特許第6181666号(P6181666)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コルゲート・パーモリブ・カンパニーの特許一覧 ▶ イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181666
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】過酸−生成組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/66 20060101AFI20170807BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 8/22 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 8/38 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 8/23 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 8/20 20060101ALI20170807BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20170807BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20170807BHJP
   A61K 6/02 20060101ALI20170807BHJP
   C12N 9/04 20060101ALN20170807BHJP
【FI】
   A61K8/66
   A61K8/37
   A61K8/22
   A61K8/38
   A61K8/23
   A61K8/20
   A61Q11/00ZNA
   A61K9/70
   A61P1/02
   A61K6/02
   !C12N9/04
【請求項の数】18
【全頁数】41
(21)【出願番号】特願2014-547560(P2014-547560)
(86)(22)【出願日】2012年12月18日
(65)【公表番号】特表2015-502369(P2015-502369A)
(43)【公表日】2015年1月22日
(86)【国際出願番号】US2012070371
(87)【国際公開番号】WO2013096321
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年12月16日
(31)【優先権主張番号】61/577,499
(32)【優先日】2011年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590002611
【氏名又は名称】コルゲート・パーモリブ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】COLGATE−PALMOLIVE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(73)【特許権者】
【識別番号】390023674
【氏名又は名称】イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ジェイ・ボイド
(72)【発明者】
【氏名】シュイ・グオフォン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・アダムス
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ピアス
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ビシオ
(72)【発明者】
【氏名】カリ・エイ・フォッサー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ディコジモ
(72)【発明者】
【氏名】ホン・ワン
【審査官】 松本 直子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/087970(WO,A1)
【文献】 特表2014−506250(JP,A)
【文献】 特表2014−526504(JP,A)
【文献】 特表2003−526648(JP,A)
【文献】 特表2012−504692(JP,A)
【文献】 特表2012−504420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00− 90/00
A61K 9/70
C12N 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の面および第二の面を備えた水和可能な接着性フィルムを含む歯ホワイトニングストリップであって、
該第一の面はそれに付着された顆粒状漂白成分を有し、ここで、該歯ホワイトニングストリップは、さらに、該フィルムの中または上に、または該フィルムの第一の面に付着された顆粒の形態中に;
a)配列番号:1(SEQ ID NO: 1)を含む酵素;および
b)少なくとも1つのアシルドナー基質を含み、このアシルドナー基質がトリアセチンである歯ホワイトニングストリップ。
【請求項2】
さらに、該水和可能な接着性フィルムの該第二の面に付着されたブロッキング層を含み、該ブロッキング層は該水和可能な接着性フィルムの溶解を阻害することができる請求項1記載のホワイトニングストリップ。
【請求項3】
該顆粒状漂白成分が、水和に際して溶解することができる水溶性コーティングで被覆された請求項1または2に記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項4】
該顆粒状漂白成分が固体過酸化物および固体過酸化物ドナーより選択される請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項5】
該顆粒状漂白成分が、過酸化物塩、過酸化物複合体、ペルオキシリン酸塩、ペルオキシ炭酸塩、過ホウ酸塩、ペルオキシケイ酸塩、過硫酸塩、ペルオキシリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ペルオキシリン酸ナトリウム、過硫酸カリウム、次亜塩素酸塩、過酸化尿素、過酸化水素ポリマー複合体、過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体、金属過酸化物、過酸化亜鉛、過酸化カルシウム、およびそれらの組合せより選択される請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項6】
該顆粒状漂白成分が過酸化尿素、過炭酸ナトリウム、過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体、およびそれらの2以上の組合せより選択される請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項7】
該顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)が10ミクロン〜300ミクロンである請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項8】
該顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)が100ミクロン〜250ミクロンである請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項9】
該酵素の粒子サイズのメジアン直径(D50)が100ミクロン〜250ミクロンである請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項10】
該ストリップが少なくと0.1wt%の過酸を生じる請求項1〜のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項11】
該水和可能な接着性フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量が0.001mg/cm〜1mg/cmの範囲である請求項1〜10のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項12】
該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロールエーテル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、カルボマー、多糖ガム、キサンタンガム、修飾された食品澱粉、ゼラチン、動物または魚類ベースのゼラチン、架橋されたカルボキシビニルコポリマー、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルジネート、カゼイン、プルラン、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む請求項1〜11のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項13】
該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、カルボマー、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む請求項1〜12のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項14】
該水和可能な接着性フィルムが、さらに、可塑剤を含む請求項1〜13のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項15】
該水和可能な接着性フィルムが、さらに、プロピレングリコールを含む請求項1〜14のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項16】
該顆粒状漂白成分が水和に際して溶解することができる水溶性コーティングで被覆された請求項1〜15のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項17】
有効量の過酸が、歯ホワイトニングストリップの表面にわたって実質的に均一な濃度で生じる請求項1〜16のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【請求項18】
a)請求項1〜17のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップを含むパッケージングシステムを準備し:
b)該パッケージングシステムから該歯ホワイトニングストリップを取り出し:次いで、
c)該歯ホワイトニングストリップを、歯を白くするのに十分な時間の間、歯と直接的に接触させることを含み、
ここで、該歯ホワイトニングストリップは、口腔中に、または歯の表面上に存在する水分によって水和されるか、または工程(b)の後であるが工程(c)に先立って水和されることを特徴とする、歯を白くする方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、ここに引用してその全体を援用する、2011年12月19日に出願された米国特許出願第61/577,499号に対する優先権を主張する。
【0002】
家庭で用いるのに適し、低下した総過酸化物値を有するが、増強されたホワイトニング活性を供するホワイトニングストリップに対する要望が存在する。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、炭水化物エステラーゼファミリー7の保存された構造モチーフを含む過加水分解活性(perhydrolytic activity)を有する酵素(「ペルヒドロラーゼ」)およびアシルドナーと組み合わせて顆粒状漂白成分を含み、その結果、使用に際して、配合物成分からの実質的希釈なくして、該顆粒状漂白成分によって放出された過酸化物がペルヒドロラーゼの存在下でアシルドナーと反応して、歯に直接近接して、過酸を形成し、それにより、かなりより低い全量の過酸化物での歯の増強された漂白を可能とするホワイトニングストリップを提供する。
【0004】
該ストリップは、水または唾液で水和されると、十分に接着性となって、歯に固着する、単一層または多層(例えば、2層)いずれかの接着性フィルムを含む。顆粒状漂白成分はフィルムの面に付着されて、歯と接着して配置される。適用に際して、漂白成分は直接歯上に(すなわち、歯および接着性層の間に)置かれる。次いで、顆粒は水に迅速に溶解することによって過酸化物を放出する。漂白成分は、所望により、硫酸ナトリウム、コーンスターチまたはアラビアガムのような迅速に溶解する物質によって被覆することもできる。所望により、該ストリップは、暴露時間を延長するために存在させる第二の層をフィルム中に供してよい。この第二の層は、水に不溶性とすることができ、これは利用者が処置後に該ストリップを除去することを要求し、あるいはこの第二の層は水中で浸蝕性とすることができ、これは、該ストリップを十分な処置の後に溶解させるであろう。該ストリップは、さらに、該フィルムの表面に顆粒形態で供することもできるペルヒドロラーゼ(カルボン酸エステルおよび過酸化水素の反応を触媒して、過酸を形成することができる酵素)、および、例えば、カルボン酸およびアシル化合物、例えば、トリアセチンまたはソルビトールヘキサアセタートより選択されるアシルドナーを含み、ここで、該アシルドナーは、ペルヒドロラーゼの存在下で該ストリップ中の過酸化物源と反応して、過酸を形成し、これは該ストリップの漂白作用を高める。
【0005】
本発明のいくつかの実施形態は、第一の面および第二の面を備えた水和可能な(hydratable)接着性フィルムを含む歯ホワイトニングストリップを提供し、該第一の面はそれに付着された顆粒状漂白成分を有し、ここで、該歯ホワイトニングストリップは、さらに、該フィルム中に、またはその上に、または該フィルムの第一の面に付着された顆粒の形態中に;
(a)過加水分解活性を有する酵素、該酵素は参照配列の配列番号:1と整列する炭水化物エステラーゼファミリー7(CE−7)シグナチャーモチーフを有し、該シグナチャーモチーフは:
i)配列番号:1の位置118〜120に対応する位置のRGQモチーフ;
ii)配列番号:1の位置186〜190に対応する位置のGXSQGモチーフ;および
iii)配列番号:1の位置303〜304に対応する位置のHEモチーフ
を含み;および
b)
i)構造:
[X]
[式中、X=式RC(O)Oのエステル基、
=所望により、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状、分岐鎖状または環状ヒドロカルビル部位、ここで、Rは、所望により、R=C2〜C7についての1以上のエーテル結合を含んでよく;
=所望により、ヒドロキシル基で置換されていてもよい、C1〜C6直鎖状、分岐鎖状、または環状ヒドロカロビル部位、または5−員環状ヘテロ芳香族部位または6−員環状芳香族またはヘテロ芳香族部位;ここで、R中の各炭素原子は、個々に、1以下のヒドロキシル基または1以下のエステル基またはカルボン酸基を含み;ここで、Rは、所望により、1以上のエーテル結合を含んでよく;
mは1〜R中の炭素原子の数の範囲の整数である]
を有するエステル、
ここで、該エステルは25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有し;
ii)式:
【化1】
[式中、R=所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキル、およびRおよびRは、個々に、HまたはRC(O)である]
を有するグリセリド;
iii)式:
【化2】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであって、RはC1〜C10直鎖状または分岐鎖状アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、または(CHCH(CH)−O)Hであって、nは1〜10である]
を有する1以上のエステル;および
iv)アセチル化単糖、アセチル化二糖、およびアセチル化多糖からなる群より選択されるアセチル化糖類;
からなる群より選択され;
を含み、
ここで、該水和可能な接着性フィルムの水和に際して、過酸化水素が該顆粒状漂白成分から放出され、該酵素は有効量の過酸の形成を触媒する。
【0006】
本発明の他の実施形態は、いずれかの前記歯ホワイトニングストリップを含むパッケージングシステムを準備し;該歯ホワイトニングストリップを該パッケージングシステムから取り出し;該歯ホワイトニングストリップを、歯を白くするのに十分な時間の間、歯に直接接触させることを含む歯を白くする方法を提供し、ここで、該歯ホワイトニングストリップは口腔中または歯の表面上に存在する水分によって水和され、または工程(b)の後であるが工程(c)の前に水和される。
