特許第6182054号(P6182054)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182054
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】箱型土嚢、箱型土嚢の組立方法
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/08 20060101AFI20170807BHJP
   E02D 17/20 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   E02B3/08 301
   E02D17/20 103G
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-233799(P2013-233799)
(22)【出願日】2013年11月12日
(65)【公開番号】特開2015-94120(P2015-94120A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年10月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204192
【氏名又は名称】太陽工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108604
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 義人
(72)【発明者】
【氏名】森田 展茂
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−508452(JP,A)
【文献】 特開2003−119952(JP,A)
【文献】 実開昭59−051818(JP,U)
【文献】 特開2005−076439(JP,A)
【文献】 実開昭49−005208(JP,U)
【文献】 特開2006−045991(JP,A)
【文献】 特表2013−528254(JP,A)
【文献】 特開平11−006157(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02480324(GB,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0064627(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/04
E02B 3/08
E04B 2/00
E04C 2/08
E02D 17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、縦横に並ぶ矩形の目を持つ矩形の金網である少なくとも3つの側壁と、隣接する前記側壁の縁部同士を互いに回動できるようにして接続する接続手段と、
を備えている、その上下が開口された、前記側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる箱型土嚢であって、
前記接続手段の少なくとも1つは、前記接続手段により接続される2つの側壁の接続の解除が可能とされた、解除可能接続手段であり、
前記解除可能接続手段は、
前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁のそれぞれの、互いに隣接しあう2つの辺に隣接した目を、2つの前記辺の一方側で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通された線状体と、
前記線状体の両端を固定するための固定手段と、
を有するものとされている、
箱型土嚢。
【請求項2】
前記固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁に1つずつ設けられており、前記線状体の端部を1つずつ固定するようになっている、
請求項1記載の箱型土嚢。
【請求項3】
前記固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に近い部分に設けられている、
請求項1又は2記載の箱型土嚢。
【請求項4】
前記固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の他方側から2本目の横棒に設けられている、
請求項1〜3のいずれかに記載の箱型土嚢。
【請求項5】
前記解除可能接続手段は、
前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中に設けられた、線状体をそれに引っ掛けて折り返させることができる、第1係止手段を備えている、
請求項1記載の箱型土嚢。
【請求項6】
前記第1係止手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中の半分よりも2つの前記辺の一方側に近い位置で前記線状体を折り返させられるようになっている、
請求項5記載の箱型土嚢。
【請求項7】
前記解除可能接続手段は、
前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の他方側に一番近い目の中に設けられた、線状体をそれに引っ掛けて折り返させることができる、第2係止手段を備えている、
請求項1記載の箱型土嚢。
【請求項8】
前記第2係止手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中の半分よりも2つの前記辺の他方側に近い位置で前記線状体を折り返させられるようになっている、
