(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで使用されるように、単数形で表されるものは、文脈が別なふうに明示しない限りは、複数参照を含む。ここで使用されるように、2又はそれ以上の部分又は構成要素が“結合される(coupled)”との記述は、リンクが起こる限りは、それらの部分が直接的又は間接的に、すなわち、1又はそれ以上の中間の部分又は構成要素を通じて、接続されるか又は協働することを意味すべきである。ここで使用されるように、“直接結合される(directly coupled)”とは、2つの要素が直接的に互いに接することを意味する。ここで使用されるように、“固定結合される(fixedly coupled)”又は“固定される(fixed)”は、2つの構成要素が互いに対する一定の位置づけを保ちながら一体となって動くように結合されること意味する。
【0010】
ここで使用されるように、語“単位(unitary)”は、構成要素が単一の片又はユニットとして作られることを意味する。すなわち、別々に作られて一体として結合された複数の片を含む構成要素は“単位”構成要素又は体ではない。ここで使用されるように、2又はそれ以上の部分又は構成要素が互いを“係合する(engage)”との記述は、それらの部分が直接的に又は1又はそれ以上の中間の部分又は構成要素を通じて互いに対して力を及ぼすことを意味すべきである。ここで使用されるように、語“数”は、1又は1よりも大きい整数(すなわち、複数)を意味すべきである。
【0011】
例えば、無制限に、上、下、左、右、上方、下方、前方、後方及びそれらの派生語のような、ここで使用される方向を示す語句は、図面に示される要素の位置づけに関連し、特許請求の範囲を、その中で明示的に述べられない限りは制限しない。
【0012】
図1は、1又はそれ以上の実施形態に従って、分娩に関連した子宮収縮の間1又はそれ以上の生理的パラメータを意識的に変更するよう被験者12(すなわち、妊婦)に促すよう構成されるシステム10を表す。システム10は、撮像サブシステム15、電子記憶装置16、ユーザインターフェース18、子宮収縮センサ23、1又はそれ以上の生理的センサ21、プロセッサ22、及び/又は他の構成要素のうちの1又はそれ以上を有してよい。
【0013】
図1におけるシステム10の撮像サブシステム15は、分娩に関連した子宮収縮の間被験者12の視覚画像に関連した画像情報を捕捉するよう構成されてよい。撮像サブシステム15は、画像センサ(図示せず。)、1又はそれ以上の光学要素(例えば、レンズ、ミラー、フィルタ、及び/又は他の要素)、電源、及び/又は他の構成要素のうちの1又はそれ以上を有してよい。撮像サブシステム15は、静止画像及び/又はビデオ画像を得るよう処理される画像情報を出力するよう構成される。撮像サブシステム15は、被験者12と物理的に接触せずに、すなわち、非接触方式において、動作してよい。捕捉された画像情報は、被験者12の1又はそれ以上の生理的パラメータを決定するために使用されてよい。例えば、1又はそれ以上の生理的パラメータは、1又はそれ以上の呼吸パラメータ(例えば、呼吸数、1回換気量、及び/又は他のパラメータ)、子宮収縮に係る1又はそれ以上のパラメータ(例えば、周波数、持続期間、強さ、及び/又は他のパラメータ)、1又はそれ以上の循環器系パラメータ(例えば、脈拍、脈拍形状、血圧、及び/又は他のパラメータ)、及び/又は被験者12の他の生理的パラメータを含んでよい。
【0014】
図1におけるシステム10の子宮収縮センサ23は、被験者12の子宮収縮に関連した情報を運ぶ子宮収縮信号を生成するよう構成されてよい。そのような情報から、子宮収縮に係る1又はそれ以上のパラメータが得られてよい。そのようなパラメータは、無制限に、周波数、存続期間、強さ、厳しさ、発現、ピーク、終わり、及び/又は他のパラメータを含んでよい。上述されたように、幾つかの実施形態において、ここで子宮収縮センサ23に帰属する機能は撮像サブシステム15によって提供されてよい。そのような実施形態では、子宮収縮センサ23は、被験者12と物理的に接触せずに、すなわち、非接触方式において、動作してよい。幾つかの実施形態において、子宮収縮信号は、例えば、子宮収縮の厳しさ若しくは強さの閾レベル、パーセンテージ、及び/又は他の指標を用いて、子宮収縮の強さ及び/又は厳しさを得るために使用される情報を運んでよい。
