(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の電源部から出力される前記第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、当該電源供給時には、前記第2の電圧よりも電圧値が小さい第3の電圧を出力する第3の電源部を更に備え、
該第3の電源部から出力される該第3の電圧が、第2のデバイスに印加されて該第2のデバイスの駆動に利用され、
前記電圧監視部は、前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の全てが正常であるかを判定し、当該判定結果を前記第2信号線を介して前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常であるとの判定結果を前記第2信号線を介して前記電圧監視部から受け付けた場合には、前記第1の電源部の駆動を停止させる前記制御信号を前記第1信号線を介して前記第1の電源部に出力し、
前記電圧監視部が前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常であると判定した場合には、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの駆動を初期化させるための初期化信号が該第1のデバイス及び該第2のデバイスに入力される、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
【背景技術】
【0002】
一般的に自動車の車内前方に配置されるメータユニットの中には、計器類を表す表示要素や運転に必要とされる様々な情報を表示可能なグラフィック画面を備えるものがある。このようなメータユニットは、該メータユニットの制御を実現するための各種の電子デバイスを含む電子回路を備えている。具体的には、メータユニット全体の制御を実施するメインCPU(Central Processing Unit、マイクロコンピュータ)、グラフィック画面の表示制御を実施するサブCPU、グラフィック処理専用のコントローラ(GDC:Graphic Display Controller)など、複数種類の電子デバイスを1つの回路基板内に内蔵している場合がある。
【0003】
これら各電子デバイスは、従来は電源電圧として5[V]を定格電圧とするものがほとんどであった。これに対して、近年では、3.3[V]、1.8[V]、1.2[V]のような低い電源電圧で動作する電子デバイスも提供されている。即ち、電子デバイスの消費電力を低減することを目的として、電圧値が低い電源電圧で動作するように電子デバイスの仕様が変更されている。
【0004】
このような複数の電子デバイスを1つの装置内で使用する場合には、必要とする電源電圧が互いに異なる複数の電子デバイスを同時に使用することになる。したがって、互いに異なる電圧を出力する独立した複数の電源回路(電源部)を1つの装置に内蔵し、複数の電子デバイスのそれぞれに適した電源電圧を各電源回路から供給するように回路が構成される。
【0005】
また、各電子デバイスは、供給される電源電圧が動作可能範囲を逸脱すると誤動作が生じるので、誤動作が生じないように、供給する電圧を規定の範囲内に維持する必要がある。さらに、電源電圧が規定の範囲から逸脱した場合には、電子デバイスの誤動作が生じる前に、その駆動を初期化(例えば、動作の停止。リセットと呼ばれる場合もある。)する必要もある。
【0006】
したがって、互いに異なる電圧を出力する複数の電源回路を1つの装置に内蔵している場合には、電源回路毎にその出力電圧を監視する電圧監視部を接続しておくことが想定される。この場合には、当該電圧監視部からの監視結果をそれぞれメインCPU(制御部)に入力し、このメインCPUが各電子デバイスの駆動を初期化するための初期化信号を生成し、当該初期化信号を電子デバイスそれぞれに出力することが想定される。
【0007】
本発明の関連技術が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1においては、電子機器に備えられた多数のスイッチの状態を認識するために使用する入力ポートや割り込みポートの数を削減し、且つマスク可能な割り込みによりスイッチの状態を検出するための技術を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示されているように、メインCPUのポート数を削減することが求められている。
【0010】
これに対して、上述した場合のように必要とする電源電圧が互いに異なる複数の電子デバイスを1つの装置に内蔵している場合には、複数の電圧監視部からの出力信号をそれぞれメインCPUに入力する必要があるため、使用するポートの数が増え、配線の数も増えてしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたものであり、出力電圧が互いに異なる複数の電源部を使用して各電子デバイスに電力を供給する場合において、電圧監視や制御のために使用するポートの数や配線の数を削減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 制御部と、