請求項7記載の箱型土嚢。
【請求項9】
上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、縦横に並ぶ矩形の目を持つ矩形の金網である少なくとも3つの側壁と、隣接する前記側壁の縁部同士を互いに回動できるようにして接続する接続手段と、
を備えている、その上下が開口された、前記側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる箱型土嚢を、前記側壁と、前記接続手段とを組合せて組立てる組立方法であって、
前記接続手段の少なくとも1つを、前記接続手段により接続される2つの側壁の接続の解除が可能とされた、解除可能接続手段とするために、
前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁のそれぞれの、互いに隣接しあう2つの辺に隣接した目に、線状体を、2つの前記辺の一方側の目で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通し、
前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の少なくとも一方に取付けられた固定手段で、前記線状体の両端を固定させる、
箱型土嚢の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱型土嚢に関する。
【背景技術】
【0002】
簡易的な構造物を構築するのに箱型土嚢が用いられることがある。例えば、戦地において即時に仮設の建築物や、防御壁を作らなければならない場合などに、箱型土嚢が用いられている。
【0003】
箱型土嚢は通常、3枚以上の側壁を備えている。そしてその側壁で囲まれた空間に内容物を充填して、簡易的な壁として機能させられるようになっている。内容物は一般に、現地調達可能なものであり、例えば、土砂、砕石、岩、礫、コンクリート、或いはこれらの混合物、又はこれらを袋に詰めたものである。それにより、箱型土嚢は、小銃弾・ロケット弾等の直射火力又は砲弾等の曲射火力に対して防護することができ、仮設ではあるが十分な防護壁として機能するものとなる。
また箱型土嚢は、高さが必要な場合には積み重ねて用いられることもある。
【0004】
箱型土嚢の中に、金網を用いてその側壁を構成したものがある。金網は一般に、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されており、矩形である。隣接する側壁同士は多くの場合、互いに回転可能にヒンジ状に接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の如き箱型土嚢にも改良すべき点がある。
箱型土嚢では上述のように、隣接する側壁の隣接する辺同士を互いに回転可能に接続される。そして、かかる接続は、場合によっては、隣接する側壁の辺同士の接続を解除可能なものとする必要がある。そうすることによって、箱型土嚢の中の内容物を排出することができるようになるので、箱型土嚢の撤収や、移動に有利だからである。
隣接する側壁の隣接する辺同士を互いに回転可能に、且つ解除可能に接続するための技術としては例えば、以下のような技術が知られている。かかる技術は、隣接する側壁の突き合せられる辺にリング状の部材をそれぞれ複数取付けるとともに、2つの辺に取付けられたそのリング状の部材を平面視した場合に重なるように位置合わせし、2つの辺にそれぞれ複数設けられたリング状の部材を、その上端に一番上のリングに係止される、例えば傘の柄によくあるようなJの字状に折り曲げられた係止部を有する棒で上からまとめて貫くというものである。隣接する側壁は、2つの辺に設けられたリングと棒により構成されることになるヒンジ構造により、互いに回転可能になり、また上述の棒を上側から引き抜くことにより、上述の2つの辺の接続が解除されるようになる。
かかる技術はそれなりに有用ではあるものの、リングを隣接する側壁の隣接する辺に設けるのに必要な手間、コストが大きい。また、万が一、側壁の隣接部分及び棒が変形してしまった場合、棒を引き抜くことによって可能となる、上述した2つの辺の接続部分の解除ができなくなるおそれもある。
【0006】
本願発明は、箱型土嚢で使用される、隣接する側壁の隣接する辺同士を互いに回転可能に、且つ解除可能に接続するための、箱型土嚢の製造における手間、コストの小さな技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため、本願発明者は以下の発明を提案する。
上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、縦横に並ぶ矩形の目を持つ矩形の金網である少なくとも3つの側壁と、隣接する前記側壁の縁掩部同士を互いに回動できるようにして接続する接続手段と、を備えている、その上下が開口された、前記側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる箱型土嚢である。
そしてこの箱型土嚢の前記接続手段の少なくとも1つは、前記接続手段により接続される2つの側壁の接続の解除が可能とされた、解除可能接続手段であり、前記解除可能接続手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁のそれぞれの、互いに隣接しあう2つの辺に隣接した目を、2つの前記辺の一方側で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通された線状体と、前記線状体の両端を固定するための固定手段と、を有するものとされている。
