特許第6182014号(P6182014)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182014
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20170807BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   H01H36/00 Y
   B60R16/02 630Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-165196(P2013-165196)
(22)【出願日】2013年8月8日
(65)【公開番号】特開2015-35307(P2015-35307A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2016年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 成史
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−123470(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0085793(US,A1)
【文献】 特開2002−117751(JP,A)
【文献】 特開2010−141834(JP,A)
【文献】 特開2012−134030(JP,A)
【文献】 特開2003−177871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングの底部に固定された基板と、
複数の電気回路に対応した手指で触れられる複数の操作表示が設けられる操作板と、前記操作板の周縁から前記基板に向かって延びて前記ハウジングによって案内される壁部と、を含み、手指で押し込まれることによって前記基板に接離する方向に移動する一つの操作ノブと、
前記基板に固定され、前記操作ノブが手指で押し込まれることによって前記操作ノブに押圧されて押圧信号を出力する一つのプッシュスイッチと、
前記操作ノブの複数の前記操作表示にそれぞれ対応するように前記ハウジング内の前記基板に取り付けられ、手指の近接を感知して近接信号を出力する複数のタッチ電極と、
押圧信号が入力されたときに、各タッチ電極の近接信号に基づいて、いずれの操作表示に手指が接触しているか判定して手指が接触している操作表示に対応する電気回路に指令信号を出力する制御回路と、
を備え、
前記各タッチ電極は、手指の近接を感知する各感知部と、前記基板に固定される脚部とを有し、
前記脚部は、前記操作ノブが手指で押し込まれていない場合には前記操作板の前記基板側の面と前記各感知部との間に隙間があり、前記操作ノブが手指で押し込まれると前記操作板の前記基板側の面と前記各感知部とが近接するように前記各感知部を前記基板から離間して保持することを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置であって、
複数の前記操作表示のうちの一つは前記タッチ電極が設けられていない空操作表示であり、
制御回路は、押圧信号のみが入力され、近接信号が入力されない場合は、空操作表示に手指が触れていると判定することを特徴とするスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置として、操作者が手指で接触して入力可能なタッチセンサを入力手段として用いたスイッチ装置がある(特許文献1、2)。
【0003】
ところで、上述のスイッチ装置では、操作者がタッチセンサに誤って接触した場合にも入力が受け付けられ、電気回路に対して操作者の意図しない制御が実行される可能性がある。
【0004】
そこで、操作者がタッチセンサに誤って接触することに起因する、電気回路に対する操作者の意図に反した制御を抑制することができるスイッチ装置が用いられている。たとえば、複数の操作表示が記された操作板と、どの操作表示に操作者が触れたかを示す近接信号を出力する複数のタッチ電極と、押圧されて押圧信号を出力する押圧スイッチと、電気回路に指令信号を出力する制御部とを備えるスイッチ装置がある(特許文献3)。ここで、タッチ電極は、操作板に一体的、かつ、複数の操作表示のそれぞれに対応して設けられている。押圧スイッチは、操作者が操作板を押し込むことによって押圧される。制御部は、押圧信号が入力された場合にのみ近接信号の入力を確定し、確定された近接信号に基づいて電気回路に指令信号を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−134030号公報
【特許文献2】特開2003−177871号公報
【特許文献3】特開2007−317393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3のスイッチ装置では、タッチ電極は操作板と一体的に設けられているため、操作者が操作板を押し込む際に操作板と一緒にタッチ電極も移動することができる。しかしながら、操作板とタッチ電極との一体的な移動を可能とするために、タッチ電極は回路基板に対して固定することができない。そのため、特許文献3のスイッチ装置では、回路基板とタッチ電極との間を柔軟性のあるハーネスやフレキシブル基板などで接続する必要があり、部品点数が増加し、コストが高くなる。
【0007】
