特許第6181744号(P6181744)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6181744血小板凝集を治療するためのプロテアーゼ活性化受容体4(PAR4)阻害剤としてのイミダゾチアジアゾール誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181744
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】血小板凝集を治療するためのプロテアーゼ活性化受容体4(PAR4)阻害剤としてのイミダゾチアジアゾール誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 513/04 20060101AFI20170807BHJP
   A61K 31/433 20060101ALI20170807BHJP
   A61P 7/02 20060101ALI20170807BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   C07D513/04 325
   A61K31/433
   A61P7/02
   A61P43/00 111
【請求項の数】16
【全頁数】418
(21)【出願番号】特願2015-509094(P2015-509094)
(86)(22)【出願日】2013年4月24日
(65)【公表番号】特表2015-518004(P2015-518004A)
(43)【公表日】2015年6月25日
(86)【国際出願番号】US2013037892
(87)【国際公開番号】WO2013163244
(87)【国際公開日】20131031
【審査請求日】2016年2月19日
(31)【優先権主張番号】61/638,591
(32)【優先日】2012年4月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
(73)【特許権者】
【識別番号】300013144
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・モントリオール
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100156100
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 満
(72)【発明者】
【氏名】アール・マイケル・ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エム・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ディートマル・アルフレート・ザイフェルト
(72)【発明者】
【氏名】ショシャナ・エル・ポージー
(72)【発明者】
【氏名】パンクラス・シー・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジャック・バンヴィーユ
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・エイチ・リュ−ディガー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・アシュ・デオン
(72)【発明者】
【氏名】アラン・マーテル
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ・トランブレイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリア・ギー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−フランソワ・ラヴァレ
(72)【発明者】
【氏名】マルク・ギャニョン
【審査官】 東 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭54−157564(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/074658(WO,A1)
【文献】 特表2015−514808(JP,A)
【文献】 特表2015−514806(JP,A)
【文献】 特表2005−519882(JP,A)
【文献】 特表2011−527994(JP,A)
【文献】 RANI REKHA,MICROWAVE ASSISTED FACILE SYNTHESIS AND ANTIMICROBIAL ACTIVITY 以下備考,INDIAN JOURNAL OF HETEROCYCLIC CHEMISTRY,2008年 1月 1日,V18,P121-124,OF SOME NEW IMIDAZO [2, 1-B]-1,3,4-THIADIAZOLES
【文献】 CAS登録番号 1097163-93-3,REGISTRY(STN)[online],2009.01.28[検索日 2016.09.14]
【文献】 CAS登録番号 1096958-08-5,REGISTRY(STN)[online],2009.01.28[検索日 2016.09.14]
【文献】 CAS登録番号 1097037-01-8,REGISTRY(STN)[online],2009.01.28[検索日 2016.09.14]
【文献】 CAS登録番号 1097016-53-9,REGISTRY(STN)[online],2009.01.28[検索日 2016.09.14]
【文献】 CAS登録番号 1096958-09-6,REGISTRY(STN)[online],2009.01.28[検索日 2016.09.14]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
10
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
であり、A、BおよびDは、同一または異なり、NおよびCより独立して選択される(ただし、A、BおよびDのうち少なくとも1個は炭素原子であって、多くて2個がN原子であり);
はO、SまたはNRより選択され;
はCH、CRまたはNより選択され;
は:
ハロ、
−Cアルキル
−Cアルケニル、
−Cアルキニル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
フェニルチオ、
−CアルキルNH、
−CアルキルOC−Cアルキル、
(C−Cアルキル)N−、
−Cシクロアルキル、
4〜10員のヘテロサイクリル、
ハロ−C−Cアルキル(1〜5個のハロゲンを含有し、ここでハロはFまたはClである)、
ハロ−C−Cアルコキシ(1〜5個のハロゲンを含有し、ここでハロはFまたはClである)、
−Cアルコキシカルボニル−C−Cアルキルチオ、および
−Cアルコキシカルボニル−C−Cアルコキシ
からなる群より選択され;
は:
H、
ハロ、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、および
シアノ
からなる群より選択され;
は、各々:
H、
ハロ(F、Cl、BrまたはIである)、
NR
NO
シアノ、
OH、
−Cアルコキシ(0〜3個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルチオ(0〜3個のRa1基で置換される)、
カルボキシ、
カルボニル、
−Cアルコキシカルボニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルカルボニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
C(=O)NR
−Cアルキルスルホニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
S(=O)NR
−Cアルキル(0〜3個のRa1基で置換される)、
フルオロC−Cアルキル(0〜5個のフッ素を含有する)、または
フルオロC−Cアルコキシ(0〜5個のフッ素を含有する)
からなる群より独立して選択されるか;あるいは
はY−Z−より選択され、ここで:
Zは:
単結合、
−O−、
−S−、
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
−NH−、
−Cアルキル(0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルオキシ(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルチオ(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(いずれのアルキル部も0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルチオ−C−Cアルキル(いずれのアルキル部も0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−S−C−Cアルキル(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−O−C−Cアルキル(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、および
−Cアルキニル(0〜3個のRa1基で置換される)
からなる群より選択されるリンカーであり;および
Yは:
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)、
−C10アリール(0〜3個のRa5基で置換される)、
6〜10員のヘテロアリール(0〜3個のRa5基で置換される)、
4〜10員のヘテロサイクリル(0〜3個のRa5基または0〜1個のRb5基で置換される)、および
−C10シクロアルキル(0〜3個のRa5基で置換される)
からなる群より選択され;
は、各々、R3a、R3bまたはR3dであり、その各々が:
H、
ハロ、
NR
NO
シアノ、
CF
OH、
−Cアルキニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルチオ(0〜2個のRa1基で置換される)、
カルボキシ、
−OCH=O、
−Cアルコキシカルボニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルカルボニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
C(=O)NR
−Cアルキルスルホニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
S(=O)NR
NRC(=O)R
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
フルオロC−Cアルキル(0〜5個のフッ素を含有する)、
フルオロC−Cアルコキシ(0〜5個のフッ素を含有する)、
フェニル(0〜2個のRa5基で置換される)、
フェニルオキシ(0〜2個のRa5基で置換される)、
フェニル−C−Cアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルコキシ(ヘテロアリールが0〜2個のRa5基で置換される)、および
4〜10員のヘテロシクロ−C−Cアルコキシ(ヘテロシクロが0〜2個のRa5基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
はHおよびC−Cアルキルからなる群より独立して選択され;
はH、ハロおよびC−Cアルキルからなる群より独立して選択され;
およびRは、各々:
H、
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ−C−Cアルキル、または
−(CH−フェニル
からなる群より独立して選択されるか、
あるいはまた、RおよびRは、同じ窒素に結合する場合に、一緒になって、炭素原子と、N、NR、O、およびS(O)より選択される1ないし2個のさらなるヘテロ原子とを含有する4〜6員のヘテロ環式環を形成し;
a1は、各々:
H、
=O、
ハロ、
OCF
CF
OCHF
−Cアルキル(1〜5個のフッ素で置換される)、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
−Cシクロアルキル、
−Cシクロアルキルオキシ、
フェニル(ハロ、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、CF、OCF、OCHF、およびシアノからなる群より独立して選択される0〜3個のRa5a基で置換される)、
OH、
CN、
NO
NR6a7a
カルボキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
C(=O)NR6a7a
−Cアルキルスルホニル、および
S(=O)NR6a7a
からなる群より独立して選択され;
a5は、各々:
H、
ハロ、
OCF
CF
OCHF
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
−Cシクロアルキルオキシ、
OH、
CN、
NO
NR8a9a
カルボキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
C(=O)NR6a7a
−C10アリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
5〜10員のヘテロアリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
−C10アリールカルボニル(ハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
−Cアルキルオキシカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
−Cアルキルスルホニル、
S(=O)NR6a7a
フェニルオキシ(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
フェニルチオ(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
−C10アリール−C−Cアルコキシ(アリールがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、フェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルコキシ(ヘテロアリールがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、フェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、および
フェニル−C−Cアルキル(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
b5は、各々:
−C10アリール(0〜3個のRa1基で置換される)、および
6〜10員のヘテロアリール(0〜3個のRa1基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
6aおよび7aは、各々:
H、
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、および
−(CH)nフェニル(1〜3個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、フルオロ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)
からなる群より独立して選択されるか、
あるいはまた、R6aおよびR7aは、同じ窒素に結合する場合に、一緒になって、炭素原子(ハロ、CF、CHF、OCF、OCHF、OCHF、5または6員のヘテロアリール、OH、オキソ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、C−CアルキルおよびC−Cアルコキシからなる群より独立して選択される0〜3個の基で置換される)、ならびにN、NR13、OおよびS(O)より選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を含有する4〜6員のヘテロ環式環を形成し;
8aおよびR9aは、各々:
H、
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、および
−(CH−フェニル(1〜3個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、フルオロ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)
からなる群より独立して選択され;
は、各々、H、C−Cアルキル、および−(CH−フェニルからなる群より独立して選択され;
nは、各々、0、1、2、3および4より選択され;
pは、各々、0、1および2より選択され;および
sは、各々、0、1、2および3より選択され;
ただし、(1)RがHであり、XがOである場合、R3aおよびR3bはBr以外の基であり;
(2)XがOである場合、Rは置換されていないエチル基以外の基であり;
(3)XがNRである場合、XはNではなく;および
(4)がBrである場合、R10は置換されていない
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
および置換されていない
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
以外の基である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和
【請求項2】
が:
ハロ(BrまたはClである)、
チル、
−Cアルコキシ、
シクロプロピル、
CHS、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
および
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
またはその混合物である
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択され、
がHである、
ところの請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項3】
10
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで:
がOであり、XがNであるか、または
がOであり、XがCRであるか、または
がSであり、XがNであるか、または
がSであり、XがCRであって、
A、BおよびDが、各々、炭素であり、
がHであり、
3a、R3bおよびR3dが、いずれかのR基より独立して選択される、
ところの請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項4】
がY−Z−であって それが:
−C10アリール(0〜2個のRa5基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキル(そのアリール部が、独立して、0〜3個の Ra5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキルオキシ(そのアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキルチオ(そのアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリールオキシ(0〜2個のRa5基で置換される);
−C10アリールチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキニル(そのアリールが0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキニルが0〜3個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル(0〜3個のRa5基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキル(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキルオキシ(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキルチオ(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリルオキシ(0〜3個のRa5基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリルチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール(そのヘテロアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール−C−Cアルキル(そのヘテロアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール−C−Cアルキルオキシ(そのヘテロアリールが、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
5〜10員環のヘテロアリールオキシ(0〜3個のRa5基で置換される);
5〜10員環のヘテロアリールチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルキニル(ヘテロアリール部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキニルが0〜3個のRa1基で置換される);
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)アミノ;
−Cシクロアルキル(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキル(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキルオキシ(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキルチオ(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキルオキシ(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cシクロアルキルチオ(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキルオキシ(そのアルキル部が、各々、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
シアノ−C−Cアルキルオキシ(0〜2個のRa1基で置換される)または
ジ−C−Cアルキルアミノ−C−Cアルキルオキシ(そのアルキル部が、各々、独立して、0〜2個のRa1基で置換される)
からなる群より選択される、
ところの請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項5】
10
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
であり、式中:
がOまたはSであり、
がCH、CRまたはNであり、および
3a、R3bおよびR3dが、いずれかのR基より独立して選択される、
ところの請求項2に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項6】
10
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでR3bが:
H、
F、
Cl、
OMe、
OEt、
OCF、および
OCHF
からなる群より選択されるか;または
10
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでR3bが:
H、
F、
Cl、
OMe、
OEt、
OCF、および
OCHF
からなる群より選択される、
ところの請求項5に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項7】
10
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
で示されるベンゾフランであり、
ここで:
3bがOMeであり;
a1がHであり;および
a5がH、F、Cl、CF、OCF、OCHF、OCH、およびOC(F、Cl、CF、OCF、OCHFおよびOCHからなる群より独立して選択される1〜2個のRa5a置換基で所望により置換されてもよい)からなる群より独立して選択されるか、またはRa5がOCH(F、Cl、CF、OCF、OCHFおよびOCHからなる群より独立して選択される1〜2個のRa5a置換基で所望により置換されてもよい)である、
ところの請求項6に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項8】
10
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで
が:
水素、
ハロ(Cl、BrまたはFである)、
フルオロC−Cアルキル(−CFまたは−CFCFである)、
フルオロC−Cアルコキシ(−OCF、−OCFCFH、−OCFCF、または−OCFである)、
NH
OH、
NO
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
フェニルアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、
−Cアルコキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)アミノ、
フェニルエチニル、
シアノメトキシ、
シクロアルキルアルキルオキシ、
シクロアルキルオキシ、
N−ピロリジニルアルキルオキシ、
N−モルホリニルアルキルオキシ、
フェノキシ、
カルボニル、
ベンジルアミノカルボニル、および
ベンジル
からなる群より選択され;
ここでRa1基およびRa5基が:
−Cアルキル、
ベンジル、
フェニル、
ベンジルオキシ、
−Cアルコキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
シアノ、
シクロヘキシル、
シクロヘキシルオキシ、
シクロブチルオキシ、および
ハロ(Clである)
からなる群より独立して選択され;
3a、R3bおよびR3dが、同一または異なり:
水素、
ハロ、
フルオロC−Cアルキル、
フルオロC−Cアルコキシ、
NH
OH、
NO
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
フェニルアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、または
4〜10員のヘテロシクロ−C−Cアルコキシ(ヘテロシクロが0〜2個のRa5基で置換される)
からなる群より独立して選択され;

CHO、
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
であり;および
がHである、
ところの請求項5に記載の化合物。
【請求項9】
10
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
(1)
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
H、
OCH
OC
O−n−C
O−i−C
O−n−C
O−t−C
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
−O(CHOCH
−OCH
−O(CHCN、
−OCHCN、
−OCH
OH、
CH

−C
t−C
Cl、
Br、
F、
OCF
OCH−F−m、
OCHCH−p、または
OCHCN−m
である]
で示されるか;
(2)
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、RおよびR3aが、各々、−OCHまたはCHであり、RがH、CHまたはBrである]
で示されるか;
(3)
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、RおよびR3dが、各々、−OCHであるか、またはRがOCHであって、R3dがBrである]
で示されるか;
(4)
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
はCHOであり、R3bはFであるか、または
はOHであり、R3bはCHOであるか、または
はBrであり、R3bはCHOであるか、または
はCHOであり、R3bはBrである]
で示されるか;
(5)
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3a
−CH
−OCH
NO
Cl、
F、および
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される]
で示されるか;
(6)
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R、R3a、R3bおよびR3dは、下記:
【表1】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりであるか;
(7)
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
[式中
3a、OCH、CH、OCH、Cl、NO、または
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
はHであるか、または
3aはOCHであって、
はCHであるか、または
3aはHであって、
はBrである]
で示されるか;
(8)
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
OCH
CH
OCHCN、
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
Cl、
OH、または
−OCHOCHである]
で示されるか;
(9)
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3bは下記:
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりである]
であるか;または
(10)
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
は:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される]
であり;ならびに
がCHOまたはCHSである、
ところの請求項5に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項10】
10
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
であって、それが
(1)
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
(2)
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3a
CH
t−C
l、
F、
OCF
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
CH
からなる群より選択される];
(3)
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
CH
OH、
OCH
OC
O−i−C
OCHOCH
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
NH
NO
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される]
であり;および
がCHSまたはCHOであり;
(4)
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3b
−CH
−OCH
−OC
−O−i−C
−O−s−C
−O−n−C
−O−C
−O−i−C
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
−OCHOCH
−O(CHF、
【化41】
[この文献は図面を表示できません]

NH
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
F、
OH、
Cl、
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
OCF
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される];
(5)
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3d
CH
F、または
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される];
(6)
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3bは下記:
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりである];
(7)
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3dは、各々、CHである];
(8)
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:

【化50】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
3bがCHOであるか;または
およびR3bが、各々、CHOである]
ところの請求項5に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項11】
10
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
であって、それが
(1)
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3dはOCHである];
(2)
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
Cl、
F、
CHO、
CH、または
OCFからなる群より選択される];
(3)
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3b
Cl、
F、
CH、または
OCFからなる群より選択される];
(4)
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aはFである];および
(5)
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
はOCHであって、R3bはOCHであるか、または
はCHであって、R3bはClである]
からなる群より選択されるところの請求項5に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項12】
以下の化合物:
【化57】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

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より選択される、請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物
【請求項13】
医薬的に許容される担体、および請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、または溶媒和物を単独で、または別の治療剤と組み合わせて含む、医薬組成物。
【請求項14】
化合物が請求項12に記載の化合物より選択される、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
血栓塞栓性障害を治療する、あるいは血栓塞栓性障害を一次または二次予防するための請求項13または14のいずれかに記載の医薬組成物であって、ここで該血栓塞栓性障害が、動脈心血管血栓塞栓性障害、静脈心血管血栓塞栓性障害、脳血管血栓塞栓性障害、および心室または末梢循環における血栓塞栓性障害からなる群より選択される医薬組成物。
【請求項16】
血小板凝集を阻害または予防するための医薬組成物であって、治療上の有効量の請求項1に記載のPAR4アンタゴニストを含む医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、引用することでその内容が本明細書に組み込まれる、2012年4月26日付け出願の米国仮出願番号61/638,591の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、血小板凝集阻害剤であり、血栓塞栓性障害の予防または治療に有用である、新規なイミダゾチアジアゾールおよびそのアナログを提供する。本発明はこれらの化合物を含有する医薬組成物および該化合物の使用方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
血栓塞栓性疾患は、ワルファリン(COUMADIN(登録商標))、ヘパリン、低分子量ヘパリン(LMWH)および合成五糖類などの抗凝血剤、ならびにアスピリンおよびクロピドグレル(PLAVIX(登録商標))などの抗血小板剤が利用可能であるにも拘わらず、依然として先進国における死亡の第一の原因である。
【0004】
現行の抗血小板治療薬には、出血する危険性が増加すること、ならびに効能が部分的であること(心血管リスクの減少が相対的に20ないし30%の範囲であること)を含め、限界がある。かくして、広範な血栓塞栓性障害を予防および治療するための安全かつ効果的な経口または非経口用抗血栓剤を見つけ、開発することが依然として重要な目標である。
【0005】
アルファ−トロンビンは血小板凝集および脱顆粒の最も強力な活性化因子である。血小板の活性化はアテローム血栓性血管閉塞と因果関係にある。トロンビンは、プロテアーゼ活性化受容体(PAR)と称されるGタンパク質結合受容体を切断することで、血小板を活性化する。PARは、N−末端細胞外ドメインに存在するその固有の隠れたリガンドであって、タンパク質分解切断によりその実体が明らかにされ、その後の受容体との分子内結合によりシグナル伝達を誘発するリガンドを提供する(連結配位子機構;Coughlin, S.R.、Nature, 407:258-264(2000))。タンパク質分解活性化で新たに形成されるN−末端の配列を模倣する合成ペプチドは受容体切断とは無関係のシグナル伝達を誘発しうる。血小板がアテローム血栓性事象での中心的存在である。ヒト血小板は少なくとも2つのトロンビン受容体(一般に、PAR1およびPAR4と称される)を発現する。PAR1の阻害剤は広く研究されており、ボラパキサルおよびアトパキサルを含め、数種の化合物が後期臨床試験に入っている。最近では、ACS患者のトレーサー(TRACER)フェーズIII試験にて、ボラパキサルが心血管事象を有意に減少させることなく、大出血のリスクを有意に増加させた(Tricoci, P.ら、N. Eng. J. Med., 366(1):20-33(2012)。かくして、効能が大きく、出血の副作用が小さい、新たな抗血小板剤を見出すことに対する要求がなお存在する。
【0006】
PAR4阻害剤の前臨床試験について初期のレポートがいくつかある。Lee, F-Y.らは、「Synthesis of 1-Benzyl-3-(5’-hydroxymethyl-2’-furyl)indazole Analogues as Novel Antiplatelet Agents」、J. Med. Chem., 44(22):3746-3749(2001)のアブストラクトにて、
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
で示される化合物が「プロテアーゼ活性化受容体4型(PAR4)依存性血小板活性化の選択的かつ強力な阻害剤であることが判明した」と開示する。
【0007】
化合物58は、Wu, C-C.ら、「Selective inhibition of protease-activated Receptor 4-dependent Platelet Activation by YD-3」, Thromb. Haemost., 87:1026-1033(2002)において、YD−3とも言われている。Chen, H.S.ら、「Synthesis and platelet activity」、J. Bioorg. Med. Chem., 16:1262-1278(2008)も参照のこと。
【0008】
EP1166785A1およびEP0667345は、血小板凝集の阻害剤として有用である種々のピラゾール誘導体を開示する。
【発明の概要】
【0009】
本発明に係るイミダゾチアジアゾール化合物が、ガンマ−トロンビン誘発性血小板凝集アッセイにおいて、血小板凝集を阻害するPAR4アンタゴニストであることが見出された。その上、本発明の化合物が、アルファ−トロンビン誘発性血小板凝集アッセイにおいて、血小板凝集を阻害すること、およびカニクイザルの動脈血栓症実験にて血栓形成を阻害することも明らかにされた。
【0010】
従って、本発明は、PAR4アンタゴニストであり、血小板凝集の選択的阻害剤として有用である、新規なイミダゾチアジアゾール、およびそのアナログ(その立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを含む)を提供する。
【0011】
本発明はまた、本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを製造するための方法および中間体を提供する。
【0012】
本発明はまた、医薬的に許容される担体と、少なくとも1つの本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルとを含む、医薬組成物を提供する。
【0013】
本発明はまた、血栓塞栓性障害の治療または予防方法であって、かかる治療または予防を必要とする患者に、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを投与することを含む方法を提供する。
【0014】
本発明はまた、療法にて用いるための、本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを提供する。
【0015】
本発明はまた、血栓塞栓性障害の治療または予防用の医薬を製造するための本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルの使用を提供する。
【0016】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記載および特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例203(PAR4アンタゴニスト)による2.5nM アルファ−トロンビン誘発性血小板凝集の用量依存的阻害を示す。
【0018】
図2】実施例203(PAR4アンタゴニスト)による5nM アルファ−トロンビン誘発性血小板凝集の用量依存的阻害を示す。
【0019】
図3】実施例73(PAR4アンタゴニスト)による組織因子誘発性血小板凝集の阻害を示す。
【0020】
図4】トランス−シンナモイル−Phe(4−F)−Phe(4−グアニジノ)−Leu−Arg−Arg−NH(PAR1アンタゴニスト)による組織因子誘発性血小板凝集の阻害を示す。
【0021】
図5】実施例205の、カニクイザルの電解損傷誘発性頸動脈血栓症実験での抗血栓効能をを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(本発明のイミダゾチアジアゾール化合物)
第一の態様において、本発明は、式I:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
10
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
であり、A、BおよびDは、同一または異なり、NおよびCより独立して選択される(ただし、A、BおよびDのうち少なくとも1個は炭素原子であって、多くて2個がN原子であり);
はO、SまたはNRより選択され;
はCH、CRまたはNより選択され;
は:
ハロ、
−Cアルキル、
−Cアルケニル、
−Cアルキニル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
フェニルチオ、
−CアルキルNH、
−CアルキルOC−Cアルキル、
(C−Cアルキル)N−、
−Cシクロアルキル、
4〜10員のヘテロサイクリル、
ハロ−C−Cアルキル(1〜5個のハロゲンを含有し、ここでハロはFまたはClである)、
ハロ−C−Cアルコキシ(1〜5個のハロゲンを含有し、ここでハロはFまたはClである)、
−Cアルコキシカルボニル−C−Cアルキルチオ、および
−Cアルコキシカルボニル−C−Cアルコキシ
からなる群より選択され;
は:
H、
ハロ、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、および
シアノ
からなる群より選択され;
は、各々:
H、
ハロ(F、Cl、BrまたはIである)、
NR
NO
シアノ、
OH、
−Cアルコキシ(0〜3個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルチオ(0〜3個のRa1基で置換される)、
カルボキシ、
カルボニル、
−Cアルコキシカルボニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルカルボニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
C(=O)NR
−Cアルキルスルホニル(0〜3個のRa1基で置換される)、
S(=O)NR
−Cアルキル(0〜3個のRa1基で置換される)、
フルオロC−Cアルキル(0〜5個のフッ素を含有する)、または
フルオロC−Cアルコキシ(0〜5個のフッ素を含有する)
からなる群より独立して選択されるか;あるいは
はY−Z−より選択され、ここで:
Zは:
単結合、
−O−、
−S−、
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
NH−、
−Cアルキル(0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルオキシ(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルチオ(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(いずれのアルキル部も0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−Cアルキルチオ−C−Cアルキル(いずれのアルキル部も0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−S−C−Cアルキル(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、
−O−C−Cアルキル(アルキル部は0〜3個のRa1基で独立して置換される)、および
−Cアルキニル(0〜3個のRa1基で独立して置換される)
からなる群より選択されるリンカーであり;および Yは:
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)、
−C10アリール(0〜3個のRa5基で置換される)、
6〜10員のヘテロアリール(0〜3個のRa5基で置換される)、
4〜10員のヘテロサイクリル(0〜3個のRa5基または0〜1個のRb5基で置換される)、および
−C10シクロアルキル(0〜3個のRa5基で置換される)
からなる群より選択され;
は、各々、R3a、R3bまたはR3dであり、その各々が:
H、
ハロ、
NR
NO
シアノ、
CF
OH、
−Cアルキニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルチオ(0〜2個のRa1基で置換される)、
カルボキシ、
−OCH=O、
−Cアルコキシカルボニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルキルカルボニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
C(=O)NR
−Cアルキルスルホニル(0〜2個のRa1基で置換される)、
S(=O)NR
NRC(=O)R
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
フルオロC−Cアルキル(0〜5個のフッ素を含有する)、
フルオロC−Cアルコキシ(0〜5個のフッ素を含有する)、
フェニル(0〜2個のRa5基で置換される)、
フェニルオキシ(0〜2個のRa5基で置換される)、
フェニル−C−Cアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルコキシ(ヘテロアリールが0〜2個のRa5基で置換される)、および
4〜10員のヘテロシクロ−C−Cアルコキシ(ヘテロシクロが0〜2個のRa5基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
はHおよびC−Cアルキルからなる群より独立して選択され;
はH、ハロおよびC−Cアルキルからなる群より独立して選択され;
およびRは、各々:
H、
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ−C−Cアルキル、または
−(CH−フェニル
からなる群より独立して選択されるか、
あるいはまた、RおよびRは、同じ窒素に結合する場合に、一緒になって、炭素原子と、N、NR、O、およびS(O)より選択される1ないし2個のさらなるヘテロ原子とを含有する4〜6員のヘテロ環式環を形成し;
a1は、各々:
H、
=O、
ハロ、
OCF
CF
OCHF
−Cアルキル(1〜5個のフッ素で置換される)、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
−Cシクロアルキル、
−Cシクロアルキルオキシ、
フェニル(ハロ、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、CF、OCF、OCHF、およびシアノからなる群より独立して選択される0〜3個のRa5a基で置換される)、
OH、
CN、
NO
NR6a7a
カルボキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
C(=O)NR6a7a
−Cアルキルスルホニル、および
S(=O)NR6a7a
からなる群より独立して選択され;
a5は、各々:
H、
ハロ、
OCF
CF
OCHF
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルキルチオ、
−Cシクロアルキルオキシ、
OH、
CN、
NO
NR8a9a
カルボキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
C(=O)NR6a7a
−C10アリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
5〜10員のヘテロアリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
−C10アリールカルボニル(ハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
−Cアルキルオキシカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル、
−Cアルキルスルホニル、
S(=O)NR6a7a
フェニルオキシ(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
フェニルチオ(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
−C10アリール−C−Cアルコキシ(アリールがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、フェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルコキシ(ヘテロアリールがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、フェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)、および
フェニル−C−Cアルキル(フェニルがハロ、C−Cアルコキシ、ハロ−C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、シアノ、ニトロ、NR6a7a、OH、C−Cアルキルカルボニルオキシ−C−Cアルキル、ヒドロキシ−C−Cアルキル、COOR8a、SO8a、(C=O)NR6a7a、SONR6a7a、N(R8a)(C=O)NR6a7a、N(R8a)(C=O)OR8a、N(R8a)(C=O)R8a、NR8aS(O)R8a、NR8aSO8a、O(C=O)NR6a7a、O(C=O)OR8a、O(C=O)R8a、(C=O)OR8a、および5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される0〜5個のRa5a基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
b5は、各々:
−C10アリール(0〜3個のRa1基で置換される)、および
6〜10員のヘテロアリール(0〜3個のRa1基で置換される)
からなる群より独立して選択され;
6aおよびRは、各々:
H、
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、および
−(CH)nフェニル(1〜3個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、フルオロ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)
からなる群より独立して選択されるか、
あるいはまた、R6aおよびR7aは、同じ窒素に結合する場合に、一緒になって、炭素原子(ハロ、CF、CHF、OCF、OCHF、OCHF、5または6員のヘテロアリール、OH、オキソ、ヒドロキシ−C−Cアルキル、C−CアルキルおよびC−Cアルコキシからなる群より独立して選択される0〜3個の基で置換される)、ならびにN、NR13、OおよびS(O)より選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を含有する4〜6員のヘテロ環式環を形成し;
8aおよびR9aは、各々:
H、
−Cアルキル(1〜5個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)、および
−(CH−フェニル(1〜3個のフッ素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、フルオロ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、またはアミノで独立して置換される)
からなる群より独立して選択され;
は、各々、H、C−Cアルキル、および−(CH−フェニルからなる群より独立して選択され;
nは、各々、0、1、2、3および4より選択され;
pは、各々、0、1および2より選択され;および
sは、各々、0、1、2および3より選択され;
ただし、RがBrである場合、R10は置換されていない
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
以外の基である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0023】
ある実施態様において、本発明は:
がY−Z−であって それが:
−C10アリール(0〜2個のRa5基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキル(そのアリール部が、独立して、0〜3個の Ra5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキルオキシ(そのアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキルチオ(そのアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−C10アリールオキシ(0〜2個のRa5基で置換される);
−C10アリールチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
−C10アリール−C−Cアルキニル(そのアリールが0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキニルが0〜3個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル(0〜3個のRa5基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキル(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキルオキシ(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリル−C−Cアルキルチオ(そのヘテロシクロ部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリルオキシ(0〜3個のRa5基で置換される);
4〜10員環のヘテロサイクリルチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール(そのヘテロアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール−C−Cアルキル(そのヘテロアリール部が、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
6〜10員環のヘテロアリール−C−Cアルキルオキシ(そのヘテロアリールが、独立して、0〜3個のRa5基で置換され、そのアルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
5〜10員環のヘテロアリールオキシ(0〜3個のRa5基で置換される);
5〜10員環のヘテロアリールチオ(0〜3個のRa5基で置換される);
5〜10員のヘテロアリール−C−Cアルキニル(ヘテロアリール部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキニルが0〜3個のRa1基で置換される);
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)アミノ;
−Cシクロアルキル(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキル(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキルオキシ(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキル−C−Cアルキルチオ(シクロアルキル部が0〜2個のRa5基で置換され、アルキル部が、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
−Cシクロアルキルオキシ(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cシクロアルキルチオ(0〜2個のRa5基で置換される);
−Cアルキルオキシ−C−Cアルキルオキシ(そのアルキル部が、各々、独立して、0〜2個のRa1基で置換される);
シアノ−C−Cアルキルオキシ(0〜2個のRa1基で置換される)または
ジ−C−Cアルキルアミノ−C−Cアルキルオキシ(そのアルキル部が、各々、独立して、0〜2個のRa1基で置換される)
であるか;あるいは
が上記される非環式R基のいずれかである、
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0024】
ある実施態様において、本発明は:

ハロ(BrまたはClである)、
メチル、
エチル、
−Cアルコキシ、
シクロプロピル、
CHS、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
および
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
またはその混合物を含む
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
がHである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0025】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで:
がOであり、XがNであるか、または
がOであり、XがCRであるか、または
がSであり、XがNであるか、または
がSであり、XがCRである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0026】
ある実施態様において、本発明は:
10において、
がOまたはSであり;
がCHまたはNであり;
A、BおよびDが、各々、炭素であり;
3a、R3bおよびR3dが、R基のいずれかより独立して選択される
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0027】
ある実施態様において、本発明は:

CHO、
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
であり;および
がHである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0028】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
であり、式中:
がOまたはSであり、
がCH、CRまたはNであり、および
3a、R3bおよびR3dが、上記したR基のいずれかより独立して選択されるところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0029】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
であり、Ra5基が、各々独立して選択される
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0030】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
であって、R3b
H、
F、
Cl、
OMe、
OEt、
OCF、または
OCHF
であるか、または
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
であって、Ra5基が、各々独立して、選択され;および
3b
H、
F、
Cl、
OMe、
OEt、
OCF、または
OCHFである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0031】
ある実施態様において、本発明は:
10が式AまたはCのベンゾフランであり、ここでR3bがOMeであり;
a1がHであり;および
a5が、独立して:
H、
F、
Cl、
CF
OCF
OCHF
OCH、または
OC(1〜2個のRa5a置換基で所望により置換されてもよい)
から独立して選択され、ここでRa5aは、独立して:
F、
Cl、
CF
OCF
OCHF、または
OCH
から独立して選択されるか、または
a5はOCH(1〜2個のRa5a置換基で所望により置換されてもよい)であり、Ra5aは、独立して:
F、
Cl、
CF
OCF
OCHF、または
OCH
から独立して選択される
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0032】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで
が:
水素、
ハロ(Cl、BrまたはFである)、
フルオロC−Cアルキル(−CFまたは−CFCFである)、
フルオロC−Cアルコキシ(−OCF、−OCFCFH、−OCFCF、または−OCFである)、
NH
OH、
NO
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
フェニルアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、
−Cアルコキシ−C−Cアルキル(C−Cアルキル)アミノ、
フェニルエチニル、
シアノメトキシ、
シクロアルキルアルキルオキシ、
シクロアルキルオキシ、
N−ピロリジニルアルキルオキシ、
N−モルホリニルアルキルオキシ、
フェノキシ、
カルボニル、
ベンジルアミノカルボニル、および
ベンジル
より選択され;
ここでRa1基が、独立して:
−Cアルキル、
ベンジル、
フェニル、
ベンジルオキシ、
−Cアルコキシ、
−Cアルコキシカルボニル、
シアノ、
シクロヘキシル、
シクロヘキシルオキシ、
シクロブチルオキシ、または
ハロ(Clである)
より選択され;

CHO、
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
がHであり;および
3a、R3bおよびR3dが、同一または異なり、独立して:
水素、
ハロ(Cl、BrまたはFである)、
フルオロC−Cアルキル(−CFまたは−CFCFである)、
フルオロC−Cアルコキシ(−OCF、−OCFCFH、−OCFCFまたは−OCFである)、
NH
OH、
NO
−Cアルキル(0〜2個のRa1基で置換される)、
−Cアルコキシ(0〜2個のRa1基で置換される)、
フェニルアルコキシ(フェニルが0〜2個のRa5基で置換される)、または
4〜10員のヘテロシクロ−C−Cアルコキシ(ヘテロシクロが0〜2個のRa5基で置換される)
から選択される
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0033】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
(1)
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
H、
OCH
OC
O−n−C
O−i−C
O−n−C
O−t−C
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
−O(CHOCH
−OCH
−O(CHCN、
−OCHCN、
−OCH
OH、
CH

−C
t−C
Cl、
Br、
F、
OCF
OCH−F−m、
OCHCH−p、または
OCHCN−m
である]
で示されるか;
(2)
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、RおよびR3aが、各々独立して、−OCHまたはCHであり、RがH、CHまたはBrである]
で示されるか;
(3)
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、RおよびR3dが、各々、−OCHであるか、またはRがOCHであって、R3dがBrである]
で示されるか;
(4)
