(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記経時的感度減衰特性曲線を、最新の校正処理時に取得した感度値と、その直前の校正処理時に取得した感度値とを直線近似することにより取得することを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ使用寿命予測方法。
前記経時的感度減衰特性曲線を、最新の校正処理時に取得した感度値を含む少なくとも3つ以上の感度値からなるデータ群に対して最適な関数で近似することにより取得することを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ使用寿命予測方法。
検知対象ガスの検知を行うガスセンサを備えたガス検知部と、当該ガス検知部からの出力信号を処理する制御部と、当該ガスセンサについての校正履歴データを含む当該ガスセンサに固有の情報が記憶された記憶部とを備えており、
前記制御部は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガスセンサ使用寿命予測方法を実行する機能を有することを特徴とするガス検知装置。
【背景技術】
【0002】
一般に、ガス検知装置においては、ガスセンサの検知性能が使用に伴って経時的にあるいは他の理由によって劣化して一定以下に低下すると、その用途の性質上、きわめて危険な状態となることから、正常動作を保証するために定期的な保守点検を行うことが必要とされている。
【0003】
例えば、半導体式ガスセンサや電気化学式センサなどを用いたガス検知装置は、ガスセンサの検出感度やスパン特性などの初期特性、経時特性の個体差が大きいため、ガスセンサと信号処理回路の間に増幅度を調整可能な増幅器を接続し、これらのガスセンサの特性のばらつきを補正できるよう構成されている。
【0004】
而して、ガスセンサの検出感度は校正することはできるものの、使用寿命(使用限界時期)は到来することから、ガスセンサの使用寿命を判定することが行われている。具体的には例えば、ガスセンサの検出感度が経時的に劣下して初期感度値から規定の値まで低下した時点をガスセンサの使用寿命と判断している。
【0005】
また、特許文献1には、実験によって求められたグラフよりセンサ素子の内部インピーダンスと使用寿命までの動作可能日数の関係を数式化し、測定したガスセンサ素子の内部インピーダンスの値を元にセンサ素子の使用寿命までの残り時間を測定する方法が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、ガスセンサは個々に初期特性が異なるものであり、また、劣化特性も異なるものであるため、ガスセンサの使用寿命は、実際の使用環境、使用条件などによって大きく異なり、ガスセンサの使用寿命を予測することはほとんど困難であった。
【0008】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、ガスセンサについて、実際の使用寿命を予測してガス検知装置の正常動作状態を継続して維持することのできるガスセンサ使用寿命予測方法およびガス検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のガスセンサ使用寿命予測方法は、ガスセンサについて実施した標準ガスによる校正処理によって取得した当該ガスセンサの感度値を校正履歴データとして逐次記憶し、
この校正履歴データに基づいて、当該ガスセンサに固有の経時的感度減衰特性曲線を取得し、
この経時的感度減衰特性曲線によって、当該ガスセンサについて設定された、初期感度値に対する特定の割合の感度値となる特定減衰時点を求め、
この特定減衰時点を当該ガスセンサについての使用限界時期として取得することを特徴とする。
【0010】
本発明のガスセンサ使用寿命予測方法においては、前記経時的感度減衰特性曲線として、最新の校正処理時に取得した感度値と、その直前の校正処理時に取得した感度値とを直線近似することにより取得したものを用いることができる。
