(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の積載部には、半導体ストリップが積載されたマガジンを所定の位置に移動させ、前記マガジンを上方又は下方に移動させるマガジン移動ロボットが設けられることを特徴とする請求項2に記載の半導体ストリップグラインダー。
前記第2の積載部には、検査作業まで完了した半導体ストリップを積載しようとする空のマガジン内に半導体ストリップが積載されるように、マガジンを上方又は下方に移動させ、積載済みのマガジンを積載空間に移動させる積載ロボットが設けられることを特徴とする請求項2に記載の半導体ストリップグラインダー。
前記研削ユニットは、前記真空チャックユニットの数と同一、又は前記真空チャックユニットの数より少ない数に設けられることを特徴とする請求項9に記載の半導体ストリップグラインダー。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダーを、添付の図面を参照して詳述する。
【0034】
以下において、"上方"、"下方"、"前方"、"後方"、及びその他の方向性用語は、図面に示している状態を基準に定義する。
【0035】
図1は、本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダーの斜視図であり、
図2は、
図1における半導体ストリップグラインダーの筐体を除去した平面図である。
【0036】
本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダー10は、
図1及び
図2に示しているように、半導体ストリップの保護成形層を除去するように、半導体ストリップを固定し洗浄する真空チャックユニット20と、半導体ストリップを真空チャックユニット20に順次ロードする第1のピッカー30と、真空チャックユニット20にロードされた半導体ストリップの保護成形層を研削して除去する研削ユニット40と、研削ユニット40で研削された半導体ストリップを乾燥する乾燥ユニット50と、研削ユニット40で研削された半導体ストリップを乾燥ユニット50にロードする第2のピッカー30'とを含む。
【0037】
合わせて、本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダー10は、研削作業が行われる半導体ストリップが積載した複数のマガジン111が積載される積載空間が設けられる第1の積載部110と、各マガジン111に積載された半導体ストリップを1つずつ研削ユニット40に順次供給する供給モジュール120と、研削作業済みの半導体ストリップの精度を検査する検査モジュール130と、検査済みの半導体ストリップを積載する第2の積載部140とを、更に含む。
【0038】
このように、本発明は、研削、洗浄、乾燥、検査など、それぞれの工程を行う各装備、及びそれぞれの工程に必要な
研削油、洗浄水、又は真空圧を供するためのタンクとポンプなどを、1つの筐体11内に設けることができる。
【0039】
筐体11の前面には、各装備の動作状態を表示する表示パネルと、各装備の動作を設定し、動作を制御するための操作パネルとが設けられる。
【0040】
このように、本発明は、真空チャックユニットを中心に両側にそれぞれ、第1の積載部と、乾燥ユニットと、検査モジュールと、第2の積載部とを設け、供給モジュールと第1及び第2のピッカーとを用いて、半導体ストリップを1つの直線に沿って順次移動させながら、それぞれの工程を行う。
【0041】
これにより、本発明は、半導体ストリップの保護成形層を除去する全過程の移動距離を最小化して、作業速度を向上することができ、全装置内の構成を簡単にすることで、空間活用度を極大化させる。
【0042】
本実施例では、半導体ストリップが1つの直線(X軸方向)に沿って順次移動する方向を、'半導体ストリップ移送方向'という。
【0043】
以下では、全工程の手順に沿って、半導体ストリップグラインダーに設けられた各装備の構成を詳細に説明する。
【0044】
第1の積載部110には、半導体ストリップが積載されたマガジン111を所定の位置に移動させ、マガジン111に積載された半導体ストリップが研削ユニット40側に供給されることによって、マガジン111を上方又は下方に移動させるマガジン移動ロボット112が設けられる。
【0045】
例えば、
図3は、供給モジュールの平面図であり、
図4は、供給モジュールの側面図である。
【0046】
供給モジュール120は、
図3及び
図4に示しているように、マガジン111に積載された半導体ストリップを、研削ユニット40側に移送する移送レール121と、移送レール121に沿って、半導体ストリップの一側に押し付けて繰出方式で移送する移送ロボット122と、移送ロボット122により所定の位置に移動した半導体ストリップを上昇するように昇降動作させる昇降ユニット123とを含む。
【0047】