【0015】
システム10の子宮収縮センサ23は、子宮収縮モニタの部分であってよい。通常、子宮収縮モニタは、陣痛の間の子宮収縮の周波数、大きさ、及びパターンのうちの1又はそれ以上をモニタし伝えるよう構成される。例えば、子宮収縮モニタは、子宮収縮の長さ及びパターンが計算され得るように、子宮収縮の始まり/発現及び子宮収縮の終わりをモニタし伝えてよい。子宮収縮モニタは、胎児の心拍をモニタする胎児モニタを有してよい。子宮収縮モニタは、陣痛時の子宮収縮をモニタして、陣痛時の子宮収縮に関連した信号を出力するあらゆるタイプのセンサであってよい。更に、子宮収縮モニタは、外部又は内部のいずれにあってもよく、信号ケーブルを介して又は無線(例えば、IrDA、RFID(Radio Frequency IDentification)、ワイヤレスUSB)により出力信号を送信してよい。例えば、子宮収縮モニタは、被験者12のウェスト周りに設置された弾性のベルトによって被験者12の腹部に対して保持される圧力トランスデューサ又はひずみゲージを有してよい。子宮収縮モニタは、羊膜嚢における羊水圧の変化を測定するよう子宮内に挿入される内部カテーテルを有してよい。代替的に、又は追加的に、子宮収縮モニタは、陣痛時の子宮収縮に応答して信号を生成して、トランシーバを介して出力信号を無線により送信する光ファイバひずみセンサを有してよい。様々な取り付けメカニズムが、必要に応じて、子宮収縮モニタを被験者12に取り付けるために使用されてよく、例えば、弾性のバンド、ベルト、及び/又は接着剤等がある。ここで子宮収縮モニタに帰属する如何なる機能又は特徴も、概してシステム10に、特にシステム10の子宮収縮センサ23に組み込まれ及び/又は包含されてよい。
【0016】
図1におけるシステム10の電子記憶装置16は、情報を電子的に記憶する電子記憶媒体を有してよい。電子記憶装置16の電子記憶媒体は、システム10と一体的に(すなわち、実質的に着脱不可能に)設けられるシステムストレージ、及び/又は例えば、ポート(例えば、USBポート、ワイヤワイヤポート、等)を介して、システム10へ着脱可能に接続されるリムーバブルストレージの一方又は両方を有してよい。電子記憶装置16は、光学的に読み取り可能な記憶媒体(例えば、光ディスク、等)、磁気的に読み取り可能な記憶媒体(例えば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブ、等)、電荷に基づく記憶媒体(例えば、EEPROM、RAM、等)、固体状態記憶媒体(例えば、フラッシュドライブ、等)、及び/又は他の電子的に読み取り可能な記憶媒体のうちの1又はそれ以上を有してよい。電子記憶装置16は、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサ22によって決定された情報、ユーザインターフェース18を介して受信された情報、及び/又はシステム10が適切に機能することを可能にする他の情報を記憶してよい。電子記憶装置16は、(全体的に又は部分的に)システム10内の別個の構成要素であってよく、あるいは、電子記憶装置16は、(全体的に又は部分的に)システム10の1又はそれ以上の他の構成要素(例えば、ユーザインターフェース18、プロセッサ22、等)と一体的に設けられてよい。
【0017】
ユーザインターフェース18は、システム10、被験者12、及び/又はユーザ108(例えば、ヘルスケア提供者又は介護者)の間のインターフェースを提供するよう構成され、該インターフェースを介して情報がシステム10、被験者12、及び/又はユーザ108の間でやり取りされてよい。これは、集合的に“情報”と呼ばれるデータ、結果、及び/又は命令並びに何らかの他の通信可能な事項が、例えば、被験者12と電子記憶装置16の1若しくはそれ以上及び/又はプロセッサ22との間でやり取りされることを可能にする。ユーザインターフェース18における包含に適したインターフェース装置の例には、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示スクリーン、タッチスクリーン、スピーカ、マイクロホン、インジケータ灯、警報音、プリンタ、触覚に基づく技術、触覚フィードバックシステム、及び/又は他のインターフェース装置がある。ユーザインターフェース18からの情報は、聴覚的手段、視覚的手段、触覚的手段によって、及び/又は何らか他の感覚フィードバックを介して、ユーザへ提供されてよい。一実施形態において、ユーザインターフェース18は、複数の別個のインターフェースを有する。一実施形態において、ユーザインターフェース18は、システム10と一体的に設けられる少なくとも1つのインターフェースを有する。