また、前記経時的感度減衰特性曲線として、最新の校正処理時に取得した感度値を含む少なくとも3つ以上の感度値からなるデータ群に対して最適な関数で近似することにより取得したものを用いてもよい。
【0011】
本発明のガス検知装置は、検知対象ガスの検知を行うガスセンサを備えたガス検知部と、当該ガス検知部からの出力信号を処理する制御部と、当該ガスセンサについての校正履歴データを含む当該ガスセンサに固有の情報が記憶された記憶部とを備えており、
前記制御部は、上記のガスセンサ使用寿命予測方法を実行する機能を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のガスセンサ使用寿命予測方法によれば、対象とするガスセンサの使用可能期間の終期を、実際に使用限界時期(使用寿命)が到来する前に、当該ガスセンサの実際の劣化特性に基づいて予測することができるので、予め交換用の新ガスセンサを用意しておくなどの予備保全を行うことができる。また、少なくとも2つの感度値(校正履歴データ)によりガスセンサの使用可能期間の終期を予測することができるので、ガスセンサの寿命予測処理を迅速にかつ容易に行うことができる。
従って、このようなガスセンサ使用寿命予測方法が実行されるガス検知装置によれば、ガスセンサが予期せずに使用限界時期に達してガス検知動作自体が実施不能となるといった事態が生ずることを回避することができ、ガス検知装置の正常動作状態を継続して維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明のガス検知装置の一構成例を示す斜視図である。
図2は、
図1に示すガス検知装置において、前面カバー蓋が開状態とされた状態をガスセンサユニットと共に示す分解斜視図である。
図3は、
図1に示すガス検知装置の構成の概略を示すブロック図である。
このガス検知装置10は、後背面が例えば工場およびその他の建物のガス検知対象空間を画成する壁面など垂直な被取り付け面に固定されて、設置され、内蔵されたポンプ装置45によって被検査ガスが吸引されてガスセンサ35に供給されるものである。
【0015】
このガス検知装置10は、正面に表示部16、操作部17および警報用発光部18を有すると共に下面にガス導入部12a、ガス排出部12bおよび電源ケーブル接続部12cを有するガス検知装置本体10aと、このガス検知装置本体10aに対して着脱可能に装着されたガス検知部を構成するガスセンサユニット30とにより構成されている。
【0016】
ガス検知装置本体10aは、前方が開口する扁平な直方体形状の外匣11を備えており、この外匣11の下端側開口縁部には、前面カバー蓋15が前面カバー蓋ロック機構によって閉状態に固定される閉位置と開状態とされる開位置との間で回動自在に設けられている。
図1および
図2における11aは、前面カバー蓋15を閉状態に固定するロック機構のロック解除用ボタン、15aは、装着されたガスセンサユニット30に係るガスセンサの種類等の情報を示す銘板32を、外部から視認するための視認用開口部である。
【0017】
外匣11内における一方の側壁の近傍位置には、メイン基板20が当該側壁に沿って伸びるよう配設されている。メイン基板20は、互いに検知対象ガスの種類または濃度検出レベルが異なる複数種のガスセンサのすべてのものに共通の信号処理システムを有する。
【0018】
具体的には、メイン基板20は、
図3に示すように、電源回路部21と、警報接点制御部22と、記憶部23と、通信部24と、ポンプ駆動制御回路部25と、制御部(CPU)26とを備えている。
【0019】
記憶部23には、装着されたガスセンサユニット30におけるガスセンサ35の校正処理、ガスセンサ寿命予測処理および警報出力処理に必要なデータなどが記憶されている。
【0020】
通信部24は、例えばイーサネット(登録商標)などのネットワークを利用して、ガス検知データや、警報データなどを出力する。
【0021】
制御部26は、例えば、ガスセンサ35に供給される被検査ガスの流量を流量センサ46の出力信号に基づいて監視する機能、装着されたガスセンサユニット30について標準ガスによる校正処理の結果に基づいて当該ガスセンサユニット30におけるガスセンサ35の検出感度の調整を行う機能、当該ガスセンサ35についての校正履歴データに基づいてガスセンサ35の使用寿命(使用限界時期)を予測する機能を有する。