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
はCHOであり、R3bはFであるか、または
はOHであり、R3bはCHOであるか、または
はBrであり、R3bはCHOであるか、または
はCHOであり、R3bはBrである]
で示される;
(5)
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3a
CH
OCH
NO
Cl、
F、または
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
である]
で示されるか;
(6)
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R、R3a、R3bおよびR3dは、下記:
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりである]
であるか;
(7)
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
[式中
3aはBr、F、OCH、CH、OCH、Cl、NO、または
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
はHであるか、または
3aはOCHであって、
はCHであるか、または
3aはHであって、
はBrである]
で示されるか;
(8)
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
OCH
CH
OCHCN、
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
Cl、
OH、または
OCHOCHである]
で示されるか;
(9)
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3bは下記:
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりである]
であるか;または
(10)
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:
は:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
である]
であり;ならびに
がCHOまたはCHSである、
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0034】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
(1)
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
(2)
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3a
CH
t−C
Br、
Cl、
F、
OCF
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
CHOである];
(3)
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
CH
OH、
OCH
OC
O−i−C
OCHOCH
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
NH
NO
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
であり;および
がCHSまたはCHOである];
(4)
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3b
CH
OCH
OC
O−i−C
−O−s−C
−O−n−C
O−C
−O−i−C
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
−OCHOCH
−O(CHF、
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
NH
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
F、
OH、
Cl、
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
OCF
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
で示される];
(5)
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3d
CH
F、または
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
である];および
(6)
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3bは下記:
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
に示されるとおりである]
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0035】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aおよびR3dは、各々、CHである]
で示されるところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0036】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
[式中:

【化51】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
3bがCHOであるか;または
またはR3bが、各々、CHOである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0037】
ある実施態様において、本発明は:
10
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
(1)
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3dはOCHである]
であるか;
(2)
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
Cl、
F、
CHO、
CH、または
OCFである]
であるか;
(3)
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3b
Cl、
F、
CH、または
OCFである]
であるか;
(4)
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3aはFである]
であるか;または
(5)
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
はOCHであって、R3bはOCHであるか、または
はCHであって、R3bはClである]である
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0038】
ある実施態様において、本発明は:
(1)R10
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、RおよびR3bは、C−Cアルキル(CHなど)またはハロアルキル(CFなど)より独立して選択され;および
(2)R10
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R3bはハロ(Clなど)である]
であるところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0039】
ある実施態様において、本発明は:
(1)R10
【化60】
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であって、
【化61】
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[式中:

【化62】
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[式中
アリールはフェニルまたはナフチルであり、
a5
H、
ハロ(FまたはClなど)、
−Cアルキル(CHなど)、
−Cアルコキシ(CHOなど)、または
ハロ−C−Cアルキル(CFなど)
であり、
a5aは
H、
ハロ(F、Cl、BrまたはIなど)、
−Cアルキル(CHまたはt−Cなど)、
−Cアルコキシ(CHOなど)、
ハロ−C−Cアルコキシ(OCFなど)、
ハロ−C−Cアルキル(CFなど)、
ベンジルオキシ、または
フェノキシ
であり、
3b
ハロ(FまたはClなど)、
−Cアルコキシ(OCHまたはOCなど)、
H、
−OS(=O)CF
ハロ−C−Cアルコキシ(OCFなど)、
−OCH=O、
【化63】
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または
−NHC(=O)CH
である]
である基からなる群より選択され、
がHであり、
がHであり、および

−Cアルキル(CHなど)、
−Cアルコキシ(CHOまたはCOなど)、
−Cアルキルチオ(CHSなど)、
ハロ−C−Cアルキル(CF(CH)またはF(CH)CHなど)、または
ハロ(Clなど)
である化合物;
(2)R10
【化64】
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[式中、R3bが、
【化65】
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などの4〜10員のヘテロシクロ−C−Cアルコキシである]
である化合物;
(3)R10
【化66】
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[式中、Ra5が:
−Cアルコキシカルボニル(例えば、
【化67】
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−Cアルコキシカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル(例えば、
【化68】
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−C10ヘテロアリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル(例えば、
【化69】
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−C10ヘテロアリールカルボニルアミノ−C−Cアルキル(フェニル)カルボニル(例えば、
【化70】
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−C10アリールカルボニル(0〜3個のRa5a基で置換される)(例えば、
【化71】
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である]
であり;
が:
−Cアルコキシ(CHOなど)、または
−Cアルキルチオ(CHSなど)
であり、および
3bがC−Cアルコキシ(CHOなど)である
ところの化合物;および
(4)R10
【化72】
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[式中、R3bがCHOである]
である
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0040】
ある実施態様において、本発明は:
がC−Cアルコキシ(CHOなど)、またはC−Cアルキル(CHなど)であり;
がHであり;および
10
【化73】
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[式中
3bがC−Cアルコキシ(CHOなど)であり、および

【化74】
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であり;
ここでヘテロアリールは、例えば
【化75】
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であり、
a5がH、ハロ(Fなど)、またはC−Cアルコキシ(CHOなど)であり、
a5がHまたはC−Cアルコキシ(CHOなど)であり、
a5がH、C−Cアルコキシ(CHOなど)、C−Cアルキル(CHなど)、またはハロ(Fなど)であり、
a5がH、C−Cアルコキシ(CHOなど)、ハロ−C−Cアルキル(CFなど)、またはハロ(Fなど)であり、
a5がH、ハロ(Fなど)、またはC−Cアルコキシ(CHOなど)であり、
a5がH、ハロ(Fなど)、またはC−Cアルキル(CHなど)であり、
a5がHであり、
a5がHまたはC−Cアルキル(CHなど)であり、
a5がHまたはハロ(Clなど)である
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0041】
上記のR基の例として、
【化76】
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【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられる。
【0042】
ある実施態様において、本発明は:
がC−Cアルコキシ(CHOなど)であり;
がHであり;
10
【化80】
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[式中、RがC−Cアルコキシ(CHOなど)であり;

【化81】
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であって、
ここで
a5がHまたはC−Cアルコキシ(CHOなど)であり、
a5がHであり、
a5がH、ハロ(Fなど)、C−Cアルコキシ(CHOなど)、またはC−Cアルキル(CHなど)であり、
a5がH、ハロ(Fなど)、C−Cアルコキシ(CHOなど)、またはC−Cアルキル(CHなど)であり、
a5がHであり、
a5がHまたはハロ(Fなど)であり、および
a5がHである
ところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0043】
上記したR基の例として、
【化82】
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【化83】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられる。
【0044】
さらに別の実施態様において、本発明は、実施例より選択されるところの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0045】
本発明の式I:
【化84】
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で示される化合物が、構造式:
【化85】
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でも表され、本発明の式IB:
【化86】
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で示される化合物が、構造式:
【化87】
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でも表されることは明らかである。
【0046】
ある実施態様において、本発明は、次の構造式:
【化88】
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【化89】
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【化90】
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【化91】
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【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【化94】
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で示される本発明の化合物を包含する。
【0047】
ある実施態様において、本発明は、構造式:
【化95】
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【化96】
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【化97】
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【化98】
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で示される本発明の化合物を包含する。
【0048】
好ましくは、本発明のPAR4化合物は、FLIPRアッセイ(下記に記載)にて、約10μM、好ましくは5μM以下、より好ましくは500nM以下、さらにより好ましくは10nM以下のIC50を有する。本発明の化合物の活性データが実施例Fの表に示される。
【0049】
ある実施態様において、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを提供する。
【0050】
ある実施態様において、本発明は、医薬的に許容される担体と、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を、単独でまたは別の治療剤と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
【0051】
ある実施態様において、本発明は、別の治療剤をさらに含む医薬組成物を提供する。 好ましい態様において、本発明は、別の治療剤が抗血小板薬またはその組み合わせであるところの、医薬組成物を提供する。好ましくは、抗血小板薬はP2Y12アンタゴニストおよび/またはアスピリンである。好ましくは、P2Y12アンタゴニストはクロピドグレル、チカグレロール、またはプラスグレルである。別の好ましい実施態様において、本発明は、別の治療剤が抗凝血剤またはその組み合わせであるところの、医薬組成物を提供する。好ましくは、抗凝血剤はFXa阻害剤、FXIa阻害剤またはトロンビン阻害剤である。好ましくは、FXa阻害剤はアピキサバンまたはリバロキサバンである。好ましくは、トロンビン阻害剤はダビガトランである。本発明にて有用であるかもしれないFXIa阻害剤の例として、国際特許出願公開番号WO2011/10040を参照のこと。
【0052】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または予防方法であって、かかる治療または予防を必要とする対象(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを投与する工程を含む、方法を提供する。
【0053】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または血栓塞栓性障害の一次または二次予防方法であって、その治療または予防を必要とする患者(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を投与する工程を含み、ここで該血栓塞栓性障害が、、動脈心血管血栓塞栓性障害、静脈心血管血栓塞栓性障害、脳血管血栓塞栓性障害、および血栓塞栓性障害からなる群より選択されるところの、方法を提供する。
【0054】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または血栓塞栓性障害の一次または二次予防方法であって、その治療または予防を必要とする患者(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を投与する工程を含み、ここで該血栓塞栓性障害が、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、ST上昇型心筋梗塞、非ST上昇型心筋梗塞、心房細動、心筋梗塞、一過性虚血性発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈性疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈性血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、癌関連性血栓症、および血液が人工物の表面に曝され、血栓症を促進する医療用移植片、デバイスおよび操作よりもたらされる血栓症からなる群より選択されるところの、方法を提供する。
【0055】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または血栓塞栓性障害の一次または二次予防方法であって、その治療または予防を必要とする患者(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を投与する工程を含み、ここで該血栓塞栓性障害が、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、ST上昇型心筋梗塞、および非ST上昇型心筋梗塞からなる群より選択されるところの、方法を提供する。
【0056】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または血栓塞栓性障害の一次または二次予防方法であって、その治療または予防を必要とする患者(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を投与する工程を含み、ここで該血栓塞栓性障害が一過性虚血性発作および脳卒中からなる群より選択されるところの、方法を提供する。
【0057】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または血栓塞栓性障害の一次または二次予防方法であって、その治療または予防を必要とする患者(例えば、ヒト)に、治療上の有効量の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、実施例の一つより選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグエステル、または溶媒和物を投与する工程を含み、ここで該血栓塞栓性障害が末梢動脈性疾患であるところの、方法を提供する。
【0058】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害が、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、一次心筋梗塞、再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性虚血性発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢閉塞性動脈症、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓静脈炎、動脈塞栓症、冠状動脈性血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、および血液が人工物の表面に曝され、血栓症を促進する医療用移植片、デバイスおよび操作よりもたらされる血栓症から選択されるところの、上記した方法を含む。
【0059】
ある実施態様において、本発明は、血小板凝集を阻害または予防する方法であって、その阻害または予防を必要とする対象(ヒトなど)に、治療上の有効量の本発明の式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは、本発明の実施例の一つより選択される化合物である、PAR4アンタゴニストを投与する工程を含む、方法を含む。
【0060】
発明の他の実施態様 ある実施態様において、本発明は、本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグエステルを製造するための方法を提供する。
【0061】
ある実施態様において、本発明は、本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグエステルを製造するための中間体を提供する。
【0062】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または予防方法であって、その治療または予防を必要とする対象(例えば、ヒト)に、治療的に有効量の、PAR4に結合する化合物(本発明の式Iの化合物など)を投与し、PAR4切断および/またはシグナル伝達を阻害することを含み、ここで該対象が二元的PAR1/PAR4血小板受容体レパートリーを有するところの、方法を提供する。
【0063】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または予防の療法に用いるための本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルを提供する。
【0064】
ある実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療または予防用の医薬を製造するための、本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグエステルの使用も提供する。
【0065】
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の特定の形態において具体化されうる。本発明は、本明細書に記載の本発明の好ましい態様の全ての組み合わせを包含する。本発明のいずれかおよび全ての実施態様は、いずれかの他の実施態様と組み合わせてさらなる実施態様を記載してもよいと理解される。また、該実施態様の各々個々の要素はそれぞれの独立した実施態様であると理解される。さらには、一の実施態様のいずれの要素も、さらなる実施態様を記載するために、いずれかの実施態様からのいずれかおよび全ての他の要素と組み合わせることも意図とする。
【0066】
化学
本発明の化合物は1または複数の不斉中心を有してもよい。特記されない限り、本発明の化合物のすべてのキラル体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体は本発明に含まれる。オレフィン、C=N二重結合等の多数の幾何異性も化合物中に存在してもよく、かかるすべての安定した異性体は本発明に含まれると考えられる。本発明の化合物のシス−およびトランス−幾何異性体が記載され、異性体の混合物としてあるいは分離した異性体の形態として単離されてもよい。本発明の化合物は光学活性な形態またはラセミ形態にて単離され得る。ラセミ体を分割することにより、あるいは光学活性な出発物質より合成することによるなどの光学活性体をどのように製造するかは当該分野にて周知である。具体的な立体化学または異性体の形態が具体的に指示されない限り、すべてのキラル体(エナンチオマーおよびジアステレオマー体)およびラセミ体の形態およびすべての幾何異性体の形態の構造物が意図されるものとする。化合物の(または不斉炭素の)立体配置(シス−、トランス−あるいはRまたはS)について具体的な言及がなされない限り、その場合には異性体のいずれか一つ、または1以上の異性体の混合物が意図されるものとする。製造方法は、出発物質としてラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーを使用しうる。本発明の化合物を調製するのに使用されるすべての方法およびその方法の中で製造される中間体は本発明の一部であると考えられる。エナンチオマーまたはジアステレオマーの生成物が調製される場合、それらは従来の方法により、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶により分離され得る。本発明の化合物、およびその塩は、水素原子が該分子の他の部分に転位し、該分子の原子間の化学結合がそれに伴って再編成された複数の互変異性体の形態にて存在してもよい。存在する限り、すべての互変異性体の形態が本発明に含まれると解される。
【0067】
本発明の化合物の分子量は、好ましくは、1モルに付き約800グラム未満である。
【0068】
本明細書で用いられる場合、「アルキル」または「アルキレン」なる語は、単独で、または他の基の一部として、炭素数が1〜10であるか、または特定される数の炭素原子を有する分枝鎖および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基の両方を含むことを意図とする。例えば、「C1−10アルキル」(またはアルキレン)は、C、C、C、C、C、C、C、C、CおよびC10アルキル基を含むことを意図とする。また、例えば、「C−Cアルキル」は1ないし6個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキル基は置換されないか、少なくとも1つの水素が別の化学基で置き換えられるように置換され得る。アルキル基の例として、以下に限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、およびペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)、およびその鎖異性体等が挙げられ、かかる基はハロ、例えばF、Br、ClまたはI、あるいはCF、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール(アリール)またはジアリール、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アルキルチオ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアリール、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ハロアルキル、トリハロアルキル、および/またはアルキルチオならびに(=O)、OR、SR、(=S)NR、N(アルキル)、NRSO、NRSO、SOSONR、SONRC(=O)R、SOH、PO(OH)、C(=O)R、CO、C(=O)NR、C(=O)(C−Cアルキレン)NR、C(=O)NR(SO)R、CO(C−Cアルキレン)NR、NRC(=O)R、NRCO、NR(C−Cアルキレン)CO、=NOH、=NOアルキルなどの1ないし4個の置換基を所望により含んでもよく、ここでRおよびRは、同一または異なり、水素、アルキル、アルケニル、COH、CO(アルキル)、C−Cシクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4ないし7員のヘテロシクロ、または5ないし6員のヘテロアリールから独立して選択されるか、あるいは同じ窒素原子に結合する場合に、一緒になってヘテロシクロまたはヘテロアリールを形成してもよく、Rは、水素以外の、RおよびRと同じ基より選択される。RおよびR基(水素以外の基である場合)の各々、およびR基の各々は、R、R、および/またはRのいずれか利用可能な炭素または窒素原子で結合した3個までのさらなる置換基を所望により有してもよく、該置換基は同一または異なり、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、CF、O(C−Cアルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C−Cアルキル)、COH、CO(C−Cアルキル)、NHCO(C−Cアルキル)、−S(C−Cアルキル)−NH、NH(C−Cアルキル)N(C−Cアルキル)、N(CH、SO(C−Cアルキル)、C(=O)(C−Cアルキレン)NH、C(=O)(C−Cアルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C−Cアルキレン)n(C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ナフチル、4〜7員のヘテロシクロ、または5〜6員のヘテロアリールからなる群より独立して選択される。置換されたアルキルがアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、またはヘテロアリール基で置換される場合、該環系は以下に定義されるとおりであり、かくしてまた下記されるように0、1、2または3個の置換基を有してもよい。
【0069】
「アルケニル」または「アルケニレン」は、単独で、または他の基の一部として、直線または分岐構造のいずれかの炭化水素鎖であって、その鎖に沿ったいずれか安定した位置で生じる1または複数の炭素−炭素二重結合を有するものを包含することを意図とする。例えば、「C2−6アルケニル」(またはアルケニレン)は、C、C、C、C、およびCアルケニル基を包含することを意図とする。アルケニルの例として、以下に限定されないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−メチル−2−プロペニル、および4−メチル−3−ペンテニルが挙げられ、それらは1〜4個の置換基で、すなわち、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、アミノ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、シクロヘテロアルキル、アルカノイルアミノ、アルキルアミド、アリールカルボニル−アミノ、ニトロ、シアノ、チオール、および/またはアルキルチオで所望により置換されてもよい。
【0070】
「アルキニル」または「アルキニレン」、単独で、または他の基の一部として、直線または分岐構造のいずれかの炭化水素鎖であって、その鎖に沿ったいずれか安定した位置で生じる1または複数の炭素−炭素三重結合を有するものを包含することを意図とする。例えば、「C2−6アルキニル」(またはアルキニレン)は、C、C、C、C、およびCアルキニル基;例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルを包含することを意図とし、それらは1〜4個の置換基で、すなわち、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、アミノ、ヘテロアリール、シクロヘテロアルキル、ヒドロキシ、アルカノイルアミノ、アルキルアミド、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、および/またはアルキルチオで所望により置換されてもよい。
【0071】
「アルコキシ」または「アルキルオキシ」なる語は、単独で、または他の基の一部として、−O−アルキル基(ここで、アルキルは上記と同意義である)をいう。「C1−6アルコキシ」(またはアルキルオキシ)は、C、C、C、C、C、およびCアルコキシ基を包含することを意図とする。アルコキシ基の例として、以下に限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)、およびt−ブトキシが挙げられる。同様に、「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、単独で、または他の基の一部として、特定される数の炭素原子を有する上記のアルキル基またはアルコキシ基が硫黄架橋を介して結合する基;例えば、メチル−S−およびエチル−S−を表す。
【0072】
「ハロ」または「ハロゲン」は、単独で、または他の基の一部として、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを包含する。
【0073】
「ハロアルキル」は、特定される数の炭素原子を有し、1〜7個のハロゲン、好ましくは1〜4個のハロゲン、好ましくはFおよび/またはClで置換される、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を包含することを意図とする。ハロアルキルの例として、以下に限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、1,1−ジフルオロエチル、1−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、およびヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例として、特定される数の炭素原子を有し、1〜7個のフッ素原子、好ましくは1〜4個のフッ素原子で置換される、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を包含することを意図とする、「フルオロアルキル」も挙げられる。
【0074】
「ハロ−C−Cアルコキシ」または「ハロアルキルオキシ」は、特定される数の炭素原子を有する上記のハロアルキル基が酸素架橋を介して結合する基を表す。例えば、「C1−6ハロアルコキシ」は、C、C、C、C、C、およびCハロアルコキシ基を包含することを意図とする。ハロアルコキシの例として、以下に限定されないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ等が挙げられる。同様に、「ハロアルキルチオ」または「チオハロアルコキシ」は、特定される数の炭素原子を有する上記のハロアルキル基が硫黄架橋を介して結合する基;例えば、トリフルオロメチル−S−、およびペンタフルオロエチル−S−を表す。
【0075】
特に断りがなければ、本明細書で用いられる「シクロアルキル」なる語は、単独で、または他の基の一部として、飽和または部分的に不飽和の(1または2個の二重結合を含有する)1ないし3個の環を含有する環状炭化水素基(単環式アルキル、二環式アルキル(またはビシクロアルキル)、および三環式アルキルを含み、合計で3〜10個の環を形成する炭素を含有する)(C−C10シクロアルキル)であって、アリールで記載されるような1または2個の芳香族環に縮合してもよく、それはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル、シクロヘキセニル、ノルボルニル、
【化99】
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を包含し、そのいずれの基も、所望により、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、オキソ、アシル、アリールカルボニルアミノ、アミノ、ニトロ、シアノ、チオール、および/またはアルキルチオ、および/またはアルキルで記載のいずれかの置換基などの1〜4個の置換基で所望により置換されてもよく、ならびにかかる基は2個のフリーボンド、すなわち連結基を含んでもよい。
【0076】
本明細書で用いられる場合、「炭素環」または「炭素環残基」は、いずれか安定した3、4、5、6、または7員の単環式または二環式環、あるいは7、8、9、10、11、12、または13員の二環式または三環式環をいうことを意図とし、そのいずれも飽和、部分不飽和、不飽和または芳香族であってもよい。かかる炭素環の例として、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、アントラセニル、およびテトラヒドロナフチル(テトラリン)が挙げられる。上記されるように、架橋環も炭素環の定義に含まれる(例えば、[2.2.2]ビシクロオクタン)。好ましい炭素環は、特に断りがなければ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、およびインダニルである。「炭素環」なる語が用いられる場合、「アリール」を含むことを意図とする。1または複数の炭素原子が2個の隣接しない炭素原子と連結する場合に、架橋環が生じる。好ましい架橋は1または2個の炭素原子である。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋されると、その環で記載される置換基はまた、架橋上に存在してもよい。
【0077】
「アリール」基は単環式または多環式芳香族炭化水素をいい、例えば、フェニル、ナフチル、およびフェナントラニルを包含する。アリール基は周知であり、例えば、Lewis, R.J.編、Hawley's Condensed Chemical Dictionary, 13th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York (1997)に記載される。「C6−10アリール」はフェニルおよびナフチルをいう。特に断りがなければ、「アリール」、「C6−10アリール」または「芳香族残基」は、置換されていないか、またはOH、OC−Cアルコキシ、Cl、F、Br、I、CN、NO、NH、N(CH)H、N(CH、CF、OCF、OCHF、C(=O)CH、SCH、S(=O)CH、S(=O)CH、C−Cアルキル、COH、およびCOCHから選択される1〜3個の基で置換されてもよい。
【0078】
本明細書で用いられる場合、「ヘテロサイクル」、「ヘテロシクロ」または「ヘテロ環」なる語の基は、飽和または部分不飽和であって、炭素原子、ならびにN、NH、OおよびSからなる群から独立して選択される1、2、3もしくは4個のヘテロ原子からなる、安定した4〜14員の単環式、二環式、または三環式ヘテロ環式環を意味することを意図し、上記のヘテロ環式環のいずれかがベンゼン環と縮合しているいずれの二環式基をも包含する。窒素および硫黄のヘテロ原子は、所望により、酸化されてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)、ここで、pは0、1、または2である)。窒素原子は、置換されていても、置換されなくてもよい(すなわち、定義するならば、NまたはNRであり、ここで、RはHまたは別の置換基である)。ヘテロ環式環は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子で、そのペンダント基に結合し、安定した構造をもたらしてもよい。本明細書に記載のヘテロ環式環は、得られる化合物が安定しているならば、OH、OC−Cアルコキシ、Cl、F、Br、I、CN、NO、NH、N(CH)H、N(CH、CF、OCF、OCHF、=O、C(=O)CH、SCH、S(=O)CH、S(=O)CH、C−Cアルキル、COHおよびCOCHから選択される1〜3個の基で、炭素または窒素原子上で所望により置換されてもよい。ヘテロサイクル中の窒素は所望により四級化されてもよい。ヘテロサイクル中のSおよびO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣接しないことが好ましい。ヘテロサイクル中のSおよびO原子の総数は1以下であることが好ましい。スピロ環および架橋環はまたヘテロサイクルの定義に含まれる。1または複数の原子(すなわち、C、O、N、またはS)が2個の隣接しない炭素または窒素原子を連結する場合に架橋環が生じる。架橋環の例として、以下に限定されないが、一炭素原子、二炭素原子、一窒素原子、二窒素原子、および炭素−窒素基が挙げられる。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋されると、その環で記載される置換基はまた、架橋上に存在してもよい。「ヘテロサイクル」なる語を用いる場合、ヘテロアリールを包含することを意図としない。
【0079】
単環式ヘテロ環基の例として、アゼチジニル、ピロリジニル、オキセタニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニル スルホキシド、チアモルホリニル スルホン、1,3−ジオキソラン、およびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニル等が挙げられる。
【0080】
二環式ヘテロシクロ基の例として、キヌクリジニルが挙げられる。
【0081】
好ましいヘテロシクロ基は
【化100】
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を包含し、これらは所望により置換されてもよい。
【0082】
本明細書で用いられる場合、「芳香族ヘテロ環基」または「ヘテロアリール」なる語は、硫黄、酸素または窒素などの少なくとも1個のヘテロ原子の環原子を含む、安定した単環式および多環式芳香族炭化水素をいうことを意図とする。ヘテロアリールは、限定されるものではないが、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニル、ベンゾジオキソラニル、およびベンゾジオキサンを包含する。ヘテロアリール基は、置換されていないか、OH、OC−Cアルコキシ、Cl、F、Br、I、CN、NO、NH、N(CH)H、N(CH、CF、OCF、OCHF、=O、C(=O)CH、SCH、S(=O)CH、S(=O)CH、C−Cアルキル、COHおよびCOCHから選択される1〜3個の基で置換される。窒素原子は置換されているか、または置換されていない(すなわち、NまたはNRであり、ここでRは、定義されるとすれば、Hまたは他の置換基である)。窒素および硫黄のヘテロ原子は、所望により、酸化されてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)、ここで、pは0、1、または2である)。架橋環はヘテロアリールの定義にも含まれる。1または複数の原子(すなわち、C、O、N、またはS)が2個の隣接しない炭素または窒素原子を連結する場合に架橋環が生じる。架橋環の例として、以下に限定されないが、一炭素原子、二炭素原子、一窒素原子、二窒素原子、および炭素−窒素基が挙げられる。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋されると、その環で記載される置換基はまた、架橋上に存在してもよい。
【0083】
好ましいヘテロアリール基は
【化101】
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を包含する。
【0084】
「不飽和」なる語が、本明細書中、環または基に言及して用いられる場合、その基等は完全にまたは部分的に不飽和であってもよい。
【0085】
「アシル」なる語が、単独で、または他の基の一部として、有機基に連結するカルボニル基をいい、より詳細には、C(=O)R基、ならびに有機基に連結する二価の基、−C(=O)−または−C(=O)R−をいう。R基は、本明細書で定義されるようなアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、または置換アルキニルより選択されるか、あるいは必要に応じて、対応する二価の基、例えば、アルキレン、アルケニレン等より選択される。
【0086】
環または他の基に結合する
【化102】
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なる表示はフリーボンドまたは連結基をいう。
【0087】
明細書を通して、基およびその置換基は、安定した部分および化合物、ならびに医薬的に許容される化合物として有用である化合物、および/または医薬的に許容される化合物を製造するのに有用である中間化合物を提供するように、当業者により選択され得る。
【0088】
「対イオン」なる語は、塩化物、臭化物、水酸化物、アセテートおよびサルフェートなどの負に帯電したものを表すのに使用される。
【0089】
本明細書中で言及されるように、「置換」なる語は、少なくとも1つの水素原子が水素以外の基と置き換えられているが、ただし通常の原子価が維持され、置換が安定した化合物をもたらすことを意味する。置換基がケト(すなわち、=O)である場合、その場合には原子上の2個の水素が置き換えられている。ケト置換基は芳香族部分には存在しない。本明細書で使用されるように、環二重結合は、2個の隣接する環原子の間で形成される二重結合(例えば、C=C、C=NまたはN=N)である。
【0090】
本発明の化合物で窒素原子がある場合(例えば、アミン)では、これらの原子は、酸化剤(例えば、mCPBAおよび/または過酸化水素)で処理することによりN−オキシドに変換され、本発明の他の化合物とすることができる。かくして、特定および請求される窒素原子は特定される窒素およびそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方に及ぶものと考えられる。本発明の化合物に四級炭素原子がある場合には、これらの原子はケイ素原子と置き換えることができるが、Si−NまたはSi−O結合を形成することはない。
【0091】
任意の可変基が化合物の構成または式中で2回以上示される場合、その定義は、各々、他の場合のその定義からは独立している。かくして、例えば、一の基が0〜3個のR3a基で置換して示される場合、その場合、該基は3個までのR3a基で所望により置換されてもよく、R3aは、各々、R3aの定義から独立して選択される。また、置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0092】
置換基との結合が環の2つの原子を連結する結合と交差して示される場合、その場合にはかかる置換基は環上のいずれの原子に結合してもよい。置換基が、かかる置換基が所定の式で示される化合物の残基と結合する場合に、その原子が特定されることなく列挙される場合、その場合にはかかる置換基はその置換基にあるいずれの原子を介して結合してもよい。置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0093】
「医薬的に許容される」なる語は、本明細書にて、正常な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応および/または他の問題または合併症がなく、合理的な利点/危険性の割合を考慮して、ヒトおよび動物の組織または臓器と接触して使用するのに適する、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形をいうのに用いられる。
【0094】
本明細書で用いられる場合、「医薬的に許容される塩」は開示される化合物の誘導体をいい、ここで親化合物はその酸または塩基塩を製造することで修飾される。医薬的に許容される塩の例として、以下に限定されないが、アミンなどの塩基性基の鉱酸または有機酸塩;カルボン酸などの酸性基のアルカリまたは有機塩基塩である。医薬的に許容される塩は、例えば、無毒の無機または有機酸より形成される、親化合物の通常の無毒の塩または四級アンモニウム塩を包含する。例えば、かかる通常の無毒の塩は、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸等)より誘導される塩;有機酸(酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸およびイセチオン酸等)から調製される塩を包含する。
【0095】
本発明の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性の部分を含有する親化合物より合成され得る。一般に、かかる塩は、遊離した酸または塩基の形態のこれらの化合物を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水または有機溶媒、あるいはその2種の混合物中で反応させることにより調製することができ;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリル等の非水性媒体が好ましい。適当な塩の一覧は、Allen, L.V.編、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edtion, Pharmaceutical Press, London, UK (2012)に記載されており、その開示を引用することにより本明細書に組み入れることとする。
【0096】
また、式Iの化合物はプロドラッグの形態を有してもよい。インビボにて変換して生物活性剤(すなわち、式Iの化合物)を提供する化合物はいずれも、本発明の範囲内および精神の範囲内にあるプロドラッグである。種々の形態のプロドラッグが当該分野にて周知である。かかるプロドラッグ誘導体の例として、以下の文献を参照のこと: a)Bundgaard, H.編、Design of Prodrugs, Elsevier(1985)、およびWidder, K.ら編、Methods in Enzymology, 112:309-396, Academic Press(1985);
b)Bundgaard, H.、Chapter 5, 「Design and Application of Prodrugs」, Krosgaard-Larsen, P.ら編、A Textbook of Drug Design and Development、pp.113-191, Harwood Academic Publishers(1991);
c)Bundgaard, H., Adv. Drug Deliv Rev., 8:1-38(1992);
d)Bundgaard, H.ら、J. Pharm. Sci., 77:285(1988);
e)Kakeya, N.ら、Chem. Pharm. Bull., 32:692(1984);および
f)Rautio, J(編集者)、Prodrugs and Targeted Delivery(Methods and Principles in Medicinal Chemistry), Vol 47, Wiley-VCH, 2011。
【0097】
プロドラッグの調製は当該分野で周知であり、例えば、King, F.D.編、Medicinal Chemistry:Principles and Practice、The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK(2nd edition, 2006,再発行);Testa, Bら、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism. Chemistry, Biochemistry and Enzymology, VCHA and Wiley-VCH, Zurich, Switzerland(2003);Wermuth, C.G.編、The Practice of Medicinal Chemistry, 3rd edtion, Academic Press, San Diego, CA(1999)に記載されている。
【0098】
本発明の同位体標識された化合物、すなわち、記載される1または複数の原子がその原子の同位体(例えば、13Cにより、または14Cにより置き換えられる12C;重水素および三重水素を含む水素の同位体)と置き換えられている化合物も、本明細書にて提供される。かかる化合物は、種々の使用の可能性、例えば、潜在的な医薬化合物と標的タンパク質または受容体との結合能を測定する標体および試薬として、あるいは本発明の化合物のインビボまたはインビトロでの生物学的受容体への結合を画像化するのに、使用され得る。
【0099】
本発明の化合物は、その調製の後で、該化合物を98重量%以上、好ましくは99重量%以上の量で含有する(「実質的に純粋な」)組成物を得るのに、単離かつ精製されるのが好ましく、ついで本明細書に記載されるように用いられるか、または処方される。かかる「実質的に純粋な」化合物も、本明細書にて、本発明の一部であると考えられる。
【0100】
「安定した化合物」および「安定した構造」は、反応混合物から有用な純度にまで単離し、効果的な治療薬に処方しても残存するほどに十分に強固な化合物であることを意味する。本発明の化合物は、N−ハロ、S(O)HまたはS(O)H基を含まないことが好ましい。
【0101】
「溶媒和物」なる語は、本発明の化合物と、有機または無機溶媒のいずれかの、1または複数の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は水素結合を包含する。ある場合には、溶媒和物は、例えば、1または複数の溶媒分子が結晶固体の結晶格子に組み込まれた場合に、単離可能となる。「溶媒和物」は液相および分離可能な溶媒和物の両方を包含する。溶媒和物の例は、以下に限定されないが、水和物、エタノレート、メタノレート、およびイソプロパノレートを包含する。溶媒和の方法は一般に当該分野で公知である。
【0102】
本明細書で使用される略語は以下のように定義される:「1x」は1回と、「2x」は2回と、「3x」は3回と、「℃」は摂氏温度と、「eq」は当量と、「g」はグラムと、「mg」はミリグラムと、「L」はリットルと、「mL」はミリリットルと、「μL」はマイクロリットルと、「N」は規定度と、「M」はモルと、「ミリモル」はミリモルと、「min」は分と、「h」は時間と、「rt」は 室温と、「RT」は保持時間と、「atm」は大気圧と、「psi」はポンド毎平方インチと、「conc.」は濃縮と、「sat」または「sat’d」は飽和と、「MW」は分子量と、「mp」は融点と、「MS」または「Mass Spec」は質量分析と、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析と、「HR」は高分解能と、「HRMS」は高分解能質量分析と、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析と、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーと、「RPHPLC」は逆相HPLCと、「TLC」は薄層クロマトグラフィーと、「SM」は出発物質と、「NMR」は核磁気共鳴分光法と、「H」はプロトンと、「δ 」はデルタと、「s」は一重項と、「d」はニ重項と、「t」は三重項と、「q」は 四重項と、「m」は多重項と、「br」はブロードなと、「Hz」はヘルツと、「tlc」は薄層クロマトグラフィーと定義される。「α」、「β」、「R」、「S」、「E」および「Z」は当業者に周知の立体化学記号である。
【表4-1】
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【表4-2】
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【表4-3】
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【0103】
本発明の化合物は有機合成の分野の当業者に公知の多くの方法で調製され得る。本発明の化合物は、以下に記載の方法を合成有機化学の分野で公知の合成方法と共に用いて、あるいは当業者に明らかなようにそれに変形を加えて合成することができる。好ましい方法は、限定されないが、以下に記載の方法を包含する。該反応は、使用される試薬および材料に適し、変換がなされるのに適する溶媒または混合溶媒中で行われる。分子上に存在する官能性が提案される変換に適合する必要のあることは有機合成の分野における当業者によって理解される。このことは、時には、本発明の所望の化合物を得るために、合成工程の順序を修飾するか、一の特定のプロセスのスキームを他のスキームの中から選択する判断を要求することとなる。
【0104】
この分野における合成経路の計画にて別に主として考慮することは、本発明の化合物にある反応性官能基を保護するのに使用される保護基の賢明な選択であることも理解されよう。多くの変形を熟練者に示す信頼できる文献が、Wutsら(Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, Wiley-Interscience(2006))である。
【0105】
本発明の式Iのイミダゾチアジアゾール化合物は、スキーム1に示されるように、式IIIの置換アミノチアジアゾールを、式IVのケトン(ブロミド、ヨーダイドまたはトシレートなどの脱離基Zを含有する)と縮合させることで得ることができる。式IIIおよびIVの化合物は共に市販品として入手可能であるか、または当業者に公知の手段により調製され得る。この縮合は加熱により(熱的に加熱するか、マイクロ波を照射するかのいずれかにより)促進される。
【化103】
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【0106】
別法として、式Iの化合物は、スキーム2に示されるように、式VIの化合物のチオメチル基を酸化により活性化してスルホンVIIとすることで調製され得る。この操作により、ニートで、あるいはジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性溶媒中、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、アルコール、チオールおよびアミンなどのR基として、種々の求核基が導入される。
【化104】
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【0107】
式Iaの化合物は、スキーム3に示されるように、式IIIの置換アミノチアジアゾールを式XIのケトンと縮合させることで調製され得る。式XIのケトンは市販品として入手可能であるか、またはスキーム3に示されるように、式VIIIのヒドロキシケトンを式IXのケトン(クロロ、ブロモまたはトシルオキシなどの脱離基を担持する)と縮合させることで構成され得る。式VIIIおよびIXの化合物は共に市販品として入手可能であるか、または当業者に公知の手段により調製され得る。式Xの化合物を、式XIのブロモケトンに変換することで、式IIIの置換アミノチアジアゾールを縮合して式Iaの化合物を形成することが、あるいは式XIIのアミノチアゾールを縮合して式XIIIの化合物を形成することのいずれかが可能となる。式XIIIの化合物は、酸化し、得られた式XIVの化合物のメチルスルホンを、ニートで、あるいはジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性溶媒中、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、アルコール、チオールおよびアミンなどのR基としての種々の求核基と置換することにより、式Iaの化合物にさらに変換され得る。
【化105】
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【0108】
式Icの化合物は、スキーム4に示されるように、式XVの化合物より調製され得る。式XVおよびXVIIの化合物は共に市販品として入手可能であるか、または当業者に既知の手段により入手可能である。ブロモケトンXIXを形成した後、式Iの化合物の形成は、スキーム4に示されるように、式IIIの化合物と縮合することで直接、あるいは化合物XXおよびXXIを中間体として介することで進めることができる。
【化106】
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【0109】
式Idの化合物は、スキーム5に示されるように、置換アミノチアゾールIIIと、ブロミド、ヨーダイドまたはトシレートなどの脱離基Zを含有する式XXIIのピルビン酸エステルとから出発して調製され得る。式IIIおよびXXIIの化合物は共に市販品として入手可能であるか、または当業者に既知の手段により入手可能である。縮合させ、エステルを鹸化して酸XXIVを形成させた後、式XXVのアミノフェノールをカップリングさせ、式XXVIのアミドを形成し、それを酸触媒下で環化し、式Idの化合物を形成する。
【化107】
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【0110】
式Ieの化合物は、スキーム6に示されるように、メトキシアミノチアジアゾールXXIXを、ブロミド、ヨーダイドまたはトシレートなどの脱離基Zを含有する式IVのケトンと縮合させることで調製され得る。そのメトキシアミノチアジアゾールXXIXは、チオキサンテート中間体XXVIIIを介して二硫化炭素(XXVII)より調製され得る。
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
式Ifの化合物は、スキーム7に示されるように、式XXXの化合物を適当なハロゲン化剤で処理することにより調製され得る。
【化109】
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【0112】
本発明の式Igの化合物は、スキーム8に示されるように、式IIIのアミンを、式XXXIのケトン(ブロミド、ヨーダイドまたはトシレートなどの脱離基Z、およびベンジルなどの保護基PGを含有する)と縮合させることで得ることができる。式IIIおよびXXXIの化合物は共に市販品として入手可能であるか、または当業者に既知の手段により調製され得る。この縮合は加熱により(熱的に加熱するか、好ましくはマイクロ波を照射するかのいずれかにより)促進される。保護基は当該分野で公知の方法により、例えば、ペンタメチルベンゼンの存在下、−78℃でBClを用いて処理することにより除去され得る。続いて、光延条件下でアルコールXXXIIIを、あるいは炭酸カリウムなどの塩基の存在下でブロミドXXXIVのいずれかを用いてアルキル化に付し、式Igの化合物を得る。アルコールおよびブロミドXXXIIIおよびXXXIVは市販品として入手可能であるか、または当該分野で公知の方法により調製され得る。
【化110】
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【0113】
以下の実験操作において、溶液の割合は、特記されない限り、容量との関連で表される。NMRの化学シフト(δ)は百万分の一(ppm)で報告される。
【0114】
生成物は、
方法A:PHENOMENEX(登録商標) Luna C18カラム(4.6x50mmまたは4.6x75mm);100%Aから100%Bまでの勾配を2、4または8分間で4mL/分の流速で溶出する(A:10%メタノール、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%メタノール、0.1%TFA、UV220nm);または
方法B:PHENOMENEX(登録商標) Luna C18カラム(4.6x50mm);100%Aから100%Bまでの勾配を4分間で4mL/分の流速で溶出する(A:10%アセトニトリル、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%アセトニトリル、0.1%TFA、UV220nm);または
方法C:PHENOMENEX(登録商標) Luna C18カラム(4.6x50mmまたは4.6x75mm);100%Aから100%Bまでの勾配を2、4または8分間で4mL/分の流速で溶出する(A:10%メタノール、89.9%水、0.1%HPO;B:10%水、89.9%メタノール、0.1%HPO、UV220nm);または
方法D:PHENOMENEX(登録商標) Luna C18カラム(4.6x 50mmまたは4.6x75mm);100%Aから100%Bまでの勾配を2、4または8分間で4mL/分の流速で溶出する(A:10%メタノール、89.9%水、0.1%NHOAc;B:10%水、89.9%メタノール、0.1%NHOAc、UV220nm);
を用い、Discovery VPソフトウェアで作動するShimadzu Analytical HPLCシステムで実施される逆相分析HPLCにより解析された。
中間体および最終生成物の精製は、順相または逆相クロマトグラフィーのいずれかで実施された。順相クロマトグラフィーは、予め装填されたSiOカートリッジを用い、ヘキサンと酢酸エチル、または塩化メチレンとメタノールの勾配で溶出して実施される。
逆相分取性HPLCは、
方法A:YMC Sunfire 5μm C18 30x100mmカラム;100%Aから100%Bまでの勾配を10分間で40mL/分の流速(A:10%メタノール、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%メタノール、0.1%TFA、UV220nm);