本願の箱型土嚢は、解除可能接続手段を備えている。解除可能接続手段は、隣接する側壁の隣接する辺同士を互いに回転可能に、且つ解除可能に接続するものである。解除可能接続手段は、少なくとも1つ存在する。つまり、本願の箱型土嚢の隣接する側壁間の接続は、すべての隣接する側壁間で解除可能とされていても良いが、少なくとも1箇所で解除可能となっていれば良い。
本願の解除可能接続手段は、線状体と固定手段とからなる。線状体は、例えばワイヤケーブルであり、互いに隣接しあう2つの辺に隣接した目を、2つの前記辺の一方側で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通される。例えば、2つの辺の一方側が2つの辺の上部である場合、線状体はその中心付近で例えば2つの側壁それぞれの突き合わされた辺に隣接している最も上の目にそれぞれ通された上で、その先端を一段下の隣の側壁の目、また、その一段下の隣の側壁の目と順に通して行きつつ、例えば一番最後の目までそれを繰り返す。その後、線状体の両端を、固定手段に固定することにより、隣接する側壁の隣接する辺同士が、側壁が互いに回転可能に接続された状態となる。他方、固定手段による線状体の固定を解き、線状体を両側壁の目から抜くことにより、両側壁の接続は解除される。
かかる解除可能接続手段は、固定手段の他に線状体が必要なのみであり、従来必要であったリング状の部材が不要であるため、その製造にかかる手間が少なく、また、その製造のコストが低い。また、万が一側壁に変形が生じても、解除可能接続手段によって接続された2つの側壁の解除ができなくなるという事態の発生も避けられる。
【0008】
本願発明による箱型土嚢における前記固定手段は、箱型土嚢のどこに設けられていても構わない。例えば、固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁に設けられていても良い。また、固定手段は、1つであっても2つであっても良い。固定手段が1つである場合には、線状体の両端は1つの固定手段でまとめて固定されることになる。固定手段が2つの場合には、線状体の両端は2つの固定手段に1つずつそれぞれ固定されることになる。
例えば、前記固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に近い部分に設けられていても良い。そうすることにより、線状体が最後に通った目から、固定手段までの距離を短くすることが容易になる。それにより、線状体の両端の始末が容易になる。
例えば、前記固定手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の他方側から2本目の横棒に設けられていても良い。これによっても、線状体が最後に通った目から、固定手段までの距離を短くすることが容易になる。それにより、線状体の両端の始末が容易になる。
【0009】
前記解除可能接続手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中に設けられた、線状体をそれに引っ掛けて折り返させることができる、第1係止手段を備えていても良い。
上述のように、線状体は、2つの前記辺の一方側で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通される。このとき、線状体は、一番一方側に存在する目を通すようにするのが良く、更に言えば、一番一方側に存在する目の更に外側に係止されるのが良い。なぜなら、そのようにすることで、互いに隣接する2つの側壁の互いに隣接しあう2つの辺の一方側を、可能な限り長い距離接続することができるようになるから、2つの側壁の2つの辺の接続が強固なものとなり、2つの側壁が互いに回転してもその接続が安定するからである。しかしながら、一番一方側に存在する目の更に外側に線状体を係止すると、言い換えれば、一番上方の横棒の上側に線状体を係止すると、線状体に破断のおそれが生じる。なぜなら、箱型土嚢は積み重ねて用いられることがままあり、そうすると、下側の箱型土嚢の側壁の上側、或いは上側の箱型土嚢の側壁の下側に係止された線状体は、その上の或いはその下のそれと当接する箱型土嚢との間の摩擦に晒されることになるからである。
したがって、本来であれば、一番一方側に存在する目の更に外側に線状体を係止するのが最良であるが、そうすることは事実上難しい。そうすると、一番一方側に存在する目を構成する、一方側から2番目の横棒に線状体を係止するのが最良ということになるが、しかしながらそうすると、その目の縦方向の長さ分は、線状体による接続がなされないことになる。
ここで、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中に設けられた、線状体をそれに引っ掛けて折り返させることができる、第1係止手段が存在すれば、一方側から2番目の横棒から第1係止手段までの距離の分は線状体による接続がなされることになるので、2つの前記辺の一方側に近い部分で線状体による固定がなされない距離を最小限に抑えることができるから、2つの側壁の接続を安定させるに寄与する。
この場合の前記第1係止手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中の半分よりも2つの前記辺の一方側に近い位置で前記線状体を折り返させられるようになっていてもよい。こうすれば、2つの前記辺の一方側に近い部分で線状体による固定がなされない距離を、前記辺の一番一方側の目の縦方向の長さの半分以下にすることができる。