また、タッチ電極を押し込むために必要な力は、ハーネスやフレキシブル基板の取り回し状態によって変化するため、量産時の製造精度によってはスイッチ装置ごとにタッチ電極を押し込むために必要な力にバラツキが出る可能性がある。
【0008】
また、タッチ電極を繰り返し押し込むことによってハーネスやフレキシブル基板が断線しないよう、各部品には高い耐久性が要求される。さらに、ハーネスやフレキシブル基板は経年変化によって硬化するため、スイッチ装置を長年使用した場合にタッチ電極を押し込むときの操作感覚が変化し得る。
【0009】
本発明は、複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置において、ハーネスやフレキシブル基板を用いずにタッチ電極を回路基板に対して固定することができ、部品点数を削減することができるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のスイッチ装置は、複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置であって、ハウジングと、前記ハウジングの底部に固定された基板と、複数の電気回路に対応した手指で触れられる複数の操作表示が設けられる操作板と、前記操作板の周縁から前記基板に向かって延びて前記ハウジングによって案内される壁部と、を含み、手指で押し込まれることによって前記基板に接離する方向に移動する一つの操作ノブと、前記基板に固定され、前記操作ノブが手指で押し込まれることによって前記操作ノブに押圧されて押圧信号を出力する一つのプッシュスイッチと、前記操作ノブの複数の前記操作表示にそれぞれ対応するように前記ハウジング内の前記基板に取り付けられ、手指の近接を感知して近接信号を出力する複数のタッチ電極と、押圧信号が入力されたときに、各タッチ電極の近接信号に基づいて、いずれの操作表示に手指が接触しているか判定して手指が接触している操作表示に対応する電気回路に指令信号を出力する制御回路と、を備え、前記各タッチ電極は、手指の近接を感知する各感知部と、前記基板に固定される脚部とを有し、前記脚部は、前記操作ノブが手指で押し込まれていない場合には前記操作板の前記基板側の面と前記各感知部との間に隙間があり、前記操作ノブが手指で押し込まれると前記操作板の前記基板側の面と前記各感知部とが近接するように前記各感知部を前記基板から離間して保持することを特徴とする。
【0011】
本発明のスイッチ装置において、複数の前記操作表示のうちの一つは前記タッチ電極が設けられていない空操作表示であり、制御回路は、押圧信号のみが入力され、近接信号が入力されない場合は、空操作表示に手指が触れていると判定するようにしても好適である。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置において、ハーネスやフレキシブル基板を用いずにタッチ電極を回路基板に対して固定することができ、部品点数を削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態における複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置を示す図である。
図2】本発明の実施形態におけるスイッチ装置の図1に示された線A−Aに沿った断面図であり、(a)は操作ノブが押し込まれていない状態を示し、(b)は操作ノブが押し込まれた状態を示す図である。
図3】本発明の実施形態におけるスイッチ装置の基板、プッシュスイッチ、タッチ電極を示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態におけるスイッチ装置の制御部の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、複数の電気回路の制御に用いるスイッチ装置として、車載用空調装置の制御に用いるスイッチ装置10を示している。
【0015】
図1に示すように、スイッチ装置10は、操作ノブ20とハウジング30とを含む。図1に示すように、操作ノブ20の表面には、複数の電気回路に対応した手指で触れられる複数の操作表示21a−21fが配置されている。図1に示すように、操作ノブ20の表面には、左上から外周に沿って時計回りに、エアコンのオン・オフ切り替えの操作表示21a、外気導入と内気循環との切り替えの操作表示21b、リアガラスの曇り取りの熱線の操作表示21c、送風停止の操作表示21d、フロントガラスの曇り取りの送風の操作表示21eの各操作表示が配置されている。また、図1に示すように、操作ノブ20の表面の中央領域にはオートエアコン切り替えの操作表示21fが配置されている。
【0016】
図1に示すように、操作ノブ20は、操作ノブ20の外周に沿ってハウジング30内に配置された鍔部22を含む。鍔部22は、ハウジング30の内側に接することによって、操作ノブ20がハウジング30から図1の手前側に飛び出すことを防止するために設けられている。
【0017】
図2は、図1の線A−Aに沿ったスイッチ装置10の断面図であり、図2(a)は操作ノブ20が操作者の手指によって押し込まれていない状態を示し、図2(b)は操作ノブ20が操作者の手指によって押し込まれた状態を示している。図3は、スイッチ装置10における基板40とプッシュスイッチ50と複数のタッチ電極61−65との配置関係を示している。
【0018】
