(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
底部(3)と縁(5)を備えた上部開口部(4)とを有するカップ形状の剛性の容器(2)と、前記剛性の容器(2)内に入れられる、抽出又は注入する製品の液体(6)と、前記剛性の容器(2)の前記上部開口部(4)を封止するための所定長さのシート(7)と、を具備し、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入する使い捨てのカプセル(1)を製造するための飲み物カプセル装置であって、
輸送要素(8)を動かすための移動手段(9)の周りで環状に閉じられた、前記カプセル(1)の要素を輸送するための前記輸送要素(8)であって、前記輸送要素(8)の移動方向と一直線上に、連続して次々に配置され、各々が鉛直軸線(Z10)をそれぞれ有する、前記カプセル(1)の前記要素を受けるための複数のポケット(10)を形成するように構成された前記輸送要素(8)と、
前記輸送要素(8)に従う経路(P)に沿って配置され、前記輸送要素(8)と同調して操作するように構成された複数のステーションであって、
前記剛性の容器(2)を前記輸送要素(8)のそれぞれのポケット(10)へと供給するための供給ステーション(11)、
製品を前記剛性の容器(2)へと充填するための充填ステーション(12)、
前記剛性の容器(2)の前記上部開口部(4)が所定長さのシート(7)で封止された封止ステーション(13)、及び、
前記カプセル(1)を前記輸送要素(8)から引き出す送出ステーション(14)、
を有した複数のステーションと、
を具備する飲み物カプセル装置において、
1又は複数の前記ステーション(11、12、13、14)が、
互いの上部にスタック(22)状で配置された前記カプセル(1)の要素が取り出される少なくとも1つの取り出しポイント(20)と、
前記取り出しポイント(20)において前記スタック(22)の前記底部から要素を取り出し且つ分離し、且つ、前記要素を前記輸送要素(8)に配置するための少なくとも1つの接触ヘッド(21)と、
少なくとも1つの前記接触ヘッド(21)を前記要素に接触して取り出し、更に前記要素を前記輸送要素(8)に配置するように構成された第1の、前進ポジションから、前記接触ヘッド(21)が移動するときの第2の、後退ポジションへと動かすための移動手段(23)と、
第1の、前進ポジションから第2の、後退ポジションへ移りながら、前記接触ヘッド(21)が前記スタック(22)から前記要素を取り出し、第2の、後退ポジションから第1の、前進ポジションへ移りながら、前記接触ヘッド(21)が前記要素を前記輸送要素(8)のそれぞれのポケット(10)に配置し、
少なくとも1つの前記接触ヘッド(21)及び前記移動手段(23)を回転させるように設計され、前記接触ヘッド(21)及び前記移動手段(23)、及び、前記輸送要素(8)と同調して操作するように構成され、且つ、少なくとも1つの前記接触ヘッド(21)を前記取り出しポイント(20)から第1の移動経路(P24A)に沿って前記輸送要素(8)の輸送領域へと輸送し且つ前記輸送要素(8)の前記輸送領域から第2の移動経路(P24R)に沿って前記取り出しポイント(20)へと輸送するための車輪(24)と、
を具備することを特徴とする飲み物カプセル装置。
前記輸送要素(8)が、対応する鉛直軸線(Z8)の周りで連続して互いにヒンジ連結された複数のリンク(8m)を具備するチェーンである請求項1に記載の飲み物カプセル装置。
少なくとも1つの前記車輪(24)が、少なくとも1つの該車輪(24)を前記輸送要素(8)と同調して連続的に動かすために、水平軸線(X25)を有する動力駆動シャフト(25)に結合された請求項1又は2に記載の飲み物カプセル装置。
前記移動手段(9)が連続的に且つ少なくとも1つの前記車輪(24)に同調して前記輸送要素(8)を動かす請求項1から3のいずれか一項に記載の飲み物カプセル装置。
前記取り出しポイント(20)が、供給される要素の前記スタック(22)を収容するための格納部(26)を具備する請求項1から4のいずれか一項に記載の飲み物カプセル装置。
前記格納部(26)が、一度に、前記接触ヘッド(21)の動作によって1つの要素を解放し、且つ、次の要素を保持するように構成された保持手段及び分離手段(27)を有する請求項5に記載の飲み物カプセル装置。
