAPシステムなどに使用される特定のコンポーネントを作製または形成するのに使用されてもよい。特定の事例において、材料は形状記憶ポリマー(SMP)であってもよい。
【0026】
特定の例の実施形態において、ポリマー化合物は、電圧および/または電流の印加に対して、その形状を収縮および/または変化させることによって反応する。形状の変化は、ポリマー材料に印加する電圧および/または電流を変更することによって制御することができる。ポリマー材料は変形するとき、電流および/または電圧を生成することもできる。
【0027】
特定の例の実施形態において、ポリマー化合物は、フロージェネレータまたは呼吸関連システムの他の動力付きのコンポーネント(powered component)から提供される電源を介して電気的に刺激され得る。特定の事例において、電流は、電池または他の着脱可能および/または携帯可能電源から供給されてもよい。
【0028】
ヘッドギアおよび/または導管
患者呼吸処置の1つの分野は、導管またはチューブを通じて患者インターフェース(例えば、マスク)に呼吸用空気を送出することを含む。異なるタイプのマスクには、異なるタイプの導管が関連付けられ得る。
【0029】
図1Aは、例示的な患者インターフェース108を装着している患者100を示す説明図である。この例において、患者インターフェース108は、患者の鼻とインターフェースしている(例えば、患者の鼻孔をシールし/封じ込める鼻マスクまたはインターフェース)。呼吸用気体の流れが、患者インターフェース108から患者の頬の上を通って患者の頭部まで伸張する導管104を介して患者に提供され得る。導管104は、本明細書に記載する形状変化材料から製造され得る。導管の全体または一部分のみが形状変化材料から形成されてもよい。患者インターフェース108を患者に固定することを可能にするためにストラップ102が設けられてもよい。導管104は、両頬の上に設けられ、使用中であるとき(例えば、処置の間)患者の頭部に接していてもよい。患者の頭部の各側面からの導管104は、コネクタ109に接続されてもよく、コネクタはその後、フロージェネレータに接続するチューブに取り付けられる。
【0030】
患者の頭部は一般的にサイズが異なる。頭部サイズが異なることに対処するための一般的な技法は、ストラップ102を緩めるかもしくは締めること、または、頭部サイズが異なる患者に異なる長さの導管104を提供することを含み得る。
図1Aにおいて、導管は第1の最小サイズにおいて製造されてもよい。この例において、最小サイズの導管が患者100の頭部に適合し得る。
【0031】
図1Bは、
図1Aの例示的な患者インターフェース108を装着している別の患者110を示す説明図である。この図において、患者110の頭部サイズは患者100の頭部サイズよりも大きい。さらに、マスクおよび関連付けられるヘッドギア(例えば、ストラップ102)ならびに導管104は同じ導管(または同じモデル)であってもよい。しかしながら、
図1Bにおいて、導管104は電荷106を介して電気的に刺激され得る。この電荷によって、導管の長さが増大して、形状変化材料のサイズが変化することに起因してより大きい頭部サイズに適応することができる。このように、導管は、患者100の第1の頭部サイズに適合する第1のサイズにおいて供給され得る。特定の例の実施形態において、この第1のサイズは、最小頭部サイズに適合するサイズであってもよい。しかしながら、供給される導管のサイズは第1のサイズから第2のサイズ(例えば、患者110)まで調整されてもよい。加えて、サイズは第1のサイズと第2のサイズとの間で(例えば、中間または第3のサイズに)調整されてもよい。
【0032】
特定の事例において、患者インターフェースは、患者インターフェースを患者の頭部または顔に固定するためのストラップまたは他のタイプのヘッドギアを含んでもよい。ストラップを締めることによって、より良好なまたはより有効なシールを形成することができる。例えば、
図1Aにおけるストラップ102は、患者インターフェース108を患者の鼻に保持してより有効なシールを形成するように作用することができる。このように、電荷が印加されてストラップがよりきつく締められ得るように、ストラップ102は形状変化材料から形成され得る。代替的に、ストラップが所定位置に配置される前にストラップに電荷が印加されてもよい。これによって、ヘッドギアを患者に対してより容易に配置することが可能になり得る。したがって、患者インターフェース、導管、ストラップなどが適切に配置されると、印加される電荷は低減または完全にオフになってもよい。このとき、電荷の低減の結果として、ストラップの全体的なサイズが低減し得、患者インターフェースが患者の顔に固定されることが可能になる。
【0033】
特定の例の実施形態は、張力またはストラップにかかっている力をモニタリングするためのセンサを含んでもよい。これらの値に基づいて、インターフェースを介して患者に所定の力を与えるようにストラップ張力が調製されるように、電荷が自動的に制御され得る。特定の例の実施形態において、張力または力は、患者インターフェースが堅固であるが依然として快適である(例えば、きつすぎない)ことを示す値に関係する所定の力であってもよい。特定の例の実施形態において、ストラップ長が患者によって制御可能であってもよい。例えば、ダイヤルまたは他の制御部が呼吸補助システムとともに含まれてもよい(例えば、フロージェネレータ上に配置される)。特定の例の実施形態において、ストラップは患者が取り外すことを可能にするために(例えば、より多くの電荷を印加することによって)サイズを増大されてもよい。特定の例において、ストラップによって加えられた現在の力を超える力を患者が与えるときに、追加の電荷がトリガされてもよい。これは、センサによって検知されて、追加の電荷がトリガされてもよい。
【0034】
特定の例の実施形態において、ストラップのきつさは患者の呼吸パターンまたは睡眠状態に基づいて調整されてもよい。例えば、ストラップは患者が起きている間は相対的に緩くてもよい。一方、患者が眠りにつくと、ストラップは患者インターフェースに対するより良好なシールを確保するために締められてもよい。
【0035】
特定の例の実施形態において、患者インターフェースのストラップは、患者が息を吐いている間は緩められてもよい。例えば、ストラップ長が増大してもよく、またはストラップの幅が低減してもよい。これによって、患者インターフェースからの(例えば、CO
2などの)排気が可能になり得る。特定の例の実施形態において、ストラップは、患者が息を吸っている間は締められて、患者インターフェース漏れの機会が低減されてもよい。
【0036】
図1Cは、例示的なストラップまたは締め具を示す説明図である。ストラップ120は第1の形状124において提供されてもよい。これは、サイズ調整材料から形成されたストラップ120の非帯電形状であってもよい。ストラップ120に電荷126が印加されると、ストラップ120は形状124から形状122へと変化し得る。したがって、ストラップのサイズまたは高さは印加される電荷に基づいて調整され得る。
【0037】