【0018】
ハードワイヤード方式又は無線方式のいずれかである他の通信技術がまた、ユーザインターフェース18として使用されると考えられることが理解されるべきである。例えば、本開示は、ユーザインターフェース18が電子記憶装置16によって提供されるリムーバブルストレージインターフェースと一体化されてよいと考える。この例では、情報は、ユーザがシステム10の実施をカスタマイズすることを可能にするリムーバブルストレージ(例えば、スマートカード、フラッシュドライブ、リムーバブルディスク、等)からシステム10にロードされてよい。ユーザインターフェース18としてのシステム10による使用に適合される他の例となる入力装置及び技術には、RS−232ポート、RFリンク、IRリンク、モデム(電話、ケーブル又は他)があるが、これらに限られない。要するに、システム10による情報を通信するためのあらゆる技術が、ユーザインターフェースとして使用されると考えられる。
【0019】
1又はそれ以上の生理的センサ21は、例えば、被験者12の生理的パラメータを検知するよう構成されてよい。例えば、センサ21は、患者の血液の酸素飽和量をモニタするよう構成されるパルス酸素濃度計を有してよい。センサ21、例えば、被験者12の心調律及び/又は心拍変動をモニタする心臓モニタを更に有してよい。それらの生理的パラメータの一部又は全ては、例えば、被験者12の視覚画像に関連した撮像サブシステム15からの捕捉された画像情報に基づいてよい。当然のことながら、センサ21は、他のタイプのセンサ並びに/又はその何らかの組み合わせ及び数を更に有してよい。
【0020】
1又はそれ以上のプロセッサ22は、システム10において情報処理機能を提供するよう構成される。そのようなものとして、プロセッサ22は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するよう設計されたデジタル回路、情報を処理するよう設計されたアナログ回路、状態機械、及び/又は情報を電子的に処理するための他のメカニズムのうちの1又はそれ以上を有してよい。プロセッサ22は単一エンティティとして
図1では示されているが、これは単に例示のためである。幾つかの実施において、プロセッサ22は複数のプロセッシングユニットを有してよい。それらのプロセッシングユニットは、物理的に同じ装置内に置かれてよく、あるいは、プロセッサ22は、協調して動作する複数の装置のプロセッシング機能を提供してよい。
【0021】
図1に示されているように、プロセッサ22は、1又はそれ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するよう構成されてよい。1又はそれ以上のコンピュータプログラムモジュールは、パラメータ決定モジュール32、呼吸検出モジュール34、子宮収縮検出モジュール36、目標行動モジュール38、インターフェースモジュール40、及び/又は他のモジュールのうちの1又はそれ以上を有してよい。プロセッサ22は、ソフトウェア;ハードウェア;ファームウェア;ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせ;及び/又はプロセッサ22でプロセッシング機能を構成するための他のメカニズムによってモジュール32、34、36、38及び/又は40を実行するよう構成されてよい。
【0022】
当然のことながら、モジュール32、34、36、38及び/又は40は単一のプロセッシングユニット内で共在するように