図2に示すように、操作ノブ20は、表面に操作表示21a−21fが配置されている操作板23と、操作板23の端から下方に延びる壁部24と、操作板23の中央から下方に延びる押圧突起部25とを含む。図2に示すように、鍔部22が壁部24から外に向けて突き出して設けられている。図2(a)に示すように、鍔部22は、操作ノブ20が操作者の手指によって押し込まれていない場合に、ハウジング30に接するように配置されている。操作ノブ20は、操作者の手指によって押し込まれることによって、図2(a)の状態から図2(b)の状態になるように、ハウジング30に対して移動するように設けられている。
【0019】
図2に示すように、ハウジング30は、ハウジング30の上部に設けられた開口部31と、ハウジング30の底部から上方に突き出して配置されるリテーナ32とを含む。図2に示すように、開口部31とリテーナ32との間に操作ノブ20の壁部24が挿入されている。このような構造により、操作ノブ20が押し込まれる際に壁部24がリテーナ32によって案内され、操作者が操作表示21a−21fのいずれに触れて操作ノブ20を押し込んだ場合であっても、操作ノブ20がハウジング30に対して傾くことなく移動することができる。
【0020】
図2に示すように、ハウジング30の底部には基板40が固定されており、基板40の上にプッシュスイッチ50が配置されている。基板40には、半導体素子で構成され、制御部として機能する制御回路41が配置されている。プッシュスイッチ50は、図2(b)に示すように、操作ノブ20が操作者の手指によって押し込まれることによって押圧突起部25に押圧され、押圧信号を制御回路41へ出力する。また、プッシュスイッチ50は、操作ノブ20への押圧力が無くなると、図2(a)に示すように元の状態に復帰し、押圧突起部25を押し戻して操作ノブ20を押圧前の元の位置に戻す。図2(a)に示すように、鍔部22がハウジング30に接することによって、操作ノブ20が元の位置に戻る際にハウジング30から飛び出さないようになっている。
【0021】
図2に示すように、ハウジング30内には、操作ノブ20が押し込まれて移動する領域外に複数のタッチ電極が配置されている。タッチ電極の配置について、図3を用いて説明する。
【0022】
図3に示すように、基板40上には、操作板23の複数の操作表示にそれぞれ対応するように設けられた複数のタッチ電極61−65が設けられている。具体的には、図3の左上のタッチ電極から時計回りに、エアコンのオン・オフ切り替えの操作表示21aに対応するタッチ電極61、外気導入と内気循環との切り替えの操作表示21bに対応するタッチ電極62、リアガラスの曇り取りの熱線の操作表示21cに対応するタッチ電極63、送風停止の操作表示21dに対応するタッチ電極64、フロントガラスの曇り取りの送風の操作表示21eに対応するタッチ電極65が設けられている。図3に示すように、オートエアコン切り替えの操作表示21fに対応する位置にタッチ電極は設けられておらず、操作表示21fは空操作表示となっている。タッチ電極は、手指の近接を感知して近接信号を制御回路41へ出力する。タッチ電極は、例えば静電容量方式によって手指の接近を感知できるものであって、手指で直接に触れる必要のないものが用いられている。なお、図2では、タッチ電極63、65の2つの断面が示されている。
【0023】
図2(a)に示すように、操作ノブ20が操作者の手指により押し込まれていない場合には、タッチ電極63、65の上部は操作板23の基板40に対向する面(背面)から離れて設けられている。次に、図2(b)に示すように、操作ノブ20が操作者の手指により押し込まれている場合に操作板23の背面とタッチ電極63、65の上部との間の隙間が生じないように、操作板23の背面とタッチ電極63、65の上部とが接近する。なお、他のタッチ電極61、62、64と操作板23の背面との位置関係も、タッチ電極63、65の場合と同様である。
【0024】
図3に示すように、タッチ電極61−65は、手指の近接を感知するための感知部61a−65aと基板40に接続する脚部61b−65bとを含み、金属板をプレス加工して一体的に形成されている。タッチ電極61−65は、脚部61b−65bを基板40に圧入またはろう付けすることによって基板40に接続されている。
【0025】
このようにして構成されたスイッチ装置10の制御について説明する。図4は、スイッチ装置10の制御回路41の処理を示すフローチャートである。
【0026】
図4のステップS101に示すように、制御回路41は、プッシュスイッチ50から押圧信号が入力されているか判断する。図4のステップS101でYESと判断された場合、すなわち制御回路41に押圧信号が入力されている場合は、図4のステップS102に示すように、制御回路41は、タッチ電極61−65から近接信号があるか確認する。なお、本実施形態では、押圧信号の出力に先立って、各タッチ電極61−65は近接信号を出力するように構成されている。
【0027】
図4のステップS102でYESと判断された場合、すなわち近接信号がある場合は、図4のステップS103に示すように、制御回路41は、近接信号のうち最大値を示す近接信号を出力するタッチ電極に対応する操作表示が手指で押されていると判定し、当該操作表示に対応する電気回路に指令信号を出力する。
【0028】
図4のステップS101でNOと判断された場合、すなわち押圧信号が入力されていない場合は、制御回路41はタッチ電極61−65が出力する近接信号を読み取らず、電気回路への指令信号も出力しない。