【0007】
本発明の利用性のさらなる領域は、以下に提供される詳細な記載から明らかとなるであろう。詳細な記載および具体的な実施例は本発明の好ましい実施形態を示しつつ、説明のみを目的とすることが意図され、本発明の範囲を限定する意図ではないと理解されるべきである。
【0008】
生物学的配列の簡単な説明
以下の配列は37C.F.R.§§1.821−1.825(「ヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列の開示を含む特許出願についての要件−配列規則」)を満足しており、世界知的所有権機関(WIPO)標準ST.25(2009)および欧州特許条約(EPC)および特許協力条約(PCT)規則5.2および49.5(aの2)、および実施細則の第208号および付属書Cの配列表の要件に合致する。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列データで用いられる記号およびフォーマットは37C.F.R.§1.822に記載された規則を満足する。
【0009】
配列番号:1は、Thermotoga maritima C2775変種ペルヒドロラーゼのアミノ酸配列である。
【0010】
配列番号:2は、(Butterick et al.に対する国際特許出願公開番号WO 2012/087970A2においては「EZ−7」としても知られた)歯結合ドメインに結合されたThermotoga maritima C277S変種ペルヒドロラーゼを含む融合蛋白質のアミノ酸配列である。
【0011】
配列番号:3は、Bacillus subtilis ATCC(登録商標)31954TMからのセファロスポリンCデアセチラーゼをコードする核酸配列である。
【0012】
配列番号:4は、Bacillus subtilis ATCC(登録商標)31954TMからのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0013】
配列番号:5は、Bacillus subtilis subsp.subtilis株168からのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0014】
配列番号:6は、B.subtilis ATCC(登録商標)6633TMからのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0015】
配列番号:7は、B.licheniformis ATCC(登録商標)14580TMからのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0016】
配列番号:8は、B.pumilus PS213からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0017】
配列番号:9は、Clostridium thermocellum ATCC(登録商標)27405TMからのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0018】
配列番号:10は、Thermotoga neapolitanaからのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0019】
配列番号:11は、Thermotoga maritima MSB8からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0020】
配列番号:12は、Thermoanaerobacterium sp.JW/SL YS485からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0021】
配列番号:13は、Bacillus halodurans C−125からのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0022】
配列番号:14は、Bacillus clausii KSM−K16からのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0023】
配列番号:15は、(ここに引用してその全体を援用する)米国特許出願公開第2010−0087529号からのThermotoga neapolitanaアセチルキシランエステラーゼ変種のアミノ酸配列であり、ここで、位置277におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0024】
配列番号:16は、米国特許出願公開第2010−0087529号からのThermotoga maritima MSB8アセチルキシランエステラーゼ変種のアミノ酸配列であり、ここで、位置277におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0025】
配列番号:17は、米国特許出願公開第2010−0087529号からのThermotoga lettingaeアセチルキシランエステラーゼ変種の推定アミノ酸配列であり、ここで、位置277におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0026】
配列番号:18は、米国特許出願公開第2010−0087529号からのThermotoga petrophilaアセチルキシランエステラーゼ変種のアミノ酸配列であり、ここで、位置277におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0027】
配列番号:19は、米国特許出願公開第2010−0087529号からの「RQ2(a)」に由来するThermotoga sp.RQ2アセチルキシランエステラーゼ変種のアミノ酸配列であり、位置277におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0028】
配列番号:20は、米国特許出願公開第2010−0087529号からの「RQ2(b)」に由来するThermotoga sp.RQ2アセチルキシランエステラーゼ変種のアミノ酸配列であり、位置278におけるXaa残基はAla、Val、Ser、またはThrである。
【0029】
配列番号:21は、Thermotoga lettingaeアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0030】
配列番号:22は、Thermotoga petrophilaアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0031】
配列番号:23は、「RQ2(a)」として記載されたThermotoga sp.RQ2からの第一のアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0032】
配列番号:24は、「RQ2(b)」として記載されたThermotoga sp.RQ2からの第二のアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0033】
配列番号:25は、Thermoanearobacterium saccharolyticumセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列である。
【0034】
配列番号:26は、Lactococcus lactis(GENBANK(登録商標)アクセッション番号ABX75634.1)からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0035】
配列番号:27は、Mesorhizobium loti(GENBANK(登録商標)アクセッション番号BAB53179.1)からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0036】
配列番号:28は、Geobacillus stearothermophilus(GENBANK(登録商標)アクセッション番号AAF70202.1)からのアセチルキシランエステラーゼのアミノ酸配列である。
【0037】
配列番号:29〜163は、口腔表面に対して親和性を有するペプチドのアミノ酸配列である。
【0038】
配列番号:164〜177は、ペプチドリンカー/スペーサーのアミノ酸配列である。配列番号:178〜197は、ペプチドリンカーを介して、口腔表面に対して親和性を有する結合ドメインに結合された過加水分解酵素を含む種々の標的化ペルヒドロラーゼ融合構築体のアミノ酸配列である(Butterick et al.に対する国際特許出願公開番号WO 2012/087970A2参照)。
【発明を実施するための形態】
【0039】
好ましい実施形態の以下の記載は、性質上、単に実例であって、断じて、発明、その適用、または使用を制限することは意図されない。
【0040】
本明細書中で用いるように、本発明のエレメントまたは構成要素に先行する冠詞「ある(“a”または“an”)」および「該(the)」は、エレメントまたは構成要素の場合の数(すなわち、出現)に関して非限定的であることが意図される。従って、「ある」および「該」は1または少なくとも1を含むと読むべきであり、エレメントまたは構成要素の単数語形態は、数が明らかに単数であることが意図されるのでなければ、複数も含む。
【0041】
本明細書中で用いるように、用語「含む」は、特許請求の範囲において言及された、述べられた特徴、整数、工程、または構成要素の存在を意味するが、それは、1以上の他の特徴、整数、工程、構成要素またはそれらの群の存在または追加を排除しない。用語「含む」は、用語「より実質的になる」および「からなる」によって含まれる実施形態を含むことが意図される。同様に、用語「実質的になる」は、用語「からなる」によって含まれる実施形態を含むことが意図される。
【0042】
本明細書中で用いるように、使用される成分または反応体の量を修飾する用語「約」とは、例えば、現実の世界で濃縮物または使用溶液を作製するのに用いられる典型的な測定および液体取扱い手順を通じて;これらの手順における偶然の誤差を通じて;組成物を作製し、または当該方法を行うのに使用される成分の製造、入手源、または純度の差等を通じて、起こり得る数量の変動を指す。用語「約」は、特定の最初の混合物に由来する組成物についての異なる平衡条件のため異なる量も含む。用語「約」によって修飾されているか否かに拘わらず、特許請求の範囲は量に対する同等体を含む。
【0043】
存在する場合、全ての範囲は包括かつ組合せ可能である。例えば、「1〜5」の範囲が引用される場合、引用された範囲は、範囲「1〜4」、「1〜3」、「1〜2」、「1〜2および4〜5」、「1〜3および5」等を含むものと解釈されるべきである。
【0044】
本明細書中で用いるように、用語「基質」、「適当な基質」、「アシルドナー」、および「カルボン酸エステル基質」は、具体的には:
(a)構造:
「X」
[式中、Xは式RC(O)Oのエステル基であり;
は、所望により、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状、分岐鎖状または環状ヒドロカルビル部位であり、ここで、Rは、所望により、RがC2〜C7である場合、1以上のエーテル結合を含んでもよく;
は、所望により、ヒドロキシル基で置換されていてもよいC1〜C6直鎖状、分岐鎖状、または環状ヒドロカルビル部位または環状5−員ヘテロ芳香族または6員環状芳香族またはヘテロ芳香族部位であり;ここでR中の各炭素原子は、個々に、1以下のヒドロキシル基または1以下のエステル基を含み、ここで、Rは、所望により、1以上のエーテル結合を含んでもよく;
mは、1〜R中の炭素原子の数の範囲の整数である]
を有する1以上のエステル、
ここで、該1以上のエステルは25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有し;または
b)式:
【化3】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであり、RおよびRは、個々に、HまたはRC(O)である]
を有する1以上のグリセリド;または
(c)式:
【化4】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであって、RはC1〜C10直鎖状または分岐鎖状アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、または(CHCH(CH)−O)Hであって、nは1〜10である]
の1以上のエステル;または
(d)1以上のアセチル化単糖、アセチル化二糖、またはアセチル化多糖;または
(c)(a)から(d)の何れかの組合せ
を相互交換に指す。
【0045】
本明細書中で用いるように、用語「過酸」は、ペルオキシ酸、ペルオキシカルボン酸、ペルオキシ酸、ペルオキシカルボン酸およびペルオキソイック酸(peroxoic acid)と同義である。
【0046】
本明細書中で用いるように、用語「過酢酸」は「PAA」と省略され、ペルオキシ酢酸、エタンペルオキシ酸およびCAS登録番号79−21−0の全ての他の同義語と同義である。
【0047】
本明細書中で用いるように、用語「モノアセチン」は、グリセロールモノアセタート、グリセリンモノアセタート、およびグリセリルモノアセタートと同義である。
【0048】
本明細書中で用いるように、用語「ジアセチン」はグリセロールジアセタート:グリセリンジアセタート、グリセリルジアセタートおよびCAS登録番号25395−31−7の全ての他の同義語と同義である。
【0049】
本明細書中で用いるように、用語「トリアセチン」はグリセリントリアセタート:グリセロールトリアセタート、グリセリルトリアセタート、1,2,3−トリアセトキシプロパン;1,2,3−プロパントリオールトリアセタート、およびCAS登録番号102−76−1の全ての他の同義語と同義である。
【0050】
本明細書中で用いるように、用語「アセチル化糖」および「アセチル化糖類」とは、少なくとも1つのアセチル基を含む単糖、二糖および多糖を指す。例としては、限定されるものではないが、グルコースペンタアセタート;キシローステトラアセタート;アセチル化キシラン;アセチル化キシラン断片;β−D−リボフラノース−1,2,3,5−テトラアセタート;トリ−O−アセチル−D−ガラクタール;およびトリ−O−アセチル−グルカールが挙げられる。
【0051】
本明細書中で用いるように、用語「ヒドロカルビル」、「ヒドロカルビル基」、および「ヒドロカルビル部位」は、一重、二重、または三重炭素間結合によって、および/またはエーテル結合によって連結され、かつ従って水素原子で置換された炭素原子の直鎖状、分岐鎖状または環状配置を意味する。そのようなヒドロカルビル基は脂肪族および/または芳香族であってよい。ヒドロカルビル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ベンジル、およびフェニルが挙げられる。好ましい実施形態において、ヒドロカルビル部位は、一重炭素間結合によって、および/またはエーテル結合によって連結され、かつ従って水素原子で置換された炭素原子の直鎖状、分岐鎖状または環状配置である。
【0052】
本明細書中で用いられるように、1,2−エタンジオール;1,2−プロパンジオール;1,3−プロパンジオール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;1,2−ペンタンジオール;2,5−ペンタンジオール;1,5−ペンタンジオール;1,6−ペンタンジオール;1,2−ヘキサンジオール;2,5−ヘキサンジオール;1,6−ヘキサンジオール;およびそれらの混合物の、用語「モノエステル」および「ジエステル」とは、RがC1〜C7直鎖状ヒドロカルビル部位である式RC(O)Oの少なくとも1つのエステル基を含む該化合物を指す。1つの実施形態において、カルボン酸エステル基質はプロピレングリコールジアセタート(PGDA)、エチレングリコールジアセタート(EDGA)、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0053】
本明細書中で用いるように、用語「プロピレングリコールジアセタート」は、1,2−ジアセトキシプロパン、プロピレンジアセタート、1,2−プロパンジオールジアセタートおよびCAS登録番号623−84−7の他の全ての同義語と同義である。
【0054】
本明細書中で用いるように、用語「エチレングリコールジアセタート」は、1,2−ジアセトキシエタン、エチレンジアセタート、グリコールジアセタートおよびCAS登録番号111−55−7の全ての他の同義語と同義である。