方法B:PHENOMENEX(登録商標) Luna 5μm C18 30x75mmカラム;100%Aから100%Bまでの勾配を10分間で40mL/分の流速(A:10%アセトニトリル、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%アセトニトリル、0.1%TFA、UV220nm);
方法C:PHENOMENEX(登録商標) Luna 5μm C18 30x100mmカラム;100%Aから100%Bまでの勾配を10分間で40mL/分の流速(A:10%アセトニトリル、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%アセトニトリル、0.1%TFA、UV220nm);または
方法D:PHENOMENEX(登録商標) Luna 5μm C18 30x100mmカラム;100%Aから100%Bまでの勾配を10分間で40mL/分の流速(A:10%メタノール、89.9%水、0.1%TFA;B:10%水、89.9%メタノール、0.1%TFA、UV220nm);
を用い、Discovery VPソフトウェアで作動するShimadzu Preparative HPLCシステムを用いて実施された。
あるいは、逆相分取性HPLCは、
方法E:Dynamax 10μm C18 41.4x250mmカラム;10%Bから100%Bまでの勾配を30分間で30mL/分の流速(A:98%水、2%アセトニトリル、0.05%TFA;B:98%アセトニトリル、2%水、0.05%TFA、UV254nm)
を用い、Star6.2 Chromatography Workstationソフトウェアで作動するVarian ProStar Preparative HPLC Systemを用いて実施された。 LCMSクロマトグラムは、上記される分析用に利用されるのと同じカラムおよび条件を用いて、MassLynxバージョン3.5ソフトウェアで作動するWaters ZQ質量分光計を連結した、Discovery VPソフトウェアで作動するShimadzu HPLCシステムで得られた。
【0115】
実施例
本発明の下記に示される化合物を、本明細書に開示の方法を用いて調製し、単離して特徴付けた。実施例は本発明の範囲の一部を示すものであり、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。
【0116】
実施例1
6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化111】
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5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(1.85g、12.55ミリモル)および1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(3g、12.55ミリモル)をマイクロ波バイアル(大きな容器)中のMeOH(20mL、0.63M)に溶かした。該反応物を、HPLC分析により生成物の形成が観察されるまで、マイクロ波にて30分間100℃に加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HO(2x50mL)で、つづいて食塩水(飽和NaCl、2x50mL)で洗浄した。有機層をSiOゲル上で乾燥し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン0−100%)で精製した。クロマトグラフィーに供した物質の純度を、10%EtOAc/ヘキサンを用いてトリチュレーションすることによりさらに改善し、そうして実施例1(1.8g)を黄褐色固体として得た。LCMS:3.810分、[M+1]=288.0;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 2.75−2.79(m,3H)、7.03−7.09(m,1H)、7.18−7.32(m,2H)、7.46−7.53(m,1H)、7.55−7.63(m,1H)、8.04−8.07(m,1H)
【0117】
実施例2
6−(ベンゾフラン−2−イル)−5−ブロモ−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
および
実施例3
5−ブロモ−6−(3−ブロモベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化112】
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実施例1(50mg、0.174ミリモル)を丸底フラスコに加え、THF(281μL)に溶かした。反応混合物を0℃に冷却し、NBS(35mg、0.192ミリモル)をゆっくり加えた。該反応混合物を終夜にわたって室温にまでゆっくりと加温した。LCMSによってモニター観察し、翌朝までに該反応物が実施例2:実施例3が1.3:1.0の割合まで進行していることが分かった。該混合物をNaS4O(飽和)でクエンチし、EtOAcで抽出し、NaSOで乾燥し、濾過して濃縮乾固した。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−100%)で精製し、実施例2(18mg)および実施例3(12.2mg)を得た。
【0118】
実施例2:LCMS:4.106分、[M+1]=367.8;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 7.59(dd,J=18.42、7.97Hz,2H)、7.32−7.29(m,2H)、7.23−7.27(m,2H)、2.81(s,3H)
【0119】
実施例3:LCMS:4.328分、[M+1]=445.7;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 7.59(d,J=7.70Hz,1H)、7.53(d,J=7.70Hz,1H)、7.31−7.39(m,2H)、2.81(s,3H)
【0120】
実施例4
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化113】
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実施例4を1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−ブロモエタノンより実施例1について記載される操作と同様にして調製した。LCMS:3.586分、[M+1]=305.0;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 2.74−2.80(m,3H)、7.32−7.40(m,1H)、7.43−7.51(m,1H)、7.88−7.95(m,1H)、7.96−8.04(m,1H)、8.36−8.42(m,1H)
【0121】
実施例5
2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化114】
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実施例4(2g、6.57ミリモル)を20℃のTHF(66.7mL、0.1M)に溶かし、m−CPBA(5.67g、32.9ミリモル)を加えた。反応混合物をスラリーとして合計で12時間攪拌した。THFを減圧下で除去し、次に該スラリーをDCM(50mL)を用いてトリチュレートした。該スラリーをDCM中で還流近くまで加熱し、冷却し、次に該固体を濾過し、単離して2−(2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール(1.66g)を黄色固体(スルホキシド:スルホン=1:10の割合)として得、それをさらに精製することなく使用した。2−(2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール(2.5g、7.43ミリモル)のMeOH(149mL)中懸濁液に、ナトリウムメトキシド(1.2g、22.3ミリモル)を添加した。反応混合物を20℃で12時間攪拌した。溶媒を減圧中で濃縮することにより除去し、DCM(50mL)を添加することでトリチュレートし、その不均一な混合物を還流近くまで加熱することで粗生成物を精製した。スラリーを冷却した後、溶媒を濾過で除去した。このトリチュレーション操作を3回繰り返し、実施例5(1.52g)を白色固体として得た。LCMS:2.338分、[M+1]=289.4;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 4.23(s,3H)、7.33−7.42(m,1H)、7.45−7.54(m,1H)、7.88−7.95(m,1H)、7.98−8.07(m,1H)、8.31(s,1H)
【0122】
実施例6
4−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化115】
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6A. 4−メトキシベンゾ[d]チアゾール
4−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(0.5g、2.77ミリモル)を、通気口のある反応容器中、アルゴン下でジオキサン(27.7mL)に溶かした。亜硝酸イソアミル(0.747mL、5.55ミリモル)を室温で加え、得られた反応混合物を85℃に加熱した。約1時間経過した後、LCMS分析は出発物質の消費および生成物の形成を示した(LCMS:2.270分、[M+1]=166.0)。溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−100%)を通して精製し、6A(286.8mg)を紅色油状物として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 8.89(s,1H)、7.51(d,J=8.25Hz,1H)、7.37(t,J=8.25Hz,1H)、6.91(d,J=7.70Hz,1H)、4.04(s,3H)
【0123】
6B. 1−(4−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)エタノン
フレーム乾燥した丸底フラスコにて、6A(260mg、1.57ミリモル)/THF(3.2mL)を加え、つづいてn−BuLi(ヘキサン中1.6M、1.08mL、1.73ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を−78℃で15分間攪拌し、次にN,N−ジメチルアセトアミド(151mg、1.731ミリモル)をゆっくり加えた。反応溶液を徐々に室温にまで加温した。LCMSで反応をモニターし、目的生成物の形成を示した。該混合物をNHCl(飽和水溶液)でクエンチし、EtOAc(3x)で抽出し、NaSOで乾燥し、濃縮乾固して6B(331mg)を得、それを次工程に直接使用した。LCMS:2.716分、[M+1]=208.0;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 7.51−7.54(m,1H)、7.47(t,J=8.25Hz,1H)、6.94−6.97(m,J=7.70Hz,1H)、4.09(s,3H)、2.85(s,3H)
【0124】
6C. 2−ブロモ−1−(4−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)エタノン
6B(331mg、1.597ミリモル)を酢酸エチル(6.9mL)に溶かした。臭化銅(II)(624mg、2.79ミリモル)を該溶液に加え、得られた混合物をアルゴン下で終夜加熱還流(60−70℃)した。緑色溶液をSiOゲルを通して濾過し、その媒体を10%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧中で濃縮して乾燥し、6Cを橙色固体(169.1mg)として得た。LCMS:3.016分、[M+1]=288.0この物質を次工程に直接使用した。
【0125】
実施例6
実施例6(25.5mg)を、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(40mg、0.272ミリモル)および6C(78mg、0.272ミリモル)より固体として調製した。LCMS:3.606分、[M+1]=335.0;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 8.51(s,1H)、7.50(d,J=8.80Hz,1H)、7.31−7.35(m,1H)、6.92(d,J=8.25Hz,1H)、4.06(s,3H)、2.78(s,3H)
【0126】
実施例7
2−(2−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化116】
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7A. エチル 2−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート
5−エチル−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(500mg、3.87ミリモル)をマイクロ波バイアルに入れ、エチル 3−ブロモ−2−オキソプロパノエート(0.48mL、3.87ミリモル)をEtOH(18mL)と一緒に添加した。該反応混合物をマイクロ波にて150℃で25分間加熱した。該溶液をEtOAcで希釈し、NaHCO(飽和水溶液、2x50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、SiOゲルを通して濾過して濃縮し、次にフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−10%)に付して精製し、7A(240mg)を得た。LCMS:1.767分、[M+1]=226.3;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 1.39−1.48(m,6 H)、2.93−3.15(m,2H)、4.31−4.53(m,2H)、8.19−8.39(s,1H)
【0127】
7B. 2−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸
7A(500mg、2.22ミリモル)をTHF(15mL)およびMeOH(15mL)に溶かし、LiOH溶液(2.0N、10mL)を室温でゆっくりと添加した。反応混合物を20℃で1.5時間攪拌した。該反応混合物をEtOAcで希釈した。水層を1N HClを用いてpHを3の酸性とした。混合物をEtOAc(2x50mL)を用いて抽出し、合わせた有機物をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して7B(420mg)を白色固体として得た。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ ppm 1.23−1.45(m,3H)、2.98−3.18(m,2H)、8.58−8.77(m,1H)、12.66−12.93(m,1H)
【0128】
7C. 2−エチル−N−(2−ヒドロキシフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
7B(25mg、0.127ミリモル)、2−アミノフェノール(11.5mg、0.106ミリモル)、HATU(60mg、0.158ミリモル)、DIEA(54.6mg、0.423ミリモル)、およびDMAP(0.065mg、0.005ミリモル)をDMF(2mL)含有の丸底フラスコに加えた。次に反応混合物を60℃で12時間加熱した。室温に冷却後、該反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水(飽和NaCl、3x30mL)で洗浄し、有機体をNaSOで乾燥し、SiOゲルで濾過して濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、0−30%)による精製に供し、7C(12mg)を固体として得た。LCMS(+):1.973分、[M+1]=289.4;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 1.44−1.50(m,3H)、3.04−3.12(m,2H)、6.86−6.94(m,1H)、7.04−7.10(m,1H)、7.11−7.20(m,2H)、8.33−8.38(m,1H)、9.13−9.22(m,1H)、9.51−9.65(m,1H)
【0129】
実施例7
7C(30mg、0.104ミリモル)を酢酸(0.5mL)およびTFA(0.5mL)に溶かし、マイクロ波バイアルに入れた。反応混合物をマイクロ波にて200℃で20分間加熱し、次にEtOAcで希釈し、NaHCO(飽和液、2x20mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、SiOゲルで濾過して濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−25%)に付して精製し、実施例7(14mg)を褐色固体として得た。LCMS:3.205分、質量:[M+1]=271.1;H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm1.45−1.51(m,3H)、3.01−3.17(m,2H)、7.30−7.44(m,2H)、7.53−7.68(m,1H)、7.71−7.83(m,1H)、8.40−8.56(m,1H)
【0130】
実施例8
6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化117】
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8A. カリウム O−メチル カルボノジチオエート
水酸化カリウム(45g、802ミリモル)およびMeOH(84mL)を丸底フラスコに添加し、1時間還流した。反応混合物を20℃に冷却し、カリウムメトキシド溶液を該固体から他の乾燥した500mLの丸底フラスコにデカントした。二硫化炭素(61.1g、802ミリモル)を攪拌しながら該溶液に15分間でゆっくりと添加した。次に該反応混合物を0℃に冷却し、沈殿した固体をフリット漏斗で集め、EtO(3x50mL)で洗浄し、減圧下で24時間乾燥し、8A(86g)を桃色固体として得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。
【0131】
8B. 5−メトキシ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
丸底フラスコ中の8A(15g、103ミリモル)に、HO(10mL)を添加した。該フラスコを氷浴中で0℃に冷却し、ヒドラジン・一水和物(5.1mL、164ミリモル)を該反応混合物に滴下して加えた。該混合物を加温して20℃に戻し、添加の完了の際に攪拌した。攪拌から15分以内に固体が沈殿した。得られたスラリーを室温で2時間攪拌し続け、次に0℃に冷却した。その不均一な溶液のpHをAcOHを(滴下して加えて)用いてpHを7に調整し、ついで該固体を濾過で単離した。明黄色固体を減圧下で24時間乾燥して生成物(8.5g)を得、それを丸底フラスコに入れ、そこに2N NaOH溶液(48mL、96ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、CNBr(8.48g、80ミリモル)のMeOH(8mL)中溶液を滴下して加えた。該反応物を1時間にわたって室温に加温し、20℃で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過で単離し、減圧中で乾燥し、8B(5.92g)を褐色固体として得た。LCMS:0.565分、[M+1]=131.8;H NMR(500MHz、DMSO−d) δ ppm3.85−3.97(s,3H)、6.65−6.80(bs,2H)
【0132】
8C. 1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(2−イミノ−5−メトキシ−1,3,4−チアジアゾール−3(2H)−イル)エタノン
8B(1g、7.62ミリモル)をEtOH(51mL)に溶かした。1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(1.82g、7.62ミリモル)を該容器に加え、それをアルゴン下で密封し、室温で終夜攪拌した。出発物質が消費された際に、該スラリーを濾過し、固体を集め、風乾し、8C(1.91g)を灰白色固体として得、それを次工程に直接使用した。LCMS:2.698分、[M+1]=290.1;H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 9.92(s,2H)、8.13(s,1H)、7.92(s,1H)、7.79(s,1H)、7.61(s,1H)、7.43(s,1H)、5.83(s,2H)、4.06(s,3H)
【0133】
実施例8
8C(300mg、1.037ミリモル)をHO(6.9mL)に溶かし、イッテルビウム(III)トリフルオロメタンスルホネート(64.3mg、0.104ミリモル)を加えた。反応混合物を70℃に加温した。スラリーを、LCMSでモニターしながら、終夜攪拌した。21時間後、分析によれば、出発物質が消費され、清澄な実施例8が形成されたことがわかった(LCMS:3.645分、[M+1]=272.1)。該混合物を冷却した。粗固体を濾過し、MeOH(15mL)でトリチュレートし、つづいて濾過して実施例8(174.9mg)を黄褐色固体として得た。LCMS:3.631分、[M+1]=272.0;H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 8.48(s,1H)、7.55−7.64(m,2H)、7.21−7.30(m,2H)、7.07(s,1H)、4.19(s,3H)
【0134】
実施例9
2−メトキシ−6−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化118】
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9A. 2−ブロモ−1−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
1−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(2g、10.52ミリモル)を適切なバイアル中のEtOAc(46mL)に溶かした。臭化銅(II)(4.11g、18.4ミリモル)を該バイアルに加え、得られた混合物をアルゴン下で加熱して終夜還流(60−70℃)させた。翌朝にLCMSに供し、生成物の形成が判明した(LCMS:2.936分、[M+1]=271.0)。その暗色溶液をSiOゲルのプラグを介して濾過し、媒体を10%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、減圧中で乾燥して、粗製9A(2.51g)を得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。
【0135】
9B. 6−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
9Bを、実施例1に記載されるように、MeOH(7.5mL)中、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(219mg、1.486ミリモル)および8A(400mg、1.486ミリモル)より調製した。粗残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付し、9B(212mg)を黄色固体として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 2.76−2.79(m,3H)、4.03−4.06(m,3H)、6.79−6.83(m,1H)、7.13−7.22(m,2H)、7.25−7.27(m,1H)、8.12−8.14(m,1H)
【0136】
9C. 6−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
THF(4mL)含有の丸底フラスコに、9B(250mg、0.788ミリモル)およびm−CPBA(544mg、3.15ミリモル)を加えた。得られた反応混合物を20℃で12時間攪拌した。12時間後に粗製LCMSは、スルホキシドおよびスルホンの両方の存在を示した。反応混合物をEtOAcおよび水を用いて分離漏斗に移した。固体を濾過し、橙色固体(150mg、LCMSでスルホキシド:スルホンが1:2の割合)を得た。濃縮後に二相混合物を抽出し、さらに100mgの物質を得た。2バッチの物質を合わせ、粗製9C(250mg、2.5:1.0 スルホン:スルホキシド)を得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。LCMS:2.995分、[M+1]=334.1、3.171分[M+1]=350.1
【0137】
実施例9
9C(150mg、0.429ミリモル)の丸底フラスコ中のMeOH(2mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(69.6mg、1.29ミリモル)を添加した。その後の混合物を20℃で2時間攪拌した。白色固体を濾過で反応混合物より単離し、100%MeOHを用いてトリチュレートし、再び濾過で単離し、乾燥して実施例9(81mg)を白色固体として得た。LCMS:3.436分、[M+1]=302.1;
H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 3.94(s,3H)、4.20(s,3H)、6.91(dd,J=7.42、1.37Hz,1H)、7.15(t,J=7.70Hz,1H)、7.19(dd,J=7.70、1.20Hz,1H)、8.48(s,1H)、8.52(s,1H)
【0138】
実施例10
6−(6,7−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化119】
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10A. 1−(6,7−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.3g、7.14ミリモル)を丸底フラスコ中のMeOH(16.4mL)に溶かした。乳鉢と乳棒で予め微粉化したKOH(0.400g、7.14ミリモル)を加えた。反応混合物を30分間加熱還流した。その時間の経過後、該混合物を冷却し、1−クロロプロパン−2−オン(8.56g、7.89ミリモル)を該溶液に0−10℃で滴下して加えた。新たに調製した溶液を室温に加温し、48時間にわたって攪拌した。TLC分析により示される反応の終了の際に、MeOHを除去し、残渣を再びEtOAcに溶かし、HOを加えた。粗生成物を食塩水(飽和液NaCl)で洗浄し、EtOAcで3回抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮して暗色油状物を得た。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−100%)で精製し、10A(1g)を得た。LCMS:2.398分、[M+1]=221.1;
H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 2.48−2.60(s,3H)、3.88−3.95(s,3H)、4.02−4.10(s,3H)、7.05−7.16(m,1H)、7.37−7.44(m,1H)、7.61−7.68(s,1H)
【0139】
10B. 2−ブロモ−1−(6,7−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
10A(1g、4.54ミリモル)をEtOAc(30mL)に溶かし、臭化銅(II)(1.27g、5.68ミリモル)を加え、得られた混合物をアルゴン下で終夜加熱(80℃)して還流させた。該暗色溶液をSiOゲルのプラグを介して濾過した。媒体を10%EtOAc/ヘキサンですすいだ。濾液を濃縮し、減圧中で乾燥し、該粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 0−20%)に付して精製し、10B(710mg)を得た。LCMS:2.735分、[M+1]=301.0;
H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 3.93−3.95(s,3H)、4.07−4.09(s,3H)、4.53−4.57(s,2H)、7.12−7.16(m,1H)、7.41−7.45(m,1H)、7.78−7.81(s,1H)
【0140】
10C. 6−(6,7−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
10Cを、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(148mg、1.00ミリモル)および9B(300mg、1.00ミリモル)より調製した。粗生成物をシリカゲル上で乾燥し、フラッシュクロマトグラフィー(0−15%EtOAc/ヘキサン)で精製し、10C(135mg)を固体として得た。LCMS:3.598分、[M+1]=348.1;
H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 2.78−2.85(s,3H)、3.86−3.93(s,3H)、4.06−4.12(s,3H)、6.95−7.03(m,2H)、7.18−7.24(m,1H)、8.24−8.32(s,1H)
【0141】
10D. 6−(6,7−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)イミダゾ−[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
10C(135mg、0.398ミリモル)およびm−CPBA(335mg、1.94ミリモル)をTHF(4mL、0.1M)含有の丸底フラスコに添加した。得られた混合物を20℃で12時間攪拌した。終了の際に、該反応混合物をEtOAcで希釈し、HO(2x25mL)で、つづいて食塩水(飽和液NaCl、2x25mL)で洗浄した。二相混合物をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機物をSiOゲル上で直接乾燥した。その粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、10D(71mg)を固体として得た。LCMS:3.100分、[M+1]=380.1;
H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm3.42−3.47(s,3H)、3.93−3.98(s,3H)、4.17−4.22(s,3H)、6.92−6.97(m,1H)、7.11−7.16(s,1H)、7.20−7.25(m,1H)、8.21−8.26(s,1H)
【0142】
実施例10
MeOH(3.7mL、0.05M)およびナトリウムメトキシド(30mg、0.531ミリモル)を、10D(71mg、0.187ミリモル)含有の丸底フラスコに加えた。得られた混合物を20℃で12時間攪拌した。出発物質の消費が終了した際に、該溶液をEtOAcで希釈し、HO(2x25mL)で、つづいて食塩水(飽和液NaCl、2x25mL)で洗浄した。該二相混合物をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機物をSiOゲル上で直接濃縮した。粗残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例10(40mg)を固体として得た。LCMS:3.203分、[M+1]=332.1;
H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 3.88−3.93(s,3H)、4.07−4.13(s,3H)、4.23−4.28(s,3H)、6.93−7.02(m,2H)、7.16−7.24(m,1H)、8.15−8.20(s,1H)
【0143】
実施例11
6−(4−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化120】
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11A. 1−(4−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
2−ヒドロキシ−6−メトキシベンズアルデヒド(1g、6.57ミリモル)を丸底フラスコ中のMeOH(16.4mL)に溶かした。乳鉢と乳棒で予め粉砕したKOH(0.369g、6.57ミリモル)を加えた。反応混合物を30分間加熱還流した。その時間の経過後、該混合物を冷却し、1−クロロプロパン−2−オン(0.730g、7.89ミリモル)を該溶液に0−10℃で滴下して加えた。新たに調製した溶液を還流温度で終夜加熱した。反応が完了した際に、MeOHを除去し、残渣をCHCl(HOが加えられている)に再び溶かし、3回抽出(CHCl)し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮して11Aを暗色油状物として得た。該物質をさらに精製することなく次工程に使用した。LCMS:2.700分、[M+1]=191.0
【0144】
11B. 2−ブロモ−1−(4−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
酢酸エチル(29mL)中の11A(1.25g、6.57ミリモル)に、臭化銅(II)(2.57g、11.50ミリモル)を添加し、得られた混合物をアルゴン下で終夜加熱還流(60−70℃)した。翌朝でのLCMSは生成物(LCMS:3.000分、[M+1]=271.0)の形成を示した。暗色溶液をSiOゲルのプラグを介して濾過し、該媒体を10%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、減圧中で乾燥し、11B(1.51g)を得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。
【0145】
実施例11
実施例11を、実施例1に記載されるように、エタノール(3.4mL)中で5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(100mg、0.679ミリモル)および11B(183mg、0.679ミリモル)より調製した。粗生成物を分取用HPLCに付して精製し、実施例11(57.8mg)を固体として得た。LCMS:3.811分、[M+1]=318.1;
H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 8.02(s,1H)、7.30(s,1H)、7.21−7.24(m,1H)、7.12(d,J=8.25Hz,1H)、6.67(d,J=8.25Hz,1H)、3.95(s,3H)、2.79(s,3H)
【0146】
実施例12
6−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−N−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−2−アミン
【化121】
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12A. 2−(2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
実施例4(540mg、1.774ミリモル)の丸底フラスコ中のTHF(18mL)中溶液に、m−CPBA(918mg、5.32ミリモル)を室温で加えた。該混合物をLCMSでモニター観察しながら窒素下で攪拌した。4時間後のLCMS分析は1.0〜1.4の割合のスルホキシドおよびスルホンを示した。過剰量のm−CPBA(さらに3当量)を加えた。反応混合物を室温で注意して加えた。約16時間経過した後、該反応混合物は主に目的生成物(LCMS:3.133分、[M+1]=337.0)であった。過剰な酸化剤をNa(飽和水溶液)でクエンチし、得られた混合物をEtOAcで希釈し、NaHCOおよび食塩水で連続して洗浄した。生成物をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機物をNaSOで乾燥した。得られた残渣を加温しながらMeOHに再び溶かし、次に冷却して固体を形成した。固体を濾過で単離し、実施例12Aを橙色固体(339mg)として得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。LCMS:3.146分、[M+1]=337.0;
H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 9.24(s,1H)、8.16(d,J=7.70Hz,1H)、8.03(d,J=8.25Hz,1H)、7.55(t,J=7.70Hz,1H)、7.46(t,J=7.42Hz,1H)、3.69(s,3H)
【0147】
実施例12
実施例12A(0.02g、0.059ミリモル)をマイクロ波管(中型の0.2〜2mL)のDMF(0.595mL)に溶かした。エチルアミン(0.059mL、0.119ミリモル)を該溶液に加え、該容器を密封した。得られたスラリーをマイクロ波条件:70℃、10分に供した。該粗混合物のLCMS分析は、目的生成物(LCMS3.471分[M+1]=302.0)の形成を示した。MeOHを加え、該反応混合物を分取用HPLC(PHENOMENEX(登録商標) Luna Axia、30x100mm;0−100%MeCN/HO/TFA)に付して精製し、実施例12(14mg)を黄色固体として得た。LCMS:3.481分、[M+1]=302.0;
H NMR(500MHz、DMSO−d) δ ppm 8.51(s,1H)、8.18(t,J=5.22Hz,1H)、8.06(d,J=8.25Hz,1H)、7.92(d,J=7.70Hz,1H)、7.47(t,J=7.70Hz,1H)、7.37(t,J=7.42Hz,1H)、3.34(ddd,J=12.51、7.29、7.15Hz,2H)、1.20(t,J=7.15Hz,3H)
【0148】
実施例13
6−(7−エトキシベンゾフラン−2−イル)−2−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化122】
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13A. 2−エチル−6−(7−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]−チアジアゾール
13Aを、実施例1に記載されるように、EtOH(18mL)中にて5−エチル−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(0.466g、3.60ミリモル)および2−ブロモ−1−(7−エトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(0.97g、3.60ミリモル)より調製した。該粗残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン)に付し、13A(580mg)を黄色固体として得、それを次工程に直接使用した。LCMS3.615分、[M+1]=300.1
【0149】
13B. 2−(2−エチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−7−オール
丸底フラスコのCHCl(6mL)中−78℃での13A(0.360g、1.203ミリモル)に、BBr(2.77mL、2.77ミリモル)を加え、得られた混合物を−78℃で30分間攪拌し、つづいて室温で終夜加温した。終了(LCMS:3.128分、[M+1]=286.1)の際に、冷却(0℃)したEtOを、つづいてMeOHを添加した。HOを加え、二相混合物をEtOで3回抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して13B(528mg)を白色固体として得、それは次工程に直接使用できた。あるいはまた、この物質を分取用HPLCを介して精製した。LCMS:3.11分、[M+1]=286.1;
H NMR(500MHz、DMSO−d) δ ppm 10.03(s,1H)、8.51(s,1H)、6.99−7.06(m,3H)、6.73(d,J=6.05Hz,1H)、3.09(q,J=7.33Hz,2H)、1.34(t,J=7.42Hz,3H)
【0150】
実施例13
13B(25mg、0.088ミリモル)をアセトン(876μL)に溶かし、ブロモエタン(11.46mg、0.105ミリモル)およびKCO(24.22mg、0.175ミリモル)を室温で添加した。得られたスラリーを60℃で終夜加熱した。終了(LCMS:3.775分、[M+1]=314.1)の際に、反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、EtOAc(3x)で抽出した。有機体を除去し、残渣をMeOHに再び溶かした。粗製物質を分取用HPLCに付して精製し、実施例13(8.4mg)を白色固体として得た。LCMS:3.773分、[M+1]=314.1;
H NMR(500MHz、CDCl) δ ppm 8.17(s,1H)、7.13−7.22(m,3H)、6.82(d,J=7.70Hz,1H)、4.29(q,J=6.78Hz,2H)、3.08(q,J=7.70Hz,2H)、1.54(t,J=7.15Hz,3H)、1.46(t,J=7.42Hz,3H)
【0151】
実施例14〜109
さらなる次のイミダゾチアジアゾールの実施例を、上記に開示した方法を用いて調製し、単離して特徴付けをした。
【表5-1】
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【表5-2】
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【表5-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-5】
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【表6-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表6-9】
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【表6-10】
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【表6-11】
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【表6-12】
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【表6-13】
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【0152】
次の生成物(実施例110〜306)を、
方法A:Eclipse XDB−C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%メタノール、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノール、0.05%TFA、UV220nm)、または
方法B:Eclipse XDB−C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%アセトニトリル、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%アセトニトリル、0.05% TFA、UV220nm)、または
方法C:Sunfire C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%メタノール、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノール、0.05%TFA、UV220nm)、または
方法D:Sunfire C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%アセトニトリル、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%アセトニトリル、0.05%TFA、UV220nm)、または
方法E:XBridge C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%メタノール、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノール、0.05%TFA、UV220nm)、または
方法F: ZORBAX(登録商標)SB−C18 3.5ミクロンカラム(4.6x30mm)を100%Aから100%Bへの2分間の勾配で3mL/分で溶出する(A:5%メタノール、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノール、0.05% TFA、UV220nm):
を用い、逆相分取性HPLCにより解析し、それをLCシステム用のChem Station Rev.B.04.01SP1(647)で作動するAGILENT(登録商標)HPLC分析システム(1200シリーズ)を用いて実施した。
【0153】
中間体および最終生成物の精製は、順相または逆相クロマトグラフィーのいずれかで実施された。順相クロマトグラフィーは、予め装填されたSiOカートリッジを用い、ヘキサンと酢酸エチル、または塩化メチレンとメタノールの勾配で溶出して実施される。逆相分取性HPLCは、方法A:ZORBAX(登録商標)5μm SB−C18 PrepHT21.2x100mmカラム、100%Aから100%Bまでの15ないし20分間の勾配で15〜20mL/分で溶出される(A:5%メタノールまたはアセトニトリル、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノールまたはアセトニトリル、0.05%TFA、UV220nm〜284nm);方法B:Sunfire 5μm PrepC18OBD 19x250mmカラム、100%Aから100%Bまでの15ないし20分間の勾配で15〜20分/分で溶出される(A:5%メタノールまたはアセトニトリル、94.95%水、0.05%TFA;B:5%水、94.95%メタノールまたはアセトニトリル、0.05%TFA、UV220nm〜284nm)を用い、LCシステム用のChem Station Rev.B.04.01SP1(647)で作動する、AGILENT(登録商標)分取用HPLCシステム(1200シリーズ)を使用して実施された。
【0154】
LCMSクロマトグラムは、AGILENT(登録商標)MassHunter Workstation Acquisition(Data Acquisition for TOF/Q-TOF B.O2.01(B2116))で作動する6210G1969A LC/MSD TOF分光計(AGILENT(登録商標)Technologies社製)で、次のLC条件:ZORBAX(登録商標)C18カラム(3.5ミクロン、2.1x30mm)で0%Bから100%Bまでの2.0分勾配で0.3mL/分で溶出する(溶媒A:AcCN:HO:HCOOH(5:95:0.05)および溶媒B:AcCN:HO:HCOOH(95:5:0.05)、UV220nm)を用いて得た。
【0155】
実施例110
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化123】
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110A. エチル2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化124】
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実施例110Aを、実施例7Aに記載の操作に従って、5−エチル−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンの代わりに5−チオメチル−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(1.5g、310.2ミリモル)を用いることで調製した。室温で冷却した後、該反応混合物をEtOAc/NaHCOの間で分配した。有機相を乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 20〜40%)で、つづいて結晶化(EtOH)に付して精製し、標記物質を褐色結晶(1.34g、5.51ミリモル、18%)として得た。濾液を濃縮乾固し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 10〜55%)に付し、つづいて結晶化(EtOH)に供してさらにいくらかの標記物質(0.612g、2.51ミリモル、8%)を褐色結晶として得た。LC(方法B):1.267分H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.76(s,1H)、4.27(q,J=7.2Hz、2H)、2.78(s,3H)、1.28(t,J=7.2Hz、3H)
【0156】
110B. 2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸
【化125】
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エチル 2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート(実施例110A、0.106g、0.434ミリモル)のTHF(4mL)中攪拌溶液に、NaOTMS(0.608mL、0.608ミリモル)を添加した。該反応混合物を室温で18時間攪拌し、次にAcOHでpH=3の酸性にした。反応混合物を濃縮乾固し、(1分間超音波処理に付して)HOでトリチュレートした。得られた明黄色沈殿物を濾過し、EtOで洗浄し、標記物質(58mg、0.27ミリモル、62%)を得た。LC(方法B):0.912分;
LCMS:Cとして、計算値:214.98;測定値:215.99(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm12.69(bs,1H)、8.66(s,1H)、2.79(s,3H)
【0157】
110C. N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化126】
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2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸(実施例110B、93.5mg、0.43ミリモル)およびHATU(173mg、0.46ミリモル)のDMF(2.5mL)中攪拌溶液に、DIPEA(378μL、2.17ミリモル)を添加した。5分間攪拌した後、得られた懸濁液に2−アミノフェノール(47.4mg、0.43ミリモル)を充填し、該混合物を室温で24時間攪拌し、EtOAc/飽和NaHCO−HO(1/1)の間で分配した。有機相を乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 0〜65%)で精製し、標記物質を黄褐色固体(0.048g、0.16ミリモル、36%)として得た。該物質を次の反応にそのまま使用した。LC(方法B):1.440分LCMS:C1210として、計算値:306.02;測定値:307.04(M+1)
【0158】
実施例110. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化127】
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標記物質を、実施例7に記載の操作に従って、2−エチル−N−(2−ヒドロキシフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミドの代わりにN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(1.12g、3.64ミリモル)を用い、密封容器を200℃で35分間、210℃で10分間加熱することにより調製した。所望の生成物をベージュ色固体(585mg、2.03ミリモル、56%)として得た。LC(方法A):2.013分H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.00(s,1H)、7.73(m,2H)、7.38(m,2H)、2.80(s,3H)
【0159】
実施例111
2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化128】
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111A. 2−(2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化129】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール(実施例110、245mg、0.85ミリモル)の0℃でのTFA中溶液に、CFCOH(637μL、2.55ミリモル)を加え、得られた反応混合物を0℃で5分間攪拌し、室温で19時間攪拌した。次に該混合物を濃縮乾固し、DCM/MeOHの混合物でトリチュレートした。所望の生成物をベージュ色固体(267mg、0.62ミリモル、72%)として濾過した。LC(方法A):1.744分
【0160】
実施例111. 2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化130】
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2−(2−(メチルスルホニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール(実施例111A、152mg、0.47ミリモル)の室温でのMeOH(4mL)中攪拌溶液に、NaOMe(103mg、0.47ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を室温で10分間攪拌し、得られた沈殿物を濾過し、EtOですすぎ、目的生成物をベージュ色固体(45mg、0.17ミリモル、35%)として得た。LC(方法A):1.901分;
LCMS:C12Sとして、計算値:272.04;測定値:273.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.93(s,1H)、7.75−7.74(m,2H)、7.40−7.39(m,2H)、4.23(s,3H)
【0161】
実施例112
5−メチル−2−(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化131】
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112A. エチル 2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化132】
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エチル 2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート(実施例110A、3.50g、14.4ミリモル)のMeOH/HO(120mL、1/1)混合液中溶液に、OXONE(登録商標)(19.9g、64.7ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で20時間攪拌し、MeOHを減圧下で除去した。粗製物をHO/DCMの間に分配し、有機相をMgSOで乾燥し、濃縮乾固した。得られたスルホニル誘導体をMeOH(60mL)に溶かし、NaOMe(2.90g、13.4ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、濃縮乾固した。粗製物を熱MeOHに溶かし、室温で終夜放置した。得られた結晶を濾過し、標記物質をベージュ色結晶(1.78g、7.82ミリモル、59%)として単離した。LC(方法B):1.106分;
LCMS:CSとして、計算値:227.04;測定値:228.03(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.66(s,1H)、4.25(q,J=7.2Hz,2H)、4.20(s,3H)、1.28(t,J=7.2Hz,3H)
【0162】
112B. 2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸
【化133】
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標記物質を、実施例110Bに記載の操作に従って、エチル 2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレートの代わりにエチル 2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート(実施例112A、0.809g、3.56ミリモル)を、およびNaOTMSの代わりにKOTMSを用いて調製した。反応混合物を2.5時間攪拌した。濾過した後、得られた白色固体を熱MeOHでトリチュレートし、濾過し、標記物質を白色固体(224mg、1.12ミリモル、32%)として得た。LC(方法B):0.769分;
LCMS:CSとして、計算値:199.01;測定値:200.00(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 12.57(s,1H)、8.58(s,1H)、4.20(s,3H)
【0163】
112C. 2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド
【化134】
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2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸(実施例112B、1.50g、7.53ミリモル)のDCM(50mL)中攪拌懸濁液に、シュウ酸クロリド(765μL、9.04ミリモル)およびDMF(1滴)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次に濃縮乾固して黄色固体(1.64g、7.54ミリモル、100%)を得、それを次反応にそのまま使用した。。LC(方法A):1.515分;
H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.58(s,1H)、4.20(s,3H)
【0164】
112D. N−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化135】
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2−アミノ−4−メチルフェノール(214mg、1.74ミリモル)および2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド(実施例112C、151mg、0.69ミリモル)のCHCN(6mL)中攪拌懸濁液に、DIPEA(604μL、3.47ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、濃縮乾固し、DCM/飽和NaHCOで分配した。有機相をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮乾固した。固体をMeOHでトリチュレートし、濾過して標記物質(79mg、0.26ミリモル、37%)を得た。LC(方法A):1.902分(M+H)LCMS:C1312Sとして、計算値:304.06;測定値:305.09(M+1)、327.06(M+Na)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.95(s,1H)、9.45(s,1H)、8.61(s,1H)、8.12(s,1H)、6.79(d,J=7.8Hz、1H)、6.72(d,J=7.8Hz、1H)、4.21(s,3H)、2.22(s,3H)
【0165】
実施例112. 5−メチル−2−(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化136】
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マイクロ波用容器に、N−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(実施例112D、64mg、0.21ミリモル)、およびTFA/AcOH(1.2mL、1/1)の混合液を充填した。反応混合物をマイクロ波で200℃で2時間加熱した。冷却後、該反応混合物を濃縮乾固し、DCM/飽和NaHCOの間で分配した。次に、有機相をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮乾固した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 0〜80%)に付して精製し、標記物質をベージュ色固体(10mg、0.035ミリモル、17%)として得た。LC(方法A):1.987分;
LCMS:C1310OSとして、計算値:270.06;測定値:271.08(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.99(s,1H)、7.62(d,J=8.4Hz、1H)、7.56(s,1H)、7.22(d,J=7.8Hz、1H)、2.78(s,3H)、2.44(s,3H)
【0166】
実施例113
5−メチル−2−(2−メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化137】
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113A. 2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド
【化138】
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2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸(実施例110B、15g、0.070モル)のDCM(350mL)中攪拌懸濁液に、シュウ酸クロリド(29.5mL、0.348モル)を、つづいてDMF(1滴)を加えた。気体の発生が観察され、その反応混合物を周囲温度で3.5時間攪拌した。ついで該懸濁液を濃縮乾固し、明黄色固体を得、定量的収率であると仮定してそのまま使用した。LC(方法A):1.686分;
H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.68(s,1H)、2.78(s,3H)
【0167】
113B. N−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化139】
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2−アミノ−4−メチルフェノール(214mg、1.74ミリモル)および2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド(実施例113A、407mg、1.74ミリモル)のCHCN(12mL)中攪拌懸濁液に、DIPEA(1.52mL、8.70ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、濃縮乾固し、DCMでトリチュレートし、標記物質(291mg、0.96ミリモル、55%)を得た。LC(方法B):1.557分LCMS:C1312として、計算値:320.04;測定値:321.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.93(s,1H)、9.44(s,1H)、8.66(s,1H)、8.09(s,1H)、6.76(d,J=8.1Hz,1H)、6.69(brd,J=約6.4Hz,1H)、2.76(s,3H)、2.19(s,3H)
【0168】
実施例113. 5−メチル−2−(2−メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化140】
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マイクロ波用容器に、N−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(実施例113B、190mg、0.62ミリモル)およびTFA/AcOH(3.0mL、1/1)の混合液を充填した。反応混合物をマイクロ波にて200℃で10分間加熱した。冷却後、目的生成物を反応混合物より濾過し、アセトンですすぎ、乾燥して標記物質を白色固体(21mg、0.069ミリモル、11%)として得た。LC(方法A):2.140分;
LCMS:C1310OSとして、計算値:302.03;測定値:303.02(M+1)、325.0176(M+Na)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.99(s,1H)、7.62(d,J=7.8Hz、1H)、7.55(s,1H)、7.21(d,J=8.4Hz、1H)、2.82(s,3H)、2.44(s,3H)
【0169】
実施例114
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール
【化141】
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114A. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール
【化142】
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標記物質を実施例113に記載の操作に従って調製した。残渣を分取用HPLCに付して精製し、目的生成物を非晶質ベージュ色固体(3.6mg、0.085ミリモル)として得た。LC(方法A):1.813分;
LCMS:C12として、計算値:304.01;測定値:305.01(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.84(s,1H)、8.91(s,1H)、7.53(d,J=8.4Hz、1H)、7.06(d,J=1.8Hz、1H)、7.06(dd,J=1.8Hz、J=8.4Hz、1H)、2.81(s,3H)
【0170】
実施例114. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール
【化143】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール (実施例114A、104mg、0.25ミリモル)、1−(2−クロロエチル)ピロリジン・塩酸塩(51mg、0.30ミリモル)およびCsCO(218mg、0.67ミリモル)を合わせ、100℃で2時間加熱し、得られた反応混合物をCHCl/HOの間に分配した。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濃縮乾固して目的生成物をベージュ色固体(43mg、0.11ミリモル、43%)として得た。LC(方法A):1.594分;
LCMS:C1819として、計算値:401.10;測定値:402.13(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.94(s,1H)、7.62(d,J=7.8Hz、1H)、7.39(s,1H)、6.99(d,J=7.8Hz、1H)、4.14(s,2H)、2.81(s,5H)、2.53(s,4H)、1.69(s,4H)
【0171】
実施例115
6−(ベンジルオキシ)−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化144】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール(実施例114A、101mg、0.24ミリモル)、臭化ベンジル(28.6μL、0.24ミリモル)およびKCO(50mg、0.36ミリモル)を合わせ、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、激しく振盪した。沈殿物を濾過し、少量のMeOHですすぎ、所望の化合物をベージュ色固体(104mg、0.26ミリモル)として得た。LC(方法A):2.309分;
LCMS:C1914として、計算値:394.06;測定値:395.08(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.94(s,1H)、7.64(d,J=8.4Hz、1H)、7.50−7.47(m,3H)、7.42−7.40(m,2H)、7.36−7.33(m,1H)、7.08−7.06(m,1H)、5.19(s,2H)、2.81(s,3H)
【0172】
実施例116
6−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化145】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール(実施例114A、101mg、0.24ミリモル)およびCHI(60.0μL、0.96ミリモル)の室温でのDMF(2.5mL)中攪拌懸濁液に、NaH(29mg、0.72ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で35分間攪拌し、水を加えた。混合物を激しく振盪し、得られた沈殿物を濾過し、MeOHおよびヘキサンで洗浄し、標記物質をベージュ色固体(69.5mg、0.22ミリモル、90%)として得た。LC(方法A):2.055分;
LCMS:C1310として、計算値:318.02;測定値:319.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.94(s,1H)、7.63(d,J=8.4Hz、1H)、7.38(s,1H)、6.99(d,J=7.2Hz、1H)、3.84(s,3H)、2.81(s,3H)
【0173】
実施例117
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−(ピリジン−2−イルメトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール
【化146】
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(2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール(実施例114A、104mg、0.25ミリモル)、2−(クロロメチル)ピリジン・塩酸塩(49mg、0.30ミリモル)およびCsCO(218mg、0.67ミリモル)をDMF(2mL)に溶かし、密封容器中100℃で40分間加熱した。次に、該反応混合物を水で希釈し、激しく振盪した。所望の生成物をベージュ色固体として濾過し、MeOHで洗浄した(88mg、0.22ミリモル、90%)。LC(方法A):1.836分;
LCMS:C1813として、計算値:395.05;測定値:396.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.95(s,1H)、8.60(s,1H)、7.87−7.85(m,1H)、7.66(d,J=8.4Hz、1H)、7.58(d,J=7.2Hz、1H)、7.50(s,1H)、7.38−7.36(m,1H)、7.11−7.09(m,1H)、5.27(s,2H)、2.81(s,3H)
【0174】
実施例118
6−(2−フルオロエトキシ)−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
(2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−6−オール(実施例114A、90mg、0.22ミリモル)、2−フルオロエタノール(28μL、0.47ミリモル)およびトリフェニルホスフィン(124mg、0.47ミリモル)をTHF(2mL)に懸濁した。DIAD(93μL、0.47ミリモル)を加え、反応混合物を密封容器中70℃で2時間加熱した。得られた懸濁液を濃縮乾固し、(超音波処理に付して)MeOhでトリチュレートした。所望の生成物をベージュ色固体として濾過し、熱DMF(20mg)より結晶化した。標記物質を明桃色固体(6mg、0.046ミリモル、21%)として単離した。LC(方法A):1.994分;
LCMS:C1411FNとして、計算値:350.03;測定値:351.04(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.96(s,1H)、7.65(d,J=8.4Hz、1H)、7.44(d,J=1.8Hz、1H)、7.03(dd,J=2.4Hz、J=9.0Hz、1H)、4.83−4.82(m,1H)、4.75−4.74(m,1H)、4.36−4.35(m,1H)、4.31−4.30(m,1H)、2.82(s,3H)
【0175】
実施例119
4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化148】
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119A. 6−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−オール
【化149】
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標記物質を実施例113に記載の操作に従って調製した。所望の生成物を褐色結晶(44mg、0.098ミリモル、40%)として単離した。LC(方法A):1.961分;
LCMS:C1310として、計算値:334.02;測定値:335.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.85(s,1H)、6.80(d,J=2.4Hz、1H)、6.36(d,J=2.4Hz、1H)、3.77(s,3H)、2.81(s,3H)
【0176】
実施例119. 4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化150】
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6−メトキシ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−オール(実施例119A、203mg、0.61ミリモル)、臭化ベンジル(72μL、0.61ミリモル)およびK2CO(168mg、1.21ミリモル)をDMF(2.0mL)含有の密封可能な容器に充填した。該容器を80℃で1時間加熱し、100℃で3時間加熱した。次に反応混合物をDCM/HOに分配し、有機相を乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOAc 0〜10%)に付して精製し、標記物質を白色固体(91mg、0.21ミリモル、35%)として得た。LC(方法A):2.310分;
LCMS:C2016として、計算値:424.07;測定値:425.09(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.92(s,1H)、7.52(d,J=7.0Hz、2H)、7.43(dd,J=2.4Hz、J=7.2Hz、2H)、7.38−7.36(m,1H)、6.98(d,J=2.3Hz、1H)、6.64(d,J=1.8Hz、1H)、5.34(s,2H)、3.82(s,3H)、2.81(s,3H)
【0177】
実施例120
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−アミン
【化151】
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120A. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−ニトロベンゾ[d]オキサゾール
【化152】
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標記物質を実施例113に記載の方法に従って調製し、ベージュ色固体(899mg、2.70ミリモル、95%)として得た。LC(方法A):1.926分;
LCMS:C12として、計算値:333.00;測定値:334.03(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.21(s,1H)、8.25(d,J=7.8Hz、1H)、8.22(d,J=7.8Hz、1H)、7.63(dd,J1=7.8Hz、J=8.4Hz、1H)、2.83(s,3H)
【0178】
実施例120. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−アミン
【化153】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−ニトロベンゾ[d]オキサゾール(実施例120A、815mg、2.44ミリモル)のAcOH(20mL)中攪拌懸濁液に、10%Pd/C(700mg)のAcOH(10mL)中懸濁液を充填した。該容器を吸引し、戻ってHで満たした。反応混合物を室温で17時間攪拌し、次に触媒をセライト(登録商標)を通して濾過し、MeOHおよびDCMですすいだ。濾液を濃縮乾固し、目的生成物(746mg、2.46ミリモル)を得た。定量的収率と仮定する。LC(方法A):1.825分;
LCMS:C12OSとして、計算値:303.02;測定値:304.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.86(s,1H)、7.07−7.06(m,1H)、6.83(d,J=8.2Hz、1H)、6.54(d,J=8.2Hz、1H)、5.68(br.s、2H)、2.81(s,3H)
【0179】
実施例121
4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化154】
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121A. 5−ブロモ−2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール
【化155】
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Heindl,J.ら、Eur. J. Med. Chem., 10:121(1975)を参照のこと
【0180】
2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(6.57g、0.065モル)および酢酸ナトリウム・3水和物(8.85g、0.065モル)のAcOH(35mL)中溶液に、臭素(11.43g、3.67mL、0.0715モル)のAcOH(15mL)中溶液を、冷水浴を用いて内部温度を20℃より下に保持しながら、約20分間にわたって加えた。臭素溶液の添加が終了した後、攪拌を室温で18時間続けた。得られたスラリーを氷水(200mL)中にゆっくりと注ぎ、得られた混合物を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、風乾し、灰白色固体を得た。この物質をMeOH−HOから結晶化し、生成物(9.52g、81%)を灰白色針状晶として得た。LCMS:CBrNSとして、計算値:180.91;測定値:181.93(M+1)
【0181】
121B. エチル 2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化156】
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5−ブロモ−2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(実施例121A、1.98g、0.011モル)およびエチル ブロモピルベート(90%、1.67mL、0.012モル)のEtOH(12mL)中混合物をマイクロ波にて150℃で20分間加熱した。得られた暗琥珀色溶液を濃縮し、残渣をDCM−飽和水性NaHCOで分配した。有機相を分離し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて暗赤褐色ガム状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/DCM、ついで0−15%EtOAc−DCM)に付して淡黄色固体を得た。この固体を最少容量のMeOHでトリチュレートし、(濾過し、減圧中で乾燥した後に)純粋な生成物(0.526g、17%)を白色固体として得た。LC(方法A):1.605分LCMS:CBrNSとして、計算値:276.94;測定値:277.96(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.85(s,1H)、4.24(四重項,J=7.0Hz,2H)、1.25(t,J=7.0Hz,3H)
【0182】
121C. 2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸
【化157】
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エチル 2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート(実施例121B、0.254g、0.92ミリモル)の氷AcOH(2.5mL)中溶液に、48%HBr(0.26mL、2.30ミリモル)を添加した。得られた粘度の高い白色スラリーを150℃(マイクロ波)で60分間加熱し、白色懸濁液を得た;その際にLCは反応が実質的に完了していることを示し、純粋な生成物の大部分は沈殿物中にあり、微量の出発物質のエステルおよび外部からの材料のピークが上澄み中に観察された。冷却した混合物を濾過し、濾過ケーキを最少容量のAcOHで、ついでDCMで洗浄した。減圧中で乾燥して純粋な生成物(HBr塩として、0.288g、95%)を白色固体として得た。LC(方法A):1.193分LCMS:CSとして、計算値:246.91;測定値:247.91(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.77(s,1H)
【0183】
121D. 2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド
【化158】
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2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸(実施例121C、0.563g、2.28ミリモル)のDCM(10mL)中攪拌懸濁液に、シュウ酸クロリド(1.02mL、11.4ミリモル)を、つづいてDMF(1滴)を添加した。反応混合物を室温で5時間攪拌し、次に濃縮乾固した。残渣を定量的収率と仮定してそのまま使用した。
【0184】
121E. 2−ブロモ−N−(2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化159】
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2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド(実施例121D、0.608g、2.28ミリモル)および2−アミノ−5−メトキシベンゼン−1,3−ジオール(0.354g、2.28ミリモル)の0℃でのDMF(10mL)中攪拌懸濁液に、トリエチルアミン(0.953mL、6.84ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で18時間攪拌し、ついでDCM/飽和NaHCOの間で分配した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮乾固した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜15%勾配のEtOAc/DCM)に付して精製し、標記物質(0.107g、0.278ミリモル、12%)を明桃色固体として得た。LC(方法A):1.726分LCMS:C12BrNSとして、計算値:383.95;測定値:284.96(M+1)、406.94(M+23)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 10.18(m,1H)、9.22(d,J=8.8Hz,1H)、8.85(brs,1H)、5.98(brd,2H)、3.63(s,3H)
【0185】
121F. 2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−4−オール
【化160】
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2−ブロモ−N−(2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(実施例121E、0.091g、0.236ミリモル)、TFA(1.2mL)およびAcOH(1.2mL)の混合物を。マイクロ波オーブン中、150℃で5分間、ついで200℃でさらに5分間加熱した。反応物を室温で終夜放置し、固体を濾過し、メタノールですすぎ、減圧中で乾燥して標記物質(0.024g、0.066ミリモル、28%)をベージュ色固体として得た。LC(方法A):1.902分LCMS:C12BrNSとして、計算値:365.94;測定値:366.95(M+1)、368.95(M+3)H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 10.4(brs,約1H)、8.94(s,1H)、6.77(brd,1H)、6.34(s,1H)、3.74(s,3H)
【0186】
121G. 4−(ベンジルオキシ)−2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール
【化161】
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2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−4−オール(実施例121F、0.024g、0.065ミリモル)およびK2CO(0.018g、0.131ミリモル)のDMF(1.5mL)中攪拌懸濁液に、臭化ベンジル(7.5μL、0.065ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌し、ついで水(約4mL)を加え、該混合物を2分間超音波処理に付した。該固体物質を濾過し、減圧下で乾燥し、標記物質(0.0167g、0.036ミリモル)をベージュ色固体として得た。LC(方法A):2.259分LCMS:C1913BrNSとして、計算値:455.99;測定値:456.99(M+1)、458.99(M+3)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.12(s,1H)、7.58(d,J=6.9Hz,2H)、7.49(brt,2H)、7.43(brt,1H)、7.05(brd,1H)、6.72(brd,1H)、5.41(s,2H)、3.88(s,3H)
【0187】
実施例121. 4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール
【化162】
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4−(ベンジルオキシ)−2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール(実施例121G、0.016g、0.035ミリモル)のメタノール(2mL)中攪拌懸濁液に、ナトリウムメトキシド(8μL、0.035ミリモル)を添加した。反応液を1.5時間攪拌し、ついで沈殿物を濾過し、メタノールですすぎ、減圧下で乾燥して所望の標記物質(7.8mg、0.019ミリモル)を白色固体として得た。LC(方法A):2.220分LCMS:C2016Sとして、計算値:408.09;測定値:409.09(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.79(s,1H)、7.48(d,J=6.9Hz,2H)、7.39(brt,2H)、7.33(brt,1H)、6.93(brd,1H)、6.60(d,J=2.2Hz,1H)、5.30(s,2H)、4.19(s,3H)、3.78(s,3H)
【0188】
実施例122
2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−メチルベンゾ[d]オキサゾール
【化163】
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122A. 5−(1,1−ジフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化164】
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一般的方法:文献に記載の操作の変形を用いた(He,J.ら、Chinese Chemical Letters, 19:1281(2008)を参照のこと)。こうして、、チオセミカルバジド(4.97g、54.5ミリモル)のジオキサン(45mL)中氷冷懸濁液に、2,2−ジフルオロプロパン酸(4.50g、40.9ミリモル)のジオキサン(5mL)中溶液をゆっくりと加えた。得られた粘度の高い灰白色スラリーに、POCl(4.99mL、54.5ミリモル)を滴下して加え、次に冷却浴を取り外し、混合物を室温で1時間攪拌した。次に該容器を密封し、混合物を90−95℃(油浴温度)で5時間加熱した。得られた混濁混合物を減圧下で濃縮し、濃縮物を氷水(150mL)中に注いだ。この混合物を40%水性NaOHを用いてpH約9の塩基性にし、得られたスラリーを濾過し、残渣を水で洗浄し、ついでエーテルで、最後にヘキサンで洗浄した。残渣を減圧中で乾燥し、標記化合物(4.31g、64%)を白色固体として得、それを次工程にそのまま使用した。LC(方法A):1.045分LCMS:CSとして、計算値:165.02;測定値:166.04(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 7.69(s,2H)、2.06(t,J=19.0Hz,3H)
【0189】
122B. エチル2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化165】
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5−(1,1−ジフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例122A、3.000g、18.16ミリモル)およびエチル ブロモピルベート(90%、2.79mL、19.98ミリモル)のEtOH(17mL)中混合物を、密封したバイアル中、150℃(マイクロ波)で45分間加熱した。ついで揮発物を減圧下で除去し、残渣をEtOAc−飽和NaHCOで分配した。有機相を分離し、洗浄(飽和NaHCO)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて暗琥珀色ガム状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−30%EtOAc−ヘキサン)に付し、標記化合物(1.881g、40%)を灰白色固体として得た。LC(方法A):1.751分LCMS:CSとして、計算値:261.04;測定値:262.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.98(s,1H)、4.27(q,J=7.0Hz,2H)、2.19(t,J=19.3Hz,3H)、1.27(t,J=7.0Hz,3H)
【0190】
122C. 2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸
【化166】
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エチル 2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキシレート(実施例122B、1.481g、5.67ミリモル)の氷AcOH(20mL)中溶液に、48%HBr(0.77mL、14.17ミリモル)を添加し、該混合物を160℃(マイクロ波)で30分間(4回)加熱した。冷却した混合物を減圧下で蒸発させ、残渣を最少容量のDCMでトリチュレートし、標記化合物(1.570g、88%、HBr塩として)をベージュ色固体として得、それをそのまま使用した。LC(方法A):1.438分LCMS:CSとして、計算値:233.01;測定値:234.03(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.89(s,1H)、2.19(t,J=19.3Hz,3H)
【0191】
122D. 2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド
【化167】
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2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボン酸・臭化水素酸塩(実施例122C、0.314g、1.00ミリモル)およびDMF(0.005mL、0.05ミリモル)の乾燥DCM(10mL)中氷冷混合物に、シュウ酸クロリド(0.34mL、4.00ミリモル)を滴下して加えた。ついで、冷却浴を取り外し、該混合物を室温で2時間攪拌した。得られた混濁混合物をxxシリンジフィルターを用いて濾過し、揮発物を減圧下で除去し、標記化合物(0.300g、90%)を褐色固体として得、それを次工程にそのまま使用した。LC(方法B):1.599分(Me−エステル)LCMS:CS(Me−エステル)として、計算値:247.02;測定値:248.03(M+1)
【0192】
122E. 2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−(2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化168】
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2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド(実施例122D、0.099g、0.298ミリモル)のN下での乾燥DCM(5mL)中氷冷溶液に、2−アミノ−m−クレゾール(0.044g、0.357ミリモル)を加え、次にDIEA(0.207mL、1.191ミリモル)を滴下して加えた。ついで、冷却浴を取り外し、該混合物を室温で2時間攪拌した。混合物をDCMで希釈し、洗浄(飽和水性NaHCO)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて暗褐色ガム状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/DCM、次に0−5%EtOAc−DCM)に付し、標記化合物(0.048g、48%)を明黄褐色固体として得た。LC(方法D):1.966分LCMS:C1412Sとして、計算値:338.07;測定値:339.09(M+1)
【0193】
実施例122. 2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−メチルベンゾ[d]オキサゾール
【化169】
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2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−(2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(実施例122E、0.048g、0.148ミリモル)のAcOH−TFA(1:1)(2mL)中溶液を200℃(マイクロ波)で10分間加熱した。 揮発物を減圧下で除去して固体を得、それを分取用LCに付して精製し、標記化合物(0.032g、TFA塩として50%)を固体として得た。LC(方法D):2.199分LCMS:C1410OSとして、計算値:320.5;測定値:321.08(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.24(s,1H)、7.55(d,J=8.2Hz,1H)、7.29(dd,J=8.2、7.6Hz,1H)、7.20(d,J=7.6Hz,1H)、2.55(s,3H)、2.22(t,J=19.3Hz,3H)
【0194】
実施例123
2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−ニトロベンゾ[d]オキサゾール
【化170】
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123A. 2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−(2−ヒドロキシ−6−ニトロフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボニルクロリド・臭化水素酸塩(実施例122C、10.394g、1.185ミリモル)のN下での乾燥DCM(10mL)中氷冷溶液に、2−アミノ−3−ニトロフェノール(0.219g、1.422ミリモル)を固体として加え 次にDIEA(0.83mL、4.738ミリモル)を滴下して加えた。ついで、冷却浴を取り外し、混合物を室温で20時間攪拌した。混合物をDCMで希釈し、洗浄(HO)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて暗赤色ガム状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/DCM、次に0−10%EtOAc−DCM)に付して純粋な生成物(0.378g、86%)を黄色固体として得た。LC(方法A):1.853分LCMS:C13Sとして、計算値:369.03;測定値:370.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 10.79(s,1H)、9.57(s,1H)、8.94(s,1H)、7.36(m,1H)、7.28−7.22(m,2H)、2.21(t,J=19.3Hz,3H)
【0195】
実施例123. 2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−ニトロベンゾ[d]オキサゾール
【化172】
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2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−(2−ヒドロキシ−6−ニトロフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−カルボキサミド(実施例123A、0.378g、1.024ミリモル)のAcOH−TFA(1:1、10mL)中溶液を200℃(マイクロ波)で10分間加熱した。次に揮発物を減圧下で除去し、淡褐色固体を得、それをDCM−飽和NaHCOで分配した。有機相を分離し、乾燥(NaSO)し、蒸発させてベージュ色固体を得た。この物質を最少容量のMeOHでトリチュレートし、濾過および減圧中での乾燥後に、標記化合物(0.225g、63%)を明ベージュ色固体として得た。LC(方法A):1.952分LCMS:C13Sとして、計算値:351.02;測定値:352.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.43(s,1H)、8.25(d,J=8.2Hz,1H)、8.21(d,J=8.2Hz,1H)、7.63(t,J=8.2Hz,1H)、2.23(t,J=19.3Hz,3H)
【0196】
実施例124
2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−アミノベンゾ[d]オキサゾール
【化173】
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2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−ニトロベンゾ[d]オキサゾール(実施例123、0.210g、0.598ミリモル)のAcOH(12mL)中混合物に、AcOH(2mL)中10%Pd/C(0.175g)のスラリーを添加し、該混合物をバルーン圧下で16時間水素添加した。次に該混合物を濾過し(セライト(登録商標))、濾過ケーキをAcOHおよびMeOHで洗浄した。濾液を蒸発させて固体を得、それを最少容量のMeOHでトリチュレートし、濾過および減圧中での乾燥に付した後、標記化合物(0.135g、70%)を明ベージュ色固体として得た。濾液を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(Isco/0−40%EtOAc−DCM)に付し、純粋な生成物(0.023g)をさらに得た(総収率=0.158g、82%)。LC(方法A):1.860分LCMS:C13OSとして、計算値:321.05;測定値:322.08(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.07(s,1H)、7.05(t,J=8.2Hz,1H)、6.81(d,J=8.2Hz,1H)、6.52(d,J=8.2Hz,1H)、5.67(brs,2H)、2.21(t,J=19.3Hz,3H)
【0197】
市販されていないフェノールの合成
次のフェノールを調製し、実施例125〜179の調製における試薬として用いた。
【0198】
2−アミノ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールの合成
【化174】
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2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(511mg、2.29ミリモル)のEtOH(4mL)中攪拌溶液に、10%Pd/C(55mg)を添加した。攪拌した懸濁液を含有するフラスコを吸引し、逆にH(2x)で満たした。反応混合物を室温で4時間攪拌し、触媒をセライト(登録商標)で濾過した。濾液を濃縮乾固し、標記物質を定量的に褐色固体として得、それをそのまま使用した。LC(方法A):1.187分;
LCMS:CFNOとして、計算値:193.04;測定値:194.06(M+1)
【0199】
2−アミノ−4−メトキシフェノールの合成
【化175】
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標記物質は、2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールの代わりに4−メトキシ−2−ニトロフェノール(1.0g、5.91ミリモル)を用いることで、2−アミノ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールを調製するのに使用される操作に従って調製された。所望の物質を褐色固体(760mg、5.46ミリモル、92%)として単離した。H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.46(s,1H)、6.50(d,J=8.4Hz、1H)、6.19(s,1H)、5.93(dd,J=3.0Hz、J=8.4Hz、1H)、4.54(s,2H)、3.58(s,3H)
【0200】
2−アミノ−6−フルオロフェノールの合成
【化176】
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標記物質は、2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールの代わりに2−アミノ−6−フルオロフェノール(1.0g、6.36ミリモル)を用いることで、2−アミノ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールを調製するのに使用される操作に従って調製された。所望の物質を褐色固体(697mg、5.48ミリモル、86%)として単離した。LC(方法A):1.382分H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.90(s,1H)、6.53−6.50(m,1H)、6.40−6.39(m,1H)、6.33−6.30(m,1H)、4.84(s,2H)
【0201】
2−アミノベンゼン−1,3−ジオールの合成
【化177】
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標記物質は、2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールの代わりに2−ニトロベンゼン−1,3−ジオール(658mg、1.0002ミリモル)を用いることで、2−アミノ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールを調製するのに使用される操作に従って調製された。濾液を濃縮乾固し、標記物質を褐色固体(748mg、5.98ミリモル、91%)として得た。LC(方法A):0.133分H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 8.85(br.s、2H)、6.26−6.21(m,3H)、3.84(brs,2H)
【0202】
2−アミノ−5−メトキシベンゼン−1,3−ジオールの合成
1. 5−メトキシ−2−ニトロベンゼン−1,3−ジオールの合成
【化178】
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5−メトキシレソルシノール(27.4g、0.20モル)の−4℃での酢酸(140mL)および無水酢酸(70mL)中攪拌溶液に、発煙硝酸(10.7mL)の酢酸(42mL)中混合物を滴下ロートを介して40分間にわたって添加した。得られた暗褐色反応混合物を1時間攪拌し、次に砕氷上に注いだ。氷が溶解した後で、生成物をDCMで抽出した。有機相を食塩水で、ついでNaHCOで洗浄し、乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣を(熱)DCMに溶かし、2時間放置し、不溶性物質を濾過し、ヘキサンおよびEtOですすぎ、目的生成物を褐色結晶(1.59g、8.6ミリモル、4.4%)として得た。LC(方法A):1.626分.
【0203】
2. 2−アミノ−5−メトキシベンゼン−1,3−ジオールの合成
【化179】
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標記物質は、2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールの代わりに5−メトキシ−2−ニトロベンゼン−1,3−ジオールを用いることにより、2−アミノ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノールを調製するのに記載される操作に従って調製された。所望の生成物を褐色固体として単離した。定量的収率と仮定する。H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 5.88(s,2H)、3.55(s,3H)、1.91(s,3H)
【0204】
実施例125〜179
さらなる次の実施例を上記に開示される方法を用いて調製し、単離して特徴付けた。
【表7-1】
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【表7-2】
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【表7-3】
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【表7-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-19】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-20】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-21】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-22】
[この文献は図面を表示できません]
【表7-23】
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【0205】
実施例180
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール
【化180】
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180A. 6−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン
【化181】
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J.Med.Chem., 42:2828(1999)を参照のこと
【0206】
4−トリフルオロメトキシアニリン(10g、56.5ミリモル)およびカリウム チオシアネート(22g、226ミリモル)の酢酸(90mL)中混合物を10分間攪拌した。この混合物に、臭素(9.03g、56.5ミリモル)の酢酸(20mL)中溶液を15分間にわたって添加した。得られた混合物を終夜攪拌し、ついで冷水中に注ぎ、濃水酸化アンモニウムで塩基性にした。得られた黄色固体を濾過で集め、ヘプタンでトリチュレートした。生成物を濾過し、減圧下で乾燥し、標記物質(11.4g、86%)を黄色固体として得た。LCMS:COSとして、計算値:234.01;測定値:235.02(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 7.74(brd,1H)、7.62(s,2H)、7.32(d,J=8.7Hz,1H)、7.14(brdd,J=8.7Hz,1H)、1.83(brd,J=3.7Hz,2H)
【0207】
実施例180. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール
【化182】
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標記物質を、実施例6について記載される操作に従って中間体180Aより調製した。所望の生成物をベージュ色固体(55mg、0.14ミリモル)として単離した。LC(方法B):2.120分;
LCMS:C13OSとして、計算値:387.97;測定値:388.98(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 8.91(s,1H)、8.24(s,1H)、8.02(d,J=9.0Hz、1H)、7.49(d,J=9.0Hz、1H)、2.78(s,3H)
【0208】
実施例181
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール
【化183】
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181A. 1−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)チオウレア
【化184】
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2−トリフルオロメトキシアニリン(7.5g、42.3ミリモル)、アンモニウム チオシアネート(3.4g、44.7ミリモル)、硫化水素ナトリウム(0.3g、2.9ミリモル)および20%水性HCl(8mL)の攪拌溶液を90℃で14時間加熱した。冷却した反応混合物を濾過し、該固体を水で洗浄した。次に該生成物をジイソプロピルエーテルにてトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥して標記物質(3.6g、36%)を白色固体として得た。該生成物を次の反応にそのまま使用した。
【0209】
181B. 4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン
【化185】
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1−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)チオウレア(実施例181A、3.6g、15.2ミリモル)のクロロホルム(40mL)中攪拌懸濁液に、臭素(4.87g、30.4ミリモル)のクロロホルム(約2mL)中溶液を滴下して加えた。反応混合物を2.5時間還流し、室温で終夜放置した。次に該混合物を減圧下で濃縮し、混合物を希水酸化アンモニウムで処理した。生成物をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して標記物質(3.18g、粗89%)を緑色固体として得た。H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 7.87(s,2H)、7.65(d,J=7.4Hz,1H)、7.18(d,J=7.5Hz、1H)、7.03(t,J=8.0Hz、1H)
【0210】
実施例181. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール
【化186】
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標記物質を、実施例180Bの化合物を用いて、実施例6に記載の操作に従って調製した。所望の生成物を白色固体(104mg、0.27ミリモル)として単離した。LC(方法B):2.069分;
LCMS:C13OSとして、計算値:387.97;測定値:388.99(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 8.98(s,1H)、8.16(d,J=7.8Hz、1H)、7.55−7.50(m,2H)、2.82(s,3H)
【0211】
実施例182
5−フルオロ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化187】
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182A. 1−(3−フルオロフェニル)チオウレア
【化188】
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塩化ベンゾイル(17mL、146ミリモル)をアンモニウム チオシアネート(11.48g、151ミリモル)のアセトン(25mL)中溶液に添加した。得られた懸濁液を20分間加熱還流し、水浴中で冷却した。3−フルオロアニリン(10mL、104ミリモル)をこの混合物に少しずつ加え、つづいてアセトン(20mL)を加えた。反応混合物を1時間加熱還流し、次に水酸化ナトリウム(16.9g、422.5ミリモル)の水(100mL)中溶液を加え、均一な黄色溶液を1.5時間続けて還流した。冷却後、アセトンを減圧中で除去し、水層を濃HClでpH5に調整し、次に水酸化アンモニウムでpH11に調整し、淡黄色沈殿物を得、それを濾過で集め、水(3x30mL)で洗浄した。標記物質を淡黄色固体(13.13g、77.2ミリモル)として得、それを次の反応にそのまま使用した。
【0212】
182B. 5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−アミン
【化189】
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メタンスルホン酸(45.4mL)の酢酸(13.3mL)中攪拌溶液に、1−(3−フルオロフェニル)チオウレア(実施例182A、7.0g、41.2ミリモル)を、温度を30℃より下に維持しながら、少しずつ添加した。次に得られた混合物を5−10℃に冷却し、N−ブロモコハク酸イミド(7.0g、39.14ミリモル)のメタンスルホン酸(15mL、231ミリモル)中の新たに調製した溶液を5−10℃で20分かけて添加した。該反応液をこの温度で30分間攪拌し.ついで50℃に加温し、さらに60分間攪拌し、最後に室温に冷却した。該混合物を、予め5℃に冷却した21%水性NaOH(水(400mL)中84g)に加え、添加の間、その温度を30℃より下に維持した。固体を濾過で単離し、洗浄液のpHが6〜8の範囲に収まるまで水(約1L)で洗浄した。標記物質(3.3g、19.6ミリモル)を灰白色固体として得た。LCMS:CFNSとして、計算値:168.02;測定値:169.03(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 7.59(s,3H)、7.07(d,J=10.0Hz、1H)、6.79(t,J=7.5Hz,1H)
【0213】
実施例182. 5−フルオロ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化190】
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標記物質を、実施例182Bの化合物を用いて、実施例6に記載の操作に従って調製した。所望の生成物を白色固体(104mg、0.27ミリモル)として単離した。LC(方法B):1.865分;
LCMS:C12Fとして、計算値:321.98;測定値:3822.99(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 8.91(s,1H)、8.15(dd,J=5.4Hz、J=9.0Hz、1H)、7.99(dd,J=2.4Hz、J2=9.6Hz、1H)、7.39(ddd,J=2.4Hz、J=9.0Hz、1H)、2.81(s,3H)
【0214】
実施例183
2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−フルオロベンゾ[d]チアゾール
【化191】
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標記物質は、5−メチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンの代わりに5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例121A、315mg、1.75ミリモル)、および1−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−ブロモ エタノン(480mg、1.75ミリモル)を用いることで、実施例6に記載の操作により調製された。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/1%EtOAc)で、つづいてEtOAcで結晶化することで精製した。標記物質を黄褐色固体(0.200g、0.563ミリモル)として得た。LC(方法B):1.845分LCMS:C11Brとして、計算値:353.90;測定値:354.92(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.48(s,1H)、7.96(s,1H)、7.62(s,1H)、7.24(s,1H)
【0215】
実施例184
6−フルオロ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化192】
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2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−6−フルオロベンゾ[d]チアゾール(実施例183、0.210g、0.59ミリモル)のジクロロメタン(10mL)およびメタノール(10mL)中混合物を25%ナトリウムメトキシド/メタノール(0.3mL、約0.075g、約1.48ミリモル)で処理し、該混合物を室温で1.5時間攪拌し、その際に約10分間超音波処理に付した。混合物を1N HClで約5のpHに中和し、減圧中で濃縮した。残渣をジクロロメタン(200mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(約10mL)の間で分配した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して黄色固体を得、それをクロマトグラフィー(2〜5%酢酸エチル/ジクロロメタン)で精製し、標記物質(0.109g、0.356ミリモル)を灰白色固体として得た。LC(方法D):1.800分LCMS:C12OFとして、計算値:306.00;測定値:307.03(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.23(s,1H)、7.93(dd,J=4.8Hz、J=8.4Hz、1H)、7.59(dd,J=2.4Hz、J=8.4Hz、1H)、7.21(ddd,J=2.4Hz、J=J=9.0Hz、1H)、4.23(s,3H)
【0216】
実施例185
2−(2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化193】
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標記物質は、5−(1,1−ジフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例122A)を用いることにより実施例4に記載の操作によって調製され、標記化合物を固体(収率59%)として得た。LC(方法A):2.227分LCMS:C13として、計算値:322.02;測定値:323.04(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.13(s,1H)、8.13(d,J=8.2Hz,1H)、8.00(d,J=8.2Hz,1H)、7.52(t,J=7.6Hz,1H)、7.43(t,J=7.6Hz,1H)、2.22(t,J=19.3Hz,3H)
【0217】
実施例186
2−(2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化194】
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186A. 5−(1−フルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化195】
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標記物質は2−フルオロプロパン酸を用いることで実施例122Aに記載されるように調製された。LC(方法A):0.641分LCMS:CFNSとして、計算値:147.03;測定値:148.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 7.38(s,2H)、5.82(二重項の四重項,J=6.4、47.5Hz,1H)、1.62(dd,J=6.4、24.0Hz,3H)
【0218】
実施例186. 2−(2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール
【化196】
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標記物質は、5−(1−フルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例186A)を用いることにより実施例4に記載される操作に従って調製され、標記化合物を固体(収率18%)として得た。LC(方法A):2.121分LCMS:C13FNとして、計算値:304.03;測定値:305.07(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.99(s,1H)、8.08(d,J=7.6Hz,1H)、7.94(d,J=7.6Hz,1H)、7.48(t,J=7.6Hz,1H)、7.38(t,J=7.6Hz,1H)、6.14(dq,J=46.9、6.4Hz,1H)、1.75(dd,J=25.2、6.4Hz,3H)
【0219】
実施例187〜199
さらに以下の実施例が、上記に開示される方法を用いて調製され、単離され、かつ特徴付けられた。
【表8-1】
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【表8-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表8-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表8-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表8-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
実施例200
2−ブロモ−6−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化197】
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200A. 5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド
【化198】
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2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(5.33g、35.0ミリモル)およびN−クロロコハク酸イミド(5.38、40.3ミリモル)のクロロホルム(100mL)中混合物に、濃HCl(2.0mL)を滴下して加え、次に該混合物をN下で4時間加熱還流した。冷却した混合物を水(3x100mL)および10%飽和NaHCO(100mL)で洗浄し、次にそれを乾燥(NaSO)し、蒸発させて明ベージュ色固体を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−100%DCM−ヘキサン)に付して標記化合物(4.85g、74%)を白色結晶固体として得た。LC(方法A):1.721分
LCMS:CClOとして、計算値:186.01;測定値:187.02(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 11.27(s,1H)、10.14(s,1H)、7.78(s,1H)、6.79(s,1H)、4.01(s,3H)
【0221】
200B. 1−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化199】
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5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(実施例200A、4.73g、25.3ミリモル)のDMF(75mL)中溶液に、炭酸セシウム(8.26g、25.3ミリモル)を添加した。該混合物を減圧下で10分間攪拌し、次に該フラスコを戻ってNで満たした。この懸濁液に、クロロアセトン(95%、2.50mL、30.4ミリモル)を5分間にわたって滴下して加え、得られた黄色混合物をN下の室温で16時間激しく攪拌した。さらに1.65gの炭酸セシウム(0.2当量)を加え、該混合物を55℃(浴温度)で3時間加熱した。冷却した混合物を濾過し、濾過ケーキをDMFで洗浄し、合わせた濾液を蒸発させた。残渣をEtOAcに溶かし、飽和NaHCOで洗浄した。水相をEtOAc(x2)で逆抽出し、有機相を合わせ、洗浄(食塩水)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて褐色固体を得た。この物質をDCMに溶かし、該溶液をSiO(DCMで溶出)のショートパッドを介して濾過し、本質的に純粋な化合物(4.64g、82%)を黄褐色固体として得た。LC(方法A):1.823分LCMS:C11ClOとして、計算値:224.02;測定値:225.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 7.88(s,1H)、7.76(s,1H)、7.52(s,1H)、3.91(s,3H)、2.49(s,3H)
【0222】
200C. 2−ブロモ−1−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化200】
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1−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例200B、4.48g、19.9ミリモル)のEtOAc(200mL)中溶液に、微粉砕したCuBr(9.80g、43.9ミリモル)を加え、得られた混合物を激しく攪拌しながら4時間加熱還流した。冷却した混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、濾液を蒸発させて暗褐色固体を得た。残渣をDCMに溶かし、該溶液をSiO(DCMで溶出)のショートパッドを介して濾過した。濾液を蒸発させて黄色固体を得、それをさらにフラッシュクロマトグラフィー(Isco/10−70%DCM−ヘキサン)に付して精製し、標記化合物(3.65g、60%)を淡緑色固体として得た。LC(方法A):1.945分LCMS:C11BrClOとして、計算値:301.93;測定値:302.94(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 7.95(s,1H)、7.94(s,1H)、7.55(s,1H)、4.74(s,2H)、3.92(s,3H)
【0223】
実施例200. 2−ブロモ−6−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化201】
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該化合物を、上記した実施例124Bに記載の一般的方法に従って、2−ブロモ−1−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例200C)および5−ブロモ−2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(実施例121A)を用いて調製し、次にDMFより結晶化して標記化合物を固体(収率19%)として得た。LC(方法A):2.278分LCMS:C13BrClNSとして、計算値:384.91;測定値:385.94(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.67(s,1H)、7.73(s,1H)、7.46(s,1H)、7.08(s,1H)、3.92(s,3H)
【0224】
実施例201
2−メトキシ−6−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化202】
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該化合物を、上記した実施例124に記載の一般的方法に従って、2−ブロモ−6−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例200)を用いて調製し、標記化合物を固体(収率84%)として得た。LC(方法A):2.206分LCMS:C1410ClNSとして、計算値:335.01;測定値:336.04(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.43(s,1H)、7.70(s,1H)、7.45(s,1H)、6.98(s,1H)、4.21(s,3H)、3.91(s,3H)
【0225】
実施例202
6−(5−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化203】
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該化合物を、上記した実施例1に記載の一般的方法に従って、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンおよび中間体200Cを用いて調製し、標記化合物を固体(収率39%)として得た。LC(方法A):2.290分LCMS:C1410ClNとして、計算値:350.99;測定値:352.02(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.50(s,1H)、7.67(s,1H)、7.42(s,1H)、7.00(s,1H)、3.88(s,3H)、2.76(s,3H)
【0226】
実施例203
6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化204】
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203A. 5−(ベンジルオキシ)−7−メトキシ−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン
【化205】