移送レール121は、ベース12上に半導体ストリップの移送方向に沿って並んで一対に設けられ、一対の移送レール121間の空間には、昇降ユニット123が設けられる。
【0048】
移送レール121を含む半導体ストリップの移送経路には、半導体ストリップの位置を感知する感知センサー(図示せず)が、所定の位置毎に設けられる。
【0049】
前記感知センサーの感知信号は、半導体ストリップグラインダー10に設けられた各装備の動作を制御する制御部(図示せず)に伝達され、前記制御部は、感知信号によって、半導体ストリップグラインダー10に設けられた各装備の動作を制御する制御信号を発生させる。
【0050】
乗降ユニット123は、制御部の制御信号によって伸縮動作するシリンダ124と、シリンダの上端に設けられ、シリンダ124の伸縮動作によって昇降する昇降プレート125とを含む。
【0051】
移送ロボット122は、移送レール121の両側にそれぞれ設けられる一対のプーリーと、一対のプーリーの間に連結されるベルトと、ベルトに設けられ、ベルトの回転運動によって半導体ストリップの移送方向に沿って直線往復動する移動部材126と、移動部材126に設けられ、半導体ストリップの先端を把持するロボット腕127とを含む。
【0052】
ここで、供給モジュール120に設けられた移送ロボット122と昇降ユニット123は、ポンプやタンクから供給される流体の圧力を駆動源として使用する油圧駆動方式や、電源を供給されて駆動される電気式モータなど、様々な駆動源の駆動力を用いて駆動される。
【0053】
再度、
図2に戻り、検査モジュール130は、研削作業済みの半導体ストリップの厚さを検査する厚さ検査ロボットと、第2のピッカー30'から研削作業済みの半導体ストリップを伝達されて、第2の積載部140側に移送するビジョンレール131と、ビジョンレール131に沿って移送される半導体ストリップを撮影して、ビジョン検査を行うビジョンロボット132とを含む。
【0054】
前記厚さ検査ロボットは、研削ユニット40の一側に設けられ、研削作業を行った直後に、作業済みの半導体ストリップの厚さを検査し、検査結果によって、制御部は、不良が発生した半導体ストリップの研削作業を繰返し実行するように、研削ユニット40の駆動を制御することができる。
【0055】
第2の積載部140には、検査作業まで完了した半導体ストリップを積載しようとする空のマガジン111内に、半導体ストリップが積載するように、マガジン111を上方又は下方に移動させ、積載済みのマガジン111を積載空間に移動させる積載ロボット141が設けられる。
【0056】
真空チャックユニット20は、半導体ストリップを固定して研削ユニット40の下部に移動させて、研削作業、洗浄作業、及び厚さ検査作業に際して、半導体ストリップを所定の方向及び間隔分移動させる機能を働く。
【0057】
このために、真空チャックユニット20は、真空を形成し、吸着方式で半導体ストリップを固定するチャックテーブル21と、チャックテーブル21を半導体ストリップの移送方向と直角方向に移動させるY軸ロボット22と、チャックテーブル21に連結され、吸入力を発生するように真空を形成する真空ポンプと、チャックテーブル21に洗浄水を供給する洗浄水ポンプ(図示せず)とを含む。
【0058】
チャックテーブル21の上面には、半導体ストリップの大きさ及び形状に対応する吸着固定部が設けられ、前記吸着固定部の下面には、多数の吸気孔が形成される。
【0059】
このようなチャックテーブル21は、前記真空ポンプの駆動によって、吸着固定部と半導体ストリップの間の空間に充填された空気が吸気孔を介して排出されながら、真空による吸入力を発生して、半導体ストリップを安定して吸着固定することができる。
【0060】
そして、チャックテーブル21は、前記洗浄水ポンプの駆動によって供給される洗浄水を用いて、研削作業済みの半導体ストリップを洗浄することができる。
【0061】
このために、チャックテーブル21の一側には、真空ポンプに連結される吸気管と、洗浄水を供給される洗浄水供給管とが連結される。
【0062】
そして、チャックテーブル21には、洗浄水で洗浄された半導体ストリップの上面と下面をクリーニングするそれぞれのクリーニングユニット23が設けられる。
【0063】
Y軸ロボット22は、半導体ストリップの研削、洗浄、厚さ検査作業が行われるように、制御部の制御信号によって、
図2におけるY軸方向にチャックテーブル21を移動させる機能を働く。
【0064】
このために、Y軸ロボット22は、駆動力を発生する駆動モータ(図示せず)と、チャックテーブル21が上部に安着され、前記駆動モータの駆動力によって、Y軸方向に直線往復動するモーションプレート24と、駆動モータの駆動力をモーションプレート24に伝達する伝達部(図示せず)とを含む。
【0065】
一方、本実施例において、半導体ストリップの研削作業の速度を向上するため、真空チャックユニット20は、