図1では現れているが、プロセッサ22が複数のプロセッシングユニットを有する実施では、モジュール32、34、36、38及び/又は40のうちの1又はそれ以上は他のモジュールから離れて設置されてよい。以下で記載される異なるモジュール32、34、36、38及び/又は40によって提供される機能の説明は例示のためであり、モジュール32、34、36、38及び/又は40のいずれかが記載されているよりも多い又は少ない機能を提供してよいように、限定であるよう意図されない。例えば、モジュール32、34、36、38及び/又は40のうちの1又はそれ以上は除かれてよく、その機能の一部又は全てはモジュール32、34、36、38及び/又は40のうちの他のモジュールによって提供されてよい。他の例として、プロセッサ22は、モジュール32、34、36、38及び/又は40のうちの1又はそれ以上に以下で帰属する機能の一部又は全てを実行してよい1又はそれ以上の追加のモジュールを実行するよう構成されてよい。
【0023】
図1におけるシステム10のパラメータ決定モジュール32は、例えば、撮像サブシステム15及び/又は1若しくはそれ以上の生理的センサ21によって生成された1又はそれ以上の出力信号から被験者12の1又はそれ以上の生理的パラメータ(例えば、呼吸パラメータを含む。)を決定するよう構成されてよい。幾つかの実施形態において、1又はそれ以上の決定された生理的パラメータは、例えば、弛緩を改善し得る身体動作パラメータのような、被験者12によって行われる身体的な行動及び/又は移動に関連してよい。幾つかの実施形態において、1又はそれ以上の決定された生理的パラメータは、被験者12が提供された呼吸合図を通じて意識的に変更するよう促される呼吸パラメータを含んでよい。幾つかの実施形態において、パラメータ決定モジュール32は、例えば、吸気及び呼気の存続期間並びに/又は呼吸数を決定するために、タイマ(へのアクセス)を有してよい。
【0024】
図1におけるシステム10の呼吸検出モジュール34は、被験者12の呼吸数を決定するよう構成される。呼吸検出モジュール34の決定は、撮像サブシステム15からの捕捉された画像情報に基づいてよい。幾つかの実施形態において、呼吸検出モジュール34は、前の子宮収縮の間の被験者12の呼吸数に関するフィードバックを決定するよう構成されてよい。フィードバックを使用することによって、システム10は、被験者12に適応し、例えば、目標呼吸数を然るべく調整することができる。
【0025】
子宮収縮検出モジュール36は、子宮収縮情報を決定するよう構成されてよい。子宮収縮情報の決定は、子宮収縮センサ23からの生成された子宮収縮信号に基づいてよい。子宮収縮情報は、子宮収縮の発現、ピーク、強さ、厳しさ、存続期間、終わり、及び/又は他のパラメータを含んでよい。子宮収縮情報は、周波数のような複数回の子宮収縮に及ぶ情報、及び/又は動向情報を含んでよい。子宮収縮情報は送信され、且つ/あるいは、システム10の他のコンピュータプログラムモジュールと共有されてよい。幾つかの実施形態において、将来の子宮収縮は、過去の子宮収縮に基づき予想されてよい。
【0026】
目標行動モジュール38は、被験者12の現在の行動及び/又は呼吸数とは異なってよい目標行動率(例えば、目標呼吸数を含んでよい。)を決定及び/又は取得するよう構成される。目標行動率の決定は、決定された被験者12の現在の生理的パラメータ、子宮収縮情報、及び/又は他の情報のうちの1又はそれ以上に基づいてよい。例えば、目標呼吸数が、撮像サブシステム15及び/又は生理的センサ21に関連してここで記載される生理的パラメータのいずれかを含む生理的パラメータに基づき決定されてよい。目標行動モジュール38は更に、被験者のためのキューを決定するよう構成される。キューは、目標行動率に基づき、被験者の子宮収縮(及び/又はその間)と協調して1又はそれ以上の生理的パラメータを調節するよう被験者に促す。幾つかの実施形態において、目標行動率は目標呼吸数を含む。幾つかの実施形態において、キューは呼吸合図を含む。幾つかの実施形態において、目標呼吸数はユーザ108(例えば、介護者、被験者12、等)から受け取られてよい。ユーザは、例えば、ユーザインターフェース18を介して目標呼吸数を入力してよい。目標呼吸数を入力することは、新しい目標呼吸数を入力すること、又は以前に得られた目標呼吸数を調節することを含んでよい。
【0027】
目標行動率は、いずれかの子宮収縮情報、生理的パラメータ(例えば、呼吸パラメータを含む。)、循環器系パラメータ、並びに/又は例えば、子宮収縮情報の存続期間及び子宮収縮の段階を含む他の情報に基づき決定及び/又は
調整されてよい。目標行動率は、決定された被験者12の生理的パラメータにおける滑らか