【0022】
また、このガス検知装置本体10aにおける外匣11内には、前面カバー蓋15が開状態とされた状態において、前方に開口する凹所よりなるガスセンサユニット装着部13が形成されており、このガスセンサユニット装着部13に対してガスセンサユニット30が気密に接続されて着脱自在に装着される。
【0023】
ガスセンサユニット30は、ガスセンサ35が当該ガスセンサ35の出力信号を処理するセンサ基板36と共に当該ガスセンサ35の種類に応じたセンサケース31内に収容されることによりユニット化されてなるものである。
【0024】
ガスセンサ35としては、例えば定電位電解式ガスセンサ、熱粒子化式ガスセンサ、ガルバニ電池式ガスセンサ、ニューセラミック式ガスセンサ、半導体式ガスセンサ、接触燃焼式ガスセンサなどを例示することができる。
【0025】
センサ基板36は、ユニット制御部37と、ガスセンサ35からのセンサ出力信号を増幅するアンプ部38と、ガスセンサ35に固有の情報が記憶された記憶部39とを備えている。
【0026】
ユニット制御部37は、ガス検知装置本体10aにおけるメイン基板20の信号処理システムによって処理可能な統一された規格の測定データとしての電気的信号による出力信号を作成すると共に、当該出力信号をガス検知装置本体10aにおけるメイン基板20に送信する機能を有する。ここに、作成される測定データは、例えばガス濃度データおよびガスセンサ35の故障状態および測定単位などのステータスデータを含むものであって、例えば同一のデータ通信の規格を有する。
【0027】
記憶部39には、ガスセンサ35についてのガス濃度算出処理に必要なデータや、例えば校正日時、標準ガス(ゼロガスおよびスパンガス)によるセンサ出力値、感度値(スパンガスによるセンサ出力値の、ゼロガスによるセンサ出力値に対する比)および感度調整量(センサ出力調整量)を含む校正履歴データなどが記憶されている。ここに、校正履歴データには、ガスセンサユニット30の出荷調整時に実施された校正処理により取得されたものが含まれ、この出荷調整時に行われた校正処理よって得られた感度値が初期感度値として記憶されている。
【0028】
センサケース31は、ガスセンサ35の種類(検知対象ガスの種類または濃度検出レベルの異なるもの)に応じたものが用いられているが、外形形状が互いに実質的に同一のもの、すなわち、ガスセンサユニット装着部13と適合する外形形状を有するものとされている。従って、このガス検知装置10においては、互いに検知対象ガスの種類または検知レベルの異なるガスセンサを具えた複数のガスセンサユニットのうちから目的に応じて選択されたいずれか一のガスセンサユニットが、当該ガスセンサユニットに係るガスセンサと異なる種類のガスセンサを具えた他のガスセンサユニットと選択的に交換可能に装着できるよう構成されている。
【0029】
而して、上記のガス検知装置においては、ガスセンサユニット30がガスセンサユニット装着部13に装着された状態において、前面カバー蓋15が閉状態とされることにより、ガスセンサユニット装着部13にセットされた状態、すなわち、ガス検知装置本体10aの記憶部23に記録されている情報の、装着されたガスセンサユニット30の固有の情報への更新記録(設定変更)動作が行われてガス検知動作が可能な状態とされる。一方、ガスセンサユニット30を取り外す場合には、前面カバー蓋15を開状態にした状態において、ガスセンサユニット30を単に引き出すことによって取り外すことができる。
【0030】
ガスセンサユニット30がセットされた状態において、ポンプ装置45がポンプ駆動制御回路25によって適正に制御された条件で動作されることにより、被検査ガスがガス導入部12aを介して導入されてガスセンサユニット30におけるガスセンサ35に供給され、検知対象ガスのガス検知(監視)が行われる。すなわち、ガスセンサ35からのセンサ出力信号は、センサ基板36におけるユニット制御部37の信号処理システムによって処理され、検知対象ガスのガス濃度データおよびステータスデータを含む、統一されたデータ通信の規格による出力信号(検知対象ガスについての電気的信号による測定データ)が作成される。この出力信号は、ガス検知装置本体10aにおけるメイン基板20に伝送され、制御部26によって処理されて表示部16に表示される。