図2に示しているように、複数に設けることができる。
【0066】
すなわち、本発明は、複数の真空チャックユニットを設け、1つの半導体ストリップの研削作業が完了した後、洗浄及び厚さ検査作業を行う間、次の半導体ストリップの研削作業を同時に行うことができる。
【0067】
これにより、本発明は、複数の真空チャックユニットを用いて、半導体ストリップ研削工程の効率を、約1.5倍以上に向上することができる。
【0068】
また、本発明は、複数の真空チャックユニットに対応して、複数の研削ユニットを含むように変更することができる。
【0069】
これにより、本発明は、複数の真空チャックユニットにおいて、それぞれ、研削、洗浄、厚さ検査作業を同時に行うことで、作業速度を一層向上することもできる。
【0070】
第1のピッカー30は、移送レール121を介して投入された半導体ストリップをチャックテーブルにロードし、第2のピッカー30'は、研削、洗浄、及び厚さ検査作業が完了した半導体ストリップを、乾燥ユニット50に供給する。
【0071】
合わせて、第1及び第2のピッカー30、30'は、チャックテーブル21が半導体ストリップの移送方向と直角方向に沿って往復動することによって、半導体ストリップを直角方向に回転させる。
【0072】
例えば、
図5は、第1及び第2のピッカーの斜視図であり、
図6は、第1のピッカーのケースを除去した拡大斜視図である。
【0073】
第1のピッカー30と第2のピッカー30'とは、
図5に示しているように、それぞれ、ベース12上に設けられたガイドフレーム13に、半導体ストリップの移送方向及び上下方向に移動可能に設けられる。
【0074】
第1及び第2のピッカー30、30'は、同一の構造を有し、本実施例では、第2のピッカー30'の構成に関する説明は省略し、第1のピッカー30の構成のみを詳しく説明することにする。
【0075】
第1のピッカー30は、真空による吸着方式で半導体ストリップをピックアップするピックアップ部31と、ピックアップ部31を左右方向に回転させる回転部32と、回転部32の上部に連結され、回転部32を上下方向に移動させる垂直移動部33と、垂直移動部をガイドフレーム13に沿って、X軸方向に移動させる水平移動部34とを含む。
【0076】
ピックアップ部31は、下面が半導体ストリップの上面に対応する形状に形成される下プレート311と、下プレート311の上部に結合され、一側に真空ポンプと連結される連結管が設けられる中間プレート312と、中間プレート312の上部に結合され、回転部32によって回動する上プレート313とを含む。
【0077】
下プレート311には、真空を形成し、吸入力によって半導体ストリップを吸着できるように、複数の吸気孔が形成される。
【0078】
回転部32は、一側に連結した一対の連結ポットの1つを介して供給される油圧によって、下部に設けられた回転板321を、一側又は反対側に回動させる回転シリンダ322を含む。
【0079】
回転板321は、ピックアップ部31の上プレート313に結合され、回転シリンダ322で発生した回転力によって回動して、所定の角度、約90゜分ピックアップ部31を回転させる。
【0080】
一方、回転シリンダ322の上部には、ピックアップ部31により、半導体ストリップを一定の吸入力を用いてピックアップするように、真空圧を感知するロードセル35が設けられる。
【0081】
制御部は、半導体ストリップをピックアップするための真空圧を予め設定し、ロードセル35で感知された真空圧が所定の設定圧に到達すると、半導体ストリップをロードするように、第1及び第2のピッカー30、30'の駆動を制御することができる。
【0082】
このように、本発明は、半導体ストリップを所定の真空圧にピックアップすることで、ピッカーによるピックアップ過程で発生する半導体ストリップの損傷や破損を防止することができる。
【0083】
また、本発明は、ピッカーを駆動するプログラムにおいて、従来に設定された真空圧のみを変更することで、ピッカーを交替する必要なく、厚さの異なる半導体ストリップを容易にロードして、研削加工することができる。
【0084】
垂直移動部33は、下部にピックアップ部31及び回転部32が結合され、水平移動部34に昇降動作可能に結合される垂直ガイド331と、垂直ガイド331を昇降動作するように駆動力を発生させる駆動モジュール(図示せず)と、垂直ガイド331の前面に結合される前面ケース332とを含む。
【0085】
水平移動部34は、前面に垂直移動部33が結合される水平ガイド341と、水平ガイド341を水平移動させるように駆動力を発生する駆動モジュール(図示せず)とを含む。
【0086】
垂直移動部33及び水平移動部34に設けられる駆動モジュールは、油圧によって伸縮動作するシリンダ(図示せず)とピストン(図示せず)を含み、又は、電源を供給されて回転する駆動モータ(図示せず)と、駆動モータで生じた駆動力を、垂直ガイド331又は水平ガイド341に伝達するギアモジュール(図示せず)とを含む。