【0055】
本明細書中で用いるように、用語「適当な酵素反応混合物」、「過酸の現場生成に適した成分」、「適当な反応成分」、「適当な水性反応混合物」、「反応混合物」、および「過酸−生成成分」とは、物質および(唾液からのおよび/または使用に先立って利用者によって水和可能な接着性フィルムに適用された)水を指し、そこでは、反応体および過加水分解酵素触媒は接触しない。過酸−生成成分は、好ましくは、少なくとも、当該過加水分解酵素が(所望により、体表面に標的化された融合蛋白質の形態である)少なくとも1つのCE−7ペルヒドロラーゼ、少なくとも1つの適当なカルボン酸エステル基質、ペルオキシゲン源である過加水分解活性を有する酵素、および(唾液からのおよび/または使用に先立って利用者によって水和可能な接着性フィルムに適用された)水を含むであろう。
【0056】
本明細書中で用いるように、用語「過加水分解(perhydrolytic)」は、過酸を形成するための選択された基質と過酸化物との反応と定義される。典型的には、無機過酸化物は、触媒の存在下で選択された基質と反応して、ペルオキシカルボン酸を生じる。本明細書中で用いるように、用語「化学的過加水分解」は、基質(ペルオキシカルボン酸前駆体)が過酸化水素源と合わせられる過加水分解反応を含み、そこでは、ペルオキシカルボン酸は酵素触媒の不存在下で形成される。本明細書中で用いられるように、用語「酵素的過加水分解」は、カルボン酸エステル基質(酸前駆体;「アシルドナー」)が過酸化水素源および水と合わせられ、それにより、酵素触媒が過酸の形成を触媒する過加水分解反応を含む。
【0057】
本明細書中で用いるように、用語「ペルヒドロラーゼ活性」とは、蛋白質の単位質量(例えば、ミリグラム)、乾燥細胞重量、または固定化酵素重量当たりの触媒活性を指す。
【0058】
本明細書中で用いるように、「酵素活性の1単位」または「活性の1単位」または「U」は、特定の温度における分当たりの1μモルのペルオキシカルボン酸生成物の生成に必要なペルヒドロラーゼ活性の量と定義される。
【0059】
本明細書中で用いるように、用語「酵素触媒」および「ペルヒドロラーゼ活性」とは、過加水分解活性を有する酵素を含む触媒を指し、それは、全微生物細胞、透過性微生物細胞、微生物細胞抽出物の1以上の細胞成分、部分的に精製された酵素、または精製された酵素の形態であってよい。酵素触媒は(PEG化によって、または架橋試薬との反応によるなどして)化学的に修飾されていてもよい。ペルヒドロラーゼ触媒は、当業者によく知られた方法を用いて可溶性または不溶性支持体に固定化されていてもよい;例えば、Immobilization of Enzymes and Cells;編集者Gordon F.Bickerstaff;Humana Press,Totowa,NJ,USA;1997参照。1つの実施形態において、ペルヒドロラーゼ触媒は、オーラル・ケア・ストリップ(例えば、ホワイトニングストリップ)または歯科用トレイ中に、またはその上に非共有結合によって固定化されていてよい。さらなる実施形態において、該ストリップまたは歯科用トレイへの非共有結合固定化は、該ストリップまたはトレイ中のまたはその上の物質(例えば、任意のペプチドスペーサーを介してペプチド結合ドメインに結合された過加水分解酵素を含む融合蛋白質)に対して強い親和性を有するペプチド結合ドメインの使用を介するものであってよい。もう1つの実施形態において、歯科用トレイは変形性トレイである。なおさらなる実施形態において、ペルヒドロラーゼ触媒は、歯科印象の形成後に変形性トレイ中またはその上に固定化される。
【0060】
本明細書中で用いるように、「アセチルキシランエステラーゼ」とは、アセチル化キシランおよび他のアセチル化糖類の脱アセチル化を触媒する酵素(E.C.3.1.1.72;AXEs)を指す。
【0061】
本明細書中で用いるように、用語「セファロスポリンCデアセチラーゼ」および「セファロスポリンCアセチルヒドロラーゼ」とは、セファロスポリンCおよび7−アミノセファロスポラニン酸のようなセファロスポリン類の脱アセチル化を触媒する酵素(E.C.3.1.1.41)を指す(Mitsushima et al.,(1995)Appl.Env.Microbiol.61(6):2224−2229)。有意な過加水分解活性を有するいくつかのセファロスポリンCデアセチラーゼのアミノ酸配列をここに提供する。
【0062】
本明細書中で用いるように、用語「Bacillus subtilis ATCC(登録商標)31954TM」とは、国際寄託アクセックョン番号ATCC(登録商標)31954TMを有するAmerican Type Culture Collection(ATCC)に寄託された細菌細胞を指す。本明細書中に記載されるように、B.subtilis ATCC(登録商標)31954TMからの有意なペルヒドロラーゼ活性を有する酵素は配列番号:4として提供される(米国特許出願公開第2010−0041752号参照)。
【0063】
本明細書中で用いるように、用語「Thermotoga maritima MSB8」とは、アセチルキシランエステラーゼ活性を有すると報告されている細菌細胞を指す(GENBANK(登録商標)NP_227893.1;米国特許出願公開第2008−0176299号参照)。Thermotoga maritima MSB8からのペルヒドロラーゼ活性を有する酵素のアミノ酸配列は配列番号:11として提供される。Thermotoga maritima MSB8ペルヒドロラーゼの変種は、配列番号:1および16として提供される。
【0064】
本明細書中で用いるように、「単離核酸分子」、「単離ポリヌクレオチド」、および「単離核酸断片」は相互交換可能に用いられ、所望により、合成、非−天然または改変ヌクレオチド塩基を含有していてもよい一本鎖または二本鎖であるRNAまたはDNAのポリマーを指す。DNAのポリマーの形態である単離核酸分子は、cDNA、ゲノムDNAまたは合成DNAの1以上のセグメントを含んでよい。
【0065】
用語「アミノ酸」とは、蛋白質またはポリペプチドの塩基性化学構造単位を指す。以下の略語を特定のアミノ酸を確認するために本明細書中で用いる:
【数1】
【0066】
本明細書中で用いるように、使用される成分または反応体の量を修飾する用語「約」とは、例えば、濃縮物を作製するのに用いられる典型的な測定および液体取扱い手順を介して起こり得る数量の変動を指す。本明細書中で用いるように、用語「シグナチャーモチーフ」および「診断モチーフ」とは、規定された活性を有する酵素のファミリー間に共有された保存された構造を指す。シグナチャーモチーフは、基質の規定されたファミリーに対して同様な酵素活性を有する構造的に関連する酵素のファミリーを定義および/または同定するのに用いることができる。シグナチャーモチーフは、単一の連続アミノ酸配列、またはシグナチャーモチーフを一緒に形成する不連続な保存されたモチーフのコレクションであり得る。典型的には保存されたモチーフはアミノ酸配列によって表される。1つの実施形態において、本発明の組成物および方法で用いられる過加水分解酵素は、CE−7炭水化物エステラーゼシグナチャーモチーフを含む。
【0067】
本明細書中で用いるように、用語「配列分析ソフトウェア」とは、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列分析で有用ないずれのコンピュータアルゴリズムまたはソフトウェアプログラムも指す。「配列分析ソフトウェア」は商業的に入手可能であるかまたは独立して開発され得る。典型的な配列分析ソフトウェアとしては、限定されるものではないが、プログラムのGCGスイート(Wisconsin Package Version9.0,Accelrys Software Corp.,San Diego,CA)、BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403−410(1990))、およびDNASTAR(DNASTAR,Inc.1288S.Park St. Madison,WI53715 USA)、CLUSTALW(例えば、バージョン1.83;Thompson et al.,Nucleic Acids Research,22(22):4673−4680(1994))、およびFASTAプログラムを取り込んだSmith−Watermanアルゴリズム(W.R.Pearson,Comput.Methods Genome Res.[Proc.Int.Symp.](1994),Meeting Date 1992,111−20.編集者:Suhai Sandor.出版社:Plenum,New York,NY)、Vector NTI(Informax,Bethesada,MD)およびSequencher v.4.05が挙げられるであろう。本出願との関係では、配列分析ソフトウェアが分析のために用いられる場合、分析の結果は、特記しない限り、参照されたプログラムの「デフォルト値」に基づくであろうことは理解されるであろう。本明細書中で用いるように、「デフォルト値」は、元来、最初に初期化された場合にソフトウェアにロードされるソフトウェア製造業者によって設定された値またはパラメータのいずれかの組を意味するであろう。
【0068】
用語「体表面」とは、過酸有益剤のような、有益剤に対する標的として働くことができるヒト身体のいずれの表面も指す。本発明の方法および組成物は、オーラルケア適用および製品に向けられる。それ自体、体表面は口腔物質/表面を含む。1つの実施形態において、口腔物質は歯のエナメル質を含む。
【0069】
本明細書中で用いるように、用語「歯のホワイトニング」および「歯の漂白」は相互交換可能に用いられて、歯または複数の歯の白色度の改良(例えば、白くすること)を指す。ホワイトニングストリップは、本明細書中においては、有効量の過酸を酵素により生じさせて、水和された場合に歯を白くするのに適した成分を含むと記載される。
【0070】
本明細書中で用いるように、歯における「固有の汚れ」とは、エナメル質およびその下に存在する象牙質内の色原体から得られた色を指す。ヒトの歯の固有の色は、エナメル質の薄化およびその下にある黄色い象牙質の暗色化のため、加齢と共により黄色くなる傾向がある。固有の汚れの除去は、通常、エナメル質に浸透し、固有の色原体を脱色する過酸化物または他の酸化性化学物質の使用を必要とする。
【0071】
固有の汚れとは対照的に、外来性色素生成物質が、通常、歯を天然で被覆するペリクル内でエナメル質に結合すると、歯の表面に「外来性汚れ」が形成される。多くの人々は、自己の歯の上にある程度の見苦しい外来性汚れを経時的に蓄積する。この汚れプロセスは:(1)コーヒー、お茶、または赤ワインのようなタンニン−含有食品および飲料の摂取;(2)タバコ製品の使用;および/または(3)ある種のカチオン性物質(例えば、スズ、鉄、およびクロルヘキシジン)への暴露のような因子によって促進される。これらの物質はエナメル質のヒドロキシアパタイト構造に接着する傾向があり、これは、歯の変色および歯の白さの同時低下に導く。何年にもわたって、固有の汚れはエナメル質層に浸透でき、その結果、固有の汚れがもたらされる。
【0072】
本明細書中で用いるように、用語「汚れ除去」または「汚れを除去する」とは、口腔表面から汚れを除去するプロセスを指す。汚れは、固有の汚れ、外来性汚れ、またはそれらの組合せであってよい。
【0073】
本明細書中で用いるように、「ペルヒドロラーゼ酵素の有効量」とは、具体的な適用で必要とされる酵素活性を達成するのに必要なペルヒドロラーゼ酵素の量を指す。そのような有効量は、当業者によって容易に確認され、それは、用いる特定の酵素変種のような多くの因子に基づく。
【0074】
本明細書中で用いるように、用語「ペルオキシゲン源」および「ペルオキシゲンの源」とは、限定されるものではないが、過酸化水素、過酸化水素アダクト(例えば、尿素−過酸化水素アダクト(過酸化カルバミド))、過ホウ酸塩、および過炭酸塩を含めた、水性溶液中にある場合、約1mM以上の濃度で過酸化水素を生じさせることができる化合物を指す。本明細書中に記載するように、本発明のホワイトニングストリップにおけるペルオキシゲン源は顆粒状粒子の形態であり、ここで、利用者は顆粒状過酸化物粒子を水和させて、有効量の過酸化水素を放出させる。本明細書中に記載されるように、水性反応配合物中のペルオキシゲン化合物によって供された過酸化水素の濃度は、最初、反応成分を合した際には、少なくとも0.1mM以上である。1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも0.5mMである。1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも1mMである。もう1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも10mMである。もう1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも100mMである。もう1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも200mMである。もう1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は少なくとも500mM以上である。なおもう1つの実施形態において、水性反応配合物における過酸化水素濃度は1000mM以上である。配合物中の酵素基質、例えば、トリグリセリドに対する過酸化水素のモル比率(H:基質)は、約0.002〜20、好ましくは約0.1〜10、最も好ましくは約0.5〜5であってよい。
【0075】
本明細書中で用いるように、用語「オリゴ糖」とは、グリコシド結合によって連結された2および少なくとも24の間の単糖単位を含有する化合物を指す。用語「単糖」とは、実験式(CHO)の化合物を指し、ここで、n≧3であり、炭素骨格は分岐しておらず、1つを除いて各炭素原子はヒドロキシル基を含有し、残りの炭素原子は炭素原子1におけるアルデヒドまたはケトンである。用語「単糖」とは、細胞内環状ヘミアセタールまたはヘミケタール形態も指す。
【0076】
本明細書中で用いるように、用語「水和可能な接着剤」とは、水和され得る接着性物質を指す。該水和可能な接着剤は、水和されるまでは、実質的に乾燥しており、かつ非−接着性である。水和に際して、水和可能な接着剤は歯ホワイトニングストリップ/フィルムを歯の表面に結合させるのに十分接着性となる。水和可能な接着性フィルムは、顆粒状漂白成分も含み、それにより、水和に際して、有効量の過酸化水素が放出されて、過酸漂白剤の酵素による形成で用いられる。ホワイトニングストリップ/フィルムは、典型的には、薄い(典型的には、2mm未満の)形状であり、口腔内に適合するサイズであって、十分に柔軟性であり、その結果、フィルムが適用され、複数の歯と接触するように配置され、それにより、水和された接着剤がフィルム/ストリップを歯の表面に保持するのを助け、過酸漂白剤が歯を白くするのに十分な時間を供する。
【0077】
本明細書中で用いるように、用語「有効量」とは、所望の効果を達成するのに必要な物質の量を指す。
【0078】
本明細書中で用いるように、用語「水和するまで実質的に非−接着性である」とは、歯ホワイトニングフィルムを水和に先立って複数の歯の表面に接着させるのに十分な接着強度の欠如を指す。それ自体、水和可能な接着性フィルムは、利用者による適用/水和に先立って、取り扱い、操作するのが容易であろう。
【0079】
「配列同一性」とは、配列整列プログラム、例えば、一般には、Altschul SF,Gish W,Miller W,Myers EW,Lipman DJ,“Basic local alignment search tool”,J Mol Biol(1990)215(3):403−410,およびGoujon M,McWilliam H,Li W,Valentin F,Squizzato S,Paern J,Lopez R,Nucleic Acids Resaerch(2010)38 Suppl:W695−9に記載された、例えば、ClustalWまたはBLASTを用いるアミノ酸同一性を意味する。
【0080】
例えば、過酸化物との反応に際して過酸を形成するために本発明で用いられるアシルドナーは、(i)所望により、ヒドロキシおよび/またはC1−4アルコキシで置換されていてもよい低級直鎖状または分岐鎖状アルキルカルボン酸を含めた、C2−18カルボン酸、例えば、C2−6カルボン酸(例えば、酢酸);(ii)それらの加水分解可能であって許容されるエステル(例えば、モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドおよびアシル化糖類)および(iii)それらの混合物の1以上より選択される。例えば、アシルドナーとしては(時々、本明細書中においては、トリアセチンまたはグリセリントリアセタートと称される)1,2,3−トリアセトキシプロパンおよびアシル化糖類、例えば、アセチル化糖類が挙げられる。特定の実施形態においては、この使用のためのエステルは、例えば、25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有するエステルであってよい。