他方、前記解除可能接続手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の他方側に一番近い目の中に設けられた、線状体をそれに引っ掛けて折り返させることができる、第2係止手段を備えていても良い。
また、前記第2係止手段は、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の他方の側壁に一番近く、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の、2つの前記辺の一方側に一番近い目の中の半分よりも2つの前記辺の他方側に近い位置で前記線状体を折り返させられるようになっていても良い。
上述のように、2つの辺の一方側に近い部分で線状体による固定がなされない距離を最小限に抑えることには大きな意味がある。同様の欲求は、2つの辺の他方側にも存在する。以上述べた2つの構成を採用することにより、2つの辺の他方側に近い部分で線状体による固定がなされない距離を最小限に抑えることができるようになり、以上2つの構成のうちの後者によれば、2つの辺の他方側に近い部分で線状体による固定がなされない距離を、前記辺の一番他方側の目の縦方向の長さの半分以下にすることができる。
【0010】
本願発明者は、また、本願の課題を解決する発明として、以下の箱型土嚢の組立方法をも提案する。
箱型土嚢の組立方法は、例えば、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、縦横に並ぶ矩形の目を持つ矩形の金網である少なくとも3つの側壁と、隣接する前記側壁の縁部同士を互いに回動できるようにして接続する接続手段と、を備えている、その上下が開口された、前記側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる箱型土嚢を、前記側壁と、前記接続手段とを組合せて組立てる組立方法である。
そしてこの組立方法では、前記接続手段の少なくとも1つを、前記接続手段により接続される2つの側壁の接続の解除が可能とされた、解除可能接続手段とするために、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁のそれぞれの、互いに隣接しあう2つの辺に隣接した目に、線状体を、2つの前記辺の一方側の目で折り返させてから、2つの前記辺の他方側にかけて、交互に縫うように互い違いに通し、前記解除可能接続手段にて接続される2つの前記側壁の少なくとも一方に取付けられた固定手段で、前記線状体の両端を固定させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の実施形態における箱型土嚢の構成を示す斜視図。
図2図1に示した箱型土嚢に含まれる側壁の構成を示す(A)側面図、と(B)平面図。
図3図1に示した箱型土嚢に含まれる側壁の左右の特定縁の構成を示す側面図(A)と、図1に示した箱型土嚢に含まれる側壁の上下の特定縁の構成を示す平面図(B)。
図4】本願の実施形態における箱型土嚢を、互いに接続される2つの側壁の接続される辺の方向から見た状態を示す図。
図5図4のAで示された部分の拡大図(A)と、Bで示された部分の拡大図(B)と、Cで示された部分の拡大図(C)。
図6図4図5で示された箱型土嚢から線状体を除去するために用いられる治具の斜視図。
図7図1で示した箱型土嚢を用いて構造物を構築する方法の一例を示す側面図。
図8】変形例1の箱型土嚢を示す平面図。
図9】変形例2における箱型土嚢を、互いに接続される2つの側壁の接続される辺の方向から見た状態を示す図。
図10】変形例3における箱型土嚢を、互いに接続される2つの側壁の接続される辺の方向から見た状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい一実施形態を説明する。
【0013】
この実施形態の箱型土嚢100を図1に示す。なお、図1では後述する縦棒と横棒の表示を一部省略している。
箱型土嚢100は、3つ以上の側壁110を有している。側壁110は隣り合う縁部同士を接続して、多角形を作れるような形状、大きさとなっている。例えば、側壁110が3枚なら、箱型土嚢100は平面視で、三角形、4枚なら四角形、6枚なら六角形となる。箱型土嚢100の上方と下方はともに解放されている。箱型土嚢100の使用時には、側壁110に囲まれた空間に、内容物が詰められる。内容物は一般に、現地調達可能なものであり、例えば、土、砂、砕石、琉球石灰、瓦礫、コンクリート、或いはこれらの混合物、又はこれらを袋に詰めたものである。
また、箱型土嚢100は、後述するように、その内部の空間に内容物が充填されるが、それに先立ち、箱型土嚢100の内部の空間に、内部の空間の内側を略覆う大きさ形状とされた袋が配置され、その後内容物が袋の中に充填されることがある。そのように袋が存在する場合においても、箱型土嚢100自体は上下が開放されているので、「上下が開放されている」という本願における要件は充足されるものとする。
これには限られないが、この実施形態の箱型土嚢100は、4つの側壁110を有している。したがって箱型土嚢100は平面視で四角形となる。