少なくとも1つの前記接触ヘッド(21)が、取り出されて輸送される前記要素を保持するための吸引手段(30)を搭載した請求項1から6のいずれか一項に記載の飲み物カプセル装置。
前記移動手段(23)が、少なくとも1つの、2対の連結アーム(28、29)を具備し、それぞれの連結アーム(28、29)の対が、前記車輪(24)に配置された対応する接続ポイント(P28、P29)を有し、前記接触ヘッド(21)は、前記接触ヘッド(21)に2つの自由度を与え、且つ、前記接触ヘッド(21)を前記前進ポジション及び前記後退ポジションに調整することを可能とする一方で、同時に、前記車輪(24)の回転運動による、前記接触ヘッド(21)の適応的な運動を可能とするように、1対の前記連結アーム(28、29)の1つに関連付けられた請求項1から7のいずれか一項に記載の飲み物カプセル装置。
二対の1つの、前記連結アーム(28、29)の対が、特に車輪(24)の回転水平軸線(X25)に平行な共通軸線に沿って配置され、動く前記車輪(24)に重ねられた接続ポイント(P28、P29)を有する請求項8に記載の飲み物カプセル装置。
前記移動手段(23)が、少なくとも1つの2対の連結アーム(28、29)を具備し、1つの、2対の連結アーム(28、29)の対のそれぞれが、前記車輪(24)に配置された対応する接続ポイント(P28、P29)を有し、前記接触ヘッド(21)は、前記接触ヘッド(21)に2つの自由度を与え、且つ、前記接触ヘッド(21)を前記前進ポジション及び後退ポジションに調整することを可能とする一方で、同時に、前記車輪(24)の回転運動による適応的な運動を可能とするように、1対の前記連結アーム(28、29)の1つに関連付けられた請求項10に記載の供給ステーション。
1つの、2対の前記連結アーム(28、29)の対が、特に前記車輪(24)の回転水平軸線(X25)に平行な共通軸線に沿って配置され、動く前記車輪(24)に重ねられた接続ポイント(P28、P29)を有する請求項11に記載の供給ステーション。
少なくとも1つの前記接触ヘッド(21)が、取り出されて輸送される前記要素を保持するための吸引手段(30)を搭載した請求項10から12のいずれか一項に記載の供給ステーション。
【背景技術】
【0002】
これらの飲み物を製造する装置において使用する上述したカプセルは、その最もシンプルな形式において、孔を開けることのできる又は孔が開けられた底部と縁を備えた(且つ、必須ではないが、通常円錐台形状を備える)上部開口部とを有する剛性の、カップ形状の容器と、剛性の容器内に入れられる、抽出又は注入する飲み物の製品の液体と、を具備する。
【0003】
概して、必須ではないが、シーリングシートは、可撓な材料のウェブ(web)から得られる。
【0004】
ある場合において、カプセルは、1又は複数の剛性又は可撓なフィルター要素を具備してもよい。
【0005】
例えば、第1のフィルター(存在する場合)が、剛性の容器の底部に配置されてもよい。
【0006】
第2のフィルター(存在する場合)が、所定長さのシールシート(the length of sealing sheet)と製品の液体との間に挿入されてもよい。
【0007】
このようにして作られるカプセルは、飲み物を作るために装置内に受け入れられ、特定のスロットにおいて用いられる。
【0008】
従来、この種類のカプセルは、「段階的」な方法で操作される装置を用いて作られる。この種類の装置の1つの公知な例は、国際公開第2010/007633号に記載されている。
【0009】
国際公開第2010/007633号に記載された装置は、上方の、アクティヴな区分と下方の、非アクティヴな戻り区分とを形成するように、2つの動力駆動水平軸線プーリーの周りで環状に閉じたコンベヤーベルトを具備する。
【0010】
ベルトは、ベルトのアクティヴな区分の上方に配置された、対応するステーションによって供給される、剛性の容器を受け入れる、一連の、連続したポケットを具備する。
【0011】
送り方向に沿ってそれが段階的に移動するとき、ベルトのアクティヴな区分は、カプセルを作るためのその一連のステーションの下方において、それぞれのポケットに、それぞれの剛性の容器を配置する。
【0012】
