特許第6181792号(P6181792)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6181792イオンエネルギー分布を制御するためのシステム、方法、および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6181792
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】イオンエネルギー分布を制御するためのシステム、方法、および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20170807BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   H01L21/302 101C
   H05H1/46 R
   H05H1/46 M
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-43215(P2016-43215)
(22)【出願日】2016年3月7日
(62)【分割の表示】特願2013-527088(P2013-527088)の分割
【原出願日】2011年8月11日
(65)【公開番号】特開2016-149560(P2016-149560A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2016年3月7日
(31)【優先権主張番号】12/870,837
(32)【優先日】2010年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597112542
【氏名又は名称】アドバンスト・エナジー・インダストリーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Advanced Energy Industries, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ビクター ブルーク
(72)【発明者】
【氏名】ランディ ヘックマン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジェイ. ホフマン
【審査官】 齊田 寛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−193564(JP,A)
【文献】 特開2010−103465(JP,A)
【文献】 米国特許第06201208(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ系処理のための装置であって、
1つ以上の駆動制御信号を提供するように構成されているコントローラと、
基板支持部に結合するように配置されている出力を含むスイッチモード電力供給部であって、前記スイッチモード電力供給部は、前記1つ以上の駆動制御信号に応答して、周期的電圧関数を前記出力に印加するように構成されている1つ以上の切替構成要素を含む、スイッチモード電力供給部と、
イオンエネルギー制御部分であって、前記イオンエネルギー制御部分は、前記出力に印加される前記周期的電圧関数の振幅を制御するように構成されている、イオンエネルギー制御部分と、
前記出力に結合されているイオン電流補償構成要素であって、前記イオン電流補償構成要素は、プラズマのイオン電流を補償して所望のイオンエネルギー分布の所望の幅をもたらす補償電流を生成するためのDC電流源を含む、イオン電流補償構成要素と
を備える、装置。
【請求項2】
前記イオンエネルギー制御部分は、複数のイオンエネルギー分布関数を定義するデータを含むメモリを含み、前記イオンエネルギー制御部分は、前記イオンエネルギー分布関数のうちの選択された1つに対応するデータに基づいて、前記周期的電圧関数を変調することにより、基板の表面において、時間平均に基づくイオンのエネルギーの前記所望の分布をもたらす、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ユーザインターフェースを含み、前記ユーザインターフェースは、ユーザが基板の表面における時間平均に基づくイオンのエネルギーの前記所望の分布を定義するパラメータに対する値を選択することを可能にし、前記イオンエネルギー制御部分は、前記パラメータを変調データに変換するカスタムIEDF構成要素を含み、前記イオンエネルギー制御部分は、前記変調データを使用して、前記周期的電圧関数を変調することにより、前記基板の表面において、時間平均に基づくイオンのエネルギーの前記所望の分布をもたらす、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記切替構成要素のうちの少なくとも2つの切替構成要素を含み、前記少なくとも2つの切替構成要素は、ハーフブリッジ構成に配列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
アーク検出構成要素を含み、前記アーク検出構成要素は、アークの指示を検出するように構成されており、かつ、前記コントローラに結合されており、前記コントローラは、前記アークの前記指示に応答して前記1つ以上の駆動制御信号を変更するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記イオンエネルギー制御部分は、前記出力に印加される前記周期的電圧関数の振幅を制御するためのDC電力供給部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
プラズマ系処理のための装置であって、
プラズマをプラズマチャンバ内で形成する手段と、
基板の表面における1つ以上のイオンエネルギーを示す少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定を受信する手段と、
前記基板に対する電力を制御可能に切り替える手段であって、前記電力を制御可能に切り替えることにより、時間平均に基づく所望のイオンエネルギーの分布をもたらす、手段と、
前記プラズマのイオン電流を補償する手段であって、前記補償することにより、前記所望のイオンエネルギー分布の所望の幅をもたらし、前記補償する手段は、DC電流源により補償電流を生成する手段を含む、手段と
を備える、装置。
【請求項8】
前記電力を制御可能に切り替える手段は、
前記基板の表面における1つ以上のイオンエネルギーを示す前記少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって前記周期的電圧関数を変調することにより、時間平均に基づく前記所望のイオンエネルギーの分布をもたらす手段を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定を受信することは、イオンエネルギー分布関数を定義するデータを受信することを含む、請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、出願第12/767,775号(2010年4月26日出願、名称「METHOD AND APPARATUS FOR CONTROLLING ION ENERGY DISTRIBUTION」)の一部継続出願であり、該出願は、参照により本明細書に引用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、プラズマ処理に関する。特に、制限するものではないが、本発明は、プラズマ支援エッチングおよび/または蒸着の方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの種類の半導体デバイスは、プラズマ系エッチング技術を使用して加工される。エッチングされるのが導体である場合、基板導体の表面全体にわたって実質的に均一な負の電圧を生成するために、接地に対して負の電圧が伝導性基板に印加され、負の電圧が、正に帯電されたイオンを導体に向かって引きつけ、その結果、導体に影響を及ぼす正イオンが、実質的に同一エネルギーを有する。