図1D−1は、第1の非帯電ベースの形状130を有するストラップ134の例示的な断面図であり、電荷136がストラップ134に印加されると、これは第2の形状132に変化する。特定の例の実施形態において、ストラップは、1つの寸法(例えば、厚さ)、2つの寸法(例えば、幅および厚さ)、および/または3つの寸法が増大してもよい。例えば、ストラップの深さのみが調製されて、一方で長さおよび/または幅は変更されないように、電荷が印加されてもよい。
【0038】
図1D−2は、特定の例の実施形態によるストラップまたは締め具の別の例示的な断面図である。ストラップは、電気活性ポリマー層135および1つまたは複数の電極層133を含む誘電体ポリマー131を含んでもよい。特定の例の実施形態において、電極層(例えば、2つ以上)は、中心ポリマー層のいずれの側面にも位置付けられてもよい。特定の例の実施形態において、電極層133は、中心ポリマー層135を完全にまたは部分的に覆う。
【0039】
電源137が電極層に動作可能に接続されて、誘電体ポリマー131’に励起することまたは励起を停止することによって誘電体ポリマーの形状またはサイズを変化させるために電圧139を供給してもよい。この実施形態、および本明細書に記載する他の実施形態において、提供される電荷(例えば、電圧または電流)のレベルは、コントローラによって制御され、少なくとも2つの異なる技法によって印加されてもよいことが留意され得る。電圧または電流は、ポリマー部分135の形状および/またはサイズを実質的に段階的に変化させるように段階的に印加されてもよい。これは、決定されるまたは所定の電圧または電流変化の単一の段階、または、複数のより細かい段階を含んでもよい。代替的に、電圧または電流は、連続的に変化するように増大(または低減)されてもよく、したがってポリマーの形状および/またはサイズに漸進的な変化を付与する。これら2つの方法の間の組合せも適用されてもよい。
【0040】
図1Eおよび
図1Fは、電気的に刺激される導管を有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。ここで、眠っている患者140が、眠りながら患者インターフェース141を使用している。患者インターフェース141は、患者インターフェースに接続し、そして患者の頭部の上を通って点142まで伸張する2つの導管144および146を有する。導管に呼吸用空気を提供するホースまたはチューブ143が、頂点142において2つの導管(続いて患者)に接続する。導管144および146は、いずれかの導管、両方の導管が帯電することができるように、またはいずれの導管も帯電することができないように構築され得る。
【0041】
患者によっては、横向きに寝る者もあり得る。特定の事例において、これによって導管のうちの一方において呼吸用気体の流れが制限される場合がある。例えば、
図1Eおよび
図1Fにおいて、導管144は、気体がほとんどまたはまったくホース143から導管144を通って患者インターフェース141へと通過することができないように圧迫される。この導管144が抑圧され得るため、患者への呼吸用空気の供給を確保するために、電荷148が導管146に印加され得る。そのような電荷は、導管の直径を増大させてより多くの空気が流れることを可能にすることができる。特定の例の実施形態において、電荷は、(例えば、わずかな捩れを取り除くことによって)効率を増大させるように作用することができる。特定の例の実施形態において、電荷は、導管144が抑圧されている間に、導管146がつぶれるかまたは流れが遅らせられるのを防止する一助となるように作用することができる。このように、導管144を通る空気流は一定程度まで妨げられるかまたは抑圧され得るが、導管146に印加される電荷148が、空気流が連続して眠っている患者に提供されることを確実にする一助となり得る。
【0042】
特定の例の実施形態において、すでにつぶれている導管の空気流容量の少なくとも一部分(またはすべて)を復元するために、つぶれた導管(例えば、144)に電荷が印加されてもよい。
【0043】
図2Aおよび
図2Bは、特定の例示的な実施形態による導管を示す例示的な断面図である。特定の事例において、患者は、区別された邪魔にならない保管場所に管類、導管などを保管することを望む場合がある。しかしながら、完全に拡張したチューブを保管することは、チューブの全体の外周およびチューブが相対的に剛性であることの両方に起因して問題である場合がある。このように、特定の例の実施形態において、第1の小さいデフォルトのサイズにおいて管類200が提供され得る。このつぶれた構成において、チューブは相対的に平坦であり、それゆえ、開いた(動作可能な)構成のチューブと比較して、相対的に容易な保管オプションを提供することができる。保管場所から取り出され、空気流送出システムの一部分として使用されるとき、電荷204がチューブに印加され得、それによって、空気流路202が形成される。このように、一般的に大きく、かつ/またはかさばる場合があるチューブが、サイズ調整材料から構築され得る。チューブは、相対的に小さく保管しやすい第1のデフォルトのサイズで提供/出荷/販売されてもよい。しかしながら、チューブが空気流送出システムに加えられると、電荷がチューブに印加され得、それによって、チューブは開いた構成になって呼吸用気体が流れることが可能になる。
【0044】
特定のコンポーネントのサイズを調整または低減することによって、移動のための保管をより容易にすることも可能になり得る。例えば、導管、管類、ストラップなどのサイズを低減することによって、ユーザが飛行機によって移動しているときにコンポーネントをより容易に荷詰めすることが可能になり得る。
【0045】
特定の例の実施形態は、平坦な初期位置において提供されるストラップまたは他のヘッドギアをも含んでもよい。平坦な(または容易に保管可能な)コンポーネントは、その後、サイズまたは形状を増大させるために電荷を印加され得る。例えば、相対的に2次元形状のコンポーネント(例えば、
図2Aのチューブ200)は、より3次元的な形状の増大したサイズに変化され得る。
【0046】
図2Cおよび
図2Dは、例示的な導管を示す例示的な断面図である。導管210は、形状変化材料212から構築され得る。動作中、チューブは
図2Cに示すようにもつれ、または捩れる場合がある。これによって、チューブ210を通る空気流が低減し得る。したがって、電荷214がチューブ210に印加され得る。電荷は、形状変化材料212を強化して、チューブ210を強制的により直線的な形状にして、導管を通る空気流をより良好に促進するように機能し得る。特定の例の実施形態において、電荷の量は、導管が屈曲または湾曲することができるように、導管の複数の区画の間で変化または分割されてもよい。
【0047】
図2E−1〜
図2E−3は、例示的な導管の斜視図および2つの断面図を示す。らせん状に形成された電気活性ポリマーストリップ224が、導管220の可撓性管状本体を形成する膜222に付着され得る。特定の例の実施形態において、ポリマー部分は、縦方向に成形された本体(例えば、
図2E−1に示すような)の外部に配置されたらせん形状電気活性ポリマーストリップの形態にある。特定の例の実施形態において、電気活性ポリマーストリップは、膜の内部に配置される。特定の例の実施形態において、1つまたは複数の電気活性ポリマーストリップが、膜の内部および外部に配置される。