【0087】
ガイドフレーム13の上端には、第1及び第2のピッカー30、30'に油圧や電源を供給する一対のケーブル類保護案内装置14が設けられる。
【0088】
次に、
図7及び
図8を参照して、研削ユニットの構成を詳細に説明する。
【0089】
図7は、研削ユニットの斜視図であり、
図8は、
図7における研削ユニットの研削砥石の交替方法を説明するために、ホイール筐体を開放した状態を示す例示図である。
【0090】
研削ユニット40は、半導体ストリップ200の上面を研削して、保護成形層を除去することで、半導体ストリップの厚さを最小化する。
【0091】
このために、研削ユニット40は、
図7及び
図8に示しているように、駆動モータと、前記駆動モータの回転によって半導体ストリップを研削する研削砥石41と、研削砥石41を保護する筐体部42と、筐体部42をそれぞれX軸及びZ軸方向に移動させるX軸ロボット43及びZ軸ロボット44(
図2参照)と、筐体部42とZ軸ロボット44を連結する支持板45と、研削砥石41と半導体ストリップの間の距離を感知する距離感知センサ46とを含む。
【0092】
研削砥石41は、駆動モータの駆動力を伝達するスピンドル(spindle)である駆動軸47に結合して回転する駆動ホイール411と、駆動ホイール411の外周に装着され、半導体ストリップを研削する研削部412とを含む。
【0093】
駆動ホイール411は、アルミニウムのように、比較的軽い金属材質で製造される。
【0094】
研削部412は、径約150mm、厚さ約20〜30mmであって、駆動ホイール411の外周にロール(roll)状に設けられる。このような研削部412は、レジンダイヤモンド又はメタルダイヤモンドのように、強度と硬度を有する材質で製造される。
【0095】
研削部412が摩耗すると、駆動ホイール411と研削部412を一体に交換するか、研削部412だけを交替することによって、研削の精度を高く、且つ、研削ユニット40の交替を容易に行うことができる。
【0096】
研削ユニット40において、研削砥石41の回転速度は、駆動モータの駆動力によって変更可能である。例えば、本実施例において、研削砥石41の回転速度は、平均約3,000rpmであり、最大約9,000rpmまで行うことができる。
【0097】
また、研削ユニット40は、半導体ストリップの幅、例えば、約62mm/74mm/95mm、長さ、例えば、約220mm/240mm/250mmの半導体ストリップのサイズに専用して適用することができるが、これに限定されず、様々なストリップのサイズにも適用可能である。
【0098】
距離感知センサ46は、研削砥石41と、半導体ストリップの間の距離を感知するように、筐体部42に設けられる。
【0099】
距離感知センサ46は、研削ユニット40への最初装着時、距離感知センサ46の分離時、研削ユニット40の交替時、チャックテーブル21の交替時に、研削ユニット40の高さを感知し、距離感知センサ46の感知信号は、制御部に伝送される。
【0100】
これにより、制御部は、距離感知センサ46で感知された信号を用いて、X軸及びZ軸ロボットユニット43、44の駆動を制御して、半導体ストリップの保護成形層を精度よく研削するように制御する。
【0101】
ここで、制御部は、研削の精度をZ軸を基準に、約±0.01mmに維持した状態で、研削ユニット40による順次研磨方式で研削作業を行うように制御することができる。
【0102】
一方、本実施例において、筐体部42は、
図8に示しているように、研削砥石41を容易に交替できるように、ヒンジ回転によって開放可能な構造に形成される。
【0103】
詳しく説明すると、筐体部42は、内部に研削砥石41が設置される空間が設けられ、下面に研削砥石が突出するように開口部が設けられるホイール筐体421と、ホイール筐体421の前面を開放又は閉鎖可能に結合するカバー422と、ホイール筐体421の後端部に結合され、内部に駆動モータが設けられるモータ筐体423とを含む。
【0104】
モータ筐体423は、ほぼ直方体状に形成され、内部に駆動モータが設けられる空間が形成され、支持部材によって支持板45に結合することができる。
【0105】
モータ筐体423の一側に、距離感知センサ46が設けられる。
【0106】
ホイール筐体421は、研削砥石41の交替に際して、一側部をヒンジ回転させて開放できるように左右に分割され、結合に際して、直方体状を形成する第1及び第2の筐体424、425を含む。
【0107】
第1の筐体424は、ホイール筐体421の左側部と後面部を形成し、第2の筐体425は、ホイール筐体421の右側部を形成し、第1の筐体424と第2の筐体425の中央部には、研削砥石41が設けられる空間が形成される。
【0108】
第2の筐体425は、左上端部が第1の筐体424の後面板にヒンジ軸結合され、ヒンジ回動して開放されることができる。
【0109】