【0004】
しかしながら、基板が、誘電性である場合、不変電圧は、基板の表面全体にわたって電圧をかけることは効果的ではない。しかし、AC場が、該基板の表面上に電圧を誘発するように、AC電圧(例えば、高周波)が、伝導性プレート(または、チャック)に印加され得る。正のAC半サイクル中、基板は、正イオンの質量と比較して軽い電子を引きつける。したがって、多くの電子は、正のサイクル部分中、基板の表面に引きつけられるであろう。その結果、基板の表面は、負に帯電され、イオンを負に帯電された表面に向かって求引させるであろう。また、イオンが基板の表面に衝突すると、衝突によって、材料が基板の表面から除去され、すなわち、エッチングをもたらす。
【0005】
多くの事例では、狭域イオンエネルギー分布を有することが望ましいが、基板に正弦波形を印加することは、イオンエネルギーの広域分布を誘発し、イオンエネルギーの広域分布は、所望のエッチング断面をもたらすためのプラズマプロセスの能力を制限する。狭域イオンエネルギー分布を達成するための公知の技術は、高価、非効率、かつ制御が困難であって、プラズマ密度に悪影響を及ぼし得る。その結果、これらの公知の技術は、商業用として採用されていない。故に、現在の技術の欠点を解決し、他の新しく、かつ革新的特徴を提供する、システムおよび方法が必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
図面に示される、本発明の例証的実施形態は、以下に要約される。これらおよび他の実施形態は、発明を実施するための形態の項により完全に説明される。しかしながら、本発明の開示または発明を実施するための形態に説明される形態に本発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。当業者は、請求項に明示される発明の精神および範囲内に該当する、多数の修正、均等物、および代替構造が存在することを認識し得る。
【0007】
一実施形態によると、本発明は、プラズマ系処理のためのシステムとして、特徴付けられ得る。本実施形態におけるシステムは、プラズマを含むように構成されるプラズマ処理チャンバと、基板を支持するように配置されている、プラズマ処理チャンバ内に位置付けられる、基板支持部とを含む。加えて、イオンエネルギー制御部分は、基板の表面におけるイオンエネルギーの所望の分布を示す少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、少なくとも1つのイオンエネルギー制御信号を提供する。スイッチモード電力供給部は、電力を基板に印加し、基板の表面において、所望のイオンエネルギー分布をもたらし、本実施形態におけるイオン電流補償構成要素は、イオンエネルギー分布の制御可能な幅を提供する。
【0008】
別の実施形態によると、本発明は、周期的電圧関数を基板に印加するように、基板に対する電力を制御可能に切り替えることと、時間平均に基づく、所望のイオンエネルギー分布をもたらすように、基板の表面における所望のイオンエネルギーに応答して、周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって周期的電圧関数を変調することとを含む、プラズマ系処理の方法として説明され得る。
【0009】
さらに別の実施形態によると、本発明は、周期的電圧関数を印加するように構成されている、スイッチモード電力供給部と、基板の表面における、所望のイオンエネルギー分布を示す、少なくとも1つのイオンエネルギー設定に応答して、周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって周期的電圧関数の少なくとも1つのパラメータを変調する、イオンエネルギー制御部分とを含む、プラズマ系処理装置として特徴付けられ得る。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
プラズマ系処理のためのシステムであって、
プラズマを含むように構成されているプラズマ処理チャンバと、
前記プラズマ処理チャンバ内に位置付けられ、基板を支持するように配置されている基板支持部と、
イオンエネルギー制御部分であって、前記イオンエネルギー制御部分は、前記基板の表面における所望の分布イオンエネルギー分布を示す少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、少なくとも1つのイオンエネルギー制御信号を提供する、イオンエネルギー制御部分と、
前記基板支持部および前記イオンエネルギー制御部分に結合されているスイッチモード電力供給部であって、前記スイッチモード電力供給部は、前記イオンエネルギー制御信号に応答して、前記基板に電力を印加することにより、前記基板の表面において、前記所望のイオンエネルギー分布をもたらすように構成されている1つ以上の切替構成要素を含む、スイッチモード電力供給部と、
前記基板支持部に結合されているイオン電流補償構成要素であって、前記イオン電流補償構成要素は、前記イオンエネルギー分布の制御可能な幅をもたらす、イオン電流補償構成要素と
を備えている、システム。
(項目2)
前記スイッチモード電力供給部は、前記基板支持部にDC結合されている、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記イオン電流補償構成要素は、ユーザがイオンエネルギーの均一分布の広がりを定義することを可能にするように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記基板支持部は、静電チャックを含み、前記システムは、前記静電チャックに結合されている静電チャック供給部を含む、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記基板支持部に結合されている追加の電力供給部を含み、前記追加の電力供給部は、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマを持続させるために、電力を前記基板支持部に印加するように適合されている、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記スイッチモード電力供給部は、前記基板支持部に電力を印加し、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマを点火し、持続させるようにも適合されている、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記スイッチモード電力供給部は、1つ以上の駆動信号に応答して、周期的電圧関数を前記基板支持部に印加するように構成され、
前記イオンエネルギー制御部分は、前記少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、前記周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって前記周期的電圧関数の少なくとも1つのパラメータを変調することにより、前記基板の表面において、時間平均に基づくイオンのエネルギーの所望の分布を生成するように構成されている、
項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記少なくとも1つのパラメータは、電圧振幅を含む、項目7に記載のシステム。
(項目9)
プラズマ系処理のための装置であって、
1つ以上の駆動制御信号を提供するように構成されているコントローラと、
出力が基板支持部に結合するように配置されているスイッチモード電力供給部であって、前記スイッチモード電力供給部は、前記1つ以上の駆動信号に応答して、周期的電圧関数を前記出力に印加するように構成されている1つ以上の切替構成要素を含む、スイッチモード電力供給部と、