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5−ヒドロキシ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン(30.00g、0.134モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(400mL)中溶液を、無水炭酸カリウム粉末(19.41g、0.14モル)を直ちにすべて添加して処理した。得られた混合物を減圧中で10分間攪拌し、ついで窒素を流した。反応フラスコを水浴(22℃)中に入れ、臭化ベンジル(24.03g、0.14モル)を15分かけて滴下して加えて処理した。次に得られた混合物を22℃で18時間攪拌した(tlcによれば出発物質は残っていなかった)。固体を濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した。濾液を減圧中で蒸発させ、残りの油を酢酸エチル(500mL)で希釈し、冷0.1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、粘度の高いシロップを得た。酢酸エチル(50mL)およびヘキサン(150mL)から結晶化し、5−(ベンジルオキシ)−7−メトキシ−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン(35.17g)を大きな無色プリズム晶として得た。母液をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4x13cm、トルエン−酢酸エチル0−5%での溶出)に付し、さらなる物質(6.64g)を得、合計で41.81g(収率99%)となった。HRMS(ESI) C1819として、[M+H] m/z 計算値:315.1227、測定値:315.1386H NMR(CDCl、600MHz) δ 1.68(s,6H)、3.77(s,3H)、5.19(s,2H)、5.19(s,2H)、6.04(d,J=2.03Hz,1H)、6.15(d,J=2.03Hz,1H)、7.27(ブロードなt,1H)、7.36(ブロードなt,2H)、7.52(ブロードなd,2H)
【0227】
203B. 2−(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド
【化206】
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5−(ベンジルオキシ)−7−メトキシ−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン(実施例203A、6.76g、21.5ミリモル)のジクロロメタン(120mL)中溶液を−78℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン中1.5M溶液(43mL、64.5ミリモル)を20分間にわたって滴下して加えて処理した。次に得られた混合物を−78℃で3時間攪拌した。反応混合物を、メタノール(5mL)を15分かけて滴下して注意して加え、つづいて1N 塩酸(50mL)を15分かけて滴下して加えることでクエンチした。ついで、冷却浴を取り外し、さらに1N 塩酸(150mL)を20分かけて添加した。次に該混合物を22℃で2時間攪拌し、ジクロロメタン(400mL)で希釈した。有機相を集め、水相(pH約1)をジクロロメタン(3x50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で濃縮した。残りの油をテトラヒドロフラン(70mL)で希釈し、0.1N塩酸(10mL)で処理し、20℃で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で蒸発させて清澄な油状物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4x13cm、トルエン溶出)に付し、標記アルデヒド(4.08g、収率73%)を清澄な油状物として得、それを放置して固化させた。LC(方法C):2.237分HRMS(ESI) C1515として、[M+H] m/z 計算値:259.0965、測定値:259.1153H NMR(CDCl、600MHz) δ 3.80(s,3H)、5.07(s,2H)、5.97(d,J=2.1Hz,1H)、6.01(d,J=2.1Hz,1H)、7.3−7.4(m,5H)、10.15(s,1H)、12.49(s,1H)
【0228】
203C. 1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化207】
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2−(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(実施例203B、3.46g、13.4ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中溶液を、粉末状の無水炭酸セシウム(4.58g、14.05ミリモル)を直ちにすべて添加して処理した。得られた混合物を減圧中で10分間攪拌し、窒素を流した。反応フラスコを水浴(22℃)中に入れ、クロロアセトン(1.74g、18.7ミリモル)を5分間にわたって滴下して加えて処理した。次に得られた混合物を22℃で18時間攪拌した(tlcによれば出発アルデヒドは残っておらず、中間体のアルキル化アルデヒドを形成した)。固体を濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した。濾液を減圧中で蒸発させ、残りの油を酢酸エチル(300mL)で希釈し、冷0.1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、粘度の高いシロップを得た。このシロップをテトラヒドロフラン(50mL)および酢酸エチル(50mL)で希釈し、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.2g)で処理し、20℃で1時間攪拌した(tlcは中間体のアルキル化アルデヒドがベンゾフランへに完全に環化したことを示した)。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、粘度の高いシロップを得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4x12cm、トルエン−酢酸エチル2−4%での溶出)に付し、標記ベンゾフラン(3.51g、収率88%)を黄色固体として得た。酢酸エチル(10mL)およびヘキサン(20mL)からの再結晶に付し、標記物質を大きな黄色プリズム晶(3.15g)として得た。LC(方法A):2.148分HRMS(ESI) C1817として、[M+H] m/z 297.1121、測定値:297.1092H NMR(CDCl、600MHz) δ 2.51(s,3H)、3.82(s,3H)、5.13(s,2H)、6.37(d,J=1.77Hz,1H)、6.63(ブロードなs,1H)、7.34(ブロードなt,1H)、7.39(ブロードなt,2H)、7.44(ブロードなd,2H)、7.55(d,J=0.7Hz,1H)
【0229】
203D. 1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化208】
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磁気攪拌棒を入れ、窒素雰囲気でパージされている250mLの三ツ口フラスコに、無水テトラヒドロフラン(25mL)を、つづいてリチウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン中1M溶液(9.3mL、9.3ミリモル)を充填した。該混合物を−78℃に冷却し、1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例203C、2.40g、8.1ミリモル)のテトラヒドロフラン(20mL)中溶液を10分かけて滴下して加えて処理した。次に得られた混合物を−78℃で45分間攪拌した。クロロトリメチルシラン(1.18mL、9.31ミリモル)を5分かけて滴下して加え、得られた溶液を−78℃でさらに20分間攪拌した。ついで、冷却浴を取り外し、該混合物を30分間にわたって室温にまで加温した。酢酸エチル(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)および氷の冷溶液に添加することにより、該反応混合物をクエンチした。有機相を無水硫酸マグネシウムで(磁気攪拌装置で攪拌しながら)速やかに乾燥し、減圧中で蒸発させ、シリルエノールエーテルを油状物として得、それをトルエン(20mL)と共蒸発させた。次に該シリルエノールエーテルを乾燥テトラヒドロフラン(40mL)に溶かし、−20℃に冷却し、炭酸水素ナトリウム固体(0.10g)を、つづいてN−ブロモコハク酸イミド(1.44g、8.1ミリモル)を15分かけて少しずつ加えて処理した。反応混合物を2時間にわたって0℃に加温し、ついで酢酸エチル(300mL)および飽和炭酸水素ナトリウムを添加してクエンチした。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて橙色油状物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4x12cm、トルエン−酢酸エチル0−5%での溶出)に付し、標記ブロモメチルケトン(2.62g、収率86%)を黄色固体として得た。酢酸エチル(10mL)およびヘキサン(20mL)からの再結晶に付し、黄色プリズム晶(2.30g)を得た。LC(方法B):1.977分HRMS(ESI) C1816BrOとして、[M+H] m/z 計算値:375.0226、測定値:375.0277H NMR(CDCl、600MHz) δ 3.84(s,3H)、4.33(s,2H)、5.14(s,2H)、6.38(d,J=1.76Hz,1H)、6.64(ブロードなs,1H)、7.35(ブロードなt,1H)、7.40(ブロードなt,2H)、7.44(ブロードなd,2H)、7.70(s,1H)
【0230】
203E. 6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化209】
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1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例203D、3.00g、8.0ミリモル)および5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(1.65g、9.16ミリモル)のイソプロパノール(100mL)中混合物を、磁気攪拌棒を備えた圧力フラスコ中、78−80℃で18時間加熱した(20分後に均一であり、ついで2時間後には沈殿物を形成した)。次に冷却した混合物を5本の20mLマイクロ波用バイアルに移し、次にマイクロ波装置にて150℃で30分間加熱した。各バイアルをジクロロメタン(250mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(25mL)および食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。フラクションを合わせ、減圧中で濃縮した。橙褐色の残りの固体をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4x10cm、溶解度が低いためジメクロロメタンでのゆっくりした溶出)に付し、標記のイミダゾチアジアゾール(1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノンでいくらか汚染されている)(2.96g)を得た。該固体物質を酢酸エチル(20mL)でトリチュレートし、濾過し、酢酸エチル(10ml)で洗浄し、減圧中で乾燥して純粋な標記のイミダゾチアジアゾール(2.34g、収率64%)を灰白色固体として得それをそのまま次工程に用いる。LC(方法B):2.188分HRMS(ESI) C2015BrNSとして、[M+H] m/z 計算値:456.00175、測定値:456.00397H NMR(CDCl、600MHz) δ 3.82(s,3H)、5.16(s,2H)、6.38(d,J=1.67Hz,1H)、6.66(ブロードなs,1H)、7.15(s,1H)、7.31(ブロードなt,1H)、7.38(ブロードなt,2H)、7.45(ブロードなd,2H)、8.02(s,1H)
【0231】
実施例203. 6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化210】
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6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例203E、2.30g、5.04ミリモル)のジクロロメタン(180mL)およびメタノール(45mL)の混合液中溶液を22℃でメタノール(0.2ミリモル)中25重量%ナトリウムメトキシド溶液(4.2mL)を一度に添加して処理した。さらにメタノール(45mL)を加え、混合物を1時間攪拌した。1N塩酸(25mL)を、つづいて飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)を添加することで反応混合物をクエンチした。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をジクロロメタン(400mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(3x10cm、ジクロロメタン−酢酸エチル0−4%での溶出)に付し、標記化合物(1.70g、収率83%)を白色固体として得た。この物質を酢酸エチルから再結晶(グラム当たり30mL、80%回収)して白色針状晶を得た。LC(方法A):2.293分HRMS(ESI) C2118Sとして、[M+H] m/z 計算値:408.1013、測定値:408.1024H NMR(CDCl、600MHz) δ 3.81(s,3H)、4.18(s,3H)、5.16(s,2H)、6.37(d,J=1.75Hz,1H)、6.67(ブロードなs,1H)、7.07(s,1H)、7.31(ブロードなt,1H)、7.37(ブロードなt,2H)、7.45(ブロードなd,2H)、7.81(s,1H)
【0232】
実施例204
6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化211】
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6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例203、1.250g、3.06ミリモル)およびペンタメチルベンゼン(3.17g、21.4ミリモル)のジクロロメタン(200mL)中混合物を窒素雰囲気下で−78℃に冷却し、次に直ちに(結晶化を回避するために)三塩化ホウ素のジクロロメタン中1M溶液(8mL、8ミリモル)を3分かけて滴下して加えて処理した。得られた混合物を−78℃で1時間攪拌した。ついで反応混合物を炭酸水素ナトリウム(6g)の水(100mL)中溶液を一度に添加することでクエンチした。冷却浴を取り外し、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。形成した固体を濾過し、水(50mL)およびジクロロメタン(50mL)で連続して洗浄した。濾過ケーキを無水エタノール(15ml)で浸し、ついで吸引乾燥した。得られた白色固体を減圧下で24時間乾燥し、純粋な標記物質(hplcによれば純度が>95%)を得た。濾液および洗浄液を合わせ、ジクロロメタン(600mL)で希釈し、有機相が清澄で、懸濁液中にはっきり見える固体がなくなるまで、温水浴で攪拌した。有機相を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、まだ温かい間に速やかに濾過した。濾液を蒸発させ、残渣(生成物およびヘキサメチルベンゼン)をトルエン(20mL)でトリチュレートし、固体を集め、トルエン(20mL)で洗浄し、標記物質(0.186g、19%収率、総合して99%の収率)を黄褐色固体(hplcによれば>95%)として得た。LC(方法B):1.444分HRMS(ESI) C1412Sとして、[M+H] m/z 計算値:318.0543、測定値:318.0578H NMR(DMSO−d、600MHz) δ 3.71(s,3H)、4.16(s,3H)、6.21(d,J=1.87Hz,1H)、6.61(ブロードなs,1H)、6.95(s,1H)、8.29(s,1H)、9.96(s,1H)
【0233】
実施例205
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化212】
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6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例204、0.100g、0.315ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.100g、0.378ミリモル)および3−ベンジルオキシベンジルアルコール(0.081g、0.378ミリモル)の混合物を50mLのフラスコ中に減圧下で10分間維持し、ついで窒素をパージした。乾燥テトラヒドロフラン(10ml)を加え、得られた混合物を少し加温し、超音波浴中に5分間維持した。冷却した混合物(まだ不均一な状態)を22℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.076g、0.378ミリモル)のテトラヒドロフラン(2ml)中溶液を2分かけて滴下して加えて処理した。該混合物を22℃で3時間攪拌した(該反応の最初の40分間は、10分毎に5分間、該混合物を超音波浴中に5分間入れた;該溶液はこの時点で清澄で不均一であった)。反応混合物を、ジクロロメタン(100ml)および飽和炭酸水素ナトリウム(10ml)を添加することでクエンチした。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(2.5x12cm、トルエン溶出−酢酸エチル 5%)に付し、標記物質(0.113g、収率70%)を白色固体(hplcによれば純度が>95%)として得た。この物質を酢酸エチル(3ml)から再結晶し、純粋な標記物質(0.082g)を無色プリズム晶として得た。LC(方法A):2.482分HRMS(ESI) C2824Sとして、[M+H] m/z 計算値:514.1431、測定値:514.1406NMR(CDCl、600Mz) δ 3.81(s,3H)、4.18(s,3H)、5.06(s,2H)、5.14(s,2H)、6.36(d,J=2.82Hz,1H)、6.67(ブロードなd,1H)、6.91(dd,J=8.16、2.13Hz,1H)、7.04(d,J=7.57Hz,1H)、7.06(s,1H)、7.09(ブロードなs,1H)、7.26−7.43(m,6 H)、7.82(s,1H)
【0234】
実施例206
6−(4−エトキシ、6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化213】
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6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例204、122mg、384ミリモル)のDMF(5mL)中溶液を、CsCO(190mg、0.57ミリモル)およびヨウ化エチル(0.061mL、0.77ミリモル)で処理した。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌した。次にDMFを減圧中で除去し、粗製物をEtOAc(200mL)およびNaHCOの混合物中に溶かした。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥した。対応するシロップの残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOAc 2−3%)で精製し、EtOAcでトリチュレートし、標記物質(132mg、0.38ミリモル)を固体として得た。LC(方法A):2.220分LCMS:C1615Sとして、計算値:345.08;測定値:346.07(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.83(s,1H)、7.03(s,1H)、6.67(s,1H)、6.32(s,1H)、4.20(s,3H)、4.14(q,J=7.2Hz、2H)、3.84(s,3H)、1.47(t,J=7.2Hz、3H)
【0235】
実施例207
6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化214】
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一般的方法:5−(1,1−ジフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例122A、0.083g、0.50ミリモル)および1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(0.120g、0.50ミリモル)のi−PrOH(2mL)中混合物を、密封バイアル中、150℃(マイクロ波)で45分間加熱した。冷却した混合物をEtOAc−飽和水性NaHCOで分配し、有機相を分離し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて褐色固体を得た。フラッシュクロマトグラフィー(Isco/20−100%DCM−ヘキサン)に付し、標記化合物(0.094g、62%)をクリーム色固体として得た。LC(方法A):2.256分LCMS:C14OSとして、計算値:305.04;測定値:306.06(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.82(s,1H)、7.66(d,J=7.6Hz,1H)、7.59(d,J=8.2Hz,1H)、7.31(t,J=7.6Hz,1H)、7.25(t,J=7.6Hz,1H)、7.21(s,1H)、2.22(t,J=19.3Hz,3H)
【0236】
実施例208
6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(1,1,2,2−テトラフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化215】
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208A. 5−(1,1,2,2−テトラフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化216】
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標記物質を、実施例122Aに記載されるように、2,2,3,3−テトラフルオロプロパン酸を用いることで調製した。LC(方法A):1.177分LCMS:CSとして、計算値:201.00;測定値:202.03(M+1)
【0237】
実施例208:6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(1,1,2,2−テトラフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
標記化合物を、実施例207に記載の一般的方法に従って、5−(1,1,2,2−テトラフルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例208A)および1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノンを用いて調製し、固体(43%収率、HBr塩)として得た。LC(方法A):2.230分LCMS:C14OSとして、計算値:341.03;測定値:342.07(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.91(s,1H)、7.67(d,J=7.6Hz,1H)、7.60(d,J=8.2Hz,1H)、7.32(t,J=7.0Hz,1H)、7.26(t,J=7.6Hz,1H)、7.23(s,1H)、7.14(tt,J=51.6、3.5Hz,1H)
【0238】
実施例209
6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(クロロジフルオロメチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化217】
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209A. 5−(クロロジフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化218】
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標記物質を、実施例122Aに記載されるように、2,2−ジフルオロ−2−クロロエタン酸を用いることで調製した。LC(方法A):1.040分LCMS:CClFSとして、計算値:184.96;測定値:185.99(M+1)
【0239】
実施例209. 6−(ベンゾフラン−2−イル)−2−(クロロジフルオロメチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化219】
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標記化合物を、実施例207に記載の一般的方法に従って、5−(クロロジフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例209A)および1−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノンを用いて調製し、固体(37%収率、HBr塩)として得た。LC(方法A):2.346分LCMS:C13ClFOSとして、計算値:324.99;測定値:325.99(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.89(s,1H)、7.66(d,J=7.6Hz,1H)、7.59(d,J=7.6Hz,1H)、7.31(t,J=7.6Hz,1H)、7.25(t,J=7.6Hz,1H)、7.23(s,1H)
【0240】
実施例210
6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化220】
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210A. 6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化221】
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標記物質を、実施例203Eに記載の操作に従って、1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノンより調製した(加熱時間:16時間)。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM100%)で精製し、黄色がかった固体を得た。LC(方法C)2.377分LCMS:C1912SBrSとして、計算値:424.98;測定値:425.99(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.11(s,1H)、7.49(d,J=7.2Hz、2H)、7.42−7.39(m,2H)、7.35−7.33(m,1H)、7.27(s,1H)、7.21−7.19(m,1H)、7.16−7.15(m,1H)、6.74(d,J=7.8Hz、1H)、5.23(s,2H)
【0241】
実施例210. 6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化222】
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標記物質を、実施例203に記載の操作に従って、6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例210A)より調製した(LC(方法C):2.297分)。LCMS:C2015Sとして、計算値:377.08;測定値:378.08(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.90(s,1H)、7.50−7.49(m,2H)、7.40−7.16(m,6H)、6.74−6.73(m,1H)、5.23(s,2H)、4.20(s,3H)
【0242】
実施例211
2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化223】
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6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例210、160mg、0.42ミリモル)のアニソール(1mL)中溶液をトリフルオロ酢酸(6mL)で処理し、該混合物を50℃で6時間攪拌した。減圧中で濃縮した後、残渣をDCM(400mL)で希釈した。得られた混濁溶液をNaHCO(20mL)および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して黄色固体を得た。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/EtOH 0−2%)で精製し、2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(22mg、0.076ミリモル)を白色固体として得た。5−ベンジル−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(2.5mg、0.0066ミリモル)も黄緑色固体として得られた。
【0243】
2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例213):LC(方法C):2.360分LCMS:C13Sとして、計算値:287.04;測定値:288.04(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 9.96(s,1H)、8.45(s,1H)、7.10−7.07(m,1H)、7.01(d,J=8.4Hz、1H)、6.61(d,J=7.8Hz、1H)、4.20(s,3H)、3.40(sb,1H)
【0244】
5−ベンジル−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール:LC(方法C):2.024分LCMS:C2015Sとして、計算値:377.08;測定値:378.09(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO) δ ppm 9.73(s,1H)、8.42(s,1H)、7.26−7.24(m,4H)、7.15−7.14(m,1H)、7.00(d,J=8.4Hz、1H)、6.96(d,J=8.4Hz、1H)、4.20(s,3H)、3.96(s,2H)
【0245】
実施例212
6−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(1−フルオロエチル)イミダゾ−[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化224】
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標記物質を、実施例1に記載の操作に従って、5−(1−フルオロエチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(実施例186A)を用いることで調製し、分取用HPLC(Sunfire −C18/MeOH−HO−TFA)により精製し、固体(10%収率、TFA塩として)を得た。LC(方法A):2.206分LCMS:C1614FNSとして、計算値:347.07;測定値:348.11(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.58(s,1H)、6.98(s,1H)、6.80(s,1H)、6.42(d,J=1.8Hz,1H)、6.14(dq,J=46.9、6.4Hz,1H)、3.86(s,3H)、3.79(s,3H)、1.77(dd,J=24.6、6.4Hz,3H)
【0246】
実施例213Aおよび213B
(R)−および(S)−6−(4,6−ジクロロベンゾフラン−2−イル)−2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化225】
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213−1. 6−(4,6−ジクロロベンゾフラン−2−イル)−2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化226】
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標記化合物を実施例212に記載の一般的方法に従って調製し、固体(収率25%)を得た。LC(方法A):2.475分LCMS:C14ClFNOSとして、計算値:354.97;測定値:355.99(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.82(s,1H)、7.83(s,1H)、7.51(s,1H)、7.18(s,1H)、6.16(dq,J=46.9、6.4Hz,1H)、1.77(dd,J=25.2、6.4Hz,3H)
【0247】
実施例213Aおよび213B. (R)−および(S)−6−(4,6−ジクロロベンゾフラン−2−イル)−2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化227】
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6−(4,6−ジクロロベンゾフラン−2−イル)−2−(1−フルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例213−1、0.032g、0.068ミリモル)(エナンチオマーの混合物として調製された)をキラルSFC分離(CHIRALCEL(登録商標)AS−H、25cm;共溶媒=10%i−PrOH;カラム温度=35℃)に供し、2種の標記化合物を白色固体として得た。
【0248】
実施例213B:(S)−異性体:収率=0.022g(69%)LC(キラルSFC):3.31分LCMS:C14ClFNOSとして、計算値:354.97;測定値:355.98(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.82(s,1H)、7.83(s,1H)、7.51(s,1H)、7.18(s,1H)、6.16(dq,J=46.9、6.4Hz,1H)、1.77(dd,J=25.2、6.4Hz,3H)
【0249】
実施例213A:(R)−異性体:収率=0.004g(13%)LC(キラルSFC):3.88分LCMS:C14ClFNOSとして、計算値:354.97;測定値:355.98(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.82(s,1H)、7.83(s,1H)、7.51(s,1H)、7.18(s,1H)、6.16(dq,J=46.9、6.4Hz,1H)、1.77(dd,J=25.2、6.4Hz,3H)
【0250】
実施例214
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化228】
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214A. 5−(メトキシメトキシ)−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン
【化229】
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標記物質を実施例203AおよびOrg. Synth., 84:102(2007)に記載の操作に従って調製した。LC(方法A):1.667分H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.43(dd,J=J=8.4Hz、1H)、6.87(d,J=8.4Hz、1H)、6.60(d,J=8.4Hz、1H)、5.32(s,2H)、3.54(s,3H)、1.71(s,6H)
【0251】
214B. 2−ヒドロキシ−6−(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド
【化230】
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標記物質の調製は実施例203Bに記載の操作と同様であった。H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 11.91(s,1H)、10.39(s,1H)、7.40(dd,J=J=8.4Hz、1H)、6.60(d,J=8.4Hz、1H)、6.57(d,J=8.4Hz、1H)、5.27(s,2H)、3.51(s,3H)
【0252】
214C. 1−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化231】
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標記物質の調製は、出発物質として実施例214Bを用い、実施例203Cに記載の操作と同様であった。LC(方法C):1.825分LCMS:C1212として、計算値:220.07、測定値:221.08(M+1)
H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.60(s,1H)、7.36(dd,J=J=8.3Hz、1H)、7.20(d,J=8.4Hz、1H)、6.90(d,J=8.0Hz、1H)、5.30(s,2H)、3.50(s,3H)、2.57(s,3H)
【0253】
214D. 2−ブロモ−1−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化232】
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標記物質の調製は、出発物質として実施例214Cを用い、実施例203Dに記載の操作と同様であった。LC(方法A):1.898分LCMS:C1211BrOとして、計算値:297.98、測定値:299.00(M+1)
H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.75(s,1H)、7.40(dd,J=J=8.2Hz,1H)、7.20(d,J=8.4Hz、1H)、6.92(d,J=8.0Hz、1H)、5.31(s,2H)、4.40(s,2H)、3.50(s,3H)
【0254】
実施例214. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化233】
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標記化合物は、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンと、2−ブロモ−1−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例214D)との間の反応の副生成物として得られた。標記物質を固体(収率25%)として得た。LC(方法C):2.129分LCMS:C13として、計算値:303.01;測定値:304.03(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 10.1(s,1H)、8.68(s,1H)、7.22(dd,J=7.8Hz、J=8.4Hz、1H)、7.15(d,J=8.4Hz、1H)、6.75(d,J=7.8Hz、1H)、2.93(s,3H)
【0255】
実施例215
6−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化234】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例214、0.084g、0.27ミリモル)のDMF(1.5mL)中溶液をジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.14ミリモル)で、つづいてMOMClのトルエン中溶液(3.5M、0.2mL、0.7ミリモル)で処理した。該混合物を22℃で攪拌し、HPLCでモニター観察した。18時間後、反応物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて固体(0.089g)を得、それが出発物質と標記物質との混合物であることが判明した。この物質をDMF(2mL)に溶かし、ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL)およびMOMCl(0.6mL)で処理し、22℃でさらに18時間攪拌した。上記の実施例に記載される後処理と同じ後処理を行い、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(2.5x10cm、AcOEt/ジクロロメタン 2〜4%)に付して精製し、標記物質(0.041g、43%)を固体として得た。LC(方法A):2.248分LCMS:C1513として、計算値:347.04;測定値:348.07(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.04(s,1H)、7.19−7.17(m,3H)、6.91−6.90(m,1H)、5.33(s,2H)、3.54(s,3H)、2.77(s,3H)
【0256】
実施例216
2−(メチルチオ)−6−(4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化235】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例214、90mg、0.30ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、3−(クロロメチル)ピリジン・塩酸塩(100mg、0.61ミリモル)およびNaH(鉱油中60%、80mg、2ミリモル)を添加した。室温で25分間攪拌した後、該混合物をNaHCO(10mL)でクエンチし、DCM(200mL)で希釈した。有機相をMgSOで乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOH−4%)に付して精製し、標記物質(116mg、0.29ミリモル)を得た。LC(方法A):1.935分LCMS:C1914として、計算値:394.06;測定値:395.06(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.73(s,1H)、8.60(d,J=4.2Hz、1H)、8.03(s,1H)、7.85(d,J=7.8Hz、1H)、7.35(dd,J=4.8Hz、J=7.8Hz、1H)、7.21−7.13(m,3H)、7.74(d,J=6.6Hz、1H)、5.25(s,2H)、2.77(s,3H)
【0257】
実施例217
2−メトキシ−6−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化236】
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217A. 6−(5−ブロモ−4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化237】
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標記物質を、実施例203Eに記載されるように、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(0.300g、1.66ミリモル)と2−ブロモ−1−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(2x0.500g、1.67ミリモル)とを反応させることで調製した。次に得られた粗製物の0−5℃でのテトラヒドロフラン(30mL)中混合物を、ジイソプロピルエチルアミン(3mL、2.22g、17.2ミリモル)で、つづいてMPMClのトルエン中溶液(3.5M、17.5ミリモル)を10分かけて滴下して加えて処理した。浴を取り外し、該混合物を22℃で72時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチし、ジクロロメタン(300mL)で希釈し、食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後に有機層を蒸発させ、橙色半固体を得、それを次反応にそのまま使用した。
【0258】
実施例217. 2−メトキシ−6−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(217)および6−(5−ブロモ−4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(217A)
【化238】
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2−メトキシ−6−(4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(217)(0.037g)を、実施例213に記載の操作に従って、粗製物の実施例218Aを反応させることで得た。
LC(方法C):2.212分LCMS:C1513Sとして、計算値:331.06;測定値:332.08(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.91(s,1H)、7.18−7.17(m,2H)、7.13(s,1H)、6.89(dd,J=5.4Hz、J=3Hz、1H)、5.32(s,2H)、4.21(s,3H)、3.54(s,3H)
【0259】
6−(5−ブロモ−4−(メトキシメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(217A)(0.019g)をこの反応の副生成物として得た。LC(方法C):2.347分LCMS:C1512BrNSとして、計算値:408.97;測定値:409.99(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.93(s,1H)、7.40(d,J=9.0Hz、1H)、7.16−7.14(m,2H)、5.35(s,2H)、4.22(s,3H)、3.68(s,3H)
【0260】
実施例218
6−メチル−4−トリフルオロメチル−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)フロピリジン
【化239】
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218A. メチル−5−アミノフラン−2−カルボキシレート
【化240】
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10重量%の湿ったPd/C(2.5g)をメチル−5−ニトロフラン−2−カルボキシレート(5g、29.2ミリモル)のEtOH(50mL)中溶液に加え、該反応混合物を大気圧下の室温で18時間水素添加した。ついで触媒を濾過し、濾液を減圧中で濃縮し、暗赤色固体(4.03g、28.6ミリモル)を得た。LC(方法F):1.059分LCMS:CNOとして、計算値:141.02、測定値:142.04(M+1)
H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.03(d,J=3.6Hz、1H)、5.20(d,J=3.6Hz、1H)、4.55(sb,2H)、3.75(s,3H)
【0261】
218B. メチル 6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート
【化241】
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メチル−5−アミノフラン−2−カルボキシレート(実施例218A、4.03g、28.6ミリモル)およびトリフルオロペンタンジオン(3.46mL、28.6ミリモル)のAcOH(100mL)中混合物を3時間45分還流した。ついでAcOHを減圧中で除去し、得られたガム状の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/Hex:1/9)に付して精製し、灰白色固体(2.0g、7.72ミリモル)を得た。LC(方法F):2.002分LCMS:C11NOとして、計算値:259.05、測定値:260.07(M+1)
H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.62(s,1H)、7.43(s,1H)、4.00(s,3H)、2.76(s,3H)
【0262】
218C. 6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸
【化242】
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メチル 6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(実施例218B、1g、3.86ミリモル)の1Nの水性NaOH(50mL)中懸濁液を70℃で3時間加熱した。冷却した溶液をHClで酸性にし、得られた白色沈殿物を濾過し、水で洗浄し、白色粉末(946mg、3.86ミリモル)を得た。LC(方法F):1.816分LCMS:C10NOとして、計算値:245.03;測定値:246.06(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm:7.34(s,1H)、7.31(s,1H)、2.52(s,3H)
【0263】
218D. N−メトキシ−N,6−ジメチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド
【化243】
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6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(実施例218C、716mg、2.92ミリモル)の無水THF(25mL)中溶液に、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(613mg、3.50ミリモル)およびNMM(0.96mL、8.76ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、ヒドロキシルアミン・塩酸塩(285mg、2.92ミリモル)を加え、該反応混合物を窒素雰囲気下の室温で終夜攪拌した。反応混合物をEtO(15mL)で希釈し、水(15ml)でクエンチし、EtO(2x7mL)で抽出した。有機相を合わせ、NaCO(2x15mL)、10%HCl(2x15mL)、食塩水(1x15mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾固して白色固体(715mg、2.48ミリモル)を得た。LC(方法F):1.909分LCMS:C1211として、計算値:288.07、測定値:289.10(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.57(s,1H)、7.41(s,1H)、3.91(s,3H)、3.42(s,3H)、2.75(s,3H)
【0264】
218E. 1−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)エタノン
【化244】
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N−メトキシ−N,6−ジメチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(実施例218D、223mg、0.77ミリモル)の無水THF(10mL)中溶液に、MeMgBrのt−BuO中1M溶液(3.88mL、3.88ミリモル)を滴下して加え、該反応混合物を室温で4時間攪拌した。次に該混合物をNHCl水溶液(15mL)でクエンチし、EtO(3x15mL)で抽出した。有機相を合わせ、NaCO(1x15mL)、1M HCl(2x15mL)、食塩水(1x15mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮乾固し、黄色針状晶(162mg、0.67ミリモル)を得た。LC(方法F):1.866分LCMS:C11NOとして、計算値:243.05、測定値:244.08(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.56(s,1H)、7.44(s,1H)、2.76(s,3H)、2.66(s,3H)
【0265】
218F. 2−ブロモ−1−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)エタノン
【化245】
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1−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)エタノン(実施例218E、162mg、0.64ミリモル)のEtOAc(10mL)中溶液に、予め粉砕したCuBr(240mg、1.07ミリモル)を添加した。次に該反応混合物を10時間加熱還流した。冷却後、銅を濾過により除去し、混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、NaHCO(3x30mL)、食塩水(1x20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥して濃縮乾固した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/5%EtOAc)に付して精製し、淡黄色油状物の生成物(134mg、0.42ミリモル)を得た。LC(方法F):1.990分LCMS:C11NOBrとして、計算値:320.96、測定値:321.97(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.72(s,1H)、7.48(s,1H)、4.49(s,2H)、2.79(s,3H)
【0266】
実施例218. 6−メチル、4−トリフルオロメチル−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)フロピリジン
【化246】
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5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(55mg、0.37ミリモル)および2−ブロモ−1−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)エタノン(実施例218F、100mg、0.31ミリモル)をマイクロ波用バイアルに入れた無水EtOH(5mL)に溶かした。反応混合物にマイクロ波を12分間照射して150℃に加熱した。EtOHを蒸発させた後、粗製物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO(1x30mL)、MgSOで洗浄し、乾燥し、濾過して褐色がかった固体を得、それをEtOでトリチュレートして精製し、所望の化合物をベージュ色固体(31mg、0.084ミリモル)として得た。LC(方法F):2.200分LCMS:C14OSとして、計算値:370.02、測定値:371.05(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 8.14(s,1H)、7.31(s,1H)、7.22(s,1H)、2.79(s,3H)、2.71(s,3H)
【0267】
実施例219
2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−カルボン酸
【化247】
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219A. メチル 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−カルボキシレート
【化248】
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標記物質を、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンおよびメチル2−(2−ブロモアセチル)ベンゾフラン−4−カルボキシレートを用いて調製した。LC(方法A):2.256分LCMSC:C1511として、計算値:345.02、測定値:346.05(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.73(s,1H)、7.90−7.86(m,2H)、7.50(s,1H)、7.40(t,1H)、3.91(s,3H)、2.77(s,3H)
【0268】
実施例219. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−カルボン酸
【化249】
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メチル 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−カルボキシレート(実施例219A、1.41g、4.1ミリモル)に、20mLのマイクロ波用容器に充填し、酢酸(15mL)を、つづいて48%HBr(1.16mL、10.2ミリモル)を添加した。次に反応混合物をマイクロ波照射の下で150℃で1時間加熱した。冷却後、形成した固体を濾過で集め、酢酸エチルですすぎ、純粋な2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−カルボン酸を得た。LC(方法A):2.126分LCMS:C14として、計算値:331.01、測定値:332.02(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.71(s,1H)、7.88−7.80(m,2H)、7.52(s,1H)、7.37(t,1H)、2.78(s,3H)
【0269】
実施例220
N−ベンジル−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボキサミド
【化250】
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220A. メチル2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボキシレート
【化251】
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標記物質を、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンおよびメチル2−(2−ブロモアセチル)ベンゾフラン−6−カルボキシレートを用いて調製した。LC(方法A):2.240分LCMS:C1511として、計算値:345.02、測定値:346.06(M+1)+1H NMR(MSO−d) δ ppm:8.69(s,1H)、8.08(s,1H)、7.85(d,1H)、7.73(d,1H)、7.22(s,1H)、3.87(s,3H)、2.88(s,3H)
【0270】
220B. 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボン酸
【化252】
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標記物質を、実施例219に記載されるように、メチル 2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボキシレート(実施例220A)を用いて調製した。LC(方法A):2.061分LCMS:C14として、計算値:331.01、測定値:332.03(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.62(s,1H)、7.99(s,1H)、7.79(d,1H)、7.67(d,1H)、7.17(s,1H)、2.73(s,3H)
【0271】
実施例220. N−ベンジル−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボキサミド
【化253】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボン酸(実施例220B、15mg、0.043ミリモル)のDMF(1mL)中溶液に、ベンジルアミン(5μL、0.043ミリモル)、ジ−イソプロピルエチルアミン(38μL、0.22ミリモル)およびHATU(16mg、0.043ミリモル)を加え、反応物を室温で終夜攪拌した。その粗反応混合物を酢酸エチルとヘキサンの混合液(9:1)に溶かし、水(2x)および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。得られた粗残渣を分取用HPLCに付して精製し、N−ベンジル−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−カルボキサミドを得た。LC(方法A):2.135分LCMS:C2116として、計算値:420.07、測定値:421.10(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:9.08(t,1H)、8.68(s,1H)、8.09(s,1H)、7.81(d,1H)、7.69(d,1H)、7.32−7.29(m,4H)、7.24−7.20(m,1H)、7.18(s,1H)、4.48(d,2H)、2.78(s,3H)
【0272】
実施例221
4−クロロ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)フロ[3,2−c]ピリジン
【化254】
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221A. (E)−3−(フラン−2−イル)アクリロイルアジド
【化255】
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フリルアクリル酸(2.028g、14.68ミリモル)の0℃でのTHF(40mL)中攪拌溶液に、トリエチルアミン(2.6mL、18.65ミリモル)およびジフェニルホスホリルアジド(3.7mL、17.17ミリモル)を滴下して加えた。該反応液を室温で4時間攪拌し、ついで該混合物を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウムの混合液に加えた。水相を酢酸エチル(1x)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をメタノールで2回トリチュレートし、濾過して標記物質(1.413g、59%)をベージュ色固体として得た。LC(方法A):1.765分H NMR(DMSO−d) δ ppm:7.94(s,1H)、7.59(d,J=15.6Hz,1H)、7.12(d,J=3.6Hz,1H)、6.70(m,1H)、6.24(d,J=15.6Hz,1H)
【0273】
221B. フロ[3,2−c]ピリジン−4(5H)−オン
【化256】
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(E)−3−(フラン−2−イル)アクリロイルアジド(実施例221A、0.501g、3.071ミリモル)をトルエン(5mL)に溶かし、40分間加熱還流した。次に混合物を濃縮して暗褐色油状物を得、それをo−ジクロロベンゼン(9mL)に溶かし、ヨウ素(8mg、0.0315ミリモル)を加えた。反応混合物を180℃で2時間攪拌した。混合物を室温にまで冷却し、酢酸エチルを加えた。得られた沈殿物を濾過した。濾液を蒸発させ、残渣をエチルエーテル(10mL)に溶かし、0.5M水性水酸化ナトリウム(2x10mL)で抽出した。水相を、そのpHが1.0に達するまで、1.5N水性HClで酸性にした。酸性の水相を酢酸エチル(3x)で抽出し、有機抽出物を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮した。得られた赤褐色固体を冷エチルエーテルで2回トリチュレートし、標記物質(0.249g、60%)を赤褐色固体として得た。LC(方法A):0.883分H NMR(DMSO−d) δ ppm:11.43(brs,1H)、7.87(d,J=1.8Hz,1H)、7.29(d,J=7.2Hz,1H)、6.92(d,J=1.2Hz,1H)、6.65(d,J=7.2Hz,1H)
【0274】
221C. 4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン
【化257】
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オキシ塩化リン(2.5mL、27.31ミリモル)をフロ[3,2−c]ピリジン−4(5H)−オン(実施例221B、0.249g、1.1843ミリモル)に0℃で加え、得られた混合物を3時間加熱還流した。次に氷を該混合物に加え、これを室温でさらに1時間攪拌した。混合物をジクロロメタン(3x)で抽出し、有機抽出物を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco、酢酸エチル/ジクロロメタン)に付して精製し、標記物質(0.145g、51%)を白色結晶として得た。LC(方法A):1.451分H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.30(d,J=6.0Hz,1H)、8.26(d,J=1.2Hz,1H)、7.78(d,J=6.0Hz,1H)、7.13(d,J=1.2Hz,1H)
【0275】
221D. 1−(4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン−2−イル)エタノン
【化258】
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4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン(実施例221C、0.145g、0.944ミリモル)のTHF(5mL)中溶液を、t−ブチルリチウム(ペンタン中1.34M、1.0mL、1.34ミリモル)を−65℃で滴下して処理した。反応液を−65℃で30分間攪拌し、次にN,N−ジメチルアセトアミド(0.17mL、1.828ミリモル)のエチルエーテル(1mL)中溶液を滴下して加えた。−65℃で15分間、そして室温で1時間攪拌した後、該混合物に水を添加した。水相をエチルエーテル(3x)で抽出し、有機抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco、酢酸エチル/ジクロロメタン)に付して精製し、標記物質(0.110g、59%)を白色固体として得た。LC(方法A):1.414分LCMS:CClNOとして、計算値:195.01、測定値:196.03(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.47(d,J=6.0Hz,1H)、8.11(s,1H)、7.89(d,J=6.0Hz,1H)、2.62(s,3H)