このような第1及び第2の筐体424、425の下端部の内側にはそれぞれ、研削作業に際して、研削砥石41に
研削油を噴射する噴射ノズル48が設けられる。
【0110】
ここで、各噴射ノズル48はそれぞれ、研削砥石41の下端部に向けて
研削油を噴射するように、所定の角度分、傾斜して設けることができる。
【0111】
また、第2の筐体425の一側、例えば右側には、
研削油を供給する供給管が連結され、第2の筐体425の他側、例えば、左下端には、研削砥石41を中心に前後側に所定の間隔離隔して、一対の噴射管481が設けられる。
【0112】
一対の噴射管481は、研削砥石の前側と後側でそれぞれ
研削油を噴射する機能を働き、一対の噴射管481の下面にはそれぞれ、所定の間隔に、複数の噴射孔482が形成される。
【0113】
このように、本発明は、研削砥石の両側にそれぞれ噴射ノズルを設け、前後側に噴射管を設けて、前後左右の各側面において、研削砥石と半導体ストリップの研削面に向けて、
研削油を噴射することができる。
【0114】
これにより、本発明は、研削砥石と半導体ストリップの研削面の間を効率よく潤滑することで、研削作業に際して、研削砥石の摩耗を低減し、研削砥石を冷却させて、研削砥石の寿命を延ばすことができ、研削作業の精度を向上することができる。
【0115】
一方、ホイール筐体421には、駆動軸47の回転を防止するようにロックするロックユニット60が設けられる。
【0116】
ロックユニット60は、第1の筐体424の後面板に設けられるロックプレート61と、ロックプレート61を第1の筐体424に水平移動可能に固定する固定プレート62とを含む。
【0117】
ロックプレート61は、研削砥石41の交替作業に際して、駆動軸47をロックする機能を働く。
【0118】
例えば、
図9及び
図10は、ロックプレートの動作状態図である。
【0119】
図9は、駆動軸のロックを解除した状態を示しており、
図10は、ロックプレートを移動させて駆動軸をロックした状態を示している。
【0120】
研削砥石41を交替するためには、駆動軸47の先端に結合した固定キャップを分離しなければならず、駆動軸47は、駆動モータの未駆動時に回転自在である。
【0121】
ここで、駆動軸47の先端部には、上端と下端にそれぞれ、互いに水平な平面が形成される固定突部472が設けられる。
【0122】
これにより、作業者は、一手でスパナを用いて駆動軸47を固定した状態で、他の手で固定キャップ471を回転して分離しなければならないので、固定キャップ471の分離作業は、非常に不便で且つ難しい作業であった。
【0123】
このような問題点を解決するため、本実施例においてロックプレート61は、ほぼ長方形板状に形成され、ロックプレート61の中央部には、駆動軸47の断面に対応して円状に形成される結合孔63が形成され、結合孔63の一側には、固定突部472の断面形状に対応するように、上下端に直線部を有する固定孔64が結合孔63に連通して形成される。
【0124】
そこで、ロックプレート61は、通常、研削ユニット40を用いる場合、
図9に示しているような結合孔63が固定突部472に位置するように、左側に設けられる。
【0125】
研削砥石41を交替する場合、
図10に示しているように、ロックプレート61を右側に移動させると、固定孔64が固定突部472に位置することによって、駆動軸47が回転できないようにロックされる。
【0126】
このようなロックプレート61の両側にはそれぞれ、延在部65が形成され、一側、例えば左側に形成された延在部65の先端には、前方に向けて係止鍔66が折曲げ形成される。
【0127】
係止鍔66は、研削砥石41の交替時、駆動軸47をロックするためにロックプレート61を移動させる取っ手の機能と共に、研削砥石41の交替後、第1及び第2の筐体424、425を組立てる過程において、第2の筐体425内に係止することで、ロックプレート61による駆動軸47のロック状態を完全に解除することができる。
【0128】
固定プレート62内には、ロックプレート61が水平方向に移動するように、移動空間が形成され、固定プレート62の右端には、ロックプレート61の係止鍔66が挿入される挿入溝が形成される。
【0129】
合わせて、第1の筐体424の後面板には、第2の筐体425の結合状態を感知する感知ユニット70が設けられる。
【0130】
感知ユニット70は、第1の筐体424と第2の筐体425との結合可否を感知して、オン又はオフ信号を出力する感知スイッチを含む。
【0131】
そこて、制御部は、感知ユニット70から出力される信号によって、第1及び第2の筐体424、425の結合状態を判断し、第1及び第2の筐体424、425が完全に結合した状態でのみ、動モータを駆動するように制御することができる。
【0132】
このように、本発明は、ロックプレートを用いて駆動軸をロックし、固定キャップ及び研削砥石を容易に分離及び交替することができる。
【0133】