バッテリから供給される直流電圧であるバッテリ電圧によって動作し、該制御部から受け付けた制御信号に従って電源供給の開始及び停止が決定され、当該電源供給時には、
前記バッテリ電圧よりも電圧値が小さい第1の電圧を出力する第1の電源部と、
該第1の電源部から出力される該第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、該電源供給時には、前記第1の電圧よりも電圧値が小さい第2の電圧を出力する第2の電源部と、
前記第1の電圧の電圧値及び前記第2の電圧の電圧値が共に正常であるかを判定し、当該判定結果を前記制御部に出力する電圧監視部と、
を備える制御装置であって、
前記制御部は、単一の信号線である第1信号線を介して前記制御信号を前記第1の電源部に出力すると共に、単一の信号線である第2信号線を介して前記判定結果を前記電圧監視部から受け付けるように構成され、
前記制御部は、前記第1の電圧の電圧値及び前記第2の電圧の電圧値の少なくとも一方が異常であるとの判定結果を前記第2信号線を介して前記電圧監視部から受け付けた場合には、前記第1の電源部の電源供給を停止させる前記制御信号を前記第1信号線を介して前記第1の電源部に出力する、
こと。
(2) 上記(1)の構成の制御装置であって、
前記第2の電源部から出力される前記第2の電圧が、第1のデバイスに印加されて該第
1のデバイスの駆動に利用され、
前記電圧監視部が前記第1の電圧の電圧値及び前記第2の電圧の電圧値の少なくとも一
方が異常であると判定した場合には、前記第1のデバイスの駆動を初期化させるための初
期化信号が該第1のデバイスに入力される、
こと。
(3) 上記(2)の構成の制御装置であって、
前記第1の電源部から出力される前記第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、当該電源供給時には、前記第2の電圧よりも電圧値が小さい第3の電圧を出力する第3の電源部を更に備え、
該第3の電源部から出力される該第3の電圧が、第2のデバイスに印加されて該第2のデバイスの駆動に利用され、
前記電圧監視部は、前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の全てが正常であるかを判定し、当該判定結果を前記第2信号線を介して前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常であるとの判定結果を前記第2信号線を介して前記電圧監視部から受け付けた場合には、前記第1の電源部の駆動を停止させる前記制御信号を前記第1信号線を介して前記第1の電源部に出力し、
前記電圧監視部が前記第1の電圧の電圧値、前記第2の電圧の電圧値、及び前記第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常であると判定した場合には、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの駆動を初期化させるための初期化信号が該第1のデバイス及び該第2のデバイスに入力される、
こと。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つの構成の制御装置であって、
前記第1の電源部から出力される前記第1の電圧が、第3のデバイスに印加されて該第
3のデバイスの駆動に利用される、
こと。
【0013】
上記(1)の制御装置では、各電子デバイスに電源を供給するための第1の電源部及び第2の電源部のうちの、出力する電圧の電圧値が大きい第1の電源部から出力される第1の電圧によって、出力する電圧の電圧値が小さい第2の電源部が駆動される。このため、制御部は、第1の電源部に出力する制御信号のみを制御することによって、第1の電源部及び第2の電源部による電源供給を停止できる。この結果、制御対象を一本化し、制御部が第1の電源部及び第2の電源部の出力電圧の監視及び電源供給の停止のために使用するポートの数や配線を削減できる。また、制御部は、電圧監視部からの出力のみを監視することによって、第1の電圧及び第2の電圧の電圧値が共に正常であるか否かを識別できる。このため、監視対象を一本化し、監視用のプログラムの容量を削減することができる。また、システムを単純化でき、コストダウンを図ると共に、システムの信頼性を向上できる。また、第1の電圧及び第2の電圧の電圧値の少なくとも一方が異常である場合には、第1の電源部及び第2の電源部の電源供給が停止されるため、異常発生時における無駄な電力消費の発生を抑制できる。
上記(2)の制御装置では、第2の電源部から出力される第2の電圧が、第1のデバイスの駆動に利用される。そして、第1の電圧及び第2の電圧の電圧値の少なくとも一方が異常である場合には、第1の電源部及び第2の電源部の電源供給が停止されると共に、第1のデバイスの駆動が初期化される。このため、異常発生時には、第1のデバイスの駆動をリセットして誤動作の発生を抑制しつつ、第1の電源部及び第2の電源部の電源供給を停止して無駄な電力消費の発生を抑制できる。