イオンエネルギー制御部分と
を備え、
前記イオンエネルギー制御部分は、前記基板の表面における所望のイオンエネルギー分布を示す少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、前記周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって前記周期的電圧関数の少なくとも1つのパラメータを変調する、
装置。
(項目10)
前記イオンエネルギー制御部分は、複数のイオンエネルギー分布関数を定義するデータを含むメモリを含み、前記イオンエネルギー制御部分は、前記イオンエネルギー分布関数のうちの選択された1つに対応するデータに基づいて、前記周期的電圧関数を変調することにより、前記基板の表面において、時間平均に基づくイオンのエネルギーの所望の分布をもたらす、項目9に記載の装置。
(項目11)
ユーザインターフェースを含み、前記ユーザインターフェースは、ユーザが前記基板の表面における時間平均に基づくイオンのエネルギーの所望の分布を定義するパラメータに対する値を選択することを可能にし、前記イオンエネルギー制御部分は、前記パラメータを変調データに変換するカスタムIEDF構成要素を含み、前記イオンエネルギー制御部分は、前記変調データを使用して、前記周期的電圧関数を変調することにより、前記基板の表面において、時間平均に基づくイオンのエネルギーの所望の分布をもたらす、項目9に記載の装置。
(項目12)
前記出力に連結されているイオン電流補償構成要素を含み、前記イオン電流補償構成要素は、プラズマのイオン電流を補償する、項目9に記載の装置。
(項目13)
プラズマ系処理の方法であって、
基板をプラズマチャンバ内に載置することと、
プラズマを前記プラズマチャンバ内で形成することと、
周期的電圧関数を前記基板に印加するために、前記基板に対する電力を制御可能に切り替えることと、
前記基板の表面における所望のイオンエネルギー分布に応答して、前記周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって前記周期的電圧関数を変調することにより、時間平均に基づく前記所望のイオンエネルギー分布をもたらすことと
を含む、方法。
(項目14)
前記周期的電圧関数を変調することは、前記周期的電圧関数の振幅を変調することを含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記基板の表面におけるイオンのエネルギーの所望の分布を定義するパラメータの値を取得することと、
前記取得したパラメータ値を変調データに変換することと、
前記変調データを使用して、前記周期的電圧関数を変調することと
を含む、項目13に記載の方法。
(項目16)
前記パラメータの値は、前記プラズマ系処理を管理するオペレータから取得される、項目15に記載の方法。
(項目17)
複数のイオンエネルギー分布関数を定義するデータを含むメモリから前記所望のイオンエネルギーの分布を選択することにより、特定のイオンエネルギー分布関数を選択することと、
時間平均に基づく前記特定のイオンエネルギー分布関数をもたらすために、前記周期的電圧関数を変調することと
を含む、項目13に記載の方法。
(項目18)
前記制御可能に切り替えられる電力を前記基板支持部に印加することにより、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマアークを点火し、持続させることを含む、項目13に記載の方法。
(項目19)
イオン補償電流を制御することにより、前記基板の表面において、時間平均に基づく均一イオンエネルギーの広がりの制御を可能にすることを含む、項目13に記載の方法。
(項目20)
プラズマ系処理の方法であって、
基板をプラズマチャンバ内に載置することと、
プラズマを前記プラズマチャンバ内で形成することと、
前記基板の表面における1つ以上のイオンエネルギーを示す少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定を受信することと、
前記基板に対する電力を制御可能に切り替えることにより、時間平均に基づく所望のイオンエネルギーの分布をもたらすことと、
前記プラズマのイオン電流を補償することにより、前記所望のイオンエネルギー分布の所望の幅をもたらすことと
を含む、方法。
(項目21)
電力を制御可能に切り替えることは、前記基板の表面における1つ以上のイオンエネルギーを示す前記少なくとも1つのイオンエネルギー分布設定に応答して、周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって前記周期的電圧関数を変調することにより、時間平均に基づく前記所望のイオンエネルギーの分布をもたらすことを含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記少なくとも1つのイオンエネルギー設定を受信することは、イオンエネルギー分布関数を定義するデータを受信することを含む、項目21に記載の方法。
【0010】
これらおよび他の実施形態は、以下にさらに詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の種々の目的および利点ならびにより完全なる理解は、付随の図面と関連して検討される場合、以下の発明を実施するための形態および添付の請求項を参照することによって、明白かつより容易に理解される(同一または類似要素は、いくつかの図を通して、同参照番号によって指定される)。
図1図1は、本発明の一実装による、プラズマ処理システムのブロック図を例証する。
図2図2は、図1に描写されるスイッチモード電力システムの例示的実施形態を描写する、ブロック図である。
図3図3は、図2を参照して説明されるスイッチモードバイアス供給部を実現するように利用され得る、構成要素の略図である。
図4図4は、2つの駆動信号波形を描写する、タイミング略図である。
図5図5は、特定のイオンエネルギーに集中するイオンエネルギー分布をもたらす、スイッチモードバイアス供給部を動作させる単一モードのグラフ表示である。
図6図6は、イオンエネルギー分布における2つの別個のピークが生成される、動作の二峰性モードを描写するグラフである。
図7A図7Aおよび7Bは、プラズマ中で行われる、実際の直接イオンエネルギー測定を描写する、グラフである。
図7B図7Aおよび7Bは、プラズマ中で行われる、実際の直接イオンエネルギー測定を描写する、グラフである。
図8図8は、本発明の別の実施形態を描写する、ブロック図である。
図9A図9Aは、正弦波変調関数によって変調される、例示的周期的電圧関数を描写する、グラフである。
図9B図9Bは、図9Aに描写される、周期的電圧関数の一部の分解図である。
図9C図9Cは、時間平均に基づく、周期的電圧関数の正弦波変調から生じる、イオンエネルギーの結果として生じる分布を描写する
図9D図9Dは、周期的電圧関数が、正弦波変調関数によって変調される場合の結果として生じる時間平均IEDFのプラズマ中で行われた実際の直接イオンエネルギー測定を描写する。
図10A図10Aは、周期的電圧関数が、鋸歯状波変調関数によって変調されることを描写する。
図10B図10Bは、図10Aに描写される、周期的電圧関数の一部の分解図である。
図10C図10Cは、図10Aおよび10Bにおける周期的電圧関数の正弦波変調から生じる、時間平均に基づく、イオンエネルギーの結果として生じる分布を描写する、グラフである。
図11図11は、右欄にIEDF関数および左欄に関連付けられた変調関数を示す、グラフである。
図12図12は、イオン電流補償構成要素が、プラズマチャンバ内のイオン電流を補償する、実施形態を描写する、ブロック図である。
図13図13は、例示的イオン電流補償構成要素を描写する、略図である。
図14図14は、図13に描写される、ノードVoにおける例示的電圧を描写する、グラフである。
図15図15A〜15Cは、補償電流に応答して、基板の表面またはウエハに現れる、電圧波形である。