図2E−3に示すように、電気活性ポリマーストリップは、電極または誘電体層224−Aの間に挟まれ、封入され、または配置されたポリマー224−Bを含んでもよい。
【0048】
図2F−1〜
図2F−3は、刺激を受けているときの、
図2E−1〜
図2E−3に示す例示的な導管の斜視図および2つの断面図を示す。励起状態において、電極層224−A’に電圧が印加され、それによって、ポリマー層224−B’の形状が調製される。このように、導管220’は半径および/または軸方向に(例えば、直径および/または長さが)拡張される。
【0049】
電圧または電流は、導管220の状態をつぶれた状態から開いた状態へと、実質的に段階的に変化させるように段階的に印加されてもよい。これは、提供される電圧または電流の単一の段階、または、複数のより細かい段階を含んでもよい。代替的に、電圧または電流は、実質的に連続的に変化するように増大(または低減)されてもよく、したがって電気活性ポリマーストリップ224の形状および/またはサイズに漸進的な変化を付与し、導管220の状態をつぶれた状態から開いた状態へと徐々に変化させる。
【0050】
図2G−1および
図2G−2は、別の例示的な導管の斜視図および断面図を示す。ここで、導管240は、導管240の本体を形成する膜242の本体に沿って対として形成される電気活性ポリマーストリップ244を含む。電気活性ポリマーストリップ244の種々のタイプの分布が、様々な例の実施形態にしたがって実装されてもよい。例えば、電気活性ポリマーストリップは、本体に沿った交互の側面にずらして配置されてもよい。
図2G−1に示す例において、電気活性ポリマーストリップは対になって分散されており、ここで、1つまたは複数の対は、本体の対向する側面に配置された2つのストリップを含む。
【0051】
図2G−2には、導管240’の励起構成が示されている。電気活性ポリマーストリップ244’に電圧が供給されており、この電圧によって電気活性ポリマーストリップは拡張し、それによって、膜242’および導管240’が伸張している。特定の例の実施形態において、軸方向における(例えば、導管の長さに沿った)膨張をもたらすために、縦方向電気活性ポリマーストリップが膜の長さに沿って設けられてもよい。
【0052】
図3は、検出された力に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。印加された電荷は、例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させるように作用してもよい。特定の例の実施形態において、チューブが第1の「弛緩した」位置(例えば、電荷が印加されていない)に設けられてもよい。過剰な力またはチューブの引きずりが発生するときを検出するためにセンサが実装されてもよい。例えば、チューブはもつれる場合がある。チューブに加えられる力の増大が検知されると(ステップ300)、電荷が活性化されて(ステップ302)、チューブが電気的に刺激され、チューブのサイズ(例えば、長さのみ)が増大させられて、患者に固定された患者インターフェースが不安定になるのを(例えば、マスクをずらしてマスクをずれた位置に引っ張るチューブの引きずりを)防止する一助になり得る。
【0053】
通気部/AAV
図4Aおよび
図4Bは、特定の例示的な実施形態による例示的な窒息防止通気部を示す例示的な断面図である。特定の事例において、窒息防止通気部400が、患者インターフェース上に、またはそれとともに設けられてもよい。第1の動作モードを
図4Bに示す。ここで、フラップ408は1つまたは複数の開口402に対して、開口を閉じるように運動可能である。したがって、気体が404から(フロージェネレータから)406へ(患者の口または鼻へ向かって)流れることができる。フラップ408は、電荷を介して1つまたは複数の開口に対して運動可能であり得、それによって、これは第1の位置に向かって付勢されて、1つまたは複数の開口402を閉鎖する。
【0054】
フラップ408は、
図4Aに示す第2の位置に変化することもできる。例えば、フロージェネレータが故障した場合、フラップ408に対する電荷が停止され得る(例えば、電力がもはや提供されていないため)。この位置において、1つまたは複数の開口402は開いており、患者側端部406から1つまたは複数の開口402を通じて外側大気へ、およびその逆に空気が流れることを可能にし得る。したがって、フラップ408は窒息防止弁(AAV)として機能することができる。
【0055】
図4Cは、特定の例の実施形態による(例えば、
図4Aおよび
図4Bに示す窒息防止通気部によって実行されてもよい)フラップの断面図を示す。
図4Cに示す例示的なフラップ420は、誘電活性ポリマーによって実装されてもよい。フラップ420は、電極422Aおよび422Bを含み、その間にポリマー層426が配置される。電極は、例えば、グラファイト膜に基づく材料のような、任意のタイプの可撓性導電性材料であってもよいことは諒解されよう。この例において、1つまたは複数の次元においてポリマーの膨張を制限するために、抑制層がポリマー(例えば、電極および/またはポリマー)に配置される。抑制層は、ポリマーの形状が変形している間、概してその形状が変化しない材料(例えば、非伸縮可能織物材料のような、可撓性であるが、伸張可能ではない任意の材料)を含んでもよい。
図4Cにおいて、ポリマーの長さ(例えば、高さ)寸法を抑制するために抑制層424が配置されている。結果として、電極422A’および422B’に電圧が印加されると、ポリマー426’は膨張しようとするが、その膨張は抑制層424’によって制限される。したがって、フラップ420’は、抑制層の側である抑制されている側において捻じれ、それによって、湾曲するかまたは位置が変化する。フラップが直線構成から湾曲構成へと変化することによって、フラップが新たな位置へと効率的に移動することができる。
【0056】
図5は、検出された圧力に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。電荷は、例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させることができる。特定の例の実施形態において、フラップは、定流フラップとして機能してもよい。フラップに提供される電荷は、フロージェネレータによって制御され得る。電荷の量は、マスクに供給されたまたはマスクにおいて検出された圧力に比例し得る(ステップ500)。言い換えれば、定流弁のように、弁はより多くの電荷を印加することによってより高い圧力において通気孔を閉じることができる(ステップ502)。特定の例の実施形態において、そのような技法は、2段階CPAP両方によって適用されてもよい。
【0057】
特定の例の実施形態は、通気部内の遮断を是正するように作用することができる。