上記(3)の制御装置によれば、第1のデバイスと、当該第1のデバイスよりも電圧値が小さい電圧により駆動される第2のデバイスの駆動を制御できる。また、各電子デバイスに電源を供給するための第1の電源部、第2の電源部、及び第3の電源部のうちの、出力する電圧の電圧値が最も大きい第1の電源部から出力される第1の電圧によって、出力する電圧の電圧値が第1の電源部よりも小さい第2の電源部及び第3の電源部が駆動される。このため、制御部は、第1の電源部に出力する制御信号のみを制御することによって、第1の電源部、第2の電源部、及び第3の電源部による電源供給を停止できる。この結果、制御対象を一本化し、制御部が第1の電源部、第2の電源部、及び第3の電源部の出力電圧の監視及び電源供給の停止のために使用するポートの数や配線を削減できる。また、制御部は、電圧監視部からの出力のみを監視することによって、第1の電圧、第2の電圧、及び第3の電圧の電圧値の全てが正常であるか否かを識別できる。このため、監視対象を一本化し、監視用のプログラムの容量を削減することができる。また、第1の電圧、第2の電圧、及び第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常である場合には、第1の電源部、第2の電源部、及び第3の電源部の電源供給が停止されると共に、第1のデバイス及び第2のデバイスの駆動が初期化される。このため、異常発生時には、第1のデバイス及び第2のデバイスの駆動をリセットして誤動作の発生を抑制しつつ、第1の電源部、第2の電源部、及び第3の電源部の電源供給を停止して無駄な電力消費の発生を抑制できる。
上記(4)の制御装置によれば、第1の電源部から出力される第1の電圧が、第3のデバイスの駆動に利用される。このため、比較的大きな電圧値の駆動電圧を必要とする電子デバイスを第3のデバイスとして接続して当該電子デバイスに電源を供給できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、出力電圧が互いに異なる複数の電源部を使用して各電子デバイスに電力を供給する場合において、電圧監視や制御のために使用するポートの数や配線の数を削減可能な制御装置を提供できる。
【0015】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の制御装置に関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0018】
<装置の構成>
図1は、本実施形態の制御装置100を含む制御システムの構成例を示すブロック図である。実施形態に係る制御システムは、例えば車両用のメータユニットである表示装置の一部分として利用することができ、制御装置100に対して電子デバイスであるサブCPU31及びグラフィックコントローラ32等が接続されて構成されている。
図1に示した制御システムによれば、液晶ディスプレイ等の画面に対して文字、図形、画像等の様々な可視情報を描画するための制御を、メインCPU10(制御部)、サブCPU31(第1のデバイス)、グラフィックコントローラ32(第2のデバイス)などを用いて実行することが可能である。
【0019】
グラフィックコントローラ32は、画面表示に必要な各種の同期信号を生成したり、画面に対応付けたフレームメモリ上に必要なグラフィックデータを描画したり、前記フレームメモリ上のデータを同期信号に従って各タイミングで出力するための制御を行うことができる。サブCPU31は、グラフィックコントローラ32が処理できない特別なグラフィック情報を描画したり、グラフィックコントローラ32に命令やデータを与えるための処理を行うことができる。メインCPU10は、表示対象の様々な情報を収集したり、収集した情報を加工したり、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32を制御するための処理を実行することができる。
【0020】
尚、実際の表示装置においては更に様々な構成要素を接続する必要があるが、
図1においては説明の簡単化のために主要な構成要素だけを示してある。
【0021】
<必要な電源電圧の説明>
車両用のメータユニットの表示装置の内部においては、複数の電子デバイスが互いに電圧の異なる複数の電源電圧を必要とする場合がある。
【0022】
例えば、
図1に示した回路において、サブCPU31(第1のデバイス)は定格電圧が1.8±(許容誤差)[V]の電源電圧が電源入力端子31aに印加されている状態で動作する。この電源電圧が許容範囲を逸脱すると、サブCPU31は誤動作する可能性がある。また、
図1に示したグラフィックコントローラ32(第2のデバイス)は、定格電圧が1.2±(許容誤差)[V]の電源電圧が電源入力端子32aに印加されている状態で動作する。この電源電圧が許容範囲を逸脱すると、グラフィックコントローラ32は誤動作する可能性がある。また、定格電圧が3.3±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とする他の電子デバイス(第3のデバイス、図示せず。)が必要になる場合もある。
【0023】
尚、
図1に示したメインCPU10、第1の電圧監視部41、ANDゲート47等の回路については、外部から供給される安定した電源電圧(例えば5[V]、図示せず。)により動作する。また、複合電源回路20は車両側のバッテリーから供給される直流電圧+B(例えば12[V]。)により動作する。
【0024】
<電源回路の構成>
上記の3.3[V]、1.8[V]、及び1.2[V]の3系統の各電源電圧を生成するために、