図16図16は、図13を参照して説明される電流源を実現するように利用され得る、電流源の例示的実施形態である。
図17図17Aおよび17Bは、本発明の他の実施形態を描写する、ブロック図である。
図18図18は、本発明のさらに別の実施形態を描写する、ブロック図である。
図19図19は、本発明のなおも別の実施形態を描写する、ブロック図である。
図20図20は、図1−19を参照して説明される実施形態に関連して利用され得る、ブロック図入力パラメータおよび制御出力である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
プラズマ処理システムの例示的実施形態は、概して、図1に示される。描写されるように、プラズマ電力供給部102は、プラズマ処理チャンバ104に結合され、スイッチモード電力供給部106は、チャンバ104内において、その上に基板110が静置する支持部108に結合される。また、スイッチモード電力供給部106に結合される、コントローラ112も示される。
【0013】
この例示的実施形態では、プラズマ処理チャンバ104は、実質的に従来の構造のチャンバ(例えば、ポンプまたは複数のポンプ(図示せず)によって真空にされる、真空封入体を含む)によって実現され得る。また、当業者が理解するように、チャンバ104内のプラズマ励起は、例えば、ヘリコン型プラズマ源等の種々の源のうちの任意の1つによるものであり得、種々の源は、反応炉内でプラズマ114を点火および持続させるための磁気コイルおよびアンテナを含み、ガス注入口がチャンバ104内にガスを導入するために提供され得る。
【0014】
描写されるように、例示的プラズマチャンバ104は、基板110のエネルギーイオン衝撃を利用して、材料のプラズマ支援エッチングを行うように配列および構成される。本実施形態におけるプラズマ電力供給部102は、プラズマ114を点火し、持続させるように、1つ以上の周波数(例えば、13.56MHz)において、整合回路(図示せず))を介して、チャンバ104に電力(例えば、RF電力)を印加するように構成される。本発明は、チャンバ104に電力を結合するための任意の特定の種類のプラズマ電力供給部102または源に限定されるものではなく、種々の周波数および電力レベルが、プラズマ114に容量的または誘導的に結合され得ることを理解されたい。
【0015】
描写されるように、処理される誘電性基板110(例えば、半導体ウエハ)は、従来のウエハチャック(例えば、半導体ウエハ処理のため)の一部を含み得る支持部108によって、少なくとも部分的に支持される。支持部108は、支持部108と基板110との間に絶縁層を有し、基板110は、プラットフォームに容量的に結合されるように形成され得るが、支持部108と異なる電圧で浮遊し得る。
【0016】
前述のように、基板110および支持部108が、導体である場合、支持部108に不変電圧を印加することが可能であり、基板110を通しての電気伝導の結果、支持部108に印加される電圧は、基板110の表面にも印加される。
【0017】
しかしながら、基板110が、誘電性である場合、支持部108への不変電圧の印加は、処理される基板110の表面全体にわたって電圧をかけるために有効ではない。その結果、例示的スイッチモード電力供給部106は、基板110の制御されたエッチングおよび/または蒸着を行うために、プラズマ114内でイオンを引きつけ、基板110と衝突させることが可能な電圧を基板110の表面上にもたらすように制御されるよう構成される。
【0018】
さらに、本明細書でさらに論じられるように、スイッチモード電力供給部106の実施形態は、プラズマ電力供給部102によって(プラズマ114に)印加される電力と、スイッチモード電力供給部106によって基板110に印加される電力との間にごくわずかな相互作用をもたらすために動作するように構成される。スイッチモード電力供給部106によって印加される電力は、例えば、プラズマ114の密度に実質的に影響を及ぼすことなく、イオンエネルギーの制御が可能なように制御可能である。
【0019】
さらに、図1に描写される例示的スイッチモード電力供給部106の多くの実施形態は、比較的に単純な制御アルゴリズムによって制御され得る、比較的に安価な構成要素によって実現される。また、従来技術のアプローチと比較して、スイッチモード電力供給部106の多くの実施形態は、はるかに効率的である。つまり、エネルギーコストと、過剰な熱エネルギーを除去することに関連付けられる高価な材料とを削減する。
【0020】
誘電性基板に電圧を印加するための公知の技術の1つは、基板の表面において電圧を誘発する、基板支持部に電力を印加するための複雑な制御方式と併用して、高出力線形増幅器を利用する。しかしながら、この技術は、コスト効率的ではなく、または十分に管理可能ではないことが分かっているため、商業用事業体によって採用されていない。特に、利用される線形増幅器は、典型的には、大型、非常に高価、非効率的、かつ制御が困難である。さらに、線形増幅器は、本質的に、AC結合(例えば、阻止コンデンサ)と、チャッキングのような補助機能とを要求し、チャッキングのような補助機能は、並列給電回路によって達成され、並列給電回路は、チャックとともに、源に対するシステムのACスペクトル純度を害する。
【0021】
検討されている別の技術は、(例えば、1つ以上の線形増幅器によって)基板に高周波電力を印加するものである。しかしながら、基板に印加される高周波電力は、プラズマ密度に影響を及ぼすため、この技術は、プラズマ密度に悪影響を及ぼすことが分かっている。
【0022】
いくつかの実施形態では、図1に描写されるスイッチモード電力供給部106は、降圧、昇圧、および/または降圧−昇圧型電力技術によって実現され得る。これらの実施形態では、スイッチモード電力供給部106は、可変レベルのパルス電力を印加し、基板110の表面上に電位を誘発するように制御され得る。
【0023】
他の実施形態では、スイッチモード電力供給部106は、他のより高度なスイッチモード電力および制御技術によって実現される。次に、図2を参照すると、例えば、図1を参照して説明されるスイッチモード電力供給部は、基板110に電力を印加し、基板110に衝突するイオンの1つ以上の所望のエネルギーをもたらすために利用される、スイッチモードバイアス供給部206によって実現される。また、イオンエネルギー制御構成要素220、アーク検出構成要素222、ならびにスイッチモードバイアス供給部206および波形メモリ224の両方に結合されるコントローラ212も示される。
【0024】
これらの構成要素の例証される配列は、論理的である。したがって、構成要素は、実際の実装では、組み合わされるか、またはさらに分離されることが可能であり、構成要素は、システムの基本動作を変更せずに、種々の方法で接続可能である。いくつかの実施形態では、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実現され得るコントローラ212は、電力供給部202およびスイッチモードバイアス供給部206の両方を制御するために利用され得る。しかしながら、代替実施形態では、電力供給部202およびスイッチモードバイアス供給部206は、完全に分離された機能的ユニットによって実現される。さらなる実施例として、コントローラ212、波形メモリ224、イオンエネルギー制御部分220、およびスイッチモードバイアス供給部206は、単一構成要素に統合され得(例えば、共通筐体内に常駐する)、または個別的な構成要素間に分散され得る。
【0025】
本実施形態におけるスイッチモードバイアス供給部206は、概して、基板の表面に衝突するイオンのエネルギーの所望の分布をもたらすように、制御可能な様式で、支持部208に電圧を印加するように構成される。より具体的には、スイッチモードバイアス供給部206は、特定の電力レベルにおいて、基板に1つ以上の特定の波形を印加することによって、イオンエネルギーの所望の分布をもたらすように構成される。さらにより具体的には、イオンエネルギー制御部分220からの入力に応答して、スイッチモードバイアス供給部206は、特定の電力レベルを印加することにより、特定のイオンエネルギーをもたらし、波形メモリ224内の波形データによって定義される1つ以上の電圧波形を使用して、特定の電力レベルを印加する。その結果、1つ以上の特定のイオン衝撃エネルギーが、イオン制御部分によって選択され、基板の制御されたエッチングを行い得る。