【0029】
図4のステップS102でNOと判断された場合、すなわち、タッチ電極61−65のいずれも近接信号を出力していない場合は、図4のステップS104に示すように、制御回路41は、対応するタッチ電極が設けられていない空操作表示を操作者が手指で押していると判定し、空操作表示に対応する電気回路に指令信号を出力する。本実施形態では、制御回路41は、オートエアコンの切り替えの操作表示21fを操作者が手指で押したと判定し、操作表示21fに対応する電気回路に指令信号を出力する。なお、近接信号について、閾値が大きくなるほど空操作表示の領域が大きくなり、閾値が小さいほど空き操作表示の領域が小さくなる。操作性を考慮して、近接信号の閾値を決定すればよい。
【0030】
以上のように、本実施形態に係るスイッチ装置10によれば、操作ノブ20を押し込む際に、タッチ電極61−65が操作板23によって押し込まれることがなく、タッチ電極61−65をハウジング30内に固定して設けることができる。
【0031】
本実施形態に係るスイッチ装置10は、タッチ電極61−65を固定して設けることができるため、基板40とタッチ電極61−65とを柔軟性のあるハーネスやフレキシブル基板を用いて接続する必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
【0032】
本実施形態に係るスイッチ装置10は、基板40とタッチ電極61−65とをハーネスやフレキシブル基板を用いて接続する必要がないため、ハーネスなどに起因する操作に必要な力のバラツキや操作感覚の変化を防止することができる。
【0033】
本実施形態に係るスイッチ装置10は、操作ノブ20が押し込まれた場合には、操作板23の背面とタッチ電極61−65の上部との間に隙間が生じないように接近する。そのため、本実施形態に係るスイッチ装置10において、操作ノブ20が押し込まれた際の操作板とタッチ電極との位置関係は、操作板にタッチ電極が一体的に設けられているスイッチ装置と同様になる。本実施形態に係るスイッチ装置10は、操作ノブ20が押し込まれた際の近接信号を用いるため、操作板にタッチ電極が一体的に設けられているスイッチ装置に用いるタッチ電極と同程度の感度のタッチ電極を用いることができる。
【0034】
本実施形態に係るスイッチ装置10は、複数の操作表示21a−21fのうちの一つは対応するタッチ電極61−65が設けられていない空操作表示であるため、操作表示のすべてに対してタッチ電極を設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
【0035】
本実施形態に係るスイッチ装置10は、操作表示21a−21fに接触しただけでは入力が確定せず、操作ノブ20を押し込むことによって入力が確定するので、操作者が操作表示に触れただけで入力を確定するような誤入力を抑制することができる。
【0036】
上述した実施形態では、複数の操作表示のうちの一つはタッチ電極が設けられていない空操作表示であるが、空操作表示を設けず、すべての操作表示に対応するようにタッチ電極を設けてもよい。上述した実施形態では、手指以外で操作ノブを押し込んだ場合には、タッチ電極から近接信号が出力されないため、対応するタッチ電極が配置されている操作表示を選択したにも関わらず、空操作表示を選択したと判定されてしまう。そこで、すべての操作表示に対応するようにタッチ電極を設けることにより、すべてのタッチ電極から近接信号が出力されない場合は操作ノブが手指で操作されたものではなく、操作者の意図に反して操作ノブが押し込まれたものとして、入力操作が行われなかったという判定をすることができる。
【0037】
上述した実施形態では、操作ノブが押し込まれている場合に、操作板の背面とタッチ電極の上部との間に隙間がなくなるように操作板とタッチ電極とが接近しているが、操作ノブが押し込まれている場合であっても操作板の背面とタッチ電極の上部との間に隙間ができるようにしてもよい。このようにすることによって、スイッチ装置の組み付け精度にバラツキがあったとしても、操作ノブが押し込まれて移動する領域外にタッチ電極を確実に配置することができる。なお、タッチ電極が操作者の手指の近接を感知できる範囲であれば、操作面の背面とタッチ電極の上部との隙間は任意に設定することができる。
【0038】
上述した実施形態では、押圧信号の出力に先立って近接信号を出力しているが、押圧信号が出力されている間にのみ近接信号を出力するようにしてもよい。このようにすることで、タッチ電極が近接信号を出力する時間を減らすことができ、スイッチ装置の省電力化を図ることができる。
【0039】
上述した実施形態は、プッシュ式の操作ノブに適用したが、プッシュ式にダイヤル式を組み合わせたり、シーソー式やヒンジ式のスイッチを用いたりしてもよい。押圧スイッチとタッチ電極との組み合わせであれば、どのような操作ノブに用いてもよい。
【0040】
上述した実施形態は、車両の空調制御用のスイッチ装置であるが、複数の電気回路の制御に用いるのであれば、どのような用途にも用いてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 スイッチ装置、20 操作ノブ、21a−21f 操作表示、22 鍔部、23 操作板、24 壁部、25 押圧突起部、30 ハウジング、31 開口部、32 リテーナ、40 基板、50 プッシュスイッチ、61−65 タッチ電極。
図1
図2
図3
図4