【0276】
221E. 2−ブロモ−1−(4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン−2−イル)エタノン
【化259】
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1−(4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン−2−イル)エタノン(実施例221D、0.170g、0.869ミリモル)のTHF(3mL)中溶液を、LiHMDS(THF中1.0M、1.0mL、1.00ミリモル)の−78℃でのTHF(1mL)中攪拌溶液に15分間にわたって滴下して加えた。反応液を45分間攪拌し、次にトリメチルシリルクロリド(0.13mL、1.02ミリモル)を−78℃で2分間にわたり滴下して加えた。−78℃で15分間攪拌した後、反応物を室温に達するようにし、さらに1時間攪拌した。次に冷酢酸エチルを、つづいて氷および飽和炭酸水素ナトリウムを加え、有機相を分離し、食塩水で速やかに洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残りの黄色油状物をTHF(7.5mL)に溶かし、−20℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウムで処理した。次にNBS(0.175g、0.983ミリモル)を15分かけて少しずつ添加し、その混合物を−20℃で1.5時間攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(1x)および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco、トルエン中10%酢酸エチル)に付して精製し、標記物質(0.212g、89%)を白色固体として得た。LC(方法A):1.634分LCMS:CBrClNOとして、計算値:272.92、測定値:273.94(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.50(d,J=6.0Hz,1H)、8.28(s,1H)、7.92(d,J=6.0Hz,1H)、4.90(s,2H)
【0277】
実施例221. 4−クロロ−2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)フロ[3,2−c]ピリジン
【化260】
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標記物質を、実施例1に記載されるように、5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンおよび2−ブロモ−1−(4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン−2−イル)エタノン(実施例221E)を用いて調製した。LC(方法A):2.094分LCMS:C1217ClNOSとして、計算値:321.98、測定値:323.00(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.77(s,1H)、8.29(d,J=5.4Hz,1H)、7.76(d,J=5.4Hz,1H)、7.17(s,1H)、2.81(s,3H)
【0278】
実施例222
2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン
【化261】
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標記物質を、実施例203Eに記載されるように、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミンおよび2−ブロモ−1−(4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン−2−イル)エタノン(実施例221E)を用いて調製した。LC(方法A):2.043分LCMS:C11BrClNOSとして、計算値:353.90、測定値:354.92(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.90(s,1H)、8.30(d,J=5.4Hz,1H)、7.78(d,J=5.4Hz,1H)、7.22(s,1H)
【0279】
実施例223
4−クロロ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)フロ[3,2−c]ピリジン
【化262】
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標記物質を、実施例203に記載されるように、2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)−4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン(実施例222)を用いて調製した。LC(方法A):1.969分LCMS:C1217ClNSとして、計算値:306.00、測定値:307.01(M+1)+1H NMR(DMSO−d) δ ppm:8.69(d,J=0.6Hz,1H)、8.28(d,J=6.0Hz,1H)、7.76(d,J=6.0Hz,1H)、7.13(s,1H)、3.90(s,3H)
【0280】
実施例224
5−ベンジル−6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化263】
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標記物質を、実施例211に記載されるように、6−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例203)より調製し、副生成物として得た。LC(方法B):1.887分LCMS:C2117Sとして、計算値:407.09、測定値:408.11(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ ppm 9.75(s,1H)、8.30(s,1H)、7.21−7.19(m,4H)、7.10(s,1H)、6.77(s,1H)、4.20(s,3H)、3.95(s,2H)、3.78(s,3H)
【0281】
実施例225
6−(7−ブロモ−4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化264】
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225A. 2−ブロモ−1−(7−ブロモ−4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化265】
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標記物質を、実施例200Cに記載されるように、1−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノンとCuBrとを反応させた場合の副生成物として得た。該化合物は2−ブロモ−1−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(下記のブロモメチルケトンの表を参照のこと)から単離できず、その混合物(実施例225Aと称する)を次の反応にそのまま用いた。
【0282】
実施例225. 6−(7−ブロモ−4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)−2−(1,1−ジフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化266】
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標記物質を、実施例207に記載されるように、2−ブロモ−1−(7−ブロモ−4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノンと2−ブロモ−1−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン混合物(実施例225A)との混合物を用いることで調製し、分取用HPLCにより固体の副生成物(5%収率、TFA塩)として単離した。[(Sunfire−C18/MeOH−HO−TFA)]LC(方法A):2.326分LCMS:C1612BrFSとして、計算値:444.97;測定値:446.00(M+1)H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.74(s,1H)、7.17(s,1H)、6.69(s,1H)、3.95(s,3H)、3.92(s,3H)、2.21(t,J=19.3Hz,3H)
【0283】
実施例226
6−(4−(ベンジルオキシ)−7−ブロモ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化267】
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226A. 1−(4−(ベンジルオキシ)−7−ブロモ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化268】
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標記物質を、実施例200Cに記載されるように、1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例203C)をCuBrと反応させた場合の副生成物として得た。標記化合物は1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例203D)より単離できず、該混合物(実施例226Aと称する)を次の反応にそのまま使用した。
【0284】
実施例226. 6−(4−(ベンジルオキシ)−7−ブロモ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化269】
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標記物質を、実施例203に記載されるように、1−(4−(ベンジルオキシ)−7−ブロモ−6−メトキシベンゾフラン−イル)−2 ブロモエタノンおよび1−(4−(ベンジルオキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例226A)の混合物を用いることで調製した。LC(方法A):2.415分LCMS:C2116BrNSとして、計算値:485.00、測定値:486.01(M+1)+1H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm:7.93(s,1H)、7.45(d,J=7.6Hz,2H)、7.38(t,J=約7.6Hz,2H)、7.32(brt,1H)、7.23(s,1H)、6.45(s,1H)、5.22(s,2H)、4.18(s,3H)、3.89(s,3H)
【0285】
非売品であるさらなるベンズアルデヒドの合成
次のベンズアルデヒドを実施例の化合物を調製するための試薬として用いた:
【0286】
5−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドの合成
【化270】
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文献記載の操作の変法(Meng, C.Q.ら、J.Med.Chem., 50:1304-1315(2007))を用いた。すなわち、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(6.00g、39.4ミリモル)のDCM(50mL)中氷冷溶液に、臭素(2.23mL、43.4ミリモル)のDCM(5mL)中溶液を約30分間にわたって滴下して加え、攪拌を0℃で2時間続けた。ついで、冷却浴を取り外し、混合物を室温で16時間攪拌した。得られたスラリーを濾過し、濾過ケーキを最少容量のDCMで洗浄し、ついで減圧中で乾燥し、標記化合物(5.19g、57%)を白色固体として得た。この物質をさらに精製することなく次工程にそのまま使用した。LC(方法A):1.768分LCMS:CBrOとして、計算値:229.96;測定値:230.97(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 11.14(s,1H)、9.98(s,1H)、7.78(s,1H)、6.61(s,1H)、3.86(s,3H)
【0287】
5−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドの合成
1. 4−フルオロ−3−メトキシフェノールの合成
【化271】
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4−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(10.79g、70.0ミリモル)のDCM(250mL)中溶液に、固体のm−CPBA(20.71g、84.0ミリモル)を加え、得られた溶液を密封されたフラスコ中で室温にて18時間攪拌し、次にN下で8時間加熱還流した。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキを少量のDCMで洗浄し、次に合わせた濾液を洗浄(飽和NaHCO、3x;食塩水)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて橙黄色半固体を得た。この物質を10%エタノール性KOH(100mL)に溶かして暗褐色溶液を得、それを室温で2時間攪拌した。ついで該混合物を10%水性HClを用いてpH2の酸性にし、水(200mL)で希釈し、DCM(x3)で抽出した。その有機抽出液を乾燥(NaSO)し、蒸発させて褐色半固体を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(Isco/DCM、ついで0−5%EtOAc−DCM)に付して精製した。得られた物質をエーテルに溶かし、該溶液を洗浄(飽和NaHCO、x4;食塩水)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて純粋な標記化合物(3.87g、39%)を淡黄色油状物として得た。LC(方法A):1.238分LCMS:CFOとして、計算値:142.04;測定値:143.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.32(s,1H)、6.92(dd,J=11.1、8.8Hz,1H)、6.47(dd,J=7.6、2.9Hz,1H)、6.22(dt,J=8.8、2.9Hz,1H)、3.72(s,3H)
【0288】
2. 5−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドの合成
【化272】
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4−フルオロ−3−メトキシフェノール(5.33g、35.0ミリモル)およびN−クロロコハク酸イミド(5.38、40.3ミリモル)のクロロホルム(100mL)中混合物に、濃HCl(2.0mL)を滴下して加え、次に該混合物を加熱還流した。4−フルオロ−3−メトキシフェノール(1.42g、10.0ミリモル)のN下でのMeCN(50mL)中氷冷溶液に、無水塩化マグネシウム(1.90g、20.0ミリモル)を少しずつ添加した。この混合物に、固体のパラホルムアルデヒド(2.10g、69.9ミリモル)を加え、次にトリエチルアミン(5.60mL、40.0ミリモル)を滴下して加えた。反応物フラスコを密封し、該混合物を75℃(油浴温度)で2時間加熱した。冷却した混合物をEtOAcで希釈し、洗浄(1N HCl、水、食塩水)し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて標記化合物(1.54g、91%)を灰白色固体として得た。この物質をさらに精製することなく次工程にそのまま使用した。LC(方法A):1.488分LCMS:CFOとして、計算値:170.04;測定値:171.05(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 10.90(s,1H)、10.00(s,1H)、7.39(m,1H)、6.66(m,1H)、3.89(s,3H)
【0289】
3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒドの合成
【化273】
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無水MgCl(14.3g、0.15ミリモル)のTHF(25mL)中混合物をモレキュラーシーブで処理し、N下の室温で72時間攪拌した。次にパラホルムアルデヒド(6.75g、0.224ミリモル)を加え、つづいてトリエチルアミン(21mL、0.15ミリモル)を5分かけて滴下して加えた。該混合物を10分間攪拌させ、2−フルオロフェノール(8.40g、74.9ミリモル)をシリンジを用いて滴下して導入し、該反応混合物を18時間加熱還流した。冷却した混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、冷却した1N HCl(3x100mL)、食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOAc 0−1%)に付して精製し、3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒドを油状物(10.5g、79.9ミリモル)として得た。LC(方法C):1.442分H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 10.99(s,1H)、9.94(s,1H)、7.39−7.34(m,2H)、7.00−6.97(m,1H)
【0290】
2−ヒドロキシ−6−(2−メトキシエトキシ)ベンズアルデヒドの合成
1. 5−(2−メトキシエトキシ)−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オンの調製
【化274】
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標記物質を実施例203AおよびOrg. Synth., 84:102(2007)に記載の操作に従って調製した。H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.42(dd,J=J=8.4Hz、1H)、6.63(d,J=8.4Hz、1H)、6.55(d,J=8.4Hz、1H)、4.23(t,J=4.8Hz、2H)、3.86(s,J=4.8Hz、3H)、3.50(s,3H)、1.70(s,6H)
【0291】
2. 2−ヒドロキシ−6−(2−メトキシエトキシ)ベンズアルデヒドの調製
【化275】
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標記物質を、文献(J.Org.Cem., 71:3646-3649(2006))に記載の操作に従って、5−(2−メトキシエトキシ)−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オンより調製した。H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm11.97(s,1H)、10.39(s,1H)、7.41−7.38(m,1H)、6.54−6.53(m,1H)、6.38−6.37(m,1H)、4.21−4.19(m,2H)、3.80−3.78(m,2H)、3.45−3.44(s,3H)
【0292】
メチル 2−ホルミル−3−ヒドロキシベンゾエートの合成
【化276】
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メチル−3−ヒドロキシベンゾエート(12.3g、80.8ミリモル)をヘキサメチレンテトラミン(22.7g、161.6ミリモル)とTFA(200mL)中、還流温度で4時間混合した。冷却後に、該混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗残渣を水に溶かした。該水溶液のpHを固体KCOで8に調整し、該生成物を酢酸エチル(3x)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。得られた粗残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中(10〜20%)酢酸エチルの勾配で溶出する)に付して精製し、メチル 2−ホルミル−3−ヒドロキシベンゾエート(6.7g)を得た。H NMR(CDCl) δ ppm:12.20(bs,1H)、10.62(s,1H)、7.55(t,1H)、7.46(d,1H)、7.18(d,1H)、3.95(s,3H)
【0293】
メチル 4−ホルミル−3−ヒドロキシベンゾエートの調製
【化277】
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メチル−3−ヒドロキシベンゾエート(5.0g、32.8ミリモル)をヘキサメチレンテトラミン(9.2g、65.6ミリモル)とTFA(100mL)中還流温度で4時間混合した。冷却後、該混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗残渣を水に溶かした。該水溶液のpHを固体KCOで8に調整し、該生成物を酢酸エチル(3x)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。得られた粗残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中(10〜20%)酢酸エチルの勾配で溶出する)に付して精製し、メチル 4−ホルミル−3−ヒドロキシベンゾエート(1.2g)を得た。H NMR(CDCl) δ ppm:10.95(s,1H)、9.97(s,1H)、7.65−7.62(m,3H)、3.94(s,3H)
【0294】
ブロモメチルケトンの合成
次の化合物も、上記の実施例200Bおよび200Cに記載の方法を用い、種々の市販品として入手可能な、または市販品として入手できないベンズアルデヒドより調製した。次の化合物も実施例227−228ないし306の調製における試薬として使用された。
【表9-1】
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【表9-2】
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【表9-3】
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【表9-4】
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【表9-5】
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【表9-6】
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【0295】
実施例227−228〜306
さらなる次の実施例は、上記に開示される方法を用いて調製され、単離され、かつ特徴付けられた。
【表10-1】
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【表10-2】
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【表10-3】
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【表10-4】
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【表10-5】
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【表10-6】
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【表10-7】
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【表10-8】
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【表10-9】
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【表10-10】
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【表10-11】
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【表10-12】
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【表10-13】
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【表10-14】
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【表10-15】
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【表10-16】
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【表10-17】
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【表10-18】
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【表10-19】
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【表10-20】
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【表10-21】
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【表10-22】
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【表10-23】
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【表10-24】
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【表10-25】
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【表10-26】
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【表10-27】
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【表10-28】
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【表10-29】
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【0296】
実施例307〜318
次の化合物を下記に記載の操作を用いて調製した。
【化278】
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【0297】
16x100MMのウィートン試験管に、3−((6−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−イルオキシ)メチル)フェノール(1.0当量、0.038ミリモル)/0.1M THF(200μL)を、つづいてR−OH(3.0当量、0.113ミリモル)を添加した。ついで、該反応バイアルにPPh(2.0当量、0.076ミリモル)/0.1M THF(200μL)を加えた。反応物を5分間超音波処理に付した。次に該反応物にDIAD(2.0当量、0.076ミリモル)を加え、該反応物を室温で終夜攪拌した。該反応物をZYMARK(登録商標)の卓上ドライヤーで40℃にて1時間ブローダウンした。粗反応物をDMF(2.0mL)に再び溶かし、Waters HPLC Systemで精製した。精製:HPLC Waters System、カラム:Waters Xbridge 19x100mm、5μm C18、移動相:A=5:95 アセトニトリル:水、B=95:5 アセトニトリル:水、修飾剤=0.05%TFA、波長:220nm
【表11-1】
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【表11-2】
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【表11-3】
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【0298】
実施例319〜330
次の化合物を下記に記載の操作を用いて調製した。
【化279】
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【0299】
16x100MMのウィートン試験管に、3−((6−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−イルオキシ)メチル)フェノール(1.0当量、0.035ミリモル)を、つづいてR−OH(3.0当量、0.106ミリモル)およびPPh(2.0当量、0.071ミリモル)を添加した。該バイアルにセプタム・キャップで栓をし、脱気し、Nを3回パージした。次に該反応物に、350μLの無水THF(0.1M)を加えた。該反応物を脱気し、Nを3回パージした。該反応物を5分間超音波処理に付した。次に該反応物にDIAD(4.0当量、0.142ミリモル)を加え、該反応物を室温で終夜攪拌した。該反応物をZYMARK(登録商標)の卓上ドライヤーで40℃にて1時間ブローダウンした。粗反応物をDMF(2.0mL)に再び溶かし、Waters HPLC Systemで精製した。精製:HPLC DIONEX(登録商標) System、カラム:Waters Xbridge 19x100mm、5μm C18、移動相:A=5:95 アセトニトリル:水、B=95:5 アセトニトリル:水、修飾剤=0.05%TFA、波長:220nm
【表12-1】
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【表12-2】
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【表12-3】
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【表12-4】
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【0300】
実施例331
(R)−tert−ブチル 2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化280】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−オール(実施例147、0.160g、0.526ミリモル)、BOC−D−プロリノール(0.264g、1.31ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.344g、1.914ミリモル)およびDIAD(0.257mL、1.31ミリモル)の乾燥THF(3mL)中混合物を密封した管中70℃で1時間撹拌した。次に冷却した混合物をEtOAc−希釈食塩水で分配し、有機相を分離し、乾燥(MgSO)し、蒸発乾固した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−70%EtOAc−ヘキサン)に付して精製し、標記化合物(0.161g、63%)をベージュ色固体として得た。この物質をMeOH−エーテルでトリチュレートし、分析用試料を白色固体(0.076g、29%)として得た。LC(方法A):2.341分LCMS:C2225として、計算値:488.142;測定値:488.163(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.00(s,0.5H)、8.99(s,0.5H)、7.32(m,2H)、7.01(m,1H)、4.31(s,1H)、4.18(m,1H)、4.11(s,1H)、3.29(m,2H)、2.81(s,3H)、2.00(m,3H)、1.83(brs,1H)、1.40(s,4.5H)、1.37(s,4.5H)
【0301】
実施例332
(S)−tert−ブチル2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化281】
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2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−オール(実施例147、0.160g、0.526ミリモル)、BOC−L−プロリノール(0.264g、1.31ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.344g、1.914ミリモル)およびDIAD(0.257mL、1.31ミリモル)の乾燥THF(3mL)中混合物を密封した管中にて70℃で1時間撹拌した。冷却した混合物をEtOAc−希釈食塩水で分配し、有機相を分離し、乾燥(MgSO)し、蒸発乾固した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−70%EtOAc−ヘキサン)に付して精製し、標記化合物(0.173g、67%)をベージュ色固体として得た。この物質の一部を分取用HPLC(MeOH−HO−TFA)に付してさらに精製し、分析用試料を灰白色固体として得た。LC(方法A):2.334分LCMS:C2225として、計算値:488.142;測定値:488.170(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 9.01(s,0.5H)、8.99(s,0.5H)、7.32(m,2H)、7.01(m,1H)、4.31(s,1H)、4.18(m,1H)、4.11(s,1H)、3.29(m,2H)、2.82(s,3H)、2.00(m,3H)、1.83(brs,1H)、1.41(s,4.5H)、1.37(s,4.5H)
【0302】
実施例333
tert−ブチル ((R)−2−((R)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)カルバメート
【化282】
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(R)−tert−ブチル2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(実施例331、0.110g、0.226ミリモル)のDCM(2mL)中溶液に、TFA(0.5mL)を加え、該混合物を室温で1時間撹拌した。次に該混合物を減圧下で蒸発乾固し、得られた残渣をそのまま使用した。
LC(方法A):1.705分;
LCMS:C1717として、計算値:387.090;測定値:388.116(M+1) 上で得られた物質のDMF(3mL)中溶液に、BOC−D−フェニルグリシン(0.057g、0.226ミリモル)を、つづいてHATU(0.086g、0.226ミリモル)を、最後にDIEA(0.197mL、1.13ミリモル)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌し、ついでそれをEtOAc−希釈食塩水で分配した。有機相を分離し、乾燥(MgSO)して蒸発乾固し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−100%EtOAc−ヘキサン)に付して精製し、標記化合物を清澄なガム状物(0.140g、100%)として得た。この物質の一部を分取用HPLC(MeOH−HO−TFA)に付してさらに精製して分析用試料を得、それをMeCN−水より凍結乾燥し、白色固体として得た。LC(方法A):2.306分LCMS:C3032として、計算値:620.188;測定値:621.221(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.95(s,1H)、7.32−7.24(m,4H)、7.15(m,3H)、6.94(d,J=7.0Hz,1H)、5.34(m,1H)、4.39(brs,1H)、4.25(m,1H)、4.14(m,1H)、3.61(m,1H)、3.29(m,2H)、3.14(m,1H)、2.78(s,3H)、2.04−1.82(m,3H)、1.33(s,9H)
【0303】
実施例334
tert−ブチル ((R)−2−((S)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)カルバメート
【化283】
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(S)−tert−ブチル 2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(実施例332、0.103g、0.211ミリモル)のDCM(3mL)中溶液に、TFA(0.5mL)を加え、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。次に該混合物を減圧中で蒸発乾固し、得られた残渣をそのまま使用した。
LC(方法A):1.723分;
LCMS:C1717として、計算値:387.090;測定値:388.115(M+1) 上で得られた物質のDMF(3mL)中溶液に、BOC−D−フェニルグリシン(0.053g、0.211ミリモル)を、つづいてHATU(0.080g、0.226ミリモル)を、最後にDIEA(0.184mL、1.06ミリモル)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌し、ついでそれをEtOAc−希釈食塩水で分配した。有機相を分離し、乾燥(MgSO)して蒸発乾固し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Isco/0−30%EtOAc−DCM)に付して精製し、標記化合物を清澄なガム状物(0.087g、66%)として得た。この物質の一部を分取用HPLC(MeOH−HO−TFA)に付してさらに精製して分析用試料を得、それをMeCN−水より凍結乾燥し、白色固体として得た。LC(方法A):2.321分LCMS:C3032として、計算値:620.188;測定値:621.220(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.99(s,1H)、7.36−7.24(m,9H)、7.15(m,1H)、7.06(d,J=7.0Hz,1H)、5.34(m,1H)、4.37(m,1H)、4.30(m,1H)、4.15(m,1H)、3.69(m,1H)、3.03(m,1H)、2.78(s,3H)、2.11−1.93(m,1H)、1.87−1.75(m,1H)、1.32(s,9H)
【0304】
実施例335
N−((R)−2−((R)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)ベンズアミド
【化284】
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tert−ブチル ((R)−2−((R)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)カルバメート(実施例333、0.110g、0.177ミリモル)のDCM(2mL)中溶液に、TFA(0.5mL)を加え、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。次に該混合物を減圧中で蒸発乾固し、得られた残渣を次工程にそのまま使用した。
LC(方法A):1.938分;
LCMS:C2524として、計算値:520.135;測定値:521.171(M+1) 上で得られた半分の量の物質(0.056g、0.088ミリモル)のDMF(1mL)中溶液に、安息香酸(0.011g、0.088ミリモル)を、つづいてHATU(0.034g、0.088ミリモル)を、最後にDIEA(0.077mL、0.44ミリモル)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌し、次にそれをAcOH(0.2mL)で希釈し、該溶液を分取用HPLC(MeOH−HO−TFA)に直接供した。生成物含有のフラクションを合わせ、蒸発させ、残渣をMeCN−水より凍結乾燥し、標記化合物(0.023g、41%)を白色固体として得た。LC(方法A):2.261分LCMS:C3228として、計算値:624.169;測定値:625.183(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.96(s,1H)、8.85(d,J=7.0Hz,1H)、7.86(d,J=8.2Hz,1H)、7.50−7.26(m,8H)、7.19(m,2H)、6.99(m,1H)、5.87(d,J=7.6Hz,1H)、4.43(m,1H)、4.32(m,1H)、4.21(m,1H)、3.69(m,1H)、3.24(m,1H)、2.78(s,3H)、2.08−1.88(m,4H)
【0305】
実施例336
N−((R)−2−((R)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)チオフェン−2−カルボキサミド
【化285】
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標記化合物を、実施例335に記載の方法にて2−チオフェンカルボン酸を用いて、白色固体(0.026g、47%)として得た。LC(方法A):2.241分LCMS:C3026として、計算値:630.125;測定値:631.151(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.96(s,1H)、8.92(d,J=7.6Hz,1H)、7.95(d,J=4.1Hz,1H)、7.73(d,J=5.3Hz,1H)、7.36(m,3H)、7.30(m,2H)、7.20(m,2H)、7.09(t,J=4.1Hz,1H)、7.00(d,J=7.6Hz,1H)、5.83(d,J=7.6Hz,1H)、4.43(m,1H)、4.32(m,1H)、4.22(m,1H)、3.66(m,1H)、3.23(m,1H)、2.78(s,3H)、2.08−1.80(m,4H)
【0306】
実施例337
N−((R)−2−((S)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)ベンズアミド
【化286】
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標記化合物を、実施例335に記載の方法に従って、tert−ブチル ((R)−2−((S)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)−ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)カルバメート(実施例334)から調製し、白色固体(0.017g、39%)として単離した。LC(方法A):2.272分LCMS:C3228として、計算値:624.169;測定値:625.184(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.95(s,1H)、8.82(d,J=7.6Hz,1H)、7.85(d,J=7.6Hz,1H)、7.49−7.45(m,3H)、7.42−7.35(m,4H)、7.31−7.25(m,3H)、7.06(dd,J=1.8、7.0Hz,1H)、5.88(d,J=7.6Hz,1H)、4.42(dd,J=2.9、9.4Hz,1H)、4.37(m,1H)、4.19(t,J=8.8Hz,1H)、3.74(m,1H)、3.12(q,J=9.4Hz,1H)、2.78(s,3H)、2.14−1.77(m,4H)
【0307】
実施例338
N−((R)−2−((S)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)チオフェン−2−カルボキサミド
【化287】
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標記化合物を、実施例336に記載の方法に従って、tert−ブチル ((R)−2−((S)−2−(((2−(2−(メチルチオ)イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−4−イル)オキシ)メチル)−ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−1−フェニルエチル)カルバメートより調製し、白色固体(0.022g、49%)として単離した。LC(方法A):2.237分LCMS:C3026として、計算値:630.125;測定値:631.131(M+1)+1H NMR(600MHz、DMSO−d) δ 8.96(s,1H)、8.89(d,J=7.6Hz,1H)、7.95(d,J=3.5Hz,1H)、7.72(d,J=5.3Hz,1H)、7.44(d,J=7.0Hz,2H)、7.37(t,J=7.6Hz,2H)、7.32−7.25(m,3H)、7.09−7.06(m,2H)、5.85(d,J=7.6Hz,1H)、4.42(dd,J=2.3、9.4Hz,1H)、4.37(m,1H)、4.17(t,J=8.8Hz,1H)、3.72(m,1H)、3.10(q,J=9.4Hz,1H)、2.78(s,3H)、2.14−1.76(m,4H)
【0308】
実施例339
(R)−6−(4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化288】
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6−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例204、0.106g、0.334ミリモル)およびトリフェニルホスフィン(0.263g、1.002ミリモル)の混合物を高真空下で30分間乾燥し、ついで該フラスコにNを流し、乾燥THF(5mL)を加えた。得られた懸濁液に、(R)−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メタノール(0.132g、1.002ミリモル)およびDIAD(0.195mL、1.002ミリモル)の乾燥THF(2mL)中混合物を1.5時間にわたり滴下して加えた。得られた均一な混合物をN下の室温で18時間攪拌し、その際にLCは反応が本質的に終了したことを示した。その後で反応混合物を蒸発させ、明琥珀色ガム状物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(Isco/DCM、次に0−20%エーテル−DCM)に付して精製し、生成物を半結晶固体として得た。この固体を最少容量のエーテルでトリチュレートし、得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキを最少量のエーテルでエーテルで洗浄し、減圧中で乾燥して標記化合物(0.009g、6%)を灰白色固体として得た。LC(方法A):2.220分LCMS:C2728Sとして、計算値:431.115;測定値:432.127(M+1)+1H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.32(s,1H)、6.85(d,J=0.8Hz,1H)、6.75(dd,J=0.8、2.0Hz,1H)、6.40(d,J=2.0Hz,1H)、4.40(m,1H)、4.14(s,3H)、4.12−4.04(m,3H)、3.77(dd,J=6.3、8.2Hz,1H)、3.73(s,3H)、1.32(s,3H)、1.26(s,3H)
【表13-1】
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【表13-2】
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【表13-3】
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【0309】
実施例344〜407
次の化合物を下記の表の第3列に示される操作を用いて調製した。
【表14-1】
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【表14-2】
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【表14-3】
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【表14-4】
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【表14-5】
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【表14-6】
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【表14-7】
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【表14-8】
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【表14-9】
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【表14-10】
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【表14-11】
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【表14-12】
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【表14-13】
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【表14-14】
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【表14-15】
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【表14-16】
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【表14-17】
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【表14-18】
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【表14-19】
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【表14-20】
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【表14-21】
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【表14-22】
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【表14-23】
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【表14-24】
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【表14-25】
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【表14-26】
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【表14-27】
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【表14-28】
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【表14-29】
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【表14-30】
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【表14-31】
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【表14-32】
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【表14-33】
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【表14-34】
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【表14-35】
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【表14-36】
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【表14-37】
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【表14-38】
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【表14-39】
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【表14-40】
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【表14-41】
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【表14-42】
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【表14-43】
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【表14-44】
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【表14-45】
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【表14-46】
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【表14-47】
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【表14-48】
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【表14-49】
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【表14-50】
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【表14-51】
[この文献は図面を表示できません]
【表14-52】
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【表14-53】
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【表14-54】
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【表14-55】
[この文献は図面を表示できません]
【表14-56】
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【表14-57】
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【表14-58】
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【表14-59】
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【表14-60】
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【0310】
実施例408(中間体)
6−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化289】
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408A. 1−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化290】
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1−(7−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(2.00g、9.70ミリモル)および炭酸カリウム粉末(1.408g、10.18ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中混合物を減圧下(10ミリバール)で5分間攪拌し、ついで窒素を流した。次に(ブロモメチル)ベンゼン(1.991g、11.64ミリモル)を5分間にわたって滴下して加え、得られた橙色混合物を25℃で3時間攪拌し、ついで−20℃で18時間貯蔵した。形成した固体を濾過し、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧中で蒸発させ、橙色固体を得た。該橙色固体を酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で濃縮した。該橙色固体の残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4.5x10cm、トルエン−酢酸エチル0−2−4%溶出)に付し、標記物質(2.71g、94%)を橙色固体として得た。この固体を酢酸エチル(7mL)−ヘキサン(14mL)中で結晶化し、大きな淡橙色針状晶(2.363g、82%)を得た。LC(方法F):2.292分HRMS(ESI) C1817として、[M+H] m/z 計算値:297.1121、測定値:297.1137H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm:2.62(s,3H)、3.82(s,3H)、5.28(s,2H)、6.64(d,J=2.2Hz,1H)、6.66(d,J=2.2Hz,1H)、7.31−7.42(m,3H)、7.43(s,1H)、7.50(ブロードなd,J=7.0Hz,2H)
【0311】
408B. 1−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化291】
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LiHMDS(6.07mL、6.07ミリモル)の−78℃でのTHF(20mL)中溶液に、1−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例408A、1.5g、5.06ミリモル)/THF(13mL)を10分にわたり滴下して加えた。得られた混合物(不均一)を−78℃で45分間攪拌し、その時点でTMS−Cl(0.841mL、6.58ミリモル)を5分間にわたって添加し、該溶液を−78℃でさらに20分間攪拌した。次にドライアイス浴を取り外し、30分かけて加温させた。該反応物を冷酢酸エチル(150mL)および飽和NaHCO(22mL)および氷でクエンチした。有機相をMgSO上で速やかに乾燥し、濾過し、濃縮してシリルエノールエーテル油状物を得、それをトルエン(20mL)と共蒸発に付した。次に、これを戻ってTHF(32mL)に溶かし、20℃に冷却し、固形のNaHCOを加えた。ついで固形部のNBS(0.901g、5.06ミリモル)を15分かけて添加し、該反応物を2時間にわたって0℃にまで加温させた。酢酸エチル(200mL)を、つづいてNaHCO(30mL)を加えた。有機相を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をSiOおよびジクロロメタンで処理し、クロマトグラフィー(ISCO40g、ジクロロメタン/Hex 1:1、7:3、8:2、9:1、次に100%ジクロロメタンを用いる)用のパックとして乾燥し、標記物質(1.647g、87%)を白色固体として得た。LC(方法G)=2.356分
LCMS(ESI) C1816BrOとして、[M+H] m/z 計算値:375.03、測定値:375.0H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm:7.58(s,1H)、7.47−7.53(m,1H)、7.39−7.45(m,1H)、7.33−7.39(m,1H)、7.27(s,1H)、6.68(s,1H)、5.29(s,1H)、4.48−4.51(m,1H)、3.83(s,1H)
【0312】
408C. 6−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化292】
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1−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例408B、1.647g、4.39ミリモル)および5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(0.909g、5.05ミリモル)のプロパン−2−オール(60mL)中混合物を80℃で16時間加熱した。該混合物を3本のマイクロ波用反応容器(20mL)に分けた。3本すべての反応物を150℃に30分間加熱し、その後で各反応物に対してLCMSを行い、それは反応が終了していることを示した。すべての反応物をジクロロメタン(600mL)および飽和水性NaHCO(200mL)を入れた抽出フラスコ(1L)に注いだ。有機層を分離し、水相をジクロロメタンでもう一度抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をトルエンと共蒸発(2x)させ、残っている微量のiPrOHをすべて除去した。残渣をジクロロメタン/CHClに再び溶かし、SiOを加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(7:3 ジクロロメタン/ヘキサン、8:2 ジクロロメタン/ヘキサン、9:1 ジクロロメタン/ヘキサン、100%ジクロロメタンを用いる)に付して精製して標記物質を得、それを蒸発させて酢酸エチルに懸濁させた。濾過した後、固体を酢酸エチル(2−3回)ですすぎ、標記物質(1.305g、65%)を灰白色固体として得た。HPLC(方法F)=2.425分HRMS(ESI) C2014BrNSとして、[M+H] m/z 計算値:455.9939、測定値:456.0003H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 8.18(s,1H)、7.52(d,J=7.43Hz,1H)、7.39−7.45(m,1H)、7.32−7.38(m,1H)、7.06(s,1H)、6.66(d,J=2.35Hz,1H)、6.51(d,J=2.35Hz,1H)、5.29(s,1H)、3.83(s,2H)
【0313】
実施例408(中間体). 6−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化293】
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6−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例408C、1.305g、2.86ミリモル)のジクロロメタン(40mL、622ミリモル)中溶液に、メタノール(25mL、618ミリモル)を添加した。混合物が均一になれば、ナトリウムメトキシド(2.62mL、11.44ミリモル)を加え、これを約45分間攪拌した。1.0N HClを加え、該溶液が30秒以内に黄色になった。そのpHを飽和NaHCO溶液で再調整し、8に近づけた。ジクロロメタンおよびメタノールを蒸発させ、水相をジクロロメタン(2x)で抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して標記物質(653mg、56%)を灰白色固体として得た。LC(方法F):2.357分HRMS(ESI) C2117Sとして、[M+H] m/z 計算値:408.0940、測定値:408.1023H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.98(s,1H)、7.52(d,J=7.04Hz,1H)、7.38−7.45(m,1H)、7.32−7.38(m,1H)、6.98(s,1H)、6.65(d,J=2.35Hz,1H)、6.49(d,J=1.96Hz,1H)、5.30(s,1H)、4.21(s,2H)、3.83(s,2H)
【0314】
実施例409
6−(7−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化294】
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409A. 5−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−7−オール
【化295】
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6−(7−(ベンジルオキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例408、0.580g、1.424ミリモル)のジクロロメタン(110mL)中溶液に、1,2,3,4,5−ペンタメチルベンゼン(1.477g、9.96ミリモル)を加えた。該反応物をドライアイス浴に入れ、5分後にトリクロロボラン(ジクロロメタン中1.0M、4.11mL、4.11ミリモル)を滴下して加えた。反応液を約45分間攪拌し、TLCおよびLCMSでモニター観察した。反応物をNaHCO(100mLの水中に4g)でクエンチし、氷浴を取り外し、反応物を1時間攪拌した。化合物が沈殿し、濾紙を用いてブフナ−で濾過し、4%NaHCOで、ついで水、次にEtOH(1−2mL)ですすいだ。固体をデシケーター中のPで週末にわたって乾燥し、標記物質(0.310g、68%)を褐色がかった固体として得た。HPLC(方法F)=1.845分HRMS(ESI) C1411Sとして、[M+H] m/z 計算値:318.0470、測定値:318.0550H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm10.08(s,1H)、8.38(s,1H)、6.94(s,1H)、6.58(d,J=2.35Hz,1H)、6.33(d,J=2.35Hz,1H)、4.21(s,3H)、3.72(s,3H)