【0026】
描写されるように、スイッチモード電力供給部206は、対応する駆動構成要素228’、228’’からの駆動信号に応答して、基板210の支持部208への電力を切り替えるように適合されるスイッチ構成要素226’、226’’(例えば、高出力電界効果トランジスタ)を含む。また、駆動構成要素228’、228’’によって生成される駆動信号230’、230’’は、波形メモリ224の内容によって定義されるタイミングに基づいて、コントローラ212によって制御される。例えば、多くの実施形態におけるコントローラ212は、波形メモリの内容を解釈し、駆動制御信号232’、232’’を生成するように適合され、駆動制御信号232’、232’は、切替構成要素226’、226’’への駆動信号230’、230’’を制御するために、駆動構成要素228’、228’’によって利用される。ハーフブリッジ構成に配列され得る、2つのスイッチ構成要素226’、226’’が、例示的目的のために描写されるが、当然ながら、より少ないまたは追加スイッチ構成要素が、種々のアーキテクチャ(例えば、H−ブリッジ構成)内で実装され得ることが想定される。
【0027】
多くの動作モードでは、コントローラ212(例えば、波形データを使用する)は、駆動制御信号232’、232’’のタイミングを変調し、基板210の支持部208において、所望の波形をもたらす。加えて、スイッチモードバイアス供給部206は、DC信号または時変波形であり得る、イオンエネルギー制御信号234に基づいて、基板210に電力を供給するように適合される。したがって、本実施形態は、切替構成要素へのタイミング信号を制御し、切替構成要素226’、226’’によって印加される、(イオンエネルギー制御構成要素220によって制御される)電力を制御することによって、イオン分布エネルギーの制御を可能にする。
【0028】
加えて、本実施形態におけるコントローラ212は、アーク検出構成要素222によって検出される、プラズマチャンバ204内のアークに応答して、アーク管理機能を行うように構成される。いくつかの実施形態では、アークが検出されると、コントローラ212は、スイッチモードバイアス供給部206の出力236において印加される波形が、プラズマ214内のアークを消すように、駆動制御信号232’、232’’を変更する。他の実施形態では、スイッチモードバイアス供給部206の出力236における電力の印加が中断されるように、コントローラ212は、駆動制御信号232’、232’’の印加を単に中断することによって、アークを消す。
【0029】
次に、図3を参照すると、これは、図2を参照して説明されるスイッチモードバイアス供給部206を実現するために利用され得る、構成要素の略図である。示されるように、本実施形態における切替構成要素T1およびT2は、ハーフブリッジ(また、トーテムポールとも称される)型トポロジにおいて配列される。集合的に、R2、R3、C1、およびC2は、プラズマ負荷を表し、C3は、基板の表面上に誘発される電圧または静電チャック(図示せず)の電圧からのDC電流が、回路を通して流動するのを防止するための任意の物理的コンデンサである。描写されるように、L1は、漂遊インダクタンス(例えば、負荷に電力を給電する導体の自然インダクタンス)である。また、本実施形態では、3つの入力:Vbus、V2、およびV4が存在する。
【0030】
V2およびV4は、駆動信号(例えば、図2を参照して説明される駆動構成要素228’、228’’によって出力される、駆動信号230’、230’’)を表し、本実施形態では、V2およびV4は、T1およびT2の閉鎖が変調され、基板支持部に印加される、Voutでの電圧出力の形状を制御し得るように、同期されることが可能である(例えば、パルスの長さおよび/または相互遅延)。多くの実装では、切替構成要素T1およびT2を実現するために使用されるトランジスタは、理想的スイッチではなく、したがって、所望の波形に到達するために、トランジスタ特有の特性が考慮される。多くの動作モードでは、単なるV2およびV4のタイミングの変更によって、Voutでの所望の波形の印加を可能にする。
【0031】
例えば、スイッチT1、T2は、基板110、210の表面における電圧が、正電圧基準に接近する、および/またはそれを若干超える周期的電圧パルスを用いて、概ね負となるように動作され得る。基板110、210の表面における電圧の値は、イオンのエネルギーを定義するものであり、イオンエネルギー分布関数(IEDF)の観点から特徴付けられ得る。基板110、210の表面において、所望の電圧をもたらすために、Voutでのパルスは、所望の電圧および対応するイオンエネルギーを達成するために、基板110、210の表面に十分な電子を引きつけるように、基板110、210の表面において、概ね矩形であり、短正電圧を誘発するために十分な長さの幅を有し得る。
【0032】
本実施形態におけるVbusは、Voutに印加されるパルスの振幅を定義し、該パルスの振幅は、基板の表面における電圧、その結果、イオンエネルギーを定義する。再び、図2を簡単に参照すると、Vbusは、イオンエネルギー制御部分に結合され得、イオンエネルギー制御部分は、VbusにDC信号または時変波形を印加するように適合されるDC電力供給部によって実現され得る。
【0033】
パルス幅、パルス形状、および/または2つの信号V2、V4の相互遅延は、Voutにおいて、所望の波形に到達するように変調され得、Vbusに印加される電圧は、パルスの特性に影響を及ぼし得る。言い換えると、電圧Vbusは、パルス幅、パルス形状、および/または信号V2、V4の相対的位相に影響を及ぼし得る。図4を簡単に参照すると、例えば、図4に描写されるように、Voutにおいて周期的電圧関数を生成するように、T1およびT2に印加され得る2つの駆動信号波形(V2およびV4として)を描写するタイミング略図が示される。Voutでのパルスの形状を変調するために(例えば、Voutにおいて、パルスの最小時間を達成するが、パルスのピーク値に到達するために)、2つのゲート駆動信号V2、V4のタイミングが、制御され得る。
【0034】
例えば、パルスの各々が、Voutで印加される時間が、パルス間の時間Tと比較して短いが、基板110、210の表面において、正電圧を誘発し、基板110、210の表面に電子を引きつけるために十分に長くなり得るように、2つのゲート駆動信号V2、V4が、切替構成要素T1、T2に印加され得る。さらに、パルス間のゲート電圧レベルを変更することによって、パルス間でVoutに印加される電圧の勾配を制御可能であることが分かっている(例えば、パルス間で、基板の表面において、実質的に一定の電圧を達成するために)。いくつかの動作モードでは、ゲートパルスの反復速度は、約400kHzであるが、この速度は、当然ながら、印加毎に可変であり得る。
【0035】
必須ではないが、実際は、実際の実装のモデル化および改良に基づいて、所望のイオンエネルギー分布を生成するために使用され得る波形が、定義され得、波形は、(例えば、電圧レベルの連続として、図1を参照して説明される波形メモリ部分内に)記憶可能である。加えて、多くの実装では、波形は、直接生成可能である(例えば、Voutからのフィードバックを伴わずに)。したがって、フィードバック制御システムの望ましくない側面を回避する(例えば、整定時間)。
【0036】