図1に示した回路には集積回路(IC、Integrated Circuit)として構成した複合電源回路20が備わっている。この複合電源回路20の内部には、第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23が含まれている。
【0025】
第1の電源部21は、車両側から電源入力端子20aに印加される直流電圧+Bに基づいて、3.3[V]の安定した直流電源電圧(第1の電圧)を生成し、この電圧(3.3[V])を出力端子21cを介して第1の電圧出力端子20cに出力することができる。また、第1の電源部21は、制御入力端子20bから端子21aに入力される制御信号のオンオフに従って電源供給の開始及び停止が決定され、当該電源供給時には、3.3[V]の第1の電圧を出力する。より具体的には、制御信号がオンの時には第1の電源部21が電圧(3.3[V])を出力端子21cに出力し、制御信号がオフの時には第1の電源部21が電圧(3.3[V])の出力を停止し、0[V]を出力する。当該出力端子21cに出力された3.3[V]の電圧は、例えば、前述した3.3±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とする第3のデバイスに印加される。
【0026】
第2の電源部22は、第1の電圧出力端子20cと接続されている入力端子22aに供給される直流電圧(3.3[V])に基づいて、所定の電圧(1.8[V])を生成する。第2の電源部22は、生成した電圧(1.8[V])を、端子22bを介して第2の電圧出力端子20dに供給する。また、この電圧(1.8[V])は出力端子22cにも現れる。即ち、第2の電源部22は、第1の電源部21から出力される3.3[V]の電圧(第1の電圧)が印加されて電源供給を開始し、当該電源供給時には、3.3[V]の第1の電圧よりも電圧値が小さい1.8[V]の第2の電圧を出力する。当該端子22bに出力された1.8[V]の電圧は、1.8±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とするサブCPU31の電源入力端子31aに印加される。
【0027】
第3の電源部23は、第1の電圧出力端子20cと接続されている入力端子23aに供給される直流電圧(3.3[V])に基づいて、所定の電圧(1.2[V])を生成する。第3の電源部23は、生成した電圧(1.2[V])を、端子23bを介して第3の電圧出力端子20eに供給する。また、この電圧(1.2[V])は出力端子23cにも現れる。即ち、第3の電源部23は、第1の電源部21から出力される3.3[V]の電圧(第1の電圧)が印加されて電源供給を開始し、当該電源供給時には、3.3[V]の第1の電圧よりも電圧値が小さい1.2[V]の第3の電圧を出力する。当該出力端子23cに出力された1.2[V]の電圧は、1.2±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とするグラフィックコントローラ32の電源入力端子32aに印加される。
【0028】
つまり、第2の電源部22及び第3の電源部23は、第1の電源部21が生成した電源電圧(3.3[V])に基づいて、互いに異なる電源電圧(1.8[V]及び1.2[V])をそれぞれ生成する。
【0029】
また、複合電源回路20の制御入力端子20bは、メインCPU10の出力ポート10aと接続されている。そして、制御入力端子20bに印加される制御信号(ON/OFF)は、メインCPU10が生成する。
【0030】
<制御装置の構成>
図1に示すように、複合電源回路20の内部には第2の電圧監視部42、第3の電圧監視部43、NANDゲート44、及び出力トランジスタ45が備わっている。また、複合電源回路20のオープンコレクタ出力端子20fに第1の電圧監視部41が接続されている。
【0031】
第2の電圧監視部42は、第2の電源部22が出力端子22cに出力する電圧(通常時は、1.8[V]。)を監視して、この電圧が規定の範囲内であるか否かを表す二値信号を出力する。即ち、第2の電源部22の出力する電源電圧(1.8[V])が、サブCPU31が正常に動作する規定範囲(1.8±許容誤差[V])内の電圧であるか否かを第2の電圧監視部42が識別する。
【0032】
第3の電圧監視部43は、第3の電源部23が出力端子23cに出力する電圧(通常時は、1.2[V]。)を監視して、この電圧が規定の範囲内であるか否かを表す二値信号を出力する。即ち、第3の電源部23の出力する電源電圧(1.2[V])が、グラフィックコントローラ32が正常に動作する規定範囲(1.2±許容誤差[V])内の電圧であるか否かを第3の電圧監視部43が識別する。
【0033】
第2の電圧監視部42の識別結果を表す二値信号及び第3の電圧監視部43の識別結果を表す二値信号は、それぞれNANDゲート44に入力される。NANDゲート44の出力端子は出力トランジスタ45のベース端子に接続されている。また、出力トランジスタ45は、エミッタ端子が接地され、コレクタ端子がオープンコレクタ出力端子20fと接続されている。
【0034】
複合電源回路20のオープンコレクタ出力端子20fは、第1の電圧監視部41の入力端子41aと接続され、更に抵抗器46を介して第1の電圧出力端子20cとも接続されている。
【0035】