【0315】
実施例409. 6−(7−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−5−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化296】
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5−メトキシ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−7−オール(実施例409A、44mg、0.139ミリモル)のDMF(1.5mL)中懸濁液に、1−(ベンジルオキシ)−3−(ブロモメチル)ベンゼン(50.0mg、0.180ミリモル)を、つづいてKCO(57.3mg、0.415ミリモル)を添加した。反応液を室温で1.5時間攪拌し、1N HCl(1mL)でクエンチし、飽和水性NaHCO(3mL)で処理した。有機相をジクロロメタン(2x)で抽出し、有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、ついでMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO12g、ジクロロメタンおよび酢酸エチル(99:1〜9:1)を用いる)に付して精製し、標記物質(40mg)をいくらかの不純物と共に得た。該固体をジクロロメタンおよび酢酸エチルから再結晶し、標記物質(29mg、40%)を無色結晶として得た。HPLC(方法F)=2.497HRMS(ESI) C2823Sとして、[M+H] m/z 計算値:514.1358、測定値:514.1450H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 8.49(s,1H)、7.41−7.47(m,2H)、7.28−7.40(m,4H)、7.17−7.21(m,1H)、7.09(d,J=7.83Hz,1H)、6.96−7.03(m,2H)、6.73(d,J=1.96Hz,1H)、6.59(d,J=2.35Hz,1H)、5.28(s,2H)、5.11(s,2H)、4.20(s,3H)、3.76(s,3H)
【0316】
実施例410
4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−オール
【化297】
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410A. 1−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化298】
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2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシベンズアルデヒド(8.6g、47.2ミリモル)のアセトニトリル(85mL)中溶液に、ヨウ化カリウム(1.567g、9.44ミリモル)、炭酸セシウム(16.92g、51.9ミリモル)を、最後に95%の1−クロロプロパン−2−オン(3.95mL、49.6ミリモル)を添加した。反応液を室温で3時間攪拌し、ついで炭酸セシウム(1.538g、0.1当量)を加え、該混合物を80℃に2.5時間加熱した。該反応物を約1インチのシリカパッド上で濾過し、酢酸エチル(500mL)で溶出した。該粗製反応物をジクロロメタンに再び溶かし、シリカパッド上で100%ジクロロメタン〜100%酢酸エチルで再び溶出し、標記物質(8.34g、80%)を白色固体として回収した。LC(方法G):1.923分HRMS(ESI) C1213として、[M+H] m/z 計算値:221.0736、測定値:221.0829H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.54(s,1H)、6.63−6.67(m,1H)、6.31−6.35(m,1H)、3.92(s,3H)、3.87(s,3H)、2.55(s,3H)
【0317】
410B. 1−(4,6−ジヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化299】
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1−(4,6−ジメトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例410A、300mg、1.362ミリモル)のクロロベンゼン(4.2mL)中攪拌溶液に、三塩化アルミニウム(599mg、4.50ミリモル)を加えた。該反応物を90℃で3時間加熱し、氷および1.0N HClでクエンチした。水相を酢酸エチル(4x)で抽出し、有機層をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO12g、酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)の混合液を用いる)に付して精製し、標記物質(246mg、94%)を褐色がかった固体として得た。LC(方法G):1.600分HRMS(ESI) C10として、[M+H] m/z 計算値:193.0495、測定値:193.0512H NMR(400MHz、CD3OD) δ ppm 7.65−7.71(m,1H)、6.40−6.47(m,1H)、6.19−6.26(m,1H)、2.51(s,3H)
【0318】
410C. 2−アセチルベンゾフラン−4,6−diyl ビス(トリフルオロメタンスルホネート)
【化300】
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1−(4,6−ジヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例410B、1.64g、8.53ミリモル)のジクロロメタン(40mL)中懸濁液に、2,6−ルチジン(2.98mL、25.6ミリモル)を加え、その時点で該懸濁液は(褐色がかった)溶液になった。該反応物を−40℃(アセトニトリルおよびドライアイス)に冷却し、およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.17mL、18.78ミリモル)を15分かけて滴下して加えた。反応液を−40℃で1.5時間攪拌し、ついで1.0N HCl(3x30mL部)で洗浄した。有機相を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾液を蒸発させ、ヘキサン/ジエチルエーテル(1:1)で再びトリチュレートし、回収を最大とし、標記物質(3.14g、81%)を褐色がかった固体として得た。LC(方法G):2.299分HRMS(ESI) C12として、[M+H] m/z 計算値:456.9481、測定値:456.9473H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 8.35−8.49(m,1H)、8.08−8.16(m,1H)、7.98−8.07(m,1H)、2.64(s,3H)
【0319】
410D. 2−アセチル−4−ヒドロキシベンゾフラン−6−イル トリフルオロメタンスルホネート
【化301】
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2−アセチルベンゾフラン−4,6−diyl ビス(トリフルオロメタンスルホネート)(実施例410C、200mg、0.438ミリモル)のジメトキシエタン(9.5mL)および水(49μL)中攪拌溶液に、炭酸セシウム(214mg、0.657ミリモル)を加え、該反応物を80℃で2.5時間加熱した。過剰にある固体を濾過し、該混合物を酸性にしpHを5またはそれ以上とした。水相を酢酸エチル(3x)で抽出し、有機層をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)12gカラム、ヘキサン中30%酢酸エチルを用いる)に付して精製し、標記物質(107mg、75%)をベージュ色固体として得た。HRMS(ESI) C11Sとして、[M+H] m/z 計算値:324.9988、測定値:324.9991H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm11.39(s,1H)、7.94−7.97(m,1H)、7.36−7.56(m,1H)、6.73−6.75(m,1H)、2.55(s,3H)
【0320】
410E. 2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル トリフルオロメタンスルホネート
【化302】
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2−アセチル−4−ヒドロキシベンゾフラン−6−イル・トリフルオロメタンスルホネート(実施例410D、2.89g、8.91ミリモル)のアセトン(9mL、123ミリモル)とアセトニトリル(45mL、862ミリモル)との混合液中溶液に、炭酸セシウム(2.90g、8.91ミリモル)を加えた。該混合物を超音波処理に付し、1−(ベンジルオキシ)−3−(ブロモメチル)ベンゼン(2.59g、9.36ミリモル)を滴下して加えた。温度を25−35℃の間に維持しながら、反応物を超音波処理に付した。反応が3.5時間にて終了し、それを蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに懸濁させ、SiOを加えた。溶媒を再び蒸発させ、これをカラムクロマトグラフィー(80gのISCO、酢酸エチル中10%ヘキサンを用い、それを15%、次に20%として用いる)に付して精製し、標記物質(720mg、15.5%)を得た。HPLC(方法F):2.460分HRMS(ESI) C2519Sとして、[M+Na] m/z 計算値:543.0701、測定値:543.0701H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.60−7.65(m,1H)、7.31−7.47(m,6H)、7.14−7.19(m,1H)、7.03−7.11(m,2H)、6.96−7.03(m,1H)、6.66−6.70(m,1H)、5.19(s,2H)、5.11(s,2H)、2.61(s,3H)
【0321】
410F. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化303】
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2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル・トリフルオロメタンスルホネート(実施例410E、0.720g、1.383ミリモル)の1,4−ジオキサン(0.118mL、1.383ミリモル)中攪拌溶液に、テトラ−n−ブチル水酸化アンモニウムのTHF(5.74mL、22.13ミリモル)中1.0M溶液を添加した。反応液を室温で2時間攪拌し、1N HClでクエンチし、水で希釈した。得られた固体を真空ポンプを用いて終夜乾燥し、標記物質(530mg、99%)をベージュ色固体として得た。HPLC(方法F):2.255分HRMS(ESI) C2421として、m/z 計算値:389.1384、測定値:389.1298H NMR(600MHz、CDCl) δ ppm 7.57(d,J=1.1Hz,1H)、7.44−7.32(m,6H)、7.08(s,1H)、7.05(d,J=7.6Hz,1H)、6.98(dd,J=2.1および8.2Hz,1H)、6.69(d,J=0.9Hz,1H)、6.33(d,J=1.8Hz,1H)、5.38(s,1H)、5.14(s,2H)、5.09(s,2H)、2.54(s,3H)
【0322】
410G. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化304】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例410F、537mg、1.383ミリモル)のジクロロメタン(20mL)中溶液に、トリエチルアミン(0.251mL、1.797ミリモル)を、つづいてクロロジメチルフェニルシラン(0.231mL、1.383ミリモル)を加えた。反応液を室温で終夜攪拌し、ついでシリカを加えて混合物を濃縮乾固した。これをカラムクロマトグラフィー(ISCO gold40g、ヘキサン中5%酢酸エチルで開始して20%酢酸エチルに至る、5%ずつ上げる工程を用いる)に付して精製し、標記物質(526mg、76%)を淡黄色油状物として得た。LC(方法G):3.073分HRMS(ESI) C3035Siとして、[M+H] m/z 計算値:503.2248、測定値:503.225H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.55−7.60(m,1H)、7.37−7.47(m,4H)、7.30−7.36(m,2H)、7.10(s,1H)、7.03−7.08(m,1H)、6.95−7.00(m,1H)、6.61−6.67(m,1H)、6.29(d,J=1.57Hz,1H)、5.14(s,2H)、5.10(s,2H)、2.55(s,1H)、2.16−2.21(m,5H)、0.95−1.01(m,9H)、0.18−0.24(m,6H)
【0323】
410H. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化305】
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密封した管に、1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例410G、505mg、1.005ミリモル)/酢酸エチル(10mL、1.005ミリモル)を充填し、臭化銅(II)(449mg、2.009ミリモル)を加えた。該反応物を80℃で1時間加熱し、次にシリカを用いて蒸発乾固した。これをカラムクロマトグラフィー(ISCO gold40g、100%ヘキサンで出発し、次にヘキサン中1%酢酸エチルで、最後にヘキサン中2%酢酸エチルを用いる)に付して精製し、標記物質(182mg、31%)を得た。LC(方法G):3.157分HRMS(ESI) C3034BrOSiとして、[M+H] m/z 計算値:581.1351、測定値:581.1362H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.70−7.74(m,1H)、7.31−7.48(m,6H)、7.07−7.11(m,1H)、7.05(d,J=7.43Hz,1H)、6.98(dd,J=8.02、2.15Hz,1H)、6.62−6.66(m,1H)、6.30(d,J=1.57Hz,1H)、5.14(s,2H)、5.10(s,2H)、4.37(s,2H)、0.99(s,9H)、0.21(s,6H)
【0324】
410I. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化306】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾ−フラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例410H、40mg、0.069ミリモル)のプロパン−2−オール(1.5mL、0.069ミリモル)中溶液に、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(18.57mg、0.103ミリモル)を添加し、該混合物を80℃で16時間、ついで150℃で1時間加熱した。該反応物をジクロロメタン(5mL)に注ぎ、飽和水性NaHCO(3mL)を加えた。有機相をジクロロメタン(2x)で抽出し、MgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(12gBIOTAGE(登録商標)カラム、100%ヘキサンで開始し、9:1 ヘキサン/酢酸エチルに至る)に付して精製し、標記物質(15mg、32%)を得た。HPLC(カラムF)=3.204分HRMS(ESI) C3232BrNSSiとして、[M+H] m/z 計算値:662.1066、測定値:662.1125H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 8.06(s,1H)、7.29−7.47(m,6H)、7.17(s,1H)、7.11−7.14(m,1H)、7.07(d,J=7.83Hz,1H)、6.95(dd,J=8.22、2.74Hz,1H)、6.63−6.67(m,1H)、6.29(d,J=1.96Hz,1H)、5.16(s,2H)、5.09(s,2H)、0.99(s,9H)、0.20(s,6H)
【0325】
410J. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化307】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例410I、5mg、7.55マイクロモル)をジクロロメタン(1mL)およびメタノール(1mL)に溶かし、25%ナトリウムメタノーレート(0.408mg、7.55マイクロモル)を加えた。反応物を室温で約1時間攪拌し、次に飽和水性NHClでクエンチし、濃縮乾固した。水相をジクロロメタン(2x)で抽出し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ISCO12gカラム、90:10ヘキサン/酢酸エチルから1:1ヘキサン/酢酸エチルに至る)に付して精製し、標記物質(15.5mg、32%)を得た。HPLC(方法F):3.016分HRMS(ESI) C3336SSiとして、[M+H] m/z 計算値:614.2139、測定値:614.2153H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.85(s,1H)、7.28−7.48(m,6H)、7.13(s,1H)、7.04−7.11(m,2H)、6.94(dd,J=8.22、2.35Hz,1H)、6.60−6.68(m,1H)、6.27−6.30(m,1H)、5.16(s,2H)、5.09(s,2H)、4.21(s,3H)、0.99(s,9H)、0.19(s,6H)
【0326】
実施例410. 4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−オール
【化308】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾ−フラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例410J、9mg、0.015ミリモル)のTHF(1mL)中溶液に、酢酸(2.098μL、0.037ミリモル)を、つづいてTHF中1.0Mフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(22μL、0.022ミリモル)を添加し、該反応物を室温で5時間攪拌した。次に該反応物をシリカで濃縮して乾固し、これをカラムクロマトグラフィー(ISCO 4gカラム、10%酢酸エチル/n−ヘキサンを用いる)に付して精製し、標記物質(3mg、21%)を得た。HPLC(方法F):2.355HRMS(ESI) C2722Sとして、[M+H] m/z 計算値:500.1275、測定値:500.1289H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 9.60(s,1H)、8.36(s,1H)、7.43−7.49(m,2H)、7.36−7.42(m,2H)、7.28−7.36(m,2H)、7.15(s,1H)、7.07(d,J=7.83Hz,1H)、6.98(dd,J=8.02、2.15Hz,1H)、6.93(s,1H)、6.55(s,1H)、6.37(d,J=1.56Hz,1H)、5.17(s,2H)、5.12(s,2H)、4.20(s,3H)
【0327】
実施例411
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化309】
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411A. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化310】
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2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル・トリフルオロメタンスルホネート(実施例410E、100mg、0.192ミリモル)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)(31.4mg、0.038ミリモル)、および無水リン酸カリウム(163mg、0.769ミリモル)を充填した密封管に、アルゴンを10分間パージし、次に脱気したTHF(6.97mL)および1.0Mトリエチルボラン(2.78mL、2.78ミリモル)を加えた。得られた赤褐色混合物を予め加熱した油浴(75℃)中で5時間加熱し、次に塩化メチレン(15mL)で希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して黒色固体を得、それをカラムクロマトグラフィー(24gのISCOカラム)に付して精製し、標記物質(22mg、28.6%)を得た。LC(方法G):2.408分HRMS(ESI) C2624として、[M+H] m/z 計算値:401.1675、測定値:401.1737H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.57(s,1H)、7.30−7.45(m,6H)、7.10(s,1H)、7.06(m,1H)、7.02(s,1H)、6.96(m,1H)、6.59(s,1H)、5.15(s,2H)、5.08(s,2H)、2.74(q,J=7.42Hz,2H)、2.55(s,3H)、1.27(t,J=7.40Hz,3H)
【0328】
411B. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化311】
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密封した管に、1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例411A、15mg、0.030ミリモル)、酢酸エチル(1.5mL)および臭化銅(II)(13.33mg、0.060ミリモル)を充填した。次に得られた混合物を80℃で45分間加熱し、シリカゲルを用いて濃縮して乾固した。これをカラムクロマトグラフィー(24gのISCO goldカラム、5%EtOAc/ヘキサンから10%EtOAc/n−ヘキサンに至る)に付して精製し、標記物質(108mg、60%)を得た。HPLC(方法F):2.491分HRMS(ESI) C2623BrOとして、[M+H] m/z 479.0780、測定値:480.0815H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.73−7.77(m,1H)、7.31−7.48(m,6H)、7.11(brs.,1H)、7.05−7.09(m,1H)、7.04(brs.,1H)、6.99(dd,J=8.22、2.35Hz,1H)、6.62(s,1H)、5.18(s,2H)、5.08−5.13(m,2H)、4.41(s,2H)、2.77(q,J=7.43Hz,2H)、1.29(t,J=7.40Hz,4H)
【0329】
411C. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化312】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例411B、108mg、0.225ミリモル)のプロパン−2−オール(5mL)中溶液に、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(50.7mg、0.282ミリモル)を加え、該溶液を80℃で16時間、ついで150℃で1時間加熱した。反応物をジクロロメタン(5mL)に注ぎ、飽和水性NaHCO(3mL)を加えた。水相をジクロロメタン(2x)で抽出し、この有機層をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(12gカラム、BIOTAGE(登録商標)、100%ジクロロメタンを用いる)に付して精製し、標記物質(51mg、40%)を得た。LC(方法G):2.861分HRMS(ESI) C2822BrNSとして、[M+H] m/z 計算値:560.0565、測定値:560.0621H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 8.10(s,1H)、7.58−7.62(m,1H)、7.29−7.49(m,5H)、7.22(brs,1H)、7.15(brs,1H)、7.09(d,J=7.83Hz,1H)、6.93−7.04(m,2H)、6.61(s,1H)、5.20(s,2H)、5.10(s,2H)、2.75(q,J=7.43Hz,2H)、1.29(t,J=7.63Hz,3H)
【0330】
実施例411. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化313】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−エチルベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例411C、51mg、0.091ミリモル)をジクロロメタン(3mL)およびメタノール(4mL)に溶かし、25%ナトリウムメタノレート(50μL、0.227ミリモル)を加えた。該混合物を室温で1時間攪拌し、次に1.0N HClを加え、これを1分間攪拌した。次にNaHCOをpHが約7になるまで添加し、溶媒を蒸発させた。残渣をジクロロメタン(2x)に懸濁させ、有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、シリカゲルを用いて濃縮した。これをカラムクロマトグラフィー(ISCO12g、7:3 ジクロロメタン/ヘキサンから100%ジクロロメタンに、および80%ジクロロメタンおよび20%酢酸エチルに至る)に付して精製した。LC(方法G)=2.999分HRMS(ESI) C2925Sとして、[M+H] m/z 計算値:512.1566、測定値:512.1660H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 7.88(s,1H)、7.44−7.49(m,2H)、7.37−7.43(m,2H)、7.29−7.36(m,2H)、7.13−7.17(m,2H)、7.10(d,J=7.83Hz,1H)、7.01(s,1H)、6.93−6.98(m,1H)、6.60(brs,1H)、5.21(s,2H)、5.10(s,2H)、4.20(s,3H)、2.74(q,J=7.83Hz,2H)、1.29(t,J=7.63Hz,3H)
【0331】
実施例412
N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド
【化314】
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412A. N−(2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド
【化315】
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2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル・トリフルオロメタンスルホネート(実施例410E、100mg、0.192ミリモル)の窒素パージのイソプロピルアルコール(3mL)中溶液を、アセトアミド(45.4mg、0.769ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクツ(39.8mg、0.038ミリモル)、リン酸カリウム(122mg、0.576ミリモル)およびジ−tert−ブチル (2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(82mg、0.192ミリモル)の混合物に添加し、この混合物を90℃で19時間攪拌した。それを室温に冷却した後、該反応物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥し、減圧中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100%酢酸エチル〜酢酸エチル/エタノール(90:10))に付して精製し、標記物質(16mg、20%)を得た。LC(方法G):2.229分HRMS(ESI) C2623NOとして、[M+H] m/z 計算値:430.1576、測定値:430.1674H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 10.25(s,1H)、7.86−7.92(m,1H)、7.70(s,1H)、7.42−7.49(m,2H)、7.28−7.42(m,4H)、7.15−7.21(m,1H)、7.07−7.14(m,2H)、7.01(dd,J=8.22、1.96Hz,1H)、5.20(s,2H)、5.13(s,2H)、2.08(s,3H)
【0332】
412B. N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−ブロモアセチル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド
【化316】
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密封した管に、N−(2−アセチル−4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド(実施例412A、150mg、0.349ミリモル)、酢酸エチル(3mL)および臭化銅(II)(156mg、0.699ミリモル)を充填した。得られた混合物を80℃で45分間加熱し、ついでシリカを用いて蒸発乾固した。これをカラムクロマトグラフィー(ISCO Gold12g、100%ジクロロメタンで開始し、次に1%酢酸エチル/ジクロロメタンで、最後に2%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出する)に付して精製し、標記物質(100mg、56%)を得た。HPLC(方法F):2.315分LCMS(APCI) C2623BrNOとして、[M+H] m/z 計算値:508.08、測定値:508.1H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 9.69−9.78(m,1H)、8.50(s,1H)、8.31(s,1H)、8.22−8.27(m,1H)、7.63−7.67(m,1H)、7.28−7.50(m,5H)、7.19(br。s.、1H)、7.08−7.16(m,1H)、6.97−7.06(m,1H)、5.23(s,2H)、5.13(s,2H)、4.81(s,2H)、2.09−2.17(m,3H)
【0333】
412C. N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド
【化317】
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N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−ブロモアセチル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド(実施例412B、36mg、0.071ミリモル)のプロパン−2−オール(2mL)中溶液に、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(25.5mg、0.142ミリモル)を添加し、得られた溶液を80℃で16時間、ついで150℃で1時間加熱した。次に該反応物をジクロロメタン(5mL)に注ぎ、飽和水性NaHCO(3mL)を加えた。水相をジクロロメタン(2x)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(12gカラム、BIOTAGE(登録商標)、100%ジクロロメタンを用いる)に付して精製し、標記物質(15mg、32%)を得た。LC(方法G):2.569分HRMS(ESI) C2821BrNSとして、[M+H] m/z 計算値:589.0467、測定値:589.0551H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm 9.59−9.78(m,1H)、8.08(s,1H)、7.25−7.49(m,9H)、7.15−7.22(m,1H)、7.06−7.14(m,1H)、6.93−7.04(m,1H)、5.18−5.27(m,2H)、5.09−5.16(m,2H)、2.03−2.18(m,3H)
【0334】
実施例412. N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド
【化318】
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N−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−2−(2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−6−イル)アセトアミド(実施例412C、17mg、0.29ミリモル)をジクロロメタン(1mL)およびメタノール(1mL)に溶かし、25%ナトリウムメタノレート(15.98μL、0.072ミリモル)を加えた。反応物を室温で約1時間攪拌し、次に飽和水性NHClでクエンチして濃縮乾固した。水相をジクロロメタン(3x)で抽出し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ISCO 4gカラム、100%ジクロロメタンで出発し、80%ジクロロメタンと20%酢酸エチルに至る)に付して精製し、不純物と一緒に標記物質(14mg)を得た。該固体を分取用HPLC(ZORBAX(登録商標)SB−C18 PrepHT 5μm;21.2x100mm)に付して再び精製し、標記物質(10mg、64%)を得た。HPLC(方法F):2.399分LCMS(APCI) C2925Sとして、[M+H] m/z 計算値:541.15、測定値:541.2H NMR(400MHz、DMSO−d) δ ppm10.07(s,1H)、8.46(s,1H)、7.69(s,1H)、7.28−7.49(m,6H)、7.16(s,1H)、7.09(d,J=8.22Hz,1H)、6.96−7.05(m,3H)、5.19(s,2H)、5.13(s,2H)、4.21(s,3H)、2.06(s,3H)
【0335】
実施例413
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化319】
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413A. 5−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン
【化320】
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5−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン(6.00g、30.9ミリモル)(Hadfield,A.ら、Synthetic Communications, 24(7):1025-1028(1994))のN,N−ジメチルホルムアミド(35mL)中溶液に、無水炭酸カリウム粉末(5.15g、37.26ミリモル)を直ちにすべて添加して処理した。得られた混合物を減圧中で10分間攪拌し、ついで窒素を流した。反応フラスコを水浴(22℃)中に入れ、臭化ベンジル(5.55g、32.16ミリモル)を15分かけて滴下して加えて処理した。得られた混合物を22℃で18時間攪拌した。形成した固体を濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した。濾液を減圧中で蒸発させ、残りの油を酢酸エチル(300mL)で希釈し、冷0.1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、粘度の高いシロップを得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4x13cm、トルエン−酢酸エチル0−5%での溶出)に付し、標記物質(8.78g、100%収率)を白色固体として得た。LC(方法F):1.982分H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:1.69(s,6H)、5.23(s,2H)、6.53(d,J=8.2Hz,1H)、6.62(d,J=8.4Hz,1H)、7.24−7.3(m,1H)、7.34−7.4(m,3H)、7.52(ブロードなd,J=7.4Hz,2H)
【0336】
413B. 2−(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシベンズアルデヒド
【化321】
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5−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4−オン(実施例413A、4.00g、14.07ミリモル)のジクロロメタン(80mL)中溶液を−78℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(6.00g、42.2ミリモル)のトルエン(40mL)中溶液を20分かけて滴下して加えて処理した。得られた混合物を−78℃で3時間攪拌した。メタノール(5mL)を15分間にわたって滴下して注意して加え、つづいて4N 塩酸(20mL)を15分かけて滴下して加えて反応混合物をクエンチした。ついで、冷却浴を取り外し、さらに4N 塩酸(80mL)を10分間にわたって添加し、該混合物を22℃で4時間激しく攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で蒸発させた。得られた油状物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4x10cm、トルエンでの溶出)に付し、標記物質(2.25g、収率70%)を淡黄色固体として得た。LC(方法F):2.219分HRMS(ESI) C1413として、[M+H] m/z 計算値:229.0859、測定値:229.0859H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:5.12(s,2H)、6.43(d,J=8.25Hz,1H)、6.52(d,J=8.46Hz,1H)、7.34−7.4(m,6 H)、10.39(s,1H)、11.95(s,1H)
【0337】
413C. 1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化322】
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2−(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシベンズアルデヒド(実施例413B、11.10g、48.63ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド(120mL)中溶液を、無水炭酸セシウム粉末(15.8g、48.63ミリモル)を直ちにすべて添加して処理した。得られた混合物を減圧中で10分間攪拌し、ついで窒素を流した。反応フラスコを水浴(22℃)中に入れ、クロロアセトン(4.65mL、58.4ミリモル)を10分かけて滴下して加えて処理した。次に得られた混合物22℃で18時間攪拌した(TLCによれば出発物質のアルデヒドは残っておらず、中間体のアルキル化アルデヒドが形成された)。次に反応混合物を減圧下(10ミリバール)に15分間維持し、未反応のクロロアセトンを除去し、ついで窒素を流した。次に無水炭酸セシウム(1.0g、3.1ミリモル)を加え、TLCによってモノター観察した場合に中間体のアルキル化アルデヒドがベンゾフランに完全に変換するまで、混合物を55℃で加熱し、40時間攪拌した(24時間および32時間後にさらに炭酸セシウム(1g)を加えた)。固体を濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した。濾液を減圧中で蒸発させ、残りの油を酢酸エチル(400mL)で希釈し、冷0.1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、粘度の高いシロップを得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4.5x12cm、トルエン−酢酸エチル2−4%での溶出)に付し、標記ベンゾフラン(11.67g、収率90%)を淡黄色固体として得た。酢酸エチル(40mL)およびヘキサン(40mL)の混合液より再結晶し、無色のプリズム晶(10.50g)を得た。LC(方法F):2.162分HRMS(ESI) C1715として、[M+H] m/z 計算値:267.1016、測定値:267.1022H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:2.56(s,3H)、5.20(s,2H)、6.73(d,J=8.0Hz,1H)、7.17(d,J=8.4Hz,1H)、7.3−7.5(m,6H)、7.63(s,1H)
【0338】
413D. 1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化323】
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250mLの三ツ口フラスコに磁気攪拌棒を入れ、窒素雰囲気でパージし、無水テトラヒドロフラン(40mL)を、つづいてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド/テトラヒドロフランの1M溶液(21.6mL、21.6ミリモル)を充填した。該混合物を−78℃に冷却し、1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(5.00g、18.77ミリモル)のテトラヒドロフラン(20mL)中溶液を10分かけて滴下して加えて処理した。次に得られた混合物を−78℃で45分間攪拌した。クロロトリメチルシラン(2.74mL、21.6ミリモル)を5分間にわたって滴下して加え、得られた溶液を−78℃でさらに20分間攪拌した。ついで、冷却浴を取り外し、混合物を30分間にわたって室温にまで加温した。酢酸エチル(300mL)、飽和 炭酸水素ナトリウム(40mL)および氷の冷却溶液を添加して反応混合物をクエンチした。有機相を無水硫酸マグネシウムで(磁気攪拌装置で攪拌しながら)速やかに乾燥し、減圧中で蒸発させ、シリルエノールエーテルを油状物として得、それをトルエン(20mL)と共蒸発させた。ついでシリルエノールエーテルを乾燥テトラヒドロフラン(80mL)に溶かし、−25℃に冷却し、炭酸水素ナトリウム固体(0.10g)で、つづいてN−ブロモコハク酸イミド(3.34g、18.8ミリモル)を10分間にわたって少しずつ添加して処理した。反応混合物を2時間にわたり0℃に加温し、ついで酢酸エチル(350mL)および飽和 炭酸水素ナトリウムを添加してクエンチした。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて橙色油状物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(4.5x12cm、トルエン−酢酸エチル0−1%での溶出)に付し、標記ブロモメチルケトン(6.13g)を黄色固体として得た。酢酸エチル(20mL)およびヘキサン(40mL)から再結晶し、淡黄色のプリズム晶(4.93g、収率76%)を得た。LC(方法F):2.215分HRMS(ESI) C1714BrOとして、[M+H] m/z 計算値:345.0121、測定値:345.0109H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:4.39(s,2H)、5.20(s,2H)、6.75(d,J=7.86Hz,1H)、7.17(d,J=8.25Hz,1H)、7.34−7.46(m,6H)、7.78(s,1H)
【0339】
413E. 6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化324】
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1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(3.00g、8.69ミリモル)および5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(1.80g、10.0ミリモル)のイソプロパノール(100mL)中混合物を、磁気攪拌棒を入れた圧力フラスコ中、80℃で20時間加熱した(20分後には均一であり、2時間後に沈殿物を形成した)。次に冷却した混合物を20mLのマイクロ波用バイアル(5本)に移し、マイクロ波装置にて30分間150℃に加熱した。ついで、各バイアルをジクロロメタン(250mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(25mL)および食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。フラクションを合わせ、減圧中で濃縮した。橙褐色の残りの固体をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4x10cm、ジメクロロメタンでのゆっくりした溶出)に付し、1−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノンでいくらか汚染される標記イミダゾチアジアゾール(2.82g)を得た。該固体材料を酢酸エチル(15mL)でトリチュレートし、濾過し、酢酸エチル(10ml)で洗浄し、減圧中で乾燥し、純粋な標記イミダゾチアジアゾールを灰白色固体(2.37g、収率64%)を得、それをそのまま次工程に用いる。LC(方法F):2.425分HRMS(ESI) C1913BrNSとして、[M+H] m/z 計算値:425.9906、測定値:425.9893H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:5.21(s,2H)、6.72(d,J=8.07Hz,1H)、7.13(d,J=8.26Hz,1H)、7.18(ブロードなt,1H)、7.25(s,1H)、7.32(ブロードなt,1H)、7.38(ブロードなt,2H)、7.47(ブロードなd,2H)、8.09(s,1H)
【0340】
413F. 6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化325】
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6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例413E、3.22g、7.55ミリモル)のジクロロメタン(400mL)およびメタノール(50mL)の混合物中溶液に、ナトリウムメトキシドのメタノール(30.2ミリモル)中25重量%溶液(6.3mL)を22℃で一度に加えて処理した。メタノール(45mL)をさらに加え、該混合物を40分間攪拌した。1N塩酸(40mL)を、つづいて飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を添加することで反応混合物をクエンチした。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をジクロロメタン(400mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で蒸発させた。白色固体の残渣を1,2−ジクロロエタン(30mL)より結晶化し、標記物質(2.19g)を白色固体として得た。母液をシリカゲル上のクロマトグラフィー(3x10cm、0−1%酢酸エチル−ジクロロメタンでの溶出)に付し、さらに0.46gの生成物(2.65g、総収率93%)を得た。LC(方法F):2.379分HRMS(ESI) C2016Sとして、[M+H] m/z 計算値:378.0907、測定値:378.0911H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:4.18(s,3H)、5.21(s,2H)、6.71(dd,J=7.4HzおよびJ=0.95Hz,1H)、7.12−7.17(m,3H)、7.32(ブロードなt,1H)、7.38(ブロードなt,2H)、7.47(ブロードなd,2H)、7.88(s,1H)
【0341】
413G. 2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化326】
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6−(4−(ベンジルオキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例413F、2.640g、6.99ミリモル)およびペンタメチルベンゼン(7.25g、48.9ミリモル)のジクロロメタン(400mL)中混合物を窒素雰囲気下で−78℃に冷却し、次に直ちに三塩化ホウ素のジクロロメタン中1M溶液(18.2mL、18.2ミリモル)を3分間にわたって滴下して加えて処理した。得られた混合物を−78℃で1時間攪拌した。次に、炭酸水素ナトリウム(0.6g)の水(50mL)中溶液を一度に添加して反応混合物をクエンチした。冷却浴を取り外し、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。形成した固体を濾過し、水(50mL)およびジクロロメタン(25mL)で連続して洗浄した。濾過ケーキを無水エタノール(10ml)に浸し、ついで吸引乾燥した。次に得られた白色固体を重量が一定となるまで減圧下、五酸化リン上で2、3日間乾燥し、標記物質(1.459g、収率72%)を得た。濾液および洗浄液(脱保護工程からの原濾液および水相)を合わせ、ジクロロメタン(500mL)で希釈し、有機相が清澄となり、固体が明らかに懸濁しなくなるまで温水浴中で攪拌した。有機相を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、まだ温かい間に速やかに濾過した。濾液を蒸発させ、残渣(生成物およびペンタメチルベンゼン)をトルエン(20mL)でトリチュレートした。固体を濾過で集め、トルエン(20mL)で洗浄し、減圧中で乾燥した後に、標記物質(0.239g、12%収率;総収率84%)を黄褐色固体として得た。LC(方法F):1.908分HRMS(ESI) C1310Sとして、[M+H] m/z 計算値:288.0437、測定値:288.0446H NMR(DMSO−d、600MHz) δ ppm:4.46(s,3H)、6.58(d,J=7.8Hz,1H)、6.97(d,J=8.15Hz,1H)、7.0−7.07(m,3H)、8.40(s,1H)
【0342】
実施例413. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化327】
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A 混合物をof2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(0.110g、0.383ミリモル)、トリフェニルホスフィン(実施例413G、0.150g、0.574ミリモル)および3−ベンジルオキシベンジルアルコール(0.123g、0.574ミリモル)の混合物を50mLのフラスコ中に、減圧下で10分間維持し、次に窒素をパージした。乾燥テトラヒドロフラン(12mL)を加え、得られた混合物を少し加温し、超音波浴中に5分間維持した。冷却した混合物(不均一のままである)を22℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.116g、0.574ミリモル)のテトラヒドロフラン(2mL)中溶液を30分かけて滴下して加えて処理した。次に該混合物を22℃で3時間攪拌した。清澄な反応混合物をジクロロメタン(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を添加することでクエンチした。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(2.5x12cm、ジクロロメタン−酢酸エチル 0−5%で溶出)に付し、標記物質(0.082g、44%)を白色固体として得た。この物質を酢酸エチル(3mL)から再結晶し、無色針状晶(0.065g)を得た。LC(方法F):2.517分HRMS(ESI) C2722Sとして、[M+H] m/z 計算値:484.1326、測定値:484.1315H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:.19(s,3H)、5.06(s,2H)、5.18(s,2H)、6.87(d,J=6.87Hz,1H)、6.91(ブロードなd,1H)、7.06(d,J=7.49Hz,1H)、7.10−7.17(m,4H)、7.27−7.31(m,2H)、7.36(ブロードなt,2H)、7.42(ブロードなd,2H)、7.89(s,1H)
【0343】
実施例414
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化328】
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414A. 4−クロロ−2,6−ジメトキシベンズアルデヒド
【化329】
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1−クロロ−3,5−ジメトキシベンゼン(5g、29.0ミリモル)およびTMEDA(4.37mL、29.0ミリモル)の、−78℃のN雰囲気下でのジエチルエーテル(100mL、962ミリモル)中溶液に、BuLi(19.91mL、31.9ミリモル)をシリンジポンプを用いて30分間にわたって滴下して充填した。−78℃で4時間攪拌した後、DMFを加え、反応混合物を1.5時間攪拌し続け、その後で1N HCl(約30mL)を添加した(すべてを−78℃で加えた)。反応混合物を室温に加温し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣をISCO(溶出液としてヘキサン/EtOAcを用いる)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(1.97g、9.82ミリモル、収率33.9%)を淡黄色固体として得た。LC(方法B):1.924分LCMS(APCI) C10ClOとして、[M+H] m/z 計算値:201.03、測定値:201.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:10.28(s,1H)、6.87(s,2H)、3.86(s,6H)
【0344】
414B. 4−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メトキシベンズアルデヒド
【化330】
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4−クロロ−2,6−ジメトキシベンズアルデヒド(実施例414A、1.95g、9.72ミリモル)の−78℃でのDCM(20mL、311ミリモル)中攪拌溶液を三臭化ホウ素(9.72mL、9.72ミリモル)にゆっくりと添加した。反応混合物を−78℃で10分間攪拌し、次に室温に加温し、反応の進行状況をLCMSでモニター観察しながら、1時間攪拌した。すべての出発物質が消費された時に、反応物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濾過し、濃縮乾固して、標記物質(1.79g、9.59ミリモル、収率99%)を紫色固体として得た。LC(方法B):2.199分LCMS(APCI) CClOとして、[M+H] m/z 計算値:187.02、測定値:187.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:11.89(s,1H)、10.20(s,1H)、6.75(t,J=2.0Hz,1H)、6.66(m,1H)、3.91(s,1H)
【0345】
414C. 1−(6−クロロ−4−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化331】
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4−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メトキシベンズアルデヒド(実施例414B、1.79g、9.59ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL、9.59ミリモル)中攪拌溶液に炭酸セシウム(3.75g、11.51ミリモル)および1−クロロプロパン−2−オン(0.975mL、11.51ミリモル)を充填した。反応混合物を密封可能な容器中65℃で7時間加熱し、ホワットマン(Whatman)濾紙で濾過して不溶物を除去し、DCMですすぎ、ついで飽和NaHCOで洗浄した。有機相を乾燥(MgSO)し、濾過し、濃縮乾固した。残渣をISCO(溶出液としてヘキサン/EtOAcを用いる)で精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮し、標記物質(1.43g、6.37ミリモル、収率66%)を淡黄色固体として得た。LC(方法A):1.952分LCMS(APCI) C1110ClOとして、[M+H] m/z 計算値:225.03、測定値:225.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:7.94(d,J=0.8Hz,1H)、7.49(dd,J=0.8、1.6Hz,1H)、6.97(d,J=1.6Hz,1H)、3.97(s,3H)
【0346】
414D. 1−(6−クロロ−4−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化332】
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1−(6−クロロ−4−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例414C、1.43g、6.37ミリモル)のクロロベンゼン(15mL、148ミリモル)中攪拌溶液に、塩化アルミニウム(3.40g、25.5ミリモル)を10分間にわたって少しずつ添加した。次に反応容器を密封し、100℃で40分間加熱し、ついで室温に冷却し、砕氷上に注いだ(攪拌棒を用いてEtOAcで濯いだ)。これを30分間攪拌し、ついで酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥(MgSO)し、濾過し、濃縮乾固した。残渣をISCO(溶出液としてヘキサン/EtOAcを用いる)で精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮し、標記物質(1.18g、5.60ミリモル、収率88%)を淡褐色固体として得た。LC(方法A):1.783分LCMS(APCI) C10ClOとして、[M+H] m/z 計算値:211.02、測定値:211.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:11.01(s,1H)、7.89(s,1H)、6.72(s,1H)、2.52(s,3H)
【0347】
414E. 1−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化333】
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1−(6−クロロ−4−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例414D、1.18g、5.60ミリモル)の乾燥DMF(10mL、129ミリモル)中攪拌溶液に、室温で、KCO(0.774g、5.60ミリモル)およびDMFを充填した。反応混合物を1.5時間攪拌し、次に酢酸エチルと水の間に分配した。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣をISCO(溶出液としてヘキサン/EtOAcを用いる)で精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮し、標記物質(1.57g、5.22ミリモル、収率93%)を琥珀色油状物として得た。LC(方法B):2.420分LCMS(APCI) C1714ClOとして、[M+H] m/z 計算値:301.06、測定値:301.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:8.00(d,J=0.8Hz,1H)、7.53(m,3H)、7.44(m,2H)、7.38(m,1H)、7.10(d,J=1.6Hz,1H)、5.53(s,2H)、2.54(s,3H)
【0348】
414F. 1−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化334】
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攪拌棒を入れた窒素雰囲気下にあるフレーム乾燥した200mLの丸底フラスコに、無水THF(12mL)を、つづいてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(6.22mL、6.22ミリモル)を充填した。該混合物を−78℃に冷却し、1−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例414E、1.56g、5.19ミリモル)のTHF(6ml+洗浄用に2ml)中溶液をシリンジポンプを介して10分間にわたって滴下して加えて処理した。得られた混合物を−78℃で45分間攪拌し、ついでトリメチルクロロシラン(0.769mL、6.02ミリモル)をシリンジポンプにより5分間にわたって滴下して加えて充填し、ついでさらに20分間攪拌した。冷却浴を取り外し、混合物を+10℃で30分間加温した。反応混合物を冷酢酸エチル(80mL)、飽和NaHCO(12mL)および氷の混合物でクエンチした。有機相を乾燥(MgSO)し、約5分間攪拌し、微量な水もすべて除去し、濾過し、濃縮乾固してシリルエノールエーテルを黄色油状物として得、それをトルエン(4mL)と共蒸発させた。そのシリルエノールエーテルを乾燥THF(20mL)に溶かし、(ドライアイスを用いてCaCl:水(1:1)で製造され、−30℃〜−45℃の近辺で安定している冷却浴を利用して)−30℃に冷却し、NaHCO(約50mg)を、つづいてN−ブロモコハク酸イミド(0.923g、5.19ミリモル)を15分間にわたって少しずつ添加して処理した。反応混合物を2時間にわたって0℃に加温し(その間にLCMSでモニター観察し)、ついで酢酸エチル(100mL)および飽和NaHCOを添加して該混合物をクエンチした。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、蒸発して橙色固体を得、それをISCO(溶出液としてヘキサン/EtOAcを用いる)で精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮し、標記物質1.48g、3.51ミリモル、収率67.6%)を黄色固体として得た。LC(方法B):2.528分LCMS(APCI) C1713BrClOとして、[M+H] m/z 計算値:378.97、測定値:379.0
【0349】
414G. 6−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化335】
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密封可能なバイアルに、1−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例414F、1.48g、3.51ミリモル)、5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(0.632g、3.51ミリモル)およびIPA(25mL、324ミリモル)を充填した。反応混合物を油浴にて80℃で6時間加熱し、ついでマイクロ波にて150℃で1時間加熱した。反応混合物を1時間放置し、不溶性物質を濾過し、MeOHですすぎ、目的生成物を褐色(1.19g、2.58ミリモル、収率73.6%)として得た。LC(方法A):2.549分LCMS(APCI) C1912BrClNSとして、[M+H] m/z 計算値:459.95、測定値:460.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:8.74(s,1H)、7.55−7.50(m,2H)、7.45−7.34(m,4H)、7.17(d,J=0.8Hz,1H)、7.02(d,J=1.6Hz,1H)、5.32(s,2H)
【0350】
414H. 6−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化336】
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6−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例414G、1.18g、2.56ミリモル)のDCM(40mL、622ミリモル)およびメタノール(10mL、247ミリモル)中攪拌溶液に、ナトリウムメトキシド(1.164mL、5.12ミリモル)を加えた。反応混合物を、TLC(7:3 ヘキサン:EtOAc)でモニターしながら、室温で1時間15分攪拌した。反応混合物を1N HClでクエンチし、DCMで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濾過して濃縮乾固した。残渣をMeOHで(超音波処理で)トリチュレートし、固体の物質を濾過し、MeOHですすぎ、吸引乾燥して所望の化合物を褐色固体(859mg、2.086ミリモル、収率81%)として得た。LC(方法A):2.478分LCMS(APCI) C2015ClNSとして、[M+H] m/z 計算値:412.05、測定値:412.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:8.50(s,1H)、7.52(m,2H)、7.43(m,2H)、7.36(m,2H)、7.09(d,J=0.8Hz,1H)、7.00(d,J=1.6Hz,1H)、5.31(s,2H)、4.21(s,3H)