再び、図3を参照すると、Vbusは、イオンのエネルギーを制御するために変調可能であり、記憶された波形を使用して、ゲート駆動信号V2、V4を制御し、Voutにおける所望のパルス振幅を達成する一方、パルス幅を最小限にし得る。再び、これは、モデル化または実装され、実験的に確立され得るトランジスタの特定の特性に従って行われる。図5を参照すると、例えば、Vbus対時間、基板110、210の表面における電圧対時間、および対応するイオンエネルギー分布を描写するグラフが示される。
【0037】
図5のグラフは、特定のイオンエネルギーに集中するイオンエネルギー分布をもたらす、スイッチモードバイアス供給部106、206を動作させる単一モードを描写する。描写されるように、この実施例におけるイオンエネルギーの単一集中をもたらすために、Vbusに印加される電圧は、一定に維持される一方、V2およびV4に印加される電圧は、図5に示される対応するイオンエネルギー分布をもたらす、スイッチモードバイアス供給部106、206の出力におけるパルスを生成するように制御される(例えば、図3に描写される駆動信号を使用して)。
【0038】
図5に描写されるように、基板110、210の表面における電位は、概して、負であり、基板110、210の表面に衝突し、エッチングするするイオンを引きつける。基板110、210に印加される周期的短パルス(パルスをVoutに印加することによって)は、Vbusに印加される電位によって定義される規模を有し、これらのパルスは、基板110、210の電位に短変化を生じさせ(例えば、正に近いまたは弱正電位)、電位に短変化は、基板110、210の表面に沿って、概ね負の電位を達成するように、基板の表面に電子を引きつける。図5に描写されるように、Vbusに印加される一定電圧は、特定のイオンエネルギーにおける単一集中のイオンフラックスをもたらす。したがって、特定のイオン衝撃エネルギーは、特定の電位にVbusを単に設定することによって選択され得る。他の動作モードでは、イオンエネルギーの2つ以上の別個の集中が生成され得る。
【0039】
次に、図6を参照すると、例えば、イオンエネルギー分布において2つの別個のピークが生成される、動作の二峰性モードを描写するグラフが示される。示されるように、この動作モードでは、基板は、2つの異なるレベルの電圧および周期的パルスを被り、その結果、イオンエネルギーの2つの別個の集中が生成される。描写されるように、2つの異なるイオンエネルギー集中をもたらすために、Vbusで印加される電圧は、2つのレベル間を交互し、各レベルは、2つのイオンエネルギー集中のエネルギーレベルを定義する。
【0040】
図6は、各パルス後に交互するように、基板110、210における2つの電圧を描写するが、これは、必ずしも、必要ではない。他の動作モードでは、例えば、V2およびV4に印加される電圧は、基板の表面で誘発される電圧が、2つ以上のパルス後に、第1の電圧から第2の電圧(逆も然り)に交互するように、Voutに印加される電圧に対して切り替えられる(例えば、図3に描写される駆動信号を使用して)。
【0041】
従来技術では、多重イオンエネルギーをもたらすために、線形増幅器に2つの波形(波形発生器によって生成される)の組み合わせを印加し、基板に増幅された2つ以上の波形の組み合わせを印加するように試みられている。しかしながら、このアプローチは、図6を参照して説明されるアプローチはより非常に複雑となり、したがって、高価な線形増幅器および波形発生器を要求する。
【0042】
次に、図7Aおよび7Bを参照すると、それぞれ、Vbusに印加されるDC電圧の単一エネルギー調整および二重レベル調整に対応する、プラズマ中で行われる実際の直接イオンエネルギー測定を描写する、グラフが示される。図7Aに描写されるように、イオンエネルギー分布は、Vbusへの電圧の不変印加に応答して、約80eVに集中する(例えば、図5に描写されるように)。また、図7Bでは、イオンエネルギーの2つの別個の集中が、Vbusの二重レベル調整に応答して、約85eVおよび115eVに存在する(例えば、図6に描写されるように)。
【0043】
次に、図8を参照すると、本発明の別の実施形態を描写する、ブロック図が、示される。描写されるように、スイッチモード電力供給部806は、コントローラ812、イオンエネルギー制御構成要素820、および、アーク検出構成要素822を介する基板支持部808に結合される。コントローラ812、スイッチモード供給部806、およびイオンエネルギー制御構成要素820は、集合的に、時間平均に基づいて、基板810の表面において、所望のイオンエネルギー分布をもたらすように、電力を基板支持部808にもたらすように動作する。
【0044】
例えば、図9Aを簡単に参照すると、周期的電圧関数の複数のサイクルにわたって約5kHzの正弦波変調関数によって変調される、約400kHzの周波数を伴う、周期的電圧関数が示される。図9Bは、図9Aにおいて丸で囲まれる、周期的電圧関数の部分の分解図であり、図9Cは、周期的電圧関数の正弦波変調から生じる、時間平均に基づく、イオンエネルギーの結果として生じる分布を描写する。また、図9Dは、周期的電圧関数が、正弦波変調関数によって変調される場合に結果として生じる時間平均IEDFの、プラズマ中で行われた実際の直接イオンエネルギー測定を描写する。さらに本明細書に論じられるように、時間平均に基づく所望のイオンエネルギー分布を達成することは、周期的電圧に印加される、変調関数を単に変化させることによって、達成され得る。
【0045】
別の実施例として、図10Aおよび10Bを参照すると、400kHzの周期的電圧関数は、時間平均に基づく、図10Cに描写されるイオンエネルギーの分布を達成するように、約5kHzの鋸歯状波変調関数によって変調される。描写されるように、図10に関連して利用される周期的電圧関数は、図9におけるものと同一であるが、図10における周期的電圧関数は、正弦波関数の代わりに、鋸歯状波関数によって変調される。
【0046】
図9Cおよび10Cに描写されるイオンエネルギー分布関数は、基板810の表面におけるイオンエネルギーの瞬間的分布を表さないが、代わりに、イオンエネルギーの時間平均を表すことを認識されたい。図9Cを参照すると、例えば、特定の時間的瞬間において、イオンエネルギーの分布は、変調関数の1サイクルの過程にわたって存在する、描写されるイオンエネルギーの分布の部分集合となるであろう。
【0047】
また、変調関数は、固定関数または固定周波数である必要はないことを認識されたい。例えば、いくつかの事例では、特定の変調関数の1つ以上のサイクルによって、周期的電圧関数を変調し、特定の時間平均イオンエネルギー分布をもたらし、次いで、別の変調関数の1つ以上のサイクルによって、周期的電圧関数を変調し、別の時間平均イオンエネルギー分布をもたらすことが望ましいことがある。そのような変調関数(周期的電圧関数を変調する)への変更は、多くの事例において、有益となり得る。例えば、特定のイオンエネルギーの分布が、特定の幾何学的構造をエッチングするために、または特定の材料を通してエッチングするために必要である場合、第1の変調関数が使用され、次いで、続いて、別の変調関数が、異なるエッチング幾何学形状をもたらすために、または別の材料を通してエッチングするために使用され得る。
【0048】
同様に、周期的電圧関数(例えば、図9A、9B、10A、および10Bにおける400kHz成分、ならびに図4におけるVout)は、厳格に固定される必要はない(例えば、周期的電圧関数の形状および周波数は、変動し得る)が、概して、その周波数は、チャンバ内のイオンが、基板810に印加される電圧によって影響を受けるように、チャンバ内のイオンの経過時間によって確立される。
【0049】
図8に戻って参照すると、コントローラ812は、スイッチモード供給部806が、周期的電圧関数を生成するように、駆動制御信号832’、832’’をスイッチモード供給部806に提供する。スイッチモード供給部806は、図3に描写される構成要素によって実現され得る(例えば、図4に描写される周期的電圧関数を作成するために)が、他の切替アーキテクチャが利用され得ることは、当然、想起される。
【0050】