第1の電圧監視部41は、第1の電源部21が出力端子21cに出力する電圧(通常時は、3.3[V]。)を監視して、この電圧が規定の範囲内であるか否かを表す二値信号を出力する。但し、第1の電圧監視部41の入力端子41aにはオープンコレクタ出力端子20fも接続されているので、出力端子21cの電圧(3.3[V])だけでなく、他の電圧(1.8[V]、1.2[V])の状態も、次に説明するように第1の電圧監視部41の監視結果に反映される。
【0036】
第2の電源部22の出力電圧(1.8[V])が規定の範囲内にある時には、第2の電圧監視部42の出力する二値信号が高レベルH(正常)になる。また、第3の電源部23の出力電圧(1.2[V])が規定の範囲内にある時には、第3の電圧監視部43の出力する二値信号が高レベルH(正常)になる。したがって、2系統の電圧(1.8[V]、1.2[V])が共に正常の場合には、NANDゲート44の出力が低レベルLになり、出力トランジスタ45がオフ(非導通)になるので、第1の電圧監視部41の入力電圧に影響は生じない。
【0037】
一方、第2の電源部22の出力電圧(1.8[V])が規定の範囲を逸脱すると、第2の電圧監視部42の出力する二値信号が低レベルL(異常)になり、NANDゲート44の出力が高レベルHになり、出力トランジスタ45がオン(導通)になる。これにより、第1の電圧監視部41の入力端子41aが出力トランジスタ45を介して接地される。したがって、第2の電圧監視部42が電圧の異常を検出した場合には、その検出結果も第1の電圧監視部41の識別状態に反映され、第1の電圧監視部41が異常を検出する。
【0038】
同様に、第3の電源部23の出力電圧(1.2[V])が規定の範囲を逸脱すると、第3の電圧監視部43の出力する二値信号が低レベルL(異常)になり、NANDゲート44の出力が高レベルHになり、出力トランジスタ45がオン(導通状態)になる。これにより、第1の電圧監視部41の入力端子41aが出力トランジスタ45を介して接地される。したがって、第3の電圧監視部43が電圧の異常を検出した場合には、その検出結果も第1の電圧監視部41の識別状態に反映され、第1の電圧監視部41が異常を検出する。
【0039】
つまり、3系統の電源電圧(3.3[V]、1.8[V]、1.2[V])の少なくとも1つが各々の電圧について規定された範囲を逸脱した場合には、この異常を第1の電圧監視部41が検出する。第1の電圧監視部41は、異常を検出していない時には高レベルHを出力端子41bに出力し、電圧の異常を検出すると低レベルLを出力端子41bに出力する。
【0040】
第1の電圧監視部41が出力端子41bから出力する二値信号は、メインCPU10の入力ポート10b及びANDゲート47の一方の入力端子47aに印加される。ANDゲート47の他方の入力端子47bは、メインCPU10の出力ポート10cと接続されている。ANDゲート47の出力端子47cは、サブCPU31のリセット入力端子31b及びグラフィックコントローラ32のリセット入力端子32bと接続されている。
【0041】
つまり、第1の電圧監視部41が電圧の異常を検出した時に出力端子41bに出力される二値信号(L)と、メインCPU10が出力ポート10cに出力するリセット信号(L)とのいずれか一方により、ANDゲート47がリセット信号(初期化信号)を生成する。ANDゲート47の出力するリセット信号により、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32がリセットされ各々の動作が停止する。
【0042】
<全体の動作の説明>
<メインCPUの主要な動作>
メインCPU10の主要な動作を
図2に示す。
メインCPU10は、動作を開始すると出力ポート10aに出力する制御信号をオンに切り替える(ステップS11)。この制御信号により、複合電源回路20は電力を供給するための動作を開始する。
【0043】
次のステップS12では、メインCPU10は入力ポート10bに印加される二値信号の状態を参照し、低レベル(L:電圧異常検出状態)の信号が印加されているか否かを識別する。低レベルの信号が印加されていない(即ち、高いレベルの信号が印加されている。)と判定した場合には再度ステップS12の処理を再度実行し、低レベルの信号が印加された状態になると、ステップS13の処理を実行する。
【0044】
ステップS13では、メインCPU10はステップS12の識別条件を満たす状態が所定時間(A)以上経過したか否かを識別する。所定時間(A)を経過した場合はステップS14に進み、経過してなければステップS12に戻る。
【0045】
ステップS14では、メインCPU10は出力ポート10aに出力する制御信号をオフに切り替える。この制御信号により、複合電源回路20は電力を出力に供給するための動作を停止する。
【0046】
尚、
図2の動作には示されていないが、メインCPU10は自身の電源がオンになった直後や、何らかの異常を検出した時には、出力ポート10cに所定のリセット信号を出力することができる。
【0047】
<メインCPU以外の回路の動作>
<正常時の動作>
図2のステップS11でメインCPU10が出力ポート10aに出力する制御信号がオンになると、複合電源回路20は次のように動作する。
【0048】
第1の電源部21は、電源入力端子20aに供給される電源電圧(+B)に基づいて、第1の電圧である電源電圧(3.3[V])を生成し、この電圧を第1の電圧出力端子20cに出力する。これにより、前述した3.3±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とする第3のデバイスが制御装置100に接続されている場合に、当該第3のデバイスに上記第1の電圧が印加されて当該第3のデバイスが駆動される。