そして、本発明は、ロックプレートに係止鍔を形成し、ホイール筐体の一側に、第1及び第2の筐体の結合状態を感知する感知スイッチを設けて、第1及び第2の筐体の不完全結合状態で駆動モータの駆動による駆動軸の損傷や故障を防止することができる。
【0134】
ついで、
図11及び
図12を参照して、乾燥ユニットの構成を詳細に説明する。
【0135】
図11は、乾燥ユニットの斜視図であり、
図12は、
図11における乾燥ユニットのケースを除去した斜視図である。
【0136】
乾燥ユニット50は、
図11及び
図12に示しているように、洗浄作業済みの半導体ストリップが安着する安着プレート51と、安着プレート51を所定の基準位置から乾燥位置まで下降させる昇降部52と、回転力を発生する回転モータ53と、回転モータ53の回転力を安着プレート51に伝達して、安着プレートを回転させる回転部54とを含む。
【0137】
合わせて、乾燥ユニット50は、中央部に安着プレート51の形状に対応する貫通孔551が形成される上プレート55と、上プレート55の下部に設けられ、内部に安着プレート51が回転する空間が形成されるケース56とを、更に含む。
【0138】
安着プレート51は、略半導体ストリップの形状に対応する大きさ及び形状に形成され、安着プレート51の前後左右の各側面には、上面に安着した半導体ストリップを固定する固定ユニット80が設けられる。
【0139】
安着プレート51の上面の前後側には、半導体ストリップが挿入するようにガイドするガイドリブ511が、上方に向けて突設される。
【0140】
例えば、
図13は、固定ユニットの拡大図である。
【0141】
固定ユニット80は、
図13に示しているように、安着プレート51の側面にヒンジ回転可能に設けられる固定部材81と、固定部材81がヒンジ結合されるブラケット82と、固定部材81に対応するように、上プレート55に設けられ、固定部材81の昇降動作時、固定部材81をヒンジ回転させる回転ベアリング83とを含む。
【0142】
固定部材81は、略'L'字状に形成され、ブラケット82の一側に形成された設置空間にヒンジ回転可能に設けられる。
【0143】
すなわち、固定部材81は、半導体ストリップの固定時、上下方向に配置される垂直部84と、垂直部84の下端に連結され、半導体ストリップの固定時、水平方向に配置される水平部85とを含む。
【0144】
垂直部84の上端には、半導体ストリップの側端を固定する固定鍔86が折曲げ形成される。
【0145】
水平部85の一側には、安着プレート51の上昇動作時、回転ベアリング83に接触して係止するように、凹状の曲面が形成され、前記曲面の端部に、係止段差87が形成される。
【0146】
一方、固定ユニット80は、半導体ストリップを固定するに際して、半導体ストリップを強固に固定できるように、固定部材81に弾性力を供する弾性部材88を、更に含むことができる。
【0147】
弾性部材88は、両端をそれぞれ、安着プレート51とブラケット82に支持されるコイルバネとして設けることができる。
【0148】
回転ベアリング83は、上プレート55の貫通孔551の周辺に設けられる設置ブラケット89に軸結合され、固定部材81との接触時、回転しながら固定部材81をヒンジ回転させる。
【0149】
例えば、
図14及び
図15は、安着プレートの昇降動作による固定ユニットの動作状態図である。
【0150】
図14は、安着プレートの上昇動作時、半導体ストリップが固定解除された状態を示しており、
図15は、安着プレートの下降動作時、半導体ストリップの固定状態を示している。
【0151】
安着プレート51の上昇動作時、回転ベアリング83は、
図14に示しているように、固定部材81の水平部85の先端に形成された係止段差87を押圧し、垂直部84を時計方向にヒンジ回転させて、水平方向に配置させる。
【0152】
これにより、固定ユニット80は、安着プレート51に半導体ストリップを供給するか、乾燥作業済みの半導体ストリップを排出できるようにする。
【0153】
安着プレート51の下降動作時、回転ベアリング83は、
図15に示しているように、固定部材81の垂直部84を押圧して、垂直部84を反時計方向にヒンジ回転させて、垂直状態に配置させる。
【0154】
ここで、固定部材81は、弾性部材88の弾性力によって垂直状態を維持し、垂直部84の先端に形成された固定鍔86を用いて、半導体ストリップを強固に固定することができる。
【0155】
このような乾燥ユニット50は、約1500rpmで回転して、半導体ストリップを完全に乾燥することができる。
【0156】
昇降部52は、流体の圧力で昇降動作する昇降シリンダを含む。
【0157】
一方、乾燥ユニット50は、乾燥済みの半導体ストリップを次の工程、すなわち、ビジョン検査を行うために、繰出方式で供給する繰出ユニット90を更に含む。
【0158】
繰出ユニット90は、