一般に、イオンエネルギー制御構成要素820は、変調関数を周期的電圧関数(スイッチモード電力供給部806と関連して、コントローラ812によって生成される)に印加するように機能する。図8に示されるように、イオンエネルギー制御構成要素820は、カスタムIEDF部分850、IEDF関数メモリ848、ユーザインターフェース846、および電力構成要素844と通信する変調コントローラ840を含む。これらの構成要素の描写は、実際には、共通または別個の構成要素によってもたらされ得る、機能的構成要素を伝えることを意図することを認識されたい。
【0051】
本実施形態における変調コントローラ840は、概して、変調関数を定義するデータに基づいて、電力構成要素844(ひいては、その出力834)を制御し、電力構成要素844は、スイッチモード供給部806によって生成される、周期的電圧関数に印加される変調関数834(変調コントローラ840からの制御信号842に基づく)を生成する。本実施形態におけるユーザインターフェース846は、ユーザが、IEDF関数メモリ848内に記憶される、所定のIEDF関数を選択すること、またはカスタムIEDF構成要素850と関連して、カスタムIEDFを定義することを可能にするように構成される。
【0052】
多くの実装では、電力構成要素844は、変調関数(例えば、可変DC電圧)をスイッチモード電力供給部(例えば、図3に描写されるスイッチモード電力供給部のVbus)に印加するDC電力供給部(例えば、DCスイッチモード電力供給部または線形増幅器)を含む。これらの実装では、変調コントローラ840は、電力構成要素844が、変調関数に一致する電圧を印加するように、電力構成要素844によって出力される、電圧レベルを制御する。
【0053】
いくつかの実装では、IEDF関数メモリ848は、複数のIEDF分布関数の各々に対応する、複数のデータセットを含み、ユーザインターフェース846は、ユーザが、所望のIEDF関数を選択することを可能にする。例えば、図11を参照すると、右欄に、ユーザが選択するために利用可能であり得る、例示的IEDF関数が、示される。また、左欄は、変調コントローラ840が、電力構成要素844と関連して、周期的電圧関数に印加し、対応するIEDF関数をもたらすであろう、関連付けられた変調関数を描写する。図11に描写されるIEDF関数は、例示にすぎず、他のIEDF関数が、選択のために利用可能であり得ることを認識されたい。
【0054】
カスタムIEDF構成要素850は、概して、ユーザが、ユーザインターフェース846を介して、所望のイオンエネルギー分布関数を定義することを可能にするように機能する。例えば、いくつかの実装では、カスタムIEDF構成要素850は、ユーザが、イオンエネルギーの分布を定義する、特定のパラメータのための値を確立することを可能にする。
【0055】
例えば、カスタムIEDF構成要素850は、これらのエネルギーレベル間のIEDFを定義する関数と関連して、高レベル(IF−high)、中間レベル(IF−mid)、および低レベル(IF−low)におけるフラックスの相対的レベルに関して(例えば、フラックスの割合に関して)、IEDF関数が定義されることを可能にし得る。多くの事例では、IF−high、IF−low、およびこれらのレベル間のIEDF関数のみでも、IEDF関数を定義するために十分である。具体的実施例として、ユーザは、これらの2つのレベル間の正弦波IEDFに伴って、20%寄与率レベル(全体的IEDFに対する寄与率)において、1200eV、30%寄与率レベルにおいて、700eVを要求し得る。
【0056】
また、カスタムIEDF部分850は、ユーザが、1つ以上の(例えば、複数の)エネルギーレベルと、IEDFに対する各エネルギーレベルの対応する割合寄与率とのリストを伴う表を作ることを可能にし得ることが想起される。また、さらなる代替実施形態では、カスタムIEDF構成要素850は、ユーザインターフェース846と関連して、ユーザに、ユーザが所望のIEDFを描くことを可能にする、グラフィカルツールを提示することによって、ユーザが、所望のIEDFをグラフィック的に生成することを可能にすることが想起される。
【0057】
加えて、また、IEDF関数メモリ848およびカスタムIEDF構成要素850は、ユーザが、所定のIEDF関数を選択し、次いで、所定のIEDF関数から導出される、カスタムIEDF関数を生み出すように、所定のIEDF関数を改変することを可能にするように、相互動作し得ることが想起される。
【0058】
IEDF関数が定義されると、変調コントローラ840は、所望のIEDF関数を定義するデータを、電力構成要素844が所望のIEDFに対応する変調関数をもたらすように、電力構成要素844を制御する制御信号842に変換する。例えば、制御信号842は、電力構成要素844が変調関数によって定義される電圧を出力するように、電力構成要素844を制御する。
【0059】
次に、図12を参照すると、イオン電流補償構成要素1260が、プラズマチャンバ1204内のイオン電流を補償する、実施形態のブロック図が、描写される。本出願人は、より高いエネルギーレベルでは、チャンバ内のイオン電流のレベルが高いほど、基板の表面における電圧に影響を及ぼし、結果として、イオンエネルギー分布もまた、影響を受けることを見出した。例えば、図15A−15Cを簡単に参照すると、基板1210またはウエハの表面に現れるような電圧波形と、IEDFに対するその関係が、示される。
【0060】
より具体的には、図15Aは、イオン電流Iが、補償電流Icに等しい場合の基板1210の表面における周期的電圧関数を描写し、図15Bは、イオン電流Iが、補償電流Icを上回る場合の基板1210の表面における電圧波形を描写し、図15Cは、イオン電流が、補償電流Ic未満である場合の基板の表面における電圧波形を描写する。
【0061】
図15Aに描写される、I=Icの場合、イオンエネルギー1470の広がりは、図15Bに描写される、I>Icの場合のイオンエネルギーの均一広がり1472、または図15Cに描写される、I<Icの場合のイオンエネルギーの均一広がり1474と比較して、比較的に狭い。したがって、イオン電流補償構成要素1260は、イオン電流が、高い場合、イオンエネルギーの狭広がりを可能にし(例えば、イオン電流の影響を補償することによって)、また、均一イオンエネルギーの広がり1572、1574の幅を制御可能にする(例えば、イオンエネルギーの広がりを有することが望ましい場合)。
【0062】
図15Bに描写されるように、イオン電流補償を伴わない場合(I>Ic場合)、周期的電圧関数の正の部分間の基板の表面における電圧は、漸次的により絶対値の小さい負値になり、イオンエネルギーのより広い広がり1572を生み出す。同様に、イオン電流補償が、図15Cに描写されるように、補償電流のレベルをイオン電流を超えるレベル(I<Ic)に上昇させるために利用される場合、基板の表面における電圧は、周期的電圧関数の正の部分間において、漸次的により絶対値の大きい負値になり、均一イオンエネルギーのより広い広がり1574が、生み出される。
【0063】
図12に戻って参照すると、イオン補償構成要素1260は、随意に、スイッチモード電力供給部1206およびコントローラ1212に追加され得る、別個の付属として実現され得る。他の実施形態では(例えば、図13に描写されるように)、イオン電流補償構成要素1260は、共通筐体1366を本明細書に説明される他の構成要素(例えば、スイッチモード電力供給部106、206、806、1206およびイオンエネルギー制御220、820構成要素)と共有し得る。
【0064】
図13に描写されるように、スイッチモード供給部の出力1336に連結される、電流源1364と、電流源1364および出力1336の両方に連結される、電流コントローラ1362とを含む、例示的イオン電流補償構成要素1360が、示される。また、図13には、プラズマチャンバ1304が、描写され、プラズマチャンバ内には、容量要素C、C、およびイオン電流Iがある。描写されるように、Cは、絶縁、基板、基板支持部、および静電チャックを含み得る、チャンバ1304に関連付けられた構成要素の固有容量を表し、Cは、シース容量および浮遊容量を表す。