【0031】
そして、ガス濃度が検知対象ガスについて設定された警報点を越えたことが制御部26によって検出された場合には、警報信号が警報接点制御部22に発せられ、この警報接点制御部22によって警報用発光部18の発光による警報表示がなされる。
また、流量センサ46からの検出信号に基づいて、ガス検知装置10内に流通するガス流量が低下したことが制御部26によって検知されることによっても、流量低下信号が警報接点制御部22に発せられて警報用発光部18の発光による警報表示がなされる。
【0032】
このガス検知装置10においては、上述したように、正常動作を保証するために、ガスセンサ35(ガスセンサユニット30)について所定時間間隔(例えば6ケ月間)毎の定期的な校正処理が行われる。また、ガス検知装置本体10aに装着されたガスセンサユニットを変更する場合においても、新たに装着されたガスセンサユニットにおけるガスセンサの校正処理が行われる。
【0033】
ガスセンサ35の校正処理にあっては、ガスセンサユニット30による標準ガスすなわちゼロガスおよび既定のガス濃度のスパンガスの測定が順次に行われ、これにより取得されるセンサ出力値(ゼロ出力値およびスパン出力値)が校正履歴データとして記憶部39に記録される。
また、ガス検知装置本体10aにおける制御部26によって、当該センサ出力値に基づいて取得されるガスセンサ35の感度値が初期感度値と一致するよう感度調整量が設定され、当該感度調整量が校正履歴データとしてガスセンサユニット30における記憶部39に記録されると共に、当該感度調整量に基づいてガスセンサ35の検出感度が調整される。
校正履歴データは、校正処理が行われる度毎にガスセンサユニット30における記憶部39に逐次記憶される。
【0034】
而して、上記のガス検知装置10においては、ガスセンサ35の校正処理が行われた後に、当該ガスセンサ35についての校正履歴データに基づくガスセンサ寿命予測処理がガス検知装置本体10aの制御部26によって行われる。
【0035】
このガスセンサ寿命予測処理においては、先ず、ガスセンサ35についての校正履歴データに基づいて、当該ガスセンサ35に固有の経時的感度減衰特性曲線を取得する。経時的感度減衰特性曲線を取得する方法としては、例えば、最新の校正処理時に取得した感度値と、その直前の校正処理時に取得した感度値とを線形近似する方法を用いることができる。
図5は、初期感度値に対する相対感度と経過時間との関係を示す経時的感度減衰特性曲線の一例を示すグラフである。
【0036】
而して、
図4に示すように、最新の校正処理時T
2(例えばT=12)の直前の校正処理時T
1(例えばT=6)においては、ガスセンサ35の感度値が実質的に初期感度値S
0と一致するよう調整されている(
図4において白抜きの丸印で示すプロット)。従って、最新の校正処理時T
2において標準ガスによるセンサ出力値に基づいて取得される感度値S
2´は、直前の校正処理時T
1に調整された感度値S
0から経時的に検出感度が劣化した、いわば見かけ上の感度値である(
図4において斜線を付した丸印で示すプロット)。そこで、最新の校正処理時T
2に取得された感度値S
2´からこれまで実施した校正処理による感度調整量の総和(ΔS1)を減算することにより、初期感度値S
0から経時的に検出感度が劣化したガスセンサ本来の感度値S
2(
図4において塗りつぶした丸印で示すプロット)を算出(予測)する。第3回目の校正処理時においては、標準ガスによるセンサ出力値に基づいて取得される感度値からこれまで実施した校正処理による感度調整量の総和(ΔS1+ΔS2)を減算することにより、ガスセンサ本来の感度値が算出される。
【0037】
そして、
図5に示すように、ガスセンサ35の出荷調整時T
0から6ヶ月の時間が経過した第1回目の校正処理時T
1においては、初期感度値S