【0049】
第2の電源部22は、第1の電源部21が第1の電圧出力端子20cに出力する電圧(3.3[V])に基づいて、第2の電圧である電源電圧(1.8[V])を生成し、この電圧を第2の電圧出力端子20dに出力する。これにより、サブCPU31に第2の電圧うが印加されてサブCPU31が駆動される。
【0050】
第3の電源部23は、第1の電源部21が第1の電圧出力端子20cに出力する電圧(3.3[V])に基づいて、第3の電圧である電源電圧(1.2[V])を生成し、この電圧を第3の電圧出力端子20eに出力する。これにより、グラフィックコントローラ32に第3の電圧が印加さてグラフィックコントローラ32が駆動される。
【0051】
<異常時の動作>
(1)第1の電源部21が故障した場合:
第1の電圧出力端子20cに現れる電圧(第1の電圧、通常時は3.3[V]。)が規定範囲外になり、抵抗器46を介して第1の電圧監視部41の入力端子41aに印加される電圧が規定範囲外になると、第1の電圧監視部41が電圧の異常を検出する。これにより、電圧の異常を示す二値信号(L)が、第1の電圧監視部41の出力端子41bからメインCPU10の入力ポート10b及びANDゲート47の入力端子47aに印加される。
【0052】
(2)第2の電源部22が故障した場合:
第2の電圧出力端子20d及び出力端子22cに現れる電圧(第2の電圧、通常時は1.8[V]。)が規定範囲外になると、第2の電圧監視部42がこの電圧異常を検出する。これにより、第2の電圧監視部42が低レベルLの信号を出力し、NANDゲート44の出力が高レベルHになり、出力トランジスタ45がオンになる。したがって、第1の電圧監視部41の入力端子41aが出力トランジスタ45を介して接地され、規定範囲外の低電圧(0[V]に近い電圧)になるので第1の電圧監視部41が電圧の異常を検出する。これにより、電圧の異常を示す二値信号(L)が、第1の電圧監視部41の出力端子41bからメインCPU10の入力ポート10b及びANDゲート47の入力端子47aに印加される。
【0053】
(3)第3の電源部23が故障した場合:
第3の電圧出力端子20e及び出力端子23cに現れる電圧(第3の電圧、通常時は1.2[V]。)が規定範囲外になると、第3の電圧監視部43がこの電圧異常を検出する。これにより、第3の電圧監視部43が低レベルLの信号を出力し、NANDゲート44の出力が高レベルHになり、出力トランジスタ45がオンになる。したがって、第1の電圧監視部41の入力端子41aが出力トランジスタ45を介して接地され、規定範囲外の低電圧(0[V]に近い電圧)になるので第1の電圧監視部41が電圧の異常を検出する。これにより、電圧の異常を示す二値信号(L)が、第1の電圧監視部41の出力端子41bからメインCPU10の入力ポート10b及びANDゲート47の入力端子47aに印加される。
【0054】
<動作停止の場合>
上記(1)、(2)、(3)のいずれの状況においても、第1の電圧監視部41が出力する二値信号(L)により、
図2のステップS14の処理がメインCPU10により実行される。即ち、メインCPU10は、第1の電圧の電圧値、第2の電圧の電圧値、及び第3の電圧値の少なくとも1つが異常であるとの判定結果を示す信号を第1の電圧監視部41から受け付けた場合には、出力ポート10aに出力する制御信号をオフに切り替え、第1の電源部21の駆動を停止させる制御信号を第1の電源部21に出力する。この制御信号により、複合電源回路20は電力を供給するための動作を停止する。
また、ANDゲート47が出力端子47cよりリセット信号を出力する。このリセット信号を受け付けると、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32はいずれも動作停止状態になる。
【0055】
図2のステップS14の処理により、複合電源回路20の動作停止を指示する制御信号がメインCPU10から複合電源回路20の制御入力端子20bに印加される。この制御信号により、第1の電源部21は出力端子21cへの電圧の出力を停止する(駆動停止状態)。この場合、第1の電圧出力端子20cの電圧は略0[V]になる。
【0056】
上記のように、第1の電源部21の動作が停止すると、第2の電源部22もその入力端子22aに供給される電圧が低下するため、動作を停止する。同様に、第3の電源部23も入力端子23aに供給される電圧が低下するため、動作を停止する。
【0057】
つまり、電源回路の負荷である各電子デバイス(31、32等)がリセット状態になった時には、第1の電圧出力端子20c、第2の電圧出力端子20d、及び第3の電圧出力端子20eの全ての端子から出力への電力供給が自動的に停止される。したがって、無駄な電力消費を最小限に抑制できる。
【0058】
以下では、実施形態に係る制御装置100の作用及び効果について説明する。
【0059】
(比較例)
まず、
図3を参照して、実施形態に係る制御装置100と対比される比較例について説明する。