基本的に、剛性の容器を送るステーションは、製品を剛性の容器へと充填するための少なくとも1つのステーション、剛性の容器の開口部を(例えば熱融着によって)所定長さのフィルム(a length of film)で封止するためのステーションへと続き、最後にカプセルを送り出して、こうして製造するステーションへと至る。
【0013】
しかし、当然のことながら、更にベルトの直線的なアクティヴな区分に沿って例えば、カプセルの重さをチェックし、且つ、所定長さのフィルム、フィルター適用ステーション、不良品を取り除く手段等を形成するための、補助的ステーションがあってもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、段階的な操作で組合せられた1つの製造ラインは、単位時間ごとの生産性が低いことが確認されている。
【0015】
この問題を解決するために、ベルトは、それぞれの剛性の容器を受け入れるための、2又はそれ以上の並列されたポケットの列を形成するように、ベルトの移動方向に対して横断する方向に幅広く作られていた。
【0016】
しかしながらこの技術的選択は、上述したような、ベルトのアクティヴな区分の移動方向に対して横断する水平面において隣接して配置される、実装されたステーションの拡張に適している。
【0017】
この解決策が、単位時間あたりの全体的生産性を部分的に向上させる一方で、他方では、それは、装置を面倒なものとし、明らかに高価なものとなり、大多数の装置がベルトのアクティヴな区分に沿って操作することによって、装置がシャットダウンするリスクを上昇させる。
【0018】
従ってこの構造的選択は、操作的生産性の結果、全体のコストのバランスを取れず、装置の操作速度を制限する。
【0019】
本発明は、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入するための使い捨てのカプセルを製造するための飲み物カプセル装置を提供することを目的とし、先行技術のような上述した欠点を克服することを目的とする。
【0020】
より詳細には、本発明は、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入する使い捨てのカプセルを製造するための飲み物カプセル装置であって、単位時間あたりの高い生産性を補償し、高い操作速度を有し、操作ステーションが少なく、高レベルの信頼性を補償する、飲み物カプセル装置を提供することを目的とする。
【0021】
更に本発明は、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入する使い捨てのカプセルを製造するための飲み物カプセル装置であって、コンパクトな構造であり、サイズの小さな、高品質の製品を製造する飲み物カプセル装置を提供することを目的とする。
【0022】
更に、本発明は、高速の操作速度に到達可能であり、装置の操作要求による製造の適応性を有し、操作経路に沿った低減された寸法の、1又は複数の操作ステーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
これらの目的は、添付された特許請求の範囲において特徴付けられた、本発明に係る、飲み物を抽出又は注入する使い捨てのカプセルを製造するための、飲み物カプセル装置によって、且つ、カプセル要素供給ステーションによって、完全に実現される。
【0024】
より詳細には、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入するための使い捨てのカプセルを製造するための飲み物カプセル装置は、輸送要素を動かすための移動手段周りで環状に閉じられた、カプセルの要素を輸送するための輸送要素であって、連続して次々に配置され、各々が鉛直軸線をそれぞれ有する、カプセルの要素を受けるための複数のポケットを形成するように構成された輸送要素と、輸送要素に従う経路に沿って配置され、輸送要素と同調して操作するように構成された複数のステーションであって、剛性の容器を輸送要素のそれぞれのポケットへと供給するための供給ステーション、製品を剛性の容器へと充填するための充填ステーション、剛性の容器の上部開口部がシートの長さで封止された封止ステーション、及び製造されるそれぞれのカプセルを輸送要素から引き出す送出ステーションを有した複数のステーションと、を具備する。
【0025】