図6Aは、検出された閉塞に応じて電荷を印加するための例示的なプロセスのフローチャートである。電荷は、例示的な呼吸補助コンポーネントの形状を変化させることができる。例えば、センサまたは他のデバイスを使用して、通気部が遮断されているか否かをモニタリングまたは判定することができる(ステップ602)。通気部におけるまたはその中の遮断物が検出されると、形状変化材料から構築された通気部に電荷が印加され得る(ステップ604)。電荷の結果として、通気部は、形状を変化させ、通気部を遮断している1つまたは複数の異物を(例えば、通気孔を広くすることによって)吐出することができる。例えば、湿気を含んだ空気の結果として水が蓄積される結果として、チューブまたは患者インターフェースの通気孔が完全にまたは部分的に遮断されることになり得る。特定の例の実施形態において、孔のサイズを低減して通路から水(または他の遮断物)を除去するのを可能にしてもよい。具体的には、孔のサイズを低減することによって、孔または通路内の物体が、孔の直径が低減することによって強制的に排出され得る。
【0058】
図6B−1および
図6B−2は、例示的な通気コンポーネントを示す例示的な断面図である。通気部610は、1つまたは複数の孔614を含むことができる。通気部は、形状変化材料612から形成されてもよい。第1の動作モードにおいて、電荷616が形状変化材料612に印加され得る。電荷616によって、材料が膨張し、孔614を閉じるかまたは収縮させることができる(またはその逆)。電荷616は低減するかまたはなくすことができる。そのような状況において、通気部610を含む形状変化材料612が収縮すると、孔614はサイズが増大し得る。孔614のサイズが増大することによって、遮断している物体がより大きい通気孔を通じてより容易に移動することができるため、通気部から閉塞物を除去することが容易になり得る。特定の例の実施形態において、孔サイズの変化は、形状変化材料612に対する種々のレベルの電荷によって制御することができる。
【0059】
特定の例の実施形態において、通気部は、通気部が遮断されていると検出された場合には、通気部に電荷が送られ得るように動作され得る。結果もたらされる通気部の形状の変化は、通気部を遮断している異物(例えば、マスク内部の湿気を含んだ空気からの水)を排出するように作用し得る。
【0060】
図6C−1および
図6C−2は、それぞれ、例示的な通気コンポーネントの例示的な上面図および断面図である。
図6C−1は、電極654の間に配置された誘電体ポリマー層652を含む、非励起状態の例示的な通気部650を示す。通気部は、通気開口656を含む。通気部650’が励起されると、誘電体ポリマー652’が膨張する。結果として、
図6C−3および
図6C−4に示す励起状態のポリマー内の開口656’は、直径が低減しており、空気流の低減をもたらす。
【0061】
前頭部支持
図7Aおよび
図7Bは、調整可能な例示的な前頭部支持コンポーネントを有する例示的な患者インターフェースを示す説明図である。患者インターフェース702が患者700に提供される。患者700の前頭部とインターフェースするための前頭部支持パッド704が構築され得る。患者の頭部との関係における前頭部支持パッド704の位置は、前頭部支持パッド704に電荷706を印加することによって調整することができる。印加される電荷によって、前頭部支持パッド704は、
図7Bに示すようにより大きくなることができる。サイズが増大することによって、前頭部支持パッドは患者700の頭部(例えば、前頭部)と接触することができる。リビングヒンジのようなヒンジが708に設けられて、前頭部支持パッド704の患者700の頭部に対する回転運動を可能にすることができる。
【0062】
患者がマスクの処置を終えると(例えば、目覚めた後)、患者インターフェース702を患者の頭部から取り外すことを容易にするために、患者によって電荷706をオフにすることができる。言い換えれば、前頭部支持パッド704に印加された電荷を除去することによって、前頭部支持パッド704は収縮することができ、もはや患者の前頭部と接しない。特定の例の実施形態において、前頭部支持パッドは1つのパッドであってもよい。しかしながら、他の例の実施形態において、前頭部支持パッドは2つ以上のパッドであってもよい。
【0063】
クッション
患者インターフェースのクッションコンポーネントも、形状変化材料から形成され得る。
図8Aおよび
図8Bは、特定の例の実施形態による患者インターフェースの例示的なクッションコンポーネントの例示的な断面図である。
図8Cは、患者インターフェースの例示的なクッションをモニタリングおよび/または調整するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。特定の例の実施形態において、クッションはいくつかの区画(802A、802B、802C、および802D)に分割され得る。各々の区画は、その領域内でクッションに加えられる圧力をアクティブにモニタリングすることができる。例えば、圧力センサまたはトランスデューサが、1つまたは複数の区画内に設けられてもよい。特定の例の実施形態について、マイクロホンが利用されてもよい。いずれにせよ、検出ユニットを使用して、クッションの1つまたは複数の区画をモニタリングすることができる(ステップ810)。クッション内の漏れが、
図8B内の802Bのような特定の領域内で検出されると、その特定の領域に電荷が印加され得る(ステップ812)。結果もたらされる電荷は、クッションのサイズを増大させ、クッションによって形成されるシールの有効性を(例えば、漏れを閉じることによって)増大させるように作用することができる。
【0064】
図8Dは、特定の例の実施形態にしたがって調整された患者インターフェースの例示的なクッションコンポーネントの例示的な断面図を示す。ここで、クッション820は、クッション820が電荷をクッション領域822A、822B、822C、および822Dにわたってパルスまたは分散されることができるように設定され得る。したがって、患者の顔にはたらく力の量を、複数のクッション領域に対する電荷の印加を回転させることによって定期的に調整することができる。例えば、クッションは口領域においてパルス824によって開始し得、その後、右頬領域822Dにパルス826が印加され得る。このタイプの設定は、患者の顔の領域を休ませるように機能することができ、それによって、長時間の使用についてマスクをより快適にする。
【0065】
図8Eは、患者インターフェースの例示的なクッションを調整する例示的なプロセスを示すフローチャートである。ステップ830において、特定の領域に電荷が印加される。ステップ832における所定の期間の後、新たな領域(または複数の領域)がステップ834において選択され、電荷を印加するプロセスが選択された領域に対して新たに行われる。特定の例の実施形態において、選択される領域は所定のパターンに基づいてもよい。特定の例の実施形態において、選択される領域は、何らかの追加の判定(例えば、
図8Cに関連して上述したようなもの)に基づいて選択されてもよい。特定の例の実施形態において、選択される領域は、1つまたは複数の領域の間からランダムに選定され、したがって1つまたは複数の部分領域が形成されてもよい。特定の例の実施形態において、2つ以上のパルスが時間的に重なるように印加されてもよい。例えば、クッション領域822Bおよび822Dは両方とも、同時に1つの電荷を印加されてもよい。
【0066】