【0081】
アシルドナーおよび/または酵素は、所望により、カプセル化されていてよい。天然および合成双方の、当該分野でよく知られた種々のカプセル化選択肢がある。修飾された澱粉およびアラビアガムは特によく適している。というのは、それらは食品グレードであり、比較的安価であり、溶解するのが速く、かつかなり高いレベルの液状油を吸収できるからである。最終の粘度に対するいずれのインパクトも考慮される必要がある。
【0082】
いくつかの実施形態において、顆粒は、神経を脱感作でき、または象牙質細管を閉塞できる抗感受性剤を含む。いくつかの実施形態において、抗感受性剤は、カリウムイオン源、シリケート、第一スズイオン源、塩基性アミノ酸、クレイ、およびそれらの組合せより選択される。いくつかの実施形態において、カリウムイオン源は経口的に許容されるカリウム塩であって、象牙質の感度を低下させるのに有効な量で存在させる。いくつかの実施形態において、カリウムイオン源は、塩化カリウム、硝酸カリウムおよびそれらの組合せより選択される。いくつかの実施形態において、塩基性アミノ酸はアルギニンである。いくつかの実施形態において、塩基性アミノ酸はアルギニンリン酸、重炭酸アルギニン、および塩酸アルギニンより選択される。いくつかの実施形態において、シリケートはケイ酸カルシウムである。
【0083】
CE−7ペルヒドロラーゼ
本発明の組成物および方法は、酵素の炭水化物ファミリーエステラーゼファミリー7(CE−7ファミリー)のメンバーとして構造的に分類される過加水分解活性を有する酵素を含む(Coutinho,P.M.,Henrissat,B.“Carbohydrate−active enzynes:an integrated detabase approach”in Recent Advances in Carbohydrate Bioengineering,H.J.Gilbert,G.Davies,B.Henrissat and B.Svensson編,(1999)The Royal Society of Chemistry,Cambridge,pp.3−12参照)。酵素のCE−7ファミリーは、ペルオキシゲンの源と合わせると、種々のカルボン酸エステル基質からペルオキシカルボン酸を生じさせるのに特に有効であることが示されている(各々、ここに引用して援用する、DiCosimo et al.に対する米国特許第7,794,378号;第7,951,566号;第7,723,083号;および第7,964,378号および米国特許出願公開第2008−0176299号、第2010−0087529号、第2011−0081693号、および第2011−0236335号)。
【0084】
CE−7ファミリーのメンバーはセファロスポリンCデアセチラーゼ(CAHs;E.C.3.1.1.41)およびアセチルキシランエステラーゼ(AXEs;E.C.3.1.1.72)を含む。CE−7エステラーゼファミリーのメンバーは保存されたシグナチャーモチーフを共有する(Vincent et al.,J.Mol.Biol.,330:593−606(2003))。CE−7シグナチャーモチーフ(「CE−7ペルヒドロラーゼ」)および/または実質的に同様な構造を含むペルヒドロラーゼは、本明細書中に記載された組成物および方法で用いるのに適している。実質的に同様な生物学的分子を同定するための手段は当該分野でよく知られている(例えば、配列整列プロトコル、核酸ハイブリダイゼーションおよび/または保存されたシグナチャーモチーフの存在)。1つの態様において、ペルヒドロラーゼは、CE−7シグナチャーモチーフおよび本明細書中に提供された配列の1つに対して少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも33%、より好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも42%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のアミノ酸同一性を含む酵素を含む。
【0085】
本明細書中で用いるように、フレーズ「酵素はCE−7酵素として構造的に分類される」、「CE−7ペルヒドロラーゼ」または「炭水化物エステラーゼファミリー7酵素として構造的に分類される」は、構造的にCE−7炭水化物エステラーゼとして分類される過加水分解活性を有する酵素を指すのに用いられるであろう。酵素のこのファミリーは、シグナチャーモチーフの存在によって定義することができる(Vincent et al.,前掲)。CE−7エステラーゼに対するシグナチャーモチーフは、3つの保存されたモチーフ(参照配列の配列番号:1に対する残基位置ナンバリング;Thermotoga maritimaペルヒドロラーゼのC277S変種)を含む。
【化5】
【0086】
典型的には、アミノ酸残基位置187におけるXaaはグリシン、アラニン、プロリン、トリプトファン、またはスレオニンである。触媒三塩基に属する3つのアミノ酸残基のうちの2つは太文字で示す。1つの実施形態において、アミノ酸残基位置187におけるXaaはグリシン、アラニン、プロリン、トリプトファン、およびスレオニンからなる群より選択される。
【0087】
CE−7炭水化物エステラーゼファミリー内の保存されたモチーフのさらなる分析は、CE−7炭水化物エステラーゼファミリーに属するペルヒドロラーゼをさらに定義するのに用いることができる追加の保存されたモチーフ(配列番号:1のアミノ酸位置272〜274におけるLXD)の存在を示す。さらなる実施形態において、先に定義されたシグナチャーモチーフは:
【化6】
と定義される追加の(第四の)保存されたモチーフを含むことができる。アミノ酸残基位置273におけるXaaは、典型的には、イソロイシン、バリン、またはメチオニンである。第四のモチーフは触媒三塩基に属するアスパラギン酸残基(太文字)
【化7】
を含む。
【0088】
CE−7ペルヒドロラーゼは、少なくとも1つの体表面に対して親和性を有する少なくとも1つのペプチド成分を有する融合蛋白質の形態であってよい。1つの実施形態において、標的化ペルヒドロラーゼ(融合蛋白質)がCE−7シグナチャーモチーフを含むかを判断するのに用いられる全ての整列は、体表面に対して親和性を有するペプチド成分無しの過加水分解酵素のアミノ酸配列に基づくであろう。
【0089】
多数のよく知られたグローバル整列アルゴリズム(すなわち、配列分析ソフトウェア)を用いて、ペルヒドロラーゼ活性を有する酵素を表す2以上のアミノ酸配列を整列させて、酵素が本発明のシグナチャーモチーフを含むかを判断することができる。整列された配列を参照配列(配列番号:1)と比較して、シグナチャー配列の存在を判断する。1つの実施態様において、参照アミノ酸配列(本明細書中で用いるように、ペルヒドロラーゼ配列(配列番号:1))を用いる(CLUSTALWのような)CLUSTAL整列を用いて、CE−7エステラーゼファミリーに属するペルヒドロラーゼを同定する。保存されたアミノ酸残基の相対的ナンバリングは、整列した配列内の小さな挿入または欠失(例えば、典型的には、5アミノ酸以下)を説明するための参照アミノ酸配列の残基ナンバリングに基づく。
【0090】
(参照配列と比較した場合の)本発明のシグナチャーモチーフを含む配列を同定するのに用いることができる他の適当なアルゴリズムの例としては、限定されるものではないが、NeedlemanおよびWunsch(J.Mol.Biol.48,443−453)(1970);グローバル整列ツール)およびSmith―Waterman(J.Mol.Biol.147:195−197(1981);局所的整列ツール)が挙げられる。1つの実施形態において、Smith−Waterman整列はデフォルトパラメータを用いて実施される。適当なデフォルトパラメータの例としては、GAPオープンペナルティ=10およびGAP延長ペナルティ=0.5であるBLOSUM62スコアリングマトリックスの使用が挙げられる。
【0091】
1つの実施形態において、適当なペルヒドロラーゼとしては、CE−7シグナチャーモチーフ、および配列番号:1に対して少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、33%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のアミノ酸同一性を含む酵素が挙げられる。
【0092】
過加水分解活性を有する適当なCE−7炭水化物エステラーゼの例としては、限定されるものではないが、配列番号:1、および4〜28のようなアミノ酸配列を有する酵素が挙げられる。1つの実施形態において、該酵素は、1、10、11、15、および16からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む。
【0093】
本明細書中で用いるように、用語「CE−7変種」、「変種ペルヒドロラーゼ」または「変種」とは、CE−7シグナチャーモチーフおよび関連過加水分解活性が維持される限り、それから変種が導かれる対応する酵素(典型的には、野生型酵素)と比較した場合に、少なくとも1つのアミノ酸の付加、欠失、および/または置換をもたらす遺伝的修飾を有するCE−7ペルヒドロラーゼを指すであろう。CE−7変種ペルヒドロラーゼは、本発明の組成物および方法で用いることもできる。CE−7変種の例は、配列番号:1、15、16、17、18、19、および20として提供される。1つの実施形態において、変種は配列番号:1および16を含むことができる。
【0094】
当業者であれば、(シグナチャーモチーフを保有する)実質的に同様なCE−7ペルヒドロラーゼ配列を本発明の組成物および方法で用いることもできるのを認識する。1つの実施形態において、実質的に同様な配列は、本明細書中で例示された配列に関連する核酸分子と、高度にストリンジェントな条件下で、ハイブリダイズするそれらの能力によって定義される。もう1つの実施形態において、配列整列アルゴリズムを用いて、本明細書中で提供されるDNAまたはアミノ酸配列に対するパーセント同一性に基づいて実質的に同様な酵素を定義することができる。
【0095】
本明細書中で用いるように、核酸分子は、第一の分子の一本鎖が適当な温度および溶液イオン強度の条件下で他の分子にアニールすることができる場合、cDNA、ゲノムDNA、またはRNAのようなもう1つの核酸分子に「ハイブリダイズ可能」である。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件がよく知られており、Sambrook,J.およびRussell,D.,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第三版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor(2001)に例示されている。温度およびイオン強度の条件は、ハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」を決定する。ストリンジェンシー条件を調整して、かすかに関連する生物からの相同配列のような中程度の同様な配列から、密接に関連する生物からの機能的酵素を複製する遺伝子のような高度に同様な分子についてスクリーニングすることができる。ハイブリダイゼーション後洗浄は、典型的には、ストリンジェンシー条件を決定する。好ましい条件の1つの組は、室温にて15分間の6× SSC、0.5%SDSで出発し、次いで、45℃にて30分間、2×SSC、0.5%SDSで反復し、続いて、50℃にて30分間、0.2× SSC、0.5%SDSで2回反復する一連の洗浄を用いる。条件のより好ましい組は、より高い温度を用い、そこでは、洗浄は、0.2× SSC、0.5%SDS中の最後の2回の30分間の洗浄の温度を60℃まで上昇させる以外は前記と同一である。高度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件のもう1つの好ましい組は、0.1× SSC、0.1%SDS、65℃、および2× SSC、0.1%SDSでの洗浄、続いての0.1× SSC、0.1%SDS、65℃の最後の洗浄である。
【0096】
ハイブリダイゼーションは、2つの核酸が相補的な配列を含有することを要求するが、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに依存して、塩基の間のミスマッチが可能である。核酸をハイブリダイズさせるための適切なストリンジェンシーは、核酸の長さおよび相補性の程度、当該分野でよく知られた変数に依存する。2つのヌクレオチド配列の間の同様性または相同性の程度がより大きくなれば、それらの配列を有する核酸のハイブリッドについてのTmの値はより高くなる。核酸ハイブリダイゼーションの(より高いTmに対応する)相対的な安定性は以下の順序:RNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNAで減少する。長さが100ヌクレオチドを超えるハイブリッドでは、Tmを計算するための方程式が導かれている(SambrookおよびRussell,前掲)。より短い核酸、すなわち、オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションでは、ミスマッチの位置はより重要となり、オリゴヌクレオチドの長さはその特異性を決定する(SambrookおよびRussell,前掲)。1つの態様において、ハイブリダイズ可能な核酸についての長さは少なくとも約10ヌクレオチドである。好ましくは、ハイブリダイズ可能な核酸についての最小長さは、長さが少なくとも約15ヌクレオチドであり、より好ましくは長さが少なくとも約20ヌクレオチドであり、なおより好ましくは長さが少なくとも30ヌクレオチドであり、なおより好ましくは、長さが少なくとも300ヌクレオチドであり、最も好ましくは長さが少なくとも800ヌクレオチドである。さらに、当業者であれば、温度および洗浄溶液の塩濃度は、プローブの長さのような因子に従って、必要に応じて調整することができるのを認識するであろう。
【0097】
本明細書中で用いるように、用語「パーセント同一性」は、配列を比較することによって決定された、2以上のポリペプチド配列または2以上のポリヌクレオチド配列の間の関係である。当該分野においては、「同一性」は、場合によっては、配列のストリング間のマッチによって決定された、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の間の配列関連性の程度も意味する。「同一性」および「同様性」は、限定されるものではないが:Computational Molecular Biology(Lesk,A.M.編)Oxford University Press,NY(1988);Biocomputing:Informatics and Genome Projects(Smith,D.W.編)Academic Press,NY(1993);Computer Analysis of Sequence Data,Part 1(Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編)Humana Press,NJ(1994);Sequence Analysis in Molecular Biology(von Heinje,G.編)Academic Press(1987);およびSequence Analysis Primer(Gribskov,M.およびDevereux,J.編)Stockton Press,NY(1991)に記載されたものを含めた、公知の方法によって容易に計算することができる。同一性および同様性を決定するための方法は、公に入手可能なコンピュータプログラムに体系化されている。配列整列およびパーセント同一性の計算は、LASERGENEバイオインフォマティクス計算スイートのメガライン(Megalign)プログラム(DNASTAR Inc.,Madison,WI)、Vector NTI v.7.0のAlignXプログラム(Informax,Inc.,Bethesda,MD)、またはEMBOSS Open Softwareスイート(EMBL−EBI;Rice et al.,Trends in Genetics 16,(6):276−277(2000))を用いて行うことができる。配列の多数整列は、デフォルトパラメータでの、欧州バイオインフォマティクス研究所(European Bioinformatics Institute)を介して欧州分子生物学研究所(European Molecular Biology Laboratory)から入手可能な、整列の(CLUSTALW;例えば、バージョン1.83のような)CLUSTAL方法(HigginsおよびSharp,CABIOS,5:151−153(1989);Higgins et al.,Nucleic Acids Res.22:4673−4680(1994);およびChenna et al.,Nucleic Acids Res31(13):3497−500(2003))を用いて行うことができる。CLUSTALW蛋白質整列についての適切なパラメータは、GAP存在ペナルティ=15、GAP延長=0.2、マトリックス=Gonnet(例えば、Gonnet250)、蛋白質ENDGAP=−1、蛋白質GAPDIST=4、およびKTUPLE=1を含む。1つの実施形態において、速いまたは遅い整列を、遅い整列が好ましいデフォルト設定と共に用いる。別法として、CLUSTALW方法(例えば、バージョン1.83)を用いるパラメータを修飾して、KTUPLE=1、GAP PENALTY=10、GAP延長=1、マトリックス=BLOSUM(例えば、BLOSUM64)、WINDOW=5、およびTOP DIAGONALS SAVED=5を用いることもできる。