な遷移に適合するよう漸進的に調整されてよい。それに応じて、キューは、被験者12に自身の行動率及び/又は生理的パラメータを目標行動率に近づけるよう変更するよう促すために、対応して漸進的に調整されてよい。幾つかの実施形態において、目標行動モジュール38は、子宮収縮検出モジュール36から受け取られた新しい子宮収縮の発現に関する情報を使用し、この受け取られた情報に基づきキューを決定してよい。幾つかの実施形態において、目標行動率は、子宮収縮の強さレベルに基づいて(及び/又は対応して)よい。幾つかの実施形態において、予想される将来の子宮収縮は目標行動率の基礎を成してよい。幾つかの実施形態において、目標行動モジュール38の動作は、少なくとも部分的に、前の子宮収縮に関連して呼吸検出モジュール34から受け取られたフィードバックに基づいてよい。
【0028】
実例として、
図2は、1又はそれ以上の実施形態に従う呼吸合図の提供に対応するダイアグラム200を表す。グラフ205は、時間(X軸上でtと標識される。)に対する子宮収縮の強さ及び/又は厳しさ(0%から100%まで変動するパーセンテージにおいて、Y軸上でcと標識される。)を示す。子宮収縮の強さは、子宮収縮センサ23からの子宮収縮信号に基づき決定されてよい。存続期間206は、
図2における第1の子宮収縮と一致する。存続期間207は、
図2における第2の子宮収縮と一致する。第1の子宮収縮の発現206a及び第2の子宮収縮の発現207aは、子宮収縮の強さが、例えば、5%、8%、10%及び/又は他のパーセンテージのような所定の強さ閾値に浮上することによって、決定されてよい。子宮収縮の終わり、例えば、206b及び/又は207bは、同様にして決定されてよい。第1の子宮収縮のピークは、ピーク210aによって示されている。第2の子宮収縮のピークは、ピーク210bによって示されている。存続期間206は、子宮収縮の発現206aと終わり206bとを比較することによって決定されてよい。子宮収縮検出モジュール36は、グラフ205のような、測定された子宮収縮強さグラフから、更なるパラメータを導出してよい。例えば、そのようなパラメータは、1のピークから次のピークまでの時間、ピークレベル若しくは子宮収縮周波数における傾向、及び/又は他の導出パラメータを含んでよい。
【0029】
ダイアグラム200は、目標呼吸数γに対応し得る強さ閾値220a〜220eを含む。一例として、決して限定であると意図されることなく
図2で表されているように、20%を下回る子宮収縮の強さの間の目標呼吸周波数は0.2Hzであってよい。80%を上回る子宮収縮の強さの間の目標呼吸周波数は1Hzであってよい。目標行動モジュール38は、子宮収縮の強さの変化に対応するよう、
図2で表されているように、目標呼吸数を調整してよい。目標呼吸数の変化に応答して、呼吸合図が然るべく調整されてよい。
【0030】
図1におけるシステム10のインターフェースモジュール40は、ユーザインターフェース18を介して被験者12にキューを送るよう構成される。幾つかの場合に、被験者12は最初に、提供されるキューが被験者12に何をするよう促しているのかをうまく判断できないことがある。インターフェースモジュール40は、被験者12に提供されるキューの意味に関する被験者12への情報を動的に(例えば、キューに基づき調整又は更新して)提供するよう構成されてよい。一実施形態において、インターフェースモジュール40は、被験者12へキューに関する情報を送るようユーザインターフェース18を制御する。キューに関する情報は、呼吸合図の例に関して、呼気を開始する、呼気を終了する、吸気を開始する、吸気を終了する、呼吸を速める、呼吸を遅くする、呼吸を一時停止する、及び/又は別なふうに1若しくはそれ以上の呼吸パラメータを意識的に変えるための命令を含んでよい。
【0031】
キューに関する情報は、例えば、聴覚的信号、視覚的信号、触覚的信号、及び/又は他の感覚信号の形で、ユーザインターフェース18によって被験者12へ提供されてよい。限定されない例として、ユーザインターフェース18は発光可能な線源を有してよい。線源は、例えば、少なくとも1つのLED、少なくとも1つの電球、表示スクリーン、及び/又は他の源のうちの1又はそれ以上を有してよい。インターフェースモジュール40は、被験者12へ提供されるキューに関する情報を被験者12へ伝えるように光を放射するよう線源を制御してよい。例えば、線源は、キューが被験者12に吸うよう促している場合に光を放射してよく、キューが被験者12に吐くよう促している場合に光の放射を停止するか又は異なる色の光を放射してよい。線源によって放射される光の強さは、呼吸合図が被験者12に呼吸中に生成するよう促している流量の大きさを被験者12に伝えてよい。