図11に示しているように、ベース12の一側に半導体ストリップの移送方向によって水平に設けられるガイドレール15に沿って移動可能に設けられる移動部91と、移動部91の上端にY軸方向に沿って水平に設けられる繰出部材92とを含む。
【0159】
移動部91は、制御部の制御信号によって駆動されるモータ(図示せず)と、前記モータの回転力を伝達されて移動する移動プレート93とを含む。
【0160】
ガイドレール15には、移動プレート93の位置を感知する位置感知センサー(図示せず)が設けられ、制御部は、位置感知センサーの感知信号を伝達されて、移動プレート93及び繰出部材92の位置を判断して、モータの駆動を制御することができる。
【0161】
繰出部材92は、ほぼ棒状に形成され、繰出部材92の先端部には、半導体ストリップの幅に対応する間隔離隔して、一対のガイド94が突設される。
【0162】
このように、本発明は、研削作業後、洗浄及び乾燥作業済みの半導体ストリップを、繰出ロボットを用いて、次の工程に繰出方式で供給することで、供給過程で生じる半導体ストリップの損傷や破損を防止することができる。
【0163】
ついで、
図16を参照して、本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダーの作動方法を詳細に説明する。
【0164】
図16は、本発明の好適な実施例による半導体ストリップグラインダーの作動方法を、段階別に説明する工程図である。
【0165】
図16のステップS10において、マガジン移動ロボット112は、第1の積載部110に積載されたマガジン111を所定の位置に移送し、供給モジュール120は、半導体ストリップを移送レール121に沿って、繰出方式で所定の位置まで供給する。
【0166】
すると、第1のピッカー30のピックアップ部31は、真空ポンプの駆動により、真空圧を用いて吸入力を発生して、半導体ストリップを吸着方式でピックアップし、真空チャックユニット20に設けられたチャックテーブル21にロードする(S12)。
【0167】
ここで、供給モジュール120の昇降ユニット123は、第1のピッカー30が半導体ストリップを容易にピックアップできるように、所定の高さまで半導体ストリップを上昇させる。
【0168】
第1のピッカー30に設けられたロードセル35は、ピックアップ部31で発生した真空圧を感知する。制御部は、感知された真空圧が所定の設定圧に到達すると、半導体ストリップを持ち上げてチャックテーブル21にロードするように、第1のピッカー30の駆動を制御する。
【0169】
第1のピッカー30の回転部32は、約90゜分ピックアップ部31を回転させ、ピックアップされた半導体ストリップを、半導体ストリップの移送方向と直角方向に設けられたチャックテーブル21に安着させる。
【0170】
すると、真空チャックユニット20は、真空ポンプによって形成された真空圧を用いて、半導体ストリップを安定して吸着固定する。
【0171】
ステップS14において、制御部は、半導体ストリップ上に研削砥石41を移動させるように、研削ユニット40のX軸ロボット43とZ軸ロボット44の駆動を制御し、半導体ストリップ上に形成された保護成形層を研削して除去するように、駆動モータの駆動を制御する。
【0172】
例えば、
図17〜
図20は、研削の作業前と作業後の半導体ストリップを例示した例示図である。
【0173】
図17、
図18は、研削作業前の半導体ストリップの平面図と断面図をそれぞれ示しており、
図19、
図20は、研削作業後の半導体ストリップの平面図と断面図をそれぞれ示している。
【0174】
図17及び
図18に示しているように、半導体ストリップ200は、ベース基板210上に複数の単位基板220が実装され、単位基板220上に保護成形層230が形成される。
【0175】
そこで、研削ユニット40は、
図19及び
図20に示しているように、単位基板220の上面が露出する程度まで研削を行うことができる。
【0176】
ここで、ベース基板210上の単位基板220の両側と前後には、保護成形層230がそのまま残るようになるので、単位基板220を保護するには、何らの差し支えがなくなる。
【0177】
一方、研削ユニット40は、研削作業の過程で、研削砥石41の前後左右の各側面に設けられる一対の噴射ノズル48と、噴射管481の噴射孔482とを介して
研削油を噴射し、真空チャックユニット20は、研削作業が完了すると、洗浄水を排出して、半導体ストリップとチャックテーブル21に残っている
研削油と研削粉じんを除去して、半導体ストリップとチャックテーブル21を洗浄する。
【0178】
ついで、真空チャックユニット20は、クリーニングユニット23を用いて、半導体ストリップの上面をクリーニングする。
【0179】
そして、第2のピッカー30'は、真空圧による吸入力を用いて、半導体ストリップをピックアップし、クリーニングユニット23を用いて、半導体ストリップの下面をクリーニングした後、約90゜回転させて、乾燥ユニット50の安着プレート51にロードする。