【0065】
本実施形態におけるCは、チャンバ1304に関連付けられた構成要素の固有の容量であるので、処理の制御を得るために追加される、アクセス可能容量ではないことに留意されたい。例えば、線形増幅器を利用するいくつかの従来技術アプローチは、基板へのバイアス電力を阻止コンデンサと結合し、次いで、その線形増幅器を制御するためのフィードバックとして、阻止コンデンサの監視電圧を利用する。コンデンサは、本明細書に開示される実施形態の多くにおいて、スイッチモード電力供給部を基板支持部に結合し得るが、阻止コンデンサを使用するフィードバック制御は、本発明のいくつかの実施形態では、要求されないため、そのように行うことは、不必要である。
【0066】
図13を参照するが、図13に描写されるVoにおける例示的電圧を描写する、グラフである、図14も同時に参照する。動作において、電流コントローラ1362は、Voにおける電圧を監視し、イオン電流が、以下のように、間隔t(図14に描写される)にわたって計算される。
【0067】
【数1】
は、実質的に、所与のツールに対する定数であり、測定可能であるので、Voのみ、補償電流の継続的制御を可能にするために監視される必要がある。前述のように、イオンエネルギーのより単一エネルギー的分布(例えば、図15Aに描写されるように)を得るために、電流コントローラは、Icが、実質的に、Iと同一であるように、電流源1364を制御する。このように、イオンエネルギーの狭広がりは、イオン電流が、基板の表面において、電圧に影響を及ぼすレベルに到達する場合にも、維持され得る。また、加えて、所望に応じて、イオンエネルギーの広がりは、追加のイオンエネルギーが、基板の表面において実現されるように、図15Bおよび15Cに描写されるように、制御され得る。
【0068】
また、図13には、イオンエネルギー分布の制御に関連して利用され得るフィードバックライン1370が描写される。例えば、図14に描写されるΔVの値は、瞬間的イオンエネルギーを示し、フィードバック制御ループの一部として、多くの実施形態において使用され得る。
【0069】
次に、図16を参照すると、図13を参照して説明される、電流源1364を実現するために実装され得る電流源1664の例示的実施形態が示される。本実施形態では、制御可能負DC電圧源は、直列インダクタL2と関連して、電流源として機能するが、当業者は、本明細書に照らして、電流源が、他の構成要素および/または構成によって実現され得ることを理解するであろう。
【0070】
次に、図17Aおよび17Bを参照すると、本発明の他の実施形態を描写する、ブロック図が、示される。示されるように、これらの実施形態における基板支持部1708は、静電チャック1782を含み、静電チャック供給部1780は、電力を静電チャック1782に印加するために利用される。いくつかの変形例では、図17Aに描写されるように、静電チャック供給部1780は、電力を直接基板支持部1708に印加するように位置付けられ、他の変形例では、静電チャック供給部1780は、スイッチモード電力供給部と関連して、電力を印加するように位置付けられる。直列チャッキングは、別個の供給部によって、またはコントローラの使用によって、行われ、正味DCチャッキング関数をもたらすことができることに留意されたい。このDC結合された(例えば、阻止コンデンサなし)直列チャッキング関数では、他のRF源との望ましくない干渉を最小限にすることができる。
【0071】
図18には、概して、プラズマ密度を生成するように機能するプラズマ電力供給部1884も、スイッチモード電力供給部1806および静電チャック供給部1880とともに、基板支持部1808を駆動するように構成されている本発明のさらに別の実施形態を描写するブロック図が示される。この実装では、プラズマ電力供給部1884、静電チャック供給部1880、およびスイッチモード電力供給部1806の各々は、別個のアセンブリ内に常駐し得るか、または、供給部1806、1880、1884のうちの2つ以上は、同一物理的アセンブリ内に常駐するように構築され得る。有利にも、図18に描写される実施形態は、電気的対称性を得るように、上部電極1886(例えば、シャワーヘッド)を電気的に接地させ、より少ないアーク放電事象により、低減された損傷レベルを可能にする。
【0072】
図19を参照すると、本発明のなおも別の実施形態を描写するブロック図が示される。描写されるように、本実施形態におけるスイッチモード電力供給部1906は、追加のプラズマ電力供給部の必要性なく(例えば、プラズマ電力供給部102、202、1202、1702、1884を伴わずに)、基板にバイアスをかけ、プラズマを点火(および、持続)するための電力を基板支持部およびチャンバ1904に印加するように構成される。例えば、スイッチモード電力供給部1806は、プラズマを点火および持続させる一方、バイアスを基板支持部に提供するために十分である、デューティサイクルで動作され得る。
【0073】
次に、図20を参照すると、図1−19を参照して説明された実施形態に関連して利用され得る、制御部分の入力パラメータおよび制御出力のブロック図が、描写される。制御部分の描写は、本明細書で論じられる実施形態に関連して利用され得る、例示的制御入力および出力の簡略化された描写を提供することが意図される。すなわち、ハードウェア略図であることは、意図されない。実際の実装では、描写される制御部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実現され得る、いくつかの個別的な構成要素間に分散され得る。
【0074】
本明細書で以前に論じられる実施形態を参照すると、図20に描写されるコントローラは、図1を参照して説明される、コントローラ112、図2を参照して説明される、コントローラ212およびイオンエネルギー制御220構成要素、図8を参照して説明される、コントローラ812およびイオンエネルギー制御部分820、図12を参照して説明される、イオン補償構成要素1260、図13を参照して説明される、電流コントローラ1362、図16に描写される、Icc制御、それぞれ、図17Aおよび17Bに描写される、コントローラ1712A、1712B、ならびにそれぞれ、図18および19に描写される、コントローラ1812、1912のうちの1つ以上の機能性を提供し得る。
【0075】
示されるように、制御部分への入力として利用され得る、パラメータは、図13および14を参照してより詳細に説明される、dVo/dtおよびΔVを含む。論じられるように、dVo/dtは、イオンエネルギー分布広がり入力ΔEと関連して利用され、図12、13、14、15A−C、および図16を参照して説明されるように、イオンエネルギー分布広がりの幅を制御する制御信号Iccを提供し得る。加えて、イオンエネルギー制御入力(Ei)は、随意のフィードバックΔVに関連して利用され、図1−11を参照してより詳細に説明されるように、イオンエネルギー制御信号(例えば、図3に描写されるVbusに影響を及ぼす)を生成し、所望のイオンエネルギー分布をもたらし得る。また、多くの静電チャッキング実施形態と関連して利用され得る、別のパラメータは、効率的熱制御のために、静電力を提供し、ウエハをチャックに保持する、DCオフセット入力である。
【0076】
結論として、本発明は、特に、スイッチモード電力を使用して、所望のイオンエネルギーを選択的に生成するための方法および装置を提供する。当業者は、多数の変形および代用が、本発明、その用途、およびその構成において、本明細書に説明される実施形態によって達成されるものと実質的に同一結果を達成するように成され得ることを容易に認識し得る。故に、本発明を開示される例示的形態に限定する意図は全くない。多くの変形、修正、および代替構造が、開示される発明の範囲および精神内に含められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20