特定の例の実施形態において、この循環する動作がどのように行われるかを制御するために、ユーザまたは自動制御ユニット(例えば、プロセッサまたは他のタイプの回路を含む)によって追加の基準が供給されてもよい。例えば、ユーザがこのサイクルがどれだけ迅速に行われるかを設定してもよい。特定の例の実施形態において、ユーザはサイクルのパターンを設定してもよい。例えば、822A→822C→822D→822B→822Aとしてもよい。特定の例の実施形態において、電荷が所与の領域に印加される時間は、すべての領域について同じであってもよく、または、領域間で変化してもよい。特定の例の実施形態において、センサおよび/または処理システムが、少なくとも1つのユーザ構成可能変数に基づき得る所定の基準(または基準のセット)に基づいて電荷の循環をモニタリングし、サイクルを調整し得る。例えば、サイクルは一定の時間量の後に減速してもよい。サイクル速度は線形的にまたは別の形状に(例えば、指数関数的に)調整されてもよい。一例において、サイクル速度は、患者が眠っていると判定されるときに調整されてもよい。この判定に基づいて、速度は、増大、低減、または同じままとすることができる。特定の例の実施形態において、循環プロセスは、ユーザの顔をマッサージするようにも動作し得る。特定の患者について、これは、睡眠の質、および、ユーザが眠りにつく能力を増大させる一助となり得る。
【0067】
特定の事例において、患者に対する呼吸補助を促進するために適切なシールが実施され得る。しかしながら、マスクを顔または患者の顔の一部分の上にシールすることによって、一定量の圧力が顔に加えられることが必要になり得る。患者は一般的に数時間にわたって(例えば、眠っている間)マスクまたは他の患者インターフェースを装着するため、この一定の圧力は患者の顔(例えば、顔面筋)にとって疲労をもたらすものであり得る。
【0068】
図8F−1および
図8F−2は、患者の呼吸に基づいて調整された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。患者インターフェース842は、患者840の鼻および/または口を覆うためのシールを提供し得る。シールは、電荷848を、患者インターフェースの一部分である形状変化材料846に印加することによって実施またはサポートされ得る。例えば、電荷は、クッション846.2および/またはクッション側壁846.3の下でシーリング膜846.1に印加され得る。この電荷によって、シールの有効性が様々な度合いまで)増大し得る。この例において、患者がフロージェネレータまたは他の空気流デバイスに接続されたチューブ845を通じて吸入844しているとき、電荷848がシール(例えば、クッション846)に印加され得る。
【0069】
図8F−2において、患者840は、チャンバ852を通じて、および通気孔850を通じて提供される空気流路854を介して息を吐いている。患者が息を吐くとき、
図8F−1に示す電荷848はオフになり(または低減され)得、それによって、クッション846はもはや顔に接しないか、またはより低い力で顔に接する。患者の顔に加えられる力が低減することによって、顔(例えば、顔面筋)が呼気の間に「休む」ことが可能になり得る。
【0070】
図8F−3は、呼吸補助コンポーネントの調整を決定するための特定の例の実施形態にしたがって使用され得る例示的なグラフを示す。電荷を患者インターフェースにいつ印加すべきかの決定は、患者の呼吸プロセスの間にモニタリングされる圧力および/または流れの特性に基づき得る。グラフ854は、圧力対時間のグラフを示している。特定の例の実施形態において、そのようなグラフを分析することが、いつ電荷が印加されるべきか、および、電荷が低減またはオフにされ得るときを決定する一助となり得る。したがって、点856において、患者が息を吸っているときに電荷が印加され得る。患者が息を吐くときの点858までグラフが進むと、電荷は低減または除去され得る。電荷の除去によって、患者が息を吐くことができるゆとりが増大し得る。特定の事例において、電荷の除去によって、患者の顔面筋が呼気の間に休むことが可能になり得る。特定の例の実施形態において、検出される圧力に対するある割合の電荷パーセンテージが実装され得る。例えば、圧力が増大すると(例えば、吸気)、印加される電荷がそれに対応して増大され得る。逆に、圧力が降下すると(例えば、呼気の間)、印加される電荷は圧力の降下に対応して(例えば、漸進的に)低減され得る。特定の例の実施形態について、他のパラメータがモニタリングされてもよい。例えば、マスクの一部分または患者を通る空気の流速が測定されてもよい。特定の例の実施形態において、圧力センサ、流量センサなどが、マスク、チューブ、または、患者に対する呼吸補助に使用される他のコンポーネント内に配置されてもよい。そのようなセンサからの読み値が使用されて、電荷が印加され得るとき、および、印加されるべき電荷のレベルを判定する一助となり得る。
【0071】
特定の例の実施形態において、呼吸補助システムの他のコンポーネントが、検出される患者の呼気/吸気状態に基づいて調整されてもよい。例えば、呼気の間に通気孔850のサイズが増大されて、患者の呼気、CO
2の排気などが容易になり得る。特定の例の実施形態において、患者インターフェースは、CPAP処置の一部分として使用されてもよい。そのような事例において、患者が息を吐こうと働きかける努力の程度は(例えば、気道陽圧のために)通常よりも大きくなり得る。したがって、圧力のいくらかは、(例えば、マスクを出るより大きな流れを提供するために)通気孔850のサイズを増大させることによって、患者による呼気の間に「排出」され得る。これによって、そうでない場合よりも、患者による呼気を容易にすることが可能になり得る。さらに、通気孔は、患者の吸気の間により良好なシールをもたらすことを可能にするために「通常」に戻り得る。
【0072】
図8G−1および
図8G−2は、異なる顔特徴を有する2人の異なる患者に適合された例示的なクッションを有する例示的な患者インターフェースの例示的な断面図である。患者顔特徴は、人ごとに異なり得る。これらの異なる顔特徴は、時としてどのタイプのマスクまたはどのタイプのインターフェースをその患者に使用すべきかを決定する難しさを増大させる可能性がある。特定の例の実施形態において、形状変化材料を使用して、クッション、マスクなどの患者の顔への適合を可能にする(例えば、所与の患者の身体計測により良好に適合する)ことができる。ここで、患者862は相対的に平坦な鼻梁863を有し得る。対照的に、患者861はより高い鼻梁865を有し得る。患者インターフェース860は形状変化材料864を含み得、それによって、電荷868を印加することによって形状変化材料864を、シールの提供を可能にする位置に調整することができる。患者の身体計測に基づいて電荷の量を調整することができる。したがって、
図8G−1において、患者862の鼻梁が相対的に平坦であることに起因して、形状変化材料864に電荷は印加されなくてもよい。一方、
図8G−2において、(例えば、患者861の鼻梁が高いことに起因して)材料866が患者861の鼻梁領域とより良好に接するように、電荷868が印加され得る。
【0073】