【0180】
一方、
図2に示しているように、一対の真空チャックユニット20が設けられる場合、第1のピッカー30は、半導体ストリップを一対の真空チャックユニット20に設けられた各チャックテーブル21に順次ロードし、研削ユニット40が一つのチャックテーブル21にロードされた半導体ストリップを研削する間に、他のチャックテーブル21の洗浄が完了すると、次の半導体ストリップをロードする。
【0181】
そして、先にロードされた半導体ストリップの研磨作業が完了して、洗浄作業を行う間、研削ユニット40は、後にロードされた半導体ストリップを研削する過程を順次繰り返すことで、研削作業の速度を向上することができる。
【0182】
ステップS16において、乾燥ユニット50は、洗浄作業済みの半導体ストリップを回転乾燥し、乾燥ユニット50に設けられた繰出ユニット90は、乾燥済みの半導体ストリップを繰出方式でビジョンレール131に供給する。
【0183】
より詳しく説明すると、乾燥ユニット50の昇降部52は、安着プレート51を所定の回転位置まで下降させる。
【0184】
ここで、安着プレート51に設けられた固定ユニット80の固定部材81は、回転ベアリング83によって押圧され、反時計方向にヒンジ回転し、垂直部84の先端に形成された固定鍔86は、弾性部材88の弾性力を用いて、半導体ストリップを強固に固定する。
【0185】
半導体ストリップが固定すると、制御部は、半導体ストリップを所定の時間の間、所定の回転速度で回転させて乾燥するように、回転モータ53の駆動を制御する。
【0186】
このように、本発明は、乾燥ユニットのケース内で半導体ストリップを回転させて乾燥することによって、乾燥過程で水や研削粉じんが飛散することを遮断することができる。
【0187】
そして、本発明は、固定ユニットを用いて、半導体ストリップを強固に固定した状態で回転乾燥することによって、乾燥過程で半導体ストリップの破損や損傷を予め予防することができる。
【0188】
また、本発明は、半導体ストリップを短時間内に迅速・完璧に乾燥することで、次の工程で行われるビジョン検査の正確度を向上することができる。
【0189】
乾燥作業が完了すると、昇降部52は、安着プレート51を所定の初期位置まで上昇させ、繰出ユニット90の移動部91は、繰出部材92を半導体ストリップ移送方向に沿って移動させて、半導体ストリップを繰出方式でビジョンレール131に供給する。
【0190】
ここで、固定ユニット80の固定部材81は、水平部85の先端に形成された係止段差87が、回転ベアリング83によって押圧されて、時計方向にヒンジ回転して固定されることによって、半導体ストリップの固定状態を解除する。
【0191】
このように、本発明は、半導体ストリップを繰出方式で移動させてビジョンレールに供給することによって、供給過程で生じる半導体ストリップの損傷を防止することができる。
【0192】
ステップS18において、ビジョンロボット132は、ビジョンレール131に供給された半導体ストリップを撮影してビジョン検査を行い、ビジョン検査が完了すると、第2の積載部140に設けられた積載ロボット141は、空くのマガジンの高さを調節した後、空の空間に半導体ストリップを積載する(S20)。
【0193】
制御部は、研削作業を行なうようとする全半導体ストリップの研削作業が完了するまで、ステップS10〜ステップS20を繰返し実行するように制御する。
【0194】
前記したような過程を介して、本発明は、1つの直線に沿って半導体ストリップを移動させながら、研削、洗浄、乾燥、検査工程を順次行うことができる。
【0195】
以上、本発明者によって行われた発明を、前記実施例よって具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能であることは、いうまでもない。
【0196】
前記の実施例では、一対の真空チャックユニットが設けられることと説明したが、本発明は、これに限定されず、1又は3以上の真空チャックユニットが設けられて、各真空チャックユニットで研削、洗浄、検査作業を順次行うように変更することができる。
【0197】
また、前記の実施例では、研削ユニットが1つの場合のみを説明したが、本発明は、真空チャックユニットが複数設けられる場合、研削ユニットも、複数設けられるように変更することができる。
【解決手段】半導体ストリップグラインダーに関し、半導体ストリップの保護成形層を除去するように半導体ストリップを固定し洗浄する真空チャックユニット20と、半導体ストリップを真空チャックユニットに順次ロードする第1のピッカー30と、真空チャックユニットにロードされた半導体ストリップの保護成形層を研削して除去する研削ユニット40と、研削ユニットで研削された半導体ストリップを乾燥する乾燥ユニット50と、研削ユニットで研削された半導体ストリップを、乾燥ユニットにロードする第2のピッカー30’とを含む構成を設ける。