本発明によれば、1又は複数のステーションは、互いの上部にスタック状で配置されたカプセルの要素が取り出される少なくとも1つの取り出しポイントと、取り出しポイントにおいてスタックの底部から要素を取り出し且つ分離し、且つ、要素を輸送要素に配置するための少なくとも1つの接触ヘッドと、少なくとも1つの接触ヘッドを要素に接触して取り出し、更に要素を輸送要素に配置するように構成された第1の、前進ポジションから、接触ヘッドが移動するときに第2の、後退ポジションへと動かすための移動手段と、少なくとも1つの接触ヘッド及び移動手段を回転させるように設計され、接触ヘッド及び移動手段、及び、輸送要素と同調して操作するように構成され、且つ、少なくとも1つの接触ヘッドを取り出しポイントから第1の移動経路に沿った輸送要素の輸送領域へと輸送し且つ輸送要素から第2の移動経路に沿った取り出しポイントへと輸送するための車輪と、を具備する。
【0026】
更に本発明は、コーヒー又はティーのような飲み物を抽出又は注入するための使い捨てのカプセルの要素を、連続して次々に配列され、各々が鉛直軸線をそれぞれ有する、カプセルの要素を受けるための複数のポケットを形成するように構成された輸送要素であって輸送要素を動かすために移動手段の周りで環状に閉じられた輸送要素へと供給するための供給ステーションを提供する。本発明に係るステーションは、互いの上部に配置されたカプセルの要素が取り出される少なくとも1つの取り出しポイントと、取り出しポイントにおいてスタックの底部から要素を取り出し且つ分離し、且つ、1つの要素を輸送要素に配置するための少なくとも1つの接触ヘッドと、少なくとも1つの接触ヘッドを要素に接触して取り出し、更に要素を輸送要素に配置するように構成された第1の、前進ポジションから、接触ヘッドが移動するときに第2の、後退ポジションへと動かすための移動手段と、少なくとも1つの接触ヘッド及び移動手段を回転させるように設計され、接触ヘッド及び移動手段、及び、輸送要素と同調して操作するように構成され、少なくとも1つの接触ヘッドを取り出しポイントから第1の移動経路に沿った輸送要素の輸送領域へと輸送し、輸送要素の輸送領域から第2の移動経路に沿った取り出しポイントへと輸送するための少なくとも1つの車輪と、を具備する。
【0027】
この種類のステーションを搭載した装置は、連続的移動及び段階的移動を備え、精度、信頼性及び適応性を補償する、任意のカプセル要素を供給することができる。
【0028】
こうして実現された1又は複数のステーションの構造は、スペースを削減し、迅速な生産速度の実現を可能とする。
【0029】
好適には、車輪は、車輪を輸送要素に同調させて連続的に動かすための、動力駆動の、水平軸シャフトに結合される(keyed)。
【0030】
好適には、車輪及び輸送要素は共に、連続的且つ互いに同調して動く。
【0031】
本発明に係るこれらの及び他の特徴は、添付図面を参照しつつ、好適な、非制限的実施形態の以下の詳細な説明から、より明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
添付された図面を参照すると、本発明に係る装置(その全体が符号100で示される)は、コーヒー、ティー、ミルク、チョコレート又はこれらの材料の混合のような飲み物を抽出又は注入するための使い捨てのカプセルを製造するために使用される。
【0034】
より詳細には、
図2を参照すると、使い捨ての飲み物のカプセル1は、少なくとも、非制限的な構成において、底部3及び縁5を備えた上部開口部4を有する(概して円錐台形状の)剛性の、カップ形状の容器2と、剛性の容器2に入れられる、抽出又は注入するための製品の液体6と、剛性の容器2の上部開口部4を封止するための所定長さのシート7と、を具備する。
【0035】
飲み物が製造されるときに所定長さのシート7に孔が開けられる場合、所定長さのシート7は、剛性の容器2のために密封したシールを形成する。
【0036】
所定長さのシート7は、可撓なウェブ、すなわち、可撓な特性を有する材料のウェブから得られることに留意されたい。
【0037】
あるいは、所定長さのシート7は、剛性の要素であってもよい。
【0038】
当然のことながら、この種類のカプセル1は、更に1又は複数のフィルター要素又は製品保持要素を具備してもよい(簡略化のため本明細書では図示しない)。
【0039】