特定の例の実施形態において、患者インターフェースは、クッション内に1つまたは複数のセンサを含んでもよい。センサは、クッションの患者の顔への適合を改善することを可能にするためにどの程度の電荷を患者の顔の所与の領域に印加すべきかを決定するように動作することができる。例えば、1つのセンサは、クッションが一般的に患者の鼻梁に接する位置においてクッション内/上に配置され得る。センサからの読み値に基づいて、クッションのその鼻梁領域に電荷を印加することができ、それによって、クッションは(例えば、
図8F−1および
図8F−2に示すように)患者の鼻梁に適切にインターフェースするように形状を変化させる。
【0074】
特定の例の実施形態において、所与の患者に対する適切な適合を達成するためにどの程度の電荷をクッションに印加すべきかの構成は、医療専門家の助けを借りて行われてもよい。例えば、患者が最初にマスクを取得するとき、シールの形成を可能にするためにどれだけ多くのまたはどれだけ少ない電荷を患者の顔の様々な領域に印加すべきかを決定する適合セッションが行われ得る。取得情報は記憶装置(例えば、不揮発性メモリ)内に記憶され得る。この記憶場所は、マスク、フロージェネレータ、または呼吸補助システムの他のコンポーネントに位置してもよい。特定の例の実施形態において、メモリはそのようなシステムと(例えば、ストレージ情報がUSBドライブ上に記憶されているユニバーサル・シリアル・バス・ポートを通じて)インターフェースすることができる。これによって、読み値の可搬性が可能になり得る。
【0075】
図8H−1および
図8H−2は、患者インターフェースの例示的なフレームに組み込まれた例示的なクッションの例示的な断面図である。ここで、患者インターフェース870のクッション872は、フレームのチャネル876内に設けられ得る。クッション872は、フレーム内に緩やかに適合され得、それによって、クッションは、たとえクッションがチャネル876内に緊密にシールされていなくとも、フレームに固定されたままである。これによって、例えば、患者インターフェース870の患者の顔に対するより容易な初期配置が可能になり得る。
図8H−2において、電荷874がクッション872の形状変化材料に印加される。この電荷874によって、クッション872がフレームチャネル内へと膨張し、それによって、クッションがフレームとシールし得る。特定の例の実施形態において、そのような電荷は処置セッションが開始するときに最初に印加されてもよい。例えば、患者がCPAP療法を受けている場合、電荷はフロージェネレータがオンになるときに開始されてもよい。
【0076】
特定の例の実施形態において、電荷は、患者インターフェースに取り付けられたフロージェネレータがオンになるときに印加されてもよい。したがって、患者はクッションがチャネル内に緩やかに適合されている(例えば、電荷が印加されていない)ときに、患者インターフェースを所定位置に配置してもよい。患者インターフェースが適所に置かれると、患者はフロージェネレータをオンにすることができ、クッションに電荷が印加され得る。クッションは膨張して患者インターフェースのフレームとのシールを形成し得る。同様に、患者インターフェースによる処置を終えた後、電荷をオフにすることができ、クッションが収縮して患者インターフェースを患者の頭部からより容易に取り外すことが可能になる。
【0077】
カフ
形状変化材料は、呼吸補助システムの他のコンポーネントに適用されてもよい。例えば、チューブは患者インターフェースをフロージェネレータに接続することができる。チューブ、またはチューブの一部分が、形状変化材料から形成されてもよい。
図8I−1および
図8I−2は、例示的な屈曲部と相互作用するチューブの例示的なカフを示す例示的な断面図である。フローシステム880の一部として、チューブのカフ部分882は、屈曲部分886に係合することができる。特定の例の実施形態において、屈曲部は、フロージェネレータと患者インターフェースとを接続するホースがもつれるのを防止する一助となるために、少なくとも1つの軸を中心として自由回転するために旋回するように取り付けられ得る。
図8I−1において、カフ部分882は、非動作状態にあり得る(例えば、カフ部分は屈曲部分886より小さい場合がある)。この状態において、カフ部分882は、カフ部分882を屈曲部分886内へ挿入するのを容易にするためにより小さくなっていることができる。
図8I−2において、電荷884が形状変化材料によってカフ部分882に印加される。電荷の印加によって、カフのサイズが増大して、屈曲部分886の側壁とより堅固にインターフェースする(例えば、カフを適所にロックする)ことができる。これによってシールが形成されて、屈曲部分886およびカフ部分882から/への空気流効率を増大することが可能になり得る。
【0078】
特定の例の実施形態において、カフ部分と屈曲部分との間のサイズ差は非常に小さいものであってもよく、それによって、カフの挿入に関係する摩擦力が依然として発生することができる。特定の例の実施形態において、カフ部分と屈曲部分との間のサイズ差はより大きいものであってもよく、それによって、それによってカフが挿入される摩擦力はほとんどまたはまったく加えられない。特定の例の実施形態において、電荷884は、フローシステム880のフロージェネレータがオンになるときにトリガされてもよい。
【0079】
屈曲部
図9Aおよび
図9Bは、特定の例示的な実施形態による屈曲部を示す説明図である。
図9Cは、
図9Bの例示的な断面図である。フローシステムの屈曲部900は回転可能とすることができる。例えば、屈曲部900のアーム部分902は位置903Aまたは903Bへと回転することができる。アーム部分902は、(例えば、フロージェネレータ上に位置する)インターフェース部分906に対して回転することができる。屈曲部、またはそのアーム部分のそのような回転は、特定の事例において、回転および/または位置の変化からチューブが引きずられる効果を増大する場合がある。したがって、特定の例の実施形態において、アーム部分および/またはインターフェース部分は、少なくとも部分的に、本明細書に記載する形状変化材料によって形成され得る。そのため、形状変化材料に印加される電荷904によって、電荷が印加される部分のサイズが増大し得る。このインターフェース部分906またはアーム部分902のサイズの増大は、これら2つの部分の間の摩擦抵抗を増大させるように作用し得る。特定の例の実施形態において、アーム部分902またはインターフェース部分906に対する電荷904の印加は、アーム部分902を特定の位置に「ロック」するように作用し得る。特定の例の実施形態について、これによってチューブの引きずりを低減することができる。特定の例の実施形態において、アーム部分902がロックされることによって、屈曲部のためのより安定したプラットフォームがもたらされ得る(例えば、それによってアームが常に自由に動くことがなくなる)。
【0080】
睡眠マット
特定の患者にとって、横向きに寝るのが好ましい睡眠姿勢である場合がある。そのような姿勢は無呼吸事象を低減することもできる。
図10Aおよび
図10Bは、特定の例の実施形態による睡眠マット上の患者の説明図である。
図10C〜
図10Dは、
図10Aおよび