0と、第1回目の校正処理時T
1の感度値(初期感度値S
0に対する相対感度値S
1)とを線形近似することにより、
図5において一点鎖線で示す近似直線(2点を通る直線)が経時的感度減衰特性曲線として取得される。また、ガスセンサ35の出荷調整時T
0から12ヶ月の時間が経過した第2回目の校正処理時T
2においては、第1回目の校正処理時T
1のガスセンサ本来の感度値(初期感度値S
0に対する相対感度値S
1)と、第2回目の校正処理時T
2のガスセンサ本来の感度値(初期感度値S
0に対する相対感度値S
2)とを線形近似することにより、
図5において破線で示す近似直線が経時的感度減衰特性曲線として取得される。このように、経時的感度減衰特性曲線は、校正処理が行われる度毎に逐次取得される。
【0038】
次いで、最新の校正処理時T
2において取得された経時的感度減衰特性曲線によって、ガスセンサ35について設定された、初期感度値S
0に対する特定の割合の感度値(閾値)Xとなる特定減衰時点を求め、この特定減衰時点を当該ガスセンサ35についての使用限界時期T
Lとして取得する。ここに、閾値は、例えば、ガスセンサ35の検出感度の調整可能範囲の下限値、例えば初期感度値の30%の値に設定される。また、閾値は、例えば、ガスセンサの種類によって変更することもできる。
【0039】
取得された使用限界時期T
Lは、表示部16に表示されると共に、通信部24によってネットワークを介して例えば管理装置などに出力される。
以上において、校正処理時において取得されるガスセンサ本来の感度値が閾値X以下であることが検出された場合には、センサ使用期限警報信号が制御部26から出力され、ガスセンサ35の使用寿命が到来したことが報知される。
【0040】
而して、上記のガスセンサ使用寿命予測方法によれば、ガスセンサユニット30におけるガスセンサ35の使用限界時期の終期を、実際に使用限界時期が到来する前に、当該ガスセンサ35の実際の劣化特性に基づいて予測することができるので、予め交換用の新ガスセンサユニットを用意しておくなどの予備保全を行うことができ、また、交換部品であるガスセンサユニット30の在庫管理の適正化を図ることができる。さらにまた、2つの感度値(校正履歴データ)によりガスセンサ35の使用可能期間の終期を予測することができるので、ガスセンサ35の寿命予測処理を迅速にかつ容易に行うことができる。
従って、このようなガスセンサ使用寿命予測方法が実行されるガス検知装置10によれば、ガスセンサ35が予期せずに使用限界時期に達してガス検知動作自体が実施不能となるといった事態が生ずることを回避することができ、ガス検知装置10の正常動作状態を継続して維持することができる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、経時的感度減衰特性曲線を取得する方法としては、最新の校正処理時に取得した感度値を含む少なくとも3つ以上の感度値からなるデータ群に対して最適な関数で近似(直線近似または曲線近似)する方法を用いることができる。
具体的には例えば、
図5に示すように、校正履歴データとして、初期感度値を含む3つの感度値(白抜きの丸印で示すプロット)が取得されている場合、すなわち第2回目の校正処理時には、当該3つの感度値を例えば最小二乗法により直線近似することにより、
図5において破線で示す近似直線を経時的感度減衰特性曲線として取得することができる。
また、例えば、予めフィールド試験による標準的なガスセンサについての経時的感度減衰特性曲線を取得しておき、対象とするガスセンサの実際の感度値の複数を当該経時的感度減衰特性曲線を表す関数で近似することにより、当該ガスセンサに固有の経時的感度減衰特性曲線を取得することもできる。
【0042】
上記実施例においては、便宜上、記載していないが、実際には、ガス検知装置の設置時においても、ガスセンサの校正処理が実施されており、従って、この設置時の校正履歴データも利用してガスセンサ寿命予測処理が行われることにより、信頼性を向上させることができる。
また、本発明は、上記構成のガス検出装置に限らず、種々の構成の定置式のガス検知装置に適用することができる。