【0098】
1つの態様において、適切な単離核酸分子は、本明細書中に報告されたアミノ酸配列に対して少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、33%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする。もう1つの態様において、適切な単離核酸分子は、本明細書中に報告されたアミノ酸配列に対して少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、33%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする。適切な核酸分子は前記相同性を有するのみならず、典型的には、長さが約210〜340アミノ酸、約300〜約340アミノ酸、好ましくは約310〜約330アミノ酸、最も好ましくは長さが約318〜約325アミノ酸を有するポリペプチドをコードし、ここで、各ポリペプチドは、過加水分解活性を有するとして特徴付けられる。
【0099】
標的化ペルヒドロラーゼ
本明細書中で用いるように、用語「標的化ペルヒドロラーゼ」および「過加水分解活性を有する標的化酵素」とは、標的表面、好ましくは標的化体表面に対して親和性を有する少なくとも1つのペプチド成分に融合/結合された少なくとも1つの加水分解酵素(野生型またはその変種)を含む融合蛋白質を指すであろう。標的化ペルヒドロラーゼ内の過加水分解酵素は、過加水分解活性を有するいずれのCE−7炭水化物エステラーゼであってもよい。CE−7ペルヒドロラーゼは、参照配列の配列番号:1と整列するCE−7シグナチャーモチーフの存在によって同定することができ、該シグナチャーモチーフは:
i)配列番号:1の位置118〜120に対応する位置のRGEモチーフ;
ii)配列番号:1の位置186〜190に対応する位置のGXSQGモチーフ;および
iii)配列番号:1の位置303〜304に対応する位置のHEモチーフ
を含む。
【0100】
1つの実施形態において、過加水分解酵素は、本明細書中で報告されるアミノ酸配列(すなわち、配列番号:1、および4〜28)のいずれかに対して少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、33%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有するものであってよい。
【0101】
もう1つの実施形態において、融合蛋白質は、配列番号:1、および4〜28からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する過加水分解酵素を含む。
【0102】
本明細書中で用いるように、用語「ペプチド成分」、「口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分」、「口腔結合ドメイン」、および「OCBD」とは、ペプチド結合によって連結された2以上のアミノ酸の少なくとも1つのポリマーを含む過加水分解酵素の一部ではない融合蛋白質の成分を指し、ここで、該成分は標的口腔表面に対して親和性を有する。好ましい態様において、OCBDは歯のエナメル質に対して親和性を有する。
【0103】
1つの実施形態において、体表面に対して親和性を有するペプチド成分は、抗体、Fab抗体断片、一本鎖可変断片(scFv)抗体、Camelidae抗体(Muyldermans,S.,Rev.Mol.Biotechnol.(2001)74:277−302)、非−抗体足場表示蛋白質(種々の足場−援助アプローチのレビューについては、Hosse et al.,Prot.Sci.(2006)15(1):14−27およびBinz,H.et al.(2005)Nature Biotechnology 23,1257−1268)または免疫グロブリン折畳みを欠如する一本鎖ポリペプチドであってよい。もう1つの態様において、(歯のエナメル質のような)口腔組織/表面に対して親和性を有するペプチド成分は、免疫グロブリン折畳みを欠如する一本鎖ペプチドである。
【0104】
口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分は、任意のペプチドリンカーによって過加水分解酵素から離すことができる。ある種のペプチドリンカー/スペーサーは、長さが1〜100または1〜50アミノ酸である。いくつかの実施形態において、ペプチドスペーサーは、長さが約1〜約25、3〜約40、または3〜約30アミノ酸である。他の実施形態において、長さが約5〜約20アミノ酸であるスペーサーである。多数のペプチドリンカーを用いることができる。1つの実施形態において、少なくとも1つのペプチドリンカーを存在させ、10回まで反復することができる。
【0105】
1つの実施形態において、融合ペプチドは、配列番号:178〜197からなる群より選択される少なくとも1つの口腔表面結合ペプチドを含む。
【0106】
もう1つの実施形態において、標的表面は、(水和可能な接着剤が適用されるポリマーブロッキング層を用いる場合は)ホワイトニングストリップまたはポリマーブロッキング層のようなパッケージングの一部である材料、および/または口腔への送達方法である。ペプチド成分は、ポリマー、プラスチックおよびフィルムのような用いる材料または複数材料に対するその親和性について選択される。標的化ペルヒドロラーゼ融合蛋白質の設計は、限定されるものではないが、マウストレイまたはストリップのような取り外し可能なデバイス上にそれを維持することによって、ペルヒドロラーゼの制御された送達およびペルヒドロラーゼの利用者からの除去を可能とする。
【0107】
口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分は、任意のペプチドリンカーによってCE−7ペルヒドロラーゼから離すことができる。ある種のペプチドリンカー/スペーサーは、長さが1〜100または1〜50アミノ酸である。いくつかの実施形態において、ペプチドスペーサーは、長さが約1〜約25、3〜約40、または3〜約30アミノ酸である。他の実施形態において、長さが約5〜約20アミノ酸であるスペーサーである。多数のペプチドリンカーを用いることができる。ペプチドリンカーの例は配列番号:164〜177として提供される。
【0108】
それ自体、標的化CE−7ペルヒドロラーゼの例としては、限定されるものではないが、口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分に結合された配列番号:1、および4〜28からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するCE−7ペルヒドロラーゼのいずれも挙げることができる。好ましい実施形態において、標的化ペルヒドロラーゼの例としては、限定されるものではないが、(所望により、ペプチドスペーサーを介してもよい)口腔表面に対して親和性を有する1以上の体表面結合ペプチドに結合された配列番号:1、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、および28からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するCE−7ペルヒドロラーゼのいずれも挙げることができる。好ましい実施形態において、標的化ペルヒドロラーゼは、配列番号:1および16からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するCE−7ペルヒドロラーゼを含む。
【0109】
1つの実施形態において、ペルヒドロラーゼは、以下の一般的構造:
PAH−[L]y−OCBDまたはOCBD−[L]y−PAH
[式中、PAHは、例えば、CE−7シグナチャーモチーフ、例えば、配列番号:1を有する過加水分解活性を有する酵素であり、OCBDは口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分であり、Lは任意のリンカーであって、yは0〜10の範囲の整数である]
を有する融合蛋白質の形態である。1つの実施形態において、リンカー(L)が存在し、それは、長さが1〜100アミノ酸の範囲のペプチドリンカーである。
【0110】
例えば、配列番号:2は、口腔組織に対して親和性を持つC−末端標的化ドメインに結合された配列番号:1のペルヒドロラーゼ配列を有する融合蛋白質である。
【0111】
本発明の生成物および方法で用いられるペルヒドロラーゼは、遊離形態、保護された(例えば、アセチル化された)形態、または塩の形態であってよい。
【0112】
もう1つの実施形態において、標的表面は、パッケージングまたは口腔への送達の一部である材料である。ペプチド成分は、ポリマー、プラスチックおよびフィルムのような、用いられる材料または複数材料に対するその親和性で選択される。標的化CE−7ペルヒドロラーゼ融合蛋白質は、マウストレイまたはストリップのような取り外し可能なデバイス上にそれを維持することによって、ペルヒドロラーゼの制御された送達、およびペルヒドロラーゼの利用者からの除去を可能とする。
【0113】
結合親和性
口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分は、10−5モル濃度(M)以下の口腔表面に対する結合親和性を含む。ある実施形態において、ペプチド成分は、歯のエナメル質に対して10−5モル濃度(M)以下の結合親和性を有する1以上の口腔表面結合ペプチドおよび/または結合性ドメインである。いくつかの実施形態において、結合ペプチドまたはドメインは、少なくとも約50〜500mM塩の存在下で、10−5M以下の結合親和性値を有するであろう。用語「結合親和性」とは、結合ペプチドとその各基質との相互作用の強さを指す。結合親和性は、結合ペプチドの解離定数(「K」)、または「MB50」の換算で定義され、または測定することができる。
【0114】
「K」は、標的上の結合部位が半分占められる、すなわち、ペプチドが結合した標的(結合した標的材料)の濃度がペプチド結合無しの標的の濃度と等しい場合のペプチドの濃度に対応する。解離定数がより小さくなると、ペプチドはより緊密に結合する。例えば、ナノモル濃度(nM)の解離定数を持つペプチドは、マイクロモル濃度(μM)の解離定数を持つペプチドよりもより緊密に結合する。本発明のある実施形態は、10−5以下のK値を有するであろう。
【0115】
「MB50」とは、ELISAベースの結合アッセイで得られた最大シグナルの50%であるシグナルを与える結合ペプチドの濃度を指す。例えば、ここに引用して援用する、米国特許出願公開第2005/022683号の実施例3参照。MB50は、複合体の成分の結合相互作用または親和性の強度の指標を提供する。MB50の値がより低くなると、ペプチドとその対応する基質との相互作用はより強く、すなわち、「より良好」となる。例えば、ナノモル濃度(nM)のMB50を持つペプチドは、マイクロモル濃度(μM)のMB50を持つペプチドよりもより緊密に結合する。本発明のある実施形態は、10−5M以下のMB50値を有するであろう。
【0116】
いくつかの実施形態において、口腔表面に対して親和性を有するペプチド成分は、約10−5M以下の、10−6M以下の、10−7M以下の、約10−8M以下の、約10−9M以下の、または10−10M以下の、KまたはMB50値によって測定された結合親和性を有することができる。
【0117】
いくつかの実施形態において、口腔表面結合ペプチドおよび/または口腔表面結合ドメインは、約10−5M以下の、約10−6M以下の、約10−7M以下の、約10−8M以下の、約10−9M以下の、または約10−10M以下の、KまたはMB50値によって測定された結合親和性を有することができる。
【0118】
本明細書中で用いるように、用語「強い親和性」とは、約10−5M以下の、好ましくは約10−6M以下の、より好ましくは約10−7M以下の、より好ましくは約10−8M以下の、約10−9M以下の、または最も好ましくは約10−10M以下の、KまたはMB50値を有する結合親和性を指すであろう。
【0119】
酵素粉末
いくつかの実施形態において、パーソナルケア組成物は、安定化された酵素粉末の形態の酵素触媒を用いることができる。酵素粉末を含む配合物を作製し、安定化させるための方法は、米国特許出願公開第2010−0086534号および第2010−0086535号に記載されている。
【0120】
1つの実施形態において、酵素は、酵素粉末の乾燥重量に基づいて、約0.5重量パーセント(wt%)〜約75wt%、例えば、1wt%〜約60wt%の範囲の量の酵素粉末であってよい。酵素粉末/噴霧乾燥混合物における酵素の好ましい重量パーセント範囲は約10wt%〜50wt%であり、酵素粉末/噴霧乾燥混合物における酵素のより好ましい重量パーセント範囲は、約20wt%〜33wt%である。
【0121】
1つの実施形態において、酵素粉末は、さらに、賦形剤を含んでよい。1つの態様において、賦形剤は、酵素粉末の乾燥重量に基づいて、約95wt%〜約25wt%の範囲の量で供される。酵素粉末における賦形剤の好ましいwt%の範囲は、約90wt%〜50wt%であり、酵素粉末における賦形剤のより好ましいwt%の範囲は約80wt%〜67wt%である。
【0122】
1つの実施形態において、酵素粉末を調製するのに用いられる賦形剤はオリゴ糖賦形剤であってよい。1つの実施形態において、オリゴ糖賦形剤は、少なくとも約1250の数平均分子量および少なくとも約9000の重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖賦形剤は、少なくとも約1700の数平均分子量および少なくとも約15000の重量平均分子量を有する。具体的なオリゴ糖としては、限定されるものではないが、マルトデキストリン、キシラン、マンナン、フコイダン、ガラクトマンナン、キトサン、ラフィノース、スタキオース、ペクチン、インスリン、レバン、グラミナン、アミロペクチン、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、ニゲロトリオース、マルトトリオース、メレチトース、マルトトリウロース、ラフィノース、ケストース、およびそれらの混合物を挙げることができる。好ましい実施形態において、オリゴ糖賦形剤はマルトデキストリンである。オリゴ糖ベースの賦形剤としては、限定されるものではないが、ヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびそれらの混合物のような水溶性非イオン性セルロースエーテルを挙げることもできる。なおさらなる実施形態において、賦形剤は、限定されるものではないが、以下の成分:トレハロース、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、グルコース、セロビオース、α−シクロデキストリン、およびカルボキシメチルセルロースの1以上より選択することができる。
【0123】
適当なカルボン酸エステル基質は、式:
(a)式:
[X]
[式中、Xは式RC(O)Oのエステル基であり;
は、所望により、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状、分岐鎖状または環状ヒドロカルビル部位であり、ここで、Rは、RがC2〜C7である場合、所望により、1以上のエーテル結合を含んでよく;
は、所望により、ヒドロキシル基で置換されていてもよい、C1〜C6直鎖状、分岐鎖状または環状ヒドロカルビル部位または5−員環状ヘテロ芳香族部位または6−員環状芳香族またはヘテロ芳香族部位であり、ここで、R中の各炭素原子は、個々に、1以下のヒドロキシル基または1以下のエステル基またはカルボン酸基を含み、ここで、Rは、所望により、1以上の他の結合を含んでよく;
mは、1〜R中の炭素原子の数の範囲の整数である]
を有する1以上のエステル、