図10Bに示す例示的な睡眠マットの例示的な断面図である。睡眠マット1002は、形状変化材料から形成されてもよい。患者1000はセンサまたは他の判定システムによってモニタリングされ得る。システムは、患者が仰向けまたは正面向きに寝ている(例えば、
図10Aに示すように)か否かをモニタリングし得る。この判定に基づいて、睡眠マット1002は電荷1004を印加され得る。この電荷は、睡眠マット1002の形状変化材料に作用して、特定の領域(
図10Bの右側に示すように)において睡眠マット1002のサイズまたは形状を増大させることができる。このサイズの増大は、患者1000が眠りながら横向きになるのを容易にする(または、場合によってはさらに強制的にそうさせる)ように作用することができる。
【0081】
特定の例の実施形態において、睡眠マットは、患者が使用するシーツまたはマットレスであってもよい。特定の例の実施形態において、睡眠マットは、複数の異なる区画に分割されてもよい。例えば、睡眠マットは、左区画(例えば、患者1000の左)、中央区画、および右区画(例えば、
図10Aにおける患者1000の右側)を有してもよい。異なる複数の区画は、患者が寝返りを打つのを補助するか、またはそうさせるように調整され得る。特定の例の実施形態において、患者が転がることになる方向は、患者が睡眠マット上で眠っている場所に基づいて変化してもよい。例えば、患者がベッドの左側で眠っている場合、システムは、患者が自分の左側に転がるのを補助するかまたはそうさせるために、右側(
図10Bに示すような)とは反対に、睡眠マットの左側の高さを増大させることができる。
【0082】
特定の例の実施形態において、睡眠マット上で患者が眠っている場所を判定するために、1つまたは複数のセンサが睡眠マットの上または中に配置されてもよい。例えば、力センサが使用されてもよい。センサは、睡眠マット内の1つまたは複数の区画(例えば、すべての区画)をモニタリングしてもよい。
【0083】
特定の例の実施形態において、患者が転がるのを容易にするために、睡眠マットの一方の側面が増大される代わりに低減されてもよい。例えば、マットはデフォルトのサイズにおいて供給されてもよい。睡眠マットのある位置に電荷を印加(または除去)することによって、その領域において睡眠マットのサイズ(例えば、厚さ)が低減し得る。特定の例の実施形態において、睡眠マットは、各々がサイズを増大および/または低減され得る複数の異なる部分に分割されてもよい。したがって、特定の例の実施形態において、睡眠マットは、睡眠マットの厚さが変化する結果として異なる断面が形成され得るように調整され得る。例えば、睡眠マットの1つまたは複数の部分に電荷を印加すること、および/または睡眠マットの1つまたは複数の部分から電荷を低減もしくは除去することによって、
図10E、
図10F、および
図10Gに示すような断面が形成され得る。
【0084】
特定の例の実施形態において、睡眠マットの上部(または下部)は(例えば、
図10Dに示すように)直線的であってもよい。特定の例の実施形態について、上部(または下部)は非直線的であってもよい。例えば、断面は半楕円(または円)形であってもよい。特定の例において、楕円(または他の形状)は凹面状または凸面状になっていてもよい。
【0085】
特定の例において、睡眠マットは、(例えば、患者が睡眠マットの中央にいる場合)患者が睡眠マットの外側端部に向かって転がるようにするように機能してもよい。特定の例において、睡眠マットは、(例えば、患者が睡眠マットの端にいる場合)患者が睡眠マット上のより内向きの位置に向かって転がるようにするように機能してもよい。
【0086】
フロージェネレータ
図11Aおよび
図11Bは、電気活性ポリマーから作成される例示的な雑音抑制シェルを有する例示的なフロージェネレータを示す例示的な断面図である。特定の事例において、フロージェネレータ1100がより速いRPMにおいて動作するとき、フロージェネレータによって発生する雑音が増大する可能性がある。したがって、特定の例の実施形態は、少なくとも部分的に形状変化材料から形成されるハウジング1102を含み得る。ハウジングは、フロージェネレータおよび/またはそのコンポーネントを覆うことができる。フロージェネレータがRPMを増大させると、電荷1104がハウジングに送られて、ハウジング1102のサイズを増大させ得る。特定の例の実施形態において、電荷を送るためのトリガは、(例えば、マイクロホンまたは他のセンサから)検出される音響レベルに基づいてもよい。特定の例の実施形態において、電荷の印加は、フロージェネレータの上述のRPMに関係し得る。特定の例の実施形態において、ハウジングに提供される電荷の質は、検出されるパラメータに応じて変化し得る。例えば、5の音響レベルが5の電荷に対応してもよい。同様に、10の音響レベルが10の電荷に対応してもよい。このように、音響吸収能力は変化してもよい。特定の例の実施形態において、2つの電荷状態、オンおよびオフがあり得る。
【0087】
スプリント
図12Aおよび
図12Bは、例示的なスプリントの例示的な断面図である。スプリント1200は、喉スプリントとして使用されてもよく、形状変化材料から形成されてもよい。特定の例の実施形態において、電荷1202がスプリント1200に印加され得、それによって、スプリントは膨張して、患者の気道を強制的に開き、かつ/または気道がつぶれるのを防止する。患者の気道がつぶれるのを防止するために電荷が印加され得るときを判定するためのセンサが設けられてもよい。
【0088】
蠕動ポンプ
形状変化材料は、蠕動ポンプを形成するのにも適用されてもよい。
図13Aは、特定の例の実施形態による例示的なポンプの例示的な断面図である。ポンプ1300は、ゲート1304、1306、および1308を開閉することによって圧送作用を形成するように作用し得る一連の領域1302A、1302B、および1302Cを含む。具体的には、ゲートは、形状変化材料によって形成されてもよく、それによって、ゲートのうちの1つに電荷が印加されると、帯電しているゲートが開いて、1つの領域から別の領域への空気流1303が可能になる。特定の例の実施形態において、ポンプは、例えば、フロージェネレータを患者インターフェースに接続するチューブシステムの一部分であってもよい。特定の例の実施形態において、ポンプは、チューブまたは呼吸補助システムの別のコンポーネントを補完するかまたはそれに付着する異なる部分であってもよい。
【0089】
特定の例の実施形態において、ポンプは、形状変化材料から形成されるバルーンを含んでもよく、一連の弁を含むチューブに取り付けられてもよい。バルーンは、圧送作用を生成するために定期的に帯電され得る。バルーンから送られる気体は、その後、定期的に帯電されることによって開閉させられている弁によってチューブに送られ得る。特定の例の実施形態において、弁の開閉を使用して、患者に送出されている圧力を調節することができる。
【0090】
図13B−1〜