図3は、比較例に係る制御装置200を含む制御システムの構成例を示すブロック図である。以下の比較例に関する説明では、実施形態に係る制御装置100との相違点について重点的に説明し、同一の部材については同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
比較例に係る制御装置200では、第1の電源IC71、第2の電源IC72、及び第3の電源IC73が、実施形態に係る制御装置100における第1の電源部21、第2の電源部22、第3の電源部23のそれぞれに相当する機能を発揮する。即ち、第1の電源IC71は、3.3[V]の電圧を生成して出力する。当該電圧は、例えば、前述した3.3±(許容誤差)[V]の電源電圧を必要とする第3のデバイスに印加される。第2の電源IC72は、1.8[V]の電圧を生成して出力し、当該電圧がサブCPU31に印加される。第3の電源IC73は、1.2[V]の電圧を生成して出力し、当該電圧がグラフィックコントローラ32に印加される。これら第1の電源IC71、第2の電源IC72、及び第3の電源IC73は、実施形態に係る制御装置100の場合とは異なり、車両側のバッテリーから供給される直流電圧+B(例えば12[V]。)により動作する。
【0061】
第1の電圧監視部81、第2の電圧監視部82、及び第3の電圧監視部83は、第1の電源IC71、第2の電源IC72、及び第3の電源IC73が出力する電圧をそれぞれ監視して、当該電圧が規定の範囲内であるか否かを表す信号をメインCPU10にそれぞれ出力する。
【0062】
また、メインCPU10は、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32のそれぞれに対してリセット信号を出力可能に構成されている。
【0063】
このような構成を有する比較例に係る制御装置200の動作について説明する。
正常時には、バッテリーから直流電圧+Bが供給された第1の電源IC71、第2の電源IC72、及び第3の電源IC73がそれぞれ電源電圧を出力し、当該電源電圧が印加された各電子デバイスが駆動される。
一方、第1の電源IC71、第2の電源IC72、及び第3の電源IC73のいずれかの出力電圧が規定範囲外となった異常時には、当該規定範囲外となった電源ICに対応する電圧監視部が、異常時であることを示す信号をメインCPU10に出力する。そして、当該信号を受け付けたメインCPU10は、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32のそれぞれに対してリセット信号を出力してこれら電子デバイスの駆動を停止させる。
【0064】
以上説明した制御装置200では、複数の電圧監視部からの出力信号をそれぞれメインCPU10に入力する必要があるため、使用するポートの数が増え、配線の数も増えてしまうという問題があった。また、メインCPU10が複数の入力ポートの状態をそれぞれ監視しなければならないので、監視用のプログラムの容量が増加し、システムが複雑化してコストが増加してしまうという問題もあった。また、異常発生時にメインCPU10が各電子デバイスにリセット信号を出力して各電子デバイスが動作を停止したとしても、各電源回路は動作したままであるため、各電子デバイスが動作していない状態であっても、各電源回路が無駄な電力の消費を続けることになるという問題もあった。
【0065】
これに対して、実施形態に係る制御装置100は、メインCPU10(制御部)と、メインCPU10から受け付けた制御信号に従って電源供給の開始及び停止が決定され、該電源供給時には、第1の電圧を出力する第1の電源部21と、該第1の電源部21から出力される第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、該電源供給時には、第1の電圧よりも電圧値が小さい第2の電圧を出力する第2の電源部22と、第1の電源部21から出力される第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、該電源供給時には、第2の電圧よりも電圧値が小さい第3の電圧を出力する第3の電源部23と、第1の電圧の電圧値、第2の電圧の電圧値、及び第3の電圧値の全てが正常であるか否かを判定し、当該判定結果をメインCPU10に出力する電圧監視部(第1の電圧監視部41、第2の電圧監視部42、第3の電圧監視部43)と、を備えている。そして、第2の電源部22から出力される第2の電圧が、サブCPU31(第1のデバイス)に印加されてサブCPU31の駆動に利用され、第3の電源部23から出力される第3の電圧が、グラフィックコントローラ32に印加されてグラフィックコントローラ32の駆動に利用され、第3の電源部23から出力される第3の電圧が、第3のデバイスに印加されて該第3のデバイスの駆動に利用可能に構成されている。そして、メインCPU10は、第1の電圧の電圧値、第2の電圧の電圧値、及び第3の電圧値の少なくとも1つが異常であるとの判定結果を電圧監視部から受け付けた場合には、第1の電源部21の駆動を停止させる制御信号を第1の電源部21に出力する。また、電圧監視部が第1の電圧の電圧値、第2の電圧の電圧値、及び第3の電圧値の少なくとも1つが異常であると判定した場合には、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32の駆動を初期化するための初期化信号がサブCPU31及びグラフィックコントローラ32に入力される。