ここで、該1以上のエステルは、25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有し;または
(b)構造:
【化8】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであり、RおよびRは、個々に、HまたはRC(O)である]
を有する1以上のグリセリド:または
(c)式:
【化9】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであり、RはC1〜C10直鎖状または分岐鎖状アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、または(CHCH(CH)−O)Hであって、nは1〜10である]
の1以上のエステル;または
(d)1以上のアセチル化単糖、アセチル化二糖、またはアセチル化多糖;または
(e)(a)から(d)のいずれかの組合せ
を有するエステルを含んでよい。
【0124】
適当な基質は、アシル化単糖、二糖および多糖からなる群より選択される1以上のアシル化糖類を含んでもよい。もう1つの実施形態において、アシル化糖類は、アセチル化キシラン;アセチル化キシランの断片;(キシローステトラアセタートのような)アセチル化キシロース;(α−D−グルコースペンタアセタート;β−D−グルコースペンタアセタート;1−チオ−β−D−グルコース−2,3,4,6−テトラアセタートのような)アセチル化グルコース;β−D−ガラクトースペンタアセタート;ソルビトールヘキサアセタート;スクロースオクタアセタート;β−D−リボフラノース−1,2,3,5−テトラアセタート;β−D−リボフラノース−1,2,3,4−テトラアセタート;トリ−O−アセチル−D−ガラクタール;トリ−O−アセチル−D−グルカール;β−D−キシロフラノーステトラアセタート、β−D−グルコピラノースペンタアセタート;β−D−グルコピラノース−1,2,3,4−テトラアセタート;β−D−グルコピラノース−2,3,4,6−テトラアセタート;2−アセトアミド−2−デオキシ−1,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコピラノース;2−アセトアミド−2−デオキシ−3,4,6−トリアセチル−1−クロライド−α−D−グルコピラノース;β−D−マンノピラノースペンタアセタート、およびアセチル化セルロースからなる群より選択される。好ましい実施形態において、アセチル化糖類は、β−D−リボフラノース−1,2,3,5−テトラアセタート;トリ−O−アセチル−D−ガラクタール;トリ−O−アセチル−D−グルカール;スクロースオクタアセタート;およびアセチル化セルロースからなる群より選択される。
【0125】
もう1つの実施形態において、追加の適当な基質としては、5−アセトキシメチル−2−フルアルデヒド;3,4−ジアセトキシ−1−ブテン;4−アセトキシ安息香酸;バニリンアセタート;プロピレングリコールメチルエーテルアセタート;メチルラクタート;エチルラクタート;メチルグルコラート;エチルグルコラート;メチルメトキシアセタート;エチルメトキシアセタート;メチル3−ヒドロキシブチラート;エチル3−ヒドロキシブチラート;およびトリエチル2−アセチルシトラートも挙げることができる。
【0126】
もう1つの実施形態において、適当な基質は、モノアセチン;ジアセチン;トリアセチン;モノプロピオニン;ジプロピオニン;トリプロピオニン;モノブチリン;ジブチリン;トリブチリン;グルコースペンタアセタート;キシローステトラアセタート;アセチル化キシラン;アセチル化キシラン断片;β−D−リボフラノース−1,2,3,5−テトラアセタート;トリ−O−アセチル−D−ガラクタール;トリ−O−アセチル−D−グルカール;1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールのモノエステルまたはジエステル;およびそれらの混合物からなる群より選択される。もう1つの実施形態において、基質は1以上のエステル基を含むC1〜C6ポリオールである。好ましい実施形態において、C1〜C6ポリオール上のヒドロキシル基の1以上は、(1,3−プロパンジオールジアセタート;1,2−プロパンジオールジアセタート;1,4−ブタンジオールジアセタート;1,5−ペンタンジオールジアセタート等のように)1以上のアセトキシ基で置換されている。さらなる実施形態において、基質はプロピレングリコールジアセタート(PGDA)、エチレングリコールジアセタート(EGDA)、またはそれらの混合物である。
【0127】
さらなる実施形態において、適切な基質は、モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、モノプロピオニン、ジプロピオニン、トリプロピオニン、モノブチリン、ジブチリン、およびトリブチリンからなる群より選択される。なおもう1つの態様において、基質は、ジアセチンおよびトリアセチンからなる群より選択される。最も好ましい実施形態において、適切な基質はトリアセチンを含む。
【0128】
カルボン酸エステルは、酵素−触媒過加水分解に際して、所望の濃度のペルオキシカルボン酸を生じさせるのに十分な濃度で存在させる。カルボン酸エステルは反応配合物に完全に可溶性である必要はないが、ペルヒドロラーゼ触媒によるエステルの対応するペルオキシカルボン酸への変換を可能とするのに十分な溶解度を有する。カルボン酸エステルは、反応配合物の0.05wt%〜40wt%の濃度にて、好ましくは反応配合物の0.1wt%〜20wt%の濃度にて、より好ましくは反応配合物の0.5wt%〜10wt%の濃度で反応配合物に存在させる。
【0129】
ペルオキシゲン源は、水和可能な接着性フィルムの中または上に沈積された顆粒として供され、過酸化水素アダクト(例えば、尿素−過酸化水素アダクト(過酸化カルバミド))、過ホウ酸塩、過炭酸塩および過酸化物塩を含むことができる。反応配合物中のペルオキシゲン化合物の濃度は、0.0033wt%〜約50wt%、好ましくは0.033wt%〜約40wt%、より好ましくは0.1wt%〜約30wt%の範囲とすることができる。
【0130】
多くのペルヒドロラーゼ触媒(全細胞、浸透性全細胞、および部分的に精製された全細胞抽出物)は、カタラーゼ活性(EC 1.11.1.6)を有すると報告されている。カタラーゼは、過酸化水素の酸素および水への変換を触媒する。1つの態様において、過加水分解触媒はカタラーゼ活性を欠如する。もう1つの態様において、カタラーゼ阻害剤は反応配合物に加えることができる。当業者であれば、必要に応じて、カタラーゼ阻害剤の濃度を調整することができる。カタラーゼ阻害剤の濃度は、典型的には、0.1mM〜約1M、好ましくは約1mM〜約50mM、より好ましくは約1mM〜約20mMの範囲である。
【0131】
もう1つの実施形態において、酵素触媒は有意なカタラーゼ活性を欠如し、またはカタラーゼ活性を減少させ、または排除するように作製することができる。宿主細胞におけるカタラーゼ活性は、限定されるものではないが、トランスポゾン突然変異誘発、RNAアンチセンス発現、標的化突然変異誘発、およびランダム突然変異誘発を含めたよく知られた技術を用いてカタラーゼ活性を担う遺伝子の発現を破壊することによってダウンレギュレートし、または排除することができる。
【0132】
少なくとも1つのカルボン酸エステルの過加水分解によって生じたペルオキシカルボン酸(例えば、過酢酸)の濃度は、過加水分解反応の開始から10分以内の、好ましくは5分以内の過酸の少なくとも約0.1ppm、好ましくは少なくとも0.5ppm、1ppm、5ppm、10ppm、20ppm、100ppm、200ppm、300ppm、500ppm、700ppm、1000ppm、2000ppm、5000ppmまたは10,000ppmである。明らかに、当業者であれば、反応成分を調整して、所望の過酸濃度を達成することができる。
【0133】
1つの態様において、過酸の所望の濃度を生じさせるのに必要な反応時間は、約2時間以下、好ましくは約30分以下、より好ましくは約10分以下、最も好ましくは約5分以下内である。他の態様において、口腔表面は、本明細書中に記載された方法に従って形成されたペルオキシカルボン酸と、反応成分の水和および結合から5分以内に接触させる。1つの実施形態において、歯のエナメル質は、本明細書中に記載された方法および組成にて生じさせたペルオキシカルボン酸と、ホワイトニングストリップ/フィルムの中または上に存在する該反応成分の(利用者の水和を介する)結合から約5分〜約24時間内、または約5分〜2時間以内に接触させる。
【0134】
ペルオキシカルボン酸および過酸化水素の濃度決定するためのHPLCアッセイ方法
限定されるものではないが、滴定、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、質量分析(MS)、毛細管電気泳動(CE)、U.Pinkernell et al.(Anal.Chem.,69(17):3623−3627(1997))によって記載された分析手順、および2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン)−6−スルホネート(ABTS)アッセイ(U.Pinkernell et al. Analyst,122:567−571(1997)およびDinu et al. Adv.Funct.Mater.,20:392−398(2010))を含めた種々の分析方法を用いて、本実施例に記載されたように、反応体および生成物を分析することができる。
【0135】
実例となる実施形態:
実施形態1。第一の面および第二の面を備えた水和可能な接着性フィルムを含む歯ホワイトニングストリップであって、該第一の面はそれに付着された顆粒状漂白成分を有し、
ここで、該ストリップは、該フィルムの中または上に、または該フィルムの該第一の面に付着された顆粒中に、
(i)炭水化物エステラーゼファミリー7のメンバーのシグナチャーモチーフを含有する過加水分解活性を有する蛋白質;
(ii)例えば、カルボン酸エステルおよびアシル化合物より選択されたアシルドナー
を含む歯ホワイトニングストリップ(ストリップ1)。
【0136】
実施形態2。ペルヒドロラーゼ活性を有する該蛋白質が:
a) MAFFDLPLEELKKYRPERYEEKDFDEFWEETLAESEKFPLDPVFERMESHLKTVEAYDVTFSGYRGQRIKGWLLVPKLEEEKLPCVVQYIGYNGGRGFPHDWLFWPSMGYICFVMDTRGQGSGWLKGDTPDYPEGPVDPQYPGFMTRGILDPRTYYYRRVFTDAVRAVEAAASFPQVDQERIVIAGGSQGGGIALAVSALSKKAKALLCDVPFLCHFRRAVQLVDTHPYAEITNFLKTHRDKEEIVFRTLSYFDGVNFAARAKIPALFSVGLMDNISPPSTVFAAYNYYAGPKEIRIYPYNNHEGGGSFQAVEQVKFLKKLFEKG(配列番号:1)、
b)i)配列番号:1の位置118〜120に対応する位置のRGQモチーフ;ii)配列番号:1の位置186〜190に対応する位置のGXSQGモチーフ;およびiii)配列番号:1の位置303〜304に対応する位置のHEモチーフを有するアミノ酸配列;および
c)配列番号:1に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列
より選択されるアミノ酸配列を含むストリップ1。
【0137】
実施形態3。過加水分解活性を有する該蛋白質が、例えば、口腔表面に結合し、または口腔表面とで複合体を形成する親和性を有し、または別法として、例えば、ホワイトニングストリップの1以上の成分に結合し、または該1以上の成分とで複合体を形成する親和性を有するアミノ酸配列を含む実施形態1または2。
【0138】
実施形態4。
a) MAFFDLPLEELKKYRPERYEEKDFDEFWEETLAESEKFPLDPVFERMESHLKTVEAYDVTFSGYRGQRIKGWLLVPKLEEEKLPCVVQYIGYNGGRGFPHDWLFWPSMGYICFVMDTRGQGSGWLKGDTPDYPEGPVDPQYPGFMTRGILDPRTYYYRRVFTDAVRAVEAAASFPQVDQERIVIAGGSQGGGIALAVSALSKKAKALLCDVPFLCHFRRAVQLVDTHPYAEITNFLKTHRDKEEIVFRTLSYFDGVNFAARAKIPALFSVGLMDNISPPSTVFAAYNYYAGPKEIRIYPYNNHEGGGSFQAVEQVKFLKKLFEKGGPGSGGAGSPGSAGGPGSTKPPRTPTANTSRPHHNFGSGGGGSPHHHHHH(配列番号:2)、および
b)配列番号:2に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列
より選択されるアミノ酸配列を含む、口腔表面(例えば、歯のペリクルまたはエナメル質)に結合する、またはそれとで複合体を形成するペルヒドロラーゼ活性を有する蛋白質を含む前記ストリップのいずれか。
【0139】
実施形態5。過加水分解活性を有する該蛋白質が該フィルムの第一の表面上に顆粒形態で供される前記ストリップのいずれか。
【0140】
実施形態6。該水和可能な接着性フィルムの第二の面が、該水和可能な接着性フィルムの溶解を阻害する層に付着された前記ストリップのいずれか。
【0141】
実施形態7。該顆粒状漂白成分が、コーンスターチ、硫酸ナトリウム、アラビアガム、およびそれらの組合せのような迅速に溶解する物質で被覆された前記ストリップのいずれか。
【0142】
実施形態8。該顆粒状漂白成分が、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過炭酸塩、過ホウ酸塩、ペルオキシモノリン酸塩、ペルオキシ二硫酸塩、ペルオキシ酸、および過酢酸より選択される有機および/または無機酸化剤を含む顆粒より選択される前記ストリップのいずれか。
【0143】
実施形態9。該顆粒状漂白成分が、例えば、(例えば、ペルオキシリン酸塩、ペルオキシ炭酸塩、過ホウ酸塩、ペルオキシケイ酸塩、または過硫酸塩;例えば、ペルオキシリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ペルオキシリン酸ナトリウム、および過硫酸カリウムのような)過酸化物塩または複合体;次亜塩素酸塩;過酸化尿素;過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体のような過酸化水素ポリマー複合体;金属過酸化物、例えば、過酸化亜鉛および過酸化カルシウム;過酸、およびそれらの組合せより選択される固体過酸化物および固体過酸化物ドナーより選択される前記ストリップのいずれか。
【0144】
実施形態10。該顆粒状漂白成分が、過酸化尿素、過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体、過炭酸ナトリウム、またはそれらの2以上の組合せを含む前記ストリップのいずれか。
【0145】
実施形態11。該フィルムの第一の表面上の該顆粒、例えば、該顆粒状漂白成分、または顆粒形態のペルヒドロラーゼまたはアシルドナーの粒子サイズ(D50)が0.1〜300ミクロン、例えば、10〜275ミクロン、例えば、100〜250ミクロンである前記ストリップのいずれか。
【0146】
実施形態12。該顆粒状漂白成分が、該水和可能な接着性フィルムおよびそれに付着された顆粒状漂白成分の合計重量の0.01%よりも大、例えば、0.01〜0.1%、例えば、0.02〜0.08%を含む前記ストリップのいずれか。
【0147】
実施形態13。該水和可能な接着性フィルムの第一の面上の該顆粒状漂白剤の量が、0.001〜10mg/cm、例えば、0.001〜1mg/cm、例えば、0.005〜0.015mg/cmである前記ストリップのいずれか。
【0148】
実施形態14。該アシルドナーが、(i)所望により、ヒドロキシおよび/またはC1−4アルコキシで置換されていてもよい、低級直鎖状または分岐鎖状アルキルカルボン酸エステルを含めた、1以上のC2−18カルボン酸エステル、例えば、C2−6カルボン酸エステル(例えば、アセチルエステル);(ii)1以上のアシル化グリセリド(例えば、モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリド)、(iii)アシル化糖類、および(iv)それらの混合物より選択される前記ストリップのいずれか。
【0149】
実施形態15。該アシルドナーが、(本明細書中においては、時々、トリアセチンまたはグリセリントリアセタートと称される)1,2,3−トリアセトキシプロパン、およびアシル化糖類、例えば、アシル化糖類より選択される前記ストリップのいずれか。
【0150】
実施形態16。25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有するエステル化合物を含むアシルドナーを含む前記ストリップのいずれか。