【0032】
ユーザインターフェース18がキューに関する情報を被験者12へ伝えることができる方法の限定されない例は、被験者12が聞くことができる音を発生させることである。インターフェースモジュール40は、被験者12へ供給されているキューの意味を被験者12へ伝える音を発生させるよう要素を制御してよい。例えば、インターフェースモジュール40は、吸気と呼気との間の移行、及び/又は流量が増大又は低減されるべきことを被験者12へ示すよう“ビープ”又は他の短い噪音バーストを放つよう要素を制御してよい。インターフェースモジュール40は、キューの意味を被験者12へ示す単語メッセージを再生するよう要素を制御してよい。単語メッセージは、予め録音されて電子記憶装置16内に記憶されてよい。
【0033】
ユーザインターフェース18がキューに関する情報を被験者12へ伝えることができる方法の他の限定されない例として、ユーザインターフェース18は、被験者12と接する1又はそれ以上の装置を有し、触覚フィードバックを被験者12へ提供してよい。例えば、ユーザインターフェース18は、腕、脚、指、及び/又は他の体肢のような体肢の周りに被験者12によって身につけられるカフを有してよい。カフは、例えば、脈拍、脈拍数、呼吸努力、血圧、血液酸素化、及び/又は他の生理的パラメータのような被験者12の生理的パラメータを検出するよう構成される1又はそれ以上のセンサを携行してよい。カフは、吸気及び/若しくは呼気の間の移行、又は流量が増大又は低減されるべきことのようなキューに関する情報を被験者12へ提供するよう被験者12の体肢で振動し及び/又は締め付けてよい。
【0034】
ユーザインターフェース18がキューに関する情報を被験者12へ伝えることができる方法の他の限定されない例として、ユーザインターフェース18は、キューに関する情報を伝えるテキストを被験者12に提供する表示スクリーンを有してよい。
【0035】
一実施形態において、インターフェースモジュール40は、被験者12へ現在供給されているキュー及び/又は将来のキューに関する情報を提供するようユーザインターフェースを制御する。
【0036】
インターフェースモジュール40はまた、ユーザインターフェース18を介して被験者12に視覚焦点キューを提供するよう構成されてよい。視覚焦点キューは、異なる色灯又は画像の表示、アニメーション、又は他のビジュアルを含んでよい。被験者12は、陣痛の間それらの視覚焦点キューに焦点を合わせてよい。インターフェースモジュール40はまた、気持ちをリラックスさせる音楽又は他の音(例えば、自然又は他の心を落ち着かせる音に関連した音)をユーザインターフェース18を介して提供してよい。幾つかの実施形態において、インターフェースモジュール40はまた、アロマセラピーをユーザインターフェース18を介して提供してよい。代替的に、又は追加的に、インターフェースモジュール40はまた、励ましのメッセージをユーザインターフェース18を介して提供するよう構成されてよい。それらの焦点キュー、音楽、メッセージ、又はアロマセラピーのタイミング又はパターンは、撮像サブシステム15、子宮収縮センサ23、及び/又は生理的センサ21から受け取られた情報に基づき決定されてよい。
【0037】
幾つかの実施形態において、インターフェースモジュール40は、推奨される体位を被験者12にユーザインターフェース18を介して提供するよう構成されてよい。子宮収縮どうし間のインターバル(例えば、30分又は何らかの他の時間期間)で体位を変えることは、快適さを改善し得る。受け取られる情報は、体位を変えるためのアドバイスのタイミングを決定するために使用されてよい。例えば、子宮収縮センサ23から受け取られた情報は、アドバイスが提供されるべき子宮収縮どうし間の時間期間を決定するために使用されてよい。
【0038】
図3は、分娩の間に1又はそれ以上の生理的パラメータを意識的に変更するよう被験者に促す方法300を表す。方法300の動作は、実例であるよう意図される。幾つかの実施形態において、方法300は、記載されていない1又はそれ以上の追加の動作により、及び/又は論じられている動作のうちの1又はそれ以上によらずに、成し遂げられてよい。加えて、方法300が