各側壁110は矩形である。各側壁110は、隣接する側壁110とその左右の縁で接続されている。この接続は、各側壁110が隣り合う側壁の左右の縁に対して回転を行えるようなものとされる。これは、箱型土嚢100をパンタグラフのように変形させられるようにするためである。それにより、箱型土嚢100の収納性、可搬性が高まる。また、箱型土嚢100のある隣接する側壁110と側壁110の間の隣接する辺同士は、その接続が解除可能となっている。この実施形態では、図1における右前の辺同士の接続の解除が可能となっている。この部分の接続を行うのが、本願で言う解除可能接続手段である。箱型土嚢100のある隣接する側壁110と側壁110の間の隣接する辺同士のうち、解除可能接続手段により接続がなされるのは、つまり解除可能となっているのは、この実施形態では図1における右前の部分のみであるが、その他の部分でも隣接する側壁110と側壁110の間の隣接する辺の接続が解除可能となっていても構わない。
解除可能となっていない、単に隣接する側壁110に対して互いに回転可能となっている隣接する側壁110の辺は、公知の方法で接続されている。この実施形態では、かかる隣接する側壁110の接続に、コイル120を用いている。コイル120による側壁110同士の接続方法については、後述する。
【0014】
側壁110の構成について説明する。
各側壁110は、上述したように矩形である。各側壁110の横幅は、同じでない場合もあるが、すべての側壁110の高さは一致している。もっともこの実施形態における箱型土嚢100のすべての側壁110の横幅は同一である。したがって、箱型土嚢100の使用時における平面視した場合の形状は、少なくとも菱型であり、また正方形にすることができる。なお、この実施形態では、必ずしもこの限りではないが、すべての側壁110の横幅と高さは同じとされている。つまり、この実施形態の側壁110は正方形である。なお、この限りではないが、側壁110の縦、横の長さはともに、0.5m〜数mくらいであることが多い。
【0015】
側壁110は金網でできている。側壁110は縦方向に伸びる縦棒111と、横方向に伸びる横棒112とを備えている。同じ側壁110に属する多数の縦棒111はすべて同じ長さで互いに平行であり、多数の横棒112も同様である。
縦棒111と横棒112はともに金属製の棒であり、これには限られないが、ステンレス製の丸棒である。縦棒111と横棒112は、これには限られないが、縦棒111の外側に横棒112が位置するようにして、その交点で固定されている。縦棒111と横棒112のかかる固定は、例えば、溶接により行われている。後述する特定縁を除いた部分の縦棒111と横棒112の関係を図2(A)の側面図と、同(B)の平面図とに示す。
交差する縦棒111と横棒112は、隣接する縦棒111に挟まれ、且つ隣接する横棒112に挟まれた、矩形の目を作る。この目の大きさは必ずしも同じである必要はないが、この実施形態ではすべて同じとなっている。
【0016】
縦棒111と横棒112の関係は上述のようなものであったが、側壁110の縁部において例外がある。
例えば、側壁110の左右の縁においては、それが取付けられている横棒112の両側に縦棒111が取付けられている場合がある。その状態を、図3(A)の側面図に示す。
また、側壁110上下の縁においては、それが取付けられている縦棒111の両側に横棒112が取付けられている場合がある。その状態を、図3(B)の平面図に示す。
上述のように、側壁110の縁においては、側壁110の左右の縁における縦棒111又は側壁110の上下の縁における横棒112が、それが取付けられている横棒112又は縦棒111の両側に取付けられている場合がある。このように、側壁110の縁において、縦棒111の両側に横棒112が、又は横棒112の両側に縦棒111が設けられている縁が、特定縁である。
【0017】
特定縁は、存在しない場合もあり得るが、この実施形態の箱型土嚢100では、側壁110のうちの少なくとも一つの側壁110の4つの縁のうちの少なくとも一つの縁が特定縁となっている。つまり、この実施形態の箱型土嚢100は、4つの側壁110を有しているが、特定縁を有する側壁110は少なくともその中の一つはある。例えば、4つの側壁110のうちの対向する2つ、或いは4つの側壁110のすべてが特定縁を有しているものとすることができる。また、特定縁を有する側壁110は、その4つの縁の少なくとも一つが特定縁であれば良い。例えば、特定縁を有する側壁110は、対向する2つの縁、例えばその上下の縁、或いは左右の縁が特定縁であっても良いし、4つの縁のすべてが特定縁であっても良い。
この実施形態では、すべての側壁110の上下の縁が特定縁であるものとして話を進める。なお、このような箱型土嚢100は、各側壁110の上下の縁の幅が大きいので、積み重ねたときに安定しやすい。
なお、すべての側壁110の左右の縁が特定縁である場合には、縦方向の荷重に強くなるので、積み重ねられる箱型土嚢100のうち下側の箱型土嚢100に用いた場合、破損、変形のおそれが小さいものとなる。
【0018】
各側壁110は、上述のように、図1の右前の部分を除き、その左右の縁を、隣接する側壁110と、各側壁110が隣り合う側壁110の左右の縁に対して回転を行えるようにして接続されている。その接続は、公知、或いは周知の方法で行えば良く、この実施形態では、例えば、コイル120を用いて行われている。
コイル120は、隣接する側壁110の目を縫うように通されており、それにより互いに隣接する側壁110の互いに隣接する縦方向の縁を固定している。コイル120は、例えば、2つの側壁110の隣接する縁に対して、上方から、回転させながら隣接する側壁110の目を縫うようにして下方へ送ることにより、上述の如く2つの側壁110の隣接する縁を固定する状態にされる。コイル120は、それにより固定される側壁110の一番端に縦方向に並ぶ目のすべてを貫いている必要は必ずしもない。
なお、コイルに代え、隣接する側壁110を公知のヒンジにより接続することにより、隣接する側壁110が互いに隣接する側壁110に対して回転できるようにすることも可能である。