【0151】
実施形態17。過酸を含む、または使用に際して過酸を生じさせる前記ストリップのいずれか。
【0152】
実施形態18。該成分が、混合に際して、歯を白くするのに効果的な量および濃度の漂白剤を供するのに十分な量で存在する前記ストリップのいずれか。
【0153】
実施形態19。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリ酢酸ビニル、カルボマー(例えば、カルボポル(CARBOPOL)(登録商標)971P)、多糖ガム(例えば、キサンタンガム)、修飾された食品澱粉、ゼラチン(例えば、動物または魚類ベースのゼラチン)、架橋されたカルボキシビニルコポリマー、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン(例えば、ポリオックス(POLYOX)(登録商標))、ポリアクリル酸およびポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルジネート、カゼイン、プルラン、およびそれらの組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む前記ストリップのいずれか。
【0154】
実施形態20。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース)、ポリ酸化エチレン、ポリ酢酸ビニル、およびカルボマー(例えば、CARBOPOL(登録商標)971P);およびそれらの組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む前記ストリップのいずれか。
【0155】
実施形態21。該水和可能な接着性フィルムがヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、およびカルボマーを、例えば、10〜20HPMC:2〜10PVAc:1カルボマーの乾燥重量比率で含む前記ストリップのいずれか。
【0156】
実施形態22。該水和可能な接着性フィルムが、さらに、可塑剤、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールまたはトリアセチンを含む前記ストリップのいずれか。
【0157】
実施形態23。該水和可能な接着性フィルムの第一の面が、使用に先立って保護カバーによって被覆されている前記ストリップのいずれか。
【0158】
実施形態24。該水和可能な接着性フィルムが、活性化に際して、少なくとも100,000cpsの粘度、例えば、100,000〜200,000cpsの粘度を有する前記ストリップのいずれか。
【0159】
実施形態25。該水和可能な接着性フィルムが、適用に先立って、実質的に乾燥している前記ストリップのいずれか。
【0160】
実施形態26。該水和可能な接着性フィルムの厚みが0.1〜5mm、例えば、0.5〜5mmである前記ストリップのいずれか。
【0161】
実施形態27。近似的な総寸法が、2〜10cmの長さ×0.5〜2cmの幅×0.1〜10mmの厚み、例えば、1〜10mmの厚みである前記ストリップのいずれか、例えば、片面の表面積が5〜20cm、例えば、約5〜15cm、例えば、約10cmであるストリップ。
【0162】
実施形態28。トリアセチンが該フィルムに分散された、過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体、過酸化尿素および/または過炭酸ナトリウムの被覆された顆粒、および該フィルムの第一の表面上のペルヒドロラーゼの顆粒を含む前記ストリップのいずれか。
【0163】
実施形態29。さらに、抗感受性剤、例えば、硝酸カリウムまたはアルギニンの顆粒を含む前記ストリップのいずれか。
【0164】
実施形態30。前記したストリップ、例えば、ストリップ1等の第一の面を歯に直接的に適用し、それを、十分な時間、例えば、少なくとも5分、例えば、10〜60分、例えば、10〜30分の間放置して、歯を白くすることを含む、歯を白くする方法(方法2)。
【0165】
実施形態31。例えば、前記した半乾燥状態の水和可能な接着性フィルムを準備し、例えば、そのフィルムは水から成型され、十分に乾燥されておらず、またはそのフィルムは湿らされており、例えば、前記した顆粒状漂白成分の顆粒をフィルムの1つの表面に加え、顆粒が1つの表面に加えられた該フィルムを乾燥することを含む、歯ホワイトニング用のストリップ、例えば、ストリップ1等による前記したストリップを製造する方法(方法3)。
【0166】
例えば、ストリップは、まず、慣用的な手段を用いて水和可能な接着性フィルムを製造し、次いで、顆粒化ホワイトニング成分を1つの表面に加えることによって製造することができる。水和可能な接着性フィルムストリップは、押出によって、またはそれから水が蒸発する、(例えば、10〜30%の固形物レベルの)水懸濁液の加熱されたベルト上への成型によるなどの、種々の当該分野で知られた方法で水から成型することができる。別法として、フィルムを乾燥するが、次いで、再度湿らせる。顆粒は、フィルムが半乾燥の間に、すなわち、粘着性であるのに丁度十分湿っている間に、このフィルムの表面に加えることができ、その結果、顆粒はフィルムの表面に固着する。一旦フィルムが十分に乾燥状態となり、室温まで冷却されたならば、顆粒は連続してフィルムの表面に接着されている。従って、使用に先立って、水和可能な接着性フィルムおよびストリップは全体として実質的に乾燥している。過酸化物はフィルムの表面のみに存在するため、表面において有効な濃度を供するのには比較的少量の顆粒が必要であるに過ぎない。
【0167】
好ましい実施形態:
唾液または(水道水のような)水の他の源に暴露されると、顆粒は溶解し、反応成分を放出して、所望の過酸を酵素的に生じさせる。水和可能な接着性層の水和はフィルムの粘着性を増加させ、ホワイトニングフィルム/ストリップが標的表面(すなわち、歯のエナメル質)に結合するのを可能とする。
【0168】
水和可能な接着性フィルムは、親水性セルロースエーテル(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリ酢酸ビニル、カルボマー(例えば、CARBOPOL(登録商標)971P)、多糖ガム(例えば、キサンタンガム)、修飾された食品澱粉、ゼラチン(例えば、動物または魚類ベースのゼラチン)、架橋されたカルボキシビニルコポリマー、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン(例えば、POLYOXTM)、ポリアクリル酸およびポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルジネート、カゼイン、プルラン、およびそれらの組合せより選択される1以上の水溶性の経口的に許容されるポリマーを含む。歯ホワイトニング剤と共に用いられる接着性ゲル配合物は、例えば、各々が、ここに引用されて全体が援用される、米国特許第7,862,801号;第5,746,598号;第6,730,316号;および第7,128,899号に記載されているように当該分野で公知である。接着性フィルムは、過酸漂白剤が、長時間歯と接触し、柔軟組織を保護するのを可能とし、かくして、高い粘度、例えば、少なくとも100,000センチポイズ(cps)(約100パスカル−秒(Pa・s))、好ましくは100,000〜200,000cps(100〜200Pa・s)の適用時の粘度を供するべきである。
【0169】
第二のフィルム層を用いて、水和可能な接着性フィルムを迅速な分解または溶解から保護する場合、担体またはブロッキング材料は、テキスタイル、布、木材複合材、樹脂、エラストマー、紙、エチルセルロースおよび酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ワックス、PARAFILMTM、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、TEFLONTM、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルおよびそれらの誘導体のような不溶性または溶解しにくいセルロース誘導体から作製することができる。
【0170】
顆粒状漂白成分は、過酸化物塩または(ペルオキシリン酸塩、ペルオキシ炭酸塩、過ホウ酸塩、ペルオキシケイ酸塩、または過硫酸塩;例えば、ペルオキシリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ペルオキシリン酸ナトリウム、および過硫酸カリウムのような)複合体、次亜塩素酸塩;過酸化尿素;過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体のような過酸化水素ポリマー複合体、および金属過酸化物、例えば、過酸化亜鉛および過酸化カルシウム;固体過酸;およびそれらの組合せより選択される固体過酸化物または固体過酸化物ドナーであってよい。特定の実施形態において、顆粒状漂白成分は過酸化尿素または過酸化水素ポリビニルピロリドンポリマー複合体である。顆粒状漂白成分は、所望により、被覆されて、改良された貯蔵安定性を供することができる(例えば、硫酸ナトリウム、コーンスターチまたはアラビアガムでの被覆)。
【0171】
好ましい実施形態のリスト:
好ましい実施形態1。第一の面および第二の面を備えた水和可能な接着性フィルムを含む歯ホワイトニングストリップであって、該第一の面はそれに付着された顆粒状漂白成分を有し、ここで、該歯ホワイトニングストリップは、さらに、該フィルムの中または上に、または該フィルムの第一の面に付着された顆粒の形態中に;
a)過加水分解活性を有する酵素、該酵素は参照配列の配列番号:1と整列する炭水化物エステラーゼファミリー7(CE−7)シグナチャーモチーフを有し、該シグナチャーモチーフは:
i)配列番号:1の位置118〜120に対応する位置のRGQモチーフ;
ii)配列番号:1の位置186〜190に対応する位置のGXSQGモチーフ;および
iii)配列番号:1の位置303〜304に対応する位置のHEモチーフ
を含み;および
(b)少なくとも1つのアシルドナー基質、該基質は:
i)構造:
[X]
[式中、X=式RC(O)Oのエステル基、
=所望により、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状、分岐鎖状または環状ヒドロカルビル部位、ここで、Rは、所望により、R=C2〜C7のための1以上のエーテル結合を含んでよく;
=所望により、ヒドロキシル基で置換されていてもよいC1〜C6直鎖状、分岐鎖状、または環状ヒドロカルビル部位または5−員環状ヘテロ芳香族部位または6−員環状芳香族またはヘテロ芳香族部位;ここで、R中の各炭素原子は、個々に、1以下のヒドロキシル基または1以下のエステル基またはカルボン酸基を含み;ここで、Rは、所望により、1以上のエーテル結合を含み;
mは1〜R中の炭素原子の数の範囲の整数である]
を有するエステル、
ここで、該エステルは25℃において少なくとも5ppmの水への溶解度を有する;
ii)構造:
【化10】
[式中、R=所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖または分岐鎖アルキル、RおよびRは、個々に、HまたはRC(O)である]
を有するグリセリド;
iii)式:
【化11】
[式中、Rは、所望により、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C7直鎖状または分岐鎖状アルキルであり、RはC1〜C10直鎖状または分岐鎖状アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、または(CHCH(CH)−O)Hであって、nは1〜10である]
の1以上のエステル;および
iv)アセチル化単糖、アセチル化二糖、およびアセチル化多糖からなる群より選択されるアセチル化糖類
からなる群より選択され;
を含み、
ここで、水和可能な接着性フィルムの水和に際して、過酸化水素が顆粒状漂白成分から放出され、該酵素は有効量の過酸の形成を触媒することを特徴とする歯ホワイトニングストリップ。
【0172】
好ましい実施形態2。過加水分解活性を有する該酵素が:
a)配列番号:1;および
b)配列番号:1に対して少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列
より選択されるアミノ酸配列を含む、好ましい実施形態1記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0173】
好ましい実施形態3。過加水分解活性を有する該酵素が、さらに、該酵素のN−またはC−末端に融合した結合ドメインを含み、該結合ドメインは口腔組織に対して、または歯ホワイトニングストリップに対して親和性を有する、好ましい実施形態1に記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0174】
好ましい実施形態4。口腔組織に対して親和性を有する該結合ドメインが、配列番号:178〜197からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、好ましい実施形態3に記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0175】
好ましい実施形態5。過加水分解活性を有する該酵素が口腔組織に対して親和性を有し、
a)配列番号:2、および
b)配列番号:2に対して少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列
より選択されるアミノ酸配列を含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0176】
好ましい実施形態6。さらに、該水和可能な接着性フィルムの該第二の面に付着されたブロッキング層を含み、該ブロッキング層は該水和可能な接着性フィルムの溶解を阻害することができる、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0177】
好ましい実施形態7。該顆粒状漂白成分が、水和に際して、溶解することができる水溶性コーティングで被覆された、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0178】
好ましい実施形態8。該顆粒状漂白成分が固体過酸化物および固体過酸化物ドナーより選択される、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0179】
好ましい実施形態9。該顆粒状漂白成分が、過酸化物塩、過酸化物複合体、ペルオキシリン酸塩、ペルオキシ炭酸塩、過ホウ酸塩、ペルオキシケイ酸塩、過硫酸塩、ペルオキシリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ペルオキシリン酸ナトリウム、過硫酸カリウム、次亜塩素酸塩、過酸化尿素、過酸化水素ポリマー複合体、過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体、金属過酸化物、過酸化亜鉛、過酸化カルシウム、およびそれらの組合せより選択される、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0180】
好ましい実施形態10。該顆粒状漂白成分が過酸化尿素を含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。いくつかの実施形態において、該顆粒状漂白成分は過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体を含む。いくつかの実施形態において、該過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体は、過酸化水素−架橋されたポリビニルピロリドンポリマー複合体である。
【0181】
好ましい実施形態11。該顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)が10ミクロン〜300ミクロン、例えば、10ミクロン〜200ミクロンの範囲である、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0182】
好ましい実施形態12。該歯ホワイトニングストリップが約0.01wt%〜約0.1wt%の過酸を含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。いくつかの実施形態において、該顆粒状漂白成分は、約0.1wt%〜約30wt%のペルオキシゲン源を含む。
【0183】