より詳細には、第1のフィルターは、飲み物の製造を容易とし、又は製品を保持するために、剛性の容器の底部に配置されてもよい。第1のフィルターは、剛性のフィルターであってもよい。あるいは、第1のフィルターは、可撓なフィルターであってもよい。
【0040】
この場合カプセル1は、所定長さのシート7と製品の液体6との間に配置された第2のフィルターを具備してもよく、第2のフィルターは、製品の液体の改良された(均一の)配分を可能とする。
【0041】
装置100(
図1参照)は、カプセル1の要素を輸送するための輸送要素8を具備する。
【0042】
輸送要素8は、輸送要素8を動かすための軸線Z9の周りで回転する移動手段9の周りで環状に閉じられる。
【0043】
好適には、移動手段9は、連続的に回転する。好適には、移動手段9は、鉛直軸線Z9の周りで回転する。
【0044】
より好適には、移動手段9は、輸送要素8が連続的に移動するのを可能とさせるように、鉛直軸線Z9の周りで連続的に回転する。
【0045】
より詳細には、輸送要素8は、つながっている必要はないが、連続して(in succession, not necessarily continuous)一方が他方の後方に配置された、剛性の容器2を受け入れるための複数のポケット10であって、それぞれが鉛直軸線Z10(
図3及び
図4参照)をそれぞれ有した複数のポケット10を形成するように構成される。
【0046】
装置100は、輸送要素8が通る経路Pに沿って配置され且つ輸送要素8と同調して操作する(連続的になる)ように構成された複数のステーションを具備し、少なくとも4つの基本的なステーションを具備することに留意されたい。
【0047】
供給ステーション11は、剛性の容器2を輸送要素8のポケット10へと供給する。
【0048】
充填ステーション12は、抽出又は注入製品を剛性の容器2へと充填する。
【0049】
封止ステーション13は、剛性の容器2の開口部4を所定長さのシート7で封止する。
【0050】
送出ステーション14は、輸送要素8から形成されたカプセル1を引き出す。
【0051】
好適には、輸送要素8は、対応する鉛直軸線Z8周りに連続して互いにヒンジ連結された複数のリンク8mを具備するチェーンである。好適には、輸送要素8は、連続する環状を形成する。少なくとも1つのチェーンリンク8mは、開口部4を上方に向けて配置されたそれぞれの要素(剛性の容器2)を受け入れるための、鉛直軸線Z10を有する少なくとも1つのポケット10を具備することに留意されたい。
【0052】
チェーン8は、リンク8mを具備し、それぞれの要素(剛性の容器2)のための、鉛直軸線Z10を有するそれぞれのポケット10を各々が具備し、更にポケットを備えたリンク8m間に挿入された、ポケットが設けられてない、接続するリンクを具備することに留意されたい。言い換えると、ポケット10を有するリンク8mは、連続していなくてもよい(この実施形態は図示されていない)。
【0053】
好適には、チェーン8のそれぞれのリンク8mは、それぞれの要素(開口部4を上方に向けて配置された剛性の容器2)を受け入れるための、鉛直軸線Z10を備えた少なくとも1つのポケット10を具備する。
【0054】
この方法で製造されたチェーン8は、所定の経路Pに沿って連続的に移動する要素(剛性の容器2)の1つの列を形成することに留意されたい。
【0055】
本発明によれば(
図5参照)、1又は複数のステーション11、12、13、14は、スタック22状に互いの上部に配置されたカプセル1の要素を取り出すための少なくとも1つの取り出しポイント20と、スタック22の底部から1つの要素を取り出すための接触ヘッド21と、を具備する。接触ヘッド21は、取り出しポイント20から要素を取り出し且つ分離し、且つ、輸送要素8に要素を配置するように構成される。
【0056】
更に、本発明によれば、1又は複数のステーションは、要素に接触し且つ取り出し更に輸送要素8に要素を配置するように構成された第1の、前進ポジションから接触ヘッド21が輸送されるときの第2の、後退ポジションへと接触ヘッド21を移動させるための移動手段23を具備する。
【0057】
前進ポジションから後退ポジションへと移動する際、接触ヘッド21は、スタック22から要素を引き出す。後退ポジションから前進ポジションへと移動する際、接触ヘッド21は、要素を輸送要素8のポケット10に配置する。