【0019】
各側壁110のうち、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺は、上述したように、両側壁110が相手方の側壁110に対して回転可能であり、且つその接続を解除できるようにして接続される。
図1における箱型土嚢100を、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺の正面から見た図を図4に、また図4の箱型土嚢100のうちのA〜Cで示された部分を詳細に示す拡大図を、図5にそれぞれ示す。
【0020】
図1における正面の側壁110と右側の側壁110には、固定機構150がそれぞれ設けられている。固定機構150は、後述する線状体の端部をそれぞれ固定するものである。それが可能である限り、固定機構150の構成は自由であり、公知、周知の構成を採用し得る。固定機構150は、側壁110の下端より、より詳細には、側壁110の下端側から2本目の横棒112に固定されている。また、固定機構150は、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺の近辺、言い換えれば他方の側壁110の近くに設けられている。
固定機構150は、側壁110の横棒112に固定される固定部材151を備えている。固定部材151は、箱型土嚢100が図4の向きに置かれている場合に水平な板状体であり、図示を省略の孔を備えている。その孔の内部はネジ切りされている。固定部材151の孔には、ボルト152が取付けられている。ボルト152は、ネジ切りされたネジ部152Aと頭部152Bとを備えており、ネジ部152Aを固定部材151の孔に螺合させることにより、固定部材151に取付けられている。ボルト152を閉め込むと、ボルト152の頭部152Bが固定部材151の上面に近づく。
【0021】
図1における正面の側壁110と右側の側壁110には、第1係止部材160がそれぞれ設けられている。第1係止部材160は、後述する線状体の中央付近が引っ掛けられるものである。第1係止部材160は、側壁110の上端寄り、より詳細には、側壁110の一番上の目の中に固定されている。また、第1係止部材160が設けられている目は、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に隣接した目である。
第1係止部材160は、必ずしもこの限りではないが、この実施形態では、U字型の金具により構成されている。第1係止部材160はそれらの両端を、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に固定されている。後述するように線状体は、第1係止部材160と、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に囲まれた半小判形の孔を通過させられることになる。
図1における正面の側壁110と右側の側壁110には、第2係止部材170がそれぞれ設けられている。第2係止部材170は、後述する線状体の先端付近が引っ掛けられるものである。第2係止部材170は、側壁110の下端寄り、より詳細には、側壁110の一番下の目の中に固定されている。また、第2係止部材170が設けられている目は、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に隣接した目である。
第2係止部材170は、必ずしもこの限りではないが、第1係止部材160と同様に、この実施形態では、U字型の金具により構成されている。第2係止部材170はそれらの両端を、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に固定されている。後述するように線状体は、第2係止部材170と、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の隣接しあう辺に囲まれた半小判形の孔を通過させられることになる。
【0022】
図1における正面の側壁110と右側の側壁110は、それらの互いに近接しあう、或いは突き合わされる辺を、以下のようにして接続されている。かかる接続には、線状体180が用いられる。線状体180は一定以上の強度と靭やかさを備えており、この実施形態ではワイヤケーブルである。
線状体180は以下のようにして用いられる。
線状体180は、まず、その両端を、最も上側で、且つ図1における正面の側壁110と右側の側壁110の互いに近接しあう辺に接しているつまり、それら側壁110のうち最も他方の側壁110に近い目にそれぞれ通す。より正確には、線状体180の両端を、その目の中にある、上述した半小判形の孔を通す。そして、線状体180の中央乃至その付近を、それぞれの目の中にある第1係止部材160に引っ掛けて係止する。これにより線状体180は、2つの側壁110の一番上にあり且つ互いに近接する2つの目の部分で折り返された状態となる。
次いで、線状体180の両端を、それらが通っている2つの目の互いに反対側の目の下にある目に通す。そして、それらが通っている2つの目の互いに反対側の目の下にある目に通す。そして、この処理を、最も下の目まで繰り返す。なお、この処理を行う場合には、線状体180が、側壁110の表側と裏側を交互に通るようにするのが好ましい。そうすることで、線状体180による側壁110の接続が安定したものとなる。また、線状体180は、接続される2つの側壁110の互いに突き合わされた辺に接する目(要するに、他方の側壁110に一番近い部分にある縦一列の目)のすべてを通されるのが、線状体180による側壁110の接続を安定させるのに最も適しているが、上述の縦一列の目の中で線状体180が通っていないものが存在することも許容されうる。