【0351】
414I. 6−クロロ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール
【化337】
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6−(4−(ベンジルオキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例414H、0.85g、2.064ミリモル)およびペンタメチルベンゼン(2.142g、14.45ミリモル)のDCM中攪拌溶液を、N雰囲気下で、−78℃に冷却し、その後で三塩化ホウ素(5.16mL、5.16ミリモル)を約4分間にわたって滴下して加えた。反応物をヘキサン−EtOAc(1:1)を溶出液として用いてTLCでモニター観察した。反応混合物を−78℃で30分間攪拌し、その後で水(40mL)および飽和NaHCO(5mL)の混合液を(−78℃で)加え、(冷却浴を外すことで)温度が周囲温度となるまで該混合物を攪拌した。固体の沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルですすぎ、すいて終夜乾燥して、標記物質(441mg、1.371ミリモル、収率66.4%)をベージュ色固体として得た。濾液をDCMで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濃縮乾固した。残渣をISCO(DCM/EtOAcを溶出液として用いる)で精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮し、標記物質(25mg、0.078ミリモル、収率3.77%)をベージュ色固体として得た。LC(方法A):2.167分LCMS(APCI) C13ClNSとして、[M+H] m/z 計算値:322.00、測定値:322.0H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:10.50(brs.,1H)、8.45(s,1H)、7.17(dd,J=0.8、1.6Hz,1H)、7.09(d,J=0.8Hz,1H)、6.67(d,J=2.0Hz,2H)、4.21(s,3H)
【0352】
実施例414. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化338】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−クロロベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾールを、実施例205に記載されるように、6−クロロ−2−(2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)ベンゾフラン−4−オール(実施例414I)より調製した。LC(方法F):2.660分HRMS(ESI) C2721ClNSとして、[M+H] m/z 計算値:518.0936、測定値:518.0902H NMR(CDCl、400MHz) δ ppm:7.89(s,1H)、7.46−7.30(m,6H)、7.16−7.10(m,4H)、6.96(d,J=8.3Hz,1H)、6.72(s,1H)、5.17(s,2H)、5.09(s,2H)、4.21(s,3H)
【0353】
実施例415
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化339】
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415A. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化340】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(251mg、0.65ミリモル)のアセトニトリル(5mL)中攪拌懸濁液に、N−クロロコハク酸イミド(86mg、0.65ミリモル)を添加した。次に反応混合物を70℃で1時間加熱し、その後でさらに別の量のN−クロロコハク酸イミド(8mg、0.06ミリモル)を加えた。30分後、該混合物を冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラムを用い、溶出液としてCHCl/EtOAcを利用する)に付して精製した。粗生成物をSiOに吸着させた。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(190mg、0.45ミリモル、収率69%)を淡黄色固体として得た。LC(方法F):2.291分HRMS(ESI) C2420ClOとして、[M+H] m/z 計算値:423.0994、測定値:423.1032H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.59(s,1H)、7.44−7.311(m,6H)、7.06−6.96(m,3H)、6.51(s,1H)、5.83(s,1H)、5.13(s,2H)、5.09(s,2H)、2.58(s,3H)
【0354】
415B. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化341】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例415A、190mg、0.45ミリモル)のアセトン(1.8mL)およびアセトニトリル(3.6mL)中攪拌溶液に、ヨウ化メチル(120μL、1.9ミリモル)およびCsCO(222mg、0.68ミリモル)を添加した。該混合物を室温で5時間攪拌し、次に塩化メチレンで希釈し、シリカゲルパッドで濾過した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラムを用い、溶出液としてヘキサン/EtOAcを利用する)に付して精製した。粗生成物をSiOに吸着させた。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(107mg、0.25ミリモル、収率55%)を白色固体として得た。LC(方法F):2.389分HRMS(ESI) C2522ClOとして、[M+H] m/z 計算値:437.1150、測定値:437.1178H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.59(s,1H)、7.43−7.31(m,6H)、7.07−6.97(m,3H)、6.45(s,1H)、5.19(s,2H)、5.09(s,2H)、3.92(s,3H)、2.59(s,3H)
【0355】
415C. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化342】
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10mLの丸底フラスコにて、酢酸エチル(3ml)中の1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例415B、209mg、0.479ミリモル)および臭化銅(II)(107mg、0.479ミリモル)を添加した。混合物を80℃で1時間45分加熱し、次に酢酸エチルで希釈し、シリカゲルで濾過した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラム(CHCl100%)で、ついでヘキサン/酢酸エチル(10/90〜45/55)でさらに溶出する)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(69mg、0.134ミリモル、28%)を黄色固体(未だに約5−10%の出発物質を含有する)を得た。LC(方法F):2.408分HRMS(ESI) C2521ClBrOとして、[M+H] m/z 計算値:515.0255、測定値:515.0248H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.73(s,1H)、7.43−7.32(m,6H)、7.06−6.97(m,3H)、6.46(s,1H)、5.19(s,2H)、5.09(s,2H)、3.92(s,3H)
【0356】
415D. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化343】
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0.5−2mLのマイクロ波用バイアルに、2−プロパノール(1mL)中の1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例415C、69mg、0.134ミリモル)および5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(24mg、0.133ミリモル)を添加し、黄色懸濁液を得た。該混合物を90℃で5時間加熱し、次に該バイアルをマイクロ波オーブンに入れ、150℃で25分間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラム(ヘキサン/EtOAc)を用いる)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(30mg、0.134ミリモル、28%)を黄色固体として得た。LC(方法F):2.607分HRMS(ESI) C2720ClBrNSとして、[M+H] m/z 計算値:596.0041、測定値:515.0033H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:8.15(s,1H)、7.44−7.27(m,6H)、7.21(s,1H)、7.10(s,1H)、7.06(d,J=7.4Hz,1H)、6.95(dd,J=1.1および8.2Hz,1H)、6.45(s,1H)、5.21(s,2H)、5.09(s,2H)、3.90(s,3H)
【0357】
実施例415. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化344】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−7−クロロ−6−メトキシベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例415D、30mg、0.050ミリモル)のCHCl(1mL)およびMeOH(0.5mL)中攪拌懸濁液に、ナトリウムメトキシドのメタノール中溶液(4.4M、17μL、0.075ミリモル)を加えた。1時間経過した後、TFA(4μL)を加え、溶媒を蒸発させた。残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラム(CHCl/EtOAc 100/0〜80/20))に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(17mg、0.031ミリモル、62%)をわずかに黄色の固体として得た。LC(方法F):2.545分HRMS(ESI) C2823ClNSとして、[M+H] m/z 計算値:548.1041、測定値:548.1038H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:8.20(s,1H)、7.49−7.32(m,8H)、7.09(dd,J=2.7および8.2Hz,1H)、6.82(s,1H)、5.33(s,2H)、5.17(s,2H)、4.27(s,3H)、3.94(s,3H)
【0358】
実施例416
6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化345】
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416A. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン
【化346】
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1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−ヒドロキシベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例410F、132mg、0.34ミリモル)およびKCO(188mg、1.36ミリモル)のDMF(1mL)およびHO(0.25mL)中脱気懸濁液に、クロロジフルオロ酢酸(86μL、1.02ミリモル)を添加した。反応混合物を100℃に加熱した。5時間後、KCO(47mg、0.34ミリモル)およびクロロジフルオロ酢酸(86μL、1.02ミリモル)を加えた。さらに3時間経過した後、両方の試薬をさらに1当量ずつ加えた。次に反応混合物をその同じ温度で16時間攪拌し、ついで冷却して酢酸エチルで希釈した。有機相を水、ついで食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸発させ、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラムを用い、溶出液としてヘキサン/EtOAcを利用する)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(84mg、0.19ミリモル、56%)を得た。LC(方法F):2.351分HRMS(ESI) C2521として、[M+H] m/z 計算値:439.1352、測定値:439.1381H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.60(s,1H)、7.44−7.32(m,6H)、7.08(s,1H)、7.05(d,J=7.6Hz,1H)、6.99(dd,J=2.0および8.2Hz,1H)、6.95(s,1H)、6.56(s,1H)、6.54(t,J=73.0Hz,1H)、5.16(s,2H)、5.10(s,2H)、2.57(s,3H)
【0359】
416B. 1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン
【化347】
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10mLの丸底フラスコにて、酢酸エチル(2mL)中の1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)エタノン(実施例416A、132mg、0.30ミリモル)および臭化銅(II)(134mg、0.60ミリモル)を加えた。該混合物を80℃で1時間45分加熱し、ついで酢酸エチルで希釈し、シリカゲルで濾過した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラムを用い、溶出液としてヘキサン/EtOAcを利用する)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(107mg、0.21ミリモル、69%)を白色固体として得た。LC(方法F):2.369分HRMS(ESI) C2520BrFとして、[M+H] m/z 計算値:517.0457、測定値:517.0472H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.74(s,1H)、7.44−7.32(m,6H)、7.07(s,1H)、7.04(d,J=7.6Hz,1H)、6.99(d,J=8.4Hz,1H)、6.96(s,1H)、6.56(s,1H)、6.55(t,J=73.2Hz,1H)、5.16(s,2H)、5.10(s,2H)、4.38(s,2H)
【0360】
416C. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化348】
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0.5−2mLのマイクロ波用バイアルにて、2−プロパノール(2mL)中の1−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモエタノン(実施例416B、106mg、0.20ミリモル)および5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(41mg、0.22ミリモル)を添加し、白色懸濁液を得た。該混合物を90℃で4時間加熱し、次に該バイアルをマイクロ波オーブンに入れ、150℃で20分間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラム(ヘキサン/EtOAc)を用いる)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(61mg、0.11ミリモル、51%)をわずかに橙色の固体として得た。LC(方法F):2.529分HRMS(ESI) C2718BrFSとして、[M+H] m/z 計算値:597.0169、測定値:597.0175H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:8.09(s,1H)、7.45−7.30(m,6H)、7.21(s,1H)、7.10(s,1H)、7.06(d,J=7.6Hz,1H)、6.95(m,2H)、6.55(s,1H)、6.50(t,J=73.8Hz,1H)、5.17(s,2H)、5.09(s,2H)
【0361】
実施例416. 6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−メトキシイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール
【化349】
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6−(4−((3−(ベンジルオキシ)ベンジル)オキシ)−6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−2−ブロモイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール(実施例416C、60mg、0.10ミリモル)のCHCl(1.6mL)およびMeOH(1.6mL)中攪拌懸濁液に、ナトリウムメトキシドのメタノール中溶液(4.4M、34μL、0.15ミリモル)を添加した。45分後、1N HCl溶液(2mL)を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸発させた後、残渣をISCO(REDISEP(登録商標)4gカラムを用い、溶出液としてヘキサン/EtOAcを利用する)に付して精製した。目的生成物を含有するフラクションを濃縮乾固し、標記物質(35mg 0.064ミリモル、64%)を得た。LC(方法F):2.493分HRMS(ESI) C2822Sとして、[M+H] m/z 計算値:550.1243、測定値:550.1245H NMR(CDCl、600MHz) δ ppm:7.88(s,1H)、7.45−7.30(m,6H)、7.13−7.07(m,3H)、6.95(m,2H)、6.55(s,1H)、6.49(t,J=74.1Hz,1H)、5.17(s,2H)、5.09(s,2H)、4.21(s,3H)
【0362】
実施例417〜428
さらなる次の実施例を、上記に開示される方法を用いて調製し、単離して特徴付けた。
【表15-1】
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【表15-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表15-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
生物学
「PAR4アンタゴニスト」なる語は、PAR4と結合して、PAR4の切断および/またはそのシグナル伝達を阻害する、血小板凝集の阻害剤を意味する。典型的には、PAR4活性は、対照細胞でのかかる活性と比較して、用量依存的に、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%減少する。対照細胞は本化合物でまだ処理されていない細胞である。PAR4活性は、本明細書に記載の方法(例えば、PAR4発現細胞中のカルシウム動員、血小板凝集、例えばカルシウム動員、p−セレクチンまたはCD40L放出、または血栓形成および止血実験)を含め、当該分野での標準的方法により測定される。「PAR4アンタゴニスト」なる語は、PAR1およびPAR4の両方を阻害する化合物をも包含する。
【0364】
以下に例として挙げられるが、それに限定されない、1つまたは複数のカテゴリー:(a)経口バイオアベイラビリティ、半減期およびクリアランスを含む薬物動態学的特徴;(b)薬理学的特徴;(c)必要な用量;(d)血中濃度の最高最低間特性を低減する因子;(e)受容体に活性である薬物の濃度を上昇させる因子;(f)臨床における薬剤−薬剤間相互作用の不利益を低減する因子;(g)有害な副作用の可能性を低減する因子(他の生物学的標的に対する選択性を含む);(h)出血する傾向の少ない改善された治療指数;および(i)製造のコストまたは成否の可能性を改善する因子において、既知の抗血小板剤に比べて有利かつ改善された特性を有する化合物を見出すことが望ましい。
【0365】
「化合物」なる語は、本明細書で用いられる場合、天然で存在するか、または人工的に誘導される化学物質を意味する。化合物は、例えば、ペプチド、ポリペプチド、合成有機分子、天然で存在する有機分子、核酸分子、ペプチド核酸分子、ならびにその成分および誘導体を包含する。
【0366】
本明細書で用いられる場合、「患者」なる語は全ての哺乳類を包含する。
【0367】
本明細書で用いられる場合、「対象」なる語は、PAR4アンタゴニストを用いる治療で利益を受ける可能性のあるヒトまたはヒト以外の哺乳類をいう。例示である対象として、循環器疾患の危険因子を有するどの年代のヒトも、あるいは循環器疾患の一の病歴を既に経験している患者が挙げられる。一般的な危険因子として、以下に限定されないが、年齢、男性、高血圧、喫煙または喫煙歴、トリグリセリドの上昇、総合コレステロールまたはLDLコレステロールの上昇が挙げられる。
【0368】
ある実施態様において、対象は、二元性PAR1/PAR4血小板受容体のレパートリーを有する種である。本明細書で用いられる場合、「二元性PAR1/PAR4血小板受容体のレパートリー」なる語は、対象が血小板でまたはその先駆体でPAR1およびPAR4を発現することを意味する。二元性PAR1/PAR4血小板受容体のレパートリーを有する例示である対象として、ヒト、ヒト以外の霊長類、およびモルモットが挙げられる。
【0369】
他の実施態様において、対象は、二元性PAR3/PAR4血小板受容体のレパートリーを有する種である。本明細書で用いられる場合、「二元性PAR3/PAR4血小板受容体のレパートリー」なる語は、対象が血小板でまたはその先駆体でPAR3およびPAR4を発現することを意味する。二元性PAR3/PAR4血小板受容体のレパートリーを有する例示である対象として、げっ歯類、ウサギが挙げられる。
【0370】
本明細書で用いられる場合、「治療する」または「治療」は、哺乳類、特にヒトにおける病態の治療を包含し、(a)病態を阻害すること、即ち、その進行を停止させること;および/または(b)病態を軽減すること、即ち、病態の退縮を引き起こすことを包含する。
【0371】
本明細書で用いられる場合、「予防(prophylaxisまたはprevention)」は、臨床的病態が出現する可能性を低減させることを目的とした哺乳類、特にヒトにおける亜臨床的病態の予防的治療にまで及ぶ。患者は、一般的な集団に比べて臨床的病態に罹患するリスクを増大させることが分かっている因子に基づき、予防的治療のために選択される。「予防」的治療は、主に(a)一次予防および(b)二次予防に分類できる。一次予防は、臨床的病態を呈していない対象における治療と定義され、それに対して二次予防は、同じまたは類似の臨床的病態の2回目の出現を予防するものとして定義される。
【0372】
本明細書で用いられる場合、「リスクの軽減」は、臨床的病態の発症率を低下させる治療にまで及ぶ。一次および二次予防の治療それ自体がリスクの軽減の例である。
【0373】
「治療上の有効量」は、PAR4を阻害および/または拮抗し、および/または本明細書で列挙される障害を予防もしくは治療するために単独でまたは併用して投与された場合に効果的である本発明の化合物の量を包含すると意図される。併用に適用される場合、該語は、組み合わせて、連続して、または同時に投与されるかどうかで予防または治療効果をもたらす活性成分の組み合わせた量をいう。
【0374】
「血栓症」なる語は、本明細書で用いられる場合、血管が供給する血液により、血管内で、組織の虚血または梗塞を引き起こし得る血栓が形成されること、または存在することをいう。「塞栓形成」なる語は、本明細書で用いられる場合、血流によりその堆積拠点に運搬された凝血槐または異物による動脈の突然の遮断をいう。「血栓塞栓形成」なる語は、本明細書で用いられる場合、血流によりその形成場所から運搬されて別の血管を塞ぐ血栓性物質による血管の閉塞をいう。「血栓塞栓性障害」なる語は、「血栓性」および「塞栓性」障害(上と同義)を含意する。
【0375】
「血栓塞栓性障害」なる語は、本明細書で用いられる場合、動脈性心血管系血栓塞栓性障害、静脈性心血管系または脳血管血栓塞栓性障害、および心臓チャンバーまたは末梢血液循環における血栓塞栓性障害を含む。「血栓塞栓性障害」なる語はまた、本明細書で用いられる場合、限定されないが、不安定狭心症もしくは他の急性冠症候群、心房細動、初回もしくは再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠状動脈血栓症、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血栓症を促進する人工物の表面に血液を曝露する操作に由来する血栓症から選択される特定の障害を含む。医療用インプラントまたはデバイスは、限定されないが、補綴弁、人工弁、留置カテーテル、ステント、血液酸素付加装置、シャント、動脈ライン、心臓補助装置および人工心臓もしくは心腔、ならびに血管移植片を包含する。該操作は、限定されないが、心肺バイパス術、経皮的冠動脈形成術、および血液透析である。別の実施態様において、「血栓塞栓性障害」なる語は、急性冠症候群、脳卒中、深部静脈血栓症、および肺塞栓症を含む。
【0376】
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠状動脈血栓症、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイスにより、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝される操作により引き起こされる血栓症から選択される)の治療方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群、脳卒中、静脈血栓症、心房細動、ならびに医療用インプラントおよびデバイスにより引き起こされる血栓症から選択される)の治療方法を提供する。
【0377】
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠状動脈血栓症、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝される操作により引き起こされる血栓症から選択される)の一次予防のための方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群、脳卒中、静脈血栓症、ならびに医療用インプラントおよびデバイスにより引き起こされる血栓症から選択される)の一次予防のための方法を提供する。
【0378】
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、再発性心筋梗塞、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠状動脈血栓症、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝される操作により引き起こされる血栓症から選択される)の二次予防のための方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群、脳卒中、心房細動および静脈血栓症から選択される)の二次予防のための方法を提供する。
【0379】
「脳卒中」なる語は、本明細書で用いられる場合、総頸動脈、内頸動脈、または脳内動脈における閉塞性血栓により起こる塞栓性脳卒中またはアテローム血栓性脳卒中をいう。
【0380】
血栓症が血管の閉塞(例えば、バイパス手術後の)および再閉塞(例えば、経皮的冠動脈形成術中または後の)を含むことに留意する。血栓塞栓性障害は、限定されないが、アテローム性動脈硬化症、外科手術または外科合併症、長期に亘る安静、心房細動、後天性血栓素因、癌、糖尿病、薬物療法またはホルモンの作用、および妊娠合併症の病状により引き起こされることもある。
【0381】
血栓塞栓性障害は、頻繁に、アテローム性動脈硬化症の患者と関連付けられる。アテローム性動脈硬化症の危険因子は、限定されないが、男性であること、年齢、高血圧、脂質障害、糖尿病を包含する。アテローム性動脈硬化症の危険因子は、同時に、アテローム性動脈硬化症の合併症、即ち、血栓塞栓性障害の危険因子である。
【0382】
同様に、心房細動は、頻繁に、血栓塞栓性障害と関連付けられる。心房細動およびそれに続く血栓塞栓性障害の危険因子として、循環器疾患、リウマチ性心疾患、非リウマチ性僧帽弁疾患、高血圧性循環器疾患、慢性肺疾患、ならびに多岐にわたる多種の心臓異常および甲状腺中毒症が挙げられる。
【0383】
糖尿病は、頻繁に、アテローム性動脈硬化症および血栓塞栓性障害と関連付けられる。一般的な2型糖尿病の危険因子は、限定されないが、家族暦、肥満、運動不足、人種/民族性、これまでの空腹時血糖異常または糖負荷試験異常、妊娠糖尿病の病歴もしくは「大きな赤ん坊」の分娩暦、高血圧、低HDLコレステロール、および多嚢胞性卵巣症候群を包含する。
【0384】
血栓症は、種々の型の腫瘍、例えば、膵臓癌、乳癌、脳腫瘍、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、消化器悪性腫瘍、およびホジキン病または非ホジキンリンパ腫と関連付けられる。近年の研究により、血栓症を患う患者における癌の頻度が一般集団において特定の型の癌の頻度を反映することが示唆された(Levitan, N.ら、Medicine (Baltimore), 78(5):285−291 (1999);Levine M.ら、N. Engl. J. Med., 334(11):677−681 (1996);Blom, J.W.ら、JAMA, 293(6):715−722 (2005))。即ち、男性で血栓症に伴う最も多い癌は前立腺癌、結腸直腸癌、脳腫瘍および肺癌であり、女性では、乳癌、卵巣癌、および肺癌である。癌患者において観察される静脈血栓塞栓形成(VTE)速度は著しく高い。異なる型の腫瘍の間で変動するVTE速度は、患者集団の選択と関連している可能性が最も高い。血栓症のリスクのある癌患者は、以下の危険因子:(i)癌がある段階にあること(即ち、転移の存在)、(ii)中心静脈カテーテルの存在、(iii)外科手術および化学療法を含む抗癌療法、(iv)ホルモン類および抗血管新生薬のいずれかまたは全てを有する可能性がある。故に、進行した腫瘍の患者に、ヘパリンまたは低分子量ヘパリンを投与し、血栓塞栓性障害を予防することは臨床現場で一般的に行われることである。多くの低分子量ヘパリン製剤がこの目的のためにFDAに認可されている。
【0385】
「医薬組成物」なる語は、本明細書で用いられる場合、少なくとも1つの治療上または生物学的に活性な薬剤を含有し、患者への投与に適するいずれの組成物をも意味する。これらの製剤のいずれも、当該分野にて周知かつ許容される方法により調製され得る。例えば、Gennaro, A.R.ら、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, Mack Publishing Co., Easton, Pa. (2000)を参照のこと。
【0386】
本発明は、PAR4と結合し、PAR4切断および/またはシグナル伝達を阻害する化合物(本明細書にて「PAR4アンタゴニスト」または「治療用化合物」と称される)を含む医薬組成物を対象に投与することを含む。
【0387】
この開示での化合物は、錠剤、カプセル剤(それぞれ、徐放性製剤または放出遅延製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロップ剤および乳剤といった経口用剤形で投与することができる。それらはまた、静脈内(ボーラスまたは点滴)、腹腔内、皮下、または筋肉内剤形の全て製剤学分野の当業者に周知である投与剤形を用いて投与することができる。それらはそれ自体のみで投与されてもよいが、通常、投与経路および標準的な製剤学的基準に基づき選択される医薬的担体と共に投与されるであろう。
【0388】
PAR4アンタゴニストの好ましい用量は生物学的に活性な用量である。生物学的に活性な用量は、PAR4の切断および/またはシグナル伝達を阻害し、抗血栓作用を有するであろう用量である。PAR4アンタゴニストは、PAR4の活性を、未処理の対照レベルよりも下に少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、または100%以上下げる能力を有することが望ましい。血小板中のPAR4のレベルは、例えば、受容体結合アッセイ、血小板凝集、血小板活性化アッセイ(例えば、FACS(登録商標)によるp−セレクチン発現)、ウエスタンまたはELISA分析(PAR4切断感受性抗体を用いる)を含む、当該分野で既知のいずれの方法でも測定される。あるいは、PAR4の生物学的活性は、PAR4により惹起される細胞シグナル伝達を評価すること(例えば、カルシウム動員または他の第二メッセンジャーアッセイ)で測定される。
【0389】
ある実施態様において、PAR4化合物の治療上の有効量は、好ましくは、約100mg/kg未満、50mg/kg、10mg/kg、5mg/kg、1mg/kg、または1mg/kg未満である。より好ましい実施態様において、PAR4化合物の治療上の有効量は5mg/kg未満である。最も好ましい実施態様において、PAR4化合物の治療上の有効量は1mg/kg未満である。有効な用量は、当業者により理解されるように、投与経路および賦形剤の利用に応じて変化する。
【0390】
本発明の化合物は、適切な経鼻用ベヒクルを局所的に用いた経鼻投与剤形、または経皮パッチを用いた経皮経路で投与することができる。経皮送達システムの剤形で投与される場合、用量の投与は、当然のことながら、用量レジメンを通して断続的ではなく連続的なものとなろう。
【0391】
該化合物は、典型的には、意図される投与剤形、すなわち、経口錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、およびシロップ剤等に基づき、一般的な製剤学的基準に一致して適切に選択される適切な医薬的希釈剤、賦形剤または担体(本明細書中では医薬的担体と総称する)との混合物において投与される。
【0392】
例えば、錠剤またはカプセル剤の剤形における経口投与では、活性薬物成分は経口用の無毒な医薬的に許容される不活性な担体、例えば、ラクトース、デンプン、シュークロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトールなどと組み合わせられ;液剤の剤形の経口投与では、経口薬物成分は任意の経口用の無毒な医薬的に許容される不活性な担体、例えば、エタノール、グリセロール、水などと組み合わせられる。さらに、望ましいまたは必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色料もまた、混合物に組み込まれてもよい。適切な結合剤は、例えば、デンプン、ゼラチン、グルコースもしくはベータ−ラクトースといった天然糖、トウモロコシ甘味料、天然もしくは合成ゴム(アカシア粘液、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムなど)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス等である。これらの投与剤形に用いられる滑沢剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどである。崩壊剤は、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等を包含する。
【0393】
本発明の化合物はまた、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞、および多重膜小胞などのリポソーム送達システムの剤形において投与することができる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から調製することができる。
【0394】
本発明の化合物はまた、標的を設定可能な薬物担体としての可溶性ポリマーと組み合わせてもよい。かかるポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド−ポリリジンである。さらに、本発明の化合物は、薬物の放出制御の達成に有用な一連の生体分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸の共重合体、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアシレート、およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロック共重合体と組み合わせてもよい。
【0395】
投与に適した剤形(医薬組成物)は、用量単位当たり約1ミリグラムから約1000ミリグラムの活性成分を含有してもよい。これらの医薬組成物において、活性成分は、一般的に、該医薬組成物の総重量に基づき約0.5−95重量%の量において存在する。
【0396】
ゼラチンカプセルは活性成分および粉末担体、例えば、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸等を含有してもよい。同様の希釈剤を用いて圧縮錠を製造できる。錠剤およびカプセル剤は共に、薬物の長時間に亘る持続的放出を提供する徐放性製剤として製造されてもよい。圧縮錠は、任意の不快な味をマスクし、錠剤を外界から保護するために糖衣またはフィルムコーティングされてもよく、あるいは、胃腸管における選択的な崩壊のために腸溶性コーティングが施されてもよい。
【0397】
経口投与用の液体剤形は患者の承諾を受けやすくするために着色料および香料を含有し得る。
【0398】
一般的に、水、適切な油脂、生理食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液、および関連する糖の溶液、ならびにプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコールは、非経口用溶液の適切な担体である。非経口投与用溶液は、活性成分の水溶性の塩、適切な安定化剤、および必要な場合、緩衝物質を含んでいてもよい。亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、またはアスコルビン酸などの酸化防止剤は、単独でまたは組み合わせるかのいずれかで、適切な安定化剤である。クエン酸およびその塩、ならびにEDTAナトリウムも用いられる。さらに、非経口用溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピル−パラベン、およびクロロブタノールなどの保存剤を含んでいてもよい。
【0399】
適切な医薬的担体は、この分野のスタンダードなテキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Companyに記載される。
【0400】
本発明の化合物を投与するのに有用な代表的医薬剤形が以下に説明され得る:
【0401】
カプセル剤
標準的なツーピース型ハードゼラチンカプセルであって、その各々に100mgの粉末化活性成分、150mgのラクトース、50mgのセルロース、および6mgのステアリン酸マグネシウムを充填することにより、多数の単位カプセルを調製しうる。
【0402】
ソフトゼラチンカプセル
活性成分の大豆油、綿実油またはオリーブ油などの消化性油中混合物を調製し、それを容積型ポンプの手段によりゼラチンに注入し、100mgの活性成分を含有するソフトゼラチンカプセルを形成する。該カプセルは洗浄し、乾燥させるべきである。
【0403】
錠剤
錠剤は、投与単位が100mgの活性成分、0.2mgのコロイド状二酸化ケイ素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275mgの微結晶セルロース、11mgのデンプンおよび98.8mgの乳糖を含有するように、一般的操作により調製され得る。適切なコーティング剤を塗布し、嗜好性を向上させ、吸収を遅らせてもよい。
【0404】
分散液
経口投与用の噴霧乾燥分散液は当業者に公知の方法により調製され得る。
【0405】
注射液
注射による投与に適する非経口用組成物は、1.5重量%の活性生物を、10容量%のポリエチレングリコールおよび水中に攪拌することにより調製されてもよい。該溶液を塩化ナトリウムで等張にし、滅菌処理に付す。
【0406】
懸濁液
経口投与用の水性懸濁液は、5mLの各々が、100mgの微粉化活性成分、200mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム、5mgの安息香酸ナトリウム、1.0gのソルビトール溶液(U.S.P.)、および0.025mLのバニリンを含有するように調製され得る。
【0407】
上記の2種またはそれ以上の第二の別の治療剤が、式I、IA、IB、またはICの化合物、好ましくは実施例の一つより選択される化合物と一緒に投与される場合、典型的な一日の投与量および典型的な剤形中の各成分の配合量は、一般に、治療剤を組み合わせて投与する場合の相加または相乗効果を考慮して、治療剤を単独で投与した場合の通常の投与量と比べて減少する。
【0408】
特に、単一の投与単位として投与される場合、組み合わせた活性成分の間で化学的な相互作用がある可能性がある。このため、実施例の化合物と、第二の別の治療剤が単一の投与単位で一緒に合わせられる場合、活性成分は単一の投与単位中で合わせられるが、活性成分の物理的接触は最小限となるように(すなわち、減少するように)、それらは処方される。例えば、一の活性成分は腸溶性とされてもよい。活性成分の一つを腸溶性とすることで、合わせた活性成分の間の接触を最小限に抑えるだけでなく、これらの成分の一つが胃で放出されることなく、むしろ腸で放出されるように、これらの成分の一つの消化管での放出を制御することも可能である。活性成分の一つは、消化管の至る所で徐放性を示し、組み合わせた活性成分の間の物理的接触を最小限に抑えるのにも供する材料で被覆されてもよい。さらには、該徐放性成分は、この成分の放出が腸でのみ起こるように、付加的に腸溶性とすることもできる。もう一つ別の方法は、活性成分をさらに分離するために、一の成分を徐放性および/または腸溶性ポリマーで被覆し、他の成分を低粘度等級のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのポリマーあるいは当該分野にて既知の他の適当な材料でも被覆するように、組み合わせ生成物を処方することを含む。ポリマーコーティングを用いて他の成分との相互作用に対するさらなるバリアを形成する。
【0409】
本発明の併用した組成物における成分間の接触を最小限に抑えるこれらの方法ならびに他の方法は、単一の剤形で投与されるか、あるいは別々の剤形であるが、同時に同じ方法で投与されるかにかかわらず、本開示に触れた当業者には容易に明らかとなろう。
【0410】
また、本明細書に開示されるある化合物は、他の化合物の代謝産物として有用であるかもしれない。したがって、一の実施態様において、化合物は、医薬組成物に配合することもできる実質的に純粋な化合物として有用であるかもしれず、あるいはその化合物のプロドラッグを投与した後に生成される代謝産物として有用であるかもしれない。一の実施態様において、一の化合物は、上記の障害を治療するのに有用である代謝産物として有用であるかもしれない。
【0411】
本発明のPAR4アンタゴニストの活性は、種々のインビトロアッセイにて測定され得る。例示としてのアッセイを以下の実施例に示す。
【0412】
FLIPRアッセイは、本発明のPAR4アンタゴニストの活性を測定するための例示としてのインビトロアッセイである。このアッセイにて、細胞内カルシウム動員はPAR4アゴニストによりPAR4発現細胞中で誘発され、カルシウム動員をモニターする。例えば、実施例Aを参照のこと。
【0413】
AYPGKFが既知のPAR4アゴニストである。別のPAR4アゴニストがH−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHである。以下の実施例Bに示されるように、H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHがFLIPRアッセイにおいてPAR4アゴニストとして確認された。約180種の化合物のIC50の対照比較を、AYPGKF対H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHを用いて行った。その結果は2つのアッセイの間で強い相関性を示した。また、H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHは、AYPGKFと比べて、FLIPRアッセイにて、AYPGKFのEC50よりも10倍低いEC50の改善されたアゴニスト活性を有する。H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHは当業者に周知の方法を用いて合成され得る。
【0414】
FLIPRアッセイは、PAR1およびPAR4の両方を発現する細胞株にて、アゴニスト活性またはPAR1アンタゴニスト活性を試験するカウンタースクリーンとしても使用され得る。PAR1アンタゴニスト活性は、化合物の、PAR1アゴニストペプチドであるSFLLRNまたは他のPAR1アゴニストペプチドにより誘発されるカルシウム動員を阻害する能力により試験され得る。
【0415】
本発明の化合物は、実施例Cに示されるように、ガンマ−トロンビンにより誘発される血小板凝集を阻害するその能力についてインビトロにて試験し得る。アルファ−トロンビンのタンパク質分解産物であるガンマ−トロンビンは、もはやPAR1と相互作用せず、PAR4を選択的に切断かつ活性化する(Soslau, G.ら、「Unique pathway of thrombin-induced platelet mediated byglycoprotein Ib」, J. Biol. Chem., 276:21173-21183(2001))。血小板凝集は96ウェルのマイクロプレート凝集アッセイフォーマットにて、または標準的血小板凝集測定装置を用いてモニターし得る。凝集アッセイは、化合物の、PAR4アゴニストペプチド、PAR1アゴニストペプチド、ADP、またはトロンボキサンアナログU46619により誘発される血小板凝集を阻害することの選択性を試験するのにも利用され得る。
【0416】
実施例Dはアルファ−トロンビン誘発性血小板凝集アッセイである。アルファ−トロンビンはPAR1およびPAR4の両方を活性化する。本発明の選択的PAR4アンタゴニスト、実施例203の血小板凝集を阻害する活性は、標準的な光学血小板凝集測定装置を用いて測定した。アルファ−トロンビン誘発性血小板凝集の実施例203による阻害を図1および2に示す。そのデータは、PAR4アンタゴニストが単独で血小板凝集を効果的に阻害しうることを示す。PAR4アンタゴニストによる血小板の阻害度は、PAR1アンタゴニストについて以前に記載される程度に少なくとも相当するものである。
【0417】
実施例Eは組織因子誘発性血小板凝集アッセイである。このアッセイの条件は血栓形成の間の生理学的事象を真似るものである。このアッセイにおいて、ヒトPRPでの血小板凝集は、組織因子およびCaClを添加することで始まった。組織因子、すなわち外因性凝固カスケードの開始剤は、ヒトアテローム性動脈硬化性プラークにて大きく上昇した。血液のアテローム性動脈硬化性部位での組織因子への暴露は、トロンビンの強い産生を引き起こし、閉塞性血栓の形成を誘発する。
【0418】
図3および4は、実施例73(本発明のPAR4アンタゴニスト)による、ならびにトランス−シンナモイル−Phe(4−F)−Phe(4−グアニジノ)−Leu−Arg−Arg−NH(PAR1アンタゴニスト)による、組織因子誘発性血小板凝集の効果的な阻害を示す。PAR1アンタゴニストと同様に、PAR4アンタゴニストも、このアッセイにて、組織因子誘発の血小板凝集を効果的に阻害することを示す。このデータは、本発明のPAR4アンタゴニストがトロンビン介在性血小板凝集を効果的に阻害し、抗血栓剤として供しうることを示す。かくして、PAR4アンタゴニストは、血栓事象の間にトロンビンが介在する血小板の大きな活性化を阻害する、新規な一連の抗血栓剤を意味する。
【0419】
血栓形成を防止する本発明のPAR4アンタゴニストの効能は、種々のインビボアッセイでも測定され得る。本発明のPAR4アンタゴニストの抗血栓剤としての効能を試験する血栓形成および止血実験を提供しうる例示としての哺乳類は、以下に限定されないが、モルモットおよび霊長類を包含する。関連する効能実験として、以下に限定されないが、電解質傷害誘発性頸動脈血栓症、FeCl誘発性頸動脈血栓症、および動脈を静脈へつなぐシャント血栓症が挙げられる。腎臓(kidney)出血時間、腎臓部に関連する(renal)出血時間および他の出血時間を測定する実験に従って、本発明に記載の抗血栓剤の出血の危険を評価しうる。実施例Gはカニクイザルでのインビボにおける動脈性血栓形成モデルを記載する。本発明の化合物は、この実験で、頸動脈の電解質傷害により誘発される血栓形成を阻害する、該化合物の能力について試験しうる。この実験における効能の証明は、本発明のPAR4アンタゴニストの、血栓塞栓性疾患の治療のための有用性を支持する。
【0420】
アッセイ
材料
1)PAR1およびPAR4アゴニストペプチド
SFFLRRは既知の高アフィニティのPAR1選択的アゴニストペプチドである。(Reference:Seiler, S.M., 「Thrombin receptor antagonists」, Seminars in Thrombosis and Hemostasis, 22(3):223-232(1996))。PAR4アゴニストペプチドであるAYPGKFおよびH−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHを合成した。H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHは、AYPGKFと比べて、FLIPRアッセイにて(H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHについて8μMの、およびAYPGKFについて60μMのEC50)、および洗浄血小板凝集アッセイ(H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHについて0.9μMの、およびAYPGKFについて12μMのEC50)にて、改善されたPAR4アゴニスト活性を示した。
【0421】
2)PAR4発現細胞
PAR4を安定して発現するHEK293細胞を、ヒトF2R23 cDNA発現ベクターをトランスフェクトする標準的方法により、またはAthersys Inc.(オハイオ州、クリーブランド)からのRAGE技法に従って産生し、mRNAを発現するPAR4タンパク質発現に基づいて選択した。これらの細胞がPAR4アゴニストペプチド誘発の細胞内カルシウム上昇に対して機能的応答を示すことをFLIPR(登録商標)(Fluorometric Imaging Plate Reader;Molecular Devices Corp.)を用いて明らかにした。これらの細胞は内因性PAR1を発現し、PAR1アゴニストペプチドでの刺激に対してカルシウムシグナルを惹起しうる。細胞をダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)(インビトロジェン、カリフォルニア州、カールスバッド)、10%FBS、1%PSG、3μg/mlのプロマイシンおよび25nM メトトレキセート)中37℃、5%COで増殖させた。
【0422】
3)血小板に富む血漿(PRP)の調製
ヒト血液を血液(9ml)に付き1mlの割合の3.8%クエン酸ナトリウム中に集めた。170gで14分間遠心分離に付すことで血小板に富む血漿を単離した。
【0423】
4)洗浄血小板(WP)の調製
ヒト血液を血液(10ml)に付き1.4mlの割合のACD(85mM クエン酸トリナトリウム、78mMクエン酸、110mM D−グルコース、pH4.4)中に集めた。170gで14分間遠心分離に付すことでPRPを単離し、1300gで6分間遠心分離に付すことで血小板をさらにペレット状にした。1mg/mlのウシ血清アルブミンを含有するACD(10ml)でペレットを1回洗浄した。ペレットをタイロード緩衝液(137mM NaCl、2mM KCl、1.0mM MgCl、1mM CaCl、5mMグルコース、20mM HEPES pH7.4)に約2.5x10/mlで再懸濁させた。
【0424】
実施例A
PAR4発現性HEK293細胞でのFLIPRアッセイ
本発明のPAR4アンタゴニストの活性を、PAR4を発現する細胞にて、FDSS6000(日本、浜松ホトニクス)を用いてフルオ−4でH−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NH誘発の細胞内カルシウム動員をモニター観察することにより試験した。アゴニスト活性およびPAR1アンタゴニスト活性についてのカウンタースクリーンも行った。簡単には、HEK293 EBNA PAR4クローン20664.1J細胞を、実験の前に、ポリ−D−リジンをコーティングした384ウェルの黒色透明底部プレートに24時間置いた(Greiner Bio-One、ノースカロライナ州、モンロー)。細胞を20000細胞/ウェルで20μlの成長培地に置き、37℃、5%COで一夜インキュベートした。アッセイの際に、培地を40μlの1xハンク緩衝生理食塩水溶液(HBSS)(10mM HEPESを含む)と交換し、アゴニスト測定のためにFDSS上で、1xHBSS緩衝液で希釈した20μlの試験化合物を種々の濃度で、および0.67%のDMSOを最終濃度で加えた。次に、細胞を室温で30分間インキュベートし、つづいてアンタゴニスト測定のためにFDSS上で20μlのアゴニストペプチドを添加した。該アッセイにおけるEC50(H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHについて約2.5μM、およびSFFLRRについて600nM)での応答を保証するのに、アゴニストペプチド、H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHをPAR4アンタゴニストスクリーンについて、またはSFFLRRをPAR1カウンタースクリーンについてルーチン的に試験した。
【0425】
実施例B
H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHのPAR4アゴニストとしての検証
H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHがPAR4アゴニストであることをFLIPRアッセイにて検証するのに、約180個の化合物のIC50の対照比較を、AYPGKFとH−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHとを対比して用いて行った。結果は2つのアッセイの間に強い相関性を示した(スピアマンの順位相関係数 rho=0.7760、p<0.0001)。HEK293細胞でのFLIPRアッセイの関連性を、洗浄血小板アッセイとの直接アッセイ連結性により確認した。AYPGKF FLIPRアッセイからの約200個の化合物のIC50値は、AYPGKFの洗浄血小板凝集アッセイから由来の値と強い相関関係があった(スピアマンの順位相関係数 rho=0.836、p<0.001)。同様の結果が、FLIPRと、洗浄血小板のデータ(H−Ala−Phe(4−F)−Pro−Gly−Trp−Leu−Val−Lys−Asn−Gly−NHを用いる)とを比較することで得られた。
【0426】
実施例C
ガンマトロンビン誘発性血小板凝集アッセイ
本発明の化合物の、ガンマトロンビンによって誘発される血小板凝集の阻害能を、96ウェルのマイクロプレート凝集アッセイフォーマットにて試験した。簡単に言えば、PRPまたは洗浄血小板懸濁液(100μl)を種々の濃度の化合物と共に室温で5分間プレインキュベートした。凝集が約10−50nM ガンマトロンビン(Haematologic Technologies、バーモント州、エセックス・ジャンクション)で始まり、それを日々滴定して、80%の血小板凝集を達成した。レフルダン(Berlex、ニュージャージ州、モントビル)を該ガンマトロンビンに加え、残りのアルファトロンビン汚染によって誘発されるPAR1活性を防止した。次に、プレートを37℃のモレキュラー・デバイス(Molecular Devices)(カリフォルニア州、サニーベール)SPECTRAMAX(登録商標)プラス・プレート・リーダ(Plus Plate Reader)に置いた。プレートを最初に405nmで読み取る前に10秒間混合し、15分間までの各読み取りの間に50秒間混合した。データをSOFTMAX(登録商標)4.71ソフトウェアを用いて収集した。プレートには、未処理の対照サンプル(ODmaxとして供し、その一方で血小板不含緩衝液はODminであった)も含まれている。血小板凝集は100%の凝集値であるODminからODmaxを差し引くことにより決定された。実験サンプルでは、最小値から観察された透過率を減じ、次に100%凝集値と比べ、その凝集%を決定した。IC50値はExcel Fitソフトウェアを用いて決定する。
【0427】
凝集アッセイは、PAR1に対してSFFLRRを、コラーゲン受容体に対してコラーゲン(Chrono-Log、ペンシルベニア州、ハバータウン)を、P2Y1およびP2Y12に対してADPを、およびトロンボキサン受容体に対してU46619(Cayman Chemical、アナ−バー、ミシガン州)を用いることで、他の血小板受容体に対する化合物の選択性を試験した。
【0428】
実施例D
アルファトロンビン誘発性血小板凝集アッセイ
PAR4アンタゴニストの、アルファトロンビンにより誘発される血小板凝集の阻害能を、ヒト洗浄血小板を用いて試験した。実施例203を洗浄血小板と一緒に5分間プレインキュベートした。2.5nMまたは5nMのアルファトロンビン(Haematologic Technologies、バーモント州、エセックス・ジャンクション)を、1200rpmの攪拌速度の洗浄血小板(240μl)に添加することで凝集を開始させた。光学凝集測定装置(Optical Aggregometer)(Chrono-Log、ペンシルベニア州、ハバータウン)を用いて血小板凝集をモニター観察し、6分での曲線下面積(AUC)を測定した。IC50をベヒクル対照を0%阻害として用いて計算した。2.5nMのアルファトロンビンを用いて誘発される血小板凝集を実施例203で阻害するIC50は、1.1±0.9μM(n=4)であると計算された(図1)。5nMのアルファトロンビンを用いて誘発される血小板凝集を実施例203で阻害するIC50は、6.9±0.3μM(n=3)であると計算された(図2)。
【0429】
実施例E
組織因子誘発性血小板凝集アッセイ
PAR1またはPAR4アンタゴニストの、内因性トロンビンにより誘発される血小板凝集の阻害能は、組織因子を用いる凝集アッセイにて試験された。化合物をPRPと一緒に2分間プレインキュベートした(図3および4)。CaClおよび組換えヒト組織因子を添加することにより凝集が始まり、それが血漿中の血液凝固経路を活性することでトロンビンの生成がもたらされる。コーン・トリプシン阻害剤(Haematologic Technologies、バーモント州、エセックス・ジャンクション)などの抗凝血剤を50μg/mlで、およびPEFABLOC(登録商標)FG(Centerchem、コネティカット州、ノーウォーク)もサンプルに加え、実験の間のフィブリン血塊形成を防止した。血小板凝集を光学凝集測定装置またはインピーダンス凝集測定装置を含む標準的な装置類を用いてモニター観察する。
【0430】
実施例F
表2は、本発明の種々の化合物を用い、FLIPRアッセイで試験して得られる結果を示す。上記に示されるように、FLIPRアッセイである、インビトロアッセイは、実施例Aに記載されるように試験される化合物のPAR4アンタゴニスト活性を測定する。
【表16-1】
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【表16-2】
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【表16-3】
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【表16-4】
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【表16-5】
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【表16-6】
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【表16-7】
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【表16-8】
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【表16-9】
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【表16-10】
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【表16-11】
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【表16-12】
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【表16-13】
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【表16-14】
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【表16-15】
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【0431】
表3は、PRPの血小板凝集アッセイ(PRPアッセイ)にて試験した本発明の種々の化合物を用いて得られた結果を示す。上記されるように、PRPアッセイである、インビトロアッセイは、実施例Cに記載されるように試験した化合物のPAR4アンタゴニスト活性を測定する。
【表17-1】
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【表17-2】
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【表17-3】
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【0432】
実施例G
カニクイザルでの電解障害誘発性頸動脈血栓形成実験
健康なカニクイザルをこの実験に用いた。これらのサルは他の薬物動態的および薬力学的実験よりリタイヤしており、少なくとも4週間の洗い出し期間があった。
【0433】
実験当日に、化合物またはベヒクルを実験の1〜2時間前に経口投与した。次に、サルに、0.2mg/kgのアトロピン、5mg/kgのTELAZOL(登録商標)(チレタミン/ゾラゼパム)および0.1mg/kgのヒドロモルフォンを筋肉内投与することで落ち着かせ、気管内チューブの設置を容易にした。流体投与のために静脈内カテーテルを左橈側皮静脈に取り付け、脱水を防止した。次に動物に吸入麻酔剤、イソフルラン(効果を発揮するまで1−5%)および酸素を投与し、換気を行い、サーモスタット制御の加熱パッド上に置き、体温を37℃に維持した。イソフルランおよび酸素を吸入させて手術用プレーンで全身麻酔を維持した。左上腕動脈にカニューレを挿入し、血圧および心拍数を記録した。血圧および心拍をモニター観察し、正常な生命兆候を維持した。
【0434】
サルでの頸動脈血栓形成実験は、Wongら(Wong,P.C.ら、「Nonpeptide factor Xa inhibitors: II. Antithrombotic evaluation in a rabbit model of electrically induced carotid artery thrombosis」, J. Pharmacol. Exp. Ther., 295:212-218(2002))に記載されるように、ウサギでの動脈血栓形成に基づいた。血栓形成は、ステンレス製の外部双極電極を用いて頸動脈に5分間、10mAで電気刺激することにより誘発された。頸動脈の血液流を適当な大きさのTRANSONIC(登録商標)フロープローブおよびTRAMSONIC(登録商標)血管周囲フローメータ(TS420モデル、Transonic Systems Inc.、ニューヨーク州、イサカ)で測定する。90分間にわたって連続して記録し、血栓形成誘発の閉塞をモニター観察した。統合された頸動脈の血流を血流−時間曲線下面積で測定した。それは、仮に対照となる血流が90分間連続して維持されるとするならばもたらされるであろう、対照となる全頸動脈血流の%として表された。さらに、損傷した動脈からの血栓を取りだし、秤量した紙上に2回ブロットして残りの流体を除去して秤量した。図5は、カニクイザルの電気誘発の動脈血栓実験における実施例205での用量応答実験の結果を示すものであり、それはPAR4アンタゴニストのインビボでの抗血栓剤の効能を証明する。
【0435】
本明細書に開示の実施態様が上記の目的を実現するのに十分に適するものであるのは明らかであるが、多くの修飾および他の実施態様も当業者により実行に移されると考えられ、添付する特許請求の範囲は、本発明の真性な精神および範囲内にある、かかる修飾および実施態様をすべて含むことを意図とするものである。
図1
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図2
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図3
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図4
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図5
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