【0058】
更に本発明によれば、1又は複数のステーションは、接触ヘッド21及び移動手段23を回転させ、それら及び輸送要素8と同調して操作し且つ接触ヘッド21を取り出しポイントから第1の移動経路P24Aに沿って輸送要素8の輸送領域へと輸送し且つ輸送要素8の輸送領域から第2の移動経路P24Rに沿って取り出しポイント20へと輸送するように構成された、少なくとも1つの車輪24を具備する。
【0059】
例示によれば、
図5は、剛性の容器2が供給される、本発明によって構成された供給ステーション11を示すが、同等のステーション構造が、充填ステーションとして(パックが準備されたスタック状の製品充填が使用される場合)、又は、封止ステーションとして(スタック状の所定の長さのシート7が使用される場合)、又は、(存在する場合)フィルター要素又は保持要素を(剛性の容器2内に)配置するためのステーションとして、使用され得るため、詳細は例示にすぎない。従って、カプセル要素は、場合によっては、剛性の容器2、製品充填、又は、存在する場合はフィルター要素又は保持要素であってもよい。
【0060】
従って、こうして構成されたステーションは、この構造を有した1又は複数のステーションを使用する可能性によって、カプセル1の製造要求に従う組み立てにおいて装置100を極めて適応性の高いものとする。
【0061】
更に、様々な種類のステーションにおいてこの構造を用いる可能性は、コスト及び寸法を低減させることを可能とする。
【0062】
好適には、接触ヘッド21及び移動手段23を回転させるための車輪24は、輸送要素8に同調して車輪24を連続的に動かすための水平軸線X25を備えた動力駆動シャフト25に結合される。
【0063】
好適には、動力駆動シャフト25の回転軸X25は、横方向に、好適には輸送要素8のポケット10の軸線Z10に対して垂直に配置される。
【0064】
好適には、シャフト25の回転軸X25は、横方向であり、好適には供給ステーション11における輸送要素8の送り方向に対して垂直である。
【0065】
例示において、車輪24及び輸送要素8の両方が連続的に可動であることに留意されたい。
【0066】
当然のことながら、車輪24(
図5の例)は、輸送要素8の送り方向PAと略一致して方向P24へと回転する。
【0067】
好適には、取り出しポイント20は、車輪24の環状経路に沿った固定点において配置される。
【0068】
取り出しポイント20が輸送要素8の輸送領域に対向して配置されることに留意されたい。
【0069】
好適には、取り出しポイント20は、供給される要素のスタック22を収容する格納部26を具備する(この場合、例示によって剛性の容器2は開口部4を下方に向けて配置される)。
【0070】
格納部26は、接触ヘッド21に対して要素を供給するための少なくとも1つの開放端部を有する。
【0071】
好適には、格納部26の開放端部は、輸送要素8におけるポケット10の鉛直軸線Z10に平行な長手方向軸線Z26を有する。
【0072】
図示されない実施形態において、格納部26の開放端部は、ポケットが車輪24にあり、0°から90°の角度、好適には0°から45°の角度、さらに好適には0°から30°の角度をなすときに、ポケット10の鉛直軸線Z10に対して平行ではない長手方向軸線Z26を有する。
【0073】
開放端部において、格納部26は、要素の制御された保持及び分離のための手段27を搭載する。手段27は、接触ヘッド21の動作によって、一度に、1つの要素を解放し且つ次の要素を保持(hold back)するように構成される。
【0074】
図示された実施形態において、手段27は、格納部26の端部に配置され且つ同一の格納部26の軸線Z26に対して横に動く、少なくとも2つのフランジ27aを具備する。
【0075】
保持ポジションにおいて、フランジ27aは、最も下にある剛性の容器2の縁5を保持し、次いで接触ヘッド21と同調して剛性の容器2を解放するために互いに離れて移動する。次いで、フランジ27aは、(例えば弾性の戻り部材によって)剛性の容器2の縁5を保持するために保持ポジションへと戻る。
【0076】
好適には、接触ヘッド21は、取り出されて移動される要素を保持するための吸引手段30を搭載する。
【0077】
吸引手段30は、