好ましい実施形態13。該水和可能な接着性フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量が、0.001mg/cm〜10mg/cm、例えば、0.001mg/cm〜1mg/cmの範囲にある、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0184】
好ましい実施形態14。該アシルドナー基質が1,2,3−トリアセトキシプロパンである、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0185】
好ましい実施形態15。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、カルボマー、多糖ガム、キサンタンガム、修飾された食品澱粉、ゼラチン、動物または魚類ベースのゼラチン、架橋されたカルボキシビニルコポリマー、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルジネート、カゼイン、プルラン、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0186】
好ましい実施形態16。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル、ポリ酢酸ビニル、カルボマー、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0187】
好ましい実施形態17。該水和可能な接着性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、およびカルボマーを、10〜20:2〜10:1のHMPC:PVAc:カルボマーの乾燥重量比率で含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0188】
好ましい実施形態18。該水和可能な接着性フィルムが、さらに、可塑剤を含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0189】
好ましい実施形態19。さらに、プロピレングリコールを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップ。
【0190】
好ましい実施形態20。
a)前記好ましい実施形態のいずれかに記載の歯ホワイトニングストリップを含むパッケージングシステムを準備し;
b)該パッケージングシステムから該歯ホワイトニングストリップを取り出し;次いで、
c)該歯ホワイトニングストリップを、歯を白くするのに十分な時間の間、歯に直接的に接触させることを含み、
ここで、該歯ホワイトニングストリップは口腔中に、または歯表面上に存在する水分によって水和されるか、または工程(b)の後であるが工程(c)に先立って水和されることを特徴とする、歯を白くする方法。
【0191】
好ましい実施形態21。該ホワイトニングストリップが、さらに、該水和可能な接着性フィルムの該第二の面に付着されたブロッキング層を含み、該ブロッキング層は該水和可能な接着性フィルムの溶解を阻害することができる好ましい実施形態20に記載の方法。
【0192】
好ましい実施形態22。該顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)が10ミクロン〜200ミクロンの範囲である、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0193】
好ましい実施形態23。該顆粒状漂白成分が、該水和可能な接着性フィルムおよびそれに付着した顆粒状漂白成分の合計重量の0.01wt%よりも多く含まれる、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。いくつかの実施形態において、該顆粒状漂白成分は、該水和可能な接着性フィルムおよびそれに付着された顆粒状漂白成分の合計重量の0.05wt%よりも多く含まれる。いくつかの実施形態において、該顆粒状漂白成分は、該水和可能な接着性フィルムおよびそれに付着された顆粒状漂白成分の合計重量の約0.01wt%〜約0.1wt%含まれる。
【0194】
好ましい実施形態24。該水和可能な接着性フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量が0.001mg/cm〜1mg/cmの範囲にある、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0195】
好ましい実施形態25。該アシルドナー基質が1,2,3−トリアセトキシプロパンである、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0196】
好ましい実施形態26。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、カルボマー、多糖ガム、キサンタンガム、修飾された食品澱粉、ゼラチン、動物または魚類ベースのゼラチン、架橋されたカルボキシビニルコポリマー、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルジネート、カゼイン、プルラン、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0197】
好ましい実施形態27。該水和可能な接着性フィルムが、親水性セルロースエーテル、ポリ酢酸ビニル、カルボマー、およびそれらの2以上の組合せより選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0198】
好ましい実施形態28。該水和可能な接着性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、およびカルボマーを、10〜20:2〜10:1のHMPC:PVAc:カルボマーについての乾燥重量比率で含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0199】
好ましい実施形態29。該水和可能な接着性フィルムが、さらに、可塑剤を含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0200】
好ましい実施形態30。該水和可能な接着性フィルムが、さらに、プロピレングリコールを含む、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0201】
好ましい実施形態31。該顆粒状漂白成分が、水和に際して、溶解することができる水溶性コーティングで被覆された、前記好ましい実施形態のいずれかに記載の方法。
【0202】
好ましい実施形態32。
a)半乾燥状態の水和可能な接着性フィルムを準備し、
b)顆粒状漂白成分の顆粒を該フィルムの1つの表面に適用し、それにより、該顆粒は該表面に接着し、次いで、
c)該フィルムを乾燥する
ことを含む、歯ホワイトニングストリップを作製する方法。
【0203】
いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は10ミクロン〜300ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は25ミクロン〜200ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は35ミクロン〜150ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は50ミクロン〜125ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は60ミクロン〜100ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は約64ミクロンである。いくつかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒子サイズのメジアン直径(D50)は約94ミクロンである。
【0204】
いくつかの実施形態において、過加水分解活性を有する酵素の粒子サイズのメジアン直径(D50)は100ミクロン〜300ミクロンである。いくつかの実施形態において、過加水分解活性を有する酵素の粒子サイズのメジアン直径(D50)は150ミクロン〜275ミクロンである。いくつかの実施形態において、過加水分解活性を有する酵素の粒子サイズのメジアン直径(D50)は175ミクロン〜250ミクロンである。
【0205】
本明細書中に記載されたストリップで用いられる全ての成分は経口的に許容されるべきである。用語としての「経口的に許容される」とは、本明細書中においては、ストリップを口腔での使用に安全でないようにはしない量および形態で記載された該ストリップに存在させる成分を意味する。
【0206】
全体を通じて用いられるように、範囲は、該範囲内にある各々のおよびあらゆる値を記載するための簡易表記法として用いられる。該範囲内のいずれの値も該範囲の目標として選択することができる。加えて、本明細書中で引用された全ての文献は、ここに引用してその全体を援用する。本開示における定義および引用された文献の定義がコンフリクトする場合、本開示が優先する。
【0207】
特記しない限り、本明細書中においてここにおよび他の箇所で表された全てのパーセンテージおよび量は、重量によるパーセンテージを指すと理解されるべきである。与えられた量は材料の有効重量に基づいている。
【実施例】
【0208】
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を示すために提供される。実施例に開示された技術は、本発明の実施でよく機能する技術に従い、かくして、その実施のための好ましい形態を構成するものと考えることができるのは当業者に認識されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に徴して、現在開示された方法および例の精神および範囲から逸脱することなく、開示され、かつ同様なまたは類似の結果を依然として得る具体的な実施形態において多くの変形をなすことができるのを認識すべきである。
【0209】
全ての試薬および材料は、特記しない限り、DIFCO Laboratories(Detroit,MI)、GIBCO/BRL(Gaithersburg,MD)、TCI America(Portland,OR)、Roche Diagnostics Corporation(Indianapolis,IN)、Thermo Scientific(Pierce Protein Research Products)(Rockford,IL)またはSigma/Aldrich Chemical Company(St.Louis,MO)から入手した。
【0210】
明細書中の以下の略語は、以下のように、尺度、技術、特性、または化合物の単位に対応する:「sec」または「s」は秒を意味し、「min」は分を意味し、「h」または「hr」は時間を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味し、「mM」はミリモル濃度を意味し、「M」はモル濃度を意味し、「mmol」はミリモルを意味し、「ppm」は100万当たりの部を意味し、「wt」は重量を意味し、「wt%」は重量パーセントを意味し、「g」はグラムを意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「μg」はマイクログラムを意味し、および「ng」はナノグラムを意味する。
【0211】
実施例1
ストリップは前記したように調製され、水和可能な接着性フィルムを形成し、次いで、フィルムが依然として粘着性である間に、表1中の成分を用いて顆粒化ホワイトニング剤および顆粒化酵素を片面の表面に加える。該ストリップは、適用に際して、口の中でゆっくりと浸食され、従って、除去する必要はない。
【表1】
【0212】
実施例1におけるストリップは、押出によって、またはそれから水が蒸発する加熱されたベルト上に、(例えば、10〜30%の固形物レベルの)水懸濁液から成型することによって、水から成型される。フィルムが半乾燥または乾燥しているが、依然として粘着性である間に、顆粒をこのフィルムの表面に加える。一旦室温まで冷却されると、顆粒はフィルムの表面に接着される。10cmの面積および10mg/cmの重量を持つストリップでは、この配合物は5mgのトリアセチンを供給する。1.4mgの漂白顆粒が0.3mgの酵素顆粒と共にストリップ上に分布していると仮定し、この量は、歯の表面で直接的に十分な過酢酸を生じさせて、過酸化物のみのホワイトニングストリップよりも有意に優れるものとするのに十分である。(過酸化物のみのストリップは、典型的には、ほぼ3〜10mgの過酸化物の合計量を有する)。
【0213】
唾液または(水道水のような)他の水の源に暴露されると、顆粒は直ちに溶解し、活性となる。接着性層もまた活性化され、歯に効果的に固着する。実施例1は、経時的に口の中でゆっくりと浸食されるように設計され、従って、利用者はそれを除去する必要がない。
【0214】
実施例2
ストリップは前記したように調製され、水和可能な接着性フィルムを形成し、次いで、ストリップが依然として接着性である間に、表2中の成分を用いて顆粒化剤を一方の面に、および保護ブロッキング層を他方の面に加える。ブロッキング層は溶解しないため、利用者は、ホワイトニングが起こるのに十分な時間が経過した後に、典型的には、約10〜30分の後にそれを除くべきである。2つの層は、押出または溶媒ベースの成型によって同時に製造することもでき、次いで、顆粒化ホワイトニング剤を水和可能な接着性フィルムの表面に加えることができる。
【表2】
【0215】
実施例3
過酸化水素−ポリビニルピロリドン複合体および過加水分解活性を有する酵素(「酵素」)の種々の粒子サイズを、均一に、トリアセチンを含有する水和可能な接着性ストリップの表面にわたって過酸を生じさせるそれらの能力について評価した。
【0216】
この生成物からの過酢酸の生成を評価するために、3/8”ディスクをフィルムから切り出した。各ディスクを20μLの50mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.2で水和させ、37℃で15分間インキュベートした。380μLの0.1Mリン酸をフィルムに加えて、酵素反応を抑え、検出用の試料を希釈した。DiCosimo et al.に対する米国特許第7,829,315号に従前に記載された方法を用い、溶液を過酢酸用のHPLC分析で過酢酸について分析した。各評価のために、最小の3つの試料を、24インチ長のフィルムにわたるストリップ製品から切り出した。
【0217】
酵素および過酸化水素−ポリビニルピロリドンコーティングを備えたストリップ試料を、まず、酵素をプルランポリマーフィルムに配合することによって作製した。酵素を含有する乾燥されたフィルムを粉砕し、60〜80メッシュの粒子サイズ(177μm〜250μm)に篩い分けた。次いで、酵素の粒状形態を過酸化水素−ポリビニルピロリドン(PEROXYDONETM XL−10,Ashland Inc.,Wilmington,DE)とブレンドした。このブレンドを、主としてポリ酸化エチレンおよびトリアセチンを含有する水和可能な接着性層および非溶解性の支持層を与えるポリビニルアルコールのブロッキング層を備えた二層フィルム構造上に沈積させた。2連続の試行に関する過酢酸生成の評価の結果を表3にリストする。試料は産生試行(production run)の最初および最後に評価し、過酢酸についての貧弱なコンシステンシーを実際に示す。
【表3】
【0218】
PEROXYDONETM XL−10をさらに処理して、エタノール高剪断顆粒化でより大きな粒子を形成した。顆粒化の後、試料を60〜200メッシュの粒子サイズ(75μm〜250μm)に篩い分けた。このPEROXYDONETM XL−10の粒子サイズ分布を、表3に記載された試料を製造するのに用い、高剪断顆粒化および篩い分け後のPEROXYDONETM XL−10を表4に記載する。試料を、トルネード(Tornado)ドライフィーダーを備えたBeckman Coulter LS13320で測定した。粉末を、液体に分散させることなく、直接分析した。
【表4】
【0219】
もう1つのストリップの産生試行は、まず、表3からの試料の2倍濃度でプルランマトリックスに導入(load)された酵素試料を調製することによって完了した。プルランフィルムを粉砕し、60〜80メッシュの粒子サイズ(177μm〜250μm)に篩い分け、次いで、顆粒化PEROXYDONETM XL−10と合わせた。次いで、ブレンドを、前記した同様な二層フィルム構造上に被覆した。過酢酸の生成についてのこの試料の評価を表4に供し、産生試行の全体にわたって過酢酸のより高くかつより一貫した製造が実際に示された。
【表5】
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]