最も下の目では、第2係止部材170が作る半小判型の孔に線状体180の両端部をそれぞれ潜らせる。これにより、線状体180は、互いに隣接し合う側壁110の互いに隣接しあう2つの辺に沿った目を、その辺の一方側(この実施形態では上側)から他方側にかけて、2つの側壁110を跨ぎながら縫うように互い違いに通された状態となる(図4図5参照)。
そして、図1における正面の側壁110と右側の側壁110の最も下方の目を通った線状体180の両端は、それらの目から出て自由な状態で遊んでいる。線状体180のそれら両端を、それらが通った目を含む側壁110と隣接する側壁110に取付けられた固定機構150に固定する。固定機構150での線状体180の端部の固定は、固定部材151とボルト152の頭部152Bの間に線状体180の端部付近を位置させ、ボルト152を閉め込むことにより行う。線状体180の端部は、閉め込むことにより固定部材151に近づいたボルト152の頭部152Bと固定部材151との間に挟持されることになる。なお、線状体180の両端部付近を固定機構150に固定する場合には、線状体180に緩みがないようにしておく。
これにより、線状体180で接続された2つの側壁110は互いに接続された辺の近辺を軸として他方の側壁110に対して回転可能となる。
【0023】
なお、以上のように説明した箱型土嚢100は、図7に示したように、複数段積重ねて用いられる場合がある。
この方法では、まず、適当な形、例えば平面視正方形に展開して、箱型土嚢100を設置する(図7(A))。
次いでその箱型土嚢100の中に内容物を充填する(同(B))。
次いで、内容物が充填された箱型土嚢100の上に2段目の箱型土嚢100を積む(同(C))。2段目の箱型土嚢100は、1段目の箱型土嚢100と平面視で同じ形状、同じ大きさとなるようにする。2段目の箱型土嚢100としてはそれが可能なものが選ばれる。
次いで、2段目の箱型土嚢100の中に内容物を充填する(同(D))。なお、以下も同様であるが、内容物が充填された箱型土嚢100は、図7では網掛けをして内容物の充填されていない箱型土嚢100と区別する。
以下、これを必要に応じて繰り返す。例えば、内容物が充填された2段目の箱型土嚢100の上に3段目の箱型土嚢100を積む。3段目の箱型土嚢100は、2段目の箱型土嚢100と平面視で同じ形状、同じ大きさとなるようにする。3段目の箱型土嚢100としてはそれが可能なものが選ばれる。そして、3段目の箱型土嚢100の中に内容物を充填する(同(E))。
このようにして、この実施形態では、箱型土嚢100を3段目まで積み上げた構造物を得る。
このとき、線状体180は、いずれの箱型土嚢100においても、その側壁110の上側にも、下側にも存在しない。2つの側壁110を接続している線状体180は、その上の箱型土嚢100ともその下の箱型土嚢100とも、或いは最下段の箱型土嚢100においては地面とも接触することがないから、それらとの摩擦により摩耗することによって破損する可能性はない。
【0024】
他方、線状体180で接続された2つの側壁110はその接続を解除することもできる。その場合、まず、ボルト152を緩めて、ボルト152の頭部152Bと固定部材151との間でなされていた線状体180の端部の挟持を解除する。そして、線状体180のクロスしている部分を下から、例えば、図6に示したような治具を用いて引き抜いていく。図6に示した治具は棒状の本体301の一端側に小判型の輪状に構成された把持部302を、その他端側に先端が細くなったフック303を備えている。フック303を線状体180のクロスしている部分に引っ掛けて把持部302を握った作業者が治具を上方に引き上げることにより、それよりも両端側の線状体180を、側壁110の目から引き抜くことができる。
その作業を繰り返し、最後に、線状体180の折り返された部分を上方に引き上げることにより、線状体180で接続された2つの側壁110の接続を解除することができる。
【0025】
なお以上の例では、線状体180は接続される2つの側壁110の上側で折返され、下側でその両端を固定機構150により固定されたが、固定機構150を側壁110の上側に設けておくことにより、上述の例の場合とは逆に、線状体180を、接続される2つの側壁110の上側で折返し、下側でその両端を固定機構150により固定するようにしても良い。
また、以上の例では、線状体180の両端は2つの固定機構150にそれぞれ固定されることとしていたが、固定機構150を1つとしその固定機構150で線状体180の両端を固定するようにすることも可能である。
【0026】
<変形例1>
なお、上述の実施形態の箱型土嚢100は平面視で四角形、より正確には菱型、或いは正方形の形状を採ることができるようなものとされていた。
これに代えて変形例1の箱型土嚢100は、4枚ではなく、例えば、図8に示したように6枚の側壁110を有していてもよい。
この箱型土嚢100の側壁110の左右の縁は上述の実施形態で説明した箱型土嚢100と同様に、互いに回転可能に接続される。また、左右の縁が接続される部分のうちの少なくとも1箇所(図8で、符号121が付された部分)は、上述の実施形態における解除可能接続手段による接続がなされている。解除可能接続手段にて接続された側壁110の左右の縁が突き合せられる部分は、その接続の解除が可能となる。解除可能接続手段による接続がなされる部分以外の側壁110の左右の縁の接続は、例えば、上述したようにコイル120によってなすことができる。