図5において、1つの接触ヘッド21におけるブロックとして概略的に示される。当然のことながら、全ての接触ヘッド21が、吸引手段30を搭載してもよい。
【0078】
好適には、移動手段23は、車輪24において配置された対応する接続ポイントP28、P29を有する2対の連結アーム28及び29を具備する。好適には、2対の連結アーム28、29は、5つのバーリンクを形成する。
【0079】
接触ヘッド21は、(例えばL形状のアーム21aによって)一対の(この場合29で示されたもの)アームの1つと関連する。
【0080】
こうして実現される運動学的構造は、接触ヘッド21に2つの自由度を付与し、前述した前進ポジション及び後退ポジションに調整することを可能とする一方で、場合によっては、車輪24の回転運動によって接触ヘッド21の位置を調整するための移動を可能とする。
【0081】
従って、接触ヘッド21は、一方で格納部26の長手方向軸線Z26に沿った移動によって要素を取り出し、他方で、輸送要素8に対する車輪24の連続的な移動が存在する場合であっても、ポケット10に対して正確な位置で輸送要素8に要素を配置することができる(すなわち追従式の要素供給)。
【0082】
対のアーム28及び29の移動は、車輪内部のカム形状の作用によって実現されてもよいが、簡略化のため本明細書においては図示されない。
【0083】
図7に示された別の実施形態において、連結アームの対28及び29の接続ポイントP28、P29は、移動車輪24に重ねられ、すなわち、アームが互いに独立して移動する場合であっても、車輪24の回転水平軸線X25に対して平行な共通の軸線に沿って配置される。
【0084】
好適には、1つの接触ヘッド21及びそれぞれの移動手段23で構成されたユニットは、1より多くてもよく、1つの取り出しポイント20を維持する一方で、車輪24周りに周方向に配置されてもよい。
【0085】
例示された実施形態において、互いに90°で配置された車輪24における4つのユニットがある。車輪24におけるユニット数は、輸送要素8に対して要素を供給するのに必要な製造速度に応じて変えてもよい。
【0086】
車輪24の一度の完全な回転のコースにおいて、接触ヘッド21は、格納部26から要素を取り出すときに前進ポジションにあり、輸送要素8へと移動するときに後退ポジションにあり、要素を輸送要素8に配置するときに再び前進ポジションにあり、最後に、輸送要素8から格納部26へと移動して別の要素の取り出しを待つときに後退ポジションにあることに留意されたい。
【0087】
図6は好適な実施形態を示しており、剛性の容器2を供給するための供給ステーション11は、輸送要素8の経路Pに沿って隣接して取り付けられた4つの車輪24と、4つの、それぞれ単一の取り出しポイント20と、を具備する。
【0088】
車輪24のそれぞれは、それぞれ1つの接触ヘッド21及び移動手段のそれぞれで構成された4つのユニットを具備する。
【0089】
この構造の形式によって、輸送要素8は、低減された経路Pの広がり(stretch)で全てのそのポケット10が満たされるまで、漸進的に、所定の連続性で、高速輸送の可能性を有しつつ、剛性の容器2を供給する。
【0090】
図6に示された供給ステーション11は、車輪24の数によってそれぞれの車輪における接触ヘッド21及び移動手段23で構成されたユニットの数、及び、1つのポケット10と次のポケットとの間の距離(spacing)といった、いくつかの利点を提供し、車輪24は、接触ヘッド21に対して輸送要素8の供給速度に略等しい周縁速度を提供する速度で操作されることができ、こうして剛性の容器2が、移動手段23による大きな調整の必要なく特に容易にそれぞれのポケット10に配置され得る。言い換えると、
図6に示された実施形態において、それぞれの車輪24のそれぞれの接触ヘッド21は、距離が、2つの一連の接触ヘッド21間の円弧(arc)に略等しい、それぞれのポケット10に、カプセル1を配置する。
【0091】
供給ステーション11に必要な生産性によって、様々な数の車輪24及び接触ヘッド21を備える供給ステーション11の構成は、
図6の供給ステーション11によって提供されたのと類似した利点を提供し得る。
【0092】
図示されない実施形態において、装置の生産性は、シャフト25の回転軸X25に対して平行な方向に沿って隣接させて2又は複数のユニットを取り付けることによって、接触ヘッド21及び移動手段23で構成されたユニット数を増やすことによって更に向上される。