【0066】
このような構成を有する制御装置100では、電子デバイスであるサブCPU31及びグラフィックコントローラ32等に電源を供給するための第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23のうちの、出力する電圧値が最も大きい第1の電源部21から出力される第1の電圧によって、出力する電圧の電圧値が小さく、このために動作に必要な定格電圧も小さい第2の電源部22及び第3の電源部23が駆動される。このため、メインCPU10が第1の電源部21に出力する制御信号のみを制御することによって、第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23による電源供給を停止できる。この結果、制御対象を1つのポートに一本化し、メインCPU10が第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23の出力電圧の監視及び電源供給の停止のために使用するポートの数や配線を削減できる。
【0067】
また、メインCPU10は、電圧監視部からの出力のみを監視することによって、第1の電圧、第2の電圧、及び第3の電圧の電圧値の全てが正常であるか否かを識別できる。この結果、監視対象を1つのポートに一本化し、監視用のプログラムの容量を削減することができる。
【0068】
また、第1の電圧、第2の電圧、及び第3の電圧の電圧値の少なくとも1つが異常である場合には、第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23の電源供給が停止されると共に、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32の駆動が初期化される。このため、異常発生時には、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32の駆動をリセットして誤動作の発生を抑制しつつ、第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23の電源供給を停止して無駄な電力消費の発生を抑制できる。
【0069】
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
【0070】
例えば、本実施形態では、第1の電源部21、第2の電源部22、及び第3の電源部23等を複合電源回路20として1つの回路とする構成としたが、集積回路を用いる代わりに、個別の電子部品を組み合わせる構成としても構わない。
【0071】
また、各電源部が出力する電圧の電圧値、及び各電子デバイスに印加される電圧の電圧値を変更してもよいし、組み合わせる電源部の数についても必要に応じて増減することができる。例えば本実施形態では、3つの電源部を設ける構成としたが、2つの電源部を設ける構成としても構わない。このような変形例として、例えば、実施形態に係る制御システムから第3の電源部23を減じた構成が考えられる。
即ち、当該変形例に係る制御装置は、メインCPU10と、メインCPU10から受け付けた制御信号に従って電源供給の開始及び停止が決定され、該電源供給時には、第1の電圧を出力する第1の電源部21と、該第1の電源部21から出力される第1の電圧が印加されて電源供給を開始し、該電源供給時には、第1の電圧よりも電圧値が小さい第2の電圧を出力する第2の電源部22と、第1の電圧の電圧値及び第2の電圧の電圧値が共に正常であるか否かを判定し、当該判定結果をメインCPU10に出力する電圧監視部と、を備える。そして、メインCPU10は、第1の電圧の電圧値及び第2の電圧の電圧値の少なくとも一方が異常であるとの判定結果を電圧監視部から受け付けた場合には、第1の電源部21の駆動を停止させる制御信号を第1の電源部21に出力する。このような構成によっても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、当該変形例に係る制御装置では、更に、第2の電源部22から出力される第2の電圧が、サブCPU31に印加されてサブCPU31の駆動に利用され、電圧監視部が第1の電圧の電圧値及び第2の電圧の電圧値の少なくとも一方が異常であると判定した場合には、サブCPU31の駆動を初期化するための初期化信号がサブCPU31に入力される、構成としても構わない。
【0072】
また、本実施形態では、第1の電圧監視部41の出力端子41bから出力される二値信号が、ANDゲート47の出力端子47cを介してサブCPU31のリセット入力端子31b及びグラフィックコントローラ32のリセット入力端子32bに入力され、これにより、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32がリセットされ各デバイスの動作が停止する構成としたが、第1の電圧監視部41の出力端子41bから出力される二値信号が、リセット入力端子31b及びグラフィックコントローラ32のリセット入力端子32bに直接は入力されず、リセット入力端子31b及びグラフィックコントローラ32のリセット入力端子32bがメインCPU10の出力ポート10cのみと接続され、サブCPU31及びグラフィックコントローラ32がメインCPU10からのリセット信号に従ってリセットされ各デバイスの動作が停止する構成としても構わない。