また、上述の実施形態の箱型土嚢100の側壁110は、その横幅がすべて同一であったが、変形例1の箱型土嚢100の側壁110は、その高さは上述の実施形態の側壁110の場合と同様にすべて同一であるものの、その側壁110Aの横幅は、側壁110Bの横幅の2倍となっている。
その結果、変形例1の箱型土嚢100は、図8に示したように、平面視6角形とすることもできるし(図8(A))、平面視、正方形とすることもできるし(同(B))、同(C)に示したようにして、折り畳むことも可能である。
【0027】
<変形例2>
変形例2の箱型土嚢100は、基本的に上述の実施形態の箱型土嚢100と同様に構成されている。
変形例2の箱型土嚢100が、上述の実施形態の箱型土嚢100と異なるのは、その第1係止部材160、及び第2係止部材170の構成である。
変形例2の第1係止部材160は、図9に示したように、上述の実施形態における第1係止部材160と同様に、線状体180で接続される側壁110の他方の側壁110に一番近く、また一番上に位置する目の中に設けられている。なお、図9においては、固定機構150の図示は省略している。変形例2の第1係止部材160は、上述の実施形態における第1係止部材160と同様に、U字型の形状をしている。しかしながら、その上下方向の幅は、上述の実施形態の場合よりも小さく、より詳しく言うのであればそれが取付けられる目の上下の幅の半分以下である。線状体180は、そのU字型の第1係止部材160の間を通される。したがって、変形例2では、第1係止部材160が取付けられた目の半分よりも上側で、線状体180が折り返されることになる。
変形例2の第2係止部材170は、図9に示したように、上述の実施形態における第2係止部材170と同様に、線状体180で接続される側壁110の他方の側壁110に一番近く、また一番下に位置する目の中に設けられている。変形例2の第2係止部材170は、上述の実施形態における第2係止部材170と同様に、U字型の形状をしている。しかしながら、その上下方向の幅は、上述の実施形態の場合よりも小さく、より詳しく言うのであればそれが取付けられる目の上下の幅の半分以下である。線状体180は、そのU字型の第2係止部材170の間を通される。したがって、変形例2では、第2係止部材170が取付けられた目の半分よりも下側で、線状体180が折り返されることになる。
変形例2の如き第1係止部材160及び第2係止部材170を採用すれば、線状体180で接続される2つの側壁110の接続される2つの辺の上下方向の長さの略すべての部分が線状体180で接続されることになるから、2つの側壁110が上下方向にずれたりすることにより2つの側壁110の接続が不安定となることを防げるようになる。
【0028】
<変形例3>
変形例3の箱型土嚢100は、基本的に上述の実施形態の箱型土嚢100と同様に構成されている。
変形例3の箱型土嚢100が、上述の実施形態の箱型土嚢100と異なるのは、その第1係止部材160、及び第2係止部材170の構成である。
変形例3の第1係止部材160は、図10に示したように、上述の実施形態における第1係止部材160と同様に、線状体180で接続される側壁110の他方の側壁110に一番近く、また一番上に位置する目の中に設けられている。なお、図10においても、固定機構150の図示は省略している。変形例3の第1係止部材160は、上述の実施形態における第1係止部材160とは異なり、単なる棒状体である。変形例3の第1係止部材160は、それが取付けられる目の半分よりも上に位置するようにして、上述の目を区画する2本の縦棒112にその両端を固定されている。線状体180は、第1係止部材160が取付けられた目の第1係止部材160よりも上の空間を通される。したがって、変形例3では、第1係止部材160が取付けられた目の半分よりも上側で、線状体180が折り返されることになる。
変形例3の第2係止部材170は、図10に示したように、上述の実施形態における第2係止部材170と同様に、線状体180で接続される側壁110の他方の側壁110に一番近く、また一番下に位置する目の中に設けられている。変形例3の第2係止部材170は、上述の実施形態における第2係止部材170とは異なり、単なる棒状体である。変形例3の第2係止部材170は、それが取付けられる目の半分よりも下に位置するようにして、上述の目を区画する2本の縦棒112にその両端を固定されている。線状体180は、第2係止部材170が取付けられた目の第2係止部材170よりも下の空間を通される。したがって、変形例3では、第2係止部材170が取付けられた目の半分よりも下側で、線状体180が折り返されることになる。
変形例3の如き第1係止部材160及び第2係止部材170を採用すれば、線状体180で接続される2つの側壁110の接続される2つの辺の上下方向の長さの略すべての部分が線状体180で接続されることになるから、変形例2の場合と同様に、2つの側壁110が上下方向にずれたりすることにより2つの側壁110の接続が不安定となることを防げるようになる。
なお、変形例2の場合も同様であるが、変形例3の第1係止部材160、及び第2係止部材170は同じものである必要はなく、例えばそれらの一方が上述の実施形態の第1係止部材160、又は第2係止部材170と同じものであっても良い。
【符号の説明】
【0029】
100 箱型土嚢
110 側壁
111 縦棒
112 横棒
150 固定機構
151 固定部材
152 ボルト
160 第1係止部材
170 第2係止部材
180 線状体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10