【0093】
結果、シャフト25の回転軸X25に平行な方向に沿って隣接して配置された2又は複数の取り出しポイント20、及び、輸送要素8は、送り方向の横に隣接するポケット10を備えたリンク8mを具備する。
【0094】
図示されない更なる実施形態において、車輪24の回転軸X25に垂直な平面に取り付けられた2又はそれ以上の接触ヘッド21は、ポケット10に、一度に2又は複数の剛性の容器2を配置するために、移動手段23の1つのアームに関連させることができる。
【0095】
好適には、アーム21aは、接触ヘッド21を運ぶ2又はそれ以上の突起部を有するように形状化されてもよい。従って、供給ステーション11は、車輪24の回転軸X25に対して垂直な平面に配置された2又はそれ以上の取り出しポイント20を有する。
【0096】
好適には、装置100は、更に、剛性の容器2の上部開口部4の縁5を洗浄するための、輸送要素8の送り方向PAに対して充填ステーション12の下流に配置された、洗浄ステーション17を具備する。
【0097】
好適には、洗浄ステーション17は、充填ステーション12と計量ステーション15との間に挿入される(以下に記載)。
【0098】
更に洗浄ステーション17は、経路Pに沿って配置され、連続的又は段階的に且つ輸送要素8に同調して操作するように構成される。
【0099】
上述したように、装置100は、製品の液体6を含み且つ輸送要素8の経路Pに沿って配置された剛性の容器2を計量する計量ステーション15を具備する。計量ステーション15が、連続的又は段階的に且つ輸送要素8に同調して操作するように構成されることに留意されたい。
【0100】
好適には、計量ステーション15は、充填ステーション12(又はより詳細には、洗浄ステーション17)及び封止ステーション13間に挿入される。
【0101】
好適には、装置100は、所定の長さのシート7が切断され且つ剛性の容器2の開口部4に配置される切断ステーション16を具備する。
【0102】
切断ステーション16も、輸送要素8の経路Pに沿って配置され、連続的又は段階的に且つ輸送要素8に同調して操作するように構成され、輸送要素8の送り方向PAに対して封止ステーション13の上流に配置される。
【0103】
好適には、装置100は、カプセル1を積層する(stacking)ための積層ステーション18を具備し、送出ステーション14の近くに配置される。
【0104】
積層ステーション18が送出ステーション14における輸送要素8が通る経路Pを横断する方向に沿ってカプセル1を受けるように構成されることに留意されたい。
【0105】
好適には、輸送要素8の経路Pは、鉛直軸線Z9周りを回転し且つ水平平面に延びる支持フレーム19に対して取り付けられた(例えば結合された)更に複数の移動手段9によって形成され、移動手段9は、輸送車輪を具備してもよい。
【0106】
操作的な、経路Pの非直線部(上述した操作ステーションに沿った又は操作ステーション周りの経路によって完成される)と、非操作的な、経路Pの直線の戻り部と、を形成するために、輸送車輪19がフレームに沿って配置されることに留意されたい。
【0107】
本発明に係る閉じた環状のチェーンと1又は複数のステーションの構造的構成との組合せによって実現される性能及び生産性は、市場で現在入手可能なこの種の類似の装置より高い。
【0108】
本発明に係るステーションは、装置の操作要求に従い、非常に柔軟に接触ヘッド及び移動手段で構成されたユニット数を調整することを可能とする一方で高いレベルのシステム安全性及び信頼正を維持する。
【0109】
更に、装置構造及びより詳細には、連続的に移動する環状のチェーンは、極めてコンパクトだが段階的動作で操作する装置より製造能力の高い装置を作る。
【0110】
チェーン設定の適応性は、経路に沿った、適した位置における、全体寸法が減ぜられるような要求に従う本質的かつ補助的なステーションの設置を可能とする。
【0111】
チェーン設定の適応性は、カプセルの変化(例えばフィルター要素を含む)を可能とする別の経路拡張を追加するための更により多くの機会を提供する。
【0112】
従って、装置の構造は、極めて適応性が高く、高い生産性レベルの実現を可能とする一方で、良好な最終生産品質標準を維持する。