図3で表され且つ以下で記載されている順序は、限定であるよう意図されない。幾つかの実施形態において、方法300は、システム10(
図1及び上記を参照)と類似するか又は同じであるシステムにおいて実施されてよい。
【0039】
動作302で、画像情報が、分娩に関連した子宮収縮の間被験者の視覚画像に関連して捕捉される。一実施形態において、ステップ302は、撮像サブシステム15(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似する撮像サブシステムによって実行される。
【0040】
動作304で、生理的パラメータが、捕捉された画像情報に基づき被験者について決定される。一実施形態において、ステップ304は、パラメータ決定モジュール32(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似するパラメータ決定モジュールによって実行される。
【0041】
動作306で、子宮収縮信号が生成され、被験者の子宮収縮に関する情報を運ぶ。一実施形態において、ステップ306は、子宮収縮センサ23(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似する子宮収縮センサによって実行される。
【0042】
動作308で、子宮収縮情報が、生成された子宮収縮信号に基づき決定される。一実施形態において、ステップ308は、子宮収縮検出モジュール36(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似する子宮収縮検出モジュールによって実行される。
【0043】
動作310で、目標行動率が、決定された生理的パラメータ及び子宮収縮情報に基づき被験者のために決定される。一実施形態において、ステップ310は、目標行動モジュール38(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似する目標行動モジュールによって実行される。
【0044】
動作312で、キューが、目標行動率に基づき被験者のために決定され、キューは、子宮収縮と協調して1又はそれ以上の生理的パラメータを調節するよう被験者に促す。一実施形態において、ステップ312は、目標行動モジュール38(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似する目標行動モジュールによって実行される。
【0045】
動作314で、キューが被験者へ送られる。一実施形態において、ステップ314は、ユーザインターフェース18とともに動作する、インターフェースモジュール40(
図1及び上記を参照)と同じであるか又は類似するインターフェースモジュールによって実行される。
【0046】
特許請求の範囲において、括弧内の如何なる参照符号も、請求項を制限するように解釈されるべきではない。語“有する(comprising)”又は“含む(including)”は、請求項に挙げられた以外の要素又はステップの存在を除外しない。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、それらの手段の幾つかはハードウェアの同一の事項によって具現されてよい。要素の単数参照は、そのような要素の複数個の存在を除外しない。複数の手段を列挙する如何なる装置クレームにおいても、これらの手段の幾つかはハードウェアの同一の事項によって具現されてよい。特定の要素が相互に異なる請求項で挙げられているという単なる事実は、それらの要素が組み合わせて使用されないことを示すわけではない。
【0047】
本発明は、最も実際的且つ望ましい実施形態であると現在考えられるものに基づき例示のために詳細に記載されてきたが、そのような詳細はその目的のためだけであり、本発明は開示される実施形態に制限されず、それどころか、添付の特許請求の範囲の精神及び適用範囲の中にある変形及び等価な配置をカバーするよう意図されることが理解されるべきである。例えば、本発明は、可能な範囲内で、いずれかの実施形態の1又はそれ以上の特徴がいずれかの他の実施形態の1又はそれ以上の特徴と組み合わされ得ると考えていることが理解されるべきである。