図13B−4は、特定の例の実施形態による別の例示的なポンプの例示的な断面図である。ポンプ1320は、形状変化材料から形成される複数のフィンガ1322を含んでもよい。フィンガは、可撓性材料1330Aに接触して配置され得る。フィンガ1322および可撓性材料1330Aの反対には、別の可撓性材料1330Bに接触して配置された固体ベース部分1332があり得る。動作時、電荷がフィンガ1322に印加され得、それによって、フィンガの各々は対応する電荷によって高さが変化し得る。高さが変化することによって、2つの可撓性材料1330Aと1330Bとの間にポケット1324が生成され得る。フィンガに印加される電荷は、ポケット1324が空気流送出端部1326(例えば、フロージェネレータ端部)から、
図13B−4における空気流受容端部1328へと「移動する」ように調整され得る。したがって、加圧呼吸用気体に対する圧送作用が実行され得る。
【0091】
図14は、特定の例の実施形態による例示的な電気ポリマーに電力を供給するように構成された例示的な電気回路を示す。電気回路1400は、
図1Dまたは
図4Cのポリマーアクチュエータのような、誘電体電気活性ポリマーアクチュエータ1402を制御するために設けられる。アクチュエータの概念図を1402に示す。アクチュエータは、2つの電極1404Aと1404Bとの間に挟まれたポリマー層1406を含んでもよい。電極は、関連するキャパシタンスCおよびインピーダンスZとともに示されている。ポリマー層1406は、関連する抵抗Rsを有して示されている。他の実施形態は異なる数の層(例えば、1、2、または3)を含んでもよいことは諒解されよう。
【0092】
この例の電気回路1400において、DC電圧V1410が、フロージェネレータまたは外部電源のいずれかから供給される。特定の例の実施形態において、供給される電圧は12ボルトまたは24ボルト程度になる。しかしながら、他の電圧値(例えば、より小さい、より大きい、または中間)が使用されてもよいことは諒解されよう。増大した電圧をポリマーに供給するための昇圧モジュール1412が設けられてもよい。例えば、特定の事例において、電圧は1キロボルト以上に昇圧され得る。この電圧は、この電圧は、アクチュエータが内部に実装される特定のシステムに応じて変化してもよいことは諒解されよう。電源1410は、継電器1416を制御するように機能する制御ユニット1414にも電力を提供する。継電器1416を使用することによって、ポリマーに提供される高電圧を、制御ユニット1414から低電圧制御信号を用いてオンおよびオフに切り替えることが可能になる。
【0093】
電気コントローラは、電荷レベル(提供される電圧または電流)を段階的に制御し、したがって、ポリマー部分の形状および/またはサイズが実質的に段階的に変化するようにするように構成されてもよい。これは、単一の段階、または、複数のより細かい段階を含んでもよい。代替的に、電圧または電流は、連続的に増大(または低減)されてもよく、したがって制御されるポリマーの形状および/またはサイズに漸進的な変化を付与する。これら2つの方法の間の組合せも適用されてもよい。
【0094】
ポリマーに作用する力によって、ポリマーがたわみ、ポリマーアクチュエータと関連付けられる電気インピーダンスが変化し得る。特定の事例において、これによって、特定の実施形態においてポリマーアクチュエータが、そのようなたわみまたは電気インピーダンスに基づく患者への呼吸補助の提供と関連付けられる少なくとも1つのパラメータを検知するのに使用されることが可能になる。この構成において、フラップのポリマーの少なくとも1つの電気的特性の測定された変化が、少なくとも1つのパラメータの関連付けられる変化の指示を提供する。特定の例の実施形態において、インピーダンスの変化の測定値を使用して、フラップ、または、ポリマーを使用する他の呼吸コンポーネントに加えられる圧力の情報を得ることができる。これによって、空気流(例えば、窒息防止通気部400内の)または患者の呼吸の情報がもたらされる。特定の例の実施形態において、電気インピーダンスはフラップ(または他の構造)の位置をも示し得る。例えば、フラップは、それが採用されている位置に応じて異なる圧力下にあり得る。したがって、特定の例の実施形態において、オプションのフィードバックライン「F」1420がアクチュエータからの信号を制御ユニットに提供するために含まれてもよい。抵抗器「RF」1418も、高電圧を制御ユニットにとって許容可能なレベルまで降圧し戻すために使用されてもよい。
【0095】
特定の例の実施形態において、ポリマーが湾曲してフラップが(例えば、
図4Cに示すような)閉位置にあるとき、フィードバックラインFは電気回路1400において、フロージェネレータ回路の患者端部における治療圧力を検知するのに使用されてもよい。言い換えれば、ポリマーアクチュエータの総電気インピーダンスの増大によって、抵抗器1418庭たる電圧および電流が変化する。抵抗器1418にわたるこの電流または電圧の変化を検知すること、および、そのような変化と治療圧力の対応する変化との間の所定の関係を使用することによって、治療圧力を推定することができる。そのような実施態様は、ポリマーが
図4Aの開位置にあるときに、ユーザ呼吸に起因する圧力の変化を検出するのにも使用されてもよい。
【0096】
特定の例の実施形態において、抵抗器1418は、加熱空気をチューブに(例えば、患者の快適性を増大させるために)提供するように構成されてもよい。特定の例の実施形態において、補助コントローラSC(図示せず)が主ポリマー制御ユニット1414への入力を提供することができる。補助コントローラは、圧力信号またはフロー信号または温度信号または他の信号のような、フロージェネレータ(図示せず)からの入力をとって、この情報を使用してポリマーを(例えば、
図4Cに示すそれぞれの部分から)いつ起動すべきかを判定することができる。例えば、治療圧力が低すぎて通気式システムにおいて十分な通気流を提供することができないと補助コントローラが判定した場合、ポリマーは、電気刺激を介して、ユーザが増大した(例えば、十分な)通気を可能にするための様々な位置(例えば、
図4Cに示すような)に調整され得る。代替的に、補助コントローラは、ポリマーの位置またはポリマーの形状の連続的な制御を可能にするように、昇圧回路に対する入力電圧を制御するのに使用されてもよい。
図14に示す回路は、本明細書に論じる様々な他の実施形態とともに動作するように構成されてもよいことは理解されよう。
【0097】
特定の例の実施形態において、呼吸補助システムのコンポーネント内の形状変化材料は、1)長さ、2)幅、または3)深さ/高さにおいて形状が変化してもよい。言い換えれば、形状の変化は、特定の用途に応じて、一次元、二次元、または三次元であってもよい。特定の事例において、材料の断面積は、面積が増大または低減してもよい。
【0098】
開示された技術は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものに関連して説明されているが、本技術は、開示された実施形態に限定されるべきではなく、逆に、本技術の精神および範囲内に含まれる様々な変更および均等な構成をカバーするように意図されていることは理解されたい。さらに、本技術はOSAを患っている患者に対する特定の用途を有するが、他の疾患(例えば、鬱血性心不全、糖尿病、病的肥満、脳卒中、肥満手術など)を患っている患者が、上記の教示から利益を導き出すことができることは諒解されたい。さらに、上記の教示は、非医療用途において、患者および非患者との同様の適用可能性を有する。